JP2005113049A - 新規な脂環式ビニルエーテル類の重合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来技術の難点を解消し、光学材料分野における波長の短波長への変遷と透明性への要求、或いは、電気・電子材料分野における高速化と高密度化への要求に対応し、側鎖に新規な脂環骨格を導入した新たなビニルエーテル重合体を提供する。
【解決手段】 本発明の新規な脂環式ビニルエーテル重合体は、式[1]
【化13】
Figure 2005113049

(mは0又は1を示し、nは10〜10,000の整数を示す。)
で表されることを特徴とするか、又は、式[2]
【化14】
Figure 2005113049

(p及びqは0以上の整数を示し、p+q=10〜10,000である。)
で表されることを特徴とするか、或いは、式[3]
【化15】
Figure 2005113049

(mは0又は1を示し、p、qは0以上の整数を示し、p+q=10〜10,000である。)
で表されることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な脂環式ビニルエーテル重合体に関し、更に詳しくは、光学材料、電気・電子材料用樹脂に好適な、側鎖に脂環骨格を有する新規な脂環式ビニルエーテル重合体に関するものである。
近年、ジシクロペンタジエンの誘導体としてのアクリレート類やエポキシ類について、光学材料分野においては透明性樹脂、接着剤、コーティグ及び光導波路用樹脂として、又、レジスト分野においてはエッチング性が高く、微細なパターンを精度良く形成できるフォトレジスト用樹脂として、その用途が検討されている。
一般に、ジシクロペンタジエンの誘導体としてのアクリレート類は、脂環骨格を有するために剛直な構造や透明性を有しており、このようなアクリレート類については、例えば特許文献1や特許文献2に、トリシクロペンタデカンジメタノールとアクリル酸及びメタアクリル酸のエステル化物であるジメチロールトリシクロペンタデカンジ(メタ)アクリレートのラジカル重合体やその製造方法が記載されている。
又、上記のジメチロールトリシクロペンタデカンジ(メタ)アクリレートのラジカル重合体の用途としては、例えば特許文献3に、寸法安定性、耐熱性、透明性に優れる成型品を製造可能な光硬化性樹脂組成物が記載されている。
しかしながら、上記のようなアクリル系モノマーに関しては、皮膚刺激性や臭気性が強く、作業性、環境上の問題があること、及び、アクリル系化合物は吸湿性を有するために、樹脂材料として使用する際には寸法安定性に問題あることがますます指摘されるようになり、このようなアクリル系化合物の欠点を改善しようとする中で、ビニルエーテル系化合物及びこれらの重合体が注目されるようになった。
例えば、ビニルエーテル系化合物の重合体としては、特許文献4に、光学用成型品として、ポリ(ネオペンチルビニルエーテル)、或いは、このポリマーと、側鎖に環状飽和炭化水素、例えばノルボルニル基、ジメタノデカヒドロナフチル基等の基本骨格を有するビニルエーテルポリマーとのブレンド品が、ガラス転移点がそれぞれ125℃、140℃近くあり、複屈折が極めて低く、光透過性に優れ、且つ、吸水率が低いことが記載されている。
又、特許文献5には、光学用成型品として、例えば側鎖に環状飽和炭化水素、例えばノルボルニル基、ジメタノデカヒドロナフチル基等の基本骨格を有するビニルエーテルポリマーが、ガラス転移点が105℃乃至162℃近くあり、複屈折が極めて低く、光透過性に優れ、且つ、吸水率が低いことが開示されている。
更に、特許文献6には、脂環式炭化水素、例えばアダマンタン環、ノルボルナン環、トリシクロデカン環等を有するビニルエーテル化合物を単独重合して得られる、耐エッチング性に優れ、微細なパターンを精度良く形成できるフォトレジスト用高分子化合物が開示されている。
ところが、側鎖にノルボルナン、トリシクロデカン等の基本骨格を有する上記のビニルエーテルポリマーは、ガラス転移点が高いため、光透明性を有する光学材料に用いられているが、近年の光学材料分野における波長の短波長への変遷と透明性への要求、或いは、電気・電子材料分野における高速化と高密度化に対応するには、更に、単分散に近いポリマー等への改良が望まれている。
特開昭61−174208号公報 特開平01−168712号公報 特開平10−120739号公報 特開平01−102501号公報 特開平01−102502号公報 特開2003−160612号公報
本発明は、上記のような従来技術の難点を解消し、光学材料分野における波長の短波長への変遷と透明性への要求、或いは、電気・電子材料分野における高速化と高密度化への要求に対応し、側鎖に新規な脂環骨格を導入した新たなビニルエーテル重合体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、側鎖に新規な脂環骨格、即ち、特定のトリシクロデカン或いはペンタシクロペンタデカン骨格を有するビニルエーテル重合体が、疎水性が高いため、吸湿性が低く、寸法安定性に優れ、又、その嵩高さから、耐熱性、ビニルエーテル基による金属等への優れた密着性が期待でき、且つ、単分散に近い樹脂であることを見い出し、更に研究を重ねて新規な脂環式ビニルエーテル重合体を開発し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、式[1]
