JP2005063704A - 有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL素子の外部への光取り出し効率を向上させる。
【解決手段】透光性の基板と、基板上に形成された光散乱層であって、入射する光を複数の方向に散乱する構造を有する光散乱層と、光散乱層上に形成された透光性の第1の電極と、第1の電極上に形成され、光を発することのできる有機発光層と、有機発光層上に形成された第2の電極とを有し、有機発光層で発せられた光は基板と平行な面から取り出される有機EL素子を提供する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(Electroluminescence)素子、殊に光を散乱する構造を備えた有機EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
物質に電界を印加したり、電子を注入したときに発光を生じる現象を利用したEL素子は、自発光型の電子ディスプレイとして注目されている。発光材料として有機化合物と無機化合物の双方が検討、実用化されている。なかでも発光層に有機化合物を用いた有機EL素子は、低い印加電圧で発光させることができ、高輝度、高品質のデバイス開発が活発に行われている。
【0003】
図6(A)〜(E)は、従来の有機EL素子を示す概略的な断面図である。
【0004】
図6(A)を参照する。たとえば平板なガラス基板で形成される光透過性基板62上に、たとえばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材で形成される陽極である透明電極63、電流が通じることで発光が行われる有機発光層64、たとえば非透光性陰極の場合、アルミで形成される陰極である対向電極65がこの順に積層される。有機発光層64で発せられた光は、光透過性基板62側の光取り出し面61から取り出される。
【0005】
有機発光層64は発光層のみの単層構造をとってもよいが、以下に示すように複数層で構成される場合もある。なお、単層構造をとる場合の有機発光層64は、高分子系の材料を用いて形成されることが多い。発光層は、たとえばアルミニウム錯体で形成され、陰極から供給された電子と陽極から供給されたホールとが再結合することにより発光を行う。複数層構造をとる場合、ホール輸送層、電子輸送層は、それぞれたとえば透明電極、対向電極から供給されるホール、電子の輸送性を向上させる。ホール注入層及び電子注入層は、電極からのキャリア注入効率を高める機能を有する。
【0006】
図6(B)〜(E)は、有機発光層64の構成を示す概略的な断面図である。
【0007】
図6(B)を参照する。有機発光層64が2層構造を有する場合、有機発光層64は、たとえば透明電極63上に形成されるホール輸送層64b、及びその上に形成される発光・電子輸送層64aとからなる。発光・電子輸送層64aは、たとえば対向電極65から供給される電子の輸送性を向上させる機能を有する発光材料で形成された層である。
【0008】
図6(C)を参照する。有機発光層64が3層構造を有する場合、有機発光層64は、たとえば透明電極63上に、ホール輸送層64b、発光層64d、及び電子輸送層64cがこの順に積層されてなる。
【0009】
図6(D)を参照する。有機発光層64が4層構造を有する場合、有機発光層64は、たとえば透明電極63上に形成されるホール注入層64f、ホール輸送層64b、発光層64d、及び電子注入層64eがこの順に積層されてなる。
【0010】
図6(E)を参照する。有機発光層64が5層構造を有する場合、有機発光層64は、たとえば透明電極63上に形成されるホール注入層64f、ホール輸送層64b、発光層64d、電子輸送層64c、電子注入層64eがこの順に積層されてなる。この構造の場合、電子注入層64eとして、アルカリ金属でドーピングした有機層を用いると低電圧化に効果的である。
【0011】
一般に有機EL素子は、屈折率の異なる材料が組み合わされて構成されている。たとえば発光層64dが蛍光色素を含む有機蛍光体層である場合、その屈折率は1.6〜1.8、ITO等の透明導電材で形成された透明電極63の屈折率は1.8〜2.2、光透過性基板62がガラスで形成されている場合、その屈折率は約1.5である。なお、空気の屈折率は1.0である。
【0012】
有機発光層64から発せられた光が、有機EL素子内部を伝播する際、及び、空気中に進む際、屈折率の異なる界面で反射や屈折を生じる。この結果、有機EL素子の有機発光層64で発光した光が空気中に取り出される割合は2〜3割程度である。なお、図6(A)〜(E)に示した従来の有機EL素子構成においては、有機発光層で発光した光のうち外部に取り出せる光は、2割程度と計算されている。(たとえば、非特許文献1または2参照。)
