JP2005132723A - 異形断面繊維を含有するメークアップ化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 長さ100〜1000μmの中空繊維であって、井型断面を有する、繊維など、異形断面を有する繊維を化粧料に含有させる。異形断面としては、十字型断面、Y字型断面、アレイ型断面、星形断面などの中実型断面や、井型断面、口型断面、ハニカム型断面などの中空型断面が例示できる。前記繊維としては赤に着色してあるものが好ましい。かかる繊維の好ましい含有量は、化粧料全量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
(1)異形断面を有する繊維を含有することを特徴とする、化粧料。
(2)前記異形断面を有する繊維の長さが、100〜1000μmであることを特徴とする、(1)に記載の化粧料。
(3)前記異形断面を有する繊維が、中空構造を有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載の化粧料。
(4)前記異形断面を有する繊維に於ける断面の形状が井型であることを特徴とする、(3)に記載の化粧料。
(5)前記異形断面を有する繊維が、赤に着色されているものであることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の化粧料。
(6)前記異形断面繊維が、ナイロン繊維であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の化粧料。
(7)前記異形断面繊維の含有量が、0.1〜10質量%であることを特徴とする、(1)〜(6)何れか1項に記載の化粧料。
(8)メークアップ化粧料であることを特徴とする、(1)〜(7)何れか1項に記載の化粧料。
(9)前記メークアップ化粧料が、下地化粧料、ファンデーション又は白粉であることを特徴とする、(8)に記載の化粧料。
(10)テカルこと無く、自然なツヤを向上させる機能を有することを特徴とする、(8)又は(9)に記載の化粧料。
(11)長さ100〜1000μmの中空繊維であって、井型断面を有する、化粧料用の繊維。
(12)色が赤であることを特徴とする(11)に記載の化粧料用の繊維。
本発明の化粧料は異形断面を有する繊維を含有することを特徴とする。ここで、異形断面とは、通常の製法に従って、紡糸し繊維を製造した場合に於いては、その断面は円乃至は楕円になるが、かかる断面形状を意識的にこれ以外の形状に、再現性良くコントロールする技術が存しており、かかる成果として、その断面が円乃至は楕円ではない、意識的な形状の繊維が存し、本発明ではそれらを総称して異形断面繊維と称する。この様な繊維の製造は常法に従って行えば良く、例えば、異形形状のノズルより、溶融状態で引き出し防止する方法、或いは異形ノズルより固化液中へ射出し紡糸する方法などが存する。本発明の必須成分である、異形断面を有する繊維は、これらの既知の方法に従って製造することが出来る。又、かかる繊維の異形断面の形状としては、例えば、十字型断面、Y字型断面、アレイ型断面、星形断面などの中実型断面や、井型断面、口型断面、ハニカム型断面などの中空型断面が好ましく例示できる。好ましい形状としては、中空型の断面であり、井型断面が特に好ましい。又、かかる異形断面を有する繊維の長さとしては100〜1000μmが好ましく、より好ましくは、200〜500μmであり、断面の面積は100〜1000μm2が好ましく、200〜600μm2がより好ましい。かかる繊維の素材としては、通常の繊維の分野で使用されているものであれば特段の限定無く使用することが出来、例えば、ナイロン、アクリル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等が好適に例示できる。特に好ましいものはナイロンである。ナイロンとしては6−ナイロンや6,6−ナイロンなどが好ましく例示できる。かかる異形断面繊維はその多くが既に市販されており、その色についても各種取りそろえられている。色としては、特段の限定はないが、赤色のものが特に好ましい。これは、赤色の場合に光学効果が特に著しいためである。かかる既に市販されている、異形断面繊維の好ましい例を挙げるならば、井型断面を有する中空ナイロン糸である、「マイクロアート」(ユニチカ株式会社製)、十字型断面を有する繊維である「クスクス」(東洋紡株式会社製)、Y字型断面を有する「エーゲ」(三菱レーヨン株式会社製)、「トライアクター」(東洋紡株式会社製)等が例示できる。本発明の化粧料では、かかる市販品を購入し、適切な長さに細切し、使用することが出来、この様なものを使用することが好ましい。特に好ましい繊維は、「マイクロアート」を100〜1000μmに細切したものが好ましく、より好ましくは、200〜500μmに細切したものである。本発明の化粧料に於いては、かかる繊維を唯一種含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。本発明の化粧料に於ける、かかる繊維の好ましい含有量は、総量で、化粧料全量に対して、0.1〜10質量%であり、より好ましくは、1〜5質量%である。これは、少なすぎると生き生きとした表情感、若々しさの付与することが出来ない場合が存し、多すぎると、繊維の異物感が目立ってしまう場合が存するためである。
