JP2005067591A - エンジンシステム及びその制御方法並びに車両 - Google Patents

エンジンシステム及びその制御方法並びに車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2005067591A
JP2005067591A JP2004227616A JP2004227616A JP2005067591A JP 2005067591 A JP2005067591 A JP 2005067591A JP 2004227616 A JP2004227616 A JP 2004227616A JP 2004227616 A JP2004227616 A JP 2004227616A JP 2005067591 A JP2005067591 A JP 2005067591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
cylinder
cylinder operation
cylinder number
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004227616A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nishizawa
博幸 西澤
Masataka Osawa
正敬 大澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2004227616A priority Critical patent/JP2005067591A/ja
Publication of JP2005067591A publication Critical patent/JP2005067591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Abstract

【課題】 気筒数制御エンジンの気筒数切替時のトルク変動分を抑制しつつ燃費の向上を図る。
【解決手段】 統合制御器は、稼働気筒数が変わる場合、気筒数制御エンジンがエンジン分担パワーの出力を得るように制御すると共に、無段変速機及びモータジェネレータを併用する。これにより、エンジン動作点は、減筒運転領域から気筒数切替閾値Th上を滑らかに移動して全気筒運転領域へ、又は全気筒運転領域から気筒数切替閾値Th上を滑らかに移動して減筒運転領域へ移動する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、エンジンシステム及びその制御方法並びに車両に係り、特に、気筒数制御エンジンの稼働気筒数の切替を円滑に行うエンジンシステム及びその制御方法並びに車両に関する。
従来、燃費改善を目的とした車両として、ハイブリッド自動車がある。従来のハイブリッド自動車における一般的なエンジン動作点について下図を用いて説明する。
図13は、エンジンの等燃費線図及び最適燃費線図である。いわゆる街乗りは、A領域に該当する。A領域は、スロットルが絞られている状態であり、エンジン効率が悪い。加速時はB領域に該当し、高速運転時はC領域に該当する。
ハイブリッド自動車は、エンジン出力要求がA領域である場合、発電による負荷増によってエンジン動作点をB領域に移動させたり、エンジンを停止してモータ走行する。これによって、エンジン効率の悪いA領域で運転することを回避している。
ここで、A領域をモータで走行するハイブリッド自動車では、モータの定格出力が車両最大出力の1/2程度まで大きくなる上に、モータ走行をまかなうだけのバッテリーを搭載する必要が生じる。このため、そのようなモータをハイブリッド自動車に搭載すると、車載容量と重量の増加を生じる。またコストの問題も生じる。
さらに、ハイブリッド自動車は、一度発電により得られた電気をバッテリーに蓄え、バッテリーに蓄えた電気を用いてモータを動かしている。このため、電気系の効率(=発電効率×充電効率×放電効率×モータ駆動効率)を考慮すると、A領域をモータで走行しても、燃費改善効果は思ったほどには得られない場合がある。
また、ハイブリッド自動車は、エンジンの最高出力を小さくして、エンジンとモータを併用することで最大出力を得るように設定されている。このため、ハイブリッド自動車は、高負荷運転(例えば、重量物牽引やアウトバーンでの高速巡航)が定常的に必要な場合、バッテリー容量の関係からエンジンのみでの運転することになり、エンジンパワーの出力不足に陥る問題がある。
上記諸問題を解決する1つの手法として、気筒数制御エンジンに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
図14(A)は気筒数制御エンジンが全気筒運転した時の最適燃費線を示す図であり、同図(B)は気筒数制御エンジンが減筒運転した時の最適燃費線を示す図である。特許文献1に記載された技術は、気筒数制御エンジンで減筒運転による気筒負荷を増加させることにより、図14に示すように、A領域での運転をB領域で行うようにして燃費率を改善する。さらに、高負荷域(B領域、C領域)では全気筒運転することにより、連続高負荷運転を可能としている。
しかし、特許文献1には、エンジンとモータの総トルク量が要求トルクに一致するように制御する旨しか記載されていない。したがって、特許文献1に記載された技術を用いる場合、気筒数切替時のトルクギャップをすべてモータが精度よく受け入れなくてはならず、完全なトルクギャップの解消は困難であると共に、モータの定格出力も大きくならざるを得ない問題がある。
そこで、気筒数制御エンジンの気筒数切替時のトルクギャップを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
図15は、4気筒運転時及び2気筒運転時のスロットル弁開度に対する出力トルクを示す図である。なお、エンジン回転速度は一定である。特許文献2に記載された技術は、図15に示すように、全気筒運転時と減筒運転時のエンジントルクが交差するスロットル開度で気筒数を切り替えるものである。
今日、実用化されている気筒数制御エンジンの多くは、この気筒数切替方式を採用している。しかし、特許文献2に記載された技術は、気筒数切替ポイントを限定しているために燃費改善効果を十分に得られない問題がある。さらに、特許文献2に記載された技術では、減筒運転時に発生する振動を回避することできない問題があった。
気筒数制御エンジンの気筒数の切替ポイントを上記のように限定せず、気筒数制御エンジンによる燃料経済性改善効果をより多く確保する技術が提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。
特許文献3に記載された技術は、常動気筒群と休止気筒群のそれぞれにスロットル弁を設け、気筒数切替時にトルクギャップが生じないように2つのスロットル弁を連携操作するものである。しかし、特許文献3には、気筒数切替をどのポイントで行うのが最も燃費改善効果が大きくなるのか、また、気筒数切替に伴うエンジン動作点の変更をいかに滑らかに行うかが記載されていない。
特開2002−13423号公報 特開昭57−176330号公報 特開平7−293288号公報
このように、気筒数制御エンジンを搭載した車両を実現するための諸問題として、気筒数切替ポイントを限定することにより十分な燃費改善ができなかったり、気筒数切替に伴うトルクギャップの発生問題、減筒運転時の振動問題があった。さらに、モータ定格出力とバッテリー容量を抑制しつつ燃費を向上させるためのモータジェネレータによるアシスト方法も望まれていた。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、気筒数制御エンジンの気筒数切替時のトルク変動分を抑制しつつ燃費の向上を図ったエンジンシステム及びその制御方法並びに車両を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明であるエンジンシステムは、稼働気筒数を切り替えることで全気筒運転又は減筒運転を行う気筒数制御エンジンと、前記気筒数制御エンジンのエンジン回転速度に対応する入力回転速度と連続的に制御された変速比とに基づいて、出力回転速度を得る無段変速機と、前記気筒数制御エンジンのエンジンパワーを略一定にしながら前記気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替える切替手段と、前記稼働気筒数の切替の際に前記無段変速機の変速比を制御する制御手段と、を備えている。
気筒数制御エンジンは、全気筒を稼働させる全気筒運転又は所定の気筒のみを稼働させる減筒運転を行う。なお、気筒数制御エンジンは、気筒毎に出力を制御することができれば特に限定されるものではない。また、気筒数も特に限定されるものではない。
無段変速機は、入力回転速度と連続的に制御された変速比とに基づいて、出力回転速度を得る。なお、無段変速機の入力回転速度は、通常エンジン回転速度と同じである。減速比は連続的に制御される。
切替手段は、気筒数制御エンジンのエンジンパワーを略一定にしながら気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替える。このとき、稼働気筒数の違いによるエンジン動作点の違いにより、エンジン回転速度が急激に変化するおそれがある。そこで、制御手段は、稼働気筒数の切替の際に無段変速機の変速比を滑らかに制御する。
したがって、請求項1に記載の発明によれば、気筒数制御エンジンのエンジンパワーを略一定にしながら気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替えると共に、稼働気筒数の切替の際に無段変速機の変速比を制御することにより、稼働気筒数の変更によるエンジン動作点の変更に伴うエンジン回転速度の急激な変化を抑制することができる。