有機EL素子を構成する鏡面性電極(対向電極)が有機EL素子の非発光時に鏡面として視認されないための構造を提供する目的で、たとえば基板に接して内側(有機発光層と同じ側)の面や外側(有機発光層と反対側)の面にレンティキュラレンズシートやプリズムレンズシートを設ける構造の提案もある。また、基板と空気との界面の全反射条件を緩和させる構造の提案もある。そしてこのような構造をもつ有機EL素子においては、外部への光取り出し効率(輝度)が向上することも報告されている。しかし、輝度の向上は1.6倍程度である。(たとえば、特許文献1参照。)
【0013】
【非特許文献1】
MRS Bull.,22,39−45(1997)
【非特許文献2】
2000 MRS Fall Meeting,JJ5,27(2000)
【特許文献1】
特許第2931211号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、外部への光取り出し効率の向上した有機EL素子を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、透光性の基板と、前記基板上に形成された光散乱層であって、該光散乱層に入射する光を複数の方向に散乱する構造を有する光散乱層と、前記光散乱層上に形成された透光性の第1の電極と、前記第1の電極上に形成され、光を発することのできる有機発光層と、前記有機発光層上に形成された第2の電極とを有し、前記有機発光層で発せられた光は前記基板と平行な面から取り出される有機EL素子が提供される。
【0016】
また、本発明の他の観点によれば、透光性の基板と、前記基板上に形成された透光性の第1の電極と、前記第1の電極上に形成され、光を発することのできる発光層、及びホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方を含む有機発光層と、前記有機発光層上に形成された第2の電極とを有し、前記有機発光層で発せられた光は前記基板と平行な面から取り出され、前記有機発光層に含まれるホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方が、光を複数の方向に散乱する構造を有する有機EL素子が提供される。
【0017】
これらの有機EL素子は、光散乱層または光を複数の方向に散乱する構造が(有機)発光層で発せられた光を複数の方向に散乱することによって、光を素子外部に取り出す効率が向上した有機EL素子である。
【0018】
更に、本発明の他の観点によれば、透光性の基板と、前記基板上に形成された白色樹脂層と、前記白色樹脂層上に形成された透光性の第1の電極と、前記第1の電極上に形成され、光を発することのできる有機発光層と、前記有機発光層上に形成された第2の電極とを有し、前記有機発光層で発せられた光は前記基板と平行な面から取り出される有機EL素子が提供される。
【0019】
このような構成の有機EL素子により、実験的に有機発光層からの光の外部取り出し効率の大幅な向上が確認された。
【0020】
【発明の実施の形態】
本願発明者らは、発光層から発せられた光が基板から出射するまでの透過率の損失が、層構造等を変化させることにより、どのように変化するかを簡略化した構成のサンプル(ここでは有機発光素子と呼ぶ。)で実験した。発光層は紫外線励起等によって発光させることができるので、電極は省略した。
【0021】
図1(A)〜(E)は、構造の異なる複数の有機発光素子を示す概略的な断面図であり、図1(F)は、図1(A)〜(E)に示した有機発光素子のそれぞれについて、素子外部に取り出された光の輝度を示す表である。図1(A)〜(E)に示すすべての有機発光素子において、光透過性基板62に無アルカリガラス板(コーニング 1737)を用いた。また、図1(A)、(B)、(D)及び(E)に示す有機発光素子には、図6(A)〜(E)に示した従来の有機EL素子には形成されていない付加層67が形成されている。
【0022】
図1(A)は、有機発光素子の第1のサンプル11の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)を洗浄、脱脂し、一方の主面に付加層67を形成した。
【0023】
付加層67は、紫外線架橋アクリレートモノマ16重量部、紫外線架橋アクリレートオリゴマ11重量部、アクリル樹脂10重量部、アミノ樹脂3重量部、トルエン27重量部、酢酸ブチル18重量部、メチルイソブチルケトン8重量部、メタノール5重量部、重合開始剤2重量部を含む紫外線硬化性組成物を、光透過性基板62にコーティングした後、直ちに高圧水銀ランプの紫外線3.5J/cm(at 365nm)を照射し、室温乾燥することで形成した。
【0024】
硬化した紫外線硬化性組成物は外観上全体が白色を帯び(白色樹脂層)、光散乱性を有していた。
【0025】
