JP5131970B2 - 車両の懸架装置におけるダンパ - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の懸架装置において、車体側に与えられる衝撃力を緩和するようにしたダンパに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の懸架装置では、通常、この装置の車体側と車輪側との間にダンパが架設されている。一般に、このダンパは、上記装置の車体側と車輪側とのうち、いずれか一方側に連結されるシリンダチューブと、このシリンダチューブ内を、油を封入した油室とガスを封入したガス室とに仕切るよう上記シリンダチューブ内に軸方向摺動可能に嵌入されるフリーピストンと、上記油室を2つの第1、第2油室に仕切るよう上記シリンダチューブ内に軸方向摺動可能に嵌入されるピストンと、このピストンから上記軸方向で上記ガス室とは反対方向に延出して、その延出部が上記懸架装置の他方側に連結されるピストンロッドとを備えている。上記ピストンに断面積が微小である微小油路が形成されている。
【0003】
そして、上記懸架装置にその外部から衝撃力が与えられるとき、上記ダンパが伸長、圧縮動作し、上記第1、第2油室との間で上記微小油路を通って油が流動することにより減衰力が生じ、上記衝撃力が緩和されるようになっている。
【0004】
ここで、上記したようにダンパが伸長動作して、上記ピストンロッドが上記シリンダチューブ内から抜き出すときには、このシリンダチューブの容積が減少して、上記油室の油に気泡が生じようとする。つまり、上記ダンパの減衰力特性に悪影響を与えるおそれのある“キャビテーション”が上記油室に発生しようとする。しかし、この場合、上記ガス室のガス圧により、上記フリーピストンが上記油室側に押されて、上記“キャビテーション”の発生が防止される。
【0005】
ところで、上記ダンパでは、上記ピストンの両面のうち、上記ピストンロッドが延出する側の面の受圧面積は、この面に上記ピストンロッドの端部が連結されている分、他の面の受圧面積よりも小さい。このため、上記ガス圧に基づく上記油室内の油圧により、上記ピストンロッドは上記ピストンに押動されてシリンダチューブの外部に向けて押し出されようとする。つまり、ダンパが伸長動作しようとする。しかし、このようなダンパの伸長動作は、上記車体側と車輪側とを常に離反させるよう働くものであり、これは車両への乗り心地を阻害するおそれがあって、好ましくない。
【0006】
そこで、上記不都合を回避するものとして、従来、下記特許文献1に示されるような、一対のピストンロッドを備えたスルーロッド型(両ロッド型)のダンパが提案されている。
【0007】
上記特許文献1の公報のものによれば、上記ダンパは、車両における車軸アームとスタビライザの端部との間に架設されている。上記ダンパは、上記車軸アームに連結されるシリンダチューブと、このシリンダチューブの一端部を閉じる固定ロッドガイドと、上記シリンダチューブの他端部側に嵌入される他の固定ロッドガイドと、上記シリンダチューブの軸方向の中途部に軸方向で摺動可能に嵌入されるピストンと、このピストン側から延出し上記固定ロッドガイドを貫通して上記スタビライザの端部に連結される主ピストンロッドと、上記ピストン側から延出し上記他のロッドガイドを貫通する副ピストンロッドとを備えている。
【0008】
上記固定ロッドガイドとピストンとの間が第1油室とされ、上記他の固定ロッドガイドとピストンとの間が第2油室とされ、上記第1、第2油室を連通させる断面積が微小である微小油路が上記ピストンやピストンロッドに形成されている。また、高圧ガスを貯留し、そのガス圧によりフリーピストンを介して上記第1、第2油室内の油を常時加圧するガスリザーバが設けられている。
【0009】
上記車軸アームを介しダンパが衝撃力を受けるなどして上記シリンダチューブと各ピストンロッドとが相対移動することにより、このダンパが伸長、圧縮動作するときには、上記第1、第2油室との間で上記微小油路を通って油が流動することにより減衰力が生じ、上記衝撃力が緩和され、上記車軸アームとスタビライザとの間で生じようとする振動が小さく抑制されるようになっている。
【0010】
上記主、副ピストンロッドは互いに同径とされている。このため、上記ピストン両面の受圧面積は等しく保たれることから、前記したようにガス圧に基づいてピストンロッドがシリンダチューブの外部に押し出される、ということは防止される。また、上記ダンパの作動時、上記第1、第2油室の合計容積は一定に保持されて、上記作動に伴い油圧が無用に上昇するということは防止される。また、上記油がその温度変化により体積変化するときには、この体積変化分は上記ガスの圧縮性に基づく体積変化により円滑に吸収される。よって、この点でも、油圧が無用に上昇するということは防止される。
【0011】
また、上記油はガス圧により常時加圧されているため、ダンパの作動時や、油の温度変化による体積変化時に、上記第1、第2油室に“キャビテーション”が発生しようとすることは防止され、これにより、ダンパの減衰力特性が良好に保たれる。
【0012】
また、上記ダンパは、上記副ピストンロッドの軸心上に設けられた上記微小油路の開度を調整可能とする調整弁と、上記主ピストンロッドの軸心上に形成された軸心孔に嵌入されて、その一端部が上記調整弁に連結され、他端部が上記シリンダチューブの一端部の外方域から操作可能とされる操作部とされる操作ロッドとを備えている。
【0013】
そして、上記操作部を操作すれば、これに上記操作ロッドを介し上記調整弁が連動して、上記微小油路の開度が調整されるようになっている。この調整により、上記ダンパの減衰力特性が可変とされる。
【0014】
【特許文献1】
特開平11−165521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで、上記ダンパによれば、次のような問題点がある。
【0016】
第1に、上記ダンパはフリーピストンを有するガスリザーバをシリンダチューブとは別個に備えていて、部品点数が多い。このため、このダンパの構成は複雑である。しかも、上記シリンダチューブとガスリザーバとは平行に配置されているため、ダンパの全体形状が大型になりがちである。
【0017】
第2に、上記シリンダチューブの他端部には、上記車軸アームと互いに連結される連結部が形成されている。そして、上記ダンパの圧縮動作時における副ピストンロッドの移動軌跡を収容するシリンダチューブと、上記連結部とがダンパの軸方向で列設されている。このため、このダンパの全長は大きくなりがちである。
【0018】
一方、一般に、車両における余剰空間は限られた狭いものである。このため、この空間に上記ダンパを設置しようとすると、その全長を十分に長くすることは困難となって、その動作時のピストンのストロークが短くなるよう制限されがちとなる。この結果、このダンパでは、車両が路面における大きな段差を通過する際の衝撃力を十分には緩和できないおそれがある。
【0019】
第3に、上記ダンパでは、前記のように主ピストンロッドの軸心上に形成された軸心孔に操作ロッドが嵌入されていて、この操作ロッドの操作部がシリンダチューブの一端部の外方域から操作可能とされている。
【0020】
ところで、上記ダンパの設置状態によっては、上記シリンダチューブの他端部の外方域から操作したいことがあると考えられる。しかし、上記シリンダチューブの他端部には、上記したように連結部が形成されている。このため、上記のようなシリンダチューブの他端部の外方域からの操作は、上記連結部が邪魔になって、することができない。つまり、所望の減衰力特性を得ようとしてなされるダンパへの操作の自由度が低いという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車両の懸架装置におけるダンパがガス圧による悪影響を受けないスルーロッド型のものでありながら、このダンパの部品点数を減らしてその構成を簡単にさせると共に、このダンパをコンパクトにさせて、その設置の自由度を向上させることである。
【0022】
また、本発明の他の目的は、所望の減衰力特性を得ようとしてなされるダンパへの操作の自由度を向上させるようにすることである。
【0023】
