JP4451276B2 - すべり軸受用グリス - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑油を気孔に含浸させた多孔質焼結合金ブッシュからなるすべり軸受用のグリスに関する。
ここで、建設機械、土木機械、搬送機械、扛重機械、工作機械、自動車等に代表される各種機械には、すべり軸受とこれに挿通されて周方向に回転摺動するように支持された軸とを有するすべり軸受組立体が用いられる場合がある。例えば建設機械の代表例である油圧ショベルの掘削装置は、走行体上の上部旋回体に連結されたブーム、このブームの先端に連結されたアーム、さらにこのアームの先端に連結されたバケットを有する。これらブーム、アーム、バケットの関節部分にも、回動支点となる軸を支持するすべり軸受を有したすべり軸受組立体が一般に用いられる。
この種のすべり軸受組立体には、鉄系焼結合金からなる多孔質ブッシュに高粘度の潤滑油を含浸させた含油焼結合金ブッシュを軸受として用いたものがある。この含油焼結合金ブッシュは、軸がブッシュに摺動する際に生じる摩擦熱によって含浸した潤滑油を膨張させつつ低粘度化させ、これにより摺動面に潤滑油を滲出させて薄い油膜を形成するものであり、優れた自己潤滑機能を発揮する(特許文献1等参照)。
特開平8−105444号公報
例えば、停止中の油圧ショベルの掘削装置をバケットが地面から離れた状態で放置しておくと、掘削装置の自重に起因してすべり軸受組立体の軸周りにモーメントが作用する。掘削装置は各関節を駆動する油圧シリンダの保持力によって姿勢を維持しようとするが、圧油の微少なリークによりシリンダ内圧が低下し、時間の経過とともに掘削装置の下がりモーメントに抗する力は減少してしまい、軸及び軸受間にすべりが生じることがある。
このとき、一般に含油焼結合金ブッシュの表面と相手材である軸の表面との接触面は“なじみ状態”にあるため、軸及び軸受間の実際の接触面積は一般の鉄ブッシュを用いた場合に比べて非常に大きい。ところが、互いの接触面積が増大すると二固体間に作用する凝着力が大きくなるため、非潤滑時(つまり静止時)においては含油焼結合金ブッシュと軸との間の見かけ上の摩擦力が増加する傾向にある。その結果、含油焼結合金ブッシュではすべり発生時に開放されるエネルギが増大するためにすべり軸受組立体に発生する振動も増大し、上記の例で言えばその振動が例えば掘削装置の他の部分に共振して発生する異音もそれだけ大きくなる恐れがある。この種の異音は機械の信頼性に関わるものではないものの、周辺の作業者や市民に不要な心理的影響や不快感を与えかねない。
また、上記従来技術では、軸とすべり軸受との摺動による摩擦熱によってすべり軸受に含浸させた潤滑油を滲出させるため、軸とすべり軸受が僅かにしか摺動しない微小揺動時等では、摩擦熱が生じ難いことから自己潤滑機能が十分に発揮されない可能性もある。
本発明の目的は、機械停止時に軸及び軸受のすべりに起因する異音を抑制し、かつ微小揺動時の潤滑性を十分に確保することができるすべり軸受用グリスを提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、潤滑油を気孔に含浸させた多孔質焼結合金ブッシュからなるすべり軸受と、このすべり軸受に挿通されて周方向に回転摺動するように支持された軸との間に供給するすべり軸受用のグリスであって、前記潤滑油よりも動粘度が低く前記軸の荷重によって滲み出て前記すべり軸受と前記軸との間に油膜を形成する基油を用い、少なくとも固体潤滑剤を添加してなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記基油の40℃における動粘度が10〜70mm/sでる。
)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記固体潤滑剤は、有機モリブデン、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、グラファイト、ナイロン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイトのうちの少なくとも1種を含む。
