JP2006343718A - 表示装置スペーサー用感光性フィルム、表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物、及び表示装置スペーサーの製造方法 - Google Patents

表示装置スペーサー用感光性フィルム、表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物、及び表示装置スペーサーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業性に優れ、歩留り良く製造でき、かつ、コスト低減に寄与し、また、表示ムラのない良好な表示品質でかつ歩留りのよい液晶表示装置の製造が可能な表示装置スペーサー用感光性フィルムを提供すること。
【解決手段】表示装置スペーサー用に使用される感光性フィルムであって、感光性フィルムは感光性樹脂組成物層を有し、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μmであり、感光性樹脂組成物層の膜厚公差が中心値±10%以内であることを特徴とする表示装置スペーサー用感光性フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、表示装置スペーサー用感光性フィルムと、これに使用される表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物、さらに表示装置スペーサー用感光性フィルムを用いた表示装置スペーサーの製造方法に関する。本発明は、特に、液晶スペーサー用感光性フィルムと、これに使用される液晶スペーサー用感光性樹脂組成物、さらに液晶スペーサー用感光性フィルムを用いた液晶スペーサーの製造方法に関する。
近年、液晶カラーテレビ、液晶カラー表示のコンピューターなどが実用化されている。これらの液晶表示装置は、透明電極等を設けたガラス等の透明な基板間に1〜10μm程度の間隙(ギャップ)を設けて、その間隙に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧により液晶物質を配向させ、画像を表示する仕組になっている。このような液晶表示装置において、液晶層のギャップが変化すると表示ムラやコントラスト異常の原因となる。そのため、均一な粒径分布を持つ球状のガラスビーズまたは樹脂ビーズをスペーサーとして液晶層に配し、液晶層のギャップを一定に保持する必要がある。
しかしながら、このような球状のガラスビーズや樹脂ビーズのスペーサーは、一般に、対向する基板間の液晶層に散布されているだけで、基板に対して固定されていない。したがって、スペーサーの分布にバラツキが生じて表示ムラが発生したり、液晶表示装置の振動によりスペーサーが移動して配向異常領域が大きくなったり、配向膜面にダメージを与える等の問題があった。また、このような球状のガラスビーズや樹脂ビーズのスペーサーは、液晶表示装置の表示部分にも散布されているため、コントラストを低下させ、表示品質を低下させる等の問題があった。
これらの問題を改良する方法として、特許文献1〜3には、一方の基板上に紫外線硬化型樹脂を塗布、乾燥後、露光・現像を行うことでスペーサーを形成する方法が開示されている。これらの方法で形成されたスペーサーは、柱状スペーサーあるいは感光性スペーサーと呼ばれ、前記の球状のガラスビーズや樹脂ビーズを用いた場合に発生していた表示ムラ、配向異常及びコントラスト低下等の問題点を解消し得る手段として提案されている。
特開平3−89320号公報 特開平10−168134号公報 特開平11−133600号公報
しかしながら、従来、特にスピンコーター等で紫外線硬化型樹脂を塗布したときには、基板中央部から周辺部にかけて膜厚ムラが発生するために画面全体に均一な膜厚が得られないことがあり、これによりスペーサーの高さバラツキが生じて表示ムラが発生するといった、表示品質を低下させる問題があった。またこの問題は、近年のテレビ・パソコンモニタ等のパネル大画面化に伴い、より顕著に現れてきた。
本発明の目的は、作業性に優れ、歩留り良く製造でき、かつ、コスト低減に寄与し、また、表示ムラのない良好な表示品質でかつ歩留りのよい表示装置の製造が可能な表示装置スペーサー用感光性フィルム、前記表示装置スペーサー用感光性フィルムに使用される表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物、さらに、前記効果を有する表示装置スペーサーの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、作業性に優れ、歩留り良く製造でき、かつ、コスト低減に寄与し、また、表示ムラのない良好な表示品質でかつ歩留りのよい液晶表示装置の製造が可能な液晶スペーサー用感光性フィルム、前記液晶スペーサー用感光性フィルムに使用される液晶スペーサー用感光性樹脂組成物、さらに、前記効果を有する液晶スペーサーの製造方法を提供することにある。
本発明は、表示装置スペーサー用に使用される感光性フィルムであって、感光性フィルムは感光性樹脂組成物層を有し、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μmであり、感光性樹脂組成物層の膜厚公差が中心値±10%以内であることを特徴とする表示装置スペーサー用感光性フィルムに関する。
また、本発明は、上記表示装置スペーサー用感光性フィルムに用いられる感光性樹脂組成物であって、(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマ、(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、及び(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤、を含有する表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(I)基板上に、上記表示装置スペーサー用感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層が前記基板に接するようにして積層する工程、(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程、(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程、及び(IV)パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する工程を含む表示装置スペーサーの製造方法に関する。
また、本発明は、液晶スペーサー用に使用される感光性フィルムであって、感光性フィルムは感光性樹脂組成物層を有し、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μmであり、感光性樹脂組成物層の膜厚公差が±10%以内であることを特徴とする液晶スペーサー用感光性フィルムに関する。
