JP4637767B2 - 車高低下装置 - Google Patents

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Description

この発明は、緩衝器に関するとともに、緩衝器を搭載した自動二輪車に関する。
従来、自動二輪車の後輪側のサスペンションにあっては、車体と、車体に遥動自在に取付けたスイングアームと、車体とスイングアームとの間に介装される緩衝器と、車体と後輪側サスペンションとの間に上記緩衝器と並列させて介装される懸架バネとを備えて構成されている。
そして、緩衝器は、自動二輪車走行時に路面から入力される振動を吸収して減衰し、懸架バネで上記振動の車体へ伝播を緩和することで車両における乗心地を満足するようにしている。
上述のように、自動二輪車は、後輪側のサスペンションによって乗心地を向上しているのであるが、特に、モトクロッサと言われるオフロード用途の自動二輪車(以下、「オフロード車」という)にあっては、不整地走行時に路面から大きな力を受ける機会が多く、そのため、走破性および大入力緩和の観点から最低地上高を大きく設定するとともに、サスペンションのストローク長を他の用途の車両より大きく設定することになる。
すると、オフロード車では、最低地上高およびストローク長を大きく設定するので、車高が必然的に高くなり、このため、乗車時における足の接地性である足つき性が悪くなる傾向となる。
この足つき性を向上させるため、シートのクッション部材を除去する、いわゆる、肉抜きという手法が自動二輪車のユーザの手によって行われていたが、このような手法を採用すると、乗心地が悪化すると同時にシート高と自動二輪車のステップとの距離が短くなり無理な乗車姿勢をユーザに強いることになるので好ましくない。
そこで、上記問題を解消するために、自動二輪車の前後で車体と車軸との間の間隔を狭めることが可能な車高調整装置が提案されるに至っており、この車高調整装置によれば、モータと送り螺子機構とを備えたアクチュエータを伸縮させることによって、上記間隔を調整するようにして、車高調整を行っている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−224311号公報(図1,図3)
上記した車高調整装置にあっては、オフロード車のように車高が高い自動二輪車における足つき性を向上する点で有用であるが、オフロード車でも、特に、レースを志向するような場合には、アクチュエータ等の重量が嵩んで車重が増加するので好ましくない。
さらに、アクチュエータは、ともに、モータで駆動されることから、高価となって経済性の点でも不利となる。
そこで、本発明は、上記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、軽量かつ安価に自動二輪車における足つき性を満足させるである。
上記した目的を達成するために、本発明の車高低下装置は、自動二輪車の車体に遥動可能に取付けたスイングアームを車高が車体重量と懸架バネの反力とが釣り合うときの通常車高より低くなるような位置で固定する固定手段と、スイングアームが上記固定手段で固定された位置より車体側に移動すると固定手段によるスイングアームの固定を解除する解除手段を備えた。
本発明によれば、従来車高調整装置のような大掛かりな装置を必要とせずに、固定手段と解除手段の追加のみで車高を低くした状態に維持可能であるとともに自動二輪車の重量増加が少なくて済み、安価で経済性の点で有利となることから、軽量かつ安価に自動二輪車における足つき性を満足させることが可能となる。
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明する。図1は、一実施の形態における車高低下装置を概念的に示す図である。図2は、一実施の形態における車高低下装置の側面断面図である。図3は、一実施の形態の変形例における車高低下装置を概念的に示す図である。図4は、他の実施の形態における車高低下装置の正面図である。図5は、他の実施の形態における車高低下装置の側面断面図である。図6は、スイングアームを固定した状態における他の実施の形態の車高低下装置の正面図である。図7は、別の実施の形態における車高低下装置の正面図である。図8は、別の実施の形態における車高低下装置の側面断面図である。図9は、スイングアームを固定した状態における別の実施の形態の車高低下装置の正面図である。