請求項2に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項1に記載の発明であって、回転軸が前記気筒数制御エンジンのクランク軸に直接的又は間接的に結合され、蓄電された電源に基づいて駆動される発電機兼用モータを更に備え、前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替えるときに生じるトルク変動分と略等しいトルクを前記発電機兼用モータに発生させる。
発電機兼用モータは、回転軸が前記気筒数制御エンジンのクランク軸に直接的又は間接的に結合されている。したがって、発電機兼用モータは、必要に応じて、エンジントルクが不足するときにアシスト、またはエンジントルクが過剰の時に発電吸収することができる。ここでは、気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替えるときに、トルク変動が発生する。このため、制御手段は、稼働気筒数を切り替えの際には、トルク変動分と略等しいトルクを発電機兼用モータに発生させる。
したがって、請求項2に記載の発明によれば、気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替えるときに生じるトルク変動分と略等しいトルクを発電機兼用モータに発生させることにより、稼働気筒数切替時のトルク変動分を発電機兼用モータで補正することができ、滑らかに稼働気筒数の切替を実行することができる。
請求項3に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項2に記載の発明であって、前記制御手段は、稼働気筒数変更に伴うエンジン回転速度の変化により発生するトルク変動分と略等しいトルクを前記発電機兼用モータが発生できるように、前記無段変速機の減速比を制御して、エンジン回転速度の変化率を所定値以下に設定する。所定値としては、例えば、稼働気筒数変更に伴うエンジン回転速度の変化により発生するトルク変動分と略等しいトルクを前記発電機兼用モータが発生できる限界を表した最大変化率が好ましい。
稼働気筒数の切替の際にエンジン回転速度が急激に変化すると、イナーシャトルクによりトルク変動分が非常に大きくなる。このようなトルクにも発電機兼用モータが対処しようとすると、発電機兼用モータの定格出力を大きくしなければならず、大型化してしまう。
したがって、請求項3に記載の発明によれば、トルク変動分と略等しいトルクを発電機兼用モータが発生できるように、無段変速機の減速比を制御して、エンジン回転速度の変化率を所定値以下に設定することで、トルク変動の大きさを抑制して、発電機兼用モータで確実に吸収できるようにしている。
請求項4に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明であって、前記制御手段は、要求パワーが閾値より大きいときは全気筒運転をするように、要求パワーが前記閾値より小さいときは減筒運転をするように、前記気筒数制御エンジンを制御する。
したがって、請求項4に記載の発明によれば、要求パワーが大きいときは気筒数制御エンジンに全気筒運転を、要求パワーが小さいときは気筒数制御エンジンに減筒運転を行わせることで、ドライバビリティと燃費改善効果を向上させることができる。
請求項5に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明であって、前記制御手段は、要求パワーが第1の閾値より大きいときは全気筒運転をするように、要求パワーが前記第1の閾値より小さく設定された第2の閾値より小さいときは減筒運転をするように、前記気筒数制御エンジンを制御する。
1つの閾値と要求パワーを比較して稼働気筒数を決定する場合、要求パワーが閾値近傍で動くような場合、全気筒運転と減筒運転とが頻繁に切り替わってしまうチャタリングの問題が発生する。
したがって、請求項5に記載の発明によれば、要求パワーが第1の閾値より大きいときは全気筒運転をするように、又は、要求パワーが第1の閾値より小さく設定された第2の閾値より小さいときは減筒運転をするように、気筒数制御エンジンを制御することにより、チャタリングを確実に防止することができる。
請求項6に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項4に記載の発明であって、前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンが減筒運転から全気筒運転に切り替わった時は、前記切替時から所定時間経過するまでは前記気筒数制御エンジンが全気筒運転から減筒運転に切り替わることを禁止する。
したがって、請求項6に記載の発明によれば、閾値が1つの場合であっても、全気筒運転に切り替わった時は、その切替時から所定時間経過するまでは減筒運転に切り替わることを禁止することで、確実にチャタリングを防止することができる。
請求項7に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の発明であって、前記制御手段は、全気筒運転時では全気筒運転用の最適燃費線、減筒運転時では減筒運転用の最適燃費線、気筒数切替中ではエンジン分担パワーで決まる等パワー線にそれぞれ略沿って、エンジン動作点が移動するように前記気筒数制御エンジンを制御する。
したがって、請求項7に記載の発明によれば、各運転状態において最適な燃費になるように気筒数制御エンジンを制御しつつ、出力パワーが変化しないように稼働気筒数を切り替えることができる。
請求項8に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の発明であって、前記気筒数制御エンジンの振動を抑制する共振周波数特性の切り替えが可能な振動抑制手段を更に備え、前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンの点火周波数あるいは稼働気筒数に応じて、前記振動抑制手段の共振周波数特性を設定する。
エンジントルクが急増するような急加速時では、エンジンマウント系のねじれによって、トルク応答の遅れが発生し、ドライバビリティが低下することがある。
そこで、請求項8に記載の発明によれば、気筒数制御エンジンの稼働気筒数に応じて、振動抑制手段の共振周波数特性を設定することにより、トルク応答の遅れを回避して、ドライバビリティの低下を防止することができる。
請求項9に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の発明であって、前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンの減筒運転時において所定パワーを超える加速要求があったときは、前記発電機兼用モータを駆動させる。
したがって、請求項9に記載の発明によれば、減筒運転時に加速するときのトルク応答の遅れを補うと共に、加速による燃料消費を抑制することができる。
請求項10に記載の発明であるエンジンシステムの制御方法は、稼働気筒数を切り替えることで全気筒運転又は減筒運転を行う気筒数制御エンジンに対して、エンジンパワーを略一定にしながら前記気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替え、前記稼働気筒数の切替の際に、前記気筒数制御エンジンのエンジン回転速度に対応する入力回転速度と連続的に制御された変速比とに基づいて出力回転速度を得る無段変速機の変速比を制御する。
請求項11に記載の発明であるエンジンシステムは、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のエンジンシステムを備えた車両である。
本発明に係るエンジンシステム及びその制御方法並びに車両によれば、気筒数切替時のトルク変動を抑制してドライバビリティを向上させつつ、高い燃料経済性を得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンシステムの構成を示すブロック図である。このエンジンシステムは、いわゆるハイブリッド自動車に搭載されたものである。
エンジンシステムは、気筒数制御エンジン10と、気筒数制御エンジン10を制御するエンジン制御器11と、無段階で連続的に変速する無段変速機20と、無段変速機20を制御する無段変速機制御器21と、モータジェネレータ30と、トルク変動加算器31と、気筒数制御エンジン10の振動を抑制するエンジンマウント40と、エンジンマウント40の周波数特性の切替を制御するエンジンマウント制御器41と、各制御器を制御する統合制御器50と、を備えている。
さらに、エンジンシステムは、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ51と、気筒数制御エンジン10のエンジン回転速度Neを検出するクランクポジションセンサ52と、エンジン冷却水の水温(冷却水温)を検出する水温センサ53と、車速Velを検出する車速センサ54と、ブレーキ操作量に応じたマスタシリンダ圧力を検出するマスタシリンダ圧力センサ55と、を備えている。
気筒数制御エンジン10は、吸排気弁を全閉状態にして稼働気筒を変える可変動弁と、気筒に吸入する空気量を制御する吸入空気量制御機構と、を有している。気筒数制御エンジン10は、4気筒エンジンであり、ペア毎に気筒の動作休止を行う。すなわち、本実施の形態では、全気筒運転時では稼働気筒数は4つであり、減気筒数運転時では稼働気筒数は2つである。なお、気筒数制御エンジン10の気筒数は上記のものに限定されないのは勿論である。吸入空気量制御機構としては、例えば、スロットル弁を用いたものでもよいし、スロットル弁を使用することなく吸気弁開度を制御する可動弁を用いたものでもよい。
エンジン制御器11は、統合制御器50の指示に従って、気筒数制御エンジン10の運転状態を制御する。エンジン制御器11は、例えば、気筒数制御エンジン10の各気筒にエンジン点火信号を供給したり、各気筒をそれぞれ独立に制御して稼働気筒数を切り替えたりする。