)上記(1)−(3)のいずれかにおいて、また好ましくは、極圧添加剤及び油性剤を添加する。
本発明によれば、すべり軸受と軸とが相対的に停止しているときでも、すべり軸受用グリスから滲み出る低粘度基油によってすべり軸受と軸との間に油膜が形成されるため、これが潤滑膜となってすべり軸受と軸との摩擦力を低下させ、異音発生を抑制する或いは発生する異音を小さくすることができる。
また、すべり軸受用グリスに含まれる固体潤滑剤がすべり軸受と軸との間に侵入するため、比較的低速で駆動するような場合でも十分な潤滑効果を確保することができる。
以下、図面を参照して本発明のすべり軸受用グリスの一実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態のすべり軸受用グリスを適用する機械の一例である油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
図1に示した油圧ショベルは、下部走行体1と、この下部走行体1上に旋回可能に搭載した上部旋回体2と、この上部旋回体2上の一方側(図1中左側)に設けた運転室3と、上部旋回体2上の他方側(図1中右側)に設けたエンジン室4と、上部旋回体2上の運転室3側に設けた掘削装置5とを備えている。
上記掘削装置5は、上部旋回体2に俯仰動可能に設けたブーム6と、このブーム6を俯仰動させるためのブーム用油圧シリンダ7と、ブーム6の先端に回動可能に設けたアーム8と、このアーム8を回動させるためのアーム用油圧シリンダ9と、アーム8の先端に回動可能に設けたバケット10と、このバケット10を回動させるためのバケット用油圧シリンダ11とを備えている。
これら作業装置5の構成部材であるブーム6、アーム8、バケット10、及び各油圧シリンダ7,9,11は、すべり軸受組立体12によって相互に回動可能に連結されている。実際には作業装置5に使用される各すべり軸受組立体は設置場所に応じて大きさや形状等が相違するが構成はそれぞれほぼ同様である。
図2はすべり軸受組立体12の内部構造を示す断面図である。
図2に示したすべり軸受組立体12は、ボス15と、このボス15の内部に焼き嵌めや冷却嵌め等といった収縮嵌めによって嵌着固定した多孔質焼結合金ブッシュからなるすべり軸受16と、このすべり軸受16に挿通されて周方向に回転摺動するように支持された軸22とを備えている。
すべり軸受16の両側には、すべり軸受16の両端面に対向するようにしてダストシール18,18が配置され、ボス15に圧入されている。また、ボス15の両側には、ボス15の両端面との間にそれぞれシム20,20を挟持するようにしてブラケット19,19が配置されている。ブラケット19,19とボス15との隙間は、その外周側に装着したOリング21,21によってシールされている。上記軸22は、ブラケット19、シム20、ダストシール18、すべり軸受16を貫通し、回転係止ボルト23によってブラケット19に対して係止されている。
軸22には、回転係止ボルト23の装着側とは反対側からすべり軸受16のほぼ中央部にすべり軸受用グリス24を供給するグリス給脂孔25が配設されている。グリス給脂孔25の一端には封止栓26が螺着されており、グリス給脂孔25内に充填されたすべり軸受用グリス24が封止栓26によって封止されている。このような構成によって、グリス給脂孔25に充填されたすべり軸受用グリス24がすべり軸受16と軸22との間に供給される。
上述したすべり軸受16は、例えば銅粉と鉄粉とで構成された多孔質複合焼結合金で形成されており、多数の気孔を有している。それら気孔には高粘性の潤滑油が含浸させてあり、すべり軸受16は、軸22と相対摺動しているときは自己潤滑機能によってすべり軸受用グリス24の供給がなくても十分に軸22との間の潤滑効果を発揮する。すべり軸受16の気孔率は例えば5〜30[vol%]程度であることが好ましい。気孔率が5[vol%]未満であると十分量の潤滑油が含浸せず、無給脂軸受としての機能が不十分となる恐れがある。一方、気孔率が30[vol%]よりも大きいとすべり軸受16の機械的強度が低下する。なお、銅粉や鉄粉の他の素材からなる複合焼結合金もすべり軸受16の材質として適用可能である。