図7(A)及び(B)に、紫外線硬化性組成物(白色樹脂層)のSEM像を示した。空孔形状はランダムで、空孔のサイズは数十〜500nmであった。樹脂組成分は数十〜300nm程度の微粒子、及びこれら微粒子が凝集してできた2次粒子から成り立っているように見える。更に、水銀ポロシメータによりガラス基板上に形成した紫外線硬化性組成物の細孔径分布を測定したところ、52nmにピークを有していた。
【0026】
次に、付加層67表面に、有機蛍光材料であるトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)を真空蒸着して、有機発光層64を形成し、第1のサンプル11を得た。
【0027】
図1(B)は、有機発光素子の第2のサンプル12の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)の片面を800番のカーボランダムで研磨してフロスト状に加工し、付加層67を形成した。次にフロスト状に加工した側(付加層67上)に、Alqを真空蒸着して有機発光層64を形成し、第2のサンプル12を得た。
【0028】
図1(C)は、有機発光素子の第3のサンプル13の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)を洗浄、脱脂し、一方の主面にAlqを真空蒸着して有機発光層64を形成し、第3のサンプル13を得た。
【0029】
図1(D)は、有機発光素子の第4のサンプル14の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)を洗浄、脱脂し、一方の主面に付加層67を形成した。形成方法は図1(A)に示した第1のサンプル11の付加層67の形成方法と同じである。
【0030】
次に光透過性基板62の付加層67の形成されていない主面に、Alqを真空蒸着して有機発光層64を形成し、第4のサンプル14を得た。第1のサンプル11は、付加層67が光透過性基板62の主面上に、有機発光層64と同じ側に形成されているが、第4のサンプル14は、付加層67が光透過性基板62の主面上に、有機発光層64と反対側に形成されている。
【0031】
図1(E)は、有機発光素子の第5のサンプル15の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)の一方の主面を800番のカーボランダムで研磨してフロスト状に加工し、付加層67を形成した。これを洗浄、脱脂し、光透過性基板62のフロスト加工を行っていない主面(付加層67が形成されていない主面)にAlqを真空蒸着して有機発光層64を形成し、第5のサンプル15を得た。
【0032】
第2のサンプル12は、付加層67が光透過性基板62の主面上に、有機発光層64と同じ側に形成されているが、第5のサンプル15は、付加層67が光透過性基板62の主面上に、有機発光層64と反対側に形成されている。
【0033】
図1(F)は、有機発光素子の第1のサンプル11〜第5のサンプル15の5つのサンプルに、365nmの紫外線を有機発光層64側から照射したときに、その反対側の面から放出される光の正面輝度を示す表である。正面輝度は単位「cd/m」で表した。なお、正面輝度とは、光透過性基板62の主面に対して垂直方向に放出される光の輝度を意味する。
【0034】
付加層67が形成されていない第3のサンプル13の正面輝度に比べ、付加層67を有するその他のサンプルの正面輝度が大きいことがわかる。付加層67を、光透過性基板62の、有機発光層64と同じ側、それと反対側のいずれかの主面上に形成することにより、有機発光素子の発光輝度を向上させることができる。
【0035】
また、第1のサンプル11と第4のサンプル14との比較、及び、第2のサンプルと第5のサンプル15との比較から、付加層67を、光透過性基板62の有機発光層64と同じ側の主面に接して形成する(付加層67を光透過性基板62と空気との間ではなく、光透過性基板62と有機発光層64との間に形成する)ことで、有機発光素子の発光輝度をより向上させることができることがわかる。
【0036】
更に、第1のサンプル11と第2のサンプル12との比較から、付加層67として白色樹脂層を形成した方が、光透過性基板62をフロスト加工して付加層67とした場合よりも、有機発光素子の発光輝度をより向上させることができることがわかる。
【0037】
白色樹脂層を連続した1枚の膜状でなく、多数の微細な部分に不連続的に形成した場合(たとえば微細な千鳥格子状の模様に形成した場合)であっても、発光輝度を向上させることができるであろう。
【0038】
なお、付加層67を空孔径が30nm〜10μmである多孔質構造を有する樹脂またはガラスで形成しても発光輝度を向上させることができるであろう。
【0039】
