JP2004182983A - ヒートシンク用錠剤、それから得られるヒートシンクおよび製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高熱伝導性を有するヒートシンク用錠剤およびそれから得られるヒートシンクに関するものであり、さらに詳しくは、急激な温度変化に耐えうるウェルド部耐久性、低バリ性に優れ、低コストで製造可能なヒートシンク用錠剤およびそれから溶融成形して得られるヒートシンクの提供。
【解決手段】 熱可塑性ポリアリーレンスフィド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)の合計100容量%に対し、(A)5〜40容量%、(B)95〜60容量%を含有してなるヒートシンク用錠剤、それを溶融成形してなるヒートシンクおよび上記錠剤を射出成形することを特徴とするヒートシンクの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、放熱性に優れ、かつ、低バリ性、ウエルド部耐久性に優れたヒートシンク用錠剤、それからなるヒートシンクおよびヒートシンクの製造方法に関するものである。
近年、自動車分野において環境対策のための燃費向上、軽量化あるいは安全性向上、快適性向上のため、種々の電装部品がコンピュータにより電子制御されるようになってきている。また、電気・電子分野においてもパソコンの高性能化はもちろんのこと、冷蔵庫、洗濯機などの家庭用電化製品に関しても省エネルギーなどを目的としてコンピュータによる電子制御化が進められている。
これら電子制御を行うLSIやCPU等の電子素子は、コンピュータの集積度の増大及び動作の高速化により消費電力が増大し、その発熱量の増大により電子素子の損傷等の問題を抱えている。
そのためコンピュータは放熱対策が必要であり、従来、発熱源である電子部品のパッケージ等にアルミニウムやダイキャスト製のヒートシンクを用い、熱を放散するようにしている。
しかし、今後進む部品の更なる小型化・軽量化あるいは複雑形状化の際に、ダイキャストなどの金属では生産性が悪く、形状が制限される。
そこでこれらの問題を解決するために、ポリフェニレンスルフィド樹脂に酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、ガラス繊維、炭素繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウムなどの無機充填材を配合し、熱伝導率が1W/mK以上の射出成形可能で良熱伝導性の成形品を得る方法(特許文献1)が提案されている。また、特許文献2および3にはポリフェニレンスルフィド樹脂に対し、アルミナまたはそれと板状フィラーを配合してなる熱伝導性樹脂組成物が開示されている。また、燃料電池セパレーター用途について黒鉛粒子の粒径制御による試みがなされている(特許文献4)。
しかしながら、上記特許文献1に開示された方法は、組成物を溶融混練により製造するものであるため、多量の無機充填材を配合することが困難であり、高々熱伝導率1.4W/mKの組成物しか得られておらず、近年のコンピュータの高集積化、高速化による一層の高発熱に対応するには未だ放熱性が低く、ヒートシンクとしての機能を十分果たすことが困難である。さらに、実用面においても使用環境下において例えば、激しい温度変化が想定される部材に使用された場合、その温度変化についていくことができず、部材が変形したり、クラックが発生するという問題が懸念される。特に成形物のウェルド部分(樹脂の会合部)への負荷が大きく、激しい温度変化による寸法変化によりウェルド部分が割れるという問題があった。また、ポリアリーレンサルファイド樹脂成形品はバリが発生しやすく、バリ取り工程が必要となるだけでなく連続成形すると金型の損傷が激しく、生産性が十分とは言えない。
また、特許文献2、特許文献3においても溶融混練法で行われており、充填材を多量に充填することが困難であり、得られる熱伝導率は高々2.3W/mK程度であり、やはり放熱性が十分とはいえない。
また、特許文献4には、累積度80%粒度(D80)と累積度20%粒度(D20)の比(D80/D20)で表している累積粒度分布の均斉度小さい方が良いとの記載であるが、粒子の充填性を考えた場合、特に寸法安定性が充分とは言えず、展開が制限される。
特開2001−151905号公報(第2頁、実施例) 特開2002−146187号公報(第2頁、実施例) 特開2002−256147号公報(第2頁、実施例) 特開2001−126744号公報(第2、4頁、実施例)
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
したがって、本発明は、熱伝導性充填材を高充填し、その特性を高効率に発揮する、放熱性と急激な温度変化時のウェルド部耐久性、低バリ性に優れた溶融成形加工が可能なヒートシンク用錠剤、それを溶融成形してなるヒートシンクおよびヒートシンクの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、
(1)ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)及び熱伝導性充填材(B)を含有してなるヒートシンク用錠剤であって、(A)及び(B)の合計100容量%に対し、(A)成分5〜40容量%、(B)成分95〜60容量%であるヒートシンク用錠剤、
(2)ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)及び熱伝導性充填材(B)を含有してなり、(A)及び(B)の合計100容量%に対し、(A)成分5〜40容量%、(B)成分95〜60容量%であるヒートシンク用錠剤であって、該錠剤を溶融成形することによりレーザーフラッシュ法で測定した熱伝導率が5W/mK以上となるヒートシンクが得られるヒートシンク用錠剤、
(3)熱伝導性充填材(B)として、レーザーフラッシュ法により測定した熱伝導率が20W/mK以上の熱伝導性充填材を用いることを特徴とする上記(1)または(2)記載のヒートシンク用錠剤、
(4)さらに25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(C)を(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対し、0.01〜30重量部含有してなる上記(1)〜(3)のいずれか記載のヒートシンク用錠剤、
(5)さらに25℃における粘度が1〜10000mPa・sの液状有機化合物(D)を(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対し、0.01〜30重量部含有してなる上記(1)〜(3)のいずれか記載のヒートシンク用錠剤、
(6)熱伝導性充填材(B)が累積粒度分布曲線において25体積%以上が累積度50%粒子径(D50)×1.5より大きい粒子であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか記載のヒートシンク用錠剤、
(7)上記(1)〜(6)のいずれか記載のヒートシンク用錠剤を溶融成形してなるヒートシンク、
(8)ヒートシンクがシャーシ、筐体、あるいはその一部を構成するヒートシンクである上記(7)記載のヒートシンク、
(9)フィン状突起物を有するものである上記(7)または(8)記載のヒートシンク、
(10)上記(1)〜(6)のいずれか記載のヒートシンク用錠剤を射出成形することを特徴とするヒートシンクの製造方法である。
以上説明したように、本発明の溶融成形用錠剤およびそれから得られるヒートシンクは、従来得られなかった熱伝導性充填材を高充填したヒートシンクの取得が可能となり、また、溶融加工が可能で流動性の良好な高熱伝導性、ウェルド部耐久性、低バリ性に優れた成形品が得られるため、高放熱性が必要な筐体、放熱板等に用いる電気・電子関連機器、精密機械関連機器、自動車・車両関連部品、建材などの各種形状を有するヒートシンク用途に適している。また、金属製のものと比較し、軽量かつ形状選択性が極めて高く、射出成形可能であるため生産性が高い。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
本発明で用いられるポリアリーレンサルファイド樹脂(A)は、ポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略す場合もある)、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げられる。
中でもポリフェニレンスルフィドが特に好ましく使用される。かかるポリフェニレンスルフィドは、下記構造式で示される繰り返し単位を好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%以上の場合には、耐熱性が優れる点で好ましい。
Figure 2004182983
