JP3880943B2 - 静電気放電保護素子及び半導体装置 - Google Patents

静電気放電保護素子及び半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置(以下、LSIとする)の静電気放電保護素子に関し、特にLSIチップの中に形成されて、LSI中の各回路素子を静電気放電から保護する際にSCR型動作を用いた静電気放電保護素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIが、複雑、高密度になってくると、その製造工程中、組み立て工程中等では、静電気放電(ESD : Electrostatic Discharge)で、破壊し易くなる。その対策として、LSIチップの中に、静電気を効率的に且つ安全な経路で放電させて回路素子を保護する、オンチップの静電気放電保護素子(以下、ESD保護素子とする)が用いられてきた。
【0003】
当初は、人体帯電モデル(HBM:Human Body Model)に代表されるような、外部物体からLSIに電荷が流入することによる破壊メカニズムを想定してLSIの静電気耐量を評価する試験がおこなわれてきたが、実際のLSIの不良の詳細な解析から、静電気放電によるLSIの破壊メカニズムはLSIに蓄積された、或いは静電誘導された電荷が外部金属物体へ放電する現象、つまりデバイス帯電モデル(CDM:Charged Device Model)により説明されており、それに対応する試験によってESD保護素子の静電気耐量が評価され、指標とされるようになってきた。
【0004】
HBMとCDMとで放電の電流波形は非常に大きく異なり、例えば、HBMでは電流波形の立ち上がりが2〜10ナノ秒(以下、nsとする)と設定されているのに対し、CDMでは立ち上がりが数百ピコ秒(以下、psとする)で、継続時間も1ns程度の極短時間になっている。即ち、ESD保護素子は、非常に広い周波数帯域の放電に対応しなければならないという条件を課されている。
【0005】
従来、例えばCMOSLSIのESD保護回路には、保護抵抗器及びダイオードが用いられたが、こうした抵抗器及びダイオードは、より低抵抗で電圧クランプ性能の良い、MOSFETのスナップバック現象を利用するものや、寄生NPNバイポーラ接合トランジスタ(以下、NPNTrとする)又は寄生PNPバイポーラ接合トランジスタ(以下、PNPTrとする)、サイリスタ、又はシリコン制御整流器(Silicon Controlled Rectifier)のようなデバイスに、次第に取って代わられた。
【0006】
特に、CMOSLSIの場合、素子の微細化の進行に伴ってゲート酸化膜が非常に薄くなってきており、ゲート酸化膜の破壊耐電圧も低下しているので、静電気放電に対して極めて鋭敏になっている。つまり、ESD保護素子が、低インピーダンスになり始める電圧(トリガ電圧)と、ゲート酸化膜の耐圧の差が小さくなってきているので、多量の放電電流が流れると、ゲート酸化膜に許容以上の圧が印加されて、破壊に至る危険性が高くなってきているということも指摘されている。つまり、ESD保護素子に対しては、低いトリガ電圧が要求されているのである。
【0007】
一方、LSIの高性能化が進み、LSIには、高速動作が要求されている。一般的に、高速動作を要求される回路の入力回路は、小さいRC遅延を必要としている。そして、静電気放電または過電圧に対する保護回路を付加すると、寄生容量の増大を招く。
【0008】
高速動作を要求される回路は、寄生容量の増大を抑制する(付加容量を低くする)必要がある。また、高速動作を可能にするためには、周知の製品で一般に広く用いられている、大きな保護抵抗を用いることはできない。すなわち、高速回路動作の性能を保障するために、保護回路に対する制約が非常に大きい。さらに、製造コストの観点からも、保護素子のチップ占有面積を小さくすることが要求されている。
【0009】
このような、静電気放電保護素子に対する要求にこたえられる保護素子として、シリコン制御整流器(以下、SCRと略記する)が、広く用いられてきた。
【0010】
特許文献1には、CMOS集積回路のプロセスで、寄生素子としてのSCRを、CMOS集積回路のESD保護素子に用いる事が開示されている。
【0011】
この特許文献1を元に、SCRの動作に関して、説明する。図15(c)に示すように、特許文献1に記載のSCRは、P型半導体基板1044の表面に形成されたNウエル1032と、この中に形成されたSCRのアノードとなるP+型拡散領域1048と、N+型拡散領域とを有している。入力パッドは,Nウエル中のP+型拡散領域、N+型拡散領域に接続される。グラウンドパッドは、カソードに接続されている。
【0012】
SCRに接続される、入力パッドに正の電流サージが加わると、1ナノ秒程度の時間で、瞬間的に、Nウエルの電位が上昇する。電圧が、Nウエル−基板間の耐電圧(通常はその値は、40〜50V)を超えたときに、PN接合部分が、アバランシェブレイクダウンを起こし、基板や、Nウエルに電流が流れ始める。
【0013】
すなわち、基板電流によって、カソードである、N+型拡散領域と、P型半導体基板と、N+型拡散領域とからなる横形NPNTrの、N+拡散層領域のPN接合下面付近のP型基板の領域の電位(ベース電位)が上昇して、NPNTrが導通する。
【0014】
同様に、Nウエル内に流れた電流によって、PNPTrのベースである、Nウェル中のP+N+型拡散領域付近の電位(ベース電位)が低下し、P型拡散層、Nウェル、P型半導体基板らなる縦形PNPTrが導通する。
【0015】
結局、NPNTrとPNPTrは互いに、コレクタ電流を強め合うように、正のフィードバックが動作し、いわゆるSCR動作の低抵抗状態に入り(ラッチアップという)、電流を流し内部回路を保護することが可能となる。
【0016】
当初発明されたSCRでは、その保護動作の開始の誘引となるのは、Nウエル−基板間の耐電圧を超えた入力信号が入ったときであり、通常はその値は、40〜50Vと非常に高い。すなわち、CMOS回路では、保護される素子の耐電圧を越えている場合が多く、使用が困難であった。そこで、さまざまな方法で、SCRを動作させる(トリガする)方式が提案されている。たとえば、特許文献2では、MOSトランジスタをもちいて、基板やNウエルに電流を流す方式に関する記載がある。この種のSCRは、低電圧トリガSCR(LVSCR)と呼ばれている。
【0017】
SCRの特性を図示した図に示すように、低電圧トリガSCRのトリガ電圧は、そのトリガ素子のMOSトランジスタがスナップバックする(寄生バイポーラ動作が始まって、低インピーダンスになる)電圧にまで、低くできている。
【0018】
LVSCRSCRの保持電圧は、1〜3V程度である。通常のMOS型保護素子の保持電圧、4〜6Vに比較して低い。また、単位容量で比較すると、ダイナミック抵抗も、他保護素子に比較して、はるかに小さく、その値は、幅50μmの通常よく用いられているSCRで、1Ω程度と極めて低い。従って、サージ電流流入時の被保護素子に加わる電圧(クランプ電圧)を低く抑えることができるという特徴を持つ。その結果、入力保護として用いる場合も、保護抵抗を低くすることができるという利点がある。
【0019】
また、低いクランプ電圧は、消費電力(保護動作時の発熱量)を押さえることができる。SCRの構造上、素子内部での発熱が、基板内部に広がっているので、温度上昇が、MOS型保護素子のように、局所的ではなく、サージ電流流入時に発熱で、自分自身が破壊する可能性も、低いという報告もある。
【0020】
しかしながら、低電圧トリガSCRでは、特許文献3または、非特許文献1の287頁〜295頁に指摘されているように、CDMモデルでの破壊のような非常に短時間で放電が完了する場合には、電圧のオーバーシュートが大きく、保護性能を低下させているという指摘が多い。
【0021】
これは、SCRがターンオンする前に、トリガ素子であるNMOSトランジスタがアバランシェ接合降伏状態にさらされる。この際に、SCRデバイスによるラッチを開始するのに十分な電流が、NMOSに流れなければならない。
【0022】
しかし、SCRが低抵抗になるまでには,数百psから数ns程度の遷移時間がかかる。この遷移時間は、バイポーラTrのベース幅やキャリア分布等のパラメータによる。この時に、サージ電流の立ち上がり時間に比較して、その遷移時間が長いと,SCRがサージ電流を流す能力が十分ではなく、トリガ素子が、ほとんどの電流放電を負担する。しかしながら、トリガ素子は、十分な放電能力を備えていない(インピーダンスが高い)ので、電圧が、オーバーシュートしてしまうことが原因である。
【0023】
この問題点に関する対策として、基板電流供給位置を再考した素子構造が、非特許文献2の22頁〜31頁に記載されている。
【0024】
この方法では、図3(a)に示すように、SCRのカソードを、トリガ用の拡散領域を分割した間に置いている。この位置だとSCR(2)のベースに最も接近させておけるので、効率的に電流を供給できるとの説明がなされている。
【0025】
SCRの一般的な課題として、システムレベルでのノイズで、SCRがラッチアップしてしまう危険性が指摘されている。文献などには、トリガ電流を非常に高くする、高トリガ電流SCRなどの記載がある。
【0026】
しかし、SCRのトリガ電流の大小は、その電流が、アノードやカソードの周囲の電位をどの程度上昇させやすいかという意味なので、トリガ素子の配置などのレイアウトや、トリガ素子近傍の抵抗分布で主に決まってしまう。
【0027】
一方、実際のシステムレベルのノイズは、さまざまであり、予見できない面もある。が、たとえば、基板に電流が、隣接するIOバッファから注入される場合など、あきらかに、トリガ素子が発生させる電流とは経路が異なることを考えても、トリガ電流の大小と、ノイズに対するイミュニティーとは、直接の関係はないといえる。
【0028】
すなわち、SCRのトリガ電流を高く設定するという方式のなかで、SCRのラッチしやすさを、制御している方式ではない方法には、重大な危険性がある。
【0029】
したがって、もっとも安全な方法は、保持電圧を電源電圧以上に高く設定することである。SCRの保持電圧は、そのターンオンした領域を外挿すれば、2つのダイオードのVFに相当する、1V程度の電圧になるが、素子の電位は、電流経路の抵抗と、その電流値の積で決まるので、SCRのラッチ状態を保持できる保持電流を高くすることで、その保持電流での電圧(保持電圧)が所望の値に設定できることになる。
【0030】
SCRの等価回路を見ればわかるように、SCRの構造内部でできている抵抗素子で考えると、基板抵抗や、Nウエルの抵抗を小さくするような構造とすることで、保持電流を高くできることがわかる。したがって、バイポーラ素子の特性や、両者の結合状態が決まっていれば(アノード、カソードとNウエルエッジの配置が決まっていれば)、Nウエル抵抗、基板抵抗と、SCRの保持電圧などの特性の関係が明確に把握して、所望の性能を得るという考えもありうる。
【0031】
たとえば、シリコン基板の抵抗を非常に低くできるPonP+基板を用いる場合は、ESD保護素子であるSCRでも、たとえば、SCRのアノード−カソード間距離を長くするなどの方法で、保持電圧の調整が比較的容易である。
【0032】
これは、基板抵抗が、カソード下部のPウエルと、P+基板間の距離に関係するパラメータでのみ決まっていて、そのほかの要因に対する依存性が小さい。したがって、SCRの構造を変えることで、基板抵抗の設定が高抵抗基板に比較して、容易であることに起因する。
【0033】
しかしながら、高抵抗シリコン基板では、SCRのアノード、カソード周辺の電位は、かなり複雑な状況になってしまう。断面図をみれば明らかなように、横型バイポーラ素子の基板抵抗は、電流が集中する、カソードのN+拡散層のNウエル側エッジからみると、N+拡散層下面のPウエルや、STI(素子分離領域)を経て、グラウンド電極であるP+拡散層に至るまでの抵抗である。
【0034】
たとえば、グラウンド電位に接続されているP+拡散層に電流が流れ込む場合には、電流は、通常はカソード側に偏るために、通常の単位面積あたりの抵抗値から単純に抵抗値計算できるわけではない。さらに、素子分離領域の長さが短いので、この抵抗値も、長い距離から求めた、通常用いられる値を用いることは、大きな誤差を含むといえる。さらにまた、基板抵抗では、通常は、SCR周囲にラッチアップ防止などのためにP+ガードリングを位置しているということもあり、これらの抵抗を精度よく計算しておくことは容易ではない。
【0035】
このように、基板抵抗は、電流の、基板深さ方向の不純物濃度分布などを考慮した、2次元的な観点からの考慮が必要であるという点を考慮しなければならない。
【0036】
また、プロセスや、製造の観点からは、STI深さのばらつきが大きいために、素子分離下部分の抵抗値がウエハ面内でばらつくことがあり、素子設計のマージンを大きくとる必要があるという問題点がある。
【0037】
さらには、工場間での半導体製造状態の差が生じている可能性もあり、素子の拡散層の配置などの設計レイアウトパターンを、変更する必要がある。この場合には、半導体製造の拡散層形成工程以降に使用される、すべてのレティクルに、修正を施さねばならない必要性が生じることがある。その修正費用の発生や、特性が合わない場合のリワーク費用を考えると、大きな障害となる。
【0038】
これらの問題を回避するために、外部抵抗を用いてSCRの特性を調整する、特許文献1の従来技術の説明や、特許文献4などにも抵抗素子を用いた保持電圧調整方法などに説明されている方式では、SCRが構造内部に持っている、基板抵抗、ウエル抵抗を、外部抵抗での特性調整が可能な程度に低くしておく必要がある。
【0039】
しかし、高抵抗基板での、基板抵抗値は、拡散層の大きさや、その設計上の制約により、通常のレイアウト方法(従来例)では低くできない場合が多い。たとえば、SCRのカソードのN+拡散層下部分の抵抗値や、素子分離領域などの抵抗値、P+拡散層から、STI底面までの抵抗値などを推定して計算すると、SCR1μmあたり、500Ω程度以下にするのは実際的ではない。
【0040】
この点に関しては、非特許文献3"の1A.3.1に、対策が提案されている。
【0041】
その文献によると、基板抵抗や、Nウエル抵抗を低く設定するために、図に示すように、アノード・カソードを細かく分割して電流を両側面から取り出すようにして、抵抗値を低くする方法が提案されている。SCR周辺のP+拡散層は、ポリシリ抵抗1〜10Ωを介して、グラウンド電位に接続されており、この抵抗値を調整することで、保持電流を調整できるとしている。SCRのトリガは、このP+拡散層に接続されたN型MOSトランジスタから供給されている。
【0042】
【特許文献1】
米国特許5012317号
【特許文献2】
米国特許第5465189号
【特許文献3】
特開2001−085534号公報
【特許文献4】
米国特許5747834号
【非特許文献1】
"Breakdown and latent damage of ultra-thin gate oxides under ESD stress conditions", Electrical Overstress/Electrostatic Discharge Symposium Proceedings, 2000(pp287〜pp295)
【非特許文献2】
GGSCRs:GGNMOS triggered Silicon Controlled Rectifiers for ESD Protection in Deep Submicron CMOS Process", Electrical Overstress/Electro static Discharge Symposium Proceedings 2001(pp22〜pp31)
【非特許文献3】
"High Holding Current SCRs (HHI-SCR) for ESD Protection and Latch-up Immune for IC Operation", Electrical Overstress/Electrostatic Discharge Symposium Proceedings 2002(1A.3.1)
【0043】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の保持電流制御SCRであるggSCRでは、カソード分割が1箇所であったが、HHI−SCRでは、基板抵抗を低くするために、多数に分割されている。
【0044】
SCRの特性は、基板抵抗、ウエル抵抗のほかにも、アノード−Nウエル間距離、カソード−Nウエル間距離に依存する。したがって、拡散層を多数に分割することは、拡散層形状が、露光や、加工時に、角部分が丸まってしまい、その形状は、制御しにくいという問題が生じてしまう。
【0045】
ダイナミック抵抗は、電極間の電流径路の抵抗値なので、その間隔が実効的に広くなることは、当然、ダイナミック抵抗も高くなることを意味する。そのほか、SCRの動作速度や、保持電圧などの特性は、カソード−Nウエル間距離に依存する割合が多いので、カソード分割の問題点が大きい。
したがって、本発明の目的は、トリガ電圧を低くする、トリガを高速に行うなどの、トリガ性能を高くするには、トリガ素子の放電経路の抵抗値を下げることや、SCR内部の多数の位置で、トリガ電流を供給するSCRを提供する事にある。
さらに、前述したように、多数分割する場合の問題点を指摘し、その対策として、図に示すように、カソードを、くし状に分割して、その間に、トリガ用P+拡散層を挿入する構造のSCRを提供する。また、SCRを細かく分割して、その間にP+拡散層を挿入して、トリガ電流を供給するSCRも提供する。さらに、上記SCRに加えて、これらの発明を、保持電流制御SCRに適用することも、本発明の目的である。
【0046】
また、基板抵抗や、ウエル抵抗が低くできないという課題もあるが、これは、SCRの破壊電流は、コンタクトの数に依存し、コンタクトを多数は位置する必要があるので、それが、アノードやカソードの面積を決めているという側面がある。また、基板抵抗は、N+拡散層下部分と基板抵抗制御用P+拡散層との間の抵抗値なので、Nウエル内のアノードや、Nウエルコンタクトの配置を、くし型にして、Nウエル抵抗を下げる方式のように、さまざまな角度から、これを見直して、基板抵抗、ウエル抵抗を低くするための方法も、本発明の目的である。
【0047】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明による第1のESD保護素子は、表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P導電型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の第1Nウェルと,第1Pウェルの中に配置された第2N拡散領域並びにいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域と,第1Nウェルの中に配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域を備え、第2N拡散領域は第1P拡散領域と第1Nウェルとの間にそれぞれと対向させて配置し、第1Nウェルと第1Pウェル領域との境界であって第2N拡散領域と対向する第1境界辺は第1Nウェル側に切れ込む第1凹部を有し、第2P拡散領域は第1N拡散領域と第1境界辺との間に配置し、第3P拡散領域は第2N拡散領域と第1境界辺との間で且つ少なくとも一部が第1凹部の中に入り込むように配置し、第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、第3P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする。
