JP2005041194A - プリンタ装置 - Google Patents

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信二 瀬戸
Yasuhiro Otsuka
泰弘 大塚
Kohei Murakami
浩平 村上
Fuminori Takizawa
文則 滝沢
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Abstract

【課題】 並列処理における複数の印字部の稼働率低下を抑え、スループットを向上できるプリンタ装置を得る。
【解決手段】 プリンタ装置10を構成する印刷ユニット11に、記録紙Pを収納する2つの給紙ホッパ20A,20Bを設け、これらの給紙ホッパ20A,20Bから印字部34に対して記録紙Pを個別に供給可能とする。印刷ユニット11の印字動作により印字部34が給紙ホッパ20A,20Bのうちの一方の給紙ホッパからへ記録紙Pの供給を受けている間に、他方の給紙ホッパは給紙ユニット100から記録紙Pの自動補給が受けられるようになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の収納部に収納された記録媒体を複数の印字手段に供給し、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置に関する。
大量の印刷物を作成する場合などにおいて、複数台の印刷ユニットを並列的に配置し、これらの印刷ユニットに印刷ジョブを振り分け、これらの印刷ユニットを並列に動作させることにより、高速印刷を実現する並列処理型のプリンタ装置が、例えば、特許文献1に示されている。
特許文献1に示されたプリンタ装置は、印刷ユニットと、この印刷ユニットから搬出される印刷済みの記録紙を排紙する排紙部、印刷ユニットに記録紙を収納し、この記録紙を印刷ユニットへ供給する給紙部、及び制御部により構成されるベースユニットとを有しており、このベースユニット上に印刷ユニットが少なくとも1台以上積み重ねられて構成されている。
ここで、特許文献1の各印刷ユニットは、記録紙へ印刷を行うインクジェットヘッド等からなる印刷部(印字手段)と、印刷部への搬入口から搬入される記録紙を印刷部へ供給する第1給紙部(第1給紙路)と、搬入口から搬入される記録紙を他段の印刷ユニットへ供給する第2給紙部(第2給紙路)と、印刷部にて印刷された記録紙を搬出口へ排紙する第1排紙部(第1排紙路)と、他段の印刷ユニットで印刷された記録紙を搬出口へ排出する第2排紙部(第2排紙路)とを有している。
特許文献1のプリンタ装置では、最下段の印刷ユニットの搬出口はベースユニットの排紙部に接続する共に、搬入口はベースユニットの給紙部に接続され、また下段側の印刷ユニットの第2給紙路及び第2排紙路が、上段側の印刷ユニットの搬入口及び排出口にそれぞれ接続される。これにより、各印刷ユニットが搬送可能な第2給紙路及び第2排紙路により接続される共に、第2給紙路を通して任意の印刷ユニットに給紙された記録紙が第1給紙路により印字部へ給紙可能になり、また印字部により印刷された記録紙が第1排紙路及び第2排紙路を通してベースユニットの排紙部へ搬出できる。
また、特許文献1には、ベースユニット上に積み重ねる印刷ユニットの段数(台数)を増減することにより、ユーザの求めに応じてプリンタ装置による印刷速度等の印刷能力が広い範囲で調整可能になると記載されている。
一方、特許文献2に示されたプリンタ装置(印刷装置)は、記録紙を積載可能な複数の給紙トレイと、各給紙トレイから1枚づつ記録紙を給紙する複数の給紙部と、各給紙部から給紙された記録紙に、外部より供給される画像情報を基に画像を形成する複数のインクジェットヘッド等からなる印字部(印字手段)と、各印字部により画像が形成された印刷済み記録紙を所定の時間保管し、所定の時間経過後に印刷済み記録紙を排出する複数の排紙スタック部と、各排紙スタック部から排出された印刷済み記録紙を所定の順番で1ヶ所に集めるべく搬送する排紙搬送部と、排紙搬送部により搬送された印刷済み記録紙を積載可能な排紙トレイと、を有しており、またこの構成に加えて、記録紙を1ヶ所に集中して積載可能な第2給紙部(架台給紙トレイ)と、第2給紙部に積載された記録紙を各給紙トレイに搬送分配するか又は給紙部に直接搬送分配する、記録紙をエア吸引しつつ搬送するベルト等からなる給紙搬送部とを有している。これにより、特許文献2のプリンタ装置では、第2給紙部に積載された記録紙を給紙搬送部によって各給紙トレイに搬送分配し補給できる。
特開2000−103735号公報 特開2002−104724号公報
しかしながら、特許文献1のプリンタ装置では、未使用の記録紙を収納する給紙部がベースユニットにのみ配置されており、この給紙部から送り出された記録紙が1本の給紙経路を通って各印刷ユニットに供給されるため、各印刷ユニットの印刷処理時間と給紙タイミングの兼ね合いにより、印刷ユニットが印刷開始するまでの待ち時間(給紙待ち時間)が増加する可能性がある。特にこの現象は、印刷ユニットの段数を多くした構成において上段側の印刷ユニットに発生しやすくなる。従って、プリンタ装置全体の印刷処理速度は低下し、スループットが悪化する。
一方、特許文献2のプリンタ装置では、複数の印字部に対応する複数の給紙トレイを備えていることにより、特許文献1のプリンタ装置に生じるような給紙待ちは低減される。しかし、各印字部には給紙トレイが1つしか設けられていないため、架台給紙トレイから給紙トレイへ記録紙を補給している間は、その記録紙補給中の給紙トレイに対応する印字部は、給紙トレイからの給紙が受けらず給紙待ち(印刷停止)になる。従って、このプリンタ装置においても、架台給紙トレイから給紙トレイへの記録紙補給中には、並列処理における複数の印字部の稼働率低下を招くため、スループットを低下させる問題がある。
本発明は上記事実を考慮して、複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録する並列処理における複数の印字手段の稼働率低下を抑え、スループットを向上できるプリンタ装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段を複数備え、この複数の印字手段が並列的に作動されることにより、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置であって、前記複数の印字手段の各々に対応して設けられ、記録媒体を多数枚収納可能な複数の収納部と、前記複数の収納部から前記印字手段に対して記録媒体を個別に供給可能な供給手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、プリンタ装置は、複数の印字手段が並列的に作動されることにより、各印字手段がそれぞれシート状の記録媒体に画像を記録し、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理する。この印字動作において各印字手段は、各印字手段に対応して各々設けられた複数の収納部から供給手段により個別に供給される記録媒体に対して画像記録を行うことができる。
これにより、プリンタ装置では、印字手段が複数の収納部のうちの何れか1つの収納部から記録媒体の供給を受けてその記録媒体に対し画像記録している間でも、印字手段に対して記録媒体を供給していない他の収納部への記録媒体の補給が可能になる。従って、このプリンタ装置では、複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録する並列処理における複数の印字手段の稼働率低下が抑えられ、スループットを向上できる。
請求項2に記載の発明は、シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段を有する印刷ユニットを複数台備え、この複数台の印刷ユニットが重ね合わせられて接続され並列的に作動されることにより、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置であって、前記印刷ユニットは、記録媒体を多数枚収納可能な複数の収納部と、前記複数の収納部から前記印字手段に対して記録媒体を個別に供給可能な供給手段と、を有することを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、印字手段を備えた印刷ユニットが複数台重ね合わせられて接続されることによりプリンタ装置が構成され、このプリンタ装置は、各印刷ユニットが並列的に作動されることにより、各印刷ユニットの印字手段がそれぞれシート状の記録媒体に画像を記録し、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理する。この印字動作において印字手段は、印刷ユニットに設けられた複数の収納部から供給手段により個別に供給される記録媒体に対して画像記録を行うことができる。
これにより、印刷ユニットでは、印字手段が複数の収納部のうちの何れか1つの収納部から記録媒体の供給を受けてその記録媒体に対し画像記録している間でも、印字手段に対して記録媒体を供給していない他の収納部への記録媒体の補給が可能になる。従って、この印刷ユニットを備えるプリンタ装置では、複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録する並列処理における複数の印字手段の稼働率低下が抑えられ、スループットを向上できる。また、印刷ユニットの台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度(単位時間当たりに画像を記録できる記録媒体の枚数)を増減できるので、ユーザの求めに応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のプリンタ装置において、前記供給手段は、前記複数の収納部の各々に対応して設けられ、記録媒体を前記印字手段へ案内するための第1供給路と、収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離し前記第1供給路を通して印字手段へ送り込む第1分離供給手段と、を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、複数の収納部に収納された記録媒体は、各収納部の各々に対応して設けられた第1分離供給手段により、各収納部においてそれぞれ1枚づつ分離され各々の第1供給路を通して印字手段へ個別に送り込まれる。このように、供給手段を構成する第1供給路及び第1分離供給手段を各収納部の各々に対応させて設けることにより、例えば、複数の収納部に跨って設けられる一体型の供給手段等に比べ、供給手段(第1供給路及び第1分離供給手段)や各種構造部材及び機構部材等のレイアウトの自由度を向上できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項3記載のプリンタ装置において、1枚以上の記録媒体を収納すると共にその収納した記録媒体を前記複数の収納部へ供給可能な共通供給手段と、前記共通供給手段から供給された記録媒体を前記複数の収納部へ案内するための搬入路と、前記搬入路を通して記録媒体を複数の収納部へ搬送する搬送手段と、を有し、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に前記共通供給手段から記録媒体が自動供給可能であることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項2又は請求項3記載のプリンタ装置において、前記複数台の印刷ユニットと重ね合わせられてプリンタ装置を構成し、1枚以上の記録媒体を収納すると共にその収納した記録媒体を印刷ユニットの前記複数の収納部へ供給可能な共通供給手段と、前記印刷ユニットに設けられ前記共通供給手段から供給された記録媒体を前記複数の収納部へ案内するための搬入路及び前記搬入路を通して記録媒体を複数の収納部へ搬送する搬送手段と、を有し、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に前記共通供給手段から記録媒体が自動供給可能であることを特徴としている。
請求項4及び請求項6に記載の発明では、共通供給手段には1枚以上の記録媒体が収納され、この共通供給手段から搬入路へ搬入された記録媒体が、搬送手段により搬入路を通して複数の収納部へ搬送されることにより、共通供給手段から複数の収納部への記録媒体の自動供給がなされる。これにより、記録媒体を複数の収納部へ補給するためのプリンタ装置の停止時間を減少でき、プリンタ装置のスループットを向上できる。また、複数の収納部のうち印字動作中の印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に記録媒体が自動供給できることにより、例えば、印刷ユニット又はプリンタ装置を停止させたまま、オペレータが収納部に記録媒体を手作業により補給する必要がなくなり、結果として、記録媒体を補給するために印刷ユニット又はプリンタ装置を停止させる時間を減少できるので、記録媒体に対する平均的な印刷能力を向上できる。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載のプリンタ装置において、画像が記録された記録媒体を外部へ案内するための排出路と、前記排出路を通して記録媒体を外部へ排出する排出搬送手段と、を有し、前記搬入路が前記排出路と一部共有されていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載のプリンタ装置において、前記印刷ユニットは、画像が記録された記録媒体を外部へ案内するための排出路と、前記排出路を通して記録媒体を外部へ排出する排出搬送手段と、を有し、前記搬入路が前記排出路と一部共有されていることを特徴としている。
請求項5及び請求項7に記載の発明では、画像が記録された記録媒体は、排出搬送手段により排出路を通して外部へ排出される。この排出路と共通供給手段から記録媒体が搬入される搬入路とを一部共有することにより、搬入路及び排出路を個別に設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
請求項8に記載の発明は、請求項7記載のプリンタ装置において、前記複数台の印刷ユニットは積み重ねられて配置され、この積み重ねられた最上段の印刷ユニットに積み重ねられてプリンタ装置を構成すると共に、前記排出搬送手段により前記排出路を通して印刷ユニット内から排出された記録媒体を保持する排出ユニットを有することを特徴としている。
請求項8に記載の発明では、複数台の印刷ユニットが積み重ねられて配置される場合に、排出搬送手段により排出路を通して印刷ユニット内から排出された記録媒体を保持する排出ユニットを最上段の印刷ユニットに積み重ねてプリンタ装置を構成することにより、排出ユニットを設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、プリンタ装置を小型化できる。
請求項9に記載の発明は、請求項5又は請求項7記載のプリンタ装置において、記録媒体の搬送経路を前記搬入路と前記排出路との間で選択的に切り替える第1搬送経路切替手段を有することを特徴としている。
請求項9に記載の発明では、搬入路及び排出路を一部共有した構成でも、記録媒体の搬送経路が第1搬送経路切替手段により搬入路と排出路との間で切り替えられる。これにより、記録媒体を搬入路又は排出路へ確実に案内することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項4〜請求項9の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記搬入路を複数有することを特徴としている。
請求項10に記載の発明では、搬入路を複数有することにより、複数の収納部への記録媒体の自動供給をより多く並行させて行うことができる。これにより、複数の収納部への記録媒体の自動供給に要する時間が短縮され、プリンタ装置のスループットを更に向上できる。
請求項11に記載の発明は、請求項10記載のプリンタ装置において、前記複数の収納部うちの少なくとも1つに対して複数の搬送経路により記録媒体が供給可能であることを特徴としている。
請求項11に記載の発明では、1つの収納部に対して複数の搬送経路により記録媒体が供給可能であることにより、例えば、複数の搬送経路に対応すると共にその対応する搬送経路を通して記録媒体が各々自動供給可能な複数の共通供給手段を設け、この複数の共通供給手段に異なる種類の記録媒体を各々収納することにより、複数の共通供給手段から必要に応じて異なる種類の記録媒体を1つの収納部に供給できる。また、複数の共通供給手段に同一種類の記録媒体を各々収納した場合では、1つの共通供給手段が記録媒体不足となっても、他の共通供給手段により記録媒体を継続して収納部へ供給できるため、複数の印字手段の稼働率低下が抑えられると共に共通供給手段へ記録媒体を手動供給する回数が減少され、プリンタ装置のスループットを更に向上できる。
請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11記載のプリンタ装置において、前記複数の搬入路のうちの少なくとも1つは前記排出路と一部共有され、複数の搬入路のうちの少なくとも1つは排出路と独立していることを特徴としている。
請求項12に記載の発明では、複数の搬入路のうちの少なくとも1つは排出路と一部共有することにより、これらの通路構成の簡素化を図りつつ、複数の搬入路のうちの少なくとも1つは排出路と独立させることで、排出路と一部共有された搬入路が画像記録済みで排出される記録媒体により塞がれている場合でも、排出路とは独立した搬入路から記録媒体を各収納部へ自動供給できる。これにより、記録媒体の自動供給完了を待つためのプリンタ装置の停止時間が減少され、記録媒体に対する平均的な印刷速度を向上できる。
請求項13に記載の発明は、請求項12記載のプリンタ装置において、前記排出路と一部共有されている搬入路及び排出路と独立している搬入路が前記収納部を挟み対向して配置されていることを特徴としている。
請求項13に記載の発明では、排出路と一部共有されている搬入路及び排出路と独立している搬入路を、収納部を挟み対向して配置することにより、これらの搬入路が交差することなく排出路とは完全に独立した搬入路を設けるための通路レイアウトが容易に実現できる。
請求項14に記載の発明は、請求項10〜請求項13の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記複数の収納部に対して各々異なる搬送経路により記録媒体が供給可能であることを特徴としている。
請求項14に記載の発明では、複数の収納部に対して各々異なる搬送経路により記録媒体が供給可能であることにより、例えば、1つの収納部から印字手段に対して記録媒体が供給されている間でも(印字動作中)、他の収納部に対して同一時期に記録媒体をそれぞれ自動供給できる。
請求項15に記載の発明は、請求項1、請求項4、請求項5、及び請求項9〜請求項14の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記複数の収納部は装置本体部に対して各々挿抜可能に設けられると共に、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に外部から手動により記録媒体が供給可能であることを特徴としている。
請求項16に記載の発明は、請求項2、請求項3、及び請求項6〜請求項14の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記複数の収納部はユニット本体部に対して挿抜可能に設けられると共に、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に外部から手動により記録媒体が供給可能であることを特徴としている。
請求項15及び請求項16に記載の発明では、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に外部から手動により記録媒体が供給可能であることにより、オペレータは、プリンタ装置を停止させ印字動作を中断させることなく、手動により収納部へ記録媒体を供給できる。また、印字動作中に、その印字命令により要求された種類とは異なる種類の記録媒体をオペレータが手動により収納部へ供給し、次の印字命令によりその異なる種類の記録媒体に対する画像記録を継続処理できる。このように、記録媒体を手動により収納部へ補給する、あるいは印字処理中のものとは異なる種類の記録媒体に画像を記録するためその記録媒体を手動により収納部へ補給する場合等に、プリンタ装置を停止させる時間を短縮できるため、記録媒体に対する平均的な印刷能力を向上できる。
請求項17に記載の発明は、請求項1〜請求項16の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記複数の収納部のうち前記印字手段に対して記録媒体を供給可能とする収納部を選択する選択手段を有することを特徴としている。
請求項17に記載の発明では、選択手段を操作するあるいは選択手段からの入力指示等により、複数の収納部のうち印字手段に対して記録媒体を供給可能とする収納部が選択できるため、各収納部に予め普通紙や専用紙等の複数種類の記録媒体を収納しておけば、複数の収納部に対する記録媒体の入れ替えを行わなくても、選択手段の操作等のみでそれら複数種類の記録媒体を必要に応じて使い分けることが可能になる。これにより、複数種類の記録媒体に対して画像記録を行う場合の記録媒体の選択作業が容易になる。
請求項18に記載の発明は、請求項17記載のプリンタ装置において、前記選択手段は、更に前記共通供給手段による記録媒体の供給の可否が選択可能であることを特徴としている。
請求項18に記載の発明では、選択手段を操作するあるいは選択手段からの入力指示等により、共通供給手段による記録媒体の供給の可否が選択可能であるため、共通供給手段に、複数の収納部に収納されたものとは異なる種類の記録媒体を予め収納しておけば、複数の収納部及び共通供給手段に対する記録媒体の入れ替えを行わなくても、選択手段の操作等のみで、それら各収納部及び共通供給手段に収納された複数種類の記録媒体を必要に応じて使い分けることが可能になる。これにより、複数種類の記録媒体に対して画像記録を行う場合の共通供給手段を含む記録媒体の選択作業が容易になる。
請求項19に記載の発明は、請求項1〜請求項18の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記複数の収納部のうちの少なくとも2つは、収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に各々の投影した投影領域の少なくとも一部が重複していることを特徴としている。
請求項19に記載の発明では、複数の収納部のうちの少なくとも2つは、収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に各々の投影した投影領域の少なくとも一部が重複するようにすることで、収納部を複数設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、プリンタ装置を小型化できる。
請求項20に記載の発明は、請求項5、請求項9〜請求項15、及び請求項17〜請求項19の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記複数の印字手段の各々に対応して設けられ印字手段により画像が記録された記録媒体を一時収納する複数の排出バッファ収納部と、前記複数の排出バッファ収納部から前記排出路へ記録媒体を排出する複数の排出手段と、を有することを特徴としている。
請求項22に記載の発明は、請求項7〜請求項14、及び請求項16〜請求項19の何れか1項記載の記載のプリンタ装置において、前記印刷ユニットは、前記印字手段に対応して設けられ印字手段により画像が記録された記録媒体を一時収納する排出バッファ収納部と、前記排出バッファ収納部から前記排出路へ記録媒体を排出する排出手段と、を有することを特徴としている。
請求項20及び請求項22に記載の発明では、印字手段により画像が記録された記録媒体は、印字手段に対応して設けられた排出バッファ収納部に一時収納され、排出バッファ収納部から排出手段により所定のタイミングで排出路へ排出される。このように、画像が記録された記録媒体を排出バッファ収納部に一時収納しておけば、この記録媒体を直ちに排出路へ排出しなくても、引き続き収納部から印字手段に後続する他の記録媒体を供給し、この記録媒体に対して画像記録を開始できるので、例えば、他の印字手段により画像が記録された記録媒体により排出路が塞がっていても、印字手段による記録媒体に対する画像の記録動作を中断する必要がなくなり、かつ排出バッファ収納部に一時収納された記録媒体については排出路が空いたタイミングで排出開始すれば、印字手段による記録動作に影響を与えることなく、画像が記録された記録媒体を排出できる。
請求項21に記載の発明は、請求項20記載のプリンタ装置において、前記複数の排出バッファ収納部のうちの少なくとも1つの排出バッファ収納部と前記複数の収納部のうちの少なくとも1つの収納部とは、排出バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることを特徴としている。
請求項23に記載の発明は、請求項22記載のプリンタ装置において、前記排出バッファ収納部と前記複数の収納部のうちの少なくとも1つの収納部とは、排出バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることを特徴としている。
請求項21及び請求項23に記載の発明では、排出バッファ収納部又は複数の排出バッファ収納部のうちの少なくとも1つの排出バッファ収納部と複数の収納部のうちの少なくとも1つの収納部とは、排出バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複するようにすることで、排出バッファ収納部又は複数の排出バッファ収納部を設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、プリンタ装置を小型化できる。
請求項24に記載の発明は、請求項1〜請求項23の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記収納部は記録媒体を2枚まで収納可能な供給バッファ収納部を含み、前記複数の収納部が記録媒体を多数枚収納可能な収納部及び少なくとも1つ以上の前記供給バッファ収納部を有することを特徴としている。
請求項24に記載の発明では、供給バッファ収納部は記録媒体を2枚まで収納可能な構成とされるため、記録媒体を多数枚収納可能な収容部に比べて薄型又は小型に形成できる。この供給バッファ収納部では、例えば、2枚収納された記録媒体のうちの1枚(1枚目)を印字手段へ供給しても、1枚の記録媒体が残されているためその残り1枚(2枚目)の記録媒体を継続して印字手段へ供給できる。ここで、供給バッファ収納部に対し所定のタイミングで自動供給により新たに1枚(3枚目)の記録媒体を補給すれば、1枚目の記録媒体に続き2枚目の記録媒体を印字手段へ連続的に供給しても、補給された3枚目の記録媒体を印字手段へ連続的に供給することができる。4枚目以降も同様に、供給バッファ収納部に対して記録媒体の自動供給を所定のタイミングで繰り返すことにより、供給バッファ収納部から印字手段への記録媒体の連続的な供給が可能になる。なお、3枚目の記録媒体を自動供給する所定のタイミングは、例えば、1枚目の記録媒体の印字手段への供給(供給バッファ収納部からの搬出)に同期したタイミング、又は、1枚目の記録媒体の印字手段への供給後(供給バッファ収納部からの搬出後)から2枚目の記録媒体を印字手段へ供給開始する前までのタイミング、又は、2枚目の記録媒体の印字手段への供給(供給バッファ収納部からの搬出)に同期したタイミング、などである。また、供給バッファ収納部に対して記録媒体を自動供給できない場合でも、供給バッファ収納部の他に、記録媒体を多数枚収納可能な収納部が設けられているため、この印字手段では収納部から供給される記録媒体に対して画像を記録できる。
このように、複数の収納部のうちの少なくとも1つ以上を、記録媒体の収納可能枚数を2枚として印字手段への記録媒体の連続的な供給が可能である供給バッファ収納部とすることにより、収納部を複数設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット及びプリンタ装置を小型化できる。
請求項25に記載の発明は、請求項24記載のプリンタ装置において、少なくとも1つ以上の前記供給バッファ収納部から前記印字手段に対して記録媒体を個別に供給可能な供給手段は、少なくとも1つ以上の供給バッファ収納部の各々に対応して設けられ、記録媒体を印字手段へ案内するための第1供給路と、供給バッファ収納部に収納された2枚の記録媒体を1枚づつ分離し前記第1供給路を通して印字手段へ送り込む第2分離供給手段と、を有することを特徴としている。
請求項25に記載の発明では、少なくとも1つ以上の供給バッファ収納部に収納された2枚の記録媒体は、少なくとも1つ以上の供給バッファ収納部の各々に対応して設けられた第2分離供給手段により、少なくとも1つ以上の供給バッファ収納部においてそれぞれ1枚づつ分離され各々の第1供給路を通して印字手段へ個別に送り込まれる。このように、供給手段を構成する第1供給路及び第2分離供給手段を少なくとも1つ以上の供給バッファ収納部の各々に対応させて設けることにより、例えば、複数の供給バッファ収納部に跨って設けられる一体型の供給手段等に比べ、供給手段(第1供給路及び第2分離供給手段)や各種構造部材及び機構部材等のレイアウトの自由度を向上できる。
請求項26に記載の発明は、請求項25記載のプリンタ装置において、前記第2分離供給手段は、前記供給バッファ収納部の先端側に配置され供給バッファ収納部に収納された一方の記録媒体の先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその一方の記録媒体を前記印字手段へ送り込む方向へ引き出して供給バッファ収納部内から搬出する第1回転ロールと、前記第1回転ロールと対向して配置され供給バッファ収納部に収納された他方の記録媒体の先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその他方の記録媒体を押さえて供給バッファ収納部内に留める第2回転ロールと、を有することを特徴としている。
請求項26に記載の発明では、供給バッファ収納部の先端側に配置された第1回転ロールは、供給バッファ収納部に収納された一方の記録媒体の先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその一方の記録媒体を前記印字手段へ送り込む方向へ引き出して供給バッファ収納部内から搬出する。また第1回転ロールと対向して配置された第2回転ロールは、供給バッファ収納部に収納された他方の記録媒体の先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその他方の記録媒体を押さえて供給バッファ収納部内に留める。これらの第1回転ロール及び第2回転ロールを有する第2分離供給手段により、供給バッファ収納部に収納された2枚の記録媒体は1枚づつ分離され第1供給路を通して印字手段へ送り込まれる。このような2つの回転ロールを有する第2分離供給手段であれば、簡単な構成により2枚の記録媒体を確実に分離して1枚づつ印字手段へ送り込むことができる。
請求項27に記載の発明は、請求項24〜請求項26の何れか1項記載のプリンタ装置において、自動供給された記録媒体を前記供給バッファ収納部へ案内するための搬入路が前記排出路と一部共有されていることを特徴としている。
請求項27に記載の発明では、記録媒体を供給バッファ収納部へ案内するための搬入路を排出路と一部共有することにより、これらの通路を独立して設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
請求項28に記載の発明は、請求項27記載のプリンタ装置において、記録媒体の搬送経路を前記搬入路と前記排出路との間で選択的に切り替える第2搬送経路切替手段を有することを特徴としている。
請求項28に記載の発明では、記録媒体を供給バッファ収納部へ案内するための搬入路及び排出路を一部共有した構成でも、記録媒体の搬送経路が第2搬送経路切替手段により搬入路と排出路との間で切り替えられる。これにより、記録媒体を搬入路又は排出路へ確実に案内することができる。