また、本発明は、上記液晶スペーサー用感光性フィルムに用いられる感光性樹脂組成物であって、(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマ、(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、及び(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤、を含有する液晶スペーサー用感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(I)基板上に、上記液晶スペーサー用感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層が前記基板に接するようにして積層する工程、(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程、(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程、及び(IV)パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する工程を含む液晶スペーサーの製造方法に関する。
本発明の表示装置スペーサー用感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値を1〜10μm、膜厚公差を中心値±10%以内に規定することによって、作業性に優れ、かつコスト低減に寄与し得る、表示ムラのない良好な表示品質で、かつ歩留りのよい表示装置を製造できるものである。本発明の表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物は、前記の効果を有する表示装置スペーサーを好適に製造できるものである。本発明の表示装置スペーサーの製造方法は、上記の効果を有する表示装置スペーサーを歩留り良く製造でき、作業性に優れた表示装置スペーサーを製造できるものである。
また、本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値を1〜10μm、膜厚公差を中心値±10%以内に規定することによって、作業性に優れ、かつコスト低減に寄与し得る、表示ムラのない良好な表示品質で、かつ歩留りのよい液晶表示装置を製造できるものである。本発明の液晶スペーサー用感光性樹脂組成物は、前記の効果を有する液晶スペーサーを好適に製造できるものである。本発明の液晶スペーサーの製造方法は、上記の効果を有する液晶スペーサーを歩留り良く製造でき、作業性に優れた液晶スペーサーを製造できるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の表示装置スペーサー用感光性フィルム及び表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物は、例えば、液晶表示装置、エレクトロクロミックディスプレイや電子ペーパー等、対向する基板間に流動性を有する物質の層を構成してなる表示装置等のスペーサー用途として好適に用いることができる。
本発明の表示装置スペーサー用感光性フィルムは、特に、対向させて配設された基板間に液晶層を有する液晶表示装置に好ましく用いられる。以下、本発明の表示装置スペーサー用感光性フィルム及び表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物について、液晶スペーサー用感光性フィルム及び液晶スペーサー用感光性樹脂組成物を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、液晶表示装置において液晶層の厚さを一定に保つために配設されたスペーサーを形成するために使用する感光性フィルムであって、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μm、好ましくは2〜8μm、さらに好ましくは2〜6μm、最も好ましくは3〜6μmで、膜厚公差が±10%以内、好ましくは0.2〜10%、さらに好ましくは0.2〜5%の膜厚精度を有する。
液晶スペーサー用感光性フィルムは、後述するように、支持体フィルム上に、前記液晶スペーサー用感光性樹脂組成物の層を有してなる。また、本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層の上に、カバーフィルムが積層されていてもよい。本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、さらに、任意の層を有していてもよい。
感光性樹脂組成物層の膜厚は、以下の方法で測定することができる。
まず、支持体フィルム上に感光性樹脂組成物層が形成された感光性フィルムの感光性樹脂組成物層側を、ホットロールラミネータを用いて、表面平滑性の高いガラス板に転写する。ここでガラス板の平滑性は、Ra(算術平均粗さ)が、0.01μm以下のものを使用することが望ましい。
その後、支持体フィルム側から適量な紫外線を照射し、支持体フィルムをはく離して、感光性樹脂組成物層付きガラス板を作製する。ガラス表面を傷つけない程度の力で、カッターナイフ等で感光性樹脂組成物層に切り込みを入れ、この部分のガラス表面を露出し、この切り込みに交差するように触針式表面粗さ計の針先を走査させ、感光性樹脂組成物層表面とガラス表面との段差を読み取ることで、測定することができる。
転写する際のローラーの加熱温度は、10〜180℃とすることが好ましく、20〜160℃とすることがより好ましく、30〜150℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃未満では、感光性樹脂組成物層とガラス板との密着性が低下する傾向があり、180℃を超えると、感光性樹脂組成物層の構成成分が熱硬化あるいは熱分解する傾向がある。
また、転写時の圧着圧力は、線圧で50〜1×10N/mとすることが好ましく、2.5×10〜5×10N/mとすることがより好ましく、5×10〜4×10N/mとすることが特に好ましい。この圧着圧力が、50N/m未満では、感光性樹脂組成物層とガラス基板との密着性が低下する傾向があり、1×10N/mを超えると、ガラス基板が破壊される傾向がある。
感光性樹脂組成物層とガラス基板との密着性をさらに向上させる点から、基板を予熱処理することもできる。この時の予熱温度は、30〜180℃とすることが好ましい。
ここで、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値は1〜10μmであり、2〜8μmが好ましい。感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1μm未満、もしくは10μmを超えて大きい場合には、液晶層厚が、液晶表示素子として十分機能する最適範囲から外れてしまい、表示装置としての機能を失う。
感光性樹脂組成物層の膜厚公差は中心値±10%以内、好ましくは0.2〜10%、さらに好ましくは0.2〜5%であり、この範囲の膜厚公差で感光性樹脂組成物層を形成した感光性フィルムを用いて液晶スペーサーを形成した場合には、画面に表示ムラが認められない良好な表示品質の液晶表示装置を得ることができる。
また、このとき液晶スペーサー用感光性フィルムの感光性樹脂組成物層の厚さについては、中心値に対して±0.1μm以内であることが好ましく、中心値±0.05μm以内であることがより好ましく、中心値±0.03μm以内であることが特に好ましい。
本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、支持体フィルム上に、前記感光性樹脂組成物の層を有してなる。
