JP6429533B2 - 電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置 - Google Patents

電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6429533B2
JP6429533B2 JP2014169504A JP2014169504A JP6429533B2 JP 6429533 B2 JP6429533 B2 JP 6429533B2 JP 2014169504 A JP2014169504 A JP 2014169504A JP 2014169504 A JP2014169504 A JP 2014169504A JP 6429533 B2 JP6429533 B2 JP 6429533B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone rubber
cured silicone
rubber layer
fixing member
cured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014169504A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015064567A5 (ja
JP2015064567A (ja
Inventor
勝也 阿部
勝也 阿部
勝久 松中
勝久 松中
康弘 宮原
康弘 宮原
直紀 秋山
直紀 秋山
凡人 杉本
凡人 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014169504A priority Critical patent/JP6429533B2/ja
Publication of JP2015064567A publication Critical patent/JP2015064567A/ja
Publication of JP2015064567A5 publication Critical patent/JP2015064567A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6429533B2 publication Critical patent/JP6429533B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/206Structural details or chemical composition of the pressure elements and layers thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • G03G15/2057Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2048Surface layer material
    • G03G2215/2051Silicone rubber

Description

本発明は複写機およびレーザービームプリンタなどの電子写真画像形成装置における加熱定着装置に用いる定着部材、および定着部材を有する定着装置に関する。
一般に、電子写真方式に用いられる加熱定着装置では、一対の加熱されたローラとローラ、フィルムとローラ、ベルトとローラといった回転体が圧接されている。未定着トナーによって形成された画像を保持した被記録材が、この回転体間に形成された圧接部位に導入されると、被記録材上の該未定着トナーが加熱され、該未定着トナーが溶融することによって、被記録材に画像が定着される。被記録材上に保持されたトナーが接する回転体は定着部材と称し、その形態に応じて定着ローラ、定着フィルム、定着ベルトと呼ばれる。
このような定着部材は、金属または耐熱性樹脂などで形成された基材上に、耐熱性を有する硬化シリコーンゴム層を配し、その上に付加硬化型シリコーンゴム接着剤を介してフッ素樹脂を被覆したものが知られている。硬化シリコーンゴム層の形成には、加工性の観点から付加硬化型シリコーンゴム組成物が多用されている。
付加硬化型シリコーンゴム組成物を用いて形成される硬化シリコーンゴム層は、加熱によって付加硬化型シリコーンゴム組成物中の不飽和脂肪族基と、ケイ素に結合した活性水素基(Si−H基)とが付加反応することにより構築される炭素−炭素結合を有する架橋構造を有する。このような架橋構造を有することによって、該硬化シリコーンゴム層は、優れた弾性を発現する。また、上記した構成を有する定着部材は、該硬化シリコーンゴム層の優れた弾性を利用して、トナー像を過度に押しつぶすことなく、包み込んで溶融させることができる。そのため、像ズレ、にじみを防ぎ、混色性を良くするという効果がある。
しかし、付加硬化型シリコーンゴム組成物を用いて形成された硬化シリコーンゴム層を有する定着部材は、定着過程においてヒータなどの熱源によって長期間に亘って加熱されたときに、硬化シリコーンゴム層中の架橋構造が有する炭素−炭素結合が切断され、経時的に硬化シリコーンゴム層の弾性が低下してしまうことがあった。かかる現象は、硬化シリコーンゴムの老化現象として知られている。
このように硬化シリコーンゴム層を備えた定着部材は、使用に伴って弾性変形の程度が、経時的に変わることがあり、それに伴って電子写真画像の画質が経時的に変化してしまうことがある。しかしながら、定着部材として、硬化シリコーンゴム層の弾性の変化を抑えることは、安定した画質を確保する上で重要な課題である。
このような課題に対して、硬化シリコーンゴム層中に不飽和脂肪族基を存在させることが有効であることが特許文献1に開示されている。硬化シリコーンゴム層中の炭素−炭素結合が切断された場合であっても、硬化シリコーンゴム層中に不飽和脂肪族基を存在させておくことによって、当該不飽和脂肪族基がラジカル付加反応することにより、架橋構造が再構築され、硬化シリコーンゴム層の弾性の低下が抑制されるためである。
また、特許文献1に開示されている定着部材は、付加硬化型シリコーンゴム接着剤を用いて、硬化シリコーンゴム層上にフッ素樹脂層を接着してなる構成を有する。そして、この定着部材においては、その製造過程において、硬化シリコーンゴム層表面に紫外線を照射している。これによって、硬化シリコーンゴム層の表面の架橋度を向上させ、緻密な構造を形成させることができる。そのため、硬化シリコーンゴム層の表面に塗布する、活性水素基を有する付加硬化型シリコーンゴム接着剤が、硬化シリコーンゴム層中に浸透することを抑えることができる。その結果、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基と付加硬化型シリコーンゴム接着剤中の活性水素基との反応を抑制させることができ、硬化シリコーンゴム層中に不飽和脂肪族基を多く存在させることができるものである。
特許第4597245号
上記した通り、特許文献1にかかる定着部材における硬化シリコーンゴム層中には不飽和脂肪族基が存在している。そのため、定着部材を長時間使用した際における硬化シリコーンゴム層の弾性の低下を十分に抑制できる。
本発明者等は、特許文献1にかかる、付加硬化型シリコーンゴム接着剤を用いて硬化シリコーンゴム層上にフッ素樹脂層を接着してなる構成を有する定着部材について、さらなる検討を重ねた。
その結果、不飽和脂肪族基を含有させてなる硬化シリコーンゴム層を備えた定着部材であっても、使用初期に、弾性の低下を生じることがあった。これは、使用の初期時においては、硬化シリコーンゴム層の架橋構造の切断が、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基のラジカル付加反応による架橋構造の構築よりも優位に働くため、硬化シリコーンゴム層の弾性の低下が起きているものと考えられる。
