JP2005042107A - 樹脂組成物、錠剤、成形品およびシャーシまたは筐体 - Google Patents

樹脂組成物、錠剤、成形品およびシャーシまたは筐体 Download PDF

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Abstract

【課題】高寸法安定性、セルフタッピング性に優れ、高熱伝導性フィラーを用いることで放熱性も優れた樹脂組成物、錠剤および成形品ならびにシャーシまたは筐体を得る。
【解決手段】(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂85〜99.5重量%と(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体15〜0.5重量%の合計100重量部に対して、(C)フィラーを5〜600重量部含有してなる樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高寸法安定性、セルフタッピング性に優れた樹脂組成物、錠剤およびそれから得られる成形品ならびにシャーシ、筐体に関するものである。
ポリアリーレンサルファイド樹脂は、機械的特性、耐熱性、耐薬品性および薄肉流動性をバランスよく備えているため、軽量化の要求とともにこれらを用いた自動車部品、家電部品、携帯機器部品、事務機部品への展開が検討されてきているが、これまで樹脂化が困難とされていた分野への用途開拓も盛んに試みられ、樹脂に対する要求性能は、益々多様化すると共に厳しくなる傾向にある。近年、特に目立つのが、従来は板金、アルミダイキャストが用いられていた電子機器あるいは事務機のシャーシ部材、FDD(フロッピィーディスクドライブ)、HDD(ハードディスクドライブ)、CD−ROM/R/RW/RAM、DVD−ROM/R/RW/RAMのシャーシ及びCD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)等を情報媒体として用いるゲーム機、音楽プレイヤー、AV機器等のシャーシ、ポンプのケーシング等の部品の樹脂化が検討されている。
ところが、製品の小型化・高性能化に伴い、成形品の薄肉化が要求されるものの、流動性不足による成形品の未充填、成形時の残留応力あるいは、高温環境下での使用によるソリ変形による問題、記録メディアの高容量化に伴ないレーザーの出力が高くなることにより生じる発熱等に起因してレーザーの寿命が短くなる問題等の解決が課題となってきている。また、金属代替によってねじによる部品取り付け時のセルフタッピング強度等が要求されている。
一般的にフッ素樹脂の添加により自己潤滑性が向上し、成形時の金型からの離型性や摩擦摩耗特性が改良されることが知られている。例えば、特許文献1には、ポリフェニレンスルフィドに特定の粒径のフッ素樹脂、ポリオレフィンを添加し、撥水性、耐熱性、成形性のバランスが改良されることが開示されており、特許文献2には、ポリフェニレンスルフィドに特定の分子量、圧縮比を持つ未焼成のフッ素樹脂を添加することで靭性と摺動性を改良する手法について開示されている。
しかし、いずれの場合もポリフェニレンスルフィドや液晶性樹脂とフッ素樹脂との界面の接着性が改良されていないためと推察されるが、セルフタップ強度を改良するまでには至っていないのが現状である。
また、特許文献3には、熱可塑性樹脂、液晶性ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体およびフィラーを配合することにより、セルフタッピング性を改良する方法について記載されているが、本文献記載の発明において実際に製造された組成物は、熱可塑性樹脂としてポリカーボネートや、ポリフェニレンエーテルあるいはナイロン6を用いているため、セルフタッピング性はある程度向上するものの、ネジ穴部の寸法変化が大きく、ねじ込みトルク(ネジを完全に締め付けるトルクの最小値)とネジバカトルク(成形品内部が破損し、空転するトルクの最小値)の差が小さく、組み付け時に不良が生じる可能性があり、より実用性に優れる材料が求められている。
特許文献4〜6にはポリフェニレンスルフィドに銅塩を配合することにより、耐候性および溶着部のウエルド強度向上効果(特許文献4)、抗菌効果(特許文献5)、寸法安定性および低バリ効果(特許文献5)が得られることが記載されているが、単に銅塩を配合するのみでは、セルフタッピング性と放熱性は向上しない。
特開平10−17771号公報(第2〜3頁、実施例) 特開平7−70436号公報(第2頁、実施例) 特開2003−113314号公報(第2頁、実施例) 特開昭62−54757号公報(第3〜4頁、実施例) 特開平5−25390号公報(第2頁、実際例) 特開2003−327828号公報(第2頁、実施例)
本発明は、上述した従来の問題点を解消し、製品設計自由度を低下させることなく、高寸法安定性、セルフタッピング性に優れる樹脂組成物および成形品ならびにシャーシまたは筐体を提供することを課題とする。
また、後述する好ましい態様とすることにより、さらに放熱性にも優れる樹脂組成物および成形品ならびにシャーシまたは筐体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、
(1)(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂85〜99.5重量%と(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体15〜0.5重量%の合計100重量部に対して、(C)フィラーを5〜600重量部含有してなる樹脂組成物、
(2)ポリアリーレンサルファイド樹脂が、ポリスチレン換算の重量平均分子量50000以下のものである上記(1)記載の樹脂組成物。
(3)さらに(D)エラストマーを(A)、(B)の合計100重量部に対し、0.5〜30重量部含有してなる上記(1)または(2)記載の樹脂組成物、
(4)さらに(E)銅塩またはこれと(F)カリウム塩を、(A)および(B)の合計100重量部に対する(E)および(F)の合計量で1〜15重量部含有してなる上記(1)〜(3)いずれか記載の樹脂組成物。
(5)(C)フィラーが高熱伝導性フィラーであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載の樹脂組成物、
(6)(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂85〜99.5重量%と(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体15〜0.5重量%の合計100重量部に対して、(C)フィラーが5〜600重量部、(D)エラストマーが0〜30重量部、(E)銅塩またはこれと(F)カリウム塩の合計が0〜15重量部となるように下記(イ)〜(ト)から選択した原料を圧縮成形してなる錠剤、
(イ)粉体状の(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂
(ロ)(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体
(ハ)(C)フィラー
(ニ)粉末状の(D)エラストマー
(ホ)(E)銅塩
(ヘ)(F)カリウム塩
(ト)(A)〜(F)成分から選択される2種以上であって、(A)、(B)および(D)成分から選択される一種以上を必須とする成分を溶融混練してなる組成物の粉体
(7)上記(1)〜(5)いずれか記載の樹脂組成物または上記(6)記載の錠剤を溶融成形してなり、かつ、ネジ挿入部分を有することを特徴とする成形品、
(8)上記(7)に記載の成形品を用いて構成されていることを特徴とするシャーシまたは筐体である。
