JP2007099799A - 高熱伝導絶縁性ポリカーボネート系樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)ポリカーボネート系樹脂100重量部に対し、(B)芳香族ポリカーボネートオリゴマー1重量部以上40重量部以下、(C)黒鉛化されてなる炭素繊維であって、長さ方向の熱伝導率が100W/m・K以上、かつ繊維平均径5〜20μmの炭素繊維5重量部以上40重量部未満、及び(D)平均粒子径が1〜500μmの窒化ホウ素5重量部以上100重量部以下含有するポリカーボネート系樹脂組成物、及び該ポリカーボネート系樹脂組成物を成形してなる成形体である。
【選択図】 なし
Description
また、本発明は、前記ポリカーボネート系樹脂組成物を成形してなる成形体に関する。本発明の成形体は、特にOA、電気・電子、精密機器又は自動車等の絶縁性が求められる内部部品として有用である。
本発明に用いられる(A)ポリカーボネート系樹脂とは、ポリカーボネート樹脂単独(ポリカーボネート樹脂単独とは、ポリカーボネート樹脂の1種のみを含む態様に限定されず、例えば、モノマー組成や分子量が互いに異なる複数種のポリカーボネート樹脂を含む態様を含む意味で用いる)、又はポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂とのアロイ(混合物)である。該アロイとしては、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して該他の熱可塑性樹脂が100重量部以下の割合で含むのが好ましく、70重量部以下の割合で含むのがより好ましい。該他の熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂やスチレン系樹脂が好ましく、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、またはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体がより好ましく、さらに好ましくは、ポリカーボネート樹脂100重量部に対してポリブチレンテレフタレート樹脂もしくはポリエチレンテレフタレート樹脂を100重量部以下の割合で含むポリカーボネート樹脂系アロイ、またはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体を10〜70重量部の割合で含むポリカーボネート樹脂系アロイである。
該芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−P−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルなどが挙げられ、好ましくはビスフェノールAが挙げられる。さらに、難燃性をさらに高める目的で上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合物や、シロキサン構造を有する両末端フェノール性OH基含有のポリマーあるいはオリゴマーを使用することができる。
該ポリカーボネート樹脂の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量で、14,000〜30,000の範囲であり、好ましくは15,000〜28,000、より好ましくは16,000〜26,000である。粘度平均分子量が14,000未満だと機械的強度が不足し、30,000を越えると成形性に難を生じやすく好ましくない。
このような芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法については、限定されるものでは無く、ホスゲン法(界面重合法)あるいは、溶融法(エステル交換法)等で製造することができる。さらに、溶融法で製造された、末端基のOH基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂を使用することができる。
本発明で用いる好ましい他の熱可塑性樹脂であるポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)としては、ジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオールのエステル交換反応によるDMT法、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールの直接重合法のいずれで製造されたものでも良い。
また、該PET、PBTのいずれの場合においても、重縮合反応時に、テレフタル酸又はそのジアルキルエステルと共に、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸やそれらのジアルキルエステル等の二塩基酸、三塩基酸等や、またそれらのジアルキルエステルを使用することができる。これらの使用量は、テレフタル酸又はそのジアルキルエステル100重量部に対して40重量部以下の範囲であることが好ましい。
さらに、本発明のPETとPBTとしては、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生されたPETとPBT、いわゆるマテリアルリサイクルされたPETとPBTの使用も可能である。使用済みの製品としては、容器、フィルム、シート、繊維等が主として挙げられるが、より好適なものはPETボトル等の容器である。また再生PETとPBTとしては、製品の不適合品、スプルー、ランナー等から得られた粉砕品又はそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
本発明において、(A)ポリカーボネート系樹脂がスチレン系樹脂とのアロイである場合には、(A)ポリカーボネート系樹脂が、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、スチレン系樹脂100重量部以下の割合で含むことが好ましい。