一実施の形態における車高低下装置1は、図1、図2に示すように、自動二輪車の車体2に遥動可能に取付けたスイングアーム3を車体重量と懸架バネ4の反力とが釣り合うときの通常車高より低くなるような位置で固定する固定手段F1と、スイングアーム3が上記固定手段F1で固定された位置より車体2側に移動すると固定手段F1によるスイングアーム3の固定を解除する解除手段R1を備えて構成されている。
以下、詳細に説明すると、スイングアーム3は、一端側で自動二輪車の後輪車軸5を回転自在に保持しており、その他端は車体2に遥動自在に取付けられ、スイングアーム3が車体2側に移動すると自動二輪車の後輪側の車高が低下し、反対に、車体2から遠ざかると自動二輪車の後輪側の車高が高くなるようになっている。
そして、このスイングアーム3と車体2との間には、緩衝器Dと、懸架バネKとが並列されて介装されており、上記懸架バネKのバネ反力によって車体重量を支持して、車体2に上方から下方に向けての外力が作用せず懸架バネKと車体重量とが釣り合った状態では自動二輪車における車高は通常車高に維持されるようになっている。
固定手段F1は、上記通常車高より車高を低くした状態、すなわち、スイングアーム3が通常車高時の位置から車体側に回転して移動した状態でスイングアーム3を固定可能なようになっており、たとえば、図1および図2に示すように、先端上部に突起10aを備えたピン10と、車体2に取付けられるとともにピン10を移動自在に保持する保持部材11と、スイングアーム3に設けられピン10が出入り可能な彎曲孔3aとを備えて構成されており、ピン10は、具体的には、図1中紙面を貫く方向、すなわち、スイングアーム3の遥動方向に対して垂直となる方向に移動可能とされており、かつ、ピン10と彎曲孔3aはスイングアーム3が通常車高時の位置から車高が低くなる位置に移動すると互いに対向するように設定され、上記ピン10を彎曲孔3aに貫通させて挿入することでスイングアーム3の車体2から遠ざかる方向への移動を規制することでスイングアーム3を固定するようにしている。
他方、解除手段R1は、固定手段F1でスイングアーム3を固定した状態から、スイングアーム3がさらに車体2側に回転して移動すると固定手段F1によるスイングアーム3の固定を解除するようになっており、たとえば、図1および図2に示すように、ピン10を孔から抜く方向に附勢する附勢部材であるスプリング12で構成されている。
なお、スイングアーム3を固定手段F1で固定した状態では、スイングアーム3に懸架バネ4の反発力が作用してスイングアーム3を車体2から遠ざける方向に附勢されるのでピン10が彎曲孔3aの上端に当接して、ピン10の突起10aがスイングアーム3の図1中背面側に引っ掛かるようになっており、上記解除手段R1であるスプリング12の附勢力でピン10が彎曲孔3aから抜けてしまわないようになっており、この固定状態から、スイングアーム3が車体2側に移動すると、彎曲孔3aがピン10に対して上方側に移動することとなって、ピン10の突起10aとスイングアーム3の背面との引っ掛かりが解除され、上記スプリング12の附勢力でピン10が彎曲孔3aから抜けて、固定手段F1によるスイングアーム3の固定が解除されるようになっている。
自動二輪車の車高を低くするには、車体2を上方から下方に向けて押し込んで、ピン10と彎曲孔3aとが対向するまでスイングアーム3を車体2方向に回転移動させて車高を低くし、その状態でピン10をスイングアーム3の彎曲孔3a内に挿入し、突起10aをスイングアーム3の背面に引っ掛けることで行われることになり、他方、固定解除は、固定状態からさらに車体2を下方に押し込むなどしてスイングアーム3を車体2側に回転移動させることで自動的に行われることになる。
