以下に、図面を参照して本発明に係る情報提供システムの具体的実施の形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1〜図39を用いて、本発明における第1実施形態を説明する。情報出力システムから出力される通知情報は、第1の利用者を公共交通機関の停車駅/停留所まで第2の利用者が出迎えに出掛ける時刻となったことを伝える情報であるが、通知情報を受け取った第2の利用者は乗用車に乗って外出へと誘われることになるので、この通知情報は利用者を外出へと誘い出す情報(誘出情報)であるとも言える。利用者誘出システム(情報提供システム)は、公共交通機関6の停車駅/停留所に設置されたパスゲート7から第1の利用者1−1が停車駅/停留所の構内側へ通過したことを示す通過情報を受信すると、この通過情報の受信を第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報の受信と見なす。
図1は、本発明の第1実施形態における利用者誘出システムのシステム全体図である。
同図において、電車やバスなどの公共交通機関6を利用する第1の利用者1−1が到着する停車駅/停留所まで乗用車2で出迎えに行かなければならない第2の利用者1−2に「(第1の利用者1−1を)そろそろ駅まで出迎えに行こう」などと知らせる誘出情報を出力するにあたって、まず、乗用車2を用いて情報を収集し、収集した情報は収集情報として収集情報DB(データベース)4に記憶しておく。収集情報DB4に記憶された収集情報は一定量蓄積されると、時間帯を考慮した標準所要時間を求める処理に用いられる。さらに、利用者誘出システムサーバ3は、パスゲート7から第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報を受信すると、受信した利用開始情報に基づいて公共交通機関6の利用終了となる停車駅/停留所への第1の利用者1−1の到着予定時刻を判断する。到着予定時刻が利用開始情報とともに受信できた場合には、この処理は不要である。そして、利用者誘出システムサーバ3は、第1の利用者1−1の到着予定時刻が判れば、到着予定時刻に対応する標準所要時間をデータベースから読み出して、読み出した標準所要時間後が到着予定時刻となるように決定された出発時刻に、第1の利用者1−1を出迎えに行く時間となったことを知らせる誘出情報を誘出情報DB5から読み出して第2の利用者1−2に対して出力する。
図2は、本発明の実施形態における利用者誘出システムにおける利用者誘出システムサーバのハードブロック図である。
同図において、情報入出力部10とは、利用者誘出システムサーバ3が第2の利用者1−2と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部10−1と情報出力部10−2で構成される。情報入力部10−1における入力装置としては、例えばキーボード、テンキー、マウス、バーコードリーダ、音声入力などが該当し、第2の利用者1−2の入力がシステムに対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部10−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、プリンタ、音声出力装置などが該当し、第2の利用者1−2に対してシステムから情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。演算部11とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部12とは、演算部11が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部13とは、乗用車2や種々の端末および外部システムとの通信を制御する部位であり、パスゲート7から第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報の受信も担う。DB管理部14とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
DB管理部14に管理される処理プログラム15とは、利用者誘出システムサーバ3の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様に収集情報DB4−2とは、乗用車2が収集した情報を記憶するデータベースのことである。同様に誘出情報DB5とは、乗用車2が収集した収集情報に基づく外出行動傾向によって決められた誘出時刻になると第2の利用者1−2に対して出力される誘出情報を記憶するデータベースのことである。同様に公共交通機関情報DB16とは、公共交通機関6に関する情報を記憶するデータベースのことであり、公共交通機関6のいわゆるダイヤ(運行ダイヤグラムの略)と呼ばれる運行情報はこのデータベースに記憶され、パスゲート7から受信した利用開始情報に基づいて第1の利用者1−1が停車駅/停留所に到着する到着予定時刻を求める処理に用いられる。第1の利用者1−1が利用する公共交通機関の利用区間をあらかじめ取得した場合には、利用区間情報として公共交通機関情報DB16に記憶される。到着予定時刻が利用開始情報とともにすべて受信できる場合には、公共交通機関情報DB16はなくともよい。その他のプログラム・データ17とは、利用者誘出システムサーバ3の処理として適宜、用いられるプログラムやデータ記憶するデータベースのことである。
図3は、本発明の実施形態における乗用車に搭載される乗用車内情報処理システムのハードブロック図である。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1とは、走る、止まる、曲がるなどの乗用車2としての基本性能を実現する駆動系制御システムと連携する情報系制御システムのことであり、一般にBCM(ボディコントロールモジュール)と呼ばれる車内電装品を統括する電子部品モジュールに含まれていてもよい。
情報入出力部18とは、乗用車内情報処理システム2−1が第2の利用者1−2と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部18−1と情報出力部18−2で構成される。情報入力部18−1における入力装置としては、例えばテンキー、音声入力などが該当し、第2の利用者1−2の入力がシステムに対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部18−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、音声出力装置などが該当し、第2の利用者1−2に対してシステムから情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。演算部19とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成され、乗用車駆動部2−2との情報のやりとりも実行する。メモリ部20とは、演算部19が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部21とは、利用者誘出システムサーバ3や種々の端末、各種情報記憶媒体および外部システムとの通信を制御する部位である。DB管理部22とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
DB管理部22に管理される処理プログラム23とは、乗用車内情報処理システム2−1の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様に収集情報DB4−1とは、乗用車2が収集した情報を記憶するデータベースのことである。同様に地図情報DB24とは、場所情報取得部27が取得した場所情報に基づいて乗用車2の周辺地図を情報出力部18−2に出力するために、元となる地図情報を記憶するデータベースのことである。その他のプログラム・データ25とは、利用者誘出システムサーバ3の処理として適宜、用いられるプログラムやデータ記憶するデータベースのことである。
図4は、本発明の実施形態における乗用車駆動部のハードブロック図である。
同図において、制御部(コントローラ)とは、駆動系制御システムとして乗用車駆動部2−2の各部位を制御する部位のことであり、制御に必要な演算機能やメモリなどで構成され、演算処理に必要なプログラムもここに含まれる。制御部に制御された動力部26は、加速部(アクセル)および減速部(ブレーキ)の操作に応じた動力を出力し、出力された動力は変速部(トランスミッション)を介して駆動輪(タイヤ)に伝えられ、方向舵部(ステアリング)を握る第2の利用者1−2のからの運転によって乗用車2は場所を移動することが出来る。移動した場所に関する情報は場所情報取得部27(具体的にはGPS:全地球測位システムなど)によって取得される。なお、乗用車2には「走る、止まる、曲がる」という基本的な駆動を制御するための情報を取得するセンサは元より、乗用車2としての快適性、安全性、利便性を第2の利用者1−2に提供するために必要な情報を取得する各種センサが備わっている。
図5は、本発明の実施形態におけるパスゲート制御システムのハードブロック図である。
同図において、パスゲート7は、大まかにパスゲート制御システム7−1と扉部7−2から構成される。扉開閉指示(扉制御)部30とは、あらかじめ定める条件や判断ロジックに基づいて扉部7−2の開閉指示を与える部位である。基づく条件や判断ロジックには、パスゲート7の存在目的に関して扉部7−2の開閉判断処理や第1の利用者1−1に対する安全確認などである。パスゲート7の存在目的とはそのパスゲート7の存在意義となる利用目的のことであり、適正な情報に対してゲートの通過を許可し、不適正な情報または適正な情報を持たない者に対してゲートの通過を許可しない。
情報取得部31とは、扉部7−2を開放するための情報を情報記憶媒体29や利用者端末9から取得する部位のことである。演算部32とは、パスゲート制御システム7−1がプログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部33とは、パスゲート制御システム7−1の目的を達成するために必要なプログラムやデータを記憶する記憶エリアと演算部32が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部34とは、利用者誘出システムサーバ3や種々のシステムとの通信を制御する部位である。
図6は、本発明の実施形態における利用者端末のハードブロック図である。
同図において、情報入出力部35とは、利用者端末9が第1の利用者1−1と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部35−1と情報出力部35−2で構成される。情報入力部35−1における入力装置としては、例えばテンキーやカナキー、タッチスイッチ、音声入力などが該当し、第1の利用者1−1の入力が利用者端末9に対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部35−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、音声出力装置などが該当し、第1の利用者1−1に対して利用者端末9から情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。演算部36とは、利用者端末9がプログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部37とは、利用者端末9の目的を達成するために必要なプログラムやデータを記憶する記憶エリアと演算部36が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部38とは、利用者誘出システムサーバ3や種々のシステムとの通信を制御する部位である。
図7は、本発明の実施形態における乗用車内情報処理システムの機能ブロック図である。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2の動力部26の停止/始動を検知する機能と、動力部26の停止/始動を検知すると、動力部26が停止/始動した時刻を停止時刻/始動時刻として時計機能から取得し、取得した停止時刻から始動時刻までを停車時間として計測または算出する機能と、動力部26の停止を検知すると、場所情報取得部27が出力する場所情報を乗用車2が停車した場所を示す停車場所情報として取得する機能と、計測または算出した停車時間を停車時刻、始動時刻および停車場所情報とともに収集情報DB4−1に記憶する機能とを有する。乗用車2側の収集情報DB4−1と利用者誘出システム側の収集情報DB4−2は、データベースに記憶する情報を適宜送受信して、収集情報DB4を共有するとよい。