本発明における支持体フィルムとしては、公知のものを使用することができるが、基板上に液晶スペーサー用感光性フィルムを貼り合わせる点及び後述する(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程の前に支持体フィルムをはく離する点で特に好適であるという理由から、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン等が挙げられる。
また、本発明に用いる支持体フィルムの厚さとしては、特に制限はないが、5〜150μm程度好ましい。
本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、前記感光性樹脂組成物層を構成する各成分を溶媒に均一に溶解又は分散した溶液を、支持体フィルム上に塗布、乾燥し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層を形成することにより得られる。
本発明における感光性樹脂組成物層を前記支持体フィルムに形成する方法としては、公知の塗布方法を用いることができ、例えば、ドクターブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ロールコーティング法、スクリーンコーティング法、スピナーコーティング法、インクジェットコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、グラビアコーティング法、カーテンコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。
乾燥温度は、60〜130℃とすることが好ましく、乾燥時間は、1分〜1時間とすることが好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物層の厚さは、前述した通り、液晶表示装置とした場合の電気的特性や液晶の配向特性を考慮して、1.0〜10μmとすることが好ましく、2〜8μmとすることが特に好ましい。
また、本発明における感光性樹脂組成物層の粘度は、後述するロール状の液晶スペーサー用感光性フィルムとした場合に、感光性フィルムの端面から感光性樹脂組成物がしみ出すことを1カ月以上防止する点及び感光性フィルムを切断する際に、感光性樹脂組成物の破片が基板に付着して引き起こされる露光不良や現像残り等を防止する点から、30℃において、15〜100MPa・sであることが好ましく、20〜90MPa・sであることがより好ましく、25〜80MPa・sであることが特に好ましい。
なお、粘度は、直径7mm、厚さ2mmの該感光性樹脂組成物試料の厚さ方向に、30℃及び80℃で1.96×10−2Nの荷重を加えて厚さの変化速度を測定し、この変化速度からニュートン流体を仮定して粘度に換算した値である。
本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層の上に、さらにカバーフィルムが積層されていてもよい。
カバーフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等からなる厚さ5〜150μm程度のフィルムが挙げられる。
このようにして得られる液晶スペーサー用感光性フィルムは、ロール状に巻いて保管し、使用できる。
液晶スペーサーは、液晶層の厚さを一定に保つために必要な強度及び硬度を有するために、(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマ、(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、及び(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤を含有する液晶スペーサー用感光性樹脂組成物からなることが好ましい。
本発明における(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマとしては、その組成や合成方法に特に制限はないが、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体に、少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の1個の官能基を有する化合物を反応させて得られる側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合体等を使用することができる。
前記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体の製造に用いられるビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、イソシアン酸エチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
このような、側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合体の製造には必要に応じ、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル単量体以外のビニル単量体を共重合させることができる。これらのビニル単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸2−クロロエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸2−フルオロエチル、メタクリル酸2−フルオロエチル、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキシルマレイミド、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
官能基を有するビニル共重合体に反応させる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基等の1個の官能基を有する化合物としては、前述のビニル単量体と同様の化合物が挙げられ、これらは、単独で又は2種類上を組み合わせて使用することができる。
また、側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合体のエチレン性不飽和基濃度は、1×10−4〜6×10−3モル/gとすることが好ましく、2×10−4〜5×10−3モル/gとすることがより好ましく、3×10−4〜4×10−3モル/gとすることが特に好ましい。このエチレン性不飽和基濃度が1×10−4モル/g未満では、液晶スペーサーとした場合に、表示品質確保のための硬度向上効果が十分に得られない傾向があり、6×10−3モル/gを超えると、側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合体を製造する際にゲル化を起こす傾向がある。
本発明における(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値)は、耐熱性、塗布性、後述する液晶スペーサー用感光性フィルムとした場合のフィルム性(フィルム状の形態を保持する特性)、溶媒への溶解性及び後述する現像工程における現像液への溶解性等の観点から、1,000〜300,000とすることが好ましく、5,000〜150,000とすることがより好ましい。