本発明の化粧料は、前記異形断面を有する繊維を含有することを特徴とする。本発明の化粧料としては化粧料であれば、特段の限定無く適用することが出来るが、必須成分である異形断面を有する繊維の、塗布部位に照射された光を、殆ど全方向に拡散・反射させ、光照射部位の明るさを角度依存性無く高める効果、即ち、この様な効果による、かかる明るさの向上により、生き生きした表情感、若々しさの印象を高める効果を勘案すると、メークアップ化粧料に適用することが特に好ましい。メークアップ化粧料としては、顔全体に塗布する化粧料が好ましく、下地化粧料、ファンデーション又は白粉に適用することが特に好ましい。
「マイクロアート」(赤)を400μmに細切し、本発明の化粧料用の繊維1を得た。
「クスクス」(赤)を400μmに細切し、本発明の繊維2を得た。
「エーゲ」(赤)を400μmに細切し、本発明の繊維3を得た。
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料であるファンデーション1と比較例1〜4のファンデーションを作成した。即ち、処方成分イをヘンシェルミキサーで混合した後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、しかる後に、ロの成分を加えヘンシェルミキサーで混合し、更にヘンシェルミキサーで混合しながら、ハの成分を噴霧してコーティングを行い白粉を作成した。
イ
シリコーン焼き付け処理二酸化チタン 20 質量部
シリコーン焼き付け黄酸化鉄 5 質量部
シリコーン焼き付けベンガラ 0.5質量部
シリコーン焼き付け群青 0.1質量部
セリサイト 30 質量部
マイカ 23.4質量部
シリカ 10 質量部
ロ
表1に記載の成分 1 質量部
ハ
ジメチコン 5 質量部
オレイン酸オクチルドデシル 5 質量部
ファンデーション1及び比較例1〜4について、これを石英板にアクリル樹脂エマルジョンを用いて均一に塗布し、顔型ゴニオメーター(村上色彩研究所株式会社製)を用いて、入射角45度での光照射時の、受光角0度、25度、45度及び65度での380〜800nm〜780nmの分光反射率を測定した。結果を図1に示す。この図より、本発明の化粧料であるファンデーションは、全ての受光角で、反射を低下させず(上昇させ)、且つ、分光反射率の挙動のパターンそのものも、元の対照のファンデーションのパターンと極めて近似した形であり、自然な感じのまま、明るさを向上させていることが判る。これは、自然な感じを損なわずに生き生きとさせていることを意味する。一方、比較例1は何れの波長域でも対照に比べて分光反射率が低下しており、ビビッドさを損なっていることが判る。又、パターン形状も赤味に寄って崩れを見せている。比較例2も、受光角45度で長波長域において分光反射率が若干増加している以外は比較例1と同様の傾向である。比較例3は全受光角度で、全波長域において分光反射率の低下を呈している。比較例4は、受光角25度以上で著しく分光反射率が上昇しており、角度依存性が高いことが判る。又、分光反射率の挙動パターンも著しく対照と異なっており、自然な感じが損なわれていることが判る。
対照、ファンデーション1、及び、比較例1〜4で同一モデルにメークアップを行い、写真に撮し、専門パネラー5名に、メークの生き生き感及び若々しさを判定してもらった。判定は、評点5:非常によい、評点4:良い、評点3:やや良い、評点2:やや悪い、評点1:悪い、評点0:非常に悪いの基準で評点を付けて行った。結果を平均評点として、表2に示す。これより、本発明の化粧料であるファンデーションは、生き生きした表情感、若々しさの印象を高める効果を有していることが判る。
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料であるファンデーション2を作成した。即ち、処方成分イをヘンシェルミキサーで混合した後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、しかる後に、ロの成分を加えヘンシェルミキサーで混合し、更にヘンシェルミキサーで混合しながら、ハの成分を噴霧してコーティングを行い白粉を作成した。このものを試験例2に従って評価してもらったところ、生き生きとした表情感が3.75であり、若々しさが4であり、かかる繊維でも同様の効果が確認された。
イ
シリコーン焼き付け処理二酸化チタン 20 質量部
シリコーン焼き付け黄酸化鉄 5 質量部
シリコーン焼き付けベンガラ 0.5質量部
シリコーン焼き付け群青 0.1質量部
セリサイト 30 質量部
マイカ 23.4質量部
シリカ 10 質量部
ロ
繊維2 1 質量部
ハ
ジメチコン 5 質量部
オレイン酸オクチルドデシル 5 質量部