図8は、図7に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2の動力部26の停止を検知すると(ST801)、動力部26が停止した時刻を停止時刻として時計機能から取得し(ST802)、場所情報取得部27が出力する場所情報を乗用車2が停車した場所を示す停車場所情報として取得し(ST803)、乗用車2の動力部26の始動を検知すると(ST804)、動力部26が始動した時刻を始動時刻として時計機能から取得し(ST805)、取得した停止時刻から始動時刻までを停車時間として計測または算出し(ST806)、計測または算出した停車時間を停車時刻、始動時刻および停車場所情報とともに収集情報DB4−1に記憶して(ST807)、処理を終了する。
図9は、本発明の実施形態における乗用車の場所情報取得を説明する説明図である。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は現在場所情報を、場所情報を出力する場所情報タグ40や地理上の絶対座標の元となる元情報を提供する位置情報提供システム39などから取得した情報に基づいて求めるとよい。現在位置の計測は、例えばGPS、PHS(Personal Handy−phone System)などの位置認識技術で十分可能である。GPSでは電波を発する人工衛星が本発明における位置情報提供システム39に相当し、同様に人工衛星の発する電波を元情報として地球上の緯度経度を地理上の絶対座標として算出する。算出した緯度経度を地図情報に照らし合わせることによって、地図上の場所を判断することが出来る。
図10は、本発明の実施形態における乗用車の場所情報取得部の機能ブロック図である。
同図において、場所情報取得部27は、現在場所に関する地理上の絶対位置を求める元情報を位置情報提供システム39から取得する機能と、取得した元情報から地理上の絶対座標を算出する機能と、地理上の絶対座標を算出する機能によって算出された算出結果に基づいて地図上の場所を判定する機能と、地図上の場所を判定する機能で判定した地図上の場所を現在場所として場所情報取得部メモリ41に記憶する機能とを有する。ここで言うところの元情報とは、GPSやPHSのシステムから受信する電波信号が相当し、同様に地理上の絶対座標とは、地球上での緯度経度であったり、エリア毎に分割された個々のエリア情報であったりする。
現在場所に対して最寄りの場所情報タグ(位置情報記憶手段)40から場所情報を取得する場所情報取得部27は、停車場所の最寄りの場所情報タグ40から場所情報を取得する機能と、場所情報タグ40から取得した場所情報を現在場所情報として現在場所情報メモリ41に記憶する機能とを有する。場所情報取得部27は、場所情報を取得するのに他の方法を用いても、以上に示す方法を含めて併用してもよい。つまり、乗用車2がいる現在場所そのものの情報を最終的に利用者誘出システムが取得できれば、その種類は問わない。
図11は、図10に示す機能ブロック図に対応する乗用車の場所情報取得部の処理手順を示すフローチャートである。
同図は、位置情報提供システム39を用いて場所情報を取得する場合の処理を示す。同図において、場所情報取得部27は、場所情報の更新要求を受け付けると(ST1101)、現在場所に関する地理上の絶対位置を求める元情報を位置情報提供システム39から取得し(ST1102)、取得した元情報から地理上の絶対座標を算出し(ST1103)、地理上の絶対座標を算出する機能によって算出された算出結果に基づいて地図上の場所を判断し(ST1104)、地図上の場所を判定する機能で判定した地図上の場所を現在場所として場所情報取得部メモリ41に記憶して(ST1105)、処理を終了する。
図12は、図10に示す機能ブロック図に対応する乗用車の場所情報取得部の処理手順を示すフローチャートである。
同図は、場所情報タグ40から場所情報を取得する場合の処理を示す。同図において、場所情報取得部27は、場所情報の更新要求を受け付けると(ST1201)、停車場所の最寄りの場所情報タグ40から場所情報取得し(ST1202)、場所情報タグ40から取得した場所情報を現在場所として場所情報取得部メモリ41に記憶して(ST1203)、処理を終了する。
図13は、本発明の実施形態における利用者誘出システムサーバまたは乗用車内情報処理システムの機能ブロック図である。
同図において、利用者誘出システムサーバ3または乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2のホームポジションを判断するために、乗用車2が情報収集端末として収集した収集情報を記憶する収集情報DB4から、停車から計測または停車時刻、始動時刻から算出した停車時間を停車場所情報とともに収集情報DB4から読み込む機能と、必要に応じてあらかじめ定める単位時間(具体的には、1日、3日、1週間、1ヶ月、半年、1年など)ごとに停止時間を集計する機能と、最も長い時間が経過した停車場所をホームポジションと判断する機能と、ホームポジションと判断した停車場所を収集情報DB4に記憶する機能とを有し、停車時間からホームポジションが判断できなかった場合には、ホームポジションの入力を第2の利用者1−2に要求する要求情報を情報出力部10−2(18−2)に出力する機能と、情報出力部10−2(18−2)に出力された要求情報に応じた第2の利用者1−2が操作する情報入力部10−1(18−1)からホームポジションの入力を受け付ける機能と、受けつけた場所情報をホームポジションとして収集情報DB4に記憶する機能を有してもよい。なお、収集情報DB4に記憶されたホームポジションの情報の有無を判断する機能を有し、DBに記憶されていない場合には、ホームポジションの入力を第2の利用者1−2に要求する要求情報を情報出力部10−2(18−2)に出力するようにしてもよい。
図14は、図13に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバまたは乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、動力部26が停止した状態で最も長い時間が経過した場所を乗用車2のホームポジションと判断する場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3または乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2のホームポジション判断処理の実行要求を受け付けると(ST1401)、乗用車2が情報収集端末として収集した収集情報を記憶する収集情報DB4から、停車から計測または停車時刻、始動時刻から算出した停車時間を停車場所情報とともに収集情報DB4から読み込み(ST1402)、必要に応じてあらかじめ定める単位時間ごとに停止時間を集計し(ST1403)、最も長い時間が経過した停車場所をホームポジションと判断し(ST1404)、ホームポジションと判断した停車場所を収集情報DB4に記憶して(ST1405)、処理を終了する。
図15は、図13に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバまたは乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、動力部26が停止した状態で最も長い時間が経過した場所を乗用車2のホームポジションと判断し、判断しきれなかった時には第2の利用者1−2に直接問い合わせる場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3または乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2のホームポジション判断処理の実行要求を受け付けると(ST1501)、乗用車2が情報収集端末として収集した収集情報を記憶する収集情報DB4から、停車から計測または停車時刻、始動時刻から算出した停車時間を停車場所情報とともに収集情報DB4から読み込み(ST1502)、必要に応じてあらかじめ定める単位時間ごとに停止時間を集計し(ST1503)、最も長い時間が経過した停車場所をホームポジションと判断し(ST1504)、収集情報DB4に記憶する停車時間からホームポジションを判断可能であれば、ホームポジションと判断した停車場所を収集情報DB4に記憶して(ST1505)、処理を終了する。ST1504で停車時間からホームポジションが判断できなかった場合には、ホームポジションの入力を利用者1に要求する要求情報を情報出力部10−2(18−2)に出力し(ST1506)、情報出力部10−2(18−2)に出力された要求情報に応じた利用者1が操作する情報入力部10−1(18−2)からホームポジションの入力を受け付けると(ST1507)、受けつけた場所情報をホームポジションとして収集情報DB4に記憶して(ST1508)、処理を終了する。
図16は、図13に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバまたは乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第2の利用者1−2に乗用車2のホームポジションを直接問い合わせる場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3または乗用車内情報処理システム2−1は、収集情報DB4に記憶されたホームポジションの情報の有無を判断して、DBに記憶されていないと(ST1601)、ホームポジションの入力を第2の利用者1−2に要求する要求情報を情報出力部10−2(18−2)に出力し(ST1602)、情報出力部10−2(18−2)に出力された要求情報に応じた第2の利用者1−2が操作する情報入力部10−1(18−2)からホームポジションの入力を受け付けると(ST1603)、受け付けた場所情報をホームポジションとして収集情報DB4に記憶して(ST1604)、処理を終了する。
図17は、本発明の実施形態における乗用車内情報処理システムの機能ブロック図である。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2の動力部26の停止を検知する機能と、乗用車2が停車した停車場所を示す停車場所情報を場所情報取得部27から取得する機能と、収集情報DB4−1に記憶するホームポジションに関する情報に基づいて、場所情報取得部27から取得した停車場所情報がホームポジションか否かを判断する機能と、ホームポジションにおける乗用車2の動力部26始動を検知する機能と、ホームポジションにおける乗用車2の動力部26の始動時刻を時計機能から取得し、取得した乗用車2の始動時刻を収集情報DB4−1に記憶する機能とを有する。さらに、乗用車2は、乗用車2のホームポジションからの移動開始を判断する機能を有してもよい。ホームポジションから移動したか否かは、例えば乗用車2の現在場所を示す場所情報から判断できるし、乗用車2の駆動輪28(具体的にはタイヤ)があらかじめ定める値(あらかじめ定める移動距離)以上に動いたことを検知する検知情報からも判断できる。
つまり、乗用車2の始動時刻は、乗用車2の動力部26が始動された時刻でもよいし、動力部26が始動された乗用車が実際に動き始めた時刻(乗用車2が第2の利用者1−2の運転によって、移動を開始した時刻)でもよい。なお、この始動時刻は、後に乗用車2が収集した収集情報をあらかじめ定める時間帯ごとに分類する際に用いられることとなるが、始動時刻の替わりに乗用車2が停車駅/停留所に停車した停車時刻を用いる場合には、記憶しておいても記憶しなくともよい。
図18は、本発明の実施形態における乗用車内情報処理システムの機能ブロック図である。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、ホームポジションにおける乗用車2の始動に伴って乗用車2の現在場所を示す現在場所情報を場所情報取得部27から取得する機能と、取得した現在場所情報に基づいて地図情報を地図情報DB24から読み込む機能と、読み込んだ地図情報に場所情報取得部27から取得した場所情報をトレースすることによって乗用車2の移動履歴を取得し、取得した移動履歴を第2の利用者1−2の(乗用車2を用いた)外出行動のルートを示すルート情報として取得する機能と、動力部26または駆動輪28をセンシングするセンシング情報に基づいて、移動状態から停車状態への乗用車2の状態変化を検知する機能と、乗用車2の停車状態の検知に基づいて乗用車2が停車した停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所か否かを判断する機能と、停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所であった場合には、収集情報DB4−1から始動時刻を読み込み、読み込んだ始動時刻と乗用車2が停車駅/停留所に停車した停車時刻から所要時間を算出する機能と、得られた所要時間を公共交通機関6の停車駅/停留所までのルート情報とともに収集情報DB4−1に記憶する機能とを有する。なお、始動時刻と乗用車2が停車駅/停留所に停車した停車時刻から所要時間を算出する機能の替わりに、始動時刻からの経過時間を計測する機能と、停車時刻までに計測された経過時間を所要時間と判断する機能を有してもよい。
