JP4144695B2 - 二層コート銅粉並びにその二層コート銅粉の製造方法及びその二層コート銅粉を用いた導電性ペースト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本件出願に係る発明は、スズ被覆層と銀被覆層とを備えた二層コート銅粉、その二層コート銅粉の製造方法、その二層コート銅粉を用いた導電性ペーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、多層プリント配線板のビアホールの充填用、プリント配線板へのIC部品等の部品実装時の位置決めに用いる導電性接着剤の構成粉体として半田粉が広く用いられている。
【0003】
この半田粉と銅粉との混合粉を多層プリント配線板のビアホールの充填用に用いると、部品実装工程におけるフロー或いはリフロー時にビアホール内部の半田粉が、フロー或いはリフロー温度で融解し、ビアホールの内部に充填した形状が変形し収縮挙動をすることになる。ビアホールの内部に充填した半田粉で構成した層が収縮すると、そのビアホールの外層に位置する外層回路(いわゆる銅箔層)との接続信頼性が失われることになる。
【0004】
また、半田粉と銅粉との混合粉をプリント配線板へのIC部品等の部品実装時の位置決めに用いる導電性接着剤の構成粉体として用いると、フロー或いはリフロー温度で融解し、実装部品が固定される前に位置ズレを起こし、備品実装の位置精度を向上させることが困難であった。
【0005】
これらの問題に対処するため半田粉に代えて銅粉の粉粒をコア材にして、その表面にスズ、半田等の低融点金属被覆層を形成し、部品実装時のフロー或いはリフロー温度で融解する可能性のある層を表面層のみに制限して、融解による形状変形を最小限に抑制する金属粉の一種としてスズコート銅粉の供給が検討されてきた。
【0006】
市場に供給されてきたスズコート銅粉は、数十μm程度と粒径が大きく、電解メッキ法を用いてスズ被覆層を構成する方法が採られてきた。逆に言えば、大きな粒径の銅粉をコア材に用いなければ、電解法を用いて粉粒表面へのスズ被覆層形成が出来ないのである。しかも、この場合のスズ量を、スズコート銅粉の重量を100wt%としたときの含有率として表せば20wt%以上であるのが通常であり、スズ量を低くする事は出来なかった。
【0007】
また、アトマイズ法を用いて、銅−スズ合金粉が製造される場合もあるが、合金元素としてのスズの添加量が30wt%程度と高くなるとともに、粒径も5μm以下にすることは殆ど困難であった。
【0008】
これらの2つの粉体に共通することは、スズ含有率が高いため、導体形成に用いた場合の導体の電気抵抗を上昇させるものとなる点である。ところが、近年のプリント配線板の軽薄短小化に伴い、プリント配線板に適用されるビアホール径は、小径化が進行しており、信号伝達速度の高速化、発熱問題の解消を可能にするため導体抵抗の上昇は可能な限り避けるべきであり、市場では、粒径が10μm以下の微粒であって、分散性に優れ、低温焼結が可能で、且つ、低電気抵抗であるスズコート銅粉に対する要求が高まってきたのである。
【0009】
スズコート銅粉においては、コア材として使用する銅粉に微粒で、且つ、分散性に優れたものを使用して、スズ被覆層の形成時の凝集の発生を防止できれば、微粒であること、分散性に優れること、低温焼結性に優れることの3点の問題は解決できることになる。
【0010】
【特許文献1】
特開昭60−49067号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スズコート銅粉の粉粒表面にスズが存在する限り、完全に電気抵抗を要求レベルにまで引き下げることはできないのである。そこで、市場では、微粒であること、分散性に優れること、低温焼結性優れることの3点の特徴を備え、更に、電気抵抗の低いプリント配線板等の回路形成等の導体形成に用いることの出来る金属粉に対する要求があったのである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、本件発明者等は、以下に説明する発明をもって、微粒銅粉の粉粒をコア材として、その表層に均一なスズ被覆層を形成する技術の開発に成功し、従来にない高品質のスズコート銅粉の供給を可能としたのである。
【0013】
