JP2005084294A - 定着用弾性回転体及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置 - Google Patents

定着用弾性回転体及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】離型性、定着性、及び、耐摩耗性が良好であると共に、使用時に表面割れのない長期の使用に耐える耐久性に優れ、しかも、強い耐擦過性を有する定着用弾性回転体及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置を提供する。
【解決手段】基体1と、該基体1の表面に設けられたシリコーンゴムで構成される弾性層2と、該弾性層2の表面に設けられた光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層3と、を有する定着用弾性回転体10において、前記離型層3が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されたものとする。前記離型性の樹脂は、好ましくは、フッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものとし、そして、前記光触媒は、好ましくは、アナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、定着ローラ、定着無端ベルト等の定着用弾性回転体及びその製造方法並びにそれを有する電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来の複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等の定着装置においては、定着ローラ及び定着ベルトが使用されてきた。
図3は、従来の定着ローラを用いた電子写真方式の画像形成装置の説明図である。従来の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機及びレーザプリンタは、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザビーム等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110によって構成されている。
この電子写真方式を用いる画像形成装置100は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後にレーザビーム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することによりトナー像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そして、この記録紙107を定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110に通過させてトナー像を熱定着するように構成されている。
熱ローラ定着法は、ヒートローラ全体を所定温度に保持することができ、また、ヒートローラの熱容量が大きいので、プリント速度の高速化には適しているが、ヒートローラを所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要であり、しかも、ヒートローラ全体を加熱するのに電力消費が大きくなる、という問題があった。そこで、近年、省エネルギー化への活動が活発になされ、立ち上がり時間の短縮が検討されてきたが、その対策の一つとして、ヒーターにより熱せられたフィルム状のエンドレスベルトを介して、記録紙上のトナーを加熱するベルト方式の定着装置が提案された。
図4は、従来のベルト方式の定着装置の説明図である。図4に示されているように、従来のベルト方式の定着装置においては、加熱ローラ115と定着ローラ114とによって回転可能に設けた定着ベルト113、及び、前記定着ベルト113を介して前記定着ローラ114に接するように設けた加圧ローラ116を有するベルト方式の熱定着装置120が用いられている。このようなベルト方式の熱定着装置120は、加熱ローラ115で加熱された定着ベルト113と加圧ローラ116との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを定着ベルト113の熱により軟化させつつ加圧ローラ116で加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
このようなベルト方式の熱定着装置120においては、薄いフィルム状の定着ベルト113を直接加熱することになるので、電源投入後、その加熱部が短時間で所定の温度に達することができ、そのために、電源投入後の待ち時間を削減することができ、さらには、必要部分のみを加熱するので、電力消費も少ない、という利点がある。
従来の電子写真方式の画像形成装置は、内部に用紙上に転写されたトナー像を用紙に定着させる定着装置を有しており、その定着装置には、例えば、内部に熱源を有する定着ローラとその定着ローラに接する加圧ローラとが設けられている。そして、これらの定着ローラ及び加圧ローラとしては、基体上に弾性層を有するものが広く用いられている。かかる定着装置においては、トナー像が転写された用紙が、定着弾性回転体と加圧弾性回転体とで形成されるニップ部で該定着弾性回転により加熱されると同時に、これらの2つの弾性回転体によって加圧されながら、これらの2つの弾性回転体の回転により一方向に搬送される。このようにして、用紙に転写されたトナー像は、用紙と共に加熱及び加圧されることにより、その用紙に定着される。これらの弾性回転体は、図5に示すようなローラに限るものではなく、図6に示すような無端ベルトであってもかまわない。従来の電子写真方式の画像形成装置においては、定着ローラの代わりに、熱源により熱せられる定着ベルトが用いられることも多く、また、加圧ローラの代わりに加圧ベルトが用いられることも多い。
