JP2009541792A - 定着体部材 - Google Patents

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Abstract

本発明の定着体部材は、硬い外側表面を含むコア部材を含んでいる。必要に応じて、エラストマーを含む弾性層を、コア部材の円筒形外側表面上に設ける。結合層を弾性層上に、弾性層がない場合には外側表面上に設ける。結合層は、フルオロポリマー類、フルオロエラストマー類、フルオロカーボン熱可塑性共重合体、およびこれらの混合物から作られる。ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン、ポリフッ化エチレン−プロピレン、およびこれらの混合物から作ったフルオロポリマー樹脂の外側層を結合層上に設ける。

Description

本発明は、静電複写装置および被覆定着体部材、また被覆定着体部材の製造方法に関し、特に、フルオロエラストマー層を介してシリコーンベースクッション層に結合していることを特徴とする最外フルオロポリマー樹脂層を含む、柔軟性(conformable)ローラーに関するものである。より詳細には、本発明は、定着体部材として用いられる改良された多層コーティングと、オイルを用いないカラーデジタル印刷のための多層被覆型定着体部材の製造方法に関する。
静電複写定着技術においては、被印刷体(紙など)上の熱軟化性静電複写用トナーに熱と圧力を加えてトナーを被印刷体に恒久的に定着させるのに適した、様々な定着体部材が知られている。定着体部材の例としては、定着体ローラー装置、定着体プレート装置、および定着体ベルト装置などの定着体装置で用いられる、定着体ローラー、圧力ローラー、定着体プレート、および定着体ベルトが挙げられる。本件では“定着体部材”の語を、定着装置の一つの要素を特定するために使用する。一般に、定着体部材は定着体ローラーまたは圧力ローラーであって、本件では定着体ローラーまたは圧力ローラーを指しているが、本発明は特定の構造の定着体部材に限定されるものではない。
トナーを載せた被印刷体が定着体装置を通過する際に起こる、熱で軟化したトナー粒子の、被印刷体でなく定着体部材表面への付着(オフセットとして知られる)は、静電複写定着装置において以前より問題であった。定着体部材へのトナーオフセットの量を減らすための試みが多くなされている。その一つは、定着体部材、例えば、定着体ローラーおよび/または圧力ローラーのトナー接触面を非接着性(非粘着性)材料で作ることである。
ある公知の定着体部材用の非接着性コーティングはフルオロポリマー樹脂を含むものであるが、フルオロポリマー樹脂は柔軟(compliant)ではない。定着体部材とトナーを載せた被印刷体との接触面積を大きくするには、柔軟な定着体部材を備えていることが望ましい。しかし、柔軟性ゴム層を一つだけ備えている定着体部材はレリーズ油を吸収して短時間のうちに劣化し、しわが寄り、ニップ幅が不均一となり、またトナーオフセットを生じる。柔軟層を備えたフルオロポリマー樹脂被覆定着体部材を作るため、米国特許第3,435,500号および米国特許第4,789,565号は、金属コアに接着したシリコーンゴム層にフルオロポリマー樹脂層を焼結したものを開示している。米国特許第4,789,565号では、フルオロポリマー樹脂粉末の水溶液をシリコーンゴム層に焼結している。米国特許第3,435,500号では、フルオロポリマー樹脂スリーブをシリコーンゴム層に焼結している。フルオロポリマー樹脂層の焼結は一般に、被覆した定着体部材を約500℃の温度に加熱することによって行われる。このような高温は、シリコーンゴム層に悪影響を及ぼしてシリコーンゴムを曇らせ、あるいは解重合を引き起こして、シリコーンゴムの耐久性を下げ、シリコーンゴム層とフルオロポリマー樹脂層との接着強度を低下させるおそれがある。シリコーンゴム層への高い焼結温度による悪影響を避けるための試みが、フルオロポリマー樹脂層の誘電加熱を用いてなされている(例えば、米国特許第5,011,401号および米国特許第5,153,660号を見よ)。しかし誘電加熱は複雑かつ高価であり、それによってもまだ、高圧の定着体装置で定着体部材を用いるとシリコーンゴム層からフルオロポリマー樹脂層が剥がれることがある。Chenらによる米国特許第5,547,759号および米国特許第5,709,949号は、フルオロエラストマー層およびフルオロポリマー含有ポリアミド−イミド層の層を介して、フルオロポリマー樹脂をシリコーンなどの様々な基材へ接着する方法を開示している。しかしこれには、焼結工程の間のシリコーンベースクッション基材の分解を防ぐための薄いベース層が必要である。Marvilらによる米国特許第5,998,034号および米国特許第6,596,357号も、柔軟性ベース層上にフルオロポリマーコーティングを備えた多層型定着体ローラーを開示している。しかし、これには、プライマ層とシリコーンベースクッションの分解を防ぐため、赤外線オーブン中で予備焼成工程を行う必要がある。更に、フルオロポリマー樹脂スリーブ層を加えた定着体部材は耐摩耗性が低く、耐熱性も劣っている。
米国特許第5,709,949号明細書
以上の理由から、フルオロポリマー樹脂層と、厚い柔軟層とを備えた定着体部材であって、それを構成する層間の接着性に優れ、耐摩耗性に優れ、耐熱性に優れ、より経済的に製造可能な定着体部材、およびその製造方法が求められている。
本発明の定着体部材は、硬い外側表面を含むコア部材を含んでいる。必要に応じて、エラストマーを含む弾性層をコア部材の円筒形外側表面上に設ける。結合層を弾性層上に、弾性層がない場合には外側表面上に設ける。結合層は、フルオロポリマー類、フルオロエラストマー類、フルオロカーボン熱可塑性共重合体類、およびこれらの混合物から作られる。ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン、ポリフッ化エチレン−プロピレン、およびこれらの混合物から作ったフルオロポリマー樹脂の外側層を結合層上に設ける。
本発明の定着体部材は、トナーに対する非付着性、耐摩耗性、耐熱性、層間の接着性が良好である。フルオロエラストマー層とフルオロポリマー樹脂層は良好な耐熱性を持つため、製造の焼結工程における層の劣化または層間の接着の劣化がなく、あるいは僅かである。
本発明のこれらおよびその他の特徴、態様、および長所は、以下の記述および請求項を見れば更に良く理解されよう。
非付着性のパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン(PFA)フルオロポリマー樹脂トップコート層の焼結は一般に、被覆した定着体部材を400℃の温度まで加熱して行うため、非粘着性フルオロポリマー樹脂層と、柔らかく熱に不安定なシリコーンゴムベース層との間に良好な絶縁層を設けることが強く望まれる。シリコーン層に対する高い焼結温度の悪影響を避けるための試みは満足できるものでなく、また複雑であった。最も重要なことには、フルオロポリマー樹脂トップコート層と柔軟性シリコーン基材層との間に加えられる結合層は、過酷な応力と高温条件下においてもこの2つの層をしっかりと繋ぎ止めるものでなければならない。一般に見られる問題は、非粘着性トップコート層の剥離としわの発生であった。