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料であるファンデーション3を作成した。即ち、処方成分イをヘンシェルミキサーで混合した後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、しかる後に、ロの成分を加えヘンシェルミキサーで混合し、更にヘンシェルミキサーで混合しながら、ハの成分を噴霧してコーティングを行い白粉を作成した。このものを試験例2に従って評価してもらったところ、生き生きとした表情感が4であり、若々しさが3.5であり、かかる繊維でも同様の効果が確認された。
イ
シリコーン焼き付け処理二酸化チタン 20 質量部
シリコーン焼き付け黄酸化鉄 5 質量部
シリコーン焼き付けベンガラ 0.5質量部
シリコーン焼き付け群青 0.1質量部
セリサイト 30 質量部
マイカ 23.4質量部
シリカ 10 質量部
ロ
繊維3 1 質量部
ハ
ジメチコン 5 質量部
オレイン酸オクチルドデシル 5 質量部
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料であるファンデーション4を作成した。即ち、処方成分イをヘンシェルミキサーで混合した後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、しかる後に、ロの成分を加えヘンシェルミキサーで混合し、更にヘンシェルミキサーで混合しながら、ハの成分を噴霧してコーティングを行い白粉を作成した。このものを試験例2に従って評価してもらったところ、生き生きとした表情感が4.25であり、若々しさが4.75であり、繊維の量としては1〜5質量%が適当であることが確認された。
イ
シリコーン焼き付け処理二酸化チタン 20 質量部
シリコーン焼き付け黄酸化鉄 5 質量部
シリコーン焼き付けベンガラ 0.5質量部
シリコーン焼き付け群青 0.1質量部
セリサイト 30 質量部
マイカ 19.4質量部
シリカ 10 質量部
ロ
繊維1 5 質量部
ハ
ジメチコン 5 質量部
オレイン酸オクチルドデシル 5 質量部
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料であるアンダーメークアップ化粧料を作成した、即ち、イ、ロ及びハの成分を80℃に加熱し、イに攪拌下徐々にロを加えて乳化し、これにニの成分を分散させ、しかる後にハを徐々に加えて中和し、これを攪拌冷却して、アンダーメークアップ化粧料1を得た。このアンダーメークを塗布した後に上記対照のファンデーションを塗布し、試験例2に従って評価してもらったところ、生き生きとした表情感が4であり、若々しさが4であり、ファンデーション1と近似の効果が得られた。
イ
スクワラン 10 質量部
セタノール 1 質量部
ホホバ油 1 質量部
POE(20)ベヘニルエーテル 2.5質量部
ソルビタンセスキステアレート 1.5質量部
ロ
1,2−ヘキサンジオール 3 質量部
イソプレングリコール 3 質量部
フェノキシエタノール 0.5質量部
カルボキシビニルポリマー 0.3質量部
水 55.2質量部
ハ
10%水酸化カリウム水溶液 1.5質量部
水 18.5質量部
ニ
繊維1 2 質量部
Claims (12)
- 異形断面を有する繊維を含有することを特徴とする、化粧料。
- 前記異形断面を有する繊維の長さが、100〜1000μmであることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。
- 前記異形断面を有する繊維が、中空構造を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧料。
- 前記異形断面を有する繊維に於ける断面の形状が井型であることを特徴とする、請求項3に記載の化粧料。
- 前記異形断面を有する繊維が、赤に着色されているものであることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の化粧料。
- 前記異形断面繊維が、ナイロン繊維であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の化粧料。
- 前記異形断面繊維の含有量が、0.1〜10質量%であることを特徴とする、請求項1〜6何れか1項に記載の化粧料。
- メークアップ化粧料であることを特徴とする、請求項1〜7何れか1項に記載の化粧料。
- 前記メークアップ化粧料が、下地化粧料、ファンデーション又は白粉であることを特徴とする、請求項8に記載の化粧料。
- テカルこと無く、自然なツヤを向上させる機能を有することを特徴とする、請求項8又は9に記載の化粧料。
- 長さ100〜1000μmの中空繊維であって、井型断面を有する、化粧料用の繊維。
- 色が赤であることを特徴とする請求項11に記載の化粧料用の繊維。
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-
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- 2003-10-28 JP JP2003366775A patent/JP2005132723A/ja active Pending
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