JP2005120127A - 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料及びそれらの製造方法 - Google Patents

繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料及びそれらの製造方法 Download PDF

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信之 荒井
Takeshi Tanaka
剛 田中
Toshiya Kamae
俊也 釜江
Hiroyuki Takiyama
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Abstract

【課題】樹脂の注入作業性と強化繊維への含浸性に優れ、かつ機械強度に優れた繊維強化複合材料を提供すること。
【解決手段】
かかる課題を解決するために、本発明のエポキシ樹脂組成物は、下記の構成要素(A)、(B)を含む、かつ70℃における粘度が、1〜1000mPa・sである繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物である。
(A):次の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂
【化1】
Figure 2005120127

(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2〜R4はそれぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを示す。)
(B):硬化剤
【選択図】なし

Description

本発明は、航空機部材、宇宙機部材、自動車部材などに好適に用いられる繊維エポキシ樹脂組成物に関する。
ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの強化繊維と、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂等の樹脂硬化物からなる繊維強化複合材料は、軽量でありながら、強度や剛性や耐衝撃性などの機械物性に優れるため、航空機部材、宇宙機部材、人工衛星部材、自動車部材、鉄道車両部材、船舶部材、スポーツ用具部材などの数多くの分野に応用されてきた。これらの分野のうち、航空機部材、宇宙機部材では、特に優れた機械物性や耐熱性が要求されるため、強化繊維としては炭素繊維、マトリックス樹脂としては熱硬化性樹脂のうち、優れた耐熱性、弾性率、耐薬品性を有し、かつ硬化収縮が小さいエポキシ樹脂が最もよく用いられる。これらの繊維強化複合材料の製造には、強化繊維に未硬化の熱硬化性樹脂が含浸されたシート状中間基材であるプリプレグが用いられることが多い。この方法ではプリプレグを複数枚積層した後、加熱することによって繊維強化複合材料としての成形物が得られる。ところが、この方法はプリプレグという中間基材を作らなければならないため、生産性は必ずしも優れない。
これに対して、強化繊維からなるプリフォームを型内に入れ、型内に液状の樹脂を注入してプリフォームに含浸させ、その後、加熱硬化して繊維強化複合材料を得るRTM(Resin Transfer Molding)法が、より生産性の優れる繊維強化複合材料の製造方法として近年注目されている。かかるRTM法では複雑な形状を有する大型の部材を短時間で成形できるという利点がある。
ここで、RTM法に用いる樹脂は、プリフォームへの含浸を用意にするため樹脂を注入する温度領域において、低粘度である必要がある。これは樹脂の粘度が高いと、注入に時間を要するため生産性が低くなったり、得られる繊維強化複合材料に未含浸部が生じるためである。ここで、RTM用樹脂組成物には、反応性希釈剤、特に、粘度150ポイズ(25℃)以下のモノエポキシ化合物、ジエポキシ化合物を用いて、低粘度化することがある。(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、RTM成形法に適した粘度にするために反応性希釈剤の配合量を増すと、樹脂組成物の耐熱性が極端に低下したり、機械的特性が低下するという問題があった。
また、3官能以上のエポキシ基を有する高粘度な芳香族エポキシ樹脂を主成分とし、これに2官能以上のエポキシ基を有する比較的低粘度なグリシジルエーテル型脂肪族エポキシを加えることによって樹脂粘度を最適化する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、2官能以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型脂肪族エポキシを大量に添加した場合、マトリックス樹脂の架橋密度が低下し、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性が低下する問題があった。このため、従来の技術では優れた耐熱性と低粘度化を同時に達成することが困難であった。
特公平05−080945号公報(第1頁) 特開平13−323048号公報(第3頁)