本発明は、車体側に一端部が連結されるシリンダチューブと、このシリンダチューブの他端部を閉じる固定ロッドガイドと、上記シリンダチューブの一端部側に軸方向に摺動可能に嵌入される可動ロッドガイドと、上記シリンダチューブの軸方向の中途部に軸方向で摺動可能に嵌入されるピストンと、このピストン側から延出し上記固定ロッドガイドを貫通して車輪側に連結される主ピストンロッドと、上記ピストン側から延出し上記可動ロッドガイドを貫通する副ピストンロッドと、上記シリンダチューブの軸心上に配置され、上記可動ロッドガイドを上記ピストン側に向けて常時付勢するばねとを備え、上記固定ロッドガイドとピストンとの間を第1油室とし、上記可動ロッドガイドとピストンとの間を第2油室とし、上記第1、第2油室を連通する減衰力発生油路を設けたものである。
【0024】
また、上記シリンダチューブの一端部に、このシリンダチューブの軸方向に延びてこの一端部を上記車体側に連結させる連結部を形成し、上記副ピストンロッドの上記ピストンとは反対側の端部を上記連結部内に進入可能にしている。
【0025】
また、上記車体側が有する弾性体に進入孔を形成し、この進入孔に上記連結部を嵌入してこの連結部を上記弾性体に連結し、上記副ピストンロッドの上記ピストンとは反対側の端部を上記進入孔内に進入可能にしている。
【0026】
なお、上記発明において、上記連結部内を上記シリンダチューブの軸方向で、このシリンダチューブの一端部の外方に向かって開放してもよい。
【0027】
また、上記発明において、上記副ピストンロッドの軸心上に設けられた上記減衰力発生油路の開度を調整可能とする調整弁と、上記副ピストンロッドの軸心上に形成された軸心孔に嵌入されて、その一端部が上記調整弁に連結され、他端部が操作部とされる操作ロッドとを備え、上記シリンダチューブの一端部に、この一端部の外方域から上記操作部への操作を可能とさせる操作孔を形成してもよい。
【0028】
また、上記発明において、上記ダンパの伸長、圧縮動作時における上記副ピストンロッドの移動軌跡を、上記シリンダチューブの内部空間に収容するようにしてもよい。
【0029】
また、上記発明において、上記ばねをコイルばねとし、上記ダンパの伸長、圧縮動作時の上記副ピストンロッドの移動軌跡を、上記ばねの内部空間に収容するようにしてもよい。
【0030】
また、上記発明において、上記シリンダチューブの軸方向で所定長さを有し、このシリンダチューブに軸方向に摺動可能に嵌入される摺動体を上記可動ロッドガイドとばねとの間に介在させてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明による効果は、次の如くである。
【0032】
本発明は、車体側に一端部が連結されるシリンダチューブと、このシリンダチューブの他端部を閉じる固定ロッドガイドと、上記シリンダチューブの一端部側に軸方向に摺動可能に嵌入される可動ロッドガイドと、上記シリンダチューブの軸方向の中途部に軸方向で摺動可能に嵌入されるピストンと、このピストン側から延出し上記固定ロッドガイドを貫通して車輪側に連結される主ピストンロッドと、上記ピストン側から延出し上記可動ロッドガイドを貫通する副ピストンロッドと、上記シリンダチューブの軸心上に配置され、上記可動ロッドガイドを上記ピストン側に向けて常時付勢するばねとを備え、上記固定ロッドガイドとピストンとの間を第1油室とし、上記可動ロッドガイドとピストンとの間を第2油室とし、上記第1、第2油室を連通する減衰力発生油路を設けている。
【0033】
このため、上記油は可動ロッドガイドを介しばねの付勢力により常時加圧される。よって、ダンパの動作時に、上記第1、第2油室内の圧力の低下により“キャビテーション”が発生する、ということは防止され、これにより、ダンパの減衰力特性は良好に保たれる。また、上記油の温度変化により、この油に体積変化が生じるとしても、上記ばねの付勢力により、上記油に所定の加圧状態が維持され、これによっても、上記ダンパの減衰力特性は良好に保たれる。
【0034】
そして、上記可動ロッドガイドは、上記シリンダチューブの他端部側を閉じることと、ばねの付勢力を油に伝えるもの、つまり、従来の技術にいう前記フリーピストンとに兼用されている。よって、その分、ダンパの部品点数が減らされて、このダンパの構成が簡単になる。
【0035】
しかも、上記したように、ばねはシリンダチューブの軸心上に配置されている。このため、油を加圧するためのガスリザーバをシリンダチューブと平行となるようその径方向外方に配置した従来の技術のダンパに比べて、上記ダンパをコンパクトにでき、このダンパの設置の自由度を向上させることができる。
【0036】
また、上記シリンダチューブの一端部に、このシリンダチューブの軸方向に延びてこの一端部を上記車体側に連結させる連結部を形成し、上記副ピストンロッドの上記ピストンとは反対側の端部を上記連結部内に進入可能にしている。
【0037】
このため、上記連結部の内部空間が、上記ダンパの圧縮動作時における上記副ピストンロッドの移動軌跡を収容する空間として利用される。
【0038】
よって、第1に、上記副ピストンロッドの移動軌跡を収容するシリンダチューブと、上記連結部とをダンパの軸方向で単に列設することに比べて、このダンパをコンパクトにでき、その設置の自由度が向上する。また、第2に、例えば、上記ダンパを余剰空間が狭い車両に設置する場合でも、上記ダンパがコンパクトである分、このダンパのピストンのストロークを長くできて、路面における大きな段差に対応することができる。
【0039】
また、上記車体側が有する弾性体に進入孔を形成し、この進入孔に上記連結部を嵌入してこの連結部を上記弾性体に連結し、上記副ピストンロッドの上記ピストンとは反対側の端部を上記進入孔内に進入可能にしている。
【0040】
このため、上記進入孔の空間が、上記ダンパの圧縮動作時における上記副ピストンロッドの移動軌跡を収容する空間として利用される。
【0041】
よって、第1に、上記副ピストンロッドの移動軌跡を収容するシリンダチューブと、上記車体側とをダンパの軸方向で単に列設することに比べて、上記ダンパと上記車体側との組み合わせ体をコンパクトにでき、この組み合わせ体の設置の自由度が向上する。また、第2に、例えば、上記ダンパを余剰空間が狭い車両に設置する場合でも、上記組み合わせ体をコンパクトにできる分、上記ダンパのピストンのストロークを長くできて、路面における大きな段差に対応することができる。
【0042】
なお、上記発明において、上記連結部内を上記シリンダチューブの軸方向で、このシリンダチューブの一端部の外方に向かって開放してもよい。
【0043】
このようにすれば、上記した連結部の内部空間に加え、上記シリンダチューブの軸方向における上記連結部の端部外方の空間も、上記ダンパの圧縮動作時における上記副ピストンロッドの移動のための空間として利用できる。よって、上記ダンパのストロークを更に長くできる。
【0044】
また、上記発明において、上記副ピストンロッドの軸心上に設けられた上記減衰力発生油路の開度を調整可能とする調整弁と、上記副ピストンロッドの軸心上に形成された軸心孔に嵌入されて、その一端部が上記調整弁に連結され、他端部が操作部とされる操作ロッドとを備え、上記シリンダチューブの一端部に、この一端部の外方域から上記操作部への操作を可能とさせる操作孔を形成してもよい。
【0045】
このようにすれば、上記調整弁を調整する場合における上記操作部への操作は、上記シリンダチューブの他端部の外方域から、容易にすることができる。よって、所望の減衰力特性を得ようとしてなされるダンパへの操作の自由度が向上する。
【0046】
また、上記発明において、上記ダンパの伸長、圧縮動作時における上記副ピストンロッドの移動軌跡を、上記シリンダチューブの内部空間に収容するようにしてもよい。
【0047】
このようにすれば、上記部材に設置されたダンパが上記動作をするとき、このダンパの副ピストンロッドが上記部材のいずれかに接触するなど干渉するということは、上記副ピストンロッドの移動軌跡を収容するシリンダチューブによって防止される。よって、上記部材へのダンパの設置作業は、上記副ピストンロッドの移動軌跡に留意しないでできる分、容易にできる。
【0048】
