JP2000267487A - 定着用弾性回転体の製造方法 - Google Patents

定着用弾性回転体の製造方法

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JP2000267487A
JP2000267487A JP11074991A JP7499199A JP2000267487A JP 2000267487 A JP2000267487 A JP 2000267487A JP 11074991 A JP11074991 A JP 11074991A JP 7499199 A JP7499199 A JP 7499199A JP 2000267487 A JP2000267487 A JP 2000267487A
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elastic layer
layer
elastic
fixing
silicone rubber
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JP11074991A
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English (en)
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Yosuke Tsutsumi
洋介 堤
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型性、耐摩耗性、および定着性が良好であ
るとともに、長期の使用においても表面層と弾性層との
間で界面剥離や微少な剥がれ等が発生しにくく耐久性に
優れた定着用弾性回転体を提供する。 【解決手段】 円柱状の外形を有する芯金からなる基材
1_1上にシリコーンゴムの弾性層1_2が形成され、
そのシリコーンゴムの弾性層1_2の表面に少なくとも
184.9nmの波長の紫外線を含む短波長紫外線を照
射した後に、その弾性層1_2の表面に表面層1_3を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未定着トナー像を
用紙に定着させる定着装置に採用される定着用弾性回転
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンター、およびファ
クシミリなどの電子写真装置は、内部に用紙上に転写さ
れたトナー像を用紙に定着させる定着装置を有し、その
定着装置には、内部に熱源を有する定着ローラーとその
定着ローラーに接する加圧ローラーとからなってともに
弾性を持つ一対の弾性回転体を有するものが広く用いら
れている。その定着装置では、トナー像が転写された用
紙が、その一対の弾性回転体のニップ部で定着ローラー
により加熱されると同時に2つのローラーによって加圧
されながら、それらの両ローラーの回転により1方向に
搬送される。このようにして、トナー像は、用紙ととも
に加熱および加圧されることによりその用紙に定着され
る。これらの弾性回転体はローラーに限るものではな
い。電子写真装置には、定着ローラーの代わりに、熱源
により熱せられる定着ベルトが用いられることも多く、
また、加圧ローラーの代わりに加圧ベルトが用いられる
ことも多い。
【0003】上述した定着ローラーおよび加圧ローラー
には、ステンレス、アルミニウム等の金属で形成された
金属ローラー(芯金)上にこれらのローラーに弾性を持
たせる弾性層が1層あるいは多層に渡って形成される。
この弾性層上にはこの弾性層を保護するとともに高い離
型性(非汚染性、非粘着性)を有してローラー上へのト
ナーの付着力を弱める表面層が被覆されている。また、
上述した定着ベルトおよび加圧ベルトは、耐熱樹脂等で
形成された円筒状のエンドレスベルト基材上に、上記ロ
ーラーと同様に弾性層が1層あるいは多層に渡って形成
され、この弾性層上に表面層が被覆されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の回転体は、弾性層上に被覆された表面層が加圧により
変形するため、長期使用により弾性層と表面層との間に
界面剥離が生じ易く、耐久性に問題がある。特に、代表
的な定着用弾性回転体である、シリコーンゴムの弾性層
とフッ素樹脂あるいはフッ素ゴムの表面層を有する定着
用弾性回転体は、トナーの定着を良好に行う定着性の良
さを有するとともに離型性および耐摩耗性にも優れてい
るのであるが、その弾性層と表面層との間の接着性が悪
いために耐久性に問題が残る。
【0005】従来、かかる問題を解決するため、特開平
1−147576号公報には、弾性層の上に表面層が形
成された定着ローラーにおいて、弾性層の表面に多数の
空孔を形成し、表面層の材料がその空孔へ進入すること
によるアンカー効果によって弾性層と表面層の間の接着
力を強固なものにすることが提案されている。ここで提
案された定着ローラーの製造方法は、金属ローラーの外
表面上に例えば石英粉末を混入したシリコーンゴムの弾
性層を設けて加硫成型した後、その弾性層の表面から突
出した石英粉末を研磨布により除去して多数の空孔を形
成し、次いで、その上に表面層を設ける方法である。
【0006】しかし、弾性層を形成するシリコーンゴム
と表面層との間の接着力の弱さはこのような物理的手段
だけでは補うことができず、依然として定着ローラー
は、使用中に層間の剥離を起こすおそれがあり、耐久性
に問題が残る。
【0007】また、接着剤を使用する方法も提案されて
いる。
【0008】特開昭61−38975によりシリコーン
ゴムの弾性層とフッ素系樹脂の表面層とをフッ素樹脂含
有ラテックスからなる接着剤を用いて接着された弾性回
転体が公知であり、また、シリコーンゴムの弾性層とフ
ッ素系樹脂の表面層との間に付加反応型シリコーン自己
接着シリコーンゴムからなる接着層を設けた弾性回転体
も知られている。
【0009】しかし、この弾性回転体は、フッ素樹脂含
有ラテックスからなる接着剤を用いた場合については接
着の安定性に欠け、付加反応型シリコーン自己接着シリ
コーンゴムからなる接着層を設けた場合には、表面層の
材料として良好に使用できるフッ素系樹脂の種類が制限
