JP2005054087A - 導電性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

導電性ポリアミド樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
カーボンブラックを配合したポリアミド樹脂の導電性を飛躍的に高めた樹脂組成物に関して、導電性、流動性、機械的物性に優れた樹脂組成物を得ること。
【解決手段】
成分(A): 結晶性ポリアミド樹脂100重量部、
成分(B): 成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質0.05〜30重量部及び
成分(C): DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラック2〜30重量部
からなることを特徴とする導電性ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】
なし。

Description

本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関する。詳しくは本発明は導電性、機械的特性、外観に優れたポリアミド樹脂組成物に関するものである。
ポリアミド−6、ポリアミド−66に代表されるポリアミド樹脂は、その優れた機械的特性、耐薬品性、成形性、外観から、自動車部品、電気電子部品、建材、食品包装フィルム用途等を中心として広く使用されている。
また、本来絶縁性である、ポリアミド樹脂に導電性物質を配合すると優れた導電性を発揮するため、主に電気電子、自動車部品等で、静電塗装を施す製品、電磁波シールド性や帯電防止性が必要な製品等に使用されている。
ポリアミド樹脂に配合される導電性物質としてはイオン性界面活性剤、ポリエチレングリコール単位を有する高分子帯電防止剤の他、金属粉、金属繊維、炭素繊維、カーボンブラック等が知られているが、特に導電性カーボンブラックが最も広く使用されている。
導電性カーボンブラックが最も広く使用されている理由としては、その他の導電性改良物質に対して、経済性に優れていること、カーボンブラックの配合量によって導電性をある程度任意に調整できることが挙げられる。
しかしながら、導電性カーボンブラックは、ポリアミド樹脂の衝撃強度、引張靱性、外観、流動性等を大きく低下させることから、できるだけ少ないカーボンブラック配合量で優れた導電性を発揮させることが技術的課題となっている。
この課題を解決するために、導電性カーボンブラックに更に炭素繊維や金属粉、金属繊維等その他の各種導電性物質を併用する手法があるが、金属粉、金属繊維は比重が大きいことから、得られる樹脂組成物は必然的に重くなるという欠点があり、また炭素繊維は外観、耐衝撃性を大きく低下させる欠点があり、更に、これらの導電性改良材は何れも、カーボンブラックに比べ経済性に大きく劣る等、実際の使用には多くの制約があった。
その他の手法として、導電性カーボンブラック配合ポリアミドに、ポリアミドと相溶性(solubility)のない他の熱可塑性樹脂を配合することによって導電性を改良しようとする試みも報告されている。
例えば、特許文献1では、相溶性が無いだけでなく、相容性(compatibility)にも乏しい、ポリプロピレン樹脂等の他の熱可塑性樹脂を配合することによって、導電性を改良した組成物が、また特許文献2では、ポリアミド樹脂との相溶性はないが、相容性は有する変成オレフィン系エラストマーを配合した組成物が、また特許文献3では、やはりポリアミド樹脂との相溶性はないが、相容性は有する酸変成ポリフェンレンエーテル樹脂(以下PPE樹脂と略記する)を配合した組成物が開示されている。
確かに、ポリアミド樹脂に相溶性が無いこれらの樹脂を配合することで、連続相を形成するポリアミド樹脂の量が減り、ポリアミド樹脂連続相中のカーボンブラック濃度が高まるため、導電性を改良することができる。しかしながら、この方法で大きな導電性改良効果を得るためには、ポリアミド樹脂と相溶性の無いこれらの樹脂を大量に配合する必要があり、本来ポリアミド樹脂が有する優れた特徴を犠牲にすることが避けられなかった。
一方、本発明のポイントでもある相容性(compatibility)及び相溶性(solubility)について、補足する。
ある結晶性ポリアミド樹脂(aとする)に、(a)成分ではない何らかの成分(bとする)を加えた時に、(a)の単体での結晶化温度又はガラス転移温度等が、(a)に(b)を加えた物質の方が低くなった場合に場合には、(a)は(b)に対して相溶性(solubility)があると考えることができて、馴染みやすい物質であると言える。
