JP2005096696A - ウインドシールドガラス支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウインドシールドガラスの幅方向の端部付近に車両前方側から衝突体が衝突してきたときの衝突体に対する衝撃吸収性能を高めることができ、しかも衝撃吸収性能の均一化を図ることができるウインドシールドガラス支持構造を得る。
【解決手段】フロントピラー16とウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aとの間には所定の隙間37が設定されており、この隙間37に衝撃吸収部材としてのフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42が、車両幅方向外側へ傾倒した状態で配設されている。衝突時にはこれらのエクステンション38、42が車両幅方向外側へ倒れ込むように変形することにより、衝撃荷重が吸収される。従って、衝突時の衝撃吸収部材の変形ストロークを大きくとることができるので、衝撃吸収性能を高めることができる。しかも、均一断面形状とされているため、どの位置で衝突体が衝突したとしても、衝撃吸収性能にバラツキが生じることはない。
【選択図】図1

Description

本発明は、フロントピラーとウインドシールドガラスの幅方向の端部との間に衝撃吸収部材が配置されかつ当該衝撃吸収部材によってウインドシールドガラスの幅方向の端部を支持するウインドシールドガラス支持構造に関する。
歩行者と衝突した場合に歩行者を保護するための対策が従来から種々検討され、採用されている。この種の先行技術の開示例としては、下記特許文献に開示された技術がある。
一例として特許文献1に開示された技術について簡単に説明すると、この先行技術では、フロントピラーの上部前面側に略三角形状の衝撃緩和部材を設けている。衝撃緩和部材は、ウインドシールドガラスの幅方向の両端部に配置されかつウインドシールドガラスの支持体としての機能を兼ねる略三角形状の外枠と、この外枠内に上下方向に所定の間隔で配置されかつ車両前後方向を長手方向とする複数の桟部とによって構成されている。
上記構成によれば、衝撃緩和部材における外枠の底辺部と複数の桟部とによって衝突時の変形ストロークを確保すると共に、上下の桟部間に隙間が形成されることによってドライバの車両側方への視認性も確保される。
特開2002−284035号公報 特開2001−146141号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、衝撃緩和部材が略三角形状に形成されており、ウインドシールドガラスに対して上方部位と中央部位とでは許容変形ストロークが異なるため、歩行者がどの部位に衝突するかによって衝撃吸収量にバラツキが生じるという問題がある。
本発明は上記事実を考慮し、ウインドシールドガラスの幅方向の端部付近に車両前方側から衝突体が衝突してきたときの衝突体に対する衝撃吸収性能を高めることができ、しかも衝撃吸収性能の均一化を図ることができるウインドシールドガラス支持構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、フロントピラーとウインドシールドガラスの幅方向の端部との間に衝撃吸収部材が配置されかつ当該衝撃吸収部材によってウインドシールドガラスの幅方向の端部を支持するウインドシールドガラス支持構造であって、前記ウインドシールドガラスの幅方向の端部は前記フロントピラーの骨格部材に対して所定の間隙をあけて車両前方側に配置されており、前記衝撃吸収部材は当該フロントピラーの骨格部材に沿って長尺状に形成されると共に当該間隙に配置されており、さらに、前記衝撃吸収部材における車両前方側からの衝撃荷重に対する衝撃吸収性能は、当該衝撃吸収部材の長手方向の略全長に亘って略均一に設定されている、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、請求項1記載の発明において、前記衝撃吸収部材は、前記フロントピラーの骨格部材に対して車両幅方向外側へ傾倒されている、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、請求項1記載の発明において、前記ウインドシールドガラスは、前記フロントピラーの骨格部材の前方に位置する部位にて車両後方側へ屈曲されており、当該屈曲部の近傍位置に前記衝撃吸収部材が配置されている、ことを特徴としている。
請求項4記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、請求項3記載の発明において、前記衝撃吸収部材には、ドライバの視認方向に開口する開口部が形成されており、当該開口部の車両幅方向外側に前記ウインドシールドガラスの屈曲部が配置されている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、ウインドシールドガラスの幅方向の端部付近に歩行者等の衝突体が衝突すると、フロントピラーとウインドシールドガラスの幅方向の端部との間に配置された衝撃吸収部材によってその際の衝撃荷重が吸収される。
ここで、本発明では、ウインドシールドガラスの幅方向の端部がフロントピラーの骨格部材に対して所定の間隙をあけて車両前方側に配置されており、衝撃吸収部材はフロントピラーの骨格部材に沿って長尺状に形成されてかつ前記間隙に配置されているため、衝撃吸収部材の変形ストロークは十分に確保される。さらに、本発明では、衝撃吸収部材における車両前方側からの衝撃荷重に対する衝撃吸収性能が衝撃吸収部材の長手方向の略全長に亘って略均一に設定されているため、衝突体がウインドシールドガラスの幅方向の端部のどの位置で衝突しても、一定の衝撃吸収性能を確保することができる。換言すれば、衝突体がウインドシールドガラスの幅方向の端部のどの位置に衝突しても、衝撃吸収部材の衝撃吸収量にバラツキは生じない。
請求項2記載の本発明によれば、衝撃吸収部材がフロントピラーの骨格部材に対して車両幅方向外側へ傾倒されているので、車両走行時にドライバの車両側方(車両幅方向外側)への視界が妨げられない。
請求項3記載の本発明によれば、ウインドシールドガラスがフロントピラーの骨格部材の前方に位置する部位にて車両後方側へ屈曲されており、当該屈曲部の近傍位置に衝撃吸収部材を配置したので、衝撃吸収部材はより車両前方側から衝突体の衝突荷重を受けることができる。つまり、衝撃吸収部材の変形ストロークが長くなる。
