JP2005053016A - プリンタ装置 - Google Patents

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Shinji Seto
信二 瀬戸
Yasuhiro Otsuka
泰弘 大塚
Kohei Murakami
浩平 村上
Fuminori Takizawa
文則 滝沢
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

【課題】複数台の印刷ユニットにより画像がそれぞれ記録された複数枚の記録紙を併行して排紙集積ユニットへ搬送すると共に、印刷ユニットの台数増加に応じて効率的に印刷能力を増加する。
【解決手段】印刷ユニット10では、複数台の印刷ユニット10により並列的に複数枚の記録紙Pに対して画像が記録される場合に、これら複数枚の記録紙Pの一部が排紙ガイド路86(排紙経路)内で互いに重なり合うように、記録紙Pを接続ガイド路80内から排紙経路路内へ搬出する。これにより、一の印刷ユニット10から排紙ガイド路86(排紙経路)内に送り出された一の記録紙Pが排紙集積ユニット94へ搬送されている時でも、この記録紙Pの排紙集積ユニット94への搬出完了を待つことなく、他の印刷ユニット10から他の記録紙Pを排紙経路内へ送り出し、この記録紙Pを一の記録紙と重ね合わせた状態(重送状態)で搬送経路に沿って排紙集積ユニット94へ搬送できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体にそれぞれ画像を記録可能とされた複数の印字手段を備え、これら複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録可能とされた並列処理型のプリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大量の印刷物を作成する場合などにおいて、複数台の印刷ユニット(印刷ユニット)を並列的に配置し、これらの印刷ユニットに印刷ジョブを振り分け、これらの印刷ユニットを並列的に動作させることにより、高速印刷を実現する並列処理型のプリンタ装置が、例えば、特許文献1に示されている。この特許文献1に示されたプリンタ装置は、印刷ユニットと、この印刷ユニットから搬出される印刷済みの記録紙を排紙する排紙部、記録紙を収納し、この記録紙を印刷ユニットへ供給する給紙部、及び制御部により構成されるベースユニットとを有しており、このベースユニット上に印刷ユニットが少なくとも1台以上積み重ねられて構成されている。
【0003】
ここで、特許文献1の各印刷ユニットは、記録紙へ印刷を行うインクジェットヘッド等からなる印刷部と、印刷部への搬入口から搬入される記録紙を印刷部へ供給する第1給紙部(第1給紙路)と、搬入口から搬入される記録紙を他段の印刷ユニットへ供給する第2給紙部(第2給紙路)と、印刷部にて印刷された記録紙を搬出口へ排紙する第1排紙部(第1排紙路)と、他段の印刷ユニットで印刷された記録紙を搬出口へ排出する第2排紙部(第2排紙路)とを有している。
【0004】
特許文献1のプリンタ装置では、最下段の印刷ユニットの搬出口はベースユニットの排紙部に接続される共に、搬入口はベースユニットの給紙部に接続されている。また隣接する印刷ユニット間では、下段側の印刷ユニットの第2給紙路及び第2排紙路が、上段側の印刷ユニットの搬入口及び排出口にそれぞれ接続される。これにより、このプリンタ装置では、各印刷ユニットの第2給紙路が接続されて記録紙を給紙部へ案内するための1本の給紙経路が構成されると共に、各印刷ユニットの第2排紙路が接続されて記録紙を排紙部へ案内するための1本の排紙経路が構成される。従って、各第2給紙路が接続された給紙経路を通してベースユニットの給紙部から任意の印刷ユニットに送られてきた記録紙が第1給紙路により印字部へ給紙可能になり、また印字部により印刷された記録紙が第1排紙路を通して第2排紙路へ送り出され、この記録紙が各第2排紙路が接続されて構成された排紙経路に沿って排紙搬送ローラにより搬送され、排紙経路内からベースユニットの排紙部へ搬出される。
【0005】
また、特許文献1には、ベースユニット上に積み重ねる印刷ユニットの段数(台数)を増減することにより、ユーザの求めに応じてプリンタ装置による印刷速度等の印刷能力が広い範囲で調整可能になると記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−103735号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のプリンタ装置では、例えば、複数台の印刷ユニットにより並列的に記録紙に対して画像を記録する場合に、複数台の印刷ユニットでそれぞれ略同時に記録紙に対する画像記録が完了しても、一の印刷ユニットから先に排紙経路内へ送り出された記録紙がベースユニットの排紙部へ搬出されなければ、他の印刷ユニットから次の記録紙を排紙経路内へ送り出すことができず、印刷ユニットでの記録紙に対する印刷を一時中断しなければならない事態が生じる。
【0008】
従って、特許文献1のプリンタ装置では、上記のような場合には、装置を構成する印刷ユニットの台数を増加する程、記録紙を印刷ユニットから排紙部へ搬送を開始するまでの待ち時間が増加する機会が増えて、各印刷ユニットの可動率が低下する。この結果、このようなプリンタ装置では、印刷ユニットの台数を増加することで、見かけ上の印刷能力を増加できても、この印刷能力の増加分が前記待ち時間の増加により相殺され、必ずしも印刷ユニットの段数に見合うだけの印刷能力を得られない。
【0009】
また特許文献1のプリンタ装置では、各印刷ユニットに記録紙を搬送経路に沿って搬送するための排紙搬送ローラを設ける必要があるため、各印刷ユニットの構造が複雑になり、更に、印刷ユニットからベースユニットの排紙部までの搬送時間を短縮するため、排紙搬送ローラによる記録紙の搬送速度を増加させるに従って、搬送時の記録紙に対する張力、ローラからの摩擦力等の負荷が増加して記録紙に痛みが生じ易くなる。
【0010】
本発明の一の目的は、上記事実を考慮して、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体を併行して媒体保管部へ搬送できると共に、印字手段の設置数の増加に応じて効率的に印刷能力を増加できるプリンタ装置を提供することにある。
【0011】
また本発明の他の目的は、上記事実を考慮して、記録媒体を印字手段から媒体保管部へ搬送するための構造を簡略化すると共に、損傷を与えることなく記録媒体を媒体保管部へ高速で搬送できるプリンタ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るプリンタ装置は、シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段が複数設けられ、この複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録可能とされたプリンタ装置であって、前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、保管するための媒体保管部と、前記媒体保管部に接続され、複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れて前記媒体保管部へ案内するための排出経路と、前記印字手段により画像が記録された記録媒体を前記排出経路内へ送り出し、該記録媒体を前記排出経路に沿って前記排紙保管部へ搬送する排出搬送手段と、前記排出搬送手段による記録媒体の搬送動作を制御する搬送制御手段とを有し、前記搬送制御手段は、複数の前記印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が前記排出経路内で搬送方向に沿って部分的に重なり合うように、前記排出搬送手段により複数の記録媒体が前記排出経路内へ送り出されるタイミングをそれぞれ設定することを特徴とする。
【0013】
上記請求項1に係るプリンタ装置では、搬送制御手段が、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が排出経路内で搬送方向に沿って部分的に重なり合うように、排出搬送手段により複数の記録媒体が排出経路内へ送り出されるタイミングをそれぞれ設定することにより、一の印字手段により画像が記録された一の記録媒体が排出搬送手段により排出経路に沿って媒体保管部搬送されている時でも、この記録媒体の媒体保管部への搬出完了を待つことなく、他の印字手段により画像が記録された他の記録媒体を排出経路内へ送り出し、この他の記録媒体を一の記録媒体と部分的に重ね合わせた状態(重送状態)で排出経路を通して媒体保管部へ搬送できるので、複数の印字手段により並列的に複数の記録媒体に画像が記録される場合に、画像が記録された複数の記録媒体を略同時に1本の排出経路を通して媒体保管部へ搬送できる。
【0014】
また請求項1に係るプリンタ装置では、装置を構成する印字手段の個数を増減することにより、装置全体としての記録媒体に対する印刷速度(単位時間当たりに画像を記録できる記録媒体の枚数)を増減できるので、ユーザの求めに応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できる。このとき、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体を排出経路内で重送状態として媒体保管部へ搬送できるので、印字手段の個数を増加しても、一の印字手段により先に画像が記録された記録媒体の排紙集積ユニットへの排紙完了を待つことなく、他の印字手段により後に画像が記録された記録媒体を排出経路内へ送り出せるので、待ち時間の増加による印刷能力の低下が殆ど生じなくなり、印字手段の個数を増加すれば、その増加数に応じて効率的に印刷能力を増加できる。
【0015】
また、本発明の請求項2に係るプリンタ装置は、請求項1記載のプリンタ装置において、複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体をそれぞれ受け入れて一時保持する複数のバッファ手段を有し、前記排出搬送手段に、前記バッファ手段により一時保持された記録媒体を該排紙バッファから取り出し、前記排出経路内へ送り出す分離排出手段を設けたことを特徴とする。
【0016】
上記請求項2に係るプリンタ装置では、複数の印字手段により画像が記録された記録媒体をそれぞれ受け入れて一時保持する複数のバッファ手段を有し、排出搬送手段に、バッファ手段により一時保持された記録媒体を排紙バッファから取り出し、排出経路内へ送り出す分離排出手段を設けたことにより、印字手段により画像が記録された記録媒体を排紙バッファ内に一時収納しておけば、この記録媒体を直ちに排出経路内へ搬出して媒体保管部に搬送開始しなくても、引き続き印字手段により次の記録媒体に対する画像の記録動作を開始し、画像記録を継続できるので、例えば、他の印字手段により画像が記録された記録媒体が排出経路内に記録媒体が送り出されるタイミングに応じて、一の印字手段により画像が記録された記録媒体を排出経路に送り出すタイミングを調整できる。従って、印字手段による記録媒体に対する画像記録の完了タイミングに影響されることなく、排出経路内を搬送される複数の記録媒体が重なり合う面積及び、複数枚の記録媒体の積層順を調整できるようになる。
【0017】
また請求項2に係るプリンタ装置では、印字手段により画像が記録された記録媒体を排紙バッファ内に一時収納して、画像記録の完了から排出経路内へ送り出すまでの時間を所定時間以上確保することにより、例えば、印字手段がインクにより記録媒体に画像を記録するものであれば、記録媒体上のインクが乾燥する時間を十分に確保できるようになり、他の記録媒体等へのインク転写を確実に防止できるようになる。
【0018】
また請求項3に係るプリンタ装置は、請求項1又は2記載のプリンタ装置において、前記搬送制御手段は、複数の前記印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が、前記媒体保管部に受け入れられる際に、該媒体保管部上の下側に積載される記録媒体が上側に積載される記録媒体に対して先行して前記媒体保管部上へ搬出されるように、複数の記録媒体が前記排出搬送手段により前記排出経路内へ送り出されるタイミングをそれぞれ設定することを特徴とする。
【0019】