一方、結晶化温度やガラス転移温度等が低下はしないが、ミクロに分散する相構造をとる様なケースはこの2つは相容性(compatibility)を有するが相溶性(solubility)は無いと考えることができる。
また何れのケースもとらない場合には両者は相容性すらないと考えることができる。
次に、結晶性ポリアミド樹脂に、そのポリアミド樹脂の結晶化温度を低下させる効果のある物質を配合した、組成物としては、これまでに結晶性ポリアミド樹脂に対して結晶化温度低下効果のあるニグロシン又は半芳香族ポリアミド樹脂を配合した組成物が知られている。
結晶性ポリアミド樹脂にこれらの物質を配合して得られる効果として、従来から広く知られているのは、ガラス繊維等の無機フィラーを配合したポリアミド樹脂の表面外観を著しく改良する効果に関するものである。また、ニグロシンは黒の染料なので、結晶性ポリアミド樹脂の黒着色剤としての効果も知られている。
一方で、耐候性は、カーボンブラックで、黒着色した強化ポリアミド樹脂よりも、ニグロシンで着色したポリアミド樹脂の方が耐候変色が大きくなるので、カーボンブラックとの併用配合する手法が取られる。
以下に、具体的に提案されている組成物について紹介する。
例えば、特許文献4ではポリアミド樹脂にニグロシン及びカーボンブラック及びアニリンブラックを配合した樹脂組成物が開示されている。ここではカーボンブラックを導電性改良剤としてでなく、黒着色することを目的に配合しており、またニグロシンも外観改良を目的に配合している等の開示はあるが、本発明が目的とする導電性改良効果を示唆する記載はない。
また、特許文献5では、脂肪族ポリアミド樹脂に、半芳香族ポリアミド樹脂及びカーボンブラック、ガラス繊維、銅系の熱安定剤等を配合した組成物について開示されているが、やはり、ここでも半芳香族ポリアミド樹脂が導電性を改良しうることを示唆する記載はない。
また、特許文献6は、半芳香族ポリアミド樹脂とカーボンブラックを配合した耐塩化カルシウム性、導電性、溶着強度に優れた樹脂組成物を開示してはいるが、半芳香族ポリアミド樹脂配合の目的は、耐塩化カルシウム性、溶着強度の改良であり、導電性はカーボンブラックの種類、量や炭素繊維との併用によってコントロールされており、半芳香族ポリアミド樹脂が有する導電性改良効果については、記載が無い。
以上の通り、ポリアミド樹脂に対して極めて相溶性の良い物質を配合すると、外観を中心とした各種の品質を改良できることが提案されているが、ポリアミド樹脂にカーボンブラックを配合した場合に、ポリアミド樹脂の結晶化温度を低下させる効果のある物質が導電性を飛躍的に高めることに関しては、これまで知られていなかった。
また、従来から提案されている、カーボンブラックを配合したポリアミド樹脂の導電性改良方法では導電性改良効果が小さく、その使用には多くの制限があった。
特開昭50−32240号公報 特開昭58−93756号公報 特開平02−201811号公報 特開平09−67516号公報 特開2002−294069号公報 特開2000−038505号公報
本発明は、カーボンブラックを配合したポリアミド樹脂の導電性を飛躍的に高めた樹脂組成物に関して、導電性、流動性、機械的物性に優れた樹脂組成物を得ることを目的に鋭意検討したものである。
その結果、驚くことにポリアミド樹脂の固化速度を遅延する物質を配合することで飛躍的に導電性が向上することを見出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明の要旨とするところは、
成分(A): 結晶性ポリアミド樹脂100重量部
成分(B): 成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質0.05〜30重量部
及び
成分(C): DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラック2〜30重量部
からなるポリアミド樹脂組成物に関する。
以下、本発明を詳細に説明する
成分(A): 結晶性ポリアミド樹脂
