JP2005107120A - 液晶スペーサー用感光性樹脂組成物及び感光性エレメント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 対向させて配設された基板間に液晶が封入されたセグメント表示可能な液晶表示装置において、該液晶層の厚さを一定に保ち、かつ、常時可視光線を透過させる部分に配置された液晶スペーサーであって、該液晶スペーサーの可視光透過率が80%以上である液晶スペーサー用感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
一方、このようなセグメント表示型液晶表示装置においても、液晶層のギャップが変化すると表示ムラやコントラスト異常となるため、均一な粒径分布を持つ球状のガラスビーズまたは樹脂ビーズを液晶層に配し、液晶層のギャップを一定に保持するためのスペーサーが必要とされていた。
しかしながら、このような球状のガラスビーズや樹脂ビーズのスペーサーは、一般に、対向する基板間の液晶層に散布されているだけで、基板に対して固定されていないため、スペーサーの分布にバラツキが生じて表示ムラが発生したり、液晶表示装置の振動によりスペーサーが移動して配向異常領域が大きくなったり、配向膜面にダメージを与える等の問題があった。
これらの問題を改良する方法として、特許文献1〜3には、一方の基板上に紫外線硬化型樹脂を塗布、乾燥後、露光・現像を行なうことでスペーサーを形成する方法が開示されている。また、特許文献4には、あらかじめ光硬化性樹脂塗液を塗布したフィルムを使用し、これを転写した後に、露光・現像でパターニングを行い、スペーサーを形成する方法が開示されている。
しかしながら、従来の材料及び方法では、形成したスペーサーが、円柱、円錐等の柱状の形状(ドット状)であること、スペーサーと基板との密着性が不十分であること等によって、スペーサー形成後の配向処理時に、形成したスペーサーが脱落したり、スペーサー周囲の配向膜面に十分な配向処理ができない等の問題があった。加えて、このような柱状スペーサーの機械的強度が不十分であると、液晶層のギャップが均一にならず、液晶表示装置としては表示品質が悪化し、表示ムラが顕著になる等の問題があった。
また、請求項2に記載の本発明は、(a)バインダポリマー、(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤を含む請求項1に記載の液晶スペーサー用感光性樹脂組成物に関する。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物の層を有する液晶スペーサー用感光性エレメントに関する。
本発明の液晶スペーサー用感光性樹脂組成物は、対向させて配設された基板間に液晶が封入されたセグメント表示可能な液晶表示装置において、該液晶層の厚さを一定に保ち、かつ、常時可視光線を透過させる部分に配置された液晶スペーサーに用いられるものであって、該液晶スペーサーの可視光透過率が80%以上であることを特徴とする。
本発明の液晶スペーサー用感光性樹脂組成物は、後述する方法で形成された液晶スペーサーの可視光線透過率が80%以上であれば、特に制限はなく、82%以上であれば好ましく、85%以上であればさらに好ましく、87%以上であれば特に好ましく、90%以上であれば極めて好ましい。液晶スペーサーの可視光透過率が80%未満であると、液晶表示装置とした場合に、液晶が存在する部分と液晶スペーサーが存在する部分とにコントラストが発生し、表示品質が低下する傾向がある。なお、この時の可視光線とは、一般的な可視光波長域の光線であり、具体的には、400〜700nmの波長域における光線である。また、液晶スペーサーの可視光透過率は、紫外可視分光光度計を用いて測定し、液晶表示装置とした場合の液晶スペーサーの厚みで形成された感光性樹脂組成物層において、波長域400〜700nmの透過率を百分率(%)で表すものとした。
例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン等のアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を50〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、50mgKOH/g未満では、現像が困難となる傾向があり、260mgKOH/gを超えると、耐現像液性(現像により除去されずにパターンとなる部分が、現像液によって侵されない性質)が低下する傾向がある。
また、水又はアルカリ水溶液と1種以上の界面活性剤とからなるアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を、16〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、16mgKOH/g未満では、現像が困難となる傾向があり、260mgKOH/gを超えると、耐現像液性が低下する傾向がある。
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸等が拳げられる。
本発明の液晶スペーサー用感光性エレメントは、前記感光性樹脂組成物層を構成する各成分を溶媒に均一に溶解又は分散した溶液を、支持体フィルム上に塗布、乾燥し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層を形成することにより得られる。
本発明における感光性樹脂組成物層を前記支持体フィルムに形成する方法としては、公知の塗布方法を用いることができ、例えば、ドクターブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ロールコーティング法、スクリーンコーティング法、スピナーコーティング法、インクジェットコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、グラビアコーティング法、カーテンコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。
また、本発明における感光性樹脂組成物層の粘度は、後述するロール状の液晶スペーサー用感光性エレメントとした場合に、感光性エレメントの端面から感光性樹脂組成物がしみ出すことを1カ月以上防止する点及び感光性エレメントを切断する際に、感光性樹脂組成物の破片が基板に付着して引き起こされる露光不良や現像残り等を防止する点から、30℃において、15〜100MPa・sであることが好ましく、20〜90MPa・sであることがより好ましく、25〜80MPa・sであることが特に好ましい。
なお、粘度は、直径7mm、厚さ2mmの該感光性樹脂組成物試料の厚さ方向に、30℃及び80℃で1.96×10−2Nの荷重を加えて厚さの変化速度を測定し、この変化速度からニュートン流体を仮定して粘度に換算した値である。
カバーフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等からなる厚さ5〜100μm程度のフィルムが挙げられる。
本発明で使用される基板は、特に制限はなく、例えば、セラミック板、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。この基板上には、絶縁層、ITO等の電極、TFT等が設けられていてもよい。
本発明において、基板上に、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物の層を形成する方法としては、本発明の感光性樹脂組成物を構成する各成分を溶解又は分散可能な溶剤に、溶解又は混合させることにより、均一に分散した溶液とし、前記基板上に、塗布、乾燥する方法等が挙げられる。
本発明における塗布方法としては、公知の塗布方法を用いることができ、前述の液晶スペーサー用感光性エレメントを製造する際に支持体フィルム上に前記感光性樹脂組成物層を塗布する方法を全て用いることができる。
乾燥温度は、60〜130℃とすることが好ましく、乾燥時間は、1分〜1時間とすることが好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物層の厚さは、液晶表示装置とした場合の電気的特性及び液晶の配向特性を考慮して、0.1〜20μmとすることが好ましく、0.3〜15μmとすることがより好ましく、0.5〜10μmとすることが特に好ましい。
本発明において、基板上に、感光性樹脂組成物の層が接するように前記液晶スペーサー用感光性エレメントを積層する方法としては、感光性樹脂組成物層にカバーフィルムが接して存在しているときは、そのカバーフィルムを除去後、基板上に感光性樹脂組成物層が接するように、圧着ロールで圧着させること等により行うことができる。
このようにして、本発明の液晶スペーサー用感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を基板上に積層することができる。
本発明において、感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する方法としては、基板上に積層された前記感光性樹脂組成物層にフォトマスクを介して、公知の活性光線を照射する方法等が挙げられる。この時、前記感光性樹脂組成物層上の支持体フィルムを除去した後に、活性光線を像的に照射することもできるが、前記支持体フィルムが存在する場合には、この支持体フィルムも介して活性光線が照射されることとなる。
また、本発明における活性光線としては、公知の活性光源が使用でき、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等が挙げられ、紫外線を有効に放射するものであれば特に制限されない。
本発明における現像方法としては、アルカリ水溶液、水系現像液、有機溶剤等の公知の現像液を用いて、スプレー、シャワー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像を行い、不要部を除去する方法等が挙げられ、中でも、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液を用いることが好ましいものとして挙げられる。
現像温度及び時間は、本発明における感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調整することができる。
また、アルカリ水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させることができる。
また、現像後、光硬化後の感光性樹脂組成物層に残存したアルカリ水溶液の塩基を、有機酸、無機酸又はこれらの酸水溶液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知方法により酸処理(中和処理)することができる。
さらに、酸処理(中和処理)の後、水洗する工程を行うこともできる。
本発明において、パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する方法としては、熱風放射、赤外線照射加熱等の公知の方法が挙げられ、基板上にパターンが形成された感光性樹脂組成物層が有効に加熱される方法であれば特に制限されない。
加熱時の温度は、140〜300℃とすることが好ましく、150〜290℃とすることがより好ましく、160〜280℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、140℃未満では、熱硬化の効果が不十分となる傾向があり、300℃を超えると、感光性樹脂組成物層の構成成分が熱分解する傾向がある。
本発明において、パターンを形成した感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する方法としては、基板上にパターンが形成された感光性樹脂組成物層に公知の活性光線が有効に照射される方法であれば特に制限されない。
また、本発明における活性光線としては、前述の(II)工程で使用できる公知の活性光源が挙げられ、紫外線等を有効に放射するものであれば特に制限されない。
この時の、活性光線の照射量は、通常、1×102〜1×105J/m2であり、照射の際に、加熱を伴うこともできる。この活性光線照射量が、1×102J/m2未満では、光硬化の効果が不十分となる傾向があり、1×105J/m2を超えると、感光性樹脂組成物層が変色する傾向がある。
以上に挙げた方法により、セグメント表示可能な液晶表示装置に好適な液晶スペーサーを形成することができる。
本発明の液晶スペーサー用感光性樹脂組成物及び液晶スペーサー用感光性エレメントは、セグメント表示可能な液晶表示装置の用途に限定されるものではなく、例えば、マトリックス表示可能な液晶表示装置の柱状感光性スペーサー等の用途にも好適に使用することができる。
〔バインダポリマー溶液(b−1)の作製〕
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表1に示す(2)を4時間かけて均一に滴下した。
(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、重量平均分子量が約30,000のバインダポリマーの溶液(固形分35重量%)(b−1)を得た。
〔バインダポリマー溶液(b−2)の作製〕
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表2に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表2に示す(2)を4時間かけて均一に滴下した。
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V-1)の作製〕