従来の定着ローラ、定着ベルト等の定着用弾性回転体においては、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属で形成された基体(芯金、無端ベルト)の上に弾性を持たせる弾性層が1層又は多層にわたって形成されている。これらの弾性層上には、弾性層を保護すると共に高い離型性(非汚染性、非粘着性)を有する離型層が被覆されている。これらの弾性層は、耐熱性に優れたシリコーンゴムで構成され、そして、これらの離型層は、フッ素樹脂等の離型性の樹脂で構成されている。
従来の定着用弾性回転体においては、その弾性層を構成するシリコーンゴム、及び、離型層を構成するフッ素樹脂等の離型性の樹脂は、それぞれ、離型性に優れているので、シリコーンゴムで構成される弾性層及びフッ素樹脂で構成される離型層を接着させることが難しいという問題があった。そこで、従来においては、予め、シリコーンゴムで構成される弾性層の表面にエポキシ樹脂系又はシランカップリング剤系のプライマーを塗布し、乾燥させた後に、フッ素樹脂分散体をコーティングしフッ素樹脂層を形成させるという方法が採用されたり、また、金属ナトリウムのナフタリン錯化合物溶液、アンモニア溶液等の溶液で処理したフッ素樹脂のチューブの内面にプライマー等を塗布した後、このフッ素樹脂のチューブの中にシリコーンゴムを注入し硬化接着させるという方法が採用されてきたが、長期間使用すると、弾性層上に形成された離型層が加圧により変形して弾性層と離型層との間に界面剥離が生じ易くなり、そのために、定着用弾性回転体の耐久性が低下するという問題があった。
また、金属ローラの外表面上に例えば石英粉末を混入したシリコーンゴムの弾性層を設けて加硫成型した後、その弾性層の表面から突出した石英粉末を研磨布により除去して多数の空孔を形成し、次いで、その上に離型層を形成して、該離型層を構成する樹脂を多数の空孔の中に進入させることによるアンカー効果により、弾性層と離型層との間の接着力を強固なものにした定着ローラ(特許文献1を参照。)が提案された。しかしながら、このような定着ローラにおける弾性層と離型層との間の接着力は、物理的手段によるものであるので弱く、そのために、その定着ローラの耐久性が不十分なものとなるという問題があった。
また、従来、弾性層と離型層とを接着剤で接着した定着ローラも提案されている。即ち、シリコーンゴムで構成される弾性層とフッ素系樹脂で構成される離型層とをフッ素樹脂含有ラテックスからなる接着剤を用いて接着した定着ローラが提案されており、そして、シリコーンゴムで構成される弾性層とフッ素系樹脂で構成される離型層とを付加反応型シリコーン自己接着シリコーンゴムからなる接着剤を用いて接着した定着ローラが提案されている。しかしながら、フッ素樹脂含有ラテックスからなる接着剤を用いて接着した定着ローラは、接着の安定性に欠けるという問題があり、また、付加反応型シリコーン自己接着シリコーンゴムからなる接着剤を用いて接着した定着ローラは、離型層を構成する材料として良好に使用できるフッ素系樹脂の種類が制限されるという問題があった。
近年、複写機、レーザービームプリンター等の高速化、使用される用紙の種類の多様化にともなって、使用中の定着用弾性回転体の汚れが問題になってきている。そして、基体、弾性層及び離型層を順次有する定着用弾性回転体基体は、基体上に離型層を直接製膜したタイプの定着用弾性回転体よりも、弾性層が間に入った分、表面側の硬さが柔らかくなるので、吸湿した用紙を定着すると、定着装置内で用紙にシワが寄り、そのために、離型層の表面を傷つけることがあり、また、用紙のエッジで離型層の表面を傷つけることがあり、それらの結果、定着装置のトナー定着能力を損なうという問題が発生している。
これらの問題を解決するために、フッ素樹脂層を厚膜化したり、また、定着用弾性回転体の表面を研磨して平滑化を図ったりしている。さらに、シリコーンゴムで構成される弾性層の表面にプライマー層を形成した後、このプライマー層の表面にフッ素樹脂層を形成し、そして、このフッ素樹脂層に平滑化処理をした定着ローラが提案されている。しかしながら、フッ素樹脂層を厚肉化していくと、離型層を構成するフッ素樹脂を焼成したときに、弾性層、プライマー層及び離型層の熱膨張率の違いにより、離型層が割れたり、離型層にシワが生じてしまうという問題があり、また、離型層を研磨するのに長時間かかるという問題もあった。さらに、離型層を高温で焼成する時や、定着用弾性回転体の使用時に、弾性層から発生する低分子量のシロキサン、シリコーンオイル等の揮発物質が離型層の表面に付着して離型層の離型性を低下させたり、また、揮発物質が離型層を通過する際に、離型層に小さなボイドを発生させてしまうという問題があった。
さらに、定着用弾性回転体の製造において、基体上にシリコーンゴムからなる弾性層を形成し、該弾性層の表面に184.9nmの波長を含む紫外線を照射した後、該弾性層を覆う表面層(離型層)を形成すること(特許文献2を参照。)が提案されているが、いまだに、実用に耐えられる密着強度を有する定着用弾性回転体が得られていないという問題があった。
特開平1−147576号公報 特開2000−267487号公報