しかしながら、電子写真画像に対する品質のより一層の安定化を図る上では、このような定着部材の使用初期段階における硬化シリコーンゴム層の弾性の低下を解決することが必要であると本発明者らは認識した。
そこで、本発明の目的は、硬化シリコーンゴム層上にフッ素樹脂層を接着・固定してなる定着部材において、使用初期段階における硬化シリコーンゴム層の弾性の変化を抑えることのできる定着部材を提供する点にある。
また本発明の目的は、高品位な電子写真画像を安定して与える定着部材、該定着部材を有する定着装置および電子写真画像形成装置を提供する点にある。
本発明に係る電子写真用定着部材は、基材と、硬化シリコーンゴム層と、該硬化シリコーンゴム層上に付加硬化型シリコーンゴム接着剤で接着されてなるフッ素樹脂層とを有する電子写真用定着部材において、該硬化シリコーンゴム層を構成している硬化シリコーンゴムのマイクロ硬度をHμ0、および該硬化シリコーンゴムをメチルハイドロジェンシリコーンオイルに24時間浸漬後、さらに硬化させた後のマイクロ硬度をHμ1としたとき、Hμ1/Hμ0が1.5以上5.0以下であり、該硬化シリコーンゴムは、付加硬化型シリコーンゴムの硬化物であり、該硬化シリコーンゴム層は、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を含むことを特徴とする。
本発明によれば、基材と、硬化シリコーンゴム層と、該硬化シリコーンゴム層上に接着されてなるフッ素樹脂層とを有する電子写真用定着部材において、硬化シリコーンゴム層の弾性をより安定に維持することのできる電子写真用定着部材を得ることができる。さらには、電子写真画像の画質を安定して与える電子写真用定着部材、定着装置及び電子写真画像形成装置を得ることができる。
本発明に係る定着部材の一部分概略断面図である。 本発明に係る基材上に硬化シリコーンゴム層を形成する工程の一例の概略説明図である。 本発明に係る硬化シリコーンゴム層上に、付加硬化型シリコーンゴム接着剤を介してフッ素樹脂層を積層する工程の一例の模式図である。 本発明に係るベルト形状の電子写真用定着部材を用いた、加熱定着装置の横方向断面模式図である。 本実施の形態に係るカラーレーザープリンタの概略断面図である。 実施例1及び比較例1に係る定着ベルトの加熱時間と硬度差との関係を示すグラフ。 実施例1及び比較例2に係る定着ベルトの加熱時間と硬度差との関係を示すグラフ。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく種々の検討を重ねた。その結果、フッ素樹脂層により密封され、酸素の供給が遮断された状況下にある硬化シリコーンゴム層中に、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶(以下、「アナターゼ型酸化チタン結晶」ともいう)を含有させた場合に、定着部材の使用初期時の弾性変化を抑制できることを見出した。これは、硬化シリコーンゴム層中に含有させてなるアナターゼ型酸化チタン結晶が、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基のラジカル付加反応を促進させ、硬化シリコーンゴム層中に新たな架橋構造を速やかに構築させるためであると考えられる。
具体的には、基材上の、アナターゼ型酸化チタン結晶を含む付加硬化型シリコーンゴム組成物の塗膜を硬化させて、硬化シリコーンゴム層とした。その後、当該硬化シリコーンゴム層表面に付加硬化型シリコーンゴム接着剤を塗布し、フッ素樹脂チューブを貼り付け、定着部材とした。
その結果、アナターゼ型酸化チタン結晶を配合しない場合に比べ、硬化シリコーンゴム層の弾性の低下が緩和されることが確認された。
アナターゼ型酸化チタン結晶を含む付加硬化型シリコーンゴム組成物を用いて形成してなる硬化シリコーンゴム層を加熱したときの初期段階における弾性の低下が抑制される理由を本発明者らは以下のように推測している。
即ち、硬化シリコーンゴム層中のアナターゼ型酸化チタン結晶は、定着部材の使用時の加熱環境下で硬化シリコーンゴム層中に過酸化物(ROOR)を発生させる。なお、「R」は、炭化水素構造に由来するグループ(アルキル基等)を示す。
このとき、フッ素樹脂層により、硬化シリコーンゴム層に対する酸素供給が実質的に遮断された環境においては、過酸化物由来のオキシルラジカル(RO・)は、酸素によって捕捉されにくくなるため、硬化シリコーンゴム層中に安定的に存在することができる。
そのため、該オキシルラジカルが、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基のラジカル付加反応を促進させ、架橋構造が構築されやすくなる。その結果、定着部材の使用初期時における硬化シリコーンゴム層の弾性低下が緩和される。
(1)定着部材の構成概略
本発明の定着部材の構成の詳細について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る電子写真用定着部材の一部分の概略断面図である。図1において、1は基材、2は基材1の周面を被覆している硬化シリコーンゴム層、3はフッ素樹脂層である。フッ素樹脂層3は、硬化シリコーンゴム層2の周面に硬化シリコーンゴム接着層4により固定されている。
(2)基材
基材1の材質としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケルなどの金属や合金、ポリイミドなどの耐熱性樹脂が用いられる。定着部材がローラ形状である場合、基材1には、芯金が用いられる。芯金の材質としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属や合金が挙げられる。
定着部材が、ベルト形状を有する場合には、基材1としては、例えば電鋳ニッケルベルトやポリイミド等からなる耐熱樹脂ベルトなどが挙げられる。
(3)硬化シリコーンゴム層、及びその製造方法
硬化シリコーンゴム層2は、定着時にトナーを押しつぶさない弾性を定着部材に担持させる層として機能する。かかる機能を発現させる上で、硬化シリコーンゴム層2は、付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させたものとすることが好ましい。後述するフィラーの種類や添加量に応じて、その架橋度を調整することで、弾性を調整することができるからである。
付加硬化型シリコーンゴム組成物は、付加硬化型シリコーンゴム原液にフィラー等の添加剤を配合・分散させてなり、加熱等の手段によって、ヒドロシリル化に伴う架橋反応を進行させることで硬化シリコーンゴム層を形成することができる。
(3−1)付加硬化型シリコーンゴム原液
一般に、付加硬化型シリコーンゴム原液は、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素に結合した活性水素基を有するオルガノポリシロキサン、架橋触媒としての白金化合物、およびインヒビターとよばれる硬化制御剤(阻害剤)で構成される。
不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサンは以下のものを含む。
・R SiOで表わされる中間単位およびRSiOで表わされる中間単位からなる群から選択されるいずれか一方または両方の中間単位と、R SiO1/2で表される分子末端とを有する直鎖状オルガノポリシロキサン
・RSiO3/2で表わされる中間単位およびSiO4/2で表わされる中間単位から選択されるいずれか一方または両方の中間単位と、R SiO1/2で表される分子末端とを有する分岐状オルガノポリシロキサン。