されるという欠点を有する。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、離型性、耐摩
耗性、および定着性が良好であるとともに、長期の使用
において表面層と弾性層との間で界面剥離や微少な剥が
れ等が発生しにくく耐久性に優れた定着用弾性回転体の
製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の定着用弾性回転体の製造方法は、未定着トナー像を
担持する用紙を加圧するとともに加熱してその未定着ト
ナー像をその用紙に定着させる定着装置に採用され、回
転しながら弾力によりその用紙を少なくとも加圧するた
めに用いられる定着用弾性回転体の製造方法において、
基材上にシリコーンゴムからなる弾性層を形成し、その
弾性層の表面に184.9nmの波長を含む紫外線を照
射した後、その弾性層を覆う表面層を形成することを特
徴とする。
【0012】上記定着用弾性回転体の製造方法は、上記
弾性層が、少なくとも表面が0.6×10-3cal/c
m・sec・℃以上の熱伝導率を有するシリコーンゴム
からなる層であって、その弾性層に上記紫外線を照射す
るにあたり、184.9nmの波長の紫外線の積算光量
が50mJ/cm2以上かつ1000mJ/cm2以下と
なるように上記紫外線を照射することが好ましい。
【0013】また、上記定着用弾性回転体の製造方法
は、上記弾性層が、少なくとも表面が0.6×10-3
al/cm・sec・℃未満の熱伝導率を有するシリコ
ーンゴムからなる層であって、その弾性層に上記紫外線
を照射するにあたり、184.9nmの波長の紫外線の
積算光量が200mJ/cm2以上かつ5000mJ/
cm2以下となるように上記紫外線を照射することが好
ましい。
【0014】また、上記定着用弾性回転体の製造方法
は、上記表面層がフッ素ゴムであることが好ましい。
【0015】また、上記定着用弾性回転体の製造方法
は、上記基材上に形成した弾性層上に上記紫外線を照射
した後、その弾性層上にシランカップリングおよびチタ
ンカップリング剤のうちのいずれか1つ以上からなる接
着層を形成し、その接着層の上に上記表面層を形成する
ことが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0017】まず、本発明の定着用弾性回転体が使用さ
れる定着装置の概要について説明し、その後、本発明の
定着用弾性回転体の具体的な実施形態について説明す
る。
【0018】本発明の定着用弾性回転体には、ローラー
もしくはベルトのいずれの態様も含まれる。以下、それ
らの態様について説明する。
【0019】図1は、2つのローラー状の定着用弾性回
転体を有する定着装置の概要図である。
【0020】この定着装置は、内部に熱源を有する定着
ローラー1とその定着ローラー1にニップ部Nで接する
加圧ローラー2とからなっている。これらのローラーが
本発明の定着用弾性回転体に相当する。この定着装置で
は、トナー像Tが転写された用紙Pが、その一対のロー
ラーのニップ部Nで定着ローラーにより加熱されると同
時に2つのローラーによって加圧されながら、定着ロー
ラー1の矢印Aの方向への回転および加圧ローラーの矢
印Bの方向への回転により1方向に搬送される。このよ
うにして、トナー像Tは、用紙Pとともに加熱および加
圧されることによりその用紙に定着される。
【0021】図2は、ベルト状の定着用弾性回転体を有
する定着装置の概要図およびベルト状の定着用弾性回転
体の構造を示す図である。
【0022】図2(A)に示されるように、この定着装
置は、熱源により熱せられる定着ベルト3と、加圧ロー
ラー2と、定着ベルト3を加圧ローラー2に押しつける
押圧材4と、定着ベルト3を支持するとともに矢印Aの
方向に回転させるローラー5_1およびローラー5_2
からなる。この定着ベルト3および加圧ローラー2が本
発明の定着用弾性回転体に相当する。この定着装置で
は、トナー像Tが転写された用紙Pが、加圧ローラー2
と定着ベルト3のニップ部で定着ベルト3により加熱さ
れると同時に定着ベルト3および加圧ローラー2によっ
て加圧されながら1方向に搬送される。このようにし
て、トナー像Tは、用紙Pとともに加熱および加圧され
ることによりその用紙Pに定着される。また、加圧ロー
ラー2の代わりに加圧ベルトが用いられることも多い。
【0023】本発明者らは、上述した従来技術の問題点
を克服するために鋭意研究した結果、基材上に弾性層と
表面層を形成してなる電子写真装置の定着用弾性回転体
において、上記弾性層の表面に少なくとも184.9n
mの波長を含む紫外線を照射した後にその弾性層の表面
上に表面層を形成することを特徴とする定着用弾性回転
体の製造方法を見出した。
【0024】例えば、図1の定着ローラー1は、円柱状
の外形を有する芯金からなる基材1_1上にシリコーン
ゴムの弾性層1_2が形成され、そのシリコーンゴムの
弾性層1_2に少なくとも184.9nmの波長の紫外
線を含む短波長紫外線を照射した後にその弾性層1_2
上に表面層1_3を形成する方法により製造される。ま
た、図1の加圧ローラー2も定着ローラー1と同様な方
法で製造される。
【0025】また、例えば、図2の定着ベルト3は、図
2(B)に示されるように、無端の耐熱性樹脂製のベル
トからなる基材3_1上にシリコーンゴムの弾性層3_
2が形成され、そのシリコーンゴムの弾性層3_2に少
なくとも184.9nmの波長の紫外線を含む短波長紫
外線を照射した後にその弾性層3_2上に表面層3_3
を形成する方法により定着用回転弾性体のベルトが製造
される。
【0026】この方法で製造された定着用弾性回転体
は、以下で説明するように、離型性、耐摩耗性、定着性
などが良好であるとともに表面層と弾性層との間で界面
剥離や微少な剥がれ等が発生せず長期の使用に耐えるも
のとなる。
【0027】この製造方法で弾性層に照射される紫外線
とは、可視光線より波長が短くX線より波長が長い電磁
波をいう。紫外線を照射するには、一般に、高圧水銀
灯、メタルハライドランプ、あるいは低圧水銀灯が用い
られる。高圧水銀灯やメタルハライドランプは365n
mの波長を代表とする近紫外線領域の近紫外線を発光す