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、離型性、定着性、及び、耐摩耗性が良好であると共に、使用時に表面割れのない長期の使用に耐える耐久性に優れ、しかも、強い耐擦過性を有する定着用弾性回転体及びその製造方法並びにそれを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、基体と、該基体の表面に設けられたシリコーンゴムで構成される弾性層と、該弾性層の表面に設けられた光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層と、を有する定着用弾性回転体であって、前記離型層が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されていることを特徴とする定着用弾性回転体である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記離型性の樹脂が、フッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記光触媒が、アナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンであることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、前記離型層が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線によって重畳照射されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれかに記載された発明において、前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮等の金属材料又はセラミックスで構成されるローラであることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれかに記載された発明において、前記基体が、(イ)金属フィルム、(ロ)高分子フィルム、(ハ)セラミックフィルム、(ニ)ガラス繊維強化フィルム、或いは、(ホ)これらのいずれか2種以上を複合化して得た複合フィルムで構成される無端ベルトであることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、基体上にシリコーンゴムを塗布して弾性層を形成し、該弾性層の表面に光触媒物質を含有する離型性の樹脂を塗布して離型層を形成した後、該離型層に、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線を照射することを特徴とする定着用弾性回転体の製造方法である。
請求項8に記載された発明は、請求項7に記載された発明において、前記離型性の樹脂が、フッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものであることを特徴とするものである。
請求項9に記載された発明は、請求項7又は8に記載された発明において、前記光触媒が、アナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンであることを特徴とするものである。
請求項10に記載された発明は、請求項7〜9のいずれかに記載された発明において、前記離型層に、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線を重畳照射することを特徴とするものである。
請求項11に記載された発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の定着用弾性回転体を有することを特徴とする画像形成装置である。
(1)請求項1,5,6、7に記載された発明によれば、光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されるので、離型層の表面に反応性の高い−OH基が生成され、そのために、離型層が強い耐擦過性を有したものとなり長期の使用に耐え得るものとなり、よって、離型性、定着性、及び、耐摩耗性が良好であると共に、耐擦過性を有し、しかも、有使用時に表面割れのない、長期の使用に耐える耐久性に優れた定着用弾性回転体を提供することができる。
(2)請求項2,8に記載された発明によれば、離型層がフッ素樹脂、フッ素ゴム又はシリコーンゴムで構成されているので、耐熱性及び離型性がいっそう向上したものとなる。
(3)請求項3,9に記載された発明によれば、光触媒がアナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンであるので、光触媒効果が十分に発揮されて、離型層の表面に反応性の高い−OH基が生成されやすくなり、そのために、離型層の耐擦過性がいっそう強くなると共に、耐摩耗性、離型性、及び、定着性が良好となる。
(4)請求項4,10に記載された発明によれば、離型層が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線によって重畳照射されるので、紫外線照射の時にその照射効果が加速され、そのために、離型性、定着性、耐摩耗性及び耐擦過性による効果が速やかに達成される。
