JP2003049081A - 熱放散性に優れた熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱放散性に優れた熱可塑性樹脂組成物

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heat radiation
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Muneo Tsurusaki
宗雄 鶴崎
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【本課題】熱放散伝導性に優れた熱可塑性樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 (a)熱可塑性樹脂100重量部に対し
(b)100W/mK以上の熱伝導率をもつカーボン繊
維を40〜200重量部及び(c)平均粒径5〜100
μmの黒鉛を0〜150重量部配合してなる熱可塑性樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形などの成
形加工性が良好であり、耐熱性、機械的強度、寸法安定
性を致命的に損なうことなく、優れた熱放散性を発揮す
る熱可塑性樹脂組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、光学系部品、電子・電気部
品、自動車部品等に代表される精密部品の用途において
はアルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト等の金属が使
われてきた。しかしながら所定の形状に対し高い寸法精
度で加工するための費用が製品のコストアップにつなが
り、近年においてはエンプラを中心 とする熱可塑性樹
脂への代替が進んでいる。つまり複雑な形状でも射出成
形により大量に連続生産できるため部品生産コストが削
減されるうえに、複数部品の一体化により部品点数も少
なくできるためである。材料には金属並の高い剛性、寸
法安定性が要求されるが、樹脂に繊維状、板状、粒状等
の無機充填材を高充填させることによりかかる性能を向
上させた成形材料が使用されている。先述の要求特性に
加えて最近では特に材料の熱放散性を求める声が大きく
なってきている。例えば、CD−R、DVD−RW等の
光ピックアップのレーザーから発生する熱によりレーザ
ー自身の寿命が縮められることを防ぐため、光ピックア
ップスライドベースは金属ダイキャストを用いたり、樹
脂材料を用いる場合でも金属性の放熱板を設けるなどの
処置が取られている。しかしながらこれらの方法では生
産性やコスト、軽量化という面で問題が残っている。成
形材料の放熱性を改良する手段として、比較的熱伝導率
の高い充填材料(例えば、結晶シリカ、アルミナ、酸化
マグネシウム、窒化ケイ素等)を高充填する方法が考え
られる。しかしながら、結晶シリカは金型摩耗が非常に
大きく、酸化マグネシウムは結晶水のガス化により成形
品にクラックが生じやすい。また、窒化ケイ素は吸湿時
の加水分解によりNH3を発生するなどこれらの充填材
料を用いる方法では問題も多く、熱放散性に対する改善
に対する効果もあまり期待できない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱放
散性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにあ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は(a)熱可塑性
樹脂100重量部に対し(b)100W/mK以上の熱
伝導率をもつカーボン繊維を40〜200重量部及び
(c)平均粒径5〜100μmの黒鉛を0〜150重量
部配合してなる熱可塑性樹脂組成物を提供するものであ
る。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明に用いられる(a)成分で
ある熱可塑性樹脂は高温において安定な熱可塑性樹脂で
あればいずれのものでもよい。例えば、ポリエチレンテ
レフタラート、ポリブチレンテレフタラート等の芳香族
ジカルボン酸とジオールあるいはオキシカルボン酸から
なる芳香族ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ABS、ポリフェニレンオキシド、ポリアルキルア
クリレート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルケトン、フッ素樹脂などを
あげることができる。また、これらの熱可塑性樹脂は2
種類以上混合して使用することもできる。 【0006】本発明に使用される(b)成分であるカー
ボン繊維はその熱伝導率が100W/mK以上のもので
あり、好ましくは500W/K以上のものがよい。熱伝
導率が100W/mK未満のカーボン繊維をした場合樹
脂組成物の熱伝導率の向上の効果は小さい。カーボン繊
維の配合量は熱可塑性樹脂100重量部に対して40〜
200重量部、更に好ましくは50〜150重量部であ
る。40重量部より少ない場合は熱伝導率の向上の効果
が小さく、200重量部より多い場合は成形加工性が著
しく低下する。 【0007】本発明に使用される(c)成分である黒鉛は
その平均粒径が1〜100μmのものであり、好ましく
は10μm〜60μmのものである。平均粒径が1μm
未満の場合は材料の機械的強度が低下し、100μmよ
り大きい場合は成形加工性が著しく低下する。黒鉛の配
合量は熱可塑性樹脂100重量部に対して0〜150重
量部、更に好ましくは更に好ましくは30〜100重量
部である。100重量部より多い場合は成形加工性が著
しく低下する。 【0008】本発明における組成物の製造方法としては
限定するものではないが、例えば各成分を計量後、ブレ
ンダー、ミキサー、等で混合し、押出機にて溶融混練し
てペレット化を行ってもよいし、ガラス繊維をサイドフ
ィーダーにより定量供給して混練、ペレット化してもよ
い。このようにして得られたペレット状の成形材料は、
通常広く用いられている熱可塑性樹脂の成形機、射出成
形機、射出圧縮成形機等によって所望の形状に成形され
使用される。 【0009】 【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく
説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜4および比較例1〜3に使用した各成分につ
いては下記に示す通りである。 熱可塑性樹脂1(PPS): トープレン株式会社製
商品名 T−1 高熱伝導性カーボン繊維 : 三菱化学株式会社製
商品名 タ゛イヤリート゛K223HG (熱伝導率500W・mK) 黒鉛 (平均粒径15μm): 西村黒鉛株式会社製
商品名 PB−90 上記成分を表1〜2に示した組成で配合し、二軸混練機
にて溶融混練しペレット化を行った。また得られた成形
材料を140℃で5時間除湿乾燥した後、射出成形機
(東芝機械製IS80EPN )を用いてシリンダー温度3
00℃、射出圧力1200kg/cm2、射出速度中速、金
型温度140℃の条件で成形を行い、各種試験片を作製
した。曲げ強度をASTM試験法に準じて、また成形加
工性の評価には高化式フローをJIS K7210に準じて
測定を行った。熱伝導率についてはレーザーフラッシュ
法熱伝導率測定装置を用いて測定を行った。すなわち試
験片の片方の面にレーザー光をあてその裏側の面の温度
上昇率を赤外感知することにより熱伝導率を求める方法
で評価した。 【0010】 【表1】 【0011】 【表2】 【0012】 【発明の効果】本発明によると高い熱伝導性を有する熱
可塑性樹脂組成物を提供することができる。この様な樹
脂組成物は自動車部品、OA・AV機器関連の部品など
で熱放散性が要求される用途に利用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)熱可塑性樹脂100重量部、
    (b)100W/mK以上の熱伝導率をもつカーボン繊
    維40〜200重量部及び(c)平均粒径1〜100μ
    mの黒鉛を0〜150重量部を配合してなる熱放散性に
    優れた熱可塑性樹脂組成物。
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