ここでRはケイ素原子に結合した、不飽和脂肪族基を含まない1価の非置換または置換炭化水素基を表す。具体例は、以下のものを含む。
・アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等);
・アリール基(フェニル基等);
・置換炭化水素基(例えば、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−シアノプロピル基、3−メトキシプロピル基等)。
特に、合成や取扱いが容易で、優れた耐熱性が得られることから、Rの50%以上がメチル基であることが好ましく、すべてのRがメチル基であることが特に好ましい。また、Rはケイ素原子に結合した不飽和脂肪族基を表しており、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基が例示され、合成や取扱いが容易で、架橋反応も容易に行われることから、ビニル基が好ましい。
酸化チタン結晶や熱伝導性フィラーなどの配合により、付加硬化型シリコーンゴム組成物の粘性が増加するため、ベース剤として用いる不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサンは、比較的粘度が低い、即ち分子量の小さいものを用いることが肝要となる。オルガノポリシロキサンは、高分子化合物であるため、分子量を一意に特定することは難しいが、サイズ排除クロマトグラフィー(GPC)によって測定される重量平均分子量(Mw)を用いることでその構成を確認することが可能である。具体的には、重量平均分子量が150,000以下のものが好ましく、更には70,000以下のものが好ましい。分子量がこれより大きいと付加硬化型シリコーンゴム組成物の構造粘性が非常に大きくなるため成型加工が著しく困難になる。
また、ケイ素に結合した活性水素基を有するオルガノポリシロキサンは白金化合物の触媒作用により、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサン成分のアルケニル基との反応によって架橋構造を形成させる架橋剤である。ケイ素原子に結合した水素原子の数は、1分子中に平均3個を越える数である。
ケイ素原子に結合した有機基としては、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサン成分のRと同じ範囲である非置換または置換の1価の炭化水素基が例示される。特に、合成及び取扱いが容易なことから、メチル基が好ましい。
ケイ素に結合した活性水素基を有するオルガノポリシロキサンの分子量は特に限定されない。また、当該オルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、好ましくは10mm/s以上100,000mm/s以下、さらに好ましくは15mm/s以上1000mm/s以下の範囲である。粘度をこれらの範囲に限定するのは、保存中に揮発して所望の架橋度や成形品の物性が得られないということがなく、また合成や取扱いが容易で、系に容易に均一に分散させることができるからである。
シロキサン骨格は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも差支えなく、これらの混合物を用いてもよい。特に合成の容易なことから、直鎖状のものが好ましい。活性水素基は、分子中のどのシロキサン単位に存在してもよいが、少なくともその一部が、R HSiO1/2のような分子末端のシロキサン単位に存在することが好ましい。
付加硬化型シリコーンゴム原液としては、不飽和脂肪族基の量が、ケイ素原子1モルに対して0.1モル%以上、2.0モル%以下であるものが好ましい。特には、0.2モル%以上、1.0モル%以下であるものが好ましい。
また、付加硬化型シリコーンゴム原液は、不飽和脂肪族基に対する活性水素基の数の割合が、0.3以上0.8以下となるような割合で配合されていることが好ましい。0.3以上であると、定着部材の硬化シリコーンゴム層として必要な弾性を十分に確保可能な架橋構造を構築できるためである。0.8以下であれば、架橋反応時に未反応で残った硬化シリコーンゴム層中に存在する不飽和脂肪族基により、架橋構造を構築させ、硬化シリコーンゴム層の弾性の低下を十分に抑制できるためである。不飽和脂肪族基に対する活性水素基の数の割合は水素核磁気共鳴分析(例えば、H−NMR(商品名:AL400型 FT−NMR;日本電子株式会社製)を用いた測定により定量・算出することができる。不飽和脂肪族基に対する活性水素基の数の割合を上記数値範囲内とすることで、硬化シリコーンゴム層の硬度を安定なものとすることができる。
(3−2)フィラーについて;
硬化シリコーンゴム層2は、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を含み、本発明の効果を阻害しない限り、熱伝導性フィラーのほか、補強、導電性向上、耐熱性向上などを目的としたその他のフィラーも含むことができる。
また、本発明にかかる硬化シリコーンゴム層は、熱伝導率が高いことが好ましく、熱伝導性向上のために熱伝導性フィラーを含有させることが好ましい。
(3−2−1)酸化チタン
酸化チタン結晶には、アナターゼ型構造やルチル型構造が存在することが知られている。本発明においては、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を用いる。本発明の効果を阻害しないものであれば、アナターゼ型構造以外の酸化チタンを含んでも良いが、アナターゼ型酸化チタンが多いほどよい。すなわち、硬化シリコーンゴム中に含まれる酸化チタンは、ASTM D 3720−84の方法に従い、下記計算式(1)により算出されるルチル化率が小さいほど好ましい。具体的には、ルチル化率が、50%以下、特には、20%以下であることが好ましい。
計算式(1)
ルチル化率(質量%)=100−100/(1+1.2×Ir/Ia)
計算式(1)において、Irは、X線回折パターンにおける酸化チタン結晶が有するルチル型構造の最強干渉線(面指数110)のピーク面積であり、Iaは、X線回折パターンにおける酸化チタン結晶が有するアナターゼ型構造の最強干渉線(面指数101)のピーク面積である。
本発明の効果を十分に発現する上でアナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶は、付加硬化型シリコーンゴム原液100質量部に対して、0.2質量部以上20質量部以下の割合で含有させることが好ましい。特には、1質量部以上5質量部以下で含有させることが更に好ましい。0.2質量部以上とすることで、硬化シリコーンゴム層の弾性の安定性を十分に確保することができる。また、20質量部以下とすることで、付加硬化型シリコーンゴムの構造粘性の上昇を抑えることができる。また、少量で本発明の効果を十分に発現させる上では、酸化チタン結晶の一次粒径は小さいほどよく、好ましくは100nm以下、さらに好ましくは40nm以下である。
(3−2−2)熱伝導性フィラー
熱伝導性フィラーは、高熱伝導性であることが好ましい。具体的には、無機物、特に金属、金属化合物、炭素繊維などを挙げることができる。高熱伝導性フィラーの具体例は、以下の例を含む。炭化ケイ素(SiC);窒化ケイ素(Si);窒化ホウ素(BN);窒化アルミニウム(AlN);アルミナ(Al);酸化亜鉛(ZnO);酸化マグネシウム(MgO);シリカ(SiO);銅(Cu);アルミニウム(Al);銀(Ag);鉄(Fe);ニッケル(Ni);気相成長法炭素繊維;PAN系(ポリアクリロニトリル)炭素繊維;ピッチ系炭素繊維等。これらは単独であるいは2種類以上を混合して用いることができる。高熱伝導性フィラーの平均粒径は取扱い上、および分散性の観点から1μm以上50μm以下が好ましい。また、形状は球状、粉砕状、針状、板状、ウィスカ状などが用いられるが、分散性の観点から球状のものが好ましい。