請求項29に記載の発明は、請求項24〜請求項28の何れか1項記載のプリンタ装置において、記録媒体を前記供給バッファ収納部へ搬入する搬送経路が、供給バッファ収納部を挟み供給バッファ収納部から前記印字手段へ記録媒体を供給する供給経路の反対側に配置されていることを特徴としている。
請求項29に記載の発明では、供給バッファ収納部は記録媒体の収納可能枚数が2枚と少ないため、印字手段に対して記録媒体を連続的に供給する場合には、搬入路を通して搬入された記録媒体を直ちにあるいは一時収納して短時間のうちに搬出し印字手段へ供給する。そのため、記録媒体を供給バッファ収納部へ搬入する搬送経路を、供給バッファ収納部を挟み供給バッファ収納部から印字手段へ記録媒体を供給する供給経路の反対側に配置することにより、供給バッファ収納部から印字手段への記録媒体の供給においては、供給バッファ収納部へ搬入された記録媒体をその搬入方向と同じ方向へ搬送してスムーズに搬出し印字手段へ供給できる。これにより、供給バッファ収納部を経由して印字手段へ供給される記録媒体に余分な力(搬送力)が加わることはなく、よって記録媒体のジャムを防止できる。
請求項30に記載の発明は、請求項24〜請求項29の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記収納部及び前記供給バッファ収納部に対して各々異なる搬送経路により記録媒体が供給可能であることを特徴としている。
請求項30に記載の発明では、収納部及び供給バッファ収納部に対して各々異なる搬送経路により記録媒体が供給可能であることにより、例えば、供給バッファ収納部から印字手段に対して記録媒体が供給されている間でも(印字動作中)、収納部に対して同一時期に記録媒体を自動又は手動により供給できる。
請求項31に記載の発明は、請求項24〜請求項30の何れか1項記載のプリンタ装置において、記録媒体を前記収納部へ搬入する搬送経路及び記録媒体を前記供給バッファ収納部へ搬入する搬送経路が前記供給バッファ収納部を挟み対向して配置されていることを特徴としている。
請求項31に記載の発明では、記録媒体を収納部へ搬入する搬送経路及び記録媒体を供給バッファ収納部へ搬入する搬送経路を、供給バッファ収納部を挟み対向して配置することにより、これらの搬入路が交差することのない完全に独立した2種類の搬入路を設けるための通路レイアウトが容易に実現できる。
請求項32に記載の発明は、請求項24〜請求項31の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記収納部に収納された記録媒体を前記供給バッファ収納部へ案内するための第2供給路と、収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離し前記第2供給路を通して供給バッファ収納部へ送り込む第3分離供給手段と、を有することを特徴としている。
請求項32に記載の発明では、収容部に収納された多数枚の記録媒体は、第3分離供給手段により1枚づつ分離され第2供給路を通して供給バッファ収納部へ送り込まれ、供給バッファ収納部から印字手段へ供給される。この収容部において記録媒体が不足した場合には、供給バッファ収納部へ自動供給される記録媒体に対して画像を記録できる。この自動供給による印字動作中に、手動により収容部へ記録媒体を補給することにより、プリンタ装置を停止させる時間を短縮できて、記録媒体に対する平均的な印刷能力を向上できる。これにより、スループットを低下させることなく、例えば、収容部から印字手段への記録媒体の供給経路(第1供給路)を取り除くような構成の簡素化が可能になり、プリンタ装置をより小型に構成できる。
請求項33に記載の発明は、請求項32記載のプリンタ装置において、自動供給された記録媒体を前記供給バッファ収納部へ案内するための搬入路が前記第2供給路と一部共有されていることを特徴としている。
請求項33に記載の発明では、記録媒体を供給バッファ収納部へ案内するための搬入路を第2供給路と一部共有することにより、これらの通路を独立して設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
請求項34に記載の発明は、請求項33記載のプリンタ装置において、記録媒体の搬送経路を前記搬入路と前記第2供給路との間で選択的に切り替える第3搬送経路切替手段を有することを特徴としている。
請求項34に記載の発明では、記録媒体を供給バッファ収納部へ案内するための搬入路及び第2供給路を一部共有した構成でも、記録媒体の搬送経路が第3搬送経路切替手段により搬入路と第2供給路との間で切り替えられる。これにより、記録媒体を搬入路又は第2供給路に沿って供給バッファ収納部へ確実に案内することができる。
請求項35に記載の発明は、請求項24〜請求項34の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記供給バッファ収納部と前記収納部とは、供給バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることを特徴としている。
請求項35に記載の発明では、供給バッファ収納部と収納部とは、供給バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複するようにすることで、供給バッファ収納部及び収納部を複数設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット及びプリンタ装置を小型化できる。
本発明のプリンタ装置は上記構成としたので、複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録する並列処理における複数の印字手段の稼働率低下を抑え、スループットを向上できる。
以下、本発明の実施形態に係る印刷ユニット及びプリンタ装置について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1及び図2には本発明に第1の実施形態に係るプリンタ装置が示され、図3及び図4には本実施形態に係るプリンタ装置に適用される印刷ユニットが示されている。
図3に示されるように、印刷ユニット11は外殻部としてケーシング12を備えており、このケーシング12は、装置の高さ方向(矢印方向)に沿って扁平な直方体状に形成されている。ケーシング12には、その底板部13における幅方向(矢印W方向)に沿った一端側(図3では右側)にスリット状の給紙口16が穿設される共に、頂板部14に給紙口16と正対するようにスリット状の排紙口18が穿設されている。これらの給紙口16及び排紙口18は互いに、ケーシング12の奥行方向に沿って平行とされている。なお、以下では、便宜上、印刷ユニット11、給紙ユニット100及び排紙ユニット120において右側を先端側、左側を後端側と呼称する。またケーシング12内には、底板部13上に上面側が開口した筐体状のトレイである2つの給紙ホッパ20A,20Bが配置されている。これらの給紙ホッパ20A,20Bは同一構成とされており、平面視方向の投影領域(給紙ホッパ20A,20Bの底板部21をその底板部21の略垂直方向へ投影した投影領域)が互いに重なるよう配置されている。給紙ホッパ20A,20B内には、1枚の記録紙P又は複数枚の記録紙Pが積層された記録紙の束が収納可能とされている。なお、以下では、特に「記録紙P」と区別する必要がある場合には「紙束B」という。
図5(A)及び(B)に示されるように、給紙ホッパ20A,20B内には、底板部21上に幅方向に沿って一対の積載板22,23が互いに隣接するように配置されており、これらの積載板22,23は、それぞれ幅方向中心側の端部が底板部21に揺動可能に連結されている。これにより、給紙ホッパ20A,20B内に収納された記録紙P(紙束B)は、その先端側の部分が積載板22上に載置されると共に、後端側の部分が積載板23上に載置される。積載板22,23は、コイルスプリング等の付勢部材24,25(図5(B)参照)により揺動端側がそれぞれ上方へ付勢されている。また印刷ユニット11には、給紙ホッパ20A,20Bの上方に円筒状の分離給紙ローラ62A,62B及び押えローラ64A,64Bがそれぞれ配置されており、分離給紙ローラ62A,62Bは積載板22の先端部に正対するように支持され、また押えローラ64A,64Bは積載板23の中間部に正対するように支持されている。
給紙ホッパ20A,20Bには、付勢部材24,25に抗して積載板22,23を揺動方向に沿った下限位置に移動させ、拘束するためのアクチュエータ(図示省略)が配置されており、このアクチュエータは、後述する給紙ガイド路84A,84B内から給紙ホッパ20A,20B内に記録紙Pを受け入れる際には、図5(A)に示されるように、一対の積載板22,23をそれぞれ底板部21に近接した下限位置に揺動させて拘束し、給紙ホッパ20A,20B内への記録紙Pの受入完了後には、一対の積載板22,23をそれぞれ解放する。これにより、積載板22,23は、付勢部材24,25の付勢力により上方へ揺動し、図5(B)に示されるように、記録紙Pの先端部を分離給紙ローラ62A,62Bに圧接させると共に、記録紙Pの後端側を押えローラ64A,64Bに圧接させる。
給紙ホッパ20A,20Bは、ケーシング12により奥行方向(図4に示される矢印D方向)に沿って装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、給紙ホッパ20A,20Bは、ケーシング12内の装着位置から補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙Pを補給し、又は取り出すことが可能になる。さらに給紙ホッパ20A,20Bは、後述する印刷ユニット11の印字動作により一方の給紙ホッパから印字部34へ記録紙Pを供給している間、又は一方の給紙ホッパが給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106から記録紙Pの補給を受けている間でも、他方の給紙ホッパは上記の装着位置及び補給位置間でのスライドが可能とされており、これによる印字動作中の他方の給紙ホッパへの記録紙Pの補給、又は取り出しが可能とされている。また上記のアクチュエータは、給紙ホッパ20A,20Bの装着位置から補給位置へのスライドに連動して、積載板22,23を底板部21に近接した下限位置に揺動させて拘束する。またアクチュエータは、給紙ホッパ20A,20Bの補給位置から装着位置へのスライドに連動して積載板22,23を解放する。
図3に示されるように、印刷ユニット11内には、給紙ホッパ20Bの上側に上面側が開口した筐体状の排紙バッファ26が配置されている。排紙バッファ26は、給紙ホッパ20A,20Bに対する平面視方向の投影領域(排紙バッファ26の底板部27をその底板部27の略垂直方向へ投影した投影領域)が一部重なるよう配置されており、この排紙バッファ26内には記録紙Pが収納可能とされている。排紙バッファ26内には、その底板部27上に平板状の積載板28が揺動可能に配置されている。この積載板28上には排紙バッファ26内に収納された記録紙Pが載置される。また積載板28は、幅方向に沿って片側(図3では右側)の端部が底板部27に揺動に可能に連結されると共に、コイルスプリング等の付勢部材30により揺動端側が上方へ付勢されている。これにより、排紙バッファ26内に収納された記録紙Pは、その先端側が積載板28からの押圧力を受けて上方へ付勢される。なお、排紙バッファ26内では、記録紙Pの先端の向きが給紙ホッパ20A,20B内とは逆になっている。
排紙バッファ26には、底板部27の下面側に付勢部材30に抗して積載板28を揺動方向に沿った下限位置に移動させ、拘束するためのアクチュエータ(図示省略)が配置されており、このアクチュエータは、排紙バッファ26内に画像記録済みの記録紙Pを受け入れる際に、積載板28を底板部27に近接した下限位置に揺動させて拘束し、排紙バッファ26内への記録紙Pの受入完了後に積載板28を解放する。
図3及び図4に示されるように、印刷ユニット11内には、給紙ホッパ20Bの上方であって、幅方向に沿って排紙バッファ26に隣接する部位に印字部34が配置されている。印字部34には、奥行方向と平行な主走査方向(図4に示される矢印S方向)に延在するガイドロッド36が設けられると共に、このガイドロッド36により主走査方向に沿って移動可能に支持されたインクジェットヘッド38が設けられている。また印字部34には、記録紙Pに対する画像記録時にインクジェットヘッド38を所定の主走査速度で往復移動させるヘッド駆動機構(図示省略)が設けられている。
図3に示されるように、印字部34には、主走査方向に直交する副走査方向(図4に示される矢印F方向)に沿ってインクジェットヘッド38を挟むようにニップローラ対40、ローラ対42が配置されると共に、ニップローラ対40とローラ対42と間にインクジェットヘッド38の下面部との間にスリット状の隙間を形成するガイド板44が配置されている。これらのニップローラ対40及びローラ対42により、インクジェットヘッド38により画像が記録される記録紙Pを所定の副走査速度で副走査方向(図4に示される矢印F方向)へ搬送する。
ここで、インクジェットヘッド38には、その下面部分に主走査方向に沿って記録すべき画像の画素密度に対応するピッチで配設された複数のノズル(図示省略)が設けられており、インクジェットヘッド38は、ヘッド駆動機構により主走査方向へ移動しつつ、デジタル化された画像情報に基づいて各ノズルからインクを噴射及び噴射停止することで、ニップローラ対40及びローラ対42により副走査方向へ搬送される記録紙P上に画像情報に対応する画像を形成する。
図3に示されるように、印刷ユニット11には、分離給紙ローラ62Aとニップローラ対40との間に、U字状に湾曲した印字ガイド板50が設けられており、分離給紙ローラ62Bとニップローラ対40との間に、印字ガイド板50の上端側(記録紙搬送方向の下流側)と一定の間隔を空けて対向するU字状に湾曲した印字ガイド板52及び印字ガイド板52の下端側(記録紙搬送方向の上流側)と一定の間隔を空けて対向する円弧状に湾曲した印字ガイド板54が配設され、分離給紙ローラ62Bと印字ガイド板54との間に、印字ガイド板50の下端側(記録紙搬送方向の上流側)と一定の間隔を空けて対向するJ字状に湾曲した印字ガイド板56が配設されている。なお、印字ガイド板54と印字ガイド板56とは一体化した構成としてもよい。
これらの印字ガイド板50と、印字ガイド板52及び印字ガイド板56との間には、1枚の記録紙Pを給紙ホッパ20Aから印字部34へ案内するための印字ガイド路58が形成されており、印字ガイド板50と印字ガイド板52及び印字ガイド板52と印字ガイド板54との間には、1枚の記録紙Pを給紙ホッパ20Bから印字部34へ案内するための印字ガイド路60が形成されている。従って、これらの印字ガイド路58と印字ガイド路60とは、記録紙搬送方向の下流側が重なり合いその重複部が共有された構成とされている。
また印刷ユニット11では、インクジェットヘッド38に記録紙Pを供給する際には、給紙ホッパ20A,20B内の記録紙Pに圧接した分離給紙ローラ62A,62Bを所定量回転させる。これにより、給紙ホッパ20A,20B内からは1枚の記録紙Pが分離され、この1枚の記録紙Pは分離給紙ローラ62A,62Bからの搬送力により印字ガイド路58,60に沿ってニップローラ対40へ搬送される。また押えローラ64A,64Bは、分離給紙ローラ62A,62Bにより最上部の1枚の記録紙Pが紙束Bから分離される際、2枚目以下の記録紙Pの移動を阻止するレジストローラとして機能する。なお、印字ガイド路58,60の路長が比較的長く、分離給紙ローラ62A,62Bからの搬送力だけでは記録紙Pを確実にニップローラ対40まで搬送できない場合には、印字ガイド路58,60にはその途中に搬送ローラ対を配置し、この搬送ローラ対により印字ガイド路58,60の途中まで搬送されてきた記録紙Pをニップローラ対40まで搬送するようにしても良い。
図3に示されるように、印刷ユニット11には、排紙バッファ26の上方に円筒状の分離排紙ローラ66が配置されている。この分離排紙ローラ66は、排紙バッファ26内に収納され積載板28により上方へ付勢された記録紙P(紙束B)上面の先端側に圧接する。また印刷ユニット11には、分離排紙ローラ66から後端側へ延出する一対の分岐ガイド板68,70が配置されており、一対の分岐ガイド板68,70は、一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。これら一対の分岐ガイド板68,70間には、1枚の記録紙Pを後述する排紙ガイド路78へ案内するための分岐ガイド路72が形成されている。
印刷ユニット11内には、後端部に上下方向へ延在する一対の排紙ガイド板74,76が配置されており、一対の排紙ガイド板74,76は一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。これらの一対の排紙ガイド板74,76間には、1枚の記録紙Pを後述する排紙ユニット120へ案内するための排紙ガイド路78が形成されている。排紙ガイド路78は、ケーシング12に形成された給紙口16と排紙口18とを繋げている。
印刷ユニット11には、給紙ホッパ20Aを挟んだ印字ガイド路58の反対側に、排紙ガイド路78の下部から給紙ホッパ20A側へ分岐する一対の給紙ガイド板80A,82Aが配置されており、一対の給紙ガイド板80A,82Aは一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。これらの一対の給紙ガイド板80A,82A間には、1枚の記録紙Pを給紙ホッパ20Aへ案内するための給紙ガイド路84Aが形成されており、この給紙ガイド路84Aの先端部は給紙ホッパ20A内へ開口され、給紙ガイド路84Aの先端部から排出された記録紙Pは給紙ホッパ20A内へ収納される。さらに印刷ユニット11には、給紙ホッパ20Bを挟んだ印字ガイド路60の反対側に、排紙ガイド路78の略中央部から給紙ホッパ20B側へ分岐する一対の給紙ガイド板80B,82Bが配置されており、一対の給紙ガイド板80B,82Bは一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。これらの一対の給紙ガイド板80B,82B間には、1枚の記録紙Pを給紙ホッパ20Bへ案内するための給紙ガイド路84Bが形成されており、この給紙ガイド路84Bの先端部は給紙ホッパ20B内へ開口され、給紙ガイド路84Bの先端部から排出された記録紙Pは給紙ホッパ20B内へ収納される。
また印刷ユニット11には、排紙ガイド路78に沿って記録紙Pを排紙ユニット120側へ搬送するための搬送ローラ対86が設置されている。この搬送ローラ対86は、少なくとも排紙ガイド路78の上端部及び下端部と、排紙ガイド路78における給紙ガイド路84A,84B間に位置してそれぞれ配置されており、排紙ガイド路78の路長、記録紙Pの長さ等に応じて排紙ガイド路78の上端部と下端部との間に適宜配置される。また排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Aとの分岐点付近にはガイドレバー88Aが配設され、排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Bとの分岐点付近にはガイドレバー88Bが配設されている。
これらのガイドレバー88A,88Bは同一構成とされており、図6に示されるように、ガイドレバー88A,88Bには、一端部に揺動中心となる支軸部90が設けられており、この支軸部90は排紙ガイド路78と給紙ガイド路84A,84Bとの分岐点に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー88A,88Bは、実線で示される給紙位置と2点鎖線で示される排紙位置との範囲で回動可能とされている。またガイドレバー88A,88Bはロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより給紙位置及び排紙位置の何れかの位置に回動し保持される。
これにより、給紙口16を通して排紙ガイド路78に搬入された記録紙Pは、ガイドレバー88Aが給紙位置に配置されると排紙ガイド路78の上部が塞がれるため給紙ガイド路84A側へ案内され、ガイドレバー88Aが排紙位置に配置されると給紙ガイド路84Aが塞がれるため排紙口18側へ案内される。またガイドレバー88Aを通過し排紙ガイド路78を排紙口18側へ搬送される記録紙Pは、ガイドレバー88Bが給紙位置に配置されると排紙ガイド路78の上部が塞がれるため給紙ガイド路84B側へ案内され、ガイドレバー88Bが排紙位置に配置されると給紙ガイド路84Bが塞がれるため排紙口18側へ案内される。このように、ガイドレバー88Aは記録紙Pの搬送経路を排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Aとの間で選択的に切り替えるよう構成されており、ガイドレバー84Bは記録紙Pの搬送経路を排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Bとの間で選択的に切り替えるよう構成されている。
図1に示されるように、本実施形態に係るプリンタ装置10は、1台以上(図1では2台)の印刷ユニット11と、給紙ユニット100及び排紙ユニット120とが高さ方向に沿って積み重ねられて構成されている。ここで、給紙ユニット100は、記録紙Pを各印刷ユニット11における給紙ホッパ20内へ自動補給するためのものであり、プリンタ装置10における最下段に配置される。排紙ユニット120は、印刷ユニット11に画像が記録された記録紙Pを受け入れて一時保管するためのものであり、プリンタ装置10における最上段に配置される。
図1に示されるように、給紙ユニット100は外殻部としてケーシング102を備えており、このケーシング102の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット11のケーシング12と略一致している。ケーシング102には、その上面部における後端側にスリット状の排紙口104(図2参照)が開口しており、この排紙口104は、給紙ユニット100の上段側に隣接する印刷ユニット11の給紙口16に接続される。
ケーシング102内部には、複数枚の記録紙Pが積載された紙束Bが収納可能とされたメイン給紙ホッパ106が配置されている。このメイン給紙ホッパ106は、各印刷ユニット11の給紙ホッパ20A,20Bと同様に、ケーシング102により奥行方向に沿って装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、メイン給紙ホッパ106は、ケーシング102内の装着位置から補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙P(紙束B)を補給し、又は取り出すことが可能になる。さらにメイン給紙ホッパ106は、後述する印刷ユニット11の印字動作により給紙ホッパ20A,20Bから印字部34へ記録紙Pを供給している間でも、上記の装着位置及び補給位置間でのスライドが可能とされており、これによる印字動作中のメイン給紙ホッパ106への記録紙Pの補給、又は取り出しが可能とされている。
メイン給紙ホッパ106内には、収納した紙束Bが積載される積載トレー108及び、この積載トレー108を高さ方向に沿って昇降可能に支持した昇降機構(図示省略)が配置されている。またケーシング102内には、メイン給紙ホッパ106の上方に分離給紙ローラ110が配置されており、この分離給紙ローラ110は、そのローラ面が積載トレー108上に積載された紙束B上面の先端部に対向するように支持されている。昇降機構は、メイン給紙ホッパ106の装着位置から補給位置へのスライドに連動して、積載トレー108をメイン給紙ホッパ106の底板部に近接した下限位置に移動させ、またメイン給紙ホッパ106の補給位置から装着位置へのスライドに連動して積載トレー108を上昇させ、積載トレー108上の紙束Bを所定の圧接力で分離給紙ローラ110に圧接させる。
図1及び図2に示されるように、ケーシング102内には、排紙口104から分離給紙ローラ110側へ延出する接続ガイド路112が設けられており、この接続ガイド路112の先端部は、分離給紙ローラ110の紙束Bとの圧接部に面して開口している。これにより、分離給紙ローラ110が所定量だけ回転すると、分離給紙ローラ110により積載トレー108上の紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、この記録紙Pの先端側が接続ガイド路112へ送り込まれる。
なお、メイン給紙ホッパ106内に配置される積載トレー108は1個に限定されず、複数個の積載トレー108をメイン給紙ホッパ106内に配置し、各積載トレー108にそれぞれ異なる種類の記録紙Pを積載するようにしても良い。この場合には、例えば、昇降機構により複数の積載トレー108を上下方向に加えて、前後方向(幅方向)に移動させ、複数の積載トレー108の何れかに積載された紙束Bを選択的に分離給紙ローラ110に圧接させることで、複数種類の記録紙Pから選択された1種類の記録紙Pを接続ガイド路112へ送り込むことが可能になる。
図1に示されるように、排紙ユニット120は外殻部としてケーシング122を備えており、このケーシング122の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット11のケーシング12と略一致している。ケーシング122には、その下面部における後端側にスリット状の受入口124(図2参照)が開口しており、この受入口124は、排紙ユニット120の下段側に隣接するように配置された印刷ユニット11の排紙口18に接続される。
ケーシング122の上面部には、複数枚の記録紙Pが積載可能とされた排紙トレー部126が設けられている。排紙トレー部126には、受入口124側の一端部から他端側へ向って上方へ傾斜する積載面128が形成されると共に、この積載面128の一端部から略垂直に立ちあがる位置決め面130が形成されている。この位置決め面130の上端側にはスリット状の排紙口132が開口しており、ケーシング122内には、排紙口132と受入口124とを繋ぐ受入ガイド路134が設けられている。また排紙ユニット120には、受入ガイド路134の排紙口132側の端部に搬出ローラ対136が配置されている。
図1に示されるように、排紙ユニット120の下段側に配置された印刷ユニット11は、下段側に他の印刷ユニット11が配置されている場合には、その給紙口16が下段側の印刷ユニット11の排紙口18に接続され、また下段側に他の印刷ユニット11が配置されている場合には、その給紙口16が下段側の印刷ユニット11の排紙口18に接続される。これにより、排紙ユニット120の下段側に複数の印刷ユニット11が配置されている場合には、各印刷ユニット11の排紙ガイド路78が互いに接続され、これらの排紙ガイド路78は、各印刷ユニット11を貫通するように高さ方向に延在し、上端部が排紙ユニット120の受入ガイド路134に接続される1本の排紙経路を構成する。また、最下段に配置された印刷ユニット11は、給紙ユニット100に積み重ねられると、その給紙口16が給紙ユニット100の排紙口104に接続される。これにより、プリンタ装置10では、接続ガイド路112、排紙ガイド路78、及び給紙ガイド路84Aからなる給紙ホッパ20Aへの給紙経路が構成され、接続ガイド路112、排紙ガイド路78、及び給紙ガイド路84Bからなる給紙ホッパ20Bへの給紙経路が構成されると共に、給紙ホッパ20A,20Bにそれぞれ対応するこれらの2本の給紙経路は上記の排紙経路と一部共有されている。
また、印刷ユニット11のケーシング12には、その頂板部14に上方へ突出するガイド突起(図示省略)が設けられると共に、底板部13にガイド突起に対応する凹状のガイド受部(図示省略)が設けられている。また給紙ユニット100のケーシング102には、その頂板部にガイド受部に対応する上方へ突出するガイド突起(図示省略)が設けられており、排紙ユニット120のケーシング122には、その下面部にガイド突起に対応する凹状のガイド受部が設けられている。これらのガイド突起及びガイド受部は1台の印刷ユニット11に少なくとも2個ずつ設けられ、給紙ユニット100には少なくとも2個のガイド突起が設けられ、排紙ユニット120には少なくとも2個のガイド受部が設けられている。ここで、印刷ユニット11、給紙ユニット100及び排紙ユニット120が積み重ねられてプリンタ装置10を構成している状態では、何れかの印刷ユニット11に設けられたガイド突起は、上段側の印刷ユニット11又は排紙ユニット120のガイド受部に嵌挿し、ガイド受部内には下段側の印刷ユニット11又は給紙ユニット100のガイド突起が挿入される。これにより、印刷ユニット11、給紙ユニット100及び排紙ユニット120は、幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、ユニット11,100,120間での移動が拘束されて一体化される。
なお、プリンタ装置10を構成する複数台の印刷ユニット11は、それぞれ制御部32を備えており、給紙ユニット100も、各印刷ユニット11と同様に制御部114を備えている。
各印刷ユニット11の制御部32の間は電気的に接続されており、給紙ユニット100の制御部114も、各印刷ユニット11の制御部32に電気的に接続されている。各印刷ユニット11の制御部32の間を電気的に接続するためには、例えば、各印刷ユニット11にケーブル及びソケットを設けて、ケーブル先端に配置されたコネクタを他の印刷ユニット11のソケットに差し込むことにより電気的に接続しても良く、またガイド突起及びガイド受部の少なくと1個ずつをそれぞれ互いに適合するコネクタ及びソケットとして構成し、印刷ユニット11を積み重ねると共に、コネクタとしてのガイド突起をソケットとしてのガイド受部に差し込むことにより電気的に接続しても良い。また給紙ユニット100の制御部114を印刷ユニット11の制御部32に電気的に接続するための構成も、印刷ユニット11の制御部32間を接続する場合と同様に、ケーブル及びソケットによる接続や、ガイド突起及びガイド受部をそれぞれコネクタ及びソケットとして接続することが可能である。
また各印刷ユニット11は、それぞれ操作部33を備えており、給紙ユニット100も、各印刷ユニット11と同様に操作部115を備えている。これらの操作部33,115はそれぞれタッチパネル式とされており、そのタッチパネルには各種情報が表示されると共に、表示された入力操作部にユーザが触指することにより各種設定及び指示が選択入力される。
各印刷ユニット11では、操作部33からの入力指示により、給紙ホッパ20A及び給紙ホッパ20Bの中から印字部34へ記録紙Pを供給する給紙ホッパを、下段側の給紙ホッパ20Aに指定する下段サブ給紙ホッパ指定モード、上段側の給紙ホッパ20Bに指定する上段サブ給紙ホッパ指定モード、及び、指定せず制御部32に記録紙Pの種類や印字処理の効率等に応じて選択させるサブ給紙ホッパ自動選択モードが選択可能とされている。また、本実施形態のようにプリンタ装置10が複数台の印刷ユニット11、及び給紙ユニット100を備える構成の場合には、各印刷ユニット11の操作部33及び給紙ユニット100の操作部115のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの入力指示により、印刷ユニット11毎に給紙ホッパ20A,20B及びメイン給紙ホッパ106の中から印字部34へ記録紙Pを供給する(メイン給紙ホッパ106の場合はメイン給紙ホッパ106から給紙ホッパ20A,20Bへ供給した記録紙Pが給紙ホッパ20A,20Bから印字部34へ供給される)給紙ホッパを、下段側の給紙ホッパ20Aに指定する下段サブ給紙ホッパ指定モード、上段側の給紙ホッパ20Bに指定する上段サブ給紙ホッパ指定モード、メイン給紙ホッパ106に指定するメイン給紙ホッパ指定モード、給紙ホッパ20A及び給紙ホッパ20Bに限定するサブ給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20A及びメイン給紙ホッパ106に限定する下段サブ給紙ホッパ+メイン給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20B及びメイン給紙ホッパ106に限定する上段サブ給紙ホッパ+メイン給紙ホッパ限定指定モード、及び、指定せず制御部32に記録紙Pの種類や印字処理の効率等に応じて選択させる給紙ホッパ自動選択モードが選択可能とされている。
