JP2005124786A - 炊飯器とそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者が間違えて米と水の割合を標準と異なる設定にした場合に警告をすることはできるが、使用者の意図通りの米と水の割合での硬さの炊飯ができない。
【解決手段】前炊き昇温工程終了後に第一の温度変化算出手段10が温度傾きを算出する。前炊き昇温米量水量判定手段12は総重量と前炊き昇温の温度傾きから米量と水量を算出する。プロセス決定手段14が米量と水量に応じた前炊き温度と前炊き時間を決定し、炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して前炊きを行う。前炊き工程終了後の炊き上げ工程の昇温時に第二の温度変化算出手段が温度変化を算出し、昇温米量水量判定手段13が米量と水量を出力する。プロセス決定手段14が米量と水量に応じた沸騰維持電力量、追い炊き電力量を決定し、炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して沸騰維持、追い炊き・むらしを行う。
【選択図】図1
【解決手段】前炊き昇温工程終了後に第一の温度変化算出手段10が温度傾きを算出する。前炊き昇温米量水量判定手段12は総重量と前炊き昇温の温度傾きから米量と水量を算出する。プロセス決定手段14が米量と水量に応じた前炊き温度と前炊き時間を決定し、炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して前炊きを行う。前炊き工程終了後の炊き上げ工程の昇温時に第二の温度変化算出手段が温度変化を算出し、昇温米量水量判定手段13が米量と水量を出力する。プロセス決定手段14が米量と水量に応じた沸騰維持電力量、追い炊き電力量を決定し、炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して沸騰維持、追い炊き・むらしを行う。
【選択図】図1
Description
本発明は炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、米の量と水の量に応じた炊飯プロセスで炊飯を行う炊飯器に関するものである。
従来、この種の炊飯器は前炊きで米量と水量を検知してメニューを判定し、水量が異常の場合には報知を行うものであった(例えば、特許文献1参照)。
図13は、前記公報に記載された従来の炊飯器を示し、図14はその米・水量判定と報知の方式を示すものである。使用者は希望の調理にふさわしい量の米と水を内鍋102に入れて炊飯調理をスタートすると、室温測定手段112は室温を測定し、重量測定手段108は米と水を合わせた総重量を測定し、駆動手段107は加熱手段103を駆動して加熱を開始する。温度検知素子104の出力が所定の値になると第一の前炊き米・水量判定手段109が動作し、米量と水量を出力する。メニュー判定手段110はこの米量と水量を入力としてメニューを判定する。白米炊飯以外のメニューと判定した場合、制御手段107は調理行程記憶手段111から調理工程を読み取り、調理行程に従って加熱手段103を制御する。白米炊飯と判定した場合は、報知手段117が米量に対する水量が白米炊飯の標準と異なる場合に異常報知を行う。使用者は水量を間違えている場合はここで修正する。この時の炊飯行程は前炊き段階で、米への吸水を行っている段階であるので、この段階で水量の修正を行えば標準のかたさに炊くことができる。柔らかめやかために炊きたいために故意に水量を変えている場合は修正せずにそのまま放置する。その後駆動手段107は調理行程記憶手段111から白米炊飯の調理行程を読み取り、加熱手段103を制御する。このように、水量の異常を報知して調理の失敗を防ぐ炊飯器として動作するものである。
特許第2871419号公報
