JP2005101398A - 銀系被覆層付銅箔及びその銀系被覆層付銅箔を用いた銅張積層板 - Google Patents

銀系被覆層付銅箔及びその銀系被覆層付銅箔を用いた銅張積層板 Download PDF

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Abstract

【課題】2層以上の銅箔層を備え、該銅箔層間に位置する絶縁基材部を貫通する層間導通手段として導電性粉体の導電体を用いた銅張積層板の銅箔層形成用の銅箔、及び、その銅箔を用いた銅張積層板を提供する。
【解決手段】銅箔の銅張積層板を構成する絶縁基材との張り合わせ面に銀系被覆層を備えたことを特徴とした銀系被覆層付銅箔を用いる。そして、当該銀系被覆層付銅箔を用いて、絶縁基材に形成される層間導通手段は、銅粉又は銀コート銅粉若しくは銅粉と銀コート銅粉との混合粉を用いた導電体であることを特徴とする銅張積層板を用いるのである。
【選択図】 なし

Description

銀系被覆層付銅箔及びその銀系被覆層付銅箔を用いた銅張積層板に関する。
従来から、銅張積層板の層間の銅箔層である銅箔層同士の電気的導通は、スルーホール又はビアホールと称される層間導通手段が採用されてきた。一般的には、銅張積層板にメカニカルなドリリングやレーザー加工法を用いて、穿孔加工を施し、その後穿孔部の内壁にメッキ法を用いて、銅被膜等の導体被膜を形成してスルーホール又はビアホールが製造されてきた。
ところが、スルーホール又はビアホールの層間導通手段をメッキ法を用いる場合には、湿式の工程を必要とし導電性を持たない絶縁基材部の表面にはキャタライズ処理して無電解メッキ、電気メッキを併用する等して層間導通を確保するため工程が煩雑化し、製造コストを押し上げるものとなっていた。
そこで、近年は、プリント配線板の製造に用いる銅張積層板の製造コストを削減する事を目的に、スルーホール又はビアホールの内部に銅粉等の導電性粉体をペースト化し、充填させ固化させ導電体として層間導通を確保する手法(以下、「導電性ペースト充填法」と称することとする。)が、工程数を大幅に削減することの出来るものとして普及してきた。
特開平10−079579号公報 特開平08−018185号公報
しかしながら、導電性ペースト充填法は、導電性粉体とバインダーとしての有機ビヒクルとを混合した導電性ペーストを、絶縁基材に形成したスルーホール又はビアホールの孔内に充填し、i)加熱して層間導通手段である導電体を形成して、外層の銅箔を張り合わせるか、又は、ii)外層銅箔の張り合わせと同時に層間導通手段としての導電体に加工するか、のいずれかの加工方法が採用されることになる。
このときに、問題となるのが、前記導電体と外層銅箔との接合界面の密着性である。即ち、この密着性が良好でない場合には、電気抵抗を上昇させる要因となり好ましくない。従って、導電体の形成に銅粉と電気的導電性を改良するための銀コート銅粉とを混合させ混合導電体として用いることが行われてきた。
また、一方では、固化させる加熱時の熱収縮の大きな導電体は、スルーホール又はビアホールに相当する位置の外層銅箔を窪ませる(ディンプルと称することもある。)こととなり、外層銅箔をエッチング加工して回路形状を得ようとしたときの、エッチングレジストの張り合わせが不均一となり、結果として、エッチングで得られる回路形状の精度が損なわれることとなっていたのである。この問題に対しても、導電体の形成に銅粉と電気的導電性を改良するための銀コート銅粉とを混合させて混合導電体として用いることで解決を図ってきた。
ところが、依然として、前記導電体と外層銅箔との接合界面の密着性には問題があり、この密着性が良好でないため、電気抵抗を上昇させる要因となっていた。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、前記導電体と良好な密着状態が求められる銅箔側に創意工夫を凝らすことにより、問題解決が可能であることに想到したのである。
銀系被覆層付銅箔: 本件発明に係る銀系被覆層付銅箔は、「プリント配線板用の銅箔において、当該銅箔は銅張積層板の構成材である絶縁基材との張り合わせ面に銀系被覆層を備えたことを特徴とした銀系被覆層付銅箔。」である。特に、2層以上の銅箔層を備え、該銅箔層間の層間導通手段として導電性粉体の導電体を用いる場合のプリント配線板用銅箔として有用なものである。
ここで言う銅箔とは、電解銅箔及び圧延銅箔の双方の概念を含むものである。更に、絶縁基材層との張り合わせ面に粗化処理を施したもの、粗化処理を省略したものの双方を含むものである。また、防錆処理の有無に関しても、特に限定するものでもない。以下に、電解銅箔の場合を例に採り、簡単に粗化処理と防錆処理とに関して説明しておくこととする。
一般的な電解銅箔は、電解工程と表面処理工程とを経て製造されるものである。電解銅箔、より正確にはバルク層の製造装置は、ドラム形状をした回転陰極と、その回転陰極の形状に沿って対向配置する鉛系陽極等との間に、硫酸銅溶液を流し、電解反応を利用して銅を回転陰極のドラム表面に析出させる。この析出した銅は箔状態となり、回転陰極から連続して引き剥がして巻き取られるのである。この段階の銅箔を、「生箔」、「未処理箔」、「析離箔」等と呼ぶのである。この未処理箔の段階では、防錆処理等の表面処理は何ら行われていない状態であり、電析直後の銅は活性化した状態にあり空気中の酸素により、非常に酸化しやすい状態にある。
この未処理箔の回転陰極と接触した状態から引き剥がされた面は、鏡面仕上げされた回転陰極表面の形状が転写したものとなり、光沢を持ち滑らかな面であるため光沢面と称される。これに対し、析出サイドであった方の未処理箔の表面形状は、析出する銅の結晶成長速度が結晶面ごとに異なるため、山形の凹凸形状を示すものとなり、これを粗面と称する。この粗面が銅張積層板を製造する際の絶縁材料との張り合わせ面となるのである。
次に、この未処理箔は、表面処理工程により、粗面への粗面化処理と防錆処理とが施される。粗面の通常の粗面化処理は、硫酸銅溶液中で、いわゆるヤケメッキ条件の電流を流し、粗面の山形の凹凸形状に微細銅粒を析出付着させ、直ちに平滑メッキ条件の電流範囲で被せメッキする事で、微細銅粒の脱落を防止するものである。従って、微細銅粒を析出付着させた粗面のことを「粗化処理面」と称して用いている。また、本明細書において、この「粗化処理面」という用語は、銅箔の微細銅粒を析出させた面に対して用いる。