本発明により、従来得られなかった高寸法安定性とセルフタッピング性が均衡して優れた樹脂組成物が得られる。また、フィラーとして高熱伝導性フィラーを用いることで放熱性も優れた樹脂組成物が得られる。さらに、銅塩または銅塩とカリウム塩を配合することにより、配合しない場合に比較して、寸法安定性、セルフタッピング性を改良することができ、さらにフィラーの充填量が多い場合には放熱性をより顕著に改良することができる。したがって、これらの利点を活かして、電気・電子関連機器、精密機械関連機器、事務用機器、自動車・車両関連部品、建材、包装材、家具、日用雑貨などの各種用途をはじめとするネジ挿入部を有する成形品、とりわけシャーシまたは筐体として極めて実用的に用いることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
本発明において(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂について説明する。
また、ポリアリーレンサルファイド樹脂の代表例としては、ポリフェニレンサルファイド(以下、PPSと略す場合もある)、ポリフェニレンサルファイドスルホン、ポリフェニレンサルファイドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げられ、中でもポリフェニレンサルファイドが特に好ましく使用される。かかるポリフェニレンサルファイドは、下記構造式で示される繰り返し単位を有するものであり、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%以上の場合には、耐熱性が優れる点で好ましい。
Figure 2005042107
また、かかるポリフェニレンサルファイド樹脂は、その繰り返し単位の30モル%以下を、下記の構造式を有する繰り返し単位などで構成することが可能であり、ランダム共重合体、ブロック共重合体であってもよく、それらの混合物であってもよい。
Figure 2005042107
かかるポリアリーレンサルファイド樹脂は、通常公知の方法、つまり特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによって製造することができる。
本発明においては、上記のようにして得られたポリアリーレンサルファイド樹脂を、空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化などの種々の処理を施した上で使用することも、もちろん可能である。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を加熱により架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する分子量のポリアリーレンサルファイド樹脂が得られるまで加熱を行う方法を例示することができる。この場合の加熱処理温度としては、好ましくは150〜280℃、より好ましくは200〜270℃の範囲が選択して使用され、処理時間としては、好ましくは0.5〜100時間、より好ましくは2〜50時間の範囲が選択されるが、この両者をコントロールすることによって、目標とする粘度レベルを得ることができる。かかる加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧(好ましくは7,000Nm−2以下)下で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜270℃、加熱時間0.5〜100時間、好ましくは2〜50時間の条件で加熱処理する方法を例示することができる。かかる加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を有機溶媒で洗浄する場合に、洗浄に用いる有機溶媒としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限なく使用することができる。例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが使用される。これらの有機溶媒のなかでも、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどが好ましく使用される。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
かかる有機溶媒による洗浄の具体的方法としては、有機溶媒中にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレンサルファイド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリアリーレンサルファイド樹脂は、残留している有機溶媒を除去するため、水で数回洗浄することが好ましい。上記水洗浄の温度は50〜90℃であることが好ましく、60〜80℃であることが好ましい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を熱水で処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、熱水洗浄によるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所定量のポリアリーレンサルファイド樹脂を投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。ポリアリーレンサルファイド樹脂と水との割合は、水が多い方がよく、好ましくは水1リットルに対し、ポリアリーレンサルファイド樹脂200g以下の浴比で使用される。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を酸処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、酸または酸の水溶液にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、および硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などが用いられる。これらの酸のなかでも、特に酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたポリアリーレンサルファイド樹脂は、残留している酸または塩などを除去するため、水で数回洗浄することが好ましい。上記水洗浄の温度は50〜90℃であることが好ましく、60〜80℃であることが好ましい。また、洗浄に用いる水は、酸処理によるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で、蒸留水または脱イオン水であることが好ましい。
本発明で用いられるポリアリーレンサルファイド樹脂の分子量は、また、フィラー高充填化を可能とするためにポリスチレン換算における重量平均分子量が50000以下であることが好ましく、40000以下がより好ましく、25000以下であることが特に好ましい。重量平均分子量の下限については特に制限はないが、滞留安定性等を考慮した場合、1500以上であることが好ましい。また重量平均分子量の異なる2種以上のポリアリーレンサルファイド樹脂を併用して用いてもよい。一般に重量平均分子量が低くなると、樹脂自体の強度が下がる傾向にあるため、ネジ止め等を施す成形品に用いる場合、比較的分子量を高めに設定した樹脂を用いるのが通常であるが、そのままで成形に供すると成形時の残留歪みの原因になり、目的の組成物が得られない。しかしながら、本発明においてはポリアリーレンサルファイド樹脂を(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体やフィラーとともに用いることにより、成形時の残留歪みが抑制されるのであるが、特に上記のように比較的低い重量平均分子量を有するポリアリーレンサルファイド樹脂を(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体やフィラーとともに用いることにより、(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体添加成形時の残留歪みによるタップ穴の割れや、歪みによるセルフタップ強度低下がより一層抑制され、優れた樹脂組成物を得ることができる。