請求項4記載の本発明によれば、衝撃吸収部材にはドライバの視認方向に開口する開口部が形成されており、当該開口部の車両幅方向外側にウインドシールドガラスの屈曲部が配置されているため、車両走行時にドライバは開口部及びウインドシールドガラスの屈曲部を通して車両側方(車両幅方向外側)を視認することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、ウインドシールドガラスの幅方向の端部をフロントピラーの骨格部材に対して所定の間隙をあけて車両前方側に配置すると共に、衝撃吸収部材を当該フロントピラーの骨格部材に沿って長尺状に形成しかつ当該間隙に配置し、さらに衝撃吸収部材における車両前方側からの衝撃荷重に対する衝撃吸収性能を当該衝撃吸収部材の長手方向の略全長に亘って略均一に設定したので、衝突時の変形ストロークを大きくすることができると共に衝突体がウインドシールドガラスの幅方向の端部のどの位置に衝突しても衝撃吸収部材の衝撃吸収量にバラツキは生じない。その結果、ウインドシールドガラスの幅方向の端部付近に車両前方側から衝突体が衝突してきたときの衝突体に対する衝撃吸収性能を高めることができ、しかも衝撃吸収性能の均一化を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、請求項1記載の発明において、衝撃吸収部材をフロントピラーの骨格部材に対して車両幅方向外側へ傾倒させたので、車両走行時におけるドライバの車両側方への視認性を確保することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、請求項1記載の発明において、ウインドシールドガラスがフロントピラーの骨格部材の前方に位置する部位にて車両後方側へ屈曲されており、当該屈曲部の近傍位置に衝撃吸収部材を配置したので、衝撃吸収部材はより車両前方側から衝突体の衝突荷重を受けることができ、その結果、衝撃吸収性能を高めることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係るウインドシールドガラス支持構造は、請求項3記載の発明において、衝撃吸収部材にドライバの視認方向に開口する開口部を形成し、当該開口部の車両幅方向外側にウインドシールドガラスの屈曲部を配置したので、衝突時の衝撃吸収性能を高めつつ、車両走行時のドライバの車両側方への視認性を確保することができるという優れた効果を有する。
〔第1の実施の形態〕
以下、図1〜図3を用いて、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、これらの図に適宜付した矢印FRは車体前方側を示しており、矢印UPは車体上方側を示しており、矢印OUTは車体幅方向外側を示している。
図2には、車両10の全体斜視図が示されている。この図に示されるように、車両10のエンジンルームの上方はフード12によって覆われており、又両側部には左右一対のフロントフェンダパネル14が配設されている。左右一対のフロントフェンダパネル14の後方側にはフロントピラー16がそれぞれ配設されており、更に左右一対のフロントピラー16間にウインドシールドガラス18が配設されている。また、車両10の両側部(フロントフェンダパネル14の後方側)には、左右一対のサイドドア20が配設されている。
図1には、上述した車両10のフロントピラー16の中間部での水平断面図(図2の1−1線断面図)が示されている。この図に示されるように、フロントピラー16は、断面略コ字状に形成されかつ車室外側に配置されたピラーアウタパネル22と、断面略コ字状に形成されかつ車室内側に配置されたピラーインナパネル24とによって構成されている。
ピラーアウタパネル22の後端部22A及びピラーインナパネル24の後端部24Aは車両後方側へ延出されており、両者を合わせた状態で溶接(スポット溶接)されている。また、ピラーアウタパネル22の前端部22Bとピラーインナパネル24の前端部24Bは車両幅方向に重ねられた状態で溶接されている。これにより、フロントピラー16は閉断面形状に構成されている。なお、ピラーアウタパネル22の後端部22A及びピラーインナパネル24の後端部24Aには、ドアオープニングモール26が弾性的に嵌着されている。なお、上記のピラーアウタパネル22及びピラーインナパネル24が本発明における「フロントピラーの骨格部材」に相当する。
上述したフロントピラー16の車室外側には、サイドドア20の上部を構成する枠状のドアフレーム28が配置されている。なお、図1には、枠状のドアフレーム28の前部が図示されている。ドアフレーム28の内周側には、ドアガラスラン34が弾性的に嵌着されている。ドアガラス36はドアガラスラン34の内方に弾性的に圧接されるよう配置されており、ガラス閉時及びガラス昇降時のシール性を確保している。また、ドアフレーム28の外周側には、ドア閉止時のシール性を確保するためのウエザストリップ35が嵌着されている。
また、上述したフロントピラー16の車両前方側には、所定の間隙37をあけてウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aが配置されている。なお、本実施形態では、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aは、ドアガラス36の延長線上に位置されている。
ここで、上述したフロントピラー16とウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aとの間の隙間37には、「衝撃吸収部材」としてのフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42が配設されている。
詳細に説明すると、フロントピラー第1エクステンション38の基部38Aは、ピラーインナパネル24の室内側の側面に溶接(スポット溶接)により結合されている。また、フロントピラー第1エクステンション38は、ピラーインナパネル24の側面の前端部にて屈曲されて車両前方側かつ車両幅方向外側へ向けて延出(傾倒)されている(以下、この部分を「延出部38B」と称す)。さらに、フロントピラー第1エクステンション38の延出部38Bはウインドシールドガラス18の取付位置まで延出された後、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aに沿って外側へL字状に屈曲されている(以下、この部分を「取付部38C」と称す)。上記構成のフロントピラー第1エクステンション38はフロントピラー16の長手方向に沿って長尺状に形成されており、当該長手方向の略全長に亘って均一の断面形状に設定されている。すなわち、フロントピラー第1エクステンション38の衝突時の衝突方向(図3の矢印P方向)に対する断面積は、長手方向の略全長に亘って略均一に設定されている。