実際の有機EL素子は、有機発光層を挟む一対の電極を有する。有機発光層と基板との間に電極を挿入することにより、透過光がどのように変化するのかを実験した。対向電極は省略したままである。
【0040】
図2(A)及び(B)は、構造の異なる2つの有機発光素子を示す概略的な断面図であり、図2(C)は、図2(A)及び(B)に示した有機発光素子のそれぞれについて、素子外部に取り出された光の輝度を示す表である。また、図2(D)は、第3のサンプル13と第7のサンプル17について、素子外部に取り出された光の輝度を比較した表である。図2(A)及び(B)に示す有機発光素子においては、光透過性基板62に無アルカリガラス板(コーニング 1737)を用いた。また、図2(A)に示す有機発光素子には、図6(A)〜(E)に示した従来の有機EL素子には形成されていない付加層67が形成されている。
【0041】
図2(A)は、有機発光素子の第6のサンプル16の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)を洗浄、脱脂した後、一方の主面上に付加層67を形成した。形成方法は、図1(A)に示した第1のサンプル11における付加層67の形成方法と同じである。
【0042】
次に付加層67上に、RFスパッタリング法で厚さ520ÅのSiO薄膜及び厚さ1360ÅのITO薄膜からなる透明電極63を形成した。更に、透明電極63を加熱乾燥後、透明電極63上にAlqを真空蒸着して有機発光層64を形成し、第6のサンプル16を得た。加熱乾燥はSiO薄膜及びITO薄膜を成膜後、透過性基板62を一度大気中に取り出すため、脱ガス(ITO表面吸着ガス及び付加層67(白色樹脂層)の脱ガス)処理のために行っている。
【0043】
図2(B)は、有機発光素子の第7のサンプル17の概略を示す断面図である。光透過性基板62(無アルカリガラス板)を洗浄、脱脂した後、一方の主面上に透明電極63、更に透明電極63上に有機発光層64を形成した。透明電極63及び有機発光層64の構成、厚さ、材料及び形成方法は、図2(A)に示した第6のサンプル16の場合と同じである。
【0044】
図2(C)は、有機発光素子の第6のサンプル16及び第7のサンプル17の2つのサンプルに、365nmの紫外線を有機発光層64側から照射したときに、その反対側の面から放出される光の正面輝度を示す表である。正面輝度は単位「cd/m」で表した。
【0045】
第6のサンプル16と第7のサンプル17との比較から、光透過性基板62と透明電極63との間に付加層67を設けることによって、有機発光素子の輝度を著しく向上させることができることがわかる。
【0046】
図2(D)は、第3のサンプル13と第7のサンプル17との素子作製条件を統一し、両サンプルに、365nmの紫外線を有機発光層64側から照射したときに、その反対側の面から放出される光の正面輝度を示す表である。正面輝度は単位「cd/m」で表した。紫外線は第3のサンプル13の正面輝度が100cd/mとなるような条件で照射した。
【0047】
第7のサンプル17の正面輝度は、第3のサンプル13のそれに比べ、20%ほど大きい。
【0048】
図2(C)及び(D)に示す結果を本願発明者らは以下のように解釈した。
【0049】
第3のサンプル13においては、全反射のため、有機発光層64で発せられる光の一部は有機発光層64に閉じ込められ、別の一部は光透過性基板62に閉じ込められる結果、輝度が小さくなるものと考えられる。有機発光層64と光透過性基板62との間に透明電極63を有する第7のサンプル17が、第3のサンプル13より輝度が20%ほど大きいのは、光が透明電極63によって多少散乱され、有機発光層64または光透過性基板62に閉じ込められる光が減少するためだと思われる。しかし透明電極63を形成するITOは、屈折率が1.9と高いので有機発光層64(たとえば屈折率1.7)からの光は透明電極63に進入しやすい一方、透明電極63から光透過性基板62(ガラスで形成される場合、屈折率1.5)へは全反射のため、光が進入しにくい。すなわち新たに透明電極63に閉じ込められる光が生じるものと思われる。
【0050】
第6のサンプル16の輝度が第7のサンプル17の輝度の2.6倍であるのは、光透過性基板62と透明電極63との間に形成された付加層67が、光透過性基板62側及び透明電極63側から入射する光を散乱することで、付加層67とそれに隣接する層との界面において、全反射される光が減少するためであると考えられる。
【0051】
なお、有機発光層64と光透過性基板62との間に付加層67が形成されている第1のサンプル11においては、付加層67が有機発光層64側及び光透過性基板62側から入射する光を散乱することで、付加層67とそれに隣接する層との界面において全反射される光が減少し、輝度が向上すると考えられる。第1のサンプル11が第6のサンプル16よりも大きな発光輝度を有するのは、有機発光層64と付加層67との屈折率差が透明電極63と付加層67とのそれよりも小さいため、第1のサンプル11において有機発光層64側から付加層67に入射し散乱される光の方が、第6のサンプル16において透明電極63側から付加層67に入射し散乱される光よりも多いためであろう。