本発明は、結合層としてフルオロポリマー(フルオロエラストマーまたはフルオロカーボン熱可塑性共重合体(FLC)、あるいはこれらの混合物)を備えた定着体部材を提示する。この定着体は、非粘着性フルオロポリマー樹脂トップコート層と柔軟性シリコーン基材層との接着性が良好であることがわかった。更に、フルオロポリマー樹脂外側層と結合層との接着性を高めるためフルオロポリマー樹脂充填剤(PFA、FEP、PTFEなど)を加えた、フルオロエラストマーまたはフルオロカーボン熱可塑性ランダム共重合体(FLC)を含む本発明は、高温焼結処理によって得られる。これはまた隣接するシリコーン層との接着を強くし、外部から加熱されるような高温使用条件下でのシリコーンベースクッション層の分解を防ぐ。
本発明の定着体部材は、順に、円筒形の硬い外側表面を備えたコア部材と、円筒形外側表面上に設けられた、エラストマーを含む弾性層と、前記弾性層上に設けられた結合層と、結合層上に設けられた、フルオロポリマー樹脂を含む外側層と、から成る。前記結合層は、フルオロポリマー類、フルオロエラストマー類、フルオロカーボン熱可塑性共重合体類、およびこれらの混合物から成る群れより選ばれる。フルオロポリマー樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン、ポリフッ化エチレン−プロピレン、およびこれらの混合物から成る群れより選ばれる。本発明の望ましい実施の形態では、フルオロポリマー樹脂層とプライマ層とフルオロエラストマー層との結合は非常に強く、層を剥ぎ分けるのは非常に困難である。
全ての実施の形態において、本発明のローラーは、望ましくは、円筒状に対称、すなわち、ローラー軸に対して直角に切り取ったローラーの断面は、ローラーの全長のどこにおいてもローラー軸を中心に放射形対称である。ローラー自体の長さが被印刷体の印刷幅の範囲を決定する。
望ましい実施の形態には明確に開示していないが、本発明の定着部に含まれるローラーに対し、直接的または間接的に、外部または内部の定着用補助熱源を必要に応じて設けても良いことは理解されよう。
図1に、本発明の実施の形態による、定着体部材110の断面図を示す。この使用法では、定着体ローラー、圧力ローラー、およびオイルを付けたドナーローラーなどが含まれる。複数の層を支持するための、一般に同心の中心コアまたは支持体116は、通常、ステンレススチール、スチール、アルミニウムなどの金属である。中心コア116材料の第一要件は、必要な剛性を備えて、その上に掛けられる力を支え、また内部加熱源のあるローラーの表面よりも著しく高い温度に耐えることである。支持体116上には弾性層(ベースクッションとも呼ぶ)113が設けられており、この層は当該技術において、定着ニップの位置ずれ調節機能を持つ“クッション”層であることを特徴とする。ベースクッション層113の上には結合層114が設けられており、この層は、Viton、フルオロエラストマー、またはその他のフルオロポリマー、例えばフルオロカーボン熱可塑性共重合体、およびこれらの混合物から成るものであっても良い。最外層112はトナーレリーズ層であって、この層は、PTFE、PFA、FEPなど、またこれらの混合物などのフルオロポリマー樹脂を含んでおり、結合層114上に設けられている。
添付図を参照するならば、図2は、定着体ローラー構造体200を含む、定着体部の望ましい実施の形態を示している。矢印Aで示す方向へ回転する定着体ローラー110は、回転軸の周囲に配置された複数の層を含んでおり、複数の層は、アルミニウムやスチールなどの剛性の高い材料から成る円筒形コア部材116と、コア上に形成または鋳造された、界面で完全に結合している比較的厚い柔軟性ベースクッション層(BCL)113と、BCL113上に被覆され、界面で完全に結合している、継ぎ目がなく比較的薄いViton層114と、Viton層114上に被覆され、界面で完全に結合している、エラストマー系材料より比較的堅いPFAなどの材料から成る、継ぎ目がなく比較的薄いトップコート112とを含んでいる。PFAトップコートは、定着部材110から被印刷体を剥離するために使用する耐熱性の層である。
定着体ローラー110の表面は、白熱またはオーム定格型(ohm-rated)加熱フィラメント141および143である、ヒーターローラー140および142によって外部から加熱し、または、白熱またはオーム定格型加熱フィラメント117によって内部から加熱し、あるいは、外部ヒーターローラー140および142と、内部から加熱する白熱またはオーム定格型フィラメント117との両方を組み合わせて加熱することができる。A方向に回転する定着体ローラーとは逆にA’方向に回転する対向圧力ローラー130と、複数の柔軟層から成る定着体ローラー110が、定着ニップ300を形成する。定着体ローラー110に面して、未定着トナー211(すなわち、顔料から成る微細な熱可塑性粉末)を載せた、画像を受ける被印刷体212(一般に、紙)が、定着ニップ300へ向かっている様子が示されている。被印刷体は、例えば、一組のローラーまたは可動ウェブなどの公知の機械的輸送手段(図示せず)を用いて送り込まれる。定着部は、望ましくは1個のローラーで駆動され、例えば、圧力ローラー130と、必要に応じてヒーターローラー140および142とを備えた定着ローラー110は駆動ローラーである。
定着体部材は、圧力または定着体プレート、圧力または定着体ローラー、定着体ベルト、あるいはその他の部材とすることができ、その上にはレリーズコーティングがあることが望ましい。定着体部材用の支持体は金属要素でも良く、金属要素に接着させた層を加えても、加えなくても良い。金属要素は、円筒形コア、プレート、またはベルトの形とすることができる。金属要素は、例えば、アルミニウム、ステンレススチール、またはニッケルから作ることができる。金属要素の表面は粗くても良いが、金属要素と金属要素に接着する層との接着性が良くなるよう、金属要素の表面を粗くする必要はない。金属要素に接着させる追加の支持層は、シリコーンゴム類、フルオロエラストマー類、プライマ類などの定着体部材に有用な材料から成る層である。
本発明の、ある望ましい実施の形態において、支持体は、接着促進剤層を被覆した金属要素である。接着促進剤層は、シリコーンゴムと金属との接着性を高めることが知られる、どのような市販の材料でも良く、例えば、シランカップリング剤(エポキシ官能化またはアミン官能化されていても良い)、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂架橋剤、エポキシクレゾールノボラック、ジアニリノスルホン架橋剤、ポリフェニレンスルフィドポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドなどである。望ましい接着促進剤は、エポキシ官能化シランカップリング剤である。最も望ましい接着促進剤は、メチルエチルケトンに分散させたThixon(登録商標)300、Thixon(登録商標)311、およびトリフェニルアミンである。Thixon(登録商標)材料は、モートン・ケミカル社(Morton Chemical Co.)が製造している。