本発明においては(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマを含有することが好ましいが、必要に応じて、光重合性不飽和基を有しない、いわゆるバインダポリマーを併用することができる。
前記バインダポリマーとしては特に制限はなく、例えばビニル共重合体が挙げられ、ビニル共重合体に用いられるビニル単量体としては、前述の水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体の製造に用いられるビニル単量体、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル単量体以外のビニル単量体が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明における(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマは、後述する(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程において、公知の各種現像液により現像可能となるように酸価を規定することができる。
例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン等のアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を50〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、50mgKOH/g未満では、現像が困難となる傾向があり、260mgKOH/gを超えると、耐現像液性(現像により除去されずにパターンとなる部分が、現像液によって侵されない性質)が低下する傾向がある。
また、水又はアルカリ水溶液と1種以上の界面活性剤とからなるアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を、16〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、16mgKOH/g未満では、現像が困難となる傾向があり、260mgKOH/gを超えると、耐現像液性が低下する傾向がある。
本発明における(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート等が挙げられる。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート(ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート)、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸等が拳げられる。
上記2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。
上記グリシジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル)プロパン等が拳げられる。
上記分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、エチレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明における(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア−369、チバスペシャリティーケミカルズ株式会社商品名)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(イルガキュア−907、チバスペシャリティーケミカルズ株式会社商品名)等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールに置換した置換基は同一でも相違していてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。また、フォトリソグラフィー工程における密着性及び感度の観点から、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が好ましく、液晶スペーサーとした場合の可視光線透過率の観点から2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オンがより好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明における(a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマの使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、10〜80重量部とすることが好ましく、20〜75重量部とすることがより好ましく、25〜73重量部とすることが特に好ましく、30〜70重量部とすることが極めて好ましい。この使用量が10重量部未満では、塗布性あるいは後述する液晶スペーサー用感光性フィルムとした場合のフィルム性が低下する傾向があり、80重量部を超えると、光硬化性あるいは耐熱性が低下する傾向がある。
本発明における(b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物の使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、10〜80重量部とすることが好ましく、20〜75重量部とすることがより好ましく、25〜73重量部とすることが特に好ましく、30〜70重量部とすることが極めて好ましい。この使用量が10重量部未満では、光硬化性あるいは耐熱性が低下する傾向があり、80重量部を超えると、塗膜性あるいは液晶スペーサー用感光性フィルムとした場合のフィルム性が低下する傾向がある。
本発明における(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤の使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、0.05〜20重量部とすることが好ましく、0.1〜15重量部とすることがより好ましく、0.15〜10重量部とすることが特に好ましい。この使用量が0.05重量部未満では、光硬化が不十分となる傾向があり、20重量部を超えると、後述する(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程において、感光性樹脂組成物層の活性光線照射表面での活性光線の吸収が増大して、内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤などの密着性付与剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、重合禁止剤等を(a)、(b)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