【0052】
上述のように、付加層67を形成したサンプルの輝度が大きいのは、付加層67が入射した光を複数の方向に散乱する構造を有しているからだと考えられる。とすると、同様の機能を有する付加層67として、たとえば以下に示すようなものが考えられるであろう。
【0053】
付加層67は、たとえば内部に光を反射する媒質が混入されている、または反射面が設けられている薄膜状の組成物であってもよい。たとえばひび割れ、貫通穴、空孔等が層内に設けられている構造、また、たとえば層内に相分離等によって組成の異なる領域が形成されている構造を考えることができる。
【0054】
また、付加層67は、たとえば有機発光層64が発する光に対して透明な材料に、その透明な材料とは屈折率の異なる物質を分散した薄膜状の組成物であってもよい。透明材料としては、ガラス、透明樹脂、二酸化珪素(SiO)、金属酸化物等を用いることができる。透明材料は一種類の材料から形成されてもよいし、複数種類の材料から形成されてもよい。透明材料中への分散物は、たとえば気泡、SiO粒子、樹脂粒子、金属紛、金属酸化物粒子である。各分散物は、直径が10nm〜数十μmであることが好ましく、50nm〜数μmであることが一層好ましい。分散物の大きさは均一であっても、不均一であってもよい。分散物は不規則に分散させることにより、光を複数の方向に散乱させることができる。場所によって分散物の密度が異なっていてもよい。付加層67の全体に分散させてもよいし、一部の領域に分散させてもよい。更に、光散乱性を有していれば、付加層67の厚さ方向に分散の態様が変化していてもよい。
【0055】
また、付加層67は、たとえば不規則な凹凸を有する面を含んで形成される層であってもよい。凹凸を含む面は、付加層67の表面に形成されていてもよいし、内部に形成されていてもよい。表面と内部の双方に形成されていても効果がある。凹凸のサイズは散乱させる光の波長によって異なるが、可視光の場合、直径が400nm〜100μmの凹凸を用いることが好適であろう。凹凸面は、たとえば、SiO、PMMA、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などをスプレー、印刷、蒸着、スパッタリング、ゾルゲル、析出などの手法で、光透過性基板62上に凹凸状の組成物を形成することで得られる。また、光透過性基板62の表面が不規則な凹凸を有するように加工し、加工部を含む部分を付加層67と見なしてもよい。
【0056】
また、付加層67は、光透過性基板62を、物理的な研磨や化学的なエッチングによってフロスト状に加工した部分を含んで形成された層であってもよい。有機発光層64からの光を散乱できる荒さ以上の荒さにフロスト加工を行う。
【0057】
また、付加層67は、光透過性基板62または透明電極63と異なる屈折率の材料、たとえば光透過性基板62の屈折率と透明電極63の屈折率の中間の値の屈折率を有する材料で形成された層であってもよい。付加層67は、たとえばSiO粒子、樹脂粒子、金属粉、金属酸化物粒子が分散した透明な材料で形成される。粒径は10nm〜数百nmであることが好ましい。たとえば光透過性基板62に樹脂系接着剤、スプレー、蒸着、スパッタ、ディップ、スピンコート等により付加層67を定着する。有機系または無機系のバインダや溶剤に分散させて定着させてもよい。また、たとえば電気泳動法等、基板引き上げ法等により付加層67を積層する。付加層67を形成する材料の粒子の大きさは均一でも不均一でもよい。それら粒子を不規則に分布させることにより、光を複数の方向に散乱させることができる。定着または積層させる厚さは、有機発光層64からの光が散乱できる厚さであればよい。
【0058】
上記のような付加層67を形成することにより、有機発光層64で発生した光のうち、有機発光素子の内部に閉じ込められる光を少なくし、多くの光を有機発光素子の外部に取り出すことができると考えられる。
【0059】
第6のサンプル16においては、光透過性基板62と透明電極63との間に付加層67を形成したが、光透過性基板62上に透明電極63を形成し、その上に付加層67、有機発光層64を順に形成しても(付加層67を透明電極63と有機発光層64との間に形成しても)、有機発光素子としての機能を損なわなければ、輝度の向上した有機発光素子を実現することができるであろう。たとえば、有機発光層64が光を発することのできる発光層64d、及び、ホール注入層64fまたはホール輸送層64bの少なくとも一方を含み、有機発光層64に含まれるホール注入層64fまたはホール輸送層64bの少なくとも一方が光を複数の方向に散乱する構造(たとえば、付加層67として上述した構造)を有する有機発光素子を考えることができるであろう。