本発明で使用される結晶性ポリアミド樹脂は、後記所定の測定法によって明確な結晶化温度を有するポリアミド樹脂であれば特に制限はないが、成形性、靱性の観点から、通常脂肪族ポリアミド樹脂が選択される。そのような脂肪族ポリアミド樹脂は、重合可能なω−アミノ酸類若しくはそのラクタム類、好ましくは3員環以上のラクタム、又は脂肪族二塩基酸類と脂肪族ジアミン類等を原料として、これらの重合又は重縮合によって得られるポリアミド樹脂である。具体的に、原料のω−アミノ酸類としては、ε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。ラクタム類としては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドンが挙げられる。脂肪族二塩基酸類としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘキサデセン二酸、エイコサン二酸、エイコサジエン二酸、ジグリコール酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸等が挙げられる。また、本発明の効果を損ねない範囲で使用可能な原料として、テレフタル酸、イソフタル酸、キシリレンジカルボン酸等の芳香族二塩基酸が挙げられる。
また、原料の脂肪族ジアミン類としては、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン等が挙げられる。また、本発明の効果を損ね
ない範囲で使用可能な原料として、メタキシリレンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。
これらの結晶性ポリアミド樹脂の内、ε−カプロラクタムを主構成単位としたポリアミド樹脂、及び/又は、炭素数6の脂肪族ジアミン及び炭素数6の脂肪族ジカルボン酸からなるポリアミド樹脂が好ましく、具体的にはポリアミド−6、ポリアミド−66、又はポリアミド−6とポリアミド−66との共重合体が好ましい。特にポリアミド−6は耐衝撃性の点で好ましく、耐熱性が重要な場合にはポリアミド−66が好ましい。
本発明で使用される結晶性ポリアミド樹脂は、23℃、98%濃硫酸中で測定した相対粘度が2.0〜5.0であることが好ましい。2.0未満だと機械的強度が不足し、5.0を超えると成形性に劣るため、好ましくない。特に好ましいのは、相対粘度が2.2〜3.5のものである。
成分(B): 成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質
本発明で使用される成分(B)は、成分(A)である結晶性ポリアミド樹脂の結晶化温度を2℃以上低下させる物質であるが、その判定は、所定量の成分(B)を配合する前の成分(A)単体及び配合後の樹脂組成物について、それぞれ、下記の測定方法に従い結晶性ポリアミド樹脂の「結晶化温度」を測定して、両者の測定値を比較することによって行う。しかして、成分(A)単体の結晶化温度の値よりも、成分(A)と成分(B)を配合した樹脂組成物の結晶化温度の値が、2℃以上低いことが確認されれば、成分(B)の要件を充足していると判定される。
もちろん、配合の割合が異なれば、結晶化温度の値も異なるので、本発明においては、少なくとも成分(A)と成分(B)の配合割合の上下限において、ともに上記要件の充足を必要とする。
結晶性ポリアミド樹脂の結晶化温度の測定方法
結晶化温度はJIS−K7121に準じ、DSCを用いて測定する。
具体的には、40℃から300℃まで20℃/分の速度で昇温し、300℃で10分ホールド、次いで20℃/分の速度で降温して、40℃で10分ホールド、更に20℃/分の速度で再度昇温し、300℃で10分ホールドした後に、40℃まで20℃/分の速度で降温させる。このように、40℃から300℃まで2回昇降温操作を繰り返すが、2回目の降温時の結晶化ピークの頂点の温度の値を測定し、本発明における結晶化温度とする。
成分(B)として使用される、結晶性ポリアミド樹脂の結晶化温度を2℃以上低下させる物質の具体例としては、成分(A)と繰り返し単位の異なる他のポリアミド樹脂、ニグロシン、ノボラックフェノール樹脂、及び、ハロゲン化リチウムが確認されており、その他にも成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質があれば同様に使用することができる。
これらの物質は単独でも複数種用いてもよい。
成分(B)として使用される、「成分(A)と繰り返し単位の異なるポリアミド樹脂」とは、非晶性又は結晶性を問わず、成分(A)と異なる繰り返し単位を有する物であれば足りる。具体的には、前述の成分(A)の具体例で例示したポリアミド樹脂の中から、成分(A)と異なる任意のポリアミド樹脂を選択することができる。