更に該炭素繊維としては、好ましくは長繊維状のものを使用するのが良い。例えば、1〜30mm、好ましくは2〜20mmのものを用いる。該長繊維状のものを使用することで、熱伝導性の改善、及び成形体のそりの軽減の点等で効果的である。
また、該窒化ホウ素の熱伝導率が、10W/m・K以上であるのが好ましい。
上記式(1)においてR1〜R4で示されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。またXで示される2価の芳香族基としては、フェニレン基、ナフチレン基や、例えばビスフェノールから誘導される基等が挙げられる。これらの置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基等が挙げられる。nが0の場合はリン酸エステルであり、nが0より大きい場合は縮合リン酸エステル(混合物を含む)である。
上記脂肪族スルホン酸塩としては、好ましくは、フルオロアルカン−スルホン酸金属塩、より好ましくは、パーフルオロアルカン−スルホン酸金属塩が挙げられる。また、フルオロアルカン−スルホン酸金属塩としては、好ましくは、フルオロアルカン−スルホン酸のアルカリ金属塩、フルオロアルカン−スルホン酸のアルカリ土類金属塩が挙げられ、より好ましくは、炭素数4〜8のフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられる。該フルオロアルカン−スルホン酸金属塩の具体例としては、パーフルオロブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロメチルブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロメチルブタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸カリウムなどが挙げられる。
ポリジオルガノシロキサンは、官能基を含有していなくても、官能基を含有していてもよい。官能基を含有しているポリジオルガノシロキサンの場合、官能基はメタクリル基、アルコキシ基またはエポキシ基であることが好ましい。
また、これらポリオルガノシロキサンはシリカに担持されていてもよい。
本発明で用いることができるポリテトラフルオロエチレンとしては、現在知られているすべての種類のものを用いることができるが、ポリテトラフルオロエチレンのうち、フィブリル形成能を有するものを用いると、さらに高い溶融滴下防止性を付与することができる。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)には特に制限はないが、例えば、ASTM規格において、タイプ3に分類されるものが挙げられる。その具体例としては、例えばテフロン(登録商標)6−J(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)、ポリフロンD−1、ポリフロンF−103、ポリフロンF201(ダイキン工業(株)製)、CD076(旭アイシーアイフロロポリマーズ(株)製)等が挙げられる。また、上記タイプ3に分類されるもの以外では、例えばアルゴフロンF5(モンテフルオス(株)製)、ポリフロンMPA、ポリフロンFA−100(ダイキン工業(株)製)等が挙げられる。これらのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。上記のようなフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、例えばテトラフルオロエチレンを水性溶媒中で、ナトリウム、カリウム、アンモニウムパーオキシジスルフィドの存在下で、1〜100psiの圧力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100℃で重合させることによって得られる。
また、溶媒にて分散されたテフロン(登録商標)30−J(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)であっても構わない。
また、ポリテトラフルオロエチレン粒子と有機系重合体粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体であってもよい。有機系重合体粒子を生成するための単量体の具体例としては、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−クロルスチレン、o−クロルスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリドデシル、メタクリル酸トリドデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル系単量体、酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル単量体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン系単量体、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン系単量体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、これらの単量体の重合体または共重合体を2種以上用い、有機系重合体粒子を得ることができる。