また、上記発明において、上記ばねをコイルばねとし、上記ダンパの伸長、圧縮動作時の上記副ピストンロッドの移動軌跡を、上記ばねの内部空間に収容するようにしてもよい。
【0049】
このようにすれば、上記ばねの内部空間が上記副ピストンロッドの移動軌跡に利用される分、上記ダンパをコンパクトにでき、このダンパの設置の自由度を向上させることができる。
【0050】
また、上記発明において、上記シリンダチューブの軸方向で所定長さを有し、このシリンダチューブに軸方向に摺動可能に嵌入される摺動体を上記可動ロッドガイドとばねとの間に介在させてもよい。
【0051】
ここで、上記可動ロッドガイドの軸方向における端面は、通常、この可動ロッドガイドの軸心に対し精度よく直交するよう形成される。一方、上記ばねは弾性変形するものであるため、一般に、このばねの軸心に対し、その軸方向での端面を精度よく直交するよう形成することは困難であって、上記軸心の直交面に対し傾斜が生じ易い。
【0052】
このため、上記可動ロッドガイドの端面に対し上記ばねの端面を直接圧接させたとすると、上記可動ロッドガイドの端面に対し、上記ばねの端面は片当り状に圧接しがちとなる。よって、この圧接により、上記ばねの付勢力を与えられる可動ロッドガイドはシリンダチューブの軸心に対し傾斜しがちとなり、この状態で、上記シリンダチューブ内を摺動する。しかし、これは、上記シリンダチューブに対する可動ロッドガイドの円滑な摺動を阻害するものであって好ましくない。
【0053】
そこで、前記したように、シリンダチューブの軸方向で所定長さを有し、このシリンダチューブに軸方向に摺動可能に嵌入される摺動体を上記可動ロッドガイドとばねとの間に介在させればよい。このようにすれば、このばねの端面が若干傾斜しているとしても、上記シリンダチューブの軸心に対し上記摺動体が傾斜する、ということは防止される。
【0054】
従って、上記摺動体の他端面に当接している可動ロッドガイドも傾斜しない。この結果、上記摺動体と可動ロッドガイドとは共にシリンダチューブの軸心に対し傾斜することが防止されて、このシリンダチューブに対する円滑な摺動が確保される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
本発明の車両の懸架装置におけるダンパに関し、ダンパがガス圧による悪影響を受けないスルーロッド型のものでありながら、このダンパの部品点数を減らしてその構成を簡単にさせると共に、このダンパをコンパクトにさせて、その設置の自由度を向上させる、という目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
【0056】
即ち、車両の懸架装置におけるダンパは、車体側に一端部が連結されるシリンダチューブと、このシリンダチューブの他端部を閉じる固定ロッドガイドと、上記シリンダチューブの一端部側に軸方向に摺動可能に嵌入される可動ロッドガイドと、上記シリンダチューブの軸方向の中途部に軸方向で摺動可能に嵌入されるピストンと、このピストン側から延出し上記固定ロッドガイドを貫通して車輪側上に連結される主ピストンロッドと、上記ピストン側から延出し上記可動ロッドガイドを貫通する副ピストンロッドと、上記シリンダチューブの軸心上に配置され、上記可動ロッドガイドを上記ピストン側に向けて常時付勢するばねとを備えている。上記固定ロッドガイドとピストンとの間が第1油室とされ、上記可動ロッドガイドとピストンとの間が第2油室とされ、上記第1、第2油室を連通する減衰力発生油路が設けられている。
【0057】
上記シリンダチューブの一端部に、このシリンダチューブの軸方向に延びてこの一端部を上記車体側に連結させる連結部が形成される。上記副ピストンロッドの上記ピストンとは反対側の端部が上記連結部内に進入可能とされる。
【0058】
上記車体側が有する弾性体に進入孔が形成される。この進入孔に上記連結部が嵌入されてこの連結部が上記弾性体に連結される。上記副ピストンロッドの上記ピストンとは反対側の端部が上記進入孔内に進入可能とされる。
【実施例1】
【0059】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例1を添付の図1−7に従って説明する。
【0060】
図1−4において、符号1はダンパである。このダンパ1は、車両2における緩衝対象である部材3にショックアブソーバとして適用されている。具体的には、この部材3は自動車における前車輪懸架用のマクファーソンストラット式懸架装置4である。
【0061】
上記懸架装置4は、上記車両2の車体6に上下に揺動可能に枢支される不図示のアームと、このアームに支持されて前車輪を支持するステアリングナックル7と、上記車体6側とステアリングナックル7とに架設される上記ダンパ1とを備えている。上記車体6側は上記部材3の一部分3aに相当し、上記車輪側であるステアリングナックル7は上記部材3の他部分3bに相当している。
【0062】
上記ダンパ1は、軸心9が縦向きに延びて上記部材3の一部分3aに一端部(上端部)16が連結されるシリンダチューブ10と、このシリンダチューブ10の他端部(下端部)11の内周面に形成される環状溝12aに嵌入されるサークリップ12と、上記他端部11を閉じるようこの他端部11に嵌入されて上記サークリップ12により固定され、その軸心9上に金属製ブッシュ13が圧入された固定ロッドガイド14と、上記シリンダチューブ10の一端部16側に軸方向で自由に摺動可能に嵌入されて、その軸心9上に金属製ブッシュ17が圧入された可動ロッドガイド18とを備えている。
【0063】
また、上記ダンパ1は、外周部にピストンリング19を有して上記シリンダチューブ10の軸方向の中途部に軸方向に自由に摺動可能に嵌入されるピストン20と、このピストン20に結合され、このピストン20側から下方に向かって延出し、上記固定ロッドガイド14のブッシュ13を貫通する主ピストンロッド21と、上記ピストン20側から上方に向かって延出し、上記可動ロッドガイド18のブッシュ17を貫通する副ピストンロッド22と、上記主、副ピストンロッド21,22を互いに結合させる締結具23とを備えている。
【0064】
より具体的には、上記主ピストンロッド21の上端部は、下記するように上記締結具23とサークリップ25とにより上記ピストン20に直接結合されている。一方、上記副ピストンロッド22の下端部は、上記主ピストンロッド21の上端部と締結具23とを介し上記ピストン20と間接的に結合されている。
【0065】
また、上記ダンパ1は、上記可動ロッドガイド18を上記ピストン20側に向けて常時付勢する金属製で断面円形のコイルばね24と、上記主ピストンロッド21に外嵌され、上記締結具23と協同して上記ピストン20を上記主ピストンロッド21に結合させるサークリップ25とを備えている。上記ばね24は、上記シリンダチューブ10の一端部16側の内部に全体的に収容され、かつ、上記軸心9上に配置されている。
【0066】
また、上記ダンパ1は、上記シリンダチューブ10に軸方向で自由に摺動可能に外嵌されるアウタチューブ26と、このアウタチューブ26を上記部材3の他部分3bに結合させる締結具27と、上記アウタチューブ26の下端部を上記主ピストンロッド21の下端部に結合させる締結具28と、上記部材3の一部分3aとアウタチューブ26との間に架設され、上記シリンダチューブ10から上記アウタチューブ26を主ピストンロッド21と共に下方に向かって離すよう上記アウタチューブ26を付勢するサスペンションばね29とを備えている。
【0067】
上記サスペンションばね29により、上記ダンパ1は伸長動作A可能とされ、上記サスペンションばね29に対抗する外力により、上記ダンパ1は上記伸長動作Aとは逆方向に圧縮動作B可能とされる。
【0068】
上記シリンダチューブ10は、上記軸心9上で上記他端部11側を構成して、上記固定ロッドガイド14、可動ロッドガイド18、およびピストン20を内有するチューブ本体31と、上記軸心9上で上記一端部16側を構成して、上記チューブ本体31の上端部に結合される径小チューブ32とを備えている。この径小チューブ32の上端部は上記シリンダチューブ10の一端部16側に相当している。そして、上記径小チューブ32の上端部に、この径小チューブ32を上記部材3の一部分3aに締結具34により連結させる連結部35が形成されている。
