JP2005101485A - 静電気放電保護素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 縦型バイポーラトランジスタ素子を高速動作させることができ、更にレイアウト面積を低く抑制することができると共に、保持電圧及びトリガ電圧等の素子の性能調整が容易な静電気放電保護素子を提供する。
【解決手段】 第2のPウエル20a内には、グラウンドコンタクトとなるラッチアップ防止用P層22が形成され、Nウエル21内には、ウエルコンタクトのN層23と、トリガ電流供給用のN層24と、サイリスタのアノードとなるP層25とが形成され、第1のPウエル20b内には、サイリスタのカソードとなるN層27と、NMOSトランジスタのソース28及びドレイン29が形成されている。NMOSトランジスタ40のドレインはトリガ電流供給用N層24に接続されており、ソースはグランド線Vssに接続されている。カソード及びP層22はグランドに接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明はチップ上に設けられ静電気放電から内部回路を保護するオンチップ静電気放電保護素子に関し、特に、ターンオン速度の高速化を図ったサイリスタ(Silicon-Controlled Rectifier:以下、SCRという)型静電気放電保護素子に関する。
近時、半導体デバイスが複雑化し高密度化しているため、その製造工程における組立工程中等において、静電気放電(ESD:Electro static Discharge)によって半導体デバイスが破壊されるという問題が発生し始めている。その対策として、半導体デバイスのチップ内に、静電気放電の電流を安全な経路で効率的に放電させて内部回路の素子を保護するオンチップ静電気放電保護素子(以下、ESD保護素子ともいう)が設けられている。
特に、CMOSトランジスタのチップの場合、微細化が進行して、ゲート酸化膜が極めて薄くなってきており、ゲート酸化膜の耐電圧が低下しているので、ESD放電に対して著しく敏感となっている。つまり、静電気放電保護素子が低インピーダンスになり始める電圧(トリガ電圧)と、ゲート酸化膜の耐電圧との差が小さくなってきているので、大量の電流が流れると、ゲート酸化膜に許容以上の電圧が印加されて、破壊に至る危険性が高くなってきている。従って、近時の静電気放電保護素子には、ゲート酸化膜の耐電圧の低下に伴い、クランプ電圧と共にトリガ電圧を低くすることが要求されている。
一般に、高速動作を要求されるCMOSトランジスタ回路の入力回路は、低いRC遅延を必要としているので、静電気放電保護回路を付加することにより、付加容量を低くする必要があるため、一般に広く使用されている大きな保護抵抗を使用することはできない。また、付加容量の点以外にも、製造コストの観点からも、保護素子のレイアウト面積を小さくすることが要求されている。
特に、SCRを利用して、ESD現象によって生じる損傷からチップを保護する方法は、SCRが他の保護素子と比較して極めて低容量であり、レイアウト面積も小さく、かつ極めて低い保持電圧を持つという優れた利点を有することから、多用されてきた。このSCR型静電気放電保護素子に関しては、特許文献1乃至3及び非特許文献1に記載されている。
図27は従来例1の静電気放電保護素子である低電圧トリガSCRのレイアウトを示す平面図、図28は図27に示すA−A線による断面図である。図27及び28に示すように、従来例1の静電気放電保護素子は、P半導体基板1の表面に、第1のPウエル3aと、Nウエル2と、第2のPウエル3bとが形成されており、Nウエル2における素子分離絶縁膜6に仕切られた領域に、SCRのアノードとなるP領域4と、Nウエル電位固定用電極となるN領域5とが形成され、このNウエル2に隣接するPウエル3b内にNMOSトランジスタのソースドレインとなる1対のN領域9と、このN領域9間の基板上にゲート電極8が形成されている。また、このN領域9のうち、NMOSトランジスタのドレイン部分(P領域4側のN領域9)が、Nウエル2に接続されており、NMOSトランジスタのソース部分(反対側のN領域9)が、SCRのカソードとなっている。
入力パッドは、Nウエル電位固定用電極のN領域5と共に、入力信号及び電源ライン等に接続されている。また、グラウンドパッドは、SCRのカソードとなるN領域9に接続されている。更に、符号7はラッチアップ防止用のP領域であり、接地に接続されてガードリングとなる。なお、図24においては、ガードリングの一部のみを示している。
SCRに接続される入力パッドに正の過電圧静電気が加わると、NMOSトランジスタのドレイン側PN接合がアバランシェブレイクダウンを起こし、MOSトランジスタが基板を経由してPガードリングに向かってホール電流を流すことにより、基板電位を上昇させる。これは、SCRのカソード(NMOSトランジスタのソース)底面の電位を上昇させて、N/Pダイオードが順バイアスされて、横型NPNバイポーラ素子11を導通させる要因となる。また、Nウエル2内に電流が流れることで、Nウエル2内に電位差が生じて、アノード(Nウエル2中のP領域4)底面の電位が、Nウエル電位固定用電極を構成するN領域5の電位に比較して低下することで、P/Nダイオードが順バイアスされて、縦型PNPバイポーラ素子12が導通することになる。この際に,縦型バイポーラ素子12は、基板に電流を供給するので、横型バイポーラ素子11の導通を促進するという正のフィードバックが生じる。このため、1ナノ秒程度の時間内に、低抵抗の電流経路がアノード(P領域4)−カソード(N領域9)間に形成される。この保護動作時には、ターン・オン・インピーダンスが極めて低いことから、大きな電流が流れる場合でも、クランプ電圧が極めて低く、このため、この従来例1のSCRは、低電圧トリガSCRと呼ばれている。このように、SCRは、一般的に、消費電力を抑制することができるため、破壊電流が高く、また、クランプ電圧が低いことから、理想的な静電気放電保護素子であるといえる。
図29は横軸に電圧をとり、縦軸に電流をとって、各種SCRの特性を比較したグラフ図である。SCRは、トリガ電流を超えるとラッチ動作が生じ、低抵抗な電流経路が生じて電圧が低くなり、この現象を、一般に、スナップバックするという。図29に示すように、前述の従来例1の低電圧トリガSCR等の一般的なSCRのトリガ電流は、1乃至10mAと極めて低くなっている。また、SCRの動作を保持できる最低の電流値(保持電流)も10乃至100mAと低く、SCRの動作時の最小電圧(保持電圧)も、通常、1V程度と極めて低くなっている。更に、ダイナミック抵抗も1乃至2Ωと、MOS型ESD保護素子に比べて低いため、サージ電流流入時に被保護素子に過度な電圧が加わることを防止できる。更にまた、SCR自身の破壊電流も高いので、全体的な保護性能は他の保護素子に比べて優れている。
なお、SCRの保護性能、つまり、保持電圧、ダイナミック抵抗及び低抵抗になるまでの遷移時間は、アノード−カソード間隔に依存していて、高速動作する高性能のSCRを作るためには、その間隔を最小にする必要があると記載されている文献もあるが、実際は、横方向NPNバイポーラトランジスタ11の性能が低いために、それがSCRの性能を決めているという指摘も多い。
この点から考えると、低電圧トリガSCRは、Nウエル−カソード間を狭くできない場合が多く、遷移時間が極めて長くなる場合があり、このため、ESD保護性能が大きく低下すると考えられる。
なお、トリガする電流を供給する回路は、従来例1の回路に限らず、一定の電圧を超えると電流が流れ始める回路とすればよく、直列にダイオードを接続した回路等もある。
図30は特許文献4に記載の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図であり、図31は図30に示すB−B線による断面図である。この静電気放電保護素子においては、NMOSトランジスタの代わりに、第2のPウエル3b内に直接トリガタップとなるP領域10が形成されている。このP領域10によるトリガ電流供給により、基板電位を上昇させる。基板電流を供給する回路として、N型MOSFETを使用し、ソースと、P領域とを接続する回路を基板バイアス回路としている。更に、SCRのトリガ方式に関しては、特許文献8及び10に、Nウエル2に電流を供給する方式に関する記載がある。図32は特許文献10に記載の静電気放電保護素子を示す断面図であり、図33は特許文献8に記載の静電気放電保護素子を示す断面図である。特許文献10に記載の静電気放電保護素子は、図32に示すように、Nウエル領域2にアノード電極4とのPNダイオードを形成して、それにトリガ回路を接続している。これは、V−PNPトリガSCRと呼ばれている。また、特許文献8に記載の静電気放電保護素子は、図33に示すように、アノード−カソード間にトリガタップ(N層5b及びP層10)を配置して、このトリガタップに相互に電流を供給して、トリガ動作の高速化を図っている。
更に、従来の静電保護素子においては、特許文献5の図2a、特許文献6の図8、非特許文献1及びそれらについて上記説明に記載されているように、電源電圧が低い場合には、SCRの保持電圧が、通常動作中でラッチアップしてしまう可能性があるため、図34に示すように、基板又はNウエルの電位固定用電極に抵抗素子を付加して、保持電圧等の特性を調整できるような回路構成にしている。これらは、一般に保持電圧調整型SCRと呼ばれている。この保持電圧調整型SCRは、SCRを構成する各バイポーラ素子のベース抵抗を小さく設定することにより、SCR動作を保つ最小の電流値(保持電流)を高くすることができる。そして、図29に示すように、SCRのI−V特性から保持電流が決まると、それに対応して保持電圧が決まることになる。
しかしながら、外部抵抗で保持電圧を調整できるようにするためには、このような回路構成の場合、SCR構造内部に設けられたNウエル抵抗、Pウエル抵抗を十分低くする必要があるが、通常の高抵抗基板を使用したSCR、又は、STI(Shallow Trench Isolation)プロセスを使用したSCRでは、抵抗値を低くできないため、実現が困難とされていた。この点に鑑みて、特許文献7及び本願発明者等の発明である特許文献9には、Pウエル抵抗及びNウエル抵抗を低くするようなレイアウトが記載されている。
特許文献7及び非特許文献3には、前述の特許文献4に記載のトリガ方法を改善しつつ、特許文献5及び6の課題である保持電圧を外部抵抗で調節する方法を可能にした静電気放電保護素子であるSCRが記載されている。これらは、HHI−SCRとも呼ばれているが、保持電圧調整型SCRの考え方を踏襲している。図35は特許文献7に記載のSCRのレイアウトを示す平面図であり、図36(a)は図35に示すC−C線による断面図であり、図36(b)は図35に示すD−D線による断面図である。図35、図36(a)及び(b)に示すように、特許文献7に記載のSCRは、アノード及びカソードを分割して、その間にNウエル電位制御用電極及びPウエル電位制御用電極を挿入している。つまり、この構造では、実効的なNウエル抵抗及びPウエル抵抗を小さくすることができる。
非特許文献3には、Nウエル中のNウエル電位制御用電極と入力端子との間の接続個数を変えることにより、実効的なNウエル抵抗を調節し、外部抵抗との2つの抵抗値の組み合わせで保持電圧を調節しているとの記載がある。この外部抵抗値の設定は、予め低い値(例えば、2乃至10Ω程度)を目標に、Nウエル中のNウエル電位制御用電極と入力端子との間の接続個数を変更する等の調節及び設計を行う。そして、SCRのトリガ動作中には、抵抗素子と、Pウエル電位制御用電極7及びカソード9と間のPNダイオード(Pウエル抵抗を含む)との並列回路に電流が供給される。トリガ電流は、カソード間のP領域に供給されるため、効率的にトリガがかかるとされている。実際、特許文献7及び非特許文献3においては、Pウエル/Nダイオードの抵抗値は低いため、電流のほとんどが抵抗素子に分流されていると記載されている。