なお、ポリアリーレンサルファイド樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は、1−クロロナフタレン(1−CN)5gにポリアリーレンサルファイド樹脂5mgを溶解し、超高温GPC装置を用いて測定することができる。
本発明に用いる(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体は、ポリテトラフルオロエチレン粒子と有機系重合体とからなるものであり、好ましくは、粒子径10μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子と有機系重合体とからなる粉体であることが好ましい。粉体中でポリテトラフルオロエチレンが粒子径が10μm以上の凝集体となっていないことがさらに好ましい。さらに、熱可塑性樹脂に配合した際の分散性の観点から、粒子径0.05〜1.0μmのポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液と有機系重合体粒子水性分散液とを混合した分散液中で、凝固またはスプレードライにより、粉体化して得られるものを用いるのがより好ましい。
上記ポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液は、含フッ素界面活性剤を用いる乳化重合でテトラフルオロエチレンモノマーを重合させることにより得られる。
ポリテトラフルオロエチレン粒子を乳化重合により得る際、ポリテトラフルオロエチレンの特性を損なわない範囲で、共重合成分として、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等の含フッ素オレフィンや、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。共重合成分の含量は、テトラフルオロエチレンに対して10重量%以下であることが好ましい。
上記ポリテトラフルオロエチレン粒子分散液としては、市販原料を用いることができ、その具体例としては、旭硝子フロロポリマー社製のフルオン(R)AD−1、AD−936、ダイキン工業社製のポリフロン(R)D−1、D−2(R)、三井デュポンフロロケミカル社製 のテフロン(登録商標)30J等を代表的に使用することができる。
また、前記有機系重合体粒子水性分散液は、ビニル単量体を乳化重合等の公知の方法で重合させることにより得ることができる。
有機系重合体粒子水性分散液を得るために用いるビニル単量体および、ポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液と有機系重合体粒子水性分散液とを混合した分散液中で重合させるビニル単量体としては、特に制限されるものではないが、(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂に配合する際の分散性の観点から、(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂との親和性が高いものであることが好ましい。
これらビニル単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o −メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、 2,4−ジクロロスチレン、p−メトキシスチレン、o −メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メ チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヒキシルマレイミド等のマレイミド単量体;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル単量体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のα−オレフィン単量体;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン単量体等を用いることができる。これらの単量体は、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
これらの単量体の中で(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂との親和性の観点から、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体を30重量%以上含有する単量体を好ましく用いることができる。特に好ましくはスチレンおよびアクリロニトリルからなる群より選ばれる1種以上の単量体を30重量%以上含有する単量体を用いることができる。
本発明に用いる(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体中に占めるポリテトラフルオロエチレンの含有割合は、0.1〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは、20〜70重量%である。0.1重量%未満であると、特性改良効果が得られず、90重量%を超えると、表面外観および流動性に悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明に用いる(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体は、その水性分散液を、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム等の金属塩を溶解した熱水中に投入し、塩析、凝固した後に乾燥するか、スプレードライにより粉体化することができる。
かくして得られる好ましいポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体は、ポリテトラフルオロエチレンが単独で粒子径10μm以下のドメインを形成しているために (A)ポリアリーレンサルファイド樹脂分散性がより一層優れるものとなる。この結果、本発明の樹脂組成物は、ポリテトラフルオロエチレンが樹脂中で極めて効率よくネットワーク状に微分散化するため、セルフタップ強度がより一層優れる上に、寸法精度にも極めて優れるものを提供することができる。
上記好ましい(B)成分として、市販のものを用いることができ、その具体例としては、三菱レイヨン社製“メタブレン”(R)A−3000、A−3800等を代表的に使用することができる。
本発明に用いる(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体の(A)成分と(B)成分の合計に対する添加量は、流動性、高寸法安定性およびセルフタップ強度の点から、(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂が85〜99.5重量%、(B)が0.5〜15重量%であり、好ましくは(A)88〜99重量%、(B)1〜12重量%、より好ましくは(A)90〜98重量%、(B)2〜10重量%、さらに好ましくは(A)92〜97重量%、(B)3〜8重量%である。