【0069】
具体的には、上記部材3の一部分3aは、上記車体6におけるサスペンションタワーの上部に締結具により支持された板金製ブラケット6aと、このブラケット6aに形成された円形開口の口縁部に支持される円環形状の弾性体6bと、この弾性体6bとほぼ同じ軸心上で、この弾性体6bの内周部側に加硫接着により支持された円環形状の連結板6cとを備えている。
【0070】
上記弾性体6bと連結板6cとの内周面が上記一部分3aに形成された進入孔36とされている。この進入孔36とほぼ同じ軸心上で、この進入孔36内に上記連結部35が嵌入されている。そして、この連結部35は上記締結具34により上記連結板6cに連結されている。つまり、上記径小チューブ32の上端部は上記締結具34、連結部35、連結板6c、弾性体6b、およびブラケット6aにより、上記車体6におけるサスペンションタワーに対しわずかに揺動可能となるよう連結されている。
【0071】
上記ダンパ1の圧縮動作Bにより、上記副ピストンロッド22の上記ピストン20とは反対側の端部(上端部)が上記連結部35の内孔(内部空間)と、上記進入孔36とにそれぞれ進入可能とされている。
【0072】
上記固定、可動ロッドガイド14,18は、それぞれ短い円柱形状をなしている。上記固定、可動ロッドガイド14,18は、それぞれその軸心9上に上記ブッシュ13,17が圧入されたガイド本体37と、これら各ガイド本体37の外周面に取り付けられて、シリンダチューブ10の内周面と上記ガイド本体37の外周面との間をシールするOリングからなるシール体38と、上記シリンダチューブ10の軸方向で上記各ブッシュ13,17に隣接し上記ガイド本体37の内周面に取り付けられて、主、副ピストンロッド21,22の外周面と上記ガイド本体37の内周面との間をシールするオイルシールからなるシール体39とを備えている。
【0073】
上記主ピストンロッド21と副ピストンロッド22とは共に上記軸心9上に位置し、互いにほぼ同じ直径とされている。また、上記主ピストンロッド21と副ピストンロッド22との各軸心9上にはそれぞれ軸心孔40が形成され、これら軸心孔40は上記主ピストンロッド21と副ピストンロッド22とをそれぞれ軸方向に貫通し、かつ、互いに連通している。これら軸心孔40の軸方向の中途部に嵌入され、これら軸心孔40を上記シリンダチューブ10の一端部16側と他端部11側とに仕切る円柱形状の仕切体40aが上記軸心孔40に圧入されている。
【0074】
上記シリンダチューブ10の軸方向において、上記固定ロッドガイド14とピストン20との間は油41が充填された第1油室42とされ、上記可動ロッドガイド18とピストン20との間は油41が充填された第2油室43とされている。上記第1、第2油室42,43内の油41は、上記ばね24により可動ロッドガイド18を介し、常時2メガパスカル程度の高圧となるよう加圧されている。
【0075】
上記ダンパ1は、このダンパ1が伸長動作Aしたときに、上記第1油室42から第2油室43に油41を流動させて減衰力を発生させる伸側減衰力発生装置46と、上記ダンパ1が圧縮動作Bしたときに、上記第2油室43から第1油室42に油41を流動させて減衰力を発生させる圧側減衰力発生装置47とを備えている。
【0076】
上記伸側減衰力発生装置46は、上記シリンダチューブ10の軸方向で上記ピストン20を貫通する伸側主油路48と、この伸側主油路48を第2油室43側から開閉可能に閉じるリーフ弁である伸側主減衰弁49と、上記ピストン20、主ピストンロッド21、および仕切体40aに跨るように形成されて上記第1油室42を第2油室43に連通させる伸側副油路50と、この伸側副油路50を第2油室43側から開閉可能に閉じるリーフ弁である伸側副減衰弁51とを備えている。
【0077】
また、上記伸側減衰力発生装置46は、上記軸心孔40に嵌入され、上記伸側副油路50の開度を調整可能とするニードル弁式調整弁52と、工具53により上記軸心9回りに捻回操作可能となるよう上記軸心孔40の上端部にねじ付けられる操作部54と、上記軸心孔40に軸方向移動可能に嵌入される操作ロッド55とを備えている。この操作ロッド55の一端部(下端部)は上記調整弁52に連結され、他端部(上端部)は上記ばね24により与えられた油41の圧力により常時付勢されて上記操作部54の下端面に圧接させられている。
【0078】
上記シリンダチューブ10の一端部16の上方の外方域から上記操作部54への操作を可能とさせる操作孔67が上記シリンダチューブ10の一端部16に形成されている。具体的には、上記操作孔67は上記連結部35の内孔により形成されている。また、この連結部35の内孔は、上記シリンダチューブ10の軸方向で、その一端部16の外方に向かって開放されている。
【0079】
上記圧側減衰力発生装置47は、上記シリンダチューブ10の軸方向で上記ピストン20を貫通する圧側主油路58と、この圧側主油路58を第1油室42側から開閉可能に閉じるリーフ弁である圧側主減衰弁59と、上記ピストン20、主ピストンロッド21、および仕切体40aに跨るように形成されて上記第2油室43を第1油室42に連通させる圧側副油路60と、この圧側副油路60を第1油室42側から開閉可能に閉じるリーフ弁である圧側副減衰弁61とを備えている。
【0080】
また、上記圧側減衰力発生装置47は、上記軸心孔40に嵌入され、上記圧側副油路60の開度を調整可能とするニードル弁式調整弁62と、工具63により上記軸心9回りに捻回操作可能となるよう上記軸心孔40の下端部にねじ付けられる操作部64と、上記軸心孔40に軸方向移動可能に嵌入される操作ロッド65とを備えている。この操作ロッド65の一端部(上端部)は上記調整弁62に連結され、他端部(下端部)は上記ばね24により与えられた油41の圧力により常時付勢されて上記操作部64の上端面に圧接させられている。
【0081】
上記伸側減衰力発生装置46の操作部54への操作は、上記シリンダチューブ10の上方の外方域から可能とされる。そして、上記操作部54を操作すれば、この操作部54に上記操作ロッド55と調整弁52とが連動して、上記伸側副油路50の開度が調整可能とされ、つまり、伸側の減衰力が調整可能とされる。
【0082】
一方、上記シリンダチューブ10の他端部11の下方の外方域から上記圧側減衰力発生装置47の操作部64への操作が可能とされる。そして、上記操作部64を操作すれば、この操作部64に上記操作ロッド65と調整弁62とが連動して、上記圧側副油路60の開度が調整可能とされ、つまり、圧側の減衰力が調整可能とされる。
【0083】
上記車両2が通常積荷状態で平坦な路面を走行するときには、シリンダチューブ10の軸方向で、上記固定ロッドガイド14と可動ロッドガイド18とのほぼ中央にピストン20が位置するよう、車両2側の重量とサスペンションばね29の付勢力とがバランスすることとされる(図1中一点鎖線)。
【0084】
そして、車両2の走行時に、上記ダンパ1に与えられる衝撃力など外力と、サスペンションばね29との付勢力とが互いに関連することにより、まず、上記ダンパ1が伸長動作Aしたとする。この場合、ダンパ1の伸長動作Aの速度が遅いときには、上記第1油室42の油41は、まず、上記伸側副油路50を通って第2油室43に向け流動する。この際、上記調整弁52により開度が調整された上記伸側副油路50における“絞り油路”と、上記伸側副減衰弁51の付勢力に勝る伸側副油路50内の油圧により押し開けられた上記伸側副減衰弁51の“開弁油路”とを油41が流動し(矢印C)、これにより減衰力が発生する。
【0085】
ここで、上記“絞り油路”と“開弁油路”とは、減衰力を発生する油路であって、後述するものを含め、これらを総称して、以下、“減衰力発生油路”という。なお、この“減衰力発生油路”は、開度調整不可の単なる“絞り油路”を含むものとする。また、上記“減衰力発生油路”は、上記シリンダチューブ10の肉厚の内部や、このシリンダチューブ10の外部に設けられるものであってもよい。
【0086】