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、樹脂の注入作業性、強化繊維への含浸性に優れており、優れた耐熱性を発揮しうるエポキシ樹脂組成物、これを用いた耐熱性に優れた繊維強化複合材料及びそれらの製造方法を提供せんとするものである。
かかる課題を解決するために、本発明のエポキシ樹脂組成物は、下記の構成要素(A)、(B)を含む、かつ70℃における粘度が、1〜1000mPa・sである繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物である。
(A):次の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂
Figure 2005120127
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2〜R4はそれぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを示す。)
(B):硬化剤
また、本発明の繊維強化複合材料は、上記エポキシ樹脂組成物の樹脂硬化物と強化繊維とからなる繊維強化複合材料である。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法は、型内に配置した強化繊維基材に、上記エポキシ樹脂組成物を注入し、硬化せしめるものである。
本発明により、低粘度でありながら、得られる樹脂硬化物が優れた耐熱性を有する繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を提供することができる。また、低粘度であるため、このエポキシ樹脂組成物は、注入作業性と強化繊維への含浸性に優れる。さらに、これにより、機械強度に優れた繊維強化複合材料を提供することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は下記の構成要素(A)、(B)を含むものである。ここで、エポキシ樹脂とは、分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物を指し、エポキシ樹脂組成物とは、エポキシ樹脂、硬化剤とを含む未硬化の組成物を指す。本発明において用いられる構成要素(A)は、次の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂である。
Figure 2005120127
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2〜R4はそれぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを示す。)
耐熱性を向上させる効果が高いことから、R1がメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基のいずれかであることが好ましい。R1の炭素数が5以上であると、分子内の自由度が大きくなるために、耐熱性が低下することがある。
一般式(I)で表されるエポキシ樹脂のR2〜R4は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜4のアルキル基のいずれかを示す。R2〜R4が炭素数5以上のアルキル基であると、耐熱性が低下することがある。R2〜R4は同じ官能基であってもよく、異なってもよい。
一般式(I)で表されるエポキシ樹脂は、どのような製造方法で得られるものであってもよいが、アルキルフェノールまたは、それらの置換基誘導体とエピクロルヒドリンとの反応により得ることができる。
一般式(I)で表されるエポキシ樹脂としては、例えば、クレジルグリシジルエーテル、p−イソプロピルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル等を使用することができ、好ましくはp−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルが使用される。
p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルの市販品としては”デナコール”(登録商標)EX146(ナガセケムテックス(株))等を使用することができる。構成要素(A)として上記一般式(I)であらわされるような室温で液状のエポキシ樹脂を用いることによって成形性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
また、本発明において、構成要素(A)の配合量(構成要素(A)に該当するエポキシ樹脂を複数種用いる場合はその合計)は、全エポキシ樹脂100重量%に対して、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%であるのが良い。5重量%未満であると、エポキシ樹脂組成物が高粘度となるため、強化繊維への含浸性が不十分となり、40重量%を超えると樹脂硬化物の耐熱性が低下することがある。
本発明においては、構成要素(A)で表されるエポキシ樹脂以外に、樹脂硬化物の耐熱性を高めるため、下記の構成要素(C)を含むことが好ましい。