前記熱伝導性フィラーは、その目的を十分に達成させるために、硬化シリコーンゴム層中に、付加硬化型シリコーンゴムを基準として、30vol%以上60vol%以下の範囲で含有させることが好ましい。
(3−3)硬化シリコーンゴム層の厚さ
定着部材として採用した際には、ベルト形状の場合、表面硬度への寄与、および定着時の未定着トナーへの熱伝導の効率から、硬化シリコーンゴム層の厚みの好ましい範囲は、100μm以上500μm以下、特には200μm以上400μm以下が好ましい。ローラ形状の場合は、0.5mm以上4.0mm以下である。
(3−4)硬化シリコーンゴム層の製法
図2は基材1上に硬化シリコーンゴム層2を形成する工程の一例であり、いわゆるリングコート法を用いる方法を説明するための模式図である。付加硬化型シリコーンゴム原液に酸化チタン結晶とフィラーが配合された付加硬化型シリコーンゴム組成物8をシリンダポンプ5に充填し、圧送することで塗布液供給ノズル6から基材1の周面に塗布する。
塗布と同時に基材1を塗布ヘッド7から図面右方向に一定速度で移動させることで、付加硬化型シリコーンゴム組成物の塗膜を基材1の周面に形成することが出来る。該塗膜の厚みは、塗布液供給ノズル6と基材1とのクリアランス、付加硬化型シリコーンゴム組成物の供給速度、基材1の移動速度、などによって制御することができる。基材1上に形成された付加硬化型シリコーンゴム組成物の層は、電気炉などの加熱手段によって一定時間加熱して、架橋反応を進行させ、硬化させる。これにより、該付加硬化型シリコーンゴム組成物の塗膜の硬化物としての硬化シリコーンゴム層2が形成される。
(3−5)硬化シリコーンゴム層中における不飽和脂肪族基の存在の程度
上記したように、本発明における硬化シリコーンゴム層は不飽和脂肪族基を有するが、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基の量を直接的に観測することは困難である。しかし、以下の方法により間接的には観測することができる。
まず、定着部材の硬化シリコーンゴム層から、所定のサイズ(例えば、20mm×20mm)の硬化シリコーンゴムの薄片の複数枚を切り出し、厚さ2mmになるように積層する。そして、この積層体について、タイプCマイクロ硬度をマイクロゴム硬度計(マイクロゴム硬度計MD−1 capaタイプC;高分子計器株式会社製)を用いて測定する。このとき測定値をHμ0とする。
次いで、上記の積層体を構成していた硬化シリコーンゴムの薄片の全てをメチルハイドロジェンシリコーンオイル(商品名:DOW CORNING TORAY SH1107FLUID;東レ・ダウコーニング株式会社製)中に完全に浸漬させる。メチルハイドロジェンシリコーンオイルを温度30℃に維持して24時間静置する(以降、この処理を「24時間浸漬」)ともいう。これにより、各薄片の内部にまでメチルハイドロジェンシリコーンオイルを浸漬させる。次いで、24時間浸漬の処理を施した全ての薄片をメチルハイドロジェンシリコーンオイルから取り出し、表面のオイルを十分に取り除き、200℃のオーブン中で4時間加熱後、室温にまで冷却する。これにより、全ての薄片について、主反応の不飽和脂肪族基とメチルハイドロジェンシリコーンオイルとの反応を完了させる。次に全ての薄片を積層し、得られた積層体のマイクロ硬度を上記の装置を用いて測定する。このときのマイクロ硬度をHμ1とする。そして、硬度上昇率(=Hμ1/Hμ0)を算出する。
硬化シリコーンゴム層中に不飽和脂肪族基の量が多い場合には、試験片の内部に浸透したメチルハイドロジェンシリコーンオイルによって、試験片中に新たな架橋点が形成される。その為、熱処理後の試験片は大幅な硬度上昇を示す。つまり、硬度上昇率は比較的大きな値を示す。
一方、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基の量が少ない場合には、試験片にメチルハイドロジェンシリコーンオイルを浸漬させ、加熱処理を施しても、新たな架橋点が形成されにくい。よって、熱処理後の試験片の硬度変化は軽微なものとなる。つまり、硬度上昇率は比較的小さな値を示すことになる。
硬度上昇率の算出のための実験については、試験片中の不飽和脂肪族基を確実に反応させることができれば、上記した条件などに限定されるものではない。
本発明においては、上記の硬度上昇率としては、1.5以上、特には2.0以上が好ましい。不飽和脂肪族基が比較的潤沢に硬化シリコーンゴム層に存在することとなるため、老化による弾性の低下を有効に抑えられるからである。
また、硬化シリコーンゴム層における架橋構造の安定性の点から、硬度上昇率は、5.0以下、特には4.5以下が好ましい。
なお、硬度上昇率の具体的な制御は、硬化シリコーンゴム層の形成に用いる付加硬化型シリコーンゴム原液の組成の調整により可能である。
すなわち、付加硬化型シリコーンゴム原液中の、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した活性水素基を有するオルガノポリシロキサンとの混合比を調整して、付加硬化型シリコーンゴム原液中の、不飽和脂肪族基のモル数と活性水素基のモル数との比を調整する。具体的には、活性水素基のモル数に対する不飽和脂肪族基のモル数を多くすることによって、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基の存在量を多くすることができる。その結果として、硬度上昇率を大きくすることができる。
(4)フッ素樹脂層
フッ素樹脂層3としては、例えば、以下に例示列挙する樹脂をチューブ状に成形したものが用いられる。
テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロピレン共重合体(FEP)等。
上記例示列挙した材料中、成形性やトナー離型性の観点からPFAが好ましい。
フッ素樹脂層の厚みは、50μm以下とするのが好ましい。積層した際に下層の硬化シリコーンゴム層の弾性を維持し、定着部材としての表面硬度が高くなりすぎることを抑制できるからである。
フッ素樹脂チューブの内面は、予め、ナトリウム処理やエキシマレーザ処理、アンモニア処理等を施すことで、接着性を向上させることが出来る。
図3は、硬化シリコーンゴム層2上に、付加硬化型シリコーンゴム接着剤を介してフッ素樹脂層を積層する工程の一例の模式図である。必要に応じて、特許文献1のように、硬化シリコーンゴム層2の表面に紫外線ランプを用いて、紫外線照射を行ってもよい。
硬化シリコーンゴム層2の表面に、付加硬化型シリコーンゴム接着剤4を塗布する。外面に、フッ素樹脂層としてのフッ素樹脂チューブ9を被覆し、積層させる。
被覆方法は特に限定されないが、付加硬化型シリコーンゴム接着剤を潤滑材として被覆する方法や、フッ素樹脂チューブを外側から拡張し、被覆する方法などを用いることが出来る。
不図示の手段を用いて、硬化シリコーンゴム層とフッ素樹脂層との間に残った、余剰の付加硬化型シリコーンゴム接着剤を、扱き出すことで除去する。扱き出した後の接着層の厚みは、20μm以下であることが好ましい。
次に、電気炉などの加熱手段にて所定の時間加熱することで、付加硬化型シリコーンゴム接着剤4を硬化・接着させ、両端部を所望の長さに切断することで、本発明の定着部材としての定着ベルトを得ることが出来る。
(5)定着部材表面のマイクロ硬度
定着部材表面のタイプCマイクロ硬度は、マイクロゴム硬度計(マイクロゴム硬度計MD−1 capaタイプC;高分子計器株式会社製)を用いて測定することが出来る。ここでのマイクロ硬度は、60度以上90度以下、特には70度以上85度以下が好ましい。