なお、これらの選択可能とされる各種指示は、各印刷ユニット11の操作部33及び給紙ユニット100の操作部115から個別に入力する他に、例えば、最上段に配置された印刷ユニット11の操作部33、あるいは給紙ユニット100の操作部115をプリンタ装置10のメインの操作部に指定して他の操作部は停止状態にし、そのメイン操作部として機能させた操作部33又は操作部115から入力することも可能である。また、排紙ユニット120に操作部を設けると共にその操作部をメイン操作部として機能させることも可能である。その場合は、メイン操作部がプリンタ装置10の最上部に配置されるため、メイン操作部の視認性及び操作性が良好になる。
プリンタ装置10は、前述したように、印刷ユニット11、給紙ユニット100及び排紙ユニット120が積み重ねられて構成されている。これにより、プリンタ装置10を構成する印刷ユニット11、給紙ユニット100及び排紙ユニット120は、図2に示されるように、上段側のユニット11,120を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側のユニット11,100から分離できる。従って、プリンタ装置10では、印刷ユニット11を他の印刷ユニット11又は給紙ユニット100から分離し、又は排紙ユニット120を下段側の印刷ユニット11から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット11を他の印刷ユニット11との間又は印刷ユニット11と給紙ユニット100との間又は印刷ユニット11と排紙ユニット120との間に挿入し、あるいは印刷ユニット11の間又は印刷ユニット11と給紙ユニット100との間又は印刷ユニット11と排紙ユニット120との間から1台乃至複数台の印刷ユニット11を抜き取ることが可能になっている。これにより、プリンタ装置10では、装置を構成する印刷ユニット11の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット11の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度を含む印刷能力を調整できる。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る印刷ユニット11及びプリンタ装置10による動作について説明する。
プリンタ装置10では、印刷ユニット11の制御部32がパーソナルコンピュータ、サーバ等の外部の情報処理装置(図示省略)と接続されており、この情報処理装置からプリント命令及び画像情報が入力すると、印刷ユニット11が記録紙Pに対する画像の記録動作を開始する。
ここで、プリンタ装置10に複数台の印刷ユニット11が配置されている場合には、各印刷ユニット11の制御部32を並列的に情報処理装置に接続しても良く、また複数台の印刷ユニット11の何れか1台をメインの印刷ユニット11として構成し、このメインの印刷ユニット11の制御部32のみを情報処理装置に接続し、このメインの印刷ユニットの制御部32を通して他の印刷ユニット11の制御部32から各種の情報を出力するようにしても良い。またメインの印刷ユニット11の制御部32については、他の印刷ユニット11とは情報の処理速度、記憶容量等の性能及び機能が異なるものであっても良い。
また、本実施形態のプリンタ装置10では、印字命令及び画像情報が入力すると、各印刷ユニット11による記録紙Pに対する記録回数が可能なかぎり平準化するように、各印刷ユニット11を所定の順番で巡回的に作動させる。またプリンタ装置10では、複数枚数分の印字命令及び画像情報が一度に入力した場合には、可能な限り多数台の印刷ユニット11を同時に作動させ、同時に作動する複数台の印刷ユニット11によりそれぞれ記録紙Pに画像を形成させる。このとき、各印刷ユニット11が記録紙Pに記録する画像は、印刷ユニット11毎に異なったものでも、同一のものでも良い。
先ず、各印刷ユニット11における記録紙Pに対する画像の記録動作について説明する。
プリンタ装置10では、情報処理装置からの印字命令及び画像情報が入力すると、少なくとも1台の印刷ユニット11が作動して記録紙Pに対する画像形成を開始する。このとき、作動状態となる印刷ユニット11では、先ず、操作部33,115のうちの少なくとも何れか1つの操作部から入力された指示に基づいて、制御部32は給紙ホッパ20A,20B及び給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106の中から給紙のために作動させる給紙ホッパを選択する。ここで、給紙ホッパ20Aが作動する場合には、分離給紙ローラ62Aが回転して給紙ホッパ20A内に収納された紙束Bから1枚の記録紙Pを分離し、この記録紙Pを印字ガイド路58に沿って印字部34のニップローラ対40へ搬送する。また給紙ホッパ20Bが作動する場合には、分離給紙ローラ62Bが回転して給紙ホッパ20A内に収納された紙束Bから1枚の記録紙Pを分離し、この記録紙Pを印字ガイド路60に沿って印字部34のニップローラ対40へ搬送する。なお、メイン給紙ホッパ106が作動する場合には、メイン給紙ホッパ106から給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの自動補給が可能であり、また給紙ホッパ20A,20Bの一方が印字部34へ記録紙Pを供給している間、又は給紙ユニット100から記録紙Pの補給を受けている間でも、手作業による他方への記録紙Pの補給が可能である。これらの補給動作の詳細については後述する。
ニップローラ対40は、印字ガイド路58又は印字ガイド路60を通して供給された記録紙Pを挟持しつつ回転して記録紙Pをインクジェットヘッド38とガイド板44との間に送り込み、ガイド板44に沿って記録紙Pを搬送し、記録紙Pの先端部をローラ対42の間に挿入する。これにより、記録紙Pは、ニップローラ対40及びローラ対42により挟持されつつ、副走査方向へ副走査速度で搬送される。
インクジェットヘッド38は、ヘッド駆動機構により主走査方向へ移動しつつ、主走査方向へ配列された複数のノズルから画像情報に基づいて選択的にインクを噴射又は噴射停止し、副走査方向へ移動する記録紙P上にインクにより画像を形成して行く。このインクジェットヘッド38の画像の記録動作に並行し、ローラ対42は、画像が記録された記録紙Pの先端側の部分を排紙バッファ26内へ送り込む。このとき、排紙バッファ26内の積載板28は、アクチュエータにより下限位置に拘束されている。これにより、記録紙Pは、その先端部が分離排紙ローラ54に衝突することなく、ローラ対42からの搬送力により排紙バッファ26内へ送り込まれ、その後端部がローラ対42から離脱すると共に排紙バッファ26へ収納される。
印刷ユニット11の制御部32は、画像が記録された記録紙Pが排紙バッファ26内に収納される時点までに、この記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から排紙ガイド路78内へ搬出するか否かを判断する。この判断は、例えば、各印刷ユニット11の排紙ガイド路78により構成された排紙経路内を記録紙Pが搬送されているか否か、各印刷ユニット11により記録紙Pに対してそれぞれ異なる頁(画像情報)の印刷が行われており、頁数が小さい頁の画像が記録された記録紙Pを先行して他の印刷ユニット11から排紙ユニット120へ搬送するために、排紙バッファ26からの記録紙Pの搬出タイミングを調整する必要があるか否か、さらには記録密度、記録紙種類等を考慮した上でインク乾燥時間が必要か否か、等の各種の状況に基づいて判断される。
印刷ユニット11の制御部32は、記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から排紙ガイド路78へ搬出すると判断した場合には、記録紙Pが排紙バッファ26内へ収納されると同時に、アクチュエータにより積載板28を下限位置から解放する。これにより、積載板28は、付勢部材30の付勢力により上方へ揺動し記録紙Pの先端側を分離排紙ローラ66へ圧接させる。これに同期して、制御部32は、分離排紙ローラ66を回転開始させて排紙バッファ26内に収納された記録紙Pを分岐ガイド路72へ送り出す。このとき、排紙バッファ26内に複数枚の記録紙Pが収納されて紙束Bが構成されている場合には、分離排紙ローラ66は、最上部に積載された1枚の記録紙Pのみを紙束Bから分離し、この記録紙Pを分岐ガイド路72へ送り出す。分岐ガイド路72へ送り出された記録紙Pは、その先端側が分離排紙ローラ66からの搬送力により排紙ガイド路78へ送り込まれる。この記録紙Pは、排紙ガイド路78内で先端側が搬送ローラ対86により挟持され、この搬送ローラ対86により排紙ユニット120側へ搬送される。
また印刷ユニット11の制御部32は、画像が記録された記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から排紙ガイド路78へ搬出しないと判断した場合には、記録紙Pが排紙バッファ26内へ収納されても、アクチュエータにより積載板28を下限位置に拘束し続ける。これにより、引き続き、インクジェットヘッド38により画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26内へ送り込み、この記録紙Pを既に排紙バッファ26内に収納された記録紙P上に積載可能になる。
一方、プリンタ装置10では、作動状態にある印刷ユニット11で記録紙Pの先端側が分岐ガイド路72内から排紙ガイド路78内へ送り込まれ、搬送ローラ対86により排紙ユニット120側へ搬送開始されると、この印刷ユニット11に対して上段側に配置された印刷ユニット11の搬送ローラ対86及び排紙ユニット120の搬出ローラ対136をそれぞれ回転させると共に、上段側に配置された印刷ユニット11のガイドレバー88A,88Bをそれぞれロータリアクチュエータにより給紙位置から排紙位置へ回動させる。これにより、作動状態にある印刷ユニット11の排紙ガイド路78内へ送り込まれた記録紙Pは、上段側の排紙ガイド路78でも搬送ローラ対86により排紙ユニット120側への搬送が継続され、最上段の印刷ユニット11における排紙ガイド路78から排紙ユニット120の受入ガイド路134へ送り込まれる。
受入ガイド路134へ送り込まれた記録紙Pは排紙口132側へ搬送され、搬出ローラ対136により挟持される。搬出ローラ対136は、記録紙Pを挟持しつつ排紙口132を通して受入ガイド路134内から排紙トレー部126上へ搬出する。記録紙Pは、その後端部が搬出ローラ対136から離脱すると、排紙トレー部126の積載面128上に落下し載置される。このとき、積載面128には位置決め面130側へ下がるような傾斜が付けられているので、積載面128上に落下した記録紙Pは、積載面128又は積載面128上に載置された記録紙P上を滑って後端が位置決め面130に当接し、積載面128上で所定の積載位置に位置決めされる。
以上説明した印刷ユニット11による記録紙Pに対する画像の記録動作は、同一時期に1台の印刷ユニット11のみを作動させて1枚の記録紙Pのみに画像を記録しても良く、また同一時期に複数台(本実施形態では、最大2台)の印刷ユニット11をそれぞれ作動させて複数枚の記録紙Pに並列的に画像を記録するようにしても良い。
次に、給紙ユニット100から各印刷ユニット11への記録紙Pの補給動作について説明する。
印刷ユニット11の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20A,20B内の記録紙Pの残量等に応じて、給紙ユニット100からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット100から補給が可能と判断した場合に、給紙ユニット100からの記録紙Pの受入を準備すると共に、給紙ユニット100に対して記録紙Pの補給を要求する。このとき、制御部32が、給紙ユニット100からの記録紙Pの補給が必要と判断する場合としては、給紙ホッパ20A,20B内の記録紙Pの残量が少ない場合、及び印字命令により給紙ユニット100内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合がある。
また制御部32は、給紙ユニット100との間の排紙ガイド路78が記録紙Pにより塞がれていない時に、給紙ユニット100から給紙ホッパ20A,20Bへ記録紙Pの補給が可能と判断し、また印字動作により一方の給紙ホッパから印字部34へ記録紙Pを供給している間でも、給紙ユニット100から他方の給紙ホッパへの記録紙Pの補給は可能と判断する。
給紙ユニット100から印刷ユニット11の給紙ホッパ20A内へ記録紙Pを補給する場合には、記録紙Pの補給を受ける印刷ユニット11の制御部32Bは、給紙ユニット100から給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット100から給紙ホッパ20Aへの補給が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20Aの積載板22,23(図5参照)をそれぞれアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束すると共に、ガイドレバー88Aをロータリアクチュエータにより排紙位置から給紙位置へ回動させ(図6参照)、排紙ガイド路78の下部に配置された搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転させる。
次いで、制御部32は、給紙ユニット100の制御部114に給紙信号を出力する。また給紙ユニット100との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット11が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット11の制御部32に、ガイドレバー88A,88Bを給紙位置から排紙位置へ回動させると共に、排紙ガイド路78に配置された全ての搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号を受けた給紙ユニット100の制御部114は、分離給紙ローラ110を所定量回転させる。これにより、積載トレー108上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、接続ガイド路112内へ送り込まれる。接続ガイド路112内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が接続ガイド路112を通って排紙ガイド路78内へ送り込まれる。また補給先の印刷ユニット11と給紙ユニット100との間に他の印刷ユニット11が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット11の制御部32は、ガイドレバー88A,88Bを給紙位置から排紙位置へ回動させると共に、全ての搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット11では排紙ガイド路78が開通状態になり、排紙ガイド路78に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対86により挟持し搬送して、上段側の印刷ユニット11の排紙ガイド路78に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット11の排紙ガイド路78へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Aとの分岐点まで搬送されると、ガイドレバー88Aにより排紙ガイド路78から給紙ガイド路84A内へ案内される。この記録紙Pは、搬送ローラ対86からの搬送力により給紙ホッパ20A内へ搬出され、積載板22,23上に収納される。
給紙ユニット100の制御部114は、制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されたタイミングに同期して、分離給紙ローラ110を回転させて後続する記録紙Pを接続ガイド路112へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、印刷ユニット11の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されると、積載板22,23をそれぞれ下限位置から解放すると共に、ガイドレバー88Aを給紙位置から排紙位置へ復帰させ、搬送ローラ対86を回転停止させる。これにより、印刷ユニット11では、給紙ユニット100から補給された記録紙Pを給紙ホッパ20A内から優先的に印字部34へ給紙し、その記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また給紙ユニット100から印刷ユニット11の給紙ホッパ20B内へ記録紙Pを補給する場合には、記録紙Pの補給を受ける印刷ユニット11の制御部32Bは、給紙ユニット100から給紙ホッパ20Bへの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット100から給紙ホッパ20Bへの補給が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20Bの積載板22,23(図5参照)をそれぞれアクチュエータによりそれぞれ下限位置に揺動させ拘束すると共に、ガイドレバー88Bをロータリアクチュエータにより排紙位置から給紙位置へ回動させ(図6参照)、排紙ガイド路78の下部及び排紙ガイド路78における給紙ガイド路84A,84B間に配置された搬送ローラ対86をそれぞれ所定の搬送方向へ回転させる。
次いで、制御部32は、給紙ホッパ20A内へ記録紙Pを補給する場合と同様に、給紙ユニット100の制御部114に給紙信号を出力し、また給紙ユニット100との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット11が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット11の制御部32に作動信号を出力する。
給紙信号を受けた給紙ユニット100の制御部114は、分離給紙ローラ110を所定量回転させる。これにより、積載トレー108上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、接続ガイド路112内へ送り込まれる。接続ガイド路112内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が接続ガイド路112を通って排紙ガイド路78内へ送り込まれる。また補給先の印刷ユニット11と給紙ユニット100との間に他の印刷ユニット11が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット11の制御部32は、ガイドレバー88A,88Bを給紙位置から排紙位置へ回動させると共に、全ての搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット11では排紙ガイド路78が開通状態になり、排紙ガイド路78に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対86により挟持し搬送して、上段側の印刷ユニット11の排紙ガイド路78に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット11の排紙ガイド路78へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Bとの分岐点まで搬送されると、ガイドレバー88Bにより排紙ガイド路78から給紙ガイド路84B内へ案内される。この記録紙Pは、搬送ローラ対86からの搬送力により給紙ホッパ20B内へ搬出され、積載板22,23上に収納される。
給紙ユニット100の制御部114は、制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20B内へ収納されたタイミングに同期して、分離給紙ローラ110を回転させて後続する記録紙Pを接続ガイド路112へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、印刷ユニット11の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20B内へ収納されると、積載板22,23をそれぞれ下限位置から解放すると共に、ガイドレバー88Bを給紙位置から排紙位置へ復帰させ、搬送ローラ対86を回転停止させる。これにより、印刷ユニット11では、給紙ユニット100から補給された記録紙Pを給紙ホッパ20B内から優先的に印字部34へ給紙し、その記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
次に、印刷ユニット11の印字動作中又は給紙ユニット100からの記録紙Pの補給動作中に行われる給紙ホッパ20A,20Bへの手作業による記録紙Pの補給について説明する。
印刷ユニット11の制御部32は、印字動作により給紙ホッパ20A,20Bのうちの一方から記録紙Pを印字部34に供給している間、又は、補給動作により給紙ホッパ20A,20Bのうちの一方へ給紙ユニット100から記録紙Pが補給されている間に、情報処理装置から次の印字命令が入力され、その印字命令の内容、給紙ホッパ20A,20B及び給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106内の記録紙Pの残量等に応じて、手作業による他方の給紙ホッパへの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ手作業による他方の給紙ホッパへの補給が可能と判断した場合に、手作業による他方の給紙ホッパへの記録紙Pの受入を準備すると共に、操作部33の表示領域に他方の給紙ホッパへの記録紙Pの補給が可能である旨のメッセージを表示しユーザーに報知する。このとき、制御部32が、手作業による他方の給紙ホッパへの記録紙Pの補給が必要と判断する場合としては、給紙ホッパ20A,20B及び給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106内の記録紙Pの残量が少ない場合、及び、印字命令により給紙ホッパ20A,20B及び給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106の何れにも収納されていない種類の記録紙Pに画像を記録する必要がある場合がある。
また制御部32は、給紙ユニット100との間の排紙ガイド路78が記録紙Pにより塞がれていない時に、給紙ユニット100から給紙ホッパ20A,20Bへ記録紙Pの補給が可能と判断し、また印字動作により一方の給紙ホッパから印字部34へ記録紙Pを供給している間、又は、補給動作により一方の給紙ホッパへ給紙ユニット100から記録紙Pが補給されている間でも、手作業による他方の給紙ホッパへの記録紙Pの補給は可能と判断する。
手作業により印刷ユニット11の給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20B内へ記録紙Pを補給する場合には、記録紙Pの補給を受ける印刷ユニット11の制御部32Bは、手作業による給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bへの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ手作業による給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bへの補給が可能と判断すると、操作部33の表示領域に給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bへの記録紙Pの補給が可能である旨のメッセージを表示する。ここで、ユーザーが給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bを装着位置から補給位置へスライドさせると、このスライドに連動して、制御部32は給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bの積載板22,23(図5参照)をそれぞれアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束する。補給位置へのスライドにより、給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bの上面側の開口部が開放され、ユーザーはこの開口部を通して記録紙Pを補給できるようになる。ユーザーが記録紙P(紙束B)を給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bの積載板22,23上に収納して補給を行い、給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bを補給位置から装着位置へスライドさせると、このスライドに連動して、制御部32は給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bの積載板22,23をそれぞれ下限位置から解放する。これにより、印刷ユニット11では、手作業により補給された記録紙Pを給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20B内から優先的に印字部34へ給紙し、その記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また本実施形態のプリンタ装置10では、給紙ユニット100から印刷ユニット11の給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの補給動作中又は手作業による記録紙Pの補給中でも、その補給を受けている印刷ユニット11以外の印刷ユニット11では、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能である。さらにプリンタ装置10では、各印刷ユニット11の印字動作中でも、手作業による給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106への記録紙Pの補給が可能である。
次に、プリンタ装置10の印字動作と記録紙Pの補給動作との関係を図7に示されるフローチャートを用いて説明する。
図7に示されるように、プリンタ装置10では、情報処理装置からの最初の印字命令により特定の印刷ユニット11が給紙ホッパ20A,20Bのうちの何れか一方から記録紙Pを印字部34に給紙し印字処理をしている間に、ステップ150で情報処理装置から特定の印刷ユニット11に次の印字命令が入力すると、ステップ152で特定の印刷ユニット11の制御部32は給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pでその印字命令に対し印字可能か否かを判断する。この判断条件は、記録紙Pの種類(サイズ)、必要枚数等である。ここで、肯定判定の場合、例えば最初の印字命令に対する印字処理の終了時点で、特定の印刷ユニット11の給紙ホッパ20A,20BにA4サイズの記録紙Pが合計10枚以上ストックされた状態になるのに対し、特定の印刷ユニット11にA4サイズの記録紙を10枚以下の枚数で印字実行させる指令の場合等には、ステップ154の印字処理へ移行し、特定の印刷ユニット11は最初の印字命令に対する印字処理終了後に、次の印字命令に対する印字処理を継続して行う。すなわち、特定の印刷ユニット11は、給紙ホッパ20A,20Bのうちの何れか一方から記録紙Pを印字部34へ供給して最初の印字命令に対する印字処理を終えた後に、給紙ホッパ20A,20Bに残されている記録紙Pを印字部34に継続して給紙し、次の印字命令に対する印字処理を行う。
ステップ152で否定判定となった場合、例えば最初の印字命令に対する印字処理の終了時点で、特定の印刷ユニット11の給紙ホッパ20A,20BにA4サイズの記録紙Pが合計10枚未満ストックされた状態になるのに対し、特定の印刷ユニット11にA4サイズの記録紙を10枚以上の枚数で印字実行させる指令の場合あるいはB4サイズやA3サイズ等の記録紙への印字実行を含む指令の場合等には、ステップ156へ移行し給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106にストックされている記録紙Pを、特定の印刷ユニット11に補給することにより特定の印刷ユニット11の次の印字命令に対する印字処理が実行可能か否かを判断する。ステップ156で否定判定の場合、上記の例であればメイン給紙ホッパ106にストックされているA4サイズの記録紙Pを特定の印刷ユニット11に補給しても要求された印字枚数に満たない場合あるいは要求されたB4サイズやA3サイズ等の記録紙Pがメイン給紙ホッパ106にストックされていない場合等には、ステップ158へ移行し記録紙Pをプリンタ装置10に補給する必要があることをユーザーに報知する。
この報知動作では、プリンタ装置10は、例えば、A4サイズの記録紙Pが不足している場合には特定の印刷ユニット11の操作部33(表示領域)及び給紙ユニット100の操作部115(表示領域)の少なくとも何れかにA4サイズの記録紙Pの補給を促すメッセージを、又、要求されたサイズ(B4サイズやA3サイズ等)の記録紙Pがストックされていない場合には特定の印刷ユニット11の操作部33(表示領域)及び給紙ユニット100の操作部115(表示領域)の少なくとも何れかにその要求されたサイズの記録紙Pの補給を促すメッセージ等を表示し、この表示に伴いスピーカ(図示省略)からアラーム音を発生する。
報知後には、ステップ160へ移行し必要とされる記録紙Pが補給されたか否かを判断する。ステップ160で否定判定の場合には、ステップ158へ戻り、報知動作が所定時間継続される。さらに記録紙Pが補給されずに所定時間経過すると、報知動作が停止し、特定の印刷ユニット11は最初の印字命令に対する印字処理終了後にスタンバイ状態になる。
ステップ160で肯定判定の場合には、ステップ152へ戻り、特定の印刷ユニット11の制御部32は、再度、給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pで印字可能か否かを判断する。このステップ152では、例えば特定の印刷ユニット11の給紙ホッパ20A,20Bに収納されたA4サイズの記録紙Pの合計枚数が足りない場合、その給紙ホッパ20A,20Bのうちの非給紙動作中である他方の給紙ホッパにユーザーがA4サイズの記録紙Pを印字要求された枚数以上補給していれば肯定判定になり(ステップ154へ移行し次の印字命令に対する印字処理を継続実行)、補給枚数が足りないと否定判定になる(ステップ156へ移行)。
一方、ステップ156で肯定判定となった場合には、ステップ162へ移行し給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ116から特定の印刷ユニット11における給紙ホッパ20A,20Bのうちの非給紙動作中である他方の給紙ホッパに記録紙Pを補給する。補給後はステップ152へ戻り、このステップ152では、特定の印刷ユニット11の制御部32は給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pにより印字可能であると肯定判定する(ステップ154へ移行し次の印字命令に対する印字処理を継続実行)。
次に、以上説明した本実施形態に係る印刷ユニット11及びプリンタ装置10の作用について説明する。
本実施形態に係る印刷ユニット11では、印字部34が2つの給紙ホッパ20A,20Bのうちの何れか1つの給紙ホッパから記録紙Pの供給を受けてその記録紙Pに対し画像記録している間でも、印字部34に対して記録紙Pを供給していない他の給紙ホッパへの記録紙Pの補給が可能である。従って、この印刷ユニット11を備えるプリンタ装置10では、複数の記録紙Pに対して並列的に画像を記録する並列処理における複数の印字部34の稼働率低下が抑えられ、スループットを向上できる。
また印刷ユニット11では、2つの給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pは、給紙ホッパ20A,20Bの各々に対応して設けられた分離給紙ローラ62A,62Bにより、給紙ホッパ20A,20Bにおいてそれぞれ1枚づつ分離され各々の印字ガイド路58,60を通して印字部34へ個別に送り込まれる。このように、給紙ホッパ20A,20Bから印字部34に対して記録紙Pを個別に供給可能な供給手段を構成する印字ガイド路58,60及び分離給紙ローラ62A,62Bを、給紙ホッパ20A,20Bの各々に対応させて設けることにより、例えば、2つの給紙ホッパ20A,20Bに跨って設けられる一体型の供給手段に比べ、供給手段(印字ガイド路58,60及び分離給紙ローラ62A,62B)や各種構造部材及び機構部材等のレイアウトの自由度を向上できる。