また、かかるポリフェニレンスルフィドは、その繰り返し単位の30モル%以下を、下記の構造式を有する繰り返し単位などで構成することが可能であり、ランダム共重合体、ブロック共重合体であってもよく、それらの混合物であってもよい。
Figure 2004182983
かかるポリアリーレンサルファイド樹脂は、通常公知の方法、つまり特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによって製造することができる。
本発明においては、上記のようにして得られたポリアリーレンサルファイド樹脂を、空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化などの種々の処理を施した上で使用することも、もちろん可能である。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を加熱により架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法を例示することができる。この場合の加熱処理温度としては、好ましくは150〜280℃、より好ましくは200〜270℃の範囲が選択して使用され、処理時間としては、好ましくは0.5〜100時間、より好ましくは2〜50時間の範囲が選択されるが、この両者をコントロールすることによって、目標とする粘度レベルを得ることができる。かかる加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧(好ましくは7,000Nm-2以下)下で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜270℃、加熱時間0.5〜100時間、好ましくは2〜50時間の条件で加熱処理する方法を例示することができる。かかる加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を有機溶媒で洗浄する場合に、洗浄に用いる有機溶媒としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく使用することができる。例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが使用される。これらの有機溶媒のなかでも、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどが好ましく使用される。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
かかる有機溶媒による洗浄の具体的方法としては、有機溶媒中にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレンサルファイド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリアリーレンサルファイド樹脂は、残留している有機溶媒を除去するため、水で数回洗浄することが好ましい。上記水洗浄の温度は50〜90℃であることが好ましく、60〜80℃であることがより好ましい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を熱水(好ましくは100〜220℃)で処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、熱水洗浄によるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所定量のポリアリーレンサルファイド樹脂を投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。ポリアリーレンサルファイド樹脂と水との割合は、水の多い方がよく、好ましくは水1リットルに対し、ポリアリーレンサルファイド樹脂200g以下の浴比で使用される。
ポリアリーレンサルファイド樹脂を酸処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、酸または酸の水溶液にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、および硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などが用いられる。これらの酸のなかでも、特に酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたポリアリーレンサルファイド樹脂は、残留している酸または塩などを除去するため、水で数回洗浄することが好ましい。上記水洗浄の温度は50〜90℃であることが好ましく、60〜80℃であることが特に好ましい。また、洗浄に用いる水は、酸処理によるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で、蒸留水または脱イオン水であることが好ましい。
本発明で用いられるポリアリーレンサルファイド樹脂の溶融粘度は、300℃、剪断速度1000/秒の条件下で80Pa・s以下であることが好ましく、50Pa・s以下がより好ましく、20Pa・s以下であることが更に好ましい。溶融粘度の下限については特に制限はないが、5Pa・s以上であることが好ましい。また溶融粘度の異なる2種以上のポリアリーレンサルファイド樹脂を併用して用いてもよい。
ポリアリーレンサルファイド樹脂の溶融粘度が上記の範囲を越えると、溶融流動性の点で不利となる傾向にある。
なお、ポリアリーレンサルファイド樹脂の溶融粘度は、キャピログラフ(東洋精機(株)社製)装置を用い、ダイス長10mm、ダイス孔直径0.5〜1.0mmの条件により測定することができる。
本発明で用いる熱伝導性充填材(B)としては、例えば、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属繊維、ベリリア、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタンなどの金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素などの窒化物、炭化珪素、ホウ酸アルミニウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、窒化珪素ウィスカーなどのウィスカー、セラミック繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、結晶性シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維などの繊維、結晶性シリカ、熱伝導性物質で被覆された無機フィラー、カーボン粉末、黒鉛、PAN系あるいはピッチ系炭素繊維、カーボンフレーク、鱗片状カーボンおよびカーボンナノチューブなどが挙げられる。
なかでも、樹脂に充填した際にヒートシンクとしての高放熱性を付与するためには、レーザーフラッシュ法により測定した熱伝導率が20W/mK以上の熱伝導性充填材(B)を用いることが好ましい。このような熱伝導性充填材の具体例としては金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属繊維、ベリリア、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素などの窒化物、熱伝導性物質で被覆された無機フィラー、カーボン粉末、黒鉛、PAN系あるいはピッチ系炭素繊維、カーボンフレーク、鱗片状カーボンおよびカーボンナノチューブなどが挙げられる。
なかでも、ヒートシンクをより軽量にし得る点において、アルミナ、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、カーボン粉末、黒鉛、PAN系あるいはピッチ系炭素繊維、カーボンフレーク、鱗片状カーボンおよびカーボンナノチューブなどが好ましい。
ここで、上記金属粉、金属フレークおよび金属リボンの金属種の具体例としては、銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロムおよび錫などを例示することができる。
また、上記金属繊維の金属種の具体例としては、鉄、銅、ステンレス、アルミニウムおよび黄銅などを例示することができる。
かかる金属粉、金属フレーク、金属リボンおよび金属繊維は、いずれもチタネート系、アルミネート系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
上記金属酸化物の具体例としては、SnO2 (アンチモンドープ)、In2 3 (アンチモンドープ)およびZnO(アルミニウムドープ)などを例示することができ、これらはチタネート系、アルミ系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
上記窒化物の具体例としては、AlN(窒化アルミニウム)、BN(窒化ホウ素)、Si34(窒化珪素)などを例示することができ、これらはチタネート系、アルミ系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