しかしながら、前記従来の構成では、粥のように水量が大きく異なる場合はメニュー判定で炊飯プロセスを変えることができ、また使用者が間違えて米と水の割合を標準と異なる設定にした場合に警告をすることはできるが、使用者が意図的に米量と水量の割合を変えた場合にも同じ炊飯プロセスで炊飯するため、使用者の意図通りの米と水の割合での硬さの炊飯ができない。前記従来の構成は以上のような課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、米量と水量の割合に応じた炊飯プロセスを決定することで、米量と水量の割合に応じた炊飯を行う炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、炊飯器本体に配される鍋を加熱する加熱手段と、この加熱手段の通電比率を制御する制御手段と、前記鍋の温度を測定する鍋温度測定手段と、蓋の温度を測定する蓋温度測定手段と、前記鍋内の被調理物の重量を測定する重量測定手段と、時間を計測するタイマーと、炊飯工程を前炊き昇温・前炊き・昇温・沸騰維持・むらしと追い炊きの順に制御する炊飯工程制御手段と、前記鍋温度測定手段と前記タイマーとから温度変化を算出する第一の温度変化算出手段と、前記鍋温度測定手段と前記蓋温度測定手段と前記タイマーとから温度変化を算出する第二の温度変化算出手段と、前炊き昇温工程終了時に前記重量測定手段の出力と前記第一の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う前炊き昇温米量水量判定手段と、昇温工程中の所定のタイミングで前記重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う昇温米量水量判定手段と、米量と水量に応じた最適炊飯プロセスを決定するプロセス決定手段とを備えた炊飯器としたものである。
これによって、炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、炊飯工程の進行時応じて可能な限り米量と水量の判定精度を上げながら、米量と水量の割合に応じた炊飯プロセスを決定することで、米量と水量の割合に応じたきめ細かい炊飯を行うことができる。
本発明の炊飯器は、炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、炊飯工程の進行時応じて可能な限り米量と水量の判定精度を上げながら、米量と水量の割合に応じた炊飯プロセスを決定することで、米量と水量の割合に応じたきめ細かい炊飯を行うことができる。
第1の発明は、炊飯器本体に配される鍋を加熱する加熱手段と、この加熱手段の通電比率を制御する制御手段と、前記鍋の温度を測定する鍋温度測定手段と、蓋の温度を測定する蓋温度測定手段と、前記鍋内の被調理物の重量を測定する重量測定手段と、時間を計測するタイマーと、炊飯工程を前炊き昇温・前炊き・昇温・沸騰維持・むらしと追い炊きの順に制御する炊飯工程制御手段と、前記鍋温度測定手段と前記タイマーとから温度変化を算出する第一の温度変化算出手段と、前記鍋温度測定手段と前記蓋温度測定手段と前記タイマーとから温度変化を算出する第二の温度変化算出手段と、前炊き昇温工程終了時に前記重量測定手段の出力と前記第一の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う前炊き昇温米量水量判定手段と、昇温工程中の所定のタイミングで前記重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う昇温米量水量判定手段と、米量と水量に応じた最適炊飯プロセスを決定するプロセス決定手段とを備えた炊飯器とすることにより、炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、炊飯工程の進行時応じて可能な限り米量と水量の判定精度を上げながら、米量と水量の割合に応じた炊飯プロセスを決定することで、米量と水量の割合に応じたきめ細かい炊飯を行うことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の炊飯工程制御手段が炊飯工程を前炊き昇温・前炊き・昇温・沸騰維持・むらしと追い炊きの順に制御し、温度変化算出手段が鍋温度測定手段とタイマーとから温度変化を傾きとして算出する第一の温度変化算出手段と鍋温度測定手段と蓋温度測定手段とタイマーとから温度変化を時間として算出する第二の温度変化算出手段からなり、米量水量判定手段が前炊き昇温工程終了時に重量測定手段の出力と前記第一の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う前炊き昇温米量水量判定手段と昇温工程中の所定のタイミングで重量測定手段の出力と第二の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う昇温米量水量判定手段からなる炊飯器とすることで、前炊き昇温と昇温との両方で米量及び水量の判定を行う炊飯器となり、炊飯中の全工程においてその工程で可能な最も精度の良い米量及び水量の判定を行うことができる。
