JP2009266449A - 有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り出される光の角度依存性を低減できる有機EL素子を提供する。
【解決手段】有機EL素子1は、素子基板2と、アノード電極3、有機発光層4及びカソード電極5を含み、素子基板2の成長主面2aに形成された発光部と、成長主面2aとは反対側の素子基板2の光取出主面2bに形成された樹脂層11と、樹脂層11の屈折率とは異なる屈折率を有し、樹脂層11との屈折率差が等方性である微粒子12とを含む光取出層8とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光取出層を有する有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子に関する。
従来、有機発光層を備えた有機EL素子が知られている。一般に、有機EL素子は、ガラス基板からなる素子基板と、一対の電極と、一対の電極の間に設けられた有機発光層とを備えている。このような有機EL素子の場合、一対の電極間に電圧が印加されると、有機発光層に正孔及び電子が注入される。注入された正孔と電子は、再結合して有機発光層内で発光する。発光した光は、電極及び素子基板を透過して、素子基板の光取出面から外部に照射される。ここで、上述した有機EL素子では、ガラス基板からなる素子基板の屈折率(=1.52)と外部の空気の屈折率(=1.0)とが異なるため光取出面で反射される光が多い。
そこで、発光された光の取出効率を向上させるための技術が知られている。特許文献1には、素子基板と、アノード電極と、有機発光層と、カソード電極と、散乱層とを備えた有機EL素子が開示されている。素子基板の一方の主面には、アノード電極、有機発光層及びカソード電極が順に積層されている。素子基板の他方の主面には、異方散乱性色変換層が形成されている。異方散乱性色変換層は、透過性樹脂と、透過性樹脂に分散された屈折率の異なる樹脂製の徴小領域部とを備えている。異方散乱性色変換層は、光の出射方向と、出射方向(面に垂直な方向)と垂直な方向との屈折率差が異なる。尚、ここでいう屈折率差とは、透過性樹脂の屈折率と徴小領域部の屈折率との差のことである。
特許文献1の有機EL素子では、有機発光層で発光された光が、アノード電極、素子基板を透過した後、異方散乱性色変換層に入射する。異方散乱性色変換層に入射した光は、徴小領域部によって散乱される。この後、異方散乱性色変換層の外側の主面である光取出面から照射される。ここで、上述の有機EL素子では、光を散乱させることによって、光取出面との入射角が変えられている。この結果、上述の有機EL素子では、光取出面によって反射される光を低減させて、光取出面から取り出される光を増加させることができる。
特開2004−207136号公報
しかしながら、特許文献1の有機EL素子では、異方散乱性色変換層内での透過性樹脂と徴小領域部との屈折率差が方向によって異なるので、散乱される割合が方向によって異なる。より具体的には、出射方向では散乱される光の割合が大きいので、外部に取り出される光の割合が多くなる。このため、出射方向から傾斜するに連れて取り出される光が少なくなる。このため、取り出される光の角度依存性が高いといった課題があった。
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、取り出される光の角度依存性を低減できる有機EL素子を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、素子基板と、有機発光層を含み、前記素子基板の成長主面に形成された発光部と、前記成長主面とは反対側の前記素子基板の光取出主面に形成された樹脂層と、前記樹脂層の屈折率とは異なる屈折率を有し、前記樹脂層との屈折率差が等方性である微粒子とを含む光取出層とを備えたことを特徴とする有機EL素子である。
また、請求項2に記載の発明は、前記微粒子の屈折率は、1.43〜2.3であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子である。
また、請求項3に記載の発明は、前記微粒子は、樹脂粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子である。
また、請求項4に記載の発明は、前記微粒子の粒子径が、2μm〜12.5μmであることを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子である。
また、請求項5に記載の発明は、前記微粒子は、シリカ粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子である。
また、請求項6に記載の発明は、前記微粒子の粒子径が、0.1μm〜1.5μmであることを特徴とする請求項5に記載の有機EL素子である。