表3に示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V-1)を作製した。
得られた感光性樹脂組成物溶液(V-1)を厚さ1mmのガラス基板上に塗布し、スピンコーターを使用して、1500回転/分で回転塗布して、ホットプレート上で90℃、5分間乾燥して、溶剤を除去し、膜厚4μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、平行光線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM1201)を使用して、感光性樹脂組成物層側上方より露光量5×102J/m2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した後、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、感光性樹脂組成物層厚3.2μmの透過率測定用試料を得た。
次いで、得られた試料を日立計測器サービス株式会社製、紫外可視分光光度計(U−3310)を使用して、測定波長域400〜700nmで可視光線透過率を測定した。
得られた感光性樹脂組成物層の波長400nmにおける透過率は94%であり、良好な透過率を確保できていた。
得られた感光性樹脂組成物溶液(V-1)を厚さ1mmのガラス基板上に塗布し、スピンコーターを使用して、1400回転/分で回転塗布して、ホットプレート上で90℃、5分間乾燥して、溶剤を除去し、膜厚4.5μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、活性光線透過部と活性光線遮光部の境界線が不規則的な曲線でパターニングされ、かつ、セグメント表示可能な液晶表示装置において、常時可視光線を透過させる部分が活性光線透過部となるフォトマスクを用い、平行光線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM1201)を使用して、フォトマスクと感光性樹脂組成物層表面との間に150μmのギャップを設けて、フォトマスク面垂直上方より露光量5×102J/m2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を像的に照射した。
次いで、0.5重量%の界面活性剤が含有した0.5重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、30℃で40秒間スプレー現像して、感光性樹脂組成物層を選択的に除去して液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなる液晶スペーサーのパターンは基板から剥がれることなく、最小線幅で25μmのパターンが良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ3.2μmパターンの形状は良好に保持されていた。
〔液晶スペーサー用感光性エレメント(i)の作製〕
支持体フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、実施例1で得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)を支持体フィルム上にコンマコーターを用いて均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去し、感光性樹脂組成物層を形成した。得られた感光性樹脂組成物層の厚さは4μmであった。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層の上に、さらに、25μmの厚さのポリエチレンフィルムを、カバーフィルムとして張り合わせて、液晶スペーサー用感光性エレメント(i)を作製した。
得られた液晶スペーサー用感光性エレメント(i)のポリエチレンフィルムをはがしながら、厚さ1mmのガラス基板上に、感光性樹脂組成物層が接するようにラミネータ(日立化成工業株式会社製、商品名HLM−1500型)を用いて、ロール温度120℃、基板送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×105Pa(厚さが1mm、縦10cm×横10cmの基板を用いたため、この時の線圧は9.8×103N/m)の条件でラミネートして、ガラス基板上に、感光性樹脂組成物層及び支持体フィルムが積層された基板を作製した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、平行光線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM1201)を使用して、感光性樹脂組成物層側上方より露光量5×102J/m2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した後、支持体フィルムを除去し、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、感光性樹脂組成物層厚3.2μmの透過率測定用試料を得た。
次いで、得られた試料を日立計測器サービス株式会社製、紫外可視分光光度計(U−3310)を使用して、測定波長域400〜700nmで可視光線透過率を測定した。
得られた感光性樹脂組成物層の波長400nmにおける透過率は94%であり、良好な透過率を確保できていた。
得られた液晶スペーサー用感光性エレメント(i)のポリエチレンフィルムをはがしながら、セグメント表示するための透明電極が形成された厚さ1mmのガラス基板上に、感光性樹脂組成物層が接するようにラミネータ(日立化成工業株式会社製、商品名HLM−1500型)を用いて、ロール温度120℃、基板送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×105Pa(厚さが1mm、縦10cm×横10cmの基板を用いたため、この時の線圧は9.8×103N/m)の条件でラミネートして、ガラス基板上に、感光性樹脂組成物層及び支持体フィルムが積層された基板を作製した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、活性光線透過部と活性光線遮光部の境界線が不規則的な曲線でパターニングされ、かつセグメント表示可能な液晶表示装置において、常時可視光線を透過させる部分が活性光線透過部となるフォトマスクを用い、平行光線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM1201)を使用して、フォトマスクと感光性樹脂組成物層表面との間に150μmのギャップを設けて、フォトマスク面垂直上方より露光量5×102J/m2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を像的に照射した。