第3の発明は、特に、第2の発明のプロセス決定手段が前炊き昇温米量水量判定手段の動作後に前炊き温度と前炊き時間を決定し、昇温米量水量判定手段の動作後に沸騰維持電力量と追い炊き電力量を決定する炊飯器とすることで、前炊き昇温で次工程に必要な前炊き温度と時間を決定し昇温で沸騰維持パワーと追い炊きパワーを決定する炊飯器となり、米量と水量のそれぞれに応じて最適な炊飯プロセスを炊飯工程に応じて決定することができる。
第4の発明は、特に、第2の発明の前炊き昇温米量水量判定手段が重量測定手段の出力と前記第一の温度変化算出手段の出力である傾きを入力として米量と水量を出力する関数を構成するルックアップテーブルからなる炊飯器とすることで、総重量と前炊き昇温温度傾きと米量と水量の関係をテーブルで表す炊飯器となり、米量と水量を前炊き段階で可能な最大の精度で判定することができる。
第5の発明は、特に、第2の発明の昇温米量水量判定手段が重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力である時間を入力として米量と水量を出力する関数を構成するルックアップテーブルからなる炊飯器とすることで、総重量と昇温に要した時間と米量と水量の関係をテーブルで表す炊飯器となり、米量と水量を昇温段階で可能な最大の精度で判定することができる。
第6の発明は、特に、第2の発明のプロセス決定手段が前炊き昇温米量水量判定手段の動作後に前炊き温度と前炊き時間と昇温電力量を決定し、米量水量判定手段が昇温工程中の所定のタイミングで重量測定手段の出力と第二の温度変化算出手段の出力と昇温電力量に基づいて米量と水量の判定を行う第二の昇温米量水量判定手段を備えた炊飯器とすることで、少量炊飯の場合は昇温電力量を落としても昇温工程での米量と水量の判定が可能な炊飯器となり、ごく少量の炊飯でも米量と水量に応じた炊飯を行うことができる。
第7の発明は、特に、第6の発明の第二の昇温米量水量判定手段が重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力である時間と昇温電力量を入力として米量と水量を出力する関数を構成するルックアップテーブルからなる炊飯器とすることで、総重量と昇温に要した時間と昇温の電力量と米量と水量の関係をテーブルで表す炊飯器となり、昇温工程の電力量を炊飯量に応じて変えても米量と水量を昇温段階で可能な最大の精度で判定することができる。
第8の発明は、特に、コンピュータを第1〜7の発明のいずれか1項に記載の炊飯器の全てまたはその一部を機能させるためのプログラムとすることにより、コンピュータを第1〜7の発明のいずれか1記載の炊飯器の全てもしくは一部として機能させることで、汎用コンピュータやサーバーを用いて本発明の炊柔らかい米飯も硬い米飯も最適に炊飯することができ飯器の一部あるいは全てを容易に実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1に本発明の第1の実施の形態における炊飯器の概略構成を示す。図1において、1は本体で、底部にはヒータとトライアック或はヒータと電流制御回路等の加熱手段3と、加熱手段3を制御する制御手段4と、被調理物の重量を測定する重量測定手段7を、また内部には鍋2を有している。鍋2の中央底部には、被調理物の温度を検出するサーミスタ等の鍋温度測定手段5が設けられている。