(5)請求項11に記載された発明によれば、請求項1〜6のいずれかに記載の定着用弾性回転体を有しているので、画像むらの生じない耐久性に優れた画像形成装置を低コストで提供することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す定着用弾性回転体(定着ローラ)の断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。図2は、本発明の他の一実施の形態を示す定着用弾性回転体(定着ベルト)の断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。
図1において、10は、定着用弾性回転体(定着ローラ)である。定着用弾性回転体(定着ローラ)10は、基体1と、該基体1の表面に設けられたシリコーンゴムで構成される弾性層2と、該弾性層2の表面に設けられた光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層3と、を有している。そして、前記離型層3は、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されている。かかる定着用弾性回転体(定着ローラ)10は、基体1の上にシリコーンゴムを塗布して弾性層2を形成し、該弾性層2の表面に光触媒物質を含有する離型性の樹脂を塗布して離型層3を形成した後、該離型層3に、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線を照射することによって製造される。このように、光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層3が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されると、離型層3の表面に反応性の高い−OH基が生成されるので、離型層3が強い耐擦過性を有したものとなり長期の使用に耐え得るものとなり、よって、離型性、定着性、及び、耐摩耗性が良好であると共に、耐擦過性を有し、しかも、有使用時に表面割れのない、長期の使用に耐える耐久性に優れた定着用弾性回転体(定着ローラ)10を提供することができる。
図2において、20は、定着用弾性回転体(定着ベルト)である。定着用弾性回転体(定着ベルト)20は、基体11と、該基体11の表面に設けられたシリコーンゴムで構成される弾性層12と、該弾性層12の表面に設けられた光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層13と、を有している。そして、前記離型層13は、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されている。かかる定着用弾性回転体(定着ベルト)20は、基体11の上にシリコーンゴムを塗布して弾性層12を形成し、該弾性層12の表面に光触媒物質を含有する離型性の樹脂を塗布して離型層13を形成した後、該離型層13に、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線を照射することによって製造される。このように、光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層13が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されると、離型層13の表面に反応性の高い−OH基が生成されるので、離型層13が強い耐擦過性を有したものとなり長期の使用に耐え得るものとなり、よって、離型性、定着性、及び、耐摩耗性が良好であると共に、耐擦過性を有し、しかも、有使用時に表面割れのない、長期の使用に耐える耐久性に優れた定着用弾性回転体(定着ベルト)20を提供することができる。
本発明における「低圧水銀灯紫外線」は、可視光線より波長が短くX線より波長が長い電磁波をいう。紫外線を照射するには、一般的に、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、又は、低圧水銀灯が用いられる。高圧水銀灯やメタルハライドランプは、365nmの波長を代表とする近紫外線領域の近紫外線を発光する。低圧水銀灯は、上記近紫外線よりさらに波長の短い184.9nm及び253.7nmの波長を代表とする短波長紫外線を発光する。紫外線が物質に照射されると、その物質に様々な影響をおよぼす。前記「近紫外線」をポリマーに照射すると、ポリマーが硬化する。「近紫外線」を弾性層に照射すると、弾性層の劣化や硬度変化という障害を引き起こすだけであり、その離型層を持った定着用弾性回転体は離型層の割れ(クラック)や剥離等が発生する。
前記短波長紫外線については、短波長紫外線が照射された対象を殺菌して表面洗浄すること、及び、場合によっては粘着を防止することが知られている。次に、この短波長紫外線を前記弾性層に照射する影響について、特に、短波長紫外線の中でも低圧水銀灯で得られる184.9nm及び253.7nmという代表的な波長の短波長紫外線を弾性層に照射する影響について説明する。ここでは、弾性層を構成する材料は、シリコーンゴムとする。
短波長紫外線が弾性層に照射されると、その紫外線の1部は一般的作業環境中に有る酸素に吸収される。波長184.9nmの紫外線は、酸素に対し、酸素分子の結合エネルギーより高いエネルギーを与えて、以下に示す反応で酸素を活性酸素に分解する。
2 +184.9nm→O+O(分解)
このようにして生成した活性酸素は、さらに、酸素と結びついて以下に示す反応でオゾンを発生する。
O+O2 →O3 (オゾンの生成)
前記反応において生成されたオゾンもそのままでは自然に酸素や活性酸素に分解され再び上記反応に寄与することとなる。また、波長253.7nmの紫外線は、オゾンに良く吸収され、以下に示す反応でオゾンを分解して酸素と活性酸素Oに分解する。