無段変速機20は、気筒数制御エンジン10の回転速度に応じて入力される入力回転速度と、無段変速機制御器21によって連続的に制御された変速比とに基づいて、出力回転速度を出力する。無段変速機制御器21は、無段変速機20の変速比を連続的に制御する。特に、無段変速機制御器21は、気筒数制御エンジン10の稼働気筒切替時には、気筒数制御エンジン10のパワーがほぼ一定になるように、無段変速機20の減速比を制御する。
モータジェネレータ30の回転軸は、気筒数制御エンジン10のクランク軸に直結されている。このため、モータジェネレータ30は、回生制動時には、気筒数制御エンジン10の負荷になり、エンジン回転に応じた電気をバッテリーに充電する。また、モータジェネレータ30は、所定条件下で加速要求があった時には、バッテリーに蓄積された電気によって駆動され、気筒数制御エンジン10のパワーの不足分をアシスト(以下「トルクアシスト」という。)する。なお、モータジェネレータ30の回転軸は、上記クランク軸に間接的に結合されていてもよい。

一方で、モータジェネレータ30に過度のトルクが要求されないように、モータジェネレータ30の回転速度、つまり気筒数制御エンジン10の回転速度が無段変速機20によって制御されている。したがって、モータジェネレータ30の定格出力は数キロワット程度である。モータジェネレータ30は、トルク変動加算器31の指示に従ってトルクを出力する。
トルク変動加算器31は、アクセルポジションセンサ51で検出されたアクセル開度Ta、クランクポジションセンサ52で検出されたエンジン回転速度Ne、統合制御器50で演算されたモータジェネレータ分担パワーPm及びイニーシャトルクTi、さらにエンジン制御器11から出力されたエンジン点火信号に基づいて、トルク変動を演算する。なお、エンジン点火信号の代わりに、例えばクランク角信号(エンジン回転速度)を用いてもよい。
図2は、エンジンマウント40の共振周波数特性を示す図である。エンジンマウント40は、全気筒運転時と減筒運転時のそれぞれにおいて気筒数制御エンジン10の振動を抑制するために、図2に示すように、共振周波数特性を2段階で切り替え可能に構成されている。すなわち、エンジンマウント40は、減筒運転用及び全気筒運転用の周波数特性を有している。エンジンマウント制御器41は、気筒数制御エンジン10の減筒運転時ではエンジンマウント40の共振周波数特性を減筒運転用に設定し、全気筒運転時ではエンジンマウント40の共振周波数特性を全気筒運転用に設定する。
例えば従来では、気筒数制御エンジン10が急加速時に減筒運転から全気筒運転に切り替わると、エンジンマウント40のねじれによるエンジントルクの応答遅れが問題になった。そこで、エンジンマウント制御器41は、気筒数制御エンジン10が減筒運転から全気筒運転に切り替わったときは、エンジンマウント40の周波数特性を減筒運転用に切り替える。これにより、マウント系のねじれによるエンジントルクの応答遅れを防ぎ、ドライバビリティを確保することができる。
なお、エンジンマウント40は、3段階以上で共振周波数特性を切り替えるように構成されたものでもよいし、連続的に共振周波数特性を変えられるものであってもよい。
統合制御器50は、アクセルポジションセンサ51、クランクポジションセンサ52、水温センサ53、車速センサ54、マスタシリンダ圧力センサ55、エンジン制御器11からの各々信号に基づいて、気筒数制御エンジン10の気筒数切替を決定して、その決定に応じてシステム全体の制御を行う。
なお、統合制御器50は、アイドリング時では、エンジン制御器11を介して、気筒数制御エンジン10が運転を停止するように制御する。また、統合制御器50は、詳しくは後述するが気筒数制御エンジン10の燃焼状態が安定しない場合では、気筒数制御エンジン10が全気筒運転を実行するように制御する。
(気筒数切替処理ルーチン1)
図3及び図4は、統合制御器50による気筒数制御エンジン10の気筒数切替処理ルーチンを示すフローチャートである。統合制御器50は、アイドリング時は気筒数制御エンジン10を停止させる。統合制御器50は、気筒数制御エンジン10が始動されると、ステップST1以降の処理を実行する。
ステップST1では、統合制御器50は、車速センサ54で検出された車速Velを用いて、平坦路での一定車速走行に必要なパワー(以下「一定車速走行パワー」という。)Psを算出する。具体的には、(1)式に従って一定車速走行パワーPsを演算して、ステップST2に移行する。
Figure 2005067591
但し、
R:走行抵抗(=転がり抵抗+空力抵抗)
である。
ステップST2では、統合制御器50は、アクセル開度Ta、ブレーキ操作量Br(マスタシリンダ圧力)、車速Velを用いて、車両に要求されるパワーである要求パワーPrefを算出して、ステップST3に移行する。
ここで、統合制御器50は、アクセル開度Ta、ブレーキ操作量Br、車速Vel及び要求パワーPrefの関係を表したマップ又は関数式を予め記憶している。そして、統合制御器50は、このマップ又は関数式を用いて、入力されたアクセル開度Ta、ブレーキ操作量Br及び車速Velに対応する要求パワーPrefを算出する。
なお、統合制御器50は、ステップST1及びステップST2の処理を逆の順番で行ってもよいし、これらの処理を同時に行ってもよい。また、ステップST1の処理については、ステップST4の処理のときに行ってもよい。
ステップST3では、統合制御器50は、要求パワーPrefがゼロ以上(Pref≧0)であるかを判定し、肯定判定のときはステップST4に移行し、否定判定のときはステップST11に移行する。
ステップST4では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10が減筒運転を行っており、かつ(Pref>a・Ps)であるかを判定して、肯定判定のときはステップST6に移行し、否定判定のときはステップST6に移行する。
すなわち、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の減筒運転時において要求パワーPrefが一定車速走行パワーPsの所定倍(a倍)を超えたときに、モータジェネレータ30によるトルクアシストを行うべく、ステップST5に移行する。ここで係数aは、0から10までの値であり、本実施形態では例えば3.6とする。
これにより、統合制御器50は、モータジェネレータ30に気筒数制御エンジン10のトルクアシストを行わせることによって、気筒数制御エンジン10が減筒運転時に加速するときのエンジントルク応答の遅れを補うと共に、加速に伴う燃料消費を抑制することができる。
図5は、係数a=3.6とした場合の10・15モード走行1サイクルにおける(A)車速パターン、(B)原動機パワー、(C)バッテリー充放電収支を示す図である。統合制御器50は、ステップST4においてトルクアシストで加速する時の条件を限定しているので、図5に示すように減速時に回生したエネルギーでトルクアシストの消費電力をまかなうことができ、バッテリー容量を抑制することもできる。
なお、係数aの値を大きくすれば、更に、バッテリー容量を小さくすることができる。また、トルクアシストで加速する時の条件を上記のように限定することにより、エンジン出力を定常状態から準定常状態にすることになるので、エンジン燃焼自体の安定を保ち、過渡運転によるエンジン効率の低下を防止し、燃費効率を向上させることができる。
統合制御器50は、急加速要求などがあって気筒数制御エンジン10が大きなトルクを要する場合、詳しくはステップST10で後述するが、全気筒運転することを決定する。これにより、モータジェネレータ30の定格出力を小さくすることができる。
ステップST5では、統合制御器50は、加速時の気筒数制御エンジン10のパワー不足をモータジェネレータ30で補うために、モータジェネレータ30のモータジェネレータ分担パワーPmを算出する。具体的には、(2)式を演算して、ステップST7に移行する。
Figure 2005067591
ステップST6では、統合制御器50は、モータジェネレータ分担パワーPmをゼロに設定して(Pm=0)、ステップST7に移行する。これは、統合制御器50は、ステップST4の否定判定の時は、気筒数制御エンジン10のみのエンジンパワーで十分であり、モータジェネレータ分担パワーPmは必要ないからである。
ステップST7では、統合制御器50は、モータジェネレータ分担パワーPmが予め定められたモータジェネレータパワーアシスト上限値maxPmより大きい(Pm>maxPm)かを判定し、肯定判定のときはステップST8に移行し、否定判定のときはステップST9に移行する。なお、モータジェネレータパワーアシスト上限値maxPmは、モータジェネレータ30の定格出力よりも小さな値である。
ステップST8では、統合制御器50は、モータジェネレータ分担パワーPmの値をモータジェネレータパワーアシスト上限値maxPmの値に設定して(Pm=maxPm)、ステップST9に移行する。
ステップST9では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10のエンジン分担パワーPeを算出する。具体的には、(3)式を演算して、ステップST10に移行する。
Figure 2005067591
ステップST10では、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeと気筒数切替閾値Thとを比較して気筒数制御エンジン10の稼働気筒数を決定し、そして目標エンジン回転速度refNeを算出する。
(稼働気筒数決定の処理)
図6は、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数を決定するときのエンジン回転速度に対するエンジントルクを示す図であり、(A)はエンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thより小さい場合、(B)はエンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thより大きい場合、(C)は稼働気筒数を切り替えている場合である。
