JP2005093033A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ディスク媒体に記録する際に発生するマーク形状の不完全性に起因する光再生信号中の記録幅が長いマークパターンの歪みに対して、復調誤りを起こさないで、安定、かつ、良好な再生品質を保証するデジタルデータ復調手段を実現する。同時に、記録品質の一指標であるマーク歪率を精度良く検出する。
【解決手段】 光ディスク媒体1の再生信号をデジタル化するアナログ・デジタルコンバータ6と、オフセット補正を行うオフセット補正手段8から得られた信号を入力として、マーク歪率測定手段16により記録幅の長いマークパターンに対して、マーク歪率17を精度良く測定し、マーク歪率17を判断基準として、デジタルデータ復調選択手段18により、PRML信号処理手段13およびレベル判別2値化手段12のいずれの出力信号を復調2値化信号19とするかを選択することにより、マーク歪に影響されない再生品質を得ることが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク媒体にデジタル記録されたデータを再生するための光ディスク装置に関するものであり、特に、不完全な記録マークや大きなアシンメトリが存在する記録型媒体や、複屈折が存在する媒体を再生する場合に、好適に利用できるものであり、
より詳細には、光ディスク装置の光再生波形に対して信号処理を施し、光再生波形が有する周波数成分に同期したクロックと記録された2値化信号を読み取るリードチャネル技術、特に、記録媒体や記録品質、及び、再生機構に依存して劣化する再生品質を、線方向の高密度記録再生に有効な方式であるPRML(パーシャルレスポンス・マキシマムライクリフード)信号処理方式、及び、記録符号のバランスが満たされるスライスレベルにより2値化判別を行うレベル判別方式などのデジタルデータ復調手段を用いて向上させるリードチャネル技術の改良を図ったものに関する。
情報記録媒体としての光ディスク媒体にデジタルデータを記録する方式として、コンパクトディスク(Compact Disc(登録商標);以下、CDと称す)やDVD(Digital Versatile Disk)に見られるように線速度を一定にして記録媒体上の記録密度を一様にする方式が多く用いられている。
従来は、線記録密度が一定となるようにマーク幅変調を行ってデジタル変調記録されたデジタルデータを再生する場合、再生信号が有するチャネルビット周波数に相当するクロック成分の位相を検出し、位相同期ループを構成することにより、位相同期引き込みを行っていた。また、DVD−RAM(DVD−Random Access Memory)やBD(Blu Lay Disc)等の高密度記録が可能なメディアの再生品質の向上を図るために、線方向の高密度記録再生に有効なパーシャルレスポンス・マキシマムライクリフッド(Partial Response Maximum Likelihood;以下、PRMLと称す)信号処理方式を用いたデジタル信号処理によりデジタルデータ復調を行う方法も導入されている。
このような位相同期引き込みを可能とするものとして、また、PRML信号処理方式等のデジタル信号処理方式を実現するものとして、従来、例えば、図16に示すような、ディスク再生系がある。
この従来のディスク再生系において、光ディスク媒体1には、図17aに示すようなデジタル記録符号(NRZI符号;NRZIはNon Return to Zero Invertの略)が、線記録密度一定となるように記録されている。即ち、光ディスク媒体1は、マーク(反射光量が小さくなる側)およびスペース(反射光量が大きくなる側)の発生確率がほぼ均等になるような記録符号のパターンによりデジタル記録されており、記録されたデータは、例えば、8−16変調方式のように、連続する“0”あるいは“1”が3個以上かつ14個以下になるように規制されたデータであるとする。光ピックアップ等の光再生手段2で光ディスク媒体1を再生して得られる光ディスク再生波形3は、記録データの線方向の高記録密度化に伴って、干渉により高域の周波数成分になるほど振幅が減衰するため、プリアンプ4により信号を増幅した後、波形等化手段5により、図17aに示すように、高域の周波数成分を強調するような補正を施す。
この高域強調された再生信号は、VCO(Voltage Controlled Oscillator;電圧制御発振器)91により生成される再生クロック11を用いてアナログ信号をデジタル信号に変換する手段としてのアナログ・デジタルコンバータ6により多ビットの再生デジタル信号7にサンプリングされる。この時、再生クロック11の位相と再生信号が有するクロック成分の位相とが同期していれば、図17b、及び、図17cに示すようなサンプリングデータが得られる。図17bは、任意のレベルで2値化判別を行う場合のサンプリング方式であり、図17cは、特に、PRML信号処理方式に適したサンプリング方式である。
このPRML信号処理方式とは、線記録方向の記録密度の増大に伴い、高域成分の振幅が劣化し、信号雑音比が増大する再生系において、パーシャルレスポンス方式を適用して、意図的に波形干渉を付加することにより高域成分を必要としない再生系を実現し、かつ、前記波形干渉を考慮した確率計算により最も確からしい系列を推定する最尤復号法によって、再生データの品質を向上させる方式である(例えば特許文献1参照)。
そして上述のアナログ・デジタルコンバータ6から出力される多ビットの再生デジタル信号7をオフセット補正手段8に入力することにより、再生デジタル信号に含まれるオフセット成分(符号バランスがとれるセンターレベルからの振幅方向のオフセット)を補正する。このオフセット補正が施された再生デジタル信号7を、トランスバーサルフィルタおよびビタビ復号器により構成されるPRML信号処理手段13によりデジタル2値化信号に復調する。この時、パーシャルレスポンス等化を適用したことにより、PRML信号処理手段13内部の、トランスバーサルフィルタからビタビ復号器に出力される等化出力信号は、5値に多値化するという特徴を有する(図17c参照)。この5値の等化出力信号を、PRML信号処理手段13内部のビタビ復号器により確率演算を行って、尤も確からしい系列である復調2値化信号19を生成する。
また、アナログ・デジタルコンバータ6によりサンプリングを行う際の、再生クロック11は、以下のようにして制御される。
まず、オフセット補正手段8の出力信号を用いて、位相比較器とループフィルタとデジタル・アナログコンバータとにより構成される位相同期制御手段9により、再生クロック11と再生デジタル信号7との位相同期制御を行うための位相制御量が生成される。その位相制御量をもとに、VCO91を制御し、このVCO91の出力として再生クロック11を得る。
このような一連の動作により、再生クロック11の位相と再生デジタル信号が有するクロック成分の位相とを同期させ、PRML信号処理方式を適用することにより、光ディスク媒体1に記録されたデジタルデータを、安定かつ精度良く再生することが可能となる(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−269925号公報(第5頁,第6頁,第12頁−第14頁、図3,図10,図27) 特開2000−123487号公報(第4頁、図9)
前記従来の構成において、再生信号のSNR(Signal to Noise Ratio)が悪い場合、再生信号のジッタ成分が大きい場合、及び、光ディスク媒体の記録面に対する垂直軸とレーザー光の進入軸との角度で定義されるチルト角の大きさに依存する再生信号の品質劣化が生じる場合等に対しては、PRML信号処理方式は有効である。
しかしながら、記録性能等に依存して不完全な形状のマークが生成されている媒体や、光再生手段からの照射光に対する複屈折が存在する媒体、及び、再生信号の上下非対称性(以下、アシンメトリと呼ぶ)が著しく大きい媒体等から再生された光再生信号に対しては、PRML信号処理方式では、記録符号のバランスが満たされるスライスレベルにより2値化判別を行うレベル判別方式に比べて、再生品質が劣化する場合が生じることがある。また、記録時のマーク形状に関しては、高速記録になるほど顕著に劣化してくるため、高速記録時には記録品質の保持も困難になってくる。
本発明は、前記従来の課題を解決するためになされたもので、再生信号のSNR(Signal to Noise Ratio)が悪い場合、再生信号のジッタ成分が大きい場合、及び、光ディスク媒体の記録面に対する垂直軸とレーザー光の進入軸との角度で定義されるチルト角の大きさに依存する再生信号の品質劣化が生じる場合等のみならず、不完全な形状のマークが生成されている媒体や、光再生手段からの照射光に対する複屈折が存在する媒体、及び、再生信号のアシンメトリが著しく大きい媒体等から再生された光再生信号に対しても、記録品質に影響されることなく安定した再生品質を得ることが可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の光ディスク装置は、再生信号中のマーク部の歪率や、再生信号のアシンメトリ率を検出し、それらの率に応じて適応的に再生機能を最適化し、光記録データを復調する上で適したデジタルデータ復調手段を実現したものである。
即ち、本発明の請求項1に係る光ディスク装置は、マークおよびスペースの発生確率がほぼ均等になるような記録符号のパターンによりデジタル記録されている光記録媒体から再生した光再生信号に対し、不完全なマーク形状の影響により発生する波形の歪率を測定する歪率測定手段と、高域雑音を抑制するために意図的な波形干渉を応用し、最も確からしい系列を推定することにより、前記デジタル記録されたデータを復調するPRML(Partial Response Maximum Likelihood;以下、PRMLと称す)信号処理手段と、任意のレベルで“0”と“1”との2値に判別を行うことにより前記デジタル記録されたデータを復調するレベル判別2値化手段と、前記該歪率測定手段により得られたマーク歪率に応じて、前記デジタル記録されたデータを復調する手段として、前記PRML信号処理手段および前記レベル判別2値化手段のいずれを用いるかを選択するデジタルデータ復調選択手段と、を備えた、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記デジタルデータ復調選択手段は、記録幅が長いマークに対する前記マーク歪率が、所定の値よりも小さい場合に、前記PRML信号処理手段を選択し、該マーク歪率が、所定の値よりも大きい場合に、前記レベル判別2値化手段を選択する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記光記録媒体から再生した光再生信号の出力振幅を強調するプリアンプと、該強調された信号の所定の周波数帯域を強調する波形等化手段と、該波形等化された信号を前記光再生信号のチャネルビット周波数に同期した再生クロックにより多ビットのデジタルデータにサンプリングするアナログ・デジタルコンバータと、該多ビットのデジタルデータが有するクロック成分の位相と同期するように前記再生クロックの発振周波数を制御する位相同期ループ手段と、前記多ビットのデジタルデータの振幅方向のオフセット成分を低減するように補正を行うことで、前記記録符号の極性のバランスが保たれる位置がゼロレベルとなるようにするオフセット補正手段と、をさらに備えるとともに、前記歪率測定手段は、前記オフセット補正手段の出力信号から、再生信号のゼロクロス位置を検出するゼロクロス位置検出手段と、該ゼロクロス位置の時間間隔を該再生クロック基準でカウントするゼロクロス幅検出手段と、任意のマーク幅で検出フラグを発生させるマーク幅特定フラグ生成手段と、該マーク幅特定フラグ生成手段により特定された区間における、振幅方向の絶対値の極大値を演算する極大値演算手段、および、振幅方向の絶対値の極小値を演算する極小値演算手段と、該マーク幅特定フラグ生成手段により特定された区間における、振幅方向の絶対値の極大値を演算する極大値演算手段と、前記振幅方向の絶対値の極小値を演算する極小値演算手段と、を有し、前記極大値と極小値との差分もしくは比率から前記マーク歪率を測定する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に係る光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記極小値演算手段は、ゼロクロス間の中点に近い所定の区間の最小値を検出することにより前記極小値を演算し、前記極大値演算手段は、前記極小値の検出範囲よりも広い区間の最大値を検出することにより前記極大値を演算する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に係る光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記歪率測定手段は、前記極大値演算手段の出力を、所定の測定区間において累積加算する極大値累積加算手段と、前記極小値演算手段の出力を、所定の測定区間において累積加算する極小値累積加算手段と、所定のマーク側のゼロクロス幅の検出個数N(Nは正の整数)をカウントする極値平均化個数演算手段と、前記検出個数Nにより前記極大値累積加算手段の出力を平均化する極大値平均化手段と、前記検出個数Nにより前記極小値累積加算手段の出力を平均化する極小値平均化手段と、をさらに有する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に係る光ディスク装置は、前記極値平均化個数演算手段の出力信号の検出個数が、測定目標である2のM乗(Mは正の整数)に等しい値になった場合に、検出停止フラグを発生させる検出停止フラグ発生手段をさらに有し、前記極大値平均化手段は、前記極大値累積加算手段の出力を前記2のM乗で平均化し、前記極小値平均化手段は、前記極小値演算手段の出力を前記2のM乗で平均化する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に係る光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記歪率測定手段は、前記ゼロクロス幅検出手段により検出される複数のゼロクロス幅に基づいて、それぞれのゼロクロス幅毎に判別フラグを発生する判別フラグ発生手段と、該判別フラグにより選別された各々の極大値と極小値とを平均化することにより、各々のゼロクロス幅に依存したマーク歪率を測定するマーク歪率測定手段と、を有する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記PRML信号処理手段は、前記光再生信号に含まれる高域周波数成分を抑制できるような意図的な波形干渉を基準に、該光再生信号をパーシャルレスポンス(Partial Response)等化するためのパーシャルレスポンス等化手段と、該パーシャルレスポンス等化手段の出力信号に対し、最も確からしい系列を推定する最尤(Maximum