また、上記ダンパ1の伸長動作Aの速度が速くなると、上記第1油室42の油41は、上記伸側主油路48をも通って第2油室43に向け流動する。この際、上記伸側主減衰弁49の付勢力に勝る伸側主油路48内の油圧により押し開けられた上記伸側主減衰弁49の“開弁油路”を油41が流動し(矢印D)、これにより、上記減衰力に加えて、他の減衰力も発生する。
【0087】
次に、上記ダンパ1が圧縮動作Bしたとする。この場合、ダンパ1の圧縮動作Bの速度が遅いときには、上記第2油室43の油41は、まず、上記圧側副油路60を通って第1油室42に向け流動する。この際、上記調整弁62により開度が調整された上記圧側副油路60における“絞り油路”と、上記圧側副減衰弁61の付勢力に勝る圧側副油路60内の油圧により押し開けられた上記圧側副減衰弁61の“開弁油路”とを油41が流動し(矢印E)、これにより減衰力が発生する。
【0088】
また、上記ダンパ1の圧縮動作Bの速度が速くなると、上記第2油室43の油41は、上記圧側主油路58をも通って第1油室42に向け流動する。この際、上記圧側主減衰弁59の付勢力に勝る圧側主油路58内の油圧により押し開けられた上記圧側主減衰弁59の“開弁油路”を油41が流動し(矢印F)、これにより、上記減衰力に加えて、他の減衰力も発生する。
【0089】
そして、上記各減衰力により、上記外力が緩和され、上記部材3の一部分3aと他部分3bとの間に生じようとする振動が小さくなるよう抑制される。
【0090】
ここで、上記したように、ダンパ1の圧縮動作B時には、上記ピストン20により第2油室43内の油41が加圧され、この油41は上記圧側主油路58や圧側副油路60を流動して(矢印E,F)、上記各減衰力が発生する。この場合、上記ばね24のばね定数があまりに小さい(軟らかい)とすると、上記ダンパ1の圧縮動作Bが進行するとき、上記ばね24が容易に圧縮するよう弾性変形して、上記ピストン20による第2油室43内の油41の加圧が不十分になりがちである。このため、上記圧側主油路58や圧側副油路60における油41の流動量や速度が不十分となって、所望の減衰力は得られない。
【0091】
そこで、この減衰力が所望の最低値以上となるよう上記ばね24のばね定数は所定値以上に大きく(硬く)されている。
【0092】
また、上記ダンパ1の伸長、圧縮動作A,B時において、上記副ピストンロッド22の移動軌跡の全体が、上記シリンダチューブ10の内部空間に収容されている。また、上記副ピストンロッド22の移動軌跡の少なくとも一部分が、上記ばね24の内部空間に収容されている。
【0093】
上記構成によれば、油41は可動ロッドガイド18を介しばね24の付勢力により常時加圧される。よって、ダンパ1の動作A,B時に、上記第1、第2油室42,43内の圧力の低下により“キャビテーション”が発生する、ということは防止され、これにより、ダンパ1の減衰力特性は良好に保たれる。また、上記油41の温度変化により、この油41に体積変化が生じるとしても、上記ばね24の付勢力により、上記油41に所定の加圧状態が維持され、これによっても、上記ダンパ1の減衰力特性は良好に保たれる。
【0094】
そして、上記ダンパ1では、上記ばね24を収容するハウジングとして上記シリンダチューブ10の一端部16側が利用されている。また、上記可動ロッドガイド18は、上記シリンダチューブ10の一端部16側を閉じることと、ばね24の付勢力を油41に伝えるもの、つまり、従来の技術にいうフリーピストンとに兼用されている。よって、その分、上記ダンパ1の部品点数が減らされて、このダンパ1の構成が簡単になる。
【0095】
しかも、上記したように、ばね24はシリンダチューブ10の軸心9上に配置されている。このため、油を加圧するためのガスリザーバをシリンダチューブと平行となるようその径方向外方に配置した従来の技術のダンパに比べて、上記ダンパ1をコンパクトにでき、このダンパ1の設置の自由度を向上させることができる。
【0096】
また、前記したように、シリンダチューブ10の一端部16に、この一端部16を上記部材3の一部分3aに連結させる連結部35を形成し、上記副ピストンロッド22の上記ピストン20とは反対側の端部を上記連結部35内に進入可能にしている。
【0097】
このため、上記連結部35の内部空間が、上記ダンパ1の圧縮動作B時における上記副ピストンロッド22の移動軌跡を収容する空間として利用される。
【0098】
よって、第1に、上記副ピストンロッド22の移動軌跡を収容するシリンダチューブ10と、上記連結部35とをダンパ1の軸方向で単に列設することに比べて、このダンパ1をコンパクトにでき、その設置の自由度が向上する。また、第2に、例えば、上記ダンパ1を余剰空間が狭い車両2に設置する場合でも、上記ダンパ1がコンパクトである分、このダンパ1のピストン20のストロークを長くできて、路面における大きな段差に対応することができる。
【0099】
また、前記したように、連結部35内を上記シリンダチューブ10の軸方向で、このシリンダチューブ10の一端部16の外方に向かって開放している。
【0100】
このため、上記した連結部35の内部空間に加え、上記シリンダチューブ10の軸方向における上記連結部35の端部外方の空間も、上記ダンパ1の圧縮動作B時における上記副ピストンロッド22の移動のための空間として利用できる。よって、上記ダンパ1のストロークを更に長くできる。
【0101】
また、前記したように、副ピストンロッド22の上記ピストン20とは反対側の端部を進入可能とさせる進入孔36を上記部材3の一部分3aに形成している。
【0102】
このため、上記進入孔36の空間が、上記ダンパ1の圧縮動作B時における上記副ピストンロッド22の移動軌跡を収容する空間として利用される。
【0103】
よって、第1に、上記副ピストンロッド22の移動軌跡を収容するシリンダチューブ10と、上記部材3の一部分3aとをダンパ1の軸方向で単に列設することに比べて、上記ダンパ1と上記部材3の一部分3aとの組み合わせ体をコンパクトにでき、この組み合わせ体の設置の自由度が向上する。また、第2に、例えば、上記ダンパ1を余剰空間が狭い車両2に設置する場合でも、上記組み合わせ体をコンパクトにできる分、上記ダンパ1のピストン20のストロークを長くできて、路面における大きな段差に対応することができる。
【0104】
また、前記したように、副ピストンロッド22の軸心9上に設けられた上記“減衰力発生油路”の開度を調整可能とする調整弁62と、上記副ピストンロッド22の軸心9上に形成された軸心孔40に嵌入されて、その一端部が上記調整弁62に連結され、他端部が操作部64とされる操作ロッド65とを備え、上記シリンダチューブ10の一端部16に、この一端部16の外方域から上記操作部64への操作を可能とさせる操作孔67を形成している。
【0105】
このため、上記調整弁62を調整する場合における上記操作部64への操作は、上記シリンダチューブ10の一端部16の外方域から、上記連結部35が邪魔になることなく容易にすることができる。よって、所望の減衰力特性を得ようとしてなされるダンパ1への操作の自由度が向上する。
【0106】
また、前記したように、ダンパ1の伸長、圧縮動作A,B時における上記副ピストンロッド22の移動軌跡を、上記シリンダチューブ10の内部空間に収容するようにしている。
【0107】
このため、上記部材3に設置されたダンパ1が上記動作A,Bをするとき、このダンパ1の副ピストンロッド22が上記部材3のいずれかに接触するなど干渉するということは、上記副ピストンロッド22の移動軌跡を収容するシリンダチューブ10によって防止される。よって、上記部材3へのダンパ1の設置作業は、上記副ピストンロッド22の移動軌跡に留意しないでできる分、容易にできる。
【0108】
また、前記したように、ばね24をコイルばねとし、上記ダンパ1の伸長、圧縮動作A,B時の上記副ピストンロッド22の移動軌跡を、上記ばね24の内部空間に収容するようにしている。
【0109】
このため、上記ばね24の内部空間が上記副ピストンロッド22の移動軌跡に利用される分、上記ダンパ1をコンパクトにでき、このダンパ1の設置の自由度を向上させることができる。
【0110】
図5−7は、上記ダンパ1の組立方法につき示している。
【0111】