エラストマーとしては、種々の公知の物を用いることができ、特に限定されるものではないが、多層構造重合体が好ましい。多層構造重合体としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート系重合体を含むものが挙げられる。これらの多層構造重合体としては、例えば、先の段階の重合体を後の段階の重合体が順次被覆するような連続した多段階シード重合によって製造される重合体であり、基本的な重合体構造としては、ガラス転移温度の低い架橋成分である内核層と組成物のマトリックスとの接着性を改善する高分子化合物から成る最外核層を有する重合体である。これら多層構造重合体の最内核層を形成する成分としては、ガラス転移温度が0℃以下のゴム成分が選択される。これらゴム成分としては、ブタジエン等のゴム成分、スチレン/ブタジエン等のゴム成分、アルキル(メタ)アクリレート系重合体のゴム成分、ポリオルガノシロキサン系重合体とアルキル(メタ)アクリレート系重合体が絡み合って成るゴム成分、あるいはこれらの併用されたゴム成分が挙げられる。さらに、最外核層を形成する成分としては、芳香族ビニル単量体あるいは非芳香族系単量体あるいはそれらの2種類以上の共重合体が挙げられる。芳香族ビニル単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロモスチレン等を挙げることができる。これらの中では、特にスチレンが好ましく用いられる。非芳香族系単量体としては、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニルやシアン化ビニリデン等を挙げることができる。
本発明の成形体は、特に絶縁性を要求されるOA機器部品や電気電子部品、精密機器および自動車関連部品に幅広く用いられるが、中でもOA機器や電気電子機器の内部部品に好適であり、例えば、コネクタ部材やパソコン部材、携帯電話、プリンター、コピー機、スキャナー、テレビ、音響機器、照明、事務機器、AV機器部材等の用途が挙げられる。
なお、以下の実施例において、各成分として次に示すものを用いた。
(A)樹脂
(A−1)ポリカーボネート樹脂:ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名:ユーピロン(登録商標)S−3000、粘度平均分子量21,000(以下、PCと略記する)
(A−2)ポリエチレンテレフタレート樹脂:三菱化学(株)製、商品名:ノバペックス(登録商標)GG500(以下、PETと略記する)
(A−3)ポリブチレンテレフタレート樹脂:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名:ノバデュラン(登録商標)5010(以下、PBTと略記する)
(A−4)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂):日本エーアンドエル(株)製、商品名UT−61(以下、ABSと略記する)
(B)芳香族ポリカーボネートオリゴマー:ビスフェノールAとホスゲンから常法により得られた平均重合度7の粉粒状芳香族ポリカーボネートオリゴマー、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名:ユーピロン(登録商標)AL071(以下PCオリゴマーと略記する)
(C−2)炭素繊維:三菱化学産資(株)製、商品名:ダイアリードK223GM、繊維径10μm、長さ6mm、サイジング剤含有率6.2%、熱伝導率20W/m・K
(D−1)窒化ホウ素:水島合金鉄(株)製、商品名HP−30、平均粒子径6μm、鱗片状、六方晶、比重2.3g/cm3
(D−2)窒化ホウ素:水島合金鉄(株)製、商品名HP−1CA、平均粒子径16μm、鱗片状、六方晶、比重2.3g/cm3
(D−3)鱗状黒鉛:西村黒鉛(株)製、商品名:PB−90、平均粒子径26μm
(E−1)難燃剤:リン酸エステル化合物:レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、旭電化工業(株)製、商品名:FP500
(E−2)難燃剤:ぺルフルオロブタンスルホン酸カリウム:(株)トーケムプロダクツ製、商品名KFBS
(F)フッ素樹脂:ポリテトラフルオロエチレン、ダイキン工業(株)製、商品名:ポリフロンF−201L
(G)エラストマー:(ブタジエン&スチレン)コア/アクリルシェルの多層構造重合体、三菱レイヨン(株)製、商品名:メタブレンE−901
(H)ガラスフレーク:日本板硝子(株)製、商品名マイクログラスフレカ REFG101
表1に示す割合にて調製した(A)ポリカーボネート系樹脂、(B)芳香族ポリカーボネートオリゴマー、難燃剤、フッ素樹脂、エラストマー、ガラスフレークをタンブラーミキサーにて均一に混合したのち、二軸押出機(日本製鋼所製、TEX30XCT、L/D=42、バレル数12)を用いて、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数200rpmにて押出機上流部のバレル1より押出機にフィードし、溶融混練させ、さらに押出機混練部の途中のバレル7より(C)炭素繊維および(D)窒化ホウ素粉体または黒鉛を表1に示す割合にて押出機に途中フィードして溶融混練して樹脂組成物をペレット化した。
(1)熱伝導率
射出成形機(住友重機械工業製、SH100、型締め力100T)を用いて、樹脂温度(パージ樹脂の実測温度):300℃,金型温度:110℃にて,金型:縦100mm、横100mm、厚み3mmの成形品を射出圧力:147MPaの条件で射出成形し、得られた射出成形品を3枚重ねて、迅速熱伝導率測定装置(京都電子工業製、Kemtherm QTM−D3)を用いて、射出成形品の熱伝導率を測定した。
(2)表面抵抗率
上記(1)と同じ方法で作製した成形品について、デジタル超高抵抗/微少電流計(ADVANTEST製、R8340)を用いて、表面抵抗率を測定した。
(3)表面平滑性
上記(1)と同じ方法で作成した成形品について、表面粗さ形状測定機((株)東京精密製、サーフコム3000A−STD−3DF)を用いて、表面粗さ(10点平均粗さ:Rz)を測定した。測定長さは4.0mm、カットオフ波長0.8mm、測定速度0.3mm/sとした。