中でも、成分(A)がポリアミド−6、ポリアミド−66等の脂肪族の結晶性ポリアミド樹脂である場合には、成分(B)に非晶性又は結晶性の半芳香族ポリアミド樹脂を用いると、導電性改良効果が大きく好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂としては、脂肪族二塩基酸類と芳香族ジアミン類、又は芳香族二塩基酸類と脂肪族ジアミン類を原料とし、これらの重縮合によって得られるポリアミド樹脂がある。原料の具体例には、脂肪族二塩基酸類としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘキサデセン二酸、エイコサン二酸、エイコサジエン二酸、ジグリコール酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。芳香族ジアミン類としては、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等が挙げられる。芳香族二塩基酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等が挙げられる。脂肪族ジアミン類としては、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス−(4,4’アミノシクロヘキシル)メタン等が挙げられる。
これらの半芳香族ポリアミド樹脂の内、とりわけテレフタル酸及び/又はイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンを主成分として合成されるポリアミド樹脂、即ちポリアミド−6T、ポリアミド−6I、又は共重合ポリアミド−6I/6Tや、メタキシリレンジアミン及び/又はパラキシリレンジアミンとアジピン酸を主成分として合成されるポリアミド樹脂が、導電性改良効果に併せて外観の改良効果も大きいことから好ましい。特に共重合ポリアミド−6I/6Tが好ましい。
本発明で使用される半芳香族ポリアミド樹脂の好ましい相対粘度は、JIS−K6810に従って、温度23℃、98%硫酸中、1wt%濃度で測定した相対粘度が1.5〜4.0、好ましくは1.8〜3.0の範囲のものである。相対粘度が1.5未満で材料強度が低く、相対粘度が4.0を超えると流動性が悪化するので好ましくない。
本発明で使用される半芳香族ポリアミド樹脂の配合量は成分(A)100重量部に対して、1〜30重量部であり、好ましくは2〜20重量部であり、より好ましくは3〜10重量部である。これより配合量が少なすぎると導電性の改良効果が小さく、多すぎると耐熱剛性の低下や、成形時の離型性が悪化する等好ましくない。
成分(B)として使用される「ニグロシン」とは、COLOR INDEXにC.I.SOLVENT BLACK5及びC.I.SOLVENT BLACK7として記載されているような、トリフェナジンオキサジン、フェナジンアジン系化合物等の黒色アジン系縮合混合物である。
市販されているニグロシンの例としては、オリエント化学工業社製のヌビアンブラックEP−3、ヌビアンブラックPA−9800、ヌビアンブラックPA0800等が挙げられる。これらの中でも、とりわけヌビアンブラックEP−3が導電性改良効果が大きく好ましい。
本発明で使用されるニグロシンの配合量は、成分(A)100重量部に対して、0.05〜30重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.1〜2重量部である。配合量が少なすぎると導電性改良効果が小さく、多すぎると熱安定性の悪化、耐熱剛性の低下、流動性の低下、離型性の低下等があり好ましくない。
成分(B)として使用される「ノボラックフェノール樹脂」とは、酸を触媒とし、過剰のフェノールとホルムアルデヒドとを反応させた熱可塑性の樹脂で、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を配合していない樹脂である。ノボラックフェノール樹脂は、導電性改良効果が大きく好ましいが、効果を損なわない範囲で、フェノールの一部を各種クレゾール、キシレノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール等の他のフェノール類に置き換えることもできる。
本発明で使用されるノボラックフェノール樹脂の配合量としては、成分(A)100重量部に対して、0.05〜30重量部であり、好ましくは1〜20重量部であり、より好ましくは2〜10重量部である。
配合量が少なすぎると導電性改良効果が小さくなり、多すぎると耐熱剛性の低下、衝撃強度の低下、引張靱性の低下、離型性の低下等があり好ましくない。
成分(B)として使用される「ハロゲン化リチウム」としては、ヨウ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム等があり、塩化リチウムが好適である。
塩化リチウムは、LiClの化学式で表される物質であり、白色のイオン結晶性粉末である。融点は606℃で、密度は2.07、炭酸リチウムに塩酸を加えて調整する。1,2,3及び5水和物があり、198℃以上で加熱脱水して無水物を得ることができる。本発明では、塩化リチウムの無水物、水和物の何れを用いることもできるが、無水物の方がシルバー等の外観不良を起こし難いので、好ましい。