また、請求項7に記載の発明は、前記微粒子の分散度[%]を、
分散度[%]=100×(微粒子の質量)/(樹脂層の質量)
とすると、前記微粒子の分散度[%]が、10%〜90%であることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の有機EL素子である。
また、請求項8に記載の発明は、前記樹脂層は、光の透過率が85%以上であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の有機EL素子である。
本発明によれば、樹脂層の屈折率と微粒子との屈折率との差が、等方性を有する光取出層を備えているので、取り出される光の輝度、輝度向上率及び色度の角度依存性を低減することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態による有機EL素子について説明する。第1実施形態による有機EL素子1は、面発光デバイスや有機EL照明等に適用されるものである。図1は、第1実施形態による有機EL素子の断面図である。図2は、樹脂層の光の透過率を示すグラフである。
図1に示すように、第1実施形態による有機EL素子1は、素子基板2と、アノード電極3と、有機発光層4と、カソード電極5と、固体封止樹脂層6と、封止板7と、光取出層8とを備えている。尚、アノード電極3と、有機発光層4と、カソード電極5とが請求項に記載の発光部に相当する。
素子基板2は、約0.5mmの厚みを有し、光を透過可能なガラス基板からなる。尚、ガラス基板の屈折率は、約1.52である。素子基板2の上面は、発光部の各層3〜5が形成される成長主面2aである。また、素子基板2の下面は、光取出層8が形成される光取出主面2bである。
アノード電極3は、有機発光層4に正孔を注入するためのものである。アノード電極3は、素子基板2の成長主面2aに形成されている。アノード電極3は、光を透過可能な約100nmの厚みを有するITO(酸化インジウムスズ)からなる。尚、ITOの屈折率は、約1.85である。アノード電極3の一端部は、外部端子(図示略)と接続されている。
有機発光層4は、光を発光するためのものである。有機発光層4は、アノード電極3上に電気的に接続された状態で形成されている。有機発光層4には、正孔輸送層及び電子輸送層がアノード電極3側から順に積層されている。正孔輸送層には、約50nmの厚みを有するNPD(ジフェニルナフチルジアミン)膜からなる。電子輸送層には、約50nmの厚みを有し、色素を混入させたキノリノールアルミ錯体(Alq)膜からなる。尚、有機発光層4の屈折率は、約1.73である。また、アノード電極3からの正孔注入を促進するために銅フタロシアニン(CuPc)をアノード電極3と有機発光層4との間に積層してもよい。
カソード電極5は、有機発光層4に電子を注入するためのものである。カソード電極5は、有機発光層4上に電気的に接続された状態で形成されている。カソード電極5は、約100nmの厚みを有するAl膜からなる。カソード電極5は、絶縁膜(図示略)によってアノード電極3と絶縁されている。カソード電極5の一端部は、外部端子(図示略)と接続されている。
固体封止樹脂層6は、封止板7をカソード電極5上に封着するためのものである。固体封止樹脂層6は、エポキシ系のUV硬化樹脂からなる。尚、固体封止樹脂層6を、熱硬化樹脂等の硬化樹脂によって構成してもよい。
封止板7は、約0.5mmの厚みを有するガラス基板からなる。封止板7は、固体封止樹脂層6によってカソード電極5上に封着されている。
光取出層8は、有機発光層4で発光された光の光取出効率を向上させるためのものである。光取出層8は、成長主面2aと反対側の素子基板2の光取出主面2bに直接形成されている。光取出層8の下面は、光を取り出すための光取出面8aである。光取出層8の厚みは、約50μm〜約100μmである。光取出層8は、樹脂層11と、微粒子12とを備えている。
樹脂層11は、光を透過可能なポリメチルメタクリレート(以下、PMMA)を主成分とする。樹脂層11の屈折率は、約1.49であり、等方性を有する。尚、樹脂層11の屈折率は、約1.45〜約1.55であることが好ましい。図2に示すように、樹脂層11は、約85%以上の光(波長が380nm〜780nm)の透過率を有する。
微粒子12は、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド縮合物からなる。微粒子12は、樹脂層11に均一に分散されている。微粒子12は、樹脂層11とは異なる屈折率を有する。微粒子12の屈折率は、約1.66であり、等方性である。尚、微粒子12の屈折率は、約1.30〜約2.30であることが好ましい。微粒子12の粒子径(微粒子の直径の平均値)は、約20μm以下、より好ましくは、2μm〜12.5μmである。樹脂層11に対する微粒子12の分散度は、約10%〜約90%であることが好ましい。尚、ここでいう分散度とは、
分散度[%]=100×(微粒子の質量)/(樹脂層の質量)