る。低圧水銀灯は、上記近紫外線よりさらに波長の短い
184.9nmおよび253.7nmの波長を代表とす
る短波長紫外線を発光する。
【0028】紫外線は、物質に照射されることにより、
その物質に様々な影響を及ぼす。例えば、上記近紫外線
がポリマーに照射されるとそのポリマーは硬化する。こ
の近紫外線を上記弾性層に照射すると、弾性層の劣化や
硬度変化という障害を引き起こすだけであり、その弾性
層の上に表面層を形成して製造された定着用弾性回転体
には依然として弾性層と表面層との間の界面剥離や微少
な剥がれ等が発生する。
【0029】上記の短波長紫外線は、短波長紫外線が照
射された対象を殺菌し表面洗浄すること、さらに場合に
よっては粘着を防止することが知られている。以下で、
この短波長紫外線を上記弾性層に照射する影響につい
て、特に、短波長紫外線の中でも低圧水銀灯で得られる
184.9nmおよび253.7nmという代表的な波
長の短波長紫外線それぞれを弾性層に照射する影響につ
いて説明する。ここでは弾性層の材料にはシリコーンゴ
ムを考える。
【0030】短波長紫外線が弾性層に照射されると、そ
の紫外線の1部は一般的作業環境中に有る酸素に吸収さ
れる。波長184.9nmの紫外線は、酸素に対し、酸
素分子の結合エネルギーより高いエネルギーを与えて、
以下に示す反応で酸素を活性酸素に分解する。
【0031】O2+184.9nm→O+O(分解) この活性酸素はさらに酸素と結びついて以下に示す反応
でオゾンを発生する。
【0032】O+O2→O3(オゾンの生成) 但し、上記反応において生成されたオゾンもそのままで
は自然に酸素や活性酸素に分解され再び上記反応に寄与
することとなる。
【0033】波長253.7nmの紫外線は、オゾンに
良く吸収され、以下に示す反応でオゾンを分解して酸素
と活性酸素Oに分解する。
【0034】O3→O2+O(オゾンの分解) すなわち、一般に市販されている低圧水銀灯で得られる
代表的な波長184.9nmおよび253.7nmの短
波長紫外線を照射することによって、酸化作用を有する
活性酸素が照射環境中に発生する。但し、253.7n
m単独ではオゾンの存在下でない限り酸化作用を有する
活性酸素の発生は考えられない。
【0035】一方、酸素に吸収されなかった短波長紫外
線の1部は、シリコーンゴムからなる弾性層に吸収され
る。184.9nmおよび253.7nmという波長を
持つ短波長紫外線のエネルギーは、その弾性層のシリコ
ーンゴムの、シリコーン末端Si−CH3のSi−C結
合エネルギーおよび−CH3基のC−H結合エネルギー
より大きい。そのため、この短波長紫外線のシリコーン
ゴムの弾性層への照射により、シリコーン末端の−CH
3基は解離され、また、同時にC−Hの結合は分解され
る。
【0036】以上のことから、上述した、酸素への波長
184.9nmの短波長紫外線の照射により発生する活
性酸素とシリコーン末端の−CH3基の解離および分解
により発生する水素Hとから、シリコーンゴムの−CH
3基が反応性の高い−OH基等に置き換えられると考え
られる。実際、本発明者らは、実験において、シリコー
ンゴムの弾性層に波長184.9nmを照射すると、照
射前と比較してその弾性層表面のC原子が減少しO原子
が増加することを確認している。
【0037】このように少なくとも184.9nmの波
長を含む短波長紫外線をシリコーンゴムの弾性層に照射
することにより、その弾性層表面に反応性の高い−OH
基が生成されてこれが強い接着力を持つ。そのような−
OH基が生成された弾性層の上に表面層を形成する方法
により製造された定着用弾性回転体は、その弾性層と表
面層との間に界面剥離や微少な剥がれ等が発生せず長期
の使用に耐えるものとなる。また、この方法では、弾性
層に2次障害は発生せず、また表面層の材料は特に種類
を制限されない。そのため、表面層の材料に耐摩耗性お
よび離型性の高いものを選ぶことができる。この方法で
製造された定着用弾性回転体は、耐摩耗性、離型性、お
よび定着性が良好である。
【0038】この定着用弾性回転体の弾性層を構成する
シリコーンゴムの熱伝導率はそのシリコーンゴム中の充
填剤の量によって変わる。充填剤の量が多い場合にはそ
の熱伝導率は高く、充填剤の量が少ない場合にはその熱
伝導率は低い。弾性層のシリコーンゴムの表面の熱伝導
率が異なると、その表面に紫外線を照射した場合の、そ
の紫外線がその表面に与える影響も異なったものとな
る。
【0039】詳細は実施例において説明するが、上述し
たように弾性層に紫外線を照射する方法で製造された定
着用弾性回転体は、少なくとも表面の熱伝導率が0.6
×10-3cal/cm・sec・℃以上であるシリコー
ンゴムからなる弾性層を有する場合には、その弾性層の
表面に184.9nmの波長の紫外線を積算光量が50
mJ/cm2以上かつ1000mJ/cm2 以下となる
よう照射した後、その弾性層の表面に表面層を形成した
ものあることが好ましく、少なくとも表面の熱伝導率が
0.6×10-3cal/cm・sec・℃未満であるシ
リコーンゴムからなる弾性層を有する場合に、その弾性
層の表面に184.9nmの波長の紫外線を積算光量が
200mJ/cm2以上かつ5000mJ/cm2 以下
となるよう照射した後、その弾性層の表面に表面層を形
成したものあることが好ましい。
【0040】多量の充填剤を含み表面の熱伝導率が0.
6×10-3cal/cm・sec・℃以上である弾性層
に184.9nmの波長の紫外線を積算光量50mJ/
cm 2未満照射してその弾性層の表面に表面層を形成し
てなる定着用弾性回転体は、その弾性層表面がその紫外
線の照射によりほとんど影響を受けないため、長期の使
用における表面層と弾性層との間での界面剥離や微小な
剥れ等は改善されない。また、同じく表面の熱伝導率が
0.6×10-3cal/cm・sec・℃以上である弾
性層に184.9nmの波長の紫外線を積算光量100
0mJ/cm2より多量に照射してその弾性層の表面に
表面層を形成してなる定着用弾性回転体は、その弾性層
がその紫外線の照射により劣化や硬度変化を受けるた
め、やはり表面層と弾性層との間で界面剥離や微小な剥
れ等が発生し易くなり、十分な耐久性が得られない。
【0041】このように、弾性層に照射される184.