【0048】
又、本発明による第2のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板と、
前記P型半導体層に形成されたP導電型の第2Pウェルと、
前記P型半導体層に形成され前記第2Pウェルと少なくとも第2境界辺で接するN導電型の第2Nウェルと、
前記第2Nウェルの中に配置されたN導電型の第1N拡散領域と、
前記第2Nウェルの中の前記第1N拡散領域と前記第2境界辺との間に配置されたP導電型の第2P拡散領域と、
前記第2境界辺は第2Pウェルが第2Nウェル領域内に入り込む複数の凹部を有する境界辺であって、それぞれ前記凹部に対応して凹部に一部が入り込むように前記第2Pウェルの中に設けられた複数のP導電型の第3P拡散領域と、
前記第2境界辺に設けられた前記複数の凹部のそれぞれの縁との間で前記第2Pウェルを挟むように前記第2Pウェルに接して前記P型半導体層に形成され、それぞれ前記第2境界辺に平行な第1の直線上に配置された複数のP導電型の第1P拡散領域と、
前記複数の凹部の縁とそれぞれ対応する前記第1P拡散領域とにそれぞれ挟まれて前記第 2Pウェルの中に形成され、前記第1の直線と平行な第2の直線上に配置された複数のN導電型の第2N拡散領域とを備え、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、
第3P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする。このとき、第3P拡散領域が、第2N拡散領域の第2Nウェルと対向する境界に沿って延在する直線と接する場合を含む重なり部を更に有するのが望ましい。
【0049】
又、本発明による第3のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層上にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の複数の第3Nウェルと,第1Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域並びにN導電型の第2N拡散領域と,各第3Nウェルの中にそれぞれ配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域を備え、
複数の第3Nウェルを第1の直線上に互いに離間して配置し、
第2N拡散領域を、第3Nウェルと第1P拡散領域との間で複数の第3Nウェルのいずれとも離間し且つ対向させて前記第1の直線と平行に配置し、
第1N拡散領域及び第2P拡散領域を、それぞれの第3Nウェルの中で第2P拡散領域が第2N拡散領域に近くなるように第1の直線の方向と直交する方向に並べて配置し、第3P拡散領域を複数の第3Nウェルの間に配置し、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、
第3P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする。このとき、第3P拡散領域を、第2P拡散領域と同時に横断する第1の直線方向の直線が存在するように配置するのが好ましい。
【0050】
又、本発明による第4のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の第4Nウェルと,第1Pウェル領域の中に配置されたP導電型の第1P拡散領域及びN導電型の第2N拡散領域と,第4Nウェルの中に配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域と,第2N拡散領域の中に設けられた第1Pウェル領域を露出させる複数の第1空白部と,該第1空白部の中に配置された第3P拡散領域とを備え、
第4Nウェルを第1P拡散領域と第2N拡散領域との間にそれぞれと対向させ且つ互いに離間させて配置し、
第1N拡散領域と第2P拡散領域を、第1N拡散領域が第1P拡散領域側に近く、第2P拡散領域が第2N拡散領域側に近くなるように並べて配置し、
第1空白部を、第2N拡散領域と第1Pウェル領域との境界であって第4Nウェルと対向する第3境界辺に沿って離間させて配置し、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、
第3P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする。このとき、第2N拡散領域に接続するコンタクト孔を、第1空白部の第3境界辺側の境界を通る第3境界辺と直交する方向の直線に関して第3境界辺側と反対側の領域に形成するのが好ましい。
【0051】
又、本発明による第5のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第3Pウェル領域と,いずれもN導電型の第3N拡散領域及び第4N拡散領域と,ゲート領域と,第3Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の第4Nウェルと,第3Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域と,第4Nウェルの中に配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域と,第3Pウェル領域とP型半導体層領域の境界である第4境界辺を跨いで配置された第2N拡散領域とを備え、
第4Nウェルは、第1P拡散領域と第2N拡散領域との間でそれぞれと互い対向させ且つ対向する各境界の方向が第4境界辺と平行になるように配置し、
第1N拡散領域と第2P拡散領域は、第1N拡散領域が第1P拡散領域側に近く第2P拡散領域が第2N拡散領域側に近くなるように並べて配置し、
第2N拡散領域は当該第2N拡散領域と第3Pウェル領域の境界であって第4Nウェルに対向する第3境界辺の反対側の境界に、P型半導体層領域に達する凸部と、第3Pウェル領域に達する凹部をそれぞれ複数有し、
第3P拡散領域は各凹部の第3Pウェル領域部に配置し、第3N拡散領域は第2N拡散領域の第3境界辺の反対側の境界と対向させて配置し、ゲート領域は第3N拡散領域の第2N拡散領域と対向する境界の反対側の境界に接触させて配置し、第4N拡散領域はゲート領域を介して第3N拡散領域と対向させ且つゲート領域に接するように配置し、第2N拡散領域と対向する第3N拡散領域の境界は凹部を通って第3P拡散領域に直接的に接する凸部を有し、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域とゲート領域に設けられたゲート電極をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域及び第4P拡散領域をいずれも所望の外部接続電極に接続した構成を有することを特徴とする。このとき、第3N拡散領域及び第4N拡散領域がゲート領域とそれぞれ接する境界は、第4境界辺の方向に沿った直線状であってよい。
【0052】
【0053】
又、本発明による第のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層上にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第6Nウェル及び第7Nウェルと,第1Pウェル領域の中に配置されたP導電型の第1P拡散領域及びN導電型の第2N拡散領域と,第6Nウェルの中に配置された第2P拡散領域及び第1N拡散領域と,第7Nウェルの中に配置された第4P拡散領域とを備え、
第6Nウェルは第1P拡散領域と第2N拡散領域の間にそれぞれと対向させて配置し、第1N拡散領域は第1P拡散領域と第2P拡散領域との間にそれぞれと対向させて配置し、第2N拡散領域は第7Nウェルと重なるN−N重なり部を有すると共に該N−N重なり部を第4P拡散領域と対向させて配置し、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、第4P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有し、
第2N拡散領域は第6Nウェルと対向する境界が直線状の直線辺であり、該直線辺と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺であり、且つ該第1凹凸辺の凸部が第7Pウェルと重なるN−N重なり部となっており、
第4P拡散領域は、第1凹凸辺と対向して配置され、且つ第1凹凸辺と対向する第4P拡散領域の境界が櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺であり、第2N拡散領域と第4P拡散領域を第1凹凸辺と第2凹凸辺とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置したことを特徴とする
【0054】
又、本発明による第のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第6Nウェル及び第7Nウェルと,第1Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域並びにN導電型の第2N拡散領域と,第6Nウェルの中に配置された第2P拡散領域及び第1N拡散領域と,第7Nウェルの中に配置された第4P拡散領域を備え、
第6Nウェルを第1P拡散領域と第2N拡散領域の間に配置し、
第1N拡散領域を第1P拡散領域と第2P拡散領域との間にそれぞれと対向させて配置し、
第2N拡散領域は、第6Nウェルと対向する境界が直線状の直線辺であり、該直線辺と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺であり、且つ該第1凹凸辺の凸部が第7Nウェルと重なるN−N重なり部となっており、
第4P拡散領域を第1凹凸辺と対向させて配置し、
第1凹凸辺と対向する第4P拡散領域の境界が櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺であり、
第2N拡散領域と第4P拡散領域を、第1凹凸辺と第2凹凸辺とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置し、
第3P拡散領域を、第1凹凸辺の各凹部の第1Pウェル領域の中に配置し、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域と第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、
第3P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続され第1出力端及び第2出力端を有する第2トリガ素子の第1出力端に接続し、第4P拡散領域を第2出力端に接続した構成を有することを特徴とする。又、各第3P拡散領域間を接続する接続配線を有してもよい。
【0055】
又、本発明による第のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第8Nウェル及び第9Nウェルと,第1Pウェル領域の中に配置されたN導電型の第2N拡散領域と,第8Nウェルの中に配置された第2P拡散領域及び第1N拡散領域と,第9Nウェルの中に配置された第4P拡散領域を備え、
第2N拡散領域を第8Nウェルと第9Nウェルとの間に配置し、
第8Nウェルと対向する第2N拡散領域の境界が直線状の直線辺であって、該直線辺と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺であり、更に該第1凹凸辺の凸部が第9Nウェルと重なるN−N重なり部となっており、
第1N拡散領域と第2P拡散領域は互いに対向する境界が凹凸形状を有すると共に一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合し、
第2P拡散領域を第1N拡散領域と第2N拡散領域との間に互いに離間させて配置し、第4P拡散領域を第1凹凸辺と対向させて配置し、第1凹凸辺と対向する第4P拡散領域の境界は櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺であり、
第2N拡散領域と第4P拡散領域を、第1凹凸辺と第2凹凸辺とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置し、
第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、第2N拡散領域を低電位側電源に接続し、第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、第4P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする。
【0056】
又、本発明による第のESD保護素子は、
表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第10Nウェル及び複数の第3Nウェルと,第1Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域、第3P拡散領域及び第5P拡散領域並びにいずれもN導電型の第2N拡散領域及び第5N拡散領域と,第3Nウェルの中にそれぞれ配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域と,第10Nウェルの中に配置されたP導電型の第6P拡散領域及びN導電型の第6N拡散領域を備え、
複数の第3Nウェルを直線状に配置し、
互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、複数の第3Nウェルの配置方向をY方向としたとき、
第10Nウェルは第3Nウェルの間に配置し、第2N拡散領域は第3Nウェルと第1P拡散領域との間で且つ第3NウェルとX方向に離間させ且つそれぞれと対向させて配置し、第5N拡散領域は第10Nウェルと第1P拡散領域との間で且つ第10NウェルとX方向に離間させ且つそれぞれと対向させて配置し、第1N拡散領域及び第2P拡散領域は各第3Nウェルの中で第2P拡散領域を第2N拡散領域側にしてX方向に並べて配置し、第6N拡散領域及び第6P拡散領域は第10Nウェルの中で第6P拡散領域を第5N拡散領域側にしてX方向に並べて配置し、第3P拡散領域は各第3Nウェルと第10Nウェルとの間にそれぞれ配置し、第5P拡散領域は第3NウェルをY方向に挟んで第3P拡散領域と反対側に配置し、
第1N拡散領域と第6N拡散領域を高電位側電源に接続し、第1P拡散領域及び第2N拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、第2P拡散領域及び第6P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、第3P拡散領域を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続し、第5N拡散領域を第5P拡散領域と接続した構成を有することを特徴とする。このとき、第3P拡散領域及び第5P拡散領域を、Y方向の同一直線上に配置するのが好ましい。又、第3P拡散領域を、各第3P拡散領域のX方向の端部を通る直線をY方向に延在させたとき、一方の端部を通る直線が第10Nウェルを横断し、他方の端部を通る直線が各第5N拡散領域を横断するように配置するのが好ましい。更に、第5P拡散領域は、第5P拡散領域のX方向の端部を通る直線をY方向に延在させたとき、一方の端部を通る直線が第3Nウェルを横断し、他方の端部を通る直線が各第2N拡散領域を横断するように配置するのが望ましい。又、第1P拡散領域を、X方向に対向する第2N拡散領域或いは第5N拡散領域のY方向の中央部に配置することもできる。
【0057】
又、第1トリガ素子は、ゲート電極を低電位側電源配線に接続し、ソースドレイン路の一端を外部接続電極に接続し、他端を当該第1トリガ素子の出力端とするNチャネル型電界効果トランジスタとすることができる。
【0058】
或いは、第1トリガ素子は、m個(但し、mは正の整数)のPN接合ダイオードを前段のカソードを次段のアノードに接続するようにして全て直列に接続し、初段のアノードを外部接続電極に接続し、最終段のカソードを当該第1トリガ素子の出力端とする第1ダイオード列であってもよい。
【0059】
又、第2トリガ素子は、(m+1)個(但し、mは正の整数)のPN接合ダイオードを前段のカソードを次段のアノードに接続するようにして全て直列に接続し、初段のアノードを外部接続電極に接続し、最終段のカソードとm段目のカソードとを、それぞれ当該第2トリガ素子の第1出力端と第2出力端とする第2ダイオード列とすることができる。
【0060】
或いは、第2トリガ素子は、NMOSとPN接合ダイオードを有し、NMOSのゲート電極を低電位側電源配線に接続すると共にソースドレイン路を外部接続電極とPN接合ダイオードのアノードの間に接続し、PN接合ダイオードのカソードとアノードとを、それぞれ当該第2トリガ素子の第1出力端と第2出力端とする構成とすることもできる。
【0061】
又、第1N拡散領域と第2P拡散領域や第6N拡散領域と第5P拡散領域を直接的に接触させて配置してもよい。
【0062】
逆に、第1N拡散領域と第2P拡散領域や第6N拡散領域と第5P拡散領域を互いに離間して配置することもできる。
【0063】
又、半導体基板は、比抵抗が10Ω・cm以下のP型基板の表面にP導電型エピタキシャル層を所定の厚さ堆積したものとすることができる。
【0064】
又、本発明のLSIは、上記したESD保護素子のいずれかを有することを特徴とする。
【0065】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について図面を参照して説明する。
【0066】
本発明のESD保護素子は、保護動作時にSCR動作を生じるSCR型ESD保護素子であって、特にSCR動作を生じさせるためにトリガ電流を供給する型のSCRで、トリガ電流の供給部位の配置、供給方法を工夫することで、SCR動作の開始にトリガ電流をより効率的に作用させ、SCR動作の開始を高速化すると共に電圧のオーバーシュートを抑制している。
【0067】
図1は、本発明のESD保護素子の第1の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。又、図2は図1の断面を示す図で、(a),(b)はそれぞれ図1のA1−A1線と,A2−A2線での断面を模式的に示す断面図であり、(c)はこのESD保護素子の動作を説明するために(a)の図に等価的なトランジスタ及び抵抗素子を追記した図である。尚、図2の断面図では、煩瑣を避けて分かり易くするため、本発明の本質的な構成要素でないコンタクト孔の記載は省略してある。又、以下の説明において同じ参照符号のウェル、ウェル領域、拡散領域の導電型は、同じ導電型とする。
【0068】