ホームポジションを離れた乗用車2は、乗用車2が公共交通機関6の停車駅/停留所に停車すると、ホームポジションから停車駅/停留所までの所要時間を求め、得られた所要時間は、乗用車2が収集したその他の収集情報とともに収集情報DB4に記憶される。ホームポジションから停車駅/停留所までの所要時間は、ホームポジションから停車駅/停留所までのルートと密接な相関関係にある。そこで、ホームポジションから停車駅/停留所までの移動の履歴であるルート情報は収集情報として必ずしも必要とは言えないが、収集情報として記憶しておけば、後の時間帯を考慮した標準所要時間を求める際に、同一の時間帯に属しながら、他の所要時間の集団から大きく外れる収集情報についてルート情報を参照し、あらかじめ定める基準以上の迂回ルートを辿っていた収集情報や、停車駅/停留所に到着するまでの間に(おそらく、停車駅/停留所以外の目的地での用事があったなどの理由により)寄り道をしてあらかじめ定める時間以上の停車時間が記録されている収集情報を除外する処理に用いることが出来る。なお、ホームポジションから公共交通機関6の停車駅/停留所まで実測した所要時間は、ホームポジションに停車中の乗用車2が始動された始動時刻から停車駅/停留所に到着するまでの経過時間を所要時間と見なしてもよいし、乗用車2が停車駅/停留所に停車した時の停車時刻と始動時刻との差分から算出してもよい。
図19は、図17に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、乗用車2の動力部26が始動された時刻を乗用車2の始動時刻と見なす場合の処理を示す。同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2の動力部26の停止を検知すると(ST1901)、乗用車2が停車した停車場所を示す停車場所情報を場所情報取得部27から取得し(ST1902)、収集情報DB4−1に記憶するホームポジションに関する情報に基づいて、場所情報取得部27から取得した停車場所情報がホームポジションか否かを判断し(ST1903)、ホームポジションでなかった場合には、そのまま処理を終了し、ホームポジションだった場合には、乗用車2の動力部26の始動を検知すると(ST1904)、ホームポジションにおける乗用車2の動力部26の始動時刻を時計機能から取得し(ST1905)、取得した乗用車2の始動時刻を収集情報DB4−1に記憶して(ST1906)、処理を終了する。
図20は、図17に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、動力部26が始動された乗用車が実際に動き始めた時刻を乗用車2の始動時刻と見なす場合の処理を示す。同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2の動力部26の停止を検知すると(ST2001)、乗用車2が停車した停車場所を示す停車場所情報を場所情報取得部27から取得し(ST2002)、収集情報DB4−1に記憶するホームポジションに関する情報に基づいて、場所情報取得部27から取得した停車場所情報がホームポジションか否かを判断し(ST2003)、ホームポジションでなかった場合には、そのまま処理を終了し、ホームポジションだった場合には、乗用車2の動力部26始動を検知すると(ST2004)、さらに乗用車2のホームポジションからの移動があるか否かを判断し(ST2005)、乗用車2のホームポジションからの移動開始を検知すると、乗用車2の移動開始時刻を乗用車2の始動時刻として時計機能から取得し(ST2006)、取得した乗用車2の始動時刻を収集情報DB4−1に記憶して(ST2007)、処理を終了する。ST2005で乗用車2のホームポジションからの移動開始を検知できなかった場合には、さらに乗用車2の動力部26の停止があるか否かを判断し(ST2008)、動力部26の停止を検知した場合にはST2004に戻り、検知しなかった場合にはST2005に戻る。
図21は、図18に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、始動時刻と乗用車2が停車駅/停留所に停車した停車時刻から所要時間を算出する場合の処理を示す。同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2の始動を検知すると(ST2101)、乗用車2の現在場所を示す現在場所情報を場所情報取得部27から取得し(ST2102)、取得した現在場所情報に基づいて地図情報を地図情報DB24から読み込み(ST2103)、読み込んだ地図情報に場所情報取得部27から取得した場所情報をトレースすることによって乗用車2の移動履歴を取得し、取得した移動履歴を第2の利用者1−2の(乗用車2を用いた)外出行動のルートを示すルート情報として取得し(ST2104)、動力部26または駆動輪28をセンシングするセンシング情報に基づいて、移動状態から停車状態への乗用車2の状態変化を検知すると(ST2105)、乗用車2の停車状態の検知に基づいて乗用車2が停車した停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所か否かを判断し(ST2106)、停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所であった場合には、収集情報DB4−1から始動時刻を読み込み(ST2107)、読み込んだ始動時刻と乗用車2が停車駅/停留所に停車した停車時刻から所要時間を算出し(ST2108)、得られた所要時間を公共交通機関6の停車駅/停留所までのルート情報とともに収集情報DB4−1に記憶して(ST2109)、処理を終了する。ST2106で停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所でなかった場合には、さらに停車場所はホームポジションか否かを判断し(ST2110)、停車場所がホームポジションであった場合には、そのまま処理を終了し、停車場所がホームポジションでなかった場合には、ST2104に戻る。
図22は、図18に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、停車時刻までに計測された経過時間を所要時間と見なす場合の処理を示す。同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、ホームポジションにおける乗用車2の始動を検知すると(ST2201)、乗用車2が始動された始動時刻からの経過時間の計測を開始し(ST2202)、乗用車2の現在場所を示す現在場所情報を場所情報取得部27から取得し(ST2203)、取得した現在場所情報に基づいて地図情報を地図情報DB24から読み込み(ST2204)、読み込んだ地図情報に場所情報取得部27から取得した場所情報をトレースすることによって乗用車2の移動履歴を取得し、取得した移動履歴を第2の利用者1−2の(乗用車2を用いた)外出行動のルートを示すルート情報として取得し(ST2205)、動力部26または駆動輪28をセンシングするセンシング情報に基づいて、移動状態から停車状態への乗用車2の状態変化を検知すると(ST2206)、乗用車2の停車状態の検知に基づいて乗用車2が停車した停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所か否かを判断し(ST2207)、停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所であった場合には、停車時刻までに計測された経過時間を所要時間と判断し(ST2208)、得られた所要時間を公共交通機関6の停車駅/停留所までのルート情報とともに収集情報DB4−1に記憶して(ST2209)、処理を終了する。ST2207で停車場所が公共交通機関6の停車駅/停留所でなかった場合には、さらに停車場所はホームポジションか否かを判断し(ST2210)、停車場所がホームポジションであった場合には、そのまま処理を終了し、停車場所がホームポジションでなかった場合には、ST2205に戻る。
図23は、本発明の実施形態における乗用車内情報処理システムの機能ブロック図である。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、乗用車2が収集した収集情報を収集情報DB4−2から読み込む機能と、読み込んだ収集情報を乗用車2が始動された始動時刻によってあらかじめ定める時間帯で分類する機能と、(収集情報にルート情報が含まれる場合には)時間帯が同じ収集情報群の中で、他の収集情報の所要時間に比べてあらかじめ定める基準以上の時間差がある収集情報を抽出し、抽出された収集情報のルート情報についてあらかじめ定める基準以上の迂回ルートであれば、標準所要時間を求める元情報から該当する情報を排除する機能と、時間帯で分類した収集情報群の所要時間分布を異なる時間帯の収集情報群の間で比較し、比較した所要時間分布が時間帯によってあらかじめ定める時間以上の時間差があるか否かを判断する機能と、時間差があった場合には、時間帯で分類後の収集情報群ごとに個別な仮の標準所要時間を決定する機能と、時間差がなかった場合には、すべての時間帯で共通な仮の標準所要時間を決定する機能と、出発準備に必要な所要時間の情報が収集情報DB4−2にあればデータベースから読み込む機能と、決定した仮の標準所要時間に読み込んだ出発準備に必要な所要時間を加算して標準所要時間とする機能と、得られた標準所要時間を収集情報DB4−2に記憶する機能とを有する。出発準備に必要な所要時間は、あらかじめ収集情報DB4−2に記憶されている情報を用いてもよいし、実際に実測した実測値を用いてもよい。
時間帯が同じ収集情報群の中で、他の収集情報の所要時間に比べてあらかじめ定める基準以上の時間差がある収集情報を抽出し、抽出された収集情報のルート情報についてあらかじめ定める基準以上の迂回ルートであれば、標準所要時間を求める元情報から該当する情報を排除する機能では、ホームポジションから目的地である停車駅/停留所まで寄り道せずに行ったルートを残すという意図がある。また、時間帯で分類した収集情報群の所要時間分布を異なる時間帯の収集情報群の間で比較し、比較した所要時間分布が時間帯によってあらかじめ定める時間以上の時間差があるか否かを判断する機能では、所要時間の平均値で比較してもよいし、分布の分散を考慮した加重平均値などで比較してもよい。
図24は、本発明の実施形態における乗用車内情報処理システムの機能ブロック図である。
同図は、標準所要時間に加算される出発準備に必要な所要時間を実測値として得る場合の処理を示す。同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、第2の利用者1−2を外出に誘う仮の誘出情報を収集情報DB4−2から読み込む機能と、読み込んだ誘出情報を情報出力部10−2に出力する機能と、情報出力部10−2への誘出情報の出力に基づいて、誘出情報の出力からの経過時間を計測開始する機能と、ホームポジションにおける乗用車2の動力部26始動を検知する機能と、乗用車2のホームポジションからの移動開始を判断する機能と、動力部26始動またはホームポジションからの移動開始によって乗用車2が始動されたと判断する機能と、ホームポジションにおける乗用車2の始動判断に基づいて乗用車2始動までの経過時間を取得する機能と、取得した経過時間を出発準備に必要な所要時間として収集情報DB4−2に記憶する機能とを有する。出発準備に必要な所要時間の実測は1回に限る必要はなく、複数回実測してもよい。
図25は、図23に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、標準所要時間を求める処理の実行要求を受け付けると(ST2501)、乗用車2が収集した収集情報を収集情報DB4−2から読み込み(ST2502)、読み込んだ収集情報を乗用車2が始動された始動時刻によってあらかじめ定める時間帯で分類し(ST2503)、読み込んだ収集情報にルート情報が含まれていると、時間帯で分類後の収集情報群の中で、他の収集情報の所要時間に比べてあらかじめ定める基準以上の時間差がある収集情報を抽出し、抽出された収集情報のルート情報についてあらかじめ定める基準以上の迂回ルートであれば(ST2504)、標準所要時間を求める元情報から該当する情報を排除し(ST2505)、読み込んだ収集情報にルート情報が含まれていない場合にはそのまま、時間帯で分類した収集情報群の所要時間分布を異なる時間帯の収集情報群の間で比較し、比較した所要時間分布が時間帯によってあらかじめ定める時間以上の時間差があるか否かを判断し(ST2506)、時間差があった場合には、時間帯で分類後の収集情報群ごとに個別な仮の標準所要時間を決定し(ST2507)、時間差がなかった場合には、すべての時間帯で共通な仮の標準所要時間を決定し(ST2508)、出発準備に必要な所要時間の情報が収集情報DB4−2にあると(ST2509)、出発準備に必要な所要時間を収集情報DB4−2から読み込み(ST2510)、決定した仮の標準所要時間に読み込んだ出発準備に必要な所要時間を加算して標準所要時間とし(ST2511)、ST2509で出発準備に必要な所要時間の情報が収集情報DB4−2になかった場合にはそのまま、得られた標準所要時間を収集情報DB4−2に記憶して(ST2512)、処理を終了する。