また印刷ユニット11では、印字部34による画像記録開始時に、分離給紙ローラ62A,62Bが給紙ホッパ20A,20Bに収納された紙束Bから1枚の記録紙Pを分離して印字部34に給紙することにより、印刷ユニット11内の給紙ホッパ20A,20Bに予め収納されていた記録紙Pを印字部34による画像の記録開始に同期して印字部34に供給できる。このとき、記録紙Pを印刷ユニット11の外部から印字部まで供給するプリンタ装置と比較して、記録紙Pを収納する給紙ホッパ等の記録紙の収納部から印字部までの距離(搬送距離)を短縮できるので、記録紙Pを搬送開始してから印字部34に達するまでの時間(給紙時間)を短縮し、結果として、情報処理装置からの印字命令の入力から記録紙Pにインクジェットヘッド38により画像の記録が開始されるまでの時間を短縮できる。
また印刷ユニット11では、2つの給紙ホッパ20A,20Bのうち印字動作中の印字部34に対して記録紙Pを供給していない給紙ホッパに記録紙Pが自動供給できることにより、例えば、印刷ユニット11又はプリンタ装置10を停止させたまま、オペレータが給紙ホッパ20A,20Bに記録紙Pを手作業により補給する必要がなくなり、結果として、記録紙Pを補給するために印刷ユニット11又はプリンタ装置10を停止させる時間を減少できるので、記録媒体に対する平均的な印刷能力を向上できる。
また印刷ユニット11では、自動供給により排紙ガイド路78へ搬入された記録紙Pは、搬送ローラ対86により排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84A,84B(搬入路)を通して給紙ホッパ20A,20Bへ各々搬送される。また画像が記録された記録紙Pは、分離排紙ローラ66により分岐ガイド路72及び排紙ガイド路78(排出路)を通して外部へ排出される。これらの搬入路及び排出路を一部共有することにより、搬入路及び排出路を個別に設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
また印刷ユニット11では、上記の搬入路及び排出路を一部共有した構成でも、記録紙Pの搬送経路がガイドレバー88A,88Bにより搬入路(給紙ガイド路84A,84B)と排出路(排紙ガイド路78)との間で切り替えられる。これにより、記録紙Pを給紙ガイド路84A,84B又は排紙ガイド路78へ確実に案内することができる。
また印刷ユニット11では、2つの給紙ホッパ20A,20Bのうち印字動作中の印字部34に対して記録紙Pを供給していない給紙ホッパ20に外部から手動により記録紙Pが供給可能であることにより、オペレータは、印刷ユニット11又はプリンタ装置10を停止させ印字動作を中断させることなく、手動により給紙ホッパ20A,20Bへ記録紙Pを供給できる。また、印字動作中に、その印字命令により要求された種類とは異なる種類の記録紙Pをオペレータが手動により給紙ホッパ20A,20Bへ供給し、次の印字命令によりその異なる種類の記録媒体に対する画像記録を継続処理できる。このように、記録紙Pを手動により給紙ホッパ20A,20Bへ補給する、あるいは印字処理中のものとは異なる種類の記録紙Pに画像を記録するためその記録紙Pを手動により給紙ホッパ20A,20Bへ補給する場合等に、印刷ユニット11又はプリンタ装置10を停止させる時間を短縮できるため、記録紙Pに対する平均的な印刷能力を向上できる。
また印刷ユニット11では、操作部33からの入力指示により、2つの給紙ホッパ20A,20Bのうち印字部34に対して記録紙Pを供給可能とする給紙ホッパが選択できるため、給紙ホッパ20A,20Bに予め普通紙や専用紙等の異なる種類の記録媒体を収納しておけば、給紙ホッパ20A,20Bに対する記録紙Pの入れ替えを行わなくても、操作部33の操作のみでそれら複数種類の記録紙Pを必要に応じて使い分けることが可能になる。これにより、複数種類の記録紙Pに対して画像記録を行う場合の記録紙Pの選択作業が容易になる。
また印刷ユニット11では、2つの給紙ホッパ20A,20Bは、給紙ホッパ20A,20Bの底面(底板部21)をその底面に対する略垂直方向に各々の投影した投影領域が重複していることで、給紙ホッパを2つ(複数)設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット11及びプリンタ装置10を小型化できる。
また印刷ユニット11では、印字部34により画像が記録された記録紙Pは、印字部34に対応して設けられた排紙バッファ26に一時収納され、排紙バッファ26から分離排紙ローラ66により所定のタイミングで排出路(分岐ガイド路72、排紙ガイド路78)へ排出される。このように、画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26に一時収納しておけば、この記録紙Pを直ちに排出路へ排出しなくても、引き続き給紙ホッパ20A,20Bから印字部34に後続する他の記録紙Pを供給し、この記録紙Pに対して画像記録を開始できるので、例えば、他の印字部34により画像が記録された記録紙Pにより排出路が塞がっていても、印字部34による記録紙Pに対する画像の記録動作を中断する必要がなくなり、かつ排紙バッファ26に一時収納された記録紙Pについては排出路が空いたタイミングで排出開始すれば、印字部34による記録動作に影響を与えることなく、画像が記録された記録紙Pを排紙ユニット120に排出し、排紙ユニット120の排紙トレー部126上に積載できる。
従って、本実施形態に係る印刷ユニット11によれば、情報処理装置からの印字命令の入力から記録紙Pに画像が記録開始されるまでの時間を短縮でき、かつ先行する記録紙Pにより排紙ガイド路102が塞がっていても、印字部34による記録紙Pに対する画像の記録動作を中断する必要がなくなる。
この結果、本実施形態に係るプリンタ装置10では、印刷ユニット11を複数台備えていることにより、情報処理装置からの印字命令の入力から記録紙Pに画像が記録開始されるまでの時間を短縮でき、かつ先行する記録紙Pにより排紙ガイド路78が塞がっていても、印字部34による記録紙Pに対する画像の記録動作を中断する必要がなくなるので、記録紙Pに対する平均的な印刷速度を向上できる。
また印刷ユニット11では、排紙バッファ26と2つの給紙ホッパ20A,20Bのとは、排紙バッファ26の底面(底板部27)をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と給紙ホッパ20A,20Bの底面(底板部21)をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることで、排紙バッファ26を設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット11及びプリンタ装置10を小型化できる。
また本実施形態に係るプリンタ装置10では、排紙ユニット120と共に積み重ねられて装置を構成する印刷ユニット11の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度(単位時間当たりに画像を記録できる記録紙の枚数)を増減できるので、ユーザの求めに応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できる。このとき、各印刷ユニット11では、先行する記録紙Pにより排紙ガイド路78が塞がっていても、印字部34により画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26内に一時収納しておくことにより、記録紙Pに対する画像の記録動作を中断する必要がなくなるので、印刷ユニット11の台数を増加しても待ち時間の増加による印刷能力の低下が殆ど生じなくなり、印刷ユニット11の台数を増加すれば、その増加台数に応じて効果的に印刷能力を増加できる。
またプリンタ装置10では、複数台の印刷ユニット11が積み重ねられて配置される場合に、搬送ローラ対86により排紙ガイド路78を通して印刷ユニット11内から排出された記録紙Pを保持する排紙ユニット120を最上段の印刷ユニット11に積み重ねてプリンタ装置10を構成することにより、排紙ユニット120を設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、プリンタ装置10を小型化できる。
またプリンタ装置10では、給紙ユニット100が、多数枚(1枚以上)の記録紙Pを収納すると共に、収納した記録紙Pを搬入路(排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84A,84B)を通して2つの給紙ホッパ20A,20Bへ供給することにより、プリンタ装置10から給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの自動供給がなされる。これにより、記録紙Pを2つの給紙ホッパ20A,20Bへ補給するためのプリンタ装置10の停止時間を減少でき、プリンタ装置10のスループットを向上できる。
また、プリンタ装置10では、各印刷ユニット11の操作部33及び給紙ユニット100の操作部115のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの入力指示により、給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106からの記録紙Pの供給の可否が選択可能であるため、給紙ユニット100に、給紙ホッパ20A,20Bに収納されたものとは異なる種類の記録紙Pを予め収納しておけば、給紙ホッパ20A,20B及びメイン給紙ホッパ106に対する記録紙Pの入れ替えを行わなくても、各印刷ユニット11の操作部33及び給紙ユニット100の操作部115のうちの少なくとも何れか1つの操作部の操作のみで、それら給紙ホッパ20A,20B及びメイン給紙ホッパ106に収納された複数種類の記録紙Pを必要に応じて使い分けることが可能になる。これにより、複数種類の記録紙Pに対して画像記録を行う場合の給紙ユニット100を含む記録紙Pの選択作業が容易になる。
なお、本実施形態に係るプリンタ装置10は、最小構成として、1台の印刷ユニット11及び1台の排紙ユニット120を備えれば、記録紙Pに対して画像を記録し、この記録紙Pを排紙ユニット120の排紙トレー部126上に積載するという機能を奏し得る。
(第2の実施形態)
図8及び図9には本発明の第2の実施形態に係るプリンタ装置が示され、図10には本実施形態に係るプリンタ装置に適用される印刷ユニットが示されている。なお、本実施形態に係るプリンタ装置200及び印刷ユニット202では、第1の実施形態に係るプリンタ装置10及び印刷ユニット11と共通の部分に同一符合を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプリンタ装置200が第1の実施形態に係るプリンタ装置10と異なる点は、図8に示されるように、最下段の印刷ユニット202の下側に給紙ユニット250が配置されると共に最上段の印刷ユニット202の上側に排紙ユニット280が配置される点であり、また本実施形態に係る印刷ユニット202が第1の実施形態に係る印刷ユニット11と異なる点は、図10に示されるように、印刷ユニット202内における給紙ホッパ20A,20Bを挟んだ排紙ガイド路78の反対側(印刷ユニット202の先端側)に、印字ガイド路58,60に接続され排紙ガイド路78を用いた給紙経路とは個別の給紙経路を構成する給紙ガイド路226、給紙ガイド路226と給紙ホッパ20Aとを繋げる分岐ガイド路228、給紙ガイド路226内の記録紙Pを分岐ガイド路224内へ選択的に案内するためのガイドレバー232、及び、給紙ガイド路226内の記録紙Pを印字ガイド路58,60内へ選択的に案内するためのガイドレバー234がそれぞれ設けられている点である。
図10に示されるように、印刷ユニット202のケーシング204には、その底板部206における幅方向(矢印W方向)に沿った先端側にスリット状の給紙口210が穿設される共に、頂板部208に給紙口210と正対するようにスリット状の排紙口212が穿設されている。これらの給紙口210及び排紙口212は互いに、ケーシング204の奥行方向に沿って平行とされている。
印刷ユニット202には、給紙口210と排紙口212と間に、印字ガイド板52の縦壁部及び印字ガイド板56の縦壁部と一定の間隔を空けて対向する給紙ガイド板214が設けられている。給紙ガイド板214の上端側には、その上端側と一定の間隔を対向する給紙ガイド板216が配設されており、給紙ガイド板214の下端側には、その下端側と一定の間隔を空けて対向する一対の分岐ガイド板218,220が配設されている。また給紙ガイド板216とニップローラ対40との間に、印字ガイド板52の上端側と一定の間隔を空けて対向する印字ガイド板222が配設されており、給紙ガイド板214と分離給紙ローラ62Aとの間に、印字ガイド板56の下端側と一定の間隔を空けて対向する印字ガイド板224が配設されている。なお、給紙ガイド板216と印字ガイド板222とは一体化した構成としてもよく、また分岐ガイド板220と印字ガイド板224とは一体化した構成としてもよい。
これらの給紙ガイド板214と、分岐ガイド板218,220、印字ガイド板56の縦壁部、印字ガイド板52の縦壁部、給紙ガイド板216との間には、給紙口210と排紙口212とを連通させると共に、1枚の記録紙Pを給紙口210側から排紙口212側へ又は排紙口212側から給紙口210側へ案内するための給紙ガイド路226が形成されている。一対の分岐ガイド板218,220はそれぞれJ字状に湾曲しており、これら一対の分岐ガイド板218,220間には、給紙ガイド路226から給紙ホッパ20A側へ分岐する分岐ガイド路228が形成されている。またここでの印字ガイド路58と印字ガイド路60とは、それぞれの通路中間部が給紙ガイド路226に重なり合っている。これにより、給紙口210から給紙ガイド路226へ搬入された1枚の記録紙Pを、給紙ガイド路226から印字ガイド路58及び印字ガイド路60との重複部である通路中間部を経由し印字ガイド路58,60の下流側へ搬送して印字部34へ案内することができる給紙ガイド路が形成され、印刷ユニット202では、給紙ガイド路226とこの給紙ガイド路とが一部共有された構成とされている。
給紙ガイド路226の上端部には、搬送ローラ対230が設けられている。また給紙ガイド路226と分岐ガイド路228との分岐点付近にはガイドレバー232が配設され、給紙ガイド路226と印字ガイド路58,60の下流側との分岐点付近にはガイドレバー234が配設されている。
ガイドレバー232には、図11(A)に示されるように、一端部に揺動中心となる支軸部236が設けられており、支軸部236は給紙ガイド路226と分岐ガイド路228との分岐点に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー232は、実線で示される待機位置(232A)と2点鎖線で示される搬送位置(232B)、第1給紙位置(232C)、及び第2給紙位置(232D)とに回動可能とされている。またガイドレバー232はロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより待機位置及び第1〜第3給紙位置の何れかの位置に回動し保持される。
これにより、給紙口210を通して給紙ガイド路226に搬入された記録紙Pは、ガイドレバー232が搬送位置(232B)に配置されると分岐ガイド路228が塞がれるため排紙口212側へ案内され、ガイドレバー232が第1給紙位置(232C)に配置されると給紙ガイド路226の上部が塞がれるため分岐ガイド路228側へ案内される。またガイドレバー232が第2給紙位置(232D)に配置されると給紙ガイド路226の下部が塞がれ、この場合、排紙口212を通して給紙ガイド路226に搬入された記録紙Pは分岐ガイド路228側へ案内される。このように、ガイドレバー232は、記録紙Pの搬送経路を給紙ガイド路226と分岐ガイド路228との間で選択的に切り替えるよう構成されている。
ガイドレバー234には、図11(B)に示されるように、一端部に揺動中心となる支軸部238が設けられており、支軸部238は給紙ガイド路226と印字ガイド路58,60との分岐点に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー234は、実線で示される印字位置(234A)と2点鎖線で示される搬送位置(234B)との範囲で回動可能とされている。またガイドレバー234はロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより印字位置及び搬送位置の何れかの位置に回動し保持される。
これにより、給紙ホッパ20Aから印字ガイド路58へ搬出された記録紙P、給紙ホッパ20Bから印字ガイド路60へ搬出された記録紙P、及び給紙口210を通して給紙ガイド路226に搬入された記録紙Pは、ガイドレバー234が印字位置(234A)に配置されると給紙ガイド路226の上部が塞がれるためニップローラ対40側へ案内され、ガイドレバー234が搬送位置(234B)に配置されると印字ガイド路58,60が塞がれるため排紙口212側へ案内される。このように、ガイドレバー234は、記録紙Pの搬送経路を給紙ガイド路226と印字ガイド路58,60との間で選択的に切り替えるよう構成されている。
一方、給紙ホッパ20Aには、図12に示されるように、側板部の先端側の部分に分岐ガイド路228側へ延出する受入ガイド部240が一体的に形成されており、この受入ガイド部240内には、記録紙Pが通過可能なスリット状の受入ガイド路242が形成されている。この受入ガイド路242には、一端部に給紙ホッパ20A内へ開口する排紙口244が設けられると共に、先端部に分岐ガイド路228の先端部と相対向する給紙口246が設けられている。これにより、分岐ガイド路228の先端部から排出された記録紙Pは、図12(A)に示されるように、給紙口246を通して受入ガイド路242へ搬送される。また受入ガイド路242へ搬送された記録紙Pは、搬送ローラ対230又は後述する第2分離給紙ローラ268からの搬送力を受けて受入ガイド路242から排紙口244を通して給紙ホッパ20A内へ排出され、給紙ホッパ20A内へ収納される。
プリンタ装置200は、前述したように、最下段に給紙ユニット250を備えており、この給紙ユニット250上に印刷ユニット202及び排紙ユニット280が積み重ねられて構成されている。ここで、給紙ユニット250は、記録紙Pを収納し、この記録紙Pを各印刷ユニット202における給紙ホッパ20A,20B内へ自動補給すると共に、各印刷ユニット202における印字部34へ直接給紙するためのものである。
図8に示されるように、給紙ユニット250は外殻部としてケーシング252を備えており、このケーシング252の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット202のケーシング204と略一致している。ケーシング252には、その上面部における後端側及び先端側にそれぞれスリット状の第1排紙口254及び第2排紙口256(図9参照)が開口しており、これらの排紙口254,256は、給紙ユニット250の上段側に隣接する印刷ユニット202における給紙口16,210にそれぞれ接続される。
ケーシング252内には、複数枚の記録紙Pが積載された紙束Bが収納可能とされた第1メイン給紙ホッパ258が配置されると共に、この第1メイン給紙ホッパ258の上方に第2メイン給紙ホッパ260が配置されている。これらのメイン給紙ホッパ258,260は、それぞれケーシング252により奥行方向に沿って装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、メイン給紙ホッパ258,260は、ケーシング252内の装着位置から補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙P(紙束B)を補給し、又は取り出すことが可能になる。さらにメイン給紙ホッパ258,260は、印刷ユニット202の印字動作により給紙ホッパ20A,20Bから印字部34へ記録紙Pを供給している間でも、上記の装着位置及び補給位置間でのスライドが可能とされており、これによる印字動作中のメイン給紙ホッパ258,260への記録紙Pの補給、又は取り出しが可能とされている。
メイン給紙ホッパ258,260内には、それぞれ収納した紙束Bが積載される第1及び第2積載トレー262,264、及び、第1及び第2積載トレー262,264を高さ方向に沿って昇降可能に支持した昇降機構(図示省略)が配置されている。またケーシング252内には、メイン給紙ホッパ258,260の上方にそれぞれ第1及び第2分離給紙ローラ266,268が配置されており、第1分離給紙ローラ266は、そのローラ面が第1積載トレー262上に積載された紙束B上面の後端部に対向するように支持され、また第2分離給紙ローラ268は、そのローラ面が第2積載トレー264上に積載された紙束B上面の先端部に対向するように支持されている。
昇降機構は、メイン給紙ホッパ258,260の装着位置から補給位置へのスライドに連動して、積載トレー262,264をメイン給紙ホッパ258,260の底板部に近接した下限位置に移動させ、またメイン給紙ホッパ258,260の補給位置から装着位置へのスライドに連動して積載トレー262,264を上昇させ、積載トレー262,264上の紙束Bを所定の圧接力で分離給紙ローラ266,268に圧接させる。
図8に示されるように、ケーシング252内には、第1排紙口254から第1第1分離給紙ローラ266側へ延出する第1接続ガイド路270が設けられており、この第1接続ガイド路270の先端部は、第1分離給紙ローラ266の紙束Bとの圧接部に面して開口している。これにより、第1分離給紙ローラ266が所定量だけ回転すると、第1分離給紙ローラ266により第1積載トレー262上の紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、この記録紙Pの先端側が第1接続ガイド路270内へ送り込まれる。
またケーシング252内には、第2排紙口256から第2分離給紙ローラ268側へ延出する第2接続ガイド路272が設けられており、この第2接続ガイド路272の先端部は、第2分離給紙ローラ268の紙束Bとの圧接部に面して開口している。これにより、第2分離給紙ローラ268が所定量だけ回転すると、第2分離給紙ローラ268により第2積載トレー264上の紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、この記録紙Pの先端側が第2接続ガイド路272内へ送り込まれる。
なお、メイン給紙ホッパ258,260内にそれぞれ配置される積載トレー262,264は1個に限定されず、複数個の積載トレー262,264をメイン給紙ホッパ258,260内にそれぞれ配置し、各積載トレー262,264にそれぞれ異なる種類の記録紙Pを積載するようにしても良い。この場合には、例えば、昇降機構により複数の積載トレー262,264を上下方向に加えて、前後方向(幅方向)に移動させ、複数の積載トレー262,264の何れかに積載された紙束Bを選択的に分離給紙ローラ266,268に圧接させることで、複数種類の記録紙Pから選択された1種類の記録紙Pをそれぞれ接続ガイド路270,272内へ送り込むことが可能になる。
また給紙ユニット250のケーシング252には、その頂板部に上方へ突出する複数のガイド突起(図示省略)が設けられている。これらのガイド突起は、印刷ユニット202における複数のガイド受部(図示省略)にそれぞれ対応して配置されており、給紙ユニット250上に印刷ユニット202及び排紙ユニット280が積み重ねられてプリンタ装置200を構成している状態では、給紙ユニット250のガイド突起は、上段側の印刷ユニット202のガイド受部に嵌挿する。これにより、給紙ユニット250、印刷ユニット202及び排紙ユニット280は、幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、ユニット280,202,250間での移動が拘束されて一体化される。なお、給紙ユニット250も、各印刷ユニット202と同様に制御部274を備えており、この制御部274は、各印刷ユニット202の制御部32に電気的に接続される。給紙ユニット250の制御部274を印刷ユニット202の制御部32に電気的に接続するための構成としては、印刷ユニット202の制御部32間を接続する場合と同様に、ケーブル及びソケットによる接続や、ガイド突起及びガイド受部をそれぞれコネクタ及びソケットとして接続することが可能である。
また本実施形態の給紙ユニット250も、各印刷ユニット202と同様にタッチパネル式の操作部276を備えており、このプリンタ装置200では、各印刷ユニット202の操作部33及び給紙ユニット250の操作部276のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの指示入力により、印刷ユニット202毎に給紙ホッパ20A,20B及びメイン給紙ホッパ258,260の中から印字部34へ記録紙Pを供給する(第1メイン給紙ホッパ258の場合は第1メイン給紙ホッパ258から給紙ホッパ20A,20Bへ供給した記録紙Pが給紙ホッパ20A,20Bから印字部34へ供給され、又、第2メイン給紙ホッパ260の場合は第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへ供給した記録紙Pが給紙ホッパ20Aから印字部34へ供給される)給紙ホッパを、下段側の給紙ホッパ20Aに指定する下段サブ給紙ホッパ指定モード、上段側の給紙ホッパ20Bに指定する上段サブ給紙ホッパ指定モード、下段側の第1メイン給紙ホッパ258に指定する下段メイン給紙ホッパ指定モード、上段側の第2メイン給紙ホッパ260に指定する上段メイン給紙ホッパ指定モード、給紙ホッパ20A及び給紙ホッパ20Bに限定するサブ給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20A及び第1メイン給紙ホッパ258に限定する下段サブ給紙ホッパ+下段メイン給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20B及び第1メイン給紙ホッパ258に限定する上段サブ給紙ホッパ+下段メイン給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20A及び第2メイン給紙ホッパ260に限定する下段サブ給紙ホッパ+上段メイン給紙ホッパ限定指定モード、及び、指定せず制御部32に記録紙Pの種類や印字処理の効率等に応じて選択させる給紙ホッパ自動選択モードが選択可能とされている。
図8に示されるように、排紙ユニット280は外殻部としてケーシング282を備えており、このケーシング282の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット202のケーシング204と略一致している。ケーシング282には、その下面部における先端側にスリット状の受入口284(図9参照)が開口しており、この受入口284は、排紙ユニット280の下段側に隣接するように配置された印刷ユニット202の排紙口212に接続される。
ケーシング282の上面部における先端側にはスリット状の排紙口286が開口しており、ケーシング282内には、排紙口286と受入口284とを繋ぐ受入ガイド路288が設けられている。
図8に示されるように、給紙ユニット250の上段側に配置された印刷ユニット202は、上段側に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、その排紙口212が上段側の印刷ユニット202の給紙口210に接続され、また上段側に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、その排紙口212が上段側の印刷ユニット202の給紙口210に接続される。これにより、給紙ユニット250の上段側に複数の印刷ユニット202が配置されている場合には、各印刷ユニット202の給紙ガイド路226が互いに接続され、これらの給紙ガイド路226は、各印刷ユニット202を貫通するように高さ方向に延在し、上端部が排紙ユニット280の受入ガイド路288に接続される1本の給紙経路を構成する。
本実施形態に係るプリンタ装置200も、図9に示されるように、上段側のユニット280,202を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側のユニット202,250から分離できる。従って、プリンタ装置200では、印刷ユニット202を他の印刷ユニット202から分離し、又は排紙ユニット280を下段側の印刷ユニット202から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット202を他の印刷ユニット202の間又は印刷ユニット202と排紙ユニット280との間に挿入し、あるいは印刷ユニット202の間又は印刷ユニット202と排紙ユニット280との間から1台乃至複数台の印刷ユニット202を抜き取ることが可能になっている。これにより、プリンタ装置200では、装置を構成する印刷ユニット202の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット202の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度を含む印刷能力を調整できる。
次に、上記のように構成された本実施形態に係るプリンタ装置200による動作について説明する。
プリンタ装置200における各印刷ユニット202による記録紙Pに対する画像の記録動作、及び、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から各印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの補給動作については、基本的に、第1の実施形態に係るプリンタ装置10による記録紙Pに対する画像の記録動作、及び、給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106からの記録紙Pの補給動作と共通なので説明を省略する。
本実施形態のプリンタ装置200では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から各印刷ユニット202の給紙ホッパ20A内へ記録紙Pを自動補給することが可能になっている。この給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへの補給動作について説明する。
印刷ユニット202の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量等に応じて、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から補給が可能と判断した場合に、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの受入を準備すると共に、給紙ユニット250に対して第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給を要求する。このとき、制御部32が、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給が必要と判断する場合としては、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量が少ない場合、排紙ガイド路78が記録紙Pにより塞がれている場合、及び印字命令により給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合がある。
また制御部32は、給紙ユニット250との間の給紙ガイド路226が記録紙Pにより塞がれていない時に、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへ記録紙Pの補給が可能と判断する。
