JPH08138870A - 有機薄膜el装置 - Google Patents

有機薄膜el装置

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JPH08138870A
JPH08138870A JP6274645A JP27464594A JPH08138870A JP H08138870 A JPH08138870 A JP H08138870A JP 6274645 A JP6274645 A JP 6274645A JP 27464594 A JP27464594 A JP 27464594A JP H08138870 A JPH08138870 A JP H08138870A
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JP
Japan
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organic thin
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transparent
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Withdrawn
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JP6274645A
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English (en)
Inventor
Yoshio Hironaka
義雄 弘中
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/875Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K59/878Arrangements for extracting light from the devices comprising reflective means

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機薄膜EL素子の鏡面性電極が素子の非発
光時においても鏡面として視認されにくい有機薄膜EL
装置を提供する。 【構成】 本発明の有機薄膜EL装置は、素子透明基板
と、この透明基板の一主表面上に形成された透明性電極
の上に少なくとも有機発光層を介在させて鏡面性電極を
積層した積層体を備えた有機薄膜EL素子と、前記透明
基板の側面の一部を除いて前記透明基板と前記有機薄膜
EL素子を覆う反射手段とを有し、前記有機薄膜EL素
子から発せられた光が前記透明基板の側面のうちで前記
反射手段によって覆われていない部分から外部に出射さ
れるようになっていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光源として好適な有機薄
膜エレクトロルミネッセンス装置(以下、エレクトロル
ミネッセンスをELと略記する)に関する。
【0002】
【従来の技術】陽極と陰極との間に少なくとも有機発光
層が介在している積層体を備えた有機薄膜EL素子は、
無機EL素子に比べて印加電圧を大幅に低下させること
ができるため、材料の開発・改良等を通して、より高性
能の有機EL素子を得るための開発が活発に進められて
いる。この有機薄膜EL素子については既にいろいろな
発光色の素子が開発されており、表示装置の画素として
の利用や光源としての利用が進められている。
【0003】有機薄膜EL素子の基本構成は陽極、有機
発光層、陰極が順次積層されたものであり、基板上にこ
の有機薄膜EL素子を形成したものが本明細書でいう有
機薄膜EL装置である。なお、有機薄膜EL素子では性
能を向上させるために陽極と有機発光層の間に正孔輸送
層を設けたり、陰極と有機発光層との間に電子注入層を
設けたりする場合がある。有機発光層は、通常、1種ま
たは複数種の有機発光材料により形成するが、有機発光
材料と正孔輸送材料および/または電子注入材料との混
合物や有機発光材料と透明樹脂との混合物等により形成
する場合もある。
【0004】有機薄膜EL素子は従来より透明基板の一
主表面上に形成されており、透明基板の二つの主表面の
うちで有機薄膜EL素子が形成されていない側の主表面
を光取出し面としている。そのために、有機薄膜EL素
子を構成する1対の電極(陽極および陰極)のうちで光
取出し面側に位置する電極(=陽極)は、光の取出し効
率を向上させるため、また、発光素子としての構成上、
透明ないし半透明の薄膜からなる(以下、透明性電極と
いうことがある)。一方、光取出し面とは反対の側に位
置する電極(=陰極)は、特定の金属薄膜(金属、合
金、混合金属等の薄膜)からなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】有機薄膜EL素子の陰
極として用いられている金属薄膜は可視光に対して概ね
70%以上の反射率を有しており、非常に高い割合で可
視光を反射するので鏡面性電極とも呼ばれている(以
下、本明細書でも陰極を鏡面性電極ということがあ
る)。このような鏡面性電極を備えた有機薄膜EL素子
では、素子の非発光時に外部から当該有機薄膜EL素子
に入射した光の大部分が鏡面性電極によって反射されて
光取出し面から出射される。このため、例えば機器の表
示面をその背面から照らす光源として有機薄膜EL装置
を使用した場合には、有機薄膜EL素子の非発光時に鏡
面性電極が鏡面として視認されることとなり、機器の表
示面の美観の低下やデザイン性の低下を招く他、非発光
時において機器の表示を見えにくくするという難点が生
じる。
【0006】本発明の目的は、有機薄膜EL素子の鏡面
性電極が素子の非発光時においても鏡面として視認され
にくい有機薄膜EL装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の有機薄膜EL装置は、透明基板と、この透明基板
の一主表面上に形成された透明性電極の上に少なくとも
有機発光層を介在させて鏡面性電極を積層した積層体を
備えた有機薄膜EL素子と、前記透明基板の側面の一部
を除いて前記透明基板と前記有機薄膜EL素子を覆う反
射手段とを有し、前記有機薄膜EL素子から発せられた
光が前記透明基板の側面のうちで前記反射手段によって
覆われていない部分から外部に出射されるようになって
いることを特徴とするものである(以下、この装置を装
置Iという)。
【0008】また、上記の目的を達成する本発明の他の
有機薄膜EL装置は、基板と、この基板の一主表面上に
形成された有機薄膜EL素子であって不透明電極と鏡面
性電極との間に少なくとも有機発光層を介在させた積層
体を備えた有機薄膜EL素子と、前記不透明電極と前記
鏡面性電極との間に介在する層の側面の一部を除いて前
記有機薄膜EL素子を覆う反射手段とを有し、前記有機
薄膜EL素子から発せられた光が前記有機薄膜EL素子
の側面のうちで前記反射手段によって覆われていない部
分から外部に出射されるようになっていることを特徴と
するものである(以下、この装置を装置IIという)。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。先ず本発
明の装置Iについて説明すると、この装置Iは上述した
ように透明基板と、この透明基板の一主表面上に形成さ
れた透明性電極(=陽極)の上に少なくとも有機発光層
を介在させて鏡面性電極(=陰極)を積層した積層体を
備えた有機薄膜EL素子と、前記の透明基板の側面の一
部を除いてこの透明基板と前記の有機薄膜EL素子を覆
う反射手段とを有している。
【0010】ここで、上記の透明基板は有機薄膜EL素
子から発せられる光に対して概ね5%以上の光透過率を
有していることが好ましく、特に50%以上の光透過率
を有していることが好ましい。透明基板としては、具体
的には石英ガラス,青板ガラス,硅酸塩ガラス,硼酸塩
ガラス,燐酸塩ガラス,燐硅酸塩ガラス,硼硅酸塩ガラ
ス等の透明ガラス、ポリエチレンテレフタレート,ポリ
イミド,ポリカーボネート,ポリエーテルスルホン,ポ
リアリレート,ポリメタクリレート,ポリアクリレート
等の透明プラスチック、石英等からなる板状物やシート
状物、あるいはフィルム状物が用いられる。
【0011】また、透明基板表面のうちで有機薄膜EL
素子と接しない部分については、目的とする装置Iにお
いて光取出し面としようとする部分(以下、この部分を
光出射部Aという)を除いて、金,銀,アルミニウム等
の金属を用いたメッキ処理や蒸着膜作製、あるいはシリ
カ,アルミナ,チタニア等を用いたコーティング処理、
さらには白色ビニルテープやアルミ蒸着テープ等の貼
付、アルミ箔の設置等の方法により反射加工を施しても
よいし、表面最大粗さが0.1〜100μm程度となる
ような凹凸を設けたりすることにより、光を拡散する拡
散部を形成してもよい。さらには、透明基板の表面全体
または一部に蛍光変換層を設けてもよい。この蛍光変換
層は、例えば、真空状着法等の方法により後述する蛍光
変換物質の層を透明基板の所望表面に形成することによ
り、あるいは後述する蛍光変換物質を未硬化の透明樹脂
中に溶解ないし分散させたものを透明基板の所望表面に
塗布し、この後に前記の透明樹脂を硬化させることによ
り形成することができる。
【0012】装置Iから出射される光の向きは、透明基
板において有機薄膜EL素子が設けられる側の主表面と
前記の光出射部Aとのなす角度の影響を受ける他、透明
基板に前記の拡散部が形成されているか否かや後述する
反射手段として何を使用するかによっても変化する。し
たがって、前記の角度は目的とする装置Iとその照明対
象との位置関係、透明基板の表面に前記の拡散部が形成
されているか否か、後述する反射手段として何を使用す
るか等に応じて鋭角、直角、鈍角の中から適宜選択され
る。例えば、透明基板の表面に前記の拡散部が形成され
ておらず、かつ後述する反射手段として反射鏡を用いる
場合には、前記の光出射部Aが目的とする装置Iにおい
て照明対象の方向を向くように前記の角度を調整するこ
とが好ましい。一方、透明基板の表面に前記の拡散部が
形成されているか、または後述する反射手段として白色
拡散板を用いる場合には、上記の光出射部Aは目的とす
る装置Iにおいて必ずしも照明対象の方向を向いていな
くてもよい。
【0013】また、透明基板において有機薄膜EL素子
が設けられない側の主表面は、有機薄膜EL素子が設け
られる側の主表面と必ずしも平行である必要はない。後