また、非特許文献3及び特許文献7に記載されているSCRでは、NMOSをトリガ素子(トリガ電流供給素子)として使用している。このため、SCRが低抵抗になるまでは、トリガ素子が抵抗素子を経由して電流を放電しているので、そのI−V特性はNMOSのI−V特性に類似している。保持電圧調整型SCRでは、通常のSCRに比べてトリガ電流及び保持電流共に、極めてに高い値に設定して制御できる。更に、非特許文献3に詳細な特性が記載されているように、このSCRは、トリガ電圧も十分に低い値になっている。
更にまた、図37は特許文献7の静電気放電保護素子の他の実施例を示す断面図である。図37に示すように、特許文献7には、他の実施例として、2つのトリガ素子を夫々Nウエル電位制御電極5及びPウエル電位制御電極7に接続し、各抵抗素子に夫々のトリガ回路から電流を供給して2箇所でSCRをトリガする方式に関する記載がある。図37に示すように、保持電圧制御型SCRに基板トリガ方式を適用する場合、Pウエル電位制御用電極7とグラウンド端子との間に抵抗素子が接続される。そして、SCRのトリガ動作中には、抵抗素子と、Pウエル制御用電極及びカソード間とのPウエル/Nダイオード(Pウエル抵抗を含む)とのへ入れる回路に電流が供給される。通常の構造では、Pウエル/Nダイオードの抵抗値は高いので、電流のほとんどは抵抗素子に分流されている。従って、クランプ電圧は、Pウエル電位制御用電極7とグランド素子間の抵抗素子の抵抗値で決まるので、この抵抗値の設定はあらかじめ低い値を目標に設計を行う。
更にまた、特許文献11には、低電圧トリガSCRに対して、「a triggering voltage adapter network and a holding voltage adapter network」を適用して、保持電圧及びトリガ電圧を制御する方式に関する記載がある。更にまた、特許文献12には、SCRに使用する素子分離をSTIではなく、通常のMOS−likeな構造を使用して、素子分離をし、各バイポーラ素子の電流増幅率を高くするという記載がある。なお、これらの素子分離構造に関しては、特許文献12の従来の技術を説明している図2A及び2Bに記載されている。
米国特許5,225,702号明細書 米国特許5,465,189号明細書 米国特許5,502,317号明細書 特開平09−107074号公報 (第3−7頁、第13図) 米国特許5,012,317号明細書 米国特許4,939,616号明細書 米国特許出願公開第2002/0153571号明細書 米国特許出願公開第2003/0075726号明細書 米国特許出願公開第2002/0083250号明細書 特開2003−203985号公報 米国特許出願公開第2003/0164508号明細書 米国特許出願公開第2003/0213971号明細書 Chatterjee A.、Polgreen T.,「A low-voltage triggering SCR for on-chip ESD protection at output and input pads」,IEEE Electron Device Letters,1991年1月,第12巻,第1号,p.21−22 Ameraskera et al.,「Substrate Triggering and Salicide Effects on ESD Performance and Protection Circuit Design in Submicron CMOS Processes」,IEDM,1995年,p.547−550 Markus P. J. Mergens et al.,「High Holding Current SCRs (HHI-SCR) for ESD Protection and Latch-up Immune IC Operation」,Electrical Overstress / Electrostatic Discharge Symposium Proceedings 2002 (1A.3.1) J. Wu et al.,「Breakdown and latent damage of ultra-thin gate oxides under ESD stress conditions」, Electrical Overstress / Electrostatic Discharge Symposium Proceedings,2002年,p.287−295
しかしながら、CMOSLSIの微細化に伴い、ゲート酸化膜薄膜化が進行しており、過大な電圧印加に対して、内部回路が極めて脆弱になってきている。非特許文献4で指摘されているように、特許文献1乃至3に記載の低電圧トリガSCRでは、低抵抗になるまでの遷移時間が長く、その間に電圧がオーバーシュートしてしまうため、内部素子に過大な電圧が印加されてゲート酸化膜破壊を起こす等の危険性がある。遷移時間は、アノード−カソードの間隔が広くなる程長くなることが知られているが、低電圧トリガSCRでは、その間隔が狭められないことも一因である。この現象は低電圧トリガSCRに限らず、前述の従来のSCRでも同様である。
従来の低抵抗基板を使用した製品においては、保持電流を高く設定する必要があるSCRでは、アノード−カソード間隔を広くすることにより保持電圧を高くして、所望の値に設定していた。この方法では、トリガ電流も高くならざるを得ない。このようなSCR構造では、トリガ回路が主にサージ電流を放電しているため、トリガ回路とSCR構造内部の電流経路の抵抗値との和によりトリガ電圧が決まる。通常、保持電圧が極めて低いSCRでは、トリガ電流も10mA程度と極めて低いため、トリガ電圧は高くならない。これらの抵抗値に関して注意を払う必要はなかった。しかしながら、そのトリガ電流値は、一般的に、0.1乃至1A程度であり、これら抵抗値が無視できない場合がある。このSCR構造内部の電流経路の抵抗値は、計算が容易ではなく、高くなりがちであり、その抵抗値が高い場合は、トリガ電圧が高くなる危険性がある。例えば、図27に示す低電圧トリガSCRではNウエル中の抵抗値が、図32に示す特許文献10に記載のSCRではP/Nウエルダイオード(P領域4−N領域5間)の抵抗値が、図30に示す特許文献4に記載のSCRではトリガ用P層10から基準電位のガードリング用P層10までの抵抗値が、トリガ電圧を増加させる原因になる。また、特許文献1乃至3に記載のSCRでは、トリガ素子がSCR構造の一部を形成している。そのため、トリガ素子の抵抗値を自由に変更できず、トリガ電圧の調整に大きな制限があるという問題点がある。
一方、高抵抗基板を使用した製品のSCRにおいては、このような保持電圧調整が困難とされており、実際は、例えば、ダイオードを直列に接続して、全体の保持電圧値を高くする方式が採用されている。従って、保持電圧を高く使用とする試みが広く行われていないため、特許文献4、8及び10に記載されているSCRのトリガ方式は、一般に、トリガ電流が極めて低く、その寄生抵抗の影響が無視でき、これらの問題が顕在化していない。
また、特許文献7及び非特許文献3に記載されているHHI−SCRでは、トリガ電流の増加を抑制しながら保持電圧を調整するため、外部抵抗に電流をシャントして、これら抵抗が影響しないような回路を採用している。非特許文献3においては、その外部抵抗と電流のとの積が0.7V程度になり、ダイオードを順方向にバイアスするとSCRがトリガするとの記載がある。しかしながら、そのためには、SCRを構成するもう一方のバイポーラ素子がオンする必要があるため、トリガ電流はより大きな値が必要である。この点から考えると、このような構造を採用すると、外部抵抗値が高い値に設定されている場合、トリガ電圧が高くなる可能性が高い。従って、前述したように、特許文献7及び非特許文献3に記載されているSCRは、外部抵抗が低い範囲の値になっている。
ダイオードの応答速度は、外部から電圧を印加して電流を供給する場合には、極めて遅いことが知られているが、その場合、SCRの応答時間が長くなる虞がある。その原因の一つには、ダイオードの抵抗が高く、ダイオードそのものに電流が直接供給されないことにある。また、もう一つの原因として、一方のバイポーラ素子が動作中に、他方のバイポーラ素子が動作していないということもある。特許文献7では、回路構成を工夫することにより、この問題の解決を図っている。しかしながら、図37に示す特許文献7に記載の保持電圧調整型SCRのように、異なるトリガ素子で2重にトリガをかける方式は、特許文献7にも記載されているように、トリガ素子自身が電流を流し始めるタイミングが揃わない場合がある。従って、例えば、Nウエル側に電流が流れる場合、PNダイオードから放出されるホール電流はPウエル電位制御電極へ流れ込むが、その抵抗値は一般に低く設定されているため、トリガ電流が高くなってしまうという問題点がある。
また、トリガ動作の観点から考えてみると、特許文献7及び非特許文献3でも指摘されているように、SCRのトリガを効率的にするためには、アノード・カソード間の対向する領域に近いPNダイオードを順バイアスする方が効率的である。しかしながら、図28に示すように、特許文献10に記載のトリガ素子が接続されるPNダイオードは、SCRの電流経路であるアノード−カソード間とは、逆側の位置で電流が流れてしまうため、トリガが効率的でなく、動作速度が低下するという問題点がある。なお、特許文献10等に記載されているNウエルにトリガ電流を供給する方式では、Nウエル抵抗を低くできないため、保持電圧制御の観点から好ましくない。特許文献8の2重トリガ方式においては、アノード−カソード間隔が離れすぎているため、ダイナミック抵抗が高くなるだけでなく、カソード−Nウエル間にトリガタップを設ける場合には、SCRの動作速度を著しく低下させる場合がある。
上述の如く、SCRを構成する縦型バイポーラトランジスタ素子12を高速に導通させるような構造が必要であること、トリガ電圧を低くする必要があること、レイアウト面積を低く抑制する必要があることという要求に応えることができる静電気放電保護素子は従来存在せず、この種の静電気放電保護素子の開発が強く求められている。
また、前述の背景技術において説明したように、SCRの保持電圧を安定的に調整することは重要である。特に、近年、STIプロセス(Shallow Trench Isolation:浅溝埋込分離)が使用されるようになっており、ウエル中の抵抗が大きくばらつくことが多くなっている。実際問題として、Nウエル抵抗、基板抵抗は、Nウエル中のN領域及びPウエル中のP領域の面積又はレイアウトに依存することが多く、SCRを構成する各バイポーラ素子の電流増幅率もプロセスの変更等でずれている可能性があり、SCRを製品に適用する場合には、試作及び評価によって、保持電圧などの性能をあわせこむことが必要であるという問題点がある。更に、特許文献7に記載のSCRにおいては、外部抵抗で調整できる程度にNウエル抵抗及びPウエル抵抗を下げることが必要であるが、実際は、図27、図28(a)及び(b)に示すように、電極を横側に配置している関係で、実質的な抵抗率は下がりにくく、横方向に抵抗分布が生じる。このため、SCRの保持電流は、最大の抵抗となるアノード及びカソード電極のほぼ中央部分で決まってしまう。よって、保持電流を極めて高く設定しなければならない場合には、所定の値まで抵抗が下がらないため、分割を多くしなければならなくなり、分割数が少ないと保持電流を制御できず、分割数を予め多くしておくと、レイアウト面積が極めて広くなるという問題点がある。
更にまた、SCRの保持電圧を、先に述べたカソード−Nウエルエッジ間隔を離すことで調整している場合には、動作速度の低下をもたらすというだけではなく、プロセス変更などで、保持電圧などのパラメータがずれた場合に、レティクルを新規に用意しなければならないし、それまで工場で製造されているウエハを廃棄しなければならないという高いリスクを負うことになり、SCRの適用に大きな制約を与えているという課題がある。