Likelihood)復号手段とを有し、該パーシャルレスポンス等化レベルと、前記マーク歪率に応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、前記最尤復号手段における系列を推定するための最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記デジタルデータ復調選択手段は、所定の歪率A(Aは正の整数)と、該歪率Aより大きい所定の歪率B(Bは正の整数)とを判定基準として有し、前記マーク歪率が前記歪率Aよりも小さい場合は、前記PRML信号処理手段を選択するとともに、該PRML信号処理手段の最尤復号用スレッショルドレベルを前記パーシャルレスポンス等化レベルを基準に設定し、前記マーク歪率が、前記歪率Aよりも大きく、前記歪率Bよりも小さい場合は、前記PRML信号処理手段を選択するとともに、該PRML信号処理手段の最尤復号用スレッショルドレベルを前記記録符号のセンターレベルの近傍になるように設定し、前記マーク歪率が前記歪率Bよりも大きい場合は、前記レベル判別2値化手段を選択する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に係る光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調されたデジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とを比較し、記録幅が長いマークにおけるデジタル2値化信号同士が一致する割合を判断する長マーク部復調データ判別手段をさらに備え、そのデジタル2値化信号同士が最も多く一致するように、前記最尤復号手段の最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に係る光ディスク装置は、請求項8に記載の光ディスク装置において、前記最尤復号手段は、請求項3に記載のマーク幅特定フラグ生成手段により記録幅が長いマークパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを前記マーク歪率に応じて補正を行う、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に係る光ディスク装置は、請求項5に記載の光ディスク装置において、前記歪率測定手段は、所定の個数の系列データにおいて、前記マーク歪率が大きく、マーク中央部において、記録符号のセンターレベルを再生信号が跨ぐことにより、前記極値平均化個数演算手段でカウントされたカウント数が該平均化個数を満たさなかった場合、検出異常であることを示す検出異常フラグを発生する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、マーク側のゼロクロス幅をカウントした結果が、1T(Tは記録チャネルビットの時間幅)である系列に対して、該ゼロクロス幅の一つ前後のゼロクロス幅を加算する仮想ゼロクロス幅検出手段と、該仮想ゼロクロス幅検出手段の出力信号が、該マーク歪率が大きく発生するパターン長と一致した場合に、その復調結果を長いマーク長の系列に置き換える長マーク補正手段と、をさらに備え、前記デジタルデータ復調選択手段は、ランレングス長が“2”以上であるような記録符号を用いて記録されているデジタル記録データを再生する場合に、請求項12に記載の検出異常フラグに応じて前記PRML信号処理手段と前記レベル判別2値化手段のいずれを選択するかを判断し、前記マーク歪率が大きすぎる場合は、前記レベル判別2値化手段の出力に対し前記仮想ゼロクロス幅検出手段および前記長マーク補正手段を適用した出力信号を選択する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、請求項3に記載のオフセット補正手段の出力信号のピークエンベロープを検出するためのピークエンベロープ検出手段と、前記オフセット補正手段の出力信号のボトムエンベロープを検出するボトムエンベロープ検出手段と、をさらに備え、前記デジタルデータ復調選択手段は、前記マーク歪率に加え、該ピークエンベロープ検出手段により検出されたピークエンベロープ値と、該ボトムエンベロープ検出手段により検出されたボトムエンベロープ値をも、判断基準に用いて、デジタルデータを復調する手段を決定する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15に係る光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ピークエンベロープ検出手段は、前記オフセット補正手段の出力信号の所定のC個のサンプリング区間(Cは正の整数)における最大値を検出する局所最大値検出手段と、該局所最大値検出を連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の前記局所最大値検出手段の出力信号を累積加算する局所最大値累積加算手段と、該局所最大値累積加算手段の出力信号を前記D値で平均化する局所最大値平均化手段と、を有する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16に係る光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ボトムエンベロープ検出手段は、前記オフセット補正手段の出力信号の所定のC個のサンプリング区間(Cは正の整数)における最小値を検出する局所最小値検出手段と、該局所最小値検出を連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の前記局所最小値検出手段の出力信号を累積加算する局所最小値累積加算手段と、該局所最小値累積加算手段の出力信号を前記D値で平均化する局所最小値平均化手段と、を有する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項17に係る光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ピークエンベロープ検出手段および前記ボトムエンベロープ検出手段の出力信号に基づいて光再生信号のアシンメトリ率を検出するアシンメトリ率検出手段をさらに有し、前記デジタルデータ復調選択手段は、デジタルデータを復調する手段として、該アシンメトリ率検出手段で検出された該アシンメトリ率が大きい場合、または、請求項3に記載の歪率測定手段により測定された前記マーク歪率が大きい場合は、前記レベル判別2値化手段を選択し、それ以外の場合は、前記PRML信号処理手段を選択する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項18に係る光ディスク装置は、請求項17に記載の光ディスク装置において、前記アシンメトリ率検出手段は、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値との差分を演算する振幅値検出手段と、該ピークエンベロープ検出手段の出力値と該ボトムエンベロープ検出手段の出力値とを加算する振幅差検出手段とを有し、該振幅差検出手段の出力値を該振幅値検出手段の出力値で除算することにより前記アシンメトリ率を演算する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項19に係る光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、請求項8に記載の最尤復号手段は、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率とに応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、該最尤復号手段における系列を推定するための前記最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項20に係る光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調された前記デジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とを比較し、長いマークにおける復調データが一致する割合を判断する長マーク部復調データ判別手段を有し、その復調データが最も多く一致するように、該最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、ことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項21に係る光ディスク装置は、請求項19に記載の光ディスク装置において、前記最尤復号手段は、請求項3に記載のマーク幅特定フラグ生成手段により長いマーク幅のパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に応じて補正を行う、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る光ディスク装置によれば、光記録媒体において、記録されたマーク形状に依存するマーク歪率に応じて、PRML信号処理手段とレベル判別2値化手段のいずれかの中から最適なデータ復調手段を選択することが可能となるようにしたので、常時PRML信号処理方式を用いる場合に比べて、再生品質を向上させることが可能となる。
また、本発明の請求項2に係る光ディスク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置において、光記録媒体において、記録されたマーク形状に依存するマーク歪率が所定の値よりも小さい場合にPRML信号処理手段を選択し、所定の値よりも大きい場合にレベル判別2値化手段を選択することが可能となるようにしたので、常時PRML信号処理方式を用いる場合に比べて、再生品質を向上させることができ、読み取り対象となる光記録媒体の記録品質に影響されることなく、安定した再生品質を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項3に係る光ディスク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記光記録媒体からの再生信号をプリアンプにて強調し、波形等化手段により強調された信号の所定の周波数帯域を強調し、アナログ・デジタルコンバータにより波形等化された信号を、光再生信号のチャネルビット周波数に同期した再生クロックにより多ビットのデジタルデータにサンプリングし、位相同期ループ手段によりデジタルデータが有するクロック成分の位相と同期するように再生クロックの発振周波数を制御し、オフセット補正手段によりデジタルデータの振幅方向のオフセット成分を低減するよう補正を行うことで、記録符号の極性のバランスが保たれる位置をゼロレベルとなるようにするとともに、マーク歪率の測定は、ゼロクロス位置検出手段により前記オフセット補正手段の出力信号から、再生信号のゼロクロス位置を検出し、ゼロクロス幅検出手段により該ゼロクロス位置の時間間隔を該再生クロック基準でカウントし、マーク幅特定フラグ生成手段により任意のマーク幅で検出フラグを発生させ、極大値演算手段および極小値演算手段により、マーク幅特定フラグ生成手段により特定された区間における、振幅方向の絶対値の極大値および極小値を演算し、極大値と極小値の差分もしくは比率から前記マーク歪率を測定するようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択するのに必要な構成を実現することが可能となる。
また、本発明の請求項4に係る光ディスク装置によれば、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記極小値演算手段は、ゼロクロス間の中点に近い所定の区間の最小値を検出することにより前記極小値を演算し、前記極大値演算手段は、前記極小値の検出範囲よりも広い区間の最大値を検出することにより前記極大値を演算する、ようにしたので、精度の良いマーク歪率の測定が可能となり、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択するのに必要な歪率測定を行う際の極小値演算および極大値演算を、精度よく行うことが可能となる。
また、本発明の請求項5に係る光ディスク装置によれば、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記歪率測定手段は、前記極大値演算手段の出力を、所定の測定区間において累積加算する極大値累積加算手段と、前記極小値演算手段の出力を、所定の測定区間において累積加算する極小値累積加算手段と、所定のマーク側のゼロクロス幅の検出個数N(Nは正の整数)をカウントする極値平均化個数演算手段と、前記検出個数Nにより前記極大値累積加算手段の出力を平均化する極大値平均化手段と、前記検出個数Nにより前記極小値累積加算手段の出力を平均化する極小値平均化手段と、をさらに有する、ものとしたので、精度の良いマーク歪率の測定が可能となり、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択するのに必要な歪率測定手段を実現できる効果がある。
また、本発明の請求項6に係る光ディスク装置によれば、請求項5に記載の光ディスク装置において、前記極値平均化個数演算手段の出力信号の検出個数が、測定目標である2のM乗に等しい値(Mは正の整数)になった場合に、検出停止フラグを発生させる検出停止フラグ発生手段をさらに有し、前記極大値平均化手段は、前記極大値累積加算手段の出力を前記2のM乗で平均化し、前記極小値平均化手段は、前記極小値演算手段の出力を前記2のM乗で平均化する、ものとしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択するのに必要な歪率測定手段を実現でき、その際、極値を平均化する際の演算がシフト演算のみで実現でき、除算器を必要としないため、回路規模を削減できる効果がある。
また、本発明の請求項7に係る光ディスク装置によれば、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記歪率測定手段は、前記ゼロクロス幅検出手段により検出される複数のゼロクロス幅に基づいて、それぞれのゼロクロス幅毎に判別フラグを発生する判別フラグ発生手段と、該判別フラグにより選別された各々の極大値と極小値とを平均化することにより、各々のゼロクロス幅に依存したマーク歪率を測定するマーク歪率測定手段と、を有する、ものとしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択するのに必要な歪率測定手段を実現できる効果がある。