上記請求項3に係るプリンタ装置では、搬送制御手段が、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が、媒体保管部に受け入れられる際に、この媒体保管部上の下側に積載される記録媒体が上側に積載される記録媒体に対して先行して媒体保管部上へ搬出されるように、複数の記録媒体が排出搬送手段により排出経路内へ送り出されるタイミングをそれぞれ設定することより、排出経路内から重送状態で排出される複数の記録媒体のうち、媒体保管部上の下側に積載される記録媒体が上側に積載される記録媒体に対して先行して媒体保管部上へ搬出することができるので、媒体保管部上で下側に積載される記録媒体の媒体保管部への排出途中に、その上側に積載される記録媒体からの重みが下側に積載される記録媒体の移動抵抗となり、この下側に積載される記録媒体の媒体保管部上への排出が阻害されたり、傾斜したりすることを効果的に防止できる。
【0020】
また請求項4に係るプリンタ装置は、請求項1乃至3の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記印字手段をそれぞれ含む複数の印刷ユニットを備え、この複数の印刷ユニットが所定の重ね合わせ方向に沿って重ね合わせられ接続されることにより、複数の前記印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像が記録可能になることを特徴とする。
【0021】
上記請求項4に係るプリンタ装置では、印字手段をそれぞれ含む複数の印刷ユニットを備え、この複数の印刷ユニットが所定の重ね合わせ方向に沿って重ね合わせられ接続されることにより、複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像が記録可能になることにより、装置を構成する印刷ユニットの台数を増減するだけで、印字手段の個数を簡単に増減できるようになり、印刷ユニットの台数に応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できるようになる。
【0022】
また請求項5に係るプリンタ装置は、請求項3記載のプリンタ装置において、前記印刷ユニットに前記重ね合わせ方向に沿って延在する排出ガイド路を設け、複数の前記印刷ユニットが積み重ねられると、互いに隣接する印刷ユニットにおける前記排出ガイド路が接続されて前記排出経路の少なくとも一部を構成することを特徴とする。
【0023】
上記請求項5に係るプリンタ装置では、印刷ユニットに重ね合わせ方向に沿って延在するように設けられた排出ガイド路が、複数の印刷ユニットが積み重ねられると、互いに隣接する印刷ユニットにおける排出ガイド路が接続されて排出経路の少なくとも一部を構成することにより、複数台の印刷ユニットを重ね合わせるだけで、排出経路を構成する部材を新たに追加、交換することなく、各印刷ユニットから媒体保管部へ記録媒体を搬送可能な排出経路を構成できるので、装置を構成する印刷ユニットの台数が変更されても、各印刷ユニットにおける印字手段により画像が記録された記録媒体を、排出ガイド路が接続されて構成された排出経路を通して媒体保管部へ搬送できる。
【0024】
また本発明の請求項6に係るプリンタ装置は、シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段が複数設けられ、この複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録可能とされたプリンタ装置であって、複数の前記印字手段の下側に配置され、該印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、保管するための媒体保管部と、複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、自重により落下する記録媒体を前記媒体保管部へ案内する排出経路と、前記印字手段により画像が記録された記録媒体を前記排出経路へ送り出す排出搬送手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
上記請求項6に係るプリンタ装置では、複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、自重により落下する記録媒体を媒体保管部へ案内する排出経路と、印字手段により画像が記録された記録媒体を排出経路へ送り出す排出搬送手段と、を有することにより、排出経路内へ搬出された記録媒体を、外部からの搬送力を作用させることなく排出経路に沿って落下させるだけで排紙集積ユニット内へ送り込むことができるので、例えば、従来、記録媒体を搬送するために用いられていた搬送ローラ、搬送ベルト等の搬送部材及び、この搬送部材を駆動する機構を省略し、記録媒体を印刷ユニットから排紙集積ユニットへ搬送するための搬送機構の構造を大幅に簡略化できる。
【0026】
また請求項6に係るプリンタ装置では、外部からの搬送力を作用させることなく、排出経路内へ送り出された記録媒体が自重により搬送経路に沿って排紙集積ユニットへ搬送されることにより、記録媒体に搬送力を作用させるための搬送部材が不要になり、排出経路に沿って搬送される記録媒体には、搬送部材からの搬送力の伝達に伴って生じる摩擦力、張力等の負荷も作用しなくなるので、このような搬送部材からの負荷により記録媒体が損傷することもなくなる。
【0027】
このとき、記録媒体は自重により排出経路を落下するので、排出経路内で搬送抵抗を受けなければ、重力加速度及び空気抵抗とが釣り合う速度で排出経路内を落下する。この記録媒体が抵抗を受けないで落下する速度は、通常、記録媒体を搬送ローラ等の搬送部材により搬送する速度よりもかなり大きいものになる。
【0028】
また本発明の請求項7に係るプリンタ装置は、請求項6記載のプリンタ装置において、複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体をそれぞれ受け入れて一時保持する複数のバッファ手段を有し、前記排出搬送手段に、前記バッファ手段により一時保持された記録媒体を該排紙バッファ内から取り出し、前記排出経路へ送り出す分離排出手段を設けたことを特徴とする。
【0029】
上記請求項7に係るプリンタ装置では、複数の印字手段により画像が記録された記録媒体をそれぞれ受け入れて一時保持する複数のバッファ手段を有し、排出搬送手段に、バッファ手段により一時保持された記録媒体を排紙バッファから取り出し、排出経路内へ送り出す分離排出手段を設けたことにより、印字手段により画像が記録された記録媒体を排紙バッファ内に一時収納しておけば、この記録媒体を直ちに排出経路内へ搬出して媒体保管部に搬送開始しなくても、引き続き印字手段により次の記録媒体に対する画像の記録動作を開始し、画像記録を継続できるので、例えば、他の印字手段により画像が記録された記録媒体が排出経路内に記録媒体が送り出されるタイミングに応じて、一の印字手段により画像が記録された記録媒体を排出経路に送り出すタイミングを調整できる。
【0030】
また請求項8に係るプリンタ装置は、請求項6又は7記載のプリンタ装置において、前記印字手段をそれぞれ含む複数の印刷ユニットを備え、この複数の印刷ユニットが所定の重ね合わせ方向に沿って重ね合わせられ接続されることにより、複数の前記印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像が記録可能になることを特徴とする。
【0031】
上記請求項8に係るプリンタ装置では、印字手段をそれぞれ含む複数の印刷ユニットを備え、この複数の印刷ユニットが所定の重ね合わせ方向に沿って重ね合わせられ接続されることにより、複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像が記録可能になることにより、装置を構成する印刷ユニットの台数を増減するだけで、印字手段の個数を簡単に増減できるようになり、印刷ユニットの台数に応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できるようになる。
【0032】
また請求項9に係るプリンタ装置は、請求項8記載のプリンタ装置において、前記印刷ユニットに前記重ね合わせ方向に沿って延在する排出ガイド路を設け、複数の前記印刷ユニットが重ね合わされると、互いに隣接する印刷ユニットにおける前記排出ガイド路が接続されて前記排出経路の少なくとも一部を構成することを特徴とする。
【0033】
上記請求項9に係るプリンタ装置では、印刷ユニットに重ね合わせ方向に沿って延在するように設けられた排出ガイド路が、複数の印刷ユニットが積み重ねられると、互いに隣接する印刷ユニットにおける排出ガイド路が接続されて排出経路の少なくとも一部を構成することにより、複数台の印刷ユニットを重ね合わせるだけで、排出経路を構成する部材を新たに追加、交換することなく、各印刷ユニットから媒体保管部へ記録媒体を搬送可能な排出経路を構成できるので、装置を構成する印刷ユニットの台数が変更されても、各印刷ユニットにおける印字手段により画像が記録された記録媒体を、排出ガイド路が接続されて構成された排出経路を通して媒体保管部へ搬送できる。
【0034】
また請求項10に係るプリンタ装置は、請求項9記載のプリンタ装置において、前記排出ガイド路に、該排出ガイド路内から隣接する他の排出ガイド路内へ落下する記録媒体を、その厚さ方向に沿って他の排出ガイド路内の一端側へ押し出されるように案内するガイド部を設けたことを特徴とする。
【0035】
上記請求項10に係るプリンタ装置では、排出ガイド路に、この排出ガイド路内から隣接する他の排出ガイド路内へ落下する記録媒体を、その厚さ方向に沿って他の排出ガイド路内の一端側へ押し出されるように案内するガイド部を設けたことにより、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が、排出経路内を互いに重なり合った重送状態で落下する場合に、上側の印字手段により画像が記録された記録媒体ほど排出経路内で一端側へ位置し、かつ下側の印字手段により画像が記録された記録媒体ほど排出経路内で他端側へ位置するように、複数の記録媒体の厚さ方向に沿った並びを制御(コレート)できるので、例えば、媒体保管部内へ受け入れられた複数の記録媒体を頁順に積層された状態にすることができる。
【0036】
また請求項11に係るプリンタ装置は、請求項6乃至10の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記排出搬送手段による記録媒体の搬送動作を制御する搬送制御手段とを有し、前記搬送制御手段は、複数の前記印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が前記排出経路内で互いに重なり合って落下するように、前記排出搬送手段により複数の記録媒体が前記排出経路内へ送り出されるタイミングを設定することを特徴とする。
【0037】
上記請求項11に係るプリンタ装置では、排出搬送手段による記録媒体の搬送動作を制御する搬送制御手段が、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が排出経路内で互いに重なり合って落下するように、排出搬送手段により複数の記録媒体が前記排出経路内へ送り出されるタイミングを設定することにより、一の印字手段により画像が記録された一の記録媒体が排出経路を通して媒体保管部へ搬送されている時でも、この記録媒体の媒体保管部への搬出完了を待つことなく、他の印字手段により画像が記録された他の記録媒体を排出経路内へ送り出し、この他の記録媒体を一の記録媒体と重ね合わされた状態(重送状態)で排出経路に沿って排紙集積ユニットへ搬送できるので、複数の印字手段により並列的に複数枚の記録媒体に画像が記録される場合には、複数の印字手段により画像がそれぞれ記録された複数の記録媒体を、略同時に1本の排出経路を通して媒体保管部へ搬送できる。
【0038】
従って、請求項11に係るプリンタ装置によれば、一の印字手段により画像が記録され先に搬送開始された記録媒体の媒体保管部への排紙完了を待つことなく、他の印字手段により画像が記録された記録媒体を排出経路へ送り出し媒体保管部へ搬送開始できるので、待ち時間の増加による印刷能力の低下が殆ど生じなくなり、印字手段の個数を増加すれば、その増加数に応じて効率的に印刷能力を増加できる。
【0039】
また請求項12に係るプリンタ装置は、請求項6乃至11の何れか1項記載のプリンタ装置において、前記媒体保管部内に受け入れられた記録媒体を、その厚さ方向に沿って媒体保管部内の一端側に設けられた積載面上へ押し付ける位置決め手段を設けたことを特徴とする。
【0040】
上記請求項12に係るプリンタ装置では、位置決め手段が、媒体保管部内に受け入れられた記録媒体を、その厚さ方向に沿って媒体保管部内の一端側に設けられた積載面上に押し付けることにより、排出経路内から媒体保管部内へ落下した記録媒体を媒体保管部内で積載面上における所定の位置へ位置決めできる。