Figure 2005113049
(mは0又は1を示し、nは10〜10,000の整数を示す。)
で表されることを特徴とする新規な脂環式ビニルエーテル重合体を提供する。
又、本発明は、式[2]
Figure 2005113049
(p及びqは0以上の整数を示し、p+q=10〜10,000である。)
で表されることを特徴とする新規な脂環式ビニルエーテル重合体を提供する。
更に又、本発明は、式[3]
Figure 2005113049
(mは0又は1を示し、p、qは0以上の整数を示し、p+q=10〜10,000である。)
で表されることを特徴とする新規な脂環式ビニルエーテル重合体を提供する。
本発明により、光学、電気・電子材料用樹脂として有用な、側鎖に特定のトリシクロデカン、及びペンタシクロペンタデカン骨格を有する新たな脂環式ビニルエーテルを重合して新規な脂環式ビニルエーテル重合体を提供することが可能となる。
式[1]〜[3]で表される本発明の脂環式ビニルエーテル重合体のためのモノマーとなる脂環式ビニルエーテル類としては、特に制限はなく、ビニル基交換等、公知の合成方法により得られるものを採用することができるが、例えば下式で示されるものが用いられる。
Figure 2005113049
Figure 2005113049
Figure 2005113049
Figure 2005113049
Figure 2005113049
上記の脂環式ビニルエーテル類の製造は、効率面から無置換のアセチレンを用いる方法によることが望ましい。即ち、例えば、前駆体のアルコールを、塩基性化合物である水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属化合物の存在下、反応溶媒として極性非プロトン溶媒である1,3−ジメチルイミダゾリジノン等を導入し、減圧下にて100〜200℃の温度で反応させ、得られた反応液を所定の反応容器に導入し、アセチレン雰囲気下に100〜200の温度で反応させ、反応液を回収してから溶媒を留去し、抽出、精製等することにより原料モノマーを得ることができる。
更に具体的には、上記の脂環式ビニルエーテル類のうち、例えば、式[4]で表されるトリシクロデカンビニルエーテルは、式[9]に示されるトリシクロデカンモノオールと無置換のアセチレンにより、以下のようにして製造することができる。
Figure 2005113049
上記の原料(脂環式ビニルエーテル類)により、本発明の新規な脂環式ビニルエーテル重合体を製造するための方法としては特に制限はなく、カチオン重合等、公知の合成方により製造できるが、重合度の制御が容易で、且つ、単分散に近い重合体が得られることから、リビングカチオン重合法を用いることが望ましい。
例えば、公知のビニルエーテル重合体の製造法に準じて、対応するビニルエーテルモノマーを不活性雰囲気中で硫酸等のプレンステツド酸や三フツ化ホウ素、四塩化チタン等のルイス酸を開始剤とする、通常のカチオン重合により高分子量化させることができる。重合の反応溶媒としては、通常のカチオン重合に用いられる溶媒、例えばトルエンや塩化メチレン或いは塩化メチレン/ヘキサン混合溶媒等が用いられる。
反応温度は、通常−100℃程度から30℃の範囲であるが、高分子量の脂環式ビニルエーテル重合体を得るためには、開始剤濃度を下げ、−30℃以下の低温で重合させるのが良い。尚、カチオン共重合の場合には、第3のコモノマーとして、更に炭素数4以下の低級アルキルビニルエーテルを添加することができる。
上記重合反応により、重合体は塊状若しくは溶媒に溶解或いは分散した形で得られるが、必要に応じてメタノール等の貧溶媒に注ぐことによって、未反応のモノマーや、低重合度のオリゴマー、分散剤等を除去することができる。
具体的には、例えば、上記の原料(脂環式ビニルエーテル類)にトルエンを加えて、系内の温度が−30℃に達した時点で、塩化水素のトルエン溶液及び塩化亜鉛のジエチルエーテル溶液を添加し、重合を開始し、分子量を時間の経過に応じてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)でモニタリングし、最後に系内にアンモニア/メタノール溶液を加えて、重合を停止させる。反応後は混合溶液中にトルエンを加え希釈し、食塩水溶液で洗浄し、溶媒を除去させ、その後に残留物をTHF(テトラヒドロフラン)に溶解させ、メタノール溶液中に再沈澱させ、濾過し、減圧乾燥させて、目的とする重合体が得ることができるのである。
以下に実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
下記の実施例中、「数平均分子量(以下、Mnと略す)」及び「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比、以下、Mw/Mnと略す)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。
参考例1
トリシクロデカンモノメチルビニルエーテルの合成