また、本発明の請求項8に係る光ディスク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記PRML信号処理手段は、前記光再生信号に含まれる高域周波数成分を抑制できるような意図的な波形干渉を基準に、該光再生信号をパーシャルレスポンス(Partial Response)等化するためのパーシャルレスポンス等化手段と、該パーシャルレスポンス等化手段の出力信号に対し、最も確からしい系列を推定する最尤(Maximum Likelihood)復号手段とを有し、該パーシャルレスポンス等化レベルと、前記マーク歪率に応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、前記最尤復号手段における系列を推定するための最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、ようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理手段で復調を行う際の誤動作を防止することが可能となる。
また、本発明の請求項9に係る光ディスク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記デジタルデータ復調選択手段は、所定の歪率A(Aは正の整数)と、該歪率Aより大きい所定の歪率B(Bは正の整数)とを判定基準として有し、前記マーク歪率が前記歪率Aよりも小さい場合は、前記PRML信号処理手段を選択するとともに、該PRML信号処理手段の最尤復号用スレッショルドレベルを前記パーシャルレスポンス等化レベルを基準に設定し、前記マーク歪率が、前記歪率Aよりも大きく、前記歪率Bよりも小さい場合は、前記PRML信号処理手段を選択するとともに、該PRML信号処理手段の最尤復号用スレッショルドレベルを記録符号のセンターレベルの近傍になるように設定し、前記マーク歪率が前記歪率Bよりも大きい場合は、前記レベル判別2値化手段を選択する、ようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に必要な、マーク歪率の値に応じた選択動作の場合分けを行うことが可能となり、より安定かつ良好な再生品質を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項10に係る光ディスク装置によれば、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調されたデジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とを比較し、記録幅が長いマークにおけるデジタル2値化信号同士が一致する割合を判断する長マーク部復調データ判別手段をさらに備え、そのデジタル2値化信号同士が最も多く一致するように、前記最尤復号手段の最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、ようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、マーク歪み率の値がより大きい場合でもPRML信号処理手段による復調が可能となり、復調性能を向上させることが可能となる。
また、本発明の請求項11に係る光ディスク装置によれば、請求項8に記載の光ディスク装置において、前記最尤復号手段は、請求項3に記載のマーク幅特定フラグ生成手段により記録幅が長いマークパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを前記マーク歪率に応じて補正を行うようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、記録幅が長いマークパターンと判別された系列に対する復調誤りを抑えることが可能となり、復調性能を向上させることが可能となる。
また、本発明の請求項12に係る光ディスク装置によれば、請求項5に記載の光ディスク装置において、前記歪率測定手段は、所定の個数の系列データにおいて、前記マーク歪率が大きく、マーク中央部において、記録符号のセンターレベルを再生信号が跨ぐことにより、前記極値平均化個数演算手段でカウントされたカウント数が該平均化個数を満たさなかった場合、検出異常であることを示す検出異常フラグを発生するようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、マーク歪率が異常に大きいことを示すことが可能となる。
また、本発明の請求項13に係る光ディスク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置において、マーク側のゼロクロス幅をカウントした結果が、1T(Tは記録チャネルビットの時間幅)である系列に対して、該ゼロクロス幅の一つ前後のゼロクロス幅を加算する仮想ゼロクロス幅検出手段と、該仮想ゼロクロス幅検出手段の出力信号が、該マーク歪率が大きく発生するパターン長と一致した場合に、その復調結果を長いマーク長の系列に置き換える長マーク補正手段とをさらに備え、前記デジタルデータ復調選択手段は、ランレングス長が“2”以上であるような記録符号を用いて記録されているデジタル記録データを再生する場合に、請求項12に記載の検出異常フラグに応じて前記PRML信号処理手段と前記レベル判別2値化手段のいずれを選択するかを判断し、前記マーク歪率が大きすぎる場合は、前記レベル判別2値化手段の出力に対し前記仮想ゼロクロス幅検出手段および前記長マーク補正手段を適用した出力信号を選択する、ようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理手段においてもレベル判別2値化手段においてもデータ誤りを引き起こすような場合であっても、正確な復調データを検出することが可能となる。
また、本発明の請求項14に係る光ディスク装置によれば、請求項1に記載の光ディスク装置において、請求項3に記載のオフセット補正手段の出力信号のピークエンベロープを検出するためのピークエンベロープ検出手段と、前記オフセット補正手段の出力信号のボトムエンベロープを検出するボトムエンベロープ検出手段と、をさらに備え、前記デジタルデータ復調選択手段は、前記マーク歪率に加え、該ピークエンベロープ検出手段により検出されたピークエンベロープ値と、該ボトムエンベロープ検出手段により検出されたボトムエンベロープ値をも、判断基準に用いて、デジタルデータを復調する手段を決定する、ようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理方式の対マーク歪耐性を向上することが可能となる。
また、本発明の請求項15に係る光ディスク装置によれば、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ピークエンベロープ検出手段は、前記オフセット補正手段の出力信号の所定のC個のサンプリング区間(Cは正の整数)における最大値を検出する局所最大値検出手段と、該局所最大値検出を連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の前記局所最大値検出手段の出力信号を累積加算する局所最大値累積加算手段と、該局所最大値累積加算手段の出力信号を前記D値で平均化する局所最大値平均化手段と、を有する、ものとしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理方式の対マーク歪耐性を向上するために行うピークエンベロープの検出が、雑音や低域変動があった場合でも、可能となる。
また、本発明の請求項16に係る光ディスク装置によれば、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ボトムエンベロープ検出手段は、前記オフセット補正手段の出力信号の所定のC個のサンプリング区間(Cは正の整数)における最小値を検出する局所最小値検出手段と、該局所最小値検出を連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の前記局所最小値検出手段の出力信号を累積加算する局所最小値累積加算手段と、該局所最小値累積加算手段の出力信号を前記D値で平均化する局所最小値平均化手段と、を有する、ものとしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理方式の対マーク歪耐性を向上するために行うボトムエンベロープの検出が、雑音や低域変動があった場合でも、可能となる。
また、本発明の請求項17に係る光ディスク装置によれば、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ピークエンベロープ検出手段および前記ボトムエンベロープ検出手段の出力信号に基づいて光再生信号のアシンメトリ率を検出するアシンメトリ率検出手段をさらに有し、前記デジタルデータ復調選択手段は、デジタルデータを復調する手段として、該アシンメトリ率検出手段で検出された該アシンメトリ率が大きい場合、または、請求項3に記載の歪率測定手段により測定された前記マーク歪率が大きい場合は、前記レベル判別2値化手段を選択し、それ以外の場合は、前記PRML信号処理手段を選択する、ようにしたので、光記録媒体から再生された光再生信号のアシンメトリ率に応じて、最適なデータ復調手段を選択することが可能となるため、常時PRML信号処理方式を用いる場合に比べて、再生品質を向上させることができ、アシンメトリ率まで含めた最適な再生品質を提供することが可能となる。
また、本発明の請求項18に係る光ディスク装置によれば、請求項17に記載の光ディスク装置において、前記アシンメトリ率検出手段は、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値との差分を演算する振幅値検出手段と、該ピークエンベロープ検出手段の出力値と該ボトムエンベロープ検出手段の出力値とを加算する振幅差検出手段とを有し、該振幅差検出手段の出力値を該振幅値検出手段の出力値で除算することにより前記アシンメトリ率を演算する、ようにしたので、光記録媒体から再生された光再生信号のアシンメトリ率を求めることが可能となる。
また、本発明の請求項19に係る光ディスク装置によれば、請求項14に記載の光ディスク装置において、請求項8に記載の最尤復号手段は、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率とに応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、該最尤復号手段における系列を推定するための前記最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、ようにしたので、マーク歪率に応じて、PRML信号処理方式の制御パラメータを最適化することにより、PRML信号処理方式が有効となる範囲と用途が広がるため、アシンメトリ特性まで考慮した最適なPRML信号処理方法を実施することが可能となり、高速記録によりジッタ、波形歪、および、SNR等が劣化した場合にも、安定で良好な再生品質を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項20に係る光ディスク装置によれば、請求項14に記載の光ディスク装置において、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調された前記デジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とを比較し、長いマークにおける復調データが一致する割合を判断する長マーク部復調データ判別手段を有し、その復調データが最も多く一致するように、該最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、ようにしたので、マーク歪率等に応じて、PRML信号処理方式の制御パラメータを最適化することにより、PRML信号処理方式が有効となる範囲と用途が広がるため、PRML信号処理手段の復調性能を向上させることが可能となり、高速記録によりジッタ、波形歪、および、SNR等が劣化した場合にも、安定で良好な再生品質を得ることができる。
また、本発明の請求項21に係る光ディスク装置によれば、請求項19に記載の光ディスク装置において、前記最尤復号手段は、請求項3に記載のマーク幅特定フラグ生成手段により長いマーク幅のパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に応じて補正を行う、ようにしたので、最適な閾値制御が可能となり、アシンメトリ特性まで考慮した最適なPRML信号処理方式を実現することが可能となる。
また、媒体への記録状態をマーク歪率やアシンメトリ率により正確に把握できるため、重要なデータの保存状態を確認することや、記録型光ディスクドライブ、および、光ディスクレコーダーの性能確認にも有効である。これにより、記録型光ディスク製品の性能の安定化や製品開発の期間短縮にも有効である。
以下に、本発明の実施の形態による光ディスク装置を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
この実施の形態1は、請求項1ないし7、および請求項9に記載の発明に対応するものであり、光ディスクを再生する際に、チャネルビット信号とチャネルビットクロックとをPLLで同期させてチャネルからの再生信号を得、これをPRML信号処理、もしくは、スライスレベルで符号を判別することで、2値化出力を得るものにおいて、
光記録媒体に記録されたマークの形状の不完全性に起因する再生波形の歪率を測定することにより、デジタルデータを復調する手段として、PRML信号処理方式とレベル判別方式とのいずれかを選択することができ、記録品質に影響されることなく安定した再生品質が得られるようにしたものである。
図1において、図16と同一符号は同一または相当する部分を示す。情報記録媒体としての光ディスク媒体(光記録媒体)1から光ピックアップ等の光再生手段(情報再生手段)2により光ディスク再生波形3を生成する。光再生手段2で生成された光ディスク再生波形3は、隣接する記録符号のパターンに応じて線方向の記録密度が高いほど、高周波成分において、再生波形の振幅減衰が顕著になり、光ディスク再生波形3が有するジッタ成分の劣化につながる。そこで、プリアンプ4で出力振幅を強調した後、波形等化手段5で高域を強調するような補正を施すことにより、光ディスク再生信号における高周波成分の振幅を増幅させてジッタの改善を図る。ここで、波形等化手段5は、ブースト量とカットオフ周波数とを任意に設定できるフィルタで構成される。このフィルタは、例えば、図2の実線で示すような周波数特性を有する高次等リップルフィルタ等であってもよい。この図において、点線で示した特性は、高域のブーストを行わない場合の特性である。
次に、波形等化手段5の出力信号は、再生クロック11をタイミング基準としてアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタルコンバータ(アナログ・デジタル変換手段)6により、多ビットのデジタル信号(以下、再生デジタル信号と称す)7に変換される。ここで、再生クロック11は、位相同期ループ手段10を構成するクロック発振手段9bにより生成される。即ち、再生クロック11は、再生デジタル信号7を元に生成されるものであり、光ディスク媒体に書き込まれているデジタルデータの1チャネルビットに相当する信号を再生した時のチャネルビット周波数に同期したクロックとして生成される。