図1及び図2を参照すると、本実施形態のESD保護素子1は、半導体基板であるP+シリコン基板(以下、単にP+基板とする)30の表面に所定の厚さ堆積されたP導電型の半導体層であるP型シリコンエピタキシャル層(以下、単にP型エピタキシャル層とする)31に形成されている。具体的には、P導電型の第1Pウェル領域101と,周囲が第1Pウェル領域101により直接的に接して囲繞されたN導電型の第1Nウェル201と,第1Pウェル領域101の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域121a,121b及び第3P拡散領域125並びにN導電型の第2N拡散領域223と,第1Nウェル201の中に配置されたP導電型の第2P拡散領域123及びN導電型の第1N拡散領域221を備えている。尚、第1P拡散領域121a,121b、第3P拡散領域125、第1N拡散領域221及び第2N拡散領域223の外形形状は矩形状であり、第1Nウェル201及び第2P拡散領域123の外形形状はいずれも略矩形状である。
【0069】
次にこれらの位置関係及び必要に応じて詳細な形状を説明する。先ず、互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、第1P拡散領域121a,121bが配置されている方向をY方向としたとき、第2N拡散領域223は、第1Nウェル201と第1P拡散領域121a,121bとの間にそれぞれと離間し且つX方向に対向させて配置してある。このとき、第1P拡散領域121a,121bは、第2N拡散領域223のY方向の境界の両端部とそれぞれ対向させて配置してある。又、第1Nウェル201と第1Pウェル領域101との境界であって第2N拡散領域223と対向する第1境界辺21は、当該第1Nウェル201の中に切れ込むX方向の第1凹部80を有している。尚、第1Nウェル201の他の境界は全て直線状である。又、第1Nウェル201の中に配置された第2P拡散領域123は、第1N拡散領域221と第1境界辺21との間にいずれとも離間し且つ対向させて配置してあり、第2P拡散領域123と第2Nウェル202との境界であって第1境界辺21と対向する境界は第1境界辺21と平行で、第1凹部80に沿った第2凹部81を有している。又、第1境界辺21と対向する第2P拡散領域123の境界と第1境界辺21との平行部の間隔は一定になっている。尚、第2P拡散領域123においても第1N拡散領域221と対向する境界を含む他の境界は全て直線状である。
【0070】
第3P拡散領域125は、第2N拡散領域223と第1境界辺21との間で、いずれとも離間すると共に少なくともその一部が第1凹部80の中に入り込み且つ互い対向する境界が平行になるように配置してある。図1では、第3P拡散領域125は略全体が第1凹部80の中に入っており、且つ第2P拡散領域123と第3P拡散領域125とを同時に横断するY方向の直線P1が存在する位置になっている。又、第1N拡散領域221、第2P拡散領域123及び第2N拡散領域223の各Y方向のサイズは、略等しくなっている。
【0071】
上記構成及び配置で、第1N拡散領域221はこのESD保護素子1が搭載されたLSIの図示されていない高電位側電源配線(以下、VDD配線とする)に接続し、第1P拡散領域121a,121b及び第2N拡散領域223はいずれもこのESD保護素子1が搭載されたLSIの図示されていない低電位側電源配線(以下、GND配線とする)に接続し、第2P拡散領域123は被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域125は図示されていない第1トリガ素子の出力端に接続している。又、第1トリガ素子の入力端は被保護素子と接続する外部接続電極に接続される。尚、各拡散領域における配線の接続はそれぞれの領域において小さいコンタクト孔122,124,126,222,224等をそれぞれ多数設けこれらを介して接続するマルチコンタクト方式による。尚、以下では他の実施形態も含めてコンタクト孔の図示、説明は適宜省略するが、各拡散領域への配線の接続は同様の方式によるものとする。
【0072】
次に、本実施形態のESD保護素子1を接続した外部接続電極にサージ電流が印加されたときの、ESD保護素子1の保護動作について説明する。本実施形態のESD保護素子1は、上記配置により、第2P拡散領域123,第1Nウェル201及びP+基板30で構成される縦型PNPTr61と、第2N拡散領域223,P+基板30及び第1Nウェル201で構成される横型NPNTr63とが互いに入れ子の状態に接続、構成されていることになる。従って、P+基板30を介して第2N拡散領域223に電流が流れると、これが横型NPNTr63のベース電流となって横型NPNTr63がオンしコレクタ電流が流れる。横型NPNTr63のコレクタ電流が流れると第1Nウェル201の電位を押し下げるので第2P拡散領域123と第1Nウェル201のPN接合が順バイアスされて、縦型PNPTr61のベース電流が流れ始め、縦型PNPTr61がオンして縦型PNPTr61のコレクタ電流が流れる。縦型PNPTr61のコレクタ電流は横型NPNTr63のベース電流になっているので、横型NPNTr63のコレクタ電流が増加する。横型NPNTr63のコレクタ電流が増加すると第1Nウェル201の電位を更に押し下げるので縦型PNPTr61のベース電流が増加する。このように、縦型PNPTr61と横型NPNTr63の間に正の帰還がかかってラッチ状態を生じさせ、第2P拡散領域123と第2N拡散領域223との間に低抵抗の電流経路が形成される。即ち、第2P拡散領域123と第2N拡散領域223を、それぞれアノードとカソードとするSCR動作を行う。
【0073】
本実施形態のESD保護素子1では、第1Nウェル201が第2N拡散領域223と対向する第1境界辺21の略中央部に第1Nウェル201側に切れ込む第1凹部80が設けられ、サージ電流が印加されたときトリガ素子から出力されるトリガ電流を入力するトリガタップ電極となる第3P拡散領域125をこの第1凹部80に入り込むように配置しているので、この第3P拡散領域125周辺の電位の関係から、その電流はカソードとなる第2N拡散領域223に向かって流れて、第2N拡散領域223側に広がり、図示されていないGND配線に接続された第1P拡散領域121a,121bへ流れ込むので、第2N拡散領域223近傍の第1Pウェル領域101の電位を効率的に上昇させることができる。つまり、電位上昇が必要な横型NPNTr63のベース領域である第2N拡散領域223と第1Nウェル201との間の第1Pウェ領域101の側面にトリガ電流を直接供給しており、少ないトリガ電流でもその領域近傍では電流密度が高く、効率的に電位を上昇させることができるので、迅速にSCR動作を生じさせることができ、オーバーシュート電圧を抑制することができる。
【0074】
ここで、ESD保護素子1の動作と図15のGGSCRの動作を対比してみる。図18は、ESD保護素子1の動作と図15のGGSCRの動作をより具体的に説明するための図で、(a)及び(b)はそれぞれのESD保護素子にサージ電流が印加されたとき、最初にトリガタップである第3P拡散領域125或いはP+拡散領域1125から図示されていないGND配線に接続された第1P拡散領域121a,121b或いはP+拡散領域1121に向かって流れる第1電流と、第1Pウェル領域101或いはPウェル1101とSCR動作時にカソードとなる第2N拡散領域223或いはN+拡散領域1223からなるPN接合ダイオードがオンしたときに流れる第2電流の経路を、図1及び図15(a)の模式的な平面図に模式的に追記した図である。以下、図18を参照して説明する。ESD保護素子1では、第1電流が図18(a)に示すように広がるので、D1部の(底面のPN接合)近傍の電位を効率よく上昇させることができる。一方、GGSCRの場合には、トリガタップとなるP+拡散領域1125が、カソードとなるN+拡散領域1223の横に配置されているので、第1電流は図18(b)に示すように流れ、D2部の(底面のPN接合)近傍の電位を上昇させるのは、ESD保護素子1のD1部の電位を上昇させる場合に比べて非常に難しいことが分かる。
【0075】
又、ESD保護素子1では、第1トリガ素子にトリガ電流を多く供給できるような素子を用いるとより均一にトリガがかかり、より迅速にSCR動作を生じさせると共にオーバーシュート電圧も抑制できる。
【0076】
尚、本実施形態の第1P拡散領域121a,121bの位置は、上記説明に限定されるものでなく、X方向が第2N拡散領域223に関して第3P拡散領域125と反対側であれば、Y方向の位置については第2N拡散領域223と対向していればよく、製造プロセスや使用する基板により適切なY方向の位置を適宜選択できる。
【0077】
次に、本発明のESD保護素子の第2の実施形態について説明する。図3は、本発明のESD保護素子の第2の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いることとし、断面形状の図示は省略する。(必要に応じて図2(a),(b)を参照する。)図3を参照すると、本実施形態のESD保護素子2は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、P導電型の第2Pウェル102と、第1P拡散領域121a,121b,121cと、第2P拡散領域123と、第3P拡散領域125a,125bと、第2Nウェル202と、第1N拡散領域221と、第2N拡散領域223a,223b,223cとを備えている。尚、第1P拡散領域121a,121b,121c、第3P拡散領域125a,125b、第1N拡散領域221及び第2N拡散領域223a,223b,223cの外形形状は矩形状であり、第2Pウェル102,第2P拡散領域123及び第2Nウェル202の外形形状はいずれも略矩形状である。
【0078】
次にこれらの位置関係及び必要に応じて詳細な形状を説明する。先ず、第1P拡散領域121a,121b,121cは、第2Pウェル102の外のP導電型の基板領域35に第2Pウェル102と直接的に接して配置され、第3P拡散領域125a,125b、及び第2N拡散領域223a,223b,223cは第2Pウェル102の中に配置されている。又、第2Nウェル202は、第1P拡散領域121a,121b,121cが接する境界と反対側の境界で第2Pウェル102と直接的に接して配置され、第2Nウェル202の中に第2P拡散領域123及び第1N拡散領域221が配置されている。尚、図3ではk=2に相当する例を示しており、第1P拡散領域121a,121b,121cは、仮想的な第1の直線Q1上にそれぞれの一つの境界が第1の直線Q1と平行になるように離間して配置され、第2N拡散領域223a,223b,223cは第1の直線Q1と平行な仮想的な第2の直線Q2上にそれぞれの一つの境界が第2の直線Q2と平行になるように離間して配置され、第3P拡散領域125a,125bも互いに離間して配置されている。
【0079】
互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、第1の直線Q1及び第2の直線Q2の方向をY方向としたとき、第2N拡散領域223a,223b,223cは第2Nウェル202と第1P拡散領域121a,121b,121cによりX方向から挟まれるように且ついずれとも離間して配置されている。第2Pウェル102と第2Nウェル202とが接する境界である第2境界辺22は、第2Nウェル202側に切れ込むX方向の第1凹部82a及び第1凹部82bを有している。尚、第2Nウェル202の第2境界辺22を除く他の境界は全て直線状である。
【0080】
第3P拡散領域125a,125bは、それぞれ第1凹部82a,82bに対応させて配置される。具体的には、少なくともそれぞれの一部が対応する第1凹部82a,82bの中に入り込むように且つ第2N拡散領域223a,223b,223cの第2境界辺22と対向する境界に沿ったY方向の直線P3と、接する場合を含む重なり部90a及び重なり部90b有するように配置されている。
【0081】
第2P拡散領域123は、第1N拡散領域221と第2境界辺22との間にいずれとも離間して配置され、第2P拡散領域123と第2Nウェル202との境界であって第2境界辺22と対向する境界は第2境界辺22と平行で、第1凹部82aに沿った第2凹部83a及び第1凹部82bに沿った第2凹部83bを有している。第2境界辺22と対向する第2P拡散領域123の境界と第2境界辺22との平行部の間隔は一定になっている。尚、第2P拡散領域123においても第1N拡散領域221と対向する境界を含む他の境界は全て直線状である。
【0082】
3箇所の第2N拡散領域223a,223b,223cは、それぞれが第2境界辺22の第2Nウェル202が凸部になっている部位と第1P拡散領域121a,121b,121cとの間で且つ、第2N拡散領域223aには第1P拡散領域121aが、2N拡散領域223bには第1P拡散領域121bが、2N拡散領域223cには第1P拡散領域121cが、それぞれ対応するように配置されている。
【0083】
又、第1N拡散領域221をこのESD保護素子2が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第1P拡散領域121a,121b,121c及び第2N拡散領域223a,223b,223cをいずれもこのESD保護素子2が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域125a,125bを図示されていない第1トリガ素子の出力端に接続している。又、第1トリガ素子の入力端は被保護素子と接続する外部接続電極に接続される。尚、本実施形態のESD保護素子2においても、サージ電流が印加されたときの保護動作は第1の実施形態のESD保護素子1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0084】
本実施形態のESD保護素子2では、図3に示すように、第2Nウェル202の第2境界辺22と第2N拡散領域223a,223b,223cとの間の第1Pウェル領域101部分を横切るようにトリガ電流を供給するトリガタップ電極となる第3P拡散領域125a,125bを配置、言い換えると第3P拡散領域125a,125bの一部が第1凹部82a,82bに入り込むと共に直線P3との重なり部90a,90bも有するように配置したので、第2N拡散領域223a,223b,223c,P+基板30及び第2Nウェル202で構成される横型NPNTrのベースを、横切る形になり、横型NPNTrをより早くオンさせることができる。又、第1P拡散領域121a,121b,121cを第2N拡散領域223a,223b,223cとX方向から対向しながら第3P拡散領域125a,125bからできるだけ遠い位置に配置することで、トリガ電流がSCR動作時のカソードとなる第2N拡散領域223a,223b,223cの底面全面に広がるようにでき、第2N拡散領域223a,223b,223cそれぞれの底面のPN接合近傍の電位を均一に上昇させることができるので、保護動作時にESD保護素子2全体に均一にトリガがかかり、被保護素子と接続する外部接続電極の電圧を高速に且つ低電圧にクランプできる。
【0085】
次に、本発明のESD保護素子の第3の実施形態について説明する。図4は、本発明のESD保護素子の第3の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いることとし、断面形状の図示は省略する。(必要に応じて図2(a),(b)を参照する。)図4を参照すると、本実施形態のESD保護素子3は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域101と、第1P拡散領域121a,121bと、第2P拡散領域123a,1123bと、第3P拡散領域125と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域101により囲繞されN導電型の2つの第3Nウェル203a,203bと、第1N拡散領域221a,221bと、第2N拡散領域223とを備えている。尚、第1P拡散領域121a,121b、第2P拡散領域123a,123b、第3P拡散領域125、第3Nウェル203a,203b、第1N拡散領域221a,221b、及び第2N拡散領域223の外形形状はいずれも矩形状である。
【0086】
第1P拡散領域121a,121b、第3P拡散領域125及び第2N拡散領域223はいずれも第1Pウェル領域101の中に配置され、第2P拡散領域123a及び第1N拡散領域221aは第3Nウェル203aの中に配置され、第2P拡散領域123b及び第1N拡散領域221bは第3Nウェル203bの中に配置されている。又、2つの第3Nウェル203a,203bは、同一サイズで、仮想的な第1の直線Q3上にそれぞれの一つの境界が第1の直線Q3と平行になるように且つ互いに離間して配置されている。
【0087】
又、互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、第1の直線Q3の方向をY方向としたとき、第2N拡散領域223は第3Nウェル203a,203bの双方とX方向で対向するように配置される。又、第1P拡散領域121a,121bは、X方向に関しては第2N拡散領域223を挟んで第3Nウェル203a,203bと反対側に、且つY方向に関して第2N拡散領域223の両外側にそれぞれ一つずつ(図上、第1P拡散領域121aが第2N拡散領域223よりも上に、又第1P拡散領域121bが第2N拡散領域223よりも下に)配置されている。
【0088】
第3P拡散領域125は、第3Nウェル203aと第3Nウェル203bとの間でいずれとも離間し、且つ第2N拡散領域223に近接して配置される。但し、第2N拡散領域223と対向する第3Nウェル203a,203bの境界に沿う仮想的な線を超えて第2N拡散領域223側に近接することはない。
【0089】
第1N拡散領域221a及び第2P拡散領域123aは、第3Nウェル203aの中で第2P拡散領域123aが第2N拡散領域223に近くなるようにX方向に並べて配置され、第1N拡散領域221b及び第2P拡散領域123bは、同様に第3Nウェル203bの中で第2P拡散領域123bが第2N拡散領域223に近くなるようにX方向に並べて配置されている。
【0090】
又、第1N拡散領域221a,221bをこのESD保護素子3が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第1P拡散領域121a,121b及び第2N拡散領域223をいずれもこのESD保護素子3が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123a,123bを被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域125を図示されていない第1トリガ素子の出力端に接続している。又、第1トリガ素子の入力端は被保護素子と接続する外部接続電極に接続される。尚、本実施形態のESD保護素子3においても、サージ電流が印加されたときの保護動作は第1の実施形態のESD保護素子1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0091】