(C):1分子内にエポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ樹脂。
なお、本発明では、エポキシ基1個について1官能と称し、例えば、分子内に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を2官能エポキシ樹脂と称する。
本発明において、構成要素(C)である1分子内にエポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂)、ビスフェノールF型エポキシ樹胎(ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂)、ビスフェノールS型エポキシ樹脂(ビスフェノールSとエピクロルヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂)、グリシジルエステル型エポキシ樹脂(ポリカルボン酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂)、ノボラック型エポキシ樹脂(ノボラックとエピクロロヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂)やテトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、及びテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾール、テトラグリシジルキシリレンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”(登録商標)825、“エピコート”828、“エピコート”834、“エピコート”1001、“エピコート1004、“エピコート”1009(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エポトート”(登録商標)YD−128(東都化成(株)製)、“エピクロン”(登録商標)840、“エピクロン”850、“エピクロン”830、“エピクロン”1050(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、DER331(ダウケミカル社製)等を使用することができる。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”806、“エピコート”807(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”830(大日本インキ化学工業(株)製)等を使用することができる。
また、ビスフェノールS型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピクロン”1514、“エピクロン”EXA−4023、“エピクロン”EXA−4031(以上、大日本インキ化学工業(株)製)等を使用することができる。
また、ノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”152、“エピコート”154(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、DER438(ダウケミカル社製)、“アラルダイト”(登録商標)EPNl138、“アラルダイト”EPNl139(以上、チバ社製)等を挙げることができる。
また、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンの市販品としては“スミエポキシ”(登録商標)ELM434(住友化学工業(株)製)、“アラルダイト”MY−720、“アラルダイト”MY−721(以上、Vantico社製)等を挙げることができる。
また、トリグリシジルアミノフェノールの市販品としては、トリグリシジル−m−アミノフェノールである“スミエポキシ”ELM120(住友化学工業(株)社製)、及びトリグリシジル−p−アミノフェノールである“アラルダイト”MY0500、“アラルダイト”MY0510(以上Vantico社製)等を挙げることができる。
また、本発明において、構成要素(C)の配合量(構成要素(C)に該当するエポキシ樹脂を複数種用いる場合はその合計)は、全エポキシ樹脂100重量%に対して、50〜90重量%、好ましくは60〜90重量%とするのが良い。50重量%未満であると、樹脂硬化物の耐熱性が低下することがあり、90重量%を超えると、エポキシ樹脂組成物が高粘度となるため、強化繊維への含浸性が不十分となることがある。構成要素(C)のエポキシ樹脂は室温で固体であっても液体であっても良いが、低粘度化という観点からは液体が好ましい。