したがって、この車高低下装置1にあっては、固定手段F1で自動二輪車の車高を通常車高より低い車高の状態に維持することができるので、特に、オフロード車のようなもともと車高が高い自動二輪車の車高を低くして足つき性を向上することができる。
そして、スイングアーム3の固定解除は、スイングアーム3が車体2側に回転移動すると自動的に行われるようになっているので、わざわざ、スイングアーム3の固定解除を手動で行うような手間が無い。すなわち、車高が低く維持された状態で、搭乗者は、自動二輪車に跨り走行をスタートさせ、その後、路面からの入力でスイングアーム3が車体2方向に移動するような動作を呈すると自動的に解除手段R1によってスイングアーム3の固定が解除されることになり、自動二輪車の走行中にスイングアーム3の固定解除を自動的に行うことが可能である。
すなわち、本実施の形態における車高低下装置1を搭載の自動二輪車にあっては、足つき性が問題となるスタート時に後輪側の車高を低くした状態に維持することが可能であるので、足つき性を向上することができ、背の低い搭乗者であってもスタンドを利用して自動二輪車を立てておきつつエンジンを始動させるような困難な始動作業を強いることない。
そして、足つき性が向上されるので、搭乗者は安定した姿勢にて自動二輪車を発進させることが可能であり、特に、モトクロスレースでは、上述したように安定した姿勢で自動二輪車を発進させることができるのに加えて、自動二輪車の足つき性の向上によって、自動二輪車を地面に対して略垂直となるように支持することが可能となって地面にロス無くトランクションをかけてより早いスタートダッシュが可能となるのである。
また、従来車高調整装置のような大掛かりな装置を必要とせずに、上記した固定手段F1と解除手段R1を設けることで、車高を低くくすることができるとともに、従来車高調整装置に比較して、自動二輪車の重量増加が少なくて済み、また、安価で経済性の点で有利となることから、軽量かつ安価に自動二輪車における足つき性を満足させることが可能となる。
そしてさらに、スイングアーム3の固定解除は、足つき性が要求されるスタート時以外には、自動二輪車の走行によって自動的に行われて車高は元の高さに戻るのであるが、解除手段R1のスイングアーム3の固定解除は瞬時に行われ、車高を元の通常車高まで戻すときの応答性が向上し、すばやく不整地を走行するのに充分な車高に復帰するから自動二輪車の走破性を損なうことが無い。
また、スイングアーム3に設けられる彎曲孔3aの周方向長さは、ピン10の外径寸法より十分長く設定されており、これによって、スイングアーム3を固定解除するときに、スイングアーム3の車体2側への移動をピン10が邪魔するような事態が回避される。
なお、上記の固定手段F1は、通常車高より車高を低くした状態でスイングアーム3を固定することが可能であればよいので、上記した構成以外の構成とされてもよく、解除手段R1にあっても、スイングアーム3を固定した状態から、スイングアーム3がさらに車体2側に回転して移動するとスイングアーム3の固定を解除することが可能であればよいので、上記した構成以外の構成とされてもよい。
具体的には、たとえば、図3に示すように、スイングアーム3の遥動支点側の端部の一部を突出させてフック部3bを形成し、このフック部3bに引っ掛かる遥動片13を車体2に取付けておき、遥動片13をスイングアーム3の端部から離れる方向に附勢するスプリング14を設けて固定手段と解除手段を構成するようにしてもよいし、上記遥動片13に換えて板バネをフック部3bに引っ掛けるようにし、スイングアーム3が車体2側に移動すると板バネの復元力でフック部3bとの引っ掛かりが解除されるような構成も採用可能である。
続いて、他の実施の形態における車高低下装置20について説明する。この車高低下装置20が適用される自動二輪車の後輪側のサスペンションは、ボトムリンク式のサスペンションとして構成されている。