本実施形態のESD保護素子3では、図4に示すように、第3Nウェル203a,203bの間にトリガ電流を供給するトリガタップ電極となる第3P拡散領域125aを配置し、第1P拡散領域121a,121bをY方向に関して第3P拡散領域125からできるだけ遠い第2N拡散領域223よりも外側に配置することで、トリガ電流がSCR動作時の横型NPNTrのベース領域である第3Nウェル203a,203bと第2N拡散領域223との間の領域全面に広がるようにできるので、保護動作時にESD保護素子3全体に均一にトリガがかかり、被保護素子と接続する外部接続電極の電圧を高速に且つ低電圧にクランプできる。
【0092】
次に、本発明のESD保護素子の第4の実施形態について説明する。図5は、本発明のESD保護素子の第4の実施形態を説明するための図で、(a)はESD保護素子4の平面外形形状を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA3−A3線での断面を模式的に示す断面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いる。図5を参照すると、本実施形態のESD保護素子4は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域101と、周囲が第1Pウェル領域101により直接的に接して囲繞されたN導電型の第4Nウェル204と,第1Pウェル領域101の中に配置された第1P拡散領域121及び第2N拡散領域223と,第4Nウェル204の中に配置された第2P拡散領域123及び第1N拡散領域221と,第2N拡散領域223の中に第1Pウェル領域101のまま残された複数の第1空白部70a,70b,70c,70dと,各第1空白部70a,70b,70c,70dの中にそれぞれ配置された第3P拡散領域125a,125b,125c,125dとを備えている。尚、第1P拡散領域121、第2P拡散領域123、第3P拡散領域125a,125b,125c,125d、第4Nウェル204、第1N拡散領域221、第2N拡散領域223及び第1空白部70a,70b,70c,70dの外形形状はいずれも矩形状である。
【0093】
第4Nウェル204は第1P拡散領域121と第2N拡散領域223との間にそれぞれと対向し且つ互いに離間して配置されている。又、第1N拡散領域221と第2P拡散領域123は、第1N拡散領域221が第1P拡散領域121側に近く第2P拡散領域123が第2N拡散領域223側に近くなるように並べて配置されている。
【0094】
第1空白部70a,70b,70c,70dは、第2N拡散領域223と第1Pウェル領域101との境界であって第4Nウェル204と対向する第3境界辺23に沿って直線的に且つ離間して、例えば等間隔で配置される。第1空白部70a,70b,70c,70dは、第2N拡散領域223を形成する不純物注入の際に例えばフォトレジスト等でマスクして、第1Pウェル領域101のまま残された領域となっている。そして、この第1空白部70a,70b,70c,70dの中に第3P拡散領域125a,125b,125c,125dがそれぞれ配置されている。
【0095】
尚、本実施形態のESD保護素子4では、互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、第3境界辺23の方向をY方向としたとき、第2N拡散領域223のコンタクト孔224(図5(b)の断面図では図示を省略)を、第1空白部70a,70b,70c,70dの第3境界辺23側の境界を通るY方向の直線P4に関して第3境界辺23側と反対側の領域に設けるようにしている。言い換えると、第3境界辺23と直線Pとの間の領域には、コンタクト孔224を配置しないようにしている。
【0096】
又、第1N拡散領域221をこのESD保護素子4が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第1P拡散領域121及び第2N拡散領域223をいずれもこのESD保護素子4が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域125a,125b,125c,125dを図示されていない第1トリガ素子の出力端に接続している。又、第1トリガ素子の入力端は被保護素子と接続する外部接続電極に接続される。尚、本実施形態のESD保護素子4においても、サージ電流が印加されたときの保護動作は第1の実施形態のESD保護素子1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0097】
本実施形態のESD保護素子4では、図5に示すように、第2N拡散領域223の中の第2P拡散領域123に近い側に第1Pウェル領域101のまま残された領域となっている第1空白部70a,70b,70c,70dを設けてこの中にトリガ電流を供給するトリガタップ電極となる第3P拡散領域125a,125b,125c,125dを配置すると共に、第1P拡散領域121を第4Nウェル204を挟んで第3P拡散領域125a,125b,125c,125dと反対側に配置したので、保護動作開始時のトリガ電流は第1Pウェル領域101を経由して第1P拡散領域121に流れるが、SCR動作時にカソードとして機能する第2N拡散領域223の底面の電流密度が高くできるので、高速にSCR動作を開始させて所望の外部接続電極の電圧を低電圧クランプできる。又、第3境界辺23と直線P3との間の領域には、コンタクト孔224を配置しないようにしたので、SCR動作時に部分的な過度の電流集中を抑制できると共に発熱による熱的なダメージも抑制できる。
【0098】
又、SCR動作時にアノードとして機能する第2P拡散領域123等の形状を変えることが無いので、トリガタップ電極となる第3P拡散領域を数多く配置でき、トリガ素子の電流供給能力を高くできる場合には、より有効である。
【0099】
尚、ESD保護素子が低電圧クランプを目的とする場合、トリガ素子のトリガ電圧を低くすることは言うまでもないが、ESD保護素子がSCR動作を開始して低電圧になるまでは、トリガ素子で電流を放電させるので、トリガ素子の電流吸収能力を高くしておかねばならない。このとき、トリガ素子からの電流はP+基板30を経由してGND配線に接続した第1P拡散領域121から電流を吸収するので、多数の第3P拡散領域を配置しないと、その部分の電圧上昇が大きくなって、低電圧でクランプできない。つまり、トリガ電流を有効に使うためには、トリガ素子の抵抗を低くするだけでなく、本実施形態のようにトリガタップ電極である第3P拡散領域を数多く配置するほうがよいことになる。
【0100】
次に、本発明のESD保護素子の第5の実施形態について説明する。図6は、本発明のESD保護素子の第5の実施形態を説明するための図で、(a)はESD保護素子5の平面外形形状を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA4−A4線での断面を模式的に示す断面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いる。図6を参照すると、本実施形態のESD保護素子5は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、P導電型の第3Pウェル領域103と,いずれもN導電型の第3N拡散領域225及び第4N拡散領域227と,ゲート領域52と,第3Pウェル領域103に周囲を囲繞された第4Nウェル204と,第3Pウェル領域103の中に配置された第1P拡散領域121及び第3P拡散領域125a,125b,125c,125dと,第4Nウェル204の中に配置された第2P拡散領域123及び第1N拡散領域221と,第3Pウェル領域103と基板領域35の境界である第4境界辺24を跨いで配置された第2N拡散領域223とを備えている。尚、第1P拡散領域121、第2P拡散領域123、第3P拡散領域125a,125b,125c,125d、第4Nウェル204、第1N拡散領域221、ゲート領域52及び第4N拡散領域227の外形形状はいずれも矩形状であり、第2N拡散領域223及び第3N拡散領域225は略矩形状でそれぞれの一つの境界に凹凸を有している。
【0101】
次にこれらの位置関係及び必要に応じて詳細な形状を説明する。先ず、互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、第4境界辺24の方向をY方向としたとき、第4Nウェル204は第1P拡散領域121と第2N拡散領域223との間にそれぞれとX方向に互いに離間して対向し且つそれぞれの対向する境界の方向が第4境界辺24と平行なY方向になるように配置されている。又、第1N拡散領域221と第2P拡散領域123は、第1N拡散領域221が第1P拡散領域121側に近く第2P拡散領域123が第2N拡散領域223側に近くなるようにX方向に並べて配置されている。
【0102】
又、第2N拡散領域223は、当該第2N拡散領域223と第3Pウェル領域103との境界であって第4Nウェル204に対向する第3境界辺23の反対側の境界が、基板領域35に達する凸部と、第3Pウェル領域103に達する凹部をそれぞれ複数有する凹凸辺となっている。第3P拡散領域125a,125b,125c,125dは、第2N拡散領域223の各凹部の第3Pウェル領域103の部分に配置されている。第3N拡散領域225は第2N拡散領域223の第3境界辺23の反対側の境界である凹凸辺と対向して配置され、ゲート領域52は第3N拡散領域225の第2N拡散領域223と対向する境界の反対側の境界に接して配置され、第4N拡散領域227はゲート領域52を介して第3N拡散領域225と対向し且つゲート領域52に接するように配置されている。又、第3N拡散領域225の第2N拡散領域223と対向する境界は、第2N拡散領域223の凹凸辺の凹部を通って第3P拡散領域125a,125b,125c,125dに直接的に接する凸部を有している。
【0103】
上記配置及び構成で、第1N拡散領域221をこのESD保護素子5が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第1P拡散領域121,第2N拡散領域223及びゲート領域52のゲート絶縁膜52a上に設けられたゲート電極52bをいずれもこのESD保護素子5が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123及び第4N拡散領域227を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続している。本実施形態のESD保護素子5では、第3N拡散領域225,第4N拡散領域227及びゲート領域52で構成されるNMOS50がトリガ素子として機能する。NMOS50は基板領域35に形成されるので、第3Pウェル領域103の中に形成されるよりもスナップバックを生じ易く、第4N拡散領域227を接続した外部接続電極にサージ電流が印加されるとトリガ電流が流れ易くなっている。尚、本実施形態のESD保護素子5においても、サージ電流が印加され、トリガ電流が流れ始めた後の保護動作は第1の実施形態のESD保護素子1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0104】
本実施形態のESD保護素子5は、実質的に第4の実施形態のESD保護素子4にトリガ素子であるNMOS50を付加した構成であり、その作用効果も第4の実施形態の場合と同様であるので詳細な説明は省略する。但し、本実施形態では、トリガ素子の出力端である第3N拡散領域225と第3P拡散領域125a,125b,125c,125dとの接続をそれぞれの拡散領域が直接的に接するように配置・形成しているので、トリガタップ電極とトリガ素子の出力端を接続する配線が不要になり、ESD保護素子をより小型にできる。
【0105】
又、本実施形態の場合も、少なくとも第3P拡散領域125a,125b,125c,125dと第3境界辺23との間の第2N拡散領域223には、コンタクト孔224を配置しないようにすることで、SCR動作時に部分的な過度の電流集中を抑制できると共に発熱による熱的なダメージも抑制できる。
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
次に、本発明のESD保護素子の第6の実施形態について説明する。図7は、本発明のESD保護素子の第6の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いることとし、断面形状の図示は省略する。(必要に応じて図2(a),(b)を参照する。)図7を参照すると、本実施形態のESD保護素子7は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域101と,それぞれの周囲が第1Pウェル領域101により直接的に接して囲繞されたいずれもN導電型の第6Nウェル206及び第7Nウェル207と,第1Pウェル領域101の中に配置された第1P拡散領域121及び第2N拡散領域223と,第6Nウェル206の中に配置された第2P拡散領域123及び第1N拡散領域221と,第7Nウェル207の中に配置されたP導電型の第4P拡散領域127を備えている。尚、第1P拡散領域121、第2P拡散領域123、第6Nウェル206及び第7Nウェル207の外形形状はいずれも矩形状であり、第2N拡散領域223及び第4P拡散領域127の外形形状は略矩形状でいずれも一つの境界辺に凹凸部を有している。
【0111】
次にこれらの位置関係及び必要に応じて詳細な形状を説明する。先ず、第6Nウェル206は、第1P拡散領域121と第2N拡散領域223の間にそれぞれと離間すると共に対向し、且つ互いの対向する境界を平行にして配置してある。又、第1N拡散領域221は第1P拡散領域121と第2P拡散領域123との間にそれぞれと離間すると共に対向し、且つ互いの対向する境界を平行にして配置してある。第2N拡散領域223は、第6Nウェル206と対向する境界が直線辺40であり、この直線辺40と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺41となっている。そして第1凹凸辺41の凸部が第7Nウェル207と重なる複数のN−N重なり部93となっている。又、第4P拡散領域127は、第1凹凸辺41と離間すると共に対向して配置され、且つ第1凹凸辺41と対向する第4P拡散領域127の境界が櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺42となっている。第2N拡散領域223と第4P拡散領域127は第1凹凸辺41と第2凹凸辺42とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置してある。尚、第2凹凸辺42の反対側の第4P拡散領域127の境界は直線状になっている。又、第2N拡散領域223の第1凹凸辺41の凸部と凸部の間の凹部は、第7Nウェル207と重なり部を持たないように配置してある。
【0112】
又、第1P拡散領域121と第6Nウェル206が互いに対向するそれぞれの境界の長さは略等しく、第3P拡散領域123と第1N拡散領域221が互いに対向するそれぞれの境界の長さも略等しい。又、第6Nウェル206と第7Nウェル207が第2N拡散領域223を介して互いに対向するそれぞれの境界は、第6Nウェル206の境界の長さが第7Nウェル207の境界の長さを超えず、第6Nウェル206と第2N拡散領域223が互いに対向するそれぞれの境界は、第2N拡散領域223の境界の長さが第6Nウェル206の境界の長さを超えない。
【0113】
上記の構成及び配置で、第1N拡散領域221をこのESD保護素子7が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第1P拡散領域121及び第2N拡散領域223をいずれもこのESD保護素子7が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第4P拡散領域127を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子15の出力端に接続している。
【0114】
次に、本実施形態のESD保護素子7を第1トリガ素子15を介して接続した図示されていない外部接続電極にサージ電流が印加されたときの保護動作について説明する。尚、第1トリガ素子15は、2個のダイオードを順方向に直列接続した構成とする。即ち、第1ダイオードのアノードとカソードを、それぞれ所定の外部接続電極と第2ダイオードのアノードに接続し、第2ダイオードのカソードをESD保護素子7の第4P拡散領域127に接続する。ESD保護素子7ではトリガタップ電極となる第3P拡散領域は設けられていないが、第4P拡散領域127と第2N拡散領域223でPN接合ダイオードが形成されているので、外部接続電極の電圧が2Vを越えたあたりからESD保護素子7に電流が流れ始める。このとき、第4P拡散領域127と、第2N拡散領域223及び第7Nウェル207と、第1Pウェル領域101及びP+基板30による寄生PNPTrが構成されて、P+基板30にも電流が流れて電圧が上昇し、SCR動作にトリガがかかる。P+基板30に流れる電流は、寄生バイポーラ動作によるもので多くはないが、本実施形態のように第4P拡散領域127と第2N拡散領域223を櫛歯状にして咬合させ、これらの拡散領域で形成されるダイオードの接合面積をかなり広くしておけば、十分SCRをトリガできる。尚、本実施形態ではSCR動作の開始に先立って、第4P拡散領域127と第2N拡散領域223で形成されるダイオードを導通させる必要があり、第1トリガ素子15のトリガ電圧の設計には注意が必要である。具体的には、第1トリガ素子15の導通開始電圧にダイオードの順方向電圧降下分(通常、0.7V程度)が加わることを考慮しておけばよい。
【0115】
本実施形態のESD保護素子7は、外部接続電極にサージ電流が印加されて保護動作を開始する際のトリガ信号を第4P拡散領域127に入力するようにしてあるので、トリガ電流の吸収能力を高くすることができ、トリガ電流を有効に用いることができる。特に電源の保護などでは容量の制限が無いので、第4P拡散領域127を大きくしたESD保護素子7は有効である。
【0116】
次に、本実施形態の変形例について説明する。図8は、この変形例のESD保護素子8の平面外形形状を示す模式的な平面図である。このESD保護素子8は、第2N拡散領域223の各凹部境界と対向する第7Nウェル207の境界との間に第3P拡散領域125a,125b,125c,125d,125e及びこれらを共通接続する接続配線45を更に有している点が、ESD保護素子7と異なっている。
【0117】
これに伴い、ESD保護素子8では、第1N拡散領域221をこのESD保護素子8が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第1P拡散領域121及び第2N拡散領域223をいずれもこのESD保護素子8が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域125a,125b,125c,125d,125eを外部接続電極に入力端が接続された第2トリガ素子16の第1出力端に全て接続し、第4P拡散領域127を第2トリガ素子16の第2出力端に接続している。第2トリガ素子16は、例えば第トリガ素子15に、その出力端にアノードが接続されたダイオードを1個追加し、この追加したダイオードのカソードアノードがそれぞれ第2トリガ素子16の第1出力端及び第2出力端となっている。この構成により、保護動作時には第3P拡散領域125a,125b,125c,125d,125eからもトリガ電流が注入されるので、第2N拡散領域223近傍の第1Pウェル領域101の電圧が迅速に上昇し、SCR動作の開始を更に高速化できる。