本件発明は、「銅粉の粉粒をコア材として用い、当該粉粒の表面にスズ被覆層及び銀被覆層を備えた二層コート銅粉」を採用している。このように銅粉の粉粒の表面にスズ被覆層及び銀被覆層を同時に備えさせることで、導電性ペーストに加工して焼結加工される際にスズ被覆層と銀被覆層とが合金化することにより、低温焼結特性、耐酸化性、及び電気抵抗特性に優れたものとなるのである。これに対し、通常スズコート銅粉は、低温焼結特性及び耐酸化性に優れるものであるが、電気抵抗特性に劣るものである。また、通常の銀コート銅粉は、電気抵抗を低くすることに寄与するものの、低温焼結特性に優れるものではないのである。これらの欠点を相互に補完し、低温焼結特性、耐酸化性、及び電気抵抗特性のそれぞれの特性バランスに優れるのが、本件発明に係るスズ被覆層と銀被覆層とを銅粉の粉粒の表面に併存する二層コート銅粉である。
【0014】
そして、請求項には、「銅粉の粉粒をコア材として用い、当該粉粒の表面にスズ被覆層及び銀被覆層を備えた二層コート銅粉であって、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した重量累積粒径D50の値が0.1μm〜10μmの銅粉の粉粒をコア材とし、当該銅粉の粉粒表面に0.1wt%〜5.0wt%のスズ被覆層を備え、当該スズ被覆層の表面に0.1wt%〜3.0wt%の銀被覆層を備えたことを特徴とする導体形成用の二層コート銅粉。」としている。これらの二層コート銅粉は、単独で使用することも可能であるが、一般的に被覆していない銅粉と一定の割合で混合して、導電性ペーストを製造し、このペーストを用いて回路等を引き回し、焼成する事で導体形成に用いられるのである。従って、以下の説明では、本件発明に係る二層コート銅粉が、このような使用方法で使用されるものであることを前提としているのである。
【0015】
最初に、二層コート銅粉のコア材である銅粉に関して説明する。まず、銅粉の粉粒は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した重量累積粒径D50の値が0.1μm〜10μmにあることが必要である。D50の値が10μmを超えると、最終的に得られる二層コート銅粉の粉粒径が、市場要求にも合致しなくなるのである。この粒径は、用途に応じて区別されるべきものであり、例えば、単なる高温焼結用であれば、特に粒径にこだわる必要はないが、例えば、プリント配線板の微細な20μm径以下のビアホールの内部充填に用いる場合には、10μm以下であることがより望ましくなるのである。一方、D50の値が0.1μm未満の場合には、以下に説明する製造方法をもってしても、スズ被覆層を形成したときの粉粒の凝集が著しくなるため、ペーストに加工したときの粘度上昇を招くことになるのである。
【0016】
更に、銅粉は、分散性を高め、且つ、その粉粒の表面を微細な凹凸のない滑らかな表面とした表面平滑化銅粉を用いることで、最終的に得られる二層コート銅粉の表面状態も滑らかなものとなり、二層コート銅粉の品質向上が図れるのである。従って、銅粉の粉粒を滑らかにする手法を、独立して採用することも可能である。分散性に関しては、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.5以下であることが望ましい。この凝集度に関しては、以下の製造方法において、詳細に説明することとする。
【0017】
そして、この銅粉の表面に設けるスズ被覆層は、従来のスズコート銅粉と比べて、非常に薄い(含有量として少ない)ものとするのである。本件発明では、「当該銅粉の粉粒表面に0.1wt%〜5.0wt%のスズ被覆層を備える」としている。この表示は、最終製品である二層コート銅粉の重量を100wt%としたときの、スズとしての含有率として表示しているものである。
【0018】
スズ被覆層を設ける理由は、導体形成する際の焼成温度の低温化を図ることが一般的な目的である。ところが、本件発明では、プリント配線板のビアホールの充填に用いた場合には、低温焼成可能という特徴と、ソルダーリフロー時の熱による再溶融による充填形状の形状変形防止効果(以下、単に「形状変形防止効果」と称する。)を同時に達成することを目的としている。特に、形状変形防止効果は、スズ被覆層が薄いほど(スズ含有量が少ないほど)、大きなものとなる。反面、スズ被覆層が薄いほど(スズ含有量が少ないほど)、低温焼結性に欠けることになる。また、スズ被覆層が厚いと焼結加工した後の導体の電気抵抗が上昇することになるため、不必要にスズ被覆層を厚くすることは好ましくはない。従って、これらの特性の中庸点を見いだし、諸特性の最もバランスの採れた範囲として、スズ含有量を定めなければならないのである。
【0019】