9nmの波長の紫外線の積算光量が少ないとその弾性層
表面のその紫外線の照射により受ける影響が小さく、ま
た、弾性層に照射される184.9nmの波長の紫外線
の積算光量が多いとその弾性層がその紫外線の照射によ
り劣化や硬度変化を受けるため、定着用弾性回転体を作
成するには184.9nmの波長の紫外線の適正な積算
光量が存在する。このように適正な積算光量が存在する
という事情は、弾性層に含まれる充填剤の量が少なくそ
の弾性層の熱伝導率が0.6×10-3cal/cm・s
ec・℃未満である場合にも同じである。
【0042】この定着用弾性回転体は、上述したよう
に、ローラーおよびベルトのいずれの態様をとることも
できる。
【0043】ローラー状の定着用弾性回転体は、画像の
定着を行うために、未定着画像のトナーを記録材上に過
熱下圧着するものであるが、十分な定着を行うには未定
着画像のトナーを溶融させ記録材に固着させるための十
分な熱量が必要である。
【0044】この十分な熱量を確保するには、ハロゲン
ランプ等の加熱原から発生する熱を無駄なくローラー表
面に伝える必要があり、芯金の材質や厚みを考慮するだ
けでなく、弾性層の熱伝導率や厚みを考慮する必要があ
ると同時に記録材の加熱領域を確保するために十分なニ
ップ領域を形成する必要がある。
【0045】ローラーの場合はベルト状の定着用弾性回
転体とは異なり、弾性層の変形のみでニップ領域を形成
せざるを得ないために、ローラーを大径化し、ニップ領
域面積を大きくする方法や低硬度ゴムを使用しローラー
の変形量を多くしニップ領域面積を大きくする方法等が
取られる。しかし、何れの方法も弾性層にある程度の厚
みが必要で、十分な弾性層の厚みがないと結果的に効率
よくニップ領域面積を大きくすることができず、定着に
必要な熱量をトナーに与えることができない。一般に弾
性層の厚みは1mm以上であり通常5mmまでの範囲で
使用される。
【0046】従って、必然的に、弾性層の厚みが厚くと
もハロゲンランプ等の加熱源を有する芯金上から伝えら
れる熱を効率よく表面層に伝達するために弾性層の熱伝
導率は高くなくてはならない。この意味からすると、本
実施形態のロール状の定着用弾性回転体の弾性層がいた
るところ均一な熱伝導率を有するシリコーンゴムからな
る場合には、必要に応じてそのシリコーンゴムの均一な
熱伝導率も高い値をとることが好ましいと考えられる。
しかし、本実施形態の定着用弾性回転体の弾性層は、弾
性層中の場所によってその熱伝導率が異なっていてもよ
く、例えば多層であることも許される。このように場所
によってその熱伝導率が異なる弾性層を有する本実施形
態の定着用弾性回転体では、一般に上述した熱を効率よ
く表面層に伝達するためにその弾性層の全体の熱伝導率
の値が0.6×10-3cal/cm・sec・℃以上で
あるが、その弾性層の紫外線を照射される側の表面の熱
伝導率は自由に選択されてよい。
【0047】次に、ベルト状の定着用弾性回転体につい
て述べる。ベルト状の定着用弾性回転体の場合も、画像
の定着を行うために、未定着画像のトナーを記録材上に
過熱下圧着するものであるが、十分な定着を行うには未
定着画像のトナーを溶融させ記録材に固着させるための
十分な熱量が必要である。
【0048】但し、ベルト状の定着用弾性回転体の場合
は、ベルト自体が変形可能であることから、ローラーと
は違って、ニップ領域を確保するために、大径化したり
低硬度ゴムを使用したりする必要がなく、熱伝導率は低
くても差し支えない。熱伝導率を高くするために弾性層
のシリコーンゴムに熱伝導性フィラーを配合すると、シ
リコーンゴムの引張強度や引き裂き強度が低下するの
で、ベルト状基材を追従して繰り返し大きく変形する弾
性層にはかえって不利益となる。
【0049】一般にベルト状の定着用弾性回転体に使用
される弾性層の厚みは1mm未満であり、通常0.02
〜0.5mmまでの範囲あり、弾性層全体の平均の熱伝
導率は、0.6×10-3cal/cm・sec・℃未満
である。
【0050】本実施形態の定着用弾性回転体はベルト形
状をとる場合にも、その定着用弾性回転体の弾性層は、
弾性層の中の場所によってその熱伝導率が異なっていて
もよく、例えば多層であることも許される。
【0051】ローラーの芯金の材質としては、熱伝導の
良好なアルミニウムやステンレス等の金属、あるいはセ
ラミック等が使用でき、ベルトの耐熱性樹脂としては例
えば高分子フィルム、金属フィルム、セラミックフィル
ム、ガラス繊維フィルムあるいはこれらいずれか2種以
上を複合化して得られた複合化フィルムを使用すること
ができる。そして、上記高分子フィルムとしては、ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリカー
ボネイト類、ポリイミド類、ポリフッ化ビニルやポリテ
トラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー類、ナイロ
ン等のポリアミド類、ポリスチレンやポリアクリル類、
ポリエチレンやポリプロピレン類、ポリ酢酸セルロース
類等のセルロース変性物類、ポリサルホン類、ポリキシ
リレン類、ポリアセタール類等のシート状あるいはクロ
ス状成形物等を挙げることができ、さらには汎用高分子
シートにフッ素系、シリコーン系、架橋性ポリマー等の
耐熱樹脂層を積層して得られた高分子複合化物等を挙げ
ることができる。また、このような高分子フィルムは、
金属、セラミックス等で形成される耐熱層と複合化して
もよく、また、内部に粒状、針状、繊維状等のカーボン
ブラック、グラファイト、アルミナ、シリコン、カーバ
イト、ボロンナイトライド等の熱伝導性向上剤を添加し
たり、必要に応じて内部にもしくは表面に導電化剤、帯
電防止剤、磁性体、剥離剤、補強剤等の添加剤を添加し
もしくは適用してもよい。さらに、上記の高分子フィル
ムの他に、例えばコンデンサー紙、グラシン紙等の紙類
や、セラミックス系フィルムや、ガラス繊維でクロス状
に成形したガラス繊維フィルムや、ステンレスフィルム
や、ニッケルフィルム等の金属フィルムを使用すること
ができる。
【0052】弾性層の材料として使用するシリコーンゴ
ムには、汎用のものが使用でき、例えば、メチルシリコ
ーンゴム、ビニルメチルシリコーンゴム、フェニルメチ
ルシリコーンゴム、フッ化シリコーンゴムなどを挙げる
ことができ、これらの1種類もしくは2種類以上の混合
系のシリコーンゴムに、硬度、反発弾性率、圧縮永久
歪、熱伝導率、引張強度、引裂強度の調整のために、充
填剤を適宜配合することができる。
【0053】シリコーンゴムの原料については特別な制
限はなく、例えばRaSiOxで示され、Rをメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ま
たはビニル基、アリル基などのアルケニル基、またはフ
ェニル基、トリル基などのアリール基、またはこれらの
