JPWO2012014740A1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
Description
〔透明ガラス基板〕
本発明の有機EL素子で用いる基板にはガラスを用いることができる。ガラス材質としては、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、テンパックスガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英ガラス、溶融石英ガラス等があるが、透光性と取り扱い性等から無アルカリガラス等が好適に用いられる。
本発明の有機EL素子で用いる基板には樹脂フィルムを用いることができる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(商品名、JSR社製)あるいはアペル(商品名、三井化学社製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。本発明においては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムを用いることが好ましい。
本発明における有機層とは、実質的に有機化合物で構成される、以下、透明導電性ポリマー層、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層のいずれか、もしくは全ての層を指す。
本発明の有機EL素子における透明電極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性光透過性材料が挙げられる。また、IDIXO(In2O3−ZnO)等非晶質で光透過性の導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。本発明においては、透明電極は、陽極または陰極の少なくとも一方として用いられる。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式製膜法を用いることもできる。陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
本発明に係る導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成る導電性ポリマーである。こうした導電性ポリマーは、後述するπ共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後述するポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
本発明に用いるπ共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、導電性、透明性、安定性等の観点から、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
前駆体モノマーは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にも、その主鎖にπ共役系が形成されるものである。例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
ポリアニオンは、置換もしくは未置換のポリアルキレン、置換もしくは未置換のポリアルケニレン、置換もしくは未置換のポリイミド、置換もしくは未置換のポリアミド、置換もしくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有しない構成単位とからなるものである。
本発明においては、導電性ポリマー含有層に親水性のポリマーバインダーを併用することで、透過率を低下させずに膜厚を厚くすることが可能となり、表面に付着した異物等を埋め込むことで電極間の短絡を抑制可能となり、好ましい実施形態である。本発明に用いる親水性のポリマーバインダーとは、水系溶媒(後述)に溶解あるいは分散できるポリマーでれば特に制限はなく、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等を挙げることができる。具体的な化合物としては、例えば、ポリエステル系樹脂としてバイロナールMD1200、MD1400、MD1480(以上、東洋紡社製)を挙げることができる。
ポリマー(A)においては、水系溶媒に可溶である範囲において、他のモノマー成分が共重合されていてもかまわないが、親水性の高いモノマー成分であることがより好ましい。また、ポリマー(A)は、数平均分子量が1000以下の含有量が0〜5%であることが好ましい。
導電性ポリマー含有層は、例えば、π共役系導電性高分子成分とポリアニオン成分とを含んで成る導電性ポリマーと、親水性のポリマーバインダーと溶媒とを少なくとも含んでなる塗布液を塗布、乾燥することで形成することができる。
大面積化に対応するためには、導電性ポリマー含有層を有する電極が、さらに、光不透過の導電部と透光性窓部とからなる補助電極を有することが好ましい。
有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示す。
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
ここで、発光層は、少なくとも発光色の異なる2種以上の発光材料を含有していることが好ましく、単層でも複数の発光層からなる発光層ユニットを形成していてもよい。また、正孔輸送層には正孔注入層、電子阻止層も含まれる。
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明において、各発光層間に非発光性の中間層(非ドープ領域等ともいう)を設ける場合について説明する。
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
本発明の有機EL素子は基板の光取り出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせたりすることにより、特定方向、例えば、素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