一方、フロントピラー第2エクステンション42は断面略コ字状に形成されており、その基部42Aはピラーインナパネル24の前端部24Bの前面に溶接(スポット溶接)により固着されている。また、フロントピラー第2エクステンション42は、基部24Bの内端で屈曲された後、車両前方側かつ車両幅方向外側へ向けて延出(傾倒)されている(以下、この部分を「延出部42B」と称す)。さらに、フロントピラー第2エクステンション42の延出部42Bはウインドシールドガラス18の取付位置まで延出された後、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aに沿って外側へ直線状に屈曲されている(以下、この部分を「取付部42C」と称す)。上記構成のフロントピラー第2エクステンション42はフロントピラー16の長手方向に沿って長尺状に形成されており、当該長手方向の略全長に亘って均一の断面形状に設定されている。すなわち、フロントピラー第2エクステンション42の衝突時の衝突方向に対する断面積は、長手方向の略全長に亘って略均一に設定されている。
また、フロントピラー第2エクステンション42の取付部42Cはフロントピラー第1エクステンション38の取付部38Cの裏面側に当接され、この状態で両者が溶接(スポット溶接)により固着されている。そして、この取付部38Cの前面にウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aが接着剤47にて固着されている。上記構成のフロントピラー第2エクステンション42は、フロントピラー第1エクステンション38による衝撃吸収荷重が低い場合(不充分な場合)に衝撃吸収荷重を引き上げる(補う)役目を果たすと共に、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aの取付剛性を上げる役目を果たす部材である。これに関連し、フロントピラー第2エクステンション42の延出部42Bの根元側には、前後二箇所に屈曲部44、46が設定されているが、これは衝突時の変形の初期に変形荷重が立ち上がる(FS曲線のカーブが急峻になる)のを避ける目的で設定されている。
なお、上述したフロントピラー16の車室内側には樹脂製のピラーインナガーニッシュ48が配設されており、又フロントピラー16の車室外側には同じく樹脂性のピラーアウタガーニッシュ50が配設されている。ピラーインナガーニッシュ48の後端部48Aはドアオープニングモール26に係止されており、前端部48Bはウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近まで延出されている。これにより、ピラーインナガーニッシュ48によって、フロントピラー16のピラーインナパネル24及びフロントピラー第1エクステンション38が覆われている。さらに、ピラーインナガーニッシュ48の外側面におけるピラーインナパネル24と対向する部位には、複数のリブ52が一体に形成されている。リブ52はピラーインナパネル24に当接されており、乗員の二次衝突時の衝撃吸収をする役目を果たしている。
また、ピラーアウタガーニッシュ50の後端部50Aはピラーアウタパネル22の側面にボルト54及びナット56で固定されており、前端部50Bはウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A及び第1フロントピラーエクステンション38の取付部38C並びにフロントピラー第2フロントピラーエクステンション42の取付部42Cの三者に外側から嵌着されている。これにより、ピラーアウタガーニッシュ50によって、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近の造作並びにフロントピラー第2エクステンション42及びピラーアウタパネル22といった部分が覆われ、化粧板としての役目を果たしている。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図3に示されるように、車両前方側からウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近に歩行者等の衝突体58が衝突すると、まず、ピラーアウタガーニッシュ50の前端部50Bがウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aによって押圧され、当該幅方向の端部18Aから外れる。なお、ピラーアウタガーニッシュ50は、その後、取付部位である前端部50Aを中心として車両幅方向外側へ向けて回動される。
続いて、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aがピラーインナガーニッシュ38の前端部38Bを車両後方側へ押圧すると共に、フロントピラー第1エクステンション38の取付部38C及びフロントピラー第2エクステンション42の取付部42Cを車両後方側へ押圧する。これにより、衝撃吸収部材であるフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42に、衝突時の衝撃荷重が入力される。その結果、フロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42は押し潰され(車両前後方向への圧縮力を受け)、車両幅方向外側へ倒れ込むように変形し、衝突時の衝撃荷重を吸収する。
なお、この際、フロントピラー第2エクステンション42の延出部42Bの根元付近に屈曲部44、46が設定されているため、フロントピラー第2エクステンション42はこれらの屈曲部44、46を変形起点として折れ曲がる。これにより、フロントピラー第1エクステンション38の延出部38B及びフロントピラー第2エクステンション42の延出部42Bは、ピラーインナパネル24の前端部に接するところまで潰れることができ、衝突時の変形ストロークを十分に大きくとることができる。
ここで、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造では、前記の如く、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aをフロントピラー16に対して所定の間隙37をあけて車両前方側に配置し、当該間隙37に衝撃吸収部材としてのフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42をフロントピラー16に沿って配置したので、フロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42の変形ストロークを十分に確保することができる。