基の炭素原子に結合する水素原子の一部または全部をハ
ロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、
またはトリフルオロプロピル基、シアノエチル基などか
ら選択される同一または異種の非置換または置換の1価
炭化水素とすることができる。ただし、このときRの8
0モル%以上がメチル基で、0.1〜0.5モル%がビ
ニル基であるものがよく、また25℃における粘度が1
00cS以上、好ましくは1,000cS以上であるオ
ルガノポリシロキサンをベースとするものが好ましい。
さらに有機過酸化物などの架橋剤を配合したものがよ
い。
【0054】架橋剤の具体例としては、ベンゾイルパー
オキサイド、ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ブチ
ルパーオキシ−2−オクチルヘキサネート、2,5−ジ
メチル−2,5ジベンゾイルパーオキシヘキサン、ブチ
ルパーオキシラウレート、シクロヘキサンパーオキサイ
ド、ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パー
オキシアリルカーボネートなどが例示されるが、このシ
リコーンゴム組成物はアルケニル基などの脂肪族不飽和
基を含有するオルガノポリシロキサンと、分子中に珪素
原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するハイ
ドロジエンポリシロキサンと、塩化白金酸または白金系
錯体または塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、オレ
フィン、ビニルシロキサンとの錯塩などからなる白金触
媒とからなる付加反応型としてもよい。使用できる充填
剤としては、カーボンブラック、タルク、マイカ、カオ
リン、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、炭酸カルシウ
ム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、りん酸マグネシウム、黒鉛、窒
化ケイ素、窒化ホウ素(ボロンナイトライド)、窒化チ
タン、二硫化モリブデン、ハドロタルサイト、金属粉等
の無機充填剤、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエ
ーテルサルホン等の有機充填剤等が使用でき、これら1
種類もしくは2種類以上の混合系でシリコーンゴム10
0重量部当り、通常、5〜100重量部の割合で使用で
きる。
【0055】これらのそれぞれの材料からなる弾性層そ
れぞれの厚みは、定着装置の構造、目標とする弾性、お
よび目的とする熱伝導性を勘案して適宜設定される。そ
の厚みは、必要なニップ形成に十分な厚みであれば特に
限定するものではない。
【0056】表面層はシリコーンゴム、フッ素樹脂また
はフッ素ゴムを用いて形成する。
【0057】そのシリコーンゴムとしては、HTV(高
温硬化型)、LTV(低温硬化型)、RTV(室温硬化
型)のいずれを用いてもよいが、平滑な表面が得られ、
良好な定着画像が得られる点で、特にRTV型シリコー
ンゴムが好ましい。シリコーンゴムの化学構造として
は、ジメチルシリコーン、フロロシリコーン、メチルフ
ェニルシリコーンなどがあり、いずれを用いてもよい
が、特に耐油性と高耐久性を付与するため、フロロシリ
コーンまたはメチルフェニルシリコーンを単独で用いる
か、あるいは両者を併用することが好ましい。
【0058】フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン
共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチ
レン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)等任意のものが選択でき、それらの材料の
2種以上の混合物として用いてもよい。これらの材料の
形態としては、ディスパージョン、粉体等のいずれでも
よく、また、チューブ状等に成形されていてもよい。耐
熱性や離型性の観点から、PTFE、PFA、FEPの
いずれか、あるいはその2種以上の混合物がより好まし
く用いられる。
【0059】特に好ましい表面層の材料としては、弾性
層に追従できる弾性を有し、耐熱、離型、耐摩耗性に優
れるとともに、さらにオフセット防止のため使用される
シリコーンオイルに対し膨潤しにくいフッ素ゴムが好適
である。
【0060】フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系
ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、四フッ化エ
チレン−パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォ
スファゼン系フッ素ゴム、フルオロポリエーテル等を挙
げることができる。これらのフッ素ゴムは、それぞれ単
独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することが
できるが、さらに、フッ素ゴムに、四フッ化エチレン樹
脂(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフロロアルコ
キシエチレン共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−
六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹
脂を少量(一般に、30重量%以下の割合)添加するこ
ともできる。
【0061】これらのそれぞれの材料からなる表面層そ
れぞれの厚みは、用途や設置する定着装置の構造、目標
とする弾性、用いる材料の硬度、弾性層の硬度、摩耗耐
久性等を勘案して適宜設定されるが、一般的には5〜3
00μmに設定される。
【0062】また、上記照射を行なった後、表面層を形
成する以前にプライマー層を形成することもできる。こ
のプライマー層は本発明にいう接着層に相当する。
【0063】プライマーとしては接着力が強く金属−有
機物の接着に使用される市販のシランカップリング剤あ
るいはチタンカップリング剤を用いることができる。
【0064】
【実施例】以下、本発明について、実施例を上げて具体
的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定
されるものではない。
【0065】[ケース1]アルミニウム芯金の表面をサ
ンドブラストで粗面化し、耐熱タイプの金属用プライマ
ーを塗装し、150℃で10分間焼き付けた。その表面
上に、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製D