続いて、表面処理工程では、銅箔の表裏に、亜鉛、亜鉛合金、クロム系のメッキ等により防錆処理、シランカップリング剤による化学的な引き剥がし強度の改善処理が行われ、乾燥して、巻き取ることで製品としての表面処理銅箔が完成するのである。未処理箔と分別しようとすれば、一般に「表面処理箔」と称するべきであるが、市場ではこれを一般的に「電解銅箔」と称している。
上述の本件発明に係る銀系被覆層付銅箔は、銅箔の絶縁基材との張り合わせ面の最外層に銀系被覆層を備えたものである。従って、図1の(1)〜(4)の各断面図として模式的に示したように、種々の銀系被覆層付銅箔のバリエーションを含むのである。最外層に設ける銀系被覆層5は、銅張積層板に加工したときに、後述する導電体と銅箔表面との密着性を改良するために設けたものである。即ち、電気的に最も良導体といわれる銀又は銀−パラジウム合金を用いることで、層間導通を得るための導電体との界面での密着性を改善すると同時に、高い導電性を確保し、当該界面における電気抵抗の低減が可能となるのである。密着性の判断に関しては、後述する実施例で述べることとする。
銀系被覆層を、銀の単独層とした銀系被覆層付銅箔を用いてプリント配線板を製造した場合には、銀マイグレーションによる回路ショートの発生が懸念されるため、高温多湿環境下での使用を避けるように、当該プリント配線板の使用環境に十分に配慮する事が望ましい。従って、銀の単独層である銀系被覆層の場合は、0.1mg/m〜2.0mg/mの重量厚さを備えるものであることが望ましい。銅箔の場合には、絶縁基材との接着面は、上述した如き粗化処理を施される方が一般的であり、ゲージ厚でμm表示することが困難であるため、単位面積当たりの付着量を重量厚さとして用いているのである。この銀系被覆層の重量厚さが0.1mg/m未満の場合には、本件発明の目的とするところである導電体との密着性改善効果が得られないのである。一方、当該重量厚さが2.0mg/mを超えると、耐マイグレーション性能が急激に劣化するのである。
これに対し、銀系被覆層を、銀−パラジウム合金層とした銀系被覆層付銅箔を用いてプリント配線板を製造した場合には、耐マイグレーションに優れるものとなり、当該プリント配線板の使用環境が大幅に拡大できるのである。従って、この銀−パラジウム合金層である銀系被覆層の場合は、0.2mg/m〜5.0mg/mの重量厚さを備えるものであることが望ましいのである。この銀系被覆層の重量厚さが0.2mg/m未満の場合には、本件発明の目的とするところである導電体との密着性改善効果が得られないのである。一方、当該重量厚さが5.0mg/mまでは耐マイグレーション性を著しく劣化させるものとはならず、また、当該重量厚さが5.0mg/mを超えても、導電体との密着性は向上せず、むしろプリント配線板に加工した後に高温加熱を受けると、回路の引き剥がし強度の劣化が起こりやすくなり、耐熱特性に対する信頼性に欠けるものとなるのである。
更に、本件発明に係る銀系被覆層付銅箔の絶縁基材との張り合わせ面は、粗化処理を施されたものであり、且つ、粗化処理後の表面粗さ(Rz)が10.0μm以下であることが好ましい。以上に述べてきたように、銅箔の絶縁基材との接着面が粗化処理されている場合において、その凹凸状態が大きい場合には、例え銅箔が銀系被覆層を備えているとしても、金属粉で構成した導電体との接触界面面積が小さなものとなる。従って、可能な限り、粗化処理後の表面粗さの小さな銅箔を用いることが望ましいが、絶縁基材との密着性を確保するためのアンカー効果を得るため、実用的観点から考え、ある程度の粗化状態が求められる。そこで、本件発明者等が鋭意研究した結果、表面粗さ(Rz)が10.0μm以下の場合に、銅箔の接着面の表面形状に依存せず、安定した電気抵抗の確保が可能になると判断できたのである。なお、Rzとは、JIS B 0601に定める「10点平均粗さ」のことである。
以上に述べてきた銀系被覆層の銅箔表面への形成は、電気化学的な電解又は無電解メッキ方法、スパッタリング蒸着等の乾式法を採用することが可能である。従って、粗化処理の終了した粗化処理面への銀系被覆層を形成する場合には、表面処理工程で粗化処理の終了した表面へメッキ法を採用することができるのである。この、メッキ法で用いるメッキ液として例示すれば、以下のような組成のものを用いることが可能である。
銀単独の銀系被覆層を形成する場合には、電解メッキ法が広く用いられる。この電解には、一般的に用いられるシアン浴、ノーシアン浴のいずれをも使用することが可能である。一方、銀−パラジウム合金の銀系被覆層を形成する場合には、代表的には、シアン化銀カリウム、塩化パラジウム、酸性ピロリン酸カリウム、及びチオシアン酸カリウムを含む電解メッキ浴等を用いるのである。
以下、本件発明に係る銀系被覆層付銅箔を用いた銅張積層板に関して説明する。本件発明に係る銅張積層板は、「両面に銅箔層としての銅箔を備え、一面側の銅箔と他面側の銅箔との間に絶縁基材層を備えたもの」であり、いわゆる両面銅張積層板である。そして、この両面銅張積層板の両面の銅箔間の電気的導通を確保するための「ビアホール又はスルーホールである層間導通手段」を備えた銅張積層板である。そして、銅箔は本件発明に係る銀系被覆層付銅箔を用い、層間導通手段は、銅粉と銀コート銅粉のいずれか一方又は双方を混合して用いて形成した導電体であることを特徴しているのである。
このように両面銅張積層板として請求項に記載したのは、両面銅張積層板が層間導通手段を備える銅張積層板の最小単位であり、この両面銅張積層板を基準として、あらゆる多層銅張積層板を製造することが当業者であれば容易に可能であり、この両面銅張積層板を製造することなく、3層以上の銅張積層板を製造することは一般的に不可能だからである。
この両面銅張積層板は、上述した導電性ペースト充填法を用いて製造するのである。ここで用いる導電性ペーストは、導電性粉体とバインダーとしての有機ビヒクルとを混合したものである。そして、この導電性ペーストを、絶縁基材に予め形成したスルーホール又はビアホールとなる孔内に充填し、i)加熱して層間導通手段である導電体とした後に、外層の銅箔を張り合わせることで両面銅張積層板を得るか、又は、ii)外層銅箔の張り合わせと同時に層間導通手段としての導電体に加工し両面銅張積層板とするかである。