加えて、フロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42の衝突体58の衝突方向に対する水平断面積を均一にしたので、これらの部材の車両前方側からの衝撃荷重に対する衝撃吸収性能をその長手方向の略全長に亘って略均一に設定することができる。このため、衝突体58がウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aのどの位置で衝突しても、一定の衝撃吸収性能を確保することができる。換言すれば、衝突体58がウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aのどの位置に衝突しても、フロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42の衝撃吸収量にバラツキは生じない。その結果、本実施形態によれば、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近に車両前方側から衝突体58が衝突してきたときの衝突体58に対する衝撃吸収性能の均一化を図ることができる。
総じて言えば、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造によれば、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近に車両前方側から衝突体58が衝突してきたときの衝突体58に対する衝撃吸収性能を高めることができ、しかも衝撃吸収性能の均一化を図ることができる。
また、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造では、フロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42がフロントピラー16に対して車両幅方向外側へ傾倒されているので、車両走行時にドライバの車両側方(車両幅方向外側)への視界が妨げられない。その結果、本実施形態によれば、車両走行時におけるドライバの車両側方への視認性を確保することができる。
さらに、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造では、衝突時にフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42が変形することで、フロントピラー16の骨格部材であるピラーアウタパネル22及びピラーインナパネル24が変形するのを防止できるので、修理時にはフロントピラー16を基準にしてフロントピラー第1エクステンション38、フロントピラー第2エクステンション42、ウインドシールドガラス18(及びピラーインナガーニッシュ48、ピラーアウタガーニッシュ50)を交換すれば済み、作業が簡便になる。
〔第2の実施の形態〕
次に、図4を用いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図4に示されるように、この第2の実施の形態では、衝撃吸収部材をフロントピラー第1エクステンション60のみで構成し、かつその取付を車両側方側にした点に特徴がある。
具体的に説明すると、フロントピラー第1エクステンション60は略Z状の断面形状とされており、基部60Aはピラーアウタパネル22の前端外側に溶接(スポット溶接)により固着されている。また、フロントピラー第1エクステンション60は基部60Aの内端部にて屈曲されて、車両前方側へ向けてウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aの近傍まで延出されている。そして、延出部60Bの先端部にて車両幅方向内側へ屈曲されて、この取付部60Cにウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aが接着剤47で固着されている。
さらに、フロントピラー第1エクステンション60の構成を変更したのに伴って、ピラーアウタガーニッシュ62の構成も若干変更されている。すなわち、ピラーアウタガーニッシュ62の前後方向の中間部にはクリップ部64が一体に形成されている。クリップ部64の中心部には軸方向に沿った空洞部66が形成されている。このクリップ部64をフロントピラー第1エクステンション60の延出部60Bに形成された取付孔68内へ弾性的に挿入係止することにより、ピラーアウタガーニッシュ62の前端部62B側がフロントピラー第1エクステンション60に保持されている。なお、ピラーアウタガーニッシュ62の後端部62Aは、前述した第1実施形態同様、ボルト54及びナット56でピラーアウタパネル22に取り付けられている。
上記構成によっても衝突体58との衝突時の基本的な作動は同様であるので、前述した第1の実施形態と同様の作用・効果が得られる。なお、本実施形態の場合、衝突時にウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aからフロントピラー第1エクステンション60に荷重が入力され、変形が生じると、ピラーアウタガーニッシュ62のクリップ部64が弾性変形してフロントピラー第1エクステンション60の取付孔68から離脱して第1実施形態のときと同様に車両幅方向外側へ回動される。
さらに、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造によれば、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aの位置を同一とした場合、フロントピラー第1エクステンション60の車両前方側への突出量(即ち、延出部60Bの延出長さ)を第1実施形態のときよりも短くすることができるという利点がある。
加えて、第1実施形態のフロントピラー第1エクステンション38に比し、車両幅方向への傾倒度合いが少ないため(概ね車両前後方向に沿って配置することができるため)、一枚のフロントピラー第1エクステンション60でも、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aの取付強度(支持剛性)を確保することができるという利点もある。
〔第3の実施の形態〕
次に、図5を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図5に示されるように、この第3の実施の形態では、衝撃吸収部材をフロントピラー第1エクステンション70とフロントピラー第2エクステンション72とで構成しかつこれらの部材で閉断面構造を構成した点に特徴がある。