本発明の別の望ましい実施の形態では、支持体は、前記コア部材上に形成した、エラストマーベースクッション層を含む1つ以上の弾性層を備えた金属要素である。ベースクッション層は、定着体部材層に用いられる公知の材料、例えば、シリコーンゴム類、フルオロシリコーンゴム類、またはエラストマー層の形成に使用可能な同様の材料から成る、1つ以上の層とすることができる。望ましいシリコーンゴム層は、ポリメチルシロキサン類、例えば、エマーソン・カミングス(Emerson Cummings)より市販の、EC−4952(縮合硬化したシリコーンゴム)、S5100(付加硬化したシリコーンゴム )、または、ダウ・コーニング(Dow Corning)より市販の、Silastic(登録商標)JまたはE、あるいは、信越化学工業より市販の、X−34−1284、X−34−2045などである。望ましいフルオロシリコーンゴム類としては、ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン類、例えば、3Mより市販のSylon(登録商標)フルオロシリコーンFX11293およびFX11299などが挙げられる。
定着体部材を内部ヒーターで加熱しようとする場合、定着されるトナーに接する定着体部材の外側表面へ熱が効率的かつ迅速に伝わるよう、外側層は比較的高い熱伝導率を持つことが望ましい。相対的な厚さに応じて、ベースクッション層および間にあるその他の層も比較的高い熱伝導率を持つことが一般に非常に望ましい。
ベースクッションおよびレリーズ層の厚さと組成は、ベースクッション層が定着体部材に所望の弾力性を与え、レリーズ層がその弾力性に応じて曲がるように選ぶことができる。一般にレリーズ層はベースクッション層よりも薄い。例えば、約1.0〜約10.0mmの厚さの範囲のクッション層が、様々な用途に適していることがわかった。本発明の一部の実施の形態において、ベースクッション層の厚さは約5.0mm、外側層の厚さは約5〜約50μmである。
本発明によれば、ベースクッション層に適した材料としては、先にベースクッション層に使用した様々な材料、例えば、エマーソン・カミングスよりEC4952として市販の、縮合硬化ポリジメチルシロキサンが挙げられる。付加硬化シリコーンゴムベースクッション層のその他の例は、エマーソン・カミングスよりS5100として市販されている。付加硬化シリコーンラバーの例の一つは信越化学工業製のX−34−1284であり、これを、信越化学工業製のシランプライマ、X−33−173またはX−33−156−20上に塗布する。
本発明の具体的な実施の形態では、ベースクッションは、繰り返し応力が引き起こす変形や硬化に耐えるものである。繰り返し応力が引き起こす変形および硬化を小さくするのに適した材料の例は、米国特許第5,269,740号(酸化銅充填剤)、米国特許第5,292,606号(酸化亜鉛充填剤)、米国特許第5,292,562号(酸化クロム充填剤)、米国特許出願第08/167,584号(酸化スズ充填剤)、および米国特許出願第08/159,013号(酸化ニッケル充填剤)に開示の、充填した縮合架橋PDMSエラストマー類である。これらの材料はいずれも適度な熱伝導率を示し、酸化アルミニウム充填剤を加えたEC4952またはPDMSエラストマーより硬さの変化やクリープが著しく少ない。適当なベースクッションは更に、米国特許出願第08/268,136号(標題“Zinc Oxide Filled Diphenylsiloxane-Dimethylsiloxane Fuser Roll for Fixing Toner to a Substrate”)、米国特許出願第08/268,141号(標題“Tin Oxide Filled Diphenylsiloxane-Dimethylsiloxane Fuser Roll for Fixing Toner to a Substrate”)、米国特許出願第08/268,131号(標題“Tin Oxide Filled Dimethylsiloxane-Fluoroalkylsiloxane Fuser Roll for Fixing Toner to a Substrate”にも開示されている。この段落で言及されている特許および特許出願の内容は、本件に引用して援用する。
通常、円筒形である定着体部材の支持体は、堅い金属またはプラスチック材から作ることができる。金属は一般に高い熱伝導率を持つため、定着体部材を内部から加熱する場合に望ましい。適当な支持体材料としては、例えば、アルミニウム、スチール、様々な合金類、繊維強化材を加えた、または加えない熱硬化性樹脂などのポリマー系材料が挙げられる。また、その内容を本件に引用して援用する、米国特許第5,474,821号に従って、化成被覆を行い、金属アルコキシドプライマを下塗りした支持体も挙げられる。
本件では主に、定着体部材が、支持体と、支持体上に被覆したベースクッション層と、フルオロエラストマー結合層と、結合層上に重ねた外側層とを備えた定着体ロールである実施の形態として、定着体部材ついて述べている。しかし、本発明はロールに限らず、また本発明は、2つの層、ベースクッション層と外側層とを載せた支持体を含む定着部材に限られるものでもない。本発明の定着体部材は、当業者に公知の、様々な外形と層配置を備えることができる。例えば、ベースクッション層を省いたり、本件に記載の外側層の上に1つ以上の層を追加しても良い。
ベースクッション層は、ベースクッションプライマ層を間に挟んで金属要素に接着させても良い。ベースクッションプライマ層には、金属要素と、ベースクッション層に用いられる材料との接着性を向上させるようなプライマ組成を加えることができる。ベースクッション層がフルオロエラストマー材料であれば、ベースクッションプライマ層として前述の接着促進剤が使用できる。当該技術では、フルオロシリコーンゴム類およびシリコーンゴム類を金属要素に塗布するためのその他のプライマ類も知られている。このようなプライマ材料としては、信越化学工業製のX−33−176またはX−33−156−10などのシランカップリング剤(エポキシ官能化またはアミン官能化されていても良い)、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂架橋剤、エポキシクレゾールノボラック、ジアニリノスルホン架橋剤、ポリフェニレンスルフィドポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、およびポリアミドイミドが挙げられる。
支持体の金属要素上にベースクッション層を加えると定着体部材の柔軟性が大きくなる。柔軟性を変えることで最も良い定着体部材および定着体装置が製造できる。必要に応じて設けられるベースクッション層によって得られる柔軟性の変化が、フルオロエラストマー層および/またはフルオロポリマー樹脂層の厚さや製造に用いる材料を変えるだけで得られる変化に加わる。現時点で望ましい定着体ローラー装置の実施の形態は、非常に柔軟な定着体ローラーと非柔軟性または低柔軟性圧力ローラーとを備えたものである。定着体ベルト装置では、柔軟性圧力ローラーと非柔軟性または低柔軟性ベルトを備えたものが望ましい。上記のものは現在望ましい実施の形態であるが、プレート、ベルト、およびローラーを含む定着体装置および部材を、少なくとも1つの定着体部材が本発明に従って作られている、様々な形状および実施の形態に作ることができる。
フルオロエラストマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリマー、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエチルとのターポリマー、およびフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルビニルエーテルとのターポリマーを含むことができる。本発明で有用なフルオロエラストマー類の具体例は、Kalrez(登録商標)およびViton(登録商標)A、B、G、GF、およびGLTの商標名でE.I.デュポン・ド・ネモー・アンド・カンパニー(E. I. DuPont de Nemours and Company)より、また、Fluorel(登録商標)FC2174、FC2176、FX2530、FLS2640、FE5832、およびAflas(登録商標)の商標名で3M社より市販されている。フルオロエラストマー層として有用なフッ化ビニリデン系ポリマー類は更に、その内容を本件に引用して援用する、米国特許第3,035,950号に開示されている。前述のフルオロエラストマー類の混合物も適している。本発明の実行において決定的な意味を持つものではないが、フルオロエラストマー類の数平均分子量範囲は、約1万の低いものから約20万の高いものまで変えることができる。望ましい実施の形態において、フッ化ビニリデン系フルオロエラストマー類は、約5万〜約10万の数平均分子量範囲を持つ。
フルオロエラストマー層に望ましい材料は、フルオロエラストマーポリマーと、硬化材料と、必要に応じた充填剤との複合混合物である。硬化材料としては、硬化剤、架橋剤、硬化促進剤、充填剤、またはこれらの混合物が挙げられる。本発明の製造法での使用に適した硬化剤としては、例えば、本件に引用して援用する、Seanorによる米国特許第4,272,179号に開示の求核付加硬化剤が挙げられる。求核付加硬化系の例は、ビスフェノール架橋剤と、促進剤としてオルガノホスホニウム塩とを含むものである。適当なビスフェノール類としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4−イソプロピリデンジフェノールなどが挙げられる。本発明に有用なフルオロエラストマー類の硬化には、その他の従来の硬化または架橋系も使用できるが、有機過酸化物、例えば、ジクミルペルオキシドおよびジクロロベンゾイルペルオキシド、またはトリアリルシアヌル酸を加えた2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサンなどのフリーラジカル開始剤、求核付加系が望ましい。ビスフェノール硬化法に適した硬化促進剤としては、オルガノホスホニウム塩類、例えば、先に挙げた米国特許第4,272,179号に開示のベンジルトリフェニルホスホニウムクロリドなどの塩化物が挙げられる。
フルオロエラストマーにも、フルオロポリマー樹脂充填剤を加えることができる。表面層の接着強度と機械的強度を上げるため、フルオロエラストマー層の重量に対して10〜100pphのフルオロポリマー樹脂充填剤をポリマー系組成物に加える。本発明の定着体部材のフルオロエラストマー層中には、不活性充填剤を加えることが望ましい。不活性充填剤を加えないと、フルオロエラストマー層とトップ層との接着強度が低下すると考えられる。適当なフルオロポリマー樹脂充填剤は、半結晶性フルオロポリマーまたは半結晶性フルオロポリマー複合物などフルオロポリマー材料から成る。このような材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン(PFA)、ポリフッ化エチレン−プロピレン(FEP)、ポリ(エチレンテトラフルオロエチレン)、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(エチレン−クロロ−トリフルオロエチレン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、およびフルオロポリマー樹脂の混合物が挙げられる。
フルオロエラストマーには不活性充填剤を加えることができる。不活性充填剤は、表面層を強くし、耐摩耗性を高めるために、ポリマー系組成物にしばしば加えられる。本発明の定着体部材のフルオロエラストマー層には必要に応じて不活性充填剤を加える。不活性充填剤を加えなくともフルオロエラストマー層の接着強度が低下することはない。必要に応じて用いられる適当な不活性充填剤としては、アルミナ、シリカ、チタニアなどの鉱物酸化物類や様々なグレードのカーボンが挙げられる。
フルオロエラストマー類と共に用いられる求核付加硬化系はフッ化水素を発生することがあるため、充填剤として酸受容体が加えられる。適当な酸受容体としては、酸化鉛、酸化マグネシウム(メルク社(Merck & Co.)製のMegalite(登録商標)DおよびYなど)、水酸化カルシウム(フィッシャー・サイエンティフィク社(Fisher Scientific Co.)製のC−97など)、酸化亜鉛、酸化銅、酸化スズ、酸化鉄、および酸化アルミニウムなどのルイス塩基類が挙げられる。これらは、単独で、または前述の不活性充填剤と様々な割合で混ぜ合わせて使用することができる。最も望ましいフルオロエラストマー層材料は、100部のViton(登録商標)Aと、2〜9部の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(Cure(登録商標)20として市販)と、2〜10部のベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド(Cure(登録商標)30として市販)と、5〜30部の酸化鉛と、0〜30部のThermax(登録商標)(カーボンブラック)とを、均一な混合物となるまで、2ロールミル上、室温で機械的に混合した複合混合物である。Cure(登録商標)20およびCure(登録商標)30は、モートン・ケミカル社の製品である。Thermax(登録商標)は、R.T.バンダービルト社(R. T. Vanderbilt Co., Inc.)の製品である。この複合混合物は、支持体上に圧縮成形するか、あるいは、支持体に浸漬、リング、またはスプレーコーティングするため、溶媒に分散させることができる。リングコーティングを用いてこの複合混合物を支持体に塗布する場合、フルオロエラストマー材料を混合する際に、上記の配合物に少量のアミノシロキサンポリマーを加えることが望ましい。このフルオロエラストマー複合材料に関する更なる情報については、その内容を本件に引用して援用する、米国特許第4,853,737号を参照のこと。
フルオロエラストマー層はまた、フルオロエラストマーとシリコーンポリマーとの相互貫入網目構造とすることができる。相互貫入網目構造コーティング組成物は、フルオロエラストマーポリマーと、官能化シロキサンと、フルオロカーボン硬化材料と、必要に応じた酸受容体またはその他の充填剤とを機械的に混合し、圧縮成形に適した、または複合物を溶媒に分散した後に溶媒コーティングするのに適した、均一な混合物とすることによって得られる。フルオロエラストマーポリマー類、硬化材料、硬化剤、硬化促進剤、酸受容体、およびその他の充填剤は、先に述べたものの中から選ぶことができる。官能化シロキサンは、多官能ポリ(C.sub.1〜6アルキル)フェニルシロキサンまたは多官能ポリ(C.sub.1〜6アルキル)シロキサンが望ましい。望ましいシロキサン類は熱硬化型であるが、過酸化物硬化型シロキサン類も通常の開始剤と共に用いることができる。熱硬化型シロキサン類としては、“ハード”および“ソフト”シリコーン類として知られるシリコーンの種類に属する、ヒドロキシ官能化オルガノポリシロキサン類が挙げられる。望ましいハードおよびソフトシリコーン類は、シラノール末端を持つ多官能オルガノポリシロキサン類である。