このサスペンションについて、少々説明すると、該サスペンションは、車体21に遥動自在に取付けたスイングアーム22と、緩衝器23と、懸架バネ24とリンク機構Lとを備えて構成されており、この実施の形態の場合、緩衝器23の一端が車体2に遥動自在に連結されるとともに他端がリンク機構Lを介してスイングアーム3に連結され、ボトムリンク式のサスペンションとして構成されている。このようにリンク機構Lを介在させることによって緩衝器23の圧縮がある程度まで進行するとそこから最圧縮状態に至るまでレバー比(後輪車軸の変位量を緩衝器23の変位量で除したもの)が徐々に小さくなるようになっている。したがって、このサスペンションでは、後輪側の車軸が車体21に向けて近づくような変位に対してバネ反力が漸次増加するプログレッシブ特性を呈するようになっている。
リンク機構Lは、詳しくは、図4に示すように、車体21のスイングアーム22より図4中下方側に遥動自在に取付けられたサブアーム25と、スイングアーム22の下部に設けたフランジ22a、サブアーム25の先端および緩衝器23の他端であるピストンロッド23aに取付けたブラケット23cをそれぞれ回転自在に保持する三角形状のリンク部材26とを備えて構成され、上述のプログレッシブ特性を実現可能なように、サブアーム25の長さと、リンク部材26が保持するサブアーム25、スイングアーム22およびピストンロッド23aの回転支点の位置と回転支点間距離とが調整されている。
他方、緩衝器23は、詳しくは図示しないが、シリンダ23bと、シリンダ23b内に移動自在に挿入されてシリンダ23b内を二つの圧力室に区画するピストンと、ピストンに連結されるピストンロッド23aと、一方の圧力室に連通されるリザーバとを備えて構成されており、圧力室およびリザーバ内には作動油が充填され、伸縮時に所定の減衰力を発揮するようになっている。
また、緩衝器23の他端となるピストンロッド23aの先端には、図5に示すように、略U字状のブラケット23cが連結され、このブラケット23cがリンク部材26に回転自在に保持されている。
上記したスイングアーム22が図4に示した通常車高時の位置から車体21側に回転移動して車高が低くなる図6に示す状態に至るまでには、上記ブラケット23cがサブアーム25に対して徐々に図中上方側に相対移動するようになっている。
そして、この実施の形態における固定手段F2は、緩衝器の他端となるブラケット23cに設けた孔30と、一端が孔30に挿入される軸31と、軸31の他端に設けられサブアーム25に当接することによってスイングアーム22と車体21との間の間隔が広がることを阻止する頭部32と、頭部32に設けられサブアーム25に引っ掛かる凸部33とを備えて構成されている。なお、頭部32と軸31は一体とされていればよく、この実施の形態の場合、頭部32は環状とされ、軸31が頭部32内に圧入されて一体化されている。
軸31は、具体的には、図4中紙面を貫く方向、すなわち、サブアーム25の遥動方向に対して垂直となる方向に移動可能とされており、図5および図6に示すように、頭部32がサブアーム25より上方に位置するまでスイングアーム22を車体21側に回転移動させてブラケット23cをサブアーム25に対して上方に移動させ、その状態で、頭部32がサブアーム25の上端に当接させる。すると、懸架バネ24の反発力でスイングアーム22が車体21から遠ざかる方向への移動しようとしても、サブアーム25のブラケット23cに対する上方側への移動が上記頭部32によって規制されるので、スイングアーム22も車体21から遠ざかる方向への移動が規制され、これによって車高を低くする状態でスイングアーム22が固定されることになる。
他方、解除手段R2は、上記軸31を孔30から抜く方向に附勢する附勢部材であるスプリング34で構成されており、具体的には、このスプリング34は上記頭部32とブラケット23cとの間に介装されて、軸31を孔30から抜ける方向に附勢している。
なお、スイングアーム22を固定手段F2で固定した状態では、スイングアーム22に懸架バネ24の反発力が作用してスイングアーム22を車体21から遠ざける方向に附勢されるので頭部32の下端がサブアーム25の上端に当接して、頭部32に設けられた凸部33がサブアーム25の図6中背面側に引っ掛かるようになっており、上記解除手段R2であるスプリング34の附勢力で軸31が孔30から抜けてしまわないようになっており、この固定状態から、スイングアーム22が車体21側に移動すると、ブラケット23cがサブアーム25に対して上方側に移動し、凸部33とサブアーム25の背面との引っ掛かりが解除され、上記スプリング34の附勢力で軸31が孔30から抜けて、固定手段F2によるスイングアーム22の固定が解除されるようになっている。