具体的に説明すると、フロントピラー第1エクステンション70は、ピラーインナパネル24の車室内側の側面に沿って車両前方側かつ車両幅方向外側へ延出された基部70A及び延出部70Bと、この延出部70Bの前端部から車両幅方向外側へ屈曲されてウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aが取り付けられる取付部70Cとによって構成されている。一方、フロントピラー第2エクステンション72は、ピラーアウタパネル24の前端部の壁面に沿って車両幅方向に延在された基部72Aと、この基部72Aの外側の端部から屈曲された後、車両前方側へ延出された延出部72Bと、基部72Aの前端部から内側へ屈曲された取付部70Cとによって構成されている。フロントピラー第1エクステンション70の基部70Aとフロントピラー第2エクステンションの基部72A並びにフロントピラー第1エクステンション70の取付部70Cとフロントピラー第2エクステンションの取付部72Cは、それぞれ溶接(スポット溶接)により結合されている。これにより、フロントピラー16とは別個独立に、全体として車両幅方向外側へ傾倒された閉断面部74が形成されている。
上記構成のフロントピラー第2エクステンション72の基部72Aの前面側には、ウエルドボルト76が予め溶着されている。これに対応して、フロントピラー16のピラーインナパネル24の前端部にはボルト挿通孔78が形成されており、ウエルドボルト76がボルト挿通孔78に挿入された後、ナット80を締め込むことにより、フロントピラー第1エクステンション70及びフロントピラー第2エクステンション72がフロントピラー16の前方側に配置されている。
なお、フロントピラー第2エクステンション72の延出部72Bは、その一部が車外に露出されるようになっている。このため、ピラーアウタガーニッシュ82は、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aに係止されると共に、フロントピラー第1エクステンション70の取付部70C及びフロントピラー第2エクステンション72の取付部72Cを挿入するための挿入部84が形成されたものが採用されている。
上記構成によっても衝突体58との衝突時の基本的な作動は同様であるので、前述した第1の実施形態と同様の作用・効果が得られる。補足すると、本実施形態の場合、フロントピラー第1エクステンション70及びフロントピラー第2エクステンション72によって閉断面部74が形成されているため、衝突時になると、閉断面部74が車両幅方向外側へ倒れ込むようにして潰される。これにより、衝突時の衝撃荷重が吸収される。
さらに、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造によれば、フロントピラー第1エクステンション70及びフロントピラー第2エクステンション72によってフロントピラー16とは別個独立に閉断面部74が形成され、これをウエルドボルト76及びナット80でフロントピラー16のピラーインナパネル24に締結する構成を採ったので、修理する際にはナット80を外せば、潰れたフロントピラー第1エクステンション70及びフロントピラー第2エクステンション72を容易に取替えることができる。従って、修理性を一段と向上させることができるという利点がある。
加えて、フロントピラー第2エクステンション72の延出部72Bの一部が車外に露出されるため、このような意匠を採用する車種への適用性が高い。
〔第4の実施の形態〕
次に、図6及び図7を用いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図6及び図7に示されるように、この第4の実施の形態では、前述した第1実施形態に対し、ピラーインナガーニッシュ48の室内側の面に衝撃吸収部材としての複数のリブ88を所定の間隔で節状に設けた点に特徴がある。なお、リブ88は、広義にはウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近との「干渉部」として把握される要素である。
具体的に説明すると、ピラーインナガーニッシュ48はピラーインナパネル24及びフロントピラー第1エクステンション38を車室内側から覆うように形成されているが、この内のウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近の部位と対峙する部分(即ち、フロントピラー第1エクステンション38の延出部38Bに沿って延出された延出部48C)に、ピラーインナガーニッシュ48の長手方向に見て直角三角形状とされた複数のリブ88が一体に形成されている。複数のリブ88はピラーインナガーニッシュ48の後端部48Aの内側に一体に形成された複数のリブ52と同一の間隔で同一個数だけ配置されている。
上記構成によれば、衝突体58との衝突時、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近は、まず複数のリブ88に当接して当該リブ88を圧壊させ、その後にフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42を変形させる。つまり、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造による場合、第1実施形態に比べて、より車両前方側の位置でウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aと当接し、衝撃荷重の吸収を開始することになる。従って、第1実施形態に比べて、より一層衝撃吸収用のストロークを確保することができる。
しかも、図7に示される如く、上記複数のリブ88は所定の間隔で配置されているため、上下のリブ88の間からドライバは車両側方を視認することができる。従って、ドライバの側方視界も確保することができる。
〔第5の実施の形態〕
次に、図8及び図9を用いて、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図8及び図9に示されるように、この第5実施形態も前述した第4実施形態と軌を一にするものである。すなわち、この実施形態では、前述した第1実施形態に対し、フロントピラー第1エクステンション38の延出部38Bに断面形状が略L字状とされた衝撃吸収部材としてのスティフナ90が接着等により取り付けられている。スティフナ90は透明で弾力性のある樹脂材料(ポリカードネート等)で製作されており、フロントピラー第1エクステンション38の長手方向に沿って長尺状に形成されている。また、スティフナ90の衝突方向に対する断面積は、スティフナ90の長手方向の略全長に亘って均一に設定されている。
より具体的には、スティフナ90の後端部90Aは、フロントピラー第1エクステンション38の延出部38Bの前面に取り付けられており、スティフナ90は当該後端部90Aの内端側から屈曲されて車両前方側へ向けて延出されている(以下、この部分を「延出部90B」と称す)。さらに、延出部90Bの前端部90Cはウインドシールドガラス18のガラス面に沿って幅広に形成されており、ウインドシールドガラス18に近接した状態で配置されている。なお、前端部90Cの先端面にはセラミック塗装等による遮光層92が形成されており、光が乱反射するのを防止している。