図6において、気筒数切替閾値Th及びエンジン分担パワーPeは、等パワー線上にある。ここで、等パワー線とは、エンジンパワーを一定にしたときのエンジン回転速度に対するエンジントルクの関係を示す線図である。気筒数切替閾値Thは、減筒運転時の最適燃費線における最高燃費点(×印)、又は最高燃費点から少しエンジンパワーを大きくした点を通るのが好ましい。
統合制御器50は、例えば図6(A)に示すように、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thよりも小さいときは、稼働気筒数を2つにして、気筒数制御エンジン10に減筒運転を行わせることを選択する。そして、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeと減筒運転時の最適燃費線との交点を目標エンジン動作点とし、この目標エンジン動作点のエンジン回転速度(目標エンジン回転速度refNe)を算出する。
また、統合制御器50は、例えば図6(B)に示すように、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thよりも大きいときは、気筒数制御エンジン10に全気筒運転を行わせることを選択する。そして、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeと全気筒運転時の最適燃費線との交点を目標エンジン動作点とし、この目標エンジン動作点のエンジン回転速度(目標エンジン回転速度refNe)を算出する。なお、気筒数切替中の制御については後述する。
(稼働気筒数決定の例外処理)
統合制御器50は、エンジン分担パワーPeと気筒数切替閾値Thとを比較して、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数を決定した場合であっても、エンジン回転速度や冷却水温などの現在のエンジン燃焼状態によっては、減筒運転を行うのが好ましくないことがある。
図7は、統合制御器50による減筒運転制限判定ルーチンを示すフローチャートである。統合制御器50は、上述したように気筒数制御エンジン10の稼働気筒数を決定した後、さらに図7に示す次のステップST41からステップST45までの処理を行う。
ステップST41では、統合制御器50は、減筒運転を行うか否かを判定する。なお、このステップST41は、上述した稼働気筒数決定処理に対応している。そして、肯定判定のときはステップST42に移行し、否定判定のときは、全気筒運転を行うことを決定する。
ステップST42では、統合制御器50は、エンジン回転速度Neが減筒運転制限回転速度Nlimより小さい(Ne<Nlim)かを判定し、肯定判定のときは全気筒運転を行うことを決定し、否定判定のときはステップST43に移行する。
ステップST43では、統合制御器50は、冷却水温が所定値より小さいかを判定し、肯定判定のときは全気筒運転を行うことを決定し、否定判定のときはステップST44に移行する。
ステップST44では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の失火を検出したかを判定し、肯定判定のときは全気筒運転を行うことを決定し、否定判定のときはステップST45に移行する。
ステップST45では、統合制御器50は、エンジン回転速度Neの変動が所定値より大きいかを判定し、肯定判定のときは全気筒運転を行うことを決定し、否定判定のときは減筒運転を行うことを決定する。なお、ステップST42からステップST45までの順番は、特に限定されるものではない。
以上のように、統合制御器50は、ステップST42からステップST45において1つでも肯定判定があるとき、すなわち気筒数制御エンジン10の燃焼状態が悪いときは、全気筒運転を行うと決定する。
そして、統合制御器50は、上述した処理を経て、稼働気筒数を切り替える(減筒運転から全気筒運転に切り替える、又は、全気筒運転から減筒運転に切り替える)と決定したときは、気筒数切替処理判定フラグFlagを“1”に設定する。また、統合制御器50は、稼働気筒数を切り替える必要がないと決定したときは、気筒数切替処理判定フラグFlagを“0”に設定して、図4に示すステップST30に移行する。
(気筒数切替処理ルーチン2)
一方、図3に示すステップST11では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10のエンジン回転速度Neが減筒運転制限回転速度Nlimより大きい(Ne>Nlim)かを判定し、肯定判定のときはステップST12に移行し、否定判定のときはステップST13に移行する。なお、減筒運転制限回転速度Nlimは、減筒運転時のエンジン回転速度の下限値を示している。
ステップST12では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の全気筒の休止を決定して、ステップST14及びステップST20のそれぞれに移行する。
ステップST13では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の全気筒を稼働させつつ、スロットルを全閉することを決定して、ステップST14に移行する。これにより、統合制御器50は、再加速要求があった場合でも、エンジン再稼働の遅れを回避することができる。
ステップST14では、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeの値をエンジンモータリングパワーPemの値に設定して(Pe=Pem)、ステップST15に移行する。
ステップST15では、統合制御器50は、(4)式に従ってモータジェネレータ分担パワーPmを演算して、ステップST16に移行する。
Figure 2005067591
ステップST16では、統合制御器50は、モータジェネレータ分担パワーPmが予め定められたモータジェネレータパワーアシスト下限値−maxPmより小さい(Pm<−maxPm)かを判定し、肯定判定のときはステップST17に移行し、否定判定のときはステップST18に移行する。
ステップST17では、統合制御器50は、モータジェネレータ分担パワーPmの値をモータジェネレータパワーアシスト下限値−maxPmの値に設定して(Pm=−maxPm)、ステップST18に移行する。
ステップST18では、統合制御器50は、(5)式に従ってブレーキ分担パワーPbを演算する。
Figure 2005067591
そして、統合制御器50は、図示しないスキッド制御器を介して、ブレーキ分担パワーPbを得るように、マスタシリンダ圧力を制御して制動制御を行う。このように、統合制御器50は、要求パワーPrefがゼロ未満である場合に、エンジン分担パワーPe及びモータジェネレータ分担パワーPmを用いても要求パワーPrefを満たすことができないときは、制動制御を行っている。
(減速時における目標エンジン回転速度の算出)
一方、ステップST20では、統合制御器50は、目標エンジン回転速度refNeを算出する。ここでは、統合制御器50は、無段変速機制御器21を介して、減速判定前(ステップST3の判定前)における無段変速機20の減速比を維持する制御を行っている。具体的には、次のサブルーチン処理を実行する。
図8は、統合制御器50のステップST20における目標エンジン回転速度算出ルーチンを示すフローチャートである。統合制御器50は、ステップST20では、図8に示すステップST21からステップST25までの処理を実行する。
ステップST21では、統合制御器50は、(6)式に従って暫定的に目標エンジン回転速度refNeを演算して、ステップST22に移行する。
Figure 2005067591
ここで、各パラメータは次の通りである。
γo:ステップST3判定前における無段変速機20の減速比
Nout:無段変速機20の出力回転速度
ステップST22では、統合制御器50は、目標エンジン回転速度refNeが最低エンジン回転速度Nminより小さい(refNe<Nmin)かを判定する。なお、最低エンジン回転速度Nminは、最適燃費線におけるエンジン回転速度の下限値を示している。そして、肯定判定のときはステップST23に移行し、否定判定のときは、目標エンジン回転速度refNeをステップST21で演算した値に決定して処理を終了する。
つまり、統合制御器50は、暫定的に求めた目標エンジン回転速度refNeが最低エンジン回転速度Nmin以上であれば、その目標エンジン回転速度refNeに決定する。
ステップST23では、統合制御器50は、(γmax・No<Nmin)であるかを判定し、肯定判定のときはステップST25に移行し、否定判定のときはステップST24に移行する。なお、γmaxは、最大減速比である。よって、γmax・Noは、無段変速機20の出力回転速度Noutから想定される最小の入力回転速度(=エンジン回転速度)である。
ステップST24では、統合制御器50は、目標エンジン回転速度refNeの値をγmax・Noの値に設定して(refNe=γmax・No)、処理を終了する。一方、ステップST25では、統合制御器50は、目標エンジン回転速度refNeの値を最低エンジン回転速度Nminの値に設定して(refNe=Nmin)、処理を終了する。
これにより、統合制御器50は、エンジン回転速度が減気筒運転制限回転速度Nlim以下では気筒数制御エンジン10に全気筒運転を実行させ、減筒運転させないように制御している。また、統合制御器50は、例えば、冷却水温が低かったり、失火を検出したり、エンジン回転速度変動が大きいような燃焼状態が安定しない場合も、気筒数制御エンジン10に全気筒運転を実行させる。
統合制御器50は、以上のような処理を経て減速時の目標エンジン回転速度refNeを求めると、図4に示すステップST30に移行する。
(気筒数切替処理ルーチン3)
次に、図4に示すステップST30では、統合制御器50は、気筒数切替処理判定フラグFlagが“1”であるかを判定し、肯定判定のときはステップST33に移行し、否定判定のときはステップST31に移行する。