述する反射手段によって反射した光が前記の光出射部A
へ効率よく向かうようにするために、光出射部A側から
これに対向する側の側面に向けて基板の厚さが減少する
ように、有機薄膜EL素子が設けられない側の前記主表
面の全面またはその一部を傾斜させてもよい。
【0014】上述した透明基板の一主表面上に形成され
る有機薄膜EL素子は、前述したように透明性電極(=
陽極)の上に少なくとも有機発光層を介在させて鏡面性
電極(=陰極)を積層した積層体を備えたものである。
この有機薄膜EL素子の詳細については後述する。
【0015】装置Iでは、透明基板とこの透明基板の一
主表面上に形成されている有機薄膜EL素子とは前記の
光出射部Aを除いて反射手段によって覆われている。こ
の反射手段は有機薄膜EL素子から発せられた光を反射
するためのものであり、その反射率は有機EL素子から
発せられる光に対して概ね50%以上であることが好ま
しく、特に80%以上であることが好ましい。反射手段
の具体例としては金,銀,アルミニウム等の金属の蒸着
膜からなる金属反射鏡や、TiO2 等からなる高屈折率
膜とSiO2 等からなる低屈折率膜とのλ/4繰返し多
層膜のような多層膜反射鏡、乳白ガラス拡散板,石英砂
ずり拡散板,白色アクリル樹脂拡散板,硫酸バリウム粉
末圧縮成形白色板,ハロン粉末圧縮成形白色板等の白色
拡散板等が挙げられる。また、アルミ箔、アルミ蒸着テ
ープ等で代用することもできる。さらには、屈折率が基
板の屈折率よりも大きい物質も反射手段として用いるこ
とができ、この場合にはその外側にクロム膜等からなる
遮光手段を設けることが好ましい。反射手段として金属
反射鏡を用いる場合、この金属反射鏡は酸化防止等のた
めにSiO,MgF2 等からなる保護層を有していても
よい。また、この金属反射鏡は金属を網点状に蒸着させ
ることにより、あるいは蒸着させた金属をエッチングす
ることにより、反射効果を高めることができる。
【0016】反射手段は透明基板および有機薄膜EL素
子の表面上に直接設けられていてもよいし、透明基板お
よび有機薄膜EL素子の表面に近接して設けられていて
もよい。反射手段を透明基板および有機薄膜EL素子の
表面上に直接設けるか、あるいは透明基板および有機薄
膜EL素子の表面に近接して設けるかは、使用する反射
手段の種類等に応じて適宜選択可能である。照明範囲の
広い装置Iを得るうえからは、反射手段として白色拡散
板や金属反射鏡を使用することが好ましい。
【0017】上記の反射手段は、透明基板に対しては前
記の光出射部Aを除く実質的に全ての面(ただし、有機
薄膜EL素子が設けられている部分を除く)を覆ってい
ることが好ましい。また、有機薄膜EL素子に対しては
少なくともその全側面を覆っていることが好ましいが、
前記の光出射部A側に位置する側面は覆われていなくて
もよい。なお、透明基板表面に前述した拡散部が形成さ
れていない場合、この透明基板を覆う反射手段は白色拡
散板からなることが特に好ましい。これらの反射・拡散
法を組み合わせることによりに、反射の効果および装置
の組み立て生産性を向上させることができる。
【0018】以上説明した透明基板、有機薄膜EL素子
および反射手段を有している本発明の装置Iでは、有機
薄膜EL素子の有機発光層から実質的に全方向に発せら
れた光(EL光)は鏡面性電極および反射手段により反
射して、最終的には主として透明基板の側面のうちで反
射手段によって覆われない部分(前記の光出射部A)か
ら装置の外部に出射される。すなわち、装置Iは側面発
光型の有機薄膜EL装置である。したがって、本発明の
装置Iでは有機薄膜EL素子の鏡面性電極が素子の非発
光時において鏡面として視認されにくい。
【0019】この装置Iは上述したように側面発光型で
あるので、照明範囲は比較的狭い。透明基板を厚くする
ことにより照明範囲を広くすることも可能であるが、透
明基板を厚くしたのでは装置自体が厚くなってしまうの
で、照明範囲の広い装置Iを得る場合には、前記の光出
射部Aに光透過性の拡散部を設けることが好ましい。こ
こでいう光透過性の拡散部とは、有機薄膜EL素子から
発せられた光を拡散させながら効率よく装置の外部に出
射させるものであり、この拡散部を設けることにより装
置Iによる照明範囲が広くなるとともに照度も向上す
る。
【0020】上記の拡散部は、有機薄膜EL素子から発
せられる光に対して概ね10%以上、好ましくは50%
以上の光透過率を有していることが望ましい。このよう
な拡散部の材料の具体例としてはレンティキュラーレン
ズ、片面が艶消し処理されているポリマーフィルム(例
えば(株)きもと製のライトアップ100SH)、半透
明樹脂フィルム(ポリプロピレン,塩化ビニル,ナイロ
ン6等)、パラフィンフィルム、エンボス加工を施した
透明ポリマーフィルム又は板(材質はポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等)等
が挙げられる。これらを材料とする光透過性の拡散部
は、前記の材料をエポキシ系接着剤、アクリル系接着
剤、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性接着剤(ビ
ニル樹脂系接着剤等)、イソシアン酸エステル系樹脂等
からなる光透過性のバインダーによって透明基板の所定
面に固着させることにより形成することができる。な
お、有機薄膜EL素子において光出射部A側に位置する
側面が反射手段によって覆われていない場合には、この
部分をも前記の拡散部によって覆うことが好ましい。
【0021】また、透明基板として厚さ0.1〜3mm
程度のガラス基板、プラスチック基板または石英基板を
用いた場合には、この透明基板の側面のうちで反射手段
によって覆われない部分(前記の光出射部A)に艶消し
処理を施して当該部分を艶消し面とすることにより、こ
の艶消し面を上記の拡散部として利用することができ
る。このとき、艶消し面の表面最大粗さは0.1〜10
00μm程度とすることが好まく、特に0.1〜500
μm程度とすることが好ましい。
【0022】また、本発明の装置Iにおいては光出射部
Aに光透過性の封止層を設けてもよい。この封止層は有
機薄膜EL素子が酸素や水分と直接触れるのを防止する
ためのものであり、当該封止層を設けることにより有機
薄膜EL素子の劣化を抑えることができる。このような
封止層の材料の具体例としては、クロロトリフルオロエ
チレン重合体,ジクロロジフルオロエチレン重合体,ク
ロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレ
ンとの共重合体等のフッ素系樹脂、ポリメチルメタクリ
レート,ポリアクリレート等のアクリル系樹脂、シリコ
ーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の透明
樹脂や、これらの透明樹脂に蛍光変換物質を含有させた
もの、あるいは色変換フィルター等が挙げられる。
【0023】ここで、前記の蛍光変換物質は有機薄膜E
L素子から発せられた光(EL光)を他の低エネルギー
波長の光に変換するものであり、使用する蛍光変換物質
の種類は目的とする有機薄膜EL装置から出射させよう
とする光の波長と有機薄膜EL素子から発せられる光の
波長とに応じて適宜選択される。また、蛍光変換物質の
使用量は濃度消光を起こさない範囲内でその種類に応じ
て適宜選択可能であるが、透明樹脂(未硬化のもの)に
対して10-5〜10-4モル/リットル程度が適当であ
る。蛍光変換物質は1種のみを用いてもよいし、複数種
を併用してもよい。複数種を併用する場合には、その組
合せにより青色光、緑色光および赤色光以外に、白色光
や中間色の光を放出することができる。蛍光変換物質の
具体例としては、下記(a)〜(C)に示す物質が挙げ
られる。
【0024】(a)紫外光によって励起されて青色光を
放出するもの 1,4−ビス(2−メチルスチリン)ベンゼン,トラン
ス−4,4′−ジフェニルスチルベン等のスチルベン系
色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン等のクマリ
ン系色素、4,4′−ビス(2,2−ジフェニルビニ
ル)ビフェニル等の芳香族ジメチリディン系色素。
【0025】(b)青色光によって励起されて緑色光を
放出するもの 2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリ
フロルメチルキノリジノ(9,9a,1−gh)クマリ
ン(クマリン153)等のクマリン色素等。
【0026】(c)青色から緑色にかけての波長の光に
よって励起されて橙色から赤色にかけての波長の光を放
出するもの 4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジ
メチルアミノスチリルリル)−4H−ピラン,4−(ジ
シアノメチレン)−2−フェニル−6−(2−(9−ユ
ロリジル)エテニル)−4H−ピラン,4−(ジシアノ
メチレン)−2,6−ジ(2−(9−ユロリジル)エテ
ニル)−4H−ピラン,4−(ジシアノメチレン)−2
−メチル−6−(2−(9−ユロリジル)エテニル)−
4H−ピラン,4−(ジシアノメチレン)−2−メチル
−6−(2−(9−ユロリジル)エテニル)−4H−チ
オピラン等のシアニン系色素、1−エチル−2−(4−
(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニ
ル)−ピリジウム−パーコラレイト (ピリジン1)等
のピリジン系色素、ローダミンB,ローダミン6G等の
キサンチン系色素、オキサジン系色素等。
【0027】前述した透明樹脂からなる封止層(以下、
封止層aという)は、有機薄膜EL素子から発せられる
光に対して概ね50%以上の光透過率を有していること
が好ましく、特に80%以上の光透過率を有しているこ
とが好ましい。このような封止層aは、例えば未硬化の
透明樹脂を透明基板の光出射部Aにこれを覆うようにし
て塗布し、この後に前記の透明樹脂を硬化させることに
より形成することができる。また、前記の透明樹脂をフ
ィルム化し、このフィルムをエポキシ系接着剤、アクリ
ル系接着剤、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性接
着剤(ビニル樹脂系接着剤等)、イソシアン酸エステル
系樹脂等からなる光透過性のバインダーによって前記の
光出射部Aにこれを覆うようにして固着させることによ
っても形成することができる。封止層aの厚さは所望の
光透過率が得られるように材料の種類に応じて異なる
が、あまりに薄いと封止効果が低くなるので、概ね0.