【0041】
また請求項13に係るプリンタ装置は、請求項12記載のプリンタ装置において、前記位置決め手段は、前記媒体保管部内に受け入れられた記録媒体前記厚さ方向に沿って流れる気流を吹き付け、この記録媒体を積載面上へ押し付けることを特徴とする。
【0042】
上記請求項13に係るプリンタ装置では、位置決め手段が、媒体保管部内に受け入れられた記録媒体前記厚さ方向に沿って流れる気流を吹き付け、この記録媒体を積載面上へ押し付けることにより、媒体保管部内へ受け入れられた記録媒体には常に気流を吹き付け続けても、後続する記録媒体の媒体保管部内への受入に問題を生じないので、位置決め手段する制御が簡単になると共に、媒体保管部内で記録媒体を常に積載面上へ加圧して、積載面上に載置された記録媒体の倒れ込みを効果的に防止できる。
【0043】
また請求項14に係るプリンタ装置は、請求項1乃至13の何れか1項記載のプリンタ装置において、複数の前記印字手段に対して記録媒体をそれぞれ供給する複数の個別供給手段を有することを特徴とする。
【0044】
上記請求項14に係るプリンタ装置では、複数の個別供給手段が、複数の印字手段に対して記録媒体をそれぞれ供給することにより、複数の印字手段に対して記録媒体を単一の供給手段のみにより供給する場合と比較し、個別供給手段により記録媒体を印字手段に供給するために要する時間を平均的に短いものでにできるので、装置の印刷能力を向上させることが可能になる。
【0045】
また請求項15に係るプリンタ装置は、請求項14記載のプリンタ装置において、前記個別供給手段は、1枚以上の記録媒体を収納する媒体収納部と、前記媒体収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離して前記印字手段へ供給する分離供給手段と、を含むことを特徴とする。
【0046】
上記請求項15に係るプリンタ装置では、個別供給手段が、記録媒体を1枚以上収納する媒体収納部と、この媒体収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離して印刷部へ送り出す分離供給手段とを含むことにより、媒体収納部から印字手段に記録媒体を供給し、この記録媒体に画像を記録できるので、例えば、複数枚の記録媒体を媒体収納部内に収納しておけば、長時間に亘って外部から記録媒体を補給することなく、印字手段により複数枚の記録媒体に連続的に画像を記録することが可能になる。
【0047】
また請求項16に係るプリンタ装置は、請求項15項記載のプリンタ装置において、前記媒体収納部は、挿抜自在に設けられたトレイであることを特徴とする。
【0048】
上記請求項16に係るプリンタ装置では、媒体収納部が挿抜自在に設けられたトレイであることより、トレイを装置内から抜き取り、このトレイ内へ1枚以上の記録媒体を装填した後、トレイを装置内へ再び挿入すれば、媒体収納部内に記録媒体を簡単かつ迅速に補給できる。
【0049】
また請求項17に係るプリンタ装置は、請求項14乃至16の何れか1項記載のプリンタ装置において、1枚以上の記録媒体を収納すると共に、収納した記録媒体を複数の前記個別供給手段の何れかに選択的に供給する共通供給手段を有することを特徴とする。
【0050】
上記請求項17に係るプリンタ装置では、共通供給手段が、1枚以上の記録媒体を収納すると共に、収納した記録媒体を複数の個別供給手段の何れかに選択的に供給することにより、共通供給手段から複数の個別供給手段に記録媒体を自動的に補給できるので、記録媒体を個別供給手段ファンへ補給するための装置の停止時間を減少でき、結果として装置による記録媒体に対する印刷能力を向上できる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るプリンタ装置について図面を参照して説明する。
【0052】
(実施形態の構成)
図1及び図2には本発明に第1の実施形態に係るプリンタ装置が示され、図3及び図4には本実施形態に係るプリンタ装置に適用される印刷ユニットが示されている。
【0053】
図3に示されるように、印刷ユニット10は外殻部としてケーシング12を備えており、このケーシング12は、装置の高さ方向(矢印H方向)に沿って扁平な直方体状に形成されている。ケーシング12には、その底板部13における幅方向(矢印W方向)に沿った一端側(図3では右側、以下、印刷ユニット10では、便宜上、この一端側を「先端側」と呼称し、他端側を「後端側」と呼称する。)にスリット状の搬入口16が穿設される共に、底板部13における後端側にスリット状の下部通紙口18が穿設されている。またケーシング12には、その頂板部14における先端側に搬入口16に正対するようにスリット状の搬出口17が穿設されると共に、頂板部14における後端側に下部通紙口18に正対するようにスリット状の下部通紙口18が穿設されている。
【0054】
図3に示されるように、ケーシング12内には、底板部13上に上面側が開口した筐体状の給紙ホッパ20が配置されている。給紙ホッパ20内には、1枚の記録紙P又は複数枚の記録紙Pが積層された記録紙の束(以下、これを、特に「記録紙P」と区別する必要がある場合には、「紙束B」という。)が収納可能とされている。給紙ホッパ20内には、その底板部21上に平板状の積載板22が配置されており、この積載板22上には給紙ホッパ20内に収納された記録紙Pが載置される。積載板22は、幅方向に沿った後端部が底板部21に揺動に可能に連結されると共に、先端側がコイルスプリング等の付勢部材24により上方へ付勢されている。これにより、給紙ホッパ20内に収納された記録紙Pは、その先端側が積載板22からの押圧力を受けて上方へ付勢される。
【0055】
給紙ホッパ20は、ケーシング12により奥行方向(図4に示される矢印D方向)に沿って所定の装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、給紙ホッパ20は、ケーシング12内の装着位置からケーシング12の外部へ突出する補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙Pを補給し、又は取り出すことが可能になる。
【0056】
図3に示されるように、印刷ユニット10内には、給紙ホッパ20の上側に上面側が開口した筐体状の排紙バッファ26が配置されている。この排紙バッファ26内には記録紙P(紙束B)が収納可能とされている。排紙バッファ26内には、給紙ホッパ20と同様に、その底板部27上に平板状の積載板28が揺動可能に配置されている。この積載板28上には排紙バッファ26内に収納された記録紙Pが載置される。また積載板28は、幅方向に沿った後端部が底板部27に揺動に可能に連結されると共に、先端側がコイルスプリング等の付勢部材30により上方へ付勢されている。これにより、排紙バッファ26内に収納された記録紙Pは、その先端側が積載板28からの押圧力を受けて上方へ付勢される。なお、排紙バッファ26内では、記録紙Pの先端の向きが給紙ホッパ20内とは逆になっている。
【0057】
排紙バッファ26には、底板部27の下面側に付勢部材30に抗して積載板28を揺動方向に沿った下限位置に移動させ、拘束するためのアクチュエータ(図示省略)が配置されており、このアクチュエータは、排紙バッファ26内に画像記録済みの記録紙Pを受け入れる際に、積載板28を底板部27に近接した下限位置に揺動させて拘束し、排紙バッファ26内への記録紙Pの受入完了後に積載板28を解放する。
【0058】
図3及び図4に示されるように、印刷ユニット10内には、給紙ホッパ20の上方であって、幅方向に沿って排紙バッファ26に隣接する部位に印字部34が配置されている。この印字部34には、奥行方向と平行な主走査方向(図4に示される矢印S方向)に延在するガイドロッド36が設けられると共に、このガイドロッド36により主走査方向に沿って移動可能に支持されたブロック状のインクジェットヘッド38が設けられている。また印字部34には、記録紙Pに対する画像記録時にインクジェットヘッド38を所定の主走査速度で往復移動させるヘッド駆動機構(図示省略)が設けられている。
【0059】
図3に示されるように、印字部34には、主走査方向に直交する副走査方向(図4に示される矢印F方向)に沿ってインクジェットヘッド38を挟むように2組のニップローラ対40及びローラ対42が配置されると共に、ニップローラ対40とローラ対42との間にインクジェットヘッド38の下面部との間にスリット状の隙間を形成するガイド板44が配置されている。ニップローラ対40は、インクジェットヘッド38により画像が記録される記録紙Pを所定の副走査速度で搬送する。
【0060】
ここで、インクジェットヘッド38には、その下面部分に主走査方向に沿って記録すべき画像の画素密度に対応するピッチで配設された複数のノズル(図示省略)が設けられており、インクジェットヘッド38は、ヘッド駆動機構により主走査方向へ移動しつつ、デジタル化された画像情報に基づいて各ノズルからインクを噴射及び噴射停止することで、ニップローラ対40により副走査方向へ搬送される記録紙P上に画像情報に対応する画像を形成する。
【0061】
図3に示されるように、印刷ユニット10には、給紙ホッパ20の上方に円筒状の分離給紙ローラ46が配置されている。この分離給紙ローラ46は、給紙ホッパ20内に収納され積載板22により上方へ付勢された記録紙P(紙束B)上面の先端側に圧接する。また印刷ユニット10には、分離給紙ローラ46とニップローラ対40との間に一定の間隔を空けて互いに対向する一対の印字ガイド板48,50が配置されている。一対の印字ガイド板48,50はそれぞれU字状に湾曲しており、これら一対の印字ガイド板48,50間には、1枚の記録紙Pをニップローラ対40へ案内するための印字ガイド路52が形成されている。
【0062】
印刷ユニット10では、インクジェットヘッド38に記録紙Pを供給する際には、給紙ホッパ20内の記録紙Pに圧接した分離給紙ローラ46を所定量回転させる。これにより、給紙ホッパ20内からは1枚の記録紙Pが分離され、この1枚の記録紙Pは分離給紙ローラ46からの搬送力により印字ガイド路52に沿ってニップローラ対40へ搬送される。なお、印字ガイド路52の路長が比較的長く、分離給紙ローラ46からの搬送力だけでは記録紙Pを確実にニップローラ対40まで搬送できない場合には、印字ガイド路52にはその途中に搬送ローラ対を配置し、この搬送ローラ対により印字ガイド路52の途中まで搬送されてきた記録紙Pをニップローラ対40まで搬送するようにしても良い。
【0063】
図3に示されるように、印刷ユニット10内には、先端部に高さ方向に沿って延在する一対の給紙ガイド板54,56が配置されており、この給紙ガイド板54,56の間には、印刷ユニット10を高さ方向に沿って貫通して、ケーシング12の搬入口16と搬出口17とを繋げたスリット状の給紙ガイド路58が形成されている。この給紙ガイド路58には、少なくとも下端部及び上端部にそれぞれ搬送ローラ対60が配置されている。
【0064】
印刷ユニット10には、給紙ガイド路58から給紙ホッパ20側へ分岐する分岐ガイド路62設けられている。一方、給紙ホッパ20には、図5に示されるように、先端側の側板部に幅方向に沿って分岐ガイド路62側へ延出する筒状の受入ガイド部64が一体的に形成されており、この受入ガイド部64内には、記録紙Pが通過可能なスリット状の受入ガイド路66が形成されている。この受入ガイド路66は、一端部が給紙ホッパ20内へ開口する排紙口68とされると共に他端部が給紙口70とされており、この給紙口70は分岐ガイド路62の先端部と正対している。これにより、分岐ガイド路62の先端部から排出された記録紙Pは、給紙口70を通して受入ガイド路66内へ挿入される。この受入ガイド路66内へ挿入された記録紙Pは、搬送ローラ対60からの搬送力を受けて受入ガイド路66内から排紙口68を通して給紙ホッパ20内へ排出される。
【0065】
図3(B)に示されるように、印刷ユニット10には、給紙ガイド路58と分岐ガイド路62との分岐部付近にガイドレバー72が設けられている。このガイドレバー72には、一端部に回動中心となる支軸部73が設けられており、この支軸部73は一方の給紙ガイド板56の外側に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー72は、実線で示される給紙位置と2点鎖線で示される搬送位置との範囲で回動可能とされている。またガイドレバー72にはロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより給紙位置及び搬送位置の何れかの位置に回動し保持される。
【0066】