本発明で使用される塩化リチウムの配合量としては、0.05〜30重量部であり、好ましくは0.05〜10重量部であり、より好ましくは0.1〜3重量部である。
これより少ないと導電性改良効果が小さく効果が、多すぎると耐熱剛性が低下する、離型性が低下する、外観不良が生じやすくなる等好ましくない。
成分(C): DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラック
本発明で成分(C)として使用される、DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンガスを熱分解して得られるアセチレンブラック、ファーネス式不完全燃焼に依って製造されるケッチェンブラックを挙げることができる。特にケッチェンブラックが導電性に優れることから好ましく使用することができる。
なお、本発明における「DBP吸油率」とは、ASTM−D2414に準拠して測定されるジブチルフタレート吸油率を示す。この吸油率が高いカーボンブラックほど高い導電性を発揮する。
DBP吸油率の他、窒素ガス吸着法により測定されるBET比表面積も、カーボンブラックの導電性の良否を決める指標の1つであり、BET比表面積が高いカーボンブラックほど導電性に優れるので好ましい。
本発明で成分(C)として好ましいのは、DBP吸油率が150ml/100gを超えしかも、BET比表面積が100m/gを超えるカーボンブラックである。特に好ましくは、DBP吸油率が400ml/100gを超えしかも、比表面積が1000m/gを超えるケッチェンブラックである。
本発明で使用される成分(C)の配合量は、成分(A)100重量部に対して2〜30重量部であり、好ましくは、3〜20重量部であり、より好ましくは、4〜10重量部である。
導電性カーボンブラックの配合量が多すぎると外観、流動性、耐衝撃性等が悪化して好ましくなく、少なすぎると導電性の改良効果が小さく好ましくない。
本発明に係わる導電性ポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的、効果を損なわない範囲で、他の各種添加剤や熱可塑性樹脂を配合することができる。
例えば、酸化鉄、酸化チタン、ペリノン系染料等の着色剤、ホスファイト、ヒンダートフェノール、銅化合物等の熱安定剤、ガラス繊維、タルク、マイカ、カオリン、ワラストナイト、チタン酸化リウム、各種層状ケイ酸塩等の強化剤、炭素繊維、金属繊維、金属粉等の導電性改良材、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド等の離型剤、エポキシ化合物、エチレンビニルアルコール等の塗装性改良剤、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ホスファゼン、赤リン、Br化ポリスチレン等の難燃剤、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛等の難燃助剤、不飽和ジカルボン酸変成のEBR(エチレン・ブテン共重合体)、不飽和ジカルボン酸変成のEPR(エチレン・プロピレン共重合体)、不飽和ジカルボン酸変成のSEBS(スチレン・エチレンブテン・スチレン共重合体)、不飽和ジカルボン酸変成のSEPS(スチレン・エチレンプロピレン・スチレン共重合体)、不飽和ジカルボン酸変成のABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)等の耐衝撃性改良剤や不飽和ジカルボン酸変成のPP(ポリプロピレン)、不飽和ジカルボン酸変成のPPE(ポリフェニレンエーテル)、不飽和ジカルボン酸で変成又は/共重合したPS(ポリスチレン)、アミノ、カルボキシル基等の官能基を付与したAS(アクリロニトリル・スチレンの共重合体)等の他の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
特に、無機フィラーとしてタルク及び/又はワラストナイト、耐衝撃性改良材としてエチレン・ブテン−1共重合体等を併用配合した組成物は、剛性、寸法安定性、耐衝撃性、導電性、流動性のバランスに優れた樹脂組成物として好ましく使用することができる。
本発明における樹脂組成物の配合は、樹脂の製造から成形までの任意の段階で実施される。好ましくは、押出機によって成分(A)+(B)+(C)を同時に溶融混練するか、成分(A)(B)を溶融混練した後に、成分(C)を加えて溶融混練する製法である。