図26は、図24に示す機能ブロック図に対応する乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、乗用車内情報処理システム2−1は、出発準備に必要な所要時間の実測処理の実行要求を受け付けると(ST2601)、第2の利用者1−2を外出に誘う仮の誘出情報を収集情報DB4−2から読み込み(ST2602)、読み込んだ誘出情報を情報出力部10−2に出力し(ST2603)、情報出力部10−2への誘出情報の出力に基づいて、誘出情報の出力からの経過時間を計測開始し(ST2604)、ホームポジションにおける乗用車2の動力部26始動を検知すると(ST2605)、動力部26始動を乗用車2の始動と見なすか否かを判断し(ST2606)、乗用車2の始動と見なす場合には動力部26始動までの経過時間を取得し(ST2607)、乗用車2の始動と見なさない場合には、乗用車2のホームポジションからの移動開始すると(ST2608)、乗用車2が始動されたと見なして、乗用車2の移動開始までの経過時間を取得し(ST2609)、取得した経過時間を出発準備に必要な所要時間として収集情報DB4−2に記憶して(ST2610)、処理を終了する。
図27は、本発明の実施形態における利用者誘出システムサーバの機能ブロック図である。
同図において、利用者誘出システムサーバ3は、外部システムから公共交通機関6の運行スケジュールの更新を運行情報の更新として受信する機能と、受信した運行情報を公共交通機関情報DB16に記憶する機能とを有する。また、利用者誘出システムサーバ3は、情報入力部10−1から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間を利用区間情報として受け付ける機能と、受け付けた利用区間情報を公共交通機関情報DB16に記憶する機能と、公共交通機関情報DBに記憶された利用区間情報の有無を判断する機能と、データベースに記憶されていなかった場合には、利用区間情報の入力を要求する要求情報を情報出力部10−2に出力する機能とを有する。
図28は、図27に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、公共交通機関情報DB16に記憶される運行情報の更新を利用者誘出システムサーバ3からの送信要求に基づいて実行する処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、誘出情報を第2の利用者1−2に対して出力する一連の処理実行に公共交通機関6の運行情報が必要であれば(ST2801)、運行情報の記憶が公共交通機関情報DB16にあるか否かを判断し(ST2802)、あればそのまま処理を終了し、なければ所望の運行情報を持つ外部システムに運行情報の送信を要求する送信要求情報を送信し(ST2803)、外部システムから公共交通機関6の運行スケジュールの更新を運行情報の更新として受信すると(ST2804)、受信した運行情報を公共交通機関情報DB16に記憶して(ST2805)、処理を終了する。
図29は、図27に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、外部システムからの情報受信によって、公共交通機関情報DB16に記憶される運行情報の更新を実行する処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、外部システムから公共交通機関6の運行スケジュールの更新を運行情報の更新として受信すると(ST2901)、受信した運行情報を公共交通機関情報DB16に記憶して(ST2902)、処理を終了する。
図30は、図27に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を第2の利用者1−2または第1の利用者1−1の自主的な行為によって受け付ける場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、情報入力部10−1から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を受け付けると(ST3001)、受け付けた利用区間情報を公共交通機関情報DB16に記憶して(ST3002)、処理を終了する。
図31は、図27に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を第2の利用者1−2または第1の利用者1−1に要求する場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、公共交通機関情報DBに記憶された利用区間情報の有無を判断し(ST3101)、データベースに記憶されていた場合にはそのまま処理を終了し、データベースに記憶されていなかった場合には、利用区間情報の入力を要求する要求情報を情報出力部10−2に出力し(ST3102)、情報入力部10−1から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を受け付けると(ST3103)、受け付けた利用区間情報を公共交通機関情報DB16に記憶して(ST3104)、処理を終了する。
図32は、本発明の実施形態におけるパスゲートを説明する説明図である。
同図において、利用者識別情報が付与された情報記憶媒体29を所持した第1の利用者1−1は、情報記憶媒体29をパスゲート7に挿入する。情報記憶媒体29が非接触式の媒体である場合には、パスゲート7の情報読み取り部に近づけるだけで情報記憶媒体29に記憶される情報はパスゲート7に読み取られる。パスゲート7は、情報記憶媒体29に記憶された情報に基づいて第1の利用者1−1の通過を許可するとともに、同時に読み取った利用者識別情報をパスゲート7が設置された停車駅/停留所を示す情報とともに利用者誘出システムサーバ3に送信する。停車駅/停留所を示す情報とともに送信される利用者識別情報は、誰がどこのパスゲート7を通過したかを示す通過情報に相当する。
また、パスゲート7は、情報記憶媒体29から乗車区間情報(第1の利用者が利用する公共交通機関の利用区間情報)が読み取れた場合には、利用者識別情報とともに乗車区間情報を利用区間情報として利用者誘出システムサーバ3に送信するとよい。取得した利用区間を示す情報に基づいて、パスゲート7側で(運行情報と照合するなどの処理によって)到着予定時刻を判断することが出来れば、情報提供システムに送信する情報は、利用者識別情報と到着予想時間とでもよい。
情報を受信した利用者誘出システムサーバ3では、受信した利用者識別情報に通過時刻が付与されていれば、パスゲート7の通過時刻を第1の利用者1−1が公共交通機関6の利用開始または利用終了した時刻と見なす。受信した利用者識別情報に通過時刻が付与されていないとしても、今日のシステム間通信技術では送受信のタイムラグは無視できるくらいの時間であるので、パスゲート7からの情報受信時刻を第1の利用者1−1が公共交通機関6の利用開始または利用終了した時刻と見なすことが出来る。パスゲート7が設置された停車駅/停留所を示す情報は利用開始時刻とともに運行情報と照合されて、第1の利用者1−1の到着予定時間を判断する判断処理に用いられる。
また、パスゲート7が公共交通機関6の停車駅/停留所に設置される場合は、一般にパスゲート7は自動改札と呼ばれる。自動改札では公共交通機関6の各種乗車券を情報記憶媒体29にする。情報記憶媒体29が、定期券やプリペイドカードなど第1の利用者1−1が(公共交通機関6を利用終了した後も)所持できる媒体である場合には、情報記憶媒体29自体に利用者識別情報を書き込んでもよい。情報記憶媒体29が、定期券や座席指定券である場合には、利用区間(乗り継ぎがある場合には、利用区間の一部)を判断することが出来る。また、情報記憶媒体29が一度限りの使用しか認められていない乗車券である場合には、乗車券とは別体の情報記憶媒体29とし、乗車券とともに情報記憶媒体29をパスゲート7に対して用いればよい。情報記憶媒体29の役割を第1の利用者1−1が所持する利用者端末に担わせてもよい。
なお、利用者識別情報に、利用者誘出システムサーバ3に情報を送信するための送信アドレスが付与されていれば、第2の利用者1−2ごとに利用者誘出システムサーバ3が異なる場合であっても複数の利用者誘出システムサーバ3にそれぞれ利用者識別情報を送信することが出来る。
図33は、本発明の実施形態におけるパスゲートの機能ブロック図である。
同図において、パスゲート7は、第1の利用者1−1によって挿入された情報記憶媒体29から情報を読み取る機能と、読み取った情報から情報記憶媒体29の適性/不適正を判定する機能と、適性/不適正の判定結果に基づいてゲート開放可否を指示する機能と、ゲートを開放した場合にはその通過記録を情報記録媒体29に書き込む機能と、情報記録媒体29を出力することによって利用者1に返却する機能と、情報記憶媒体29から読み取った情報をパスゲート7が設置された停車駅/停留所を示す情報とともに利用者誘出システムサーバ3に送信する機能とを有する。
なお、パスゲート7は、第1の利用者1−1の通過履歴(または、利用者誘出システムサーバ3に送信した情報そのもの)を必要に応じて記憶部に記憶しておけば、公共交通機関6の乗車側パスゲート7の通過時刻を公共交通機関6の利用開始時刻と見なし、公共交通機関6の降車側パスゲート7の通過時刻を公共交通機関6の利用終了時刻と見なして、第1の利用者1−1による公共交通機関6の利用開始から利用終了までの時間を実測することが出来る。この通過履歴を記憶する情報記憶手段は、パスゲート7側にあってもよいし、利用者誘出システムサーバ3側にあってもよい。利用者誘出システムサーバ3側に記憶すると、パスゲート7の処理に新たな負担を掛けずに済む。
図34は、図33に示す機能ブロック図に対応するパスゲートの処理手順を示すフローチャートである。
同図において、パスゲート7は、情報記録媒体29を受け付けると(ST3401)、情報記録媒体29の種別および真贋によって正規のものかどうかを判定し(ST3402)、情報記録媒体29が正規のものでなければゲートの閉鎖を指示(第1の利用者1−1のゲート通過を不許可に)し(ST3403)、情報記録媒体29の出力(第1の利用者1−1への返却)を指示して(ST3409)、処理を終了する。また、情報記録媒体29が乗車券の替わりに用いられるプリベードカードのようにパスゲート7の通過に料金が関与する場合には、ST3402で情報記録媒体29が正規のものであると判定した後に、情報記録媒体29の残高があるか否かを判定し(ST3404)、残高がなければST3403へ、残高があれば情報記録媒体29から利用者誘出システムサーバ3に送信する情報を読み取り(ST3405)、読み取った情報をパスゲート7が設置された停車駅/停留所を示す情報とともに利用者誘出システムサーバ3に送信し(ST3406)、ゲートの開放を指示(第1の利用者1−1のゲート通過を与許可)し(ST3407)、情報記録媒体29に通過記録を書き込み(ST3408)、通過記録を書き込んだ情報記録媒体29を出力(利用者2への返却)を指示して(ST3409)、処理を終了する。
図35は、本発明の実施形態における利用者誘出システムサーバの機能ブロック図である。
同図において、利用者誘出システムサーバ3は、パスゲート7から第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報を受信する機能と、受信した公共交通機関6の利用開始情報に対応する情報を公共交通機関情報DB16から読み込む機能と、読み込んだ情報にパスゲート7から受信した利用開始情報を照合し、照合結果が示す運行車両の到着予定時刻を運行情報から取得することによって、第1の利用者1−1の到着予定時刻を判断する機能と、得られた到着予定時刻の属する時間帯に対応する標準所要時間を収集情報DB4−2から読み込む機能と、読み込んだ標準所要時間後が到着予定時刻となるように誘出時刻(第2の利用者1−2が第1の利用者1−1の出迎えに出掛ける出発時刻)を決定する機能と、決定した誘出時刻になると、第1の利用者を出迎えに行く時間となったことを知らせる誘出情報を誘出情報DB5から読み込む機能と、読み込んだ誘出情報を情報出力部10−2に出力する機能とを有する。受信した公共交通機関6の利用開始情報に対応する情報を公共交通機関情報DB16から読み込む機能では、受信した利用開始情報に利用区間に関する情報が含まれているか否かを判断する機能と、含まれていない場合には公共交通機関情報DB16から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報および運行情報を読み込み、含まれている場合には運行情報のみを読み込む。なお、利用開始情報の受信をパスゲート7からではなく、ゲートシステム8または利用者端末9から受信する場合は、第2実施形態以降の実施形態に対応する。