上記熱伝導性物質で被覆された無機フィラーにおける熱伝導性物質の具体例としては、アルミニウム、ニッケル、銀、カーボン、SnO2 (アンチモンドープ)およびIn2 3 (アンチモンドープ)などを例示することができる。また、被覆される無機フィラーとしては、マイカ、ガラスビーズ、ガラス繊維、炭素繊維、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、および炭化珪素ウィスカーなどを例示することができる。被覆方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法および焼き付け法などが挙げられる。そして、これらの熱伝導性物質で被覆された無機フィラーもまた、チタネート系、アルミネート系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
上記カーボン粉末は、その原料および製造法から、アセチレンブラック、ガスブラック、オイルブラック、ナフタリンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ロールブラックおよびディスクブラックなどに分類される。本発明で用いることのできるカーボン粉末は、その原料および製造法については特に限定されないが、なかでもアセチレンブラックおよびファーネスブラックが特に好適に用いられる。また、カーボン粉末としては、その粒子径、表面積、DBP吸油量および灰分などの特性の異なる種々のカーボン粉末が製造されている。本発明で用いることのできるカーボン粉末は、これら特性については特に制限はないが、強度および熱伝導率のバランスの点から、平均粒径が500nm以下、特に5〜100nm、さらには10〜70nmの範囲にあることが好ましい。また、表面積(BET法)が10m2 /g以上、さらには30m2 /g以上の範囲にあることが好ましい。さらに、DBP給油量が50ml/100g以上、特に100ml/100g以上の範囲にあることが好ましい。さらにまた、灰分が0.5%以下、特に0.3%以下の範囲にあることが好ましい。
かかるカーボン粉末は、チタネート系、アルミネート系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。また、樹脂との溶融混練作業性を向上させるために造粒されたものを用いることも可能である。
本発明において用いる熱伝導性充填材の形状に特に制限はないが、熱伝導性向上効果の異方性を低減し得る点では、繊維状の充填材よりも、粉状、粒状、板状、鱗片状等の非繊維状の充填材を用いることが好ましい。ここでいう粉状、粒状、板状、鱗片状の充填材としては、アルミナ、酸化亜鉛、黒鉛およびカーボンブラックが好適に用いられる。
また、本発明においては、上記熱伝導性充填材は、2種以上を併用して用いてもよく、その組み合わせに特に制限はないが、熱伝導性効果の異方性を低減せしめる点では、繊維状の充填材と非繊維状の充填材の組み合わせ、非繊維状の充填材から2種以上の組み合わせとすることが好ましく、後者の方がより好ましい。また、強度を向上させる場合は、カーボンブラックを含む2種以上の充填材、熱伝導率を大きく向上させる場合は、黒鉛を含む2種以上の充填材とすることが好ましい。
本発明で用いられるポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材との配合量は、用いる充填材の特性を発揮し、かつ溶融加工性とのバランスの点から、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)の合計量100容量%に対し、通常、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)5〜40容量%、熱伝導性充填材(B)95〜60容量%であり、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)6〜35容量%、熱伝導性充填材(B)94〜65容量%であることが好ましく、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)7〜25容量%、熱伝導性充填材(B)93〜75容量%であることがより好ましい。
さらに本発明においては、錠剤としての形状保持と成形時の錠剤の安定的な圧壊による計量安定性付与効果の両立を図るためにさらに25〜250℃の温度範囲で力学的に固体の状態から液体または気体に変化する物質(C)を添加することが可能である。
本発明に使用される物質(C)とは、すなわち、25〜250℃の温度範囲の中で力学的に固体の状態から流動性に富む液体や気体の状態になる物質であるが、このような物質として、例えば、脂肪酸の一価アルコールエステル、脂肪酸金属塩、多塩基酸の脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体、エポキシ化合物、グリセリンの脂肪酸エステル、シリコーンレジン、フェノール系化合物、ホスフェート系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アミド基含有化合物、シアヌレート化合物およびその塩等で融点または軟化点が40〜250℃のものが挙げられる。
具体的には、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ステアレートなどのステアリン酸エステル、ミリスチン酸ミリスチルなどのミリスチン酸エステル、モンタン酸エステル、メタクリル酸ベヘニルなどのメタクリル酸エステルなどの脂肪酸の1価アルコールエステルおよびその誘導体、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸マグネシウム、モンタン酸カリウム、モンタン酸リチウム、モンタン酸亜鉛、モンタン酸バリウム、モンタン酸アルミニウムなどの脂肪酸金属塩、フタル酸ジステアリル、トリメリット酸ジステアリルなどの多塩基酸の脂肪酸エステル、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリプロピレングリコールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリセライド、パルミチン酸・ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノ・ジグリセライド、ステアリン酸・オレイン酸・モノ・ジグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライドなどのグリセリンの脂肪酸エステル、ビスフェノール型単官能および多官能エポキシ化合物、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスフェート、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェート、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェートなどのホスフェート化合物、ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのホスファイト系化合物、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、2,2−チオ−ジエチレンビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テルペンフェノール、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノンなどのフェノール系化合物、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、ステアリルエルカミドなどのアミド基含有化合物、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、メラミン/シアヌレート塩などのシアヌレート化合物およびその塩、2,5−ビス(5’−t−ブチルベンゾオキソザリル(2))チオフェン、エポキシ基または、メタクリル基または、アミノ基含有あるいは未官能のシリコーンレジンが挙げられる。また、分解発泡剤のように25℃以下で固体で、25〜250℃の温度範囲で気体に変化する物質が挙げられる。そのような物質として具体的には、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジン、アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリアジン、5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
本発明において物質(C)として上記の物質のいずれか1種、または2種以上の混合物であってもよい。