ここで、搬入口16を通して後述する給紙ユニット92又は下側の印刷ユニット10から給紙ガイド路58に搬送されてきた記録紙Pは、ガイドレバー72が給紙位置にある場合には、ガイドレバー72により給紙ガイド路58から分岐ガイド路62内へ案内され、またガイドレバー72が搬送位置にある場合には、給紙ガイド路58に沿って上側への搬送が継続される。
【0067】
給紙ホッパ20には、排紙バッファ26と同様に、付勢部材24に抗して積載板22を揺動方向に沿って底板部21に近接した下限位置に移動させ、拘束するためのアクチュエータ(図示省略)が配置されており、このアクチュエータは、受入ガイド路66内から給紙ホッパ20内に記録紙Pを受け入れる際には、図5(A)に示されるように、積載板22を下限位置に揺動させて拘束する。このとき、積載板22上に積載された紙束Bは、受入ガイド路66の排紙口68よりも低い位置となる。またアクチュエータは、給紙ホッパ20内への記録紙Pの受入完了後に積載板22を下限位置から解放する。これにより、積載板22は、付勢部材24の付勢力により上方へ揺動し、図5(B)に示されるように、記録紙Pの先端部を分離給紙ローラ46に圧接させる。またアクチュエータは、給紙ホッパ20内へ記録紙Pを補給するため、給紙ホッパ20を装着位置から補給位置へスライドさせる際にも、積載板22を下限位置に揺動させ拘束する。
【0068】
図3に示されるように、印刷ユニット10には、排紙バッファ26の上方に円筒状の分離排紙ローラ74が配置されている。この分離排紙ローラ74は、排紙バッファ26内に収納され積載板28により上方へ付勢された記録紙P(紙束B)上面の先端側に圧接する。また印刷ユニット10には、分離排紙ローラ74から後端側へ延出する一対の接続ガイド板76,78が配置されており、接続ガイド板76,78は、一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。
これら一対の接続ガイド板76,78間には、1枚の記録紙Pを後述する排紙ガイド路86内へ案内するための接続ガイド路80が形成されている。
【0069】
印刷ユニット10内には、その後端部に高さ方向へ延在する一対の排紙ガイド板82,84が配置されており、一対の排紙ガイド板82,84は一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。これらの一対の排紙ガイド板82,84間には、1枚の記録紙Pを後述する排紙集積ユニット94へ案内するための排紙ガイド路86が形成されている。排紙ガイド路86は、ケーシング12に穿設された下部通紙口18と上部通紙口19とを繋げている。また印刷ユニット10には、排紙ガイド路86に沿って記録紙Pを排紙集積ユニット94へ搬送するための搬送ローラ対88が設置されている。この搬送ローラ対88は、少なくとも排紙ガイド路86の上端部及び下端部にそれぞれ配置されており、更に排紙ガイド路86の路長、記録紙Pの長さ等に応じて排紙ガイド路86の上端部と下端部との間に適宜配置される。
【0070】
図1及び図2に示されるように、本実施形態に係るプリンタ装置90は、給紙ユニット92、複数台の印刷ユニット10及び排紙集積ユニット94が高さ方向に沿って積み重ねられて構成されている。ここで、給紙ユニット92は、記録紙Pを各印刷ユニット10における給紙ホッパ20内へ補給するためのものであり、最下段に配置される。また排紙集積ユニット94は、印刷ユニット10により画像が記録された記録紙Pを受け入れて保管するためのものであり、最上段に配置される。
【0071】
図1に示されるように、給紙ユニット92は外殻部としてケーシング96を備えており、このケーシング96の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット10のケーシング12と略一致している。ケーシング96には、その上面部における先端側にスリット状の搬出口98(図2参照)が開口しており、この搬出口98は、給紙ユニット92の上段側に隣接する印刷ユニット10の搬入口16に接続される。
【0072】
ケーシング96内部には、記録紙P(紙束B)が収納可能とされたメイン給紙ホッパ100が配置されている。このメイン給紙ホッパ100は、各印刷ユニット10の給紙ホッパ20と同様に、ケーシング96により奥行方向に沿って装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、メイン給紙ホッパ100は、ケーシング96内の装着位置から補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙P(紙束B)を補給し、又は取り出すことが可能になる。
【0073】
メイン給紙ホッパ100内には、収納した紙束Bが積載される積載トレー102及び、この積載トレー102を高さ方向に沿って昇降可能に支持した昇降機構(図示省略)が配置されている。またケーシング96内には、メイン給紙ホッパ100の上方に分離給紙ローラ104が配置されており、この分離給紙ローラ104は、そのローラ面が積載トレー102上に積載された紙束B上面の後端部に対向するように支持されている。昇降機構は、メイン給紙ホッパ100の装着位置から補給位置へのスライドに連動して、積載トレー102をケーシング96の底板部に近接した下限位置に移動させ、またメイン給紙ホッパ100の補給位置から装着位置へのスライドに連動して積載トレー102を上昇させ、積載トレー102上の紙束Bを所定の圧接力で分離給紙ローラ104に圧接させる。
【0074】
図1に示されるように、ケーシング96内には、搬出口98から分離給紙ローラ104側へ延出する接続ガイド路106が設けられており、この接続ガイド路106の先端部は、分離給紙ローラ104と紙束Bとの圧接部に面して開口している。これにより、分離給紙ローラ104が所定量だけ回転すると、分離給紙ローラ104により積載トレー102上の紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、この記録紙Pの先端側が接続ガイド路106内へ送り込まれる。
【0075】
なお、メイン給紙ホッパ100内に配置される積載トレー102は1個に限定されず、複数個の積載トレー102をメイン給紙ホッパ100内に配置し、各積載トレー102にそれぞれ異なる種類の記録紙Pを積載するようにしても良い。
この場合には、例えば、昇降機構により複数の積載トレー102を上下方向に加えて、前後方向(幅方向)に移動させ、複数の積載トレー102の何れかに積載された紙束Bを選択的に分離給紙ローラ104に圧接させることで、複数種類の記録紙Pから選択された1種類の記録紙Pを接続ガイド路106内へ送り込むことが可能になる。
【0076】
図1に示されるように、排紙集積ユニット94は外殻部としてケーシング108を備えており、このケーシング108の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット10のケーシング12と略一致している。ケーシング108には、その下面部における後端側にスリット状の搬入口110(図2参照)が開口しており、この搬入口110は、排紙集積ユニット94の下段側に配置された印刷ユニット10の上部通紙口19に接続される。ケーシング108の上面部には、複数枚の記録紙Pが積載可能とされた排紙トレー部112が設けられている。排紙トレー部112には、搬入口110側の一端部から他端側へ向って上方へ傾斜する積載面114が形成されると共に、この積載面114の一端部から略垂直に立ちあがる位置決め面116が形成されている。この位置決め面116の上端側にはスリット状の排紙口117が開口しており、ケーシング108内には、排紙口117と搬入口110とを繋ぐ受入ガイド路118が設けられている。また排紙集積ユニット94には、受入ガイド路118の排紙口117側の端部に排紙ローラ対120が配置されている。
【0077】
図1に示されるように、給紙ユニット92と排紙ユニット94との間に配置された印刷ユニット10は、下段側に他の印刷ユニット10が配置されている場合には、その搬入口16が下段側の印刷ユニット10の搬出口17に接続され、また上段側に他の印刷ユニット10が配置されている場合には、その搬出口17が上段側の印刷ユニット10の搬入口16に接続される。これにより、複数台の印刷ユニット10は、各給紙ガイド路58が互いに接続され、これらの給紙ガイド路58は、各印刷ユニット10貫通するように高さ方向に延在し、最下端の搬入口16が給紙ユニット92の搬出口98に接続された1本の給紙経路を構成する。
【0078】
また給紙ユニット92と排紙集積ユニット94との間に配置された印刷ユニット10は、下段側に他の印刷ユニット10が配置されている場合には、その下部通紙口18が下段側の印刷ユニット10の上部通紙口19に接続され、また上段側に他の印刷ユニット10が配置されている場合には、その上部通紙口19が上段側の印刷ユニット10の下部通紙口18に接続される。これにより、複数台の印刷ユニット10は、各排紙ガイド路86が互いに接続され、これらの排紙ガイド路86は、各印刷ユニット10貫通するように高さ方向に延在し、最上端の上部通紙口19が排紙集積ユニット94の搬入口110に接続された1本の排紙経路を構成する。
【0079】
また、印刷ユニット10のケーシング12には、その頂板部14に上方へ突出するガイド突起(図示省略)が設けられると共に、底板部13にガイド突起に対応する凹状のガイド受部(図示省略)が設けられている。排紙集積ユニット94の底板部には、印刷ユニット10のガイド突起に対応する凹状のガイド受部が設けられ、給紙ユニット92の頂板部には、印刷ユニット10のガイド受部に対応するガイド突起が設けられている。これらのガイド突起及びガイド受部は1台の印刷ユニット10に少なくとも2個ずつ設けられている。ここで、給紙ユニット92上に複数台の印刷ユニット10及び排紙集積ユニット94が積み重ねられいる状態では、何れかの印刷ユニット10に設けられたガイド突起は、上段側の印刷ユニット10又は排紙集積ユニット94のガイド受部に嵌挿し、ガイド受部内には下段側の印刷ユニット10又は給紙ユニット92に設けられたガイド突起が挿入される。これにより、給紙ユニット92、印刷ユニット10及び排紙集積ユニット94は、幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、各ユニット10,92,94間での移動が拘束されて一体化される。
【0080】
なお、プリンタ装置90を構成する複数台の印刷ユニット10及び給紙ユニット92は、それぞれ制御部122,124を備えており、各印刷ユニット10及び給紙ユニット92の制御部122,124の間は電気的に接続されている。各印刷ユニット10及び給紙ユニット92の制御部122,124の間を電気的に接続するためには、例えば、各印刷ユニット10及び給紙ユニット92にケーブル及びソケットを設けて、ケーブル先端に配置されたコネクタを他の印刷ユニット10又は給紙ユニット92のソケットに差し込むことにより電気的に接続しても良く、またガイド突起及びガイド受部の少なくと1個ずつをそれぞれ互いに適合するコネクタ及びソケットとして構成し、給紙ユニット92又は印刷ユニット10上に他の印刷ユニット10を積み重ねると共に、コネクタとしてのガイド突起をソケットとしてのガイド受部に差し込むことにより電気的に接続しても良い。
【0081】
本実施形態に係るプリンタ装置90は、前述したように、給紙ユニット92上に複数台の印刷ユニット10及び排紙集積ユニット94が積み重ねられて構成されている。これにより、図2に示されるように、給紙ユニット92上から印刷ユニット10又は排紙集積ユニット94を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側の給紙ユニット92又は印刷ユニット10から分離できる。従って、プリンタ装置90では、印刷ユニット10を他の印刷ユニット10から分離し、又は排紙集積ユニット94を下段側の印刷ユニット10から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット10を他の印刷ユニット10の間又は印刷ユニット10と排紙集積ユニット94との間に挿入し、あるいは印刷ユニット10の間又は印刷ユニット10と排紙集積ユニット94との間から1台乃至複数台の印刷ユニット10を抜き取ることが可能になっている。この結果、プリンタ装置90では、装置を構成する印刷ユニット10の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット10の台数を増減することにより、装置全体としての記録紙Pに対する印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できる。