代表的なハードおよびソフトシリコーン類は市販されており、あるいは通常の方法で調製可能である。市販のシリコーン類の例としては、DC6−2230シリコーンおよびDC−806Aシリコーン(ダウ・コーニング社製)(ハードシリコーンポリマー)および、SFR−100シリコーン(ゼネラル・エレクトリック社製)およびEC−4952シリコーン(エマーソン・カミングス社製)(いずれもソフトシリコーンポリマー)が挙げられる。DC6−2230シリコーンは、フェニル基とメチル基との比が約1:1、二官能シロキサン単位と三官能シロキサン単位との比が約0.1:1で、2,000〜4,000の数平均分子量を持つことを特徴とする、シラノール末端化ポリメチルフェニルシロキサン共重合体である。DC−806Aシリコーンは、フェニル基とメチル基との比が約1:1、二官能シロキサン単位と三官能シロキサン単位との比が約0.5:1であることを特徴とする、シラノール末端化ポリメチルフェニルシロキサン共重合体である。SFR−100シリコーンは、シラノールまたはトリメチルシリル末端化ポリメチルシロキサンであることを特徴とし、約60〜80重量%の約9万の数平均分子量を持つ二官能ポリジメチルシロキサンと、20〜40重量%の、約0.8〜1:1の平均比で一官能(すなわち、SiO)繰り返し単位を含み、約2,500の数平均分子量を持つポリメチルシリルケイ酸樹脂とから成る液状混合物である。EC−4952シリコーンは、約85モル%の二官能ジメチルシロキサン繰り返し単位と、約15モル%の三官能メチルシロキサン繰り返し単位とを含み、約21,000の数平均分子量を持つことを特徴とするシラノール末端化ポリメチルシロキサンである。
望ましいフルオロエラストマーシリコーン相互貫入網目構造体は、シリコーンとフルオロエラストマーポリマーとの重量比が約0.1〜1:1、望ましくは約0.2〜0.7:1である。相互貫入網目構造体は、望ましくは、例えば、2ロールミル上で、約40〜70重量%のフルオロエラストマーポリマーと、10〜30重量%の硬化性多官能ポリ(C1〜6アルキル)フェニルシロキサンまたはポリ(C1〜6アルキル)シロキサンポリマーと、1〜10重量%の硬化剤と、1〜3重量%の硬化促進剤と、5〜30重量%の酸受容体型充填剤と、0〜30重量%の不活性充填剤とから成る混合物を機械的に混合して得る。
フルオロエラストマーシリコーン相互貫入網目構造体がフルオロエラストマー層材料である場合、支持体を従来の手法、一般に、圧縮成形または溶媒コーティングにより被覆する。溶媒コーティングに用いられる溶媒としては、極性溶媒、例えば、ケトン類、酢酸エステル類などが挙げられる。フルオロエラストマー系相互貫入網目構造体に望ましい溶媒は、ケトン類、特に、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンである。コーティング溶媒中に分散させる相互貫入網目構造体の濃度は、一般に、固体が約10〜50重量%、望ましくは固体が約20〜30重量%である。分散液は、硬化した場合に厚さ10〜100μmのシートとなるよう支持体上に被覆する。
相互貫入網目構造体の硬化は、フルオロエラストマーポリマー類の硬化において公知の条件に従い、例えば、約12〜48時間、50〜250℃の温度で行う。望ましくは、被覆した組成物を、溶媒がなくなるまで室温で乾燥した後、24時間かけて徐々に約230℃まで加熱し、この温度で24時間保つ。
フルオロエラストマーシリコーンポリマー相互貫入網目構造体に関する情報は更に、1993年9月16日出願の米国特許出願第122,754号(1992年9月4日出願の米国特許出願第940,929号の継続)にも見ることができる。更に、1992年9月4日出願の米国特許出願第940,582号も参照のこと。これら3件の特許出願はイーストマンコダック社(Eastman Kodak Company)に帰属するものである。これらの特許出願の内容は本件に引用して援用する。
フルオロエラストマー層には、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を含むフルオロカーボン熱可塑性共重合体も加えることができる。硬化したフルオロカーボン熱可塑性ランダム共重合体は、次のサブユニットを含んでいる。
−(CHCF−、−(CFCF(CF))−、および−(CFCF
式中、xは、1〜40または60〜80モル%、zは、40モル%以上〜89モル%以下、yは、x+y+zが100モル%となる値である。
適当なフルオロカーボン熱可塑性ランダム共重合体は市販されている。本発明の具体的な実施の形態では、フッ化ビニリデン−コ−テトラフルオロエチレン−コ−ヘキサフルオロプロピレン(−(VF)(75)−(TFE)(10)−(HFP)(25)−で示される)を用いた。この材料は、ヘキスト社(Hoechst Company)より“THVフルオロプラスチックス”の名称で市販されており、本件ではこれを“THV”と呼ぶ。本発明のもう一つの実施の形態では、フッ化ビニリデン−コ−テトラフルオロエチレン−コ−ヘキサフルオロプロピレン(−(VF)(42)−(TFE)(10)−(HFP)(58)−で示される)を用いた。この材料は、ミネソタ州セントポール、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング(Minnesota Mining and Manufacturing)より、“3M THV”の名称で市販されており、本件ではこれを“THV−200”と呼ぶ。その他の適当な未硬化フッ化ビニリデン−コ−ヘキサフルオロプロピレン類およびフッ化ビニリデン−コ−テトラフルオロエチレン−コ−ヘキサフルオロプロピレン類としては、例えば、THV−400、THV−500、およびTHV−300が使用できる。
一般に、THVフルオロプラスチックスは、高い可撓性と低い加工温度とを併せ持つ点で、他の溶融加工可能なフルオロプラスチックスとは異なっている。83〜207Mpaの曲げ弾性率値を持つTHVフルオロプラスチックスは、最も可撓性のフルオロプラスチックスである。
未硬化ポリマーの分子量は概して利便性の問題であるが、極端に大きいか極端に小さい分子量では問題を生じることがあり、その性質は当業者には公知である。本発明の望ましい実施の形態において、未硬化ポリマーは約10万〜20万の範囲の数平均分子量を持つ。
フルオロポリマー樹脂外側層は、半結晶性フルオロポリマーまたは半結晶性フルオロポリマー複合物などのフルオロポリマー材料を含んでいる。このような材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン(PFA)、ポリフッ化エチレン−プロピレン(FEP)、ポリ(エチレンテトラフルオロエチレン)、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(エチレン−クロロ−トリフルオロエチレン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、およびフルオロポリマー樹脂の混合物が挙げられる。これらのフルオロポリマー樹脂の一部は、デュポン社よりTeflon(登録商標)またはSilverstone(登録商標)材料として市販されている。