タイプCマイクロ硬度を上記数値範囲内とすることで、転写媒体上の未定着トナーを過度に押しつぶすことを抑制できる。その結果、像ズレ、滲みが少ない高品位な電子写真画像を得ることが出来る。
(6)定着装置
図4には本発明に係るベルト形状の電子写真用定着部材を用いた、加熱定着装置の横方向断面模式図を示す。この加熱定着装置において、11は本発明の一形態となる、加熱定着部材としてのシームレス形状の定着ベルトである。この定着ベルト11を保持するために耐熱性・断熱性の樹脂によって成形された、ベルトガイド部材12が形成されている。このベルトガイド部材12と定着ベルト11の内面とが接触する位置に熱源としてのセラミックヒータ13を具備する。セラミックヒータ13はベルトガイド部材12の長手方向に沿って成型具備された溝部に嵌入して固定支持されている。セラミックヒータ13は、不図示の手段によって通電され発熱する。
シームレス形状の定着ベルト11はベルトガイド部材12にルーズに外嵌させてある。加圧用剛性ステイ14はベルトガイド部材12の内側に挿通してある。
加圧部材としての弾性加圧ローラ15はステンレス芯金15aに硬化シリコーンゴム層15bを設けて表面硬度を低下させたものである。芯金15aの両端部を装置に不図示の手前側と奥側のシャーシ側板との間に回転自由に軸受け保持させて配設してある。弾性加圧ローラ15は、表面性及び離型性を向上させるために表層15cとして、50μmのフッ素樹脂チューブが被覆されている。加圧用剛性ステイ14に押し下げ力を付与している。これによってベルトガイド部材13の下面に配設したセラミックヒータ13の下面と加圧部材15の上面とが定着ベルト11をはさんで圧接して所定の定着ニップ部Nが形成される。
この定着ニップ部Nに未定着トナーTによって画像が形成された、被加熱体となる被記録材Pを所定の速度vで挟持搬送させる。これにより、トナー像を加熱、加圧する。その結果、トナー像は溶融・混色、その後、冷却されることによって被記録材上にトナー像が定着される。
(7)電子写真画像形成装置
電子写真画像形成装置の全体構成について概略説明する。図5は本実施の形態に係るカラーレーザープリンタの概略断面図である。図5に示したカラーレーザープリンタ(以下「プリンタ」と称す)35は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色ごとに一定速度で回転するドラム形状の電子写真感光体(以下「感光体ドラム」と称す)を有する画像形成部を有する。また、画像形成部で現像され多重転写されたカラー画像を保持し、給送部から給送された記録媒体Pにさらに転写する中間転写体16を有する。感光体ドラム17(17Y,17M,17C,17K)は、駆動手段(不図示)によって、図5に示すように反時計回りに回転駆動される。
感光体ドラム17の周囲には、その回転方向にしたがって順に、感光体ドラム17の表面を均一に帯電する帯電装置18(18Y,18M,18C,18K)、画像情報に基づいてレーザービームを照射し、感光体ドラム17上に静電潜像を形成するスキャナユニット19(19Y,19M,19C,19K)、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像ユニット20(20Y,20M,20C,20K)、感光体ドラム17上のトナー像を一次転写部T1で中間転写体16に転写させる一次転写ローラ21(21Y,21M,21C,21K)、転写後の感光体ドラム17表面に残った転写残トナーを除去するクリーニングブレードを有するユニット22(22Y,22M,22C,22K)が配置されている。
各感光体ドラムに形成された各色トナー像は、画像転写部において、ローラ23,24,25に張架されたベルト状の中間転写体16上に重畳して一次転写され、該中間転写体上にカラー画像が形成される。
前記中間転写体16への一次転写と同期するように搬送手段によって記録媒体が二次転写部へ搬送される。搬送手段は複数枚の記録媒体Pを収納した給送カセット26、給送ローラ27、分離パッド28、レジストローラ対29を有する。画像形成時には給送ローラ27が画像形成動作に応じて駆動回転し、給送カセット26内の記録媒体Pを一枚ずつ分離し、該レジストローラ対32によって画像形成動作とタイミングを合わせて二次転写部へ搬送する。
二次転写部T2には移動可能な二次転写ローラ30が配置されている。二次転写ローラ30は、略上下方向に移動可能である。そして、像転写に際しては記録媒体Pを介して中間転写体16に所定の圧で押しつけられる。この時同時に二次転写ローラ30にはバイアスが印加され中間転写体16上のトナー像は記録媒体Pに転写される。
中間転写体16と二次転写ローラ30とはそれぞれ駆動されているため、両者に挟まれた状態の記録媒体Pは、図5に示す左方向に所定の速度vで搬送され、更に搬送ベルト31により次工程である定着部32に搬送される。定着部32では熱及び圧力が印加されて転写トナー像が記録媒体に定着される。その記録媒体は排出ローラ対33によって装置上面の排出トレイ34上へ排出される。
そして、図4に示した、本発明にかかる定着装置を、図5に示したカラーレーザープリンタの定着部32に適用することにより、消費エネルギーを抑制しつつ、高品位な電子写真画像を提供可能な電子写真画像形成装置を得ることができるものである。
以下に、実施例を用いてより具体的に本発明を説明する。
(実施例1)
(1)下記の材料(a)および(b)を、活性水素基に対する不飽和脂肪族基(ビニル基)の個数の割合が、0.30となるように配合し、触媒量の白金化合物を加えて、付加硬化型シリコーンゴム原液を得た。
(a)1分子中にビニル基を少なくとも2個以上有する、ビニル化ジメチルポリシロキサン(重量平均分子量100000(ポリスチレン換算));
(b)1分子中に活性水素基を少なくとも2個以上有する、ハイドロジェンオルガノポリシロキサン(重量平均分子量1500(ポリスチレン換算))。
この付加硬化型シリコーンゴム原液に、フィラーとして高純度真球状アルミナ(商品名:アルナビーズCB−A10S;昭和タイタニウム(株)製)を、体積比率で40%になるように配合した。そこに、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶(商品名:酸化チタン(IV), アナターゼ型(ルチル型含有)、型式:208−18231;和光純薬工業(株)製、ルチル化率:8%)2質量部をさらに加え、混練することによって、付加硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。そして、硬化後のJISK 6253A準拠デュロメータ硬度が12゜の付加硬化型シリコーンゴム組成物を得た。
基材として、表面にプライマー処理を施した、内径30mm、幅400mm、厚さ40μmのニッケル電鋳製エンドレスベルトを用意した。なお、一連の製造工程中、エンドレスベルトは、その内部に、図4に示したような中子10を挿入して取り扱った。
この基材上に、リングコート法で上記付加硬化型シリコーンゴム組成物を厚さ300μmに塗布した。得られたエンドレスベルトを200℃に設定した電気炉中で4時間加熱して、付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させ硬化シリコーンゴム層を得た。
このエンドレスベルトの表面を周方向に20mm/secの移動速度で回転させながら、表面から10mmの距離に設置した紫外線ランプを用いて、硬化シリコーンゴム層に対し紫外線照射を行った。紫外線ランプには、低圧水銀紫外線ランプ(商品名:GLQ500US/11;ハリソン東芝ライティング株式会社製)を用い、大気雰囲気中で100℃5分間の照射を行った。