本発明において、エポキシ樹脂組成物中の構成要素(A)と構成要素(C)は均一に混合していることが好ましい。構成要素(A)もしくは構成要素(C)のどちらかが、相溶せずに析出したりしていると樹脂硬化物の耐熱性や機械的物性が低下する場合がある。構成要素(A)、構成要素(C)の一部が固形である場合には、液状エポキシ樹脂に加熱しながら溶解させるなどの手段により、均一な液状にすることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、構成要素(B)として硬化剤を含む。かかる硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化させる作用があるものであれば特に限定されないが例えば、ポリアミン(アミン系硬化剤)、酸無水物、フェノールノボラック、ポリメルカプタン、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等を挙げることができる。
なかでも、ポリアミン、酸無水物、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤から選ばれる少なくとも一つの化合物が好ましく用いられる。
ポリアミンとしては、鎖状脂肪族ポリアミンである、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3−ペンタンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、脂環式ポリアミンである、イソホロンジアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン、4、4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、芳香族ポリアミンである、m−キシリレンジアミン、4,4’−メチレンジアニリン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−イソプロピルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−イソプロピル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ブロモ−6−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(N−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(N−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−シクロヘキシリデンジアニリン、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジアニリン、4,4’−(9−フルオレニリデン)ビス(N−メチルアニリン)、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−オキシジアニリン、2,4−ビス(4−アミノフェニルメチル)アニリン、4−メチル−m−フェニレンジアミン、2−メチル−m−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−m−フェニレンジアミン、2,4−ジエチル−6−メチル−m−フェニレンジアミン、4,6−ジエチル−2−メチル−m−フェニレンジアミン、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)等が好適に用いられる。
また、酸無水物としては、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸、無水アルカンコハク酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フマル酸等が好適に用いられる。さらに必要に応じて、酸無水物の構造異性体若しくは幾何異性体をはじめ、それらの混合物や変性物を用いてもよい。
また、アニオン重合開始剤としては、アルキルリチウム化合物やビフェニル、ナフタレン、ピレン等のリチウム塩あるいはナトリウム塩が用いられる。また、多官能性開始剤、ジリチウム化合物、トリリチウム化合物を用いても良い。さらに必要に応じて、公知のアニオン重合末端カップリング剤を用いてもよい。
また、カチオン重合開始剤としては、硫酸、リン酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸のようなプロトン酸、あるいは三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズのようなルイス酸が好適に用いられる。
また、芳香族オニウム塩、または芳香族オニウム塩と還元剤の併用系が好適に用いられる。芳香族オニウム塩としては、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族化合物のヨードニウム塩、芳香族化合物のスルホニウム塩等が挙げられる。これらのカチオン重合開始剤は紫外線照射によりカチオン重合を開始させうる。
本発明では、ポリアミンとして、上述したポリアミンの変性品、例えば、活性水素の一部が2−シアノエチル基や、ヒドロキシベンジル基などで置換される一方、2つ以上の活性水素が未反応のまま残存した化合物も用いられる。変性の反応としては、エポキシ化合物、アクリロニトリル、アクリル酸エステルなどとの付加反応、フェノール化合物とホルムアルデヒドを用いたマンニッヒ反応、カルボン酸誘導体によるアミド化反応などが挙げられる。