【0082】
次に、上記のように構成された本実施形態に係るプリンタ装置90による動作について説明する。
【0083】
プリンタ装置90では、印刷ユニット10の制御部122がパーソナルコンピュータ、サーバ等の外部の情報処理装置(図示省略)と接続されており、この情報処理装置からプリント命令及び画像情報が入力すると、印刷ユニット10が記録紙Pに対する画像の記録動作を開始する。
【0084】
ここで、プリンタ装置90における複数台の印刷ユニット10の各制御部122及び給紙ユニット92の制御部124を並列的に情報報処理装置に接続しても良く、また複数台の印刷ユニット10の何れか1台をメインの印刷ユニット10として構成し、このメインの印刷ユニット10の制御部122のみを情報処理装置に接続し、このメインの印刷ユニットの制御部122を通して他の印刷ユニット10の制御部122及び給紙ユニット92の制御部124へ各種の情報を出力するようにしても良い。またメインの印刷ユニット10の制御部122については、他の印刷ユニット10とは情報の処理速度、記憶容量等の性能及び機能が異なるものであっても良い。
【0085】
また、本実施形態のプリンタ装置90では、印字命令及び画像情報が入力すると、各印刷ユニット10による記録紙Pに対する記録回数が可能なかぎり平準化するように、各印刷ユニット10を所定の順番で巡回的に作動させる。またプリンタ装置90では、複数枚数分の記録紙Pに対する印字命令及び画像情報が一度に入力した場合には、可能な限り多数台の印刷ユニット10を同時に作動させ、同時に作動する複数台の印刷ユニット10によりそれぞれ記録紙Pに画像を形成させる。このとき、各印刷ユニット10が画像情報に基づいて記録紙Pに記録する画像は、印刷ユニット10毎に異なったものでも、同一のものでも良い。
【0086】
先ず、各印刷ユニット10における記録紙Pに対する画像の記録動作について説明する。
【0087】
プリンタ装置90では、情報処理装置からの印字命令及び画像情報が入力すると、少なくとも1台の印刷ユニット10が作動して記録紙Pに対する画像形成を開始する。このとき、作動状態となる印刷ユニット10では、先ず、分離給紙ローラ46が回転して給紙ホッパ20内に収納された紙束Bから1枚の記録紙Pを分離し、この記録紙Pを印字ガイド路52に沿って印字部34のニップローラ対40へ搬送する。ニップローラ対40は、記録紙Pを挟持しつつ回転して記録紙Pをインクジェットヘッド38とガイド板44との間に送り込み、ガイド板44に沿って記録紙Pを搬送し、記録紙Pの先端部をローラ対42の間に挿入する。
これにより、記録紙Pは、ニップローラ対40及びローラ対42により挟持されつつ、副走査方向へ副走査速度で搬送される。
【0088】
インクジェットヘッド38は、記録紙Pの先端部がローラ対42により挟持されれた後、ヘッド駆動機構により主走査方向へ移動しつつ、主走査方向に沿って配列された複数のノズルから画像情報に基づいて選択的にインクを噴射又は噴射停止し、副走査方向へ移動する記録紙P上にインクにより画像を形成して行く。このインクジェットヘッド38の画像の記録動作に併行し、ローラ対42は、画像が記録された記録紙Pの先端側の部分を排紙バッファ26内へ送り込む。このとき、排紙バッファ26内の積載板28は、アクチュエータにより下限位置に拘束されている。これにより、記録紙Pは、その先端部が分離排紙ローラ74に衝突することなく、ローラ対42からの搬送力により排紙バッファ26内へ送り込まれ、その後端部がローラ対42から離脱すると共に排紙バッファ26へ収納される。
【0089】
印刷ユニット10の制御部122は、画像が記録された記録紙Pが排紙バッファ26内に収納される時点までに、この記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から排紙ガイド路86内へ搬出するか否かを判断する。この判断は、例えば、各印刷ユニット10により記録紙Pに対してそれぞれ異なる頁(画像情報)の印刷が行われており、頁数が小さい頁の画像が記録された記録紙Pを先行して他の印刷ユニット10から排紙集積ユニット94へ搬送するために、排紙バッファ26からの記録紙Pの搬出タイミングを調整する必要があるか否か等の各種の状況に基づいて判断される。
【0090】
制御部122は、後続する次の画像記録済みの記録紙Pを待つことなく、先行する画像記録済みの記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から搬出する際には、先ず、アクチュエータにより積載板28を下限位置から解放する。これにより、積載板28は、付勢部材30の付勢力により上方へ揺動し記録紙Pの先端側を分離排紙ローラ74へ圧接させる。これに同期して、制御部122は、分離排紙ローラ74を回転開始させて排紙バッファ26内に収納された記録紙Pを接続ガイド路80内へ送り出す。このとき、排紙バッファ26内に複数枚の記録紙Pが収納されて紙束Bが構成されている場合には、分離排紙ローラ74は、最上部に積載された1枚の記録紙Pのみを紙束Bから分離し、この記録紙Pを接続ガイド路80内へ送り出す。接続ガイド路80内へ送り出された記録紙Pは、その先端側が分離排紙ローラ74からの搬送力により排紙ガイド路86内へ送り込まれる。このとき、制御部122は、各印刷ユニット10における搬送ローラ対88及び排紙集積ユニット94における排紙ローラ対120をそれぞれ回転させておく。これにより、記録紙Pは、排紙ガイド路86内で先端側が上端側の搬送ローラ対88により挟持され、この搬送ローラ対88により排紙集積ユニット94側へ搬送される。
【0091】
また印刷ユニット10の制御部122は、画像が記録された記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から搬出しないと判断した場合には、記録紙Pが排紙バッファ26内へ収納されても、アクチュエータにより積載板28を下限位置に拘束し続ける。これにより、引き続き、インクジェットヘッド38により画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26内へ送り込み、この記録紙Pを既に排紙バッファ26内に収納された記録紙P上に積載可能になる。
【0092】
印刷ユニット10の制御部122は、排紙バッファ26内から記録紙Pを排紙ガイド路86内へ搬出する際には、図6に示されるフローチャートに従って記録紙Pの排紙バッファ26内から排紙ガイド路86への排紙タイミングを調整する。図6のフローチャートを参照して、この記録紙Pの排紙バッファ26内から排紙ガイド路86への排紙タイミングの調整方法について説明する。
【0093】
先ず、制御部122は、所定のしきい時間TS内に画像記録済みの記録紙Pを排紙可能になる他の印刷ユニット10があるか否かをS300にて判断する。ここで、排紙時間TSは、記録紙Pを排紙バッファ26内から排紙集積ユニット94の排紙トレー部112上へ搬出完了するまでの時間(排紙時間)に基づいて設定される時間であり、この排紙時間と略等しい時間乃至排紙時間よりも若干短い時間に設定される。また、しきい時間TSは、各印刷ユニット10から排紙集積ユニット94までの排紙時間がそれぞれ異なることから、印刷ユニット10毎にそれぞれ異なる時間に設定される。
【0094】
制御部122は、S300にて、しきい時間TS以内に排紙可能となる他の印刷ユニット10が有ると判断した場合には、S302にて他の印刷ユニット10が上段側に配置されたものか否かを判断する。このとき、他の印刷ユニット10が上段側に配置されたものである場合(S302でイエスの場合)、制御部122は、他の印刷ユニット10の排紙バッファ26内から記録紙Pが排紙ガイド路86内へ搬出開始されてから、所定の調整時間TAが経過した後、排紙バッファ26内から記録紙Pを排紙ガイド路86内へ搬出開始する(S304)。
【0095】
ここで、調整時間TAは、上段側の印刷ユニット10から排紙経路に搬出された記録紙Pと、下段側の印刷ユニット10から排紙経路に搬出された記録紙Pとの搬送方向における相対的な位置関係を調整するための時間である。具体的には、調整時間TAは、図7に示されるように、上段側の印刷ユニット10から搬出された記録紙Pが排紙口117から排紙される際に、下段側の印刷ユニット10から搬出され排紙口117から排紙される記録紙Pに対して所定のリード長Lだけ先行して排紙されるように設定されている。ここで、リード長Lは、分離排紙ローラ74から上端側の搬送ローラ対88までの経路長に基づいて設定され、この経路長よりも長くなるように設定される。この条件を満たせば、調整時間TAについては0(秒)に設定しても、すなわち下段側の印刷ユニット10及び上段側の印刷ユニット10から同時に記録紙Pを搬出開始しても良い。
【0096】
また制御部122は、しきい時間TS以内に排紙可能となる他の印刷ユニット10が下段側に配置されたものと判断した場合(S302でノーの場合)、直ちに排紙バッファ26内から排紙ガイド路86内への記録紙Pの搬出を開始する(S306)。これにより、下段側の他の印刷ユニット10からは、しきい時間TS未満であって調整時間TA以上の時間が経過した後に、排紙バッファ26内から記録紙Pの搬出が開始されることになる。
【0097】
上記のように印刷ユニット10からの記録紙Pの搬出タイミングを調整することにより、複数台の印刷ユニット10から記録紙Pがそれぞれしきい時間TS以内に排紙可能となる場合(S300でイエスの場合)には、これらの印刷ユニット10の排紙バッファ26内から排紙ガイド路86内へ搬出された記録紙Pは、図7に示されるように、その搬送方向に沿った一部分が上段側の排紙ガイド路86(排紙経路)内で他の記録紙Pと重なり合い、この重なり合った状態(重送状態)のまま排紙集積ユニット94へ搬送される。このとき、下段側の排紙集積ユニット94から搬出された記録紙Pは、上段側の印刷ユニット10から搬出された記録紙Pが必ず上端側の搬送ローラ対88により挟持された状態となった後に、この記録紙Pと重なり合う。これにより、下段側の印刷ユニット10から搬出された記録紙Pが、上段側の印刷ユニット10から搬出された記録紙Pにより上端側の搬送ローラ対88へ円滑に案内されると共に、搬送経路内で複数枚の記録紙P同士がぶつかり合ってジャム等の搬送障害が発生することが防止される。
【0098】
各印刷ユニット10の排紙バッファ26内から排紙ガイド路86(排紙経路)内へ送り込まれた記録紙Pは、搬送ローラ対88により排紙集積ユニット94の受入ガイド路118内へ搬送され、この受入ガイド路118内で排紙ローラ対120により挟持されて排紙口117を通して排紙トレー部112上へ排紙される。この記録紙Pは、その後端部が排紙ローラ対120から離脱すると、排紙トレー部112の積載面114上に落下し載置される。このとき、積載面114には位置決め面116側へ向って下がるような傾斜が付けられているので、積載面114上に落下した記録紙Pは、積載面114上を滑って後端が位置決め面116に当接し、積載面114上で所定の積載位置に位置決めされる。このとき、複数枚の記録紙Pが重送状態で排紙トレー部112上へ排紙される場合には、下段側の印刷ユニット10から搬出された記録紙Pは、上段側の印刷ユニット10から搬出された記録紙Pに対したリード長Lに対応する時間だけ遅れて排紙トレー部112上へ落下する。これにより、この記録紙Pも、積載面114上に先に載置された記録紙Pの上を滑って後端が位置決め面116に当接し、積載位置に位置決めされる。
【0099】
また、本実施形態のプリンタ装置90では、給紙ユニット92から各印刷ユニット10の給紙ホッパ20内へ記録紙Pを補給することが可能になっている。次に、この給紙ユニット92から給紙ホッパ20への給紙動作について説明する。
【0100】
印刷ユニット10の制御部122は、情報処理装置からの印字命令の内容、給紙ホッパ20内の記録紙Pの残量等に応じて、給紙ユニット92からの記録紙Pの給紙が必要と判断し、かつ給紙ユニット92から給紙が可能と判断した場合に、給紙ユニット92から印刷ユニット10への記録紙Pの受入を準備すると共に、給紙ユニット92に対して記録紙Pの給紙を要求する。このとき、制御部122が、給紙ユニット92からの記録紙Pの給紙が必要と判断する場合としては、給紙ホッパ20内の記録紙Pの残量が少ない場合、及び、印字命令により給紙ユニット92内に収納された記録紙Pに画像を記録する必要がある場合等がある。
【0101】
また制御部122は、印字部34により記録紙Pに対する画像記録が行われておらず、かつ記録紙Pの補給先となる印刷ユニット10と給紙ユニット92との間の給紙ガイド路58(給紙経路)が記録紙Pにより塞がれていない時、すなわち他の印刷ユニット10に対して記録紙Pが補給中ではない時に、給紙ユニット92から給紙ホッパ20へ記録紙Pの給紙が可能と判断する。