制御部32は、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの補給が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20Aの積載板22,23(図5及び図12参照)をそれぞれアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束すると共に、ガイドレバー232をロータリアクチュエータにより待機位置から第1給紙位置(図11(A)参照)へ回動させる。
次いで、制御部32は、給紙ユニット250の制御部274に第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給を要求する給紙信号を出力する。また給紙ユニット250との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット202が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット202の制御部32に、ガイドレバー232,234を所定の位置へ回動させると共に、給紙ガイド路226に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号を受けた給紙ユニット250の制御部274は、第2分離給紙ローラ268を所定量回転させる。これにより、第2積載トレー264上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、第2接続ガイド路272内へ送り込まれる。第2接続ガイド路272内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が第2接続ガイド路272を通って給紙ガイド路226内へ送り込まれる。また補給先の印刷ユニット202と給紙ユニット250との間に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット202の制御部32は、ガイドレバー232を待機位置から搬送位置(図11(A)参照)へ回動させ、ガイドレバー234を印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させると共に、搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット202では給紙ガイド路226が開通状態になり、給紙ガイド路226に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対230により挟持し搬送して、上段側の印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット202の給紙ガイド路226へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が給紙ガイド路226と分岐ガイド路228との分岐点まで搬送されると、第1給紙位置に配置されたガイドレバー232により給紙ガイド路226から分岐ガイド路228内へ案内される。この記録紙Pは、補給先の印刷ユニット202の下側に隣接する給紙ユニット250の第2分離給紙ローラ268、又は、他の印刷ユニット202の搬送ローラ対230からの搬送力により給紙ホッパ20A内へ搬出され、積載板22,23上に収納される。
給紙ユニット250の制御部274は、制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されたタイミングに同期して、第2分離給紙ローラ268を回転させて後続する記録紙Pを第2接続ガイド路272へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、印刷ユニット202の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されると、積載板22,23を下限位置から解放すると共に、ガイドレバー232を第1給紙位置から待機位置へ復帰させ、ガイドレバー234を印字位置に配置する。これにより、印刷ユニット202では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から補給された記録紙Pを給紙ホッパ20A内から優先的に印字部34へ給紙し、その記録紙Pに対する画像記録が可能になる。また補給先の印刷ユニット202と給紙ユニット250との間に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、その印刷ユニット202は、ガイドレバー232を搬送位置から待機位置へ復帰させ、ガイドレバー234を搬送位置から印字位置へ復帰させると共に、搬送ローラ対230を回転停止させる。これにより、他の印刷ユニット202では印字ガイド路58,60が開通状態になり、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また本実施形態のプリンタ装置200では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から印刷ユニット202への記録紙Pの補給動作中でも、その補給を受ける印刷ユニット202の給紙ホッパ20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能であり、補給を受ける印刷ユニット202よりも上段側の印刷ユニット202では給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、補給を受ける印刷ユニット202以外の全ての印刷ユニット202において給紙ホッパ20A,20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能である。
本実施形態の印刷ユニット202では、印字ガイド路58,60と給紙ガイド路226とが一部共有されていることにより、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から各印刷ユニット202の印字部34へ記録紙Pを直接給紙し画像記録することが可能になっている。この給紙ユニット250から印字部34への給紙動作について説明する。
印刷ユニット202の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20A,20B内の記録紙Pの残量等に応じて、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの印字部34への記録紙Pの給紙が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から印字部34への給紙が可能と判断した場合に、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの印字部34への記録紙Pの受入を準備すると共に、給紙ユニット250に対して印字部34への記録紙Pの給紙を要求する。このとき、制御部32が、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から印字部34への記録紙Pの給紙が必要と判断する場合としては、印字命令により給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合、及び記録紙Pを印字部34に直接給紙して画像を記録する方が印字処理時間を短縮できる場合がある。
また制御部32は、給紙ユニット250との間の給紙ガイド路226が記録紙Pにより塞がれていない時に、給紙ユニット250から印字部34へ記録紙Pの給紙が可能と判断する。
制御部32は、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの印字部34への記録紙Pの給紙が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの印字部34への給紙が可能と判断すると、先ず、ガイドレバー232をロータリアクチュエータにより待機位置から搬送位置(図11(A)参照)へ回動させると共に、ガイドレバー234をロータリアクチュエータにより搬送位置から印字位置(図11(B)参照)へ回動させる。
次いで、制御部32は、給紙ユニット250の制御部274に給紙信号を出力する。また給紙ユニット250との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット202が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット202の制御部32に、ガイドレバー232,234を所定の位置へ回動させると共に、給紙ガイド路226に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号を受けた給紙ユニット250の制御部274は、第2分離給紙ローラ268を所定量回転させる。これにより、第2積載トレー264上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、第2接続ガイド路272内へ送り込まれる。第2接続ガイド路272内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が第2接続ガイド路272を通って給紙ガイド路226内へ送り込まれる。
また補給先の印刷ユニット202と給紙ユニット250との間に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット202の制御部32は、ガイドレバー232を待機位置から搬送位置(図11(A)参照)へ回動させ、ガイドレバー234を印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させると共に、搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット202では給紙ガイド路226が開通状態になり、給紙ガイド路226に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対230により挟持し搬送して、上段側の印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。
このようにして、給紙先となる印刷ユニット202の給紙ガイド路226へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が給紙ガイド路226と印字ガイド路58,60の通路下流部との分岐点まで搬送されると、印字位置に配置されたガイドレバー234により給紙ガイド路226から印字ガイド路58,60の通路下流部内へ案内される。この記録紙Pは、給紙先の印刷ユニット202の下側に隣接する給紙ユニット250の第2分離給紙ローラ268、又は、他の印刷ユニット202の搬送ローラ対230からの搬送力によりニップローラ対40まで送り込まれる。これにより、印刷ユニット202では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260内に収納された記録紙Pが印字部34へ給紙可能になり、その直接給紙された記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
給紙ユニット250の制御部274は、制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが印字部34により画像記録されたタイミングに同期して、第2分離給紙ローラ268を回転させて後続する記録紙Pを第2接続ガイド路272へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、印刷ユニット202の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pに対する画像記録を終えると、ガイドレバー232を搬送位置から待機位置へ復帰させ、給紙ホッパ20A,20Bに収納されている記録紙Pへの画像記録を行わない場合にはガイドレバー234を印字位置から搬送位置からへ復帰させる。
また本実施形態のプリンタ装置200では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から印刷ユニット202の印字部34への記録紙Pの給紙動作中でも、その直接給紙を受ける印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能であり、直接給紙を受ける印刷ユニット202よりも上段側の印刷ユニット202では給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、直接給紙を受ける印刷ユニット202以外の全ての印刷ユニット202において給紙ホッパ20A,20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能である。
本実施形態の印刷ユニット202では、特定の印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aへの他の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bからの記録紙Pの自動補給が可能になっている。この給紙ホッパ20A,20B間での補給動作について説明する。
印刷ユニット202の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量等に応じて、他の印刷ユニット202からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ他の印刷ユニット202から補給が可能と判断した場合に、その補給元の印刷ユニット202からの記録紙Pの受入を準備すると共に、補給元の印刷ユニット202に対して記録紙Pの補給を要求する。このとき、制御部32が、他の印刷ユニット202からの記録紙Pの補給が必要と判断する場合としては、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量が少ない場合、及び印字命令により他の印刷ユニット202内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合がある。
また制御部32は、他の印刷ユニット202との間の給紙ガイド路226が記録紙Pにより塞がれていない時に、他の印刷ユニット11から給紙ホッパ20Aへ記録紙Pの補給が可能と判断すると共に、その補給動作については、補給元となる他の印刷ユニット202と補給先となる自己の印刷ユニット202との上下配置関係に応じて制御内容を変更する。
先に、下段側から上段側への給紙ホッパ20A,20B間での補給動作を説明する。制御部32は、他の印刷ユニット202からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ下段側に配置された他の印刷ユニット202からの補給が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20Aの積載板22,23(図5及び図12参照)をそれぞれアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束すると共に、ガイドレバー232をロータリアクチュエータにより待機位置から第1給紙位置(図11(A)参照)へ回動させる。
次いで、制御部32は、下段側に配置された補給元の印刷ユニット202の制御部32に給紙信号及びガイドレバー234を所定の位置へ回動させると共に給紙ガイド路226に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。また補給元の印刷ユニット202との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット202が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット202の制御部32に、ガイドレバー232,234を所定の位置へ回動させると共に、給紙ガイド路226に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号及び作動信号を受けた補給元の印刷ユニット202の制御部32は、ガイドレバー234を印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させると共に搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させ、給紙要求された記録紙Pが収納されている給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bに対応する分離給紙ローラ62A又は分離給紙ローラ62Bを所定量回転させる。これにより、給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bの積載板22,23上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、印字ガイド路58又は印字ガイド路60内へ送り込まれる。この記録紙Pは、その先端側が印字ガイド路58又は印字ガイド路60を通って給紙ガイド路226との重複部へ送り込まれ、給紙ガイド路226と印字ガイド路58,60の通路下流部との分岐点まで搬送されると、ガイドレバー234により重複部から給紙ガイド路226側へ案内され、搬送ローラ対230へ送り込まれる。記録紙Pが送り込まれた搬送ローラ対230は、記録紙Pを挟持しつつ回転して記録紙Pを上段側に配置された印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。これにより、印刷ユニット202では、給紙ホッパ20A,20B内に収納された記録紙Pが上段側に配置された他の印刷ユニット202へ給紙可能になる。
また補給元及び補給先の各印刷ユニット202の間に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット202の制御部32は、ガイドレバー232を待機位置から搬送位置(図11(A)参照)へ回動させ、ガイドレバー234を印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させると共に、搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット202では給紙ガイド路226が開通状態になり、給紙ガイド路226に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対230により挟持し搬送して、上段側の印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット202の給紙ガイド路226へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が給紙ガイド路226と分岐ガイド路228との分岐点まで搬送されると、第1給紙位置に配置されたガイドレバー232により給紙ガイド路226から分岐ガイド路228内へ案内される。この記録紙Pは、補給先の印刷ユニット202の下側に隣接する印刷ユニット202の搬送ローラ対230からの搬送力により給紙ホッパ20A内へ搬出され、積載板22,23上に収納される。
補給元となる印刷ユニット202の制御部32は、補給先の印刷ユニット202の制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されたタイミングに同期して、分離給紙ローラ62A,62B及び搬送ローラ対230を回転させて後続する記録紙Pを印字ガイド路58,60から給紙ガイド路226へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、補給先となる印刷ユニット202の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されると、積載板22,23を下限位置から解放すると共に、ガイドレバー232を第1給紙位置から待機位置へ復帰させる。これにより、印刷ユニット202では、下段側の他の印刷ユニット202から補給された記録紙Pを給紙ホッパ20A内から優先的に印字部34へ給紙し、その記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また補給元の印刷ユニット202は、給紙信号により要求された枚数の記録紙Pの補給を終えると、搬送ローラ対230を回転停止させ、給紙ホッパ20A,20Bに収納されている記録紙Pへの画像記録を行う場合にはガイドレバー234を搬送位置から印字位置へ復帰させる。これにより、補給元の印刷ユニット202では印字ガイド路58,60が開通状態になり、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また本実施形態のプリンタ装置200では、下段側に配置された印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bから上段側に配置された印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作中でも、その補給を受ける印刷ユニット202の給紙ホッパ20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能であり、補給先、補給元、及びそれらの間に配置された印刷ユニット202以外の印刷ユニット202では給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、補給先及び補給元の印刷ユニット202以外の全ての印刷ユニット202において給紙ホッパ20A,20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能である。
次に、上段側から下段側への給紙ホッパ20A,20B間での補給動作を説明する。制御部32は、他の印刷ユニット202からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ上段側に配置された印刷ユニット202からの補給が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20Aの積載板22,23(図5及び図12参照)をそれぞれアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束すると共に、ガイドレバー232をロータリアクチュエータにより待機位置から第2給紙位置(図11(A)参照)へ回動させ、ガイドレバー234をロータリアクチュエータにより印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させ、搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。
次いで、制御部32は、上段側に配置された補給元の印刷ユニット202の制御部32に給紙信号及びガイドレバー232,234を所定の位置へ回動させると共に給紙ガイド路226に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。また補給元の印刷ユニット202との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット202が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット202の制御部32に、ガイドレバー232,234を所定の位置へ回動させると共に、給紙ガイド路226に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号及び作動信号を受けた補給元の印刷ユニット202の制御部32は、ガイドレバー232を待機位置から搬送位置(図11(A)参照)へ回動させ、ガイドレバー234を印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させると共に、搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させ、給紙要求された記録紙Pが収納されている給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bに対応する分離給紙ローラ62A又は分離給紙ローラ62Bを所定量回転させる。これにより、給紙ホッパ20A又は給紙ホッパ20Bの積載板22,23上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、印字ガイド路58又は印字ガイド路60内へ送り込まれる。この記録紙Pは、その先端側が印字ガイド路58又は印字ガイド路60を通って給紙ガイド路226との重複部へ送り込まれ、給紙ガイド路226と印字ガイド路58,60の通路下流部との分岐点まで搬送されると、ガイドレバー234により重複部から給紙ガイド路226側へ案内され、搬送ローラ対230へ送り込まれる。記録紙Pが送り込まれた搬送ローラ対230は、記録紙Pを挟持しつつ回転して記録紙Pを上方に搬送し、補給元の印刷ユニット202が最上段に配置されている場合には記録紙Pを排紙ユニット280の受入ガイド路288に送り込み、又は、補給元の印刷ユニット202と排紙ユニット280の間に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、記録紙Pを上側に配置された他の印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。
さらに搬送ローラ対230が所定量回転し、記録紙Pの後端側が印字ガイド路58,60と給紙ガイド路226との重複部に達すると、搬送ローラ対230は逆回転して記録紙Pを下方に搬送し、記録紙Pを後端側から下側に配置された印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。これにより、印刷ユニット202では、給紙ホッパ20A,20B内に収納された記録紙Pが下段側に配置された他の印刷ユニット202へ給紙可能になる。
また補給元及び補給先の各印刷ユニット202の間に他の印刷ユニット202が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット202の制御部32は、ガイドレバー232を待機位置から搬送位置(図11(A)参照)へ回動させ、ガイドレバー234を印字位置から搬送位置(図11(B)参照)へ回動させると共に、搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット202では給紙ガイド路226が開通状態になり、給紙ガイド路226に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対230により挟持し搬送して、上側の印刷ユニット202の給紙ガイド路226に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット202の給紙ガイド路226へ送り込まれた記録紙Pは、搬送ローラ対230へ送り込まれる。記録紙Pが送り込まれた搬送ローラ対230は、記録紙Pを挟持しつつ回転して記録紙Pを下方に搬送する(スイッチバック搬送)。この記録紙Pは、その後端部が給紙ガイド路226と分岐ガイド路228との分岐点まで搬送されると、第2給紙位置に配置されたガイドレバー232により給紙ガイド路226から分岐ガイド路228内へ案内され、搬送ローラ対230からの搬送力により給紙ホッパ20A内へ搬出され、積載板22,23上に収納される。
補給元となる印刷ユニット202の制御部32は、補給先の印刷ユニット202の制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されたタイミングに同期して、分離給紙ローラ62A,62B及び搬送ローラ対230を回転させて後続する記録紙Pを印字ガイド路58,60から給紙ガイド路226へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、補給先となる印刷ユニット202の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されると、積載板22,23を下限位置から解放すると共に、ガイドレバー232を第2給紙位置から待機位置へ復帰させ、ガイドレバー234を搬送位置から印字位置へ復帰させ、搬送ローラ対230を回転停止させる。これにより、印刷ユニット202では、上段側の他の印刷ユニット202から補給された記録紙Pを給紙ホッパ20A内から優先的に印字部34へ給紙し、その記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また補給元の印刷ユニット202は、給紙信号により要求された枚数の記録紙Pの補給を終えると、搬送ローラ対230を回転停止させ、給紙ホッパ20A,20Bに収納されている記録紙Pへの画像記録を行う場合にはガイドレバー234を搬送位置から印字位置へ復帰させる。これにより、補給元の印刷ユニット202では印字ガイド路58,60が開通状態になり、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また本実施形態のプリンタ装置200では、上段側に配置された印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bから下段側に配置された印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作中でも、その補給を受ける印刷ユニット202の給紙ホッパ20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能であり、補給を受ける印刷ユニット202よりも下段側に配置された印刷ユニット202では給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、補給先及び補給元の印刷ユニット202以外の全ての印刷ユニット202において給紙ホッパ20A,20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給が可能である。
また本実施形態のプリンタ装置200では、上述した記録紙Pの搬送方向を反転させるスイッチバック搬送は、上段側から下段側への給紙ホッパ20A,20B間での補給動作に限らず、下段側から上段側への給紙ホッパ20A,20B間での補給動作及び給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aへの補給動作に用いることも可能である。このスイッチバック搬送では、補給元の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20B又は給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260に収納された記録紙Pの裏表の向きと、補給先の印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pの裏表の向きとが合わせられる。そのため、裏表を区別して使用する種類の記録紙Pの補給に対応することができる。
また本実施形態のプリンタ装置200では、他のユニットに収納されている記録紙Pを特定の印刷ユニット202の印字部34へ給紙する直接給紙動作は、前述した給紙ユニット250内から特定の印刷ユニット202の印字部34へ直接給紙する以外に、他の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bから特定の印刷ユニット202の印字部34へ直接給紙することも可能である。
また本実施形態のプリンタ装置200では、第1実施形態のプリンタ装置10と同様に、印刷ユニット202の印字動作中又は給紙ユニット250からの記録紙Pの補給動作中に、給紙ホッパ20A,20Bのうちの非給紙中又は非補給中の給紙ホッパに対して手作業による記録紙Pの補給が可能であり、給紙ユニット250から印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの補給動作中又は手作業による記録紙Pの補給中でも、その補給を受けている印刷ユニット202以外の印刷ユニット202では、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能である。さらにプリンタ装置200では、各印刷ユニット202の印字動作中でも、手作業による給紙ユニット250のメイン給紙ホッパ258,260への記録紙Pの補給が可能である。