1〜5mmの範囲内で適宜選択される。
【0028】一方、前述した透明樹脂に上述の蛍光変換
物質を含有させたものからなる封止層(以下、封止層b
という)は、例えば蛍光変換物質を未硬化の透明樹脂中
に溶解ないし分散させたものを透明基板の光出射部Aに
これを覆うようにして塗布し、この後に前記の透明樹脂
を硬化させることにより形成することができる。また、
蛍光変換物質を未硬化の透明樹脂中に溶解ないし分散さ
せたものをフィルム化し、このフィルムをエポキシ系接
着剤、アクリル系接着剤、光硬化性樹脂、熱硬化性樹
脂、熱可塑性接着剤(ビニル樹脂系接着剤等)、イソシ
アン酸エステル系樹脂等の光透過性のバインダーによっ
て前記の光出射部Aにこれを覆うようにして固着させる
ことによっても形成することができる。
【0029】この封止層bの厚さは、最終的に得られる
光の色や当該封止層bによる封止効果等を勘案して、使
用している蛍光変換物質の種類および量に応じて概ね
0.1〜5mmの範囲内で適宜選択可能である。封止層
bの厚さが十分に厚い場合には、蛍光変換物質に吸収さ
れないまま当該封止層bを透過するEL光(有機薄膜E
L素子から発せられた光)が殆どなくなるため、最終的
得られる光は蛍光変換物質から放出された光と実質的に
同一の色を呈する。蛍光変換物質に吸収されないまま封
止層bを透過するEL光の割合は当該封止層bの厚さを
薄くするにしたがって増えるので、封止層bの厚さが薄
い場合に最終的に得られる光は、蛍光変換物質から放出
された光と封止層を透過したEL光との割合に応じた混
色を呈する。
【0030】なお、透明性樹脂からなる前述の封止層a
および透明樹脂に蛍光変換物質を含有させたものからな
る上述の封止層bは、それぞれ必要に応じてサリチル酸
系,ベンゾフェノン系,ベンゾトリアゾール系,シアノ
アクリレート系等の紫外線吸収剤や、チタニア超微粒子
等の紫外線反射剤を含有していてもよい。また、これら
の封止層aおよび封止層bは前述した光透過性の拡散部
と組み合わされて設けられていてもよいし、光透過性の
拡散部と組み合わされることなく単独で設けられていて
もよい。拡散部と組み合わせて封止層aまたは封止層b
を設ける場合は、拡散部として前述の艶消し面を使用す
る場合を除いて、拡散部と封止層のどちらを外側に配設
してもよい。拡散部として前述の艶消し面を使用する場
合には、この艶消し面上に封止層aまたは封止層bを設
ける。
【0031】前述した透明基板、有機薄膜EL素子およ
び反射手段を必須構成要件とし、上述した光透過性の拡
散部および光透過性の封止層を任意構成要件とする本発
明の装置Iは、特定の箇所に反射手段を設けることで側
面発光型とした有機薄膜EL装置であり、この装置Iを
構成する有機薄膜EL素子は透明基板の一主表面上に形
成された透明性電極(=陽極)の上に少なくとも有機発
光層を介在させて鏡面性電極(=陰極)を積層した積層
体を備えたものであればよい。この有機薄膜EL素子で
は、透明性電極および鏡面性電極以外の層の積層順、並
びに各層の材質は特に限定されるものではない。
【0032】透明基板の一主表面上に設けられた透明性
電極の上に各層を順次積層したタイプの有機薄膜EL素
子の代表的な層構成としては、透明基板上への積層順が
下記(1)〜(4)のものが挙げられる。 (1)透明性電極(=陽極)/有機発光層/鏡面性電極
(=陰極) (2)透明性電極(=陽極)/有機発光層/電子注入層
/鏡面性電極(=陰極) (3)透明性電極(=陽極)/正孔輸送層/有機発光層
/鏡面性電極(=陰極) (4)透明性電極(=陽極)/正孔輸送層/有機発光層
/電子注入層/鏡面性電極(=陰極)
【0033】ここで、有機発光層は通常1種または複数
種の有機発光材料により形成されるが、有機発光材料と
正孔輸送材料および/または電子注入材料との混合物や
有機発光材料と透明樹脂との混合物等により形成される
場合もある。また、上述した層構成の素子の外周に当該
素子を覆うようにして保護層を1重または2重以上に設
け、この保護層により素子への酸素や水分の侵入を防止
する場合もある。
【0034】本発明の装置Iを構成する有機薄膜EL素
子は、下記(I) 〜(III) の理由から上記の保護層を備え
たものであることが特に好ましい。 (I) 保護層を備えていない有機薄膜EL素子では、反射
手段として金属反射鏡を設けると透明性電極と鏡面性電
極とが短絡してしまい易いので金属反射鏡を用いること
が困難であるが、保護層を備えている有機薄膜EL素子
ではそのような短絡は生じないので、反射手段として金
属反射鏡を容易に用いることができる。
【0035】(II)光透過性の拡散部や光透過性の封止層
を設けるにあたってエポキシ系接着剤、アクリル系接着
剤、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性接着剤(ビ
ニル樹脂系接着剤等)、イソシアン酸エステル系樹脂等
からなる光透過性のバインダーを用いる場合、保護層を
備えていない有機薄膜EL素子では前記のバインダーの
種類によっては当該バインダーとの接触により素子が劣
化することがあるので、バインダーとの接触による劣化
が起こらないように配慮する必要があるが、保護層を備
えている有機薄膜EL素子では前記のような劣化は起こ
りにくいので、前記の拡散部や封止層を容易に設けるこ
とができる。
【0036】(III) 有機薄膜EL素子が酸素や水分と直
接触れると劣化の原因となるが、保護層を設けることに
より、外部の酸素や水分および作製時に残存した酸素
(空気)や水分と素子とが直接接触することを防ぐこと
ができる。
【0037】本発明の装置Iを構成する有機薄膜EL素
子では、透明性電極(=陽極)、鏡面性電極(=陰
極)、有機発光層、正孔輸送層、電子注入層、保護層の
材料としてそれぞれ従来から使用されている材料を用い
ることができる。例えば、透明性電極(=陽極)の材料
としては仕事関数が大きい(例えば4eV以上)金属、
合金、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物が好ま
しく用いられる。具体例としては金,銀等の金属や、C
uI,ITO,SnO2 ,ZnO等の誘電性透明材料等
が挙げられる。特に、生産性や制御性の点からITOが
好ましい。透明性電極(=陽極)の膜厚は材料にもよる
が、有機発光層から発せられる光に対して概ね50%以
上、好ましくは80%以上の光透過率を有するように、
材質に応じて通常10nm〜50000nmの範囲内で
適宜選択可能である。
【0038】また、鏡面性電極(=陰極)の材料として
は仕事関数の小さい(例えば4eV以下)金属、合金、
電気伝導性化合物、またはこれらの混合物等が好ましく
用いられる。具体例としてはナトリウム、ナトリウム−
カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム
と銀との合金または混合金属、アルミニウム、Al/A
lO2 、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属等
が挙げられる。鏡面性電極(=陰極)の膜厚は材料にも
よるが、通常10nm〜500nm、好ましくは50〜
300nmの範囲内で適宜選択可能である。なお、透明
性電極(=陽極)および鏡面性電極(=陰極)のいずれ
においても、そのシート抵抗は数百Ω/□以下が好まし
い。また、透明性電極の材料および鏡面性電極の材料を
選択する際に基準とする仕事関数の大きさは4eVに限
定されるものではない。
【0039】有機発光層の材料(有機発光材料)は、有
機薄膜EL素子用の発光層、すなわち電界印加時に陽極
または正孔注入層から正孔を注入することができると共
に陰極または電子注入層から電子を注入することができ
る注入機能や、注入された電荷(電子と正孔の少なくと
も一方)を電界の力で移動させる輸送機能、電子と正孔
の再結合の場を提供してこれを発光につなげる発光機能
等を有する層を形成することができるものであればよ
い。その具体例としては、ベンゾチアゾール系,ベンゾ
イミダゾール系,ベンゾオキサゾール系等の系の蛍光増
白剤や、金属キレート化オキシノイド化合物、スチリル
ベンゼン系化合物、ジスチリルピラジン誘導体、ポリフ
ェニル系化合物、12−フタロペリノン、1,4−ジフ
ェニル−1,3−ブタジエン、1,1,4,4−テトラ
フェニル−1,3−ブタジエン、ナフタルイミド誘導
体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダ
ジン誘導体、ピラジリン誘導体、シクロペンタジエン誘
導体、ピロロピロール誘導体、スチリルアミン誘導体、
クマリン系化合物、芳香族ジメチリディン化合物、8−
キノリノール誘導体の金属錯体等が挙げられる。有機発
光層の厚さは特に限定されるものではないが、通常は5
nm〜5μmの範囲内で適宜選択される。
【0040】正孔輸送層の材料(正孔輸送材料)は正孔
の注入性と電子の障壁性のいづれかを有しているもので
あればよい。その具体例としては、トリアゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポ
リアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾ
ロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミ
ン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘
導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導
体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘
導体、ポリシラン系化合物、アニリン系共重合体、チオ
フェンオリゴマー等の導電性高分子オリゴマー、ポルフ
ィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルア
ミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物等が挙げら
れる。正孔輸送層の厚さも特に限定されるものではない
が、通常は5nm〜5μmの範囲内で適宜選択される。
正孔輸送層は上述した材料の1種または2種以上からな
る一層構造であってもよいし、同一組成または異種組成
の複数層からなる複数層構造であってもよい。
【0041】電子注入層は陰極から注入された電子を有
機発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料
(電子注入材料)の具体例としては、ニトロ置換フルオ
レノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニ
ルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタ
レンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カル
ボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラ
キノジメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾ
ール誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタ
ルフリーフタロシアニンやメタルフタロシアニンあるい
はこれらの末端がアルキル基やスルホン基等で置換され
ているもの、ジスチリルピラジン誘導体等が挙げられ
る。電子注入層の厚さも特に限定されるものではない
が、通常は5nm〜5μmの範囲内で適宜選択される。
電子注入層は上述した材料の1種または2種以上からな
る一層構造であってもよいし、同一組成または異種組成
の複数層からなる複数層構造であってもよい。
【0042】そして、保護層の材料の具体例としては、
テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマー
とを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合
体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリイミド、ポリユリア、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロ
ロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンと
ジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、吸水率1%
以上の吸水性物質および吸水率0.1%以下の防湿性物
質等が挙げられる。
【0043】また、本発明の装置Iを構成する有機薄膜
EL素子では、各層(透明性電極および鏡面性電極を含
む)の形成方法についても特に限定されるものではな
い。透明性電極、鏡面性電極、有機発光層、正孔輸送
層、電子注入層の形成方法としては、例えば真空蒸着
法、スピンコート法、キャスト法、スパッタリング法、
LB法等を適用することができるが、有機発光層につい
ては特に分子堆積膜であることが好ましいので、スパッ
タリング法以外の方法(真空蒸着法、スピンコート法、
キャスト法、LB法等)を適用することが好ましい。こ
こで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着さ
れ形成された薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化
合物から固化され形成された膜のことであり、通常この
分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積
膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する
機能的な相違により区分することができる。スピンコー
ト法等により有機発光層を形成する場合には、樹脂等の
結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かすことによりコーテ
ィング溶液を調製する。
【0044】また、保護層については真空蒸着法、スピ
ンコート法、スパッタリング法、キャスト法、MBE
(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、
イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起