ガラス製フラスコにトリシクロデカンモノメタノール205.66g(1.24mol)、水酸化カリウム7.56g(10mol%)、1,3−ジメチルイミダゾリジノン(DMI) 454.35gを導入し、減圧下(12mmHg)、120℃で反応させた。この反応液をステンレス製オートクレーブに導入し、0.02MPaのアセチレン雰囲気下、140℃で5時間反応させた。反応液を回収、溶媒を留去した後、残渣をヘキサン/メタノール/水で抽出し、ヘキサン相を回収した。ヘキサン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾別し、減圧乾燥することにより粗トリシクロデカンモノメチルビニルエーテル160.01gを得た。更に、蒸留精製を行って、目的のトリシクロデカンモノメチルビニルエーテル139.89gを得た。
参考例2
トリシクロデカンビニルエーテルの合成
ガラス製フラスコにトリシクロデカンモノオール137.00g(0.90mol)、水酸化カリウム5.5g(10mol%)、1,3−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)500gを導入し、減圧下(40mmHg)、120℃で反応させた。この反応液をステンレス製オートクレーブに導入し、0.02MPaのアセチレン雰囲気下、140℃で5時間反応させた。反応液を回収、溶媒を留去した後、残渣をトルエン/水で抽出し、トルエン相を回収した。トルエン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾別し、減圧乾燥することにより粗トリシクロデカンビニルエーテル143.80gを得た。更に、蒸留精製を行って、目的のトリシクロデカンビニルエーテル116.70gを得た。
参考例3
トリシクロデセンビニルエーテルの合成
ガラス製フラスコにトリシクロデセンモノオール200.00g(1.33mol)、水酸化カリウム7.2g(10mol%)、1,3−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)500gを導入し、減圧下(40mmHg)、120℃で反応させた。この反応液をステンレス製オートクレーブに導入し、0.02MPaのアセチレン雰囲気下、140℃で6時間反応させた。反応液を回収、溶媒を留去した後、残渣をヘキサン/水で抽出し、ヘキサン相を回収した。ヘキサン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾別し、減圧乾燥することにより粗トリシクロデセンビニルエーテル211.00gを得た。更に、蒸留精製を行って、目的のトリシクロデセンビニルエーテル170.50gを得た。
参考例4
ペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテルの合成
ガラス製フラスコにペンタシクロペンタモノオール185.00g(0.85mol)、水酸化カリウム4.76g(10mol%)、N−メチルピロリドン(NMP) 500gを導入し、減圧下(40mmHg)、120℃で反応させた。この反応液をステンレス製オートクレーブに導入し、0.02MPaのアセチレン雰囲気下、145℃で5時間反応させた。反応液を回収、溶媒を留去した後、残渣をヘキサン/メタノール/水で抽出し、ヘキサン相を回収した。ヘキサン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾別し、減圧乾燥することにより粗ペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテル39.06gを得た。更に、蒸留精製を行って、目的のペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテル20.28gを得た。
トリシクロデカンモノメチルビニルエーテル重合体の合成
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下で加熱することにより、ガラス容器内の吸着水を除去した。系を室温に戻した後、トリシクロデカンモノメチルビニルエーテル5.0mmol及びトルエン5.0mlを加え、系中の温度が−30℃に達したところで塩化水素(2.5×10−2mmol)のトルエン溶液及び塩化亜鉛(2.5×10−3mmol)のジエチルエーテル溶液を添加して重合を開始した。分子量を時間の経過に応じてGPCを用いてモニタリングし、系中に3.0wt%のアンモニア/メタノール溶液を加えることにより重合反応の停止を行った。反応を終えた混合溶液中にトルエンを加え希釈し、10wt%食塩水溶液で3回洗浄し溶媒を除去した。その後残留物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、メタノール溶液中で再沈殿したものを濾過し、減圧乾燥させて目的物であるトリシクロデカンモノメチルビニルエーテル重合体0.8gを得た。
回収した重合体のMnは2.2×104 、Mw/Mnは1.1であり、Tgは65℃であった。又、トリシクロデカンモノメチルビニルエーテルの1H−NMR分析において6.4ppmに観察されるエーテル酸素に隣接したビニル水素のシグナルが重合後消失することから、トリシクロデカンモノメチルビニルエーテル重合体が生成していることが支持された。
トリシクロデカンビニルエーテル重合体の合成