(4)粉落ち評価
上記(1)と同じ方法で作成した成形品について、ニチバン製セロファンテープ(「CT405A−18」)を使用し、試料の測定表面に貼付け、90度の方向に勢い良く引張り剥離する。この操作を略同一位置で10回連続して行い、粉落ちの有無を観察した。粉落ち無しを「○」,粉落ち有りを「×」で表した。
(5)流動長
射出成形機(住友重機械工業製、SG75サイキャップM−2、型締め力75T)を用いて、樹脂温度(パージ樹脂の実測温度):300℃,金型温度:100℃,金型:20mm幅×2mm厚み,射出圧力:147MPaの条件で流動長を測定した。
(6)そり
射出成形機(東芝機械製、IS150、型締め力150T)を用い、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で、150mm×150mm/高さ20mm/厚み2mmの箱型の試験片を成形した。次いで、この試験片の天面の反りを、ミツトヨ社製三次元測定機を用いて測定した。測定は、天面の中心線に沿って10mm間隔で15点測定し、両端を結んだ基準線からの最大落ち込み量を反りとした。
アンダーライターズラボラトリーズインコーポレーションのUL−94「材料分類のための燃焼試験」(以下、UL−94)に示される試験方法に従って、厚さが1/16インチの5本の試験片について試験し、その結果に基づいてUL−94規格のV−0、V−1およびV−2のいずれかの等級に評価した。該試験片は、射出成形機(日本製鋼所製、J50、型締め力50T)を用い、樹脂温度(パージ樹脂の実測温度)290℃、金型温度90℃、射出圧力147MPaの条件で射出成形した。UL−94についての各等級基準は、概略以下のとおりである。
(i) V−0:10秒接炎後の燃焼時間が10秒以下であり、5本のトータル燃焼時間が50秒以下かつ、全試験片とも脱脂綿に着火するような微粒炎を落下しない。
(ii)V−1:10秒接炎後の燃焼時間が30秒以下であり、5本のトータル燃焼時間が250秒以下、かつ、全試験片とも脱脂綿に着火するような微粒炎を落下しない。
(iii)V−2:10秒接炎後の燃焼時間が30秒以下であり、5本のトータル燃焼時間が250秒以下、かつ、これらの試験片から落下した微粒炎から脱脂綿に着火する。
(iv)NG:上記いずれの燃焼時間にも該当せず、燃焼し続けた場合。
Claims (15)
- (A)ポリカーボネート系樹脂100重量部に対し、(B)芳香族ポリカーボネートオリゴマー1重量部以上40重量部以下、(C)黒鉛化されてなる炭素繊維であって、長さ方向の熱伝導率が100W/m・K以上、かつ繊維平均径5〜20μmの炭素繊維5重量部以上40重量部未満、及び(D)平均粒子径が1〜500μmの窒化ホウ素5重量部以上100重量部以下含有するポリカーボネート系樹脂組成物。
- (D)窒化ホウ素が、六方晶窒化ホウ素である請求項1に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- (D)窒化ホウ素が、鱗片状である請求項1又は2に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- (B)芳香族ポリカーボネートオリゴマーが、平均重合度2〜15の芳香族ポリカーボネートオリゴマーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性ポリカーボネート系樹脂組成物。
- (A)ポリカーボネート系樹脂が、ポリカーボネート樹脂単独であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導性ポリカーボネート系樹脂組成物。
- (A)ポリカーボネート系樹脂が、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、ポリブチレンテレフタレート樹脂もしくはポリエチレンテレフタレート樹脂を100重量部以下の割合で含むポリカーボネート樹脂系アロイである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- (A)ポリカーボネート系樹脂が、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、スチレン系樹脂100重量部以下の割合で含むポリカーボネート樹脂系アロイであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導性ポリカーボネート系樹脂組成物。
- (C)の炭素繊維が、長さ方向の熱伝導率が400W/m・K以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- さらに、難燃剤を配合してなる請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- さらに、滴下防止剤を配合してなる請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- さらに、耐衝撃性改良剤としてエラストマーを配合してなる請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
- さらに、補強材を配合してなる請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱伝導性ポリカーボネート系樹脂組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物を成形してなる成形体。
- 表面抵抗率が1012Ω/□以上である請求項13に記載の成形体。
- OA、電気・電子、精密機器又は自動車の内部部品である請求項13又は14に記載の成形体。
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