【0102】
制御部122は、給紙ユニット92からの記録紙Pの給紙が必要と判断し、かつ給紙ユニット92からの給紙が可能と判断すると、先ず、給紙ホッパ20の積載板22をアクチュエータにより下限位置に揺動させ拘束すると共に、補給先の印刷ユニット10のガイドレバー72のみをロータリアクチュエータにより搬送位置から給紙位置(図3(B)参照)へ回動させ、他のガイドレバー72を搬送位置に保持する。
【0103】
次いで、制御部122は、補給先の印刷ユニット10と給紙ユニット92との間の給紙ガイド路56に配置された各搬送ローラ対60をそれぞれ所定の搬送方向へ回転開始させると共に、給紙ユニット92の制御部124に給紙信号を出力する。この給紙信号を受けた給紙ユニット92の制御部124は、分離給紙ローラ104を所定量回転させる。これにより、積載トレー102上に積載された紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、接続ガイド路106内へ送り込まれる。この記録紙Pは、その先端側が接続ガイド路106を通って給紙ガイド路56内へ送り込まれ、搬送ローラ対60により挟持されて搬送され、給紙ガイド路56と分岐ガイド路62との分岐部まで搬送されると、ガイドレバー72により給紙ガイド路56から分岐ガイド路62内へ案内される。この記録紙Pは、搬送ローラ対60からの搬送力により分岐ガイド路62及び受入ガイド路66を通って給紙ホッパ20内へ搬出され、積載板22上に収納される。
【0104】
給紙ユニット92の制御部124は、制御部122からの給紙信号により複数枚の記録紙Pを要求されている場合は、先行して給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20内へ収納されたタイミングに同期して、分離給紙ローラ104を回転させて後続する記録紙Pを接続ガイド路106へ送り込む分離給紙動作を要求された記録紙Pの枚数分だけ繰り返す。
【0105】
一方、印刷ユニット10の制御部122は、給紙信号により要求した枚数の記録紙Pが給紙ホッパ20内へ収納されると、積載板22をアクチュエータにより下限位置から解放すると共に、ガイドレバー72をロータリアクチュエータにより給紙位置から搬送位置へ復帰させる。これにより、補給先の印刷ユニット10では、給紙ユニット92から給紙された記録紙Pが給紙ホッパ20内から優先的に印字部34へ給紙可能になる。
【0106】
次に、以上説明した本実施形態に係るプリンタ装置90の作用について説明する。
【0107】
本実施形態に係るプリンタ装置90では、印刷ユニット10の制御部122が、複数台の印刷ユニット10により並列的に複数枚の記録紙Pに対して画像が記録される場合に、これら複数枚の記録紙Pの一部が排紙経路内で排紙方向において互いに重なり合うように、分離排紙ローラ74により記録紙Pを接続ガイド路80内から排紙経路路内へ搬出するタイミングを設定することにより、一の印刷ユニット10から排紙ガイド路86(排紙経路)内に送り出された一の記録紙Pが排紙集積ユニット94へ搬送されている時でも、この記録紙Pの排紙集積ユニット94への搬出完了を待つことなく、他の印刷ユニット10から他の記録紙Pを排紙経路内へ送り出し、この記録紙Pを一の記録紙Pと重ね合わせた状態(重送状態)で搬送経路に沿って排紙集積ユニット94へ搬送できるので、複数台の印刷ユニット10により並列的に複数枚の記録紙Pに画像が記録される場合には、複数台の印刷ユニット10により画像がそれぞれ記録された複数枚の記録紙Pを併行して排紙集積ユニット94へ搬送できる。
【0108】
またプリンタ装置90では、給紙ユニット92及び排紙集積ユニット94と共に積み重ねられて装置を構成する印刷ユニット10の台数を増減することにより、装置全体としての記録紙Pに対する印刷速度(単位時間当たりに画像を記録できる記録紙の枚数)を増減できるので、ユーザの求めに応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できる。このとき、複数台の印刷ユニット10から排紙経路内に送り出された複数枚の記録紙Pを重送状態で搬送することで、複数台の印刷ユニット10により画像がそれぞれ記録された複数枚の記録紙Pを併行して排紙集積ユニット94へ搬送できる。
【0109】
従って、本実施形態に係るプリンタ装置90によれば、印刷ユニット10の台数を増加しても、一の印刷ユニット10から先に搬送開始された記録紙Pの排紙集積ユニット94への排紙完了を待つことなく、他の印刷ユニット10から搬送経路内へ記録紙Pを送り出せるので、待ち時間の増加による印刷能力の低下が殆ど生じなくなり、印刷ユニット10の台数を増加すれば、その増加台数に応じて効率的に印刷能力を増加できる。
【0110】
また、本実施形態に係るプリンタ装置90では、印刷ユニット10に印字部34により画像が記録された記録紙Pを受け入れて一時収納する排紙バッファ26が設けられると共に、この排紙バッファ26内に一時収納された記録紙Pを分離して排紙ガイド路86内へ送り出す分離排紙ローラ74が設けられていることにより、印字部34により画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26内に一時収納しておけば、この記録紙Pを直ちに排紙ガイド路86(排紙経路)内へ搬出して排紙集積ユニット94に搬送開始しなくても、引き続き印字部34により次の記録紙Pに対する画像記録を開始し、画像の記録動作を継続できるので、例えば、他の印刷ユニット10から搬送経路内に記録紙Pが送り出されるタイミングに応じて、記録紙Pを搬送経路内に送り出すタイミングを調整できるので、印字部34により記録紙Pに対する画像記録が完了したタイミングに影響されることなく、搬送経路内を搬送される複数枚の記録紙Pが互いに重なり合う面積及び、複数枚の記録紙Pの積層順を制御できるようになる。
【0111】
また印字部34により画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26内に一時収納して、画像記録の完了から搬送経路内へ送り出すまでの時間を一定以上確保することにより、印字部34のインクジェットヘッド38により記録紙P上に形成された画像が乾燥する時間を十分に確保できるので、他の記録紙Pへのインク転写を確実に防止できる。
【0112】
また本実施形態のプリンタ装置90では、複数台の印刷ユニット10にそれぞれ排紙経路の一部を構成する排紙ガイド路86が設けられ、給紙ユニット92上に複数台の印刷ユニット10及び排紙集積ユニット94が積み重ねられると、複数台の印刷ユニット10における各排紙ガイド路86同士が接続されると共に、排紙集積ユニット94に隣接する排紙ガイド路の上部通紙口19が排紙集積ユニット94の搬入口110に接続されて排紙経路が構成されることにより、複数台の印刷ユニット10及び排紙集積ユニット94を積み重ねるだけで、1本の排紙経路を構成できると共に、装置を構成する印刷ユニット10の台数が変更されても、排紙経路を構成する部材を新たに追加、交換する必要がなくなりので、印刷ユニット10の台数を簡単に増減できるようになり、印刷ユニット10の台数に応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できるようになる。
【0113】
また本実施形態に係るプリンタ装置90では、各印刷ユニット10に給紙ホッパ20が設けられているので、例えば、メイン給紙ホッパ100と各印刷ユニット10における給紙ホッパ20とにそれぞれ異なる種類の記録紙Pを収納しておけば、この種類が異なる記録紙Pに画像を記録する必要がある場合には、メイン給紙ホッパ100から給紙ホッパ20へ種類が異なる記録紙Pを供給し、この種類が異なる記録紙Pに印字部34により優先的に画像を記録できるようになる。
【0114】
(第2の実施形態)
図8〜図10には本発明に第2の実施形態に係るプリンタ装置が示されている。なお、本実施形態に係るプリンタ装置140では、第1の実施形態に係るプリンタ装置90と共通の部分に同一符合を付して説明を省略する。
【0115】
本実施形態に係るプリンタ装置140が第1の実施形態に係るプリンタ装置90と異なる点は、図8に示されるように、装置の最下段に給紙ユニット92に代えて給紙ユニットの機能及び排紙集積ユニットの機能を有する給紙・排紙ユニット144が配置されると共に、最上段の排紙集積ユニット94が省略されている点である。
【0116】
図8に示されるように、給紙・排紙ユニット144にはケーシング146が設けられており、このケーシング146には、その内部にメイン給紙ホッパ100が配置されると共に、後端側の側板部に排紙ボックス148が幅方向へ突出するように取り付けられている。この排紙ボックス148は幅方向に沿って扁平な有底箱状に形成されており、その上面部には開口部150が設けられている。また排紙ボックス148内には、後端側の側面部に下端部から上端部へ向って外側へ傾斜した平面状の積載面152が設けられると共に、この積載面の下端部から内側へ向って略水平に延出する平面状の位置決め面154が設けられている。
【0117】
給紙・排紙ユニット144のケーシング146内には、排紙ボックス148に隣接するように位置決め機構156が配置されている。位置決め機構156には、排紙ボックス148の積載面152に対向するようにプレート状の押圧部材158が設けられている。押圧部材158は、その下端部に奥行方向を軸方向とする支軸部160が形成されており、この支軸部160を中心としてケーシング146内の待機位置(図8参照)と排紙ボックス148内へ突出する押圧位置(図10の2点鎖線で示される位置)との間で揺動可能に支持されている。
【0118】
位置決め機構156には、ケーシング146内で支軸部160に連結されたロータリアクチュエータ162が設けられており、このロータリアクチュエータ162は、制御部168からの制御により押圧部材158を待機位置及び押圧位置の何れかの位置へ揺動させて保持する。ここで、ロータリアクチュエータ162には、トルクリミッタ(図示省略)が内蔵されており、このトルクリミッタは、待機位置から押圧位置へ揺動する押圧部材158の抵抗が所定のリミット値以上になると、ロータリアクチュエータ162を空転状態とする。また押圧部材158の外側面には、その先端部に柔軟性を有すると共に摩擦係数が小さいクッション材164が固着されており、押圧部材158が記録紙Pへ圧接する際に衝撃及び荷重集中を緩衝(分散)している。
【0119】
図8に示されるように、プリンタ装置140では、最下段の印刷ユニット142における排紙ガイド路86の下部通紙口18が排紙ボックス148の上方で開口部150へ向って開口している。また各印刷ユニット142における排紙ガイド路86内には、その幅方向内側の内壁面における下端部に凸状の幅寄せガイド166が形成されている。この幅寄せガイド166は、その上端部から下端部へ向って幅方向外側への突出量が連続的に増加するスロープ状に形成されており、排紙ガイド路86の幅を上端部から下端部へ向って連続的に狭くすると共に、最小幅となった下部通紙口18を排紙ガイド路86の中心に対して幅方向外側へ偏倚させている。また印刷ユニット142では、排紙ガイド路86に沿って搬送ローラ対が配置されておらず、排紙ガイド路86内へ送り込まれたは記録紙Pは、外部からの搬送力が作用せず、その自重によって排紙ガイド路86内を落下することになる。
【0120】
また印刷ユニット142では、接続ガイド路172が分離排紙ローラ74から排紙ガイド路86へ向って下方へ湾曲するように設けられており、分離排紙ローラ74により排紙バッファ26内に分離された記録紙Pは、その先端部が下方を向くように接続ガイド路172を通して排紙ガイド路86内へ送り込まれる。排紙ガイド路86内へ送り込まれた記録紙Pは、その後端部が分離排紙ローラ74から離脱すると、自重により排紙ガイド路86内を排紙ボックス148側へ向って落下する。この記録紙Pは、排紙ガイド路86内で下部通紙口18付近に近づくと、幅寄せガイド166により幅方向外側へ押し出される。これにより、記録紙Pを排紙ガイド路86内へ搬出した印刷ユニット142が最下段に配置されたものでない場合には、下段側の排紙ガイド路86内では幅外側の内壁面に十分に近接するか、又は接した状態となる。また最下段の印刷ユニット142における排紙ガイド路86内へ搬出された記録紙Pは下部通紙口18を通して排紙ボックス148内へ排出され、その先端部が位置決め面154へ当接する。
【0121】