ここで用いる導電性ペーストを構成する導電性粉体と有機ビヒクルとにおいて、有機ビヒクルに関しては、特にその成分には限定はなく、充填する絶縁基材に予め形成したスルーホール又はビアホールの孔径、工程特性に応じて、適宜成分変更を行えばよいのである。ところが、層間導通手段としての導電体を構成する銅粉又は銀コート銅粉若しくは銅粉と銀コート銅粉との混合粉に関しては、以下に説明する粉体特性を持つ銅粉及び銀コート銅粉を用いることが、ペースト粘度を下げ、優れた充填性を確保するために望ましいのである。
金属粉: 導電体を構成するのに用いる金属粉(銅粉又は銀コート銅粉)は、一旦、導電性ペーストに加工することも考え合わせ、次の粉体特性を備えることが望ましいのである。即ち、平均粒径D50が0.5μm〜10μmであり、且つ、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.5以下である低凝集性の金属粉を用いるのである。
まず、平均粒径D50を0.5μm〜10μmの範囲としたのは、次の理由による。平均粒径D50が0.5μm未満となると、粉粒の径が小さくなりすぎて分散性に優れた粉体として製造することが困難になり、しかも、有機ビヒクルとの均一な混合状態を得ることが難しくなり、良好な品質を持つ導電性ペーストの性能が不可能となるのである。これに対して、平均粒径D50が10μmを超えると、粒径が大きくなるため、口径が25μm以下の小さなビアホール内への充填性を損なうものとなり、結果として、焼成して得られる導電体の形状不良を引き起こし、層間導通手段としての電気抵抗の上昇要因となるのである。
次に、本件明細書に言う凝集度に関して説明する。この凝集度は、粉粒の分散性を定量的に表す指標として、レーザー回折散乱式粒度分布測定法を用いて得られる平均粒径D50の値と、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される金属粉の観察像を画像解析することにより得られる平均粒径DIAとの比を採用したものである。なお、本件明細書における走査型電子顕微鏡(SEM:観察倍率2000倍以上)を用いて観察される金属粉の画像解析は、旭エンジニアリング株式会社製のIP−1000PCを用いて、円度しきい値10、重なり度20として円形粒子解析を行い、平均粒径DIAを求めたものである。
即ち、レーザー回折散乱式粒度分布測定法を用いて得られる平均粒径D50の値は、真に粉粒の一つ一つの径を直接観察したものではないと考えられる。殆どの金属粉を構成する粉粒は、個々の粒子が完全に分離した、いわゆる単分散粉ではなく、複数個の粉粒が凝集して集合した状態になっているからである。レーザー回折散乱式粒度分布測定法は、凝集した粉粒を一個の粒子(凝集粒子)として捉えて、平均粒径を算出していると言えるのである。
これに対して、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される金属粉の観察像を画像処理することにより得られる平均粒径DIAは、SEM観察像から直接得るものであるため、一次粒子が確実に捉えられることになり、反面には粉粒の凝集状態の存在を全く反映させていないことになる。
従って、広く用いられてきた平均粒径D50の値又は平均粒径DIAの値を単独で用いて、導電性ペーストの粘度と対比してみることは、いずれの場合にも、導電性ペーストの製造に用いた金属粉の内在する状態を正確に反映させたものとはならない。
以上のように考え、本件発明者等は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いて、D50/DIAで算出される値を凝集度として捉えることとしたのである。ここで、同一ロットの金属粉においてD50とDIAとの値が同一精度で測定できるものと仮定して、上述した理論で考えると、凝集状態のあることを測定値に反映させるD50の値は、DIAの値よりも大きな値になると考えられる。このとき、D50の値は、金属粉の粉粒の凝集状態が全くなくなるとすれば、限りなくDIAの値に近づいてゆき、凝集度であるD50/DIAの値は、1に近づくことになる。凝集度が1となった段階で、粉粒の凝集状態が全く無くなった単分散粉と言えるのである。
そこで、本件発明者等は、凝集度と各凝集度の銅粉を用いて製造した導電性ペースト粘度との相関関係を調べてみた。その結果、図2に示すような関係が得られ、2つの領域が存在し、それぞれの領域において、極めて良好な相関関係が得られた。このとき最小二乗法により得られる相関直線の持つ相関係数は、それぞれの領域に置いて、平均して0.7以上であり、強い相関を持つことが分かるのである。このことから分かるように、金属粉の持つ凝集度をコントロールしてやれば、その金属粉を用いて製造する導電性ペーストの粘度のコントロールが可能となると判断できるのである。しかも、2つの相関直線の交点が、凝集度1.5の位置付近で交差しており、凝集度を1.5以下にしておけば、得られる相関直線の傾きが小さくなり、導電性ペーストの粘度の変動を極めて狭い領域に納めることが可能となることを示唆していると考えられる。
また、この図2において、凝集度が1未満の値を示す領域が表れている。理論的に考え真球の場合には、1未満の値にはならないのであるが、現実には、真球ではないため1未満の凝集度の値が得られるようである。以上に述べた考え方に基づき凝集度の範囲を定めたのである。
更に、金属粉の粉体特性として、以下に述べる粉体特性を備えることが好ましいのである。即ち、「レーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50と粒度分布の標準偏差SDとの関係式SD/D50×100で表される工程変動指数CV値が27%以下であり、比表面積が0.65m/g以下、及び、タップ充填密度が4.0g/cm以上の条件を満たす金属粉」を用いるのである。