3 →O2 +O(オゾンの分解)
即ち、一般に市販されている低圧水銀灯で得られる代表的な波長184.9nm及び253.7nmの短波長紫外線を照射すると、酸化作用を有する活性酸素が照射環境中に発生する。但し、253.7nmの短波長紫外線は、単独では、オゾンの存在下でない限り酸化作用を有する活性酸素の発生は考えられない。
一方、酸素に吸収されなかった短波長紫外線の一部は、離型性の樹脂で構成される離型層に吸収される。184.9nm及び253.7nmという波長を持つ短波長紫外線のエネルギーは、フッ素樹脂等の離型性の樹脂におけるC−C及びC−F結合エネルギーより大きいので、この短波長紫外線をフッ素樹脂等の離型性の樹脂に照射すると、フッ素樹脂等の離型性の樹脂の一部は解離し分解される。
したがって、波長184.9nmの短波長紫外線を離型層に照射すると、発生する活性酸素及びフッ素樹脂等の離型性の樹脂の解離及び分解により、例えば、フッ素樹脂の−CF3 Fが反応性の高い−OH基等に置き換られると考えられる。実際、フッ素樹脂で構成される離型層に波長184.9nmの短波長紫外線を照射すると、照射前と比較してその離型層表面のC原子が減少しO原子が増加することが確認されている。また、短波長紫外線の照射の簡便な効果の確認は、短波長紫外線を照射していない表面及び短波長紫外線を照射した表面にそれぞれ水滴をたらして、水の濡れ性を目視で観察することにより、行われる。短波長紫外線を照射していない表面は、水に濡れにくく水をはじくが、短波長紫外線を照射した表面は、水に良く濡れて表面改質されたことがわかる。このように、少なくとも184.9nmの波長を含む短波長紫外線をフッ素樹脂等の離型性の樹脂で構成される離型層に照射すると、その離型層の表面を耐擦過性の高い表面に改質することができる。この方法では、離型層に2次障害は発生せず、また、この方法で製造された定着用弾性回転体は耐摩耗性、離型性及び定着性が良好である。
次に、ベルト状の定着用弾性回転体20について述べる。ベルト状の定着用弾性回転体の場合も、画像の定着を行うために、未定着画像のトナーを記録材上に加熱、圧着するものであるが、十分な定着を行うには未定着画像のトナーを溶融させ記録材に固着させるための十分な熱量が必要である。但し、ベルト状の定着用弾性回転体の場合は、ベルト自体が変形可能であることから、ローラとは違って、ニップ領域を確保するために、大径化したり低硬度ゴムを使用したりする必要がなく、熱伝導率は低くても差し支えない。熱伝導率を高くするために弾性層のシリコーンゴムに熱伝導性フィラーを配合すると、シリコーンゴムの引張強度や引き裂き強度が低下する場合には、ベルト状基体を追従して繰り返し大きく変形する弾性層にはかえって不利益となる。一般にベルト状の定着用弾性回転体に使用される弾性層の厚みは、1mm未満であり、通常、0.02〜0.5mmまでの範囲あり、弾性層全体の平均の熱伝導率は、0.6×10-3cal/cm・sec・℃未満である。本発明においては、定着用弾性回転体は、ベルト形状をとる場合にも、その定着用弾性回転体の弾性層は、弾性層の中の場所によって、その熱伝導率が異なっていてもよく、例えば、多層であることも許される。
本発明においては、離型層3を構成する離型性の樹脂は、好ましくは、フッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものであるが、本発明の目的に反しないかぎり、これら以外の離型性の樹脂であってもかまわない。このように、離型層3を構成する離型性の樹脂がフッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものであると、耐熱性及び離型性がいっそう向上したものとなる。
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等任意のものが選択でき、それらの材料の2種以上の混合物として用いてもよい。これらの材料の形態としては、ディスパージョン、粉体等のいずれでもよく、また、チューブ状等に成形されていてもよい。耐熱性や離型性の観点から、PTFE、PFA、FEPのいずれか、あるいはその2種以上の混合物がより好ましく用いられる。
フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、四フッ化エチレン−パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系フッ素ゴム、フルオロポリエーテル等を挙げることができる。これらのフッ素ゴムは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができるが、さらに、フッ素ゴムに、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂を少量(一般に、30重量%以下の割合)添加することもできる。
シリコーンゴムとしては、HTV(高温硬化型)、LTV(低温硬化型)、RTV(室温硬化型)のいずれを用いてもよいが、平滑な表面が得られ、良好な定着画像が得られる点で、特にRTV型シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムの化学構造としては、ジメチルシリコーン、フロロシリコーン、メチルフェニルシリコーンなどがあり、いずれを用いてもよいが、特に耐油性と高耐久性を付与するため、フロロシリコーンまたはメチルフェニルシリコーンを単独で用いるか、あるいは両者を併用することが好ましい。