そして、自動二輪車の車高を低くするには、車体21を上方から下方に向けて押し込んで、ブラケット23cに設けた孔30がサブアーム25よりも上方側に配置されるまでスイングアーム22を車体21方向に回転移動させて車高を低くし、その状態で軸31をスプリング34に挿入するとともに孔30に挿入してブラケット23c側に押し込み、頭部32をサブアーム25の上端に当接させて凸部33をサブアーム25の背面に引っ掛けることで行われることになり、他方、固定解除は、固定状態からさらに車体21を下方に押し込むなどしてスイングアーム22を車体21側に回転移動させることで自動的に行われることになる。
したがって、この車高低下装置20にあっても、固定手段F2で自動二輪車の車高を通常車高より低い車高の状態に維持することができるとともに、解除手段R2によってスイングアーム22の固定解除を自動的に行うことが可能であるので、上記した一実施の形態の車高低下装置1と同様の作用効果を奏することが可能である。
なお、軸31が挿入される孔30を一つのみ設けておくようにすることも可能であるが、この実施の形態の場合、ブラケット23cに軸31が挿入される孔30を三つ設けるようにしており、このように、孔30を複数緩衝器23の軸方向に並べて設けるようにしておくと、スイングアーム22を孔30の数に対応して複数の姿勢で固定することが可能となる。したがって、車高低下時の車高を複数段階に切換えることが可能となり、ユーザは自信に最適となる車高を選択することが可能となって利便性が向上することになる。
さらに、この実施の形態の場合、スイングアーム22の固定を解除したときには、軸31が孔30から完全に抜け出てブラケット23cから離脱するようになっているので、自動二輪車の走行中に誤ってスイングアーム22が固定状態となるようなことが無い。
また、上記したところでは、緩衝器23の他端となるブラケット23cがサブアーム25に対して車高が低くなるにしたがって上方側に移動するので、サブアーム25とブラケット23cとの相対移動を規制してスイングアーム22を固定するようにしているが、緩衝器23の他端となるブラケット23cはスイングアーム22に対しても車高を低くするにつれて徐々に上方側に移動する。したがって、ブラケット23cに対するスイングアーム22の上方側への移動を規制すれば上記した固定手段F2同様、スイングアーム22を通常車高より低くい車高とした状態で固定することが可能であるから、上記頭部32をスイングアーム22に当接させることによってスイングアーム22を固定するようにしてもよく、この場合も、上記した解除手段R2によってスイングアーム22の固定を解除することができる。
さらに、別の実施の形態における車高低下装置40について説明する。この車高低下装置40が適用される自動二輪車の後輪側のサスペンションは、上記他の実施の形態におけるサスペンションと同じである。したがって、同一の部材については同一の符号を付するのみとして詳細には説明しない。
そして、この別の実施の形態における固定手段F3は、図7および図8に示すように、サブアーム25に緩衝器23の他端となるブラケット43に向けて移動自在に保持される軸41と、軸41の先端に設けたフック42と、ブラケット43に設けられフック42に引っ掛かる爪部43aとを備えて構成されている。
軸41は、具体的には、図7中紙面を貫く方向、すなわち、サブアーム25の上部に形成されるフランジ25aに設けた孔25b内に挿入されて、サブアーム25の遥動方向に対して垂直となる方向に移動可能とされており、図8および図9に示すように、フック42がブラケット43に設けた爪部43aに対向までスイングアーム22を車体21側に回転移動させてブラケット43をサブアーム25に対して上方に移動させ、その状態で、軸41をブラケット43側へ移動させるとともに、爪部43aにフック42を引っ掛ける。すると、懸架バネ24の反発力でスイングアーム22が車体21から遠ざかる方向への移動しようとしても、サブアーム25のブラケット43に対する上方側への移動が上記軸41によって規制されるので、スイングアーム22も車体21から遠ざかる方向への移動が規制され、これによって車高を低くする状態でスイングアーム22が固定されることになる。