本実施形態に係る印刷ユニット142のケーシング12にも、第1実施形態に係る印刷ユニット10と同様に、その頂板部14に上方へ突出するガイド突起(図示省略)が複数設けられると共に、底板部13にガイド突起に対応する凹状のガイド受部(図示省略)が複数設けられている。また給紙・排紙ユニット144の頂板部には、印刷ユニット142のガイド受部に対応するガイド突起(図示省略)が複数設けられている。各ユニット142,144がプリンタ装置140を構成している状態では、各ユニット142,144のガイド突起部は、上段側の印刷ユニット142におけるガイド受部内へ嵌挿する。これにより、各ユニット142,144が幅方向及び奥行方向に沿って互いに一致するように位置決めされると共に、各ユニット142,144間での移動が拘束されて一体化する。またプリンタ装置140を構成する複数台の印刷ユニット142及び給紙・排紙ユニット144は、それぞれ制御部168,170を備えており、第1実施形態に係るプリンタ装置90の場合と同様な構造により、各印刷ユニット10及び給紙ユニット92の制御部168,170の間は電気的に接続されている。
【0122】
本実施形態に係るプリンタ装置140も、第1実施形態に係るプリンタ装置90と同様に、給紙・排紙ユニット144上に複数台の印刷ユニット142が積み重ねられて構成されている。これにより、図9に示されるように、給紙・排紙ユニット144上から印刷ユニット142を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側の給紙・排紙ユニット144又は印刷ユニット142から分離できる。従って、プリンタ装置140では、印刷ユニット142を給紙・排紙ユニット144又は他の印刷ユニット10から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット142を他の印刷ユニット142の間又は給紙・排紙ユニット144と印刷ユニット142との間に挿入し、あるいは1台乃至複数台の印刷ユニット10を抜き取ることが可能になっている。この結果、プリンタ装置140では、装置を構成する印刷ユニット142の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット142の台数を増減することにより、装置全体としての記録紙Pに対する印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できる。
【0123】
次に、上記のように構成された本実施形態に係るプリンタ装置140による動作について説明する。ここで、本実施形態に係る各印刷ユニット142による記録紙Pに対する画像の記録動作については、第1実施形態に係るプリンタ装置90における印刷ユニット10による記録紙Pに対する記録動作と基本的に共通なので説明を省略する。更に、給紙・排紙ユニット144におけるメイン給紙ホッパ100から各印刷ユニット10における給紙ホッパ20内への記録紙Pの補給動作についても、第1実施形態に係るプリンタ装置90におけるメイン給紙ホッパ100から各給紙ホッパ20への記録紙Pの補給動作と基本的に共通なので説明を省略する
本実施形態に係るプリンタ装置140でも、印刷ユニット10の制御部122が、画像が記録された記録紙Pが排紙バッファ26内に収納される時点までに、この記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から排紙ガイド路86内へ搬出するか否かを判断する。
【0124】
制御部168は、後続する次の画像記録済みの記録紙Pを待つことなく、先行する画像記録済みの記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から搬出する際には、先ず、アクチュエータにより積載板28を下限位置から解放する。これにより、積載板28は、付勢部材30の付勢力により上方へ揺動し記録紙Pの先端側を分離排紙ローラ74へ圧接させる。これに同期して、制御部168は、分離排紙ローラ74を回転開始させて排紙バッファ26内に収納された記録紙Pを接続ガイド路172内へ送り出す。このとき、排紙バッファ26内に複数枚の記録紙Pが収納されて紙束Bが構成されている場合には、分離排紙ローラ74は、最上部に積載された1枚の記録紙Pのみを紙束Bから分離し、この記録紙Pを接続ガイド路172内へ送り出す。接続ガイド路172内へ送り出された記録紙Pは、その先端側が分離排紙ローラ74からの搬送力により排紙ガイド路86内へ送り込まれる。この記録紙Pは、その後端部が分離排紙ローラ74から離脱すると、排紙ガイド路86内を自重により落下して排紙ボックス148内へ排出される。
【0125】
また印刷ユニット142の制御部168は、画像が記録された記録紙Pを直ちに排紙バッファ26内から搬出しないと判断した場合には、記録紙Pが排紙バッファ26内へ収納されても、アクチュエータにより積載板28を下限位置に拘束し続ける。これにより、引き続き、インクジェットヘッド38により画像が記録された記録紙Pを排紙バッファ26内へ送り込み、この記録紙Pを既に排紙バッファ26内に収納された記録紙P上に積載可能になる。
【0126】
また印刷ユニット142の制御部168は、排紙バッファ26内から記録紙Pを排紙ガイド路86内へ搬出する際には、先ず、画像記録済みの記録紙Pを排紙可能になる他の印刷ユニット142があるか否かを判断し、排紙可能となる他の印刷ユニット10が有ると判断した場合には、この他の印刷ユニット142が上段側に配置されたものか否かを判断する。このとき、他の印刷ユニット142が上段側に配置されたものである場合、制御部168は、他の印刷ユニット142の排紙バッファ26内から記録紙Pが排紙ガイド路86内へ搬出完了した直後に、排紙バッファ26内から記録紙Pを排紙ガイド路86内へ搬出完了するようなタイミングで、分離排紙ローラ74により排紙バッファ26内の記録紙Pを分離開始する。
【0127】
上記のように印刷ユニット142における排紙バッファ26内からの記録紙Pの搬出タイミングを調整することにより、複数台の印刷ユニット142から略同時に記録紙Pがそれぞれ排紙可能となる場合には、これらの印刷ユニット142の排紙バッファ26内から排紙ガイド路86内へ搬出された記録紙Pは、図8に示されるように、その搬送方向に沿った少なくとも一部分が排紙ガイド路86(排紙経路)内で他の記録紙Pと重なり合い、この重なり合った状態(重送状態)まま排紙ボックス148内へ排出される。このとき、上段側の印刷ユニット142から搬出された記録紙Pは、下段側の印刷ユニット142から搬出された記録紙Pに対して幅方向外側(図8では左側)に位置する。
【0128】
各印刷ユニット142の排紙バッファ26内から排紙ガイド路86(排紙経路)内へ送り込まれた記録紙Pは、前述したように排紙経路内を自重により落下し、排紙ボックス148内へ排出される。給紙・排紙ユニット144の制御部170は、1枚乃至複数枚の記録紙Pが搬送経路内から排紙ボックス148内へ排出されると、これに同期し、位置決め機構156におけるロータリアクチュエータ162により押圧部材158を待機位置から押圧位置へ揺動させ、所定時間が経過した後に、押圧位置から待機位置へ復帰させる。これにより、排紙経路内から排紙ボックス148内へ排出された記録紙Pは、その先端部が位置決め面154へ当接すると共に、押圧部材158からの押圧力を受けて積載面152側へ移動して積載面152上へ加圧される。従って、排紙ボックス148内に排出された記録紙Pは、位置決め面154及び積載面152により高さ方向及び幅方向に沿って所定の積載位置へ位置決めされる。
【0129】
次に、以上説明した本実施形態に係るプリンタ装置140の作用について説明する。
【0130】
本実施形態に係るプリンタ装置140では、一端部が給紙・排紙ユニット144における排紙ボックス148へ面して開口すると共に、複数台の印刷ユニット142における接続ガイド路172にそれぞれ異なる部位で接続された排紙経路を有し、この排紙経路が各接続ガイド路172内から該排紙経路内へ搬出され、自重により落下する記録紙を排紙ボックス148内へ案内することにより、排紙経路内へ搬出された記録紙Pを、外部からの搬送力を作用させることなく排紙経路に沿って搬送して排紙ボックス148内へ送り込むことができるので、例えば、従来、記録紙を搬送するために用いられていた搬送ローラ、搬送ベルト等の搬送部材及び、この搬送部材を駆動する機構を省略し、記録紙Pを印刷ユニット142から排紙ボックス148内へ搬送するための搬送機構の構造を大幅に簡略化できる。
【0131】
また本実施形態に係るプリンタ装置140では、外部からの搬送力を作用させることなく、各印刷ユニット142の排紙ガイド路86が接続されて構成された排紙経路内へ搬出された記録紙Pが自重により搬送経路に沿って排紙ボックス148内へ排出されることにより、記録紙Pに搬送力を作用させるための搬送ローラ等の搬送部材が不要になり、排紙経路に沿って搬送される記録紙Pには、搬送部材からの搬送力の伝達に伴って生じる摩擦力、張力等の負荷も作用しなくなるので、このような搬送部材からの負荷により記録紙Pが損傷することもなくなる。
【0132】
このとき、記録紙Pは、自重により排紙経路内を落下するので、排紙経路内では幅寄せガイド166との接触による抵抗以外の搬送抵抗を受けないので、重力加速度及び空気抵抗とが釣り合う速度と略等しい速度で排紙経路内を落下する。このように記録紙Pが殆ど抵抗を受けないで落下する速度は、通常、記録紙Pを搬送ローラ等の搬送部材により搬送する速度よりもかなり大きいものになる。
【0133】
また、本実施形態に係るプリンタ装置140では、第1実施形態に係るプリンタ装置90と同様に、各印刷ユニット142に排紙経路の一部を構成する排紙ガイド路86がそれぞれ設けられ、給紙・排紙ユニット144上に複数台の印刷ユニット142が高さ方向に沿って積み重ねられると、複数台の印刷ユニット142における排紙ガイド路86同士が接続されると共に、給紙・排紙ユニット144に隣接する排紙ガイド路86の下部通紙口18が排紙ボックス148へ面して開口することにより、給紙・排紙ユニット144上に複数台の印刷ユニット142を積み重ねるだけで、1本の排紙経路を構成できると共に、装置を構成する印刷ユニット142の台数が変更されても、排紙経路を構成するの部材を新たに追加、交換する必要がなくなるので、印刷ユニット142の台数を簡単に増減できるようになり、印刷ユニット142の台数に応じて印刷速度を含む印刷能力を広い範囲で調整できるようになる。
【0134】
また、本実施形態に係るプリンタ装置140では、印刷ユニット142における制御部168が、複数台の印刷ユニット142により並列的に複数枚の記録紙Pに画像が記録される場合には、これら複数枚の記録紙Pが排紙経路内で排紙方向において互いに重なり合うように、分離排紙ローラ74により記録紙Pを接続ガイド路172内から排紙経路路内へ搬出するタイミングを設定することにより、一の印刷ユニット142から排紙経路内に送り出された一の記録紙Pが排紙ボックス148へ搬送されている時でも、この記録紙Pの排紙ボックス148内への排出完了を待つことなく、他の印刷ユニット142から他の記録紙Pを排紙経路内へ送り出し、この記録紙Pを排紙方向に沿って一の記録紙Pと重ね合わされた状態(重送状態)で排紙経路に沿って排紙ボックス148へ搬送できるので、複数台の印刷ユニット142により並列的に複数枚の記録紙Pに画像が記録される場合には、複数台の印刷ユニット142により画像がそれぞれ記録された複数枚の記録紙Pを併行して排紙ボックスへ搬送できる。
【0135】
従って、本実施形態に係るプリンタ装置140によれば、印刷ユニット142の台数を増加しても、一の印刷ユニット142から先に搬送開始された記録紙Pの排紙ボックス148内への搬出完了を待つことなく、他の印刷ユニット142から搬送経路内へ記録紙Pを送り出して排紙ボックス148へ搬送できるので、待ち時間の増加による印刷能力の低下が殆ど生じなくなり、印刷ユニット142の台数を増加すれば、その増加台数に応じて効率的に印刷能力を増加できる。
【0136】
(第2の実施形態の変形例)
図11には、第2の実施形態に係る給紙・排紙ユニットに設けられた位置決め機構の変形例が示されている。この位置決め機構180は、ケーシング146内に配置されるファン182及び、このファン182を回転駆動するファンモータ184を備えており、このファン182は、ファンモータ184による回転時にケーシング146に設けられた吸気口(図示省略)からケーシング146内ヘ外気を吸入すると共に、この外気を気流として排紙ボックス148へ供給する。この気流は、排紙ガイド路86内から排紙ボックス148内へ排出された記録紙Pに吹き付けられ、この記録紙Pを積載面152側へ押圧する。これにより、排紙経路内から排紙ボックス148内へ排出された記録紙Pは、押圧部材158(図10参照)により押圧した場合と同様に、気流による押圧力を受けて積載面152側へ移動して積載面152上へ加圧されることで、位置決め面154及び積載面152により高さ方向及び幅方向に沿って所定の積載位置へ位置決めされる。
