JP2005090620A - すべり軸受、すべり軸受装置、並びにこのすべり軸受装置を備えたすべり軸受組立体及び建設機械 - Google Patents

すべり軸受、すべり軸受装置、並びにこのすべり軸受装置を備えたすべり軸受組立体及び建設機械 Download PDF

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Nobuyuki Hida
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茂行 櫻井
Hideki Akita
秀樹 秋田
Osamu Itsukida
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Abstract

【課題】異音の発生を抑制することができる軸受装置及びこれを備えた建設機械を提供する。
【解決手段】軸17と、この軸17を支承する軸受面16Aを有し、下側肉厚に対して上側肉厚を大きく形成し、潤滑油26を含浸した多孔質のブッシュ16と、このブッシュ16を保持する筒状のアームボス15と、ブッシュ16の軸方向両側にそれぞれ配置され、アームボス15と軸17との隙間に設けた遮油部材19及びダストシール20とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に装備される軸受装置及びこれを備えた建設機械に関し、さらに詳しくは、異音の発生を抑制することができるすべり軸受、すべり軸受装置、並びにこのすべり軸受装置を備えたすべり軸受組立体及び建設機械に関する。
建設機械等の掘削機械においては、駆動機構を動作させるために、その駆動機構を構成する各部材を相対的に回動又は揺動可能に連結し、シリンダその他のアクチュエータで駆動するように構成している。例えば、油圧ショベルの作業装置においては、ブームの先端にアームが連結されアームの先端にバケットが連結されるが、掘削作業の際にはアームシリンダ及びバケットシリンダをそれぞれ駆動させ、アームをブームとの連結部を中心として、またバケットをアームとの連結部を中心として回動又は揺動させることにより、土砂等を掘削するようになっている。これらの連結部は、軸とブッシュとを有する軸受装置を介して連結されている。
このような軸受装置の従来技術としては、焼結によって製造した円筒形状の多孔質ブッシュに潤滑油を含浸させたものがある(例えば、特許文献1参照。)。この軸受装置においては、軸とブッシュとが摺動する際にはその摩擦熱によってブッシュに含浸させた潤滑油が摺動面に滲出し、薄い油膜を形成して潤滑する。そして、軸とブッシュとの摺動が停止した際には、摺動面を潤滑した潤滑油は毛細管現象によりブッシュの気孔内に吸入され、再びブッシュに含浸される。これにより、軸とブッシュとの間に介在させるグリースが不要となり、またブッシュに含浸させた潤滑油の流動性は極めて低いことから潤滑油の流失を抑制することができ、その結果、低速・高面圧の環境下でも数年間以上の長期間に渡って無給脂で摺動させることが可能なようになっている。
特開平10−82423号公報
しかしながら、上記従来技術では以下のような課題が存在する。
すなわち、一般に焼結により製造した多孔質ブッシュは空孔が互いに連通しているため、ブッシュに含浸された潤滑油は重力により下方に引っ張られ、時間の経過と共にブッシュの下側に移行する。その結果、上記従来技術の軸受装置のように周方向に同肉厚であるブッシュの場合には、ブッシュの上側の潤滑油含浸量が下側に比べて減少し、ブッシュの上側における潤滑油の供給量が不足して摺動面の潤滑が十分に行われない可能性がある。
このような状態は、例えば上記従来技術の軸受装置をブームとアームとの連結部に装備した油圧ショベルにおいて、軸受装置への給脂作業を行う場合等に生じうる。通常、このような給脂作業等を行う際には、作業装置を折りたたんでアームを引き込み、バケットを接地させて安全な姿勢とした上で給脂作業を行うが、このような状態においては、アームやバケット等の自重によってアームがブームに対して微小に回動する場合がある。このとき、アームとブームとを連結する軸受装置においては、その構造上、潤滑油の含浸量が減少しているブッシュの上側の摺動面に面圧を生じながらブッシュと軸とが摺動することから、潤滑が十分に行われずに、軸受装置からきしみ音等の異音が発生する恐れがあった。
また、このような自重によるアームの動作によっては異音が発生しなかったとしても、次の掘削作業開始時にアームを駆動させた際にアームとブームとを連結する軸受装置から異音が発生する恐れがあった。
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、異音の発生を抑制することができるすべり軸受、すべり軸受装置、並びにこのすべり軸受装置を備えたすべり軸受組立体及び建設機械を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明のすべり軸受は、軸を支承する軸受面を有し、下側肉厚に対し上側肉厚を大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュを備えるものとする。