【0118】
次に、本発明のESD保護素子の第7の実施形態について説明する。図9は、本発明のESD保護素子の第7の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いることとし、断面形状の図示は省略する。(必要に応じて図2(a),(b)を参照する。)図9を参照すると、本実施形態のESD保護素子9は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域101と,それぞれの周囲が第1Pウェル領域101により直接的に接して囲繞されたいずれもN導電型の第8Nウェル208及び第9Nウェル209と,第1Pウェル領域101の中に配置された第2N拡散領域223と,第8Nウェル208の中に配置された第2P拡散領域123及び第1N拡散領域221と,第9Nウェル209の中に配置されたP導電型の第4P拡散領域127を備えている。尚、第8Nウェル208及び第9Nウェル209の外形形状はいずれも矩形状であり、第1N拡散領域221,第2N拡散領域223,第2P拡散領域123及び第4P拡散領域127の外形形状は略矩形状でいずれも一つの境界辺に凹凸部を有している。
【0119】
次にこれらの位置関係及び必要に応じて詳細な形状を説明する。先ず、第2N拡散領域223を第8Nウェル208の第1Pウェル領域101との境界である第5境界辺25と第9Nウェル209の第1Pウェル領域101との境界である第6境界辺26との間に、第5境界辺25と離間させると共に対向させて配置する。又、第5境界辺25と対向する第2N拡散領域223の境界は直線状の直線辺40であり、この直線辺40と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺41となっている。そして、この第1凹凸辺41の凸部が第6境界辺26を横断し、第9Nウェル209と重なるN−N重なり部となっている。
【0120】
又、第4P拡散領域127は第9Nウェル209の中に第1凹凸辺41と対向させて配置してある。そして、第1凹凸辺41と対向する第4P拡散領域127の境界は櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺42となっており、その凸部は第6境界辺26と対向している。第2N拡散領域223と第4P拡散領域127は、互いに離間し且つ第1凹凸辺41と第2凹凸辺42とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置してある。
【0121】
又、第1N拡散領域221と第2P拡散領域123の境界は、互いに対向するそれぞれの境界がいずれも凹凸形状を有する第3凹凸辺47と第4凹凸辺48になっている。そして、第1N拡散領域221と第2P拡散領域123は、互いに離間し且つ第3凹凸辺47と第4凹凸辺48の一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置してある。尚、第2P拡散領域123は、第1N拡散領域221と第2N拡散領域223との間になるようにしてある。
【0122】
上記の構成及び配置で、第1N拡散領域221をこのESD保護素子9が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第2N拡散領域223をこのESD保護素子9が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第4P拡散領域127を外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子15の出力端に接続している。
【0123】
本実施形態のESD保護素子9を第1トリガ素子15を介して接続した図示されていない外部接続電極にサージ電流が印加されたときの保護動作は、基本的に第6の実施形態ESD保護素子7の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。尚、本実施形態のESD保護素子9では、第1N拡散領域221と第2P拡散領域123を、これらが互いに対向するそれぞれの境界を凹凸状にすると共にこれらが互いに咬合するように配置したので、保護動作時即ちSCR動作時の電流径路のインピーダンスをより低くすることができる或いは、同じインピーダンスであればESD保護素子の面積をより小さくすることができる。
【0124】
次に、本発明のESD保護素子の第8の実施形態について説明する。図10は、本発明のESD保護素子の第8の実施形態を説明するための図で、(a)は本実施形態のESD保護素子10の平面外形形状を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA6−A6線での断面を模式的に示す断面図である。尚、本実施形態においても第1の実施形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いる。
【0125】
図10を参照すると、本実施形態のESD保護素子10は、P型エピタキシャル層31にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域101と,周囲が第1Pウェル領域101により直接的に接して囲繞された第3Nウェル203a,203b及びN導電型の第10Nウェル210と,第1Pウェル領域101の中に配置された第1P拡散領域121a,121b,121c、第3P拡散領域125a,125b、P導電型の第5P拡散領域129a,129b、第2N拡散領域223a,223b及びN導電型の第5N拡散領域229と,第3Nウェル203aの中に配置された第2P拡散領域123a及び第1N拡散領域221aと,第3Nウェル203bの中に配置された第2P拡散領域123b及び第1N拡散領域221bと,第10Nウェル210の中に配置されたP導電型の第6P拡散領域131及びN導電型の第6N拡散領域231とを備えている。尚、第1P拡散領域121a,121b,121c、第2P拡散領域123a,123b、第3P拡散領域125a,125b、第5P拡散領域129a,129b、第6P拡散領域131、第1N拡散領域221a,221b、第2N拡散領域223a,223b、第5N拡散領域229、第6N拡散領域231、第3Nウェル203a,203b及び第10Nウェル210の外形形状はいずれも矩形状である。
【0126】
次にこれらの位置関係及び必要に応じて詳細な形状を説明する。先ず、第3Nウェル203a,203bを、互いに離間させて対向させると共に対向するそれぞれの境界が平行になるように直線状に配置する。又、第10Nウェル210は、第3Nウェル203a,203bの間に、いずれとも離間し且つそれぞれと対向する境界が平行になるように配置する。
【0127】
又、互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、第3Nウェル203a及び第3Nウェル203bを直線状に配置した方向をY方向としたとき、第2N拡散領域223a,第1P拡散領域121a及び第3Nウェル203aをX方向に直線状に互いに離間させ且つ互いに対向する境界が平行になるように並べ、第2N拡散領域223b,第1P拡散領域121b及び第3Nウェル203bをX方向に直線状に互いに離間させ且つ互いに対向する境界が平行になるように並べ、第5N拡散領域229、第1P拡散領域121c及び第10Nウェル210をX方向に直線状に互いに離間させ且つ互いに対向する境界が平行になるように並べる。このとき、第2N拡散領域223aが第3Nウェル203aと第1P拡散領域121aとの間に、第2N拡散領域223bが第3Nウェル203bと第1P拡散領域121bとの間に、更に第5N拡散領域229が第10Nウェル210と第1P拡散領域121cとの間にそれぞれ配置される。更に、第2N拡散領域223a,223b及び第5N拡散領域229とそれぞれ対向する第3Nウェル203a,203b及び第10Nウェル210の各境界は、Y方向の仮想的な直線P5上に全て重なっており、又第3Nウェル203a,203b及び第10Nウェル210とそれぞれ対向する第2N拡散領域223a,223b及び第5N拡散領域229の各境界は、Y方向の仮想的な直線P6上に全て重なっている。即ち、第3Nウェル203aと第2N拡散領域223aとの間隔、第3Nウェル203bと第2N拡散領域223bとの間隔及び第10Nウェル210と第5N拡散領域229との間隔はいずれも等しくなっている。
【0128】
又、第1N拡散領域221a及び第2P拡散領域123aは第3Nウェル203aの中で第2P拡散領域123aを第2N拡散領域223a側にして、又第1N拡散領域221b及び第2P拡散領域123bは第3Nウェル203bの中で第2P拡散領域123bを第2N拡散領域223b側にして、更に第6N拡散領域231及び第6P拡散領域131は第10Nウェル210の中で第6P拡散領域131を第5N拡散領域229側にして、いずれもX方向に並べて配置してある。尚、第10Nウェル210のサイズは、第3Nウェル203a,203bに比べて十分小さくなっている。
【0129】
第3P拡散領域125a,125b及び第5P拡散領域129a,129bのX方向の位置及びサイズは、Y方向の仮想的な直線P5及び直線P6の双方がそれぞれを横断する又はそれぞれの境界と重なるようにしてある。又、Y方向の位置は、第3P拡散領域125aが第3Nウェル203a及び第2N拡散領域223aと第10Nウェル210及び第5N拡散領域229との間に、又第3P拡散領域125bが第3Nウェル203b及び第2N拡散領域223bと第10Nウェル210及び第5N拡散領域229との間に、いずれも第10Nウェル210及び第5N拡散領域229側に接近させてそれぞれ配置してある。又、第5P拡散領域129aは、第3Nウェル203a及び第2N拡散領域223aを挟んで第3P拡散領域125aと反対側に、更に第5P拡散領域129bは、第3Nウェル203b及び第2N拡散領域223bを挟んで第3P拡散領域125bと反対側に、それぞれ配置してある。 上記の構成及び配置で、第1N拡散領域221a,221b及び第6N拡散領域231をこのESD保護素子10が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に全て接続し、第2N拡散領域223a,223b及び第1P拡散領域121a,121b,121c,121dをこのESD保護素子10が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に全て接続し、第2P拡散領域123a,123b及び第6P拡散領域131を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に全て接続し、第3P拡散領域125a,125bを外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子(図示せず)の出力端にいずれも接続し、第5N拡散領域229を第5P拡散領域129a及び第5P拡散領域129bとそれぞれ接続している。
【0130】
次に、本実施形態のESD保護素子10を第1トリガ素子を介して接続した図示されていない外部接続電極にサージ電流が印加されたときの保護動作について説明する。本実施形態のESD保護素子10は、上記説明から分かるとおり、第6P拡散領域131,第10Nウェル210,第1Pウェル領域101及び第5N拡散領域229で構成される小型のSCR構造と、第2P拡散領域123a,第3Nウェル203a,第1Pウェル領域101及び第2N拡散領域223a並びに第2P拡散領域123b,第3Nウェル203b,第1Pウェル領域101及び第2N拡散領域223bでそれぞれ構成される大型のSCR構造とを備えた構成となっており、第1トリガ素子として例えばFETのような電流駆動能力が比較的小さい素子を用いた場合に好適な構成となっている。
【0131】
当該外部接続電極にサージ電流が印加されると、先ず第3P拡散領域125a,125bにトリガ電流が注入される。第3P拡散領域125a,125bは小型SCR構造の配置してあり、注入されたトリガ電流が第3P拡散領域125a,125b,第10Nウェル210及び第5N拡散領域229で囲まれた第1Pウェル領域101の電圧を効率よく高くできるので、第6P拡散領域131及び第5N拡散領域229をそれぞれアノード及びカソードとするSCR動作を高速に開始させる。すると、第5N拡散領域229は第5P拡散領域129a及び第5P拡散領域129bと接続してあるので、第5N拡散領域229から第5P拡散領域129a及び第5P拡散領域129bに十分な電流が高速に注入され始め、大型のSCR構造部分がSCR動作を開始する。
【0132】
即ち、本実施形態のESD保護素子10は、第1トリガ素子がFETのような駆動能力の小さい素子であっても、これを1次トリガとして先ず小型のSCR構造部分に高速でSCR動作を開始させ、この小型SCR構造部分から大型のSCR構造部分にトリガ電流を供給するようにすれば、小型のSCR構造でも導通時の抵抗値が低いので、大電流が供給でき、電圧のオーバーシュートを低減できる。
【0133】
次に、本発明のESD保護素子の製造方法についてESD保護素子5を例として簡単に説明する。図11及び図12は製造方法を説明するための図で、主要工程における図6のA4−A4線に沿った断面を模式的に示す主要工程毎断面図である。尚、ESD保護素子5の主要サイズは、第2P拡散領域123及び第2N拡散領域223のY方向の幅即ち第3境界辺23の長さW=60μmとし、第2P拡散領域123とX方向に対向する第4Nウェル204の境界との間隔dwa=0.5μm、第3境界辺23とX方向に対向する第4Nウェル204の境界との間隔dwc=0.4μmとした。但し、図面は分かり易くするため、上記寸法とは関係なく適宜拡大して示してある。 先ず、半導体基板として低抵抗(比抵抗が7Ω・cm程度)のP+基板30の表面に厚さ4μmのP型エピタキシャル層31を堆積した基板を準備する(図11(a))。
【0134】
次に、例えばイオン注入技術により第3Pウェル領域103及び第4Nウェル204をそれぞれ形成する。第3Pウェル領域103には例えばボロン(B)を5×1018cm-3程度注入し、第4Nウェル204には例えばリン(P)を5×1018cm-3程度注入する(図11(b))。
【0135】
次に、例えば浅溝分離技術を用いて所定の素子領域を画定する分離領域33を形成する(図11(c))。
【0136】
次に、ゲート絶縁膜を成長させ、更にゲート電極となる例えば多結晶シリコン等を堆積してパターニングし、ゲート領域52を形成する(図11(d))。
【0137】
次に、所望の領域以外をフォトレジスト(以下、PRとする)501等で被覆し、イオン注入技術により例えばBを1×1020cm-3程度注入して第1P拡散領域121、第2P拡散領域123、第3P拡散領域125cを含む所定のP拡散領域を形成する(図12(a))。
【0138】
次に、所望の領域以外をフォトレジスト(以下、PRとする)502等で被覆し、イオン注入技術により例えばAsを1×1020cm-3程度注入して第1N拡散領域221、第2N拡散領域223、第3N拡散領域225、第4N拡散領域227を含む所定のN拡散領域を形成する(図12(b))。
【0139】
以後は、公知の方法により、所定の領域にコンタクト孔を開口し、所定の配線を必要に応じて多層にして形成すればよいので説明は省略する。
【0140】
又、トリガ素子は特に限定されないが、図16に構成例のいくつかを示す。(a),(b)は第1トリガ素子の例であり、(c),(d)は第2トリガ素子の例である。ダイオードの数kは、トリガ電圧に応じて定めればよい。
【0141】
又、本発明のESD保護素子と外部接続電極との接続例を図17に示す。上記各実施形態で説明したESD保護素子1,2,3,4,6,7,9,10は、図17(a)の第1ESD保護素子に置き換えた接続構成となり、ESD保護素子8は、図17(b)の第2ESD保護素子に置き換えた接続構成となる。又、ESD保護素子5は、図17(a)の第1ESD保護素子及び第1トリガ素子を置き換えた接続構成となっている。
【0142】
次に、本発明のESD保護素子の第9の実施形態について説明する。図19は、本発明のESD保護素子の第9の実施形態を説明するための図で、本実施形態のESD保護素子11の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【0143】
図19を参照すると、本実施形態のESD保護素子11は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域2101と、第2P拡散領域(アノード電極)2123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)2125と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域2101により囲繞されたN導電型の第3Nウェル2201と、第1N拡散領域2221と、第2N拡散領域(カソード電極)2223とを備えている。
【0144】
そして、第2P拡散領域(アノード電極)2123、第3P拡散領域(トリガタップ電極)2125、第3Nウェル2201及び第1N拡散領域2221の外形形状はいずれも矩形状である。第2N拡散領域(カソード電極)2223の外形形状はくし状である。
【0145】
第3P拡散領域2125および第2N拡散領域2223は、いずれも第1Pウェル領域2101の中に配置され、第2P拡散領域(アノード電極)2123及び第1N拡散領域2221は第3Nウェル2201の中に配置されている。第3P拡散領域2125は、第2N拡散領域2223とは離間しているが、第2N拡散領域2223に近接して配置される。但し、第2N拡散領域2223の側面側に近接することはない。
【0146】
第1N拡散領域2221及び第2P拡散領域2123は、第3Nウェル2201の中で第2P拡散領域2123が第2N拡散領域2223に近くなるように、側面同士、X方向に並べて配置される。同様に、第1N拡散領域2221及び第2P拡散領域2123は、第3Nウェル2201の中で第2P拡散領域2123が第2N拡散領域223に近くなるように、並べられたX方向面同士、X方向に並べて配置されている。
【0147】
又、第1N拡散領域2221をこのESD保護素子11が搭載されたLSIの図示されていないVDD配線に接続し、第2N拡散領域2223をこのESD保護素子3が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域2123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域2125をN−MOSトランジスタトリガ素子2241の出力端に接続している。又、N−MOSトランジスタトリガ素子2241の入力端は被保護素子と接続する外部接続電極に接続される。尚、本実施形態のESD保護素子11においても、サージ電流が印加されたときの保護動作は第1の実施形態のESD保護素子1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0148】