特に、金属粉の内でも銀コート銅粉は、銅粉の表面を銀を用いてコートし、銀コート銅粉を製造し、そして、得られた銀コート銅粉の表面を平滑化させることで、当該粉体特性が得られるのである。銅粉の表面に銀層を形成する銀コート工程は、銅粉を銀の置換メッキ可能な溶液中に入れ、攪拌することで銅粉の表面に銀を析出させる電気化学的手法を採用することができる。また、物理的手法として、銅粉をチャンバー内で揺動させつつ、スパッタリング法を用いて銅粉の表面に銀を着地付着させ、銀層を形成することも可能であり、銀層の表面の酸化を可能な限り防止するという意味においては好ましい手法である。即ち、銀コート工程における銅粉表面への銀層の形成手段は、特に限定を要するものではない。この段階では、得られた銀コート銅粉は、かなり凝集した2次構造体となっているのである。
次に、銀層平滑化工程で、銀コート工程で得られた銀コート銅粉の表面の平滑化が行われるのである。この表面の平滑化工程で採用する手法としては、いわゆるジェットミル、ディスインテグレータ、ハイブリタイザー等の衝突摩擦式粉砕装置を用いて、各々の銀コート銅粉の粉粒同士を衝突させることで、粉粒表面の微細な凹凸を消失させることができる。また、単なる攪拌翼を備えた攪拌機内で銀コート銅粉を攪拌する方法、銀コート銅粉を溶液中に入れ溶液攪拌を行う方法、ボールミルの如きメカニカルな手法等を用いることも可能である。
このような手法を採用することで、銀コート銅粉の粉粒表面の微細な凹凸形状を消失させるとともに、銀層と銅粉との境界の接合安定性を高め、銀コート工程で生じていた銀コート銅粉の凝集状態を破壊して、凝集した粉粒の分離を行い、導電性ペーストに加工した際の銀コート銅粉の分散性を高めることが出来るという効果が、重畳して同時に得られるのである。従って、表面平滑化工程を経て得られる銀コート銅粉を用いて製造される導電性ペーストは、ペースト粘度が低く、しかも、導電性ペースト中での分散性が高いため電子産業分野で微細回路の形成に用いても、良好な結果が得られるのである。
以上に述べた内容から理解できるように、ここで最も良好な品質を持つと言える銀コート銅粉は、従来の銀コート銅粉とは、異なった製品品質を備えることとなる。本件発明者等の研究によれば、この製造方法を採用することで、マイクロトラック平均粒径D50と粒度分布の標準偏差SDとの関係式SD/D50×100で表される工程変動指数CV値が27%以下であり、タップ充填密度が4.3g/cm以上で、且つ、比表面積が0.38m/g以下という特性を安定して備えることが可能となる。
ここで「レーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50と粒度分布の標準偏差SDとの関係式SD/D50×100で表される工程変動指数CV値」とは、粉体の粒度分布の測定に用いるレーザー回折散乱式粒度分布測定法を用いて測定した結果として得られる「平均粒径D50」と「標準偏差SD」とを用いて算出されるものであり、このCV値の値が小さいほど、粉粒の粒径が揃っており、大きなバラツキをもっていないことを意味している。従来の銀コート銅粉では、このCV値が36%以上の値を示すことが知られている。ところが、本件発明で用いるのに適した銀コート銅粉のCV値は、27%以下と小さく、粒度分布のバラツキが小さなものを用いるのである。
「タップ充填密度」は、その値が大きいほど、一定の空間に対する銀コート銅粉の充填量が高いことを意味する。このとき表面が平滑で滑らかな銀コート銅粉と、表面に凹凸の存在する粗れた表面を持つ銀コート銅粉とでは、前者のタップ充填密度の値の方が高くなるのが一般的である。また、「比表面積」とは、BET法により得られる実測の表面積のことである。従って、この比表面積の値が小さいほど、滑らかで平滑な表面を持つ銀コート銅粉であると言えるのである。
そして、銅粉と銀コート銅粉とを混合して導電体を構成する場合の銅粉と銀コート銅粉との構成比にも、最も適正な範囲が存在するのである。銅粉と銀コート銅粉との導電体は、銅粉(vol%)/銀コート銅粉(vol%)=10〜80の構成であることが望ましいのである。銅粉(vol%)/銀コート銅粉(vol%)=10未満の場合には、銅粉の構成比が小さな事になり、銀コート銅粉の配合量が大きなことになるが、導電体の電気抵抗の低減効果が飽和すると共に、導電体に含まれる銀量が多く不経済になり、導電体自体の電気抵抗は下がるものの、導電体を起点とした銀マイグレーションが起こる可能性が高くなるのである。これに対し、銅粉(vol%)/銀コート銅粉(vol%)=80を超えた値となると、銅粉の構成比が大きくなり、銀コート銅粉の配合量が小さなことになり、導電体に含まれる銀量が少なくなり、導電体を起点とした銀マイグレーションが起こる可能性は無くなるが、銀系被覆層付銅箔との界面での密着性が損なわれるようになるのである。
銅張積層板の製造: 以上に述べてきた銀系被覆層付銅箔、銅粉、銀コート銅粉、そして絶縁層を構成するプリプレグ等の基材材料を用いて銅張積層板を製造することになるが、このときの銅張積層板の製造方法における製造条件に関しては、特に限定はなく、前述した特許文献1及び特許文献2に開示の方法のいずれをも採用することが可能である。しかしながら、基材材料に関しては、極力耐マイグレーション性能に優れた品種を採用することが望ましいのである。この製造方法に関しては、後述する実施形態を通じて、より明確になるように説明する。
以上に述べた如き銀系被覆層付銅箔を銅張積層板の製造に用いることで、導電体と銅箔層との界面での密着安定性が著しく向上するため、半田リフロー等のヒートショックを受けても、銅箔層と導電体との剥離現象が起こらなくなるのである。本件発明に係る銀系被覆層付銅箔は、銀がマイグレーション現象の起きやすい元素として知られていたため、歴史的に銅箔に使用することは考えられなかった。しかしながら、プリプレグ等の基材材料の品質の向上、銅張積層板の製造技術の進歩により、銀系被覆層付銅箔を使用することが可能となるのである。
以下、実施の形態を通じて、本件発明をより詳細に説明する。以下の実施例では、実施例1及び実施例2に本件発明に係る銀系被覆層付銅箔を製造し、銅張積層板を製造し、その銅張積層板を用いて性能評価を行ったのである。
本実施例においては、図3に示す製造フローで、電解法で得られた18μm厚のグレード3に分類される未処理箔2を用いて銀系被覆層付銅箔1dを製造し、図4及び図5に示す製造フローで銅張積層板を製造した。以下、各工程の順序に従って、製造条件の説明を行う。
<銀系被覆層付銅箔の製造>