本発明に用いる(C)フィラーとしては、繊維状もしくは、非繊維状(板状、鱗片状、粒状、不定形状、破砕品など)のフィラーが挙げられ、具体的には例えば、繊維状フィラーとしてガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー等が挙げられ、ガラス繊維あるいは炭素繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
非繊維状フィラーとしてマイカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属酸化物(アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン等)、カーボン粉末、黒鉛、カーボンフレーク、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブなどが挙げられる。また、金属粉、金属フレーク、金属リボンの金属種の具体例としては銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロム、錫などが例示できる。
中でも特に高い熱伝導性(放熱性)を発揮させるためには、高熱伝導性フィラーが好ましく、具体的には、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属繊維、金属酸化物(アルミナ、酸化亜鉛等)、カーボン粉末、黒鉛(グラファイト)、PAN系あるいはピッチ系炭素繊維、カーボンフレーク、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブ、窒化ホウ素、窒化アルミ、窒化珪素、炭化珪素などが挙げられる。
ここで、上記金属粉、金属フレークおよび金属リボンの金属種の具体例としては、銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロムおよび錫などを例示することができる。
かかる金属粉、金属フレーク、金属リボンおよび金属繊維は、いずれもチタネート系、アルミ系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
上記金属酸化物の具体例としては、SnO(アンチモンドープ)、In(アンチモンドープ)およびZnO(アルミニウムドープ)などを例示することができ、これらはチタネート系、アルミ系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
上記カーボン粉末は、その原料および製造法から、アセチレンブラック、ガスブラック、オイルブラック、ナフタリンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ロールブラックおよびディスクブラックなどに分類される。本発明で用いることのできるカーボン粉末は、その原料および製造法については特に限定されないが、なかでもアセチレンブラックおよびファーネスブラックが特に好適に用いられる。また、カーボン粉末としては、その粒子径、表面積、DBP(ジブチルフタレート)吸油量および灰分などの特性の異なる種々のカーボン粉末が製造され、市販されている。本発明で用いることのできるカーボン粉末は、これら特性については特に制限はないが、強度および電気伝導度のバランスの点から、一次粒径の平均粒径が500nm以下、特に5〜100nm、さらには10〜70nmの範囲にあることが好ましい。また、表面積(BET法)が10m/g以上、さらには30m/g以上の範囲にあることが好ましい。さらに、DBP給油量が50ml/100g以上、特に100ml/100g以上の範囲にあることが好ましい。さらにまた、灰分が0.5重量%以下、特に0.3重量%以下の範囲にあることが好ましい。
かかるカーボン粉末は、チタネート系、アルミ系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。また、樹脂との溶融混練作業性を向上させるために造粒されたものを用いることも可能である。
本発明においてはセルフタップ強度を向上させるために用いるフィラーの少なくとも一種に繊維状を用いることが好ましい。
本発明においてフィラーの添加量は、(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂と(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体の合計量100重量部に対して5〜600重量部配合され、好ましくは50〜550重量部、より好ましくは100〜500重量部、さらに好ましくは150〜400重量部である。
さらに、本発明において、ねじ込みトルクを低減させ、ネジバカトルクとの差を広げ、セルフタッピング性をさらに向上させるために(D)エラストマーを添加することが可能である。(D)エラストマーとしては、オレフィン系エラストマー、変性オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーなどが挙げられる。オレフィン系エラストマーとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、イソブチレンなどのα−オレフィン単独または2種以上を重合して得られる(共)重合体、α−オレフィンとアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、などのα,β−不飽和酸およびそのアルキルエステルとの共重合体などが挙げられる。オレフィン系エラストマーの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸ブチル共重合体などが挙げられる。
本発明において変性オレフィン系エラストマーを添加することは、ねじ込みトルクを低減させることで、ネジバカトルクとの差を広げ、セルフタッピング性をさらに改良するために有効である。変性オレフィン系エラストマーとしては、上記のようなオレフィン系エラストマーとエポキシ基、酸無水物基、アイオノマーなどの官能基を有する単量体成分(官能基含有成分)を導入して得られるものが挙げられ、上記の官能基を官能基含有成分の例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ[2.2.1]5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、エンドビシクロ[2.2.1]5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物などの酸無水物基を含有する単量体、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジルなどのエポキシ基を含有する単量体、カルボン酸金属錯体などのアイオノマーを含有する単量体が挙げられる。
これら官能基含有成分を導入する方法は特に制限なく、前記したようなオレフィン系エラストマーの重合時に共重合せしめたり、オレフィン系エラストマーにラジカル開始剤を用いてグラフト導入するなどの方法を用いることができる。官能基含有成分の導入量は変性オレフィン重合体全体に対して0.001〜40モル%、好ましくは0.01〜35モル%の範囲内であるのが適当である。