このクロック発振手段9bは、例えば、その発振周波数を制御する信号として多ビットのデジタル信号が入力される構成であり、その制御用デジタル信号を電圧に変換するデジタル・アナログコンバータを備えるとともに、このデジタル・アナログコンバータにより変換された電圧値により発振周波数を可変することができるVCO(Voltage Controlled Oscillator;電圧制御型発振器)を備えたようなものでも良い。
次に、再生クロック11でサンプリングされた再生デジタル信号7を、オフセット補正手段8に入力することにより、再生デジタル信号7の波形の符号的な中心を求め、再生デジタル信号7に含まれる振幅方向のオフセット成分を補正する。
このオフセット補正手段8は、例えば、図3に示すような構成のものでもよい。以下、このオフセット補正手段8の動作を説明するが、この回路は一例であり、この回路に限られるものではない。ただし、後述するマーク歪率測定手段16から得られるマーク歪率17を正確に求めるためには、重要な役割を担うものであり、所期の性能を満たす回路を選択する必要がある。
図3において、再生デジタル信号7からオフセットレベル検出手段20により、振幅方向のオフセットレベル情報を検出し、オフセットレベル平滑化手段21により、振幅方向のオフセットレベル情報を平滑化する。次に、減算手段22により、再生デジタル信号7から平滑化された振幅方向のオフセットレベル情報を減算して、再生デジタル信号7に含まれる振幅方向のオフセット成分を低減する。オフセットレベル検出手段20は、再生デジタル信号7からゼロクロス位置と判断した場合の位相情報を、センターレベルの変動情報として出力する。一方で、ゼロレベルを基準にして再生デジタル信号7の極性が正の場合は“+A”を、負の場合は、“−A”をそれぞれ加算して(Aは任意の正数)、これらの情報を累積する。このとき、累積信号は、オフセット補正手段8の出力信号の符号的な極性のバランスを表す情報となるため、その情報をもとに符号的なセンターレベルとのオフセット情報も抽出できる。次に、これらセンターレベル変動情報と符号的な極性のバランスを表す情報とを任意の比率で加算して、オフセットレベル情報を生成する。これにより、記録媒体に記録されたマーク形状の不安定性に起因して発生する再生波形に含まれるマーク歪率を検出する際に、再生デジタル信号7に存在する振幅方向のオフセット成分を低減することが可能となるため、後述する、位相同期制御(PLL(Phase Locked Loop)制御)や、PRML信号処理、レベル判別処理の性能のみならず、非線形的な歪成分を正確に検出することも可能となる。
上述したとおり、再生デジタル信号7は、光ディスク再生波形3に含まれるチャネルビット周波数のクロック成分の位相に同期した再生クロック11を基準として、アナログ・デジタルコンバータ6によりサンプリングして得たものである。その際に、再生クロック11を生成する手段であるクロック発振手段9bの制御を、位相同期制御手段9aで行う。
位相同期制御手段9aは、クロック発振手段9bとともに位相同期ループ手段10を構成しており、例えば、図4aに示すような構成と原理のものでもよい。以下、この位相同期制御手段9aの動作を説明するが、この回路は一例であり、この回路に限られるものではない。
図4aにおける位相誤差情報検出手段23において、ゼロクロス情報検出手段24により、例えば、図4bの黒丸“●”で示されるようなオフセット補正手段8の出力信号から、ゼロクロス位置検出信号26と、その位置が立ち上がりエッジであるか立ち下がりエッジであるかを示す極性選択信号25とを生成する。極性選択信号25が“正”を示す場合には、切り替え手段28により、図4aに示すように、極性反転手段27から出力される信号を選択し、極性選択信号25が“負”を示す場合には、オフセット補正手段8の出力信号そのものを選択する。次に、マスク処理手段29により、ゼロクロス位置検出信号26で、ゼロクロス位置、即ち極性が反転したと判断された場合のみ、切り替え手段28の出力信号を位相誤差情報30として出力する。その際、極性切り替わりの瞬間だけでなく、次のゼロクロス位置まで、位相誤差情報30を保持しても良い。こうして得られた位相誤差情報30は、図4b中の、“P1”,“P2”,“P3”,“P4”,“P5”で示される。ここで、白丸“○”で示す立ち下がりエッジに該当する“P2”および“P4”において、切り替え手段28は、極性反転手段27の出力信号を選択している。
位相同期制御手段9aは、こうして検出された位相誤差情報30を用いて、ループフィルタ31によりフィルタ処理を施して、クロック発振手段9bを制御するための位相制御信号を生成するものである。ここで、ループフィルタ31は、比例成分と積分成分のゲインを調整し、それぞれをミックスして積分処理を行うような構成のものでも良い。つまり、アナログ・デジタルコンバータ6→オフセット補正手段8→位相同期制御手段9a→クロック発振手段9b→アナログ・デジタルコンバータ6をメインの制御ループとするもので、位相誤差情報30を零にするように、フィードバック制御を行うことにより、光ディスク再生波形3のチャネルビット周波数のクロック成分の位相に同期した再生デジタル信号7が生成可能となる。
光ディスク媒体1に、記録されたデジタルデータを復調するためには、上述したオフセット補正手段8の出力信号をそのセンターレベルに対して上側か下側かで、“1”と“0”とを判別するレベル判別2値化手段12で復調2値化信号19を生成するか、意図的な符号間干渉と尤も確からしい系列を確率演算により推定するPRML信号処理方式により復調2値化信号19を生成しなければならない。PRML信号処理方式は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタやトランスバーサルフィルタ等に代表されるPR(パーシャルレスポンス)等化手段14により、高域雑音の抑制と意図的な符号間干渉を付加するためのパーシャルレスポンス等化をした後、ビタビ復号器等に代表される最尤復号手段15により、付加された符号的規則に基づいて尤も確からしい系列を推定することにより、復調2値化信号19を生成するPRML信号処理手段13により実現されるものである。
ここで、パーシャルレスポンス等化は、例えば、DVDに対して、図17cに示すように、等化後の波形振幅が、5値に分かれるようなPR(a,b,b,a)方式を用いるものでも良い。ここで、図17における、白丸“○”は、再生クロック11により標本化されたサンプリングデータを示しており、従来、光ディスク再生で用いられていたリードチャネルにおいては、図17aに示すような波形等化出力信号から、スライスレベルを用いたレベル判別2値化手段12により、デジタルデータ復調を行なっていた。標本化する場合も、図17bに示すように標本化し、その多ビットデジタル信号をスライスレベルにより、2値化判別していた。それに対して、PR(a,b,b,a)方式とは、異なる4つの時間の標本化データを、a:b:b:aの比率で足しあわせた特徴(a+b*D+b*D2+a*D3)を有しており(Dは1チャネルビット周期の遅延を示す)、再生信号に対して、図5に示すような、低域通過型フィルタの特性を付加するものである。図5においては、PR(1,2,2,1)方式と、PR(3,4,4,3)方式がこれにあたる。図5に示すMTF(Modulation Transfer Function)特性に近い周波数特性を有する方式ほど、有利なパーシャルレスポンス方式と考えられている。図5に示す方式だけでなく、PR(a,b,b,a)方式以外にも、多種多様なパーシャルレスポンスの型は存在するが、特定の方式に限られるものではなく、性能に見合うものであれば、他の方式を用いても問題はない。
また、最尤復号手段15は、例えば、図6に示すような原理で復調を行うビタビ復号器であってもよい。ビタビ復号器は、パーシャルレスポンスの型に応じて意図的に付加された符号の相関の法則にしたがって確率計算を行ない、尤も確からしい系列を推定するものである。例えば、適用したパーシャルレスポンスの型がPR(a,b,b,a)方式の場合、図6aに示すような、状態遷移図に基づいて状態が変化するものである。これは、特に、DVDで用いられている8−16変調符号を考慮したものとなっており、最小ランレングス長を“2”で制限していることも関係して、S0ないしS5までの6つの状態の状態遷移で表現可能となっている。図6aにおいて、X/Yは、Xが記録符号の遷移を、Yがその時の信号振幅を示している。また、1つの状態は、隣接する3つの時間の符号で表わされ、例えば、S4「110」からS3「100」への状態遷移では、「110」に符号“0”が加わり左にシフトされることにより、左端の“1”が消え、状態S3「100」となることを意味している。これを時間的な連続系で見てみると、図6bに示すようなトレリス線図で表わされる。そこで、この各パスの確率的な長さlk ab(以下、ブランチメトリックと称す)を計算し、それぞれの状態に推移する場合に、ブランチメトリックを加算していく。ここで、kは時間的な推移を、abは、状態SaからSbへの遷移でのブランチメトリックを表わしている。そのブランチメトリックの各状態における加算値は、メトリックと呼ばれ、このメトリックが最小となるパスを生き残りパスとして、順次出力していくことにより、2値デジタルデータに復調していくものである。つまり、図6bの記録符号にしたがって復調されるとすれば、実線で示したパスが生き残りパスということになる。
一般的に、PRML信号処理方式は、雑音やチルト等により発生する位相方向の非線形歪には強いが、光ディスク媒体の表面傷や指紋、汚れにより発生するディフェクト、および、アシンメトリ(上下非対称性)に対しては、レベル判別2値化手段12のようなレベル判別方式の方が、再生品質は安定化する場合がある。また、記録型光ディスクドライブや光ディスクレコーダーにおいて、高倍速記録された場合には、記録面に形成されるマークの形状が不均一、または、不完全になり易く、特に、11Tや14T(Tは、チャネルビット周期)の時間幅の長いマークにおいては、図7に示す11Tマークパターンの例のように、マーク32の中央部が両端に比べて面積が小さく光の反射面が残ってしまうために、オフセット補正手段8の出力信号が、センターレベルの上側が光再生手段2で検出される光量が小さく、下側ほど光量が大きくなり、この場合は、11Tマークの中央部で、オフセット補正手段8の出力信号が凹型に歪むことになる。ここで、PR等化手段14の出力信号は、黒丸“●”M1で極小値34となり、黒丸“●”M2で極大値33が存在することになる。通常であれば、ピーク付近で飽和することになるが、このようにマークの形状が不完全な場合は、ビタビ復号器等の最尤復号手段15を用いて復調した結果、図7の異常な復調2値化信号19のように、11Tマークが、4Tマーク→3Tスペース→4Tマークとして誤った復調がなされる場合が発生する。一方、レベル判別2値化手段12ならば、不完全なマーク形状であっても、図7の正常な復調2値化信号19のように、11Tマークとして正確な復調がなされる。したがって、このような条件下では、必ずしもPRML信号処理方式が有効に働くとは限らない。
そこで、本発明の実施の形態1の例では、PR等化手段14によりパーシャルレスポンス等化された再生信号に対して、図1に示すマーク歪率測定手段(歪率測定手段)16により、図7に示す記録幅が長いマーク部の再生信号の極大値33と極小値34とを測定して、以下の式で示されるような、マーク歪率17を検出する。
(マーク歪率17)=(極小値34の平均値)/(極大値33の平均値)
このマーク歪率演算は一例であり、この式に限らず歪成分を正当に反映するものであれば良い。なお、マーク歪率17は、記録幅が長い特定のパターン、例えば、14T、11T、10T、9T等に対して、それぞれ個別に演算することにより、より正確な記録状態を把握することが可能となる。マーク歪率測定手段16により検出されたマーク歪率17が、所定の値(実験等により決定できる任意の値)よりも大きい場合は、上述した現象を踏まえて、デジタルデータ復調選択手段18により、デジタルデータを復調する手段として、レベル判別2値化手段12を選択し、マーク歪率17が、所定の値よりも小さい場合は、最尤復号手段15を選択する。これにより、読み取り対象となる光記録媒体の記録品質に影響されることなく、安定した再生品質を得ることが可能となる。
ここで、マーク歪率測定手段16は、例えば、図7および図8に示すような構成と原理のものでもよい。以下、この回路の動作を説明するが、この回路は一例であり、この回路に限られるものではない。
図8aはこのマーク歪率測定手段16の概略構成を示すもので、ゼロクロス幅検出手段37によりPR等化手段14の出力信号のゼロクロス幅を検出し、マーク幅特定フラグ生成手段(判別フラグ発生手段)38により14Tマークや11Tマーク(判別フラグ)を検出する。極大値検出手段41(43)および極小値検出手段42(44)は14Tマークや11Tマークを用いてPR等化手段14の出力信号の極大値および極小値を検出し、歪み率演算手段(マーク歪率測定手段)63(64)は14Tマークや11Tマーク,PR等化手段14の出力信号の極大値および極小値を用いてマークの歪み率を演算し、デジタルデータ復調選択手段18へ出力する。
この構成において、極小値検出手段は、ゼロクロス間の中点に近い任意の区間の最小値を検出することによりこれを実現し、極大値検出手段は、検出値の検出範囲よりも広い区間の最大値を検出することによりこれを実現する。これにより、極大値および極小値を正確に求めることが可能となり、歪みの無い波形では、極大値および極小値の関係が逆転することもあるのが解消され、安定したマーク歪み率の測定を行うことが可能となる。なお、図7に示すように、極大値検出用ゲート信号と極小値検出用ゲート信号とを用いて、マーク歪み率検出を行ってもよい。
図8bはこのマーク歪率測定手段16の詳細な構成を示す。
図8bに示すようなマーク歪率測定手段16において、PR等化手段14の出力信号から、ゼロクロス位置検出手段35によりゼロクロス位置を検出して、図7に示すようなゼロクロス位置検出信号36を生成する。次に、ゼロクロス位置検出信号36に対し、ゼロクロス幅検出手段37により、ゼロクロス間隔を再生クロック11基準でカウントする。カウントした結果から、マーク幅特定フラグ生成手段(判別フラグ発生手段)38により、所要のマーク幅で検出フラグを発生する。例えば、11Tマークを特定した場合は、図7に示す11Tマーク検出フラグ(判別フラグ)39を、14Tマークを特定した場合は、14Tマーク検出フラグ(判別フラグ)40を、それぞれ生成する。図7に示すように、11Tマーク検出フラグ39を基準に、11Tマーク極大値演算手段(極大値演算手段)41により、11Tマーク区間の振幅方向の絶対値の極大値33を演算し、11Tマーク極小値演算手段(極小値演算手段)42により、振幅方向の絶対値の極小値34を演算する。同様に、14Tマーク検出フラグ40を基準に、14Tマーク極大値演算手段(極大値演算手段)43により、14Tマーク区間の振幅方向の絶対値の極大値を演算し、14Tマーク極小値演算手段(極小値演算手段)44により、振幅方向の絶対値の極小値を演算する。ここで、マーク歪み率の検出を、11Tや14T等の記録幅が長いマークに対して行う理由は、図7のマーク32に示すような不安定なマーク形状は、記録幅が長くなるほど顕著に現れ易くなり、6T以下のマーク等では、形状は比較的安定すると考えられるためである。なお、既に述べたように、特定マークの再生信号の極大値と極小値を検出する際に、極大値と極小値を精度良く検出するために、図7に示すような極大値検出用ゲート信号65と、極小値検出用ゲート信号66とを設定し、特定マークのゼロクロス間の中点に近い区間を、極小値検出用ゲート信号66とし、それよりも広い区間を極大値検出用ゲート信号65とすることで、マーク歪が発生しない正常な再生信号において検出誤りを防止できるため、精度の良いマーク歪率17の測定が行えるようにしても良い。