これらのそれぞれの材料からなる離型層3それぞれの厚みは、用途や設置する定着装置の構造、目標とする弾性、用いる材料の硬度、弾性層の硬度、摩耗耐久性等を勘案して適宜設定されるが、一般的には5〜300μmに設定される。また、上記照射を行なった後、離型層を形成する以前にプライマー層を形成することもできる。このプライマー層は本発明にいう接着層に相当する。プライマーとしては接着力が強く金属−有機物の接着に使用される市販のシランカップリング剤あるいはチタンカップリング剤・フッ素樹脂含有プライマーを用いることができる。
本発明においては、離型層3に含有される光触媒は、好ましくは、アナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンである。このように、離型層3に含有される光触媒がアナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンであると、光触媒効果が十分に発揮されて、離型層の表面に反応性の高い−OH基が生成されされやすくなり、そのために、離型層の耐擦過性がいっそう向上すると共に、耐摩耗性、離型性、及び、定着性が良好となる。
本発明においては、離型層3は、好ましくは、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線によって重畳照射される。このように、離型層3が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線によって重畳照射されると、紫外線照射の時にその照射効果が加速され、そのために、離型性、定着性、耐摩耗性及び耐擦過性による効果が速やかに達成される。
本発明においては、基体1は、例えば、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮等の金属材料又はセラミックスで構成されるローラである。また、本発明においては、基体1は、(イ)金属フィルム、(ロ)高分子フィルム、(ハ)セラミックフィルム、(ニ)ガラス繊維強化フィルム、或いは、(ホ)これらのいずれか2種以上を複合化して得た複合フィルムで構成される無端ベルトであってもよい。上記高分子フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリカーボネイト類、ポリイミド類、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー類、ナイロン等のポリアミド類、ポリスチレン、ポリアクリル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリ酢酸セルロース類等のセルロース変性物類、ポリサルホン類、ポリキシリレン類、ポリアセタール類等の樹脂で構成されるシート状又はクロス状成形物等をあげることができ、さらには、汎用高分子シートにフッ素系、シリコーン系、架橋性ポリマー等の耐熱樹脂層を積層して得られた高分子複合化体をあげることができる。このような高分子フィルムは、金属、セラミックス等で形成される耐熱層と複合化してもよい。また、粒状、針状、繊維状等のカーボンブラック、グラファイト、アルミナ、シリコン、カーバイト、ボロンナイトライド等の熱伝導性向上剤を高分子フィルムに含有させたり、必要に応じて、導電化剤、帯電防止剤、磁性体、剥離剤、補強剤等の添加剤を高分子フィルムに含有させるか、或いは、それらの添加剤を高分子フィルムの表面に適用してもよい。さらに、上記の高分子フィルムの他に、例えばコンデンサー紙、グラシン紙等の紙類や、セラミックス系フィルムや、ガラス繊維でクロス状に成形したガラス繊維フィルムや、ステンレスフィルムや、ニッケルフィルム等の金属フィルムを使用することができる。
弾性層2の材料として使用するシリコーンゴムには、汎用のものが使用でき、例えば、メチルシリコーンゴム、ビニルメチルシリコーンゴム、フェニルメチルシリコーンゴム、フッ化シリコーンゴム等の耐熱性合成ゴムをあげることができ、これらの1種類もしくは2種類以上の混合系のシリコーンゴムに、硬度、反発弾性率、圧縮永久歪、熱伝導率、引張強度、引裂強度の調整のために、充填剤を適宜配合することができる。シリコーンゴムの原料については、特別な制限はなく、例えば、RaSiOxで示される。但し、式中、Rは、(イ)メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等アルキル基、(ロ)ビニル基、アリル基等のアルケニル基、(ハ)フェニル基、トリル基等のアリール基、或いは、(ニ)これらの基の炭素原子に結合する水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等から選択される同一又は異種の非置換又は置換の1価炭化水素とすることができる。但し、この際、Rの80モル%以上がメチル基であって、0.1〜0.5モル%がビニル基であるものがよく、また、25℃における粘度が100cS以上、好ましくは、1,000cS以上であるオルガノポリシロキサンをベースとするものである。