【0060】
図3は、それぞれヘーズ率の異なる付加層を有する4つの有機発光素子のサンプルについて、放出される光の出射角と付加層の挿入による輝度向上効果との関係を示すグラフである。グラフの横軸は、放出される光の出射角を単位「度(°)」で示す。また、縦軸は、各出射角における付加層を有しない有機発光素子から放出される光の輝度に対する、付加層を有する有機発光素子から放出される光の輝度の変化量を、輝度向上効果として「倍」で示す。なお、ヘーズ率(%)は{(拡散透過率)/(全光線透過率)}×100で定義され、JIS K7136により規定される値である。
【0061】
図中A〜Dのグラフは、それぞれ、図2(A)に示した第6のサンプル16と同構造を有し、付加層67のヘーズ率をA:20%、B:39%、C:61%、D:82%とした有機発光素子について、放出される光の出射角と輝度向上効果との関係を示す。上記4つの有機発光素子のサンプルに対して、365nmの紫外線を有機発光層64側から照射したときに、その反対側の面から放出される光の輝度を出射方向(出射角)ごとに測定し、図3のグラフを得た。
【0062】
ヘーズ率がそれぞれ20%、39%、61%、82%の付加層67を有する4つの有機発光素子はすべて輝度が顕著に向上していることがわかる。有機発光素子にヘーズ率が20〜82%の付加層67を形成すると輝度を顕著に向上させることができる。なお、有機発光層64が、光を複数の方向に散乱する構造を有するホール注入層64fまたはホール輸送層64bの少なくとも一方を含む有機発光素子の場合、含まれるホール注入層64fまたはホール輸送層64bのトータルのヘーズ率が20〜82%であれば、輝度を顕著に向上させることができるであろう。なお、ヘーズ率は付加層67の厚さで制御することができる。また、樹脂組成や空孔密度によっても制御することが可能である。
【0063】
図8は、付加層67(紫外線硬化性組成物(白色樹脂層))のヘーズ率と層厚との関係を示すグラフである。横軸にはヘーズ率を「%」で表し、縦軸には層厚を単位「μm」で表した。
【0064】
ヘーズ率をリニアな目盛り、層厚を対数目盛りで表したとき、両者間には直線的な関係がある。このグラフより、付加層67のヘーズ率が層厚で制御され得ることがわかる。
【0065】
図4(A)及び(B)は、実施例による有機EL素子を示す概略図である。
【0066】
図4(A)を参照する。図4(A)に示す有機EL素子は、図6(A)に示す従来の有機EL素子において、透明電極63と光透過性基板62との間に光散乱層66が形成されている。その他の構成は、図6(A)に示した従来例と等しい。図4(A)における光散乱層66は、図1または図2を用いて説明した有機発光素子のサンプルにおける付加層67に相当する。
【0067】
有機発光層64は、少なくともホールと電子との再結合によって光を発する発光層(発光部分)を含み、前述のように、電子輸送層、電子注入層、正孔輸送層、正孔注入層等を含む場合もある。
【0068】
発光層(発光部分)を形成する材料には、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)等のポリマ中に、クマリン等の有機発光材料を少量分散させた分子分散ポリマや、PC骨格中にジスチリルベンゼン誘導体を導入したポリマ、あるいはポリフェニレンビニル誘導体系、ポリアルキルチオフェン誘導体系等の共役ポリマ中や正孔輸送性のポリビニルカルバゾール中に、電子注入性のオキサジアゾール系誘導体を分散させたもの等が用いられる。
【0069】
正孔輸送層を形成する材料には、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体等の導電性高分子オリゴマ等が用いられる。
【0070】
電子注入層を形成する材料には、ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体等の電子伝達性化合物等が用いられる。
【0071】
また、有機発光材料のみで有機発光層64を形成する材料には、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤や金属キレート化オキシノイド化合物、スチリルベンゼン系化合物等が用いられる。
【0072】
上述したのは、高分子系の有機EL素子材料であるが、低分子系の材料で有機EL素子を作製することもできる。低分子系有機EL材料は、真空蒸着が可能であるため製造工程を簡略化できるなどのメリットがある。
【0073】