また、成分(A)、(B)、(C)以外に、耐衝撃性改良材等の他の熱可塑性樹脂及び無機フィラーを配合するときには、最初に成分(A)と(B)と他の熱可塑性樹脂を溶融混練し、次いで成分(C)及び無機フィラーを加えて溶融混練することが好ましい。
この方法により、成分(C)が他の熱可塑性樹脂に分散すること無く、成分(A)及び/又は成分(B)中に分散させることができるため、導電性、機械的特性に優れた樹脂組成物を得ることができて、好ましい。
通常は、上記の配合組成物から一旦ペレットが製造され、このペレットを圧縮成形、射出成形、押出成形等により任意の形状に成形して、所望の樹脂製品として使用される。
本発明の樹脂組成物は、例えば、ガソリンキャップ、エンジンカバー、自動車の外板、パソコン、携帯電話等の電気電子部品の筐体等、自動車、電気電子部品を中心に、各種工業用途、雑貨用途等好適に使用できる。
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、導電性、流動性や衝撃強度、剛性等の機械的強度に優れており、電気・電子、自動車部品等の筐体、構造部材、外装部材、コネクター等に好適であり、その産業上の利用価値は極めて高い。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお、実施例、比較例において配合量は重量部を意味する。
(1)配合例における各成分の詳細は以下の通りである。
成分(A): 結晶性ポリアミド樹脂
(A−1):ポリアミド−6: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名ノバミッド1010J、温度23℃、98%硫酸中、1wt%濃度で測定した相対粘度2.5、融点223℃
(A−2):ポリアミド−66: デュポン社製、商品名ザイテルFE3218、温度23℃、98%硫酸中、1wt%濃度で測定した相対粘度2.8、融点263℃
成分(B): 成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質
(B−1):ノボラックフェノール樹脂: 住友デュレズ社製、商品名スミライトレジンPR53195、軟化温度110℃、数平均分子量830、遊離フェノール量<1%
(B−2):ニグロシン: オリエント化学社製、商品名ヌビアンブラックEP−3、融点>300℃
(B−3):塩化リチウム: メルク社製、商品名塩化リチウム。純度>99%
(B−4):共重合ポリアミド−6I/6T(半芳香族、非晶性ポリアミド樹脂): 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名ノバミッドX21F07、温度23℃、98%硫酸中、1wt%濃度で測定した相対粘度2.1、融点無し
(B−5):メタキシリレンジアミンとアジピン酸を重縮合したMXD6(半芳香族、結晶性ポリアミド): 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名レニー6002、融点242℃、温度23℃、98%硫酸中、1wt%濃度で測定した相対粘度2.14

(B−6):ポリアミド−6: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名ノバミッド1007J、温度23℃、98%硫酸中、1wt%濃度で測定した相対粘度2.2

成分(C): DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラック
(C−1)ケッチェンブラック: ライオン社製、商品名ケッチェン600JD、DBP吸油率495ml/100g、比表面積1270m/g
(D)その他の成分
(D−1)タルク(ケイ酸マグネシウム): 林化成社製、商品名HST0.5、平均粒子系2.75μm
(D−2)無水マレイン酸変成エチレン・ブテン共重合体: 三菱化学社製、商品名AP730T、密度=0.89 MFI=2g/10分(ASTM1238−190℃で測定)、表面硬度83(JIS−K6301−A)
(D−3)ビス(2,6−ジ−tブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト: 旭電化社製、商品名PEP36、融点234〜240℃。ポリアミド樹脂の熱安定剤としての機能、及び耐熱剛性向上機能を有する。
(D−4)無水マレイン酸変成のPPE樹脂: 三菱ガス化学社製、固有粘度0.46(30℃クロロホルム中で測定)のPPE樹脂100重量%に対して無水マレイン酸を1%溶融混練したPPE樹脂。
成分(B)による成分(A)の結晶化温度の低下効果に関しては、参考例として、各種配合の結晶化温度測定結果を表1に示す。
なお、測定に用いた試料の作成方法、測定条件は以下の通りである。
1)結晶化温度測定試料の作成方法