また、利用者誘出システムサーバ3は、誘出時刻の決定に用いた標準所要時間の元となる所要時間に対応して収集情報DB4−2に記憶されるルート情報を読み込んで、読み込んだルート情報を乗用車2に送信する機能を有してもよい。ホームポジションから停車駅/停留所までの所要時間は、ホームポジションから停車駅/停留所までのルートと密接な相関関係にある。そこで、標準所要時間の元となる所要時間に対応するルート情報を乗用車2に出力し、乗用車2は受け付けたルート情報に従って第2の利用者1−2を停車駅/停留所まで誘導すれば、第2の利用者1−2が乗る乗用車2は所要時間を実測したルートをそのままトレースすることになるので、より高い精度で第1の利用者1−1の到着予定時間に到着することが出来る。
図36は、図35に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムおよび乗用車内情報処理システムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、利用者誘出システムサーバ3は、パスゲート7から第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報を受信すると(ST3601)、受信した利用開始情報に利用区間に関する情報が含まれているか否かを判断し(ST3602)、含まれていない場合には、公共交通機関情報DB16に記憶している第1の利用者1−1の公共交通機関6利用区間情報を読み込み(ST3603)、含まれている場合には受信した利用区間情報に関する情報を用いて、受信した公共交通機関6に対応する運行情報を公共交通機関DB16から読み込み(ST3604)、読み込んだ運行情報にパスゲート7から受信した利用開始情報および利用区間情報を照合し、照合結果が示す運行車両の到着予定時刻を運行情報から取得することによって、第1の利用者1−1の到着予定時刻を判断し(ST3605)、得られた到着予定時刻の属する時間帯に対応する標準所要時間を収集情報DB4−2から読み込み(ST3606)、読み込んだ標準所要時間後が到着予定時刻となるように誘出時刻(第2の利用者1−2が第1の利用者1−1の出迎えに出掛ける出発時刻)を決定し(ST3607)、誘出時刻の決定に用いた標準所要時間の元となる所要時間に対応して収集情報DB4−2に記憶されるルート情報を読み込んで、読み込んだルート情報を乗用車2に送信し(ST3608)、決定した誘出時刻になると(ST3609)、第1の利用者を出迎えに行く時間となったことを知らせる誘出情報を誘出情報DB5から読み込み(ST3610)、読み込んだ誘出情報を情報出力部10−2に出力して(ST3611)、処理を終了する。乗用車2は、利用者誘出システムサーバ3からルート情報を受信し、動力部26の始動を検知すると(ST3612)、受信したルート情報に基づいて、公共交通機関6の停車駅/停留所までのルートを情報出力部18−2に出力して(ST3613)、処理を終了する。
図37は、本発明の実施形態における利用者誘出システムサーバの機能ブロック図である。
同図は、第2の利用者1−2に対して出力した誘出情報を出力した時刻が(つまり、誘出情報の出力タイミングが)適切であった否かを第2の利用者1−2自身に聞いてみる場合、または第2の利用者1−2から標準所要時間の修正を受け付ける場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、玄関部センサまたは室内センサから第2の利用者1−2の帰宅を検知した検知信号を受信する機能と、第2の利用者1−2の帰宅検知に基づいて、第2の利用者1−2に対して出力した誘出情報が適正であった否かを問い合わせる問い合わせ情報を収集情報DB4−2から読み込む機能と、読み込んだ問い合わせ情報を情報出力部10−2に出力する機能と、情報出力部10−2に出力した問い合わせ情報に応じた第2の利用者1−2が(または、自主的な判断に基づいて第2の利用者1−2が)操作する情報入力部10−1から回答情報を受け付ける機能と、回答情報の受け付けに応じて、収集情報DB4−2から標準所要時間を読み込んで、読み込んだ標準所要時間を受け付けた回答情報に基づいて時間加算/時間減算の修正をする機能と、修正後の標準所要時間を新たな標準所要時間として収集情報DB4−2に記憶する機能とを有する。また、利用者誘出システムサーバ3は、乗用車2のホームポジションへの戻りを検知する戻り検知情報を受信する機能を有して、戻り検知情報に基づいて問い合わせ情報を出力してもよい。なお、第2の問い合わせ情報を出力するタイミングは、公共共通機関6の停車駅/停留所に到着した乗用車2が停車駅/停留所から出発(この出発は、第1の利用者1−1を乗せて出発したことを意味する)した直後でもよい。
図38は、図37に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第2の利用者1−2に対して出力した誘出情報を出力した時刻が適切であった否かを第2の利用者1−2自身に聞いてみる場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、第2の利用者1−2の帰宅を検知した検知信号を受信すると(ST3801)、第2の利用者1−2に対して出力した誘出情報が適正であった否かを問い合わせる問い合わせ情報を収集情報DB4−2から読み込み(ST3802)、読み込んだ問い合わせ情報を情報出力部10−2に出力し(ST3803)、情報出力部10−2に出力した問い合わせ情報に応じた第2の利用者1−2が操作する情報入力部10−1から回答情報を受け付けると(ST3804)、受け付けた回答情報が標準所要時間の修正を指示する内容か否かを判断し(ST3805)、回答情報が修正を指示する内容でなければそのまま処理を終了し、修正を指示する内容であれば、収集情報DB4−2から標準所要時間を読み込み(ST3806)、読み込んだ標準所要時間を受け付けた回答情報に基づいて時間加算/時間減算の修正し(ST3807)、修正後の標準所要時間を新たな標準所要時間として収集情報DB4−2に記憶して(ST3808)、処理を終了する。なお、問い合わせ情報の出力は、このように利用者誘出システムサーバの情報出力部10−2から出力されてもよいし、(第1の利用者1−1を出迎える停車駅/停留所に行った後に)停車駅/停留所から出発した後の乗用車2の情報出力部18−2を介して出力されてもよい。
また、収集情報DB4−2から読み込む標準所要時間は、第2の利用者1−2が第1の利用者1−1の出迎えに出発することとなった誘出情報の誘出時刻の決定に用いた標準所要時間のことであり、実際に処理に用いた標準所要時間を修正することで、時間帯を考慮したことにもなる。なお、標準所要時間の修正は、回答情報が得られた都度、都度実行するのではなく、あらかじめ定める数以上の回答情報が蓄積されてから実行してもよい。このように第1の利用者を出迎えてみた結果に基づく第2の利用者の感覚を第2の利用者自身に聞いてみることによって、乗用車によって収集された情報(実測値)が、いわば第2の利用者の感覚をセンサとした情報(実測値)で修正されていくことになるので、さらに使い勝手のよいシステムとすることが出来る。
ここで言うところの標準所要時間の修正を指示する内容の回答情報とは、例えば「出発時刻はちょうど良かったですか?」と第2の利用者1−2に問い掛ける問い合わせ情報に対して、出発時刻を早くする/遅くすることを指示する内容の情報である。なお、乗用車2内で問い合わせる場合には、例えば「到着時刻(出発時刻)はちょうど良かったですか?」と問い掛けに対して、「はい」とか「Yes」など肯定を表わす回答情報を受け付けた場合には、そのまま処理を終了し、「いいえ」とか「No」、「ダメ」など否定を表わす回答情報を受け付けた場合には、「早や過ぎましたか?」と問い掛け、同様に肯定を表わす回答情報であった場合には、さらに「どのくらい?」と問い掛け、得られた回答情報に基づいて標準所要時間を長くする処理を実行する。「早やすぎましたか?」の問い掛けに否定を表わす回答情報であった場合には、「どのくらい遅すぎましたか?」と問い掛けるとよく、得られた回答情報に基づいて標準所要時間を短くする処理を実行する。
図39は、図37に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第2の利用者1−2から標準所要時間の修正を受け付ける場合の処理を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、標準所要時間の修正(第2の利用者1−2側からの表現では、出発時刻の修正)を要求する要求情報を受け付けると(ST3901)、収集情報DB4−2から標準所要時間を読み込み(ST3902)、読み込んだ標準所要時間を受け付けた回答情報に基づいて時間加算/時間減算の修正し(ST3903)、修正後の標準所要時間を新たな標準所要時間として収集情報DB4−2に記憶して(ST3904)、処理を終了する。
(第2実施形態)
図40〜図52を用いて、本発明における第2実施形態を説明する。利用者誘出システム(情報提供システム)は、公共交通機関6の運行車両の出入り口に設置されたゲートシステム8−1から第1の利用者1−1が運行車両に乗車したことを示す乗車情報を受信すると、この乗車情報の受信を第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報の受信と見なす。第1実施形態と異なる点のみを以下に説明する。
図40は、本発明の第2実施形態における利用者誘出システムのシステム全体図である。
同図において、公共交通機関6の運行車両の出入り口であるゲートに設置されたゲートシステム8−1は、利用者誘出システムサーバ3に対して、運行車両が停車駅/停留所に停車して扉部(ゲート)42を開くゲート開放時だけ、それぞれの停車場所にあたかもあらかじめ設置された入力装置として機能する。人がゲートを通過できるのはゲートが開いているときだけであることに着目し、ゲートシステム8−1は、運行車両のゲートを通過することでその運行車両に乗り降りする第1の利用者1−1が有する情報記憶媒体29または利用者端末9からでゲートが開放状態の間だけ情報を取得する。パスゲート7を用いなくてもその機能を確保できるだけでなく、第1の利用者1−1がいつ、どの運行車両に(どこの停車駅/停留所からはパスゲート7と同様に)乗ったのかが確実に判断できるというメリットがある。
図41は、本発明の実施形態におけるゲートシステムを説明する説明図である。
同図において、ゲートシステム8−1は公共交通機関6の運行車両に搭載され、運行車両は停車駅/停留所に停車すると乗客用の出入り口であるゲートを開放し、開放されたゲートから乗客が乗り降りする。第1の利用者1−1が運行車両に乗るために開放されたゲートを通過すると、第1の利用者1−1が所持する情報記憶媒体29または利用者端末9とゲートシステム8−1との間で自動的に、または第1の利用者1−1の自発的行為によって、ゲートシステム8−1は情報記憶媒体29または利用者端末9に記憶する利用者識別情報を取得する。利用者認識情報を取得したゲートシステム8−1は、取得した利用者認識情報に運行車両識別情報および停車している停車駅/停留所を示す情報を付与して利用者誘出システムサーバ3に送信する。運行車両識別情報および停車している停車駅/停留所を示す情報とともに送信される利用者識別情報は、誰がどの運行車両にどの停車駅/停留所から乗ったか(または降りたか)を示す情報に相当する。
また、ゲートシステム8−1は、情報記憶媒体29または利用者端末9から利用区間情報が読み取れた場合には、利用者識別情報とともに利用区間情報を利用者誘出システムサーバ3に送信するとよい。取得した利用区間を示す情報に基づいて、ゲートシステム8−1側で(運行情報と照合するなどの処理によって)到着予定時刻を判断することが出来れば、情報提供システムに送信する情報は、利用者識別情報と到着予想時間とでもよい。
図42は、本発明の実施形態におけるゲートシステムのハードブロック図である。