未処理箔2は、最初に酸洗処理するため、濃度150g/l、液温30℃の希硫酸溶液に30秒間浸漬し、付着した油脂成分を除去し、余分な表面酸化被膜の除去を行い、水洗した。この酸洗処理とは、所謂化学研磨であり、図3(a)に示すように、未処理箔の形状変化を起こさせるようなものではない。
酸洗処理の終了した未処理箔2は、図3(b)に示すように、未処理箔2の粗面3の表面に微細銅粒4を付着形成し、粗化処理したのである。微細銅粒4の付着形成は、厳密に言えば未処理箔2の粗面3上に微細銅粒4を析出付着させる工程と、この付着した微細銅粒4の脱落を防止するための被せメッキ工程とを経ることにより行われるものである。
未処理箔2の粗面3上に微細銅粒4を析出付着させるには、硫酸銅溶液(硫酸濃度:100g/l、銅濃度:18g/l、液温25℃)を用いて、電流密度10A/dmのヤケメッキ条件を用いて10秒間電解したのである。
そして、微細銅粒4の脱落を防止するための被せメッキを行うには、硫酸銅溶液(硫酸濃度:150g/l、銅濃度:65g/l、液温45℃)を用いて、電流密度15A/dmの平滑メッキ条件で15秒間電解したのである。このときの被せメッキ層は、微細銅粒4の表面を覆うように析出するものであり、図中に示すことが困難であるため、図面中には記載を省略している。
微細銅粒4の付着形成が終了すると、微細銅粒4を形成した粗化面上に銀系被覆層5として、図3(c)に示すように銀層を形成した。この銀層は、銀電解液(硫酸銀:30g/l、25wt%アンモニア:75ml/l、ヨウ化カリウム:600g/l、ピロリン酸ナトリウム:60g/l、液温室温)を用いて、電流密度2A/dmの条件を用いて電解し、0.5g/mの重量厚さとしたのである。
そして、最後に防錆処理として、12g/l濃度、液温60℃のBTA(ベンゾトリアゾール)溶液を用いて、両面に有機防錆被膜を形成した。この防錆処理が終了すると、最終的に、雰囲気温度110℃で、乾燥させ銀系被覆層付銅箔1dとしたのである。なお、各工程間には、適宜水洗を設けて洗浄し、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。
<導電性ペーストの製造>
一方で、以下に述べる銅張積層板の製造に用いる導電性ペーストに含ませる導電性粉体を製造し、これを用いて導電性ペーストを製造した。本件発明で用いる導電性粉体は、銅粉と銀コート銅粉とを混合したものである。
銅粉の製造 ここで用いた銅粉は、次のようにして製造したのである。ここでは、硫酸銅(五水塩)100kgを、温水に溶解させ液温60℃の200リットルの溶液とした。そして、ここに125リットルの25質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を60℃に維持しつつ、1時間の攪拌を行い、酸化第二銅を生成した。
酸化第二銅の生成が終了すると、液温を60℃に維持し続け、ここに濃度450g/lのグルコース水溶液80リットルを、20分かけて一定の速度で添加し、酸化第一銅スラリーを生成した。ここで、このスラリーを一旦濾過し、洗浄した後、温水を加えて320リットルの再スラリーとした。
次に、再スラリーに、1.5kgのアミノ酢酸及び0.7kgのアラビアゴムを添加し、攪拌して、溶液温度を50℃に保持した。この状態の再スラリーに、20質量%濃度の水加ヒドラジン50リットルを、60分かけて一定の速度で添加し、酸化第一銅を還元して銅粉として、銅粉スラリーを生成した。
続いて、この銅粉スラリーを濾過し、純水で十分に洗浄し、濾過して水切りを行い、乾燥して銅粉を得た。この銅粉は、凝集状態にあるものである。この凝集状態にある銅粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50は5.56であり、画像解析により得られる平均粒径DIAは3.18、従って、D50/DIAで算出される凝集度は1.75であった。
上述する方法で得られた凝集状態にある銅粉を、市販の風力分級器である日清エンジニアリング社製のターボクラシファイヤを用いて、回転数6500rpmでサーキュレーションさせ、凝集状態にある粉粒同士を衝突させて解粒作業を行い、本実施例で使用する高分散性の銅粉を得たのである。
この解粒作業の終了した銅粉のレーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50は4.50であり、画像解析により得られる平均粒径DIAは4.01、従って、D50/DIAで算出される凝集度は1.12であった。本件明細書におけるレーザー回折散乱式粒度分布測定法の平均粒径D50は、銅粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で5分間分散させた後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置であるMicro Trac HRA 9320−X100型(Leeds+Northrup社製)を用いて行った。
銀コート銅粉の製造 一方、銀コート銅粉は、次のようにして製造した。この銀コート銅粉の銀コート前の芯材としては、上述した製造方法で得られた銅粉を用いたのである。最初に当該銅粉粒の表面に銀層を形成する銀コート工程のプロセスについて説明する。上述した銅粉1kgを、水9リットルにEDTA160gを溶解させた溶液中に分散させ、ここに硝酸銀溶液1000mlを添加し、30分間の攪拌を行った。このときの硝酸銀溶液とは、アンモニア水溶液220mlに硝酸銀180gを溶解させ、水を添加して1リットルとして調整したものである。その後、更に、ロッシェル塩140gを添加して、30分間攪拌を継続し、銀コート銅粉を得た。そして、吸引濾過することで、銀コート銅粉と溶液とを濾別し、水洗し、当該銀コート銅粉を70℃の温度で5時間の乾燥を行った。
銀コート工程にて得られた銀コート銅粉を、表面平滑化工程で、銀コート銅粉の表面凹凸を消失させ、滑らかな表面を持つ銀コート銅粉とした。銀層平滑化工程として、ハイブリタイザーを用いて、回転数6000rpmで、5分間の処理を行った。この段階の銀コート銅粉の形状は、図1に示した如き、非常に平滑な表面を持つ粉粒が得られている。ここで得られた銀コート銅粉のCV値は22.8%、タップ充填密度4.8g/cm、比表面積が0.29m/gであった。