さらに、本発明における感光性樹脂組成物は、必要に応じて溶媒に溶解又は分散して用いることができる。前記溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、酢酸エチル、乳酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
以下、本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムを用いて、液晶表示装置における液晶スペーサーを製造する方法の一例を説明する。
〔(I)基板上に、感光性樹脂組成物層が接するように前記液晶スペーサー用感光性フィルムを積層する工程〕
本発明で使用される基板は、特に制限はなく、例えば、セラミック板、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。この基板上には、絶縁層、ブラックマトリックスの層、カラーフィルターの層、ITO等の電極、TFT等が設けられていてもよい。
本発明において、基板上に、感光性樹脂組成物層が接するように前記液晶スペーサー用感光性フィルムを積層する方法としては、感光性樹脂組成物層にカバーフィルムが接して存在しているときは、そのカバーフィルムを除去後、基板上に感光性樹脂組成物層が接するように、圧着ロールで圧着させること等により行うことができる。
圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱手段を備えたものであってもよく、加熱圧着する場合の加熱温度は、10〜180℃とすることが好ましく、20〜160℃とすることがより好ましく、30〜150℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃未満では、感光性樹脂組成物層と基板との密着性が低下する傾向があり、180℃を超えると、感光性樹脂組成物層の構成成分が熱硬化あるいは熱分解する傾向がある。
また、加熱圧着時の圧着圧力は、線圧で50〜1×10N/mとすることが好ましく、2.5×10〜5×10N/mとすることがより好ましく、5×10〜4×10N/mとすることが特に好ましい。この圧着圧力が、50N/m未満では、感光性樹脂組成物層と基板との密着性が低下する傾向があり、1×10N/mを超えると、基板が破壊される傾向がある。
液晶スペーサー用感光性フィルムを前記のように加熱すれば、基板を予熱処理することは必要ではないが、感光性樹脂組成物層と基板との密着性をさらに向上させる点から、基板を予熱処理することが好ましい。この時の予熱温度は、30〜180℃とすることが好ましい。
このようにして、本発明の液晶スペーサー用感光性フィルムの感光性樹脂組成物層を基板上に積層することができる。
〔(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程〕
本発明において、感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する方法としては、基板上に積層された前記感光性樹脂組成物層にフォトマスクを介して、公知の活性光線を照射する方法等が挙げられる。この際、感光性樹脂組成物層上の支持体フィルムを除去した後に、活性光線を像的に照射することもできるが、前記支持体フィルムが存在する場合には、この支持体フィルムも介して活性光線が照射されることとなる。
また、本発明における活性光線としては、公知の活性光源が使用でき、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等が挙げられ、紫外線を有効に放射するものであれば特に制限されない。
この時の活性光線の照射量は、通常、10〜1×10mJ/cm(i線(波長365nm)における測定値)であり、照射の際に、加熱を伴うこともできる。この活性光線照射量が、10mJ/cm未満では、硬化が不十分となる傾向があり、1×10mJ/cmを超えると、感光性樹脂層が変色する傾向がある。
〔(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程〕
本発明における現像方法としては、アルカリ水溶液、水系現像液、有機溶剤等の公知の現像液を用いて、スプレー、シャワー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像を行い、不要部を除去する方法等が挙げられ、中でも、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液を用いることが好ましい。
アルカリ水溶液の塩基としては、水酸化アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等)、炭酸アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの炭酸塩若しくは重炭酸塩等)、アルカリ金属リン酸塩(リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等)、アルカリ金属ピロリン酸塩(ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等)、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミンなどが挙げられ、中でも、水酸化テトラメチルアンモニウム等が好ましいものとして挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、0.1〜5重量%であることが好ましい。
現像温度及び時間は、本発明における感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調整することができる。
また、アルカリ水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させることができる。
また、現像後、光硬化後の感光性樹脂組成物層に残存したアルカリ水溶液の塩基を、有機酸、無機酸又はこれらの酸水溶液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知方法により酸処理(中和処理)することができる。
さらに、酸処理(中和処理)の後、水洗する工程を行うこともできる。
〔(IV)パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する工程〕
本発明において、パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する方法としては、熱風放射、赤外線照射加熱等の公知の方法が挙げられ、基板上にパターンが形成された感光性樹脂組成物層が有効に加熱される方法であれば特に制限されない。
加熱時の温度は、140〜300℃とすることが好ましく、150〜290℃とすることがより好ましく、160〜280℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、140℃未満では、熱硬化の効果が不十分となる傾向があり、300℃を超えると、感光性樹脂組成物層の構成成分が熱分解する傾向がある。
また本発明において、パターンを形成した感光性樹脂組成物層の基板密着性を向上させること、耐薬品性を向上させること等を目的に、前述の(III)工程後、パターンを形成した感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する工程を行うことができる。