本発明に用いる物質(C)は、ハンドリング性、溶融可塑化特性の点から25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化するものであり、好ましくは、40〜230℃、より好ましくは、50〜220℃、さらに好ましくは、60〜200℃で固体から液体または気体に変化することが好ましい。
本発明においては、錠剤製造の際、物質(C)は固体で存在し、錠剤を溶融成形する際には液体または気体に変化することができる。本発明においては、このような物質(C)を用いることにより、錠剤としての形状保持と成形時の錠剤の安定的な圧壊による計量安定性付与効果の両立が図れるものと推察される。
上記物質(C)の添加量は、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)の合計量100重量部に対し、0.01〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜15重量部、なかでも1〜10重量部が、特に好ましい。
物質(C)の添加量が本発明の範囲より多すぎる場合、得られた成形品表面にブリードアウトしてくると共に、それによって熱可塑性樹脂と充填材界面の剥離を引き起こし、機械物性が低下する傾向にあり、少なすぎる場合、添加による成形時の圧壊による計量安定性付与効果が小さくなる傾向にある。
また、本発明には、錠剤製造の際に組成分布を低減し、溶融成形する際に錠剤の圧壊性を均一とすることで成形時の計量時間の安定を図るための手法として25℃における粘度が1〜10000mPa・sの液状有機化合物(D)を添加することが可能である。25℃における粘度が1〜10000mPa・sの液状有機化合物は、25℃で液状で流動性のある有機化合物である。
このような物質として、例えば、脂肪酸の一価アルコールエステル、多塩基酸の一価アルコールエステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体、グリセリンの脂肪酸エステル、シリコーンオイル、ホスファイト系化合物等で融点が25℃未満のものが挙げられる。具体的には、2−エチルヘキサン酸セチル、ヤシ脂肪酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソトリデシル、カプリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸オレイル、オレイン酸2−エチルヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチドデシル、オレイン酸イソブチルなどの脂肪酸の一価アルコールエステル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジオレイル、アジピン酸エステル、フタル酸ジトリデシル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジブチルグリコール、フタル酸2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジデシル、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソデシル等の多塩基酸の一価アルコールエステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセキスオレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシメチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシメチレンソルビタンモノパルミネート、ポリオキシメチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシメチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシメチレンソルビタンテトラオレート、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル、ペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールモノオレートなどの多価アルコールの脂肪酸エステルおよびそれらの誘導体、オレイン酸モノジグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、2−エチルヘキサン酸トリグリセライド、カプリル酸モノジグリセライド、カプリル酸トリグリセライド、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ミリスチル、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−2−エチルヘキチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチレングリコレート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、メチルアセチルリシノレート、グリセルトリアセテート、2−エチルヘキシルアセテートなどのグリセリンの脂肪酸エステル、トリフェニルホスファイト、ジブチルハイドロジエンホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシル−5−t−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)−ジ−ホスファイトなどのホスファイト系化合物、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイルなどのシリコーンオイル等が挙げられる。
本発明において25℃における粘度が1〜10000mPa・sの液状有機化合物(D)のいずれか1種、または2種以上の混合物であってもよい。
本発明に用いる液状有機化合物(D)の25℃における粘度は、組成物中への液状有機化合物の分散性、本発明の効果である成形時の計量時間の安定化の点から、1〜10000mPa・sであるものであり、好ましくは、2〜9000mPa・s、より好ましくは100〜9000mPa・s、さらに好ましくは200〜9000mPa・sである。
なお、25℃における粘度は、回転式粘度計(B型粘度計)により測定する。
本発明においては、このような液状有機化合物(D)を用いることにより、錠剤を製造する際に均一に分散し、錠剤を溶融成形する際に計量時の圧壊が均一となり成形時の計量時間の安定が図れるものと推察される。
上記液状有機化合物(D)を添加する場合の添加量は、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)の合計量100重量部に対し、0.01〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜15重量部、なかでも1〜10重量部が、最も好ましい。
液状有機化合物(D)の添加量が本発明の範囲より多すぎる場合、得られた成形品表面にブリードアウトしてくると共に、それによって熱可塑性樹脂と充填材界面の剥離を引き起こし、かえって機械物性の低下する傾向にあり、少なすぎる場合、添加により得られる成形時の計量時間の安定化による成形品の特性バラツキ低減付与効果が小さくなる傾向にある。
また、本発明において上記物質(C)あるいは、液状有機化合物(D)の中でもリン酸エステルを添加する場合には、錠剤の成形時の易圧壊性と流動性を向上させることが可能である。本発明に使用されるリン酸エステルとしては、リン酸のモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルから選ばれ、好ましくは、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2004182983
まず前記式(1)で表されるリン酸エステルの構造について説明する。前記式(1)の式中nは0以上の整数であり、好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜5である。上限は分散性の点から40以下が好ましい。
またk、mは、それぞれ0以上2以下の整数であり、かつk+mは、0以上2以下の整数であるが、好ましくはk、mはそれぞれ0以上1以下の整数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1である。
また前記式(1)の式中、R1〜R8は同一または相異なる水素または炭素数1〜5のアルキル基を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル、tert−ペンチル基などが挙げられるが、水素、メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が好ましい。