図5を参照して、上記ダンパ1を組み立てる場合には、まず、シリンダチューブ10の他端部11が上端部となるようこのシリンダチューブ10を鉛直姿勢にさせ、このシリンダチューブ10にばね24を嵌入させる。一方、上記ピストン20、主ピストンロッド21、および副ピストンロッド22を予め組み付けることにより、一つの組立体とする。そして、この組立体における副ピストンロッド22に可動ロッドガイド18を挿通し、この可動ロッドガイド18をピストン部に当接させる。このピストン部とは、ピストン20、各減衰弁49,51,59,61、およびこれらをピストン20や各ピストンロッド21,22に固定するための締結具の総称である。
【0112】
次に、上記シリンダチューブ10の上端部に対し、上記組立体の副ピストンロッド22側から嵌入する。上記シリンダチューブ10に可動ロッドガイド18を嵌入し、更に、ピストン20のピストンリング19の下縁がシリンダチューブ10の上縁を閉塞する位置まで押し込む。
【0113】
その後、図5で示すように、可動ロッドガイド18をシリンダチューブ10内に残して上記組立体を少し引き上げ、シリンダチューブ10の上端部内に油41を第1油量だけ注入する。続いて、上記組立体を、ピストン部が可動ロッドガイド18に当接するまでシリンダチューブ10に押し込む。すると、ピストン部が上記シリンダチューブ10の上端部内の油41に浸漬して、油面が上昇する。そして、上記ピストンリング19の下縁が上記シリンダチューブ10の上端縁を閉塞する時点で、油面はピストン20の下面に密着する。
【0114】
図6において、上記シリンダチューブ10内でばね24は自由長とされている。そして、このばね24の上端に上記可動ロッドガイド18の下面が当接するまで、上記シリンダチューブ10に上記組立体を嵌入する。次に、上記連結部35の内孔である操作孔67を通し、上記副ピストンロッド22を引き出し工具70により下方に引き出す。ここで、この引き出し工具70はねじジャッキであって、ボルト71と、このボルト71に螺合するナット72とを備えている。そして、上記したように、副ピストンロッド22をねじジャッキボルト70により下方に引き出すに際しては、まず、上記副ピストンロッド22に形成された前記操作部54用の雌ねじに、ねじボルト71の先端部をねじ付ける。
【0115】
次に、図6の状態から、上記ナット72を捻回してこのナット72を連結部35の下面に接触させる。そこから、更に、上記ナット72を捻回して、連結部35からボルト71を第1の所定寸法だけ引き出す。これにより、ばね24は初期設定長より所定寸法だけ長い状態まで圧縮される。次に、上記シリンダチューブ10内に油41を第2油量だけ注入する。上記第1、第2油量の合計は、ダンパ1の組み立て後の油41の全所定量である。
【0116】
次に、上記シリンダチューブ10の上端部に固定ロッドガイド14を嵌入してその下面を油面に密着させる。この時、上記固定ロッドガイド14のシール体38はシリンダチューブ10の上端縁を閉塞する位置に来る。次に、上記引き出し工具70のナット72を捻回させて、上記ボルト71を更に第2の所定寸法だけ引き出す。
【0117】
すると、図7で示すように、ばね24は初期設定長まで圧縮されると共に、非圧縮性の油41と固定ロッドガイド14も同様に下降する。すると、上記シリンダチューブ10の上端部の内周面に形成された上記サークリップ12用の環状溝が、上記のように下降した上記固定ロッドガイド14の上縁上に露出させられる。そこで、上記環状溝にサークリップ12を嵌入する。次に、上記ボルト71を緩め上記副ピストンロッド22から取り外す。すると、上記シリンダチューブ10内の油41は、上記可動ロッドガイド18を介しばね24により加圧される。次に、上記アウタチューブ26を締結具28により主ピストンロッド21に結合する。すると、上記ダンパ1の組立作業が完了する。
【0118】
なお、上記ダンパ1の組立方法において、引き出し工具70を用いないでダンパ1を、次のように組み立ててもよい。即ち、ばね24を上記方法のものより自由長の短いものとする。そして、図6の状態で、シリンダチューブ10内に油41を上記第2油量だけ注入した後、固定ロッドガイド14をシリンダチューブ10の上端部に嵌入して上記方法と同様の状態にする。次に、不図示のプレス機により、上記固定ロッドガイド14をシリンダチューブ10の上端部の所定位置にまで嵌入させる。次に、上記固定ロッドガイド14をシリンダチューブ10の所定位置に対し上記サークリップ12により固定する。すると、上記ダンパ1の組立作業が完了する。
【0119】
このようにすれば、上記油41は非圧縮性であるため、この油41と上記可動ロッドガイド18とを介し上記固定ロッドガイド14により押動された上記ばね24は、自動的に上記初期設定長となるよう設定される。
【0120】
なお、以上は図示の例によるが、ピストン20を副ピストンロッド22に結合し、この副ピストンロッド22に主ピストンロッド21を結合してもよい。また、主ピストンロッド21と副ピストンロッド22とを一体的なロッドとしてもよい。
【0121】
また、上記締結具23はピストン20をピストンロッドに固定するためだけに用い、主ピストンロッド21と副ピストンロッド22との互いの結合は、次のようにしてもよい。即ち、上記主ピストンロッド21の端部に雄ねじを形成する一方、副ピストンロッド22の端部内に雌ねじを形成し、これらねじを互いに直接に螺合させる。
【0122】
また、上記ばね24は、上記シリンダチューブ10の軸方向で多数積層される皿ばねにより構成してもよい。この場合、互いに隣り合う上記各皿ばねは、その各頂部同士もしくは底部同士が接合するよう配置される。このようにばね24を皿ばねで構成すれば、上記軸方向でばね24をコンパクトにでき、このため、ダンパ1をコンパクトにできる。
【0123】
また、前記特許文献1の図2にて示されるように、上記連結部35を、上記部材3の一部分3aに対し枢支軸により枢支される枢支孔を有する枢支片とし、操作孔67を有しないものとしてもよい。また、アウタチューブ26はなくてもよい。
【0124】
また、上記可動ロッドガイド18のシール体38はOリングよりも摺動抵抗の小さいオイルシールとしてもよく、また、各シール体39をOリングとしてもよい。
【0125】
また、上記ダンパ1は、上下が逆であってもよく、水平や斜めに用いてもよい。また、上記ダンパ1は、自動二輪車における車体フレームとフロントフォークとに架設されて、これらの間に生じようとする振動を抑制するステアリングダンパであってもよい。また、上記ダンパ1は、上記したように車両に適用されているが、これ以外に、産業機械などにも広く適用可能である。
【0126】
以下の図9,10は、実施例2,3を示し、図8,11−13は、本発明についての参考例1−4を示している。これら実施例と参考例とは、前記実施例1と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら実施例と参考例とにおける各部分の構成を、本発明の目的、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
[参考例1]
【0127】
本発明についての参考例1を添付の図8に従って説明する。
【0128】
図8において、この参考例1におけるダンパ1は、自動車の車体である部材3の一部分3aと他部分3bとに架設されて、これら一部分3aと他部分3bとの間に生じようとする微振動(例えば、1mm以下のストロークのもの)を抑制しようとするものである。
【0129】
上記の場合、例えば、上記一部分3aと他部分3bとは、自動車における左、右懸架装置の近傍における各車体部分や、車体におけるエンジンルーム内、あるいは後部荷室内の左右対向壁(サスペンションタワー)などである。
【0130】
上記シリンダチューブ10の一端部16に連結部35が取り付けられている。この連結部35と締結具34とにより、上記シリンダチューブ10は上記部材3の一部分3aに結合されている。上記連結部35の基部によって上記シリンダチューブ10の一端部16が閉じられている。上記シリンダチューブ10内で、上記可動ロッドガイド18と連結部35の基部とにより囲まれた空間75に上記ばね24が収容されている。上記空間75を大気に連通させる通気孔76が上記シリンダチューブ10の一端部16に形成されている。
【0131】