イオンプレーティング法)、反応性スパッタリング法、
プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガ
スソースCVD法等を適用することができる。
【0045】各層の形成方法は、使用する材料に応じて
適宜変更可能である。有機薄膜EL素子を構成する各層
の形成にあたって真空蒸着法を用いれば、この真空蒸着
法のみによって透明性電極から保護層まで形成すること
ができるため、設備の簡略化や生産時間の短縮を図るう
えで有利である。
【0046】本発明の装置Iを構成する上述の有機薄膜
EL素子の数は1個であってもよいし複数個であっても
よい。そして、有機薄膜EL素子を複数個設ける場合、
各有機薄膜EL素子の発光色は同じであってもよいし異
なっていてもよく、有機薄膜EL装置全体としての発光
色が1または複数の所望色になるように1種または複数
種の有機薄膜EL素子を所望形状に形成する。また、有
機薄膜EL素子の薄膜層の上下両面に反射層を設けるこ
とによって発光色を変えてもよい(特開平6−2753
81号公報参照)。
【0047】次に、本発明の装置IIについて説明する。
この装置IIは、前述したように基板と、この基板の一主
表面上に形成された有機薄膜EL素子であって不透明電
極と鏡面性電極との間に少なくとも有機発光層を介在さ
せた積層体からなる有機薄膜EL素子と、前記不透明電
極と前記鏡面性電極との間に介在する層の側面の一部を
除いて前記有機薄膜EL素子を覆う反射手段とを備えて
いる。
【0048】この装置IIにおいては有機薄膜EL素子か
ら発せられた光は実質的に基板中に入射しないので、前
記の基板は透明基板であってもよいし不透明基板であっ
てもよい。透明基板を用いる場合、この透明基板の具体
例としては装置Iの説明の中で例示したものと同じもの
が挙げられる。また、不透明基板の具体例としては、ア
ルミニウム,銅,鉄等の金属やこれらの合金からなる薄
板や、フッ素樹脂板、シリコーン樹脂板等が挙げられ
る。なお、装置IIで使用する基板については、装置Iで
使用する基板と異なり、反射加工や拡散部の形成は不要
であり、また有機薄膜EL素子が設けられない側の主表
面を傾斜させる必要もない。
【0049】上記の基板の一主表面上に形成される有機
薄膜EL素子は、有機発光層からの発光が陽極を透過し
て外部に出射されるのを防止するために、陽極として不
透明電極を使用したものである。ここで、本発明でいう
不透明電極とは有機薄膜EL素子から発せられる光の透
過率が概ね10%未満の電極であって、有機薄膜EL素
子の陽極として機能し得るものを意味する。このような
不透明電極の具体例としては、金,銀,ニッケル,アル
ミニウム,アンチモン,白金等の金属やこれらの金属の
2種または3種以上からなる合金等からなる膜厚50n
m以上の電極が挙げられる。膜厚が50nm未満では本
発明でいう不透明電極になりずらい。
【0050】上記の有機薄膜EL素子は、陽極が上述の
不透明電極である点を除けば前述した装置Iを構成する
有機薄膜EL素子と基本的に同じであるが、装置IIを構
成する有機薄膜EL素子の各層の積層順は装置Iを構成
する有機薄膜EL素子の各層の積層順と逆、すなわち基
板の直上に陰極(鏡面性電極)が位置する順であっても
よい。
【0051】装置IIでは、上記の有機薄膜EL素子は不
透明電極と鏡面性電極との間に介在する層の側面の一部
を除いて反射手段手段により覆われている。ここで、不
透明電極と鏡面性電極との間に介在する層の側面のうち
で反射手段によって覆われていない部分は、目的とする
装置IIにおいて光取出し面としようとする部分(以下、
この部分を光出射部Bという)である。この光出射部B
を除いて有機薄膜EL素子を覆う反射手段は、装置Iに
おける反射手段と同様に有機薄膜EL素子から発せられ
た光を反射するためのものであるので、光出射部Bを除
く有機薄膜EL素子側面を少なくとも覆っていればよ
い。また、反射手段の反射率は有機EL素子から発せら
れる光に対して概ね50%以上であることが好ましく、
特に80%以上であることが好ましい。この反射手段の
具体例としては、装置Iの説明の中で例示したものと同
じものが挙げられる。
【0052】上記の反射手段は有機薄膜EL素子の表面
上に直接設けられていてもよいし、有機薄膜EL素子の
表面に近接して設けられていてもよい。反射手段を有機
薄膜EL素子の表面上に直接設けるか、あるいは有機薄
膜EL素子の表面に近接して設けるかは、使用する反射
手段の種類等に応じて適宜選択可能である。
【0053】以上説明した基板、有機薄膜EL素子およ
び反射手段を備えている本発明の装置IIでは、有機薄膜
EL素子の有機発光層から実質的に全方向に発せられた
光(EL光)は不透明電極、鏡面性電極および反射手段
により反射して、最終的には主として不透明電極と鏡面
性電極との間に介在する層の側面のうちで反射手段によ
って覆われていない部分(前記の光出射部B)から装置
の外部に出射される。すなわち、装置IIも装置Iと同様
に側面発光型の有機薄膜EL装置である。したがって、
本発明の装置IIでは装置Iと同様に有機薄膜EL素子の
鏡面性電極が素子の非発光時において鏡面として視認さ
れにくい。
【0054】この装置IIは上述したように側面発光型で
あるので、装置Iと同様に照明範囲は比較的狭い。照明
範囲の広い装置IIを得るためには、光出射部Bに装置I
と同様に光透過性の拡散部を設けることが好ましい。こ
の拡散部の具体例としては、透明基板の側面に形成され
た艶消し面からなる拡散部を除いて、装置Iの説明の中
で例示したものと同じものが挙げられる。また、有機薄
膜EL素子が酸素や水分と触れて劣化するのを防止する
ためには、光出射部Bに装置Iと同様に封止層を設ける
ことが好ましい。この封止層の具体例としては、装置I
の説明の中で例示したものと同じものが挙げられる。
【0055】以上説明した本発明の装置Iおよび装置II
は、前述したように有機薄膜EL素子の鏡面性電極が素
子の非発光時において鏡面として視認されにくい有機薄
膜EL装置であるので、例えば機器の表示面をその背面
から照らすための光源として使用した場合でも前記表示
面の美観の低下やデザイン性の低下を実質的にもたらさ
ない他、有機薄膜EL素子の非発光時において表示面を
見にくくすることもない。したがって、本発明の有機薄
膜EL装置を用いることにより、美観が良好で、デザイ
ン性が高く、かつ見やすい表示面を有する光源付き機器
を容易に提供することが可能になる。このような特性を
有する本発明の有機薄膜EL装置は、液晶表示装置用サ
イドライト、液晶表示装置用バックライト、時計用照明
装置、電飾用装置や車載用インジケーターの光源、プリ
ンターヘッド用光源、フォトカプラ用光源等として利用
することができる。
【0056】例えば、本発明の有機薄膜EL装置を小型
(対角が2〜3インチ程度以下)の反射型液晶表示装置
用サイドライトとして使用する場合には、有機薄膜EL
装置からの出射光が液晶表示装置を構成する液晶表示パ
ネルの表て面(液晶表示装置の表示面側から見たときの
表て面)をその斜め前方から直接照らすようにして、本
発明の有機薄膜EL装置(装置Iまたは装置II)を前記
の液晶表示パネルの表て面の斜め前方に配置する。
【0057】また、本発明の有機薄膜EL装置を透過型
液晶表示装置用バックライトとして使用する場合には、
本発明の有機薄膜EL装置を用いてエッジライト式の液
晶表示装置用バックライトを構成してもよい。この場
合、本発明の有機薄膜EL装置(装置Iまたは装置II)
は板状の導光部の側面に光取出し面を当接ないし近接さ
せた状態で前記の導光部の一側面の外側または互いに対
向する1組の側面のそれぞれの外側に設けられる。導光
部としては、従来のエッジライト式の液晶表示装置用バ
ックライトと同様に、透明アクリル板,ポリカーボネー
ト板,ポリスチレン板,透明ガラス板等からなる導光体
の一面(使用時において液晶表示パネル側に位置する
面)に梨地処理や白色印刷塗装、あるいはフレネル加工
したプリズム等によって拡散層を形成するとともに他の
面(有機薄膜EL装置側の面を除く)の周囲を反射板で
覆ったものや、多層薄膜導光体の一面(使用時において
液晶表示パネル側に位置する面)上に乳白板を重ねると
ともに他の面(有機薄膜EL装置側の面を除く)の周囲
を反射板で覆ったもの等を用いることができる。
【0058】また、本発明の有機薄膜EL装置を時計
(アナログ時計)用照明装置として使用する場合には、
例えば文字盤に設けられた文字もしくはそれに代わるも
のを取り囲むことができる大きさの枠状(例えば環形や
矩形等の枠状)の基板の一主表面上に当該主表面を覆う
ようにして有機薄膜EL素子を形成し、かつ装置Iの場
合には枠状の基板の内側の側面が光出射部Aとなるよう
にして反射手段を配設し、装置IIの場合には枠状の有機
薄膜EL素子の内側の側面が光出射部Bとなるようにし
て反射手段を配設して、本発明の有機薄膜EL装置を作
製する。この有機薄膜EL装置からなるアナログ時計用
の照明装置は、文字盤に設けられた文字もしくはそれに
代わるものを取り囲むようにして文字盤の表て面の縁部
上に固着される。また、文字盤が透明性を有する場合に
は、文字盤に設けられた文字もしくはそれに代わるもの
を平面視上取り囲むようにして文字盤の裏面の縁部上に
固着してもよい。さらには、有機薄膜EL素子を設けて
いない側の基板面に設ける反射手段として基板の外径寸
法以上の大きさを有する平板状の白色拡散板を用い、こ
の白色拡散板上に文字盤を固着させるか、またはこの白
色拡散板に文字盤を兼ねさせてもよい。
【0059】あるいは、有機薄膜EL素子をその平面形
状がアナログ時計の文字盤を取り囲むことができる大き
さの枠状(例えば環形や矩形等の枠状)となるように平
板状の基板上に形成し、かつ枠状の有機薄膜EL素子の
内側の側面が光出射部となるようにして反射手段を配設
して本発明の有機薄膜EL装置(装置II)を作製する。
この有機薄膜EL装置からなるアナログ時計用の照明装
置は、例えば枠状に形成した有機薄膜EL素子が文字盤
を取り囲むようにして文字盤の裏面に配設される。この
とき、文字盤は有機薄膜EL素子を形成した側の基板面
上に固着されるか、または前記の基板が文字盤を兼ね
る。
【0060】なお、本発明の有機薄膜EL装置をアナロ
グ時計用の照明装置として使用する場合、時刻表示用の
針の上面や側面に照明光を時計の前方に反射する反射性
を持たせておくと、照明装置の使用時における前記針の
視認性が向上する。このとき、文字盤表面に光に対する
反射性あるいは拡散性を持たせておくと、より効果を向
上させることができる。また、文字盤の色は特に限定さ
れるものではなく、白色、クリーム色、黒色、金色等、
所望色とすることができる。
【0061】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1(装置I) (1)有機薄膜EL素子の形成 まず、平板状の透明ガラス基板(厚さ1.1mm)の一
主表面上にITO膜からなる25mm×10mm×10
0nmの透明性電極が設けられているもの(以下、支持
基板という)を用意した。この支持基板では、透明ガラ
ス基板の4つの側面のうちの3つは当該透明ガラス基板
の主表面に対して垂直であるが、残りの1つは主表面に
対して斜めになっており、斜めになっている側面と透明
性電極が設けられている主表面とのなす角度は130゜
である。また、前記の透明ガラス基板の厚さ方向におけ
る波長470nmの光の透過率は95%である。
【0062】次に、この支持基板をイソプロピルアルコ
ールで30分間超音波洗浄した後、イソプロピルアルコ
ールに浸漬して洗浄した。洗浄後の支持基板を乾燥窒素
ガスで乾かした後、市販の真空蒸着装置の基板ホルダー
に透明性電極側を裏(蒸発源からみて裏)にして固定し
た。そして、タングステン製の蒸着用抵抗加熱ボートに
アルミニウム塊1gを入れ、真空層を4×10-4Paま
で減圧した後に前記の抵抗加熱ボートを加熱して、透明
ガラス基板において透明性電極(ITO膜)が設けられ
ていない側の主表面上に膜厚500nmのアルミニウム
膜を成膜した。このアルミニウム膜は反射手段(金属反
射鏡)として機能する。
【0063】次に、真空槽を開けて基板ホルダーから前
記の支持基板(アルミニウム膜が設けられているもの)
をはずし、この支持基板の透明性電極側を表(蒸発源か
らみて表)にして再び基板ホルダーに固定した。次い
で、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N′−ジフェニ
ル−N,N′−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン(以下、TP
Dという)を200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加
熱ボートに4,4′−ビス(2,2−ジフェニルビニ
ル)ビフェニル(以下、DPVBiという)200mg
を入れ、さらに別のモリブデン製抵抗加熱ボートにトリ
ス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、Alq3
という)を200mg入れて、真空チャンバー内を1×
10-4Paまで減圧した。
【0064】次に、TPDの入った前記の抵抗加熱ボー
トに通電して当該抵抗加熱ボートを220℃にまで加熱
し、TPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒で透明性
電極(ITO膜)上に蒸着させて、膜厚60nmの正孔
輸送層を形成した。また、正孔輸送層の形成に引き続
き、DPVBiの入った前記の抵抗加熱ボートに通電し
て当該抵抗加熱ボートを220℃にまで加熱し、DPV
Biを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒で正孔輸送層上
に蒸着させて、膜厚40nmの有機発光層を形成した。
さらに、有機発光層の成膜に引き続き、Alq3 の入っ
た前記の抵抗加熱ボートに通電して当該抵抗加熱ボート
を315℃にまで加熱し、Alq3 を蒸着速度0.1/
秒で有機発光層上に蒸着させて、膜厚20nmの電子注
入層を形成した。なお、正孔輸送層、有機発光層および
電子注入層それぞれの形成時における基板温度はいずれ
も室温であった。
【0065】次に、真空槽を開けて前記の電子注入層の
上(蒸発源側)に所定形状のステンレス鋼製マスクを設
置し、また、モリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウ
ム3gを入れ、タングステン製抵抗加熱ボートに銀0.