またAr1、Ar2、Ar3、Ar4は同一または相異なる芳香族基あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換された芳香族基を表す。かかる芳香族基としては、ベンゼン骨格、ナフタレン骨格、インデン骨格、アントラセン骨格を有する芳香族基が挙げられ、なかでもベンゼン骨格、あるいはナフタレン骨格を有するものが好ましい。これらはハロゲンを含有しない有機残基(好ましくは炭素数1〜8の有機残基)で置換されていてもよく、置換基の数にも特に制限はないが、1〜3個であることが好ましい。具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリル基などの芳香族基が挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェニル基、トリル基、キシリル基が好ましい。
またYは直接結合、O、S、SO2、C(CH32、CH2、CHPhを表し、Phはフェニル基を表す。
このようなリン酸エステルの具体例としては、大八化学社製PX−200、PX−201、PX−130、CR−733S、TPP、CR−741、CR−747、TCP、TXP、CDPから選ばれる1種または2種以上が使用することができ、中でも好ましくはPX−200、TPP、CR−733S、CR−741、CR−747から選ばれる1種または2種以上、特に好ましくはPX−200、CR−733S、CR−741を使用することができるが、最も好ましくはPX−200である。
本発明においてリン酸エステルのいずれか1種、または2種以上の混合物であってもよい。
本発明においては、リン酸エステルは成形加工時の可塑化特性に優れるだけでなく、ポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材との馴染みが良いために、リン酸エステルを用いることにより、錠剤としての形状保持と成形時の錠剤の安定的な圧壊による計量安定性付与効果の両立とさらに金型内での流動性向上効果が併せて得られるものと推察される。
上記リン酸エステルを添加する場合の添加量は、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)の合計量100重量部に対し、0.1〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜25重量部、さらに好ましくは1〜20重量部、特に好ましくは2〜15重量部である。なかでも3〜10重量部が好ましい。
リン酸エステルの添加量が本発明の範囲より多すぎる場合、得られた成形品表面にブリードアウトしてくると共に、それによってポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材界面の剥離を引き起こし、機械物性が低下する傾向にあり、少なすぎる場合、添加による成形時の計量安定性、流動安定性付与効果が小さくなる傾向にある。
本発明で用いる熱伝導性充填材(B)において充填材間の充填密度を向上させ、より密に充填することで昇温時の寸法変化率を一層低下させ寸法安定性を向上させるために、その粒径分布として、大きめの粒径を有する粒子が相当量含まれることが好ましい。寸法安定性向上及び熱伝導性向上の効果を高位でバランスさせる点でレーザー光回析法によって測定された累積粒度分布曲線において25体積%以上が累積度50%粒度(D50)×1.5より大きい粒子であることが好ましく、より好ましくは30体積%以上、さらには35体積%以上が好ましい。上限としては45体積%以下であることが好ましい。
なお、レーザー光回析法による測定は、水または溶剤等の分散可能な液体を分散媒として濃度100ppmでレーザー回析式粒度分布測定装置(例えば島津製作所社製レーザー回析式粒度分布測定装置SALD−3100)を用いて測定する。上記に用いる「分散可能な液体」は、フィラーの種類によっても異なり、一概には言えないが、フィラーが2次凝集せず、一次粒子で均一に分散し得る液体であればよい。
本発明で用いるフィラーを上記のような粒度分布にするには、例えば平均粒径や粒径分布の異なるフィラーを2種以上併用したり、篩い分け等により粒度毎に分画したものを、所望の粒度分布になるよう混合する方法などが採用できる。
なお、上記粒度分布は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定される各粒子径区間における粒子量(%)をプロットした曲線により示されるものであり、累積粒度分布曲線は、その粒子径以下の粒子量(%)を累積した曲線であり、特定の粒子径以下の粒子量が全体の何%であるかを表わすものである。
本発明のヒートシンク用錠剤は、さらに機械強度その他の特性を付与するために、その他の充填材を添加することが可能であり、繊維状、板状、粉末状、粒状などの充填材を使用することができる。具体的には、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、アスベスト繊維、ロックウール、などの繊維状、ウィスカー状充填材、およびマイカ、タルク、カオリン、溶融シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、ポリリン酸カルシウムなどの粉状、粒状あるいは板状の充填材が挙げられる。上記充填材のなかでも、特にガラス繊維が好ましく使用される。ガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。また、上記の充填材は2種以上を併用して使用することが可能であり、例えば、機械強度と成形品の低そり性の両立を得る目的として使用される。なお、本発明に使用する上記の充填材は、その表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤およびチタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤など)や、その他の表面処理剤で処理して用いることもできる。
また、使用するガラス繊維は、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
上記の充填材の添加量は、ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)100重量部に対し、通常0.5〜150重量部、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜80重量部の範囲である。
本発明におけるヒートシンクには、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体など)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系およびヒンダードアミン系など)、離型剤および滑剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素およびポリエチレンワックスなど)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニンおよび着色用カーボンブラックなど)、染料(ニグロシンなど)、結晶核剤、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチルおよびN−ブチルベンゼンスルホンアミドなど)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤およびベタイン系両性帯電防止剤など)、難燃剤(例えば、赤燐)、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせなど)、他の重合体などを含有することができる。
本発明において、錠剤は、粉末状の原料を含む原料を固相状態で押し固めた粒状物をいうが、かかる錠剤は、粉末状の原料を含む原料を固相状態で圧縮成形することにより得ることができる。なお、上記において固相状態とは、原料に含まれる熱可塑性樹脂成分が溶融していない状態であることを意味する。圧縮成形には、打錠機(ロータリー、単発式、2連式、3連式)あるいはブリケットマシンなどの圧縮ロールを有する成形機を用いることが好ましい。上記粉末状の原料としては、錠剤中に含有せしめるべき、ポリアリーレンサルファイド樹脂の粉末(ポリアリーレンサルファイド樹脂粉末)、熱伝導性充填材などが挙げられるが、予めポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材とを溶融混練して得られる組成物の粉末を用いることもでき、これらの一種以上を所望の組成となるよう適宜選択して用いることができる。