特に有用な変性オレフィン系エラストマーの具体例としては、エチレン/プロピレン−g−メタクリル酸グリシジル共重合体(”g”はグラフトを表す、以下同じ)、エチレン/ブテン−1−g−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体の亜鉛錯体、エチレン/メタクリル酸共重合体のマグネシウム錯体、エチレン/メタクリル酸共重合体のナトリウム錯体などを挙げることができる。
好ましいものとしては、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
とりわけ好ましいものとしては、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体などが挙げられる。
一方、スチレン系エラストマーの具体例としては、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/エチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/エチレン/プロピレン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体などが挙げられるが、なかでもスチレン/ブタジエン共重合体が好ましい。さらに好ましくは、スチレン/ブタジエン共重合体のエポキシ化物が挙げられる。
(D)エラストマーの配合量は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して通常、0〜30重量部、好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは0.8〜25重量部、さらに好ましくは1〜20重量部である。
また、上記エラストマーはセルフタッピング性と流動性のバランスを得るために2種以上を併用して使用することもできる。
さらに本発明においては、(E)銅塩、またはこれと(F)カリウム塩を添加することにより、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体との相乗効果によりセルフタッピング性および寸法安定性をさらに向上させることができる。さらに、特にフィラーを高充填する場合、特に(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、フィラーを150重量部以上配合する場合、(E)、(F)成分を好ましい比率で用いることにより、上記効果に加えて放熱特性をも向上させることができる。
(E)銅塩としては、銅の無機塩、有機塩のいずれでもよく、具体的には塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅、リン酸銅、酢酸第一銅、酢酸第二銅、サリチル酸第二銅、ステアリン酸第二銅、安息香酸第二銅、および前記の無機ハロゲン化銅とキシリレンジアミン、2−メルカプトベンズイミダゾール、ベンズイミダゾールなどとの錯化合物などが挙げられ、中でもヨウ化第一銅および酢酸第一銅が好ましく使用される。
また(F)カリウム塩としては、無機塩、有機塩のいずれでもよく、具体的には、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム、酢酸カリウム、サリチル酸カリウム、ステアリン酸カリウム、フタル酸カリウム、安息香酸カリウム、およびカリウムの錯化合物などが挙げられ、中でもヨウ化カリウム、酢酸カリウムが好ましく使用される。
(E)銅塩および(F)カリウム塩の添加量は、成形時の滞留安定性、放熱性向上効果とセルフタッピング性の高位でのバランスから以下の範囲が好ましい。すなわち、(A)ポリアリーレンサルファイドと(B)ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体の合計量100重量部に対する(E)銅塩の添加量、あるいは(E)銅塩と(F)カリウム塩を併用する場合はその合計量で0〜15重量部であることが好ましく、1〜15重量部であることがより好ましく、2〜12重量部であることがさらに好ましく、3〜10重量部であることが特に好ましい。また、(E)銅塩と(F)カリウム塩の使用割合は、重量比で(E)/(F)=10/0〜4/6であることが好ましく、10/0〜5/5であることがより好ましく、9/1〜5/5であることがさらに好ましく、8/2〜6/4であることが特に好ましい。
本発明における樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、着色用カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、燐酸エステル、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体を添加することができる。
本発明の樹脂組成物は、通常公知の方法で製造される。例えば、(A)成分、(B)成分、(C)フィラー、任意成分としての(D)エラストマー、(E)銅塩、(F)カリウム塩、その他必要な添加剤を予備混合して、またはせずに押出機などに供給して十分溶融混練することにより調製される。また、(C)フィラーを添加するに際し、特に繊維状フィラーの繊維の折損を抑制するために好ましくは、(A)成分、(B)成分、任意成分としての(D)成分、(E)成分、(F)成分および添加剤を押出機の元から投入し、繊維状フィラーである(C)フィラーをサイドフィーダーを用いて、押出機へ供給することにより調整される。
樹脂組成物を製造するに際し、例えば“ユニメルト”(R)タイプのスクリューを備えた単軸押出機、二軸、三軸押出機およびニーダタイプの混練機などを用いて180〜350℃で溶融混練して組成物とすることができる。
また、フィラーを多量に添加する場合、例えば添加量が(A)と(B)の合計量100重量部に対して100重量部を越えるフィラーを添加するフィラー高充填の樹脂組成物を得る方法として、例えば、特開平8−1663号公報の如く、押出機のヘッド部分をはずして押し出す方法、あるいは、原料を圧縮成形して錠剤化する方法が挙げられる。特に原料を圧縮成形して錠剤化する方法が、得られた組成物の品質安定性の点から好ましい。錠剤化に際しての圧縮成形は固相状態で行うことが好ましい。固相状態とは樹脂粉末が溶融しない状態をいう。
錠剤化の具体的な手法としては、たとえば熱可塑性の樹脂粉末、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体およびフィラーをバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出機などを用い、固相状態で均一ブレンドし、打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化することにより得ることができる。また、熱可塑性の樹脂原料と、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体、フィラーとをバンバリーミキサー、ニーダー、ロールを用いて予めドライブレンドし、もしくはドライブレンドしないで、単軸もしくは二軸の押出機などを用い、一度溶融混練し、冷却粉砕して粉末状としたのち、打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化することも可能である。この場合、溶融混練に供する熱可塑性の樹脂成分としては、溶融混練が可能であれば、粉末状でもペレット状でも特に制限はないが、フィラーの分散不良による特性のバラツキを低減する点から粉末状あるいは粉砕品であることが好ましい。また、単軸もしくは2軸押出機を用いて、予め溶融混練した組成物を粉末状とする場合、フィラーの使用量が多いと、流動性が悪化するため、ダイからの押出ができずペレット化が困難になる場合があるが、その場合には、特開平8−1663号公報に記載の如く、押出機のヘッド部を開放した状態で混練・押出すことも可能である。フィラーが多量である場合、フレーク状の組成物が得られることもある。本発明においてはこれらの方法で予め溶融混練して得られたペレットもしくはフレーク状の組成物を必要により、冷却粉砕して粉末状とした後、錠剤化する。また、これらの方法を組み合わせて錠剤化することも可能である。すなわち、下記(イ)〜(へ)から選択される原料を所望の含有量となるよう調整し、錠剤化することも可能である。