である。微粒子12と樹脂層11との屈折率差は、約0.17である。この屈折率差は、全ての方向で等しい等方性を有する。
ここで、微粒子12をシリカ粒子、ZrO粒子、TiO粒子等により構成してもよい。例えば、微粒子12をシリカ粒子とする場合、粒子径を0.1μm〜1.5μmにすることが好ましい。
次に、上述した第1実施形態による有機EL素子1の動作を説明する。
まず、有機EL素子1では、外部電源によってアノード電極3とカソード電極5との間に電圧が印加される。これにより、アノード電極3から有機発光層4には、正孔が注入される。また、カソード電極5から有機発光層4には、電子が注入される。注入された正孔と電子は、有機発光層4内で再結合して光を発光する。発光した光は、アノード電極3及び素子基板2を透過した後、光取出層8の樹脂層11に入射する。ここで、光取出層8の樹脂層11の屈折率(=1.55)は、空気の屈折率(=1.0)に比べて、素子基板2の屈折率(=1.52)に近い。このため、光取出層8と素子基板2との間で反射される光は、光取出層8がない場合に比べて、低減することができる。
樹脂層11に入射した光は、特定の方向にほとんど偏ることなく、光取出層8の微粒子12によって散乱される。これによって、光取出面8aに達する光の入射角が変化するので、光取出面8aによって反射される光が低減する。この結果、多くの光が、光取出面8aを透過して、外部へ照射される。残りの光は、光取出面8aで反射された後、光取出層8の内部で、再度、微粒子12によって散乱される。これにより、光は入射角を変えて光取出面8aに達するので、一部の光が光取出面8aを透過して、外部へ照射される。
次に、上述した第1実施形態による有機EL素子1の製造方法について説明する。図3〜図5は、第1実施形態による有機EL素子の各製造工程を説明する図である。
まず、図3に示すように、スパッタ法及びリフトオフ法によって、パターニングされたアノード電極3を素子基板2上に形成する。その後、開口部が形成されたメタルマスク(図示略)を通して、アノード電極3上に有機発光層4を蒸着する。更に、シャドウマスクを用いて、パターニングされたカソード電極5を有機発光層4上に形成する。
次に、図4に示すように、UV硬化樹脂材6Aをカソード電極5上に塗布する。その後、UV硬化樹脂材6A上に封止板7を載置する。この状態で、封止板7を介してUV硬化樹脂材6Aに紫外線を照射する。これにより、UV硬化樹脂材6Aが硬化して、固体封止樹脂層6となり、カソード電極5と封止板7とが封着される。
次に、キシレン、エチルベンゼン及び酢酸ブチルを混合して有機溶媒を作製する。作製した有機溶媒にPMMA及び微粒子12を攪拌によって分散させた樹脂溶液11Aを作製する。次に、図5に示すように、作製した樹脂溶液を素子基板2の光取出主面2bに直接塗布する。その後、樹脂溶液11Aを塗布された素子基板2を室温で約1時間乾燥させる。これにより、樹脂溶液11A中の有機溶媒を蒸発させる。この結果、微粒子12が混入された樹脂層11からなる光取出層8が成膜される。
この後、素子単位に分割することによって、図1に示す有機EL素子1が完成する。
上述したように、第1実施形態による有機EL素子1では、樹脂層11と微粒子12との屈折率差が等方性を有する。これにより、有機EL素子1では、輝度及び輝度向上率の角度依存性を低減することができる。また、有機EL素子1では、色度の角度依存性を低減することができる。この結果、色補正フィルム等の光学フィルムを不要とすることができる。
また、有機EL素子1では、平均演色評価数を向上させることができる。
また、有機EL素子1では、光取出層8を形成する工程において、加熱することなく、室温で放置して樹脂溶液11Aから有機溶媒を蒸発させている。これにより、光取出層8の光取出面8aの平坦性を向上させることができる。
(実験)
次に、上述した効果を証明するために行った実験について説明する。
<輝度及び輝度向上率に関する実験>
まず、輝度[cd/m]及び輝度向上率[%]を調べるために行った実験について説明する。本実験では、上述した第1実施形態に対応した試料として第1実施例を作製した。また、第1実施例と比較するための試料として、第1比較例及び第2比較例を作製した。
第1実施例では、約1.66の屈折率及び約1μm〜約3μmの粒子径を有する樹脂粒子(ベンゾグアナミンホルムアルデヒド縮合物からなる粒子)を微粒子として採用した。そして、第1実施例では、約30%の分散度となるようにPMMAからなる樹脂層に微粒子を混入した、約70μmの厚みを有する光取出層を有機EL素子の素子基板の光取出主面に形成した。
第1比較例は、面に沿って伸びる三角柱状の複数の凸部が形成されているシートが光取出層として素子基板の光取出主面に接着されている。第2比較例は、三角錐状の複数の凸部が形成されているシートが光取出層として素子基板の光取出主面に接着されている。尚、光取出層以外、各比較例は、第1実施例と同じ構成を有する。