すべり軸受16に含浸させる潤滑油には比較的動粘度の高い高粘性のものを用いる。この潤滑油は、軸22がすべり軸受16に摺動する際に生じる摩擦熱によって膨張して低粘度化し、これにより軸22とすべり軸受16との摺動面に滲出して薄い油膜を形成する。使用後は、温度低下に伴って収縮し毛細管現象によって再びすべり軸受16の気孔内に戻る。すべり軸受16は、こうした潤滑油の挙動によって優れた自己潤滑機能を発揮する。含浸させる潤滑油の動粘度は必ずしも限定されるものではないが、すべり軸受16に含浸させられることを前提として、含浸後、通常時において気孔内に留まらせることができ、かつ使用時に軸22との摩擦熱によって摺動面に滲出した後に温度低下に伴って再びすべり軸受16に戻ることができる範囲である必要がある。潤滑油の動粘度範囲を例示するなら、例えば25.5[℃]における動粘度の値が220〜1500[mm/s]程度のものであれば上記のような挙動を示し得ることが確認されている。
なお、すべり軸受16に含浸させる潤滑油には、鉱物油や合成油等を含めて一般に市販されているほとんどの潤滑油が使用でき、上記のような挙動を示し得る動粘度のものであればその組成は特に限定されない。但し、繊維質の増ちょう剤等を含有するグリスはすべり軸受16に含浸させることができないため除外される。
潤滑油をすべり軸受16に含浸させるには、まず潤滑油を加熱して粘度低化させ液状化させる。そして、液状化した潤滑油内にすべり軸受16を浸漬して真空雰囲気下で静置する。これにより、すべり軸受16の気孔内の空気が吸い出され、代わって潤滑油が気孔内に吸引される。このようにして気孔内に潤滑油を含浸させた上ですべり軸受16を空気中に取り出して室温になるまで放冷すると、潤滑油はすべり軸受16の気孔内で再び元の粘度に戻って流動性を失う。こうして潤滑油をすべり軸受16に含浸させその気孔内に留める。
すべり軸受16に含浸させる際の潤滑油の加熱温度は、特に限定されるものではなく使用する潤滑油の粘度に応じて変化するものであって、潤滑油が液状化する温度まで昇温させる。また、潤滑油へのすべり軸受16の浸漬時間及び真空度についても、特別に限定されるものではなく使用する潤滑油の粘度に応じるものであって、すべり軸受16の気孔が潤滑油で飽和されるまで浸漬する。動粘度が460[mm/s]の潤滑油を60〜80[℃]にまで加熱し、2×10−2[mmHg]の真空下で、すべり軸受16をこの潤滑油に浸漬させる場合を例に挙げると、この場合、通常は1時間程度ですべり軸受16の気孔が潤滑油で飽和する。
軸22は鉄鋼材等から構成されており、好ましくは、浸炭、高周波焼入れ、レーザ焼入れ、窒化等の処理を表面(外周面)に施した後、化成(例えばリン酸亜鉛、リン酸マンガン等)若しくは浸硫処理法により表面改質処理する。このように、Zn(亜鉛)、Mn(マンガン)、S(硫黄)等の極圧付与物質を用いて軸22の表面改質処理を行うことによってすべり軸受16内に含浸されている潤滑油との“ぬれ性”を向上させると、潤滑効果及びトライボロジ特性が向上する。なお、この限りにおいては、すべり軸受16の軸22との摺動面(すなわち内周面)についても、軸22の表面と同様、浸炭、焼入れ、窒化、浸硫処理法等により表面改質処理を施すと一層好ましい。例えば、すべり軸受16の軸22との摺動面に厚さ1[mm]〜3[mm]程度、好ましくは2[mm]程度の浸炭硬化層を形成すると、すべり軸受16の耐摩耗性がより向上する。
図3はすべり軸受16と軸22との界面付近を拡大し模式化して表した部分断面図である。
図3に示したように、すべり軸受16と軸22とが相対摺動すると、その際の摩擦熱によって、すべり軸受16の気孔30内に含浸されている高粘度の潤滑油31がすべり軸受16の内周面上に表出して薄い油膜32を形成する。この油膜32がすべり軸受16と軸22との間の摺動界面となって潤滑効果が発揮され、優れたトライボロジ特性が得られる。気孔30内に含浸された潤滑油31は流動性が極めて低いので、すべり軸受16と軸22が相対的な摺動を繰り返しても流失することが殆どない。その結果、潤滑油膜32は極めて長期に亘って安定的に供給され続ける。揺動駆動する軸22とすべり軸受16との間に発生するいわゆる“かじり現象”は両者間のミクロ的な金属接触によって引き起こされるが、これが図示したような微視的な“油だまり”(油膜32)の存在によって防止される。