本実施形態のESD保護素子11では、図19に示すように、トリガ電流を供給するトリガタップ電極となる第3P拡散領域2125が配置される。その結果、トリガ電流がSCR動作時の横型NPNTrのベース領域である第3Nウェル2201と第2N拡散領域2223との間の領域全面に広がるようにできるので、保護動作時にESD保護素子3全体に均一にトリガがかかり、被保護素子と接続する外部接続電極の電圧を高速に且つ低電圧にクランプできる。
【0149】
尚、本実施の形態においても第1の実施の形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いることもできる。ただし、本実施の形態の断面形状は、第1の実施の形態の断面形状と同じなので、図示は省略する(必要に応じて図2(a),(b)を参照してもよい)。
【0150】
次に、本発明の第9の実施の形態のトリガ素子の配置に関して、説明する。前述の本発明の第6の実施の形態および本発明の第7の実施の形態には、トリガ電流の供給方法に関しての詳細な説明がある。それと同様に、高保持電流制御型SCRでも、Nウエルにトリガ電流を供給する方式を採用している。
【0151】
高保持電流制御型SCRのトリガの位置に関しては、Pウエル内にトリガ用電極を形成している。そして、その位置にMOSトランジスタのドレインを接続しており、MOSトランジスタのソースは、グラウンドにしている。
【0152】
高保持電流制御型SCRでは、外部の抵抗で、保持電流を制御できるようにしている。したがって、トリガ電流を直接、ポリシリ抵抗を介してP+拡散層に供給すると、電流が、ほとんど、ポリシリ抵抗に流れていってしまう。カソード電極とトリガ電極に接する部分との間に形成されるPNダイオードがオンするまでの電流量が、さらに必要となってしまう。
【0153】
したがって、トリガ電流が必要以上に、高くなってしまう。これは、トリガ用のNMOSトランジスタのサイズを大きくする必要があり、レイアウト面積の観点から、不利となってしまう。
【0154】
そこで、上記の問題点を解決する本発明の第9の実施の形態の第1の変形を提案する。
【0155】
図21を参照すると、本発明の第9の実施の形態の第1の変形12は、本発明の第9の実施の形態11と同様に、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域2101と、第2P拡散領域(アノード電極)2123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)2125と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域2101により囲繞されたN導電型の第3Nウェル2201と、第1N拡散領域2221と、第2N拡散領域(カソード電極)2223とを備え、第1N拡散領域2221を、少なくとも、N拡散領域2221Bと第2のトリガタップ電極としてのN拡散領域2125Bの2つの領域に分ける構成である。
【0156】
N拡散領域2221BをこのESD保護素子12が搭載されたLSIの図示されていないGND配線に接続し、第2P拡散領域2123を被保護素子と接続する外部接続電極(図示せず)に接続し、第3P拡散領域2125をN−MOSトランジスタトリガ素子2241の出力端に接続し、N拡散領域2125B(第2のトリガタップ電極)を、N−MOSトランジスタトリガ素子2241の入力端に接続される。
【0157】
以上説明したように、この本発明の第9の実施の形態の保護素子11は、その比抵抗が高いP型半導体基板上に形成される場合、適している。
【0158】
P型半導体基板の基板抵抗を制御するための基板抵抗制御用タップ領域としての第3P拡散領域(トリガタップ電極)2125は、ポリシリコン抵抗2230を介して、GNDに接続されている。また、ポリシリコン抵抗2230は、SCRホールド電圧を安定に制御するよう働く。そして、本発明の第9の実施の形態でのアノードや、カソード形状は、基板抵抗、ウエル抵抗の観点からは、それらに接する長さ(周囲長)を長く取れるので、抵抗値を低くできる。
【0159】
一方、HHI−SCRでは、基板抵抗を下げるのには、カソード領域等を細かく分割する必要があった。しかし、アノード領域およびカソード領域を細かく分割するときは、製造の露光工程およびエッチング工程において、それぞれの領域の角が丸くなってしまい、それぞれの領域の形成に問題があった。
【0160】
本発明の第9の実施の形態では、配置の上で、より細かく分割することが可能であり、たとえば、拡散層幅をコンタクトが1つおける程度の幅にまで細かく分割できる。
【0161】
本発明の第9の実施の形態のNウエル側の拡散層(本発明の第9の実施の形態中の接続部分(2261))はおもに、拡散層の角部分を作らないようにしているだけである。したがって、コンタクトをおく必要はないので、より細くてもよい。
【0162】
電流は、シミュレーションにより予測すると、周知の形状のSCRでは、アノード−カソード電極のNウエル側端部から、0.5μmまでの範囲内に流れている。
【0163】
すなわち、コンタクトを形成しない領域(コンタクト非形成接続部分(2261))にも、電流が流れて、コンタクトを形成した拡散層(コンタクト形成接続部分(2262))方向へ、拡散層表面のシリサイド層を経由して、電極2223に吸収される。
【0164】
保持電圧の電圧近傍では、電流分布は、より、基板抵抗の高い位置に集中していると考えられる。基板抵抗が、コンタクトを形成しない領域(コンタクト非形成接続部分(2261))のほうが低いのか、コンタクトを形成した拡散層(コンタクト形成接続部分(2262))のほうが低いのかは、これら拡散層の形状によってしまう。
【0165】
アノード・カソード電極と、その抵抗値を決めるNウエルコンタクト、基板抵抗制御用P+拡散層のサイズは、所望の抵抗値をうるために、ある程度自由に変えられる。したがって、コンタクトを形成しない領域(コンタクト非形成接続部分(2261))とコンタクトを形成した拡散層(コンタクト形成接続部分(2262))との各径路の値が大きく異なってしまうと、保持電流は、その抵抗の高いほうで決まってしまい、レイアウト依存性が強くなり、SCR設計が困難になってしまう。
【0166】
そこで、本発明の第9の実施の形態の第2の変形では、この点を改善したもので、本発明の第9の実施の形態と異なり、基板、Nウエル抵抗制御用電極の位置を互い違いにして、両者の抵抗差を補償して、レイアウト依存性を低減するような構造としている。
【0167】
次に、本発明のESD保護素子の第9の実施形態第2の変形について説明する。図22は、本発明のESD保護素子の第9の実施形態第2の変形を説明するための図で、本実施形態のESD保護素子14の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【0168】
図22を参照すると、本実施形態のESD保護素子13は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第2P拡散領域(アノード電極)3123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)3125と、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)3125Bと、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル3201と、第1N拡散領域3221と、第2N拡散領域(カソード電極)3223とを備えている。
【0169】
そして、第3P拡散領域(トリガタップ電極)3125、第3Nウェル3201及び第1N拡散領域3221の外形形状はいずれも矩形状である。第2N拡散領域(カソード電極)3223、第2P拡散領域(アノード電極)3123、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)3125Bの外形形状はくし状である。さらに、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)3125Bと第2N拡散領域(カソード電極)3223とは、互いに、凹部と凸部が組み合わさり、くし状に配置されている。同様に、第2P拡散領域(アノード電極)3123と第3P拡散領域(トリガタップ電極)3125とは、互いに、凹部と凸部が組み合わさり、くし状に配置されている。そして、複数個のコンタクトホール3501が、第2P拡散領域(アノード電極)3123と第2N拡散領域(カソード電極)3223とに配置されている。
【0170】
図22に示すように、本実施形態のESD保護素子13は、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)3125Bが、ESD保護素子13の最外郭に位置するように配置される。
【0171】
本実施形態のESD保護素子13のSCRホール電流は、矢印3255Aで示すように、第2P拡散領域(アノード電極)3123から流れ出し、矢印3255B−1から矢印3255C−1で示す電流と、矢印3255B−2から矢印3255C−2で示す電流に分流して第2N拡散領域(カソード電極)3223に流れる。また、本実施形態のESD保護素子13のSCR電子電流は、矢印5256で示すように、第2P拡散領域(アノード電極)3123から流れ出し、第2N拡散領域(カソード電極)3223に流れる。
【0172】
すなわち、矢印3255B−1から矢印3255C−1で示す電流と、矢印3255B−2から矢印3255C−2で示す電流が、半導体基板の中をほぼ均等に流れるように、第2P拡散領域(アノード電極)3123と第2N拡散領域(カソード電極)3223とのくし状部分が、その幅の半分ずらした位置に配置されている。
【0173】
尚、本実施の形態においても第1の実施の形態の場合と同様にP型エピタキシャル層31が表面に所定の厚さ堆積されたP+基板30を用いることもできる。ただし、本実施の形態の断面形状は、第1の実施の形態の断面形状と同じなので、図示は省略する(必要に応じて図2(a),(b)を参照してもよい)。
【0174】
次に、本発明のESD保護素子の第9の実施形態の第4の変形について説明する。図23は、本発明のESD保護素子の第9の実施形態の第4の変形を説明するための図で、本実施形態のESD保護素子15の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【0175】
図23を参照すると、本実施形態のESD保護素子14は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域(図示せず)と、第2P拡散領域(アノード電極)4123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)4125と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル4201と、第1N拡散領域4221と、第2N拡散領域(カソード電極)4223とを備えている。
【0176】
そして、第3P拡散領域(トリガタップ電極)4125の外形形状は矩形状である。第2N拡散領域(カソード電極)4223、第2P拡散領域(アノード電極)4123、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)4126の外形形状はくし状である。さらに、第3P拡散領域(トリガタップ電極)4125は、第2N拡散領域(カソード電極)4223の近傍に配置される。
【0177】
次に、本発明の第10の実施の形態について、説明する。本発明の第10の実施の形態のSCRは、アノードを細かく分割してそれぞれの間に基板抵抗制御用P+拡散層を配置する、あるいは、それぞれを囲むように、基板抵抗制御用P+拡散層を配置することで、実質的に、基板抵抗を低くする。さらに、本発明の第10の実施の形態の変形では、SCRのカソード側とは反対側に、基板抵抗制御用P+拡散層を配置することで、実質的に、基板抵抗を低くする。
【0178】
次に、本発明のESD保護素子の第10の実施形態について説明する。図24は、本発明のESD保護素子の第10の実施形態を説明するための図で、本実施形態のESD保護素子5015の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【0179】
図24を参照すると、本実施形態のESD保護素子5015は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域5101と、第2P拡散領域(アノード電極)5123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)5125と、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)5125Bと、それぞれが周囲を第1Pウェル領域5101により囲繞されたN導電型の第3Nウェル5201と、第1N拡散領域5221と、第2N拡散領域(カソード電極)5223とを備えている。
【0180】
そして、第3Nウェル5201、第2N拡散領域(カソード電極)5223、第1N拡散領域5221の外形形状はいずれも矩形状である。第2P拡散領域(アノード電極)5123の外形形状は、第1N拡散領域5221に囲まれて、くし状である。
【0181】
P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)5125Bは、一のN導電型の第3Nウェル5201と他のN導電型の第3Nウェル5201の間に、配置される。その結果、ホール電流として、シリコン基板電流(5521、5522)が縦型PNPTrからP+拡散層(基板電流を制御する制御電極)5125Bを通って、流れる。図25に示すように、基板電流(5311、5312)にしたがって、SCRの電流が均一に流域(5321,5322)を流れる。
【0182】
次に、本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第1の変形について説明する。図26は、本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第1の変形を説明するための図で、本実施形態のESD保護素子6016の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【0183】
図26を参照すると、本実施形態の第1の変形のESD保護素子6016は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域(図示せず)と、第2P拡散領域(アノード電極)6123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)6125Cと、P+拡散層((基板電流を制御する制御電極)(6125、6125B))と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル6201と、第1N拡散領域6221と、第2N拡散領域(カソード電極)6223とを備えている。
【0184】
そして、第3P拡散領域(トリガタップ電極)6125C、第3Nウェル6201、第1N拡散領域6221(N−ウエルコンタクト領域)、P+拡散層((基板電流を制御する制御電極)(6125、6125B))、第2N拡散領域(カソード電極)6223の外形形状はいずれも矩形状である。
【0185】
さらに、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)6125Bは、N導電型の第3Nウェル6201の近傍に、配置される。P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)6125は、第2N拡散領域(カソード電極)6223の近傍に、配置される。その結果、シリコン基板電流が第2P拡散領域(アノード電極)6123からP+拡散層(基板電流を制御する制御電極)6125Bに向かって、流れる。
【0186】
次に、本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第2の変形が図27(a)に、本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第3の変形が図27(b)にそれぞれ示されている。
【0187】
図27(a)に示すように、本実施形態の第2の変形のESD保護素子17は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域(図示せず)と、第2P拡散領域(アノード電極)7123と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)7125Bと、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)7125)と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル7201と、第1N拡散領域7221と、第2N拡散領域(カソード電極)7223とを備えている。
【0188】
本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第2の変形では、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)7125)は、第2N拡散領域(カソード電極)7223の配置された位置とは反対側で、N導電型の第3Nウェル7201の近傍に配置される。
【0189】
図27(b)に示すように、本実施形態の第3の変形のESD保護素子18は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域(図示せず)と、第2P拡散領域(アノード電極)7123Bと、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)7125C)と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル7201Bと、第1N拡散領域7221Bと、第2N拡散領域(カソード電極)7223Bと、N−ウエル基板電位制御用電極(7150)とを備えている。
【0190】
本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第3の変形では、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)7125C)の一部は、第2N拡散領域(カソード電極)7223Bの配置された位置とは反対側で、N導電型の第3Nウェル7201Bの近傍に配置される。P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)7125C)の他の一部は、第2N拡散領域(カソード電極)7223Bと、くし状に形成される。
【0191】
本発明の第9の実施の形態や、HHI−SCRでは、カソードの周囲に、基板抵抗制御用P+拡散層を配置して、基板抵抗を下げようとしている。
【0192】