更にまた、特許文献6に記載の静電気放電保護素子は、Nウエル中の2つのN領域の間にP領域を挿入して、そのN領域間に抵抗素子を付加しているだけの構造であり、これでは、SCR素子をオンさせるにはNウエルの耐圧40V以上の電圧が、被保護素子に印加されてしまう。従って、現在の微細な素子では、耐電圧がこの値をはるかに下回っているので、適用できない。
更にまた、特許文献11は低電圧トリガSCRの変形例であり、前述したように、動作速度及びトリガ電圧の調整方法に問題がある。更にまた、特許文献12においては、その明細書中に各バイポーラトランジスタの電流増幅率を高くするためにこのような構造を採用していると記載されているが、このような構造にすると、SCRを構成する各バイポーラトランジスタのベース抵抗が著しく低下し、SCRが動作しない虞がある。また、特許文献12の従来技術である図2A及び2Bには、アノード−Nウエル電位固定電極間、カソード−Pウエル電位固定電極間にSTI構造を形成しないSCRが記載されている。しかしながら、このSCRにように高濃度同士のPN接合では、リーク電流が著しく高くなり、電流増幅率が低下してSCR性能がばらつくという問題点がある。更に、現在のCMOS製品製造プロセスでは、N層及びP層等ゲート電極で覆われていないSi層は全てシリサイド電極で覆われるが、特許文献12に記載のSCRでは、アノード−カソード間にもシリサイド電極が形成されるため、この領域でリーク電流が増大してSCR特性が制御できないという問題点もある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、縦型バイポーラトランジスタ素子を高速動作させることができ、更にレイアウト面積を低く抑制することができると共に、保持電圧及びトリガ電圧等の素子の性能調整が容易な静電気放電保護素子を提供することを目的とする。
本発明は以下の特徴を有する。但し、特許請求の範囲に記載の第1導電型をP型とし、第2導電型をN型として記載する。しかし、本発明はこれに限らず、逆の導電型でもよい。
本願第1発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層の表面に形成されたNウエル及びPウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第2高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域と、前記Pウエルの表面に形成された第3高濃度N型領域と、を有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度N型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度N型領域は前記第1電源とは異なる電位に設定されることを特徴とする。
前記静電気放電保護素子においては、例えば、前記第1高濃度N型領域及び前記第1高濃度P型領域に電流を流すことにより、前記P型基板又はP型層、前記Nウエル及び前記第1高濃度P型領域により構成されるバイポーラ素子に電流が流れる。
本願第2発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に相互に隣接して形成されたNウエル及び第1Pウエルと、前記P型基板又はP型層の表面に形成された第2Pウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第2高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域と、前記第1Pウエルの表面に形成された第3高濃度N型領域と、前記第2のPウエルの表面に形成された第2高濃度P型領域とを有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度N型領域及び前記第2高濃度P型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度N型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする。
この静電気放電保護素子において、前記トリガ電流供給回路は、例えば、前記第2高濃度N型領域と前記第2の電源との間に接続されたMOSトランジスタを有する。
又は、前記トリガ電流供給回路は、前記第2高濃度N型領域と前記第2の電源との間に接続されたダイオードを有する。
この静電気放電保護素子において、例えば、(a)前記第1高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域とは隣接している、(b)前記第2高濃度N型領域と前記第3高濃度N型領域とは隣接している、(c)前記第1高濃度N型領域及び前記第2高濃度N型領域は、夫々複数個の分割領域からなり、前記第1高濃度N型領域及び前記第2高濃度N型領域の各分割領域は、前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向方向に直交する方向に交互に配置されており、各分割領域間に前記第1高濃度P型領域が延出している、(d)前記第1高濃度N型領域は2分割されて前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第2高濃度N型領域は前記第1高濃度N型領域の分割領域間に配置され、前記第1高濃度N型領域の分割領域と前記第2高濃度N型領域間の前記第1高濃度P型領域が延出している、(e)前記第3高濃度N型領域は2分割されて前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記Nウエルが前記第3高濃度N型領域の分割領域間に延出しており、前記第2高濃度N型領域はこのNウエルの延出領域に配置されている、(f)前記第1高濃度N型領域及び前記第3高濃度N型領域は夫々2分割されて前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記Nウエルが前記第3高濃度N型領域の分割領域間に延出しており、前記第2高濃度N型領域はこのNウエルの延出領域に配置されていると共に、前記第1高濃度P型領域は前記第1高濃度N型領域の分割領域間に延出している、(g)前記第1高濃度N型領域は2分割されて前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第1高濃度P型領域は前記第1高濃度N型領域の分割方向の中央部の前記第3高濃度N型領域寄りの部分が切りかかれており、前記第2高濃度N型領域がこの切欠部に配置されている。
本願第3発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層の表面に形成されたNウエル及びPウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第2高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域と、前記Pウエルの表面に形成された第3高濃度N型領域及び第3高濃度P型領域と、を有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度N型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度N型領域と前記第3高濃度P型領域とはダイオードを介して接続されていることを特徴とする。
本願第4発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に相互に隣接して形成されたNウエル及び第1Pウエルと、前記P型基板又はP型層の表面に形成された第2Pウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第2高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域と、前記第1Pウエルの表面に形成された第3高濃度N型領域及び第3高濃度P型領域と、前記第2のPウエルの表面に形成された第2高濃度P型領域とを有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度N型領域及び前記第2高濃度P型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度N型領域と前記第3高濃度P型領域とはダイオードを介して接続されていることを特徴とする。
この静電気放電保護素子において、例えば、前記第3高濃度N型領域は2分割されて前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記Nウエルが前記第3高濃度N型領域の分割領域間に延出しており、前記第2高濃度N型領域はこのNウエルの延出領域に配置されていると共に、前記第3高濃度P型領域は2分割されて前記第1高濃度P型領域と前記第3高濃度N型領域との対向領域の外側に配置されている。
又は、前記Nウエルは前記第3高濃度P型領域の分割領域と前記第2高濃度N型領域との対向領域の背後まで延出している。
本願第5発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に形成されたNウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第2高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域と、前記P型基板又はP型層の表面に形成された第3高濃度N型領域、第2高濃度P型領域及び第3高濃度P型領域と、前記第1高濃度P型領域と前記第2高濃度N型領域との間に接続された第1抵抗素子と、前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度P型領域との間に接続された第2抵抗素子と、を有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度N型領域及び前記第2高濃度P型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度N型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする。
また、前記第2高濃度N型領域と前記第3高濃度N型領域とは隣接していてもよく、前記第2高濃度N型領域の幅は、例えば、設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅である。
本願第6発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に相互に隣接して形成されたNウエル及びPウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第1高濃度P型領域及び第2高濃度P型領域と、前記Pウエルの表面に形成された第2高濃度N型領域及び第3高濃度P型領域とを有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第2高濃度N型領域及び前記第3高濃度P型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度P型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする。
この静電気放電保護素子において、例えば、前記第1高濃度N型領域及び前記第1高濃度P型領域は、夫々複数個に分割されて前記第1高濃度N型領域と前記第1高濃度P型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、各分割領域間に前記第2高濃度P型領域が延出している。また、前記第2高濃度P型領域は、前記分割領域間に延出している部分は設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であり、前記分割領域間に延出している部分以外の部分は前記最小の幅未満であることが好ましい。