さらに、上述したスティフナ90をフロントピラー第1エクステンション38の前方側に配置したことで、ピラーインナガーニッシュ94は第1実施形態のときよりも短くされている。ピラーインナガーニッシュ94の後端部94Aがドアオープニングモール26に係止されている点は第1実施形態と同様であるが、前端部94Bはスティフナ90の延出部90Bの後端部に連続的に配置されている。
上記構成によれば、衝突体58との衝突時、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近は、まずスティフナ90の前端部94Cに当接した後、そのまま延出部90Bを変形させ、その後にフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42を変形させる。つまり、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造による場合、衝撃吸収部材が、第1実施形態に比べてより車両前方側の位置でウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aと当接し、衝撃荷重の吸収を開始することになる。従って、本実施形態においても、前述した第4実施形態と同様に、第1実施形態に比べて、より一層衝撃吸収用のストロークを確保することができる。
補足すると、仮にスティフナ90が無い場合には、衝突体58の衝突時の衝撃荷重を実質的には二点鎖線図示位置からフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42によって受けることになるが(なお、二点鎖線図示位置としたのは、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aが衝突体58とフロントピラー第1エクステンション38との間に介在するためである)、本実施形態の場合には、寸法Aだけ車両前方側となる実線図示位置から衝撃荷重の吸収を開始することができる。なお、この補足説明は、前述した第4実施形態及び後述する第6実施形態においても、同様に当てはまることである。
しかも、図9に示される如く、スティフナ90は透明材料によって構成されているため、ドライバはスティフナ90を通して車両側方を視認することができる。従って、ドライバの側方視界も確保することができる。また、非透視部分を狭くすることで、閉塞感を緩和する効果も期待できる。
〔第6の実施の形態〕
次に、図10及び図11を用いて、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態及び第5の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図10及び図11に示されるように、この第6実施形態も前述した第4及び第5実施形態と軌を一にするものである。すなわち、この実施形態では、前述した第5実施形態のスティフナ90の替わりに、金属製又は樹脂製の衝撃吸収材としてのメッシュ材100を用いた点に特徴がある。なお、メッシュ材100以外にも、格子状等に作られたスチール板等も適用可能である。
メッシュ材100は、フロントピラー第1エクステンション38の長手方向に沿って長尺状に形成されている。また、メッシュ材100の衝突方向に対する断面積は、切る位置によって若干異なるが、メッシュ材100の長手方向の略全長に亘って概ね均一に設定されている。
具体的には、メッシュ材100の後端部100Aは、フロントピラー第1エクステンション38の延出部38Bの前面に取り付けられており、メッシュ材100は当該後端部100Aの内端側から屈曲されて車両前方側へ向けて延出されている(以下、この部分を「延出部100B」と称す)。さらに、メッシュ材100の前端部100Cは、延出部100の先端部にてウインドシールドガラス18のガラス面に沿って屈曲されており、ウインドシールドガラス18に近接した状態で配置されている。また、メッシュ材100の表面は、透明材料によって構成された被覆材102(図11参照。なお、図10では図示を省略した。)によって被覆されている。なお、メッシュ材100の前端部100Cの先端面にセラミック塗装等による遮光層を設けて、光が乱反射するのを防止してもよい。
上記構成によれば、衝突体58との衝突時、ウインドシールドガラス18の幅方向の端部18A付近は、まずメッシュ材100の前端部100Cに当接した後、そのまま延出部100Bを変形させ、その後にフロントピラー第1エクステンション38及びフロントピラー第2エクステンション42を変形させる。つまり、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造による場合、第1実施形態に比べて、より車両前方側の位置でウインドシールドガラス18の幅方向の端部18Aと当接し、衝撃荷重の吸収を開始することになる。従って、本実施形態においても、前述した第4実施形態と同様に、第1実施形態に比べて、より一層衝撃吸収用のストロークを確保することができる。
しかも、図11に示される如く、メッシュ材100は透明材料によって構成された被覆材102によって覆われており、メッシュ材100自体も多数の開口を有するため、ドライバは被覆材102及びメッシュ材100を通して車両側方を視認することができる。従って、ドライバの側方視界も確保することができる。また、非透視部分を狭くすることで、閉塞感を緩和する効果も期待できる。
〔第7の実施の形態〕
次に、図12及び図13を用いて、本発明の第7の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態及び第5の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図12及び図13に示されるように、この第7実施形態は、前述した第5実施形態の構成に液晶パネル110を付加した点に特徴がある。
具体的に説明すると、スティフナ90の車室外側の面の所定位置(本実施形態では、スティフナ90の下部側:図13参照)に、矩形平板状の液晶パネル110が取り付けられている。そして、ドライバは、液晶パネル110の背面側(車室外側)のガラス面からの光量をバックライトとして利用し、液晶画面を見ることができる。液晶画面には、車両前端部又はフロントピラー16の外側に取り付けたカメラ(図示省略)からの画像情報やその他電波で送られてくる交通情報等が文字、図形、記号等で表示されることにより、ドライバへ当該情報を伝達するようになっている。