本発明において、パターンを形成した感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する方法としては、基板上にパターンが形成された感光性樹脂組成物層に公知の活性光線が有効に照射される方法であれば特に制限されない。
また、本発明における活性光線としては、前述の(II)工程で使用できる公知の活性光源が挙げられ、紫外線等を有効に放射するものであれば特に制限されない。
この時の、活性光線の照射量は、通常、1×10〜1×10J/mであり、照射の際に、加熱を伴うこともできる。この活性光線照射量が、1×10J/m未満では、光硬化の効果が不十分となる傾向があり、1×10J/mを超えると、感光性樹脂組成物層が変色する傾向がある。
以上に挙げた方法により、液晶表示装置に液晶スペーサーを形成することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製造例1
〔光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマ溶液(b−1)の作製〕
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1に示した(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表1に示した(2)を4時間かけて均一に滴下した。
(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、重量平均分子量が約25,000のプレポリマーの溶液(固形分35重量%)(p−1)を得た。
Figure 2006343718
さらに、撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、イソシアン酸エチルメタクリレート20重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート28重量部、乳酸メチル7重量部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で70℃に昇温し、反応温度を70℃±2℃に保ちながら、ジブチル錫ジラウリレート0.1重量部と上記で製造した(p−1)との混合物を2時間かけて均一に滴下した。
滴下後、70℃±2℃で2時間撹拌を続け、重量平均分子量が約26,000の光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマの溶液(固形分35重量%)(b−1)を得た。
製造例2
〔バインダポリマー溶液(b−2)の作製〕
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表2に示した(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表2に示した(2)を4時間かけて均一に滴下した。
(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、重量平均分子量が約30,000のバインダポリマーの溶液(固形分35重量%)(b−2)を得た。
Figure 2006343718
実施例1
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)の作製〕
表3に示した材料を、撹拌機を用いて15分間混合し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)を作製した。
Figure 2006343718
〔液晶スペーサー用感光性フィルム(a−1)の作製〕
支持体フィルムとして、50μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)を支持体フィルム上にコンマコーターを用いて均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去し、感光性樹脂組成物層を形成した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層の上に、さらに、25μmの厚さのポリエチレンフィルムを、カバーフィルムとして張り合わせて、液晶スペーサー用感光性フィルム(a−1)を作製した。
〔液晶スペーサー用感光性フィルムの感光性樹脂組成物層膜厚測定〕
得られた液晶スペーサー用感光性フィルム(a−1)のポリエチレンフィルムをはがしながら、厚さ1mm、縦10cm×横10cmのガラス基板上に、感光性樹脂組成物層が接するようにラミネータ(日立化成工業株式会社製、商品名HLM−1500型)を用いて、ロール温度120℃、基板送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×10Pa(線圧は9.8×10N/m)の条件でラミネートして、ガラス基板上に、感光性樹脂組成物層及び支持体フィルムが積層された基板を作製した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、支持体フィルム上方より露光量5×10J/mで(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した。
支持体フィルムをはく離した後、ガラス表面を傷つけない程度の力で、カッター等で感光性樹脂組成物層に切り込みを入れ、この部分のガラス表面を露出した。切り込みは、縦2cm間隔、横2cm間隔の格子状に、合計25ヶ所で作製した。この切り込みに交差するように触針式表面粗さ計の針先を走査させ、感光性樹脂組成物層表面とガラス表面との段差を読み取ることで、感光性樹脂組成物層の膜厚を測定した。
このときの感光性樹脂組成物層の膜厚は、中心値4.20μm、膜厚公差が+1.9%、−2.4%であった。
〔液晶表示装置における液晶スペーサーの製造〕
得られた液晶スペーサー用感光性フィルム(a−1)のポリエチレンフィルムをはがしながら、透明電極が形成された厚さ1mmのガラス基板上に、感光性樹脂組成物層が接するようにラミネータ(日立化成工業株式会社製、商品名HLM−1500型)を用いて、ロール温度120℃、基板送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×10Pa(厚さが1mm、縦10cm×横10cmの基板を用いたため、この時の線圧は9.8×10N/m)の条件でラミネートして、ガラス基板上に、感光性樹脂組成物層及び支持体フィルムが積層された基板を作製した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、活性光線透過部の直径が10μmでパターニングされたフォトマスクを用い、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、フォトマスクと感光性樹脂組成物層表面との間に150μmのギャップを設けて、フォトマスク面垂直上方より露光量5×10J/mで(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を像的に照射した。