本発明の第10の実施の形態では、SCRの側面に基板抵抗制御用P+拡散層を置くことで、縦型バイポーラからの基板電流(ホール電流)をこちらにバイパスさせて、実効的に、カソードから考えた基板抵抗を低くできる効果がある。
【0193】
なお、本発明の第10の実施の形態のトリガ素子は、アノードを分割した中央において、アノードと、基板抵抗制御用P+拡散層の距離を最短にするような構造となっている。最初に、N個の分割されたアノードは、本発明の第9の実施の形態のように接続しておいてもよい。
【0194】
また、本発明の第10の実施の形態の基板抵抗制御用P+拡散層は、側面からではなく、図27(a)、(b)に示すように、カソードとは反対側の背面に配置してもよい。
【0195】
次に、本発明の第11の実施の形態について、説明する。本発明の第11の実施の形態は、アノード電極とNウエルコンタクト領域を、同じ拡散層で、たてに交互に形成することで、アノード側の抵抗(Nウエル抵抗)を低くする。
【0196】
図28は、本発明のESD保護素子の第11の実施形態を説明するための図で、本実施形態のESD保護素子19の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【0197】
図28を参照すると、本実施形態のESD保護素子19は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域(図示せず)と、第3P拡散領域(トリガタップ電極)8125Bと、P+拡散層((基板電流を制御する制御電極)(8125))と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル8201と、第1N拡散領域8221と、第2N拡散領域(カソード電極)8223とを備えている。
【0198】
そして、本実施形態のESD保護素子19は、イオン注入により、第2P拡散領域(アノード電極)8123と、第1N拡散領域8221(N−ウエルコンタクト領域)とを形成する。
【0199】
さらに、本発明の第11の実施の形態は、アノード電極8123とN−ウエルコンタクト領域8221を、STI分離しない場合である。本発明の第11の実施の形態のアノード側のNウエル電位は、アノードと接続しておく構成である。すなわち、同じ拡散層で、不純物注入領域の形成場所で、N+注入層、P+注入層を、図28に示すように分割して配置することで、Nウエル抵抗を低くできる。
【0200】
次に、本発明の第12の実施の形態について、説明する。本発明の第12の実施の形態は、アノード、カソード電極とも、コンタクトが形成できる最小限の幅にして、基板抵抗、ウエル抵抗を低くする。
【0201】
本発明の第12の実施の形態のESD保護素子20は、P型基板層(図示せず)にそれぞれ形成された、第1Pウェル領域(図示せず)と、第3P拡散領域(トリガタップ電極、図示せず)と、P+拡散層(基板電流を制御する制御電極)9125と、それぞれが周囲を第1Pウェル領域(図示せず)により囲繞されたN導電型の第3Nウェル9201と、第1N拡散領域9221と、第2P拡散領域(アノード電極)9323と、第2N拡散領域(カソード電極)9223とを備えている。
【0202】
本発明のESD保護素子の第12の実施形態では、N導電型の第3Nウェル9201は、複数のコンタクトホール(9401,9402)を有している。また、第2P拡散領域(アノード電極)9323も複数のコンタクトホール(9403)を有し、第2N拡散領域(カソード電極)9223も複数のコンタクトホール(9403)を有している。
【0203】
そして、本発明のESD保護素子の第12の実施形態では、第2P拡散領域(アノード電極)9323の幅9502は、1個のコンタクトホール(9403)が置ける幅であり、第2N拡散領域(カソード電極)9223の幅9502は、1個のコンタクトホール(9403)が置ける幅である。
【0204】
本発明のSCRは、単位レイアウト面積での破壊電流が非常に高く、素子自身の内部破壊ではなく、配線の溶融であったり、コンタクトの熱的な破壊が、きっかけになったりすることが多い。したがって、十分なコンタクト数を配置しなければならないという考えから、アノードやカソードなどの電極の大きさ(奥行き)は狭くしなかった。
【0205】
しかしながら、基板抵抗や、Nウエル抵抗の観点から、本発明の第12の実施の形態では、これら電極は、コンタクトが1つおける最小限の奥行きのサイズに設定した。破壊電流が不足している分、その幅を多く取り、コンタクトの個数を十分な個数とする。
【0206】
先に述べたように、電流はアノード−カソード間に偏っているので、あまりにも奥行きを広くすることは得策ではなく、単位付加容量あたりのダイナミック抵抗を下げてしまう恐れもあるので、その点からもこの方式には利点がある。
【0207】
なお、本発明の第12の実施の形態の基板抵抗、Nウエル抵抗制御用拡散層とカソードやアノードとの間は、STI分離ではなく、ゲート分離にしておくとさらに抵抗値は低くできる。
【0208】
なお、上述した本発明は、上記実施形態の説明に限定されるものでなく、要旨の範囲内において種々変更が可能である。例えば、本発明のESD保護素子を接続する外部接続電極としては、信号入力用電極、信号出力用電極或いは電源用電極いずれであってもよい。又、P+基板30の比抵抗、P型エピタキシャル層の厚さや不純物濃度、各P拡散領域及びN拡散領域の不純物濃度等は、LSIの特性、適用する製造技術、必要なESD耐性等に応じて適宜定めればよい。
【0209】
又、上記各実施形態においては、第1N拡散領域と第2P拡散領域や第6N拡散領域と第5P拡散領域を離間して配置した例で説明したが、これらは互いに対向するそれぞれの境界を直接的に接触させて配置してもよい。
【0210】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のESD保護素子及びこのESD保護素子を有するLSIは、外部接続電極に静電気によるサージ電流が印加されても、極短時間でESD保護素子のSCR動作をターンオンさせ、LSI内部の回路素子にとって安全で且つ低抵抗の放電経路を形成して静電気放電電流パルスを放電させることができ、当該外部接続電極の電圧のオーバーシュートをできるだけ抑制してLSIを保護することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のESD保護素子の第1の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【図2】 図1の断面を示す図で、(a),(b)はそれぞれ図1のA1−A1線と,A2−A2線での断面を模式的に示す断面図であり、(c)はこのESD保護素子の動作を説明するために(a)の図に等価的なトランジスタ及び抵抗素子を追記した図である。
【図3】 本発明のESD保護素子の第2の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【図4】 本発明のESD保護素子の第3の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【図5】 本発明のESD保護素子の第4の実施形態を説明するための図で、(a)は平面外形形状を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA3−A3線での断面を模式的に示す断面図である。
【図6】 本発明のESD保護素子の第5の実施形態を説明するための図で、(a)は平面外形形状を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA4−A4線での断面を模式的に示す断面図である。
図7】 本発明のESD保護素子の第6の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図8】 本発明のESD保護素子の第6の実施形態の変形例の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図9】 本発明のESD保護素子の第7の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図10】 本発明のESD保護素子の第8の実施形態を説明するための図で、(a)は平面外形形状を示す模式的な平面図であり、(b)は(a)のA6−A6線での断面を模式的に示す断面図である。
図11】 本発明のESD保護素子の製造方法を説明するための図である。
図12】 本発明のESD保護素子の製造方法を説明するための図である。
図13】 従来のSCR型静電保護素子を説明するための図である。
図14】 ESD保護素子をトリガする基板電流をMOSFETにより供給する方法の例を説明する図である。
図15】 従来のESD保護素子の例を説明する図で、(a)、(b)は、等価回路図で、(c)一般的なESD保護素子の断面図である。
図16】 トリガ素子のI−V特性図である。
図17】 従来のESD保護素子の平面図で、(a)は、トリガ型のESD保護素子で、(b)は、HHI−SCRの平面図である。
図18】 本発明の第1の実施形態のESD保護素子の動作と図15のGGSCRの動作をより具体的に説明するための図で、(a)及び(b)はそれぞれのESD保護素子にサージ電流が印加されたとき、最初に流れる第1電流と、PN接合ダイオードがオンしたときに流れる第2電流の経路を、図1及び図15(a)の模式的な平面図に模式的に追記した図である。
図19】 本発明のESD保護素子の第9の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図20】 本発明のESD保護素子の第9の実施形態の電流経路を説明する平面図である。
図21】 本発明のESD保護素子の第9の実施形態の第1の変形の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図22】 本発明のESD保護素子の第9の実施形態の第2の変形の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図23】 本発明のESD保護素子の第9の実施形態の第3の変形の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図24】 本発明のESD保護素子の第10の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図25】 本発明のESD保護素子の電流経路を説明する平面図である。
図26】 本発明のESD保護素子の第10の実施形態の第1の変形の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図27】 本発明のESD保護素子の模式的な平面図で、(a)は、第10の実施形態の第2の変形の平面外形形状を示す模式的な平面図で、(b)は、第10の実施形態の第3の変形の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図28】 本発明のESD保護素子の第11の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
図29】 本発明のESD保護素子の第12の実施形態の平面外形形状を示す模式的な平面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,5015,6016,17,18,19,20 ESD保護素子
15 第1トリガ素子
16 第2トリガ素子
21 第1境界辺
22 第2境界辺
23 第3境界辺
24 第4境界辺
25 第5境界辺
26 第6境界辺
30 P+基板
31 P型エピタキシャル層
33 分離領域
35 基板領域
40 直線辺
41 第1凹凸辺
42 第2凹凸辺
45 接続配線
47 第3凹凸辺
48 第4凹凸辺
50 NMOS
52 ゲート領域
52a ゲート絶縁膜
52b ゲート電極
61 縦型PNPTr
63 横型NPNTr
70a,70b,70c,70d 第1空白部
75 第2空白部
80,82a,82b 第1凹部
81,83a,83b 第2凹部
90a,90b 重なり部
93 N−N重なり部
101,2101 第1Pウェル領域
102 第2Pウェル
103 第3Pウェル領域
104 第4Pウェル
121,121a,121b,121c 第1P拡散領域
122,124,126,222,224 コンタクト孔
123,2123 第2P拡散領域
125,125a,125b,125c,125d,2125 第3P拡散領域
127 第4P拡散領域
129a,129b 第5P拡散領域
131 第6P拡散領域
201 第1Nウェル
202 第2Nウェル
203,203a,203b 第3Nウェル
204 第4Nウェル
205 第5Nウェル
206 第6Nウェル
207 第7Nウェル
208 第8Nウェル
209 第9Nウェル
210 第10Nウェル
221,221a,221b,2221 第1N拡散領域
223,223a,223b,223c,2223 第2N拡散領域
225 第3N拡散領域
227 第4N拡散領域
229 第5N拡散領域
231 第6N拡散領域

Claims (34)

  1. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P導電型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,
    該第1Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の第1Nウェルと,前記第1Pウェルの中に配置された第2N拡散領域並びにいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域と,前記第1Nウェルの中に配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域を備え、
    前記第2N拡散領域を前記第1P拡散領域と前記第1Nウェルとの間にそれぞれと対向させて配置し、
    前記第1Nウェルと前記第1Pウェル領域との境界であって前記第2N拡散領域と対向する第1境界辺は前記第1Nウェル側に切れ込む第1凹部を有し、
    前記第2P拡散領域を前記第1N拡散領域と前記第1境界辺との間に配置し、
    前記第3P拡散領域を前記第2N拡散領域と前記第1境界辺との間で且つ少なくとも一部が前記第1凹部の中に入り込むように配置し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第3P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  2. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板と、
    前記P型半導体層に形成されたP導電型の第2Pウェルと、
    前記P型半導体層に形成され前記第2Pウェルと少なくとも第2境界辺で接するN導電型の第2Nウェルと、
    前記第2Nウェルの中に配置されたN導電型の第1N拡散領域と、
    前記第2Nウェルの中の前記第1N拡散領域と前記第2境界辺との間に配置されたP導電型の第2P拡散領域と、
    前記第2境界辺は第2Pウェルが第2Nウェル領域内に入り込む複数の凹部を有する境界辺であって、それぞれ前記凹部に対応して凹部に一部が入り込むように前記第2Pウェルの中に設けられた複数のP導電型の第3P拡散領域と、
    前記第2境界辺に設けられた前記複数の凹部のそれぞれの縁との間で前記第2Pウェルを挟むように前記第2Pウェルに接して前記P型半導体層に形成され、それぞれ前記第2境界辺に平行な第1の直線上に配置された複数のP導電型の第1P拡散領域と、
    前記複数の凹部の縁とそれぞれ対応する前記第1P拡散領域とにそれぞれ挟まれて前記第2Pウェルの中に形成され、前記第1の直線と平行な第2の直線上に配置された複数のN導電型の第2N拡散領域とを備え、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第3P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  3. 前記第3P拡散領域が、前記第2N拡散領域の前記第2Nウェルと対向する境界に沿って延在する直線と接する場合を含む重なり部を更に有する請求項2に記載の静電気放電保護素子。
  4. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層上にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の複数の第3Nウェルと,前記第1Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域並びにN導電型の第2N拡散領域と,各前記第3Nウェルの中にそれぞれ配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域を備え、
    複数の前記第3Nウェルを第1の直線上に互いに離間して配置し、
    前記第2N拡散領域を、前記第3Nウェルと前記第1P拡散領域との間で複数の前記第3Nウェルのいずれとも離間し且つ対向させて前記第1の直線と平行に配置し、
    前記第1N拡散領域及び前記第2P拡散領域を、それぞれの前記第3Nウェルの中で前記第2P拡散領域が前記第2N拡散領域に近くなるように前記第1の直線の方向と直交する方向に並べて配置し、
    前記第3P拡散領域を複数の前記第3Nウェルの間に配置し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第3P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  5. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の第4Nウェルと,前記第1Pウェル領域の中に配置されたP導電型の第1P拡散領域及びN導電型の第2N拡散領域と,前記第4Nウェルの中に配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域と,前記第2N拡散領域の中に設けられた前記第1Pウェル領域を露出させる複数の第1空白部と,該第1空白部の中に配置された第3P拡散領域とを備え、
    前記第4Nウェルを前記第1P拡散領域と前記第2N拡散領域との間にそれぞれと対向させ且つ互いに離間させて配置し、
    前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域を、前記第1N拡散領域が前記第1P拡散領域側に近く、前記第2P拡散領域が前記第2N拡散領域側に近くなるように並べて配置し、
    前記第1空白部を、前記第2N拡散領域と前記第1Pウェル領域との境界であって前記第4Nウェルと対向する第3境界辺に沿って離間させて配置し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第3P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  6. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第3Pウェル領域と,いずれもN導電型の第3N拡散領域及び第4N拡散領域と,ゲート領域と,前記第3Pウェル領域に周囲を囲繞されたN導電型の第4Nウェルと,前記第3Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域と,前記第4Nウェルの中に配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域と,前記第3Pウェル領域とP型半導体層領域の境界である第4境界辺を跨いで配置された第2N拡散領域とを備え、