(イ)(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂、好ましくは粉体状の(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂
(ロ)(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体
(ハ)(C)フィラー
(二)(D)エラストマー、好ましくは粉末状の(D)エラストマー
(ホ)(E)銅塩
(へ)(F)カリウム塩
(ト)(A)〜(F)成分から選択される2種以上であって、(A)、(B)および(D)成分から選択される1種以上を必須成分とする成分を溶融混練してなる組成物、好ましくはその粉体。
上記方法のうち、工程が簡素である点で、上記(イ)〜(ハ)の原料および必要に応じて任意成分である(二)〜(ヘ)の原料を固相状態で均一ブレンドした混合物を打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化する方法が好ましい。
上記(A)、(D)成分の粉末としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂など粉末状で入手できるものはそれを使用してもよい。また、ペレットを常温あるいは冷凍粉砕することによっても得ることができる。冷凍粉砕は、ドライアイスあるいは液体窒素等で凍結させた後、一般的に知られている通常のハンマータイプ粉砕機、カッタータイプ粉砕機あるいは石臼型の粉砕機により行うことができる。本発明において用いる熱可塑性の樹脂粉末としては、得られる錠剤間の組成の均一化および得られた錠剤のハンドリング性を良好にする点から、レーザー回折式粒度分布測定法に基づき測定した場合の粒子の最大長径の数平均粒子径が1000μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。かかる粒径を有する粉末を得るには、粉砕などにより得られた粉体を適宜所望の大きさの篩を用いてふるい分けすればよい。
なお、上記錠剤化はフィラー高充填の場合に特に有用であるが、通常のフィラー量の場合にも用い得るのは勿論である。
本発明の樹脂組成物の錠剤形状としては、輸送時の形状保持性と成形時の易圧壊性を考慮した場合、例えば、円柱状、楕円柱状、円錐台形状、球状、楕円球状、鶏卵型形状、マセック型、円盤状、キュービック状、角柱状のものが挙げられる。なかでも加工時の計量安定性の点から円柱状、楕円柱状、円錐台形状、球状、楕円球状、鶏卵型形状、マセック型が好ましい。
また、錠剤の錠剤サイズとしては、底面15mm直径以下×長さ20mm以下が好ましく、なかでも底面の直径または長さ(高さ)の最大値が15mm未満であることが好ましく、最小値が1mm以上であることが好ましい。なお、底面が円状でないものに関して、最大径、最小径の規定方法としては、外接円の最大直径で特定する場合、その最大直径が15mm未満、1mm以上であることが好ましく、更に好ましくは12mm以下、1.5mm以上であるのがよい。
また、輸送時等の形状を安定に保つために、錠剤における打錠面の側面もしくは圧縮ロールでの圧縮面に対し、垂直に圧力をかけた時の圧縮破壊強度値(圧壊強度値)が、好ましくは5〜100N、より好ましくは15〜80Nである。好ましい圧壊強度値を得るための方法としては、例えば、原料組成によるところが最も大きく、エステル系、アミド系、燐系添加剤を添加することにより、あるいは錠剤化工程において、原料供給ポケットに均一に原料を供給する方法、圧縮ロールの回転数を下げ圧縮ロール上での材料への加圧時間を延ばす方法、ホッパー内にフィードスクリューを用い、そのスクリューによりロール圧縮前において効果的な脱気と予備圧縮する方法などにより、高い錠剤密度が得られ、高い圧壊強度が得られる。なお、圧壊強度値の測定は、ロードセルなどの歪ゲージの上に錠剤を置き、その上から圧子を低速(好ましくは0.1〜2.0mm/sec)で降下させ、錠剤の圧縮破壊時に歪ゲージが示す圧力を測定する方法を用い行うことができる。
かかる方法を用いることにより、従来、成し得なかったフィラーを高充填した樹脂材料を得ることが可能となる。
錠剤の形状保持性を向上させる観点から、以下の添加剤を添加することが好ましい。このような添加剤としては、脂肪酸の一価アルコールエステル(例えばモンタン酸エステル、ペンタエリスリトールモノステアレートなど)、脂肪酸金属塩、多塩基酸の脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体、エポキシ化合物、グリセリンの脂肪酸エステル、シリコーンレジン、フェノール系化合物、ホスフェート系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アミド基含有化合物、シアヌレート化合物およびその塩、脂肪酸の一価アルコールエステル、多塩基酸の一価アルコールエステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体、グリセリンの脂肪酸エステル、シリコーンオイル、ホスファイト系化合物、リン酸エステル(例えばトリフェニルホスフェートなどの芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステルなど)等を添加することが可能である。中でも上記脂肪酸の一価アルコールエステル、リン酸エステルが好ましく用いられる。このような添加剤の添加量は、(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂と(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体の合計量100重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜8重量部、より好ましくは0.3〜6重量部の範囲が選択される。
本発明の樹脂組成物を成形するにあたっての成形方法は、通常の成形方法(射出成形、プレス成形、インジェクションプレス成形など)により、三次元成形品、シート、ケース(筐体)などに加工することができるが、生産性を考慮した場合、射出成形あるいはインジェクションプレス成形等が好ましく採用される。
かくして得られる成形品は、高寸法安定性、セルフタップ強度に優れていることなどの特性を生かし、各種ケース、ギヤーケース、LEDランプ関連部品、コネクター、リレーケース、スイッチ、バリコンケース、光ピックアップレンズホルダー、光ピックアップスライドベース、各種端子板、変成器、プリント配線板、液晶パネル枠、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスク・デジタルビデオディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、プリンター・複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディマー用ポテンショメーターベース、パワーシートギアハウジング、エアコン用サーモスタットベース、エアコンパネルスィッチ基板、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ランプハウジング、点火装置ケースなどの自動車・車両関連部品、パソコンハウジング、携帯電話ハウジングなどの筐体用途等幅広い分野に有用であり、特にセルフタッピング性に優れることから、ネジ挿入部を有する成形品、さらにはシャーシ、筐体用途に好適であり、具体的には磁気記録再生装置用シャーシ、デジタルディスク駆動装置用シャーシ、モーター部、光学ピックアップおよびディスクテーブルが取り付けられたメカニカルシャーシ、光書き込みユニット固定シャーシ、光学ディスク用ピックアップシャーシ、 OA機器シャーシ、AV機器シャーシ、カメラ外装カバーなどに特に好ましく用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