他方、解除手段R3は、上記軸41を緩衝器23の他端たるブラケット43から遠ざかる方向に附勢する附勢部材たるスプリング44で構成され、具体的には、このスプリング44は軸41の基端側に設けたバネ受け41aとサブアーム25のフランジ25aとの間に介装されて、軸41をブラケット43から遠ざかる方向に附勢している。
なお、スイングアーム22を固定手段F3で固定した状態では、スイングアーム22に懸架バネ24の反発力が作用してスイングアーム22を車体21から遠ざける方向に附勢されるのでフック42がブラケット43の爪部43aに引っ掛かるようになっており、上記解除手段R3であるスプリング44の附勢力で軸41がブラケット43から離脱してしまわないようになっており、この固定状態から、スイングアーム22が車体21側に移動すると、ブラケット43がサブアーム25に対して上方側に移動し、フック42とブラケット43の爪部43aとの引っ掛かりが解除され、上記スプリング44の附勢力で軸41がブラケット43から離脱し、固定手段F3によるスイングアーム22の固定が解除されるようになっている。
そして、自動二輪車の車高を低くするには、車体21を上方から下方に向けて押し込んで、ブラケット43に設けた爪部43aと軸41のフック42を引っ掛けることが可能となるまで、スイングアーム22を車体21方向に回転移動させて車高を低くし、その状態で軸41をスプリング44の附勢力に抗してブラケット43側に押し込んで、フック42を爪部43aに引っ掛けることによって行われ、他方、固定解除は、固定状態からさらに車体21を下方に押し込むなどしてスイングアーム22を車体21側に回転移動させることで自動的に行われることになる。
したがって、この車高低下装置40にあっても、固定手段F3で自動二輪車の車高を通常車高より低い車高の状態に維持することができるとともに、解除手段R3によってスイングアーム22の固定解除を自動的に行うことが可能であるので、上記した一実施の形態の車高低下装置1と同様の作用効果を奏することが可能である。
また、上記したところでは、緩衝器23の他端となるブラケット43がサブアーム25に対して車高が低くなるにしたがって上方側に移動するので、サブアーム25とブラケット23cとの相対移動を規制してスイングアーム22を固定するようにしているが、緩衝器23の他端となるブラケット43はスイングアーム22に対しても車高を低くするにつれて徐々に上方側に移動する。したがって、ブラケット43に対するスイングアーム22の上方側への移動を規制すれば上記した固定手段F3同様、スイングアーム22を通常車高より低くい車高とした状態で固定することが可能であるから、上記軸41をスイングアーム22に設けておくようにしてもスイングアーム22を固定することができる。そして、この場合も、上記した解除手段R3によってスイングアーム22の固定を解除することができる。
なお、他の実施の形態および別の実施の形態における固定手段および解除手段は、固定手段および解除手段としての機能を発揮する限りにおいて上記構成に以外にもリンク機構に適合する構成とされればよく、上記した構成に限定されるものではない。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
一実施の形態における車高低下装置を概念的に示す図である。 一実施の形態における車高低下装置の側面断面図である。 一実施の形態の変形例における車高低下装置を概念的に示す図である。 他の実施の形態における車高低下装置の正面図である。 他の実施の形態における車高低下装置の側面断面図である。 スイングアームを固定した状態における他の実施の形態の車高低下装置の正面図である。 別の実施の形態における車高低下装置の正面図である。 別の実施の形態における車高低下装置の側面断面図である。 スイングアームを固定した状態における別の実施の形態の車高低下装置の正面図である。