本発明では、ポリアミンとして、一般的なポリアミンとは若干構造が異なるが、その硬化反応性はポリアミンと同一であることから、ジシアンジアミドもポリアミンに含め、用いられる。
なかでも、強化繊維への含浸性が優れるエポキシ樹脂組成物を得られるという点で、液状のポリアミンを用いるのが好ましい。
また、高耐熱性で、なおかつ低線膨張係数である樹脂硬化物が得られることから、前述のポリアミンのなかでも、芳香族ポリアミンを用いることが好ましい。樹脂硬化物が低線膨張係数であると、成形時の熱収縮により生じる内部応力を低減できるため、引張強度やCAI(衝撃後圧縮強度)などの機械特性に優れた繊維強化複合材料を得ることができる。
芳香族ポリアミンの好ましい具体例として、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノジフェニルスルホンは、得られる樹脂硬化物が、線膨張係数が小さく、優れた耐熱性を有するため、硬化剤の一部に好適に用いられる。
本発明において、構成要素(A)、(B)、(C)以外に、例えば、後述する130℃以下の比較的低い温度で型内で硬化するプロセスに適合させるためなどの目的で、硬化促進剤を配合することもできる。硬化促進剤の例としては、例えば、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、オニウム塩、スルホン酸エステル、3級アミン、イミダゾール化合物、フェノール化合物などが挙げられ、これら以外にもあらゆる公知の硬化促進剤を使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに任意の成分として、界面活性剤、内部離型剤、染料、顔料などの添加剤を含むことができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、70℃における粘度が、1〜1000mPa・sの範囲にある。好ましくは10〜500mPa・s、より好ましくは50〜200mPa・sの範囲にあるのが良い。70℃における粘度が1mPa・s未満であると、樹脂が基材内ではなく、基材周りの僅かな隙間などから系外に流出することなどによって、得られる繊維強化複合材料に未含浸部が生じることがあり、一方、粘度が1000mPa・sよりも高いと樹脂の注入に時間を要し、生産性が低下するとともに、得られる繊維強化複合材料に未含浸部が生じることがある。
ここでいう樹脂粘度とは、JIS Z 8803における、円錐−平板形回転粘度計を使用した粘度の測定より求められる粘度のことである。JIS Z 8803における、円錐−平板形回転粘度計を使用した粘度の測定には、例えば、東機産業(株)製E型粘度計(TVE−30H型)などを用いることができる。
樹脂硬化物の耐熱性は、繊維強化複合材料の耐熱性と正の相関があるため、高耐熱性の繊維強化複合材料を得るためには、高耐熱性の樹脂硬化物を用いることが重要である。ガラス転移温度は、雰囲気の温度がガラス転移温度を上回ると、樹脂硬化物、ひいては繊維強化複合材料の機械強度が大きく低下することから、耐熱性の指標としてよく用いられる。本発明のエポキシ樹脂組成物は、温度Tc(℃)で硬化せしめて得られる樹脂硬化物のガラス転移温度Tg(℃)が下記式を満たすことが好ましい。
Tg≧Tc−10
Tg:ガラス転移温度
Tc:硬化温度、但し、60℃≦Tc≦210℃
より好ましくは下記式を満たすことが好ましい。
Tg≧Tc−5
例えば、エポキシ樹脂組成物を180℃で2時間硬化して得られる樹脂硬化物のガラス転移温度が、170℃以上であることが好ましく、さらには180℃以上であることが好ましい。
また、ガラス転移温度Tg(℃)は高ければ、高いほど好ましいが、下記式を満たす程度もあれば十分な場合が多い。
Tg=Tc+20
本発明のエポキシ樹脂組成物は180℃で2時間硬化して得られる樹脂硬化物の23℃における曲げ弾性率が3〜4.5GPaであることが好ましい。曲げ弾性率が3GPa未満であると、かかるエポキシ樹脂組成物を用いて得られた繊維強化複合材料の圧縮強度が低下傾向となり、4.5GPaよりも大きいと繊維強化複合材料の靭性が低下することがある。より好ましくは、3GPa〜4GPaであり、さらに好ましくは3.3GPa〜3.6GPaである。かかる曲げ弾性率はJIS K7171に準拠し3点曲げ試験により測定することができる。
本発明の繊維強化複合材料は、前記エポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維からなるものである。
本発明の繊維強化複合材料は、そのガラス転移温度が50〜250℃であることが好ましく、170〜210℃がより好ましい。かかるガラス転移温度が170℃未満であると、圧縮強度が低下する場合があり、210℃を超えると靱性が低下する場合がある。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法は限定されるものではないが、いわゆるRTM法、すなわち型内に設置した強化繊維基材に液状の熱硬化性樹脂を注入し、硬化して繊維強化複合材料を得る方法において、液状の熱硬化性樹脂組成物として前述のエポキシ樹脂組成物を用いる方法が好ましく用いられる。