また本実施形態のプリンタ装置200では、印刷ユニット202間での記録紙Pの補給動作については、上述したような特定の1台の印刷ユニット202へ他の1台の印刷ユニット202から記録紙Pを補給する以外に、特定の1台の印刷ユニット202へ他の複数台の印刷ユニット202から給紙する、又は、特定の複数台の印刷ユニット202へ他の1台の印刷ユニット202から給紙する、又は、特定の複数台の印刷ユニット202へ他の複数台の印刷ユニット202から給紙することが可能である。
次に、プリンタ装置200の印字動作と記録紙Pの補給動作との関係を図13に示されるフローチャートを用いて説明する。
図13に示されるように、プリンタ装置200では、情報処理装置からの最初の印字命令により特定の印刷ユニット202が給紙ホッパ20A,20Bのうちの何れか一方から記録紙Pを印字部34に給紙し印字処理をしている間に、ステップ300で情報処理装置から特定の印刷ユニット202に次の印字命令が入力すると、ステップ302で特定の印刷ユニット202の制御部32は給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pでその印字命令に対し印字可能か否かを判断する。この判断条件は、記録紙Pの種類(サイズ)、必要枚数等である。ここで、肯定判定の場合、例えば最初の印字命令に対する印字処理の終了時点で、特定の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20BにA4サイズの記録紙Pが合計10枚以上ストックされた状態になるのに対し、特定の印刷ユニット202にA4サイズの記録紙を10枚以下の枚数で印字実行させる指令の場合等には、ステップ304の印字処理へ移行し、特定の印刷ユニット202は最初の印字命令に対する印字処理終了後に、次の印字命令に対する印字処理を継続して行う。すなわち、特定の印刷ユニット202は、給紙ホッパ20A,20Bのうちの何れか一方から記録紙Pを印字部34へ供給して最初の印字命令に対する印字処理を終えた後に、給紙ホッパ20A,20Bに残されている記録紙Pを印字部34に継続して給紙し、次の印字命令に対する印字処理を行う。
ステップ302で否定判定となった場合、例えば最初の印字命令に対する印字処理の終了時点で、特定の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20BにA4サイズの記録紙Pが合計10枚未満ストックされた状態になるのに対し、特定の印刷ユニット202にA4サイズの記録紙を10枚以上の枚数で印字実行させる指令の場合あるいはB4サイズやA3サイズ等の記録紙への印字実行を含む指令の場合等には、ステップ306へ移行し給紙ユニット250のメイン給紙ホッパ258,260にストックされている記録紙Pを、特定の印刷ユニット202に補給することにより特定の印刷ユニット202の次の印字命令に対する印字処理が実行可能か否かを判断する。ステップ306で否定判定の場合、上記の例であればメイン給紙ホッパ258,260にストックされているA4サイズの記録紙Pを特定の印刷ユニット202に補給しても要求された印字枚数に満たない場合あるいは要求されたB4サイズやA3サイズ等の記録紙Pがメイン給紙ホッパ258,260にストックされていない場合等には、ステップ308へ移行し記録紙Pをプリンタ装置200に補給する必要があることをユーザーに報知する。
この報知動作では、プリンタ装置200は、例えば、A4サイズの記録紙Pが不足している場合には特定の印刷ユニット202の操作部33(表示領域)及び給紙ユニット250の操作部276(表示領域)の少なくとも何れかにA4サイズの記録紙Pの補給を促すメッセージを、又、要求されたサイズ(B4サイズやA3サイズ等)の記録紙Pがストックされていない場合には特定の印刷ユニット202の操作部33(表示領域)及び給紙ユニット250の操作部276(表示領域)の少なくとも何れかにその要求されたサイズの記録紙Pの補給を促すメッセージ等を表示し、この表示に伴いスピーカ(図示省略)からアラーム音を発生する。
報知後には、ステップ310へ移行し必要とされる記録紙Pが補給されたか否かを判断する。ステップ310で否定判定の場合には、ステップ308へ戻り、報知動作が所定時間継続される。さらに記録紙Pが補給されずに所定時間経過すると、報知動作が停止し、特定の印刷ユニット202は最初の印字命令に対する印字処理終了後にスタンバイ状態になる。
ステップ310で肯定判定の場合には、ステップ302へ戻り、特定の印刷ユニット202の制御部32は、再度、給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pで印字可能か否かを判断する。このステップ302では、例えば特定の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bに収納されたA4サイズの記録紙Pの合計枚数が足りない場合、その給紙ホッパ20A,20Bのうちの非給紙動作中である他方の給紙ホッパにユーザーがA4サイズの記録紙Pを印字要求された枚数以上補給していれば肯定判定になり(ステップ304へ移行し次の印字命令に対する印字処理を継続実行)、補給枚数が足りないと否定判定になる(ステップ306へ移行)。
一方、ステップ306で肯定判定となった場合には、ステップ312へ移行し特定の印刷ユニット202の制御部32は最初の印字命令により印字部34へ記録紙Pを供給している給紙ホッパが下段側の給紙ホッパ20Aであるか否かを判断する。ここで、肯定判定の場合には、ステップ314へ移行し給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から特定の印刷ユニット202における給紙ホッパ20A,20Bのうちの非給紙動作中である給紙ホッパ20Bに記録紙Pを補給する。補給後はステップ302へ戻り、このステップ302では、特定の印刷ユニット202の制御部32は給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pにより印字可能であると肯定判定する(ステップ304へ移行し次の印字命令に対する印字処理を継続実行)。
またステップ312で否定判定となった場合には、ステップ316へ移行し特定の印刷ユニット202の制御部32は下段側に配置された他の印刷ユニット202の印字動作、複数の他の印刷ユニット202間での記録紙Pの補給動作及び直接給紙動作により、印刷ユニット202先端側の給紙ガイド路226(給紙経路)が記録紙Pの搬送に使用されているか否かを判断する。ここで、肯定判定の場合には、ステップ314へ移行し給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から特定の印刷ユニット202における給紙ホッパ20A,20Bのうちの非給紙動作中である給紙ホッパ20Aに記録紙Pを補給する。
ステップ316で否定判定となった場合には、ステップ316へ移行し給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から特定の印刷ユニット202の非給紙動作中である給紙ホッパ20Aに記録紙Pを補給する。補給後はステップ302へ戻り、このステップ302では、特定の印刷ユニット202の制御部32は給紙ホッパ20A,20Bにストックされた記録紙Pにより印字可能であると肯定判定する(ステップ304へ移行し次の印字命令に対する印字処理を継続実行)。
次に、以上説明した本実施形態に係る印刷ユニット202及びプリンタ装置200の作用について説明する。
本実施形態に係る印刷ユニット202及びプリンタ装置200では、2つの給紙経路(搬送経路)を有することにより、2つの給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの自動供給をより多く並行させて行うことができる。これにより、給紙ホッパ20A,20Bへの記録紙Pの自動供給に要する時間が短縮され、印刷ユニット202及びプリンタ装置200のスループットを更に向上できる。
またプリンタ装置200では、給紙ホッパ20Aに対して、排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84Aと、給紙ガイド路226及び分岐ガイド路228との2つの搬送経路により記録紙Pが供給可能であることにより、この2つ搬送経路に対応するメイン給紙ホッパ258,260に異なる種類の記録紙Pを各々収納することにより、メイン給紙ホッパ258,260から必要に応じて異なる種類の記録紙Pを給紙ホッパ20Aに供給できる。また、メイン給紙ホッパ258,260に同一種類の記録紙Pを各々収納した場合では、メイン給紙ホッパ258,260の一方が記録紙不足となっても、他方により記録紙Pを継続して給紙ホッパ20Aへ供給できるため、複数の印刷ユニット202(印字部34)の稼働率低下が抑えられると共に給紙ホッパ20Aへ記録紙Pを手動供給する回数が減少され、印刷ユニット202及びプリンタ装置200のスループットを更に向上できる。
またプリンタ装置200では、2つの搬入路のうちの一方は排出路(排紙ガイド路78)と一部共有することにより、これらの通路構成の簡素化を図りつつ、他方は排出路と独立させることで、排出路と一部共有された搬入路が画像記録済みで排出される記録紙Pにより塞がれている場合でも、排出路とは独立した搬入路(給紙ガイド路226及び分岐ガイド路228)から記録紙Pを各印刷ユニット11の給紙ホッパ20Aへ自動供給できる。これにより、記録紙Pの自動供給完了を待つための印刷ユニット11又はプリンタ装置10の停止時間が減少され、記録紙Pに対する平均的な印刷速度を向上できる。
またプリンタ装置200では、排出路と一部共有されている搬入路(排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84A,84B)及び排出路と独立している搬入路(給紙ガイド路226及び分岐ガイド路228)を、給紙ホッパ20A,20Bを挟み対向して配置することにより、これらの搬入路が交差することなく排出路とは完全に独立した搬入路を設けるための通路レイアウトが容易に実現できる。
またプリンタ装置200では、2つの給紙ホッパ20A,20Bに対して各々異なる搬送経路により記録紙Pが供給可能であることにより、給紙ホッパ20A,20Bのうちの一方から印字部34に対して記録紙Pが供給されている間でも(印字動作中)、他方に対して同一時期に記録紙Pを自動供給できる。
また本実施形態に係るプリンタ装置200では、複数の印刷ユニット202は、分離給紙ローラ62A,62B及び搬送ローラ対230により、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pを印字ガイド路58,60及び給紙ガイド路226を通して隣接する他の印刷ユニット202へ搬出すると共に、隣接する他の印刷ユニット11から搬入された記録紙Pを給紙ガイド路226及び分岐ガイド路228を通して給紙ホッパ20Aへ搬入することにより、給紙ホッパ20A,20B間での記録紙Pの受け渡しを行うことができる。
これにより、何れかの印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aが記録紙不足となった場合に、他の印刷ユニット11の給紙ホッパ20A,20Bから記録紙Pの自動補給が受けられる。従って、並列処理における複数の印刷ユニット202(印字部34)の稼働率低下が抑えられ、プリンタ装置200のスループットを向上できる。また紙ジャムや印字部34の故障等のトラブルが発生した場合には、トラブル発生した印刷ユニット202から印字データ及び場合によっては記録紙Pを他の印刷ユニット202へ受け渡すことにより、印字処理を継続することが可能になる。これにより、プリンタ装置200の動作保証を向上できる。
またプリンタ装置200では、独立した2本の給紙経路を有し、これら2本の給紙経路と対応する独立した2つのメイン給紙ホッパ258,260を給紙ユニット250が有することにより、特定の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bへの給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの補給動作と、他の印刷ユニット202の記録紙Pに対する画像記録動作、他の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20B間での記録紙Pの補給動作、他の印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aへの給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給動作、他の印刷ユニット202の印字部34への給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの直接給紙動作、及び給紙ホッパ20A,20Bから他の印刷ユニット202の印字部34への記録紙Pの直接給紙動作とを並行して行うことができる。
このように、プリンタ装置200では、各印刷ユニット202の画像記録動作、給紙ホッパ20Aへの給紙ユニット250から又は他の印刷ユニット202からの記録紙Pの補給動作、給紙ユニット250から又は他の印刷ユニット202からの印字部34への記録紙Pの直接給紙動作をより多く並行させて行うことができるため、スループットを更に向上できる。
また本実施形態に係る印刷ユニット202では、給紙ホッパ20A,20Bからの記録紙Pの搬出路を構成する印字ガイド路58,60及び給紙ガイド路226と、給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの搬入路を構成する給紙ガイド路226及び分岐ガイド路228とが印刷ユニット202内で接続され一つの搬送路を構成していることにより、この記録紙Pの搬送路の構成が簡素化され印刷ユニット202及びプリンタ装置200を小型化できている。
また印刷ユニット202では、上記の搬出路及び搬入路を接続して一つの搬送路を構成しているが、記録紙Pの搬送経路はガイドレバー232により搬出路と搬入路との間で切り替えられる。これにより、記録紙Pを搬出路と搬入路へ確実に案内することができる。またこのガイドレバー232により、給紙ガイド路226を通してスイッチバック搬送される記録紙Pを分岐ガイド路228に案内して給紙ホッパ20Aへ搬入できるため、各印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20B間での記録紙Pの自動補給、又は、給紙ユニット250から印刷ユニット202の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの自動補給において、スイッチバック搬送を利用して行う、裏表を区別して使用する種類の記録紙Pの補給に対応することができる。
また印刷ユニット202では、給紙ホッパ20A,20Bに収納された記録紙Pを印字部34へ供給するための印字ガイド路58,60を有し、これらの印字ガイド路58,60が上記搬送路(給紙ガイド路226)と一部共有されていることにより、給紙ユニット250から印字部34への直接給紙、又は、他の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20Bから特定の印刷ユニット202の印字部34への直接給紙が可能になり、プリンタ装置200のスループットを更に向上できる。
また印刷ユニット202では、印字ガイド路58,60及び上記搬送路を一部共有した構成でも、記録紙Pの搬送経路がガイドレバー234により印字ガイド路58,60及び搬送路との間で切り替えられる。これにより、記録紙Pを印字ガイド路58,60(通路下流部)又は搬送路へ確実に案内することができる。
また印刷ユニット202では、給紙ホッパ20A,20Bから印字部34へ記録紙Pを供給する分離給紙ローラ62A,62Bを、複数の印刷ユニット202の給紙ホッパ20A,20B間での記録紙Pの受け渡しを行う受け渡し手段としても用いていることにより、その受け渡し手段の構成を簡素化できる。
またプリンタ装置200では、各印刷ユニット202に2つの給紙ホッパ20A,20Bが設けられると共に、給紙ユニット250には2つのメイン給紙ホッパ258,260が設けられていることにより、第1の実施形態に係るプリンタ装置10と比較し、更に多種類の記録紙Pから必要な記録紙Pを選択し、この記録紙Pに対して印刷ユニット202における印字部34により自動的に画像を記録できるようになる。
またプリンタ装置200では、各印刷ユニット202の操作部33及び給紙ユニット250の操作部276のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの入力指示により、給紙ユニット250のメイン給紙ホッパ258,260からの記録紙Pの供給の可否が選択可能であるため、給紙ユニット250のメイン給紙ホッパ258,260に、給紙ホッパ20A,20Bに収納されたものとは異なる種類の記録紙Pを予め収納しておけば、給紙ホッパ20A,20B及びメイン給紙ホッパ258,260に対する記録紙Pの入れ替えを行わなくても、各印刷ユニット202の操作部33及び給紙ユニット250の操作部276のうちの少なくとも何れか1つの操作部の操作のみで、それら給紙ホッパ20A,20B及びメイン給紙ホッパ258,260に収納された複数種類の記録紙Pを必要に応じて使い分けることが可能になる。これにより、複数種類の記録紙Pに対して画像記録を行う場合の給紙ユニット250を含む記録紙Pの選択作業が容易になる。
(第3の実施形態)
図14には本発明の第3の実施形態に係る印刷ユニットが示されている。なお、本実施形態に係る印刷ユニット320では、第1の実施形態に係る印刷ユニット11及び第2の実施形態に係る印刷ユニット202と共通の部分に同一符合を付して説明を省略する。
本実施形態に係る印刷ユニット320が第1及び第2の実施形態に係る印刷ユニット11,202と異なる点は、図14に示されるように、印刷ユニット320内に給紙ホッパ20Bに換えて給紙バッファ328が設けられると共に、分離給紙ローラ62Bに換えて給紙バッファ328内の記録紙Pを1枚づつ印字ガイド路60内へ搬送するための給紙ローラ330及び逆転ローラ332が設けられている点である。
図14に示されるように、印刷ユニット320のケーシング322内には、給紙ホッパ20Aの上方に上面側が開口した筐体状の給紙バッファ328が設けられている。この給紙バッファ328は給紙ホッパ20Aよりも薄型とされて給紙バッファ328内には2枚の記録紙Pが積層状態で収納可能とされている。また給紙バッファ328は、平面視方向の投影領域(給紙バッファ328の底板部329をその底板部329の略垂直方向へ投影した投影領域)が給紙ホッパ20Aにほぼ重なるよう配置されている。
印刷ユニット320には、給紙バッファ328の先端下部側に円筒状の給紙ローラ330が設けられ、給紙バッファ328の先端上部側に円筒状の逆転ローラ332が設けられている。これらの給紙ローラ330及び逆転ローラ332は、互いの軸心が上下方向に沿って配置されると共に互いのローラ外周面の間には記録紙Pの厚さと同等又は少し大きくされた直線状の隙間が設けられ、その隙間が給紙バッファ328の底面の延長面上に位置するよう配列されている。また、この印刷ユニット320のケーシング322にも、その頂板部326に上方へ突出するガイド突起(図示省略)が設けられると共に、底板部324にガイド突起に対応する凹状のガイド受部(図示省略)が設けられている。
本実施形態の印刷ユニット320では、1台乃至複数台の印刷ユニット320を第2の実施形態で説明した給紙ユニット250及び排紙ユニット280の間に積み重ねて配設することによりプリンタ装置が構成可能である。ここで、印刷ユニット320、給紙ユニット250及び排紙ユニット280が積み重ねられてプリンタ装置を構成している状態では、何れかの印刷ユニット320に設けられたガイド突起は、上段側の印刷ユニット320又は排紙ユニット280のガイド受部に嵌挿し、ガイド受部内には下段側の印刷ユニット320又は給紙ユニット250のガイド突起が挿入される。これにより、印刷ユニット320、給紙ユニット250及び排紙ユニット280は、幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、ユニット320,250,280間での移動が拘束されて一体化される。なお、この印刷ユニット320も、第1及び第2実施形態の印刷ユニット11,202と同様に制御部32(図14参照)を備えており、上記のプリンタ装置を構成した状態では、各印刷ユニット320の制御部32の間は電気的に接続されており、給紙ユニット250の制御部274も、各印刷ユニット320の制御部32に電気的に接続されている。各印刷ユニット320の制御部32を電気的に接続するための構成及び給紙ユニット250の制御部274を印刷ユニット320の制御部32に電気的に接続するための構成としては、ケーブル及びソケットによる接続や、ガイド突起及びガイド受部をそれぞれコネクタ及びソケットとして接続することが可能である。
また、本実施形態の印刷ユニット320も、第1及び第2実施形態の印刷ユニット11,202と同様にタッチパネル式の操作部33(図14参照)を備えている。上記のプリンタ装置では、各印刷ユニット320の操作部33及び給紙ユニット250の操作部276のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの指示入力により、印刷ユニット320毎に給紙ホッパ20A、給紙バッファ328、及びメイン給紙ホッパ258,260の中から印字部34へ記録紙Pを供給する(第1メイン給紙ホッパ258の場合は第1メイン給紙ホッパ258から給紙ホッパ20A、給紙バッファ328へ供給した記録紙Pが給紙ホッパ20A、給紙バッファ328から印字部34へ供給され、又、第2メイン給紙ホッパ260の場合は第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへ供給した記録紙Pが給紙ホッパ20Aから印字部34へ供給される)給紙ホッパ又は給紙バッファを、給紙ホッパ20Aに指定するサブ給紙ホッパ指定モード、給紙バッファ328に指定するサブ給紙バッファ指定モード、下段側の第1メイン給紙ホッパ258に指定する下段メイン給紙ホッパ指定モード、上段側の第2メイン給紙ホッパ260に指定する上段メイン給紙ホッパ指定モード、給紙ホッパ20A及び給紙バッファ328に限定するサブ給紙ホッパ+サブ給紙バッファ限定指定モード、給紙ホッパ20A及び第1メイン給紙ホッパ258に限定するサブ給紙ホッパ+下段メイン給紙ホッパ限定指定モード、給紙バッファ328及び第1メイン給紙ホッパ258に限定するサブ給紙バッファ+下段メイン給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20A及び第2メイン給紙ホッパ260に限定する下段サブ給紙ホッパ+上段メイン給紙ホッパ限定指定モード、及び、指定せず制御部32に記録紙Pの種類や印字処理の効率等に応じて選択させる給紙ホッパ+給紙バッファ自動選択モードが選択可能とされている。
また本実施形態の印刷ユニット320を用いて構成されるプリンタ装置も、上段側のユニット280,320を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側のユニット320,250から分離できる。従って、このプリンタ装置では、印刷ユニット320を他の印刷ユニット320から分離し、又は排紙ユニット280を下段側の印刷ユニット320から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット320を他の印刷ユニット320の間又は印刷ユニット320と排紙ユニット280との間に挿入し、あるいは印刷ユニット320の間又は印刷ユニット320と排紙ユニット280との間から1台乃至複数台の印刷ユニット320を抜き取ることが可能になっている。これにより、プリンタ装置では、装置を構成する印刷ユニット320の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット320の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度を含む印刷能力を調整できる。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る印刷ユニット320を複数台備えるプリンタ装置の動作について説明する。
プリンタ装置における各印刷ユニット320による記録紙Pに対する画像の記録動作、及び、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から各印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作については、基本的に、第1の実施形態に係るプリンタ装置10による記録紙Pに対する画像の記録動作、及び、給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106からの記録紙Pの補給動作と共通なので説明を省略する。またプリンタ装置における給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から各印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から各印刷ユニット320の印字部34への記録紙Pの直接給紙動作、及び、特定の印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aへの他の印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aからの記録紙Pの補給動作については、基本的に、第2の実施形態に係るプリンタ装置200による給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給動作、直接給紙動作、及び、印刷ユニット202間での記録紙Pの補給動作と共通なので説明を省略する。
本実施形態の印刷ユニット320を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から各印刷ユニット320の給紙バッファ328内へ記録紙Pを供給し、その供給された記録紙Pを給紙バッファ328から印字部34へ供給して記録紙Pに対し画像記録することが可能である。この給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙動作、及び、給紙バッファ328から印字部34への記録紙Pの給紙動作について説明する。
本実施形態の印刷ユニット320を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258に収納された記録紙Pに対して画像記録する場合には、その画像記録を行う印刷ユニット320の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容等に応じて、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への給紙が可能と判断した場合に、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの受入を準備すると共に、給紙ユニット250に対して第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙を要求する。このとき、制御部32が、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙が必要と判断する場合としては、印字命令により給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合がある。
また制御部32は、給紙ユニット250との間の排紙ガイド路78が記録紙Pにより塞がれていない時に、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328へ記録紙Pの給紙が可能と判断する。
制御部32は、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への給紙が可能と判断すると、先ず、ガイドレバー88Bをロータリアクチュエータにより排紙位置から給紙位置へ回動させると共に(図6参照)、排紙ガイド路78の下部に配置された搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転させる。
次いで、制御部32は、給紙ユニット250の制御部274に第1メイン給紙ホッパ258からの記録紙Pの給紙を要求する給紙信号を出力する。また給紙ユニット250との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット320が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット320の制御部32に、ガイドレバー88A,88Bを給紙位置から排紙位置へ回動させると共に、排紙ガイド路78に配置された全ての搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号を受けた給紙ユニット250の制御部274は、第1分離給紙ローラ266を所定量回転させる。これにより、第1積載トレー262上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、第1接続ガイド路270内へ送り込まれる。第1接続ガイド路270内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が第1接続ガイド路270を通って排紙ガイド路78内へ送り込まれる。また補給先の印刷ユニット320と給紙ユニット250との間に他の印刷ユニット320が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット320の制御部32は、ガイドレバー88A,88Bを給紙位置から排紙位置へ回動させると共に、全ての搬送ローラ対86を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット320では排紙ガイド路78が開通状態になり、排紙ガイド路78に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対86により挟持し搬送して、上方の印刷ユニット320の排紙ガイド路78に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット320の排紙ガイド路78へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が排紙ガイド路78と給紙ガイド路84Bとの分岐点まで搬送されると、ガイドレバー88Bにより排紙ガイド路78から給紙ガイド路84B内へ案内される。この記録紙Pは、搬送ローラ対86からの搬送力により給紙バッファ328内へ搬出され、給紙バッファ328の底面上に収納される。
給紙ユニット250の制御部274は、制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、給紙バッファ328内に収納する記録紙Pが2枚を超えないよう、先行して給紙した記録紙Pが給紙バッファ328内へ収納されたタイミング、又は、以下に説明する給紙バッファ328から印字部34への記録紙Pの給紙動作に同期して、分離給紙ローラ120を回転させて後続する記録紙Pを接続ガイド路122へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
印刷ユニット320の制御部32は、給紙ユニット250からの給紙により給紙バッファ328内に収容された1枚の記録紙Pを直ちに印字部34へ給紙する場合には、記録紙Pが給紙バッファ328内へ収納されると同時に、給紙ローラ330を所定の方向(図14では時計回転方向)へ回転させる。記録紙Pは、給紙バッファ328内に収納されるとその先端部が給紙ローラ330に接した状態となり、給紙ローラ330の回転に伴い先端部が給紙ローラ330により引き出されて、そのまま給紙ローラ330の回転により給紙バッファ328内から印字ガイド路60側へ搬出されて印字部34に送り込まれる。