また本体1は、蓋温度を検出する蓋温度手段6、鍋2内の被調理物の重量を測定する重量測定手段7、時間を計測するタイマー8、炊飯工程を前炊き昇温・前炊き・昇温・沸騰維持・むらしと追い炊きの順に制御する炊飯工程制御手段9、鍋温度測定手段5とタイマー8とから温度変化を算出する第一の温度変化算出手段10、鍋温度測定手段5と蓋温度測定手段6とタイマー8とから温度変化を算出する第二の温度変化算出手段11、前炊き昇温工程終了時に重量測定手段7の出力と第一の温度変化算出手段10の出力に基づいて米量と水量の判定を行う前炊き昇温米量水量判定手段12、昇温工程中の所定のタイミングで前記重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う昇温米量水量判定手段13、米量と水量に応じた最適炊飯プロセスを決定するプロセス決定手段14を備えている。
図1に本発明の第1の実施の形態における炊飯器の概略構成を示す。図1において、1は本体で、底部にはヒータとトライアック或はヒータと電流制御回路等の加熱手段3と、加熱手段3を制御する制御手段4と、被調理物の重量を測定する重量測定手段7を、また内部には鍋2を有している。鍋2の中央底部には、被調理物の温度を検出するサーミスタ等の鍋温度測定手段5が設けられている。また本体1は、蓋温度を検出する蓋温度手段6、鍋2内の被調理物の重量を測定する重量測定手段7、時間を計測するタイマー8、炊飯工程を前炊き昇温・前炊き・昇温・沸騰維持・むらしと追い炊きの順に制御する炊飯工程制御手段9、鍋温度測定手段5とタイマー8とから温度変化を算出する第一の温度変化算出手段10、鍋温度測定手段5と蓋温度測定手段6とタイマー8とから温度変化を算出する第二の温度変化算出手段11、前炊き昇温工程終了時に重量測定手段7の出力と第一の温度変化算出手段10の出力に基づいて米量と水量の判定を行う前炊き昇温米量水量判定手段12、昇温工程中の所定のタイミングで前記重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う昇温米量水量判定手段13、米量と水量に応じた最適炊飯プロセスを決定するプロセス決定手段14を備えている。
本実施の形態では制御手段4、タイマー8、炊飯工程制御手段9、第一の温度変化算出手段10、第二の温度変化算出手段11、前炊き昇温米量水量判定手段12、昇温米量水量判定手段13、プロセス決定手段14はマイクロコンピュータで構成している。
次に図2に白米コースで炊飯中の鍋温度測定手段5の出力を示す。炊飯工程は図2に示すように前炊き、炊き上げ、追い炊き・むらしと進む。前炊き工程は最初に昇温を行い、所定の温度に達した後はその温度を保つ。所定時間の前炊きで浸水を行った後、炊き上げ工程で飯を炊きあげ、その後、追い炊きで余分な水分を飛ばし、むらしを行って炊飯が終了する。
以下、調理工程に沿って本実施の形態の動作を説明する。使用者は好みの量の米と水を鍋2に入れて図示されていないスイッチを押して調理をスタートすると、重量測定手段7は米と水を合わせた総重量を測定し、炊飯工程制御手段9の指示に従って制御手段4が加熱手段3を制御して炊飯を行う。前炊き昇温工程終了後に第一の温度変化算出手段10が温度傾きを算出する。前炊き昇温米量水量判定手段12は総重量と前炊き昇温の温度傾きから米量と水量を算出する。プロセス決定手段14が米量と水量に応じた前炊き温度と前炊き時間を決定し、炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して前炊きを行う。前炊き工程終了後の炊き上げ工程の昇温時に第二の温度変化算出手段が温度変化を算出し、昇温米量水量判定手段13が米量と水量を出力する。プロセス決定手段14が米量と水量に応じた沸騰維持電力量、追い炊き電力量を決定し、炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して沸騰維持、追い炊き・むらしを行う。炊飯量の多少にかかわらず、米量と水量の判定を行い、炊飯プロセスを米量と水量に応じて行うことで最適な炊飯プロセスで炊飯することができる。少量炊飯の場合は炊き上げ工程まで進んだときには米の状態変化が中量以上の場合よりかなり早く進行するため、昇温米量水量判定手段13が米量と水量を出力するまでに炊飯プロセスを最適に決定しておく必要がある。また、少量炊飯では炊き上げ工程まで進んだときには米の状態変化がかなり早く進行していて米と水ではなく飯に近い状態であるため、炊き上げ工程では米量と水量の判定精度が低下するという問題もある。中量以上の場合は炊き上げ工程の昇温時に内容物はまだ米と水の状態であり、前炊き工程での米量・水量判定より炊き上げ工程昇温での米量・水量判定のほうが精度が高いが、前炊きから米量と水量に応じた炊飯を行うことでより最適な炊飯を行うことができる。