5gを入れた。そして、真空槽を2×10-4Paまで減
圧し、マグネシウムを入れた前記の抵抗加熱ボートを加
熱してマグネシウムを約1.5〜2.0nm/秒の蒸着
速度で蒸着させると共に、銀を入れた前記の抵抗加熱ボ
ートを加熱して銀を約0.1nm/秒の蒸着速度で蒸発
させて、マグネシウムと銀との混合物からなる膜厚15
0nmの鏡面性電極(陰極)を電子注入層上に設けた。
【0066】透明ガラス基板上に透明性電極(陽極;I
TO膜)/正孔輸送層(TPD層)/有機発光層(DP
VBi層)/電子注入層(Alq3 層)/鏡面性電極
(陰極;Mg・Ag層)を順次積層したことで一応有機
薄膜EL素子(以下、有機薄膜EL素子Iという)が得
られたが、本実施例ではさらに以下の操作を行って、保
護層を備えた有機薄膜EL素子(以下、有機薄膜EL素
子IIという)を形成した。すなわち、蒸発源として市販
のクロロトリフルオロエチレン単独重合体(商品名;K
elf,3M社製。分子量は10万。以下、PCTFE
という)を用い、真空度1×10-4Pa、蒸着源温度4
78℃、蒸着速度0.5nm/秒の条件で前記の有機薄
膜EL素子Iの外周にPCTFEを蒸着させた。このと
き、PCTFEからなる保護層の膜厚は約3μmとし
た。
【0067】(2)反射手段の形成 反射手段の材料として厚さ0.5mmの白色拡散板(材
質は白色アクリル樹脂)を用い、この白色拡散板により
上記(1)で形成した有機薄膜EL素子IIと、その基板
である透明ガラス基板を覆った。このとき、透明ガラス
基板において有機薄膜EL素子IIを形成しなかった側の
主表面については、上記(1)で既に反射手段(金属反
射鏡;アルミニウム膜)によって覆っているので、白色
拡散板によって改めて覆うことはしなかった。また、透
明ガラス基板の4つの側面のうちで当該透明ガラス基板
の主表面に対して斜めになっている1つの側面について
も、この側面は目的とする装置Iにおいて光出射部Aと
する面であるので、白色拡散板によって覆うことはしな
かった。さらに、有機薄膜EL素子IIの側面のうちで前
記光出射部A側に位置する側面についても白色拡散板に
よって覆うことはしなかった。なお、上記の白色拡散板
における波長470nmの光の反射率は90%である。
【0068】(3)封止層の形成 透明ガラス基板の前記光出射部Aと、有機薄膜EL素子
IIの側面のうちで前記光出射部A側に位置する側面とに
光硬化性接着剤(アーデル社製のベネフィックスVL)
を塗布し、この後に前記の光硬化性接着剤を硬化させる
ことにより、透明樹脂(アクリル樹脂)からなる膜厚5
00μmの封止層aを形成した。なお、この封止層aに
おける波長470nmの光の透過率は、実験的に95%
であることが確認された。このようにして封止層aまで
形成したことにより、目的とする有機薄膜EL装置(装
置I)が得られた。この有機薄膜EL装置の断面の概略
を図1に示す。
【0069】図1に示したように、この有機薄膜EL装
置1は透明ガラス基板2と、この透明ガラス基板2の一
主表面上に形成された有機薄膜EL素子3(有機薄膜E
L素子II)とを有している。透明ガラス基板2は平板状
を呈し、4つの側面のうちの3つは主表面に対して垂直
であるが、残りの1つは主表面に対して斜めになってお
り、斜めになっている側面2a(光出射部A)と有機薄
膜EL素子3が設けられている側の主表面とのなす角度
θ1 は130゜である。
【0070】有機薄膜EL素子3は透明ガラス基板2の
一主表面上に形成された透明性電極(陽極;ITO膜)
の上に正孔輸送層(TPD層)、有機発光層(DPVB
i層)、電子注入層(Alq3 層)および鏡面性電極
(陰極;Mg・Ag層)が順次積層されてなる積層体を
備えており、この積層体の外周には保護層(PCTFE
層)が設けられている。この有機薄膜EL素子3を構成
する層のうち、透明性電極が符号3aで、鏡面性電極が
符号3bで、保護層が符号3cでそれぞれ示されてい
る。
【0071】また、有機薄膜EL装置1は反射手段4を
備えており、この反射手段4は透明ガラス基板2の側面
2a(光出射部A)と有機薄膜EL素子3において前記
の光出射部A側に位置する側面3dとを共に除いて、透
明ガラス基板2と有機薄膜EL素子3とを覆っている。
反射手段4は、透明ガラス基板2において有機薄膜EL
素子3を形成しなかった側の主表面を覆う金属反射鏡
(アルミニウム膜)4aと、透明ガラス基板2の4つの
側面から前記の側面2a(光出射部A)を除いた3つの
側面をそれぞれ覆う3枚の白色拡散板4b(図中には1
枚のみが示されている)と、有機薄膜EL素子3の主表
面を覆う白色拡散板4cとからなり、各白色拡散板4b
は透明ガラス基板2の側面の他にこれに連なる有機薄膜
EL素子3の側面も覆っている。これらの白色拡散板4
b,4cはアクリル系接着剤(図示せず)によりそれぞ
れの所定面に固着していると共に互いに固着している。
そして、透明ガラス基板2の側面2a(光出射部A)と
有機薄膜EL素子3の側面3dとは、アクリル樹脂から
なる封止層5(封止層a)によって覆われている。
【0072】上述した有機薄膜EL装置1では、有機薄
膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方向に発せら
れた光(EL光)は鏡面性電極3bおよび反射手段4に
より反射して、最終的には主として光出射部Aから封止
層5を透過して装置の外部に出射される。このときの光
の出射方向は、主に光出射部Aの法線方向である。な
お、有機薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方
向に発せられた光(EL光)の一部は、最終的に有機薄
膜EL素子3の側面3dから封止層5を透過して装置の
外部に出射される。
【0073】(4)発光試験 上述した有機薄膜EL装置1を電源(電圧9Vの乾電
池)に接続して駆動させたところ均一な青色光が得ら
れ、その輝度は150cd/m2 であった。また、有機
薄膜EL素子3の非発光時に鏡面性電極3bを視認する
ことはできなかった。なお、輝度の測定は素子からのE
L光をフォトダイオードで光電変換して得られた出力電
圧の値から輝度を算出することにより行った。
【0074】実施例2(装置I) 実施例1で用いた支持基板と同じ支持基板上に実施例1
と同じ条件でアルミニウム膜、有機薄膜EL素子IIおよ
び反射手段を形成した後、クマリン153を1.3モル
%分散させたポリメチルメタクリレートフィルム(厚さ
0.1mm)を用いて封止層(封止層b)を形成して、
目的とする有機薄膜EL装置(装置I)を得た。なお、
上記の封止層bの形成は、上記のフィルムを所定の大き
さ、すなわち透明ガラス基板の光出射部Aと有機薄膜E
L素子IIにおいて前記の光出射部A側に位置する側面と
を覆うに十分な大きさに裁断し、この裁断物を前記の光
出射部A上と有機薄膜EL素子IIの前記の側面上とにエ
ポキシ系接着剤により固着させることで行った。この封
止層は青色光を緑色光に変換する蛍光変換層として機能
する。このようにして得られた有機薄膜EL装置を実施
例1と同条件で駆動させたところ均一な緑色光が得ら
れ、その輝度を実施例1と同条件で測定したところ10
5cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素子IIの非
発光時に鏡面性電極を視認することはできなかった。
【0075】実施例3(装置I) まず、平板状の透明ガラス基板(厚さ1.1mm,厚さ
方向における波長470nmの光の透過率は95%)の
一主表面上にITO膜からなる25mm×10mm×1
00nmの透明性電極が設けられているもの(以下、支
持基板という)を用意した。この支持基板では、透明ガ
ラス基板の4つの側面のうちの3つは当該透明ガラス基
板の主表面に対して垂直であるが、残りの1つは主表面
に対して斜めになっており、斜めに削られている側面と
透明性電極が設けられている主表面とのなす角度は12
5゜である。また、透明ガラス基板の2つの主表面のう
ちで透明性電極が設けられていない側の主表面は、表面
最大粗さが0.1mm以下の凹凸面(梨地面)となって
いる。
【0076】この支持基板を実施例1と同条件で洗浄し
た後、実施例1と同じ条件で有機薄膜EL素子IIを形成
した。そして、この有機薄膜EL素子II上に実施例1と
同様にして膜厚500nmのアルミニウム膜を成膜し
た。このアルミニウム膜は反射手段(金属反射鏡)とし
て機能する。この後、実施例1と同様にして反射手段を
形成し、さらに実施例2と同様にして封止層bを形成し
て、目的とする有機薄膜EL装置(装置I)を得た。こ
の有機薄膜EL装置の断面の概略を図2に示す。
【0077】図2に示したように、この有機薄膜EL装
置11は透明ガラス基板12と、この透明ガラス基板1
2の一主表面上に形成された有機薄膜EL素子3(有機
薄膜EL素子II)とを有している。透明ガラス基板12
は平板状を呈し、4つの側面のうちの3つは主表面に対
して垂直であるが、残りの1つは主表面に対して斜めに
なっており、斜めになっている側面12a(光出射部
A)と有機薄膜EL素子3が設けられている側の主表面
とのなす角度θ2 は125゜である。また、透明ガラス
基板12において有機薄膜EL素子3が設けられていな
い側の主表面は、表面最大粗さが0.1mm以下の凹凸
面(梨地面)となっている。
【0078】有機薄膜EL素子3は透明ガラス基板12
の一主表面上に形成された透明性電極(陽極;ITO
膜)の上に正孔輸送層(TPD層)、有機発光層(DP
VBi層)、電子注入層(Alq3 層)および鏡面性電
極(陰極;Mg・Ag層)が順次積層されてなる積層体
を備えており、この積層体の外周には保護層(PCTF
E層)が設けられている。この有機薄膜EL素子3を構
成する層のうち、透明性電極が符号3aで、鏡面性電極
が符号3bで、保護層が符号3cでそれぞれ示されてい
る。
【0079】また、有機薄膜EL装置1は反射手段14
を備えており、この反射手段14は透明ガラス基板12
の側面12a(光出射部A)と有機薄膜EL素子3にお
いて前記の光出射部A側に位置する側面3dとを共に除
いて、透明ガラス基板12と有機薄膜EL素子3とを覆
っている。反射手段14は、有機薄膜EL素子3の主表
面を覆う金属反射鏡(アルミニウム膜)14aと、透明
ガラス基板12の4つの側面から前記の側面12a(光
出射部A)を除いた3つの側面をそれぞれ覆う3枚の白
色拡散板14b(図中には1枚のみが示されている)
と、透明ガラス基板12において有機薄膜EL素子3を
形成しなかった側の主表面を覆う白色拡散板14cとか
らなり、各白色拡散板14bは透明ガラス基板12の側
面の他にこれに連なる有機薄膜EL素子3の側面も覆っ
ている。これらの白色拡散板14b,14cはエポキシ
系接着剤(図示せず)によりそれぞれの所定面に固着し
ていると共に互いに固着している。
【0080】そして、透明ガラス基板12の側面12a
(光出射部A)と有機薄膜EL素子3の側面3dとは、
クマリン153を1.3モル%分散させたポリメチルメ