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下で加熱することにより、ガラス容器内の吸着水を除去した。系を室温に戻した後、トリシクロデカンビニルエーテル56.1mmol及びトルエン55.0mlを加え、系中の温度が−30℃に達したところで塩化水素(3.0×10−2mmol)のトルエン溶液及び塩化亜鉛(7.0×10−3mmol)のジエチルエーテル溶液を添加して重合を開始した。分子量を時間の経過に応じてGPCを用いてモニタリングし、系中に3.0wt%のアンモニア/メタノール溶液を加える事により重合反応の停止を行った。反応を終えた混合溶液中にトルエンを加え希釈し、10wt%食塩水溶液で3回洗浄し溶媒を除去した。その後残留物をTHFに溶解させ、メタノール溶液中で再沈殿したものを濾過し、減圧乾燥させて目的物であるトリシクロデカンビニルエーテル重合体8.4gを得た。
回収した重合体のMnは1.8×10、Mw/Mnは1.2であり、Tgは108℃であった。又、トリシクロデカンビニルエーテルの1H−NMR分析において6.4ppmに観察されるエーテル酸素に隣接したビニル水素のシグナルが重合後消失することから、トリシクロデカンビニルエーテル重合体が生成していることが支持された。
シデカノールビニルエーテル重合体の合成
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下で加熱することにより、ガラス容器内の吸着水を除去した。系を室温に戻した後、シデカノールビニルエーテル8.0mmol及びトルエン8.0mlを加え、系中の温度が−30℃に達したところで塩化水素(4.0×10−2mmol)のトルエン溶液及び塩化亜鉛(4.0×10−3mmol)のジエチルエーテル溶液を添加して重合を開始した。分子量を時間の経過に応じてGPCを用いてモニタリングし、系中に3.0wt%のアンモニア/メタノール溶液を加える事により重合反応の停止を行った。反応を終えた混合溶液中にトルエンを加え希釈し、10wt%食塩水溶液で3回洗浄し溶媒を除去した。その後残留物をTHFに溶解させ、メタノール溶液中で再沈殿したものを濾過し、減圧乾燥させて目的物であるシデカノールビニルエーテル重合体1.1gを得た。
回収した重合体のMnは2.2×104、Mw/Mnは1.1であり、Tgは100℃であった。又、シデカノールビニルエーテルの1H−NMR分析において6.3ppmに観察されるエーテル酸素に隣接したビニル水素のシグナルが重合後消失することから、シデカノールビニルエーテル重合体が生成していることが支持された。
ペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテル重合体の合成
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下で加熱することにより、ガラス容器内の吸着水を除去した。系を室温に戻した後、ペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテル3.9mmol及びトルエン3mlを加え、系中の温度が−30℃に達したところで塩化水素(2.0×10−2mmol)のトルエン溶液及び塩化亜鉛(2.0×10−3mmol)のジエチルエーテル溶液を添加して重合を開始した。GPCを用いてモニタリングし、系中に3wt%のアンモニア/メタノール溶液を加える事により重合反応の停止を行った。反応を終えた混合溶液中にトルエンを加え希釈し、10wt%食塩水溶液で3回洗浄し溶媒を除去した。その後残留物をTHFに溶解させ、メタノール溶液中で再沈殿したものを濾過し、減圧乾燥させて目的物であるペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテル重合体0.8gを得た。
回収した重合体のMnは1.5×104、Mw/Mnは1.5であり、Tgは160℃であった。又、ペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテルの1H−NMR分析において6.2ppmに観察されるエーテル酸素に隣接したビニル水素のシグナルが重合後消失することから、ペンタシクロペンタデカンモノビニルエーテル重合体が生成していることが支持された。
本発明のビニルエーテル重合体は、側鎖に特定のトリシクロデカン或いはペンタシクロペンタデカン骨格を有し、疎水性が高いため、吸湿性が低く、寸法安定性に優れ、又、その嵩高さから、耐熱性、ビニルエーテル基による金属等への優れた密着性が期待でき、且つ、単分散に近い樹脂であるという優れたものである。

Claims (3)

  1. 式[1]
    Figure 2005113049
    (mは0又は1を示し、nは10〜10,000の整数を示す。)
    で表されることを特徴とする新規な脂環式ビニルエーテル重合体。
  2. 式[2]
    Figure 2005113049
    (p及びqは0以上の整数を示し、p+q=10〜10,000である。)
    で表されることを特徴とする新規な脂環式ビニルエーテル重合体。
  3. 式[3]
    Figure 2005113049
    (mは0又は1を示し、p、qは0以上の整数を示し、p+q=10〜10,000である。)
    で表されることを特徴とする新規な脂環式ビニルエーテル重合体。
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