次に、図3を用いて本実施の形態の動作を説明する。図3は本実施の形態の動作の概略を示すフローチャートである。使用者は好みの量の米と水を鍋2に入れて図示されていないスイッチを押して調理をスタートする。ステップ1で重量測定手段7は米と水を合わせた総重量Wを測定する。ステップ2で炊飯工程制御手段9の指示に従って制御手段4が加熱手段3を制御して前炊き昇温を行う。前炊き昇温終了後ステップ3で第一の温度変化算出手段10が温度傾きを算出し、前炊き昇温米量水量判定手段12が総重量Wと前炊き昇温の温度傾きから米量と水量を算出する。ステップ4でプロセス決定手段14が米量と水量に応じた前炊き温度と前炊き時間を決定し、ステップ5で炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して前炊きを行う。前炊き工程終了後ステップ6で炊き上げ工程の昇温を行い、ステップ7で第二の温度変化算出手段が温度変化を算出し、昇温米量水量判定手段13が米量と水量を出力する。ステップ8でプロセス決定手段14が米量と水量に応じた沸騰維持電力量、追い炊き電力量を決定し、ステップ9で炊飯工程制御手段9の出力に従って制御手段4が加熱手段3を制御して沸騰維持を行い、ステップ10で追い炊き・むらしを行い、炊飯を終了する。
次に、ステップ3の米水量判定1の動作を図4で説明する。ステップ3を開始すると、ステップ31で第一の温度変化算出手段10が温度傾きを算出する。すなわち鍋温度測定手段5の出力とタイマー8の出力から前炊き昇温の温度傾きdTを算出する。dTは前炊き昇温の間に上昇した温度ΔTを要した時間tで割ったもの(dT=ΔT/t)である。
次にステップ32で前炊き昇温の温度傾きdTと総重量Wから米量Wrと水量Wwを、米量Wr=F1(dT、W)、水量Ww=G1(dT、W)として算出する。ここで、関数F1及びG1はマイコンプログラム上のルックアップテーブルとして実現している。以上でステップ3を終了する。図5にルックアップテーブルの例を示す。例えば、W=w1、dT=dT2のとき、Wr=a23、Ww=b23となる。Wが小さいほど負荷の総量は少ないが、同じWでもdTが小さいほど米量/水量比が小さい。すなわち、米に比べて水が多い。米量と水量を温度傾きと総重量から決定できるのは、米と水を加熱したときに米が充分吸水して飯に変化するまでは、熱負荷としては米は水に比べて充分小さく無視できるためである。従って熱負荷として水量を推定でき、総重量から水量を引くことで米量を推定できるものである。ただし、前炊き昇温は温度上昇が大きくはないので米量と水量の判定精度はそれほど高くはない。
次に、ステップ7の米水量判定2の動作を図6で説明する。ステップ7を開始すると、ステップ71で第二の温度変化算出手段11が温度傾きを算出する。すなわち鍋温度測定手段5の出力と蓋温度測定手段6の出力とタイマー8の出力から昇温の温度傾きとして時間tsを測定する。tsは図7で鍋温度がT3になってから蓋温度がT4になる間の時間として測定する。次にステップ72で昇温の温度上昇時間tsと総重量Wから米量Wrと水量Wwを、米量Wr=F2(ts,W)、水量Ww=G2(ts,W)として算出する。ここで、関数F2及びG2はマイコンプログラム上のルックアップテーブルとして実現している。以上でステップ7を終了する。昇温での米量と水量の判定は炊飯量が有る程度多ければ前炊き昇温よりも精度が良いが、炊飯量が少ないと負荷は米と水ではなくすぐに飯の状態となるため、米量と水量の判定精度は低下する。