図6〜図8に実験結果を示す。図6は、各試料の角度と輝度との関係を調べた実験結果のグラフである。図7は、各試料の角度と輝度向上率との関係を調べた実験結果のグラフである。図8は、光取出層が形成されていない状態で、各試料の角度と輝度との関係を調べた実験結果のグラフである。横軸に示す角度は、光取出面の法線方向からの傾斜角度のことである。
図6〜図8にプロットされた菱形は、第1実施例の実験結果を示す。図6〜図8にプロットされた四角形は、第1比較例の実験結果を示す。図6〜図8にプロットされた三角形は、第2比較例の実験結果を示す。
図6に示すように、第1及び第2比較例は、輝度の角度依存性が非常に高い。特に、傾斜角度が30°を越えると、輝度が急激に減少することがわかる。一方、本発明による第1実施例は、輝度の角度依存性が非常に小さい。特に、角度が30°以上で、第1実施例と各比較例との差が顕著にあらわれていることがわかる。
また、図7に示すように、輝度向上率の観点からは、第1実施例と各比較例との角度依存性の差が顕著にあらわれていることがわかる。特に、角度が30°以上では、第1実施例の輝度向上率が上昇しているのに対し、各比較例では、輝度向上率が一部の角度領域では減少している。この結果、第1実施例は、輝度が小さい角度の大きい領域で輝度を大きく向上させて、輝度の角度依存性を低減することができるので、照明等の用途に適していることがわかる。
ここで、図7に示す輝度向上率とは、図6に示す輝度と図8に示す輝度との差を、図8に示す輝度で割って、100を掛けたものである。尚、図8からは、光取出層を形成する前の各試料の輝度の角度依存性が略同じであることがわかる。
<色度に関する実験>
次に、色度を調べるために行った実験について説明する。本実験では、上述した第1実施例、第1比較例及び第2比較例を用いて実験を行った。図9及び図10に実験結果を示す。図9は、各試料の角度とCIE−Xとの関係を示すグラフである。図10は、各試料の角度とCIE−Yとの関係を示すグラフである。尚、CIE−X及びCIE−Yは、国際照明委員会(CIE)のXY色度図におけるX座標及びY座標である。
図9に示すように、CIE−Xの実験では、第1及び第2比較例は、傾斜角度が20°以上になると角度依存性が大きくなることがわかる。一方、第1実施例では、傾斜角度が80°まで、CIE−Xの角度依存性がほとんどないことがわかる。
また、図10に示すように、CIE−Yの実験では、第1及び第2比較例は、傾斜角度が20°以上になると角度依存性が大きくなることがわかる。一方、第1実施例では、傾斜角度が80°まで、CIE−Yの角度依存性がほとんどないことがわかる。
これらにより、本発明による第1実施例では、色度の角度依存性が極めて小さいことがわかる。
<樹脂粒子の粒子径及び分散度に関する実験>
次に、複数の分散度における、樹脂粒子の粒子径と輝度向上率との関係を調べるために行った実験について説明する。図11に実験結果を示す。図11は、樹脂粒子の粒子径と輝度向上率との関係を示すグラフである。尚、横軸の粒子径は、樹脂粒子の粒子径の平均値である。本実験では、2μm、5μm、12.5μmの粒子径について調べた。
図11に示すように、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド縮合物からなる樹脂粒子(屈折率:1.66)からなる微粒子を採用した場合、微粒子の分散度が10%〜90%、及び、粒子径が2μm〜12.5μmの範囲では輝度向上率が20%以上になることがわかる。
<シリカ粒子の粒子径及び分散度に関する実験>
次に、複数の分散度における、シリカ粒子の粒子径と輝度向上率との関係を調べるために行った実験について説明する。図12に実験結果を示す。図12は、シリカ粒子の粒子径と輝度向上率との関係を示すグラフである。尚、横軸の粒子径は、シリカ粒子の粒子径の平均値である。本実験では、0.1μm、0.5μm、1.0μm、1.5μmの粒子径について調べた。
図12に示すように、シリカ粒子(屈折率:1.43)からなる微粒子を採用した場合、輝度が向上していることがわかる。特に、分散度が60%以上では、輝度向上率が20%以上になることがわかる。
<酸化物粒子の分散度に関する実験>
次に、ZrO粒子及びTiO粒子を微粒子として採用した場合の分散度と輝度向上率との関係を調べた実験について説明する。図13に実験結果を示す。図13は、ZrO粒子を微粒子として採用した場合の分散度と輝度との関係を示すグラフである。本実験では、5%、10%、20%、30%、60%の分散度について調べた。
図13に示すように、粒子径が約1μmのZrO粒子(屈折率:2.0)を微粒子として採用した場合、5%〜60%の分散度では、輝度が向上することがわかる。特に、分散度が30%以下において、輝度が大きく向上することがわかる。
また、粒子径が約70μm〜約90μmのTiO粒子(屈折率:2.3)を微粒子として採用した場合、分散度が10%及び15%において、それぞれ9%及び18%の輝度向上率を示した。