その結果、スズの含有率が5.0wt%を超えると、導体形成時の電気抵抗が急激に上昇すると共に、低温焼結特性には優れるものの形状変形防止効果が損なわれ、プリント配線板の製造現場で許容できないレベルの形状変形がソルダーリフロー時に起こるのである。また、スズ含有率が0.1wt%未満の場合には、十分な低温焼成特性を得ることができず、ビアホールに充填したスズコート銅粉の焼成が困難で、回路とビアホールとの接続も弱くなるのである。
【0020】
そして、スズ被覆層の表面に設ける銀被覆層は、銀自体が電気の良導体であるという特性を利用して、電気抵抗を改善するために設けるのである。即ち、銀被覆層が外層部に存在するため、導電性ペーストにして回路等を引き回し、焼成し粉粒同士を焼結させた際に合金化して、単なるスズコート銅粉と比較して電気抵抗を下げるのである。
【0021】
この銀被覆層は、銀が0.1wt%〜3.0wt%の含有率となるように設けるのである。銀の含有率が3.0wt%を超えるようにしようとすると、二層コート銅粉の粉粒表面が粗いものとなり始めるのである。また、銀の含有率が0.1wt%未満の場合には、十分な電気抵抗を低減化する効果を得ることができなくなるのである。また、プリント配線板のビアホールの充填に用いた場合を考えると、銀の含有率が0.1wt%未満の場合には、回路を構成する銅箔面とビアホールに充填して焼成した当該粉体との密着性の向上効果が得られなくなるのである。
【0022】
続いて、本件発明に係る二層コート銅粉の製造方法に関して説明する。この製造方法では、銅粉の粉粒の表面にスズ被覆層及び銀被覆層のそれぞれを無電解メッキ法を採用して製造する点が、従来の電解法を採用するものとは異なる。そして、このような無電解メッキ法を採用することによって、初めて微細銅粉の粉粒表面へのスズ被覆層及び銀被覆層の形成を行っても、電解法では不可能なレベルに二層コート銅粉の凝集を抑制できるのである。
【0023】
本件発明では、「▲1▼銅粉1kgあたり5リットル〜6リットルの純水中に入れ攪拌した銅粉スラリー」と、「▲2▼純水に、塩化第1スズ二水和物を15g/l〜120g/l、チオ尿素を140g/l〜1120g/l、酒石酸を100g/l〜800g/l溶解させ、液温を30℃〜60℃とした置換析出スズ溶液」とを別個に調整する。そして、この銅粉スラリーと置換析出スズ溶液とを、[銅粉スラリー量(リットル)]/[置換析出スズ溶液量(リットル)]=0.3〜4.0の割合となるように混合し、8〜12分間攪拌し、洗浄、濾過、乾燥することでまずスズコート銅粉を得るのである。そして、「▲4▼ 前記スズコート銅粉のスズ被覆層の表面に無電解銀メッキ液で、銀被覆層を形成し、洗浄、濾過、乾燥を行い二層コート銅粉とする」のである。
【0024】
まず、「銅粉1kgあたり5リットル〜6リットルの純水中に入れ攪拌した銅粉スラリー」に関して説明する。ここで用いる銅粉は、本件発明の趣旨から分かるように、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した重量累積粒径D50の値が0.1μm〜10μmの範囲にあるものを用いるのである。
【0025】
更に、当該コア材である銅粉は、分散性を高めるための解粒処理を施したものを用いることが好ましいのである。この解粒処理とは、凝集した2次構造体を構成している粉体を、一粒一粒の粉体に分離し、分散性を高めることをいうのである。単に解粒作業を行うことを目的とするのであれば、解粒の行える手段として、高エネルギーボールミル、高速導体衝突式気流型粉砕機、衝撃式粉砕機、ゲージミル、媒体攪拌型ミル、高水圧式粉砕装置等種々の物を用いることが可能である。ところが、スズコート銅粉を用いて製造した導電性ペーストの粘度を可能な限り低減させることを考慮すると、当該スズコート銅粉の比表面積を可能な限り小さなものとすることが求められる。従って、解粒は可能であっても、解粒時に下地となる銅粉の粉粒の表面に損傷を与え、その比表面積を増加させるような解粒手法であってはならないのである。
【0026】
このような認識に基づいて、本件発明者等が鋭意研究した結果、以下に述べる二つの解粒手法に想到した。解粒処理を行う一つの手法としては、凝集状態の存在する乾燥した銅粉を、遠心力を利用した風力サーキュレータを用いて行うことができる。ここで言う「遠心力を利用した風力サーキュレータ」とは、エアをブロワーして、凝集した銅粉の粉粒を円周軌道を描くように吹き上げてサーキュレーションさせ、このときに発生する遠心力により粉粒同士を気流中で相互に衝突させ、解粒作業を行うのである。このときに、遠心力を利用した市販の風力分級機を用いることも可能である。係る場合、あくまでも分級を目的としたものではなく、風力分級機がエアをブロワーして、銅粉を円周軌道を描くように吹き上げるサーキュレータの役割を果たすのである。