上記構成によれば、衝突体58の衝突時にはスティフナ90、フロントピラー第1エクステンション38、フロントピラー第2エクステンション42によって衝撃荷重を吸収することができ、通常の車両走行時には液晶パネル110への各種表示によってドライバの運転操作をサポートすることができる。
〔第8の実施の形態〕
次に、図14〜図16を用いて、本発明の第8の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態及び第5の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図14〜図16に示されるように、この第8実施形態では、ウインドシールドガラス120の幅方向の端部が車両後方側へ屈曲されている(以下、屈曲点から端末部までの部位を「屈曲部120A」と称す)。屈曲部120Aの端末部は、ピラーアウタガーニッシュ122に係止されている。なお、ピラーアウタガーニッシュ122は、フロントピラー16のピラーアウタパネル22の外側面にボルト54及びナット56によって取り付けられている。
一方、フロントピラー16とウインドシールドガラス120の屈曲部120A近傍部分との間には所定の隙間37が形成されており、当該隙間37には衝撃吸収部材としてのガラスマウントブラケット124が配設されている。ガラスマウントブラケット124は、フロントピラー16に沿って長尺状に形成されている。また、ガラスマウントブラケット124は、前後に略平行に配置された後壁部124A及び前壁部124Bと、これらの後壁部124Aと前壁部124Bとの間に所定の間隔で配置された複数のリブ124Cとによって構成されており、全体としては多数の開口部126を有する格子状に形成されている(図16参照)。
後壁部124Aには適宜間隔でボルト128がインサート成形によって埋設されており、かかるボルト128をピラーインナパネル24に挿入し、ナット130で締結することにより、ガラスマウントブラケット124はフロントピラー16の前端部に固定されている。一方、ガラスマウントブラケット124の前壁部124Bは断面略L字状に形成されており、当該前壁部124Bにウインドシールドガラス120の屈曲部120Aの近傍が接着剤47で接着されている。すなわち、本実施形態では、衝撃吸収部材としてのガラスマウントブラケット124が、ウインドシールドガラス120の幅方向の端部よりも内側へオフセットした位置に取り付けられている。なお、ウインドシールドガラス120の内側面における接着部付近にはセラミック塗装による塗膜層132が設けられており、車外からの外観を良好なものにしている。
また、上述したウインドシールドガラス120の屈曲部120Aは、ガラスマウントブラケット124の開口部126の外側に配置されている。
上記構成によれば、図15に示されるように、衝突体58がウインドシールドガラス120の屈曲部120Aの近傍に衝突すると、その際の衝撃荷重がガラスマウントブラケット124に入力され、ガラスマウントブラケット124を圧壊させる。これにより、衝突時の衝撃荷重が吸収される。
ここで、本実施形態では、ウインドシールドガラス120の幅方向の端部を車両後方側へ屈曲させ、当該屈曲部120Aの近傍部位にて衝撃吸収部材としてのガラスマウントブラケット124を配置したので、衝突時に、より車両前方側から衝突体58の衝突荷重を受けることができる。つまり、衝撃吸収部材としてのガラスマウントブラケット124の変形ストロークを大きく確保することができる。その結果、ガラスマウントブラケット124による衝撃吸収性能を高めることができる。
しかも、ガラスマウントブラケット124が多数の開口部126を有する格子状に形成されており、その外側にウインドシールドガラス120の屈曲部120Aを配置したので、ドライバは多数の開口部126及び屈曲部120Aから車両側方を視認することができる。従って、ドライバの側方視界の減少を最小限に抑えることができる。
〔第9の実施の形態〕
次に、図17及び図18を用いて、本発明の第9の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態及び第5の実施の形態と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
図17及び図18に示されるように、この第9実施形態では、フロントピラー140がアルミニウム合金を使った押出し成形品によって製作されている点に特徴がある。具体的に説明すると、フロントピラー140は、断面形状が六角形状とされたフロントピラーの骨格部材としての骨格部140Aと、この骨格部140Aの後端部から車両後方側へ延出された第1フランジ部140Bと、骨格部140Aの外端部から車両幅方向外側へ延出された第2フランジ部140Cと、骨格部140Aの前端中央部から車両前方側へ延出された衝撃吸収部材としての第3フランジ部140Dとによって構成されている。
第1フランジ部140Bにはドアオープニングモール26が弾性的に嵌着されている。また、第2フランジ部140Cにはピラーアウタガーニッシュ50の前端部50Bが係止されている。さらに、第3フランジ部140Dは平断面視で略T字状に形成されており、その先端部にウインドシールドガラス120の屈曲部120Aの近傍部位が接着剤47で接着されている。また、第3フランジ部140Dには、フロントピラー140の長手方向に沿って所定の間隔で複数の開口部142が形成されている。
また、この実施形態においても、ウインドシールドガラス120の幅方向の端部は車両後方側へ屈曲されており、当該屈曲部120Aは第3フランジ部140Dの車両幅方向外側に配置されている。
上記構成によっても、前述した第8実施形態と同様の作用・効果が得られる。すなわち、衝突体58がウインドシールドガラス120の屈曲部120Aの近傍に衝突すると、その際の衝撃荷重がフロントピラー140の第3フランジ部140Dに入力され、当該第3フランジ部140Dが圧壊される。これにより、衝突時の衝撃荷重が吸収される。
ここで、本実施形態では、ウインドシールドガラス120の幅方向の端部を車両後方側へ屈曲させ、当該屈曲部120Aの近傍部位にて衝撃吸収部材としての第3フランジ部140Dを配置したので、衝突時により車両前方側から衝突体58の衝突荷重を受けることができる。つまり、衝撃吸収部材としての第3フランジ部140Dの変形ストロークを大きく確保することができる。その結果、第3フランジ部140Dによる衝撃吸収性能を高めることができる。
しかも、第3フランジ部140Dには多数の開口部142が形成されており、その外側にウインドシールドガラス120の屈曲部120Aを配置したので、ドライバは多数の開口部142及び屈曲部120Aから車両側方を視認することができる。従って、ドライバの側方視界の減少を最小限に抑えることができる。