本発明のヒートシンク用錠剤の製造方法は、たとえばポリアリーレンサルファイド樹脂粉末および熱伝導性充填材をバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出機などを用い、固相状態で均一ブレンドし、打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化することにより得ることができる。また、ポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材とをバンバリーミキサー、ニーダー、ロールを用いて予めドライブレンドし、もしくはドライブレンドしないで、単軸もしくは二軸の押出機などを用い、一度溶融混練し、冷却粉砕して粉末状としたのち、打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化することも可能である。この場合、溶融混練に供するポリアリーレンサルファイド樹脂としては、溶融混練が可能であれば、粉末状でもペレット状でも特に制限はないが、熱伝導性充填材の分散不良による特性のバラツキを低減する点から粉末状あるいは粉砕品であることが好ましい。また、単軸もしくは2軸押出機を用いて、予め溶融混練した組成物を粉末状とする場合、熱伝導性充填材の使用量が多いと、流動性が悪化するため、ダイからの押出ができずペレット化が困難になる場合があるが、その場合には、特開平8−1663号公報に記載の如く、押出機のヘッド部を開放した状態で混練・押出すことも可能である。熱伝導性充填材が多量である場合、フレーク状の組成物が得られることもある。本発明においてはこれらの方法で予め溶融混練して得られたペレットもしくはフレーク状の組成物を必要により、冷却粉砕して粉末状とした後、錠剤化する。また、これらの方法を組み合わせて錠剤化することも可能である。すなわち、ポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材を溶融混練してなる組成物の粉末と、熱可塑性ポリアリーレンサルファイド系樹脂粉末および/又は熱伝導性充填材とを、所望の含有量となるよう調整し、錠剤化することも可能である。上記方法のうち、工程が簡素である点で、ポリアリーレンサルファイド樹脂粉末および熱伝導性充填材を固相状態で均一ブレンドした混合物を打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化する方法が好ましい。
上記ポリアリーレンサルファイド樹脂粉末としては、通常、粉末状で入手できるポリアリーレンサルファイド樹脂の他、ペレットを常温あるいは冷凍粉砕することによっても得ることができる。冷凍粉砕は、ドライアイスあるいは液体窒素等で凍結させた後、一般的に知られている通常のハンマータイプ(アトマイザー)粉砕機、カッタータイプ粉砕機あるいはグラインダー型または石臼型の粉砕機により行うことができる。本発明において用いるポリアリーレンサルファイド樹脂粉末としては、得られる錠剤間の組成の均一化および得られた錠剤のハンドリング性を良好にする点から、レーザー回折式粒度分布測定法に基づき測定した場合の粒子の最大長径の数平均粒子径が1000μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。また、5μmに相当する篩は実質的に通過しないものであることが取り扱い性の観点から好ましい。かかる粒径を有する粉末を得るには、粉砕などにより得られた粉体を適宜所望の大きさの篩を用いてふるい分けすればよい。
また、熱伝導性充填材についても溶融加工性、得られる成形品の表面外観等を考慮した場合、熱伝導性充填材のサイズはJIS-K0069に基づく篩分け試験法に基づき測定した場合、1000μmに相当する篩を通過するものであることが好ましく、より好ましくは800μmに相当する篩を通過するもの、特に500μmに相当する篩を通過するものであることが好ましい。また、0.1μmに相当する篩は実質的に通過しないものであることが好ましい。なお、ここで「実質的に通過しない」とは、95重量%以上が通過しないことを意味する。
かかる熱伝導性充填材は市販されているものから選択してもよいし、また、篩を用いて分級し、必要なサイズのものを取り出し使用することも可能である。また、用いる熱伝導性充填材の形状については、組成物のペレットの取得性から、繊維状、板状、鱗片状および破砕品が好ましく用いられ、さらに製造上得られた成形品の強度等の点から繊維状あるいは板状、鱗片状が好ましい。
さらに、必要特性によっては、異なった粒子径のものを2種以上併用しても良い。
本発明において、必要に応じて配合し得る他の成分を配合する場合、その配合方法に特に制限はなく、予めポリアリーレンサルファイド樹脂に溶融混練したポリアリーレンサルファイド樹脂組成物の粉末をポリアリーレンサルファイド樹脂粉末として用いてもよいし、ポリアリーレンサルファイド樹脂粉末と熱伝導性充填材を固相状態で均一にブレンドする際に、かかる他の成分も一緒に添加してブレンドしてもよい。また、予めポリアリーレンサルファイド樹脂と熱伝導性充填材とを溶融混練した組成物の粉末を用いる場合には、その溶融混練の際に他の成分も一緒に添加してブレンドしてもよい。さらには錠剤のまわりに付着せしめることにより添加してもよい。
本発明の錠剤の形状としては、輸送時の形状保持性と成形時の易圧壊性を考慮した場合、例えば、円柱状、楕円柱状、円錐台形状、球状、楕円球状、鶏卵型形状、マセック型、円盤状、キュービック状、角柱状のものが挙げられる。なかでも加工時の計量安定性の点から円柱状、楕円柱状、球状、楕円球状、円錐台形状、鶏卵型形状、マセック型が好ましい。
また、錠剤の錠剤サイズとしては、底面15mm直径以下×長さ20mm以下が好ましく、なかでも底面の直径または長さ(高さ)の最大値が15mm未満であることが好ましく、最小値が1mm以上であることが好ましい。なお、底面が円状でないものに関して、最大径、最小径の規定方法としては、外接円の最大直径、最小直径で特定する場合、その最大直径が15mm未満、最小直径1mm以上であることが好ましく、更に好ましくは最大直径が12mm以下、最小直径1.5mm以上であるのがよい。
また、輸送時等の形状を安定に保つために、錠剤における打錠面の側面もしくは圧縮ロールでの圧縮面に対し、垂直に圧力をかけた時の圧縮破壊強度値(圧壊強度値)が、好ましくは5〜100N、より好ましくは15〜80Nである。好ましい圧壊強度値を得るための方法としては、例えば、原料組成によるところが最も大きく、上記物質(C)、液状有機化合物(D)あるいはリン酸エステルなどを添加することにより、あるいは錠剤化工程において、原料供給ポケット内で原料がかたよらないように均一に充填されるように原料を供給する方法(打錠機がロータリー式である場合にはロータリーの、圧縮ロールを有する成形機の場合には圧縮ロールの回転数と原料の供給速度とを合わせるにより原料の充填状態を調節する)、圧縮ロールの回転数を下げ圧縮ロール上での材料への加圧時間を延ばす方法、ホッパー内にフィードスクリューを用い、そのスクリューによりロール圧縮前において効果的な脱気と予備圧縮する方法などにより、高い錠剤密度が得られ、高い圧壊強度が得られる。なお、圧壊強度値の測定は、ロードセルなどの歪ゲージの上に錠剤を置き、その上から圧子を低速(好ましくは0.1〜2.0mm/sec)で降下させ、錠剤の圧縮破壊時に歪ゲージが示す圧力を測定する方法を用いて行うことができる。
かかる方法を用いることにより、従来、成し得なかったヒートシンク用錠剤を得ることが可能となる。
かかる方法を用いることにより、従来、成し得なかった熱伝導性充填材を高充填化した組成物を得ることが可能となる。
かくして得られた錠剤は、射出、押出あるいはプレスなどの溶融成形、なかでも射出成形方法(一般射出成形、射出圧縮成形、2色成形、サンドイッチ成形など。なかでも一般射出成形、射出圧縮成形が好ましい)により、三次元成形品、シート、容器状物などに加工することができる。
本発明においては、上記の成形方法よって得られた成形品は、高放熱性をはじめ、ウェルド部耐久性、低バリ性等の特性を付与することが可能となる。
また、かくして得られるヒートシンクは、高い放熱性を有する。本発明の好ましい態様においては、熱伝導率が5W/mK以上という高い放熱性を有するヒートシンクを得ることができる。さらに好ましい態様においては、10W/mK以上、より好ましい態様においては20W/mK以上のヒートシンクを得ることができる。材料の設計上特に限定するものではないが、熱伝導性充填材としてより高い熱伝導性を有するものを用い、かつ成形加工の時に低速高圧で成形し、充填材を配向・配列させることにより熱伝導パスを形成することで100W/mK程度のものも得ることができる。
なお、熱伝導率の測定方法は、レーザーフラッシュ法定数測定装置により測定したものである。