銅フタロシアニン、ジアミン、トリフェニルアミン等の芳香族アミン系の正孔注入材料及び正孔輸送材料、アルミニウムキノリノール錯体やオキサジアゾール、トリアゾール等に代表される電子輸送材料、クマリン、ジシアノメチレンピラン(DCM)誘導体に代表される蛍光性色素材料や、たとえばIr(ppy)等のイリジウム(Ir)錯体を中心とするリン光系発光材料が、低分子系EL材料として用いられる。
【0074】
光透過性基板62には、ガラスの他、ポリテレフタル酸エチレン(PET)、PMMA、PC、ポリエーテルサルホン(PES)、トリアセチルセルロース(TAC)等の光透過性(透明)樹脂を用いることができる。また、透過する光の範囲は、可視光の波長領域(380〜780nm)に限らず、有機EL素子の使用目的に応じて、近紫外・紫外領域の光、近赤外・赤外領域の光を透過するものも光透過性基板62に含む。
【0075】
透明電極63には、ITOの他、酸化亜鉛、酸化錫等の導電性を有する無機材料、ポリアニリン(PANi)、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子材料が用いられる。
【0076】
光散乱層67は、入射する光を複数の方向に散乱する構造を有する。付加層67の具体例として示した構造が、光散乱層67の具体例として考えられるであろう。
【0077】
有機発光層で発生した光を光透過性基板側から外部に出射させる構造を有する有機EL素子においては、透明電極と光透過性基板との間に光散乱層を設けることによって、屈折率の差から生じる界面反射を軽減することができ、素子外部への光取り出し効率及び輝度の向上を実現することができると思われる。
【0078】
図4(B)を参照する。図4(B)に示す有機EL素子は、図6(A)の有機発光層64が図6(C)に示すような3層構造をとる場合において、ホール輸送層64bのかわりにホール輸送層64b中に光散乱構造を設けた光散乱性ホール輸送層64gが形成されている。光散乱構造としては、付加層67の具体例として示した構造と同様の構造を採用することができる。ただし、光透過性基板62または透明電極63と異なる屈折率の材料で形成する付加層67に対応する構造として、ホール注入層64fまたはホール輸送層64bの少なくとも一方を、透明電極63または発光層64dと異なる、たとえば中間の屈折率の材料で形成する構造を考えることができる。
【0079】
ホール輸送層中に光散乱構造を設けることによって、素子外部への光取り出し効率及び輝度の向上した有機EL素子を作製することができる。また、図4(B)に示した構造だけでなく、有機発光層が光を発することのできる発光層、及び、光散乱構造を備えたホール輸送層または光散乱構造を備えたホール注入層の少なくとも一方を有すれば、素子外部への光取り出し効率及び輝度を向上させることができるであろう。
【0080】
図4(A)または図4(B)に示す構造を採用することで、簡便、安価に、素子外部への光取り出し効率の向上された有機EL素子を作製することができる。
【0081】
図5は、複数の発光領域をもち、それらの発光領域を選択的に発光させる構造を有する有機EL素子の概略的な断面図である。一対の透明電極63x,y,zと対向電極65x,y,zとの間の有機発光層64x,y,zが、選択的に発光可能な領域である。発光する領域が1つである有機EL素子に限らず、複数の発光領域をもつ有機EL素子においても、光散乱層66を形成することにより、有機発光層64からの光の外部への取り出し効率及び輝度を向上させることができる。
【0082】
実施例においては、透明基板側から光を取り出す構造の有機EL素子を扱ったが、対向電極側から光を取り出す構造の有機EL素子に応用することもできる。すなわち、光は基板と平行な面から取り出すことができる。
【0083】
実施例による有機EL素子は、表示パネル、ディスプレイ等の有機EL素子を発光源として備えた有機EL装置に用いることができる。
【0084】
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外部への光取り出し効率の向上した有機EL素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(E)は、構造の異なる複数の有機発光素子を示す概略的な断面図であり、(F)は、(A)〜(E)に示した有機発光素子のそれぞれについて、素子外部に取り出された光の輝度を示す表である。
【図2】(A)及び(B)は、構造の異なる2つの有機発光素子を示す概略的な断面図であり、(C)は、(A)及び(B)に示した有機発光素子のそれぞれについて、素子外部に取り出された光の輝度を示す表であり、また(D)は、図1(C)に示した有機発光素子と図2(B)に示した有機発光素子について、素子外部に取り出された光の輝度を比較した表である。
【図3】それぞれヘーズ率の異なる付加層を有する4つの有機発光素子のサンプルについて、放出される光の出射角と付加層の挿入による輝度向上効果との関係を示すグラフである。