同図において、扉開閉指示(扉制御)部43とは、あらかじめ定める条件や判断ロジックに基づいて扉部42の開閉指示を与える部位である。基づく条件や判断ロジックには、ゲートの存在目的に関して扉部42の開閉判断処理や第1の利用者1−1に対する安全確認などである。ゲートの存在目的とはそのゲートの存在意義となる利用目的のことであり、その存在目的に関する扉部42の開閉判断処理とは、ゲートが公共交通機関6の運行車両の出入り口であれば、いわゆる自動ドアと呼ばれるゲートに相当するので、運行車両の運転者や操作者などが適正に押した開閉スイッチによるものかなどを判断する判断処理などが該当する。また、第1の利用者1−1に対する安全確認とは、例えば扉部42の開放時におけるそれぞれの扉部42が収納される収納部との隙間に人体や衣服が異物として挟み込まれていないかの確認処理であったり、扉部42の閉鎖時に扉部42自体に第1の利用者1−1が挟み込まなかったかの確認処理であったりし、万一、挟み込みを検出した場合には、扉部42の停止や戻り動作を実行させる。
情報取得部44とは、扉部42の開放時にゲートを通過した第1の利用者1−1が所持する情報記憶媒体29または利用者端末9から情報を取得する部位であり、第1の利用者1−1の自発的行為によって情報を取得したり、情報取得部44から要求情報を出力して、その返信情報を取得したりする。演算部45とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部46とは、演算部45が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部47とは、利用者誘出システムサーバ3や種々の端末および外部システムとの通信を制御する部位であり、ゲートシステム8−1から第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報の送信も担う。DB管理部48とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
DB管理部48に管理される処理プログラム49とは、ゲートシステム8−1の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様に運行情報DB50とは、公共交通機関6のいわゆるダイヤ(運行ダイヤグラムの略)と呼ばれる運行情報を記憶するデータベースのことである。
図43は、本発明の実施形態におけるゲートシステムの機能ブロック図である。
同図は、第1の利用者1−1の自発的行為によって、ゲートシステム8−1が情報記憶媒体29または利用者端末9に記憶する利用者識別情報を取得する場合の処理に対応する。同図において、ゲートシステム8−1は、運行車両の運行開始を検知する機能と、運行開始に応じて運行車両識別情報を更新する機能とを有し、運行車両識別情報の更新は運行開始を検知した運行車両に対応する運行車両識別情報を運行情報DB50から読み込む機能と、読み込んだ運行車両識別情報をバッファメモリに書き込む機能とで構成されるとよい。また、ゲートシステム8−1は、運行車両の停止を判断(確認)する機能と、運行車両の停止に基づいて扉部42の開閉を判断する機能と、扉部42を開放すると判断した判断結果に基づいて扉部42の開放を指示する機能と、扉部42の開放を確認すると、第1の利用者1−1が所持する情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報の取得の受け付けを開始する機能とを有する。
さらに、ゲートシステム8−1は、情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報を取得すると、取得した利用者識別情報に付与する情報をバッファメモリ46−1から読み込んで、読み込んだ情報を(情報記憶媒体29または利用者端末9から)取得した利用者識別情報に付与する機能と、バッファメモリ46−1から読み込んだ情報を付与した利用者識別情報を利用者誘出システムサーバ3に送信する機能とを有し、扉部42を閉鎖すると判断した判断結果に基づいて扉部42の閉鎖を指示する機能と、扉部42の閉鎖を確認し、運行車両の停車駅/停留所からの発車を確認すると、利用者識別情報の取得を停止する機能と、運行車両が次に停車する停車駅/停留所を示す情報を運行情報DB50から読み込んで、バッファメモリ46−1の内容を更新する機能とを有する。
なお、運行車両が出発すると、ゲートシステム8−1は利用者識別情報の取得を一旦停止するので、このように運行情報などによって次の停止駅/停留所があらかじめ判っている場合には、扉部(ゲート)42が閉まってから次に開くまでの間に、次の停止駅/停留所を示す情報について、例えばバッファメモリなどを用いて、その内容の書き換え処理をしておくとシステムとして効率がよい。また、情報記憶媒体29または利用者端末9に、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報が記憶されている(または、あらかじめ入力されている)場合には、ゲートシステム8−1は利用者識別情報とともに利用区間情報を取得するとよい。
図44は、本発明の実施形態におけるゲートシステムの機能ブロック図である。
同図は、情報記憶媒体29または利用者端末9に記憶する利用者識別情報をゲートシステム8−1が自動的に取得する場合の処理に対応する。同図において、ゲートシステム8−1は、運行車両の運行開始を検知する機能と、運行開始に応じて運行車両識別情報を更新する機能とを有し、運行車両識別情報の更新は運行開始を検知した運行車両に対応する運行車両識別情報を運行情報DB50から読み込む機能と、読み込んだ運行車両識別情報をバッファメモリ46−1に書き込む機能とで構成されるとよい。また、ゲートシステム8−1は、運行車両の停止を判断(確認)する機能と、運行車両の停止に基づいて扉部42の開閉を判断する機能と、扉部42を開放すると判断した判断結果に基づいて扉部42の開放を指示する機能と、扉部42の開放を確認すると、第1の利用者1−1が所持する情報記憶媒体29または利用者端末9に対して利用者識別情報の取得を要求する要求情報を出力する機能と、ゲートシステム8−1から出力された要求情報を受信した情報記憶媒体29または利用者端末9から出力される利用者識別情報を取得する機能とを有する。
さらに、ゲートシステム8−1は、情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報を取得すると、取得した利用者識別情報に付与する情報をバッファメモリ46−1から読み込んで、読み込んだ情報を(情報記憶媒体29または利用者端末9から)取得した利用者識別情報に付与する機能と、バッファメモリ46−1から読み込んだ情報を付与した利用者識別情報を利用者誘出システムサーバ3に送信する機能とを有し、扉部42を閉鎖すると判断した判断結果に基づいて扉部42の閉鎖を指示する機能と、扉部42の閉鎖を確認し、運行車両の停車駅/停留所からの発車を確認すると、利用者識別情報の取得を停止する機能と、運行車両が次に停車する停車駅/停留所を示す情報を運行情報DB50から読み込んで、バッファメモリ46−1の内容を更新する機能とを有する。
なお、運行車両が出発すると、ゲートシステム8−1は利用者識別情報の取得を一旦停止するので、このように運行情報などによって次の停止駅/停留所があらかじめ判っている場合には、扉部42が閉まってから次に開くまでの間に、次の停止駅/停留所を示す情報について、例えばバッファメモリなどを用いて、その内容の書き換え処理をしておくとシステムとして効率がよい。また、情報記憶媒体29または利用者端末9に、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報が記憶されている(または、あらかじめ入力されている)場合には、情報記憶媒体29または利用者端末9は利用者識別情報とともに利用区間情報を出力するとよい。
図45は、図43または図44に示す機能ブロック図に対応するゲートシステムの演算部におけるフローチャートである。
同図は、バッファメモリ46−1に記憶する停車駅/停留所を示す情報の更新を実行する処理を示す。同図において、ゲートシステム8−1は、運行車両の運行開始を検知すると(ST4501)、運行開始を検知した運行車両に対応する運行車両識別情報を運行情報DB50から読み込み(ST4502)、読み込んだ運行車両識別情報をバッファメモリに書き込んで(ST4503)、処理を終了する。
図46は、図43に示す機能ブロック図に対応するゲートシステムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、ゲートシステム8−1は、ゲート42の開放を確認すると(ST4601)、第1の利用者1−1が所持する情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報の取得の受け付けを開始し、情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報を取得したか否かを判断する(ST4602)。運行車両のゲート42が開放されると、運行車両の乗り降りを所望する第1の利用者1−1が扉部(ゲート)42を通過する。第1の利用者1−1が(扉部42が開いた状態の)ゲートを通過する際に情報記憶媒体29または利用者端末9をゲートシステム8−1の情報取得部44に近づけたり、接続したり、読み込ませたりする自発的行為によって、情報記憶媒体29または利用者端末9は、利用者識別情報出力の指示を受け付けると(ST4603)、指示された利用者識別情報をメモリ部から読み取って、ゲートシステム8−1に出力して(ST4604)、処理を終了する。
ゲートシステム8−1は、ST4602で情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報を取得したと判断すると、取得した利用者識別情報に付与する情報をバッファメモリ46−1から読み込み(ST4605)、読み込んだ情報を利用者識別情報に付与し(ST4606)、バッファメモリ46−1から読み込んだ情報を付与した利用者識別情報を利用者誘出システムサーバ3に送信して(ST4607)、ST4502に戻る。ST4502で情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報を取得していないと判断した場合には、運行車両の発車が確認されたか否かをさらに判断し(ST4608)、確認されなかった場合には、ST4602に戻り、運行車両の停車駅/停留所からの発車を確認すると、利用者識別情報の取得を停止し(ST4609)、運行車両が次に停車する停車駅/停留所を示す情報を運行情報DB50から読み込み、バッファメモリ46−1の内容を書換えて(ST4610)、処理を終了する。
図47は、図44に示す機能ブロック図に対応するゲートシステムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、ゲートシステム8−1は、ゲート42の開放を確認すると(ST4701)、第1の利用者1−1が所持する情報記憶媒体29または利用者端末9に対して利用者識別情報の取得を要求する取得要求情報を出力する(ST4702)。運行車両のゲート42が開放されると、運行車両の乗り降りを所望する第1の利用者1−1が(扉部42が開いた状態の)ゲートを通過する。第1の利用者1−1がゲートを通過する際に情報記憶媒体29または利用者端末9は、ゲートシステム8−1から出力される取得要求情報を受信すると、受信した取得要求情報に基づいて利用者識別情報をメモリ部から読み取り、ゲートシステム8−1に出力して(ST4703)、処理を終了する。
ゲートシステム8−1は、情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報の受信(返信)ありか否かを判断し(ST4704)、取得した利用者識別情報に付与する情報をバッファメモリ46−1から読み込み(ST4705)、読み込んだ情報を利用者識別情報に付与し(ST4706)、バッファメモリ46−1から読み込んだ情報を付与した利用者識別情報を利用者誘出システムサーバ3に送信して(ST4707)、ST4702に戻る。ST4704で情報記憶媒体29または利用者端末9から利用者識別情報の返信なしと判断した場合には、運行車両の発車が確認されたか否かをさらに判断し(ST4708)、確認されなかった場合には、ST4702に戻り、運行車両の停車駅/停留所からの発車を確認すると、利用者識別情報の取得要求情報の出力を停止し(ST4709)、運行車両が次に停車する停車駅/停留所を示す情報を運行情報DB50から読み込み、バッファメモリ46−1の内容を書換えて(ST4710)、処理を終了する。
図48は、本発明の実施形態におけるゲートシステムの情報取得部と情報記憶媒体の具体例を示す図である。
同図において、ゲートシステム8−1の情報取得部44−1は扉部42近傍の壁面に設置されており、図例ではカード形状をした情報記憶媒体29−1を第1の利用者1−1が手に持って情報取得部44−1の近傍にかざすことによって、情報記憶媒体29−1が有する記憶領域からゲートシステム8−1に情報が受け渡される。図例では情報記憶媒体29−1が示されているが、非接触近距離通信手段を有する利用者端末9でも同様の受け渡しが出来る。
図49は、図48とは別の場合の、ゲートシステムの情報取得部と情報記憶媒体の具体例を示す図である。