望ましいフルオロポリマー樹脂層はポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン(PFA)であって、デュポン社より、Teflon(登録商標)855P322−32、Teflon(登録商標)855P322−53、Teflon(登録商標)855P322−55、Teflon(登録商標)855P322−57、Teflon(登録商標)855P322−58、およびTeflon(登録商標)857−210の商標名で市販されている。特に、Teflon(登録商標)855P322−53、Teflon(登録商標)855P322−57、およびTeflon(登録商標)855P322−58は、耐久性があり、耐摩耗性で、非常に滑らかな層を作るため、望ましい。ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン(PFA)には更に、炭化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズなどの充填剤粒子を加えることができる。
本発明の定着体部材の層の厚さは、定着体部材の望ましい柔軟性または非柔軟性に応じて変えることができる。支持体の一部としてベースクッション層を備えている定着体部材の望ましい層の厚さは、ベースクッションプライマ層が0.1〜1μm、ベースクッション層が1〜10mm、フルオロエラストマー層が10〜500μm、フルオロポリマー樹脂層が5〜50μmである。支持体の一部としてベースクッション層(弾性層)を備えている定着体部材の望ましい層の厚さは、接着促進剤が0.3〜1ミル(約7.6〜25.4μm)、ベースクッション層が2〜6mm、フルオロエラストマー層が10〜50μm、フルオロポリマー樹脂層が5〜30μmである。
定着体部材の上記の層の組成物には、必要に応じて、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、水酸化カルシウム、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化銅、酸化スズなどの添加剤または充填剤を加え、層の熱伝導率または硬さを大きくする。顔料を加えて色を付けても良い。必要に応じて接着材料および分散剤も加えられる。
本発明のある実施の形態において、支持体は、金属要素と、フルオロエラストマー層のための接着促進剤である。本発明の別の実施の形態では、支持体は、接着促進剤層と、1つ以上のベースクッション層とを含んでいる。必要ならば、ベースクッション層の間にプライマ層を加える。本発明のいくつかの実施の形態の製造方法をより詳しく述べる。
本発明の一つの実施の形態では、次のようにしてベースクッション層のない定着体部材を製造することができる。
第1に、支持体を製造する。金属要素を清浄にして乾燥する。これには、グリース、油、埃を取り除くような市販のクリーナーまたは公知の溶媒、例えばイソプロピルアルコールが使用できる。更に、金属要素に接着促進剤層を塗布して支持体を製造する。接着促進剤は、均一なコーティングを形成するどのような方法を用いて金属要素に塗布しても良い。このような方法の例としては、金属支持体への材料の、拭き取り(wiping)、ブラッシング、あるいはスプレー、リング、または浸漬コーティングが挙げられる。接着促進剤は一般に、オーブン中、約320〜350度F(約160〜177℃)の温度で乾燥および硬化させる。最も望ましい接着促進剤は、メチルエチルケトンに分散した、Thixon(登録商標)300、Thixon(登録商標)311、およびトリフェニルアミンである。Thixon(登録商標)材料は、モートン・ケミカル社より製造されている。第2に、一般に、支持体上にフルオロエラストマー層を圧縮成形、押し出し成形、あるいはブレード、スプレー、リング、または浸漬コーティングすることで、フルオロエラストマー層を接着促進剤層に塗布する。次に、一般に、オーブン中、約390〜500度F(約199〜260℃)の温度でフルオロエラストマー層を硬化する。第3に、フルオロエラストマー層の塗布と同じ方法で、フルオロポリマー樹脂層をプライマ層に塗布することができる。フルオロポリマー樹脂層を塗布する前にプライマ層を乾燥させる必要はない。望ましくは、フルオロポリマー樹脂の水性エマルションをプライマ層の上にリングコーティングすることにより、フルオロポリマー樹脂層を塗布する。第4に、定着体部材を、一般に約600〜700度F(約316〜371℃)の温度でオーブンに入れて、フルオロポリマー樹脂層を硬化する。(具体的な温度範囲は、硬化すべき材料と硬化時間に応じて変えることができる。)
本発明の別の実施の形態は、支持体の一部としてベースクッション層を備えている。例えば、金属要素と、シリコーンゴムプライマ層と、縮合硬化シリコーンゴム層とを含む支持体と、次にフルオロエラストマー層と、フルオロポリマー樹脂層とを含む、被覆定着体部材を作るための方法は、次のとおりである。第1に、金属要素を、先に述べたように清浄にして乾燥する。第2に、金属要素を、前述のものから選んだ公知のシリコーンゴムプライマの層で被覆する。縮合硬化シリコーンゴムベースクッション層に望ましいプライマは、ゼネラル・エレクトリック社製のGE4044である。第3に、シリコーンゴム層を、ブレードコーティング、リングコーティング、射出成形、または圧縮成形などの適当な方法で、シリコーンゴムプライマ層に塗布する。望ましい縮合硬化ポリジメチルシロキサンは、エマーソン・カミングス製のEC−4952である。第4に、シリコーンゴム層を、一般に、オーブン中、通常410〜450度F(約210〜232℃)の温度に加熱して硬化する。第5に、シリコーンゴム層に、一般に約750ワットで90〜180秒間、コロナ放電処理を行う。これ以降、前述のフルオロエラストマー層およびフルオロポリマー樹脂層の塗布および硬化工程を行う。
支持体の一部としてベースクッション層を備えた、更に別の本発明の実施の形態では、製造工程を以下のように変更する。ベースクッション層が付加硬化シリコーンゴムである場合、望ましいシリコーンプライマ(信越化学工業製のX−33−176)を金属要素に塗布する。次に、望ましい付加硬化シリコーンゴム(信越化学工業製のX−34−1284)を、例えば射出成形により塗布する。次に、シリコーンゴム層を硬化する。ベースクッション層がフルオロシリコーンエラストマーである場合、金属要素に公知のシリコーンプライマを下塗り後、フルオロシリコーンエラストマー層を、一般に圧縮成形により被覆し、硬化する。フルオロエラストマー−シリコーン相互貫入網目構造体または別の追加のフルオロエラストマー材料をベースクッション層として用いる場合、フルオロエラストマー層に適した接着促進剤を金属要素に塗布し、フルオロエラストマーベースクッション層をベースクッションプライマ層に塗布して硬化する。ベースクッション層がフルオロエラストマー材料である場合、フルオロエラストマー層を塗布する前に、ベースクッションフルオロエラストマー層に硬化、下塗り、またはコロナ放電処理を行う必要はない。