【0027】
また、もう一つの解粒手法としては、凝集状態の存在する銅粉を含有したスラリーを製造し、遠心力を利用した流体ミルを用いて解粒処理するのである。ここで言う「遠心力を利用した流体ミル」とは、スラリーを円周軌道を描くように高速でフローさせ、このときに発生する遠心力により凝集した粉粒同士を溶媒中で相互に衝突させ、解粒作業を行うために用いるのである。但し、この手法は、銅粉の粉粒表面がスラリーの溶液により容易に酸化される場合があり、スラリーを構成する溶液中に還元剤であるヒドラジン等を0.5wt%〜3wt%程度含ませ、湿式還元雰囲気として解粒処理を行うことが望ましい。
【0028】
上述した解粒処理は、必要に応じて複数回を繰り返して行うことも可能であり、要求品質に応じて、解粒処理のレベルの任意選択が可能である。解粒処理の施された銅粉は、凝集状態が破壊され分散性に優れ、粉粒の表面は極めて滑らかなものとなるのである。
【0029】
凝集状態が解消しているか否かの判断には、ある一定の指標をもって行わなければならない。そこで、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される値を凝集度として、この値が1.5以下となるように解粒することが、最も望ましいのである。この凝集度が1.5以下となると、殆ど完全な単分散の状態が確保できていると判断できるためである。
【0030】
ここに言う凝集度は、以下のような理由から採用したものである。即ち、レーザー回折散乱式粒度分布測定法を用いて得られる重量累積粒径D50の値は、真に粉粒の一つ一つの径を直接観察したものではないと考えられる。殆どの金属粉を構成する粉粒は、個々の粒子が完全に分離した、いわゆる単分散粉ではなく、複数個の粉粒が凝集して集合した状態になっているからである。レーザー回折散乱式粒度分布測定法は、凝集した粉粒を一個の粒子(凝集粒子)として捉えて、重量累積粒径を算出していると言えるのである。
【0031】
これに対して、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される金属粉の観察像を画像処理することにより得られる平均粒径DIAは、SEM観察像から直接得るものであるため、一次粒子が確実に捉えられることになり、反面には粉粒の凝集状態の存在を全く反映させていないことになる。
【0032】
以上のように考えると、本件発明者等は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法の重量累積粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いて、D50/DIAで算出される値を凝集度として捉えることとしたのである。即ち、同一ロットの銅粉においてD50とDIAとの値が同一精度で測定できるものと仮定して、上述した理論で考えると、凝集状態のあることを測定値に反映させるD50の値は、DIAの値よりも大きな値になると考えられる。
【0033】
このとき、D50の値は、金属粉の粉粒の凝集状態が全くなくなるとすれば、限りなくDIAの値に近づいてゆき、凝集度であるD50/DIAの値は、1に近づくことになる。凝集度が1となった段階で、粉粒の凝集状態が全く無くなった単分散粉と言えるのである。但し、現実には、凝集度が1未満の値を示す場合もある。理論的に考え真球の場合には、1未満の値にはならないのであるが、現実には、真球ではなく1未満の凝集度の値が得られることになるようである。なお、本件明細書における平均粒径DIAは走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて1000倍の倍率で観察される銅粉の画像から200個の粉粒を任意に選択し、画像解析を用いて得られる円相当平均径である。この画像解析は、旭エンジニアリング株式会社製のIP−1000PCを用いて、円度しきい値10、重なり度20として円形粒子解析を行うものである。
【0034】
また、当初から分散性の高い銅粉を用いる場合であっても、銅粉の表面の平滑化のみを目的として、衝突摩擦式粉砕装置である、いわゆるジェットミル、ディスインテグレータ、ハイブリタイザー等を用いて、各々の略球形の銅粉の粉粒同士を衝突させることで、粉粒表面の微細な凹凸を消失させ、滑らかな表面を形成ることができる。また、単なる攪拌翼を備えた攪拌機内で銅粉を攪拌する方法、銅粉を溶液中に入れ溶液攪拌を行う方法、ボールミルの如きメカニカルな手法等を用いることも可能である。