室温まで冷却後、当該エンドレスベルトの、硬化シリコーンゴム層の表面に、付加硬化型シリコーンゴム接着剤(商品名:SE1819CV;東レ・ダウコーニング社製の「A液」及び「B液」を等量混合)を厚さが、およそ20μm程度になるように塗布した。
次いで、内径29mm、厚み30μmのフッ素樹脂チューブ(商品名:KURANFLON−LT;倉敷紡績株式会社製)を積層した。
そして、当該エンドレスベルトを200℃に設定した電気炉にて1時間加熱して接着剤を硬化させて当該フッ素樹脂チューブを硬化シリコーンゴム層上に固定した。得られたエンドレスベルトの両端部を切断し、幅が341mmの定着ベルトを得た。
得られた定着ベルトの基材と硬化シリコーンゴム層との界面、及び接着層と硬化シリコーンゴム層との界面をかみそり刃(razor blade)で切り離して、定着ベルトから基材及び接着層とフッ素樹脂チューブとを除去した。得られたエンドレスベルト形状の硬化シリコーンゴム層の厚みは、約270μmであった。この硬化シリコーンゴム層から、20mm四方のゴム片の複数枚を切り出した。
次いで、当該ゴム片を厚み2mmとなるように積層して、この積層体のマイクロ硬度(Hμ0)を、タイプCマイクロ硬度計(商品名:マイクロゴム硬度計MD−1 capa タイプC;高分子計器株式会社製)を用いて測定した。測定値は、27.5度であった。
メチルハイドロジェンシリコーンオイル(商品名:DOW CORNING TORAYSH 1107 FLUID;東レ・ダウコーニング株式会社製)50mLを入れたビーカーを用意した。上記積層体を構成した全てのゴム片を、当該ビーカーに入れ、各ゴム片の全体が浸るように浸漬した。そして、温度30℃に設定した水浴を用いて、ビーカー中のオイルを温度30℃に維持し、24時間静置した。その後、メチルハイドロジェンシリコーンオイルからゴム片を取り出し、各ゴム片の表面のオイルをワイパー(商品名:キムワイプS−200;日本製紙クレシア株式会社製)で充分に拭き取った。そして、各ゴム片を、200℃に設定したオーブンに入れ、4時間加熱した後、室温まで冷却した。各ゴム片をオーブンから取り出し、再び積層して、先と同様にして積層体のマイクロ硬度(Hμ1)を測定した。測定値は、63.3度を示した。
よって、実施例1に係る定着ベルトの硬化シリコーンゴム層の硬度上昇率(Hμ1/Hμ0)は、2.3となった。
(2)上記(1)に記載した方法と同じ方法にて、定着ベルトを作製した。
上記で得られた定着ベルト11を240℃に設定した電気炉に投入し、16時間経過時、40時間経過時、56時間経過時、72時間経過時、100時間経過時、124時間経過時、300時間経過時、及び500時間経過時の定着ベルトの各々から、上記(1)と同様にして20mm四方のゴム片の複数枚を切り出した。各定着ベルトから切り出したゴム片を厚み2mmとなるように積層し、タイプCマイクロ硬度計にてこの積層体のマイクロ硬度(Hμ2)を測定した。その結果を表1に示す。また、加熱前後の硬度差(=Hμ2−Hμ0)の値と加熱時間との関係を示したグラフを図6に示す。
Figure 0006429533
図6に示した通り、100時間経過時には、初期の硬度(Hμ0)に対して、硬度が低下している。これは、硬化シリコーンゴム中の架橋構造の一部が加熱によって破壊されているためであると考えられる。一方、加熱時間が、100時間を超えると、硬度差が縮小していき、500時間経過後には、初期の硬度よりも高くなっている。これは、硬化シリコーンゴム層中の不飽和脂肪族基が反応することによって、新たな架橋構造が構築されたためであると考えられる。
(比較例1)
アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を配合せず、また、硬化シリコーンゴムの硬度上昇率(Hμ1/Hμ0)が1.1となるように、付加硬化型シリコーンゴム原液中のビニル化ジメチルポリシロキサンとハイドロジェンオルガノポリシロキサンの配合量を調整した。それら以外は、実施例1と同様にして定着ベルトを作製し、実施例1と同様にして評価した。Hμ0の値は、30.5度であった。また、加熱時間ごとのHμ2の値を表2に示す。また、加熱前後の硬度差(=Hμ2−Hμ0)の値と加熱時間との関係を示したグラフを図6に示す。
Figure 0006429533
比較例1に係る定着ベルトは、硬化シリコーンゴムの硬度が低下し続け、加熱時間が300時間を経過した時には、もはや硬度を測定することができなかった。これは、比較例1に係る定着ベルトの硬化シリコーンゴム層中には不飽和脂肪族基が殆んど存在しておらず、そのため、硬化シリコーンゴム中の架橋構造が熱によって破壊された後には、架橋構造が再構築されなかったためであると考えられる。
(比較例2)
アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を、ルチル型構造を有する酸化チタン結晶(商品名:(商品名:酸化チタン(IV), ルチル型、99.9%、型式:203−09413;和光純薬工業(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様にして定着ベルトを作成した。
この定着ベルトを、240℃に設定した電気炉に投入し、16時間経過時、40時間経過時、56時間経過時、72時間経過時、100時間経過時、及び124時間経過時の定着ベルトの各々から、上記(1)と同様にして20mm四方のゴム片の複数枚を切り出した。各定着ベルトから切り出したゴム片を厚み2mmとなるように積層し、タイプCマイクロ硬度計にてこの積層体のマイクロ硬度(Hμ2)を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0006429533
また、加熱前後の硬度差(=Hμ2−Hμ0)の値と加熱時間との関係を示したグラフを図7に示す。
さらに、図7には、実施例1に係る定着ベルトを、温度240℃に設定した電気炉に投入し、16時間経過時、40時間経過時、56時間経過時、72時間経過時、100時間経過時、及び124時間経過時の定着ベルトの各硬化シリコーンゴムから切り出したゴム片を厚さ2mmに重ねて測定した硬度(Hμ2)と加熱前の硬度(Hμ0)との差(Hμ2−Hμ0)の値と加熱時間との関係を併せてプロットした。
図7から、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を含有してなる実施例1に係る定着ベルトは、ルチル型構造を有する酸化チタン結晶を含有してなる比較例2に係る定着ベルトと比較して、加熱から100時間経過時における硬度の低下が格段に抑制されていることが分かる。
(比較例3)
酸化チタン結晶を全く添加しなかった以外は、実施例1と同様にして定着ベルトを作製した。この定着ベルトを、240℃に設定した電気炉に投入し、100時間経過時の定着ベルトから、上記(1)と同様にして20mm四方のゴム片の複数枚を切り出した。このゴム片を厚み2mmとなるように積層し、タイプCマイクロ硬度計にてこの積層体のマイクロ硬度(Hμ2)を測定した。加熱前の硬度(Hμ0)との差(=Hμ2−Hμ0)の値を表4に示す。
(実施例2〜6)及び(比較例4〜7)
付加硬化型シリコーンゴム組成物中の、付加硬化型シリコーンゴム組成物の塗膜の厚さ、熱伝導性フィラー配合量、アナターゼ型構造の酸化チタン結晶の配合量、活性水素基(Si−H基)に対する不飽和脂肪族基(ビニル基)の個数の割合を表4に記載したように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして定着ベルトを作製した。得られた定着ベルトについて、比較例3と同様にして評価した。評価結果を表4に併せて示す。
尚、実施例5〜6、比較例6〜7においては、各々下記のフィラーを用いた。