次に図8を用いてステップ4およびステップ8のプロセス決定の動作を説明する。ステップ41でプロセス決定手段14は炊飯工程を判断し、前炊き昇温ならステップ42へ、昇温ならステップ43へ進む。ステップ42で炊飯プロセスとして前炊き温度T1と前炊き時間t1を決定する。決定は、T1=T1(Wr,Ww)、t1=t1(Wr,Ww)として行う。ステップ43では炊飯プロセスとして炊き上げ沸騰維持パワーP1、追い炊き電力量P2を決定する。決定は、P1=P1(Wr,Ww)、P2=P2(Wr,Ww)として行う。T1(Wr,Ww)、t1(Wr,Ww)、P1(Wr,Ww)、P2(Wr,Ww)は本実施の形態ではルックアップテーブルで実現している。
米量と水量の割合が標準量の場合、各炊飯パラメータは米と水の総量に応じて例えば、2合炊飯の場合、5合炊飯の場合というように炊飯量に応じて決定できる。しかし、米量と水量の割合が標準と異なり、水が多い場合や少ない場合にもおいしい炊飯を行うためには微妙な火加減が必要となる。本実施例では以上述べたように炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、米量と水量の割合に応じた炊飯プロセスを決定することができ、米量と水量の割合に応じた炊飯を行うことができる炊飯器として動作するものである。
(実施の形態2)
図9に本発明の第2の実施の形態における炊飯器の概略構成を示す。図9において、15は第二のプロセス決定手段、16は第二の昇温米量水量判定手段である。その他実施の形態1と同じ機能をもつものは同じ符号を用いている。本実施の形態では第二のプロセス決定手段15、第二の昇温米量水量判定手段16はマイクロコンピュータで構成している。
図9に本発明の第2の実施の形態における炊飯器の概略構成を示す。図9において、15は第二のプロセス決定手段、16は第二の昇温米量水量判定手段である。その他実施の形態1と同じ機能をもつものは同じ符号を用いている。本実施の形態では第二のプロセス決定手段15、第二の昇温米量水量判定手段16はマイクロコンピュータで構成している。
次に図10を用いて第二のプロセス決定の動作を説明する。ステップ51で第二のプロセス決定手段15は炊飯工程を判断し、前炊き昇温ならステップ52へ、昇温ならステップ53へ進む。ステップ52で炊飯プロセスとして前炊き温度T1と前炊き時間t1と昇温電力量Psを決定する。決定は、T1=T1(Wr,Ww)、t1=t1(Wr,Ww)、Ps=Ps(Wr,Ww)として行う。ステップ53では炊飯プロセスとして炊き上げ沸騰維持パワーP1、追い炊き電力量P2を決定する。決定は、P1=P1(Wr,Ww)、P2=P2(Wr,Ww)として行う。T1(Wr,Ww)、t1(Wr,Ww)、Ps(Wr,Ww)、P1(Wr,Ww)、P2(Wr,Ww)は本実施の形態ではルックアップテーブルで実現している。
次に、第二の昇温米量水量判定手段の米量と水量の判定動作、米水量判定3の動作を図11で説明する。ステップ81で第二の温度変化算出手段11が温度傾きを算出する。すなわち鍋温度測定手段5の出力と蓋温度測定手段6の出力とタイマー8の出力から昇温の温度傾きとして時間tsを測定する。tsは図7で鍋温度がT3になってから蓋温度がT4になる間の時間として測定する。次にステップ82で昇温電力量Psと昇温の温度上昇時間tsと総重量Wから米量Wrと水量Wwを、米量Wr=F3(Ps、ts、W)、水量Ww=G3(Ps,ts、W)として算出する。図12に関数F3及びG3を構成するマイコンプログラム上のルックアップテーブルを示す。昇温電力量を炊飯量に応じて変え、さらに昇温で米量と水量を判断することで、よりきめ細かく米量と水量を判断し、炊飯を行うことができる。
本発明の請求項8にかかるプログラムは、コンピュータを請求項1〜7のいずれか1記載の炊飯器の一部として機能させるものである。そして、プログラムであるので汎用コンピュータやサーバーを用いて本発明の炊飯器の一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。以上述べた動作のプログラムでの実施の形態は図3、図4、図6、図8、図10にプログラムのフローチャートを示したものである。
以上のように、本発明にかかる炊飯器及びそのプログラムは、炊飯時に被調理物である米と水のそれぞれの量を判定し、炊飯工程の進行時応じて可能な限り米量と水量の判定精度を上げながら、米量と水量の割合に応じた炊飯プロセスを決定することで、米量と水量の割合に応じたきめ細かい炊飯を行うことがが可能となるので、自由な水加減で好みの炊飯を行うIH炊飯器やヒーター式の炊飯器、据え置き式のコンロにおける炊飯機能等の用途にも適応できる。