必要に応じてサンドブラスト、研削、および研磨工程を行う。先に述べたように、金属要素と隣接する層とを良く接着するためには必要でないため、金属要素にサンドブラストを行う必要はない。しかし、フルオロエラストマー層および追加したベースクッション層(ある場合)は、定着体部材を製造する間に研磨しても良い。これらの層を、特に圧縮成形またはブレードコーティング法で支持体に塗布すると、しばしば厚さの均一な滑らかなコーティングとならないことがあるため、これらの層を機械的に研磨して厚さの均一な滑らかなコーティングとする。
層を硬化し、定着体部材に焼結するには、対流加熱、強制空気加熱、赤外線加熱、誘電加熱など、公知の様々な種類の加熱方法が使用できる。
本発明に従って製造した定着体部材は、熱軟化性トナーを被印刷体に定着させる電子写真コピー機において有用である。これは、トナー粒子が静電気によって画像の形に引きつけられている紙シートなどの被印刷体を、これらの定着体部材と接触させることにより行うことができる。このように接触させて、トナーが被印刷体に定着するのに十分な温度と圧力を保つ。これらの部材は耐久性が高いため、使用の際に、ブレード、パッド、ローラー、またはブラシを用いて清掃することができる。また、フルオロポリマー樹脂層は優れたレリーズ性を備えているため必ずしも必要ではないが、レリーズ油を定着体部材に塗布しても定着体部材に悪影響がない。
以下の実施例は、本発明の定着体部材の製造を説明するものである。
<実施例1>
順に、支持体と、ベースクッションプライマ層およびシリコーンゴム層と、フルオロエラストマー層と、PFAフルオロポリマー樹脂層とを含む、被覆ローラーを製造した。
外径3.5インチ(88.9mm)、長さ15.2インチ(386mm)のスチール製円筒形コアにガラスビーズを吹き付け、ジクロロメタンで清浄にして乾燥させた。これに、接着促進剤(信越化学工業製、X−33−176)を均一にスプレーし、0.1〜0.2ミル(約2.5〜約5.1μm)の均一な厚さに被覆した。接着促進剤を15分間風乾し、325度F(約163℃)の対流式オーブン中に45分間置いた。次に、処理したコアにシリコーンベースクッション層を塗布した。望ましい付加硬化シリコーンゴム(信越化学工業製、X−34−1284)を、例えば、射出成形によって塗布した。次に、シリコーンゴムを、室温で24時間硬化し、対流式オーブン中200℃で3時間、後硬化した。得られたベースクッション層の厚さは220ミル(約5.6mm)であった。フルオロエラストマーコーティングは、100部のFluorel(登録商標)2640と、4部のCure(登録商標)50と、3部の酸化マグネシウムと、6部の水酸化カルシウムと、10部のThermaxと、50部のFEPとの混合物をMEKに溶解して、固体量25重量%の溶液とすることにより調製した。生成した溶液の一部を、前述のシリコーンベースクッション層を備えたコア上にリングコーティングし、1時間風乾した。後硬化条件は、24時間かけて232℃に上げ、232℃で24時間置くものであった。得られたフルオロエラストマー層の厚さは25μmであった。Teflon855P322−53(PFAフルオロ樹脂)から成る厚さ約0.5ミル(約12.7μm)の外側層を、フルオロエラストマー層上にリングコーティングした。次に、定着体部材を700度F(約371℃)の対流式オーブン中に約10分間入れて、PFA Teflon(登録商標)を焼結した。
このローラーの層間の接着性は優れていた。剥離強度試験を行った。一般に、多層型定着体部材の剥離強度試験を行うには、トップ層を切ってインストロン(Instron)装置に挟み、ローラー上でPFAトップ層を隣接する層から剥ぐために必要な力を測定する。実施例1に従って製造したローラーについて、フルオロポリマー樹脂層とフルオロエラストマー層との間の接着強度を表1に示す。
Figure 2009541792
* 定着体部材外側層の接着の最小必要強度は32であった。
<比較例1>
順に、支持体と、ベースクッションプライマ層およびシリコーンゴム層と、プライマ層(パーフルオロアルコキシ樹脂と、トリフルオロエチレン−パーフルオロエチルエーテル−パーフルオロエチレンビニルホスファートとを含む)と、PFAフルオロポリマー樹脂外側層とから成る被覆ローラーを製造した。
フルオロエラストマー層の代わりにプライマ層を用い、パーフルオロアルコキシ樹脂と、トリフルオロエチレン−パーフルオロエチルエーテル−パーフルオロエチレンとから成るデュポンTeflon(登録商標)855P322−33を、シリコーンベースクッション上にリングコーティングして、実施例1を繰り返した。
<比較例2>
順に、支持体と、ベースクッションプライマ層およびシリコーンゴム層と、PFAフルオロポリマー樹脂外側層とから成る被覆ローラーを製造した。
結合層として使用したフルオロエラストマー層を除いて実施例1を繰り返した。ポリテトラフルオロエチレンと、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレンと、ポリフッ化エチレン−プロピレンと、これらの混合物とから成るデュポンTeflon(登録商標)855P322−32の外側層を、シリコーンベースクッション上にリングコーティングした。
比較例1および比較例2で製造したローラーについて、同様な接着の剥離試験を行った。フルオロポリマー樹脂層とシリコーンゴム層との間の接着強度試験の結果を表1に示す。
<ローラー寿命試験>
実施例1および比較例1で製造したローラーをNexpress2100装置中に置いて、ローラーの寿命試験を行った。この試験の結果を表2に示す。
ローラー寿命試験では、印刷の間の定着体部材の表面温度を175〜180℃の範囲とする。定着体部材の表面温度は、内部からの加熱または外部ヒーターローラーとの接触により、望ましくはその両方で保つ。外部ヒーターローラーの温度範囲は230〜250℃、外部ヒーターローラーと定着体部材との接触ニップ幅の範囲は、ヒーターローラーの直径の10〜20%である。使用する被印刷体(紙)は、厚さ330μm、平面密度300g/mである。トナーを定着するための、定着体部材と対向圧力ローラーとのニップ幅は、定着体部材の直径の20%+/−1%の範囲に設定した。被印刷体(紙)の大きさはタブロイド判、すなわち、11×17インチ(約279×432mm)、または同等のもので良い。被印刷体上のトナー量は、トップコートに応力をかけた印刷条件を再現するため、ほぼ0に設定した。印刷速度範囲は90〜110ppmである。定着体部材組み立て品を目視および印刷によって検査し、表面の異常の発生を検出した。定着体部材表面の内部用紙運搬路と外部用紙運搬路の検査も含む。1000〜2000枚のA4相当シート毎に定着体部材の状態を記録する。
Figure 2009541792
* 最初の数枚の印刷でローラー材料がひび割れた。
# 外側用紙運搬路にひびが見られた。
本発明の実施例1のローラーは、比較例1および比較例2で製造したローラーよりも優れた性能を持つ。本発明のローラーの接着試験およびローラー寿命試験の結果は常に、このローラーが、フルオロエラストマー結合層を加えずに製造したローラーよりも優れた接着強度と耐久性を備えていることを示している。更に、ローラー寿命試験より、本発明のローラーのフルオロエラストマー結合層は、シリコーンベースクッション層の分解、例えば、外部加熱ローラー、特に、用紙運搬路の外側の部分からの熱や、フルオロポリマー樹脂PFAトップコートの焼結による、高温条件下でのひび割れを防止することがわかった。