本願第7発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に相互に隣接して形成されたNウエル及びPウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度P型領域及び第1高濃度N型領域と、前記Pウエルの表面に形成された第2高濃度N型領域及び第2高濃度P型領域とを有し、第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第2高濃度N型領域及び前記第2高濃度P型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第1高濃度N型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする。
この静電気放電保護素子において、例えば、前記第1高濃度P型領域は、夫々複数個に分割されて前記第2高濃度N型領域と前記第2高濃度P型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、各分割領域間に前記第1高濃度N型領域が延出している。このとき、前記第1高濃度P型領域は、前記分割領域間に延出している部分は設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であり、前記分割領域間に延出している部分以外の部分は前記最小の幅未満であることが好ましい。
また、前述の静電気放電保護素子においては、隣接する高濃度領域の間に、シリサイドが形成されていない領域、又はゲート電極を設けてもよい。これにより、隣接する高濃度領域を分離することができる。
本願第8発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に相互に隣接して形成されたNウエル及びPウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域及び高濃度P型領域と、前記Pウエルの表面に形成された第2高濃度N型領域と、を有し、前記Nウエル及び前記Pウエルはトリガ供給回路に接続されており、前記P型基板又はP型層、前記Nウエル及び前記高濃度P型領域により構成されるバイポーラ素子と、前記第1高濃度第2導電型領域、前記高濃度第1導電型領域及び前記第2高濃度第2導電型領域により構成されるバイポーラ素子の各ウエルに同時に電流が流れることを特徴とする。
本願第9発明に係る静電気放電保護素子は、P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に形成されたNウエル及びPウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1の電極と、前記Nウエルの表面に形成され前記第1の電極と同じ電位が印加される第1高濃度N型領域と、前記Nウエルの表面に形成されトリガ素子に接続されている第2高濃度N型領域と、前記Pウエルの表面に形成された第2の電極と、前記Pウエルの表面に形成され前記第1の電極と同じ電位が印加される第1高濃度P型領域と、を有し、前記Nウエル中にトリガ電流が流れることを特徴とする。
前記Pウエルの表面には、更に、第2高濃度P型領域が設けられており、この第2高濃度P型領域がトリガ素子に接続されていてもよい。
本発明によれば、SCRを構成するバイポーラトラジスタにおいて、縦型PNPバイポーラ素子を、Nウエル中に電流を流すことにより導通させ、更に、それをトリガとして横型NPNバイポーラ素子を導通させてラッチ状態にするため、SCRを高速でターンオンすることができると共に、保持電圧調整型SCRにおいても、Nウエルにトリガ電流を流す際の過度な電圧上昇を防ぐことができる。また、縦型PNPバイポーラ素子と、横型PNPバイポーラ素子とを同時に導通させるため、SCRを高速でターンオンすることができる。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る静電気放電保護素子の各領域のレイアウトを示す図であり、図2はトリガ方式を示す図であって各層の配置とトリガ電流供給回路を示す図であり、図3はこのトリガ電流供給回路の変形例を示す図である。本実施形態の静電気放電保護素子は、図22に示す従来例1と同様に、P半導体基板1(図2及び3参照)の表面に、第2のPウエル20a(図2及び3参照)、素子分離絶縁膜、第1のNウエル21及び第1のPウエル20b(図2及び3参照)が形成されており、第1のNウエル21と第1のPウエル20bとは隣接している。
第2のPウエル20a内には、グランド電位となるラッチアップ防止用P層22が形成されており、第1のNウエル21内には、Nウエル電位固定用電極のN層23と、トリガ電流供給用のN層24と、SCRのアノードとなるP層25とが形成されている。なお、本実施形態の静電気放電保護素子においては、高濃度N層をN層、高濃度P層をP層としており、このN層及びP層はイオン注入処理を行った後に、熱処理を施したものでも、熱処理を施していないものでもよく、以下の実施形態においても同様である。更に、この第1のNウエル21と隣接する第1のPウエル20b内には、SCRのカソードとなるN層27と、NMOSトランジスタのソース28及びドレイン29が形成されている。ソース28及びドレイン29間の第1のPウエル20b上には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極30が形成されている。これらのP層22と、N層23と、N層24と、P層25と、N層27との夫々の間は、素子分離絶縁膜により分離されている。
また、本実施形態においても、P層25と、第1のNウエル21と、P半導体基板1とにより、縦型PNPバイポーラトランジスタが構成され、N層27と、第1のPウエル20bと、第1のNウエル21とにより、横型NPNバイポーラトランジスタが構成される。
本発明においては、SCRを構成する縦型PNPバイポーラトランジスタを導通させるために、Nウエル21内に電流を発生させる経路を作ることを特徴としている。
そして、本実施形態においては、電源保護の場合に、Nウエル電位固定用電極(N層23)とアノード(P層25)とは、Nウエル21内部か、又は外部電極で、共通の電位(電源保護の場合であると、Vdd)に接続されている。カソード(N層27)及びラッチアップ防止用P層22はグランド線Vssに接続されている。
また、Nウエル21内に、トリガ電流供給用のN層24が設けられている。そのN層24とグラウンド電極との間に、NMOS電界効果トランジスタ40(図2)又は直列接続したダイオード41(図3)等のトリガ電流供給回路が挿入されている。
図2に示すトリガ電流供給回路は、電源Vddと、グランド線Vssとの間に、トランジスタ33と抵抗32とが直列に接続されており、このトランジスタ33と抵抗32との間の接続点にNMOSトランジスタ40のゲートが接続されている。このNMOSトランジスタ40のドレインはトリガ電流供給用N層24に接続されており、ソースはグランド線Vssに接続されている。
図3に示すトリガ電流供給回路は、トリガ電流供給用のN層24とグランド線Vssとの間に、複数個の直列接続されたダイオード41が接続されている。これらのトリガ電流供給回路は、電圧が印加された場合に、その回路の抵抗値が低くなり、電流経路となる。
次に、上述のごとく構成された本実施形態の静電気放電保護素子の動作について説明する。サージ電流が流れた場合、先ず、トリガ電流供給回路に電圧が加わり、その回路の抵抗値が低くなり、電流経路となる。つまり、電流は、電源Vddに接続されたNウエル電位固定用電極(N層23)から、トリガ電流供給用N層24を経由して、グランド線に流れて行く。その過程で、Nウエル21内では、Nウエル抵抗と、電流との積IRだけ、電位差が生じることになる。従って、P層25(アノード)の底面近傍の電位は、流れる電流量に応じて、基準電位(電源電位)よりも低くなり、P層25とNウエル21とで形成されるPNダイオードを、順バイアスするようになる。そこで、この領域の縦形PNP寄生バイポーラトランジスタがオンし始めて、基板方向に電流が分配される。
図4は図1に示す静電気放電保護素子を入力保護素子に適用した例の断面図である。このとき、トリガ電流は、図4に示すように、N層23から、Nウエル(経路A)、N層24を経由して(経路B)、トリガ電流供給端子へ(経路C)流れ、更に、トリガ電流供給回路に流れる。また、アノード底面のPN接合領域近傍のNウエル電位は、この電流経路A及び経路Bにおいて生じた電位差分、即ち、パッド電位から低くなっている。その電流分布は、図25と比較しても明らかなように、アノード底面全体の電位が変化することがわかる。従って、SCRのターンオン動作をより効率的に行うことができる。なお、微細CMOSプロセスでは、素子分離間隔の最小値が0.1乃至0.2μmと極めて狭くなっているため、経路Bにおける抵抗値は相対的に低くなっている。また、経路A及び経路Cにおいては、例えば、STI分離されたリトログレーディッドウエル構造等のように、高濃度N拡散及びNウエルの接続部分の抵抗が高い場合がある。これらを考慮すると、経路Aにおける電位差成分が支配的であり、トリガ電流供給用N層の面積は広いほうが有利である。一方、保持電圧を高くする観点からは、Nウエル抵抗を低くすることが望ましく、各種レイアウトは、これらの観点から実際の抵抗値を勘案して決定する。また、保持電圧を高くする観点から、SCRトリガ時のクランプ電圧を低くするため、外部抵抗をトリガ電流供給用電極とNウエル電極との間に設けてもよい。
基板電位の上昇は、横形NPNバイポーラトランジスタでのベース電位の上昇を意味するので、横形NPNバイポーラトランジスタもオンするようになる。
そうすると、再び、発生した電子電流がNウエル21に供給されて、縦型バイポーラの導通を促進させて、正のフィードバックがかかり、高速で低抵抗の電流経路が、アノード−カソード間に形成される。
通常、SCRにおいては、そのターンオンする速度は、アノード−カソード間の距離が短いほうが速いとされているので、図1に示すように、トリガ電流供給用のN層24の形成位置は、アノード(P層25)に関してカソード(N層27)とは逆側に設け、アノード(P層25)とカソード(N層27)とを、近接して配置する。
従来例では、Vddに接続された電源保護(トリガ電流供給回路)がターンオンして電流を流すことにより、縦型PNPバイポーラが導通する。これは、PNダイオードの順方向の電流なので、動作速度は遅く、低抵抗になる(ターンオンする)までに時間がかかり、素子間電圧が高くなってしまうことも考えられる。また、背景呪術で述べたように、トリガ電極とアノードとの間のダイオード電流経路が、SCRのアノード・カソード間とは逆の位置になっているため、トリガが効率的に行われない。これに対し、本発明は上述のごとく、直接Nウエル21に電流を供給するので、アノード底面の電位が広範囲に低くでき、SCRを高速にターンオンすることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る静電気放電保護素子について図5及び図6を参照して説明する。本実施形態においては、Nウエル21内にトリガ電流供給用N層24を、隣接するPウエル20b内のSCRのカソードとなるN層27に近接して配置し、Nウエル21内のSCRのアノードとなるP層25をNウエル電位固定用電極のN層23とトリガ電流供給用N層24との間に配置している。従って、トリガ電流供給用N層24が、アノード−カソード間のNウエル21内に設けられている。この場合も、Nウエル21とカソードとの間は最短距離としている。Nウエル−アノード間隔は1乃至2μmとなるが、SCRの動作においては、横形バイポーラトランジスタのベース幅が主にターンオンするまでの速度を決めているから、アノード−Nウエル間隔がこの程度離れても、ターンオンするまでの速度に大きな影響が無い場合が多い。