次いで、感光性樹脂組成物層上に積層されている支持体フィルムを除去し、0.5重量%の界面活性剤が含有した0.5重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、30℃で40秒間スプレー現像して、感光性樹脂組成物層を選択的に除去して液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなる液晶スペーサーのパターンは基板から剥がれることなく、最小線幅で25μmのパターンが良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ3.2μmパターンの形状は良好に保持されていた。
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V-2)の作製〕
表4に示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V-2)を作製した。
支持体フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−2)を支持体フィルム上にコンマコーターを用いて均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去し、感光性樹脂組成物層を形成した。得られた感光性樹脂組成物層の厚さは4μmであった。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層の上に、さらに、25μmの厚さのポリエチレンフィルムを、カバーフィルムとして張り合わせて、液晶スペーサー用感光性エレメント(ii)を作製した。
実施例2における液晶スペーサー用感光性エレメント(i)をここで得られた液晶スペーサー用感光性エレメント(ii)に代えた以外は、実施例2と同様にして、感光性樹脂組成物層厚3.2μmの透過率測定用試料を得た。
次いで、実施例2と同様にして、測定波長域400〜700nmで可視光線透過率を測定した。
得られた感光性樹脂組成物層の波長400nmにおける透過率は92%であり、良好な透過率を確保できていた。
実施例2における液晶スペーサー用感光性エレメント(i)をここで得られた液晶スペーサー用感光性エレメント(ii)に代えた以外は、実施例2と同様にして、液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなる液晶スペーサーのパターンは基板から剥がれることなく、最小線幅で25μmのパターンが良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ3.2μmパターンの形状は良好に保持されていた。
実施例2で得られた液晶スペーサー形成基板に液晶配向剤をスピンコート法により塗布し、180℃で30分間、ボックス型乾燥機で乾燥して乾燥膜厚0.05μmの塗膜を形成した。
次いで、ナイロン製の布を巻きつけたロールを有するラビングマシンを用いて配向膜のラビング処理を行なった。
得られた基板の外縁に、ガラスファイバー入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、液晶スペーサーが形成されておらずラビング処理された配向膜を有する対向板を液晶配向膜面が相対するように、またラビング方向が直行するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。
次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶を充填した後、エポキシ樹脂接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側両面に偏向方向が各基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように偏光板を張り合わせ、液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置に電圧を印加し、セグメント表示して表示品質を評価したところ、常時可視光線を透過させる液晶スペーサー部分と液晶層部分とのコントラストは高く、画面に表示ムラが認められず良好な表示品質であった。
セグメント表示するための透明電極が形成された厚さ1mmのガラス基板に液晶配向剤をスピンコート法により塗布し、180℃で30分間、ボックス型乾燥機で乾燥して乾燥膜厚0.05μmの塗膜を形成した。
次いで、ナイロン製の布を巻きつけたロールを有するラビングマシンを用いて配向膜のラビング処理を行なった。
次いで、得られた基板上にスペーサーとして粒径5μmのミクロパールSP−205(積水ファインケミカル株式会社製)を散布し、基板の外縁に、ガラスファイバー入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、液晶スペーサーが形成されておらずラビング処理された配向膜を有する対向板を液晶配向膜面が相対するように、またラビング方向が直行するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。
次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶を充填した後、エポキシ樹脂接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側両面に偏向方向が各基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように偏光板を張り合わせ、液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置に電圧を印加し、セグメント表示して表示品質を評価したところ、実施例4と比較して画像のコントラストは低下しており、表示品質が劣るものであった。
Claims (3)
- 対向させて配設された基板間に液晶が封入されたセグメント表示可能な液晶表示装置において、該液晶層の厚さを一定に保ち、かつ、常時可視光線を透過させる部分に配置された液晶スペーサーであって、該液晶スペーサーの可視光透過率が80%以上であることを特徴とする液晶スペーサー用感光性樹脂組成物。
- (a)バインダポリマー、(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤を含有する請求項1に記載の液晶スペーサー用感光性樹脂組成物。
- 支持体フィルム上に、請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物の層を有する液晶スペーサー用感光性エレメント。
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