本発明においては、含浸油を含浸した多孔質のブッシュと軸とが摺動する際には、ブッシュと軸との間に発生する摩擦熱によってブッシュの気孔内に含浸されている潤滑油がブッシュと軸との摺動面に滲出する。これにより摺動面に油膜が形成され、その油膜によってブッシュと軸とは滑らかに潤滑する。一方、ブッシュと軸との摺動が停止した際には、摺動面を潤滑した潤滑油は毛細管現象によりブッシュの気孔内に吸入され、再びブッシュの気孔内に含浸される。
このとき、一般に焼結により製造した多孔質ブッシュは空孔が互いに連通しているため、ブッシュに含浸された潤滑油は重力により下方に引っ張られ、時間の経過と共にブッシュの下側に移行する。その結果、前述した従来技術の軸受装置のように周方向に同肉厚であるブッシュの場合には、ブッシュの上側の潤滑油含浸量が下側に比べて減少し、ブッシュの上側における潤滑油の供給量が不足して摺動面の潤滑が十分に行われない可能性がある。
このような状態は、例えば上記従来技術の軸受装置をブームとアームとの連結部に装備した油圧ショベルにおいて、軸受装置への給脂作業を行う場合等に生じうる。通常、このような給脂作業等を行う際には、作業装置を折りたたんでアームを引き込み、バケットを接地させて安全な姿勢とした上で給脂作業を行うが、このような状態においては、アームやバケット等の自重によってアームがブームに対して微小に回動する場合がある。このとき、アームとブームとを連結する軸受装置においては、その構造上、潤滑油の含浸量が減少しているブッシュの上側の摺動面に比較的大きな面圧を生じながらブッシュと軸とが摺動することから、潤滑が十分に行われずに、軸受装置からきしみ音等の異音が発生する恐れがあった。
また、このような自重によるアームの動作によっては異音が発生しなかったとしても、次の掘削作業開始時にアームを駆動させた際にアームとブームとを連結する軸受装置から異音が発生する恐れがあった。
これに対し、本発明においては、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュをその下側肉厚に対して上側肉厚が大きくなるように形成する。これにより、ブッシュの上側における潤滑油の含浸量を増大させることができ、その結果、ブッシュの上側でのブッシュと軸との摺動面への潤滑油の供給量を増大させて潤滑性を向上することができる。したがって、本発明の軸受装置を例えば油圧ショベルのブームとアームとの連結部に用いることで、上記したような給脂作業中の自重によるアームの動作時、又は掘削作業開始の際のアーム駆動時においても、きしみ音等の異音が軸受装置から発生するのを抑制することができる。
(2)上記目的を達成するために、また本発明のすべり軸受は、軸を支承する軸受面を有し、下側から上側に向かうに従って肉厚を暫次大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュを備えるものとする。
(3)上記目的を達成するために、また本発明のすべり軸受は、軸を支承する軸受面を有し、下側肉厚に対して上側肉厚を大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、このブッシュを保持するボス部材とを備えるものとする。
(4)上記目的を達成するために、また本発明のすべり軸受は、軸を支承する軸受面を有し、下側から上側に向かうに従って肉厚を暫次大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、このブッシュを保持するボス部材とを備えるものとする。
(5)上記目的を達成するために、本発明のすべり軸受装置は、軸と、この軸を支承する軸受面を有し、下側肉厚に対して上側肉厚を大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、このブッシュを保持するボス部材とを備えるものとする。
(6)上記目的を達成するために、また本発明のすべり軸受装置は、軸と、この軸を支承する軸受面を有し、下側から上側に向かうに従って肉厚を暫次大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、このブッシュを保持するボス部材とを備えるものとする。
(7)上記目的を達成するために、本発明のすべり軸受組立体は、上記(5)または(6)に記載のすべり軸受装置を油圧ショベルのブームとアームとの連結部に設けるものとする。
(8)上記目的を達成するために、本発明の建設機械は、上記(5)または(6)に記載のすべり軸受装置を油圧ショベルの多関節アームの連結部に設けるものとする。