強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維、あるいはこれらを組合せたものなどが使用される。なかでも、軽量化、高強度化が求められる用途(例えば、航空機、宇宙機部材など)においては、優れた比強度、比弾性率を有する炭素繊維が好ましく使用される。
強化繊維基材の形態は特に限定されず、例えば、強化繊維の織物、ブレイド、マットなど各種布帛をそのまま用いてもよく、これらを積層、賦形し、結着剤やステッチなどの手段で形態を固定しプリフォームとしたものを用いても良い。
型の構造に制限はなく、例えば、剛体からなるクローズドモールドを用いてもよく、剛体のオープンモールドと可撓性フィルム(バッグ)を用いてもよい。後者の場合、強化繊維基材は、剛体オープンモールドと可撓性フィルムの間に設置する。
剛体からなる型を用いる場合、型の材料としては特に制限が無く、例えば、金属(スチール、アルミニウムなど)、FRP(繊維強化樹脂)、木材、石膏、その他の既存の各種材料を使用することができる。
また、可撓性フィルムの材料に制限はなく、例えば、ナイロン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などが用いられる。
剛体のクローズドモールドを用いる場合は、加圧して型締めし、エポキシ樹脂組成物を加圧して注入することが通常行われる。このとき、注入口とは別に吸引口を設け、真空ポンプに接続して吸引することも可能である。また、吸引を行い、かつ、特別な加圧手段を用いず、大気圧のみでエポキシ樹脂を注入することも可能である。
剛体のオープンモールドと可撓性フィルムを用いる場合は、通常、吸引と大気圧による注入を用いる。大気圧による注入で、良好な含浸を実現するためには、米国特許4902215号公報に示されるような、樹脂拡散媒体を用いることが有効である。
また、型内には、強化繊維基材以外にフォームコア、ハニカムコア、金属部品などを設置し、これらと一体化した複合材料を得ることも可能である。特にフォームコアの両面に強化繊維基材を配置して、成型して得られるサンドイッチ構造体は、軽量で大きな曲げ剛性を持つので、外板材料として好適に使用される。
また、強化繊維基材の設置に先立って、型の表面にゲルコートを塗布することも好ましく行われる。
エポキシ樹脂組成物への型内への注入方法に制限はなく、例えば、エポキシ樹脂組成物の全成分を混合した単一の液体を単一の容器から型内に注入することも、構成要素(A)と必要に応じて用いられる構成要素(C)の混合液(以下、エポキシ樹脂成分ともいう)と構成要素(B)とを予め混合して、エポキシ樹脂組成物として単一の容器に格納し、そこから注入することも、エポキシ樹脂成分と構成要素(B)とを別々の容器に格納し、混合器を経由して型内に注入することも可能である。本発明の場合には、エポキシ樹脂成分と構成要素(B)とを予め混合して、エポキシ樹脂組成物として単一の容器に格納し、そこから注入する方法が好ましい。エポキシ樹脂の粘度特性は温度に敏感に依存するため、エポキシ樹脂組成物注入工程では、エポキシ樹脂組成物の容器、型ともにそれぞれ一定の温度に保持されることが好ましい。エポキシ樹脂組成物、あるいはエポキシ樹脂成分および構成要素(B)が入ったそれぞれの容器の温度は、25〜100℃であることが好ましく、注入工程における型の温度は25〜130℃であることが好ましい。かかる温度範囲から外れると得られる繊維強化複合材料に未含浸部が生じる場合がある。
エポキシ樹脂組成物注入後、型内で熱若しくは光または電子線などの外部からのエネルギーにより硬化が行われる。複雑形状の繊維強化複合材料を、効率よく製造できる点から熱による硬化が望ましい。熱による硬化の場合、型内の熱硬化条件は特に制限が無く、例えば、注入時の型の温度のまま一定時間保持して行う方法、注入時の型の温度と最高硬化温度の中間の温度まで昇温し一定時間保持して硬化させる方法、最高硬化温度まで昇温し一定時間保持して硬化させる方法などを用いることができる。
ここで、型内での硬化における硬化温度の保持時間は0.5〜12時間が好ましい。保持時間が0.5時間未満では、得られる繊維強化複合材料が未硬化な場合があり、12時間を超えると得られる繊維強化複合材料の生産性が低下する場合がある。最高硬化温度より低い温度で型内で硬化した場合は、脱型した後、通常、オーブンなどで最高硬化温度で一定時間加熱して後硬化する。後硬化を行う場合、最高硬化温度に保持する時間は1〜4時間であることが好ましい。このように後硬化する方法では、型内での硬化温度を低めに抑えることができるため、型の材質、副資材、熱源に安価なものを用いることができコスト面で好ましい。なお、かかる後硬化は、エポキシ樹脂の種類にもよるが、概ね1時間未満であると未硬化部分が残存する場合があり、4時間を超えると生産効率が低下する。
いずれの場合も、最高硬化温度は限定されるものではないが、得られる複合材料の耐熱性や成形コストを考慮すると、175〜210℃が好ましく、175〜185℃であることがより好ましい。