ステップST31では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数の切替を実行するかを判定し、肯定判定のときはステップST32に移行する。一方、否定判定のときは通常の変速制御を実行する。すなわち、統合制御器50は、無段変速機制御器21を介して、目標エンジン回転速度refNeになるように無段変速機20の変速制御を実行して、処理を終了する。
ステップST32では、統合制御器50は、気筒数切替処理判定フラグFlagを“1”に設定して、ステップST33に移行する。
ステップST33では、統合制御器50は、目標エンジン回転速度refNeとエンジン回転速度Neとの差が気筒数切替時処理終了判定閾値dNより大きい(|refNe−Ne|>dN)かを判定する。そして、肯定判定のときはステップST35に移行し、否定判定のときはステップST34に移行する。
ステップST34では、統合制御器50は、気筒数切替処理判定フラグFlagを“0”に設定する。そして、無段変速機制御器21を介して、目標エンジン回転速度refNeになるように無段変速機20の変速制御を実行して、処理を終了する。つまり、統合制御器50は、目標エンジン回転速度refNeとエンジン回転速度Neとが微差である場合、気筒数切替時処理を実行せず、無段変速機20のみで、エンジン回転速度Neを目標エンジン回転速度refNeに設定する。
ステップST35では、統合制御器50は、アクセル開度Ta、エンジン回転速度Ne及び車速Velに基づいて、例えば次のようにしてエンジン回転速度変化率目標値を決定する。
統合制御器50は、アクセル開度Ta、エンジン回転速度Ne、車速Vel及びエンジン回転速度変化率目標値の関係を表したマップ又は関数式を予め記憶している。なお、エンジン回転速度変化率目標値は、詳しくは後述するが、無段変速機20の動特性を補償する値である。そして、統合制御器50は、このマップ又は関数式を用いて、入力されたアクセル開度Ta、エンジン回転速度Ne、車速Velに対応するエンジン回転速度変化率目標値を算出する。そして、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数を切り替えると共に、無段変速機20の変速制御を実行する。
(稼働気筒数切替時変速制御)
統合制御器50は、エンジン制御器11を介して、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数を切り替えると共に、目標エンジン回転速度refNe及びエンジン回転速度変化率目標値以下になるように、無段変速機20及びモータジェネレータ30を制御する。具体的には、以下の処理を実行する。
(気筒数制御エンジン10の制御)
基本的に、減筒運転時及び全気筒運転時の目標エンジン回転速度refNeは、減筒運転及び全気筒運転のそれぞれに設定されている最適燃費線と、エンジン分担パワーPeの等パワー線とが交差する点(目標エンジン動作点)から算出される。しかし、気筒数切替を瞬時に行おうとすると、エンジン動作点の急激な変化により、非常に大きいトルクショックが発生する。
そこで、統合制御器50は、稼働気筒数が変わる場合であっても気筒数制御エンジン10がエンジン分担パワーPe通りの出力を得るように制御すると共に、無段変速機20及びモータジェネレータ30を併用する。これにより、図6(C)に示すように、エンジン動作点は、減筒運転領域(気筒数切替閾値Thよりパワーが小さい領域)から気筒数切替閾値Th上を滑らかに移動して全気筒運転領域(気筒数切替閾値Thよりパワーが大きい領域)へ、又は全気筒運転領域から気筒数切替閾値Th上を滑らかに移動して減筒運転領域へ移動する。
例えば、減筒運転から全気筒運転に移行する場合、統合制御器50は、エンジン制御器11を介して、気筒数制御エンジン10の休止していた気筒群の出力を徐々に増加させつつ、稼働していた気筒群の出力を徐々に減少させ、気筒数制御エンジン10全体から常に一定のエンジン分担パワーPeが得られるように制御する。そして、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の全気筒の出力が一致すると、それ以降は気筒数制御エンジン10に全気筒運転を実行させる。このようにして、統合制御器50は、エンジン動作点を、減筒運転時の最適燃費線上から、エンジン分担パワーPeで決まる等パワー線を経由させて、目標エンジン動作点(目標エンジン回転速度refNe)まで到達させることができる。
一方、全気筒運転から減筒運転に移行する場合、統合制御器50は、エンジン制御器11を介して、気筒数制御エンジン10の休止の対象となる気筒群の出力を徐々に減少させつつ、稼働していた気筒群の出力を徐々に増加させ、気筒数制御エンジン10全体からエンジン分担パワーPeが得られるように制御する。そして、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10の休止対象の気筒群が完全に休止すると、それ以降は気筒数制御エンジン10に減筒運転を実行させる。このようにして、統合制御器50は、エンジン動作点を、全気筒運転時の最適燃費線上から、エンジン分担パワーPeで決まる等パワー線を経由させて、目標エンジン動作点(目標エンジン回転速度refNe)まで到達させることができる。
なお、気筒数制御エンジン10は、エンジン出力を気筒毎に独立に制御できれば特に限定されるものではなく、例えば、気筒毎にスロットルを設けたり、吸気弁リフト量を制御して吸入空気量を制御したり、燃料噴射量を制御してもよい。
(無段変速機20及びモータジェネレータ30の制御)
エンジン動作点、つまりエンジン回転速度が変更されると、それに伴ってイナーシャトルクTiが発生する問題がある。そこで、統合制御器50は、上記の気筒数制御エンジン10の制御と共に、モータジェネレータ30がイナーシャトルクTiを吸収できるように、エンジン回転速度変化率目標値を決定し、そのエンジン回転速度変化率目標値以下になるように無段変速機20の減速比を連続的に制御する。
ここで、エンジン回転速度変化率目標値とは、例えば、稼働気筒数変更に伴うエンジン回転速度の変化により発生するトルク変動分と略等しいトルクをモータジェネレータ30が発生できる限界を表した、エンジン回転速度の最大変化率である。これにより、エンジン回転速度の変化率が上記目標値以下になれば、モータジェネレータ30は、常にイナーシャトルクTiを吸収できる。
ところで、目標エンジン回転速度refNeと実際のエンジン回転速度とにずれが生じる。これは、無段変速機20の制御系の応答遅れがあるためである。そこで、無段変速機20の動特性を1次遅れ+無駄時間で表す。統合制御器50は、このような無段変速機20の動特性を考慮して、上記のずれを補償しながら上述したステップST35においてエンジン回転速度変化率目標値を決定する。
統合制御器50は、無段変速機20の動特性補償後のエンジン回転速度変化率目標値に、エンジン回転慣性を乗じることによって、(7)式に示すように、イニーシャトルクTiを算出する。
Figure 2005067591
イニーシャトルクTiとは、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数切替時のエンジン動作点の変更に伴って発生するトルク変動分をいう。統合制御器50は、算出したイニーシャトルクTiをトルク変動加算器31に供給する。
(トルク変動加算器31の構成)
図9は、トルク変動加算器31の構成を示すブロック図である。トルク変動加算器31は、気筒数制御エンジン10のエンジントルクの脈動(以下「脈動トルク」という。)を算出するエンジントルク脈動算出部32と、モータジェネレータ分担パワーPmをトルクに換算するトルク換算部33と、脈動トルクとモータジェネレータ分担パワートルクPmと、イナーシャトルクTiとを加算する加算器34と、を備えている。
エンジントルク脈動算出部32は、エンジン点火信号、エンジン回転速度Ne、アクセル開度Ta、及び脈動トルクの関係を表すマップ又は関数式を予め記憶している。そして、エンジントルク脈動算出部32は、マップ又は関数式を参照し、エンジン点火信号、エンジン回転速度Ne及びアクセル開度Taに基づいて、エンジン爆発毎に生じる脈動トルクを算出し、算出した脈動トルクを加算器34に供給する。
トルク換算部33は、モータジェネレータ分担パワーPmをトルクに換算する。具体的には、トルク換算部33は、モータジェネレータ30がエンジン軸と同回転速度で回転する場合、モータジェネレータ分担パワーPmとエンジン回転速度Neとを用いて、(8)式に従ってモータジェネレータ分担トルクTmを演算する。
Figure 2005067591
加算器34は、エンジントルク脈動算出部32で算出された脈動トルク、トルク換算部33で得られたモータジェネレータ分担トルクTm、統合制御器50で演算されたイニーシャトルクTiを加算することによって変動トルクを算出し、この変動トルクをモータジェネレータ30に供給する。
モータジェネレータ30は、トルク変動加算器31で算出されたトルク変動に基づくトルクを発生する。これにより、モータジェネレータ30は、気筒数制御エンジン10においてエンジン爆発毎に生じる脈動トルクや稼働気筒数を切り替えるときに生じるイニーシャトルクTiを補正することができる。さらに、モータジェネレータ30は、加速時には、トルク応答の遅れを回避すべく、モータジェネレータ分担パワーPmを出力することができる。
以上のように、本実施の形態に係るエンジンシステムは、気筒数制御エンジン10の稼働気筒数切替時に、無段変速機20によってエンジン回転速度を制御しながらエンジン動作点を変更することができる。このとき、エンジンシステムは、エンジン動作点の変更によって生じるイニーシャトルクTiをモータジェネレータ30によって補正することにより、エンジントルクの変動を抑制して、ドライバビリティを確保することができる。