但し、静電気放電保護素子におけるPガードリングであるP層24又はSCRのローカルグラウンド(SCRのカソード脇に設けたグラウンド)の配置は、製造プロセスにより異なる。例えば、図1に示す第1実施形態及び図30に示す従来例2の静電気放電保護素子は、低抵抗基板を使用することを前提に配置されているものである。このため、SCRの底面となるシリコン基板の抵抗は極めて小さく、SCRの電位はPガードリング及びローカルグランドの配置には影響しない。図7(a)は図1に示す第1実施形態の第1変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図であり、図7(b)は第2変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。また、図8(a)は図4に示す第2実施形態の第1変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図であり、図8(b)は第2変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。図7(a)及び図8(a)に示す第1変形例の静電気放電保護素子においては、高抵抗基板を使用し、SCR周辺の電位をローカルグラウンドで決まるようにしている。また、図7(b)及び図8(b)に示す第2変形例の静電気放電保護素子は、アノード及びカソードを対象に配置しているものである。なお、本変形例におけるトリガ供給用N層24及びNウエル電位固定用電極のN層23の位置は、逆でもよい。
本発明者等の追試によると、図30に示す従来例2の静電気放電保護素子は、トリガの場所をSCRのカソード近傍にできるだけ接近させる方がトリガ電流が低くできるという結果を得ている。これは、SCRの電流が流れる領域の電位が効率的に上がるからであるが、逆な見方をすると、カソード9の幅を極めて狭くする必要がある。これは、カソードにはコンタクトを所定の数だけ配置しなければならないので、実用的ではない。一方、本発明においては、Nウエルにトリガ電極を設ける構造としているため、Nウエルが形成されている領域が狭い範囲に限られているために、電流密度が高くなり、電位降下を効率的に行うことができる。これは、前述したように、Nウエル内の広い範囲に電流を流すことにより、アノードのPN接合底面全域の電位を低くしているためであり、Nウエル中の縦型PNPバイポーラ素子が最初に導通すると、そこから、ホール電流が電位の低い方向に向かって流れていくので、基板抵抗が低い場合でも効率的に横型NPNバイポーラ素子のベース電位を上昇させることができる。そのため、例えば、図7(b)及び図8(b)に示す第2変形例の構造の場合、Nウエルを中心に対象になっており、ホール電流の流れをより有効に活用できるので、その効果が高い。なお、上述の理由から、本発明におけるトリガ層の配置は、これらに限定されるものではなく、比較的任意に配置することができ、他の実施形態においても、トリガ層の配置は、前述の実施形態及びその変形例の静電気放電保護素子と同様に、そのプロセスにより設計して適正化することができるため、保持電圧調整型の静電気放電素子にも適用することができる。
図1乃至図4に示す第1実施形態の場合は、トリガ電流(Nウエル電位固定用電極のN層23から供給された電流)は、P層25側は通過せずに、トリガ電流供給用のN層24に流れるので、P層25の底面の電位を低くする効果は、限られてしまう(他の実施形態と比較して)が、図5及び図6に示す第2実施形態では、P層25の下側を電流が流れることで、効果的に、P層底面と、Vdd間の電位差を生じさせることができる。このため、より高速にSCR素子をターンオンさせることができる。この場合に、N層24は、サージ電流が流れる経路に配置されているので、温度上昇による影響で、熱的な破壊が起きる場合がある。しかし、これはメタル配線又はコンタクトの配置等の工夫で回避できるし、実際には、保護素子自身の破壊が生じる前に、被保護素子が高電圧になって破壊する場合が多いので、SCRの動作の高速性を測る方が有利であるとの観点から、有効な方式である。
次に、本発明の第3実施形態に係る静電気放電保護素子について、図9を参照して説明する。本実施形態においては、Nウエル21内に、Pウエル20a内のP層22と、Pウエル20b内のN層27との対向方向に直交する方向に、Nウエル電位固定用電極のN層23とトリガ電流供給用のN層24とが交互に並んで配置されている。そして、これらのN層23とN層24との間に入り込むようにして、櫛形の1個のP層25(アノード)が配置されている。
このように構成された本実施形態の静電気放電保護素子においては、アノード(P層25)とカソード(N層27)との間の距離を最短距離にできると共に、トリガ電流はP層25の下側を通過するので電位差がつきやすいようになる。また、Nウエル電位固定用電極のN層23と、トリガ電流供給用N層24との間の抵抗値を低くできるので、SCRのトリガ電圧を低くできる。また、これらの層を交互に配置することで、電流をP層25の底面に流すことができるので,高速にSCR素子を、ターンオンさせることができる。
次に、図10を参照して本発明の第4実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。本実施形態は、図9に示す第3実施形態と同様のレイアウトを有するが、Nウエル電位固定用電極となる1対のN層23a、23bを、Nウエル21内の両端部(P層22とN層27との対向方向に直交する方向の両端部)に配置し、トリガ電流供給用N層24をN層23a、23b間の中央に配置する点が第3実施形態と異なる。
本第4実施形態においては、電流が1対のN層23a、23bからNウエル21の中央部分に流れ込んでくると、Nウエル21の中央部では両端部との間の電位差が大きくなっており、PNP縦型バイポーラが導通することにより、SCRにトリガがかかる。
次に、本発明の第5実施形態について図11を参照して説明する。本実施形態においては、カソードとして、2つに分割したN層27a、27bを形成し、これらのN層27a、27b間に、Nウエル21を延出させて配置する。そして、このNウエル21の延出部にトリガ電流供給用のN層24を配置する。本実施形態も上記各実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、トリガ電流はP層25の下を流れる。
次に、図12を参照して本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態においては、Nウエル電位固定用電極を2つのN層23a、23bに分割し、このN層23a、23b間を含むNウエル21内にアノードのP層25を配置した点が、図8に示す第5実施形態と異なる。本実施形態も上記各実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、図13を参照して本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態の静電気放電保護素子は、Nウエル21内のP層22とN層27との対向方向に直交する方向の両端部に、1対のN層23a、23bをNウエル電位固定用電極として配置し、これらのN層23a、23b間に、アノードのP層25を、その長手方向の中央部のカソードN層27寄りの部分を切り欠いた形状で形成し、この切り欠き部に、トリガ電流供給用のN層24を配置したものである。
本実施形態においては、トリガ電流は矢印にて示す方向に流れて、電流抵抗積(IR)分がNウエル電位固定用電極のN層23a、23bの下面のPN接合を順方向にバイアスするので、Nウエル中の縦型バイポーラトランジスタのNウエル21に近い領域が、最初にオンして、基板方向に電流を流すようになる。前述のごとく、SCRの動作をオンするには、横型バイポーラトランジスタのベース(SCRのアノード−カソード間)に近い領域の電位を高くすることが効率的である。本実施形態は、この点で好ましい。
図14は本発明の第8実施形態に係る静電気放電保護素子を示す図、図15はトリガ方式を示す図であって各層の配置とトリガ電流供給回路を示す図である。本実施形態においては、第2のPウエル20a内にグランド電位となるラッチアップ防止用のP層22が形成され、Nウエル21内に、Nウエル電位固定用電極となるN層23と、トリガ電流供給用のN層24と、アノードとなるP層25とが、P層22側からこの順に形成され、第1のPウエル20b内のアノード(P層25)側に、カソードとなるN層27が形成され、更にトリガ電流供給用のP層26が形成されたものである。
そして、Nウエル21内のN層24と、第1のPウエル20b内のP層26との間に、トリガ電流供給回路の直列接続したダイオード41が接続されている。また、グランドコンタクトのP層22と、カソードのN層27とが、グランド線Vssに共通接続され、Nウエル電位固定用電極のN層23と、アノードのP層25とが、電源Vddに共通接続されている。
本実施形態においては、トリガ電流供給用回路(直列ダイオード41)を、Nウエル21とPウエル20bとを接続するように配置して、両ウエル間で電流を流すようにしている。基板1が低抵抗基板(基板の抵抗が極めて低く、その上に成長したエピタキシャル膜厚が、薄く、基板の抵抗率が極めて低い基板)では、カソード(N層27)のすぐわきにトリガ電流供給用のP層26を配置すると、基板に直接電流を供給する経路のほかに、そのPNダイオードが順バイアスされて、ダイオード41が導通して、電子電流が放出されることで、その電子電流がNウエル21に吸収される。即ち、縦型PNP及び横型NPNバイポーラトランジスタをほぼ同時に導通させて、高速にSCRをターンオンするような回路構成になっている。
図16は本発明の第9実施形態に係る静電気放電保護素子を示す図である。図16において、図11と異なる点は、トリガ電流供給用のP層26a、26bを、SCRを構成するP層25(アノード)と、N層27a、27b(カソード)との横側(アノードとカソードとが対向する領域から外れた位置)に配置してもよい。
これにより、図中矢印にて示すように、Nウエル21内を流れる電流経路が形成される。また、P層26a、26bから、N層24に流れる電流がSCR内を流れるようになる。
図17は本発明の第10実施形態に係る静電気放電保護素子を示す図である。本実施形態が、図16に示す実施形態と異なる点は、Nウエル21の一部21a、21bがトリガ電流供給用のP層26a、26bからN層24に向う電流経路の背後に位置していることである。
これにより、P層26a、26bからN層24に向う基板電流が、Nウエル21の一部21a、21bによりブロックされ、基板電流はN層24に向かう方向に流れやすくなる。これにより、Nウエル21からの電流を基板に流す電流パスを形成する際に、P層26a、26bから、基板方向への電流が、SCR内部に広がっていくようになる。なお、本発明の静電気放電保護素子は、図13、16及び18に示す構造に限定されるものではなく、例えば、図13、16及び18に示すSCRを単位セルとして、これらを複数個配置したものでもよい。