さらに、弾性層2の材料として使用するシリコーンゴムは、有機過酸化物等の架橋剤を配合したものがよい。架橋剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ブチルパーオキシ−2−オクチルヘキサネート、2,5−ジメチル−2,5ジベンゾイルパーオキシヘキサン、ブチルパーオキシラウレート、シクロヘキサンパーオキサイド、ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、及び、パーオキシアリルカーボネートがあるが、このシリコーンゴム組成物は、アルケニル基等の脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサンと、分子中に珪素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するハイドロジエンポリシロキサンと、塩化白金酸、白金系錯体又は塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、オレフィン、ビニルシロキサンとの錯塩等からなる白金触媒と、からなる付加反応型としてもよい。使用できる充填剤としては、カーボンブラック、タルク、マイカ、カオリン、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、りん酸マグネシウム、黒鉛、窒化ケイ素、窒化ホウ素(ボロンナイトライド)、窒化チタン、二硫化モリブデン、ハドロタルサイト、金属粉等の無機充填剤、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン等の有機充填剤等が使用でき、これら1種類又は2種類以上の混合系でシリコーンゴム100重量部当り、通常、5〜100重量部の割合で使用できる。
これらのそれぞれの材料からなる弾性層2それぞれの厚みは、定着装置の構造、目標とする弾性、及び、目的とする熱伝導性を勘案して適宜設定される。その厚みは、必要なニップ形成に十分な厚みであれば特に限定するものではない。
本発明の画像形成装置(図3,4を参照。)によれば、請求項1〜6のいずれかに記載の定着用弾性回転体10,20を有しているので、画像むらの生じない耐久性に優れた画像形成装置を低コストで提供することができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
サンドブラストで粗面化したアルミニウムよりなる芯金の表面を耐熱タイプの金属用プライマーを塗装して塗布層を形成し、この塗布層を150℃で10分間焼き付けてプライマー層を形成した。このプライマー層の表面上に、シリコーンゴム[東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製、DY35−363(熱伝導率:0.8×10-3cal/cm・sec・℃)]を含有する塗料を塗布して塗布層を形成し、この塗布層を構成するシリコーンゴムを加硫(硬化)させて弾性層とした後、その弾性層を、厚みが0.2mmになるまで、円筒研削盤にて研削した。そして、この弾性層上にシランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、DY39−067)をスプレー塗布し、乾燥させてシランカップリング剤による塗布膜を形成した。次に、フッ素樹脂粉体塗料100重量部に光触媒物質としてアナターゼ型酸化チタン1重量部を加え、これを前記シランカップリング剤による塗布膜上に粉体塗装して20μm厚の粉体塗装層を形成した後、この粉体塗装層に加熱処理を施して、フッ素樹脂粉体を焼成し、溶融させ、冷却硬化させることにより、直径40mmのローラとした。続いて、このローラの離型層に、184.9nmの光を発光する低圧水銀灯[セン特殊光源社製、高純度合成石英低圧水銀ランプEUV200NS−7(出力200W)]を用いて、短波長紫外線を照射して定着用弾性回転体(定着用ローラ)を得た。この際、短波長紫外線の照射は、0mJ/cm2 、200mJ/cm2 、1200mJ/cm2 、でそれぞれ行われ、それぞれの積算光量の違いに応じて3種の定着用弾性回転体(定着用ローラ)を得た。また、上記シランカップリング剤をスプレー塗布することなく低圧紫外線の光を照射された弾性層上に直接フッ素樹脂を粉体塗装させ、そのようにシランカップリング剤をスプレー塗布をしないことを除いては、上記複数の定着ローラそれぞれと同じ条件で作成された、可視光乃至赤外光線有無の6本定着用弾性回転体(定着用ローラ)を得た。
(実施例2)
ポリイミドベルト上に市販の耐熱タイプのプライマーをスプレー塗布して塗布層を形成し、この塗布層を180℃で10分間焼き付けてプライマー層を形成した。このプライマー層の表面上に、シリコーンゴム[東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製、DY35−363(熱伝導率:0.8×10-3cal/cm・sec・℃)]を含有する塗料を塗布して塗布層を形成し、この塗布層を構成するシリコーンゴムを加硫(硬化)させて0.2mm厚の弾性層を形成した。そして、この弾性層上にシランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、DY39−067)をスプレー塗布し、乾燥させてシランカップリング剤による塗布膜を形成した。次に、フッ素樹脂粉体塗料100重量部に光触媒物質としてアナターゼ型酸化チタン1重量部を加え、これを前記シランカップリング剤による塗布膜上に粉体塗装して20μm厚の粉体塗装層を形成した後、この粉体塗装層に加熱処理を施して、フッ素樹脂粉体を焼成し、溶融させ、冷却硬化させることにより、直径40mmのベルトとした。続いて、このベルトの離型層に、184.9nmの光を発光する低圧水銀灯[セン特殊光源社製、高純度合成石英低圧水銀ランプEUV200NS−7(出力200W)]を用いて、短波長紫外線を照射して定着用ベルトを得た。この際、短波長紫外線の照射は、0mJ/cm2 、200mJ/cm2 、1200mJ/cm2 、でそれぞれ行われ、それぞれの積算光量の違いに応じて3種の定着用ベルトを得た。また、上記シランカップリング剤をスプレー塗布することなく低圧紫外線の光を照射された弾性層上に直接フッ素樹脂を粉体塗装させ、そのようにシランカップリング剤をスプレー塗布をしないことを除いては、上記複数の定着ベルトそれぞれと同じ条件で作成された、可視光乃至赤外光線有無の6種の定着用ベルトを得た。