同図において、ゲートシステム8−1の情報取得部44−2はゲート42近傍のフロアの上面に設置されるマット形状をしており、図例では、情報記憶媒体29−2は第1の利用者1−1の履く靴の下面に設置されている。第1の利用者1−1が靴でマット形状情報取得部44−2を踏むことによって、情報記憶媒体29−2が有する記憶領域からゲートシステム8−1に情報が受け渡される。第1の利用者1−1の靴に設置された情報記憶媒体29−2の位置は、情報取得部44−2から提供情報を安定して取得できる場所ならば、靴の内部や周囲であってもよい。なお、この情報記憶媒体29−2はあらかじめ靴に固定(靴と一体型)されても、靴から取り外し(靴から分離型)が出来るようにしてもよい。
また、情報取得部44は第1の利用者1−1が(扉部42が開いた状態の)ゲートを通過するとき、必然的に踏む場所であればよく、階段や乗車口ステップの上面に設置すると図例のようにステップ形状情報取得部44−3になる。なお、このステップ形状情報取得部44−3は、複数の連続するステップに設置してもよい。
図50は、図48、49とは別の場合の、ゲートシステムの情報出力部と情報記憶媒体の具体例を示す図である。
同図において、ゲートシステム8−1の情報取得部44は、指向性を持った情報取得エリア内で情報を取得する指向性情報取得部44−4である。指向性情報取得部44−4については後に詳しく説明する。利用者端末9を持った第1の利用者1−1が図示されているが、ゲートを覆う情報取得エリアに情報取得要求の情報を降り注がせている指向性情報取得部44−4によって、第1の利用者1−1が情報記憶媒体29または利用者端末9を所持して開放状態の扉部42を通過するだけで、情報記憶媒体29または利用者端末9はゲートシステム8−1から要求情報を受け取り、要求情報に基づいて記憶領域に記憶する情報を読み取ってゲートシステム8−1に返信する。
図51は、本発明の実施形態における指向性情報出力部の具体例を原理で説明する説明図である。
同図において、指向性取得部44−4はアンテナ1とアンテナ2で構成され、1/2λ(ラムダ、電波の波長)の倍数の間隔で設置する。縦方向ではアンテナ1の電波(電力)とアンテナ2の電波にズレはなく、その合成波は強くなる。同様に横方向では、アンテナ1とアンテナ2の電波に1/2λの位相のズレが生じるために、その合成波は相殺され、斜め方向ではアンテナ1とアンテナ2の電波に√2/2λのズレが生じるために、その合成波は弱くなる。
図52は、本発明の実施形態における指向性情報出力部の具体例を原理で説明する説明図である。
同図において、図51に示すようにアンテナを構成した指向性取得部44−4の電波強度分布を示す。3次元的に円錐形の電波強度分布が欲しい場合には、図中右側に示すように、例えば4枚の円形パッチアレーアンテナを用いるとよい。
(第3実施形態)
図53〜図63を用いて、本発明における第3実施形態を説明する。利用者誘出システム(情報提供システム)は、利用者端末9を介して公共交通機関6の運行車両の出入り口に設置されたゲートシステム8−2から第1の利用者1−1が運行車両に乗車したことを示す乗車情報を受信すると、この乗車情報の受信を第1の利用者1−1が公共交通機関6を利用開始したことを示す利用開始情報の受信と見なす。第1実施形態と異なる点のみを以下に説明する。
図53は、本発明の第3実施形態における利用者誘出システムのシステム全体図である。
同図において、公共交通機関6の運行車両の出入り口であるゲートに設置されたゲートシステム8−2は、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9との機能分担によって、それぞれの停車場所にあたかもあらかじめ設置された入力装置として機能する。人がゲートを通過できるのはゲートが開いているときだけであることに着目し、ゲートシステム8−2は、運行車両のゲートを通過することでその運行車両に乗り降りする第1の利用者1−1が所持する利用者端末9に扉部(ゲート)42が開放状態の間だけ情報を出力し、情報を受け取った利用者端末9は、自動的にまたは第1の利用者1−1の操作によって乗車情報を送信する。第2実施形態と同様に、パスゲート7を用いなくてもその機能を確保できるだけでなく、第1の利用者1−1がいつ、どの運行車両に(どこの停車駅/停留所からはパスゲート7と同様に)乗ったのかが確実に判断できるというメリットがある。
図54は、本発明の実施形態におけるゲートシステムを説明する説明図である。
同図において、ゲートシステム8−2は公共交通機関6の運行車両に搭載され、運行車両は停車駅/停留所に停車すると乗客用の出入り口であるゲートを開放し、開放されたゲートから乗客が乗り降りする。第1の利用者1−1が運行車両に乗るために開放されたゲートを通過すると、ゲートシステム8−2と第1の利用者1−1が所持する利用者端末9との間で自動的にゲートシステム8−2が記憶する運行車両識別情報と停車駅/停留所を示す情報が利用者端末9に送信され、情報を受信した利用者端末9は自動的に、または第1の利用者1−1の操作によって、受信した情報を(必要であれば利用者識別情報を付与して)利用者誘出システムサーバ3に転送する。利用者端末9から送信される運行車両識別情報および停車している停車駅/停留所を示す情報は、誰がどの運行車両にどの停車駅/停留所から乗ったか(または降りたか)を示す情報に相当する。
利用者誘出システムサーバ3では、第1の利用者1−1か否かを識別する利用者識別情報がなくとも第1の利用者1−1が所持する利用者端末9から情報を受信すれば、第1の利用者1−1からの情報であると判断できる。また、利用者端末9側に第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報をあらかじめ記憶しておけば、公共交通機関6の運行情報と照合して、第1の利用者1−1が到着する停車駅/停留所への到着予定時刻を判断することが出来る。利用者端末9に利用区間情報が記憶されていた場合には、ゲートシステム8−2から受信した情報とともに利用区間情報を利用者誘出システムサーバ3に送信するとよい。なお、利用者端末9側で(運行情報と照合するなどの処理によって)到着予定時刻を判断することが出来れば、利用者誘出システムサーバ3に送信する情報は、到着予想時間だけでもよい。
図55は、本発明の実施形態におけるゲートシステムのハードブロック図である。
同図において、扉開閉指示(扉制御)部43とは、あらかじめ定める条件や判断ロジックに基づいて扉部42の開閉指示を与える部位である。基づく条件や判断ロジックには、ゲートの存在目的に関して扉部42の開閉判断処理や第1の利用者1−1に対する安全確認などである。ゲートの存在目的とはそのゲートの存在意義となる利用目的のことであり、その存在目的に関する扉部42の開閉判断処理とは、ゲートが公共交通機関6の運行車両の出入り口であれば、いわゆる自動ドアと呼ばれるゲートに相当するので、運行車両の運転者や操作者などが適正に押した開閉スイッチによるものかなどを判断する判断処理などが該当する。また、第1の利用者1−1に対する安全確認とは、例えば扉部42の開放時におけるそれぞれの扉部42が収納される収納部との隙間に人体や衣服が異物として挟み込まれていないかの確認処理であったり、扉部42の閉鎖時に扉部42自体に第1の利用者1−1が挟み込まなかったかの確認処理であったりし、万一、挟み込みを検出した場合には、扉部42の停止や戻り動作を実行させる。
情報出力部51とは、扉部42の開放時にゲートを通過した第1の利用者1−1が所持する利用者端末9に情報を出力する部位である。演算部52とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部53とは、演算部52が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部54とは、利用者端末9や種々の端末および外部システムとの通信を制御する部位である。DB管理部55とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
DB管理部55に管理される処理プログラム56とは、ゲートシステム8−2の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様に運行情報DB50とは、公共交通機関6のいわゆるダイヤ(運行ダイヤグラムの略)と呼ばれる運行情報を記憶するデータベースのことである。
図56は、本発明の実施形態におけるゲートシステムの機能ブロック図である。
同図において、ゲートシステム8−2は、運行車両の運行開始を検知する機能と、運行開始に応じて運行車両識別情報を更新する機能とを有し、運行車両識別情報の更新は運行開始を検知した運行車両に対応する運行車両識別情報を運行情報DB50から読み込む機能と、読み込んだ運行車両識別情報をバッファメモリ53−1に書き込む機能とで構成されるとよい。また、ゲートシステム8−2は、運行車両の停止を判断(確認)する機能と、運行車両の停止に基づいて扉部(ゲート42)の開閉を判断する機能と、ゲート42を開放すると判断した判断結果に基づいてゲート42の開放を指示する機能と、ゲート42の開放を確認すると、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9に対して出力する情報をバッファメモリから取得する機能と、取得した情報を(乗客の通過有無に関わらず)出力する機能とを有する。
さらに、ゲートシステム8−2は、ゲート42を閉鎖すると判断した判断結果に基づいてゲート42の閉鎖を指示する機能と、ゲート42の閉鎖を確認し、運行車両の停車駅/停留所からの発車を確認すると、利用者識別情報の取得を停止する機能と、運行車両が次に停車する停車駅/停留所を示す情報を運行情報DB50から読み込んで、バッファメモリ53−1の内容を更新する機能とを有する。なお、運行車両が出発すると、ゲートシステム8−2は利用者識別情報の取得を一旦停止するので、このように運行情報などによって次の停止駅/停留所があらかじめ判っている場合には、ゲートが閉まってから次に開くまでの間に、次の停止駅/停留所を示す情報について、例えばバッファメモリなどを用いて、その内容の書き換え処理をしておくとシステムとして効率がよい。また、利用者端末9に第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報が記憶されている(または、あらかじめ入力されている)場合には、利用者端末9は利用区間情報も利用者誘出システムサーバ3に送信するとよい。
図57は、図56に示す機能ブロック図に対応するゲートシステムおよび利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
同図は、ゲートシステム8−2から情報を受信した利用者端末9が、自動的に利用者誘出システムサーバ3に送信する場合の処理を示す。同図において、ゲートシステム8−2は、ゲート42の開放を確認すると(ST5701)、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9に対して出力する情報をバッファメモリ53−1から読み込み(ST5702)、取得した情報を(乗客の通過有無に関わらず)出力して(ST5703)、処理を終了する。利用者端末9は、ゲートシステム8−2から情報を受信すると、受信した情報に付与する情報をメモリ部37から読み込み(ST5704)、メモリ部37から読み込んだ情報をゲートシステム8−2から受信した情報に付与し(ST5705)、メモリ部37から読み込んだ情報を付与したゲートシステム8−2から受信した情報を利用者誘出システムサーバ3に送信して(ST5706)、処理を終了する。
図58は、図56に示す機能ブロック図に対応するゲートシステムおよび利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
同図は、ゲートシステム8−2から情報を受信した利用者端末9は、第1の利用者1−1の操作によって利用者誘出システムサーバ3に送信する場合の処理を示す。同図において、ゲートシステム8−2は、ゲート42の開放を確認すると(ST5801)、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9に対して出力する情報をバッファメモリ53−1から読み込み(ST5802)、取得した情報を(乗客の通過有無に関わらず)出力して(ST5803)、処理を終了する。利用者端末9は、ゲートシステム8−2から情報を受信すると、公共交通機関6の利用終了となる停車駅/停留所まで第2の利用者1−2に出迎えに来てもらうか否かを問い合わせる問い合わせ情報を情報出力部35−2に出力し(ST5804)、問い合わせ情報の利用者誘出システムサーバ3への送信指示を情報入力部35−1から受け付けたか否かを判断し(ST5805)、送信指示を受け付けた場合には、ゲートシステム8−2から受信した情報に付与する情報をメモリ部37から読み込み(ST5806)、メモリ部37から読み込んだ情報をゲートシステム8−2から受信した情報に付与し(ST5807)、メモリ部37から読み込んだ情報を付与したゲートシステム8−2から受信した情報を利用者誘出システムサーバ3に送信して(ST5808)、処理を終了する。ST5805で、送信指示を受けていないと判断した場合には、さらにあらかじめ定める時間が経過したかを判断し(ST5809)、経過した場合にはそのまま処理を終了し、経過していない場合にはST5805に戻る。