図2に戻り、前述したグリス給脂孔25内のすべり軸受用グリス24は、潤滑油31よりも動粘度が低い基油、具体的には40[℃]における動粘度が10〜70[mm/s](好ましくは30〜70[mm/s])で軸22の荷重によって滲み出てすべり軸受16と軸22との間に油膜(後述)を形成する基油を用いており、かつ固体潤滑剤を添加してなっている。この基油は、例えば炭化水素系合成油の低粘度基油及び低粘度鉱物油等である。固体潤滑剤には、例えば、有機モリブデン、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、グラファイト、ナイロン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイトのうちの少なくとも1種が含まれる。また、このすべり軸受用グリス24には、その増ちょう剤として低粘度の基油に合ったもの、例えば金属石けん、ポリウレア樹脂、有機ベントナイト、シリカ、フッ素系樹脂等の少なくとも1種が加えられ、その他、通常の酸化防止剤や極圧剤、潤滑補助剤としての油性剤、また増粘剤等が必要に応じて添加される。
このように組成されたすべり軸受用グリス24は、基油に40[℃]における動粘度が10〜70[mm/s]のものを用いることによってすべり軸受16と軸22との相対摺動が一定時間以上停止している間における両者間の潤滑性を確保し、さらに固体潤滑剤を添加することによってすべり軸受16に対して軸22が微小揺動するような場合の両者間の潤滑性を確保する役割を果たす。すべり軸受用グリス24の基油の動粘度の範囲の根拠については後述する。
次に、本発明の一実施の形態に係るグリスを適用したすべり軸受組立体の動作及び作用を説明する。
先に図3で説明したように、すべり軸受16と軸22とが相対的に摺動すると、すべり軸受16の気孔30内に含浸されている潤滑油31がすべり軸受16の内周面に表出し薄い油膜32を形成する。このとき、すべり軸受16と軸22との間には、グリス給脂孔25からのすべり軸受用グリス24が介在し、すべり軸受用グリス24に混入された微粒子状の固体潤滑剤がすべり軸受16と軸22との間に入り込む。このようにして潤滑油31とともに固体潤滑剤がすべり軸受16と軸22との摺動面に侵入することにより、潤滑油31及び固体潤滑剤を含んだすべり軸受用グリス24からなる微細な層がすべり軸受16と軸22との摺動面に形成され、相対的に摺動するすべり軸受16と軸22との間で優れた潤滑効果を発揮する。
一方、機械の運転が停止する等してすべり軸受16と軸22との相対摺動が停止すると、摺動面で油膜32を形成している潤滑油31は温度低下に伴い毛細管現象によってすべり軸受16が有する多数の気孔30内に吸入される。このとき潤滑油31はすべり軸受16内に戻るのですべり軸受16と軸22との間にほとんど滲出していない状態となるが、図4に示したように、軸22からの荷重によってすべり軸受用グリス24から滲出する低粘度基油がすべり軸受16と軸受22との間に油膜35を形成する。これはすべり軸受用グリス24の基油粘度が10〜70[mm/s]と低く“ぬれ性”に優れているためである。図4は油膜35の状態を模式的に表すすべり軸受16と軸22の断面図である。
なお、一般に建設機械のすべり軸受に用いられるグリスは、高面圧下での性能を向上させるために基油粘度が比較的高い値に設定されるのが通常であるため、停止中の軸及び軸受間では潤滑膜が切れた状態となる。