後記表1に示す組成になるように、計量し、タンブラーミキサーで混合した後に、日本製鋼所社製2軸押出機TEX−30XCT(口径30mmφ)を使用し、下記の条件にて溶融混練してペレットを作成し、そのペレットを120℃で5時間乾燥した後に、結晶化温度測定試料とした。
・シリンダー設定温度=融点+20℃
(成分(A)がポリアミド−6のときは242℃、
ポリアミド−66又はポリアミド−66リッチのときは283℃とした)
・スクリュー回転数=200rpm
・吐出量=15kg/h
2)結晶化温度測定方法
結晶化温度はJIS−K7121に準じ、パーキンエルマー社製DSC[PYRIS−DIAMOND]を用いて測定した。
試料は8mgを精秤し、40℃から300℃まで20℃/分の速度で昇温し、300℃で10分ホールド、次いで20℃/分の速度で降温して、40℃で10分ホールド、更に20℃/分の速度で再度昇温し、300℃で10分ホールドした後に、40℃まで20℃/分の速度で降温させる。
このように、40℃から300℃まで2回昇降温操作を繰り返すが、2回目の降温時の結晶化ピークの頂点の温度の値を測定し、結晶化温度とした。
Figure 2005054087
参考例の結晶化温度測定結果
表1に示す通り、各種の成分(B)の配合により成分(A)単独配合より結晶化温度が低下していることが分かる。一方、成分(D−2)(D−4)では結晶化温度は変わらないことが分かる。
次に本発明に関する実施例、比較例における樹脂組成物の製造方法について説明する。
3)実施例1−10、比較例1−6
成分(A)、(B)、(C)及びその他の成分(D)を、表2、表3に示す割合で配合、タンブラーミキサーにて混合し、日本製鋼所社製の二軸押出機TEX−30XCTに供給し、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量15kg/hにて溶融混練して、各組成物のペレットを得た。得られたペレットは、120℃で8時間熱風乾燥して成形材料とした。
なお、配合の手順として、成分(A)、(B)、(C)のみかならなる組成物である、実施例1−5,9−10、比較例1及び6では、全成分を一括で配合し溶融混練した。
一方、実施例6−7及び比較例2−4では、成分(A),(B),(C)を溶融混練した後に、成分(D−1)、(D−2)、(D−4)を配合し、再度溶融混練した。
成分(D−1)と(D−2)と(D−3)を同時に配合する組成物である、実施例8及び比較例5では、成分(A)(B)(C)と(D−3)を同時に配合、溶融混練した後に(D−1)を配合し、再度溶融混練、次いで更に(D−2)を配合し、再々度、溶融混練し、各組成物のペレットを得た。
4)物性試験片の作成方法
日本製鋼所社製のJ75ED射出成形機を用いて、各種物性試験片金型を射出成形し各種試験片を作成した。
成形条件は、シリンダー温度は280℃、金型温度は80℃、射出時間15秒、冷却時間30秒の条件にて行った。
5)引張物性
ASTM−D638に準じて引っ張り試験を行った
6)曲げ物性
ASTM−D790に準じて曲げ試験を行った。
なお、曲げ変位量は破壊までの変位量を記載した。
曲げ弾性率が大きいほど、剛性に優れ、曲げ変位量が大きいほど靱性に優れることを示す。
7)衝撃特性
ASTM−D256に準じてIZOD衝撃試験を行った。
数値が大きいほど耐衝撃性に優れることを示す。
8)流動性
100mm×100mm×3mm厚みの試験片を射出成形したときに、金型をフル充填するのに要した射出圧力(必要充填圧力)にて評価した。
射出圧力以外は、材料によって変えず、同一条件にて行った。
成形機=日本製鋼所社製「J75ED」
シリンダー温度=280℃、金型温度=80℃、射出速度=99%、射出時間=10秒、冷却時間=15秒
必要充填圧力の値が小さいほど流動性に優れることを示す。
9)導電性
体積抵抗率の測定により評価した。
試料は、前述の4)の引張試験片の両端を剪定ばさみで切り落とし、長さ5cm、幅1.27cm、厚み0.32cmの短冊状にする。次いで、切り落とした両端面に銀ペーストを塗布し、23℃で30分風乾させた後にテスターにて抵抗値を測定し、以下の算出式で体積抵抗率を求めた。
体積抵抗率{Ωcm}=(測定された抵抗値{Ω})×(試験の断面積=1.27×3.2{cm})/(試験片の長さ=5{cm})
この数値が低いほど導電性に優れることを示す。
Figure 2005054087
Figure 2005054087
実施例、比較例の各種物性評価結果
表2,3に示す、配合組成及び物性評価結果について、説明を補足する。
(1)比較例1と、比較例1の組成物に成分(B)を配合しただけの実施例1,2,3,4,5とを比較すると、実施例1,2,3,4,5は導電性以外の品質を損なうことなく、導電性が著しく高められていることが分かる。