本発明によれば、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュをその下側肉厚に対して上側肉厚が大きくなるように形成する。これにより、ブッシュの上側における潤滑油の含浸量を増大させることができ、その結果、ブッシュの上側でのブッシュと軸との摺動面への潤滑油の供給量を増大させて潤滑性を向上することができる。したがって、軸受装置からの異音の発生を抑制することができる。
以下、本発明のすべり軸受、すべり軸受装置、並びにこのすべり軸受装置を備えたすべり軸受組立体及び建設機械の一実施の形態を図1乃至図10を参照しつつ説明する。
図1は本発明のすべり軸受の一実施の形態を備えた油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
この図1において、1は走行体、2はこの走行体1上に旋回可能に搭載した旋回体、3はこの旋回体2上の一方側(図1中左側)に設けた運転室、4は上記旋回体2上の他方側(図1中右側)に設けたエンジン室、5は上記旋回体2上の運転室3側に設けた作業装置(多関節アーム)であり、油圧ショベルはこれら走行体1、旋回体2、運転室3、エンジン室4、及び作業装置5によって概略構成されている。
また、6は上記旋回体2に俯仰動可能に設けたブーム、7はこのブーム6駆動用のブーム用油圧シリンダ、8はブーム6の先端に回動可能に設けたアーム、9はこのアーム8駆動用のアーム用油圧シリンダ、10はアーム8の先端に回動可能に設けたバケット、11はこのバケット10駆動用のバケット用油圧シリンダであり、上記作業装置5はこれらブーム6、アーム8、バケット10、及び各油圧シリンダ7,9,11により構成されている。
これら作業装置5の構成部材であるブーム6、アーム8、バケット10は、それぞれすべり軸受装置によって相互に回動又は揺動可能に連結されている。図2はこれらのすべり軸受装置のうち、ブーム6とアーム8とを連結するすべり軸受装置12の内部構造を示す断面図である。
この図2において、15はアーム8のブーム6との連結部に設けたアームボス(ボス部材)であり、このアームボス15の内径側には後述のブッシュ16を嵌着するための嵌合穴が軸方向に形成されている。16はアームボス嵌合穴15Aに嵌着されたブッシュ、17はブーム6の先端に設けたブラケット18,18(図1も参照)に回転係止ボルト23により回転不能に固定され、ブッシュ16に摺動可能に挿通された軸、19,19はブッシュ16の両側面にそれぞれ配置された遮油部材、20,20はこれら遮油部材19,19をブッシュ16の両側面に当接させるように、アームボス15と軸17との隙間に圧入された一対のダストシールである。また、21,21はブッシュ15とブラケット18,18との隙間にそれぞれ設けたシム、22,22はこの隙間の外周側にそれぞれ装着されたOリングである。
上記軸17は、例えば鋼から構成され、浸炭焼入れ、高周波焼入れ、又は窒化等の熱処理を施したものである。なお、それ以外に、硬質クロムメッキ等のコーティング処理を施してもよい。また、軸17の材質は鋼に限定されるものではなく、鋳鉄、鋳鋼等、他の材質でもよい。
図3は本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュ16の断面形状を簡略的に示す、図2中III−III断面における断面図である。
この図3に示すように、ブッシュ16は円筒形状(断面略円形状)をしており、軸17挿通用の穴が偏心して設けられ、その内周面が軸17を支承する軸受面16Aを構成している。そして、ブッシュ16は下側の肉厚が薄くなるように形成されると共に、上側の肉厚が厚くなるように形成されている。このとき、最小肉厚と最大肉厚との比率は1:3〜8程度であるのが好ましい。これにより、ブッシュ16の上側半分の潤滑油含浸量を下側半分の潤滑油含浸量の2倍以上とすることができる。
なお、前記の遮油部材19及びダストシール20についても軸17挿通用の穴が偏心して設けられており、ブッシュ16と共にアームボス15の嵌合穴15A内に嵌着できるように形成されている。
図4はブッシュ16と軸17との摺動面の様子を示す、図3中A部の拡大図である。
この図4に示すように、ブッシュ16は例えば銅粉と鉄粉とから形成された多孔質複合焼結合金からなり、互いに連通した多数の気孔25を有している。これら気孔25内には潤滑油26が含浸されている。そして、ブッシュ16と軸17とが摺動する際には、その摺動によって発生する摩擦熱によりブッシュ16の気孔25内に含浸されている潤滑油26が摺動面に滲出し、油膜Mを形成する。この油膜Mによって、ブッシュ16と軸17とは滑らかに潤滑できるようになっている。
なお、本実施の形態ではブッシュ16を焼結により製造するようにしたが、これは、例えば円柱形状から穴を削り出して軸受面16Aを製作するような場合では、歩留まりが悪く、加工費が高い等のデメリットが発生するからである。また、焼結により製造することで、所望する型枠を製作してプレス成形することにより、後述の図5乃至図10に示すような任意の形状を容易に製造することができるからである。なお、このように焼結により製造したブッシュ16は、目的に応じて、色々な付加的処理(再圧縮、後処理等)を行い、精度・強度・硬さなどを向上するようにしてもよい。