次に、マーク歪率17を精度良く測定するために、図8bに示すように、11Tマーク極大値累積加算手段(極大値累積加算手段)45、11Tマーク極小値累積加算手段(極小値累積加算手段)46、14Tマーク極大値累積加算手段(極大値累積加算手段)47、および、14Tマーク極小値累積加算手段(極小値累積加算手段)48により、極大値と極小値を累積加算する。ここで、11Tマーク極値平均化個数演算手段(極値平均化個数演算手段)49により、11Tマーク検出フラグ39の発生個数をカウントし、11Tマーク検出停止フラグ発生手段(検出停止フラグ発生手段)51により、任意の検出個数N(Nは正の整数)に達した時点で11Tマーク検出停止フラグ53を生成し、11Tマーク極大値平均化手段(極大値平均化手段)55と11Tマーク極小値平均化手段(極小値平均化手段)56とにより、それまでに累積した11Tマーク極大値累積加算手段45と11Tマーク極小値累積加算手段46との出力信号を前記Nにより平均することにより、11Tマーク極大値59と11Tマーク極小値60とを出力する。最後に、11Tマーク歪率演算手段63により、11Tマーク歪率17Aが測定できる。同様に、14Tマーク極値平均化個数演算手段50により、14Tマーク検出フラグ40の発生個数をカウントし、14Tマーク検出停止フラグ発生手段(検出停止フラグ発生手段)52により、任意の検出個数N(Nは正の整数)に達した時点で14Tマーク検出停止フラグ54を生成し、14Tマーク極大値平均化手段(マーク歪率測定手段)57と11Tマーク極小値平均化手段(マーク歪率測定手段)58とにより、それまでに累積した14Tマーク極大値累積加算手段47と14Tマーク極小値累積加算手段48との出力信号を前記Nにより平均することにより、14Tマーク極大値61と14Tマーク極小値62とを出力する。最後に、14Tマーク歪率演算手段64により、14Tマーク歪率17Bが測定できる。
なお、上述した任意の検出個数Nは、その値を2のM乗(Mは正の整数)に設定すると、極値を平均化する際の演算が、シフト演算のみで構成でき、除算器を使う必要がなくなるため、回路規模の削減に有効である。また、11Tマーク歪率演算手段63と14Tマーク歪率演算手段64とは、それぞれの平均化された極小値の結果を平均化された極大値の結果により除算して、マーク歪率17を求めても良く、一方、それぞれの平均化された極大値の結果から平均化された極大値の結果を差し引いて、その差分情報をマーク歪率17に相当する値として処理しても良い。後者の場合(減算)は、前者(除算)に比べて実際の回路構成が容易となるが、再生デジタル信号7の振幅特性に依存するため測定誤差が大きくなる。逆に、除算を行う場合は、演算は複雑になるが、精度良いマーク歪率17が測定可能となる。
また、デジタルデータ復調選択手段18が、所定の歪率A(Aは正の整数)と、該歪率Aより大きい所定の歪率B(Bは正の整数)とを判定基準としてその選択動作を切り替えるようにしてもよく、マーク歪率が歪率Aよりも小さい場合は、PRML信号処理手段13を選択するとともに、PRML信号処理手段13の最尤復号用スレッショルドレベルを、パーシャルレスポンス等化レベルを基準に設定し、マーク歪率が歪率Aよりも大きく、かつ、歪率Bよりも小さい場合はPRML信号処理手段13を選択し、その際、PRML信号処理手段13の最尤復号用スレッショルドレベルを記録符号のセンターレベルの近傍になるように設定し、マーク歪率が歪率Bよりも大きい場合は、レベル判別2値化手段12を選択するようにしてもよく、これにより、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に必要な、マーク歪率の値に応じた選択動作の場合分けを行うことが可能となり、より安定かつ良好な再生品質を得ることが可能となる。
以上のように、本実施の形態1によれば、データを復調する手段として、光ディスク媒体1の記録状態に依存するマーク歪率17に応じて、PRML信号処理方式とレベル判別方式とを選択することができ、読み取り対象となる記録品質に影響されることなく安定した再生品質を得ることができる。
また、上記マーク歪率測定手段16により、精度良く記録マークの幅に応じてマーク歪率17を測定することが可能であるため、最適な復調方式を選択可能であるだけでなく、記録媒体に記録された記録データの品質を正確に把握可能となり、長期保存や大切なデータを保存する場合に、再記録が必要かどうか、倍速記録を低倍速記録にすべきかどうかを判断することが可能となる。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
この実施の形態2は、請求項8,10および11に記載の発明に対応するものであり、光記録媒体1に記録されたマーク形状の不完全性により発生する再生波形の歪率を測定することにより、デジタルデータを復調する手段として、PRML信号処理方式の最尤復号手段15におけるメトリック演算のための閾値を適応させて、PRML信号処理方式の対マーク歪耐性を向上させることを可能としたものであり、本発明の実施の形態1よりも、記録品質に影響されることなく安定した再生品質を得られるようにしたものである。
図9aにおいて、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。閾値制御情報67はマーク歪率測定手段16から生成されるものであり、最尤復号手段15における閾値(最尤復号用スレッショルドレベル)を制御するための情報である。長マーク部復調データ判別手段68は、最尤復号手段15により復調されたデジタル2値化信号と、レベル判別2値化手段12により復調されたデジタル2値化信号とを比較し、記録幅が長いマークにおける復調データが一致する割合を判断するものであり、その結果に基づいて、最尤復号手段15の閾値を最適化するための、閾値最適化情報69を出力する。
この実施の形態2が実施の形態1の構成と異なるところは、閾値制御情報67により最尤復号手段15の閾値をマーク歪の影響を受けないように適応的に可変させる機能を設けた点である。また、長マーク部復調データ判別手段68と閾値最適化情報69とを用いて、最尤復号手段15から出力される復調データとレベル判別2値化手段12から出力される復調データとが、最も多く一致するように、最尤復号手段15の閾値の最適値を決定する最適化ループを設けたことである。これにより、PRML信号処理方式の適用有効範囲が広がり、マーク歪率17の値が本発明の実施の形態1に比べて、大きい場合でもPRML信号処理方式により復調できるため、雑音やチルトによる位相方向の非線形歪、および、記録時の不完全なマーク形状に起因するマーク歪が同時に存在する光ディスク媒体1からデジタルデータを復調する場合に、安定で良好な再生品質が得られる。
図10に、一例として、最尤復号手段15の閾値制御原理を示す。図10aは、マーク歪が発生していない通常の光ディスク再生波形に対して、PR等化手段14によりPR(a,b,b,a)等化された後の出力信号へ適用する、最尤復号手段15の閾値TL1A、TL2A、TL3A、TL4Aを示す。ここで、PR等化手段14の等化目標値が、それぞれ、図17cに示す5つの値であった場合、それぞれの等化目標値の中間値を適応するのが一般的とされている。すなわち、Aを任意振幅値として、aとbを、それぞれ任意の整数(例えば、DVDに適用する場合は、a=3、b=4)とすると、以下の式で、各閾値を設定する。
TL1A= (a/2+b)×A
TL2A= (b/2)×A
TL3A=−(b/2)×A
TL4A=−(a/2+b)×A
ただし、光ディスク再生波形においては、雑音や非線形歪が白色ガウス雑音(周波数帯域に依存せずに一定の雑音電力スペクトラムを有する雑音)ではないため、必ずしも上述した値が最適とは限らない。ところが、図10bの点線で囲んだ歪発生領域に示すようなマーク歪が発生した場合、閾値を図10aのように設定していた場合は、最尤復号手段15を用いてデジタルデータを復調すると、図7の異常な復調2値化信号19に示すように、復調誤りを起こしてしまう。そこで、図8bのマーク歪率測定手段16に示すような構成から検出される11Tマーク極小値60や14Tマーク極小値61を基準にして、例えば、図9bに示すように、それらの極小値の平均値を、閾値制御情報67として最尤復号手段15に伝え、閾値制御情報67に基づいて、閾値(パーシャルレスポンス等化レベル)TL1Bを決定することにより、マーク歪に依存せずに、正確な復調が可能となる。閾値TL2B、TL3B、TL4Bは、それぞれ、TL2A、TL3A、TL4Aと同じでも良い。したがって、デジタルデータ復調選択手段18により、マーク歪率17が小さい場合は、図10aに示すような閾値を適用した最尤復号手段15の出力信号を選択し、マーク歪率17が大きい場合でも、図10bに示すような、閾値制御情報67で決定される閾値TL1Bが、TL2Aを下回らない場合には、閾値TL1Bを適用した最尤復号手段15の出力信号を選択し、マーク歪率17が大きい場合で、かつ、閾値制御情報67で決定される閾値TL1Bが、TL2Aを下回わる場合には、最尤復号手段15では、復調誤りを起こす可能性があるため、レベル判別2値化手段12の出力信号を選択することにより、本発明の実施の形態1で述べた手段よりも、安定かつ良好な再生品質を得られる。
また、図10bに示す閾値TL1Bは、マーク歪に対しては効果を発揮するが、マーク歪が発生していないほとんどの領域に対しては、若干ながら、再生品質を犠牲にせざるを得ない。そこで、マーク歪の影響が大きいとされている記録幅が長いマークに対して、図7および図8に示す、11Tマーク検出フラグ39や14Tマーク検出フラグ40が検出された箇所の最尤復号手段15の閾値を、図10cに示すようなTL1Cのように、局部的に適応させて、通常は、TL1Aとほぼ同じ値を維持するように制御することにより、全体の再生品質を犠牲にすることなくマーク歪に対して有効な最尤復号手段15を実現することが可能となる。その際、閾値TL2C、TL3C、TL4Cは、それぞれ、TL2A、TL3A、TL4Aと同じでも良い。ここで、局部的に閾値を可変させるポイントは、図7の極大値検出用ゲート信号65か、極小値検出用ゲート信号66のタイミングを適用すると良い。
さらに、長マーク部復調データ判別手段68は、最尤復号手段15により復調されたデジタル2値化信号と、レベル判別2値化手段12により復調されたデジタル2値化信号とを比較し、記録幅が長いマークにおける復調データが一致する割合を判断するものであり、その結果に基づいて最も多く一致するように、最尤復号手段15の閾値を最適化するための、閾値最適化情報69を出力する。
この長マーク部復調データ判別手段68は、例えば図9cに示すように、レベル判別2値化手段12の出力である2値化信号を保持する2値化信号レジスタ68aと、最尤復号手段15の出力である2値化信号を保持する2値化信号レジスタ68bと、これら2値化信号レジスタ68a,68bに保持されている2値化信号のビットパターンの中で値が一致しているビットの個数をカウントする一致データ累算手段68cと、その値が一致しているビットの個数のカウント値を2値化信号のビット長(既知の値)で除算した結果を閾値最適化情報69として出力する除算手段とで構成するようにしてもよい。
そして、これら、最尤復号手段15の閾値設定→長マーク部復調データ判別手段68→閾値最適化情報69→最尤復号手段15の閾値設定の一連の最適化ループにより、PRML信号処理手段13の復調性能を向上させることが可能となる。
なお、最尤復号手段15は、マーク幅特定フラグ生成手段38により記録幅が長いマークパターンと判別された系列に対して、その最尤復号用スレッショルドレベルを前記マーク歪率に応じて補正を行うようにしてもよく、これにより、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、記録幅が長いマークパターンと判別された系列に対する復調誤りを抑えることが可能となり、復調性能を向上させることが可能となる。
以上のように、本実施の形態2によれば、上記実施の形態1におけると同様に、データを復調する手段として、光ディスク媒体の記録状態に依存するマーク歪率に応じてPRML信号処理方式とレベル判別方式とを選択することができ、読み取り対象となる記録品質に影響されることなく安定した再生品質を得ることができる。また、最尤復号手段15の閾値を閾値制御情報67を用いて最適化することが可能となるため、PRML信号処理方式の適用有効範囲が広がることとなり、マーク歪率17が上記実施の形態1に比べて大きい場合でも、PRML信号処理方式により復調を行うことができ、雑音やチルトによる位相方向の非線形歪、および、記録時の不完全なマーク形状に起因するマーク歪が同時に存在する光ディスク再生波形からデジタルデータを復調する場合においても、安定で良好な再生品質を得ることができる。
また、記録幅の長いマーク部に対してのみ局部的に閾値を制御し、長マーク部復調データ判別手段68からの閾値最適化情報69を用いて、最尤復号手段15の復調データと、レベル判別2値化手段12からの復調データとが、最も多く一致するように、最尤復号手段15の閾値の最適値を決定する最適化ループを設けたことにより、マーク歪が発生していない領域の再生品質を低下させることなく、PRML信号処理方式単独にて充分に安定かつ良好な再生品質を得ることができる。これは、高倍速記録により特性劣化が懸念される記録型光ディスク媒体の記録品質に対しても、良好な再生品質を保証することができ、情報記録媒体に保存した重要なデータを再生する際のデータ再生装置として最適である。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
この実施の形態3は、請求項12および13に記載の発明に対応するものであり、本発明の実施の形態2で述べた機能に加えて、極度にマーク歪が大きく、再生信号がマーク中央部分でセンターレベルを跨いでしまう場合に、レベル判別2値化手段12の出力信号に基づいて、補正する機能を追加したものであり、実施の形態2よりも、記録品質に影響されることなく安定した再生品質を得られるようにしたものである。