型内での硬化温度は、低い方が型の材質、副資材、熱源に安価なものを使用できるので、経済的に有利である。このような経済的観点から、型内では比較的低温、例えば130℃以下で硬化を行い、脱型後に後硬化を行う方法が有利である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、RTM法以外にもフィラメントワインディング法や、プルトルージョン法などの液状エポキシ樹脂組成物を用いる繊維強化複合材料の製造に適用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いることで、軽量、高強度、高剛性で耐熱性に優れた繊維強化複合材料を経済的に製造することができる。
本発明の繊維強化複合材料は、航空機の胴体、主翼、尾翼、動翼、フェアリング、カウル、ドアなど、宇宙機のモーターケース、主翼など、人工衛星の構体、自動車のシャシー、鉄道車両の構体などに好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。なお、実施例、比較例においては、各種サンプルの作製、物性値の測定は次に示すような条件で行った。
(粘度)
JIS Z 8803における、円錐−平板形回転粘度計を使用した粘度の測定方法に従い、70℃にて、エポキシ樹脂組成物の粘度を測定した。粘度計は、東機産業(株)製E型粘度計(TVE−30H型)を用いて測定した。E型粘度計のローターは、角度1°34’とし、半径は24mmとした。
(樹脂硬化板の作製)
エポキシ樹脂と硬化剤とを混合して得たエポキシ樹脂組成物を厚み2mmの板状キャビティーを有する型に注入し、オーブンを用いて30℃から180℃まで速度1.5℃/分で昇温し、180℃で2時間加熱硬化した後、30℃まで速度2.5℃/分で降温し、厚み2mmの樹脂硬化板を得た。
(樹脂硬化物の曲げ弾性率)
上記の方法で得た樹脂硬化板から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、スパン間32mmの3点曲げを測定し、JIS K 7171に準拠し、23℃における曲げ弾性率を測定した。
(ガラス転移温度:Tg)
上記の方法で得た樹脂硬化板について、SACMA SRM18R−94に準拠し、DMA法により測定した。具体的には、レオメトリックス社製ダイナミックアナライザーRDAII型を用い、昇温速度5℃/min、周波数1Hzで測定した。
(実施例1)
構成要素(A)として、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(ナガセケムテックス(株)製“デナコール”EX146)10重量部、構成要素(C)としてトリグリシジル−p−アミノフェノール(Vantico社製“アラルダイト”MY0500)90重量部を60℃で1時間攪拌して液体Aとした。構成要素(B)としてジエチルトルエンジアミン(ジャパンエポキシレジン(株)製“エピキュア”W)70重量部、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン(株)製)20重量部、および4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(住友化学工業(株)製)10重量部を100℃で1時間攪拌し均一溶解させた混合物を液体Bとした。
液体A100重量部と液体B45.2重量部とを混合してエポキシ樹脂組成物とし、70℃における粘度を測定した結果、74mPa・sであり、RTM用樹脂として十分に低粘度であった。さらに、前述の方法により樹脂硬化板を作製し、物性測定した結果、曲げ弾性率は3.6GPa、ガラス転移温度Tgは210℃であり、繊維強化複合材料に用いる樹脂硬化物として十分な強度を有していた。
(実施例2)
構成要素(A)としてクレジルグリシジルエーテル(PTIジャパン(株)製“エリシス”(登録商標)GE−10)10重量部、構成要素(C)としてトリグリシジル−p−アミノフェノール(Vantico社製“アラルダイト”MY0500)90重量部を60℃で1時間攪拌して液体Aとした。構成要素(B)としてジエチルトルエンジアミン(ジャパンエポキシレジン(株)製“エピキュア”W)70重量部、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン(株)製)20重量部、および4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(住友化学工業(株)製)10重量部を100℃で1時間攪拌し均一溶解させた混合物を液体Bとした。
液体A100重量部と液体B41.6重量部とを混合してエポキシ樹脂組成物とし、70℃における粘度を測定した結果、66mPa・sであり、RTM用樹脂として十分に低粘度であった。さらに、前述の方法により樹脂硬化板を作製し、物性測定した結果、曲げ弾性率は3.4GPa、ガラス転移温度Tgは200℃であり、繊維強化複合材料に用いる樹脂硬化物として十分な強度を有していた。
(比較例1)
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン(株)製“ヘロキシ”(登録商標)68)10重量部、構成要素(C)トリグリシジル−p−アミノフェノール(Vantico社製“アラルダイト”MY0500)90重量部を60℃で1時間攪拌して液体Aとした。硬化剤液としては、実施例1で用いた液体(液体B)と全く同一組成の液体を用いた。