次に、上記構成の本発明の軸受装置及びこれを備えた建設機械の一実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
油圧ショベルで掘削作業を行う際には、ブーム6とアーム8とを連結するすべり軸受装置12のブッシュ16と軸17とが摺動することによってブーム6とアーム8とが回動し、作業装置5が駆動される。このとき、ブッシュ16と軸17との摺動により発生する摩擦熱により、ブッシュ16の気孔25内に含浸されている潤滑油26がブッシュ16と軸17との摺動面に滲出し、油膜Mを形成する。この油膜Mによって、ブッシュ16と軸17とは滑らかに潤滑する。一方、ブッシュ16と軸17との摺動が停止すると、摺動面を潤滑した潤滑油26は毛細管現象によりブッシュ16の気孔25内に吸入され、再びブッシュ16に含浸される。
ここで、一般に本実施の形態のように焼結により製造したブッシュ16は空孔25が互いに連通しているため、このブッシュ16に含浸させた潤滑油26は重力により下方に引っ張られ、時間の経過と共に連通した空孔25を経てブッシュ16の下側に移行する。その結果、前述した従来技術の軸受装置のように周方向に同肉厚であるブッシュの場合には、ブッシュの上側の潤滑油含浸量が下側に比べて減少し、ブッシュの上側における潤滑油の供給量が不足してブッシュと軸との摺動面の潤滑が十分に行われない可能性がある。
このような状態は、例えば上記周方向に同肉厚であるブッシュを備えた従来技術の軸受装置をブーム6とアーム8とを連結するすべり軸受装置12に適用した油圧ショベルにおいて、作業装置5に装備される軸受装置への給脂作業を行う場合等に生じうる。通常、このような給脂作業等を行う際には、作業装置5を折りたたんでアーム8を引き込み、バケット10を接地させて安全な姿勢とした上で給脂作業を行うが、このような状態においては、アーム8やバケット10等の自重によってアーム8がブーム6に対して微小に回動する場合がある。このとき、すべり軸受装置12においては、その構造上、潤滑油26の含浸量が減少しているブッシュ16の上側(正確には軸受面16Aの上側)に比較的大きな面圧を生じながらブッシュ16と軸17とが摺動することから、潤滑が十分行われずに、すべり軸受装置12からきしみ音等の異音が発生する恐れがあった。また、このような自重によるアーム8の動作によっては異音が発生しなかったとしても、次の掘削作業開始時にアーム8を駆動させた際にすべり軸受装置12から異音が発生する恐れがあった。
これに対し、本実施の形態においては、潤滑油26を含浸した多孔質のブッシュ16をその下側肉厚に対して上側肉厚が大きくなるように形成する。これにより、ブッシュ16の上側における潤滑油26の含浸量を増大させることができ、その結果、ブッシュ16の上側でのブッシュ16と軸17との摺動面への潤滑油26の供給量を増大させて潤滑性を向上することができる。したがって、本実施の形態によれば、上記したような給脂作業中の自重によるアーム8の動作時、掘削作業開始の際のアーム8の駆動時においても、きしみ音等の異音がすべり軸受装置12から発生するのを抑制することができる。
さらに、このようにブッシュ16と軸17との摺動面の潤滑性を向上することができることにより、前述の従来技術の軸受装置においてはブッシュの上側における摩耗量が下側に対して多くなる可能性があったのに対し、そのような偏摩耗を防止することができる。またさらに、前述の従来技術の軸受装置においては本実施の形態のすべり軸受装置12のようにブッシュの上側に比較的大きな面圧を生じるような箇所に適用した場合には、摩耗速度が速くなる可能性があったのに対し、本実施の形態によれば摩耗速度を低減し、すべり軸受装置12の長寿命化を図ることが可能である。
なお、ブッシュ16の形状は前述の図3で示した断面略円形状に限られるものではなく、本発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。以下、この変形例を図5乃至図10を用いて説明する。
例えば図5に示すように、軸17挿通用の穴30Aを下方向に偏心して設けた断面略楕円形状のブッシュ30としてもよい。また、例えば図6に示すように、軸17挿通用の穴31Aを下方向に偏心して設けた断面略四角形状(但し、ここでは面取りしている)のブッシュ31としてもよい。また、例えば図7に示すように、軸17挿通用の穴32Aを下方向に偏心して設けた断面略台形状(下底より上底の長さが長い台形状)のブッシュ32としてもよい。また、例えば図8に示すように、軸17挿通用の穴33Aを下方向に偏心して設けた断面略六角形状のブッシュ33としてもよい。
また、例えば図9に示すように、軸17挿通用の穴34Aを下方向に偏心して設けた断面略扇形状(下方に向かって拡がった扇形状)のブッシュ34としてもよい。また、例えば図10に示すように、軸17挿通用の穴35Aを下方向に偏心して設けた断面略扇形状(上方に向かって広がった扇形状)のブッシュ35としてもよい。