本件明細書における「タップ充填密度の測定」には、試料重量を120gとして、パウダーテスターPT−E(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定した。マイクロトラック平均粒径の測定は、上述したと同様である。そして、比表面積は、試料2.00gを75℃で10分間の脱気処理を行った後、モノソーブ(カンタクロム社製)を用いてBET1点法で測定した。
導電性ペーストの製造 以上のようにして得られた銅粉と銀コート銅粉とを、銅粉(vol%)/銀コート銅粉(vol%)=50となるように混合し、この混合粉を用いて、エポキシ系導電性ペーストを製造した。当該混合粉を85重量部、第1のエポキシ樹脂には油化シェル社製のエピコート828を3重量部、第2のエポキシ樹脂には東都化成株式会社製のYD−171を9重量部、エポキシ樹脂硬化剤として味の素株式会社製のアミキュアMY−24を3重量部として、これらを混合して30分間の混錬を行ってエポキシ系導電性ペーストとしたのである。このようにして得られたエポキシ系導電性ペーストの製造直後の粘度を測定すると150Pa・sという良好な低粘度な結果が得られている。なお、本件明細書における粘度の測定には、東機産業社製の粘度計であるRE−105Uを用いて、0.5rpmの回転数で測定したものである。
<銅張積層板の製造>
以上のようにして得られた銀系被覆層付銅箔1d及び導電性ペーストを用いて、本件発明に係る銅張積層板6を製造したのである。銅張積層板6の製造は、図4及び図5に示すフローに従って行った。
まず最初に、図4(a)に示すように、100μm厚のCEM−3タイプの絶縁基材7に150μm径の貫通孔8を炭酸ガスレーザー法を用いて形成した。
そして、スクリーン印刷法により、図4(b)に示したように、当該貫通孔8の孔内に前記導電性ペーストPを充填し、120℃の温度で5分間の予備乾燥を行ったのである。
次に、図5(c)に示すように、導電性ペーストの予備乾燥の終了した絶縁基材7の両面に、前記銀系被覆層付銅箔1dを張り合わせたのである。即ち、絶縁基材7の表面と、銀系被覆層付銅箔1dの銀系被覆層5とが当接するように積層し、熱間プレス加工することにより銀系被覆層付銅箔1dを張り合わせ、この張り合わせ時の加熱により、同時に導電性ペーストを硬化させ導電体としての層間導通手段9としたのである。このようにして銅張積層板6を得たのである。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、前記銅張積層板6を、2気圧、121℃の加熱高圧環境下で60分間保持した後に、260℃の半田バスに10秒間フロートしてヒートショックを与え、銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面に剥離現象が発生しているか否かを調べるプレッシャークッカー(PCT)試験を採用した。PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、明瞭に銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面に剥離現象は見られなかった。従って、以下に述べる比較例を参照することから明らかになるが、銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との密着性は非常に安定しており、界面での電気抵抗の安定性に優れることが考えられるのである。図6(a)には、PCT試験後の、層間導通手段9の部位の導電体の断面形状を示しており、銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面が良好に密着していることが分かるのである。この図6中では、銀系被覆層5は、薄いため断面形状中では確認できていない。
更に、上記銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1dをエッチングして、耐マイグレーション試験評価に用いるテスト回路パターンが複数個とれるものである。即ち、一つのテストパターンは、回路幅100μm、回路間ギャップ100μm、長さ10cmの100本の直線導体回路を描き、その内、電源の陽極と接続する50本の直線導体回路と電源の陰極と接続する50本の直線導体回路とが、平行且つ交互に配置される櫛形回路である。これを耐マイグレーション性評価のために用いたのである。そして、この櫛形回路の導体回路に1ボルト電源を接続した状態で、10−6mol/l濃度の塩酸溶液中に浸漬し、マイグレーションを起こさせ隣接する直線導体回路間で、50mAのショート電流が流れ始めるまでの時間を測定した。その結果、436秒であり、一般的銅箔を用いた場合と比べても特に見劣りのするものではなく、特に耐マイグレーション性能に劣るものではないと判断できるのである。
本実施例における銀系被覆層付銅箔1dの製造は、実施例1と同様に、図3に示す製造フローで、電解法で得られた18μm厚のグレード3に分類される未処理箔2を用いて銀系被覆層付銅箔1d’を製造したが、銀系被覆層5の形成条件のみが異なる。
<銀系被覆層付銅箔の製造>
実施例1と相違する銀系被覆層5の形成に関してのみ説明する。即ち、微細銅粒4の付着形成が終了すると、微細銅粒4を形成した粗化面上に銀系被覆層5として、図3(c)に示すように銀−パラジウム合金層を形成した。この銀−パラジウム合金層は、銀電解液(シアン化銀カリウム:12g/l、塩化パラジウム:22g/l、酸性ピロリン酸カリウム:56g/l、チオシアン酸カリウム:156g/l、pH4.5、液温室温)を用いて、電流密度0.5A/dmの条件を用いて電解し、1.0g/mの重量厚さの銀−パラジウム合金層(合金組成:銀95wt%、パラジウム5wt%)としたのである。
そして、最後に防錆処理として、実施例1と同様のBTA(ベンゾトリアゾール)溶液を用いて、両面に有機防錆被膜を形成した。この防錆処理が終了すると、最終的に、雰囲気温度110℃で、乾燥させ銀被覆層付銅箔1’としたのである。なお、各工程間には、適宜水洗を設けて洗浄し、前処理工程の溶液の持ち込みを防止している。その他の、未処理箔2の酸洗処理、未処理箔2の粗面3の表面に微細銅粒4を付着形成する粗化処理に関して実施例1と同様のフロー及び条件であるため、ここでの説明は、重複したものとなるため省略する。