    前記第4Nウェルを、前記第1P拡散領域と前記第2N拡散領域との間でそれぞれと互い対向させ且つそれぞれの対向する境界の方向が前記第4境界辺と平行になるように配置し、
    前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域を、前記第1N拡散領域が前記第1P拡散領域側に近く前記第2P拡散領域が前記第2N拡散領域側に近くなるように並べて配置し、
    前記第2N拡散領域は当該第2N拡散領域と前記第3Pウェル領域の境界であって前記第4Nウェルに対向する第3境界辺の反対側の境界に、前記P型半導体層領域に達する凸部と、前記第3Pウェル領域に達する凹部をそれぞれ複数有し、
    前記第3P拡散領域を各前記凹部の前記第3Pウェル領域部に配置し、
    前記第3N拡散領域を前記第2N拡散領域の前記第3境界辺の反対側の境界と対向させて配置し、
    前記ゲート領域を前記第3N拡散領域の前記第2N拡散領域と対向する境界の反対側の境界に接触させて配置し、
    前記第4N拡散領域を、前記ゲート領域を介して前記第3N拡散領域と対向させ且つ前記ゲート領域に接するように配置し、
    前記第2N拡散領域と対向する前記第3N拡散領域の境界は、前記凹部を通って前記第3P拡散領域に直接的に接する凸部を有し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域と前記ゲート領域に設けられたゲート電極をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域及び前記第4P拡散領域をいずれも所望の外部接続電極に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  7. 前記第3N拡散領域及び前記第4N拡散領域が前記ゲート領域とそれぞれ接する境界は、前記第4境界辺の方向に沿った直線状である請求項記載の静電気放電保護素子。
  8. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層上にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第6Nウェル及び第7Nウェルと,前記第1Pウェル領域の中に配置されたP導電型の第1P拡散領域及びN導電型の第2N拡散領域と,前記第6Nウェルの中に配置された第2P拡散領域及び第1N拡散領域と,前記第7Nウェルの中に配置された第4P拡散領域とを備え、
    前記第6Nウェルを前記第1P拡散領域と前記第2N拡散領域の間にそれぞれと対向させて配置し、
    前記第1N拡散領域を前記第1P拡散領域と前記第2P拡散領域との間にそれぞれと対向させて配置し、
    前記第2N拡散領域は、前記第7Nウェルと重なるN−N重なり部を有すると共に該N−N重なり部を前記第4P拡散領域と対向させて配置し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第4P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有する静電気放電保護素子であって、
    前記第2N拡散領域は前記第6Nウェルと対向する境界が直線状の直線辺であり、該直線辺と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺であり、且つ該第1凹凸辺の凸部が前記第7Pウェルと重なる前記N−N重なり部となっており、
    前記第4P拡散領域は、前記第1凹凸辺と対向して配置され、且つ前記第1凹凸辺と対向する前記第4P拡散領域の境界が櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺であり、前記第2N拡散領域と前記第4P拡散領域を前記第1凹凸辺と前記第2凹凸辺とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置したことを特徴とする静電気放電保護素子。
  9. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第6Nウェル及び第7Nウェルと,前記第1Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域及び第3P拡散領域並びにN導電型の第2N拡散領域と,前記第6Nウェルの中に配置された第2P拡散領域及び第1N拡散領域と,前記第7Nウェルの中に配置された第4P拡散領域を備え、
    前記第6Nウェルを前記第1P拡散領域と前記第2N拡散領域の間に配置し、
    前記第1N拡散領域を前記第1P拡散領域と前記第2P拡散領域との間にそれぞれと対向させて配置し、
    前記第2N拡散領域は、前記第6Nウェルと対向する境界が直線状の直線辺であり、該直線辺と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺であり、且つ該第1凹凸辺の凸部が前記第7Nウェルと重なるN−N重なり部となっており、
    前記第4P拡散領域を前記第1凹凸辺と対向させて配置し、
    前記第1凹凸辺と対向する前記第4P拡散領域の境界が櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺であり、
    前記第2N拡散領域と前記第4P拡散領域を、前記第1凹凸辺と前記第2凹凸辺とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置し、
    前記第3P拡散領域を、前記第1凹凸辺の各凹部の前記第1Pウェル領域の中に配置し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域と前記第1P拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第3P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続され第1出力端及び第2出力端を有する第2トリガ素子の前記第1出力端に接続し、前記第4P拡散領域を前記第2出力端に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  10. 各前記第3P拡散領域間を接続する接続配線を有する請求項記載の静電気放電保護素子。
  11. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第8Nウェル及び第9Nウェルと,前記第1Pウェル領域の中に配置されたN導電型の第2N拡散領域と,前記第8Nウェルの中に配置された第2P拡散領域及び第1N拡散領域と,前記第9Nウェルの中に配置された第4P拡散領域を備え、
    前記第2N拡散領域を前記第8Nウェルと前記第9Nウェルとの間に配置し、
    前記第8Nウェルと対向する前記第2N拡散領域の境界が直線状の直線辺であって、該直線辺と反対側の境界が櫛歯状の凹凸を有する第1凹凸辺であり、更に該第1凹凸辺の凸部が前記第9Nウェルと重なるN−N重なり部となっており、
    前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域は互いに対向する境界が凹凸形状を有すると共に一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合し、
    前記第2P拡散領域を前記第1N拡散領域と前記第2N拡散領域との間に互いに離間させて配置し、
    前記第4P拡散領域を前記第1凹凸辺と対向させて配置し、
    前記第1凹凸辺と対向する前記第4P拡散領域の境界は櫛歯状の凹凸を有する第2凹凸辺であり、
    前記第2N拡散領域と前記第4P拡散領域を、前記第1凹凸辺と前記第2凹凸辺とが一方の凸部が他方の凹部に入り込んで咬合するように配置し、
    前記第1N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第2N拡散領域を低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第4P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  12. 表面に所定の厚さのP導電型の半導体層を有する半導体基板の該P型半導体層にそれぞれ形成された、P導電型の第1Pウェル領域と,該第1Pウェル領域にそれぞれの周囲を囲繞されたいずれもN導電型の第10Nウェル及び複数の第3Nウェルと,前記第1Pウェル領域の中に配置されたいずれもP導電型の第1P拡散領域、第3P拡散領域及び第5P拡散領域並びにいずれもN導電型の第2N拡散領域及び第5N拡散領域と,前記第3Nウェルの中にそれぞれ配置されたP導電型の第2P拡散領域及びN導電型の第1N拡散領域と,
    前記第10Nウェルの中に配置されたP導電型の第6P拡散領域及びN導電型の第6N拡散領域を備え、
    複数の前記第3Nウェルを直線状に配置し、
    互いに直交する2つの方向をそれぞれX方向及びY方向とし、複数の前記第3Nウェルの配置方向を前記Y方向としたとき、
    前記第10Nウェルを前記第3Nウェルの間に配置し、
    前記第2N拡散領域を、前記第3Nウェルと前記第1P拡散領域との間で且つ前記第3Nウェルと前記X方向に離間させ且つそれぞれと対向させて配置し、
    前記第5N拡散領域を、前記第10Nウェルと前記第1P拡散領域との間で且つ前記第10Nウェルと前記X方向に離間させ且つそれぞれと対向させて配置し、
    前記第1N拡散領域及び前記第2P拡散領域は、各前記第3Nウェルの中で前記第2P拡散領域を前記第2N拡散領域側にして前記X方向に並べて配置し、
    前記第6N拡散領域及び前記第6P拡散領域は、前記第10Nウェルの中で前記第6P拡散領域を前記第5N拡散領域側にして前記X方向に並べて配置し、
    前記第3P拡散領域を各前記第3Nウェルと前記第10Nウェルとの間にそれぞれ配置し、
    前記第5P拡散領域を、前記第3Nウェルを前記Y方向に挟んで前記第3P拡散領域と反対側に配置し、
    前記第1N拡散領域と前記第6N拡散領域を高電位側電源に接続し、前記第1P拡散領域及び前記第2N拡散領域をいずれも低電位側電源に接続し、前記第2P拡散領域及び前記第6P拡散領域を所望の外部接続電極に接続し、前記第3P拡散領域を前記外部接続電極に入力端が接続された第1トリガ素子の出力端に接続し、前記第5N拡散領域を前記第5P拡散領域と接続した構成を有することを特徴とする静電気放電保護素子。
  13. 前記第3P拡散領域及び第5P拡散領域を、前記Y方向の同一直線上に配置した請求項12記載の静電気放電保護素子。
  14. 前記第3P拡散領域を、各前記第3P拡散領域の前記X方向の端部を通る直線を前記Y方向に延在させたとき、一方の前記端部を通る直線が前記第10Nウェルを横断し、他方の前記端部を通る直線が前記第5N拡散領域を横断するように配置した請求項12又は13に記載の静電気放電保護素子。
  15. 前記第5P拡散領域は、各前記第5P拡散領域の前記X方向の端部を通る直線を前記Y方向に延在させたとき、一方の前記端部を通る直線が前記第3Nウェルを横断し、他方の前記端部を通る直線が前記第2N拡散領域を横断するように配置した請求項12乃至14いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  16. 前記第1P拡散領域を、前記X方向に対向する前記第2N拡散領域の前記Y方向の中央部に配置した請求項12乃至15いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  17. 前記第1トリガ素子が、ゲート電極を低電位側電源配線に接続し、ソースドレイン路の一端を前記外部接続電極に接続し、他端を当該第1トリガ素子の出力端とするNチャネル型電界効果トランジスタである請求項1乃至5,8,及び11乃至16のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  18. 前記第1トリガ素子が、m個(但し、mは正の整数)のPN接合ダイオードを前段のカソードを次段のアノードに接続するようにして全て直列に接続し、初段のアノードを前記外部接続電極に接続し、最終段のカソードを当該第1トリガ素子の出力端とする第1ダイオード列である請求項1乃至5,8,及び11乃至16のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  19. 前記第2トリガ素子が、(m+1)個(但し、mは正の整数)のPN接合ダイオードを前段のカソードを次段のアノードに接続するようにして全て直列に接続し、初段のアノードを前記外部接続電極に接続し、最終段のカソードとm段目のカソードとを、それぞれ当該第2トリガ素子の第1出力端と第2出力端とする第2ダイオード列である請求項又は10に記載の静電気放電保護素子。
  20. 前記第2トリガ素子が、Nチャネル型電界効果トランジスタ(以下、NMOSとする)とPN接合ダイオードを有し、前記NMOSのゲート電極を低電位側電源配線に接続すると共にソースドレイン路を前記外部接続電極と前記PN接合ダイオードのアノードの間に接続し、前記PN接合ダイオードのカソードとアノードとを、それぞれ当該第2トリガ素子の第1出力端と第2出力端とする請求項又は10に記載の静電気放電保護素子。
  21. 前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域を直接的に接触させて配置した請求項1乃至11いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  22. 前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域を互いに離間して配置した請求項1乃至11いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  23. 前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域を直接的に接触させて配置すると共に前記第6N拡散領域と前記第5P拡散領域を直接的に接触させて配置した請求項12乃至16いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  24. 前記第1N拡散領域と前記第2P拡散領域を互いに離間させて配置すると共に前記第6N拡散領域と前記第5P拡散領域を互いに離間させて配置した請求項12乃至16いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  25. 前記半導体基板は、比抵抗が10Ω・cm以下のP型基板の表面にP導電型エピタキシャル層を所定の厚さ堆積したものである請求項1乃至24いずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  26. 請求項1乃至25いずれか1項に記載の静電気放電保護素子を有することを特徴とする半導体装置。
  27. P導電型の半導体基板と、
    前記P導電型の半導体基板の表面上に形成された、N導電型の第1Nウェルと、
    前記第1Nウェルの中に配置されたP導電型の第1P拡散領域と、
    前記P導電型の半導体基板の表面上に形成された、N導電型の第2Nウェルと、
    前記P導電型の第1P拡散領域をアノードとし、前記N導電型の第2NウェルをカソードとするSilicon Controlled Rectifier(SCR)と、
    前記アノードから前記カソードに流れる前記SCRの第1の電流を制御する制御領域とを備え
    記制御領域が、少なくとも、前記アノードと前記カソードいずれか一方の近くの位置に形成され、前記SCRの第1の電流が前記カソードの直下を流れないように制御するよう、前記制御領域が、前記前記P導電型の半導体基板の表面上に形成されることを特徴とする静電気放電保護素子。
  28. さらに、前記SCRに形成されたラテラル(lateral)NPNバイポーラトランジスタをオンさせる第1のトリガ電流を制御する第1のトリガタップ領域を備える請求項27記載の静電気放電保護素子。
  29. さらに、前記SCRに形成された縦型PNPバイポーラトランジスタをオンさせる第2のトリガ電流を制御する第2のトリガタップ領域を備える請求項27または28記載のいずれか1項に記載の静電気放電保護素子。
  30. P型半導体基板と、
    前記P型半導体基板の上に形成されたPウェルと、
    前記P型半導体基板の上に前記Pウェルに接して形成された第1のNウェルと、
    前記第1のNウェルの中に形成された第1のP型高濃度領域と、
    前記Pウェルの中に前記第1のNウェルとの境界と平行に形成された第1のN型高濃度領域と、
    前記第1のN型高濃度領域を挟んで前記第1のNウェルとは反対側に前記第1のN型高濃度領域と対向するように設けられた第2のP型高濃度領域とを備え、
    前記第1のP型高濃度領域が外部接続端子に、
    前記第1のN型高濃度領域が低電位電源に、
    前記第2のP型高濃度領域がトリガ素子を介して前記外部端子に接続され、
    前記第1のN型高濃度領域の第2のP型高濃度領域との対向面は、櫛歯状の複数の凹凸を有しており、第2のP型高濃度領域は、少なくとも前記複数の凹凸の各凹みの中に形成されていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  31. 前記第2のP型高濃度領域は、櫛歯状の複数の凹凸を有しており、その凸部が、前記第1のN型高濃度領域の凹みの中に入り込んでいることを特徴とする請求項30記載の静電気放電保護素子。
  32. 請求項31記載の静電気放電保護素子は、さらに、前記P型半導体基板の上に形成された第2のNウェルを備え、
    前記第2のP型高濃度領域は、前記第2のNウェルの中に設けられ、
    前記第1のN型高濃度領域の凸部の先端は前記第2のNウェルの中まで伸びていることを特徴とする静電気放電保護素子。
  33. 前記第1のNウェルは前記Pウェルに周囲を囲繞され、
    前記第1のNウェルを挟んで前記第2のP型高濃度領域とは反対側の前記Pウェルの中に第3のP型高濃度領域が設けられ、前記第3のP型高濃度領域は前記低電位電源に接続さ れていることを特徴とする請求項32記載の静電気放電保護素子。
  34. 前記第1のP型高濃度領域と、第3のP型高濃度領域との間であって、前記第1のNウェルの中に、第2のN型高濃度領域を設け、前記第2の高濃度領域は高電位電源に接続されていることを特徴とする請求項33記載の静電気放電保護素子。
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