次に、図18を参照して、本発明の第11実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。本実施形態の静電気放電保護素子は保持電圧調整型SCRであり、P半導体基板1の表面にNウエル21が形成されており、このNウエル21の表面にNウエル電位固定用電極のN層23と、アノードのP層25と、トリガ電流供給用のN層24とが形成されている。また、P半導体基板1の表面にカソードのN層27と、トリガ電流供給用のP層26と、ラッチアップ防止用グランドコンタクトのP層22とが形成されている。そして、Nウエル電位固定用電極のN層23及びアノードのP層25にはパッド51が接続されており、トリガ電流供給用のN層24には、トリガ電流供給回路(図2のNMOSトランジスタ40又は図3の直列ダイオード41等)が接続されており、このN層24と、N層23及びP層25とが抵抗素子52を接続されている。また、ラッチアップ防止用P層22とカソードのN層27が接地に接続されており、トリガ電流供給用のP層26は抵抗素子53を介して接地に接続されている。
上述の如く構成された本実施形態においては、SCR動作時にトリガ電流をトリガ回路から供給して、縦型バイポーラを動作させるので、トリガ電圧は、特許文献6に記載されている従来技術に比べて、著しく低くすることができる。また、抵抗素子52及び53として、予め多数の抵抗素子を配置しておき、上層配線を使用してこれらの抵抗素子を選択して接続することにより所望の抵抗値となるようにすることができ、SCR特性を最終的に調整できるので、プロセス変更に際して、SCRの特性の合わせこみが容易になるという利点もある。例えば、SCRがターンオンするまでのクランプ電圧を低く押させるため、抵抗素子52の抵抗値を10Ω以下に設定すると、保持電圧は、抵抗素子53の抵抗値を変えることにより調節することができる。図18では抵抗素子52及び53を使用しているが、この他にも、PタップとしてのP層26の面積、又はグランドに接続されているPガードリングとしてのP層22からの距離等で、抵抗値を調節するようにしてもよい。
また、(Nウエル)電位調整用層を兼ねるトリガ電流供給用N層24を、アノードのP層25とNウエル21との間に配置すると、保持電流を高くしたい場合には、外部抵抗をNウエル抵抗より低い値にする必要がある。本実施形態の静電気放電保護素子においては、トリガ電流と外部抵抗値との積が0.7V程度になったときに、アノードとトリガ電極との間のPNダイオードが導通してホール電流を供給し始める。図18に示すように、本実施形態の静電気放電保護素子においては、カソードのN層27とホール電流を供給する位置とが近いので、ごく短時間でSCRをラッチ状態にすることができる。更に、本実施形態の静電気放電保護素子は、図26に示す特許文献7に記載の静電気放電保護素子のレイアウトと比べると明らかなように、アノードの周囲の大部分が(Nウエル)電位調整用層を兼ねるトリガ電流供給用N層24に囲まれているので、Nウエル抵抗が低くできる分、外部抵抗素子の抵抗値の選択範囲が広がるため、電位の制御性も極めて良好になる。前述したように、図33に示す構造はトリガ電流が高いSCRには適用できないため、本実施形態のSCRの利点は明らかである。
なお、層間の素子分離は、通常、図24に示すようにLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法又はSTI法等が適用されているが、例えば、図19(a)に示すようにカソード−層上にシリサイドが形成されない領域を設ける方法、及び図19(b)に示すようにゲート電極を設け、このゲート電極の両側にN層形成用不純物とP層形成用不純物とを注入する方法もある。これらの方式では、表面側に低抵抗な導電層が形成されている場合が多く、SCRの透過回路で示される基板抵抗及びNウエル抵抗(各バイポーラ素子のベース抵抗)を低くすることができる。
次に、本発明の第12実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。図20は本実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。本実施形態の静電気放電保護素子は、図14に示す第8実施形態の静電気放電保護素子からNウエル電気制御用電極23を除いたものであり、それ以外は前述の第8実施形態と同様である。なお、P層31は、外部抵抗と接続することによりPウエル電位制御用電極となり、外部配線により直接アノード又はカソードと接続することにより、Pウエル電位固定電極となる。このような配置にすることにより、Nウエル側の抵抗値を低くしにくくなるため、保持電流を高く設定することができないが、前述の第8実施形態の静電気保護素子に比べて面積を低減することができる。
次に、本発明の第13の静電気保護素子について説明する。図21(a)は本実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図であり、図21(b)はその第1の変形例の静電気保護素子のレイアウトを示す平面図である。前述の実施形態の静電気放電素子におけるSCRにおいては、トリガ電流供給用N層24とトリガ素子とを接続するために、層上にコンタクト35を形成しなければならない。本発明者等が検討したプロセスにおいては、アノードであるP層25とNウエル21のエッジとの距離は、最小になるように設計した場合でも、0.9乃至1.0μm程度必要であり、上述の実施形態においてはこの値を適用している。また、本発明者等が検討したプロセスにおいては、アノードとNウエルエッジとの間隔及びカソードとNウエルエッジとの間隔が0.2乃至0.3μmであり、3倍程度広げる必要がある。一般に、SCRのダイナミック抵抗は、アノード−カソード間の電流経路の抵抗なので、アノード−カソード間隔を広くすると抵抗が高くなり、破壊電流が低くなる。ダイナミック抵抗以外の特性は、基本的にはアノード−Nウエル間の距離よりもカソード−Nウエル間距離に依存すると考えられている。しかしながら、SCRの特性は、Nウエル又はPウエルの濃度分布及び素子の形状等にも影響を受けるので、その劣化の程度が問題となる値かどうかは一概にはいえない。従って、最悪の場合を想定して、アノード−Nウエルエッジ間距離が最小になるようにSCRを設計する必要がある。
しかしながら、例えば、特許文献7等に記載されている従来の静電気放電保護素子においては、これらの点は検討されていない。実際には、このような構造のSCRにおいては、その性能を最大にするために、アノード−Nウエルエッジ間距離が最小値になるように設計しないと、素子の特性が大きくばらつく。そこで、本実施形態の静電気保護素子においては、図21(a)に示すように、アノード−Nウエルエッジ間距離36が最小になるように、アノードの横側にコンタクト形成用のN層32を形成し、このコンタクト形成用N層32で電位を接続する構造とする。これにより、アノード−Nウエルエッジ間隔を0.7μmにまで低減することができる。その結果、破壊電流を20%程度高くすることができ、更に、ダイナミック抵抗も低くすることができる。なお、図21(b)に示すように、Nウエル21中に層抵抗を形成し、メタル配線の接続を変えることにより、保持電流を調節できるようにしてもよい。
次に、本発明の第14実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。図22は本実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。本実施形態の静電気放電保護素子は、図22に示すように、前述の第13実施形態の静電気放電保護素子のNウエル電位固定電極を除いたものであり、それ以外は第13実施形態の静電気放電保護素子と同様であり、その効果も同様である。これにより、面積を低減することができる。
次に、本発明の第15実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。図23は本実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。図23に示すように、本実施形態の静電気放電保護素子は、前述の第13実施形態の静電気放電保護素子のNウエル電位固定用電極のコンタクト形成領域を、分割したカソード間に配置したものである。本実施形態においては、カソード近傍にも、保持電流制御用電極であるトリガ電極を設けているため、カソードから放出した電子電流を効率的に比較できる。これにより、保持電流の制御性を向上させることができる。
次に、本発明の第16実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。図24は本実施形態の静電気放電保護素子を示す断面図である。図24に示すように、本実施形態の静電気放電保護素子は、Nウエル21内に、アノード25及びNウエル電位制御電極を兼ねるトリガ電流供給用N層24が形成され、Pウエル中には、カソード27及びPウエル電位制御電極を兼ねるトリガ電流供給用P層31が形成されている。このトリガ電流供給用層31は、抵抗素子を介して夫々の基準電位に接続されている。トリガ電流は抵抗素子を分割した中間点から供給するような構造になっており、両トリガ電流供給端子に、例えば、NMOSトランジスタを接続する。なお、各抵抗素子の抵抗値R1N及びR1Pは共に2Ωであり、抵抗値R2N及びR2Pは、保持電圧が所望の値になるように設定する。
これにより、サージ電流が流入したときに、先ず、トリガ回路内のNMOSトランジスタがスナップバックして、各抵抗素子に電流を流す。通常、SCR内部のウエル抵抗は、それほど低くは設定できないので、電流の大半は、抵抗素子を経由する。その抵抗値と電流値の積が約0.7Vになったときに両PNダイオードが順バイアスされ始める。この実施例の場合、アノード25からのホール電流及びカソード27からの電子電流とも、SCR構造内には吸収される場所がないため、瞬時にラッチアップする。また、トリガ電流も、前述の実施形態及び従来例の保持電圧調整型SCRに比べて低く、高性能になる。このように、SCRの動作パラメータが、外部抵抗素子で容易に設定できることは、設計の容易さを向上できるため、極めて有利である。
なお、実際のレイアウトは、Nウエル抵抗及びPウエル抵抗を低くできることが必要であるため、ラッチの速度を高くするように、アノード25及びカソード27の奥行きを狭くすること等、前述の特許文献9に記載されているレイアウトを適用することができる。また、本実施形態においては、ダブルトリガSCR構造の静電気放電保護素子を示したが、この静電気放電保護素子は、トリガ電流を接続する方式に関しても特徴があり、トリガが片側だけでも抵抗値設定の容易さが向上するため、有効な方式である。
しかしながら、通常のSTI分離の素子構造では、ウエル抵抗は低くなりにくい。次に、本発明の第17実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。図25は本実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。本実施形態の静電気放電保護素子は、図25に示すように、カソードの近傍にPウエル中のPNダイオードを、アノードの近傍にNウエル中PNダイオードを、夫々多数配置して、トリガを補助する構造にしている。これにより、ダイオード抵抗値を低くできるため、外部抵抗の調整が不要又は容易になり、トリガもより迅速に行うことができる。なお、この付加ダイオードは、Pウエル中のみでもよい。
次に、本発明の第18実施形態に係る静電気放電保護素子について説明する。図26は本実施形態の静電気放電保護素子を示す断面図である。図26に示すように本実施形態の静電気放電保護素子は、アノード25及びNウエル電位制御電極を兼ねるトリガ電流供給用N層24、カソード27及びNウエル電位制御電極を兼ねるトリガ電流供給用P層26間を、図19に示す構造よりも、更に低抵抗の構造を適用している。この抵抗値は、通常のSTI分離の層よりも1桁以上低くすることができる。従って、SCRの保持電流を高くするために、外部抵抗は、10乃至100Ω程度に設定する必要がある。しかしながら、SCR構造内部のダイオードの抵抗値は、極めて低いため、トリガ動作時には、ほとんどの電流がこのダイオードを経由して流れる。よって、トリガ電流供給回路からトリガ電流供給2端子間に電流が流れても、クランプ電圧の上昇は前述の第16実施形態よりも低くできる。また、電流がシャントされないのでトリガ電流も多く、より高速にトリガ動作を生じさせることができ、トリガ電流も小さくできる。