【0035】
以上に述べた銅粉1kgあたりを、5リットル〜6リットルの純水中に入れ攪拌することにより銅粉スラリーとするのである。このような混合割合を採用したのは、次に述べる無電解スズメッキ液の濃度、スズを置換析出させる際の溶液中での均一なスズの置換析出可能な銅粉の分散状態を考慮して、最も理想的と考えた結果のものである。そして、この銅粉スラリーの液温は、室温程度の温度であればよいのである。
【0036】
更に、コア材として用いる銅粉は、スズの置換メッキを行う前に、その粉粒表面のコンタミネーションを除去し、余分な酸化被膜を除去して、均一で密着性の良いスズ被覆層の形成が可能な下地づくりを行うことも好ましいのである。このような銅粉の粉粒表面の洗浄には、適宜、硫酸、塩酸等の溶液を用いることが可能である。
【0037】
そして、一方で、水に、塩化第1スズ二水和物を15g/l〜120g/l、チオ尿素を140g/l〜1120g/l、酒石酸を100g/l〜800g/l溶解させ、液温を30℃〜60℃とした置換析出スズ溶液を用意するのである。ここで、「水」とは、実質的にスズを置換析出させる際の不純物となりうるインヒビターを含まないものであればよい。従って、純水、イオン交換水等を意味するものである。
【0038】
無電解メッキとしてスズを置換析出させるのに用いる溶液の構成成分として考えたときに、塩化第1スズ二水和物、チオ尿素、酒石酸の組み合わせ自体は、ある程度想起できるものである。しかしながら、本件発明のように、微粒銅粉の粉粒表面に可能な限り薄くて均一なスズ被覆層を形成するためには、上述した組成と、液温との組み合わせを採用することが好ましいのである。
【0039】
ここで、塩化第1スズ二水和物が15g/l未満の場合には、溶液中のスズイオン量が少ないため析出速度が遅く、均一な置換析出が行えないのである。また、塩化第1スズ二水和物が120g/lを超えると、他の添加剤とのバランスが悪くなり、不均一な置換析出状態となるのである。そして、チオ尿素は、スズの析出安定性を改善し、スズ被覆層の欠陥の発生を防止するために添加するものであり、140g/l未満の場合には、スズの析出安定剤としての効果を発揮せず、1120g/lを超えて添加しても、スズの析出安定剤としての効果が飽和してしまい、不経済となるためである。また、酒石酸は、銅粉の粉粒表面を酸化させ銅イオンの溶出を促進し、スズイオンの銅粉への置換析出を促進するための置換促進剤である。この酒石酸が100g/l未満の場合には、置換促進剤としての効果を発揮しない。一方、酒石酸が800g/lを超えても、塩化第1スズ二水和物の添加量との関係において、更にスズの置換析出速度を向上させるものとはならないのである。
【0040】
そして、この銅粉スラリーと置換析出スズ溶液とを、[銅粉スラリー量(リットル)]/[置換析出スズ溶液量(リットル)]=0.3〜4.0の割合となるように混合し、8〜12分間攪拌し、洗浄、濾過、乾燥することでスズコート銅粉を得るのである。ここで[銅粉スラリー量(リットル)]/[置換析出スズ溶液量(リットル)]=0.3〜4.0としているのは、この値が0.3未満になるとバランス的に置換析出スズ溶液量が多くなり、無駄になるスズ量が増え、廃水処理負荷も大きくなるからである。一方、この値が4.0を超えると、溶液内の存在する銅粉量がスズイオン量に対して多くなりすぎて、置換析出効率を考慮すると工業的に求められる生産速度が得られなくなるのである。攪拌する時間は、この溶液バランスから導かれるスズの析出速度から、必然的に定められるものであり、本来限定を要するものではない。
【0041】
以上のようにして、スズ被覆層の形成が終了すると、一旦スズコート銅粉を濾別採取し水等を用いて洗浄し、濾過し、乾燥することで本件発明に係るスズコート銅粉を得ることが出来るのである。これらの工程は常法に基づいて行えばよいものであるため、特に、ここでの説明を行う必要はないものと判断する。
【0042】
続いて、得られたスズコート銅粉を用いて、スズ被覆層の表面に無電解銀メッキ液で、銀被覆層を形成し、洗浄、濾過、乾燥を行い二層コート銅粉とするのである。ここで用いる無電解銀メッキ方法には、特段の限定はない。一般的に粉体に対して用いられている方法の殆どを採用することが可能である。
【0043】
無電解銀メッキ液の中でも、シアン化銀カリウム(43g/l〜55g/l)とシアン化カリウム(1.0g/l〜2.0g/l)とを含有する溶液を用いることが、スズ被覆層との密着性及び均一析出性に優れた銀被覆層を形成できるようである。