また、上記エンジンシステムは、気筒数制御エンジン10の点火周波数あるいは稼働気筒数の切替に応じて、エンジンマウント40の周波数特性を切り替えることによって、例えば、急加速時のマウント系のねじれによるトルク応答の遅れを回避することができる。
さらに、上記エンジンシステムは、減筒運転時において要求パワーPrefが一定車速走行パワーPsの所定倍を超えた場合のみ、モータジェネレータ30を駆動させて気筒数制御エンジン10のトルクアシストを行う。これにより、減筒運転時に加速するときのトルク応答の遅れを防止すると共に、燃料消費を大幅に抑制することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すようなものについても適用可能である。
(チャタリング防止1)
エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th前後の値で遷移する場合、全気筒運転と減筒運転とが頻繁に切り替わってしまうチャタリングが発生する。そこで、統合制御器50は、チャタリング防止のため、次のように全気筒運転と減筒運転の切替を決定してもよい。
図10は、気筒数制御エンジンの稼働気筒数を決定するときの2つの気筒数切替閾値Th1,Th2を示す図である。ここでは、図6と異なり、2つの気筒数切替閾値Th1,Th2がある。気筒数切替閾値Th1は、減筒運転時に、エンジン分担パワーPeと比較される閾値である。気筒数切替閾値Th2は、全気筒運転時に、エンジン分担パワーPeと比較される閾値である。なお、気筒数切替閾値Th2は、気筒数切替閾値Th1より小さな値に設定されている。統合制御器50は、上述したステップST10において、気筒数切替閾値Th1,Th2を用いて、次のような処理を行えばよい。
統合制御器50は、減筒運転時では、エンジン分担パワーPeと気筒数切替閾値Th1とを比較して、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th1以下のときは現在の状態の減筒運転に決定し、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th1を超えたときは全気筒運転に決定する。
また、統合制御器50は、全気筒運転時では、エンジン分担パワーPeと気筒数切替閾値Th2とを比較して、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th1以上のときは現在の状態の減筒運転に決定し、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th1未満になったときは減筒運転に決定する。
以上のように、統合制御器50は、運転状態決定の際にエンジン分担パワーPeと比較する閾値として、減筒運転時には気筒数切替閾値Th1を、全気筒運転時には気筒数切替閾値Th2を用いている。これにより、エンジン分担パワーPeがいずれか一方の気筒数切替閾値近傍の値であっても、一度運転状態が切り替われば他方の気筒数切替閾値を超えなければ再び運転状態が切り替わらないので、チャタリングを確実に防止することができる。
(チャタリング防止2)
また、統合制御器50は、図6に示すように、1つの気筒数切替閾値Thを有する場合でも、次の処理を行うことでチャタリングを防止することができる。
図11は、統合制御器50による気筒数制御エンジン10の運転状態所定時間切替中止ルーチンを示すフローチャートである。
ステップST51では、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10が現在減筒運転を行っているかを判定し、肯定判定のときはステップST52に移行し、否定判定のときはステップST54に移行する。
ステップST52では、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th未満(Pe<Th)であるかを判定し、肯定判定のときはステップST53に移行する。一方、統合制御器50は、否定判定のときは全気筒運転を続行すると判定して、処理を終了する。エンジン分担パワーPeは気筒数切替閾値Th以上であるので、減筒運転をする必要がないからである。
ステップST53では、統合制御器50は、全気筒運転をしてから所定時間経過したかを判定し、肯定判定のときは減筒運転に切り替えると判定し、否定判定のときは全気筒運転を続行すると判定する。これにより、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th未満になった場合でも、全気筒運転で所定時間経過した後でなければ減筒運転に切り替えないように制御している。
ステップST54では、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thより大きい(Pe>Th)かを判定し、肯定判定のときは全気筒運転に切り替えると判定し、否定判定のときは減筒運転を続行すると判定する。否定判定のときは、エンジン分担パワーPeは気筒数切替閾値Th以下であるので、全気筒運転をする必要がないからである。また、統合制御器50は、減筒運転時にエンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thを超えた場合には、加速要求に応えるためにすぐに全気筒運転に切り替える。
以上のように、統合制御器50は、エンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Th以上要求された時点で減筒運転から全気筒運転に切り替え、一度全気筒運転を行ったら所定時間経過するまでは減筒運転に切り替わることを禁止することにより、頻繁に稼働気筒数が切り替わるチャタリングを防止することができる。
(減筒運転時の例外処理)
エンジン分担パワーPeが減筒運転条件内であっても、要求パワーPrefの時間増加率が所定値を超えたときは、エンジンマウント系のねじれによりトルク応答が遅れることが懸念される。このような場合、統合制御器50は、気筒数制御エンジン10に全気筒運転させることで、エンジンマウント系の剛性を高めることができる。
図12は、減筒運転時に急加速要求があったときの処理ルーチンを示すフローチャートである。
ステップST61では、統合制御器50は、要求パワー時間変化率dPeを算出して、ステップST62に移行する。ここで、要求パワー時間変化率dPeとは、要求パワーPrefを時間微分したものである。
ステップST62では、統合制御器50は、要求パワー時間変化率dPeが所定値より大きいかを判定し、肯定判定のときはステップST63に移行し、否定判定のときは処理を終了する。ここにいう所定値は、急加速が要求されているか否かを判定するための閾値であるため、比較的大きな値に設定されている。したがって、統合制御器50は、否定判定のときは、急加速が要求されていないので、減筒運転をそのまま続行する。
ステップST63では、統合制御器50は、全気筒運転に切り替えるように、エンジン制御器11を介して気筒数制御エンジン10に指示する。これにより、気筒数制御エンジン10は、減筒運転時において急加速が要求された場合には、全気筒運転を行うことにより、エンジンマウント系の剛性を高めて、トルク応答が遅れるのを回避することができる。
以上のように、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではない。すなわち、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内であれば、設計上変更されたものについても適用可能であるのは勿論である。
例えば、本発明(気筒数切替エンジンとCVTを組合せた気筒数切り替え法)において、CVTは無段階に変速比を変えることが出来れば良く、ベルト式CVTやトロイダル式CVTの純機械式CVTに限らず、電気モータと遊星歯車を用いたいわゆる電気式CVTを用いても良い。
本発明の実施の形態に係るエンジンシステムの構成を示すブロック図である。 エンジンマウントの共振周波数特性を示す図である。 統合制御器による気筒数制御エンジンの気筒数切替処理ルーチンを示すフローチャートである。 統合制御器による気筒数制御エンジンの気筒数切替処理ルーチンを示すフローチャートである。 係数a=3.6とした場合の10・15モード走行1サイクルにおける(A)車速パターン、(B)原動機パワー、(C)バッテリー充放電収支を示す図である。 気筒数制御エンジンの稼働気筒数を決定するときのエンジン回転速度に対するエンジントルクを示す図であり、(A)はエンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thより小さい場合、(B)はエンジン分担パワーPeが気筒数切替閾値Thより大きい場合、(C)は稼働気筒数を切り替えている場合である。 統合制御器の減筒運転制限判定ルーチンを示すフローチャートである。 統合制御器のステップST20における目標エンジン回転速度算出ルーチンを示すフローチャートである。 トルク変動加算器の構成を示すブロック図である。 気筒数制御エンジンの稼働気筒数を決定するときの2つの気筒数切替閾値Th1,Th2を示す図である。 統合制御器による気筒数制御エンジンの運転状態所定時間切替中止ルーチンを示すフローチャートである。 減筒運転時に急加速要求があったときの処理ルーチンを示すフローチャートである。 エンジンの等燃費線図及び最適燃費線図である。 (A)は気筒数制御エンジンが全気筒運転した時の最適燃費線を示す図であり、(B)は気筒数制御エンジンが減筒運転した時の最適燃費線を示す図である。 4気筒運転時及び2気筒運転時のスロットル弁開度に対する出力トルクを示す図である。
符号の説明
10 気筒数制御エンジン
11 エンジン制御器
20 無段変速機
21 無段変速機制御器
30 モータジェネレータ
31 トルク変動加算器
40 エンジンマウント
41 エンジンマウント制御器
50 統合制御器
51 アクセルポジションセンサ
52 クランクポジションセンサ
53 水温センサ
54 車速センサ