給紙バッファ328内に2枚の記録紙Pが収容されている状態で、そのうちの1枚の記録紙Pを印字部34へ分離給紙する場合には、制御部32は、給紙ローラ330及び逆転ローラ332をそれぞれ所定の同じ方向(図14では時計回転方向)へ回転させる。これにより、先に給紙された給紙バッファ328内の下側(1枚目)の記録紙Pは、給紙ローラ330に接したその先端部が給紙ローラ330により引き出され、後から給紙された給紙バッファ328内の上側(2枚目)の記録紙Pは逆転ローラ332に接したその先端部が逆転ローラ332により押さえられる。これにより、図15に示されるように、上側の記録紙Pは給紙バッファ328内に留まり、下側の記録紙Pは上側の記録紙Pから分離され給紙ローラ330の回転により給紙バッファ328内から印字ガイド路60へ搬出されて印字部34に送り込まれる。
また給紙バッファ328内に2枚の記録紙Pが収容されている状態で、給紙ユニット250から給紙バッファ328へ後続の記録紙Pを給紙する場合には、図16に示されるように、給紙バッファ328内から1枚の記録紙Pが印字部34へ給紙されるのに同期して、後続する記録紙Pが給紙ユニット250から給紙バッファ328へ搬送される。
給紙バッファ328内に収容された2枚の記録紙Pのうち、図17に示されるように、1枚目の記録紙Pが給紙ローラ330及び逆転ローラ332の間を通過して給紙バッファ328内から完全に搬出されると、制御部32は、給紙ローラ330及び逆転ローラ332をそれぞれ回転停止させる。続いて2枚目の記録紙Pを印字部34へ給紙する場合には、制御部32は、所定時間経過後に給紙ローラ330を再回転させ、この給紙ローラ330の回転により2枚目の記録紙Pを給紙バッファ328内から搬出し印字部34に送り込む。また2枚目の記録紙Pの給紙開始前に、後続(3枚目)の記録紙Pが給紙バッファ328に搬入され、その記録紙Pの先端が給紙ローラ330及び逆転ローラ332の間に到達している場合には、制御部32は、給紙ローラ330及び逆転ローラ332をそれぞれ同方向へ回転させることにより、3枚目の記録紙Pは逆転ローラ332の回転により給紙バッファ328内に残し、2枚目の記録紙Pのみを給紙ローラ330の回転により給紙バッファ328内から搬出し印字部34に送り込む。
以上の動作を繰り返すことにより、本実施形態の印刷ユニット320を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの連続的な給紙、及び、給紙バッファ328から印字部34への記録紙Pの連続的な給紙による複数枚の記録紙Pに対する画像記録を行う。そして給紙信号により要求した枚数の記録紙Pに対する画像記録を完了すると、印刷ユニット320の制御部32は、ガイドレバー88Bを給紙位置から排紙位置へ復帰させると共に、搬送ローラ対86を回転停止させる。
また本実施形態の印刷ユニット320を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から印刷ユニット320の給紙バッファ328への記録紙Pの給紙及びその記録紙Pに対する印字動作中でも、その給紙バッファ328を用いた印字動作中の印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aへの給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給又は給紙ホッパ20Aへの他の印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aからの記録紙Pの補給が可能であり、給紙バッファ328を用いた印字動作中の印刷ユニット320のよりも下段側の印刷ユニット320では給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給、複数の印刷ユニット320の給紙ホッパ20A間での記録紙Pの補給、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から印字部34への記録紙Pの直接給紙、特定の印刷ユニット320の印字部34への他の印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aからの記録紙Pの直接給紙が可能であり、給紙バッファ328を用いた印字動作中の印刷ユニット320以外の全ての印刷ユニット320において給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能である。
また本実施形態の印刷ユニット320を備えるプリンタ装置では、印刷ユニット320の給紙バッファ328を用いた印字動作中に、給紙ホッパ20Aへの手作業による記録紙Pの補給が可能であり、給紙ユニット250から印刷ユニット320の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作中又は手作業による記録紙Pの補給中でも、その補給を受けている印刷ユニット320以外の印刷ユニット320では、給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、また各印刷ユニット320の印字動作中でも、手作業による給紙ユニット250のメイン給紙ホッパ258,260への記録紙Pの補給が可能である。
次に、以上説明した本実施形態に係る印刷ユニット320を備えるプリンタ装置の作用について説明する。
本実施形態に係る印刷ユニット320では、給紙バッファ328は記録紙Pを2枚まで収納可能な構成とされるため、記録紙Pを多数枚収納可能な給紙ホッパ20Aに比べて薄型に形成できる。この給紙バッファ328では、例えば、2枚収納された記録紙Pのうちの1枚(1枚目)を印字部34へ供給しても、1枚の記録紙Pが残されているためその残り1枚(2枚目)の記録紙Pを継続して印字部34へ供給できる。ここで、給紙バッファ328に対し所定のタイミングで自動供給により新たに1枚(3枚目)の記録紙Pを補給すれば、1枚目の記録紙Pに続き2枚目の記録紙Pを印字部34へ連続的に供給しても、補給された3枚目の記録紙Pを印字部34へ連続的に供給することができる。4枚目以降も同様に、給紙バッファ328に対して記録紙Pの自動供給を所定のタイミングで繰り返すことにより、給紙バッファ328から印字部34への記録紙Pの連続的な供給が可能になる。また、排紙ガイド路78が排出される記録紙Pの塞がれて給紙バッファ328に対して記録紙Pを自動供給できない場合でも、印刷ユニット320には、給紙バッファ328の他に、記録紙Pを多数枚収納可能な給紙ホッパ20Aが設けられているため、印字部34では給紙ホッパ20Aから供給される記録紙Pに対して画像を記録できる。
このように、2つの給紙ホッパのうちの1つを、記録紙Pの収納可能枚数を2枚として印字部34への記録紙Pの連続的な供給が可能である給紙バッファ328とすることにより、給紙ホッパを複数設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット320及びプリンタ装置を小型化できる。
また印刷ユニット320では、給紙バッファ328を複数設けることも可能であり、その場合は、複数の給紙バッファ328に収納された2枚の記録紙Pは、複数の給紙バッファ328の各々に対応して設けられた給紙ローラ330及び逆転ローラ332により、複数の給紙バッファ328においてそれぞれ1枚づつ分離され各々の印字ガイド路(印字ガイド路60)を通して印字部34へ個別に送り込まれる。このように、複数の給紙バッファ328から印字部34に対して記録紙Pを個別に供給可能な供給手段を構成する印字ガイド路(印字ガイド路60)及び給紙ローラ330、逆転ローラ332を、複数の給紙バッファ328の各々に対応させて設けることにより、例えば、複数の給紙バッファ328に跨って設けられる一体型の供給手段等に比べ、供給手段(印字ガイド路及び給紙ローラ330、逆転ローラ332)や各種構造部材及び機構部材等のレイアウトの自由度を向上できる。
また印刷ユニット320では、給紙バッファ328に収納された2枚の記録紙Pは、給紙ローラ330及び逆転ローラ332により1枚づつ分離され印字ガイド路60を通して印字部34へ送り込まれる。給紙バッファ328の先端側に配置された給紙ローラ330は、給紙バッファ328に収納された下側の記録紙Pの先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその下側の記録紙Pを印字部34へ送り込む方向へ引き出して給紙バッファ328内から搬出する。また給紙ローラ330と対向して配置された逆転ローラ332は、給紙バッファ328に収納された上側の記録紙Pの先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその上側の記録紙Pを押さえて給紙バッファ328内に留める。これらの給紙ローラ330及び逆転ローラ332を有する分離供給手段により、給紙バッファ328に収納された2枚の記録紙Pは1枚づつ分離され印字ガイド路60を通して印字部34へ送り込まれる。このような2つの回転ロールを有する分離供給手段(第2分離供給手段)であれば、簡単な構成により2枚の記録紙Pを確実に分離して1枚づつ印字部34へ送り込むことができる。
また印刷ユニット320では、記録紙Pを給紙バッファ328へ案内するための搬入路(排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84B)を、第1及び第2実施形態の印刷ユニット11,202の給紙ホッパ20Bへの搬入路と同様に、排出路と一部共有することにより、これらの通路を独立して設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
また印刷ユニット320では、記録紙Pを給紙バッファ328へ案内するための搬入路及び排出路を一部共有した構成でも、第1及び第2実施形態の印刷ユニット11,202と同様に、記録紙Pの搬送経路がガイドレバー88Bにより搬入路と排出路との間で切り替えられる。これにより、記録紙Pを搬入路又は排出路へ確実に案内することができる。
また印刷ユニット320では、給紙バッファ328は記録紙Pの収納可能枚数が2枚と少ないため、印字部34に対して記録紙Pを連続的に供給する場合には、搬入路(排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84B)を通して搬入された記録紙Pを直ちにあるいは一時収納して短時間のうちに搬出し印字部34へ供給する。そのため、記録紙Pを給紙バッファ328へ搬入する搬送経路を、給紙バッファ328を挟み給紙バッファ328から印字部34へ記録紙Pを供給する供給経路(印字ガイド路60)の反対側に配置することにより、給紙バッファ328から印字部34への記録紙Pの供給においては、給紙バッファ328へ搬入された記録紙Pをその搬入方向と同じ方向へ搬送してスムーズに搬出し印字部34へ供給できる。これにより、給紙バッファ328を経由して印字部34へ供給される記録紙Pに余分な力(搬送力)が加わることはなく、よって記録紙Pのジャムを防止できる。
また印刷ユニット320では、給紙ホッパ20A及び給紙バッファ328に対して各々異なる搬送経路により記録紙Pが供給可能であることにより、給紙バッファ328から印字部34に対して記録紙Pが供給されている間でも(印字動作中)、給紙ホッパ20Aに対して同一時期に記録紙Pを自動又は手動により供給できる。
また印刷ユニット320では、記録紙Pを給紙ホッパ20Aへ搬入する一方の搬送経路(給紙ガイド路226及び分岐ガイド路228)及び記録紙Pを給紙バッファ328へ搬入する搬送経路(排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84B)を、給紙バッファ328を挟み対向して配置することにより、これらの搬入路が交差することのない完全に独立した2種類の搬入路を設けるための通路レイアウトが容易に実現できる。
また印刷ユニット320では、給紙バッファ328と給紙ホッパ20Aとは、給紙バッファ328の底面(底板部329)をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域が給紙ホッパ20Aにほぼ重複していることで、給紙バッファ328及び給紙ホッパ20Aを2段構成とすることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット320及びプリンタ装置を小型化できる。
(第4の実施形態)
図18には本発明の第4の実施形態に係る印刷ユニットが示されている。なお、本実施形態に係る印刷ユニット340では、第1の実施形態に係る印刷ユニット11、第2の実施形態に係る印刷ユニット202、及び第3の実施形態に係る印刷ユニット320と共通の部分に同一符合を付して説明を省略する。
本実施形態に係る印刷ユニット340が第1〜第3の実施形態に係る印刷ユニット11,202,320と異なる点は、図18に示されるように、印刷ユニット340内における給紙ホッパ20A、給紙バッファ328を挟んだ排紙ガイド路78の反対側(印刷ユニット340の先端側)に、排紙ガイド路78を用いた給紙経路とは個別の給紙経路を構成する給紙ガイド路346、給紙ガイド路346と給紙ホッパ20Aとを繋げる分岐ガイド路348、給紙ガイド路346内の記録紙Pを分岐ガイド路348内へ選択的に案内するためのガイドレバー350、給紙ホッパ20Aと給紙ガイド路84Bとを給紙接続ガイド路354、及び、給紙接続ガイド路354内の記録紙Pを給紙ガイド路84Bの給紙バッファ328側へ又は排紙ガイド路78から給紙ガイド路84B内へ搬入された記録紙Pを給紙バッファ328側へ選択的に案内するためのガイドレバー356がそれぞれ設けられている点である。
図18に示されるように、印刷ユニット340のケーシング322内には、排紙ガイド路78と反対側の端部(先端部)に高さ方向に沿って延在する一対の給紙ガイド板342,344が配置されており、この給紙ガイド板342,344の間は、ケーシング322の底板部324先端側に形成された給紙口210及び頂板部326先端側に形成された排紙口212を繋ぐと共に、印刷ユニット340を高さ方向に沿って貫通するスリット状の給紙ガイド路346とされている。また給紙ガイド路346の下端部及び上端部には、それぞれ搬送ローラ対230が配置されている。
印刷ユニット340には、給紙ガイド路346から給紙ホッパ20A側へ分岐する分岐ガイド路348が設けられている。この分岐ガイド路348の先端部は、給紙ホッパ20A内へ開口している。これにより、分岐ガイド路348を通して記録紙Pを給紙ホッパ20A内へ送り込み、給紙ホッパ20A内へ収納することが可能になる。
印刷ユニット340には、給紙ガイド路346と分岐ガイド路348との分岐点付近にガイドレバー350が設けられている。ガイドレバー350には、図19(A)に示されるように、一端部に揺動中心となる支軸部352が設けられており、支軸部352は給紙ガイド路346と分岐ガイド路348との分岐点に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー350は、記録紙Pを給紙ガイド路346から分岐ガイド路348へ案内する給紙位置(350A)と記録紙Pを上段側の給紙ガイド路346へ案内する搬送位置(350B)との範囲で回動可能とされている。またガイドレバー350はロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより給紙位置及び搬送位置の何れかの位置に回動し保持される。
印刷ユニット340には、給紙ホッパ20Aの上方に円筒状の分離給紙ローラ62A及び押えローラ64Aがそれぞれ配置されており、ここでは、分離給紙ローラ62Aは積載板23の先端部(図中の左端部)に正対するように支持され、押えローラ64Aは積載板22の中間部に正対するように支持されている。これにより、積載板22,23が付勢部材24,25の付勢力により上方へ揺動すると、給紙ホッパ20Aに収納された記録紙P(紙束B)の先端部(図中の左端部)は分離給紙ローラ62Aに圧接されると共に、記録紙P(紙束B)の後端側(図中の右側)は押えローラ64Aに圧接される。
印刷ユニット340には、給紙ガイド路84Bの途中から分離給紙ローラ62A側へ延出する給紙接続ガイド路354が設けられており、この給紙接続ガイド路354の先端部は、分離給紙ローラ62Aの紙束Bとの圧接部に面して開口している。これにより、分離給紙ローラ62Aが所定量だけ回転すると、分離給紙ローラ62Aにより積載板22,23上の紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、この記録紙Pの先端側が給紙接続ガイド路354へ送り込まれる。
印刷ユニット340には、給紙ガイド路84Bと給紙接続ガイド路354との接続点(分岐点)付近にガイドレバー356が設けられている。ガイドレバー356には、図19(B)に示されるように、一端部に揺動中心となる支軸部358が設けられており、支軸部358は給紙ガイド路84Bと給紙接続ガイド路354との接続点に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー356は、給紙ホッパ20Aから給紙された記録紙Pを給紙接続ガイド路354から給紙ガイド路84Bの給紙バッファ328側へ案内する第1給紙位置(356A)と、排紙ガイド路78から給紙ガイド路84B内へ搬入された記録紙Pを給紙バッファ328側へ案内する第2給紙位置(356B)との範囲で回動可能とされている。またガイドレバー356はロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより第1給紙位置及び第2給紙位置の何れかの位置に回動し保持される。
また印刷ユニット340には、給紙ローラ330及び逆転ローラ332とニップローラ対40との間に一定の間隔を空けて互いに対向する一対の印字ガイド板360,362が配置されている。一対の印字ガイド板360,362はそれぞれU字状に湾曲しており、これら一対の印字ガイド板360,362間には、1枚の記録紙Pをニップローラ対40へ案内するための印字ガイド路364が形成されている。
本実施形態の印刷ユニット340では、1台乃至複数台の印刷ユニット340を第2の実施形態で説明した給紙ユニット250及び排紙ユニット280の間に積み重ねて配設することによりプリンタ装置が構成可能である。ここで、印刷ユニット340、給紙ユニット250及び排紙ユニット280が積み重ねられてプリンタ装置を構成している状態では、何れかの印刷ユニット340に設けられたガイド突起は、上段側の印刷ユニット340又は排紙ユニット280のガイド受部に嵌挿し、ガイド受部内には下段側の印刷ユニット340又は給紙ユニット250のガイド突起が挿入される。これにより、印刷ユニット340、給紙ユニット250及び排紙ユニット280は、幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、ユニット340,250,280間での移動が拘束されて一体化される。なお、この印刷ユニット340も、第1〜第3実施形態の印刷ユニット11,202,320と同様に制御部32(図18参照)を備えており、上記のプリンタ装置を構成した状態では、各印刷ユニット340の制御部32の間は電気的に接続されており、給紙ユニット250の制御部274も、各印刷ユニット340の制御部32に電気的に接続されている。各印刷ユニット340の制御部32を電気的に接続するための構成及び給紙ユニット250の制御部274を印刷ユニット340の制御部32に電気的に接続するための構成としては、ケーブル及びソケットによる接続や、ガイド突起及びガイド受部をそれぞれコネクタ及びソケットとして接続することが可能である。
また、本実施形態の印刷ユニット340も、第1〜第3実施形態の印刷ユニット11,202,320と同様にタッチパネル式の操作部33(図18参照)を備えている。上記のプリンタ装置では、各印刷ユニット340の操作部33及び給紙ユニット250の操作部276のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの指示入力により、印刷ユニット340毎に給紙ホッパ20A、及びメイン給紙ホッパ258,260の中から印字部34へ記録紙Pを供給する(第1メイン給紙ホッパ258の場合は第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328へ供給した記録紙Pが給紙バッファ328から印字部34へ供給され、又、第2メイン給紙ホッパ260の場合は第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへ供給した記録紙Pが給紙ホッパ20Aから給紙バッファ328を経由し印字部34へ供給される)給紙ホッパを、給紙ホッパ20Aに指定するサブ給紙ホッパ指定モード、下段側の第1メイン給紙ホッパ258に指定する下段メイン給紙ホッパ指定モード、上段側の第2メイン給紙ホッパ260に指定する上段メイン給紙ホッパ指定モード、給紙ホッパ20A及び第1メイン給紙ホッパ258に限定するサブ給紙ホッパ+下段メイン給紙ホッパ限定指定モード、給紙ホッパ20A及び第2メイン給紙ホッパ260に限定する下段サブ給紙ホッパ+上段メイン給紙ホッパ限定指定モード、及び、指定せず制御部32に記録紙Pの種類や印字処理の効率等に応じて選択させる給紙ホッパ自動選択モードが選択可能とされている。
また本実施形態の印刷ユニット340を用いて構成されるプリンタ装置も、上段側のユニット280,340を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側のユニット340,250から分離できる。従って、このプリンタ装置では、印刷ユニット340を他の印刷ユニット340から分離し、又は排紙ユニット280を下段側の印刷ユニット340から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット340を他の印刷ユニット340の間又は印刷ユニット340と排紙ユニット280との間に挿入し、あるいは印刷ユニット340の間又は印刷ユニット340と排紙ユニット280との間から1台乃至複数台の印刷ユニット340を抜き取ることが可能になっている。これにより、プリンタ装置では、装置を構成する印刷ユニット340の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット340の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度を含む印刷能力を調整できる。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る印刷ユニット340を複数台備えるプリンタ装置の動作について説明する。
プリンタ装置における各印刷ユニット340による記録紙Pに対する画像の記録動作については、基本的に、第1の実施形態に係るプリンタ装置10による記録紙Pに対する画像の記録動作と共通なので説明を省略する。
本実施形態の印刷ユニット340を備えるプリンタ装置では、第3実施形態のプリンタ装置と同様に給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から各印刷ユニット340の給紙バッファ328内へ記録紙Pを供給し、その供給された記録紙Pを給紙バッファ328から印字部34へ供給して記録紙Pに対し画像記録することが可能である。また本実施形態の印刷ユニット340を備えるプリンタ装置では、給紙ホッパ20A内に収納された記録紙Pを給紙バッファ328を経由し印字部34へ供給して記録紙Pに対し画像記録することが可能であり、さらに給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から各印刷ユニット340の給紙ホッパ20A内へ記録紙Pを供給すると共に、その記録紙Pを給紙ホッパ20Aから給紙バッファ328を経由し印字部34へ供給して記録紙Pに対し画像記録することが可能である。この給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙動作、給紙ホッパ20Aから給紙バッファ328への記録紙Pの給紙動作、及び、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作について説明する。
本実施形態の印刷ユニット340を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258に収納された記録紙Pに対して画像記録する場合には、その画像記録を行う印刷ユニット340の制御部32は、ガイドレバー88Bの排紙位置から給紙位置への回動及び排紙ガイド路78の下部に配置された搬送ローラ対86の回転に加え、ガイドレバー356をロータリアクチュエータにより第1給紙位置から第2給紙位置(図19(B)参照)へ回動させる。これにより、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙先の印刷ユニット340内へ搬入され給紙ガイド路84B内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が給紙ガイド路84Aと給紙接続ガイド路354との分岐点(接続点)まで搬送されると、給紙ガイド路84A内をそのまま給紙バッファ328側へ搬送される。この記録紙Pは、搬送ローラ対86からの搬送力により給紙バッファ328内へ搬出され、給紙バッファ328内から所定のタイミングで印字部34へ給紙される。
また印刷ユニット340の給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対して画像記録する場合には、その画像記録を行う印刷ユニット340の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量等に応じて、給紙ホッパ20A内の記録紙Pに対する画像記録が可能と判断した場合に、先ず、ガイドレバー356をロータリアクチュエータにより搬送位置から給紙位置(図19(B)参照)へ回動させると共に、分離給紙ローラ62Aを所定量回転させる。これにより、積載板22,23上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、給紙接続ガイド路354内へ送り込まれる。給紙接続ガイド路354内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端部が給紙接続ガイド路354と給紙ガイド路84Aとの接続点まで搬送されると、第1給紙位置に配置されたガイドレバー356により給紙接続ガイド路354から給紙ガイド路84Bの給紙バッファ328側へ案内される。この記録紙Pは、分離給紙ローラ62Aからの搬送力により給紙バッファ328内へ搬出され、給紙バッファ328の底面上に収納される。
また制御部32は、印字命令の内容により複数枚の記録紙Pに対する画像記録を要求されている場合は、給紙バッファ328内に収納する記録紙Pが2枚を超えないよう、先行して給紙した記録紙Pが給紙バッファ328内へ収納されたタイミング、又は、給紙バッファ328から印字部34への記録紙Pの給紙動作に同期して、分離給紙ローラ62Aを回転させて後続する記録紙Pを給紙接続ガイド路354へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
次いで、制御部32は、給紙バッファ328内に1枚又は2枚の記録紙Pが収納されると、給紙ローラ330及び逆転ローラ332をそれぞれ所定のタイミングで回転/回転停止させ、給紙ホッパ20Aから給紙バッファ328内へ給紙される記録紙Pを、給紙バッファ328内から、順次、印字部34へ給紙して記録紙Pに対する画像記録を行う。
また印刷ユニット340の給紙ホッパ20Aに記録紙Pを自動補給する場合には、その補給を必要とする印刷ユニット340の制御部32は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量等に応じて、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から補給が可能と判断した場合に、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの受入を準備すると共に、給紙ユニット250に対して第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給を要求する。このとき、制御部32が、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給が必要と判断する場合としては、給紙ホッパ20A内の記録紙Pの残量が少ない場合、及び印字命令により給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合がある。
また制御部32は、給紙ユニット250との間の給紙ガイド路346が記録紙Pにより塞がれていない時に、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへ記録紙Pの補給が可能と判断する。
制御部32は、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給が必要と判断し、かつ給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの補給が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20Aの積載板22,23をそれぞれアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束すると共に、ガイドレバー350をロータリアクチュエータにより搬送位置から給紙位置(図19(A)参照)へ回動させ、給紙ガイド路346の下部に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。
次いで、制御部32は、給紙ユニット250の制御部274に第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給を要求する給紙信号を出力する。また給紙ユニット250との間に1台乃至複数台の他の印刷ユニット340が配置されている場合には、それら中間の全ての印刷ユニット340の制御部32に、ガイドレバー350を所定の位置へ回動させると共に、給紙ガイド路346の上部及び下部に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転開始させる作動信号を出力する。
給紙信号を受けた給紙ユニット250の制御部274は、第2分離給紙ローラ268を所定量回転させる。これにより、第2積載トレー264上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、第2接続ガイド路272内へ送り込まれる。第2接続ガイド路272内へ送り込まれた記録紙Pは、その先端側が第2接続ガイド路272を通って給紙ガイド路346内へ送り込まれる。また補給先の印刷ユニット340と給紙ユニット250との間に他の印刷ユニット340が配置されている場合には、作動信号を受けたその中間の印刷ユニット340の制御部32は、ガイドレバー350を給紙位置から搬送位置へ回動させると共に、給紙ガイド路346の上部及び下部に配置された搬送ローラ対230を所定の搬送方向へ回転させる。これにより、中間の印刷ユニット340では給紙ガイド路346が開通状態になり、給紙ガイド路346に送り込まれた記録紙Pを搬送ローラ対230により挟持し搬送して、上方の印刷ユニット340の給紙ガイド路346に送り込む。
このようにして、補給先となる印刷ユニット340の給紙ガイド路346へ送り込まれた記録紙Pは、先端部が給紙ガイド路346と分岐ガイド路348との分岐点まで搬送されると、給紙位置に配置されたガイドレバー350により給紙ガイド路346から分岐ガイド路348内へ案内される。この記録紙Pは、搬送ローラ対230からの搬送力により給紙ホッパ20A内へ搬出され、積載板22,23上に収納される。
給紙ユニット250の制御部274は、制御部32からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されたタイミングに同期して、第2分離給紙ローラ268を回転させて後続する記録紙Pを第2接続ガイド路272へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