Y35−363(熱伝導率:0.8×10-3cal/c
m・sec・℃)なるシリコーンゴムの弾性層を形成
し、その弾性層のシリコーンゴムを加硫(硬化)させた
後、その弾性層を、厚みが2mmになるまで、円筒研削
盤にて25μmのクラウン形状をつけて研削した。
【0066】このシリコーンゴムからなる弾性層に、1
84.9nmの光を発光するセン特殊光源(株)製の高
純度合成石英低圧水銀ランプEUV200NS−7(出
力200W)を用いて所定の積算光量を照射した後、こ
の弾性層状に東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会
社製シランカップリング剤DY39−067をスプレー
塗布し乾燥させた後、その塗布されてできた膜上にフッ
素ゴムを40μmの厚さにデップコートし、そのフッ素
ゴムを加硫(硬化)させてなるφ50の定着用ローラー
を得た。上記照射は7通りの積算光量、40mJ/cm
2、60mJ/cm2、200mJ/cm2、900mJ
/cm2、1200mJ/cm2、4500mJ/c
2、6000mJ/cm2でそれぞれ行われ、それぞれ
の積算光量の違いに応じて7種の定着用ローラーを得
た。
【0067】また、上記シランカップリング剤をスプレ
ー塗布することなく184.9nmの光を照射された弾
性層上に直接フッ素ゴムをデップコートさせ、そのよう
にシランカップリング剤をスプレー塗布をしないことを
除いては、上記複数の定着ローラーそれぞれと同じ条件
で作成された、弾性層と表面層の間にプライマーを有し
ない、7種類の定着用ローラーを得た。
【0068】また、加圧ローラーについても、シリコー
ンゴム弾性層の厚みが1.5mmになるまで研削したこ
とを除いては、上記14種の定着ローラそれぞれと同じ
条件でそれぞれ作成した。
【0069】[ケース2] 東レ・ダウコーニング・シ
リコーン株式会社製DY35−3091(熱伝導率:
1.4×10-3cal/cm・sec・℃)なるシリコ
ーンゴムを用いて弾性層を形成した以外はケース1のと
それぞれ同じ条件で複数の定着ローラーおよび複数の加
圧ローラーを作成した。ただし、このケース2では、弾
性層と表面層の間にプライマーを有しない7種類の定着
用ローラーおよび7種類の加圧ローラーのみを作成し
た。
【0070】[ケース3] ポリイミドベルト上に市販
の耐熱タイプの接着プライマーをスプレー塗布し、18
0℃で10分間焼き付けた。そのベルト上に、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン株式会社製DY35−796
(熱伝導率:0.45×10 -3cal/cm・sec・
℃)なるシリコーンゴムの弾性層を0.12mmの厚さ
で形成し、加硫(硬化)させ、このシリコーンゴムから
なる弾性層に、184.9nmの光を発光するセン特殊
光源(株)製の高純度合成石英低圧水銀ランプEUV2
00NS−7(出力200W)を用いて所定の積算光量
を照射した後、その弾性層上に東レ・ダウコーニング・
シリコーン株式会社製シランカップリング剤DY39−
067をスプレー塗布し乾燥させた後、その塗布された
膜上にフッ素ゴムを40μmの厚さにデップコートし加
硫(硬化)させ、上記複数の定着ローラそれぞれと同じ
積算光量で紫外線を弾性層に照射して作成したφ90の
無端ベルト状の7種類の定着用弾性回転体を得た。
【0071】また、上記シランカップリング剤をスプレ
ー塗布することなく184.9nmの光を照射された弾
性層上に直接フッ素ゴムをデップコートさせ、そのよう
にシランカップリング剤をスプレー塗布しないことを除
いては、上記複数の定着ローラーそれぞれと同じ条件で
作成された、弾性層と表面層の間にプライマーを有しな
い、7種類の定着用弾性回転体を得た。
【0072】これらの3つのケースで作成された定着用
弾性回転体における、弾性層と表面層との接着の強度を
測定した。
【0073】<接着強度の測定方法>図3は、ロール状
の定着用弾性回転体における弾性層と表面層との接着強
度の測定方法を示す図である。
【0074】図3(A)は、ロールの回転軸方向から見
た上記接着強度の測定の様子を示し、図3(B)は、ほ
ぼ正面方向から見た上記接着強度の測定の様子を示す。
【0075】試験機は引張り試験機を用いる。
【0076】図3(B)に示されるように、ロール状の
定着用弾性回転体の表面層1_3のうちの25mmの幅
の表面層部分1_3’を剥がし、この引き剥がした表面
層をチャックし、ローラーと垂直方向に50mm/mi
nの速度で引張り、接着面を剥がすに必要な力(重量)
を測定し、その測定した力を接着強度とした。なお、こ
の際常に垂直方向に力が加わるように、ローラーは芯全
部をベアリングで受け、自由に回転するようにした。ロ
ーラーの回転軸方向から見ると、図3(A)に示される
ように、矢印a2の方向に引っ張られると、ローラー全
体は矢印a1の方向に回転しつつ表面層1_3が引き剥
がされる。
【0077】図4は、ベルト状の定着用弾性回転体にお
ける弾性層と表面層との接着強度の測定方法を示す図で
ある。
【0078】ベルト状の定着用弾性回転体の接着強度測
定では、ベルトを幅25mm×長さ50mmに切り出し
て試験試料とする。図4に示されるように、その試験試
料を表面層3_3のうちの一部の表面層部分3_3’を
剥がして180度折り返し、この折り返した表面層部分
3_3’をチャックし、垂直方向に50mm/minの
速度で引張り、接着面を剥がすに必要な力(重量)を測
定し、その測定した力を接着強度とした。
【0079】また、この接着強度の測定における、弾性
層と表面層との剥離界面の状態を観察した。
【0080】
【表1】
【0081】表1は、上記ケース1の定着用ローラーに
対する接着強度の測定結果および弾性層と表面層との剥
離界面の状態の観察結果を示す。
【0082】表1の最左欄に弾性層に照射された紫外線
のうちの184.9nmの波長の紫外線の積算光量が示
される。その積算光量は、上述した、40mJ/c
2、60mJ/cm2、200mJ/cm2、900m
J/cm2、1200mJ/cm2、4500mJ/cm
2、6000mJ/cm2である。その右欄には、18
4.9nmの波長の紫外線がこれらのそれぞれの積算光
量で弾性層に照射されて作成されたそれぞれの定着用ロ
ーラーの上記接着強度それぞれおよび上記剥離界面の状
態それぞれが、弾性層と表面層の間にプライマーを有し
ない場合と有する場合の双方の場合に示される。
【0083】弾性層と表面層の間にプライマーを有しな
い場合には、積算光量が40mJ/cm2では接着強度
が150g/cm2と小さく、上記剥離界面は、目視判
定でシリコーンゴム母材が表面層の接着界面側に全く付
着していない界面破壊の状態であった。積算光量が60
mJ/cm2では、接着強度が1280g/cm2と大き
く、上記剥離界面は、弾性層のシリコーンゴムと表面層