【図4】(A)及び(B)は、実施例による有機EL素子を示す概略図である。
【図5】複数の発光領域をもち、それらの発光領域を選択的に発光させる構造を有する有機EL素子の概略的な断面図である。
【図6】(A)〜(E)は、従来の有機EL素子を示す概略的な断面図である。
【図7】(A)及び(B)は、紫外線硬化性組成物(白色樹脂層)のSEM像である。
【図8】付加層(紫外線硬化性組成物(白色樹脂層))のヘーズ率と層厚との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
11 第1のサンプル
12 第2のサンプル
13 第3のサンプル
14 第4のサンプル
15 第5のサンプル
16 第6のサンプル
61 光取り出し面
62 光透過性基板
63、63x、y、z 透明電極
64、64x、y、z 有機発光層
64a 発光・電子輸送層
64b ホール輸送層
64c 電子輸送層
64d 発光層
64e 電子注入層
64f ホール注入層
64g 光散乱性ホール輸送層
65、65x、y、z 対向電極
66 光散乱層
67 付加層

Claims (12)

  1. 透光性の基板と、
    前記基板上に形成された光散乱層であって、該光散乱層に入射する光を複数の方向に散乱する構造を有する光散乱層と、
    前記光散乱層上に形成された透光性の第1の電極と、
    前記第1の電極上に形成され、光を発することのできる有機発光層と、
    前記有機発光層上に形成された第2の電極と
    を有し、
    前記有機発光層で発せられた光は前記基板と平行な面から取り出される有機EL素子。
  2. 前記光散乱層の内部に、前記有機発光層から発せられた光を反射する媒質が混入されている、または光を反射する反射面が設けられている請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記光散乱層は、前記有機発光層から発せられた光に対して透明な材料と、該透明な材料中に分散され、該透明な材料とは異なる屈折率を有する材料とを含んで形成される請求項1に記載の有機EL素子。
  4. 前記光散乱層は凹凸を有する面を含んで形成される請求項1に記載の有機EL素子。
  5. 前記光散乱層は、前記基板がフロスト状に加工された部分を含んで形成される請求項1に記載の有機EL素子。
  6. 前記光散乱層は、空孔径が30nm〜10μmである多孔質構造を有する樹脂またはガラスで形成される請求項1に記載の有機EL素子。
  7. 透光性の基板と、
    前記基板上に形成された透光性の第1の電極と、
    前記第1の電極上に形成され、光を発することのできる発光層、及びホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方を含む有機発光層と、
    前記有機発光層上に形成された第2の電極と
    を有し、
    前記有機発光層で発せられた光は前記基板と平行な面から取り出され、前記有機発光層に含まれるホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方が、光を複数の方向に散乱する構造を有する有機EL素子。
  8. 前記ホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方の内部に、前記発光層から発せられた光を反射する媒質が混入されている、または光を反射する反射面が設けられている請求項7に記載の有機EL素子。
  9. 前記ホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方は、前記発光層から発せられた光に対して透明な材料と、該透明な材料中に分散され、該透明な材料とは異なる屈折率を有する材料とを含んで形成される請求項7に記載の有機EL素子。
  10. 前記ホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方は凹凸を有する面を含んで形成される請求項7に記載の有機EL素子。
  11. 前記ホール注入層またはホール輸送層の少なくとも一方は、前記第1の電極または前記発光層と異なる屈折率の材料で形成される請求項7に記載の有機EL素子。
  12. 透光性の基板と、
    前記基板上に形成された白色樹脂層と、
    前記白色樹脂層上に形成された透光性の第1の電極と、
    前記第1の電極上に形成され、光を発することのできる有機発光層と、
    前記有機発光層上に形成された第2の電極と
    を有し、
    前記有機発光層で発せられた光は前記基板と平行な面から取り出される有機EL素子。
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