ここで、油圧ショベルを一定時間以上停止する場合、一般には図1に示したように掘削装置5のバケット10を接地させた姿勢をとるが、図5に示したようにバケット10を地面から浮かせた状態で放置した場合、掘削装置5の自重に起因するモーメントがすべり軸受組立体12に作用する。掘削装置5は各油圧シリンダ7,9,11における圧油の保持力によって現状の姿勢を維持しようとするが、油圧駆動回路の圧油の微小なリークによってシリンダ内圧が低下すると、時間の経過とともに掘削装置5の下がりモーメントに抗する力が減少する。その結果、完全に停止状態にあるにも関わらず、すべり軸受16と軸22を相対的に摺動させようとする力が作用する。
このとき、仮にすべり軸受用グリス24を供給しない場合、一定時間以上相対的に静止した状態のすべり軸受16と軸22との間には油膜がほとんど存在しないことになる。含油焼結合金ブッシュであるすべり軸受16と軸22との接触面は“なじみ状態”と呼ばれる互いに凹凸の少ない平滑な状態にあり、真実の接触面積が単なる鉄ブッシュを用いた軸受組立体に比べて非常に大きくなる。一般には、このように2固体間の実際の接触面積が大きくなると、両者間に作用する凝着力が大きくなる。つまり、次に両者が相対的に摺動する際に凝着部分をせん断するのに必要なエネルギが大きくなり、見かけ上の摩擦力もそれだけ増大する。
したがって、すべり軸受組立体12に作用するモーメントがすべり軸受16と軸22との間に作用する最大静止摩擦力を超えるとそれまでに蓄えられたエネルギが一気に解放され、両者が相対的に所定距離摺動する。そして、このようにして生じるフレッティング現象によってすべり軸受16に発生する振動が掘削装置5に共振すると、思いがけず大きな異音が発生する場合がある。このフレッティング現象に起因して発生する異音は、バケット10が地面に到達するまで繰り返し生じ得る。
それに対し、本実施の形態においては、すべり軸受16と軸22とが相対的に停止しているときでも、図4で説明したようにすべり軸受用グリス24から滲み出る“ぬれ性”に優れた低粘度基油によってすべり軸受16と軸22との間に油膜35が形成されるため、これが潤滑膜となってすべり軸受16と軸22との摩擦力を低下させ、異音発生を抑制する或いは発生する異音を小さくすることができる。
また、すべり軸受16と軸22とが僅かにしか摺動しない微小揺動や極低速摺動をするような運転の際には、停止時に比べて高い面圧が発生するので、すべり軸受用グリス24の基油による油膜35ではこの摺動を潤滑するに十分な膜圧が得られない。しかも、この状況で発生する摩擦熱は微量であることから潤滑油31も十分には滲出しない場合がある。その結果、局所的な面圧が生じて軸22の表面又はすべり軸受16内周面に“かじり”等の局所的な摩耗・損傷及びこれに伴う異音が生じる恐れがある。
それに対し、本実施の形態においては、迅速にすべり軸受16と軸22との間にすべり軸受用グリス24に含まれる固体潤滑剤が侵入するために、比較的低速で駆動するような場合でも十分な潤滑効果を確保することができる。もちろん、それよりも高速で掘削装置5を駆動する場合は十分な摩擦熱が得られるために必要十分量の潤滑油31が滲出し、含油焼結合金ブッシュ本来の優れた潤滑効果が発揮される。
なお、見かけ上はすべり軸受16と軸22とが互いに静止していてもエンジンがかかっているときには、その振動がすべり軸受組立体12に伝達されることですべり軸受16と軸22との間に瞬間的に高い面圧が発生しており、かつ微視的には僅かながらにすべり軸受16と軸22との間にすべりが生じている。このように掘削装置5自体が動作していなくても、エンジン駆動時にはすべり軸受16と軸22が相対的に静止状態にないために前述した凝着力はほとんど生じず、この状態から掘削装置5を微小揺動させる場合にはフレッティング現象は生じ難い。またこの場合にはすべり軸受用グリス24に含まれる固体潤滑剤の作用も加わってすべり軸受組立体12の摺動動作は潤滑される。仮にフレッティング現象が生じたにしても、前述した凝着力が小さいために発生する異音は小さくなり、エンジン音に紛れる程度のものとなる。
ここで、本発明のすべり軸受用グリスと市販のグリスの組成及び性能試験の比較結果を図6に示す。
本願発明者等は、フレッティング現象の発生機構とこれに対するグリスの関係について検討し本試験を実施した結果、本発明のすべり軸受用グリスの基油の動粘度範囲を上述の範囲としている。