【0044】
以上に述べてきた二重コート銅粉と銅粉との混合粉を用いて導電性ペーストを製造すると、本件発明に係る二重コート銅粉は、スズ被覆量が少なく、その表層に良導体である銀被覆層が存在するため、従来のスズコート銅粉を用いた場合に比べ、電気抵抗を大幅に低減させることができるのである。
【0045】
また、本件発明に係る二層コート銅粉のスズ含有量があれば、全くスズ被覆層を備えていない銅粉を用いた場合と比べて、導電性ペーストにして導体を形成しようとしたときも、低温で焼成することが可能となる。
【0046】
更に、多層プリント配線板の層間導通部を形成するビアホールを形成し、このビアホールに前記導電性ペーストを充填して硬化させ、その表層に銅箔を張り付けた銅張積層板を用いてプリント配線板を製造する方法や、予め銅箔の基材との接着面に層間導通部となる突起を導電性ペーストを硬化させることで形成し、これを基材と積層して張り付ける方法等により銅張積層板製造時に層間導通を確保する等の種々の方法が採用されており、安定した層間導通性能の確保は必要最低限の条件となる。本件発明に係る導電性ペーストを用いると、充填して硬化した導体と銅箔との密着性が優れることになり、層間導通部の信頼性が向上する。更に、スズ被覆層が薄いため、ソルダーリフロー時における導体の形状安定性にも優れプリント配線板の品質向上が可能となるのである。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態を通じて、比較例と対比しつつ、本件発明に関し、より詳細に説明する。
【0048】
第1実施形態: 本実施形態では、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した重量累積粒径D50の値が4.91μm、画像解析により得られる平均粒径DIAが3.71μm、凝集度が1.32である銅粉の粉粒をコア材とし、当該銅粉の粉粒表面にスズ被覆層と銀被覆層とを備える二層コート銅粉を製造した。なお、前記銅粉の他の粉体特性をここに示しておく、Dmax=13.08μm、SD(レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した重量累積粒径の標準偏差)=0.88μm、SD/D50 =0.21、SSA(比表面積)=0.12m2/g、TD(タップ充填密度)=5.2g/cm3であった。
【0049】
前記銅粉の粉粒表面へのスズ被覆層の形成に関して説明する。ここで用いた置換析出スズ溶液は、純水に塩化第1スズ二水和物48g、チオ尿素440g、酒石酸311gを溶解させ、液温を40℃に維持して2.15リットルとした。一方、40℃に維持した6リットルの純水中に1kgの銅粉を入れ攪拌して銅粉スラリーとした。そして、この銅粉スラリー中に、置換析出スズ溶液を入れ、液温を40℃に維持したまま、10分間攪拌したのである。その後、常法に従って、濾過洗浄、濾過、乾燥を行い、スズコート銅粉を得たのである。
【0050】
ここで得られたスズコート銅粉の粉体特性は、D50=5.02μm、Dma x=13.35μm、SD=1.10μm、SD/D50 =0.22、SSA=0.25m2/g、TD=4.8g/cm3、DIA=3.74μm、凝集度1.34であった。この値をスズ被覆層の形成前の銅粉の粉体特性と対比すると、あまり大きな変化のないことが分かる。従って、本件発明に係る製造方法で行うレベルの無電解銀メッキは、粉体特性を変化させるものでないと言える。
【0051】
次に、上記スズコート銅粉を含むスラリーを濾過して得られたスズコート銅粉1kgを純水2リットルに入れ攪拌してスズコート銅粉スラリーとした。そして、シアン化銀カリウム(KAg(CN)2)9.2g、シアン化カリウム(KCN)0.3gを200mlの純水に溶解させて無電解銀メッキ液として、これをスズコート銅粉スラリーに加え、液温40℃で30分間攪拌した。そして、常法に従って、濾過洗浄、濾過、乾燥を行い二層コート銅粉を得たのである。
【0052】
ここで得られた二層コート銅粉の粉体特性は、D50=5.09μm、Dmax=13.49μm、SD=1.12μm、SD/D50 =0.22、SSA=0.30m2/g、TD=4.6g/cm3、DIA=3.78μm、凝集度1.35、スズ含有量は2.0wt%、銀含有量は0.3wt%であった。この値をスズ被覆層の形成直後の粉体特性と対比すると、殆ど変化のないことが分かる。従って、本件発明に係る製造方法で行うレベルの無電解銀メッキは、凝集状態を悪化させることもなく、粉体特性を変化させるものでないと言えるのである。