タクリレートフィルム(厚さ0.1mm)からなる封止
層15(封止層b)により覆われている。なお、図2に
おいて図1と共通する部材については、図1と同じ符号
を付してある。
【0081】上述した有機薄膜EL装置11では、有機
薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方向に発せ
られた光(EL光)は鏡面性電極3bおよび反射手段1
4により反射して、最終的には主として光出射部Aから
封止層15を透過して装置の外部に出射される。このと
きの光の出射方向は主に光出射部Aの法線方向である。
なお、有機薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全
方向に発せられた光(EL光)の一部は、最終的に有機
薄膜EL素子3の側面3dから封止層15を透過して装
置の外部に出射される。
【0082】このようにして得られた有機薄膜EL装置
11を実施例1と同条件で駆動させたところ均一な緑色
光が得られ、その輝度を実施例1と同条件で測定したと
ころ110cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素
子3の非発光時に鏡面性電極3bを視認することはでき
なかった。
【0083】実施例4(装置I) まず、平板状の透明ガラス基板(厚さ方向における波長
470nmの光の透過率は95%)の一主表面上にIT
O膜からなる25mm×10mm×100nmの透明性
電極が設けられているもの(以下、支持基板という)を
用意した。この支持基板では、透明ガラス基板の4つの
側面は当該透明ガラス基板において前記の透明性電極が
設けられている側の主表面に対してそれぞれ垂直であ
る。また、透明ガラス基板において前記の透明性電極が
設けられていない側の主表面は、当該透明ガラス基板に
おいて光取出し面にしようとする側面(光出射部A)か
ら当該側面に対向する側面に向けて基板の厚さが減少す
るように傾斜しており、前記の光出射部Aでの基板の厚
さは1.1mm、この光出射部Aに対向する側面での基
板の厚さは0.4mmである。上記の支持基板を実施例
1と同条件で洗浄した後、アルミニウム膜を設けること
なく、実施例1と同じ条件で有機薄膜EL素子IIを形成
した。
【0084】そして、反射手段の材料として実施例1で
用いたものと同じ材質の白色拡散板を用い、この白色拡
散板により上記の有機薄膜EL素子IIと、その基板であ
る透明ガラス基板を覆った。このとき、前記の光出射部
Aについては白色拡散板によって覆うことはしなかっ
た。また、有機薄膜EL素子IIの側面のうちで前記光出
射部A側に位置する側面についても白色拡散板によって
覆うことはしなかった。この後、実施例2と同様にして
封止層bを形成して、目的とする有機薄膜EL装置(装
置I)を得た。この有機薄膜EL装置の断面を図3に示
す。
【0085】図3に示したように、この有機薄膜EL装
置21は透明ガラス基板22と、この透明ガラス基板2
2の一主表面上に形成された有機薄膜EL素子3(有機
薄膜EL素子II)とを有している。透明ガラス基板22
は平板状を呈し、透明ガラス基板22の4つの側面は当
該透明ガラス基板22において有機薄膜EL素子3が設
けられている側の主表面に対してそれぞれ垂直である。
また、透明ガラス基板22において有機薄膜EL素子3
が設けられていない側の主表面は、当該透明ガラス基板
22における光出射部Aである側面22aから当該側面
22aに対向する側面に向けて基板の厚さが減少するよ
うに傾斜している。
【0086】有機薄膜EL素子3は透明ガラス基板22
の一主表面上に形成された透明性電極(陽極;ITO
膜)の上に正孔輸送層(TPD層)、有機発光層(DP
VBi層)、電子注入層(Alq3 層)および鏡面性電
極(陰極;Mg・Ag層)が順次積層されてなる積層体
を備えており、この積層体の外周には保護層(PCTF
E層)が設けられている。この有機薄膜EL素子3を構
成する層のうち、透明性電極が符号3aで、鏡面性電極
が符号3bで、保護層が符号3cでそれぞれ示されてい
る。
【0087】また、有機薄膜EL装置21は反射手段2
4を備えており、この反射手段24は透明ガラス基板2
2の側面22a(光出射部A)と有機薄膜EL素子3の
側面のうちで前記の光出射部A側に位置する側面3dと
を共に除いて、透明ガラス基板22と有機薄膜EL素子
3とを覆っている。反射手段24は、有機薄膜EL素子
3の主表面を覆う白色拡散板24aと、透明ガラス基板
22の4つの側面から前記の側面22a(光出射部A)
を除いた3つの側面をそれぞれ覆う3枚の白色拡散板2
4b(図中には1枚のみが示されている)と、透明ガラ
ス基板22において有機薄膜EL素子3を形成しなかっ
た側の主表面を覆う白色拡散板24cとからなり、各白
色拡散板24bは透明ガラス基板22の側面の他にこれ
に連なる有機薄膜EL素子3の側面も覆っている。これ
らの白色拡散板24a,24b,24cはエポキシ系接
着剤(図示せず)によりそれぞれの所定面に固着してい
ると共に互いに固着している。
【0088】そして、透明ガラス基板22の側面22a
(光出射部A)と有機薄膜EL素子3の側面3dとは、
クマリン153を1.3モル%分散させたポリメチルメ
タクリレートフィルム(厚さ0.1mm)からなる封止
層25(封止層b)により覆われている。なお、図3に
おいて図1と共通する部材については、図1と同じ符号
を付してある。
【0089】上述した有機薄膜EL装置21では、有機
薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方向に発せ
られた光(EL光)は鏡面性電極3bおよび反射手段2
4により反射して、最終的には主として光出射部Aから
封止層25を透過して装置の外部に出射される。このと
きの光の出射方向は主に光出射部Aの法線方向である。
なお、有機薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全
方向に発せられた光(EL光)の一部は、最終的に有機
薄膜EL素子3の側面3dから封止層25を透過して装
置の外部に出射される。
【0090】このようにして得られた有機薄膜EL装置
21を実施例1と同条件で駆動させたところ均一な緑色
光が得られ、その輝度を実施例1と同条件で測定したと
ころ130cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素
子3の非発光時に鏡面性電極3bを視認することはでき
なかった。
【0091】実施例5(装置I) まず、平板状の透明ガラス基板(厚さ1.1mm,厚さ
方向における波長470nmの光の透過率は95%)の
一主表面上にITO膜からなる25mm×10mm×1
00nmの透明性電極が設けられているもの(以下、支
持基板という)を用意した。この支持基板では、透明ガ
ラス基板の4つの側面のうちの3つは当該透明ガラス基
板の主表面に対して垂直であるが、残りの1つは主表面
に対して斜めになっており、斜めになっている側面と透
明性電極が設けられている主表面とのなす角度は60゜
である。この支持基板を実施例1と同条件で洗浄した
後、透明ガラス基板において透明性電極が設けられてい
ない側の主表面上にクマリン153を含有するポリメチ
ルメタクリレートからなる厚さ0.05mmの蛍光変換
層を形成した。この蛍光変換層の形成は、クマリン15
3を1.3モル%の濃度でポリメチルメタクリレートの
ジクロロメタン溶液に溶解させた液を透明ガラス基板の
所定面上に塗布した後、乾燥させることで行った。
【0092】次に、実施例1と同じ条件で有機薄膜EL
素子IIを形成した。そして、この有機薄膜EL素子II上
に実施例1と同様にして膜厚500nmのアルミニウム
膜を成膜した。このアルミニウム膜は反射手段(金属反
射鏡)として機能する。この後、実施例1と同様にして
反射手段を形成し、さらに実施例2と同様にして封止層
bを形成して、目的とする有機薄膜EL装置(装置I)
を得た。この有機薄膜EL装置の断面を図4に示す。
【0093】図4に示したように、この有機薄膜EL装
置31は透明ガラス基板32と、この透明ガラス基板3
2の一主表面上に形成された有機薄膜EL素子3(有機
薄膜EL素子II)とを有している。透明ガラス基板32
は平板状を呈し、4つの側面のうちの3つは主表面に対
して垂直であるが、残りの1つは主表面に対して斜めに
なっており、斜めになっている側面32a(光出射部
A)と有機薄膜EL素子3が設けられている側の主表面
とのなす角度θ3 は60゜である。また、透明ガラス基
板32において有機薄膜EL素子3が設けられていない
側の主表面には、クマリン153を含有するポリメチル
メタクリレートからなる厚さ0.05mmの蛍光変換層
33が設けられている。
【0094】有機薄膜EL素子3は透明ガラス基板32
の一主表面上に形成された透明性電極(陽極;ITO
膜)の上に正孔輸送層(TPD層)、有機発光層(DP
VBi層)、電子注入層(Alq3 層)および鏡面性電
極(陰極;Mg・Ag層)が順次積層されてなる積層体
を備えており、この積層体の外周には保護層(PCTF
E層)が設けられている。この有機薄膜EL素子3を構
成する層のうち、透明性電極が符号3aで、鏡面性電極
が符号3bで、保護層が符号3cでそれぞれ示されてい
る。
【0095】また、有機薄膜EL装置1は反射手段34
を備えており、この反射手段34は透明ガラス基板32
の側面32a(光出射部A)と有機薄膜EL素子3の側
面のうちで前記の光出射部A側に位置する側面3dとを
共に除いて、透明ガラス基板32と有機薄膜EL素子3
とを覆っている。反射手段34は、有機薄膜EL素子3
の主表面を覆う金属反射鏡(アルミニウム膜)34a
と、透明ガラス基板32の4つの側面から前記の側面3
2a(光出射部A)を除いた3つの側面をそれぞれ覆う
3枚の白色拡散板34b(図中には1枚のみが示されて
いる)と、透明ガラス基板32に設けられている蛍光変
換層33を覆う白色拡散板34cとからなり、各白色拡
散板34bは透明ガラス基板32の側面の他にこれに連
なる有機薄膜EL素子3の側面も覆っている。これらの
白色拡散板34b,34cはエポキシ系接着剤(図示せ
ず)によりそれぞれの所定面に固着していると共に互い
に固着している。
【0096】そして、透明ガラス基板32の側面32a
(光出射部A)と有機薄膜EL素子3の側面3dとは、
クマリン153を1.3モル%分散させたポリメチルメ
タクリレートフィルム(厚さ0.1mm)からなる封止
層35(封止層b)によって覆われている。なお、図4
において図1と共通する部材については、図1と同じ符
号を付してある。
【0097】上述した有機薄膜EL装置31では、有機
薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方向に発せ
られた光(EL光)は鏡面性電極3bおよび反射手段3
4により反射して、最終的には主として光出射部Aから
封止層35を透過して装置の外部に出射される。このと