なお、本実施形態の静電気放電保護素子においては、アノード25とトリガ電流供給用N層2との間、及びカソード27とトリガ電流供給用P層26との間を、前述の図19(a)に示す構造にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図19(b)に示す構造でもよい。また、本実施形態及び前述の第16実施形態において最も重要な点は、縦型PNP及び横型NPNバイポーラ素子を同時に導通させることであり、複数個のトリガ回路を設け、それらに同時に電流を流してもよい。例えば、図37に示すSCRのように、2つのトリガ回路設けた場合、これらに同時に電流を流し始めることができる付加回路を設けたり、又は2つのトリガ回路の一部分を共有させて実質的に同一の回路として扱えるようにすることにより、2つのトリガ回路に同時に電流を流すことができる。更に、本発明の静電気放電保護素子は、前述の第1乃至第18実施形態の静電気放電保護素子に限定されるものではなく、これらの構造を組み合わせたものでもよい。更にまた、本発明の静電気放電保護素子は、SOI基板を使用したプロセスにも適用することができる。
本発明の第1実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第1実施形態の静電気放電保護素子における各層の配置とトリガ電流供給回路の等価回路を示す図である。 本発明の第1実施形態の静電気放電保護素子におけるトリガ電流供給回路の変形例を示す図である。 図1に示す静電気放電保護素子を入力保護素子に適用した例の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 同じくその各層の配置とトリガ電流供給回路の等価回路を示す図である。 (a)は本発明の第1実施形態の第1変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す図であり、(b)は第2変形例の静電気保護素子のレイアウトを示す図である。 (a)は本発明の第2実施形態の第1変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す図であり、(b)は第2変形例の静電気保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第4実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第5実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第6実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第7実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第8実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 同じくその各層の配置と接続態様を示す図である。 本発明の第9実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第10実施形態に係る静電気放電保護素子のレイアウトを示す図である。 本発明の第11実施形態に係る静電気放電保護素子の断面図である。 (a)はカソード−層上にシリサイドが形成されない領域を設けて素子を分離する方法を示す断面図であり、(b)はゲート電極を挟んでN層形成用不純物とP層形成用不純物とを夫々注入して素子を分離する方法を示す断面図である。 本発明の第12実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 (a)は本発明の第13実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図であり、(b)はその第1の変形例の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 本発明の第14実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 本発明の第15実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 本発明の第16実施形態の静電気放電保護素子を示す断面図である。 本発明の第17実施形態の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 本発明の第18実施形態の静電気放電保護素子を示す断面図である。 従来例1の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 図27に示すA−A線による断面図である。 横軸に電圧をとり、縦軸に電流をとって、各種SCRの特性を比較したグラフ図である。 特許文献4に記載の静電気放電保護素子のレイアウトを示す平面図である。 図30に示すB−B線による断面図である。 特許文献10に記載の静電気放電保護素子を示す断面図である。 特許文献8に記載の静電気放電保護素子を示す断面図である。 従来の保持電圧調整型SCRを示す断面図である。 特許文献7に記載の静電気保護素子のレイアウトを示す図である。 (a)は図35に示すC−C線による断面図であり、(b)は図35に示すD−D線による断面図である。 特許文献7の静電気放電保護素子の他の実施例を示す断面図である。
符号の説明
1:P半導体基板
2、21、21a、21b、62:Nウエル
3、3a、3b、20a、20b:Pウエル
4、7、10:P領域
5、5a、5b、9:N領域
11:横型NPNバイポーラ素子
12:縦型PNPバイポーラ素子
22:P層(ラッチアップ防止用ガードリング)
23、23a、23b:N層(Nウエル電位固定用電極)
24:N層(トリガ電流供給用)
25、64:P層(アノード)
26、26a、26b:P層(トリガ電流供給用)
27、27a、27b、65:N層(カソード)
28:ソース
29:ドレイン
8、30、68:ゲート電極
31:P層(Pウエル電位固定用電極)
32、63:N+層(コンタクト形成用)
33、40:NMOSトランジスタ
35:コンタクト
36:アノード−Nウエルエッジ間距離
37:トリガ層幅
38:メタル
41:直列接続したダイオード
42;ダイオード用P
43;ダイオード用N
51:パッド
52、53:抵抗素子
60:シリサイド
61:シリサイド未形成領域
66:P層(基板コンタクト)
67:STI(浅溝埋め込み分離)

Claims (35)

  1. 第1導電型基板又は第1導電型層の表面に形成された第2導電型ウエル及び第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第2導電型領域、第2高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域と、前記第1導電型ウエルの表面に形成された第3高濃度第2導電型領域と、を有し、前記第1高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度第2導電型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度第2導電型領域は前記第1電源とは異なる電位に設定されることを特徴とする静電気放電保護素子。
  2. 前記第1高濃度第2導電型領域及び前記第2高濃度第2導電型領域に電流を流すことにより、前記第1導電型基板又は前記第1導電型層、前記第2導電型ウエル及び前記第1高濃度第1導電型領域により構成されるバイポーラ素子に電流が流れることを特徴とする請求項1に記載の静電気放電保護素子。
  3. 第1導電型基板又は第1導電型層と、この第1導電型基板又は第1導電型層の表面に相互に隣接して形成された第2導電型ウエル及び第1の第1導電型ウエルと、前記第1導電型基板又は第1導電型層の表面に形成された第2の第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第2導電型領域、第2高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域と、前記第1の第1導電型ウエルの表面に形成された第3高濃度第2導電型領域と、前記第2の第1導電型ウエルの表面に形成された第2高濃度第1導電型領域とを有し、前記第1高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度第2導電型領域及び前記第2高濃度第1導電型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度第2導電型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  4. 前記トリガ電流供給回路は、前記第2高濃度第2導電型領域と前記第2の電源との間に接続されたMOSトランジスタを有することを特徴とする請求項3に記載の静電気放電保護素子。
  5. 前記トリガ電流供給回路は、前記第2高濃度第2導電型領域と前記第2の電源との間に接続されたダイオードを有することを特徴とする請求項3に記載の静電気放電保護素子。
  6. 前記第1高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域とは隣接していることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  7. 前記第2高濃度第2導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域とは隣接していることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  8. 前記第1高濃度第2導電型領域及び前記第2高濃度第2導電型領域は、夫々複数個の分割領域からなり、前記第1高濃度第2導電型領域及び前記第2高濃度第2導電型領域の各分割領域は、前記第2高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向方向に直交する方向に交互に配置されており、各分割領域間に前記第1高濃度第1導電型領域が延出していることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  9. 前記第1高濃度第2導電型領域は2分割されて前記第2高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第2高濃度第2導電型領域は前記第1高濃度第2導電型領域の分割領域間に配置され、前記第1高濃度第2導電型領域の分割領域と前記第2高濃度第2導電型領域間の前記第1高濃度第1導電型領域が延出していることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  10. 前記第3高濃度第2導電型領域は2分割されて前記第2高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第2導電型ウエルが前記第3高濃度第2導電型領域の分割領域間に延出しており、前記第2高濃度第2導電型領域はこの第2導電型ウエルの延出領域に配置されていることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  11. 