符号の説明
1,20,40 車高低下装置
2,21 車体
3,22 スイングアーム
3a 彎曲孔
3b フック部
4,24 懸架バネ
5 後輪車軸
10 ピン
10a 突起
11 保持部材
12,34,44 附勢部材であるスプリング
13 遥動片
22a,25a フランジ
23 緩衝器
23a ピストンロッド
23b シリンダ
23c,40 ブラケット
25 サブアーム
26 リンク部材
30 孔
31,41 軸
32 頭部
33 凸部
42 フック
43a 爪部
41a バネ受け
F1,F2,F3 固定手段
L リンク機構
R1,R2,R3 解除手段

Claims (5)

  1. 自動二輪車の車体に遥動可能に取付けたスイングアームを車高が車体重量と懸架バネの反力とが釣り合うときの通常車高より低くなるような位置で固定する固定手段と、スイングアームが上記固定手段で固定された位置より車体側に移動すると固定手段によるスイングアームの固定を解除する解除手段を備えた車高低下装置。
  2. 固定手段は、先端上部に突起を備えたピンと、車体に取付けられるとともにピンを移動自在に保持する保持部材と、スイングアームに設けられピンが出入り可能な彎曲孔とを備え、ピンを彎曲孔に貫通させて挿入し突起をスイングアームに引っ掛けることによってスイングアームを固定することが可能とされ、解除手段は、ピンを彎曲孔から抜く方向に附勢する附勢部材を備えてなり、スイングアームが車体方向に移動したときに上記突起とスイングアームとの引っ掛かりが解かれて附勢部材でピンを彎曲孔から抜いてスイングアームの固定を解除することを特徴とする請求項1に記載の車高低下装置。
  3. 一端が車体に遥動自在に連結される緩衝器の他端がリンク機構を介してスイングアームに連結され、リンク機構は、一端が車体のスイングアームより下方に遥動自在に取付けられたサブアームと、スイングアームとサブアームの他端と緩衝器の他端のそれぞれを回転自在に保持するリンク部材とを備えてなり、固定手段は、緩衝器の他端に設けた孔と、一端が孔に挿入される軸と、軸の他端に設けられサブアームとスイングアームのうち一方に当接することによってスイングアームと車体との間の間隔が広がることを阻止する頭部と、頭部に設けられサブアームとスイングアームのうち一方に引っ掛かる凸部とを備え、解除手段は、上記軸を孔から抜く方向に附勢する附勢部材を備えてなり、スイングアームが車体方向に移動したときに上記凸部とサブアームとスイングアームのうち一方との引っ掛かりが解かれるとともに附勢部材で軸を孔から抜き去りスイングアームの固定を解除することを特徴とする請求項1に記載の車高低下装置。
  4. 緩衝器の他端に、緩衝器の軸方向に沿って、軸を挿入可能な孔を複数並べて設けたことを特徴とする請求項3に記載の車高低下装置。
  5. 一端が車体に遥動自在に連結される緩衝器の他端がリンク機構を介してスイングアームに連結され、リンク機構は、一端が車体のスイングアームより下方に遥動自在に取付けられたサブアームと、スイングアームとサブアームの他端と緩衝器の他端のそれぞれを回転自在に保持するリンク部材とを備えてなり、固定手段は、スイングアームあるいはサブアームのうち一方に緩衝器の他端に向けて移動自在に保持される軸と、軸の先端に設けたフックと、緩衝器の他端に設けられフックに引っ掛かる爪部とを備えて、上記爪部にフックを引っ掛けることによってスイングアームと車体との間の間隔が広がることを阻止してスイングアームを固定可能とされ、解除手段は、上記軸を緩衝器の他端から遠ざかる方向に附勢する附勢部材を備えてなり、スイングアームが車体方向に移動したときに上記爪部とフックとの引っ掛かりが解かれ附勢部材で軸を緩衝器の他端から遠ざけることによりスイングアームの固定を解除することを特徴とする請求項1に記載の車高低下装置。
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