図11aにおいて、検出異常フラグ70は、マーク歪率測定手段16において、極度にマーク歪が大きく、再生信号がマーク中央部分でセンターレベルを跨いでしまう場合に、検出目的である記録幅の長いマークパターンが検出できない場合に発生する。仮想ゼロクロス幅検出手段71は、ゼロクロス幅をカウントした結果が、1T(Tは記録チャネルビットの時間幅)スペースである系列に対して、1Tゼロクロス幅の一つ前後のゼロクロス幅を加算して出力する。長マーク補正手段72は、マーク歪が大きく発生するマークパターン長と一致した場合に、その復調結果を長いマークパターンの系列に置き換えるものであり、その出力信号は、デジタルデータ復調選択手段18に入力される。
実施の形態3が実施の形態2の構成と異なるところは、マーク歪率測定手段16から検出異常フラグ70が出力されており、この信号により、マーク歪が異常に大きいことを確認することを可能にした点である。ここで、マーク歪率測定手段16の入力信号は、PR等化手段14の出力信号だけではなく、オフセット補正手段8の出力信号も入力できるようになっている点も異なる。また、レベル判別2値化手段12の出力を仮想ゼロクロス幅検出手段71に入力した後、長マーク補正手段72を通すことにより、ゼロクロス幅をカウントした結果が、1Tスペースである系列に対して、1Tゼロクロス幅の一つ前後のゼロクロス幅を加算し、マーク歪が大きく発生するマークパターン長と一致した場合に、そのパターンに補正することが可能となった点である。
また、長マーク部復調データ判別手段68により、ピークエンベロープ検出手段76の出力値と、ボトムエンベロープ検出手段77の出力値と、マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調された前記デジタル2値化信号と、レベル判別2値化手段12により復調されたデジタル2値化信号とを比較し、長いマークにおける復調データが一致する割合を判断し、その復調データが最も多く一致するように、該最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、ようにした点も実施の形態2と異なる点であり、マーク歪率やアシンメトリ率に応じて、PRML信号処理方式の制御パラメータを最適化することにより、PRML信号処理方式が有効となる範囲と用途が広がるため、PRML信号処理手段の復調性能を向上させることが可能となり、高速記録によりジッタ、波形歪、および、SNR等が劣化した場合にも、安定で良好な再生品質を得ることができる。
これにより、PRML信号処理手段13のみならず、レベル判別2値化手段12においてデータ誤りを引き起こすような場合においても、正確な復調データを検出することが可能になる。
したがって、本発明の実施の形態2で述べた最尤復号手段15の閾値制御,閾値最適化と併せて、記録型光ディスク媒体の記録品質に依存することなく、安定かつ良好な再生品質を保証することができる。
また、マーク側のゼロクロス幅をカウントした結果が、1T(Tは記録チャネルビットの時間幅)である系列に対して、該ゼロクロス幅の一つ前後のゼロクロス幅を加算する仮想ゼロクロス幅検出手段71と、この仮想ゼロクロス幅検出手段71の出力信号が、マーク歪率が大きく発生するパターン長と一致した場合に、その復調結果を長いマーク長の系列に置き換える長マーク補正手段72とをさらに有し、前記デジタルデータ復調選択手段18は、ランレングス長が“2”以上であるような記録符号を用いて記録されているデジタル記録データを再生する場合に、検出異常フラグに応じて判断し、前記マーク歪率が大きすぎる場合は、レベル判別2値化手段12の出力に対し仮想ゼロクロス幅検出手段71および長マーク補正手段72を適用した出力信号を選択する、ようにしたので、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理手段およびレベル判別2値化手段のいずれにおいてもデータ誤りを引き起こすような場合であっても、正確な復調データを検出することが可能となる。
その際、仮想ゼロクロス幅検出手段71は、図11bに示すように、レベル2値化判別手段12の出力中の1Tスペースを検出する1Tスペース検出手段71aと、検出した1Tスペースとレベル2値化判別手段12の出力よりレベル2値化判別手段12の出力中の1Tスペースの前後のゼロクロスまでの幅を検出する前後ゼロクロス幅検出手段71bと、これら1Tスペースとその前後のゼロクロスまでの幅を加算するマーク幅加算手段71cとにより構成してもよい。
また、長マーク長補正手段72は、図11cに示すように、仮想ゼロクロス幅検出手段71により検出された、1Tスペースとその前後のゼロクロスまでの幅との加算値に基づき発生した置き換え用の波形により仮想ゼロクロス幅検出手段71の出力信号を置き換えるマーク置換手段72aにより構成してもよい。
また、マーク歪率測定手段16は、図11dに示すように、1Tスペース検出手段71aおよびゼロクロス幅検出手段37の出力信号により検出異常フラグ70を発生する検出異常フラグ発生手段65を有するものであってもよい。
さらに、検出異常フラグ発生手段65は、図11eに示すように、ゼロクロス幅検出手段37の出力信号をクロックとして1Tスペース検出手段71aの出力信号をラッチするラッチ65aと、ラッチ65aおよびゼロクロス幅検出手段37の出力信号の論理積を検出異常フラグ70として出力するとともに、この論理積によりラッチ65aをリセットするアンド回路65bとで構成してもよい。
図12に、一例として、極度にマーク歪が大きく、再生信号がマーク中央部分でセンターレベルを跨いでしまう場合の、マーク歪率測定手段16からの検出異常フラグ70の発生から、仮想ゼロクロス幅検出手段71、長マーク補正手段72、デジタルデータ復調選択手段18を経て、正確な復調2値化信号が得られるまでの流れを説明する。これは一例であって、必ずしもこの流れで実現する必要は無い。図12に示すマーク73のように、極端に記録幅が長いマークの中央付近で、マーク形状が不完全になってしまう場合には、オフセット補正手段8の出力信号は、黒丸“●”M4で極大値74を持つが、黒丸“●”M3の極小値75が、センターレベルを割り込んでしまうために、本発明の実施の形態1で述べたマーク歪率測定手段16では、正確にマーク歪率を測定できなくなる。その理由は、図8に示すゼロクロス位置検出信号36が11Tマークと考えられる中央部で、ゼロクロスしてしまい、これにより、マーク側のゼロクロス幅が11Tにならなくなる可能性がでてくるためである。反面、レベル判別2値化手段12の出力信号は、図12に示すように、1Tスペース信号を検出することになる。この1Tスペース信号を検出した場合は、次のマーク側のエッジが終了した時点で、マーク歪率測定手段16は図12に示すような検出異常フラグ70を発生させる。この信号が多発した場合は、マーク歪が極端に大きくなっていると考えて良い。次に、仮想ゼロクロス幅検出手段71により、1Tスペースの前後のゼロクロス幅を加算して、図12の仮想ゼロクロス幅検出手段71の出力信号を得る。図12を例にすると、4Tマーク+1Tスペース+6Tマーク=11Tマーク幅となる。次に、長マーク補正手段72により、仮想ゼロクロス幅検出手段71の出力信号で補正をかけたパターンがマーク歪を発生させる可能性が高いマーク幅と一致した場合は、レベル判別2値手段12の復調信号の該当箇所を、仮想ゼロクロス幅検出手段71の出力信号で補正をかけて入れ替える。その結果、図12に示す長マーク補正手段72の出力信号が得られる。その後、デジタルデータ復調選択手段18により、長マーク補正手段72の出力信号を選択して、復調2値化信号19を生成する。
また、マーク歪率測定手段16は、任意の数の系列データにおいて、前記マーク歪率が大きく、マーク中央部において、記録符号のセンターレベルを再生信号が跨ぐことにより、極値平均化個数演算手段49,50でカウントされたカウント数が該平均化個数に満たなかった場合、検出異常であることを示す検出異常フラグを発生するようにしてもよく、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、マーク歪率が異常に大きいことを示すことが可能となる。
以上のように、本実施の形態3によれば、マーク歪率測定手段16での検出異常フラグ70生成を行うとともに、仮想ゼロクロス幅検出手段71、長マーク補正手段72、デジタルデータ復調選択手段18を経て、正確な復調2値化信号が得られるように構成したことにより、PRML信号処理手段13でも、レベル判別2値化手段12でもデータ誤りを引き起こすような場合においても、正確な復調データを検出することが可能になる。
したがって、本実施の形態3においては、マーク歪率測定手段16および長マーク部復調データ判別手段68により最尤復号手段15の閾値制御を行うことにより、上記実施の形態2におけると同様、再生品質の向上を得られるとともに、記録型光ディスク媒体の記録品質に依存することなく、安定かつ良好な再生品質を保証することができる。これは、高倍速記録された結果の記録品質として、記録符号に付加されている訂正パリティの能力によっても訂正できないような記録媒体の場合に、多大な効果が得られるものである。また、これは、そのような記録媒体に保存されたデータを正常なデータとして再度読み出して記録するような用途にも有用である。また、8−16変調のSYNCパターン(同期パターン)となっている14Tパターンの再生確率が高まることにより、再生に必要なPLL制御(位相同期制御)の性能を向上させられる可能性をも秘めている。
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4における光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
この実施の形態4は、請求項14ないし21に記載の発明に対応するものであり、本発明の実施の形態3で述べた機能に加えて、再生信号のピークエンベロープ86とボトムエンベロープ87とを検出し、さらにそれらの情報からアシンメトリ率79を検出することにより、エンベロープ情報とアシンメトリ率79とマーク歪率17とをあわせて、本発明の実施の形態3までに記載したような、PRML信号処理方式の最尤復号手段15におけるメトリック演算のための閾値を適応させることと、デジタルデータを復調する手段として、PRML信号処理方式かレベル判別方式かのいずれを選ぶかを選択することを可能としたものであり、エンベロープ情報とアシンメトリ情報とを新たに追加したことにより、PRML信号処理方式の対マーク歪耐性と対アシンメトリ耐性とを向上させることができ、本発明の実施の形態3よりも、記録品質に影響されることなく安定した再生品質を得られるようにしたものである。
図13において、ピークエンベロープ検出手段76は、オフセット補正手段8の出力信号からピークエンベロープ値を検出するものであり、同様に、ボトムエンベロープ検出手段77は、オフセット補正手段8の出力信号からボトムエンベロープ値を検出するものである。アシンメトリ率検出手段78は、ピークエンベロープ値とボトムエンベロープ値とから、アシンメトリ率79を検出するものである。
実施の形態4が実施の形態3の構成と異なるところは、オフセット補正手段8の出力信号から、ピークエンベロープ検出手段76と、ボトムエンベロープ検出手段77により、ピークエンベロープ値とボトムエンベロープ値とを検出し、アシンメトリ率検出手段78によりアシンメトリ率79を検出し、それらの信号に基づいて、最尤復号手段15の閾値制御情報67Bを生成し、マーク歪率17とアシンメトリ率79とから、デジタルデータ復調選択手段18により、最適な復調2値化信号を選択するように判断基準を設けた点である。さらに、マーク歪率測定手段16から出力される閾値制御情報67Aと、閾値制御情報67Bとから最尤復号手段15の閾値の最適化が可能になった点である。これにより、PRML信号処理方式の適用有効範囲が広がり、雑音やチルトによる位相方向の非線形歪、および、記録時の不完全なマーク形状に起因するマーク歪、再生信号の上下非対称性であるアシンメトリが同時に存在する光ディスク媒体1からデジタルデータを復調する場合に、安定で良好な再生品質が得られる。
図14に、一例として、ピークエンベロープ検出手段76およびボトムエンベロープ検出手段77の回路構成について説明する。以下、この回路の動作を説明するが、この回路は一例であり、この回路に限られるものではない。
図14において、オフセット補正手段8の出力信号をピークエンベロープ検出手段76とボトムエンベロープ検出手段77とに入力し、局所最大値検出手段80と、局所最小値検出手段81とにより、オフセット補正手段8の出力信号の任意のC(Cは正の整数)個のサンプリング区間における再生信号の最大値および最小値を検出する。次に、局所最大値累積加算手段82と局所最小値累積加算手段83とにより、それぞれ、連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の局所最大値検出手段80の出力信号を累積加算し、局所最小値検出手段81の出力信号を累積加算する。その後、局所最大値平均化手段84と局所最小値平均化手段85とにより、それぞれ、局所最大値累積加算手段82の出力信号をD値で平均化し、局所最小値累積加算手段83の出力信号をD値で平均化する。以上の構成により、雑音や低域変動があった場合でも、平均的なピークエンベロープ86とボトムエンベロープ87とを検出することが可能となる。
図15に、一例として、アシンメトリ率検出手段78の回路構成について説明する。以下、この回路の動作を説明するが、この回路はあくまで一例であり、この回路構成に限られるものではない。
図15に示すように、アシンメトリ率検出手段78は、図14に示したピークエンベロープ検出手段76の出力信号であるピークエンベロープ86と、ボトムエンベロープ検出手段77の出力信号であるボトムエンベロープ87とを入力信号として、振幅値検出手段88により、ピークエンベロープ86とボトムエンベロープ87との差分から、再生信号の振幅値の平均を検出する。同時に、振幅差検出手段89により、ピークエンベロープ86とボトムエンベロープ87とを加算して、再生信号の上下の振幅差を検出する。その後、除算手段90により、振幅差検出手段89の出力値を振幅値検出手段88の出力値で除算することにより、アシンメトリ率79を検出する。これは、オフセット補正手段8の出力信号が、符号的なセンター制御により、ゼロレベルが、符号的センターに相当することから成立する。アシンメトリ率79の求め方をまとめると、以下の式で表わすことができる。
アシンメトリ率79=X/Y
但し、X=(ピークエンベロープ86−ボトムエンベロープ87)
Y=(ピークエンベロープ86+ボトムエンベロープ87)
このアシンメトリ率79と、実施の形態1ないし実施の形態3で述べたマーク歪率17とを同時に考慮して、デジタルデータ復調選択手段18を制御することにより、アシンメトリ特性まで含めた最適な再生品質を提供することが可能となる。例えば、デジタルデータ復調手段18が、アシンメトリ率79が任意の値E(Eは任意の数値)よりも大きいか、または、マーク歪率17が任意の値F(Fは任意の数値)よりも大きい場合は、レベル判別2値化手段12を選択し、それ以外の場合は、PRML信号処理手段13を選択するような制御を行う。