一方、印刷ユニット340の制御部32は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20A内へ収納されると、積載板22,23を下限位置から解放すると共に、ガイドレバー350を給紙位置から搬送位置へ復帰させ、搬送ローラ対230を回転停止させる。これにより、印刷ユニット340では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から補給された記録紙Pを給紙ホッパ20A内から優先的に給紙バッファ328へ給紙し、さらに給紙バッファ328から印字部34へ給紙してその記録紙Pに対する画像記録が可能になる。
また本実施形態の印刷ユニット340を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から印刷ユニット340の給紙バッファ328への記録紙Pの給紙及びその記録紙Pに対する印字動作中でも、その第1メイン給紙ホッパ258からの給紙及び印字動作中の印刷ユニット340の給紙ホッパ20Aへの給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260からの記録紙Pの補給、又は、給紙ホッパ20Aへの手作業による記録紙Pの補給が可能であり、第1メイン給紙ホッパ258からの給紙及び印字動作中の印刷ユニット340よりも下段側の印刷ユニット340では給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給が可能であり、第1メイン給紙ホッパ258からの給紙及び印字動作中の印刷ユニット340以外の全ての印刷ユニット340において給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能である。
また本実施形態の印刷ユニット340を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット250から印刷ユニット340の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給動作中又は手作業による記録紙Pの補給中でも、その補給を受けている印刷ユニット340以外の印刷ユニット340において給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、また各印刷ユニット340の印字動作中でも、手作業による給紙ユニット250のメイン給紙ホッパ258,260への記録紙Pの補給が可能である。
次に、以上説明した本実施形態に係る印刷ユニット340を備えるプリンタ装置の作用について説明する。
本実施形態に係る印刷ユニット340の場合も、第3の実施形態に係る印刷ユニット320と同じく、給紙バッファ328は記録紙Pを2枚まで収納可能な構成とされるため、記録紙Pを多数枚収納可能な給紙ホッパ20Aに比べて薄型に形成できる。このように、2つの給紙ホッパのうちの1つを、記録紙Pの収納可能枚数を2枚として印字部34への記録紙Pの連続的な供給が可能である給紙バッファ328とすることにより、給紙ホッパを複数設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット340及びプリンタ装置を小型化できる。
また印刷ユニット340では、給紙ホッパ20Aに収納された多数枚の記録紙Pは、分離給紙ローラ62Aにより1枚づつ分離され給紙接続ガイド路354及び給紙ガイド路84Bを通して給紙バッファ328へ送り込まれ、給紙バッファ328から印字部34へ供給される。この給紙ホッパ20Aにおいて記録紙Pが不足した場合には、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328へ自動供給される記録紙Pに対して画像を記録できる。この自動供給による印字動作中に、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から又は手動により給紙ホッパ20Aへ記録紙Pを補給することにより、印刷ユニット340又はプリンタ装置を停止させる時間を短縮できて、記録紙Pに対する平均的な印刷能力を向上できる。これにより、スループットを低下させることなく、本実施形態のように、給紙ホッパ20Aから印字部34への記録紙Pの供給経路(印字ガイド路58相当)を取り除くような構成の簡素化が可能になり、印刷ユニット340及びプリンタ装置をより小型に構成できる。
また印刷ユニット340では、記録紙Pを給紙バッファ328へ案内するための搬入路(排紙ガイド路78及び給紙ガイド路84B)を、給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pを給紙バッファ328へ案内するための供給路(給紙接続ガイド路354及び給紙ガイド路84B)と一部共有することにより、これらの通路を独立して設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
また印刷ユニット340では、記録紙Pを給紙バッファ328へ案内するための上記の搬入路及び供給路を一部共有した構成でも、記録紙Pの搬送経路がガイドレバー356により搬入路と供給路との間で切り替えられる。これにより、記録紙Pを搬入路又は供給路に沿って給紙バッファ328へ確実に案内することができる。
また印刷ユニット340では、給紙ユニット250の第2メイン給紙ホッパ260から排出された記録紙Pを搬入すると共にその記録紙Pを隣接する上段側の印刷ユニット340へ案内するための搬送路(給紙ガイド路346)を、その搬入された記録紙Pを給紙ホッパ20Aへ案内するための搬入路(給紙ガイド路346及び分岐ガイド路348)と一部共有することにより、これらの通路を独立して設ける場合に比べて通路構成を簡素化できる。
また印刷ユニット340では、給紙ユニット250から搬入された記録紙Pを隣接する上段側の印刷ユニット340へ案内するための搬送路及びその搬入された記録紙Pを給紙ホッパ20Aへ案内するための搬入路を一部共有した構成でも、記録紙Pの搬送経路はガイドレバー350により搬送路と搬入路との間で切り替えられる。これにより、記録紙Pを搬送路と搬入路へ確実に案内することができる。
(第5の実施形態)
図20には本発明の第5の実施形態に係る印刷ユニットが示されている。なお、本実施形態に係る印刷ユニット370では、第1の実施形態に係る印刷ユニット11、第3の実施形態に係る印刷ユニット320、及び第4の実施形態に係る印刷ユニット340と共通の部分に同一符合を付して説明を省略する。
本実施形態に係る印刷ユニット340が第4の実施形態に係る印刷ユニット340と異なる点は、図20に示されるように、印刷ユニット340に設けられた給紙ガイド路346、分岐ガイド路348、及びガイドレバー350が取り除かれている点である。
本実施形態の印刷ユニット370では、1台乃至複数台の印刷ユニット370を第1の実施形態で説明した給紙ユニット100及び排紙ユニット120の間に積み重ねて配設することによりプリンタ装置が構成可能である。ここで、印刷ユニット370、給紙ユニット100及び排紙ユニット120が積み重ねられてプリンタ装置を構成している状態では、何れかの印刷ユニット370に設けられたガイド突起は、上段側の印刷ユニット370又は排紙ユニット120のガイド受部に嵌挿し、ガイド受部内には下段側の印刷ユニット370又は給紙ユニット100のガイド突起が挿入される。これにより、印刷ユニット370、給紙ユニット100及び排紙ユニット120は、幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、ユニット370,100,120間での移動が拘束されて一体化される。なお、この印刷ユニット370も、第1〜第4実施形態の印刷ユニット11,202,320,340と同様に制御部32(図20参照)を備えており、上記のプリンタ装置を構成した状態では、各印刷ユニット370の制御部32の間は電気的に接続されており、給紙ユニット100の制御部114も、各印刷ユニット370の制御部32に電気的に接続されている。各印刷ユニット370の制御部32を電気的に接続するための構成及び給紙ユニット100の制御部114を印刷ユニット370の制御部32に電気的に接続するための構成としては、ケーブル及びソケットによる接続や、ガイド突起及びガイド受部をそれぞれコネクタ及びソケットとして接続することが可能である。
また、本実施形態の印刷ユニット370も、第1〜第4実施形態の印刷ユニット11,202,320,340と同様にタッチパネル式の操作部33(図20参照)を備えている。上記のプリンタ装置では、各印刷ユニット370の操作部33及び給紙ユニット100の操作部115のうちの少なくとも何れか1つの操作部からの指示入力により、印刷ユニット370毎に給紙ホッパ20A、及びメイン給紙ホッパ106の中から印字部34へ記録紙Pを供給する(メイン給紙ホッパ106の場合はメイン給紙ホッパ106から給紙バッファ328へ供給した記録紙Pが給紙バッファ328から印字部34へ供給される)給紙ホッパを、給紙ホッパ20Aに指定するサブ給紙ホッパ指定モード、メイン給紙ホッパ106に指定するメイン給紙ホッパ指定モード、及び、指定せず制御部32に記録紙Pの種類や印字処理の効率等に応じて選択させる給紙ホッパ自動選択モードが選択可能とされている。
また本実施形態の印刷ユニット370を用いて構成されるプリンタ装置も、上段側のユニット120,370を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側のユニット370,100から分離できる。従って、このプリンタ装置では、印刷ユニット370を他の印刷ユニット370から分離し、又は排紙ユニット120を下段側の印刷ユニット370から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット370を他の印刷ユニット370の間又は印刷ユニット370と排紙ユニット120との間に挿入し、あるいは印刷ユニット370の間又は印刷ユニット370と排紙ユニット120との間から1台乃至複数台の印刷ユニット370を抜き取ることが可能になっている。これにより、プリンタ装置では、装置を構成する印刷ユニット370の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット370の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度を含む印刷能力を調整できる。
なお、上記のように構成された本実施形態に係る印刷ユニット370を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106から各印刷ユニット370の給紙バッファ328内へ記録紙Pを供給し、その供給された記録紙Pを給紙バッファ328から印字部34へ供給して記録紙Pに対し画像記録することが可能であり、また給紙ホッパ20A内に収納された記録紙Pを給紙バッファ328を経由し印字部34へ供給して記録紙Pに対し画像記録することが可能であり、これらの給紙動作については、基本的に、第4の実施形態に係る印刷ユニット340による給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328への記録紙Pの給紙動作、及び、給紙ホッパ20Aから給紙バッファ328への記録紙Pの給紙動作と共通なので説明を省略する。
また本実施形態の印刷ユニット370を備えるプリンタ装置では、給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106から印刷ユニット370の給紙バッファ328への記録紙Pの給紙及びその記録紙Pに対する印字動作中でも、そのメイン給紙ホッパ106からの給紙及び印字動作中の印刷ユニット370の給紙ホッパ20Aへの手作業による記録紙Pの補給が可能であり、第1メイン給紙ホッパ258からの給紙及び印字動作中の印刷ユニット370以外の全ての印刷ユニット370において給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能である。
また本実施形態の印刷ユニット370を備えるプリンタ装置では、手作業による印刷ユニット370の給紙ホッパ20Aへの記録紙Pの補給中でも、その補給を受けている印刷ユニット370以外の印刷ユニット370では、給紙ホッパ20Aに収納された記録紙Pに対する画像記録が可能であり、また各印刷ユニット370の印字動作中でも、手作業による給紙ユニット100のメイン給紙ホッパ106への記録紙Pの補給が可能である。
次に、以上説明した本実施形態に係る印刷ユニット370を備えるプリンタ装置の作用について説明する。
本実施形態に係る印刷ユニット370の場合も、第3及び第4の実施形態に係る印刷ユニット320,340と同じく、給紙バッファ328は記録紙Pを2枚まで収納可能な構成とされるため、記録紙Pを多数枚収納可能な給紙ホッパ20Aに比べて薄型に形成できる。このように、2つの給紙ホッパのうちの1つを、記録紙Pの収納可能枚数を2枚として印字部34への記録紙Pの連続的な供給が可能である給紙バッファ328とすることにより、給紙ホッパを複数設けることによる設置スペースの拡大が抑制でき、印刷ユニット370及びプリンタ装置を小型化できる。
また印刷ユニット370では、給紙ホッパ20Aに収納された多数枚の記録紙Pは、分離給紙ローラ62Aにより1枚づつ分離され給紙接続ガイド路354及び給紙ガイド路84Bを通して給紙バッファ328へ送り込まれ、給紙バッファ328から印字部34へ供給される。この給紙ホッパ20Aにおいて記録紙Pが不足した場合には、給紙ユニット250の第1メイン給紙ホッパ258から給紙バッファ328へ自動供給される記録紙Pに対して画像を記録できる。この自動供給による印字動作中に、手動により給紙ホッパ20Aへ記録紙Pを補給することにより、印刷ユニット340又はプリンタ装置を停止させる時間を短縮できて、記録紙Pに対する平均的な印刷能力を向上できる。これにより、スループットを低下させることなく、本実施形態のように、給紙ホッパ20Aから印字部34への記録紙Pの供給経路(印字ガイド路58相当)及び第4実施形態の印刷ユニット340における給紙ホッパ20Aへの給紙経路(給紙ガイド路346及び分岐ガイド路348)を取り除くような構成の簡素化が可能になり、印刷ユニット370及びプリンタ装置を第4実施形態の印刷ユニット340及びプリンタ装置に比べて更に小型に構成できる。
なお、本発明の実施形態に係る印刷ユニット11,202,320,340,370の印字部34では、インクジェットヘッド38を画像記録時に主走査方向へ駆動しつつ、インクジェットヘッド38のノズルからインクを噴射して記録紙Pに画像を形成していたが、印字部34については、駆動式のインクジェットヘッド38以外にも、記録紙Pよりも主走査方向へ広い幅を有するフルサイズの固定式インクジェットヘッドにより記録紙Pを記録するものでも、また電子写真感光体上にトナー像を形成し、このトナーを記録紙Pに転写する、所謂電子写真方式により記録紙Pに画像を形成するものでも良く、無論、これ以外の方法で記録紙Pに画像を形成するものであっても良い。
また1台の印刷ユニットが備える給紙ホッパ20A,20B及び給紙ホッパ20A、給紙バッファ328の数は計2個に限定されず、3個以上とすることも可能である。これらの給紙ホッパ及び給紙バッファの数を増やすことにより、プリンタ装置のスループットを更に向上できると共に、各給紙ホッパに更に多種類の記録紙Pを収納できる。但し、給紙ホッパ及び給紙バッファの数を増やすと印刷ユニット及びプリンタ装置は大型化するため、給紙ホッパ及び給紙バッファの数はプリンタ装置の処理能力とサイズの兼ね合いにより設定することが好ましい。また、印刷ユニットが給紙ホッパを最低2個又は給紙ホッパと給紙バッファを1個づつ備えていれば、本発明の効果は得られる。
また本発明は、分離可能とされた複数の印刷ユニットにより複数の記録紙に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置に限らず、一つの筐体内に設けられた複数の印字部により複数の記録紙に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置にも適用できる。
本発明の第1の実施形態に係るプリンタ装置の構成を示す側面図である。 図1に示されるプリンタ装置をユニット単位で分解した状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るプリンタ装置における印刷ユニットの構成を示す側面断面図である。 図3に示される印刷ユニットの構成を示す平面図である。 図3に示される印刷ユニットにおける給紙ホッパの構成を示す側面図であり、(A)は積載板が下限位置に拘束されている状態を示し、(B)は積載板が下限位置から解放されている状態を示している。 図3に示される印刷ユニットにおけるガイドレバーの動作を示す側面図である。 図1に示されるプリンタ装置における印字動作と記録紙の補給動作との関係を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るプリンタ装置の構成を示す側面図である。 図8に示されるプリンタ装置をユニット単位で分解した状態を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るプリンタ装置における印刷ユニットの構成を示す側面断面図である。 (A)、(B)は図10に示される印刷ユニットにおけるガイドレバーの動作を示す側面図である。 図10に示される印刷ユニットにおける給紙ホッパの構成を示す側面図であり、(A)は積載板が下限位置に拘束されている状態を示し、(B)は積載板が下限位置から解放されている状態を示している。 図8に示されるプリンタ装置における印字動作と記録紙の補給動作との関係を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る印刷ユニットの構成を示す側面断面図である。 図14に示される印刷ユニットにおける給紙バッファから印字部への記録紙の給紙動作を示す側面断面図である。 図14に示される印刷ユニットにおける給紙バッファから印字部への記録紙の給紙動作及び給紙ユニットから給紙バッファへの記録紙の給紙動作を示す側面断面図である。 図14に示される印刷ユニットにおける給紙ユニットから給紙バッファへの記録紙の給紙動作を示す側面断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る印刷ユニットの構成を示す側面断面図である。 (A)、(B)は図18に示される印刷ユニットにおけるガイドレバーの動作を示す側面図である。 本発明の第5の実施形態に係る印刷ユニットの構成を示す側面断面図である。
符号の説明
10 プリンタ装置
11 印刷ユニット
12 ケーシング(ユニット本体部)
20A 給紙ホッパ(収容部)
20B 給紙ホッパ(収容部)
21 底板部(底面)
26 排紙バッファ(排出バッファ収納部)
27 底板部(底面)
33 操作部(選択手段)
34 印字部(印字手段)
38 インクジェットヘッド(印字手段)
58 印字ガイド路(供給手段/第1供給路)
60 印字ガイド路(供給手段/第1供給路)
62A 分離給紙ローラ(供給手段/第1分離供給手段/第3分離供給手段)
62B 分離給紙ローラ(供給手段/第1分離供給手段)
66 分離排紙ローラ(排出手段)
72 分岐ガイド路(排出路)
78 排紙ガイド路(搬入路/排出路)
84A 給紙ガイド路(搬入路)
84B 給紙ガイド路(搬入路/第2供給路)
86 搬送ローラ対(搬送手段/排出搬送手段)
88A ガイドレバー(第1搬送経路切替手段)
88B ガイドレバー(第1搬送経路切替手段/第2搬送経路切替手段)
100 給紙ユニット(共通供給手段)
106 メイン給紙ホッパ(共通供給手段)
108 積載トレー
110 分離給紙ローラ
112 接続ガイド路
115 操作部(選択手段)
120 排紙ユニット(排出ユニット)
200 プリンタ装置
202 印刷ユニット
204 ケーシング(ユニット本体部)
226 給紙ガイド路(搬入路)
228 分岐ガイド路(搬入路)
230 搬送ローラ対(搬送手段)
232 ガイドレバー
250 給紙ユニット(共通供給手段)
258 第1メイン給紙ホッパ(共通供給手段)
260 第2メイン給紙ホッパ(共通供給手段)
262 第1積載トレー
264 第2積載トレー
266 第1分離給紙ローラ
268 第2分離給紙ローラ
270 第1接続ガイド路
272 第2接続ガイド路
276 操作部(選択手段)
280 排紙ユニット(排出ユニット)
320 印刷ユニット
322 ケーシング(ユニット本体部)
328 給紙バッファ(供給バッファ収納部)
329 底板部(底面)
330 給紙ローラ(供給手段/第2分離供給手段/第1回転ロール)
332 逆転ローラ(供給手段/第2分離供給手段/第2回転ロール)
340 印刷ユニット
346 給紙ガイド路(搬入路)
348 分岐ガイド路(搬入路)
350 ガイドレバー
354 給紙接続ガイド路(第2供給路)
356 ガイドレバー(第3搬送経路切替手段)
364 印字ガイド路(供給手段/第1供給路)
370 印刷ユニット
P 記録紙(記録媒体)

Claims (35)

  1. シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段を複数備え、この複数の印字手段が並列的に作動されることにより、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置であって、
    前記複数の印字手段の各々に対応して設けられ、記録媒体を多数枚収納可能な複数の収納部と、
    前記複数の収納部から前記印字手段に対して記録媒体を個別に供給可能な供給手段と、
    を有することを特徴とするプリンタ装置。
  2. シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段を有する印刷ユニットを複数台備え、この複数台の印刷ユニットが重ね合わせられて接続され並列的に作動されることにより、複数の記録媒体に対する画像記録を並列処理するプリンタ装置であって、
    前記印刷ユニットは、記録媒体を多数枚収納可能な複数の収納部と、前記複数の収納部から前記印字手段に対して記録媒体を個別に供給可能な供給手段と、を有することを特徴とするプリンタ装置。
  3. 前記供給手段は、前記複数の収納部の各々に対応して設けられ、記録媒体を前記印字手段へ案内するための第1供給路と、収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離し前記第1供給路を通して印字手段へ送り込む第1分離供給手段と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のプリンタ装置。
  4. 1枚以上の記録媒体を収納すると共にその収納した記録媒体を前記複数の収納部へ供給可能な共通供給手段と、前記共通供給手段から供給された記録媒体を前記複数の収納部へ案内するための搬入路と、前記搬入路を通して記録媒体を複数の収納部へ搬送する搬送手段と、を有し、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に前記共通供給手段から記録媒体が自動供給可能であることを特徴とする請求項1又は請求項3記載のプリンタ装置。
  5. 画像が記録された記録媒体を外部へ案内するための排出路と、前記排出路を通して記録媒体を外部へ排出する排出搬送手段と、を有し、前記搬入路が前記排出路と一部共有されていることを特徴とする請求項4記載のプリンタ装置。
  6. 前記複数台の印刷ユニットと重ね合わせられてプリンタ装置を構成し、1枚以上の記録媒体を収納すると共にその収納した記録媒体を印刷ユニットの前記複数の収納部へ供給可能な共通供給手段と、前記印刷ユニットに設けられ前記共通供給手段から供給された記録媒体を前記複数の収納部へ案内するための搬入路及び前記搬入路を通して記録媒体を複数の収納部へ搬送する搬送手段と、を有し、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に前記共通供給手段から記録媒体が自動供給可能であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のプリンタ装置。
  7. 前記印刷ユニットは、画像が記録された記録媒体を外部へ案内するための排出路と、前記排出路を通して記録媒体を外部へ排出する排出搬送手段と、を有し、前記搬入路が前記排出路と一部共有されていることを特徴とする請求項6記載のプリンタ装置。
  8. 前記複数台の印刷ユニットは積み重ねられて配置され、この積み重ねられた最上段の印刷ユニットに積み重ねられてプリンタ装置を構成すると共に、前記排出搬送手段により前記排出路を通して印刷ユニット内から排出された記録媒体を保持する排出ユニットを有することを特徴とする請求項7記載のプリンタ装置。
  9. 記録媒体の搬送経路を前記搬入路と前記排出路との間で選択的に切り替える第1搬送経路切替手段を有することを特徴とする請求項5又は請求項7記載のプリンタ装置。
  10. 前記搬入路を複数有することを特徴とする請求項4〜請求項9の何れか1項記載のプリンタ装置。
  11. 前記複数の収納部うちの少なくとも1つに対して複数の搬送経路により記録媒体が供給可能であることを特徴とする請求項10記載のプリンタ装置。
  12. 前記複数の搬入路のうちの少なくとも1つは前記排出路と一部共有され、複数の搬入路のうちの少なくとも1つは排出路と独立していることを特徴とする請求項10又は請求項11記載のプリンタ装置。
  13. 前記排出路と一部共有されている搬入路及び排出路と独立している搬入路が前記収納部を挟み対向して配置されていることを特徴とする請求項12記載のプリンタ装置
  14. 前記複数の収納部に対して各々異なる搬送経路により記録媒体が供給可能であることを特徴とする請求項10〜請求項13の何れか1項記載のプリンタ装置。
  15. 前記複数の収納部は装置本体部に対して各々挿抜可能に設けられると共に、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に外部から手動により記録媒体が供給可能であることを特徴とする請求項1、請求項4、請求項5、及び請求項9〜請求項14の何れか1項記載のプリンタ装置。
  16. 前記複数の収納部はユニット本体部に対して挿抜可能に設けられると共に、複数の収納部のうち印字動作中の前記印字手段に対して記録媒体を供給していない収納部に外部から手動により記録媒体が供給可能であることを特徴とする請求項2、請求項3、及び請求項6〜請求項14の何れか1項記載のプリンタ装置。
  17. 前記複数の収納部のうち前記印字手段に対して記録媒体を供給可能とする収納部を選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1〜請求項16の何れか1項記載のプリンタ装置。
  18. 前記選択手段は、更に前記共通供給手段による記録媒体の供給の可否が選択可能であることを特徴とする請求項17記載のプリンタ装置。
  19. 前記複数の収納部のうちの少なくとも2つは、収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に各々の投影した投影領域の少なくとも一部が重複していることを特徴とする請求項1〜請求項18の何れか1項記載のプリンタ装置。
  20. 前記複数の印字手段の各々に対応して設けられ印字手段により画像が記録された記録媒体を一時収納する複数の排出バッファ収納部と、前記複数の排出バッファ収納部から前記排出路へ記録媒体を排出する複数の排出手段と、を有することを特徴とする請求項5、請求項9〜請求項15、及び請求項17〜請求項19の何れか1項記載のプリンタ装置。
  21. 前記複数の排出バッファ収納部のうちの少なくとも1つの排出バッファ収納部と前記複数の収納部のうちの少なくとも1つの収納部とは、排出バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることを特徴とする請求項20記載のプリンタ装置。
  22. 前記印刷ユニットは、前記印字手段に対応して設けられ印字手段により画像が記録された記録媒体を一時収納する排出バッファ収納部と、前記排出バッファ収納部から前記排出路へ記録媒体を排出する排出手段と、を有することを特徴とする請求項7〜請求項14、及び請求項16〜請求項19の何れか1項記載の記載のプリンタ装置。
  23. 前記排出バッファ収納部と前記複数の収納部のうちの少なくとも1つの収納部とは、排出バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることを特徴とする請求項22記載のプリンタ装置。
  24. 前記収納部は記録媒体を2枚まで収納可能な供給バッファ収納部を含み、前記複数の収納部が記録媒体を多数枚収納可能な収納部及び少なくとも1つ以上の前記供給バッファ収納部を有することを特徴とする請求項1〜請求項23の何れか1項記載のプリンタ装置。
  25. 少なくとも1つ以上の前記供給バッファ収納部から前記印字手段に対して記録媒体を個別に供給可能な供給手段は、少なくとも1つ以上の供給バッファ収納部の各々に対応して設けられ、記録媒体を印字手段へ案内するための第1供給路と、供給バッファ収納部に収納された2枚の記録媒体を1枚づつ分離し前記第1供給路を通して印字手段へ送り込む第2分離供給手段と、を有することを特徴とする請求項24記載のプリンタ装置。
  26. 前記第2分離供給手段は、前記供給バッファ収納部の先端側に配置され供給バッファ収納部に収納された一方の記録媒体の先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその一方の記録媒体を前記印字手段へ送り込む方向へ引き出して供給バッファ収納部内から搬出する第1回転ロールと、前記第1回転ロールと対向して配置され供給バッファ収納部に収納された他方の記録媒体の先端部に接して所定の回転方向へ回転されることによりその他方の記録媒体を押さえて供給バッファ収納部内に留める第2回転ロールと、を有することを特徴とする請求項25記載のプリンタ装置。
  27. 自動供給された記録媒体を前記供給バッファ収納部へ案内するための搬入路が前記排出路と一部共有されていることを特徴とする請求項24〜請求項26の何れか1項記載のプリンタ装置。
  28. 記録媒体の搬送経路を前記搬入路と前記排出路との間で選択的に切り替える第2搬送経路切替手段を有することを特徴とする請求項27記載のプリンタ装置。
  29. 記録媒体を前記供給バッファ収納部へ搬入する搬送経路が、供給バッファ収納部を挟み供給バッファ収納部から前記印字手段へ記録媒体を供給する供給経路の反対側に配置されていることを特徴とする請求項24〜請求項28の何れか1項記載のプリンタ装置。
  30. 前記収納部及び前記供給バッファ収納部に対して各々異なる搬送経路により記録媒体が供給可能であることを特徴とする請求項24〜請求項29の何れか1項記載のプリンタ装置。
  31. 記録媒体を前記収納部へ搬入する搬送経路及び記録媒体を前記供給バッファ収納部へ搬入する搬送経路が前記供給バッファ収納部を挟み対向して配置されていることを特徴とする請求項24〜請求項30の何れか1項記載のプリンタ装置。
  32. 前記収納部に収納された記録媒体を前記供給バッファ収納部へ案内するための第2供給路と、収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離し前記第2供給路を通して供給バッファ収納部へ送り込む第3分離供給手段と、を有することを特徴とする請求項24〜請求項31の何れか1項記載のプリンタ装置。
  33. 自動供給された記録媒体を前記供給バッファ収納部へ案内するための搬入路が前記第2供給路と一部共有されていることを特徴とする請求項32記載のプリンタ装置。
  34. 記録媒体の搬送経路を前記搬入路と前記第2供給路との間で選択的に切り替える第3搬送経路切替手段を有することを特徴とする請求項33記載のプリンタ装置。
  35. 前記供給バッファ収納部と前記収納部とは、供給バッファ収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域と収納部の底面をその底面に対する略垂直方向に投影した投影領域との少なくとも一部が重複していることを特徴とする請求項24〜請求項34の何れか1項記載のプリンタ装置。
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