1 本体
3 加熱手段
4 制御手段
5 鍋温度測定手段
6 蓋温度測定手段
7 重量測定手段
8 タイマー
9 炊飯工程制御手段
10 第一の温度変化算出手段
11 第二の温度変化算出手段
12 前炊き米量水量判定手段
13 昇温米量水量判定手段
14 プロセス決定手段
15 第二のプロセス決定手段
16 第二の昇温米量水量判定手段
3 加熱手段
4 制御手段
5 鍋温度測定手段
6 蓋温度測定手段
7 重量測定手段
8 タイマー
9 炊飯工程制御手段
10 第一の温度変化算出手段
11 第二の温度変化算出手段
12 前炊き米量水量判定手段
13 昇温米量水量判定手段
14 プロセス決定手段
15 第二のプロセス決定手段
16 第二の昇温米量水量判定手段
Claims (8)
- 炊飯器本体に配される鍋を加熱する加熱手段と、この加熱手段の通電比率を制御する制御手段と、前記鍋の温度を測定する鍋温度測定手段と、蓋の温度を測定する蓋温度測定手段と、前記鍋内の被調理物の重量を測定する重量測定手段と、時間を計測するタイマーと、炊飯工程を制御する炊飯工程制御手段と、温度変化を算出する温度変化算出手段と、前記重量測定手段の出力と前記温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う米量水量判定手段と、米量と水量に応じた最適炊飯プロセスを決定するプロセス決定手段とを備えた炊飯器。
- 炊飯工程制御手段が炊飯工程を前炊き昇温・前炊き・昇温・沸騰維持・むらしと追い炊きの順に制御し、温度変化算出手段が鍋温度測定手段とタイマーとから温度変化を傾きとして算出する第一の温度変化算出手段と鍋温度測定手段と蓋温度測定手段とタイマーとから温度変化を時間として算出する第二の温度変化算出手段からなり、米量水量判定手段が前炊き昇温工程終了時に重量測定手段の出力と前記第一の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う前炊き昇温米量水量判定手段と昇温工程中の所定のタイミングで重量測定手段の出力と第二の温度変化算出手段の出力に基づいて米量と水量の判定を行う昇温米量水量判定手段からなる請求項1に記載の炊飯器。
- プロセス決定手段が前炊き昇温米量水量判定手段の動作後に前炊き温度と前炊き時間を決定し、昇温米量水量判定手段の動作後に沸騰維持電力量と追い炊き電力量を決定する請求項2に記載の炊飯器。
- 前炊き昇温米量水量判定手段が重量測定手段の出力と前記第一の温度変化算出手段の出力である傾きを入力として米量と水量を出力する関数を構成するルックアップテーブルからなる請求項2に記載の炊飯器。
- 昇温米量水量判定手段が重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力である時間を入力として米量と水量を出力する関数を構成するルックアップテーブルからなる請求項2に記載の炊飯器。
- プロセス決定手段が前炊き昇温米量水量判定手段の動作後に前炊き温度と前炊き時間と昇温電力量を決定し、米量水量判定手段が昇温工程中の所定のタイミングで重量測定手段の出力と第二の温度変化算出手段の出力と昇温電力量に基づいて米量と水量の判定を行う第二の昇温米量水量判定手段を備えた請求項2に記載の炊飯器。
- 第二の昇温米量水量判定手段が重量測定手段の出力と前記第二の温度変化算出手段の出力である時間と昇温電力量を入力として米量と水量を出力する関数を構成するルックアップテーブルからなる請求項6に記載の炊飯器。
- コンピュータを請求項1〜7のいずれか1項に記載の炊飯器の全てまたはその一部を機能させるためのプログラム。
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JP2003363097A JP2005124786A (ja) | 2003-10-23 | 2003-10-23 | 炊飯器とそのプログラム |
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