本発明のヒートシンク用錠剤は、溶融成形可能で、かつ、高い放熱性と従来得られないウェルド部耐久性、低バリ性を果たすヒートシンクを与えることが可能となるため、それから得られるヒートシンクは、上記の優れた特性を生かして、パソコン、家庭用ゲーム機等のコンピューター類のCPUの放熱板および放熱ファン、DVDプレーヤー、DVDレコーダーのディスク駆動部分の放熱部品、HDDレコーダー用放熱部品、家庭用テレビ、プラズマディスプレイ、液晶テレビ等のディスプレイの電源ユニットなどの放熱部品、プリンター、ファックスなどのOA機器の制御部品および転写装置周辺部、玩具およびパチンコ台などの娯楽用途に用いられるICカバー(筐体)および放熱ファン、携帯電話、各種コンピュータ類、各種AV機器、OA機器等の筐体やシャーシ、またはその一部を構成するヒートシンク、カーステレオ、ABS(アンチロックブレーキシステム)、インバーター、照明、エアコンの自動車電装部材の放熱板および筐体などに用いるヒートシンクなど、高熱伝導性が必要とされる用途、自動車部品、内燃機関用途をはじめとする発電システムなどの熱機器、電気・電子部品、医療機器などの蓄熱防止あるいは放熱性が必要な各種用途のヒートシンク、特にフィン状突起物を有するヒートシンクやシャーシ、筐体またはその一部を構成するヒートシンクとして有効である。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
参考例1 熱可塑性樹脂
PPS−1(ポリフェニレンスルフィド):M3910(東レ社製:リニアタイプ)(310℃、剪断速度1000sec-1の時の溶融粘度が15Pa・s)を、サンプルミル(協立理工社製SK−M型)にて粉砕し、篩にて80メッシュパス、150メッシュオンで分級して数平均粒子径150μmのものを得た。
PPS−2(ポリフェニレンスルフィド):M2588(東レ社製、リニアタイプ)(310℃、剪断速度1000sec-1の時の溶融粘度が84Pa・s)、をサンプルミル(協立理工社製SK−M型)にて粉砕し、篩にて60メッシュパス、150メッシュオンで分級して数平均粒子径200μmのものを得た。
PA6(ナイロン6):CM1001(東レ社製)を液体窒素に浸し、サンプルミル(協立理工社製SK−M型)にて粉砕し、篩にて42メッシュパス、80メッシュオンで分級して数平均粒子径300μmのものを得た。
なお、上記において数平均粒子径は島津製作所社製レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した。
参考例2 熱伝導性充填材
グラファイト(GP):#2922(鱗片状充填材、平均粒径83μm、SUPERIOR GRAPHITE CO.製)熱伝導率150W/mK。
アルミナ(Al):AL−17−H(標準粒低ソーダアルミナ、平均粒径60μm、昭和電工社製)熱伝導率27W/mK。
酸化亜鉛(Zn):PZ(大型粒子酸化亜鉛、平均粒径5μm、ハクスイテック社製)熱伝導率54W/mK。
アルミナ(Ala):AL−32B(低ソーダアルミナ、平均粒径2.9μm、住友化学工業社製)熱伝導率27W/mK。
アルミナ(Alb):AL−33(低ソーダアルミナ、平均粒径11.7μm、住友化学工業社製)熱伝導率27W/mK。
参考例3 充填材
シリカ(Si):FB−40S(球状溶融シリカ、平均粒径42μm、電気化学工業社製)熱伝導率2W/mK
なお、上記熱伝導率は、各種熱伝導性充填材または充填材を10mm直径×2mm厚の円盤状に卓上プレスを用いて20MPaの圧力で押し固めたサンプルを用い、リガク社製レーザーフラッシュ法定数測定装置により測定した。
後述の表中の充填材サイズは、500gの試料をとり、そのサイズに相当する粗さの篩を用いて分級した時、篩上に残留しなかったことを表す。
参考例4 25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(C)(篩にて42メッシュパスしたものを使用)
HWE:モンタン酸エステルエステルワックス
“リコワックス”E(クラリアントジャパン社製)融点78℃
PX−200:“PX−200”(大八化学工業社製粉末状芳香族縮合リン酸エステル、CAS No. 139189-30-3)融点95℃、篩にて42メッシュパスしたものを使用した。
参考例5 液状有機化合物(D)
PN411:“PN−411”(味の素ファインテクノ社製ポリグリセリン酸エステル)25℃における粘度8000mPa・s。
BPD:“エキセパールBP−DL”(花王社製ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル)25℃における粘度280mPa・s。
なお、上記粘度は、回転式粘度計(B型粘度計)を用いて25℃で測定したものである。
実施例1〜6
参考例1の熱可塑性樹脂、および参考例2に示した熱伝導性充填材所定量をヘンシェルミキサーで表1に示す量でブレンドし、自動原料供給フィーダーを備えた月島機械製ロータリー打錠機を用いて常温タブレット化により、7mm直径×3mm長の円柱状のタブレット(錠剤)(最大値7mm、最小値3mm)を得た。次いで、得られた各タブレットをもちいて下記の評価を行った。
比較例1〜3
実施例と同様の処方で参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示した熱伝導性充填材、参考例3に示した充填材所定量をヘンシェルミキサーで表1に示す量でブレンドし、ヘッド部をはずしたPCM30(2軸押出機;池貝社製)にて表1に示す樹脂温度で溶融混練を行い、不定形状の組成物を得た。ついで140℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した後、下記の評価を行った。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2004182983
実施例7〜12
参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示した熱伝導性充填材、および参考例4に示した25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(C)を表2に示す所定量、ヘンシェルミキサーで表2に示す量でブレンドし、自動原料供給フィーダーを備えた月島機械製ロータリー打錠機を用いて常温タブレット化により、7mm直径×3mm長の円柱状のタブレット(最大値7mm、最小値3mm)を得た。次いで、得られた各タブレットをもちいて下記の評価を行った。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2004182983
実施例13〜17
参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示した熱伝導性充填材および参考例5に示した液状有機化合物(D)を所定量、ヘンシェルミキサーで表3に示す量でブレンドし、自動原料供給フィーダーを備えた月島機械製ロータリー打錠機を用いて常温タブレット化により、7mm直径×3mm長の円柱状のタブレット(最大値7mm、最小値3mm)を得た。次いで、得られた各タブレットをもちいて下記の評価を行った。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2004182983
実施例18〜20
参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示した熱伝導性充填材および参考例4に示した25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(C)、もしくは参考例5に示した液状有機化合物(D)を所定量、ヘンシェルミキサーで表4に示す量でブレンドし、自動原料供給フィーダーを備えた月島機械製ロータリー打錠機を用いて常温タブレット化により、7mm直径×3mm長の円柱状のタブレット(最大値7mm、最小値3mm)を得た。次いで、得られた各タブレットをもちいて下記の評価を行った。
これらの結果を表4に示す。
Figure 2004182983
(1)熱伝導率
UH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用い、表1〜4の樹脂温度、金型温度の温度条件で、50mm×50mm×厚さ3mmの角形成形品(フィルムゲート)を成形し、この成形品をレーザーフラッシュ法定数測定装置(リガク社製LF/TCM-FA8510B)により熱伝導率を測定した。
(2)ウェルド部耐久性
UH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用い、表1〜4の樹脂温度、金型温度の温度条件、成形下限圧+5MPaで、中央部が樹脂会合(ウエルド)部になるように成形品両端にゲートが形成されたASTM1号引張試験用成形品を100個成形し、この成形品100個について、TSA−70L冷熱衝撃試験機(タバイエスペック社製)を用い、成形品を鉄製プレートに乗せ、140℃さらし時間1時間、常温さらし時間なし、−20℃さらし時間1時間を1サイクルとして5サイクル後のウェルド部のクラック発生状況を観察した。ウェルド部分が全く割れなかったものを◎、1〜9個割れたものを○、10個以上割れたものを×とした(◎と○であれば実用性に優れている)。
(3)流動性