一方、上記軸心9上に延長ロッド74が配置されている。この延長ロッド74の一端部は上記主ピストンロッド21の延出端部に締結具27により結合されている。上記延長ロッド74の他端部は上記部材3の他部分3bに締結具73により結合されている。なお、上記締結具34,73は、これに代えて枢支具としてもよい。
【0132】
また、上記固定ロッドガイド14とピストン20との間にはゴム製のバンプストップ85が介設されている。このバンプストップ85は主ピストンロッド21に外嵌されて支持されている。また、上記可動ロッドガイド18とピストン20との間には他のゴム製のバンプストップ86が介設されている。このバンプストップ86は副ピストンロッド22に外嵌されて支持されている。
【0133】
なお、この参考例1における伸側減衰力発生装置46の伸側主減衰弁49と圧側減衰力発生装置47の圧側主減衰弁59とは、ダンパ1の伸長動作Aや圧縮動作Bの各動作が遅いときからも減衰力を発生する。
【実施例2】
【0134】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例2を添付の図9に従って説明する。
【0135】
図9において、この実施例2におけるダンパ1も、実施例1と同様に自動車における前車輪用懸架装置4に適用されている。
【0136】
上記部材3の一部分3aは、上記車体6におけるサスペンションタワー89の上部に締結具90により支持され、円形開口91が形成された板金製外ブラケット92と、上記円形開口91とほぼ同じ軸心上で、この円形開口91の内部に配置された円環形状の板金製内ブラケット93と、上記外ブラケット92と内ブラケット93との間に介設され、これら92,93にそれぞれ加硫接着される円環形状の弾性体94とを備えている。
【0137】
上記内ブラケット93の内周面が上記一部分3aに形成された進入孔36とされている。この進入孔36とほぼ同じ軸心上で、この進入孔36内に上記シリンダチューブ10の一端部16の連結部35が嵌入されている。この連結部35には、上記軸心9上に位置するボールベアリングでなる軸受95のインナレースが締結具34により支持されている。一方、上記軸受95のアウタレースは、上記内ブラケット93に支持されている。そして、上記軸受95により、上記ダンパ1は上記軸心9回りで回動(操向)可能となるよう上記部材3の一部分3aに支持されている。
【0138】
上記ピストン20は、前記参考例1のものと同構成である。
【0139】
上記ばね24は、断面矩形のコイルばねとされている。上記シリンダチューブ10の軸方向で所定長さLを有し、このシリンダチューブ10に軸方向に摺動可能に嵌入される摺動体98が設けられている。上記ばね24の付勢力により、上記可動ロッドガイド18とばね24との間に上記摺動体98が挟持されている。
【0140】
より具体的には、上記摺動体98は、上記可動ロッドガイド18における上記ばね24側の端面と、このばね24における上記可動ロッドガイド18側の端面との間に介設される円筒厚肉形状の基部99と、この基部99から一体的に延出し、上記シリンダチューブ10のチューブ本体31の内周面とばね24の外周面との間に嵌入される円筒薄肉形状の円筒体100とを備えている。上記摺動体98は、アルミ合金や真ちゅう等の金属、もしくは樹脂製とされる。
【0141】
上記摺動体98の所定長さLは、その直径とほぼ同じか、これよりも大きい値であり、例えば、0.7−2.5倍程度とされる。上記基部99と円筒体100との各軸方向での長さの合計が上記摺動体98の上記所定長さLとされている。この場合、上記基部99の軸方向での長さに比べて円筒体100のそれが十分に大きくされている。このため、上記摺動体98の所定長さLを十分に大きくしたとしても、この摺動体98を設けたことによって上記ダンパ1の軸方向の長さが過大になる、ということは防止される。
【0142】
上記基部99の軸方向の各端面は、それぞれその軸心に精度よく直交するよう形成されている。上記ばね24、連結部35、および基部99の各内径は互いにほぼ同じ寸法とされている。一方、上記基部99と円筒体100とのそれぞれ外径寸法は同じとされ、上記シリンダチューブ10のチューブ本体31に対しすきまばめにより、径方向にがたつきが生じないよう軸方向に摺動可能に嵌入されている。
【0143】
上記円筒体100は、上記ばね24が軸方向に弾性変形する際に、このばね24の径寸法が若干拡大することを許容するよう、このばね24の下端部に外嵌されている。そして、この外嵌により、このばね24の下端部は上記シリンダチューブ10の軸心9上に位置決めされている。一方、上記ばね24の上端部は、上記径小チューブ32に形成された調芯凹部101にがたつきなく嵌入されて、上記シリンダチューブ10の軸心9上に位置決めされている。
【0144】
ここで、上記可動ロッドガイド18の軸方向における端面は、この可動ロッドガイド18の軸心に対し精度よく直交するよう形成されている。一方、上記ばね24は弾性変形するものであるため、一般に、このばね24の軸心に対し、その軸方向での端面を精度よく直交するよう形成することは困難であって、上記軸心の直交面に対し傾斜が生じ易い。
【0145】
このため、上記可動ロッドガイド18の端面に対し上記ばね24の端面を直接圧接させたとすると、上記可動ロッドガイド18の端面に対し、上記ばね24の端面は片当り状に圧接しがちとなる。よって、この圧接により、上記ばね24の付勢力を与えられる可動ロッドガイド18はシリンダチューブ10の軸心9に対し傾斜しがちとなり、この状態で、上記シリンダチューブ10内を摺動する。しかし、これは、上記シリンダチューブ10に対する可動ロッドガイド18の円滑な摺動を阻害するものであって好ましくない。
【0146】
そこで、前記したように、シリンダチューブ10の軸方向で所定長さLを有し、このシリンダチューブ10に軸方向に摺動可能に嵌入される摺動体98を上記可動ロッドガイド18とばね24との間に介在させてある。このため、このばね24の端面が若干傾斜しているとしても、上記シリンダチューブ10の軸心9に対し上記摺動体98が傾斜する、ということは防止される。
【0147】
従って、上記摺動体98の他端面に対し当接している可動ロッドガイド18も傾斜しない。この結果、上記摺動体98と可動ロッドガイド18とは共にシリンダチューブ10の軸心9に対し傾斜することが防止されて、このシリンダチューブ10に対する円滑な摺動が確保される。
【0148】
また、上記シリンダチューブ10の一端部16の外端面に対向するよう上記アウタチューブ26の下端部にはバンプストップ102が取り付けられている。また、上記アウタチューブ26の外部に位置しているシリンダチューブ10の部分を覆う蛇腹式のフード103が設けられている。
【実施例3】
【0149】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例3を添付の図10に従って説明する。
【0150】
図10において、この実施例3は、前記実施例2とほぼ同構成である。しかし、上記シリンダチューブ10のチューブ本体31と径小チューブ32とは互いに一体的に形成されている。上記連結部35は、上記チューブ本体31に近い側の上記径小チューブ32の端部に形成されている。このため、上記シリンダチューブ10の一端部16の上端部は上記部材3の一部分3aの上方に大きく突出している。また、上記主ピストンロッド21の延出端部は部材3の他部分3bに枢支軸106により枢支されている。また、実施例3の内ブラケット93と弾性体94との各内周面が進入孔36とされている。なお、前記実施例3における軸受95は設けられていない。
[参考例2]
【0151】
本発明についての参考例2を添付の図11に従って説明する。
【0152】
図11において、この参考例2は、前記実施例3とほぼ同構成である。しかし、この参考例2におけるダンパ1と、部材3の一部分3aおよび他部分3bとは、前記実施例3のものと比較して上下が逆にされている。この場合、この参考例2における部材3の他部分3bは、前記実施例3における部材3の一部分3aと同構成である。そして、上記部材3の他部分3bに上記主ピストンロッド21の延出端部が締結具105により連結されている。
【0153】