との間の接着強度が強いために、弾性層と表面層の間の
界面ではなくシリコーンゴムの母材が破壊されたシリコ
ーンゴム母材破壊の状態であった。積算光量が200m
J/cm2、900mJ/cm2では、接着強度が200
0g/cm2以上と大きく、上記剥離界面は、シリコー
ンゴム母材破壊の状態であった。このように、表に、接
着強度の値が2000g/cm以上と記載してあるもの
は、表面層の接着強度が強く試料が破断してしまい測定
値が得られなかったものを意味する。また、表に、接着
強度の値で2000g/cm以上であってさらに上記剥
離界面の状態がシリコーンゴム母材破壊と記載されてい
るものは、破断した表面層の接着面側を観察した状態を
記したものである。積算光量がそれぞれ1200mJ/
cm2、4500mJ/cm2である場合には、それぞれ
接着強度が420g/cm、290g/cmと小さかっ
たが、剥離界面は、シリコーンゴム母材破壊の状態であ
った。さらにおおきな6000mJ/cm2という積算
光量では、表面層が均一コートされずに明らかな異常が
見られたり、コート班が発生した。このように均一コー
トされなかった場合には、それ以上測定は行わなかっ
た。
【0084】弾性層と表面層の間にプライマーを有する
場合には、表1に示されるように、積算光量が60mJ
/cm2、200mJ/cm2、900mJ/cm2それ
ぞれでは、接着強度が2000g/cm2以上と大き
く、上記剥離界面は、シリコーンゴム母材破壊の状態で
あった。それ以外の積算光量では、接着強度が、400
g/cm以下と弱いか、均一コートができなかった。な
お、この結果からもわかるようにプライマーを有する場
合には、プライマーを有しない場合よりも、積算光量が
小さい場合の弾性層と表面層の間の接着強度を向上させ
る働きがある。
【0085】表には、また、様々な積算光量で紫外線が
弾性層に照射されて作成されたローラーそれぞれの評価
が○×で示される。評価の基準は、接着強度が1000
g/cm以上であるか、表面層のコート状態に異常がな
いか、界面破壊していないかという3つの条件を満たす
ことであり、全て満たすものを〇とし、それ以外を×と
した。弾性層と表面層の間にプライマーを有する場合に
も有しない場合にも、積算光量が60mJ/cm2、2
00mJ/cm2、900mJ/cm2それぞれだけ18
4.9nmの波長の紫外線を照射された弾性層を有する
それぞれのローラーの評価は○であり、それ以外の積算
光量だけ184.9nmの波長の紫外線を照射された弾
性層を有するローラーの評価は×であった。
【0086】これらの評価により、このケース1のよう
に、熱伝導率が0.8×10-3cal/cm・sec・
℃の弾性層に上述したような184.9nmの波長の紫
外線を様々な積算光量で照射されて形成された定着用弾
性回転体は、その紫外線の積算光量が40mJ/cm2
と60mJ/cm2の中間の50mJ/cm2以上かつ9
00mJ/cm2と1200mJ/cm2の間の1000
mJ/cm2以下となるように照射されて形成されるこ
とが好ましく、その紫外線の積算光量が60mJ/cm
2以上かつ900mJ/cm2以下となるように照射され
て形成されることがより好ましい。
【0087】
【表2】
【0088】表2は、上記ケース2の定着用ローラーに
対する接着強度の測定結果および弾性層と表面層との剥
離界面の状態の観察結果を示す。
【0089】ケース2では、弾性層と表面層の間にプラ
イマーを有しないローラーのみが測定対象となった。
【0090】表2に示されるように、ケース2では、積
算光量が60mJ/cm2、200mJ/cm2、900
mJ/cm2では、接着強度が2000g/cm2以上と
大きく、上記剥離界面は、シリコーンゴム母材破壊の状
態であった。それ以外の積算光量では、接着強度が、4
00g/cm以下と弱いか、均一コートができなかっ
た。この結果からわかるように、積算光量が60mJ/
cm2、200mJ/cm2、900mJ/cm2それぞ
れだけ184.9nmの波長の紫外線を照射された弾性
層を有するそれぞれのローラーの評価は○であり、それ
以外の積算光量だけ184.9nmの波長の紫外線を照
射された弾性層を有するローラーの評価は×であった。
【0091】これらの評価により、このケース2のよう
に、熱伝導率が1.4×10-3cal/cm・sec・
℃の弾性層に上述したような184.9nmの波長の紫
外線を様々な積算光量で照射されて形成された定着用弾
性回転体も、ケース1の場合と同様に、その紫外線の積
算光量が40mJ/cm2と60mJ/cm2の中間の5
0mJ/cm2以上かつ900mJ/cm2と1200m
J/cm2の間の1000mJ/cm2以下となるように
照射されて形成されることが好ましく、その紫外線の積
算光量が60mJ/cm2以上かつ900mJ/cm2
下となるように照射されて形成されることがより好まし
い。
【0092】
【表3】
【0093】表3は、上記ケース3の無端ベルト状の定
着用弾性回転体に対する接着強度の測定結果および弾性
層と表面層との剥離界面の状態の観察結果を示す。
【0094】弾性層と表面層の間にプライマーを有しな
い場合、および、プライマーを有する場合のいずれの場
合にも、この表に示されるように、積算光量が200m
J/cm2、900mJ/cm2、1200mJ/c
2、4500mJ/cm2では、プライマーを有せず積
算光量が200mJ/cm2の場合の接着強度が111
0g/cm2である以外の場合には接着強度が2000
g/cm2以上であり、全ての場合において、上記剥離
界面はシリコーンゴム母材破壊の状態であった。それ以
外の積算光量では、接着強度が、520g/cm以下と
弱かった。
【0095】この結果からわかるように、積算光量が2
00mJ/cm2、900mJ/cm2、1200mJ/
cm2、4500mJ/cm2だけ184.9nmの波長
の紫外線を照射された弾性層を有するベルトの評価は○
であり、それ以外の積算光量だけ184.9nmの波長
の紫外線を照射された弾性層を有するベルトの評価は×
であった。
【0096】これらの評価により、このケース3のよう
に、熱伝導率が0.45×10-3cal/cm・sec
・℃の弾性層に上述したような184.9nmの波長の
紫外線を様々な積算光量で照射されて形成された定着用
弾性回転体は、その紫外線の積算光量が200mJ/c
2以上かつ4500mJ/cm2と6000mJ/cm
2の間の5000mJ/cm2以下となるように照射され
て形成されることが好ましく、その紫外線の積算光量が
200mJ/cm2以上かつ4500mJ/cm2以下と
なるように照射されて形成されることがより好ましい。
【0097】上記のケース1およびケース2の測定結果
とケース3の測定結果を併せて考えると、0.8×10
-3cal/cm・sec・℃の熱伝導率と0.45×1
-3cal/cm・sec・℃の熱伝導率の中間の0.