【0137】
図11に示されるプリンタ装置140では、ファン182からの気流を排紙ボックス148へ排出された記録紙Pへ吹き付け、この記録紙Pを積載面152上へ加圧する位置決め機構180として用いたことにより、位置決め機構180のファン182を常に回転させても問題ないことから、図8に示される位置決め機構156と比較し、位置決め機構180に対する制御が簡単になる。すなわち、図9に示される位置決め機構156では、印刷ユニット142から排紙経路内への記録紙Pへ搬出に同期させて押圧部材158の待機位置から押圧位置への揺動させる必要があるが、位置決め機構180では、このように印刷ユニット142から排紙経路内への記録紙Pの搬出に同期させてファン182の作動を制御する必要がない。また、位置決め機構156では、押圧部材158が押圧位置から待機位置へ復帰すると、積載面152上に載置された記録紙Pが位置決め機構180側へ倒れ込み、記録紙Pの並びが乱れる虞があるが、位置決め機構180では、排紙ボックス148内の記録紙Pを常に積載面152上へ加圧したままにできるので、積載面152上に載置された記録紙Pの倒れ込みを効果的に防止できる。
【0138】
更に、位置決め機構180では、排紙ボックス148内へ収納された記録紙Pに気流を吹き続けることができるでの、例えば、記録紙P上に付着したインクの乾燥が不十分であった場合でも、排紙ボックス148内へ収納された記録紙P上のインクを極めて短時間で完全に乾燥することが可能になり、他の記録紙Pへのインク転写、インクのにじみ等を防止できるという効果も得られる。
【0139】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る一のプリンタ装置によれば、複数の印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体を併行して媒体保管部へ搬送できると共に、印字手段の設置数の増加に応じて効率的に印刷能力を増加できる。
【0140】
また本発明係る他のプリンタ装置によれば、記録媒体を印字手段から媒体保管部へ搬送するための構造を簡略化できると共に、損傷を与えることなく記録媒体を媒体保管部へ高速で搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプリンタ装置の構成を示す側面図である。
【図2】図1に示されるプリンタ装置をユニット単位で分解した状態を示す側面図である。
【図3】(A)は本発明の実施形態に係るプリンタ装置における印刷ユニットの構成を示す側面断面図、(B)は印刷ユニットにおけるガイドレバーの動作を示す側面図である。
【図4】図3に示される印刷ユニットの構成を示す平面面図である。
【図5】図2に示される印刷ユニットにおける給紙ホッパの構成を示す側面図であり、(A)は積載板が下限位置に拘束されている状態を示し、(B)は積載板が下限位置から解放されている状態を示している。
【図6】排紙バッファ内から排紙ガイド路へ記録紙を排紙するタイミングの調整方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1に示されるプリンタ装置を示す側面図であり、排紙集積ユニットの排紙口から記録紙が重送状態で排紙される状態を示している。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るプリンタ装置の構成を示す側面図である。
【図9】図8に示されるプリンタ装置をユニット単位で分解した状態を示す側面図である。
【図10】図8に示されるプリンタ装置を示す側面図であり、排紙ボックス内に収納された記録紙が位置決め機構により積載面上へ押圧されている状態を示している。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るプリンタ装置の構成を示す側面図であり、位置決め機構の変形例を備えたものを示している。
【符号の説明】
10 印刷ユニット
18 下部通紙口
20 給紙ホッパ(個別供給手段、トレイ)
26 排紙バッファ(バッファ手段)
34 印字部(印字手段)
38 インクジェットヘッド(印字手段)
46 分離給紙ローラ(個別供給手段)
52 印字ガイド路(個別供給手段)
58 給紙ガイド路
60 搬送ローラ対
74 分離排紙ローラ(分離排出手段)
80 接続ガイド路
86 排紙ガイド路(排出経路、排出ガイド路)
88 搬送ローラ対(排出搬送手段)
90 プリンタ装置
92 給紙ユニット
94 排紙集積ユニット(媒体保管部)
100 メイン給紙ホッパ
118 受入ガイド路(排出経路)
122 制御部(搬送制御手段)
124 制御部
140 プリンタ装置
142 印刷ユニット
144 給紙・排紙ユニット(媒体保管部)
148 排紙ボックス(媒体保管部)
150 開口部
156 位置決め 機構(位置決め手段)
158 押圧部材(位置決め手段)
166 幅寄せガイド(ガイド部)
168 制御部
170 制御部
180 位置決め 機構(位置決め手段)
182 ファン(位置決め手段)

Claims (17)

  1. シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段が複数設けられ、この複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録可能とされたプリンタ装置であって、
    前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、保管するための媒体保管部と、
    前記媒体保管部に接続され、複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れて前記媒体保管部へ案内するための排出経路と、
    前記印字手段により画像が記録された記録媒体を前記排出経路内へ送り出し、
    該記録媒体を前記排出経路に沿って前記排紙保管部へ搬送する排出搬送手段と、
    前記排出搬送手段による記録媒体の搬送動作を制御する搬送制御手段とを有し、
    前記搬送制御手段は、複数の前記印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が前記排出経路内で搬送方向に沿って部分的に重なり合うように、前記排出搬送手段により複数の記録媒体が前記排出経路内へ送り出されるタイミングをそれぞれ設定することを特徴とするプリンタ装置。
  2. 複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体をそれぞれ受け入れて一時保持する複数のバッファ手段を有し、
    前記排出搬送手段に、前記バッファ手段により一時保持された記録媒体を該排紙バッファから取り出し、前記排出経路内へ送り出す分離排出手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  3. 前記搬送制御手段は、複数の前記印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が、前記媒体保管部に受け入れられる際に、該媒体保管部上の下側に積載される記録媒体が上側に積載される記録媒体に対して先行して前記媒体保管部上へ搬出されるように、複数の記録媒体が前記排出搬送手段により前記排出経路内へ送り出されるタイミングをそれぞれ設定することを特徴とする請求項1又は2記載のプリンタ装置。
  4. 前記印字手段をそれぞれ含む複数の印刷ユニットを備え、この複数の印刷ユニットが所定の重ね合わせ方向に沿って重ね合わせられ接続されることにより、複数の前記印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像が記録可能になることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のプリンタ装置。
  5. 前記印刷ユニットに前記重ね合わせ方向に沿って延在する排出ガイド路を設け、
    複数の前記印刷ユニットが積み重ねられると、互いに隣接する印刷ユニットにおける前記排出ガイド路が接続されて前記排出経路の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項3記載のプリンタ装置。
  6. シート状の記録媒体に画像を記録する印字手段が複数設けられ、この複数の印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像を記録可能とされたプリンタ装置であって、
    複数の前記印字手段の下側に配置され、該印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、保管するための媒体保管部と、
    複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体を受け入れ、自重により落下する記録媒体を前記媒体保管部へ案内する排出経路と、
    前記印字手段により画像が記録された記録媒体を前記排出経路へ送り出す排出搬送手段と、
    を有することを特徴とするプリンタ装置。
  7. 複数の前記印字手段により画像が記録された記録媒体をそれぞれ受け入れて一時保持する複数のバッファ手段を有し、
    前記排出搬送手段に、前記バッファ手段により一時保持された記録媒体を該排紙バッファ内から取り出し、前記排出経路へ送り出す分離排出手段を設けたことを特徴とする請求項6記載のプリンタ装置。
  8. 前記印字手段をそれぞれ含む複数の印刷ユニットを備え、この複数の印刷ユニットが所定の重ね合わせ方向に沿って重ね合わせられ接続されることにより、複数の前記印字手段により複数の記録媒体に対して並列的に画像が記録可能になることを特徴とする請求項6又は7記載のプリンタ装置。
  9. 前記印刷ユニットに前記重ね合わせ方向に沿って延在する排出ガイド路を設け、
    複数の前記印刷ユニットが重ね合わされると、互いに隣接する印刷ユニットにおける前記排出ガイド路が接続されて前記排出経路の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項8記載のプリンタ装置。
  10. 前記排出ガイド路に、該排出ガイド路内から隣接する他の排出ガイド路内へ落下する記録媒体を、その厚さ方向に沿って他の排出ガイド路内の一端側へ押し出されるように案内するガイド部を設けたことを特徴とする請求項9記載のプリンタ装置。
  11. 前記排出搬送手段による記録媒体の搬送動作を制御する搬送制御手段とを有し、
    前記搬送制御手段は、複数の前記印字手段により並列的に画像が記録された複数の記録媒体が前記排出経路内で互いに重なり合って落下するように、前記排出搬送手段により複数の記録媒体が前記排出経路内へ送り出されるタイミングを設定することを特徴とする請求項6乃至10の何れか1項記載のプリンタ装置。
  12. 前記媒体保管部内に受け入れられた記録媒体を、その厚さ方向に沿って媒体保管部内の一端側に設けられた積載面上へ押し付ける位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項6乃至11の何れか1項記載のプリンタ装置。
  13. 前記位置決め手段は、前記媒体保管部内に受け入れられた記録媒体前記厚さ方向に沿って流れる気流を吹き付け、該記録媒体を前記積載面上へ押し付けることを特徴とする請求項12記載のプリンタ装置。
  14. 複数の前記印字手段に対して記録媒体をそれぞれ供給する複数の個別供給手段を有することを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項記載のプリンタ装置。
  15. 前記個別供給手段は、1枚以上の記録媒体を収納する媒体収納部と、前記媒体収納部に収納された記録媒体を1枚づつ分離して前記印字手段へ供給する分離供給手段と、を含むことを特徴とする請求項14記載のプリンタ装置。
  16. 前記媒体収納部は、挿抜自在に設けられたトレイであることを特徴とする請求項15項記載のプリンタ装置。
  17. 1枚以上の記録媒体を収納すると共に、収納した記録媒体を複数の前記個別供給手段の何れかに選択的に供給する共通供給手段を有することを特徴とする請求項14乃至16の何れか1項記載のプリンタ装置。
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