このように、利用者誘出システムサーバ3が第1の利用者1−1が所持する利用者端末9を介して利用開始情報を受信する場合には、第1の利用者1−1の操作に基づいて利用開始情報を送信することによって、(第1の利用者1−1の意思を尊重し、)第1の利用者1−1が所望するときだけ、出迎えを依頼することが出来る。
図59は、図56に示す機能ブロック図に対応するゲートシステムの演算部におけるフローチャートである。
同図において、ゲートシステム8−2は、運行車両の停車駅/停留所からの発車を確認すると(ST5901)、利用者識別情報の取得要求情報の出力を停止し(ST5902)、運行車両が次に停車する停車駅/停留所を示す情報を運行情報DB50から読み込み、バッファメモリ53−1の内容を書換えて(ST5903)、処理を終了する。
図60は、ゲートシステムの情報出力部と利用者端末の具体例を示す図である。
同図において、ゲートシステム8−2の情報出力部51は、指向性を持った情報取得エリア内で情報を取得する指向性情報出力部51−1である。指向性情報出力部51−1の原理は基本的に図50に示す指向性情報取得部44−4と変わらない。ゲート42を覆う情報取得エリアに出力情報を降り注がせている指向性情報出力部51−1によって、第1の利用者1−1が利用者端末9を所持して開放状態の扉部42を通過するだけで、利用者端末9はゲートシステム8−2から出力されている情報を受け取り、自動的にまたは第1の利用者1−1の入力操作によって、利用者誘出力システムサーバ3に情報を送信する。
図61は、本発明の実施形態における利用者誘出端末の機能ブロック図である。
同図において、利用者端末9は、情報入力部35−1から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間を利用区間情報として受け付ける機能と、受け付けた利用区間情報をメモリ部37に記憶する機能と、メモリ部37に記憶された利用区間情報の有無を判断する機能と、メモリ部37に記憶されていなかった場合には、利用区間情報の入力を要求する要求情報を情報出力部35−2に出力する機能とを有する。
図62は、図61に示す機能ブロック図に対応する利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
同図は、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を第1の利用者1−1の自主的な行為によって受け付ける場合の処理を示す。同図において、利用者端末9は、情報入力部35−1から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を受け付けると(ST6201)、受け付けた利用区間情報をメモリ部37に記憶して(ST6202)、処理を終了する。
図63は、図61に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を第1の利用者1−1に要求する場合の処理を示す。同図において、利用者端末9は、メモリ部37に記憶された利用区間情報の有無を判断し(ST6301)、メモリ部37に記憶されていた場合にはそのまま処理を終了し、メモリ部37に記憶されていなかった場合には、利用区間情報の入力を要求する要求情報を情報出力部35−2に出力し(ST6302)、情報入力部35−1から第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間情報を受け付けると(ST6303)、受け付けた利用区間情報をメモリ部37に記憶して(ST6304)、処理を終了する。
(第4実施形態)
図64〜図66を用いて、本発明における第4実施形態を説明する。利用者誘出システム(情報提供システム)は、第1の利用者1−1が入力した利用開始情報を受信する。利用開始情報を第1の利用者自らがしなくてはならないので、第1の利用者が入力する手間が増えるものの、第1〜3実施形態に示すようなパスゲート7またはゲートシステム8を用いずとも同様の仕組みが構築できる。第1実施形態と異なる点のみを以下に説明する。
図64は、本発明の第4実施形態における利用者誘出システムのシステム全体図である。
同図において、第1の利用者1−1は、公共交通機関6の運行車両に乗車する際に(公共交通機関6の利用終了となる)停車駅/停留所まで第2の利用者に乗用車で出迎えを依頼するように指示する指示情報を利用者端末9の情報入力部35−1に入力する。入力操作を受け付けた利用者端末9は、利用者誘出システムサーバ3に送信する利用開始情報に必要となる情報を第1の利用者1−1に問い合わせ、問い合わせに応じた第1の利用者1−1からの入力情報を利用者誘出システムサーバ3に送信する。この場合、第1の利用者に入力させる情報をメニュ形式にして表示すれば、第1の利用者はメニュ形式で表示された情報の中から選択するだけでよく、入力の手間を軽減できるとともに入力の間違いも防止できる。また、この利用者端末から受信する情報は、第1の利用者が現在どこの停車駅/停留所にいるかを示す情報に相当するだけでなく、出迎えを依頼するか否かを第1の利用者の意思で決めることが出来る。
図65は、本発明の実施形態における利用者端末の機能ブロック図である。
同図において、利用者端末9は、公共交通機関6の運行車両に乗車する際に(公共交通機関6の利用終了となる)停車駅/停留所まで第2の利用者に乗用車で出迎えを依頼するように指示する指示情報を情報入力部35−1から受け付ける機能と、指示情報の受け付けに基づいて、利用者誘出システムサーバ3に送信する公共交通機関6の利用開始情報に必要な情報を第1の利用者1−1に問い合わせる問い合わせ情報をメモリ部から読み込む機能と、読み込んだ問い合わせ情報を情報出力部35−2に出力する機能と、情報出力部35−2に出力した問い合わせ情報に応じた第1の利用者1−1から回答情報を情報入力部35−1に受け付ける機能と、受け付けた回答情報を利用開始情報として利用者誘出システムサーバ3に送信する機能とを有する。
利用者誘出システムサーバ3に送信しなければならない利用開始情報には、第1の利用者1−1が現在いる停車駅/停留所を示す情報がある。第1の利用者1−1が利用する公共交通機関6の利用区間が確定していない場合には、利用終了となる停車駅/停留所を示す情報が必要となる。また、第1の利用者1−1に運行情報(何時何分発のどこどこ行き普通/急行など)を入力させると、利用者誘出システムサーバ3または利用者端末9での運行車両を判断する処理を省略することが出来る。なお、利用者端末9に運行情報を記憶する場合には、利用者端末9側で運行情報と照合して到着予定時刻を判断し、判断した到着予定時刻を利用者誘出システムサーバ3に送信してもよい。
図66は、図65に示す機能ブロック図に対応する利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
同図において、利用者端末9は、公共交通機関6の運行車両に乗車する際に(公共交通機関6の利用終了となる)停車駅/停留所まで第2の利用者に乗用車で出迎えを依頼するように指示する指示情報を情報入力部35−1から受け付けると(ST6601)、指示情報の受け付けに基づいて、利用者誘出システムサーバ3に送信する公共交通機関6の利用開始情報に必要な情報を第1の利用者1−1に問い合わせる問い合わせ情報をメモリ部37から読み込み(ST6602)、読み込んだ問い合わせ情報を情報出力部35−2に出力し(ST6603)、情報出力部35−2に出力した問い合わせ情報に応じた第1の利用者1−1から回答情報を情報入力部35−1に受け付けると(ST6604)、受け付けた回答情報を利用開始情報として利用者誘出システムサーバ3に送信して(ST6605)、処理を終了する。
図67は、本発明実施形態における利用者誘出システムのシステム全体図である。
同図は、第1の利用者1−1に代わって第2の利用者1−2が利用者誘出システムサーバ3の情報入力部10−1を用いて、利用開始情報に相当する情報を入力する場合の実施形態である。同図において、利用者誘出システムサーバ3からは第2の利用者1−2に対して、利用開始情報に相当する回答情報を第1の利用者1−1から得るための質問情報が(第2の利用者1−2を支援する支援情報として)出力される。利用者誘出システムサーバ3から質問情報を受け取った第2の利用者1−2は、第1の利用者1−1に対して(情報出力部10−2に出力される質問情報に基づいて)質問をする。第2の利用者1−2から質問された第1の利用者1−1がその質問に答えることで、第2の利用者1−2は回答情報を第1の利用者1−1から得ることになり、情報入力部10−2に得られた回答情報を入力する。質問情報は、所望の回答情報を聞き出すための表現であれば何でもよく、例えば「今、どこにいますか?」「何時何分発の列車に乗りますか?」「急行ですか?普通ですか?」「乗り継ぎはしますか?」などとなる。
なお、第1の利用者1−1が利用する公共交通機関があらかじめ確定している場合には、第1の利用者1−1から公共交通機関の利用開始時に利用開始情報を得なくても、実際の利用以前に公共交通機関の利用予定情報として事前に得ておいてもよい。宿泊施設または飲食店、イベント会場などで利用者誘出システムが用いられる場合には、宿泊予約や利用申し込みの際に公共交通機関の利用予定情報を合わせて承っておいて「変更がありましたら、お知らせ下さい」と第1の利用者1−1に伝えておくようなシステム運用方法でも特に問題はない。
図68は、本発明の実施形態における利用者誘出システムサーバの機能ブロック図である。
同図において、利用者誘出システムサーバ3は、情報入力部10−1から利用開始情報を第1の利用者1−1から聞き出すための質問情報の出力指示を受け付ける機能と、受け付けた出力指示に応じて、質問情報を収集情報DB4−2から読み込む機能と、読み込んだ質問情報を第2の利用者1−2の(第1の利用者1−1に対する)質問行為を支援する支援情報として情報出力部10−2に出力する機能と、出力した質問情報に対応する回答情報の入力を情報入力部10−1から受け付ける機能と、受け付けた回答情報を利用開始情報(または利用予定情報)として収集情報DB4−2に記憶する機能とを有する。なお、利用者誘出システムサーバ3は、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9からの通話を検知する機能を有し、質問情報を収集情報DB4−2から読み込む機能は、利用者端末9からの通話検知に応じて処理を実行してもよい。
図69は、図68に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、質問情報の出力指示に応じて処理が実行される場合を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、情報入力部10−1から利用開始情報を第1の利用者1−1から聞き出すための質問情報の出力指示を受け付けると(ST6901)、受け付けた出力指示に応じて、質問情報を収集情報DB4−2から読み込み(ST6902)、読み込んだ質問情報を第2の利用者1−2の(第1の利用者1−1に対する)質問行為を支援する支援情報として情報出力部10−2に出力し(ST6903)、出力した質問情報に対応する回答情報の入力を情報入力部10−1から受け付けると(ST6904)、受け付けた回答情報を利用開始情報(または利用予定情報)として収集情報DB4−2に記憶して(ST6905)、処理を終了する。
図70は、図68に示す機能ブロック図に対応する利用者誘出システムサーバの演算部におけるフローチャートである。
同図は、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9からの通話検知に応じて処理が実行される場合を示す。同図において、利用者誘出システムサーバ3は、第1の利用者1−1が所持する利用者端末9からの通話を検知すると(ST7001)、検知した利用者端末9を所持する第1の利用者1−1に対する質問情報を収集情報DB4−2から読み込み(ST7002)、読み込んだ質問情報を第2の利用者1−2の(第1の利用者1−1に対する)質問行為を支援する支援情報として情報出力部10−2に出力し(ST7003)、出力した質問情報に対応する回答情報の入力を情報入力部10−1から受け付けると(ST7004)、受け付けた回答情報を利用開始情報(または利用予定情報)として収集情報DB4−2に記憶して(ST7005)、処理を終了する。