なお、実施の形態2で述べた最尤復号手段15の閾値制御に対しても、実施の形態4で述べた、ピークエンベロープ86とボトムエンベロープ87、アシンメトリ率79等のアシンメトリ情報から生成した閾値制御情報67Bと、実施の形態1から実施の形態3で述べた閾値制御情報67Aと合わせて、最適な閾値制御が可能となり、アシンメトリ特性まで考慮した最適なPRML信号処理方式を実現することが可能となる。同様に、実施の形態3で述べた、マーク歪率17が極端に大きい場合の記録幅が長いマークパターンに対する補正手段72も、上述したアシンメトリ情報を考慮することにより、一層効果が上がる。
また、オフセット補正手段8の出力信号のピークエンベロープを検出するためのピークエンベロープ検出手段76と、オフセット補正手段8の出力信号のボトムエンベロープを検出するボトムエンベロープ検出手段77とをさらに備え、デジタルデータ復調選択手段18は、マーク歪率のみならず、ピークエンベロープ検出手段76により検出されたピークエンベロープ値と、ボトムエンベロープ検出手段77により検出されたボトムエンベロープ値も、判断基準に用いて、デジタルデータを復調する手段を決定する、ようにしてもよく、マーク歪率に基づいて最適なデータ復調手段を選択する際に、PRML信号処理方式の対マーク歪耐性を向上することが可能となる。
また、最尤復号手段15は、ピークエンベロープ検出手段76の出力値と、ボトムエンベロープ検出手段77の出力値と、マーク歪率とに応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、該最尤復号手段15における系列を推定するための前記最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、ようにしてもよく、マーク歪率に応じて、PRML信号処理方式の制御パラメータを最適化することにより、PRML信号処理方式が有効となる範囲と用途が広がるため、アシンメトリ特性まで考慮した最適なPRML信号処理方法を実施することが可能となり、高速記録によりジッタ、波形歪、および、SNR等が劣化した場合にも、安定で良好な再生品質を得ることが可能となる。
また、最尤復号手段15は、マーク幅特定フラグ生成手段38により長いマーク幅のパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを、前記ピークエンベロープ検出手段76の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に応じて補正を行う、ようにしてもよく、最適な閾値制御が可能となり、アシンメトリ特性まで考慮した最適なPRML信号処理方式を実現することが可能となる。
また、長マーク部復調データ判別手段68は、マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調された前記デジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とに加え、ピークエンベロープ検出手段76の出力値と、ボトムエンベロープ検出手段77の出力値とを比較し、長いマークにおける復調データが一致する割合を判断し、その復調データが最も多く一致するように、該最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、ようにしてもよく、PRML信号処理方式の制御パラメータを最適化することにより、PRML信号処理方式が有効となる範囲と用途が広がるため、PRML信号処理手段の復調性能を向上させることが可能となり、高速記録によりジッタ、波形歪、および、SNR等が劣化した場合にも、安定で良好な再生品質を得ることができる。
また、最尤復号手段15は、マーク幅特定フラグ生成手段38により長いマーク幅のパターンと判別された系列に対して、最尤復号用スレッショルドレベルを、ピークエンベロープ検出手段76の出力値と、ボトムエンベロープ検出手段77の出力値と、前記マーク歪率とに応じて補正を行う、ようにしてもよく、最適な閾値制御が可能となり、アシンメトリ特性まで考慮した最適なPRML信号処理方式を実現することが可能となる。
以上のように、本実施の形態4においては、アシンメトリ率79や、ピークエンベロープ86、ボトムエンベロープ87等のアシンメトリ情報を、デジタルデータを復調する際の復調方式の判断基準として使用するとともに、PRML信号処理の最適化、および、記録幅が長いマークパターンの補正、に使用することにより、PRML信号処理方式の適用有効範囲が広がることとなり、雑音やチルトによる位相方向の非線形歪、記録時の不完全なマーク形状に起因するマーク歪、および、再生信号の上下非対称性であるアシンメトリが同時に存在する光ディスク媒体1からデジタルデータを復調する場合においても、安定で良好な再生品質を向上させることが可能となる。
また、マーク歪率とアシンメトリ率とを正確に検出できることを利用して、記録型の光ディスク媒体に記録されたデータ品質を正確に把握することが可能であるため、重要な情報を保存する場合の記録品質の確認にも応用できるだけでなく、記録型光ディスクドライブや光ディスクレコーダーの記録品質の確認にも応用できる。その結果、それら関連製品の開発期間の短縮や、性能保証にも効果がある。これにより、良好な品質の記録型光ディスク関連製品を市場に提供することが可能となる。
なお、上記実施の形態1ないし4では、光ディスク記録再生装置に適用したものを示したが、再生専用の光ディスク装置や、磁気ディスク装置等の再生系に用いてもよい。
また、PRML方式とレベル判別方式とにより2種類の2値化信号を得るようにしたが、レベル判別方式以外の方式により2値化信号を得るようにしてもよい。
以上のように、本発明にかかる光ディスク装置は、媒体の記録状態に依存するマーク歪率に応じて、データを復調する手段として、PRML信号処理方式とレベル判別方式とのいずれかを選択することができ、読み取り対象となる記録媒体に影響されることなく安定した再生品質が必要な場合に対して有用である。さらに、アシンメトリ率にも応じてデータ復調する手段を選択することにより、効果が高まる。
また、本発明にかかる光ディスク装置は、媒体の記録状態を、マーク歪率により把握するにことが可能であり、記録状態を検査、または、確認するような用途に適用できる。特に、重要なデータを保存する場合等に対して有用である。さらに、アシンメトリ率も併用することにより効果が高まる。
また、本発明にかかる光ディスク装置は、記録条件と関連が深いマーク歪率を検出する場合に、検出対象となるマーク幅と平均化数を設定することができるため、記録型光ディスクドライブや光ディスクレコーダーの記録性能を正確に把握し、製品開発の期間短縮と、安定した性能を保証できる記録型光ディスク製品を市場に提供することに有用である。さらに、アシンメトリ率も併用することにより効果が高まる。
また、本発明にかかる光ディスク装置は、媒体の記録状態に依存するマーク歪率に応じて、最尤復号におけるメトリック演算を最適化して、PRML信号処理方式の読み取り性能を向上させることができ、読み取り対象となる記録媒体の状態が劣悪な場合等の高精度な再生品質が必要な場合に対して有用である。さらに、アシンメトリ率も併用することにより効果が高まる。
さらに、本発明にかかる光ディスク装置は、長マーク幅の同期パターンを安定して検出することができ、媒体の記録状態に依存することなく高速かつ安定にデータ再生を行う必要がある用途に適している。
本発明の実施の形態1における、光ディスク装置の構成を示すブロック図である。 高次イクリップルフィルタの周波数特性の説明図である。 本発明の実施の形態1におけるオフセット補正手段8の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における位相同期制御手段9の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における位相同期制御手段9の位相誤差情報の検出原理を示す図である。 各種パーシャルレスポンス方式の周波数特性とMTF特性を示す図である。 本発明の実施の形態1における最尤復号手段15をビタビ復号器により実現する場合の動作原理を説明する状態遷移図である。 本発明の実施の形態1における最尤復号手段15をビタビ復号器により実現する場合の動作原理を説明するトレリス線図である。 本発明の実施の形態1におけるマーク歪率測定手段16の動作原理の説明図とタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態1におけるマーク歪率測定手段16の原理的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるマーク歪率測定手段16の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における、光ディスク装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における、光ディスク装置のマーク歪率測定手段を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における、光ディスク装置の長マーク部復調データ判別手段を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における、閾値制御情報67による最尤復号手段15の閾値制御を説明する図であり、正常状態における最尤復号手段15の閾値設定を説明する図である。 本発明の実施の形態2における、閾値制御情報67による最尤復号手段15の閾値制御の説明図であり、異常状態における最尤復号手段15の適応閾値設定を説明する図である。 本発明の実施の形態2における、閾値制御情報67による最尤復号手段15の閾値制御の説明図であり、異常状態における最尤復号手段15の局所適応閾値設定を説明する図である。 本発明の実施の形態3における、光ディスク装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における、光ディスク装置の仮想ゼロクロス幅検出手段の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における、光ディスク装置の長マーク長補正手段の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における、光ディスク装置のマーク歪率測定手段の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における、光ディスク装置の検出異常フラグ発生手段の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における、仮想ゼロクロス幅検出手段71と長マーク補正手段72の動作原理の説明図とタイミングチャートである。 本発明の実施の形態4における、光ディスク装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるピークエンベロープ検出手段76とボトムエンベロープ検出手段77の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるアシンメトリ率検出手段78の構成を示すブロック図である。 従来の光ディスク再生系の構成を示すブロック図である。 従来の光ディスク再生系の記録データ及び各機能ブロックでの出力信号波形の説明図であり、波形等化手段の出力信号を示す図である。 従来の光ディスク再生系の記録データ及び各機能ブロックでの出力信号波形の説明図であり、2値化判別時のサンプリング信号を示す図である。 従来の光ディスク再生系の記録データ及び各機能ブロックでの出力信号波形の説明図であり、PR(a,b,b,a)等化出力信号を示す図である。
符号の説明
1 光ディスク媒体
2 光再生手段
3 光ディスク再生波形
4 プリアンプ
5 波形等化手段
6 アナログ・デジタルコンバータ
7 再生デジタル信号
8 オフセット補正手段
9a 位相同期制御手段
9b クロック発振手段
10 位相同期ループ手段
11 再生クロック
12 レベル判別2値化手段
13 PRML信号処理手段
14 PR等化手段(FIRフィルタ)
15 最尤復号手段
16 マーク歪率測定手段
17 マーク歪率
18 デジタルデータ復調選択手段
19 復調2値化信号
20 オフセットレベル検出手段
21 オフセットレベル平滑化手段
22 減算手段
23 位相誤差情報検出手段
24 ゼロクロス情報検出手段
25 極性選択信号
26 ゼロクロス位置検出信号
27 極性反転手段
28 切り替え手段
29 マスク処理手段
30 位相誤差情報
31 ループフィルタ
32 マーク
33 極大値
34 極小値
35 ゼロクロス位置検出手段
36 ゼロクロス位置検出信号
37 ゼロクロス幅検出手段
38 マーク幅特定フラグ検出手段
39 11Tマーク検出フラグ
40 14Tマーク検出フラグ
41 11Tマーク極大値演算手段
42 11Tマーク極小値演算手段
43 14Tマーク極大値演算手段
44 14Tマーク極小値演算手段
45 11Tマーク極大値累積加算手段
46 11Tマーク極小値累積加算手段
47 14Tマーク極大値累積加算手段
48 14Tマーク極小値累積加算手段
49 11Tマーク極値平均化個数演算手段
50 14Tマーク極値平均化個数演算手段
51 11Tマーク検出停止フラグ発生手段
52 14Tマーク検出停止フラグ発生手段
53 11Tマーク検出停止フラグ
54 14Tマーク検出停止フラグ
55 11Tマーク極大値平均化手段
56 11Tマーク極小値平均化手段
57 14Tマーク極大値平均化手段
58 14Tマーク極小値平均化手段
59 11Tマーク極大値
60 11Tマーク極小値
61 14Tマーク極大値
62 14Tマーク極小値
63 11Tマーク歪率演算手段
64 14Tマーク歪率演算手段
65 極大値検出用ゲート信号
66 極小値検出用ゲート信号
67 閾値制御情報
68 長マーク部復調データ判別手段
69 閾値最適化情報
70 検出異常フラグ
71 仮想ゼロクロス幅検出手段
72 長マーク補正手段
73 マーク
74 極大値
75 極小値
76 ピークエンベロープ検出手段
77 ボトムエンベロープ検出手段
78 アシンメトリ率検出手段
79 アシンメトリ率
80 局所最大値検出手段
81 局所最小値検出手段
82 局所最大値累積加算手段
83 局所最小値累積加算手段
84 局所最大値平均化手段
85 局所最小値平均化手段
86 ピークエンベロープ
87 ボトムエンベロープ
88 振幅値検出手段
89 振幅差検出手段
90 除算手段
91 VCO

Claims (21)

  1. マークおよびスペースの発生確率がほぼ均等になるような記録符号のパターンによりデジタル記録されている光記録媒体から再生した光再生信号に対し、不完全なマーク形状の影響により発生する波形の歪率を測定する歪率測定手段と、
    高域雑音を抑制するために意図的な波形干渉を応用し、最も確からしい系列を推定することにより、前記デジタル記録されたデータを復調するPRML(Partial Response Maximum Likelihood;以下、PRMLと称す)信号処理手段と、