きの光の出射方向は主に光出射部Aの法線方向である。
なお、有機薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全
方向に発せられた光(EL光)の一部は、最終的に有機
薄膜EL素子3の側面3dから封止層35を透過して装
置の外部に出射される。
【0098】このようにして得られた有機薄膜EL装置
11を実施例1と同条件で駆動させたところ均一な緑色
光が得られ、その輝度を実施例1と同条件で測定したと
ころ120cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素
子3の非発光時に鏡面性電極3bを視認することはでき
なかった。
【0099】実施例6(装置I) 実施例1と同様にして有機薄膜EL装置を得た後、封止
層の外側に片面が艶消し処理されているポリマーフィル
ム((株)きもと製のライトアップ100SH,厚さ方
向における波長470nmの光の透過率は90%)をエ
ポキシ系接着剤により固着させて、目的とする有機薄膜
EL装置(装置I)を得た。図5に示すように、この有
機薄膜EL装置41は封止層5の外側に光透過性の拡散
部42を有しており、この拡散部42はエポキシ系接着
剤(図示せず)により固着された前記の半透明樹脂フィ
ルムからなる。なお、図5において図1と共通する部材
については図1と同じ符号を付してある。
【0100】上述した有機薄膜EL装置41では、有機
薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方向に発せ
られた光(EL光)は鏡面性電極3bおよび反射手段4
により反射して、最終的には主として光出射部Aを透過
した後に拡散部42で拡散されて装置の外部に出射され
る。このようにして得られた有機薄膜EL装置41を実
施例1と同条件で駆動させたところ均一な青色光が得ら
れ、その輝度を実施例1と同条件で測定したところ17
0cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素子3の非
発光時に鏡面性電極3bを視認することはできなかっ
た。
【0101】実施例7(装置I) まず、透明ガラス基板において透明性電極が設けられて
いない側の主表面が平滑面となっている点と、透明ガラ
ス基板の光出射部Aに艶消し処理が施されている点とを
除いて実施例3で使用した支持基板と同じである支持基
板を用いて、実施例3と同様にして有機薄膜EL素子II
および反射手段を形成した。次に、有機薄膜EL素子に
おいて前記の光出射部A側に位置する側面を覆うように
して、エポキシ系接着剤からなる最大膜厚0.5μmの
封止層aを実施例1と同様にして形成した。この封止層
aを形成したことにより目的とする有機薄膜EL装置
(装置I)が得られた。
【0102】図6に示すように、この有機薄膜EL装置
51は透明ガラス基板52と、この透明ガラス基板52
の一主表面上に形成された有機薄膜EL素子3と、前記
の透明ガラス基板52および前記の有機薄膜EL素子3
それぞれの所定面を覆う反射手段14を有している。透
明ガラス基板52の4つの側面のうちの1つには艶消し
処理が施されており、この艶消し処理が施されている側
面52a(光出射部A)は光透過性の拡散部として機能
する。また、有機薄膜EL素子3の側面のうちで前記の
光出射部A側に位置する側面3dには透明なエポキシ系
接着剤からなる封止層53が設けられている。なお、図
6において図2と共通する部材については、図2と同じ
符号を付してある。
【0103】上述した有機薄膜EL装置51では、有機
薄膜EL素子3の有機発光層から実質的に全方向に発せ
られた光(EL光)は鏡面性電極3bおよび反射手段1
4により反射して、最終的には主として光出射部Aから
装置の外部に出射されるわけであるが、光出射部Aが光
透過性の拡散部を兼ねていることから、ここで拡散され
て出射される。
【0104】このようにして得られた有機薄膜EL装置
51を実施例1と同条件で駆動させたところ均一な青色
光が得られ、その輝度を実施例1と同条件で測定したと
ころ160cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素
子3の非発光時に鏡面性電極3bを視認することはでき
なかった。
【0105】実施例8(装置II) まず、平板状の透明ガラス基板(厚さ1.1mm,厚さ
方向における波長470nmの光の透過率は95%)を
用意した。この透明ガラス基板の4つの側面は当該透明
ガラス基板の主表面に対して垂直である。この透明ガラ
ス基板を実施例1と同条件で洗浄した後、その一主表面
上に真空蒸着法により金からなる25mm×10mm×
150nmの不透明電極を形成し、さらに前記の不透明
電極上に実施例1と同じ条件で正孔輸送層(TPD
層)、有機発光層(DPVBi層)、電子注入層(Al
q3 層)、鏡面性電極(陰極;Mg・Ag層)および保
護層(PCTFE層)を順次形成することにより有機薄
膜EL素子IIを形成した。なお、上記の不透明電極にお
ける光の透過率は0%である。
【0106】次に、反射手段として実施例1で使用した
ものと同じ材質の白色拡散板を用い、有機薄膜EL素子
IIの4つの側面のうちで目的とする有機薄膜EL装置に
おいて光取出し面としようとする1つの側面(光出射部
B)とこの光出射部Bに連なる透明ガラス基板の側面と
を共に除く全ての面を、前記の白色拡散板により覆っ
た。この後、前記の光出射部Bおよびこの光出射部Bに
連なる透明ガラス基板の側面を覆うようにして厚さ1.
1mmのスリガラス板を設けて、目的とする有機薄膜E
L装置(装置II)を得た。前記のスリガラス板の厚さ方
向における波長470nmの光の透過率は60%であ
り、このスリガラス板は光透過性の拡散部として機能す
る。この有機薄膜EL装置の断面を図7に示す。
【0107】図7に示したように、この有機薄膜EL装
置61は、透明ガラス基板62と、この透明ガラス基板
62の一主表面上に形成された有機薄膜EL素子63
(有機薄膜EL素子II)とを有している。透明ガラス基
板62は平板状を呈し、4つの側面はいずれも主表面に
対して垂直である。
【0108】有機薄膜EL素子63は透明ガラス基板6
2の一主表面上に形成された不透明電極(陽極;金層)
の上に正孔輸送層(TPD層)、有機発光層(DPVB
i層)、電子注入層(Alq3 層)および鏡面性電極
(陰極;Mg・Ag層)が順次積層されてなる積層体を
備えており、この積層体の外周には保護層(PCTFE
層)が設けられている。この有機薄膜EL素子63を構
成する層のうち、不透明電極が符号63aで、鏡面性電
極が符号63bで、保護層が符号63cでそれぞれ示さ
れている。
【0109】また、有機薄膜EL装置61は反射手段6
4を備えており、この反射手段64は有機薄膜EL素子
63の側面63a(光出射部B)とこの側面63aに連
なる透明ガラス基板62の側面62aとを共に除いて、
透明ガラス基板62と有機薄膜EL素子63と覆ってい
る。反射手段64は、透明ガラス基板62において有機
薄膜EL素子63が設けられていない側の主表面を覆う
白色拡散板64aと、透明ガラス基板62の4つの側面
から前記の側面62aを除いた3つの側面をそれぞれ覆
う3枚の白色拡散板64b(図中には1枚のみが示され
ている)と、有機薄膜EL素子63の主表面を覆う白色
拡散板64cとからなり、各白色拡散板64bは透明ガ
ラス基板62の側面の他にこれに連なる有機薄膜EL素
子63の側面も覆っている。これらの白色拡散板64
a,64b,64cはエポキシ系接着剤(図示せず)に
よりそれぞれの所定面に固着していると共に互いに固着
している。
【0110】そして、透明ガラス基板62の側面62a
と有機薄膜EL素子63の側面63d(光出射部B)と
は、スリガラス板からなる光透過性の拡散部65によっ
て覆われている。この拡散部65はエポキシ系接着剤
(図示せず)により透明ガラス基板62と有機薄膜EL
素子63に固着している。
【0111】上述した有機薄膜EL装置61では、有機
薄膜EL素子63の有機発光層から実質的に全方向に発
せられた光(EL光)は不透明電極63a、鏡面性電極
63bおよび反射手段64により反射して、最終的には
主として光出射部Bを透過した後に拡散部65によって
拡散されて装置の外部に出射される。
【0112】このようにして得られた有機薄膜EL装置
61を実施例1と同条件で駆動させたところ均一な青色
光が得られ、その輝度を実施例1と同条件で測定したと
ころ116cd/m2 であった。また、有機薄膜EL素
子63の非発光時に鏡面性電極63bを視認することは
できなかった。
【0113】実施例9(液晶表示装置用バックライト) 有機薄膜EL素子の主表面を覆う反射手段として実施例
1で用いたものと同じ材質の白色拡散板をエポキシ系接
着剤を用いて設け、かつ透明ガラス基板の一方の主表面
に蛍光変換膜を設けなかった以外は実施例5と同様にし
て、反射型液晶表示装置用のサイドライトとしての有機
薄膜EL装置(装置I)を計2台作製した。ただし、こ
のとき用いた支持基板は、透明ガラス基板の大きさが3
5mm×50mm×1.1mmで、ITO膜の大きさが
30mm×45mm×100nmのものである。
【0114】図8に示すように、上記2台の有機薄膜E
L装置71からなるサイドライトは、例えばその出射光
が反射型液晶表示装置用の液晶表示パネル72(図中、
仮想線で示す)の表て面を直接照らすようにして前記の
液晶表示パネル72の表て面の斜め前方に配置される。
なお、この有機薄膜EL装置71は有機薄膜EL素子の
主表面を覆う反射手段として白色拡散板を用い、かつ透
明ガラス基板の一方の主表面に蛍光変換膜を設けなかっ
た以外は実施例5と同様にして作製したものであるの
で、図8に示した有機薄膜EL装置71において図4に
示した実施例5の有機薄膜EL装置31と共通する部材
については、図4と同じ符号を付してあり、有機薄膜E
L素子の主表面を覆う白色拡散板は符号73で示してあ
る。
【0115】液晶表示パネル72として、2枚のガラス
基板によってTN型液晶を挟持した単純マトリックス駆
動方式の液晶表示パネル(厚さ5.0mm,対角2.5
インチ用)を用い、図8に示したようにその前方に上記
の有機薄膜EL装置71を配置して液晶表示パネル72
表面の輝度を測定したところ、印加電圧6V(直流)の
条件下で最高30cd/m2 であった。
【0116】実施例10(液晶表示装置用バックライ
ト) 先ず、実施例9と同様にして2台の有機薄膜EL装置
(装置I)を作製した。ただし、このとき用いた支持基
板は、透明ガラス基板の大きさが35mm×50mm×
1.1mmで、ITO膜の大きさが30mm×45mm
×100nmのものである。また、前記の透明ガラス基
板において有機薄膜EL素子が設けられていない側の主
表面を覆う反射手段としては、2枚の透明ガラス基板に
共通する1枚の白色拡散板(実施例1で用いたものと同
じ材質のもの。大きさは134mm×54mm×1.1
mm)を用いた。そして、各透明ガラス基板はそれぞれ