・実施例5、比較例6:高純度真球状アルミナ(商品名:アルナビーズCB−A20S;昭和タイタニウム(株)製)
・実施例6、比較例7:高純度真球状アルミナ(商品名:アルナビーズCB−A25BC;昭和タイタニウム(株)製)
Figure 0006429533
画質評価試験
弾性層の硬度上昇率(Hμ1/Hμ0)が、「2.3」である実施例1、比較例2および比較例3に係る定着ベルトの各々をカラーレーザープリンタ(商品名:Satera LBP5900、キヤノン株式会社製)に装着し、電子写真画像αを出力した。製品使用時の初期における硬度変化の影響を確認するために、定着ベルトを240℃に設定した電気炉に投入し、100時間加熱を続けて耐熱試験を行ったのち、カラーレーザープリンタに装着し、電子写真画像βを出力した。
電子写真画像α及び電子写真画像βの画質の差は、上記耐熱試験による定着ベルトの硬度変化の大きさに応じて変化する。つまり、定着ベルト硬度変化が小さいほど、両電子写真画像の画質の差は小さくなり、画像品質を維持するうえで有利である。
なお、電子写真画像α及び電子写真画像βは、A4サイズのプリント用紙(商品名:PB PAPER GF−500、キヤノン株式会社製、68g/m)にシアントナーとマゼンタトナーをほぼ全面に100%濃度で形成した。これを評価用画像とし、目視観察により、電子写真画像αと電子写真画像βを見比べて、その画質変化の程度を以下の4段階で評価した。結果を下記表5に示す。
<画質変化評価基準>
5人の被験者により、電子写真画像αと電子写真画像βの間で画質変化が認められるか否かを目視で判断し、下記基準で評価した。
ランクA:5人全員が「画質変化が少ない」と判断した。
ランクB:4人が「画質変化が少ない」と判断した。
ランクC:3人が「画質変化が少ない」と判断した。
ランクD:「画質変化が少ない」と判断した人数が2人以下だった。
Figure 0006429533
1 基材
2 硬化シリコーンゴム層
3 フッ素樹脂層
4 硬化シリコーンゴム接着層

Claims (9)

  1. 基材と、硬化シリコーンゴム層と、該硬化シリコーンゴム層上に付加硬化型シリコーンゴム接着剤で接着されてなるフッ素樹脂層とを有する電子写真用定着部材において、
    該硬化シリコーンゴム層を構成している硬化シリコーンゴムのマイクロ硬度をHμ0、該硬化シリコーンゴムをメチルハイドロジェンシリコーンオイルに24時間浸漬した後、さらに硬化させた後のマイクロ硬度をHμ1としたとき、Hμ1/Hμ0が、1.5以上、5.0以下であり、
    該硬化シリコーンゴムは、付加硬化型シリコーンゴムの硬化物であり
    該硬化シリコーンゴム層は、アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を含むことを特徴とする電子写真用定着部材。
  2. 前記硬化シリコーンゴム層に含まれる酸化チタンのルチル化率が50%以下である請求項1に記載の電子写真用定着部材。
  3. 前記硬化シリコーンゴム層に含まれる酸化チタンのルチル化率が20%以下である請求項2に記載の電子写真用定着部材。
  4. 前記硬化シリコーンゴム層の厚みが、100μm以上500μm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用定着部材。
  5. 前記硬化シリコーンゴム層が、付加硬化型シリコーンゴム及び前記アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を含む付加硬化型シリコーンゴム原液を含む付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、
    該付加硬化型シリコーンゴム原液は、該アナターゼ型構造を有する酸化チタン結晶を、前記付加硬化型シリコーンゴム原液100質量部に対して、0.2質量部以上20質量部以下の割合で含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用定着部材。
  6. 前記硬化シリコーンゴム層が、不飽和脂肪族基を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用定着部材。
  7. 前記不飽和脂肪族基が、ビニル基である請求項6に記載の電子写真用定着部材。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真用定着部材と、該電子写真用定着部材の加熱手段とを具備していることを特徴とする定着装置。
  9. 電子写真感光体を有する画像形成部、画像転写部及び定着部を有し、該定着部が請求項8に記載の定着装置を具備していることを特徴とする電子写真画像形成装置。
JP2014169504A 2013-08-30 2014-08-22 電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置 Active JP6429533B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014169504A JP6429533B2 (ja) 2013-08-30 2014-08-22 電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013179956 2013-08-30
JP2013179956 2013-08-30
JP2014169504A JP6429533B2 (ja) 2013-08-30 2014-08-22 電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015064567A JP2015064567A (ja) 2015-04-09
JP2015064567A5 JP2015064567A5 (ja) 2015-11-19
JP6429533B2 true JP6429533B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=52586002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014169504A Active JP6429533B2 (ja) 2013-08-30 2014-08-22 電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9348281B2 (ja)
EP (1) EP3040781B1 (ja)
JP (1) JP6429533B2 (ja)
CN (1) CN105074582B (ja)
WO (1) WO2015029412A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6541083B1 (en) 2000-01-11 2003-04-01 Guardian Industries Corp. Vacuum IG unit with alkali silicate edge seal and/or spacers
JP6202918B2 (ja) 2012-07-27 2017-09-27 キヤノン株式会社 電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法、定着装置および電子写真画像形成装置
JP6442300B2 (ja) 2014-01-27 2018-12-19 キヤノン株式会社 電子写真用部材及び熱定着装置
JP6659091B2 (ja) * 2015-06-16 2020-03-04 キヤノン株式会社 加圧ローラ、加熱装置及び画像形成装置