【0053】
なお、ここでいうSSAは、実測の比表面積のことであり、試料2.00gを75℃で10分間の脱気処理を行った後、モノソーブ(カンタクロム社製)を用いてBET1点法で測定したものである。このSSAの値が大きくなるほど表面積の大きな粉粒であることを意味するものである。そして、この粉粒の凹凸が大きな程、導電ペーストに加工した際のペースト粘度を上昇させることになる。一般的に、銅粉の粉粒に被覆層を形成すると、その表面状態は粗れて、微細な凹凸形状が粉粒表面に形成されることを意味しているのであるが、問題となるほどのレベルでないことが分かるのである。
【0054】
なお、本件明細書における「タップ充填密度の測定」には、試料重量を120gとして、パウダーテスターPT−E(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定した。マイクロトラック平均粒径の測定は、二層コート銅粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で5分間分散させた後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置 Micro Trac HRA 9320−X100型(Leeds+Northrup社製)を用いて行った。
【0055】
更に、この二層コート銅粉を用いて、大気雰囲気中で熱分析を行いTg測定を行った結果、酸化終了温度は630℃であり、水素を1wt%含有した窒素雰囲気中でTMA分析を行ったところ焼結開始温度は740℃程度であることが分かった。この値は、通常の銅粉と比べると、焼結開始温度は低く、酸化終了温度は高くなっているのである。なお、本件明細書におけるTMA分析は、二層コート銀粉0.5gを秤量して、この粉体を2t/cm2の圧力で1分間の加圧を行いペレットを作製し、セイコーインスツルメンツ社製TMA/SS6000を用いて、常温から900℃まで昇温速度10℃/min.で加熱して分析したのである。
【0056】
第2実施形態: 本実施形態では、第1実施形態で用いたと同様の銅粉を用いて、第1実施形態で用いた銀被覆層の形成方法を他の方法に変え、その粉粒表面にスズ被覆層と銀被覆層とを備える二層コート銅粉を製造したのである。従って、第1実施形態と重複した箇所の詳細な説明は省略することとする。
【0057】
前記銅粉の粉粒表面へのスズ被覆層の形成に関しては、第1実施形態と同様であり、得られたスズコート銅粉も同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0058】
次に、このスズコート銅粉1kgを、純水9リットルにEDTA16gを溶解させた溶液中に入れ攪拌してスズコート銅粉スラリーとした。そして、このスズコート銅粉スラリーに、硝酸銀溶液100ml(硝酸銀18gをアンモニア水溶液22mlに溶解させ、純水を加えて100mlとした溶液)を30分間かけて連続的に添加し、その後30分間攪拌を継続し、更にロッシェル塩14gを添加し30分間の攪拌を行った。そして、常法に従って、濾過洗浄、濾過、乾燥を行い二層コート銅粉を得たのである。
【0059】
ここで得られた二層コート銅粉の粉体特性は、D50=5.12μm、Dmax=13.10μm、SD=1.15μm、SD/D50 =0.22、SSA=0.32m2/g、TD=4.2g/cm3、DIA=3.78μm、凝集度1.35、スズ含有量は2.2wt%、銀含有量は0.6wt%であった。この値をスズ被覆層の形成直後の粉体特性と対比すると、殆ど変化のないことが分かる。従って、本件発明に係る製造方法で行うレベルの無電解銀メッキは、凝集状態を悪化させることもなく、粉体特性を変化させるものでないと言えるのである。
【0060】
更に、この二層コート銅粉を用いて、大気雰囲気中で熱分析を行いTg測定を行った結果、酸化終了温度は635℃であり、水素を1wt%含有した窒素雰囲気中でTMA分析を行ったところ焼結開始温度は720℃程度であることが分かった。この値は、通常の銅粉と比べると、焼結開始温度は低く、酸化終了温度は高くなっているのである。
【0061】
比較例: この比較例では、コア材にアトマイズ法で得られたD50=7.79μm、Dmax=37.00μm、SD=3.01μm、SD/D50 =0.39、SSA=0.20m2/g、TD=4.4g/cm3、DIA=4.86μm、凝集度1.60の銅粉を用いて、電解法でスズ被覆層を形成したのである。