の光出射部Aが内側を向くようにして、前記の白色拡散
板における一主表面上の短手方向の一方の縁部上と他方
の縁部上に配置した。
【0117】また、50×50×1.1mmの透明アク
リル板の一主表面に梨地処理によって拡散層を形成し、
かつ、長手方向の側面をアルミニウム製の反射板で覆っ
たものを導光部として別途用意した。この導光部の短手
方向の側面は、目的とするバックライトにおいて上記有
機薄膜EL装置の光取出し面と密着し得るように、所定
の角度の傾斜面となっている。
【0118】次に、上記2台の有機薄膜EL装置に共通
する白色拡散板の上面(透明ガラス基板が設けられてい
る側の面)に上記の導光部を当該導光部に設けた拡散部
が前記の白色拡散板と当接するようにして配設して、目
的とするバックライトを得た。
【0119】図9に示すように、この液晶表示装置用バ
ックライト80は2台の有機薄膜EL装置81と、これ
らの装置の間に配設された導光部82とを有している。
2台の有機薄膜EL装置81のそれぞれは、透明ガラス
基板32において有機薄膜EL素子3が設けられていな
い側の主表面を覆う白色拡散板83を共有しており、各
透明ガラス基板32はそれぞれの光出射部A(符号32
aで示す)が内側を向くようにして、白色拡散板83に
おける一主表面上の短手方向の一方の縁部上と他方の縁
部上にそれぞれ配置されている。また、導光部82は、
透明アクリル板の一主表面に梨地処理によって拡散層
(梨地面)82aを形成し、かつ、長手方向の側面をア
ルミニウム製の反射板(図示せず)で覆ったものからな
る。この導光部82の短手方向の側面は、上記有機薄膜
EL装置81の光取出し面(封止層35の表面)と実質
的に密着している。
【0120】この液晶表示装置用バックライト80は、
図9に示したように、例えば透過型液晶表示装置用の液
晶表示パネル84(図中、仮想線で示す)の背面に近接
配置される。なお、上記の有機薄膜EL装置81は透明
ガラス基板において有機薄膜EL素子が設けられていな
い側の主表面を覆う反射手段を2台の装置で共有してい
る以外は実施例9と同様にして作製したものであるの
で、図9に示した有機薄膜EL装置81において図8に
示した有機薄膜EL装置71と共通する部材については
図8と同じ符号を付してある。
【0121】液晶表示パネル84として、2枚のガラス
基板によってSTN型液晶を挟持したアクティブマトリ
ックス駆動方式の液晶表示パネル(厚さ5mm,対角3
インチ用)を用い、図9に示したようにして上記の液晶
表示装置用バックライト80を配置して液晶表示パネル
84表面の輝度を測定したところ、印加電圧6V(直
流)の条件下で10cd/m2 であった。
【0122】実施例11(時計用照明装置) まず、外径32mm、内径28mmの環形の枠状を呈す
る透明ガラス基板(厚さ1.1mm,厚さ方向における
波長470nmの光の透過率は95%)の一主表面上に
当該主表面を覆う厚さ100nmのITO膜からなる透
明性電極が設けられているもの(以下、支持基板とい
う)を用意した。この支持基板では、透明ガラス基板の
2つの側面のうちの外側の側面は当該透明ガラス基板の
主表面に対して垂直であるが、内側の側面は主表面に対
して斜めになっており、内側の側面と透明性電極が設け
られている主表面とのなす角度は60゜である。
【0123】次に、支持基板として上記の支持基板を用
いた以外は実施例9と同様にして、時計用照明装置とし
ての有機薄膜EL装置(装置I)を作製した。このと
き、透明ガラス基板において有機薄膜EL素子が設けら
れていない側の主表面を覆う反射手段としては、直径3
4mm、厚さ0.6mmの円板形の白色拡散板(実施例
1で用いたものと同じ材質のもの)を用いた。この白色
拡散板の中央部には、時計の指針軸を通すための貫通孔
が設けられている。
【0124】図10(a),(b)に示すように、上記
の有機薄膜EL装置91からなる時計用照明装置は例え
ば透明文字盤92と組み合わされて使用される。このと
き、透明文字盤92はこれに設けられている文字もしく
はそれに代わるもの93が環形の枠状の透明ガラス基板
94の内側にくるようにして、前記の円板形の白色拡散
板95の表て面(透明ガラス基板94が設けられている
側の主表面)に固着される。なお、図10(a)は透明
文字盤と組み合わせた状態の有機薄膜EL装置を示す平
面図であり、同図中には短針96と長針97をそれぞれ
仮想線で示してある。また、図10(b)は透明文字盤
と組み合わせた状態の有機薄膜EL装置の断面の概略図
である。これらの図10(a),(b)に示した有機薄
膜EL装置91において図8に示した有機薄膜EL装置
71と共通する部材については、図8と同じ符号を付し
てある。
【0125】上記の有機薄膜EL装置91からなる時計
用照明装置の透明文字盤92表面での輝度を市販の輝度
計を用いて測定したところ、印加電圧6V(直流)の条
件下で4cd/m2 であった。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機薄膜
EL装置はこれを構成する有機薄膜EL素子の鏡面性電
極が素子の非発光時においても鏡面として視認されにく
い有機薄膜EL装置である。本発明の有機薄膜EL装置
は、例えば機器の表示面をその背面から照らす光源とし
て使用した場合でも、機器の表示面の美観の低下やデザ
イン性の低下を招いたり、非発光時において機器の表示
を見えにくくしたりすることが無い。したがって、本発
明によれば有機薄膜EL装置の用途を拡げることが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図2】実施例3で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図3】実施例4で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図4】実施例5で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図5】実施例6で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図6】実施例7で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図7】実施例8で作製した有機薄膜EL装置の断面を
示す概略図である。
【図8】本発明の有機薄膜EL装置からなる液晶表示装
置用バックライトの一例を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の有機薄膜EL装置からなる液晶表示装
置用バックライトの他の一例を概略的に示す断面図であ
る。
【図10】本発明の有機薄膜EL装置からなる時計用照
明装置の一例を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,71,81,91
有機薄膜EL装置(装置I) 2,12,22,32,52,62,94 透明ガラス
基板 3 有機薄膜EL素子(有機薄膜EL素子I) 3a 透明性電極(陽極) 3b 鏡面性電極(陰極) 4,14,24,34,64 反射手段 5,53 光透過性の封止層a 15,25,35 光透過性の封止層b 42,52,65 光透過性の拡散部 61 有機薄膜EL装置(装置II) 63 有機薄膜EL素子(有機薄膜EL素子II) 71 液晶表示装置用バックライト 72,84 液晶表示パネル 80 液晶表示装置用バックライト 82 導光部 91 時計用照明装置 92 透明文字盤

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、 この透明基板の一主表面上に形成された透明性電極の上
    に少なくとも有機発光層を介在させて鏡面性電極を積層
    した積層体を備えた有機薄膜EL素子と、 前記透明基板の側面の一部を除いて前記透明基板と前記
    有機薄膜EL素子を覆う反射手段とを有し、前記有機薄
    膜EL素子から発せられた光が前記透明基板の側面のう
    ちで前記反射手段によって覆われていない部分から外部
    に出射されるようになっていることを特徴とする有機E
    L装置。
  2. 【請求項2】 透明基板の側面のうちで反射手段によっ
    て覆われていない部分に光透過性の拡散部および/また
    は光透過性の封止層が設けられている、請求項1に記載
    の装置。
  3. 【請求項3】 透明基板の側面のうちで反射手段によっ
    て覆われていない部分が艶消し面であり、この艶消し面
    が光透過性の拡散部を兼ねている請求項2に記載の装
    置。
  4. 【請求項4】 封止層が透明樹脂からなる、請求項2ま
    たは請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 封止層が蛍光変換物質を含有する透明樹
    脂からなり、この封止層が蛍光変換層として機能する、
    請求項2または請求項3に記載の装置。
  6. 【請求項6】 基板と、 この基板の一主表面上に形成された有機薄膜EL素子で
    あって不透明電極と鏡面性電極との間に少なくとも有機
    発光層を介在させた積層体を備えた有機薄膜EL素子
    と、 前記不透明電極と前記鏡面性電極との間に介在する層の
    側面の一部を除いて前記有機薄膜EL素子を覆う反射手
    段とを有し、前記有機薄膜EL素子から発せられた光が
    前記有機薄膜EL素子の側面のうちで前記反射手段によ
    って覆われていない部分から外部に出射されるようにな
    っていることを特徴とする有機EL装置。
  7. 【請求項7】 液晶表示パネルの表て面の斜め前方に配
    置された請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の有
    機薄膜EL装置からなり、前記有機薄膜EL装置の出射
    光が前記液晶表示パネルの表て面を直接照らすことを特
    徴とする液晶表示装置用サイドクライト。
  8. 【請求項8】 導光部と、この導光部の一側面の外側ま
    たは互いに対向する1組の側面のそれぞれの外側に設け
    られた光源とを備えたエッジライト式の液晶表示装置用
    バックライトにおいて、 前記光源が請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の
    有機薄膜EL装置からなることを特徴とする液晶表示装
    置用バックライト。
  9. 【請求項9】 時計の文字盤の縁部上または外側に配置
    された請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の有機
    薄膜EL装置からなり、前記有機薄膜EL装置の出射光
    が文字盤の縁部または外側から前記文字盤を照らすこと
    を特徴とする時計用照明装置。
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