<導電性ペーストの製造>
本実施例で用いた導電性粉体である銅粉及び銀コート銅粉は、実施例1で用いたと同様のものであり、更に実施例1と同様の方法で導電性ペーストの製造を行った。
<銅張積層板の製造>
以上のようにして得られた銀系被覆層付銅箔1d’及び導電性ペーストを用いて、本件発明に係る銅張積層板6’を製造したのである。銅張積層板6の製造は、実施例1と同様の方法を採用し、銅張積層板6’を得たのである。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6’の銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、実施例1で用いたPCT試験を採用し、PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、明瞭に銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面に剥離現象は見られなかった。従って、以下に述べる比較例を参照することから明らかになるが、銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との密着性は非常に安定しており、界面での電気抵抗の安定性に優れることが考えられるのである。図6(b)に、PCT試験後の、層間導通手段9の部位の導電体の断面形状を示しており、銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面が良好に密着していることが分かるのである。この図6(b)の中でも、銀系被覆層5は、薄いため断面形状中では確認できないのである。
更に、上記銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1d’をエッチングして、実施例1と同様に耐マイグレーション試験評価に用いるテスト回路パターンが複数個とれるものとした。そして、実施例1と同様の耐マイグレーション性評価を行った。その結果、551秒であり、一般的銅箔を用いた場合と比べても特に見劣りのするものではなく、特に耐マイグレーション性能に劣るものではないと判断できるのである。
比較例1
この比較例では、実施例1の銀系被覆層付銅箔1dの代わりに、通常の銀系被覆層のない電解銅箔を用いたのである。従って、すべての工程の説明を行うと、重複記載部が長大になるため、ここでは省略する。以下、得られた銅張積層板の性能評価結果を記載する。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6の電解銅箔と層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、実施例1で用いたPCT試験を採用し、PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、20カ所中の4カ所に置いて、図7の光学顕微鏡写真に示すような、電解銅箔(銀系被覆層付銅箔1dと同様の位置に存在)と層間導通手段9との界面での剥離現象が認められた。従って、本件発明に係る実施例に比べ、電解銅箔と層間導通手段9との密着性が不安定であるため、界面での電気抵抗の安定性に劣ることになると考えられるのである。
更に、上記銅張積層板6の電解銅箔をエッチングして、実施例1と同様に耐マイグレーション試験評価に用いるテスト回路パターンを製造し、実施例1と同様の耐マイグレーション性評価を行った。その結果に関しては、584秒であり、通常レベルの耐マイグレーション性能を示している。
比較例2
この比較例では、実施例1の銀系被覆層付銅箔1dの銀系被覆層5を、重量厚さが0.08g/mとした点以外は、実施例1と同様である。従って、すべての工程の説明を行うと、重複記載部が長大になるため、ここでは省略する。以下、得られた銅張積層板の性能評価結果を記載する。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、実施例1で用いたPCT試験を採用し、PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、20カ所中の4カ所に置いて、図7の光学顕微鏡写真に示すような、銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面での剥離現象が認められた。従って、本件発明に係る実施例に比べ、銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との密着性が不安定であるため、界面での電気抵抗の安定性に劣ることになると考えられるのである。
更に、上記銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1dをエッチングして、実施例1と同様に耐マイグレーション試験評価に用いるテスト回路パターンを製造し、実施例1と同様の耐マイグレーション性評価を行った。その結果に関しては、581秒であり、通常レベルの耐マイグレーション性能を示している。
比較例3
この比較例では、実施例1の銀系被覆層付銅箔1dの銀系被覆層5を、重量厚さが3.0g/mとした点以外は、実施例1と同様である。従って、すべての工程の説明を行うと、重複記載部が長大になるため、ここでは省略する。以下、得られた銅張積層板の性能評価結果を記載する。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、実施例1で用いたPCT試験を採用し、PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、20カ所中のいずれにおいても、銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との界面での剥離現象は認められなかった。従って、本件発明に係る実施例に比べ、同等の銀系被覆層付銅箔1dと層間導通手段9との安定した密着性が得られていることが分かる。
しかしながら、実施例1と同様の耐マイグレーション性評価を行った結果に関しては、345秒であり、通常レベル以下の耐マイグレーション性能しか示せないことが分かるのである。
比較例4