本発明に係る有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
本発明の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特にカラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
〔有機EL素子101の作製〕
厚さ150μmのポリエチレンテレフタレート透光性フィルム上にITO(インジウムチンオキシド;屈折率1.85)を120nm製膜した基板にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により製膜した後、基板表面温度110℃にて1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
モノクロロベンゼン 100g
ポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製) 0.5g
次いで、発光層塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、2000rpm、30秒の条件で塗布した。さらに基板表面温度120℃で30分加熱し発光層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は40nmであった。
酢酸ブチル 100g
H−A 1g
D−A 0.11g
D−B 0.002g
D−C 0.002g
次いで、電子輸送層用塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布した。さらに基板表面温度120℃で30分加熱し電子輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は30nmであった。
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール 100g
ET−A 0.75g
次いで、電子輸送層まで設けた基板を、大気曝露せずに、蒸着機に移動し、4×10−4Paまで減圧した。なお、フッ化カリウム及びアルミニウムをそれぞれタンタル製抵抗加熱ボートに入れ、蒸着機に取り付けておいた。
有機EL素子101の作製において、正孔注入層を塗布する際、400rpm、140秒でスピンコートして製膜した以外は同様にして、有機EL素子102を作製した。有機EL素子102の正孔注入層の膜厚は、300nmであった。
有機EL素子101の作製において、前記ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytron P Al 4083)に、表1、2に示す内容となるように、微粒子分散液を添加した後、同様に塗布した。続いて正孔輸送層、発光層、電子注入層、陰極を順次積層し、封止を行うことで有機EL素子103〜114を作製した。なお、添加した微粒子分散液を以下に示す。
微粒子分散液B 石原産業(株)製 FS−10D
微粒子分散液C ハクスイテック(株)製 Pazet CKを10質量%で水に分散させたもの
微粒子分散液D CIKナノテック(株)製 TIW 10質量%
微粒子分散液E 寿工業(株)製 TI−T40A−01
微粒子分散液F 石原産業(株)製 FTL−100を10質量%で水に分散させたもの。
厚さ150μmのポリエチレンテレフタレート透光性フィルム上に、分子量9万のポリビニルピロリドンを3%の超純水水溶液としたものを、600rpm、120秒でスピンコートし、200nmの膜厚になるよう塗布した。100℃で0.5Paの真空オーブン中で90分加熱乾燥した後、ITO(インジウムチンオキシド;屈折率1.85)を120nm製膜した基板にパターニングを行った。その後、有機EL素子102と同様に作製し、有機EL素子115を得た。
厚さ150μmのポリエチレンテレフタレート透光性透明フィルム上に、前記微粒子分散液Bを、分子量9万のポリビニルピロリドンを3%の超純水水溶液に表1に示すような添加量となるように添加し、有機EL素子115同様に塗布して、微粒子入りの層を塗設した。その後、有機EL素子115と同様にITOをパターニングし、有機EL素子102同様に順次積層して有機EL素子116を作製した。
(外部取り出し量子効率)
作製した有機EL素子に対し、2.5mA/cm2定電流を流したときの外部取り出し量子効率(%)を基板表面の真正面方向を0°とし、−80°から80°まで5°おきに測定し、全光束を求めた。なお、測定には分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いた。得られた結果を有機EL素子102の測定値を100とする相対値で表した。
作製した有機EL素子について、23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下で2.5mA/cm2定電流を印加した時の電圧を測定した。
1000cd/m2における輝度の半減寿命(hr)を測定した。
日本電色工業株式会社製ヘーズメーター、NDH−5000にて、上記素子とは別に、厚さ120nmのポリエチレンテレフタレート樹脂基板上に正孔注入層単層として塗布した膜の全光線透過率、及びくもり度を評価した。
《有機EL素子の湾曲耐性試験》
実施例1で作製した有機EL素子を曲率半径が2cmになるように、発光面が凹面になるようにして1回、凸面になるようにして1回とし、50回、100回の湾曲負荷をかけた後に駆動電圧をかけたところ、本発明の有機EL素子105〜108、111〜113は100回湾曲動作させた後も問題なく発光したのに対し、微粒子を添加しなかった101及び102、または異方性ではない粒子を添加した103、104、110は、50回後、または100回後には発光しなかった。
厚さ150μmのポリエチレンテレフタレート透明フィルム基板を、実施例1で作製した有機EL素子101に用いた基板と同様にイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この基板上に、以下の透光性導電性ポリマー塗布液Aを塗布した。
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分1.89%、H.C.Starck社製) 1.59g
ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)(下記合成参照、固形分20%水溶液) 0.35g
ジメチルスルホキシド 0.08g
(ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)の合成)
〈ATRP(Atom Transfer Radical Polymerization)法を用いたリビングラジカル重合〉
開始剤1の合成
(メトキシキャップされたオリゴエチレングリコールメタクリレート1の合成)
50ml三口フラスコに2−ブロモイソブチリルブロミド(7.3g、35mmol)、トリエチルアミン(2.48g、35mmol)及びTHF(20ml)を加え、アイスバスにより内温を0℃に保持した。この溶液内にオリゴエチレングリコール(10g、23mmol、エチレングリコールユニット7〜8、Laporte Specialties社製)の33%THF溶液30mlを滴下した。30分攪拌後、溶液を室温にし、さらに4時間攪拌した。THFをロータリーエバポレーターにより減圧除去後、残渣をジエチルエーテルに溶解し、分駅ロートに移した。水を加えエーテル層を3回洗浄後、エーテル層をMgSO4により乾燥させた。エーテルをロータリーエバポレーターにより減圧留去し、開始剤1を8.2g(収率73%)得た。
開始剤1(500mg、1.02mmol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(4.64g、40mmol、東京化成社製)、50:50v/v%メタノール/水混合溶媒5mlをシュレンク管に投入し、減圧下液体窒素に10分間シュレンク管を浸した。シュレンク管を液体窒素から出し、5分後に窒素置換を行った。この操作を3回行った後、窒素下で、ビピリジン(400mg、2.56mmol)、CuBr(147mg、1.02mmol)を加え、20℃で攪拌した。30分後、ろ紙とシリカを敷いた4cm桐山ロート上に反応溶液を滴下し、減圧で反応溶液を回収した。ロータリーエバポレーターにより溶媒を減圧留去後、50℃で3時間減圧乾燥した。その結果、数平均分子量13100、分子量分布1.17、数平均分子量<1000の含量0%の水溶性バインダー樹脂である、ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)を2.60g(収率84%)得た。
装置:Wagers2695(Separations Module)
検出器:Waters 2414 (Refractive Index Detector)
カラム:Shodex Asahipak GF−7M HQ
溶離液:ジメチルホルムアミド(20mM LiBr)
流速:1.0ml/min
温度:40℃
透光性導電性ポリマー液Aの塗布は、以下により行った。
《プレッシャー評価》
実施例2で作製した有機EL素子201〜213の2mm×2mmの発光画素領域に、直径1mmの円柱の底面を押し付け、2×10−6N/m2の力を1分間かけた。その後に同様に駆動電圧をかけ、外部取り出し量子効率を測定した。評価の結果を表5、6に示す。
実施例2で作製した有機EL素子201の正孔輸送層、発光層、電子輸送層にそれぞれ、実施例1で作製した微粒子分散液Eを、表7に示すように添加した以外は同様にして、有機EL素子301〜309を作製した。
実施例2で作製した有機EL素子206において、透明電極兼正孔注入層の塗布を、インクジェット法により、膜厚が同一になるように塗布した有機EL素子206Bを作製し、実施例2と同様の評価を行った。評価の結果を表8に示す。さらに、ポリエチレンテレフタレート上に塗布した単膜も同時に塗布し、その有機EL素子206及び有機EL素子206Bの単層膜の断面を各々、透過型電子顕微鏡で観察し、単位面積中の長軸が明確に観察できる粒子個数のうち、長軸が明確に観察でき、かつ長軸と基板平面との角度が30度以内にある粒子個数を数え、割合を求めたところ、有機EL素子206は84%であったのに対し、有機EL素子206Bは34%であった。
Claims (7)
- 基板上に対向する一対の陽極、陰極の間に有機層が配置された有機エレクトロルミネッセンス素子において、陽極または陰極の少なくとも一方が透明電極で構成され、該陽極、陰極、または有機層のうちの少なくとも1層が、長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記陽極または陰極の少なくとも一方が、導電性ポリマーで構成されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子の短軸が5〜50nmで、かつアスペクト比が3〜500であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子を含有する層の全光線透過率が、前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子添加前に対し80%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子を含有する層のくもり度が、前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子添加前に対し2〜40倍であり、かつ前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子の添加前のくもり度が0.01〜10%であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子の長軸方向が、実質的に基板面に平行であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機層が発光層を有し、前記陽極または陰極が反射電極であり、前記長軸及び短軸を有する、異方性金属酸化物微粒子、異方性金属塩微粒子、または炭素原子と金属以外の他の原子からなる異方性有機化合物微粒子のうちの少なくとも1種を含有する層が、前記発光層よりも基板側の層であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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