本試験では、一般に製造されるリチウムグリースと同様の方法によってベースグリースを製造し、製造したベースグリースに添加剤を混合して3本ロールミルによって混練処理した後、ちょう度をNLGI(National Lubricating Grease Institute)No.2グレード(ちょう度:265〜295)に調製して本発明のすべり軸受用グリスの試料1〜5を製造した。そして、これら試料1〜5の性能について市販品1〜3と比較した。
まず、試料1〜5はいずれも鉱物油を基油とし、増ちょう剤にLi、添加剤に極圧剤・防錆剤・有機Mo(固体潤滑剤)・油性剤を使用したものである。但し、試料1〜5に用いた基油はそれぞれ動粘度が異なり、40[℃]における試料1〜5の基油の動粘度の値[mm/s]はそれぞれ、10,22,32,46,68である。
対して、比較に用いた市販品1,2は、図1に示したような油圧ショベルの掘削装置のすべり軸受組立体に極一般に給脂されるものである。また市販品3は、基油粘度がさらに高く極圧性能の高いものである。ちょう度は市販品1〜3ともNLGI No.2グレードだが、市販品1〜3それぞれの基油(鉱物油)の動粘度の値[mm/s]は、143,93,430である。
以上の試料1〜5と市販品1〜3とを用いて耐荷重性能及び耐摩耗性能を試験した結果、試料1〜5とも、耐摩耗性能については市販品1,2と同等、耐荷重性能については同等かそれよりも良好な値を得た。特に試料4,5については耐荷重性能が3090[N]と高い値が得られた。なお、耐荷重性能試験は高速4球試験(1770[rpm]×10[sec])により、耐摩耗性納試験は高速4球試験(1220[rpm]×40[kgf]×75[℃]×1[hr])により実施した。
また、試料1〜5及び市販品1〜3を用いて摩擦係数を評価した。摩擦係数の評価方法は、試験片として、含油合金で形成された直径60[mm]の円盤、表面に高周波焼入れを施したφ4[mm]×6[mm](円盤との接触面:R=2[mm])のピンを用意し、円盤に対して各グリスを介してピンを往復摺動させた際に測定された摩擦係数の推移から判断したものである。試験条件は、摺動速度:180[mm/min]、摺動幅:10[mm]、ピンの円盤に対する押し付け荷重:1[kg]、グリス膜厚:0.2[mm]であり、摺動開始後所定時間経過時点から一定時間(ここでは5000回往復摺動する間)の摩擦係数を測定した。その測定結果を表すグラフを図7に示した。
本願発明者等は、この図7のグラフを基に、終始低い値のまま安定しているものを「○」、始めは低いが途中から高くなるものを「△」、終始高いものを「×」と評価した。その結果、基油粘度が著しく高い市販品3は×、試料1,2及び市販品1,2は△、市販品5は△〜○、市販品3,4は○と評価された。
また、実機における効果確認方法については、油圧ショベルの掘削装置の各すべり軸受組立体に試料1〜5及び市販品1〜3をそれぞれ給脂し、例えば図5のようにバケット10を地面から(例えば1[m]程度)浮かせた状態で停止させ、ブーム6とアーム8との間、アーム8とバケット10との間のすべり軸受組立体12のすべりに起因する異音が30分間に何度発生するかを測定した。その際、すべり軸受組立体12により大きなモーメントが作用するようにバケット10に約1tの錘を取り付けた。
本願発明者等は、上記のように実験を行った結果、異音発生回数が30回以下(平均1回/分以下)の場合を「◎」、60回以下(平均2回/分以下)の場合を「○」、90回以下(平均3回/分以下)の場合を「△」、120回以下(平均4回/分以下)の場合を「×」、120回以上(平均4回/分以上)の場合を「××」と評価した。その結果、市販品1〜3はいずれも「×」以下の評価であり、特に基油の動粘度が著しく高かった市販品3は市販品1,2に比べても好ましくない結果だったのに対し、試料1〜5については市販品1〜3を用いた場合よりも明らかに異音発生回数が減少した。