本発明による定着体部材の断面図である。 本発明による定着装置の略断面図である。
符号の説明
110 定着体部材、112 最外層、113 弾性層、114 結合層、116 支持体、117 加熱フィラメント、130 圧力ローラー、140,142 ヒーターローラー、141,143 加熱フィラメント、200 定着体ローラー構造体、211 未定着トナー、212 被印刷体、300 定着ニップ。

Claims (23)

  1. 硬い外側表面を備えたコア部材と、
    前記外側表面上に設けられた結合層と、
    前記結合層上に設けられた外側層と、
    を含む定着体部材であって、
    前記結合層は、フルオロポリマー類、フルオロエラストマー類、フルオロカーボン熱可塑性共重合体類、およびこれらの混合物から成る群れより選ばれ、
    前記外側層は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン、ポリフッ化エチレン−プロピレン、およびこれらの混合物から成る群れより選ばれるフルオロポリマー樹脂を含む、
    ことを特徴とする定着体部材。
  2. 前記結合層はフルオロエラストマーポリマーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の定着体部材。
  3. 前記フルオロエラストマーは、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体であることを特徴とする、請求項2に記載の定着体部材。
  4. 前記フルオロエラストマーポリマーは、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリマーであることを特徴とする、請求項2に記載の定着体部材。
  5. 前記外側表面と前記結合層との間に設けられた、エラストマーを含む弾性層を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の定着体部材。
  6. 前記弾性層の厚さは1〜10mmであることを特徴とする、請求項1に記載の定着体部材。
  7. 前記弾性層はポリメチルシロキサンゴムを含むことを特徴とする、請求項5に記載の定着体部材。
  8. 前記結合層の厚さは10〜500μmであることを特徴とする、請求項1に記載の定着体部材。
  9. 前記結合層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を含むフルオロカーボン熱可塑性共重合体を含み、
    硬化した前記フルオロカーボン熱可塑性ランダム共重合体は、次の構造式で示されるサブユニットを含み、
    −(CHCF−、−(CFCF(CF))−、および−(CFCF
    式中、
    xは、1〜40または60〜80モル%であり、
    zは、40モル%以上〜89モル%以下であり、
    yは、x+y+zが100モル%となるような値である、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の定着体部材。
  10. 前記外側層は、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の定着体部材。
  11. 順に、
    金属支持体と、
    前記支持体上に設けられた、エラストマーを含む弾性層と、
    前記弾性層上に設けられた、フルオロエラストマー層と、
    前記フルオロエラストマー層上に設けられた、フルオロポリマー樹脂を含む外側層と、
    を含む定着体部材であって、
    前記フルオロエラストマー層は、フルオロエラストマーポリマーと、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンと、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリドと、酸受容体充填剤とから成る複合混合物を含み、
    前記フルオロエラストマーポリマーは、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、またはフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリマーであり、
    前記フルオロポリマー樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレン、ポリフッ化エチレン−プロピレン、およびこれらの混合物から成る群れより選ばれる、
    ことを特徴とする定着体部材。
  12. 前記フルオロエラストマー層は、パーフルオロアルコキシビニルエーテルを更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  13. 前記フルオロエラストマー層は、ポリフッ素化エチレン−プロピレンを更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  14. 前記酸受容体充填剤は、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、またはこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  15. 前記フルオロエラストマー層は、前記フルオロエラストマー層の重量に対して10〜100pphのパーフルオロアルコキシビニルエーテルを含むことを特徴とする、請求項12に記載の定着体部材。
  16. 前記フルオロエラストマー層は、前記フルオロエラストマー層の重量に対して10〜100pphのポリフッ化エチレン−プロピレンを含むことを特徴とする、請求項13に記載の定着体部材。
  17. 前記フルオロエラストマー層は、充填剤粒子を更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  18. 前記外側層は、充填剤粒子を更に含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  19. 前記フルオロエラストマー層の厚さは10〜500μmであることを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  20. 前記外側層の厚さは5〜50μmであることを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  21. 前記弾性層はポリメチルシロキサンゴムを含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  22. 前記弾性層の厚さは1〜10mmであることを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
  23. 前記外側層はポリパーフルオロアルコキシ−テトラフルオロエチレンを含むことを特徴とする、請求項11に記載の定着体部材。
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