6×10-3cal/cm・sec・℃の熱伝導率で、上
述した184.9nmの波長の紫外線を弾性層に照射し
て定着用弾性回転体を作成するためのその紫外線の最適
な積算光量に違いが現れると考えられる。
【0098】このため、このように弾性層に紫外線を照
射する方法で製造された定着用弾性回転体は、少なくと
も表面の熱伝導率が0.6×10-3cal/cm・se
c・℃以上であるシリコーンゴムからなる弾性層を有
し、その弾性層の表面に184.9nmの波長の紫外線
を積算光量が50mJ/cm2以上かつ1000mJ/
cm2 以下となるよう照射した後その弾性層の表面に表
面層を形成したものあることが好ましく、その弾性層が
0.8×10-3cal/cm・sec・℃以上の熱伝導
率を有するシリコーンゴムからなる弾性層であればなお
好ましく、また、その積算光量が60mJ/cm2以上
かつ900mJ/cm2 以下であればなお好ましい。
【0099】また、弾性層に紫外線を照射する方法で製
造された定着用弾性回転体は、少なくとも表面の熱伝導
率が0.6×10-3cal/cm・sec・℃未満であ
るシリコーンゴムからなる弾性層を有する場合には、そ
の弾性層の表面に184.9nmの波長の紫外線を積算
光量が200mJ/cm2以上かつ5000mJ/cm
2 以下となるよう照射した後、その弾性層の表面に表面
層を形成したものあることが好ましく、その弾性層が
0.45×10-3cal/cm・sec・℃以下の熱伝
導率を有するシリコーンゴムからなる弾性層であればな
お好ましく、また、その積算光量が200mJ/cm2
以上かつ4500mJ/cm2 以下であればなお好まし
い。
【0100】[実施例]ケース1、ケース2、およびケ
ース3で評価○を得たローラーおよびベルトの全てがそ
れぞれ本発明の定着用弾性回転体の実施例である。これ
らの評価○を得た全てのローラーおよびベルトに関して
簡易的な定着装置を用い、定着ローラーあるいは定着ベ
ルトの表面温度を150℃、加圧ローラーあるいは加圧
ベルトの表面温度を120℃とし、コピースピードをA
4サイズ紙10枚/分、記録紙をJ紙(富士ゼロックス
株式会社製)、トナー組成をポリエステル系樹脂95重
量%、顔料4重量%、帯電制御剤1重量%の条件で2万
枚の連続定着試験を行った結果、離型性、耐摩耗性、定
着性などの点で良好に定着が行われ、さらには弾性層と
表面層との間で界面剥離や微少な剥がれ等の問題の発生
はなかった。
【0101】この結果から、上記の、少なくとも表面の
熱伝導率が0.6×10-3cal/cm・sec・℃以
上であるシリコーンゴムからなる弾性層を有し、その弾
性層の表面に184.9nmの波長の紫外線を積算光量
が50mJ/cm2以上かつ1000mJ/cm2 以下
となるよう照射して作成された好ましい定着用弾性回転
体、および、上記の、少なくとも表面の熱伝導率が0.
6×10-3cal/cm・sec・℃未満であるシリコ
ーンゴムからなる弾性層を有し、その弾性層の表面に1
84.9nmの波長の紫外線を積算光量が200mJ/
cm2以上かつ5000mJ/cm2 以下となるよう照
射して作成された定着用弾性回転体はいずれも離型性、
耐摩耗性、定着性などの点で良好に定着を行うことがで
き、さらには弾性層と表面層との間で界面剥離や微少な
剥がれ等のない好ましい定着用弾性回転体であることが
わかる。
【0102】[比較例1] ケース1、ケース2、およ
びケース3で評価×を得たローラーおよびベルトの全て
をそれぞれ本発明の定着用弾性回転体に対する比較例と
する。これらの評価×を得た全てのローラーおよびベル
トに関して簡易的な定着装置を用い、定着ローラーある
いは定着ベルトの表面温度を150℃、加圧ローラーあ
るいは加圧ベルトの表面温度を120℃とし、コピース
ピードをA4サイズ紙10枚/分、記録紙をJ紙(富士
ゼロックス株式会社製)、トナー組成をポリエステル系
樹脂95重量%、顔料4重量%、帯電制御剤1重量%の
条件で2万枚の連続定着試験を行った結果、離型性、耐
摩耗性、定着性などの点で良好に定着が行われたが、何
れのローラーあるいはベルトも弾性層と表面層との間で
界面剥離、表面層の皺、および微少な剥がれが発生し
た。
【0103】[比較例2] ケース1、ケース2、およ
びケース3で作成した全てのローラーおよびベルトの全
てそれぞれにおいて、照射に使用したランプを184.
9nmの光を発光しないセン特殊光源株式会社製の溶融
石英製低圧水銀ランプEUV200NL(出力200
W)を用いた以外はケース1、ケース2、およびケース
3と同様に作成された全ての定着用弾性回転体それぞれ
をここでの比較例とする。これらの定着用弾性回転体で
は、何れも接着度合いの指標である引張り強度が150
g/cm以下の値しか得られず、また接着界面がすべて
界面破壊の状態にあった。このことから、184.9n
mの波長の光が、弾性層と表面層の間の接着力の向上に
寄与していることがわかる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着用弾
性回転体の製造方法によれば、離型性、耐摩耗性、およ
び定着性が良好であるとともに、長期の使用においても
表面層と弾性層との間で界面剥離や微少な剥がれ等が発
生しにくく耐久性に優れた定着用弾性回転体が製造され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つのローラー状の定着用弾性回転体を有する
定着装置の概要図である。
【図2】ベルト状の定着用弾性回転体を有する定着装置
の概要図およびベルト状の定着用弾性回転体の構造を示
す図である。
【図3】ロール状の定着用弾性回転体における弾性層と
表面層との接着強度の測定方法を示す図である。
【図4】ベルト状の定着用弾性回転体における弾性層と
表面層との接着強度の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 定着用ローラー 1_1 基材 1_2 弾性層 1_3 表面層 2 加圧ローラー 3 定着ベルト 3_1 基材 3_2 弾性層 3_3 表面層 4 押圧材 5_1 ローラー 5_2 ローラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着トナー像を担持する用紙を加圧す
    るとともに加熱して該未定着トナー像を該用紙に定着さ
    せる定着装置に採用され、回転しながら弾力により該用
    紙を少なくとも加圧するために用いられる定着用弾性回
    転体の製造方法において、 基材上にシリコーンゴムからなる弾性層を形成し、該弾
    性層の表面に184.9nmの波長を含む紫外線を照射
    した後、該弾性層を覆う表面層を形成することを特徴と
    する定着用弾性回転体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記弾性層は、少なくとも表面が0.6
    ×10-3cal/cm・sec・℃以上の熱伝導率を有
    するシリコーンゴムからなる層であって、該弾性層に前
    記紫外線を照射するにあたり、184.9nmの波長の
    紫外線の積算光量が50mJ/cm2以上かつ1000
    mJ/cm2以下となるように前記紫外線を照射するこ
    とを特徴とする請求項1記載の定着用弾性回転体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記弾性層は、少なくとも表面が0.6
    ×10-3cal/cm・sec・℃未満の熱伝導率を有
    するシリコーンゴムからなる層であって、該弾性層に前
    記紫外線を照射するにあたり、184.9nmの波長の
    紫外線の積算光量が200mJ/cm2以上かつ500
    0mJ/cm2以下となるように前記紫外線を照射する
    ことを特徴とする請求項1記載の定着用弾性回転体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記表面層がフッ素ゴムであることを特
    徴とする請求項1記載の定着用弾性回転体の製造方法。
  5. 【請求項5】 基材上に形成した弾性層上に前記紫外線
    を照射した後、該弾性層上にシランカップリングおよび
    チタンカップリング剤のうちのいずれか1つ以上からな
    る接着層を形成し、該接着層上に前記表面層を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の定着用弾性回転体の製
    造方法。
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