【0062】
前記銅粉の粉粒表面へのスズ被覆層の形成に関して説明する。ここで用いたスズメッキ液は、硫酸第1スズを用いスズ濃度が20g/l、液温30℃、pH3のものを用いた。そして、このスズメッキ液を電解槽内に入れ、そこに前記銅粉を投入し沈殿させ、電解槽の内壁を通して銅粉に、電流密度5A/dm2の条件で通電電解し、銅粉の粉粒表面に30wt%相当のスズ被覆層を形成したのである。その後、常法に従って、濾過洗浄、濾過、乾燥を行いスズコート銅粉を得たのである。
【0063】
ここで得られたスズコート銅粉の粉体特性は、D50=11.42μm、Dmax=74.0μm、SD=8.30μm、SD/D50 =0.73、SSA=0.45m2/g、TD=3.2g/cm3、DIA=5.32μm、凝集度2.15であった。この値をスズ被覆層の形成前の粉体特性を対比すると、凝集状態が著しくなっていることが明らかである。このレベルの凝集が起こっていると、経験的に導電性ペーストのバインダー樹脂との均一な混合が困難な状態になるのである。しかも、30wt%相当のスズ被覆層が形成されているため、この比較例のスズコート銅粉の電気抵抗は、非常に高いものとなることが明らかである。
【0064】
但し、この従来のスズ量の多いスズコート銅粉を用いて、熱分析を行いTg測定を行った結果、酸化終了温度は610℃であり、TMA分析を行ったところ焼結開始温度は700℃程度であることが分かった。この点に関してのみは、上記の各実施形態よりも優れている。
【0065】
【発明の効果】
本件発明に係る二層コート銅粉は、粒径が10μm以下の微粒であって、分散性に優れ、通常の銅粉と比較したときの低温焼結が可能で、且つ、そのスズ含有量が少ないためソルダーリフロー等の高温加熱時の導体形状の維持能力に優れ、外層に銀被覆層を備えているため従来のスズコート銅粉に比べ低電気抵抗な導体形成を可能とするのである。従来には、このような二層コート銅粉が存在しなかったのである。このような二層コート銅粉が供給できることで、導電性ペーストに加工して、回路や電極形状を引き回して、焼結加工して得られる導電体を得る際の、焼結温度を下げることが可能であり、粉粒が細かいことから電極等の導電体の表面形状が滑らかになり、しかも、スズコート銅粉に比べ、導電体の電気抵抗を低いものとすることが可能となるのである。
Claims (5)
- 銅粉の粉粒をコア材として用い、当該粉粒の表面にスズ被覆層及び銀被覆層を備えた二層コート銅粉であって、
レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した重量累積粒径D50の値が0.1μm〜10μmの銅粉の粉粒をコア材とし、当該銅粉の粉粒表面に0.1wt%〜5.0wt%のスズ被覆層を備え、当該スズ被覆層の表面に0.1wt%〜3.0wt%の銀被覆層を備えたことを特徴とする導体形成用の二層コート銅粉。 - コア材である銅粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量累積粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.5以下である請求項1に記載の導体形成用の二層コート銅粉。
- 請求項1又は請求項2に記載の二層コート銅粉の製造方法であって、
(1) 銅粉1kgあたり5リットル〜6リットルの水に入れ攪拌して銅粉スラリーとし、
(2) 水に、塩化第1スズ二水和物を15g/l〜120g/l、チオ尿素を140g/l〜1120g/l、酒石酸を100g/l〜800g/l溶解させ、液温を30℃〜60℃とした無電解スズメッキ液とし、
(3) 前記銅粉スラリーと無電解スズメッキ液とを、[銅粉スラリー量(リットル)]/[置換析出スズ溶液量(リットル)]=0.3〜4.0の割合となるように混合し、8〜12分間攪拌し、洗浄、濾過、乾燥を行い銅粉の粉粒表面にスズ被覆層を形成しスズコート銅粉とし、
(4) 前記スズコート銅粉のスズ被覆層の表面に無電解銀メッキ液で、銀被覆層を形成し、洗浄、濾過、乾燥を行い二層コート銅粉とすることを特徴とする二層コート銅粉の製造方法。 - 銅粉スラリーの製造に用いる銅粉は、予め酸洗処理を行い清浄化した銅粉である請求項3に記載の二層コート銅粉の製造方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の二層コート銅粉を用いた導電性ペースト。
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