参考例1 熱可塑性樹脂
PPS−1の調製
撹拌機付きの20リットルオートクレーブに、47%水硫化ナトリウム(三協化成)2383g(20.0モル)、96%水酸化ナトリウム848g(20.4モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)3267g(33モル)、酢酸ナトリウム531g(6.5モル)、及びイオン交換水3000gを仕込み、常圧で窒素を通じながら225℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水4200gおよびNMP80gを留出したのち、反応容器を160℃に冷却した。硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.018モルであった。
次に、p−ジクロロベンゼン(シグマアルドリッチ)2974g(20.2モル)、NMP2594g(26.2モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封し、400rpmで撹拌しながら、227℃まで0.8℃/分の速度で昇温し、その後270℃まで0.6℃/分の速度で昇温し270℃で140分保持した。その後250℃まで1.3℃/分の速度で冷却しながら684g(38モル)のイオン交換水をオートクレーブに圧入した。その後200℃まで0.4℃/分の速度で冷却した後、室温近傍まで急冷した。
内容物を取り出し、10リットルのNMPで希釈後、溶剤と固形物をふるい(80mesh)で濾別し、得られた粒子を20リットルの温水で数回洗浄、濾別した。次いで得られた粒子を9.8gの酢酸を含む20リットルの温水で洗浄、濾別した後、20リットルの温水で洗浄、濾別してPPSポリマー粒子を得た。これを、80℃で熱風乾燥し、120℃で減圧乾燥した。得られたPPS−1は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が52000であった。
PPS−2の調製
p−ジクロロベンゼン(p−DCB)の添加量を3061g(20.8モル)とした以外はPPS−1と同様に重合、洗浄、回収、乾燥を行った。
得られたPPS−2は、ポリスチレン換算の分子量が35000であった。
PPS−3の調製
撹拌機および底に弁の付いた20リットルオートクレーブに、47%水硫化ナトリウム(三協化成)2383g(20.0モル)、96%水酸化ナトリウム831g(19.9モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)3960g(40.0モル)、およびイオン交換水3000gを仕込み、常圧で窒素を通じながら225℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水4200gおよびNMP80gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は0.17モルであった。また、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの硫化水素の飛散量は0.021モルであった。
次に、p−ジクロロベンゼン(シグマアルドリッチ)2942g(20.0モル)、NMP1515g(15.3モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封した。その後、400rpmで撹拌しながら、200℃から227℃まで0.8℃/分の速度で昇温し、次いで274℃まで0.6℃/分の速度で昇温し、274℃で50分保持した後、282℃まで昇温した。オートクレーブ底部の抜き出しバルブを開放し、窒素で加圧しながら、内容物を撹拌機付き容器に15分かけてフラッシュし、250℃でしばらく撹拌して大半のNMPを除去し、ポリフェニレンスルフィド(PPS)と塩類を含む固形物を回収した。
得られた固形物およびイオン交換水15120gを撹拌機付きオートクレーブに入れ、70℃で30分洗浄した後、ガラスフィルターで吸引濾過した。次いで70℃に加熱した17280gのイオン交換水をガラスフィルターに注ぎ込み、吸引濾過してケークを得た。
得られたケークおよびイオン交換水11880gを、撹拌機付きオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内部を窒素で置換した後、192℃まで昇温し、30分保持した。その後オートクレーブを冷却して内容物を取り出した。
内容物をガラスフィルターで吸引濾過した後、これに70℃のイオン交換水17280gを注ぎ込み吸引濾過してケークを得た。得られたケークを80℃で熱風乾燥し、さらに120℃で24時間で真空乾燥することにより、乾燥PPSを得た。得られたPPS−3は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が20000であった。
なお、重量平均分子量は以下の方法で測定した。
ポリマー5mg、1−クロロナフタレン 5gをサンプル瓶に計り取り、210℃に設定した高温濾過装置(センシュー科学製SSC−9300)に入れ、5分間(1分間予備加熱、4分間攪拌)加熱した後、高温濾過装置から取り出し、室温になるまで放置し、サンプル調整を行った。ついで以下の測定条件で重量平均分子量を測定した。
・GPC測定条件
装置 : センシュー科学 SSC−7100
カラム名 : センシュー科学 GPC3506×1
溶離液 : 1−クロロナフタレン(1−CN)
検出器 : 示差屈折率検出器
検出器感度 : Range 8
検出器極性 : +
カラム温度 : 210℃
プレ恒温槽温度 : 250℃
ポンプ恒温槽温度 : 50℃
検出器温度 : 210℃
サンプル側流量 : 1.0mL/min
リファレンス側流量 : 1.0mL/min
試料注入量 : 300μL
検量線作成試料 : ポリスチレン
LCP(液晶性ポリエステル):p−ヒドロキシ安息香酸995重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレフタレ−ト216重量部及び無水酢酸960重量部を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、室温から150℃まで昇温しながら3時間反応させ、150℃から250℃まで2時間で昇温し、250℃から320℃まで1.5時間で昇温させた後、320℃、1.5時間で0.5mmHg(67Pa)に減圧し、さらに約0.25時間反応させ重縮合を行った結果、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳香族ジオキシ単位7.5モル当量、エチレンジオキシ単位12.5モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル当量からなるペレットを得た。