55 マスタシリンダ圧力センサ

Claims (11)

  1. 稼働気筒数を切り替えることで全気筒運転又は減筒運転を行う気筒数制御エンジンと、
    前記気筒数制御エンジンのエンジン回転速度に対応する入力回転速度と連続的に制御された変速比とに基づいて、出力回転速度を得る無段変速機と、
    前記気筒数制御エンジンのエンジンパワーを略一定にしながら前記気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替える切替手段と、
    前記稼働気筒数の切替の際に前記無段変速機の変速比を制御する制御手段と、
    を備えたエンジンシステム。
  2. 回転軸が前記気筒数制御エンジンのクランク軸に直接的又は間接的に結合され、蓄電された電源に基づいて駆動される発電機兼用モータを更に備え、
    前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替えるときに生じるトルク変動分と略等しいトルクを前記発電機兼用モータに発生させる
    請求項1に記載のエンジンシステム。
  3. 前記制御手段は、稼働気筒数変更に伴うエンジン回転速度の変化により発生するトルク変動分と略等しいトルクを前記発電機兼用モータが発生できるように、前記無段変速機の減速比を制御して、エンジン回転速度の変化率を所定値以下に設定する
    請求項2に記載のエンジンシステム。
  4. 前記制御手段は、要求パワーが閾値より大きいときは全気筒運転をするように、要求パワーが前記閾値より小さいときは減筒運転をするように、前記気筒数制御エンジンを制御する
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンジンシステム。
  5. 前記制御手段は、要求パワーが第1の閾値より大きいときは全気筒運転をするように、要求パワーが前記第1の閾値より小さく設定された第2の閾値より小さいときは減筒運転をするように、前記気筒数制御エンジンを制御する
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンジンシステム。
  6. 前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンが減筒運転から全気筒運転に切り替わった時は、前記切替時から所定時間経過するまでは前記気筒数制御エンジンが全気筒運転から減筒運転に切り替わることを禁止する
    請求項4に記載のエンジンシステム。
  7. 前記制御手段は、全気筒運転時では全気筒運転用の最適燃費線、減筒運転時では減筒運転用の最適燃費線、気筒数切替中ではエンジン分担パワーで決まる等パワー線にそれぞれ略沿って、エンジン動作点が移動するように前記気筒数制御エンジンを制御する
    請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のエンジンシステム。
  8. 前記気筒数制御エンジンの振動を抑制する共振周波数特性の切り替えが可能な振動抑制手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンの点火周波数あるいは稼働気筒数に応じて、前記振動抑制手段の共振周波数特性を設定する
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエンジンシステム。
  9. 前記制御手段は、前記気筒数制御エンジンの減筒運転時において所定パワーを超える加速要求があったときは、前記発電機兼用モータを駆動させる
    請求項2から請求項8のいずれか1項に記載のエンジンシステム。
  10. 稼働気筒数を切り替えることで全気筒運転又は減筒運転を行う気筒数制御エンジンに対して、エンジンパワーを略一定にしながら前記気筒数制御エンジンの稼働気筒数を切り替え、
    前記稼働気筒数の切替の際に、前記気筒数制御エンジンのエンジン回転速度に対応する入力回転速度と連続的に制御された変速比とに基づいて出力回転速度を得る無段変速機の変速比を制御する
    エンジンシステムの制御方法。
  11. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のエンジンシステムを備えた車両。
JP2004227616A 2003-08-04 2004-08-04 エンジンシステム及びその制御方法並びに車両 Pending JP2005067591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004227616A JP2005067591A (ja) 2003-08-04 2004-08-04 エンジンシステム及びその制御方法並びに車両

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003285799 2003-08-04
JP2004227616A JP2005067591A (ja) 2003-08-04 2004-08-04 エンジンシステム及びその制御方法並びに車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005067591A true JP2005067591A (ja) 2005-03-17

Family

ID=34425140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004227616A Pending JP2005067591A (ja) 2003-08-04 2004-08-04 エンジンシステム及びその制御方法並びに車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005067591A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006292114A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2007112290A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Toyota Motor Corp 動力出力装置及びこれを搭載する車両並びに動力出力装置の制御方法
JP2007231848A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd エンジン制御方法およびエンジン制御装置
JP2008274954A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Ford Global Technologies Llc 内燃機関の運転方法及び車両の推進システム
JP2009132190A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Toyota Motor Corp ハイブリッド車の制御装置
JP2009255806A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Toyota Motor Corp 車両用駆動装置の制御装置
JP2010036808A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Yamaha Motor Co Ltd 車両
JP2011017303A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Toyota Motor Corp 車両制振制御装置
WO2011048688A1 (ja) * 2009-10-22 2011-04-28 トヨタ自動車株式会社 走行制御装置
US8015960B2 (en) 2007-12-10 2011-09-13 Hitachi, Ltd. Vibration-damping control apparatus and method for internal combustion engine
JP2011207297A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Toyota Motor Corp 駆動装置における制御装置
WO2012169079A1 (ja) 2011-06-10 2012-12-13 トヨタ自動車株式会社 火花点火内燃機関
WO2015185987A1 (en) 2014-06-04 2015-12-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method and apparatus for controlling cylinder deactivaiton of an internal combustion engine
JP2017106391A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2018090169A (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 株式会社デンソー 車両用制御システム
JP2018112169A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 本田技研工業株式会社 制御装置
JP2019206968A (ja) * 2014-11-10 2019-12-05 トゥラ テクノロジー インコーポレイテッドTula Technology,Inc. 多段スキップファイア
JP2020117101A (ja) * 2019-01-24 2020-08-06 マツダ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
US10837382B2 (en) 2014-11-10 2020-11-17 Tula Technology, Inc. Multi-level firing engine control