以上、実施例1,2で得られた定着用弾性回転体における離型層の耐擦過性を評価し、そして、耐久性を評価した。耐擦過性の評価は、次のとおりとした。
(耐擦過性の評価方法)
試験機(リコー社製、IPSiO 8200)にA4紙6万枚を通紙した後に、離型層の傷のつきかたの程度評価を目視又は顕微鏡観察にて行った。その際、実用上問題のないものを ○とし、そして、実用上問題のあるものを×とした。
(耐久性の評価方法)
耐久テストは、定着ローラ又は定着ベルトを加熱加圧しながらから回しすることができる試験機(リコー社製)で評価した。その際、200℃、20kg加圧下において、120時間から回ししたときに、定着ローラ又は定着ベルトが破損・剥離していない場合を○とし、破損・剥離した場合を×とした。
評価結果は、次の表1,2に示される。但し、表1は、前記実施例1で得られた定着用弾性回転体(定着ローラ)の評価結果を示し、そして、表2は、前記実施例2で得られた定着用弾性回転体(定着ローラ)の評価結果を示す。
Figure 2005084294
Figure 2005084294
表1,2より、本発明の定着用弾性回転体における離型層の中に光触媒物質(アナターゼ型酸化チタン)を含有させ、且つ、その離型層に、184.9nmの光を発光する低圧水銀灯[セン特殊光源社製、高純度合成石英低圧水銀ランプEUV200NS−7(出力200W)]を用いて短波長紫外線を照射したことによって、耐擦過性及び耐久性が向上したことが確認できた。
本発明の一実施の形態を示す定着用弾性回転体(定着ローラ)の断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。 本発明の他の一実施の形態を示す定着用弾性回転体(定着ベルト)の断面図であって、(a)は、横断面図であり、そして、(b)は、前記(a)の点線で囲まれた部分の拡大断面図である。 従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。 従来のベルト方式の定着装置の説明図である。
符号の説明
1,11 基体
2,12 弾性層
3,13 離型層
10 定着用弾性回転体(定着ローラ)
20 定着用弾性回転体(定着ベルト)

Claims (11)

  1. 基体と、該基体の表面に設けられたシリコーンゴムで構成される弾性層と、該弾性層の表面に設けられた光触媒物質を含有する離型性の樹脂で構成される離型層と、を有する定着用弾性回転体であって、前記離型層が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線によって照射されていることを特徴とする定着用弾性回転体。
  2. 前記離型性の樹脂が、フッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものであることを特徴とする請求項1に記載の定着用弾性回転体。
  3. 前記光触媒が、アナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着用弾性回転体。
  4. 前記離型層が、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線によって重畳照射されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着用弾性回転体。
  5. 前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、真鍮等の金属材料又はセラミックスで構成されるローラであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の定着用弾性回転体。
  6. 前記基体が、(イ)金属フィルム、(ロ)高分子フィルム、(ハ)セラミックフィルム、(ニ)ガラス繊維強化フィルム、或いは、(ホ)これらのいずれか2種以上を複合化して得た複合フィルムで構成される無端ベルトであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の定着用弾性回転体。
  7. 基体上にシリコーンゴムを塗布して弾性層を形成し、該弾性層の表面に光触媒物質を含有する離型性の樹脂を塗布して離型層を形成した後、該離型層に、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線を照射することを特徴とする定着用弾性回転体の製造方法。
  8. 前記離型性の樹脂が、フッ素樹脂、フッ素ゴム及びシリコーンゴムから選ばれるものであることを特徴とする請求項7に記載の定着用弾性回転体の製造方法。
  9. 前記光触媒が、アナターゼ型の結晶構造を有する酸化チタンであることを特徴とする請求項7又は8に記載の定着用弾性回転体の製造方法。
  10. 前記離型層に、オゾン雰囲気中において、低圧水銀灯紫外線及び可視光乃至赤外光線を重畳照射することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の定着用弾性回転体の製造方法。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の定着用弾性回転体を有することを特徴とする画像形成装置。
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