さらに、本実施形態に係るウインドシールドガラス支持構造では、衝撃吸収部材である第3フランジ部140Dがフロントピラー140の一部として一体に形成されるので、部品点数の削減及び組付工数の削減等を図ることができ、コスト削減に資する。また、軽金属材料を使っているので、軽量化も図ることができる。
〔実施の形態の補足説明〕
上述した第1〜第3、第5、第7の各実施形態では、衝撃吸収部材の断面積が均一に設定されている。それ以外の実施形態では、切断位置によって衝撃吸収部材の断面積に多少の違いが生じる。例えば、図6及び図7の第4実施形態では、リブ88が形成された位置とそうでない位置とで衝撃吸収に直接寄与する断面積が異なる。また、図17及び図18の第9実施形態でも、開口部142が形成された部位とそうでない部位とでは衝撃吸収に寄与する断面積が異なる。
請求項1に記載された「衝撃吸収部材における車両前方側からの衝撃荷重に対する衝撃吸収性能は、当該衝撃吸収部材の長手方向の略全長に亘って略均一に設定されている」とは、これらの二つのタイプを包含する意味である。つまり、切断面という二次元で見れば、前者のタイプの場合は「均一」といえるが、後者のタイプの場合は「均一」とはいえない。しかし、その場合でも、「略均一」には含まれるという意味である。
但し、後者のタイプの場合であっても、二次元ではなく、リブや開口部を含む一定のエリア単位で見ていけば、すべてのエリアで同一の衝撃吸収性能が得られるようになっている。
第1の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造の平断面構造を示す図2の1−1線断面図である。 第1の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造が適用された車両の外観斜視図である。 衝突体に衝突した際のフロントピラー第1、第2エクステンション等の変形の様子を示す図1に対応する平断面図である。 第2の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第3の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第4の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第4の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を車室内側から見た外観斜視図である。 第5の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第5の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を車室内側から見た外観斜視図である。 第6の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第6の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を車室内側から見た外観斜視図である。 第7の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第7の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を車室内側から見た外観斜視図である。 第8の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 衝突体に衝突した際のガラスマウントブラケット等の変形の様子を示す図1に対応する平断面図である。 第8の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を車室内側から見た外観斜視図である。 第9の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を示す図1に対応する平断面図である。 第9の実施の形態に係るウインドシールドガラス支持構造を車室内側から見た外観斜視図である。
符号の説明
10 車両
16 フロントピラー
18 ウインドシールドガラス
18A 幅方向の端部
22 ピラーアウタパネル(フロントピラーの骨格部材)
24 ピラーインナパネル(フロントピラーの骨格部材)
37 間隙
38 フロントピラー第1エクステンション(衝撃吸収部材)
42 フロントピラー第2エクステンション(衝撃吸収部材)
58 衝突体
60 フロントピラー第1エクステンション(衝撃吸収部材)
70 フロントピラー第1エクステンション(衝撃吸収部材)
72 フロントピラー第2エクステンション(衝撃吸収部材)
74 閉断面部
88 リブ(衝撃吸収部材)
90 スティフナ(衝撃吸収部材)
100 メッシュ材(衝撃吸収部材)
120 ウインドシールドガラス
120A 屈曲部
124 ガラスマウントブラケット(衝撃吸収材)
126 開口部
140 フロントピラー
140A 骨格部(フロントピラーの骨格部材)
140D 第4フランジ部(衝撃吸収部材)
142 開口部

Claims (4)

  1. フロントピラーとウインドシールドガラスの幅方向の端部との間に衝撃吸収部材が配置されかつ当該衝撃吸収部材によってウインドシールドガラスの幅方向の端部を支持するウインドシールドガラス支持構造であって、
    前記ウインドシールドガラスの幅方向の端部は前記フロントピラーの骨格部材に対して所定の間隙をあけて車両前方側に配置されており、前記衝撃吸収部材は当該フロントピラーの骨格部材に沿って長尺状に形成されると共に当該間隙に配置されており、
    さらに、前記衝撃吸収部材における車両前方側からの衝撃荷重に対する衝撃吸収性能は、当該衝撃吸収部材の長手方向の略全長に亘って略均一に設定されている、
    ことを特徴とするウインドシールドガラス支持構造。
  2. 前記衝撃吸収部材は、前記フロントピラーの骨格部材に対して車両幅方向外側へ傾倒されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のウインドシールドガラス支持構造。
  3. 前記ウインドシールドガラスは、前記フロントピラーの骨格部材の前方に位置する部位にて車両後方側へ屈曲されており、
    当該屈曲部の近傍位置に前記衝撃吸収部材が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のウインドシールドガラス支持構造。
  4. 前記衝撃吸収部材には、ドライバの視認方向に開口する開口部が形成されており、
    当該開口部の車両幅方向外側に前記ウインドシールドガラスの屈曲部が配置されている、
    ことを特徴とする請求項3記載のウインドシールドガラス支持構造。
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