UH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用い、表2の樹脂温度、金型温度の温度条件で、50mm×50mm×厚さ3mmの角形成形品(フィルムゲート)を成形し、その時の成形下限圧を測定した(成形下限圧が低いほど流動性に優れる)。なお、実施例1の錠剤を同様に流動性を評価したところ、220MPaであった。
(4)錠剤溶融性
ホットプレートを用い、表3の樹脂温度の温度条件で、錠剤を10個ホットプレート上に並べて置き、錠剤上にプレパラートを載せ、さらにその上に50gのおもりをのせ、錠剤が溶融する時間をストップウォッチで測定した(溶融時間が短いほど溶融性に優れ、成形時の計量時間が短縮できる)。なお、実施例2の錠剤を同様に錠剤溶融性を評価したところ、45秒であった。
(5)バリ長さ
PS20E2ASE射出成形機(日精樹脂工業社製)を用い、円周上に(a)幅4mm×長さ20mm×厚み500μm、(b)幅4mm×長さ20mm×厚み20μmの2つの突起部を有する80mm直径×2mm厚の円盤形状金型を用い、表1〜4の樹脂温度、金型温度の温度条件で射出成形し、厚みの厚い(a)の突起部が先端まで充填される時の厚みの薄い(b)の突起部の充填長さを測定しバリ長さとした。なお、ゲート位置は円板中心部分とした(バリ長さが短いと低バリ性が良好である)。
(6)圧壊強度
ロードセルの上に錠剤を置き、その上から圧縮面が16mmφの平面である圧子を0.4mm/sec低速で降下させ、錠剤圧縮破壊時にロードセルが示す圧力を測定した。なお、使用した圧壊強度測定器について示す。
圧力印可部:リニアモーテーション(オリエンタルモーター社製)、6RK60RGK−AM、60W(モーター部)、6LF13−1A(リニアヘッド部)、MAX140kgf(1373N)
表示器:ASG−156A−42−17−1(アサヒ計器社製)、0.1〜300kgf(0.98〜2942N)、分解能1/3000。
(7)フィラー累積比率(実施例12、18〜20で評価)
参考例2の熱伝導性充填材の累積粒度分布曲線より累積度50%粒子(D50)×1.5より大きい粒子の体積比率を計算した。
なお、累積粒度分布曲線は、参考例2の熱伝導性充填材(B)を実施例と同様の組成でヘンシェルミキサーでブレンドし、得られた熱伝導性充填材(B)を約0.05gを水50ccにいれて撹拌し、さらにスポイトで、予め100ccに“マイペット”(花王社製)2,3滴いれた界面活性剤希薄溶液を数滴(泡が立たない程度)いれ、超音波洗浄機で分散させた後、島津製作所社製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−3100を用いて各粒子径区間における粒子量(%)をプロットし、その累積した分布曲線より、D50(平均粒径)、D50×1.5の粒子径とその体積比率を求めた。
(8)寸法安定性(線膨張率、実施例12、18〜20で評価)
UH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用いて表4に示す樹脂温度、金型温度で80mm×80mm×2mm厚(フィルムゲート)の試験片を作成し、成形品の中央部から樹脂の流動方向に対し垂直方向に長さ10mm×幅1mm×2mm厚の角柱成形品を切り出し、TMA(セイコー電子社製)を用い、30℃〜150℃(5℃/分)で測定した。
比較例4
ポリフェニレンスルフィド樹脂(トープレン製、T−3AG)45.5重量%(70.2容量%)に参考例2のアルミナ45.5重量%(23.6容量%)をヘンシェルミキサーにてドライブレンドした混合物を二軸押出機に供給し、ホウ酸アルミニウムウィスカー(四国化成工業社製、アルボレックス)9重量%(6.2容量%)を押出機側面より供給して溶融混練を行い、ペレット状の樹脂組成物を得た。このペレットをUH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用いて、樹脂温度320℃、金型温度150℃の温度条件で、50mm×50mm×厚さ3mmの角形成形品(フィルムゲート)を成形し、この成形品について(株)リガク製 LF/TCM-FA8510B、レーザーフラッシュ法定数測定装置により熱伝導率を測定した。熱伝導率は1.5W/mKであった。また、UH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用い、樹脂温度340℃、金型温度150℃の温度条件、成型下限圧+5MPaで、中央部が樹脂会合(ウエルド)部になるように成形品両端にゲートが形成されたASTM1号引張試験用成形品を100個成形し、この成形品100個について、TSA−70L冷熱衝撃試験機(タバイエスペック社製)を用い、成形品を鉄製プレートに乗せ、140℃さらし時間1時間、常温さらし時間なし、−20℃さらし時間1時間を1サイクルとして5サイクル後のウェルド部のクラック発生状況を観察した。95個の成形品のウェルド部が割れた。PS20E2ASE射出成形機(日精樹脂工業(株)社製)を用い、円周上に(a)幅4mm×長さ20mm×厚み500μm、(b)幅4mm×長さ20mm×厚み20μmの2つの突起部を有する80mm直径×2mm厚の円盤形状金型を用い、樹脂温度340℃、金型温度150℃の温度条件で射出成形し、厚みの厚い(a)の突起部が先端まで充填される時の厚みの薄い(b)の突起部の充填長さを測定した。バリ長さは、250μm以上であった。
実施例21
実施例10の錠剤を用いて、縦40mm×横40mm×高さ4mm×厚さ2mmの箱状成形品の側面に、幅40mm×高さ5mm×厚さ2mmの角形状のフィン状突起物4個のついた筐体の成形品をUH1000(80t)射出成形機(日精樹脂工業社製)を用いて、実施例10と同様の樹脂温度、金型温度の条件で射出成形し、その筐体にカーオーディオのDSPプロセッサを設置し、カーオーディオを作動させ、5時間後の筐体の内部温度を測定した結果、温度上昇が低減し、読み込みエラーすることなく、良好に作動した。このことから、実際に、ヒートシンクとして使用可能である。
表1〜4の結果から明らかなように本発明の溶融成形用錠剤およびそれから得られるヒートシンクによれば、熱伝導性充填材が高充填化可能となり、従来得られなかった熱伝導性、ウェルド部耐久性、低バリ性が得られることがわかる。表4から、フィラー累積比率を好ましい範囲とすることにより、上記効果に加え、さらに寸法安定性と熱伝導率を高位のレベルでバランスさせることができることがわかる。また、成形性(流動性、錠剤溶融性)に優れた溶融加工が可能であることから、高放熱性を得るために用いられるヒートシンクへの展開を図ることが可能となる。

Claims (10)

  1. ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)及び熱伝導性充填材(B)を含有してなるヒートシンク用錠剤であって、(A)及び(B)の合計100容量%に対し、(A)成分5〜40容量%、(B)成分95〜60容量%であるヒートシンク用錠剤。
  2. ポリアリーレンサルファイド樹脂(A)及び熱伝導性充填材(B)を含有してなり、(A)及び(B)の合計100容量%に対し、(A)成分5〜40容量%、(B)成分95〜60容量%であるヒートシンク用錠剤であって、該錠剤を溶融成形することによりレーザーフラッシュ法で測定した熱伝導率が5W/mK以上となるヒートシンクが得られるヒートシンク用錠剤。
  3. 熱伝導性充填材(B)として、レーザーフラッシュ法で測定した熱伝導率が20W/mK以上の熱伝導性充填材を用いることを特徴とする請求項1または2記載のヒートシンク用錠剤。
  4. さらに25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(C)を(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対し、0.01〜30重量部含有してなる請求項1〜3のいずれか記載のヒートシンク用錠剤。
  5. さらに25℃における粘度が1〜10000mPa・sの液状有機化合物(D)を(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対し、0.01〜30重量部含有してなる請求項1〜3のいずれか記載のヒートシンク用錠剤。
  6. 熱伝導性充填材(B)が累積粒度分布曲線において25体積%以上が累積度50%粒子径(D50)×1.5より大きい粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のヒートシンク用錠剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載のヒートシンク用錠剤を溶融成形してなるヒートシンク。
  8. ヒートシンクがシャーシ、筐体、あるいはその一部を構成するヒートシンクである請求項7記載のヒートシンク。
  9. フィン状突起物を有する請求項7または8記載のヒートシンク。
  10. 請求項1〜6のいずれか記載のヒートシンク用錠剤を射出成形することを特徴とするヒートシンクの製造方法。
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