次いで、感光性樹脂組成物層上に積層されている支持体フィルムを除去し、0.5重量%の界面活性剤が含有した0.5重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、30℃で40秒間スプレー現像して、感光性樹脂組成物層を選択的に除去して液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなり、液晶スペーサーのパターンが基板から剥がれることなく、上面の直径が10μm、底面の直径が12μm、高さが約4μmの円柱状の形状で良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ約3.2μmで同様のパターン形状が良好に保持されていた。
〔液晶表示装置の表示品質評価〕
得られた液晶スペーサー形成基板に液晶配向剤をスピンコート法により塗布し、180℃で30分間、ボックス型乾燥機で乾燥して乾燥膜厚0.05μmの塗膜を形成した。
次いで、ナイロン製の布を巻きつけたロールを有するラビングマシンを用いて配向膜のラビング処理を行なった。
得られた基板の外縁に、ガラスファイバー入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、液晶スペーサーが形成されておらずラビング処理された配向膜を有する対向板を液晶配向膜面が相対するように、またラビング方向が直行するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。
次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶を充填した後、エポキシ樹脂接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側両面に偏向方向が各基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように偏光板を張り合わせ、液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置に電圧を印加し、表示品質を評価したところ、画面に表示ムラが認められず良好な表示品質であった。
実施例2
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−2)の作製〕
表4に示した材料を、撹拌機を用いて15分間混合し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−2)を作製した。
Figure 2006343718
〔液晶スペーサー用感光性フィルム(a−2)の作製〕
支持体フィルムとして、50μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−2)を支持体フィルム上にコンマコーターを用いて均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去し、感光性樹脂組成物層を形成した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層の上に、さらに、25μmの厚さのポリエチレンフィルムを、カバーフィルムとして張り合わせて、液晶スペーサー用感光性フィルム(a−2)を作製した。
〔液晶スペーサー用感光性フィルムの感光性樹脂組成物層膜厚測定〕
実施例1における液晶スペーサー用感光性フィルム(a−1)をここで得られた液晶スペーサー用感光性フィルム(a−2)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で感光性樹脂組成物層の膜厚を測定した。
このときの感光性樹脂組成物層の膜厚は、中心値4.05μm、膜厚公差が+2.2%、−1.5%であった。
〔液晶表示装置における液晶スペーサーの製造〕
実施例1における液晶スペーサー用感光性フィルム(a−1)をここで得られた液晶スペーサー用感光性フィルム(a−2)に代えた以外は、実施例2と同様にして、液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなり、液晶スペーサーのパターンが基板から剥がれることなく、上面の直径が10μm、底面の直径が12μm、高さが約3.9μmの円柱状の形状で良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ約3.1μmで同様のパターン形状が良好に保持されていた。
〔液晶表示装置の表示品質評価〕
実施例1と同じ方法で液晶表示装置を作製した後、得られた液晶表示装置に電圧を印加し、表示品質を評価したところ、画面に表示ムラが認められず良好な表示品質であった。
比較例1
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)の作製〕
実施例1と同様に、表3に示した材料を、撹拌機を用いて15分間混合し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)を作製した。
〔液晶表示装置における液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層の製造〕
得られた感光性樹脂組成物溶液(V−1)を厚さ1mmのガラス基板上に塗布し、スピンコーターを使用して、1400回転/分で回転塗布して、ホットプレート上で90℃、5分間乾燥して、溶剤を除去し、感光性樹脂組成物層を形成した。
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層の膜厚測定〕
厚さ1mm、縦10cm×横10cmのガラス基板上に、得られた感光性樹脂組成物溶液(V−1)を厚さ1mmのガラス基板上に塗布し、スピンコーターを使用して、1400回転/分で回転塗布して、ホットプレート上で90℃、5分間乾燥して、溶剤を除去し、感光性樹脂組成物層を形成した。
次いで、得られた感光性樹脂組成物層に、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、感光性樹脂組成物層の上方より露光量5×10J/mで(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した。
次いで、ガラス表面を傷つけない程度の力で、カッター等で感光性樹脂組成物層に切り込みを入れ、この部分のガラス表面を露出した。切り込みは、縦2cm間隔、横2cm間隔の格子状に、合計25ヶ所で作製した。この切り込みに交差するように触針式表面粗さ計の針先を走査させ、感光性樹脂組成物層表面とガラス表面との段差を読み取ることで、感光性樹脂組成物層の膜厚を測定した。
このときの感光性樹脂組成物層の膜厚は、中心値3.40μm、膜厚公差が+11.8%、−8.8%であった。
〔液晶表示装置における液晶スペーサーの製造〕
得られた感光性樹脂組成物層に、活性光線透過部の直径が10μmでパターニングされたフォトマスクを用い、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、フォトマスクと感光性樹脂組成物層表面との間に150μmのギャップを設けて、フォトマスク面垂直上方より露光量5×10J/mで(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を像的に照射した。