以上説明したブッシュの変形例においても、ブッシュの上側における潤滑油の含浸量を増大させ、ブッシュと軸との摺動面の潤滑性を向上することができる。
また、以上説明してきた本発明の一実施の形態においては、本発明の軸受装置を作業装置5のブーム6とアーム8との連結部に用いた例を示したが、これに限らない。すなわち、例えばアーム8とバケット10との連結部や、各シリンダ7,9,11とブーム6、アーム8、バケット10との連結部、又は旋回体2とブーム6との連結部等、油圧ショベルの駆動状態によってはブッシュ上側の摺動面に比較的大きな面圧を生じるような状態となる箇所に、必要に応じて適用してもよい。それにより、上記一実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明のすべり軸受の一実施の形態を備えた油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。 本発明のすべり軸受装置の一実施の形態の内部構造を示す断面図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの断面形状を簡略的に示す、図2中III−III断面における断面図である。 本発明のすべり軸受装置の一実施の形態におけるブッシュと軸との摺動面の様子を示す図3中A部の拡大図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの変形例の断面形状を簡略的に示す断面図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの変形例の断面形状を簡略的に示す断面図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの変形例の断面形状を簡略的に示す断面図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの変形例の断面形状を簡略的に示す断面図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの変形例の断面形状を簡略的に示す断面図である。 本発明のすべり軸受の一実施の形態を構成するブッシュの変形例の断面形状を簡略的に示す断面図である。
符号の説明
5 作業装置(多関節アーム)
6 ブーム
8 アーム
12 すべり軸受装置
15 アームボス(ボス部材)
15A 嵌合穴
16 ブッシュ
16A 軸受面
17 軸
26 潤滑油
30 ブッシュ
31 ブッシュ
32 ブッシュ
33 ブッシュ
34 ブッシュ
35 ブッシュ

Claims (8)

  1. 軸を支承する軸受面を有し、下側肉厚に対し上側肉厚を大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュを備えたことを特徴とするすべり軸受体。
  2. 軸を支承する軸受面を有し、下側から上側に向かうに従って肉厚を暫次大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュを備えたことを特徴とするすべり軸受体。
  3. 軸を支承する軸受面を有し、下側肉厚に対して上側肉厚を大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、
    このブッシュを保持するボス部材と
    を備えたことを特徴とするすべり軸受。
  4. 軸を支承する軸受面を有し、下側から上側に向かうに従って肉厚を暫次大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、
    このブッシュを保持するボス部材と
    を備えたことを特徴とするすべり軸受。
  5. 軸と、
    この軸を支承する軸受面を有し、下側肉厚に対して上側肉厚を大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、
    このブッシュを保持するボス部材と
    を備えたことを特徴とするすべり軸受装置。
  6. 軸と、
    この軸を支承する軸受面を有し、下側から上側に向かうに従って肉厚を暫次大きく形成し、潤滑油を含浸した多孔質のブッシュと、
    このブッシュを保持するボス部材と
    を備えたことを特徴とするすべり軸受装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載のすべり軸受装置を油圧ショベルのブームとアームとの連結部に設けたことを特徴とするすべり軸受組立体。
  8. 請求項5または請求項6に記載のすべり軸受装置を油圧ショベルの多関節アームの連結部に設けたことを特徴とする建設機械。
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