<平均演色評価数(Ra)に関する実験>
次に、光取出層と平均演色評価数との関係を調べるために行った実験について説明する。図14に実験結果を示す。図14は、光取出層と平均演色評価数との実験結果を示す表である。
本実験では、第1実施例、第1比較例及び第2比較例の光取出層を形成する前に、平均演色評価数を測定した。その後、第1実施例、第1比較例及び第2比較例に光取出層を形成した状態で、平均演色評価数を測定した。
図14に示すように、第1実施例では、光取出層を形成することによって、平均演色評価数が向上していることがわかる。一方、第1比較例及び第2比較例では、平均演色評価数が小さくなっていることがわかる。
このことから、本発明による第1実施例では、輝度及び色度を向上させるだけではなく、平均演色評価数をも向上させることがわかる。この結果、第1実施例が、照明等の用途に適していることがわかる。
以上、実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、本発明は本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載及び特許請求の範囲の記載と均等の範囲により決定されるものである。以下、上記実施形態を一部変更した変更形態について説明する。
上述した各実施形態における材料、数値、形状等は、一例であり、適宜変更可能である。
例えば、光取出層の樹脂層を形成する材料は、PMMAに限定されるものではなく、光の透過性の高い他の樹脂に適宜変更可能である。
また、光取出層の厚みは、上述した厚みに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
第1実施形態による有機EL素子の断面図である。 樹脂層の光の透過率を示すグラフである。 第1実施形態による有機EL素子の各製造工程を説明する図である。 第1実施形態による有機EL素子の各製造工程を説明する図である。 第1実施形態による有機EL素子の各製造工程を説明する図である。 各試料の角度と輝度との関係を調べた実験結果のグラフである。 各試料の角度と輝度向上率との関係を調べた実験結果のグラフである。 光取出層が形成されていない状態で、各試料の角度と輝度との関係を調べた実験結果のグラフである。 各試料の角度とCIE−Xとの関係を示すグラフである。 各試料の角度とCIE−Yとの関係を示すグラフである。 樹脂粒子の粒子径と輝度向上率との関係を示すグラフである。 シリカ粒子の粒子径と輝度向上率との関係を示すグラフである。 ZrO粒子を微粒子として採用した場合の分散度と輝度との関係を示すグラフである。 光取出層と平均演色評価数との実験結果を示す表である。
符号の説明
1 有機EL素子
2 素子基板
2a 成長主面
2b 光取出主面
3 アノード電極
4 有機発光層
5 カソード電極
6 固体封止樹脂層
6A UV硬化樹脂材
7 封止板
8 光取出層
8a 光取出面
11 樹脂層
11A 樹脂溶液
12 微粒子

Claims (8)

  1. 素子基板と、
    有機発光層を含み、前記素子基板の成長主面に形成された発光部と、
    前記成長主面とは反対側の前記素子基板の光取出主面に形成された樹脂層と、前記樹脂層の屈折率とは異なる屈折率を有し、前記樹脂層との屈折率差が等方性である微粒子とを含む光取出層とを備えたことを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記微粒子の屈折率は、1.43〜2.3であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記微粒子は、樹脂粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子。
  4. 前記微粒子の粒子径が、2μm〜12.5μmであることを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子。
  5. 前記微粒子は、シリカ粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子。
  6. 前記微粒子の粒子径が、0.1μm〜1.5μmであることを特徴とする請求項5に記載の有機EL素子。
  7. 前記微粒子の分散度[%]を、
    分散度[%]=100×(微粒子の質量)/(樹脂層の質量)
    とすると、
    前記微粒子の分散度[%]が、10%〜90%であることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  8. 前記樹脂層は、光の透過率が85%以上であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の有機EL素子。
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