(2)比較例1と、比較例1の組成物に成分(D−4)を配合しただけの比較例2を比較すると、成分(A−1)と相溶性の無い成分(D−4)を配合しただけでは、導電性の改良効果は小さいことが分かる。
(3)比較例3と、比較例3の組成物に成分(B)を配合しただけの実施例6を比較すると、実施例6は導電性以外の品質を損なうことなく、導電性が著しく高められていることが分かる。
また実施例1に対して、成分(D−1)を配合した実施例6は流動性、靱性は低下するが剛性を著しく向上させる効果があることが分かる
(4)比較例4と、比較例4の組成物に成分(B)を配合しただけの実施例7を比較すると、実施例7は導電性以外の品質を損なうことなく、導電性が著しく高められていることが分かる。
また実施例1に対して、成分(D−2)を配合した実施例7は流動性、剛性は低下するが靱性を著しく向上させる効果があることが分かる。
(5)比較例5と、比較例5の組成物成分に(B)を配合しただけの実施例8を比較すると、実施例8は導電性以外の品質を損なうことなく、著しく導電性が高められていることが分かる。
また、実施例1に対して、成分(D−1)、(D−2)、(D−3)を配合することで剛性と靱性のバランスが良くなっていることが分かる。
(6)比較例6と、比較例6の組成物に成分(B)を配合しただけの実施例9及び10を比較すると、実施例9,10は導電性以外の品質を損なうことなく、著しく導電性が高められていることが分かる。

Claims (11)

  1. 成分(A): 結晶性ポリアミド樹脂100重量部、
    成分(B): 成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質0.05〜30重量部及び
    成分(C): DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラック2〜30重量部
    からなることを特徴とする導電性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 成分(A)が、ε−カプロラクタムを主構成単位としたポリアミド、及び/又は、炭素数6の脂肪族ジアミン及び炭素数6の脂肪族ジカルボン酸からなるポリアミドであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  3. 成分(A)が、ポリアミド−6、ポリアミド−66又はポリアミド−6とポリアミド−66の共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  4. 成分(B)が、成分(A)と繰り返し単位の異なるポリアミド樹脂、ニグロシン、ノボラックフェノール樹脂及びハロゲン化リチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  5. 成分(B)が、半芳香族ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  6. 成分(B)が、テレフタル酸及びイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる半芳香族ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  7. 成分(B)が、ニグロシンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  8. 成分(C)が、ケッチェンブラックであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  9. 成分(A)が、ポリアミド−6であり、成分(B)が、テレフタル酸及びイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる半芳香族ポリアミド樹脂であり、成分(C)が、ケッチェンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  10. 成分(A)が、ポリアミド−6であり、成分(B)が、ニグロシンであり、成分(C)が、ケッチェンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  11. 成形品の体積抵抗率が、1×10Ωcm未満であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
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