本性能試験の結果より、40[℃]における基油の動粘度が70[mm/s]程度以下のグリスを用いれば、市販のグリスよりも異音の発生を抑制することができることが分かった。一方、40[℃]での動粘度が10[mm/s]未満の油は特殊で一般的でないことから鉱物油では殆ど知られておらず合成油の一部には存在するものの、引火点が低くグリスの基油としては不適切であるため、基油粘度の下限値は10[mm/s]とすれば足りる。このように、40[℃]における基油の動粘度が10〜70[mm/s]のグリスを用いることにより、異音の発生を抑制することができることが分かった。中でも試料3〜5で良好な異音抑制効果が確認されていることから、特に異音抑制効果を得る上で好ましいのは、40[℃]における基油の動粘度が30〜70[mm/s]のグリスであった。
また、本性能試験では最初からすべり軸受組立体に各種グリスを給脂したが、初期段階では固体潤滑状態としておき、異音が発生した後に給脂した場合に異音が抑制されるかどうかを試験した結果、市販のグリスを給脂しても効果がなかったのに対し、本発明に係るグリスを給脂した場合には即座に異音発生現象が改善されることも確認できた。
なお、本発明においては、グリス自体の粘度は特に限定されるものではなく、あくまでグリスから滲み出る基油の動粘度を限定するものである。したがって、糊状に組成してすべり軸受組立体に対してヘラ等で塗布したりチューブ等によって注入したりするようにしても良いし、或いは溶剤で希釈してスプレー等によって噴き付けられるようにしても良い。
また、以上においては、油圧ショベルの掘削装置の関節部分に設けたすべり軸受に本発明のグリスを適用した場合を説明したが、その他にも、建設機械、土木機械、搬送機械、扛重機械、工作機械、自動車等に代表される各種機械の各所に用いられるすべり軸受に適用可能である。
本発明のすべり軸受用グリスを適用する機械の一例である油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。 本発明のすべり軸受用グリスを適用するすべり軸受組立体の内部構造を示す断面図である。 本発明のすべり軸受用グリスを適用するすべり軸受と軸との界面付近を拡大し模式化して表した部分断面図である。 本発明のすべり軸受用グリスから滲み出る油膜の状態を模式的に表すすべり軸受と軸の断面図である。 本発明のすべり軸受用グリスを適用する機械の一例である油圧ショベルの全体構造を表す側面図であり、バケットを地面から浮かせた状態を表した図である。 本発明のすべり軸受用グリスと市販のグリスの組成及び性能試験の比較結果を表す表である。 本発明のすべり軸受用グリスと市販のグリスの摩擦係数の測定結果を表すグラフである。
符号の説明
16 すべり軸受
22 軸
24 すべり軸受用グリス
30 気孔
31 潤滑油
35 油膜

Claims (4)

  1. 潤滑油を気孔に含浸させた多孔質焼結合金ブッシュからなるすべり軸受と、このすべり軸受に挿通されて周方向に回転摺動するように支持された軸との間に供給するすべり軸受用のグリスであって、
    前記潤滑油よりも動粘度が低く前記軸の荷重によって滲み出て前記すべり軸受と前記軸との間に油膜を形成する基油を用い、少なくとも固体潤滑剤を添加してなることを特徴とするすべり軸受用グリス。
  2. 請求項1に記載のすべり軸受用グリスにおいて
    前記基油の40℃における動粘度が10〜70mm/sでることを特徴とするすべり軸受用グリス。
  3. 請求項1又は2に記載のすべり軸受用グリスにおいて、前記固体潤滑剤は、有機モリブデン、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、グラファイト、ナイロン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイトのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とするすべり軸受用グリス。
  4. 請求項1−3のいずれかに記載のすべり軸受用グリスにおいて、極圧添加剤及び油性剤を添加したことを特徴とするすべり軸受用グリス。
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