この比較例では、実施例2の銀系被覆層付銅箔1d’の銀系被覆層5を、重量厚さが0.1g/mとした点以外は、実施例2と同様である。従って、すべての工程の説明を行うと、重複記載部が長大になるため、ここでは省略する。以下、得られた銅張積層板の性能評価結果を記載する。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、実施例1で用いたPCT試験を採用し、PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、20カ所中の4カ所に置いて、図7の光学顕微鏡写真に示すような、銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面での剥離現象が認められた。従って、本件発明に係る実施例に比べ、銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との密着性が不安定であるため、界面での電気抵抗の安定性に劣ることになると考えられるのである。
更に、上記銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1d’をエッチングして、実施例1と同様に耐マイグレーション試験評価に用いるテスト回路パターンを製造し、実施例1と同様の耐マイグレーション性評価を行った。その結果に関しては、578秒であり、通常レベルの耐マイグレーション性能を示している。
比較例5
この比較例では、実施例2の銀系被覆層付銅箔1d’の銀系被覆層5を、重量厚さが6.0g/mとした点以外は、実施例1と同様である。従って、すべての工程の説明を行うと、重複記載部が長大になるため、ここでは省略する。以下、得られた銅張積層板の性能評価結果を記載する。
<評価結果>
まず最初に銅張積層板6の銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面の電気抵抗値の安定性を示す指標となる密着安定性の評価に関して述べることとする。ここでは、密着安定性の評価として、実施例1で用いたPCT試験を採用し、PCT試験の後に、20カ所の評価を行ったが、20カ所中のいずれにおいても、銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との界面での剥離現象は認められなかった。従って、本件発明に係る実施例に比べ、同等の銀系被覆層付銅箔1d’と層間導通手段9との安定した密着性が得られていることが分かる。
しかしながら、実施例1と同様の耐マイグレーション性評価を行った結果に関しては、368秒であり、通常レベル以下の耐マイグレーション性能しか示せないことが分かるのである。
実施例と比較例との対比: 以上に述べた実施例と比較例とを対比することから、本実施例に記載の発明は、PCT試験後の銀系被覆層付銅箔と層間導通手段との界面の密着安定性に優れると同時に、銀系被覆層付銅箔を使用する際に懸念された銀マイグレーションを効率よく抑制できることが判明するのである。
本発明に係る銀系被覆層付銅箔は、本件発明で用いた銅粉と銀コート銅粉との導電体からなる層間導通手段と組みあわせて用いることで、当該銀系被覆層付銅箔と層間導通手段との接合界面の密着性を高め、結果として当該接合界面での電気抵抗を上昇させないこととなるのである。従って、層間導電性に極めて優れたプリント配線板の製造が可能となるのである。
本件発明に係る銀系被覆層付銅箔の模式断面図。 凝集度と各凝集度の銅粉を用いて製造した導電性ペースト粘度との相関関係を表す図。 銀系被覆層付銅箔の製造フローを表す模式図。 銅張積層板の製造フローを表す模式図。 銅張積層板の製造フローを表す模式図。 銅張積層板の層間導通手段部の光学顕微鏡による断面観察像。 銅張積層板の層間導通手段部の光学顕微鏡による断面観察像。
符号の説明
1a〜1d 銀系被覆層付銅箔
2 未処理箔
3 粗面
4 微細銅粒
5 銀系被覆層
6 銅張積層板
7 絶縁基材
8 貫通孔
9 層間導通手段
P 導電性ペースト

Claims (8)

  1. プリント配線板用の銅箔において、
    当該銅箔は、銅張積層板の構成材である絶縁基材との張り合わせ面に銀系被覆層を備えたことを特徴とした銀系被覆層付銅箔。
  2. 銀系被覆層は、銀で構成したものであり、且つ、その重量厚さが0.1mg/m〜2.0mg/mである請求項1に記載の銀系被覆層付銅箔。
  3. 銀系被覆層は、銀−パラジウム合金で構成したものであり、且つ、その重量厚さが0.2mg/m〜5.0mg/mである請求項1に記載の銀系被覆層付銅箔。
  4. 当該銅箔の銅張積層板の構成材である絶縁基材との張り合わせ面は、粗化処理を施されたものであり、且つ、粗化処理後の表面粗さ(Rz)が10.0μm以下である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の銀系被覆層付銅箔。
  5. 両面に銅箔層を備え、一面側の銅箔と他面側の銅箔との間に絶縁基材層を備え、且つ、両面の銅箔間の電気的導通を確保するためのビアホール又はスルーホールである層間導通手段を備えた銅張積層板であって、
    銅箔は請求項1〜請求項4のいずれかの記載の銀系被覆層付銅箔を用い、
    層間導通手段は、金属粉は、銅粉又は銀コート銅粉若しくは銅粉と銀コート銅粉との混合粉を用いて形成した導電体であることを特徴とする銅張積層板。
  6. 金属粉は、平均粒径D50が0.5〜10μmであり、且つ、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.5以下である低凝集性の銅粉を用いるものである請求項5に記載の銅張積層板。
  7. 金属粉は、マイクロトラック平均粒径D50と粒度分布の標準偏差SDとの関係式SD/D50×100で表される工程変動指数CV値が27%以下であり、比表面積が0.65m/g以下、及び、タップ充填密度が4.0g/cm以上の条件を満たす銀コート銅粉を用いるものである請求項5又は請求項6に記載の銅張積層板。
  8. 銀コート銅粉は、銀の含有量が0.01wt%〜15wt%のものを用いる請求項5〜請求項7のいずれかに記載の銅張積層板。
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