    任意のレベルで“0”と“1”との2値に判別を行うことにより前記デジタル記録されたデータを復調するレベル判別2値化手段と、
    前記該歪率測定手段により得られたマーク歪率に応じて、前記デジタル記録されたデータを復調する手段として、前記PRML信号処理手段および前記レベル判別2値化手段のいずれを用いるかを選択するデジタルデータ復調選択手段と、を備えた、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    前記デジタルデータ復調選択手段は、
    記録幅が長いマークに対する前記マーク歪率が、所定の値よりも小さい場合に、前記PRML信号処理手段を選択し、
    該マーク歪率が、所定の値よりも大きい場合に、前記レベル判別2値化手段を選択する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  3. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    前記光記録媒体から再生した光再生信号の出力振幅を強調するプリアンプと、
    該強調された信号の所定の周波数帯域を強調する波形等化手段と、
    該波形等化された信号を前記光再生信号のチャネルビット周波数に同期した再生クロックにより多ビットのデジタルデータにサンプリングするアナログ・デジタルコンバータと、
    該多ビットのデジタルデータが有するクロック成分の位相と同期するように前記再生クロックの発振周波数を制御する位相同期ループ手段と、
    前記多ビットのデジタルデータの振幅方向のオフセット成分を低減するように補正を行うことで、前記記録符号の極性のバランスが保たれる位置がゼロレベルとなるようにするオフセット補正手段と、をさらに備えるとともに、
    前記歪率測定手段は、
    前記オフセット補正手段の出力信号から、再生信号のゼロクロス位置を検出するゼロクロス位置検出手段と、
    該ゼロクロス位置の時間間隔を該再生クロック基準でカウントするゼロクロス幅検出手段と、
    任意のマーク幅で検出フラグを発生させるマーク幅特定フラグ生成手段と、
    該マーク幅特定フラグ生成手段により特定された区間における、振幅方向の絶対値の極大値を演算する極大値演算手段と、
    前記振幅方向の絶対値の極小値を演算する極小値演算手段と、を有し、
    前記極大値と極小値との差分もしくは比率から前記マーク歪率を測定する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  4. 請求項3に記載の光ディスク装置において、
    前記極小値演算手段は、ゼロクロス間の中点に近い所定の区間の最小値を検出することにより前記極小値を演算し、
    前記極大値演算手段は、前記極小値の検出範囲よりも広い区間の最大値を検出することにより前記極大値を演算する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  5. 請求項3に記載の光ディスク装置において、
    前記歪率測定手段は、
    前記極大値演算手段の出力を、所定の測定区間において累積加算する極大値累積加算手段と、
    前記極小値演算手段の出力を、所定の測定区間において累積加算する極小値累積加算手段と、
    所定のマーク側のゼロクロス幅の検出個数N(Nは正の整数)をカウントする極値平均化個数演算手段と、
    前記検出個数Nにより前記極大値累積加算手段の出力を平均化する極大値平均化手段と、
    前記検出個数Nにより前記極小値累積加算手段の出力を平均化する極小値平均化手段と、をさらに有する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  6. 請求項5に記載の光ディスク装置において、
    前記極値平均化個数演算手段の出力信号の検出個数が、測定目標である2のM乗(Mは正の整数)に等しい値になった場合に、検出停止フラグを発生させる検出停止フラグ発生手段をさらに有し、
    前記極大値平均化手段は、前記極大値累積加算手段の出力を前記2のM乗で平均化し、
    前記極小値平均化手段は、前記極小値演算手段の出力を前記2のM乗で平均化する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  7. 請求項3に記載の光ディスク装置において、
    前記歪率測定手段は、
    前記ゼロクロス幅検出手段により検出される複数のゼロクロス幅に基づいて、それぞれのゼロクロス幅毎に判別フラグを発生する判別フラグ発生手段と、
    該判別フラグにより選別された各々の極大値と極小値とを平均化することにより、各々のゼロクロス幅に依存したマーク歪率を測定するマーク歪率測定手段と、を有する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  8. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    前記PRML信号処理手段は、
    前記光再生信号に含まれる高域周波数成分を抑制できるような意図的な波形干渉を基準に、該光再生信号をパーシャルレスポンス(Partial Response)等化するためのパーシャルレスポンス等化手段と、
    該パーシャルレスポンス等化手段の出力信号に対し、最も確からしい系列を推定する最尤(Maximum Likelihood)復号手段とを有し、
    該パーシャルレスポンス等化レベルと、前記マーク歪率に応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、前記最尤復号手段における系列を推定するための最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  9. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    前記デジタルデータ復調選択手段は、
    所定の歪率A(Aは正の整数)と、該歪率Aより大きい所定の歪率B(Bは正の整数)とを判定基準として有し、
    前記マーク歪率が前記歪率Aよりも小さい場合は、前記PRML信号処理手段を選択するとともに、該PRML信号処理手段の最尤復号用スレッショルドレベルを前記パーシャルレスポンス等化レベルを基準に設定し、
    前記マーク歪率が、前記歪率Aよりも大きく、前記歪率Bよりも小さい場合は、前記PRML信号処理手段を選択するとともに、該PRML信号処理手段の最尤復号用スレッショルドレベルを前記記録符号のセンターレベルの近傍になるように設定し、
    前記マーク歪率が前記歪率Bよりも大きい場合は、前記レベル判別2値化手段を選択する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  10. 請求項3に記載の光ディスク装置において、
    前記マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調されたデジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とを比較し、記録幅が長いマークにおけるデジタル2値化信号同士が一致する割合を判断する長マーク部復調データ判別手段をさらに備え、
    該デジタル2値化信号同士が最も多く一致するように、前記最尤復号手段の最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  11. 請求項8に記載の光ディスク装置において、
    前記最尤復号手段は、
    請求項3に記載のマーク幅特定フラグ生成手段により記録幅が長いマークパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを前記マーク歪率に応じて補正を行う、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  12. 請求項5に記載の光ディスク装置において、
    前記歪率測定手段は、
    所定の個数の系列データにおいて、前記マーク歪率が大きく、マーク中央部において、記録符号のセンターレベルを再生信号が跨ぐことにより、前記極値平均化個数演算手段でカウントされたカウント数が該平均化個数を満たさなかった場合、検出異常であることを示す検出異常フラグを発生する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  13. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    マーク側のゼロクロス幅をカウントした結果が、1T(Tは記録チャネルビットの時間幅)である系列に対して、該ゼロクロス幅の一つ前後のゼロクロス幅を加算する仮想ゼロクロス幅検出手段と、
    該仮想ゼロクロス幅検出手段の出力信号が、該マーク歪率が大きく発生するパターン長と一致した場合に、その復調結果を長いマーク長の系列に置き換える長マーク補正手段と、をさらに備え、
    前記デジタルデータ復調選択手段は、
    ランレングス長が“2”以上であるような記録符号を用いて記録されているデジタル記録データを再生する場合に、請求項12に記載の検出異常フラグに応じて前記PRML信号処理手段と前記レベル判別2値化手段のいずれを選択するかを判断し、
    前記マーク歪率が大きすぎる場合は、前記レベル判別2値化手段の出力に対し前記仮想ゼロクロス幅検出手段および前記長マーク補正手段を適用した出力信号を選択する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  14. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    請求項3に記載のオフセット補正手段の出力信号のピークエンベロープを検出するためのピークエンベロープ検出手段と、
    前記オフセット補正手段の出力信号のボトムエンベロープを検出するボトムエンベロープ検出手段と、をさらに備え、
    前記デジタルデータ復調選択手段は、
    前記マーク歪率に加え、該ピークエンベロープ検出手段により検出されたピークエンベロープ値と、該ボトムエンベロープ検出手段により検出されたボトムエンベロープ値をも、判断基準に用いて、デジタルデータを復調する手段を決定する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  15. 請求項14に記載の光ディスク装置において、
    前記ピークエンベロープ検出手段は、
    前記オフセット補正手段の出力信号の所定のC個のサンプリング区間(Cは正の整数)における最大値を検出する局所最大値検出手段と、
    該局所最大値検出を連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の前記局所最大値検出手段の出力信号を累積加算する局所最大値累積加算手段と、
    該局所最大値累積加算手段の出力信号を前記D値で平均化する局所最大値平均化手段と、を有する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  16. 請求項14に記載の光ディスク装置において、
    前記ボトムエンベロープ検出手段は、
    前記オフセット補正手段の出力信号の所定のC個のサンプリング区間(Cは正の整数)における最小値を検出する局所最小値検出手段と、
    該局所最小値検出を連続してD回(Dは正の整数)繰り返して、その期間の前記局所最小値検出手段の出力信号を累積加算する局所最小値累積加算手段と、
    該局所最小値累積加算手段の出力信号を前記D値で平均化する局所最小値平均化手段と、を有する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  17. 請求項14に記載の光ディスク装置において
    前記ピークエンベロープ検出手段および前記ボトムエンベロープ検出手段の出力信号に基づいて光再生信号のアシンメトリ率を検出するアシンメトリ率検出手段をさらに備え、
    前記デジタルデータ復調選択手段は、デジタルデータを復調する手段として、該アシンメトリ率検出手段で検出された該アシンメトリ率が大きい場合、または、請求項3に記載の歪率測定手段により測定された前記マーク歪率が大きい場合は、前記レベル判別2値化手段を選択し、それ以外の場合は、前記PRML信号処理手段を選択する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  18. 請求項17に記載の光ディスク装置において、
    前記アシンメトリ率検出手段は、
    前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値との差分を演算する振幅値検出手段と、
    該ピークエンベロープ検出手段の出力値と該ボトムエンベロープ検出手段の出力値とを加算する振幅差検出手段とを有し、
    該振幅差検出手段の出力値を該振幅値検出手段の出力値で除算することにより前記アシンメトリ率を演算する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  19. 請求項14に記載の光ディスク装置において、
    請求項8に記載の最尤復号手段は、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率とに応じて、復調データが誤って復調されないレベルに、該最尤復号手段における系列を推定するための前記最尤復号用スレッショルドレベルを設定する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  20. 請求項14に記載の光ディスク装置において、
    前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に依存した前記最尤復号用スレッショルドレベルの設定により復調された前記デジタル2値化信号と、前記レベル判別2値化手段により復調された該デジタル2値化信号とを比較し、長いマークにおける復調データが一致する割合を判断する長マーク部復調データ判別手段を有し、
    その復調データが最も多く一致するように、該最尤復号用スレッショルドレベルの最適値を決定する、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
  21. 請求項19に記載の光ディスク装置において、
    前記最尤復号手段は、
    請求項3に記載のマーク幅特定フラグ生成手段により長いマーク幅のパターンと判別された系列に対して、前記最尤復号用スレッショルドレベルを、前記ピークエンベロープ検出手段の出力値と、前記ボトムエンベロープ検出手段の出力値と、前記マーク歪率に応じて補正を行う、
    ことを特徴とする、光ディスク装置。
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