液体A100重量部と液体B44重量部とを混合してエポキシ樹脂組成物とし、70℃における粘度を測定した結果、70mPa・sであり、RTM用樹脂として十分に低粘度であった。さらに、前述の方法により樹脂硬化板を作製し、物性測定した結果、曲げ弾性率は3.7GPa、ガラス転移温度Tgは190℃であった。一般式(I)で表されるエポキシ樹脂を含まない本比較例は、耐熱性が低下したことから繊維強化複合材料に用いる樹脂硬化物として、不十分なものであった。
(比較例2)
2−エチルへキシルグリシジルエーテル(PTIジャパン(株)製“エリシス”GE−6)
10重量部、構成要素(C)トリグリシジル−p−アミノフェノール(Vantico社製“アラルダイト”MY0500)90重量部を60℃で1時間攪拌して液体Aとした。硬化剤液としては、実施例1で用いた液体(液体B)と全く同一組成の液体を用いた。
液体A100重量部と液体B42.4重量部とを混合してエポキシ樹脂組成物とし、70℃における粘度を測定した結果、47mPa・sであり、RTM用樹脂として十分に低粘度であった。さらに、前述の方法により樹脂硬化板を作製し、物性測定した結果、曲げ弾性率は2.8GPa、ガラス転移温度Tgは181℃であった。一般式(I)で表されるエポキシ樹脂を含まない本比較例は、曲げ弾性率と耐熱性が低下したことから繊維強化複合材料に用いる樹脂硬化物として、不十分なものであった。
(比較例3)
構成要素(C)に該当するトリグリシジル−p−アミノフェノール(Vantico社製“アラルダイト”(登録商標)MY0500)100重量部を60℃で1時間攪拌して液体Aとした。実施例1で用いた液体Bと全く同一組成の液体を液体Bとした。
液体A100重量部と液体B47.6重量部とを混合してエポキシ樹脂組成物とし、70℃における粘度を測定した結果、110mPa・sであり、RTM用樹脂としてやや高い粘度であった。さらに、前述の方法により樹脂硬化板を作製し、物性測定した結果、曲げ弾性率は3.6GPa、ガラス転移温度Tgは215℃であった。一般式(I)で表されるエポキシ樹脂を含まない本比較例は、粘度が高いことから繊維強化複合材料に用いる樹脂硬化物として、不十分なものであった。

Claims (11)

  1. 下記の構成要素(A)、(B)を含み、かつ70℃における粘度が、1〜1000mPa・sである繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
    (A):次の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂
    Figure 2005120127
    (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2〜R4はそれぞれ水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを示す。)
    (B):硬化剤
  2. 構成要素(A)の配合量が、全エポキシ樹脂100重量%中5〜40重量%である請求項1に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  3. 構成要素(B)がポリアミン、酸無水物、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤から選ばれる少なくとも一つの化合物である請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  4. 構成要素(B)が芳香族ポリアミンである請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  5. 構成要素(B)が液状のポリアミンである請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  6. 下記構成要素(C)を含む請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
    (C):1分子内にエポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ樹脂。
  7. 温度Tc(℃)で硬化せしめて得られる樹脂硬化物のガラス転移温度Tg(℃)が下記式を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
    Tg≧Tc−10
    Tg:ガラス転移温度
    Tc:硬化温度、ただし、60℃≦Tc≦210℃
  8. 180℃で2時間硬化して得られる樹脂硬化物の25℃における曲げ弾性率Eが、3〜4.5GPaである請求項1〜7のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物の樹脂硬化物と強化繊維とからなる繊維強化複合材料。
  10. ガラス転移温度が170℃以上である請求項9記載の繊維強化複合材料。
  11. 型内に配置した強化繊維基材に、請求項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を注入し、硬化せしめる繊維強化複合材料の製造方法。
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