また、この参考例2では、ばね24は断面円形のコイルばねとされている。一方、上記アウタチューブ26は設けられていない。そして、上記部材3の他部分3bとシリンダチューブ10との間にサスペンションばね29が架設されている。
[参考例3]
【0154】
本発明についての参考例3を添付の図12に従って説明する。
【0155】
図12において、この参考例3は、前記参考例2とほぼ同構成である。しかし、この参考例3におけるばね24は断面矩形のコイルばねとされている。また、上記ダンパ1が圧縮動作Bしたとき、副ピストンロッド22の延出端部は、上記連結部35の内部空間109に進入可能とされている(図12中、一点鎖線)。
[参考例4]
【0156】
本発明についての参考例4を添付の図13に従って説明する。
【0157】
図13において、この参考例4は、前記参考例1と構成や作用がほぼ同じである。しかし、上記可動ロッドガイド18と連結部35の基部との間におけるシリンダチューブ10の内部空間を2つの室に仕切る円環形状の隔壁77が設けられている。この隔壁77はサークリップ78により上記シリンダチューブ10に固定され、上記隔壁77の内孔に上記副ピストンロッド22が軸方向に移動可能に嵌入されている。
【0158】
上記隔壁77は上記軸心9上に位置して円環形状をなす隔壁本体79と、この隔壁本体79の外周面に取り付けられて、この隔壁本体79の外周面とシリンダチューブ10の内周面との間をシールするOリングでなるシール体80と、上記隔壁本体79の内周面に取り付けられて、この隔壁本体79の内周面と副ピストンロッド22の外周面との間をシールするOリングでなるシール体81とを備えている。
【0159】
上記シリンダチューブ10内で、上記可動ロッドガイド18と隔壁77とにより囲まれた空間は密閉空間とされ、この空間に高圧の窒素ガスが封入され、これがばね24とされている。上記シリンダチューブ10にガス注入口83が取り付けられている。このガス注入口83を通して、上記シリンダチューブ10内の密閉空間にガスが注入可能とされる。
【0160】
この参考例4のダンパ1は、前記参考例1におけるダンパ1と同様に、部材3の一部分3aと他部分3bとの間に生じようとする微振動を抑制しようとするものである。この微振動の抑制時には、上記隔壁77に対し副ピストンロッド22は軸方向に往復移動を繰り返すが、これは小さいストロークである。このため、Oリングであるシール体80に対する副ピストンロッド22の摺動は小さく抑制されて、上記副ピストンロッド22の移動は、主に上記シール体80の弾性変形により許容される。よって、上記副ピストンロッド22とシール体80との間の潤滑をしなくても、これら両者22,80の間が早期に摩耗するということは防止される。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】実施例1を示し、ダンパの縦断面図である。
【図2】実施例1を示し、図1の上部の拡大断面図である。
【図3】実施例1を示し、図1の長手方向中途部の拡大断面図である。
【図4】実施例1を示し、図1の下部の拡大断面図である。
【図5】実施例1を示し、ダンパの組立方法の前段を示す図である。
【図6】実施例1を示し、ダンパの組立方法の中段を示す図である。
【図7】実施例1を示し、ダンパの組立方法の後段を示す図である。
【図8】参考例1を示し、図1−4に相当する図である。
【図9】実施例2を示し、図1に相当する図である。
【図10】実施例3を示し、図1に相当する図である。
【図11】参考例2を示し、図1に相当する図である。
【図12】参考例3を示し、図1に相当する図である。
【図13】参考例4を示し、図1に相当する図である。
【符号の説明】
【0160】
1 ダンパ
2 車両
3 部材
3a 一部分
3b 他部分
4 懸架装置
6 車体
7 ステアリングナックル
9 軸心
10 シリンダチューブ
11 一端部
14 固定ロッドガイド
16 他端部
18 可動ロッドガイド
20 ピストン
21 主ピストンロッド
22 副ピストンロッド
24 ばね
35 連結部
36 進入孔
40 軸心孔
40a 仕切体
41 油
42 第1油室
43 第2油室
46 伸側減衰力発生装置
47 圧側減衰力発生装置
48 伸側主油路
50 伸側副油路
52 調整弁
53 工具
54 操作部
55 操作ロッド
58 圧側主油路
60 圧側副油路
67 操作孔
98 ばね変形防止具
A 伸長動作
B 圧縮動作

Claims (6)

  1. 車体(6)側に一端部(16)が連結されるシリンダチューブ(10)と、このシリンダチューブ(10)の他端部(11)を閉じる固定ロッドガイド(14)と、上記シリンダチューブ(10)の一端部(16)側に軸方向に摺動可能に嵌入される可動ロッドガイド(18)と、上記シリンダチューブ(10)の軸方向の中途部に軸方向で摺動可能に嵌入されるピストン(20)と、このピストン(20)側から延出し上記固定ロッドガイド(14)を貫通して車輪側に連結される主ピストンロッド(21)と、上記ピストン(20)側から延出し上記可動ロッドガイド(18)を貫通する副ピストンロッド(22)と、上記シリンダチューブ(10)の軸心(9)上に配置され、上記可動ロッドガイド(18)を上記ピストン(20)側に向けて常時付勢するばね(24)とを備え、上記固定ロッドガイド(14)とピストン(20)との間を第1油室(42)とし、上記可動ロッドガイド(18)とピストン(20)との間を第2油室(43)とし、上記第1、第2油室(42,43)を連通する減衰力発生油路を設け、
    上記シリンダチューブ(10)の一端部(16)に、このシリンダチューブ(10)の軸方向に延びてこの一端部(16)を上記車体(6)側に連結させる連結部(35)を形成し、上記副ピストンロッド(22)の上記ピストン(20)とは反対側の端部を上記連結部(35)内に進入可能にし、
    上記車体(6)側が有する弾性体(6b)に進入孔(36)を形成し、この進入孔(36)に上記連結部(35)を嵌入してこの連結部(35)を上記弾性体(6b)に連結し、上記副ピストンロッド(22)の上記ピストン(20)とは反対側の端部を上記進入孔(36)内に進入可能にしたことを特徴とする車両の懸架装置におけるダンパ。
  2. 上記連結部(35)内を、上記シリンダチューブ(10)の軸方向で、このシリンダチューブ(10)の一端部(16)の外方に向かって開放したことを特徴とする請求項1に記載の車両の懸架装置におけるダンパ。
  3. 上記副ピストンロッド(22)の軸心(9)上に設けられた上記減衰力発生油路の開度を調整可能とする調整弁(52)と、上記副ピストンロッド(22)の軸心(9)上に形成された軸心孔(40)に嵌入されて、その一端部が上記調整弁(52)に連結され、他端部が操作部(54)とされる操作ロッド(55)とを備え、上記シリンダチューブ(10)の一端部(16)に、この一端部(16)の外方域から上記操作部(54)への操作を可能とさせる操作孔(67)を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の懸架装置におけるダンパ。
  4. 上記ダンパ(1)の伸長、圧縮動作(A,B)時における上記副ピストンロッド(22)の移動軌跡を、上記シリンダチューブ(10)の内部空間に収容するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両の懸架装置におけるダンパ。
  5. 上記ばね(24)をコイルばねとし、上記ダンパ(1)の伸長、圧縮動作(A,B)時の上記副ピストンロッド(22)の移動軌跡を、上記ばね(24)の内部空間に収容するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両の懸架装置におけるダンパ。
  6. 上記シリンダチューブ(10)の軸方向で所定長さ(L)を有し、このシリンダチューブ(10)に軸方向に摺動可能に嵌入される摺動体(98)を上記可動ロッドガイド(18)とばね(24)との間に介在させたことを特徴とする請求項1に記載の車両の懸架装置におけるダンパ。
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