前記第1高濃度第2導電型領域及び前記第3高濃度第2導電型領域は夫々2分割されて前記第2高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第2導電型ウエルが前記第3高濃度第2導電型領域の分割領域間に延出しており、前記第2高濃度第2導電型領域はこの第2導電型ウエルの延出領域に配置されていると共に、前記第1高濃度第1導電型領域は前記第1高濃度第2導電型領域の分割領域間に延出していることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  12. 前記第1高濃度第2導電型領域は2分割されて前記第2高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第1高濃度第1導電型領域は前記第1高濃度第2導電型領域の分割方向の中央部の前記第3高濃度第2導電型領域寄りの部分が切りかかれており、前記第2高濃度第2導電型領域がこの切欠部に配置されていることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  13. 第1導電型基板又は第1導電型層の表面に形成された第2導電型ウエル及び第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第2導電型領域、第2高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域と、前記第1導電型ウエルの表面に形成された第3高濃度第2導電型領域及び第3高濃度第1導電型領域と、を有し、前記第1高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度第2導電型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度第2導電型領域と前記第3高濃度第1導電型領域とはダイオードを介して接続されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  14. 第1導電型基板又は第1導電型層と、この第1導電型基板又は第1導電型層の表面に相互に隣接して形成された第2導電型ウエル及び第1の第1導電型ウエルと、前記第1導電型基板又は第1導電型層の表面に形成された第2の第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第2導電型領域、第2高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域と、前記第1の第1導電型ウエルの表面に形成された第3高濃度第2導電型領域及び第3高濃度第1導電型領域と、前記第2の第1導電型ウエルの表面に形成された第2高濃度第1導電型領域とを有し、前記第1高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度第2導電型領域及び前記第2高濃度第1導電型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度第2導電型領域と前記第3高濃度第1導電型領域とはダイオードを介して接続されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  15. 前記第3高濃度第2導電型領域は2分割されて前記第2高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、前記第2導電型ウエルが前記第3高濃度第2導電型領域の分割領域間に延出しており、前記第2高濃度第2導電型領域はこの第2導電型ウエルの延出領域に配置されていると共に、前記第3高濃度第1導電型領域は2分割されて前記第1高濃度第1導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域との対向領域の外側に配置されていることを特徴とする請求項14に記載の静電気放電保護素子。
  16. 前記第2導電型ウエルは前記第3高濃度第1導電型領域の分割領域と前記第2高濃度第2導電型領域との対向領域の背後まで延出していることを特徴とする請求項15に記載の静電気放電保護素子。
  17. 前記第2高濃度第2導電型領域と前記第3高濃度第2導電型領域とは隣接していることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  18. 前記前記第2高濃度第2導電型領域の幅は、設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  19. P型基板又はP型層と、このP型基板又はP型層の表面に形成されたNウエルと、前記Nウエルの表面に形成された第1高濃度N型領域、第2高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域と、前記P型基板又はP型層の表面に形成された第3高濃度N型領域、第2高濃度P型領域及び第3高濃度P型領域と、前記第1高濃度P型領域と前記第2高濃度N型領域との間に接続された第1抵抗素子と、前記第2高濃度P型領域と前記第3高濃度P型領域との間に接続された第2抵抗素子と、を有し、前記第1高濃度N型領域及び第1高濃度P型領域は第1電源に接続され、前記第3高濃度N型領域及び前記第2高濃度P型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度N型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  20. 前記第2高濃度N型領域と前記第3高濃度N型領域とは隣接していることを特徴とする請求項19に記載の静電気放電保護素子。
  21. 前記第2高濃度N型領域の幅は、設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であることを特徴とする請求項19又は20に記載の静電気放電保護素子。
  22. 第1導電型基板又は第1導電型層と、この第1導電型基板又は第1導電型層の表面に相互に隣接して形成された第2導電型ウエル及び第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第2導電型領域、第1高濃度第1導電型領域及び第2高濃度第1導電型領域と、前記第1導電型ウエルの表面に形成された第2高濃度第2導電型領域及び第3高濃度第1導電型領域とを有し、前記第1高濃度第2導電型領域及び第1高濃度第1導電型領域は第1電源に接続され、前記第2高濃度第2導電型領域及び前記第3高濃度第1導電型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第2高濃度第1導電型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  23. 前記第2高濃度第1導電型領域と前記第2高濃度第2導電型領域とは隣接していることを特徴とする請求項22に記載の静電気放電保護素子。
  24. 前記第1高濃度第2導電型領域及び前記第1高濃度第1導電型領域は、夫々複数個に分割されて前記第1高濃度第2導電型領域と前記第1高濃度第1導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、各分割領域間に前記第2高濃度第1導電型領域が延出していることを特徴とする請求項22又は23に記載の静電気放電保護素子。
  25. 前記第2高濃度第1導電型領域は、前記分割領域間に延出している部分は設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であり、前記分割領域間に延出している部分以外の部分は前記最小の幅未満であることを特徴とする請求項24に記載の静電気放電保護素子。
  26. 第1導電型基板又は第1導電型層と、この第1導電型基板又は第1導電型層の表面に相互に隣接して形成された第2導電型ウエル及び第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第1導電型領域及び第1高濃度第2導電型領域と、前記第1導電型ウエルの表面に形成された第2高濃度第2導電型領域及び第2高濃度第1導電型領域とを有し、第1高濃度第1導電型領域は第1電源に接続され、前記第2高濃度第2導電型領域及び前記第2高濃度第1導電型領域は前記第1の電源とは異なる電位の第2の電源に接続され、前記第1高濃度第2導電型領域はトリガ電流供給用回路に接続されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  27. 前記第1高濃度第2導電型領域と前記第2高濃度第2導電型領域とは隣接していることを特徴とする請求項26に記載の静電気放電保護素子。
  28. 前記第1高濃度第2導電型領域は、設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であることを特徴とする請求項26又は27に記載の静電気放電保護素子。
  29. 前記第1高濃度第1導電型領域は、夫々複数個に分割されて前記第2高濃度第2導電型領域と前記第2高濃度第1導電型領域との対向方向に直交する方向に離れて配置されており、各分割領域間に前記第1高濃度第2導電型領域が延出していることを特徴とする請求項26又は27に記載の静電気放電保護素子。
  30. 前記第1高濃度第1導電型領域は、前記分割領域間に延出している部分は設計ルールで許容される範囲内でコンタクトを形成することができる最小の幅であり、前記分割領域間に延出している部分以外の部分は前記最小の幅未満であることを特徴とする請求項29に記載の静電気放電保護素子。
  31. 隣接する高濃度領域の間にはシリサイドが形成されていない領域が設けられていることを特徴とする請求項1乃至30のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  32. 隣接する高濃度領域の間にはゲート電極が設けられていることを特徴とする請求項1乃至30のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  33. 第1導電型基板又は第1導電型層と、この第1導電型基板又は第1導電型層の表面に相互に隣接して形成された第2導電型ウエル及び第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1高濃度第2導電型領域及び高濃度第1導電型領域と、前記第1導電型ウエルの表面に形成された第2高濃度第2導電型領域と、を有し、前記第2導電型ウエル及び前記第1導電型ウエルはトリガ電流供給用回路に接続されており、前記第1導電型基板又は前記第1導電型層、前記第2導電型ウエル及び前記高濃度第1導電型領域により構成されるバイポーラ素子と、前記第1高濃度第2導電型領域、前記高濃度第1導電型領域及び前記第2高濃度第2導電型領域により構成されるバイポーラ素子の各ウエルに同時に電流が流れることを特徴とする静電気放電保護素子。
  34. 第1導電型基板又は第1導電型層と、この第1導電型基板又は第1導電型層の表面に形成された第2導電型ウエル及び第1導電型ウエルと、前記第2導電型ウエルの表面に形成された第1の電極と、前記第2導電型ウエルの表面に形成され前記第1の電極と同じ電位が印加される第1高濃度第2導電型領域と、前記第2導電型ウエルの表面に形成されトリガ素子に接続されている第2高濃度第2導電型領域と、前記第1導電型ウエルの表面に形成された第2の電極と、前記第1導電型ウエルの表面に形成され前記第1の電極と同じ電位が印加される第1高濃度第1導電型領域と、を有し、前記第2導電型ウエル中にトリガ電流が流れることを特徴とする静電気放電保護素子。
  35. 前記第1導電型ウエルの表面には第2高濃度第1導電型領域が設けられており、この第2高濃度第1導電型領域はトリガ素子に接続されていることを特徴とする請求項34に記載の静電気放電保護素子。
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