PC:“ユーピロン”(R)H3000(三菱エンジニアリングプラスチックス社製)
N−6:“アミラン”(R)CM1001(東レ社製)。
参考例2 (フッ素系樹脂)
B−1:ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(“メタブレン”(R)A−3000(三菱レイヨン社製))
B−2:ポリテトラフルオロエチレン(“テフロン(登録商標)”6J(三井・デュポンフロロケミカル社製)、粉末状)。
参考例3 フィラー
C−1:ガラス繊維(GF)、EPDM70M10A(繊維状フィラー、日本電気ガラス社製)Eガラス、ミルドファイバー、平均繊維長70μm
C−2:炭素繊維(CF)、XN−100−01Z(繊維状フィラー、繊維長1000μm、日本グラファイトファイバー社製)
C−3:グラファイト(CFW)、CFW50A(鱗片状フィラー、平均粒径50μm、中越黒鉛社製)
なお、平均粒径はJIS-K0069に基づく篩分け試験法により測定した数平均である。
参考例4 エラストマー
D−1:“BF−E”(住友化学工業社製)エチレン/グリシジルメタクリレート=97.6/2.4(モル%)共重合体。
参考例5 銅塩
E:ヨウ化第一銅(片山化学社製一級)
参考例6 カリウム塩
F:ヨウ化カリウム(片山化学社製特級)
参考例7 添加剤
G−1:“PX−200”(大八化学工業社製粉末状芳香族縮合リン酸エステル、CAS No. 139189-30-3)融点95℃(篩にて42メッシュパスしたものを使用)。
実施例1〜6、11 比較例1〜7
参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示したフッ素系樹脂、参考例3に示したフィラー、参考例4に示したエラストマー、参考例5に示した銅塩および参考例6に示したカリウム塩をリボンブレンダーで表1に示す量でブレンドし、3ホールストランドダイヘッド付きPCM30(2軸押出機;池貝鉄鋼社製)にて表1に示す樹脂温度で溶融混練を行い、ペレットを得た。ついで130℃の熱風オーブンで4時間乾燥した後、後述する評価を行った。
実施例7〜10、12〜15 比較例8〜11
参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示したフッ素系樹脂、参考例3に示したフィラー、参考例4に示したエラストマー、参考例5に示した銅塩、参考例6に示したカリウム塩、参考例7に示した添加剤をリボンブレンダーで表1に示す量をヘンシェルミキサーでブレンドし、自動原料供給フィーダーを備えた月島機械製ロータリー打錠機を用いて常温タブレット化により、7mm直径×3mm長の円柱状のタブレット(錠剤)(最大値7mm、最小値3mm)を得た。なお、この時使用のエラストマーは、液体窒素を用いてハンマーミルで粉砕し、40メッシュパスのものを使用した。ついで140℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した後、以下に示す評価を行った。
(1)寸法安定性(線膨張率)
射出成形機UH1000(日精樹脂工業社製)を用いて表1に示す樹脂温度、金型温度で80mm×80mm×2mm厚の試験片を作成し、成形品の中央部から流れ方向に長さ10mm×幅1mm×2mm厚の角柱成形品を切り出し、TMA(セイコー電子社製)を用い、30℃〜150℃(5℃/分)で測定した。
(2)セルフタッピング性
住友SG−75 MIII(住友重機械社製)を用いて表1および表2に示す樹脂温度、金型温度で光学部品用スライドベース(シャーシ)(内径1.0mm径のネジ穴を2箇所備えた30mm×30mm×3mm厚の平板状の外周に高さ5mm×厚み1mmのたて壁付きの成形品)を成形し、傘型トルクドライバーで(中村製作所社製”カノン空転式トルクドライバー”1.5LTDK)により、タッピングネジ(BIT SPH1.2×3.0荒先)を成形品の穴に挿入し、ネジ込みトルク(ネジを完全に締め付けるトルクの最小値)とネジバカトルク(成形品内部が破損し、空転するトルクの最小値)を評価した。評価は、ネジ締めトルクとネジバカトルクの差が大きいほど良好である。
(3)放熱性
射出成形機UH1000(日精樹脂工業社製)を用いて表1および表2に示す樹脂温度、金型温度で20mm幅×50mm長×5mm厚の試験片を作成し、表面温度70℃のホットプレートに成形品をたて、1時間後、成形品の上部の温度を測定した。評価は、温度が高い方が熱をうまく伝え逃し、熱がこもらず、放熱性良好といえる。
Figure 2005042107
Figure 2005042107
表1の結果から、従来得られなかった高寸法安定性とセルフタッピング性が均衡して優れ、また、高熱伝導性フィラーを用いることで放熱性優れることがが明らかである。
表2の結果から、さらに銅塩、カリウム塩を添加することでセルフタッピング性および放熱性が向上し、特に銅塩とカリウム塩を特性比率で添加し、フィラー高充填系についてより効果が大きいことが明らかである。

Claims (8)

  1. (A)ポリアリーレンサルファイド樹脂85〜99.5重量%と(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体15〜0.5重量%の合計100重量部に対して、(C)フィラーを5〜600重量部含有してなる樹脂組成物。
  2. ポリアリーレンサルファイド樹脂が、ポリスチレン換算の重量平均分子量50000以下のものである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. さらに(D)エラストマーを(A)、(B)の合計100重量部に対し、0.5〜30重量部含有してなる請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. さらに(E)銅塩またはこれと(F)カリウム塩を、(A)および(B)の合計100重量部に対する(E)および(F)の合計量で1〜15重量部含有してなる請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物。
  5. (C)フィラーが高熱伝導性フィラーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の樹脂組成物。
  6. (A)ポリアリーレンサルファイド樹脂85〜99.5重量%と(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体15〜0.5重量%の合計100重量部に対して、(C)フィラーが5〜600重量部、(D)エラストマー0〜30重量部、(E)銅塩またはこれと(F)カリウム塩の合計が0〜15重量部となるように下記(イ)〜(ト)から選択した原料を圧縮成形してなる錠剤。
    (イ)粉体状の(A)ポリアリーレンサルファイド樹脂
    (ロ)(B)ポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体
    (ハ)(C)フィラー
    (ニ)粉末状の(D)エラストマー
    (ホ)(E)銅塩
    (へ)(F)カリウム塩
    (ト)(A)〜(F)成分から選択される2種以上であって、(A)、(B)および(D)成分から選択される1種以上を必須とする成分を溶融混練してなる組成物の粉体
  7. 請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物または請求項6記載の錠剤を溶融成形してなり、かつ、ネジ挿入部分を有することを特徴とする成形品。
  8. 請求項7に記載の成形品を用いて構成されていることを特徴とするシャーシまたは筐体。
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