JP6545032B2 (ja) * 2015-08-07 2019-07-17 キヤノン株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP6734161B2 (ja) * 2015-09-25 2020-08-05 積水化学工業株式会社 導電性粒子、導電フィルム、接続構造体及び接続構造体の製造方法
US9891565B1 (en) 2016-07-28 2018-02-13 Canon Kabushiki Kaisha Fixing member, fixing apparatus and electrophotographic image forming apparatus
JP6887815B2 (ja) * 2017-01-30 2021-06-16 富士高分子工業株式会社 耐熱性熱伝導性シリコーン組成物
JP7098388B2 (ja) 2017-04-28 2022-07-11 キヤノン株式会社 液状シリコーンゴム混合物、及び電子写真用部材の製造方法
JP7056047B2 (ja) * 2017-09-12 2022-04-19 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63165887A (ja) * 1986-12-27 1988-07-09 Canon Inc 定着装置
US5763068A (en) * 1995-03-27 1998-06-09 Canon Kabushiki Kaisha Fluororesin-coated member, production method therefor and heat fixing device using the coated member
US6328682B1 (en) * 1999-05-28 2001-12-11 Shin-Etsu Chemical Co Ltd Heat-fixing silicone rubber roller
JP2004163715A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Ricoh Co Ltd 加熱定着部材及びそれを有する画像形成装置
JP4250043B2 (ja) * 2003-09-08 2009-04-08 株式会社リコー 定着用弾性回転体及びそれを有する画像形成装置
JP4597245B2 (ja) * 2006-12-21 2010-12-15 キヤノン株式会社 電子写真用定着部材、定着装置および電子写真画像形成装置
JP4490474B2 (ja) 2006-12-21 2010-06-23 キヤノン株式会社 電子写真用定着部材、定着装置および電子写真画像形成装置
US20090110453A1 (en) * 2007-10-25 2009-04-30 Xerox Corporation Fuser member with nano-sized filler
JP6202918B2 (ja) 2012-07-27 2017-09-27 キヤノン株式会社 電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法、定着装置および電子写真画像形成装置
JP6223089B2 (ja) 2012-10-29 2017-11-01 キヤノン株式会社 定着用部材の製造方法及び製造装置
JP6214300B2 (ja) 2012-10-29 2017-10-18 キヤノン株式会社 定着用部材の製造方法及び製造装置
JP6238662B2 (ja) 2012-10-29 2017-11-29 キヤノン株式会社 定着用部材の製造方法及び製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20150098739A1 (en) 2015-04-09
JP2015064567A (ja) 2015-04-09
WO2015029412A1 (ja) 2015-03-05
US9348281B2 (en) 2016-05-24
CN105074582A (zh) 2015-11-18
EP3040781A4 (en) 2017-04-19
EP3040781B1 (en) 2019-06-19
EP3040781A1 (en) 2016-07-06
CN105074582B (zh) 2018-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6429533B2 (ja) 電子写真用定着部材、定着装置、および電子写真画像形成装置
JP6202918B2 (ja) 電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法、定着装置および電子写真画像形成装置
JP4490474B2 (ja) 電子写真用定着部材、定着装置および電子写真画像形成装置
JP6921649B2 (ja) 定着部材、定着装置及び電子写真画像形成装置
JP6442300B2 (ja) 電子写真用部材及び熱定着装置
JP6347727B2 (ja) 定着部材、定着装置及び画像形成装置
WO2014103252A1 (ja) 電子写真用定着部材、定着装置及び電子写真画像形成装置
US9052653B2 (en) Fuser member coating having polysilsesquioxane outer layer
EP2189853A1 (en) Fuser member coating having self-releasing fluoropolymer-fluorocarbon layer
US20100124661A1 (en) Fuser member coating having self-releasing fluorocarbon matrix outer layer
JP6708436B2 (ja) 電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法、および画像形成装置
JP2019211701A (ja) 定着部材および熱定着装置
JP2009103882A (ja) 加圧部材、像加熱装置、及び画像形成装置
JP6366662B2 (ja) 定着部材、定着装置、画像形成装置および定着部材の製造方法
JP4597245B2 (ja) 電子写真用定着部材、定着装置および電子写真画像形成装置
JP6957169B2 (ja) 電子写真用回転体、定着装置、電子写真画像形成装置および回転体の製造方法
JP2019028184A (ja) 定着部材、定着部材の製造方法、
JP2007233084A (ja) 定着ロール、定着装置及び画像形成装置
JP6124705B2 (ja) 定着部材、像加熱定着装置および電子写真画像形成装置
JP2022165386A (ja) 定着部材及び熱定着装置
JP5984557B2 (ja) 電子写真用部材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150930

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170815

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20171214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181030

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6429533

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151