次いで、0.5重量%の界面活性剤が含有した0.5重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、30℃で40秒間スプレー現像して、感光性樹脂組成物層を選択的に除去して液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなり、液晶スペーサーのパターンが基板から剥がれることなく、上面の直径が10μm、底面の直径が12μm、高さが約3.3μmの円柱状の形状で良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ約2.8μmで同様のパターン形状が良好に保持されていた。
〔液晶表示装置の表示品質評価〕
実施例1と同じ方法で液晶表示装置を作製した後、得られた液晶表示装置に電圧を印加し、表示品質を評価したところ、画面の一部で表示ムラが認められ、表示品質がやや劣るものであった。
比較例2
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−3)の作製〕
表5に示した材料を、撹拌機を用いて15分間混合し、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−3)を作製した。
Figure 2006343718
〔液晶表示装置における液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層の製造〕
比較例1における液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)をここで得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−3)に代えた以外は、比較例1と同様にして、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層を形成した。
〔液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層の膜厚測定〕
比較例1における液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)をここで得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−3)に代えた以外は、比較例1と同様にして、液晶スペーサー用感光性樹脂組成物層の膜厚測定を行った。
このときの感光性樹脂組成物層の膜厚は、中心値3.80μm、膜厚公差が+9.2%、−13.2%であった。
〔液晶表示装置における液晶スペーサーの製造〕
比較例1における液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−1)をここで得られた液晶スペーサー用感光性樹脂組成物溶液(V−3)に代えた以外は、比較例1と同様にして、液晶スペーサーのパターンを形成した。
得られた液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、光硬化した感光性樹脂組成物からなり、液晶スペーサーのパターンが基板から剥がれることなく、上面の直径が10μm、底面の直径が12μm、高さが約3.7μmの円柱状の形状で良好に形成されていた。
次いで、230℃で30分間、ボックス型乾燥機で加熱し、同様に液晶スペーサーのパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、厚さ約3.1μmで同様のパターン形状が良好に保持されていた。
〔液晶表示装置の表示品質評価〕
実施例1と同じ方法で液晶表示装置を作製した後、得られた液晶表示装置に電圧を印加し、表示品質を評価したところ、画面の一部で表示ムラが認められ、表示品質がやや劣るものであった。
本発明における感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μmで、膜厚公差が中心値±10%以内の膜厚精度を有する感光性フィルムを用いることにより、液晶表示装置の画面の表示ムラがなく、良好な表示品質である液晶表示装置を製造することができる。一方、比較例1,2に示したように、感光性フィルムを用いずスピンコーターを使用して塗布して感光性樹脂組成物層を形成した場合、膜厚公差に劣り表示品質が悪くなる。

Claims (6)

  1. 表示装置スペーサー用に使用される感光性フィルムであって、感光性樹脂組成物層を有し、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μmであり、感光性樹脂組成物層の膜厚公差が中心値±10%以内であることを特徴とする表示装置スペーサー用感光性フィルム。
  2. 請求項1記載の表示装置スペーサー用感光性フィルムに用いられる感光性樹脂組成物であって、
    (a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマ、
    (b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、及び
    (c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤、
    を含有する表示装置スペーサー用感光性樹脂組成物。
  3. (I)基板上に、請求項1記載の表示装置スペーサー用感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層が前記基板に接するようにして積層する工程、(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程、(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程、及び(IV)パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する工程を含む表示装置スペーサーの製造方法。
  4. 液晶スペーサー用に使用される感光性フィルムであって、感光性樹脂組成物層を有し、感光性樹脂組成物層の膜厚の中心値が1〜10μmであり、感光性樹脂組成物層の膜厚公差が±10%以内であることを特徴とする液晶スペーサー用感光性フィルム。
  5. 請求項4記載の液晶スペーサー用感光性フィルムに用いられる感光性樹脂組成物であって、
    (a)光重合性不飽和基を有するアクリル系ポリマ、
    (b)少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、及び
    (c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤、
    を含有する液晶スペーサー用感光性樹脂組成物。
  6. (I)基板上に、請求項4記載の液晶スペーサー用感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層が前記基板に接するようにして積層する工程、(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程、(III)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程、及び(IV)パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する工程を含む液晶スペーサーの製造方法。

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