US11236689B2 (en) 2014-03-13 2022-02-01 Tula Technology, Inc. Skip fire valve control
CN115048728A (zh) * 2022-07-18 2022-09-13 北京理工大学 一种小型高体积功率密度发动机设计方法

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006292114A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
JP2007112290A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Toyota Motor Corp 動力出力装置及びこれを搭載する車両並びに動力出力装置の制御方法
JP2007231848A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd エンジン制御方法およびエンジン制御装置
JP2008274954A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Ford Global Technologies Llc 内燃機関の運転方法及び車両の推進システム
JP2009132190A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Toyota Motor Corp ハイブリッド車の制御装置
KR101095645B1 (ko) 2007-12-10 2011-12-19 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 내연기관의 진동-감쇠 제어 장치 및 방법
US8015960B2 (en) 2007-12-10 2011-09-13 Hitachi, Ltd. Vibration-damping control apparatus and method for internal combustion engine
JP2009255806A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Toyota Motor Corp 車両用駆動装置の制御装置
JP2010036808A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Yamaha Motor Co Ltd 車両
JP2011017303A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Toyota Motor Corp 車両制振制御装置
JP5218667B2 (ja) * 2009-10-22 2013-06-26 トヨタ自動車株式会社 走行制御装置
JPWO2011048688A1 (ja) * 2009-10-22 2013-03-07 トヨタ自動車株式会社 走行制御装置
WO2011048688A1 (ja) * 2009-10-22 2011-04-28 トヨタ自動車株式会社 走行制御装置
US8775037B2 (en) 2009-10-22 2014-07-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Travel controller
JP2011207297A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Toyota Motor Corp 駆動装置における制御装置
WO2012169079A1 (ja) 2011-06-10 2012-12-13 トヨタ自動車株式会社 火花点火内燃機関
US8938959B2 (en) 2011-06-10 2015-01-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Spark ignition-type internal combustion engine
US11236689B2 (en) 2014-03-13 2022-02-01 Tula Technology, Inc. Skip fire valve control
US9816451B2 (en) 2014-06-04 2017-11-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method and apparatus for controlling cylinder deactivation of an internal combustion engine
WO2015185987A1 (en) 2014-06-04 2015-12-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method and apparatus for controlling cylinder deactivaiton of an internal combustion engine
JP2019206968A (ja) * 2014-11-10 2019-12-05 トゥラ テクノロジー インコーポレイテッドTula Technology,Inc. 多段スキップファイア
US10837382B2 (en) 2014-11-10 2020-11-17 Tula Technology, Inc. Multi-level firing engine control
JP7030341B2 (ja) 2014-11-10 2022-03-07 トゥラ テクノロジー インコーポレイテッド 多段スキップファイア
JP2017106391A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2018090169A (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 株式会社デンソー 車両用制御システム
JP2018112169A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 本田技研工業株式会社 制御装置
JP2020117101A (ja) * 2019-01-24 2020-08-06 マツダ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP7331367B2 (ja) 2019-01-24 2023-08-23 マツダ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
CN115048728A (zh) * 2022-07-18 2022-09-13 北京理工大学 一种小型高体积功率密度发动机设计方法
CN115048728B (zh) * 2022-07-18 2023-08-18 北京理工大学 一种小型高体积功率密度发动机设计方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005067591A (ja) エンジンシステム及びその制御方法並びに車両
US7059997B2 (en) Engine system with cylinder number variable engine and method for controlling the engine system
US6886524B2 (en) Control apparatus for hybrid vehicle
JP4259527B2 (ja) 車両の制御装置
JP3665060B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3817516B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動制御装置
JP3926774B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3746775B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
EP3272606B1 (en) Damping control device for hybrid vehicle
JP5176935B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2005065409A (ja) ハイブリット車両の制御装置
JP3808489B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3454167B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2011051542A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP7099873B2 (ja) 車両の制御装置及び制御方法
JP2005023887A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2013155605A (ja) エンジンの制御装置
JP5994304B2 (ja) 車両のアイドル制御装置
JP4023443B2 (ja) 電動過給機を備えたパワートレインの制御装置
JP4252542B2 (ja) ハイブリッド車両の変速制御装置
JP5201062B2 (ja) 車両用駆動力制御装置
JP3956936B2 (ja) 電動過給機を備えたパワートレインの制御装置
JP3577971B2 (ja) 車両の始動制御装置
JP2010285038A (ja) 駆動制御装置
JP2020012458A (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080507