JP2005038499A - 磁気ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】記録領域全体にわたって安定したSNRが得られ、かつ走行耐久性に優れた高密度記録用磁気ディスクを提供すること。
【解決手段】再生時のトラック幅が2μm以下の記録再生システムに使用される、支持体上に強磁性粉末と結合剤からなる磁性層を有する磁気ディスクであって、記録領域の最内周部における前記磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(Fin)が30mN以下、記録領域の最外周部における前記磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(Fout)が20mN以下、且つFin/Foutの値が1.0〜4.0であることを特徴とする磁気ディスク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、磁気ディスクに関し、特に準浮上型の磁気ヘッドを用いる磁気ディスクに関するものである。
現在、パーソナルコンピュータ等のデータを記録する記録媒体としては、可撓性の磁気ディスクである2HDのフレキシブルディスク(以下、2HD−FDとする)が多く使用されており、数多くのパーソナルコンピュータに2HD−FD用のディスクドライブが標準搭載されている。しかしながら、近年では、取り扱うデータの量が飛躍的に増加しており、2HD−FDでは記録容量が十分でない場合も多い。そのため、手軽に取り扱える可撓性の磁気ディスクの大容量化が望まれている。
このような要求に応え、磁気記録媒体の記録容量を大きくするための技術が各種開発され、可撓性の磁気ディスクでも2HD−FDの記録容量を遙かに越え、例えば100MB以上の記録容量を有する磁気ディスクが実用化されている。このような大容量の磁気ディスクは、高密度なデータの記録や高速でのデータ転送に対応するため、磁気ディスクを高速で回転させ、磁気ディスクの回転によって浮上する準浮上型の磁気ヘッドを用いる磁気ディスク装置によってデータの記録/再生が行われる。
周知のように、磁気ディスクには非常に重要なデータ(情報)が記録される場合があり、また、データの記録/再生が繰り返し行われるのが通常である。従って、大容量の磁気ディスクにも、優れた耐久性が要求されるのは当然のことである。さらに、データの記録/再生の際に、磁気ディスク装置の磁気ヘッドにかかる負担も小さい方が好ましい。このような要求に対し、より優れた特性を有する磁気ディスクの出現が望まれている。
磁気ディスクを高速回転させ、その表面に対して磁気ヘッドを所定時間(例えば高温環境で200〜300時間)シークさせつつ走行させると、磁気ディスクに傷が入り、データが記録あるいは再生できずにエラーが発生する場合がある。磁気ディスクに傷が入る原因としては、走行により潤滑剤が揮発し、潤滑性能の低下が一つとしてある。
特許文献1に記載の中間層上に磁性層を設けた磁気ディスクは、潤滑剤としてのアルキルアミンが中間層の非磁性粉末に吸着されることなく適量の潤滑剤が磁気ディスクの表面に供給され、電磁変換特性を劣化させることなく摩擦係数の低減を実現し、優れた信頼性を有する磁気ディスクを提供することが可能であるとしている。
また、特許文献2の実施例の中には、対ヘッド摩擦力を低減することで耐久性が向上することが示されている。しかし、ヘッドとメディアの相対速度が低下すると摩擦力は上昇することが知られており、磁気ディスクの内径から外径にかけて安定した摩擦特性を確保するには、広い相対速度の範囲で適切な摩擦特性を確保する必要がある。さらには、半径位置で摩擦力の値が大きく異なる場合は、ヘッド姿勢が変化し、ヘッドとディスクのスペーシングが大きくなり、電磁変換特性が低下することがわかってきた。この傾向は記録密度が高い場合に顕著であり、同文献2で達成しているような再生時のトラック幅が5μm以上の記録再生システムでは、問題とならなかった。
特開2002−74649号公報 特開2003−16638号公報
本発明は、記録領域全体にわたって安定したSNRが得られ、かつ走行耐久性に優れた高密度記録用磁気ディスクを提供することを目的とするものである。
本発明の課題は、以下の手段により解決できる。
(1)再生時のトラック幅が2μm以下の記録再生システムに使用される、支持体上に強磁性粉末と結合剤からなる磁性層を有する磁気ディスクであって、記録領域の最内周部における前記磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(Fin)が30mN以下、記録領域の最外周部における前記磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(Fout)が20mN以下、且つFin/Foutの値が1.0〜4.0であることを特徴とする磁気ディスク。
(2)前記強磁性粉末が六方晶系フェライト粉末であることを特徴とする上記(1)に記載の磁気ディスク。
(3)前記再生時に使用される磁気ヘッドがMRヘッドであることを特徴とする上記(1)に記載の磁気ディスク。
本発明は、最内径から最外径までの対ヘッド摩擦力を低くすることで、メディアの耐久性を大幅に改善するとともに、最内周と最外周の対ヘッド摩擦力の比率を制御することで、トラック幅が2μm以下の高いトラック密度においても、内周から外周にわたって、高いSNRを達成することができる。
本発明は、再生時のトラック幅が2μm以下の記録再生システムに使用される磁気ディスクにおいて、磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(F)を規定したものであり、記録領域の最内周部における摩擦力(Fin)を30mN以下、記録領域の最外周部における摩擦力(Fout)を20mN以下とし、かつFin/Foutの値を1.0〜4.0となるように制御したものである。
本発明は、上記のように規定したことにより、磁気ディスクが高記録密度であり、かつ記録領域全体にわたって安定したSNRが得られ、かつ走行耐久性に優れるものである。
摩擦力(Fin)とは、磁気ディスクを回転させ、その回転接線方向であって、かつ記録領域の最内周部に磁気ヘッドを配置し、該磁気ヘッドに作用する力を、微小荷重ロードセルを使用して検出して得られる摩擦力である。摩擦力(Fin)は、30mN以下に制御され、好ましくは20mN以下である。
摩擦力(Fout)とは、磁気ヘッドの配置を記録領域の最外周部にすること以外は、摩擦力(Fin)と同じである。摩擦力(Fout)は、20mN以下に制御され、好ましくは10mN以下である。
摩擦力の測定時における磁気ディスクの回転速度は、特に限定はなく、磁気ディスクが対応する磁気ディスク装置における通常の速度の範囲であればよいが、通常は、1800rpm以上が好ましく、より好ましくは1800〜7200rpmである。
Fin/Foutは、1.0〜4.0、好ましくは1.0〜2.0である。
本発明における摩擦力は、23℃、50%RHの環境下のいずれにおいても満足される値である。
尚、該摩擦力の測定の詳細は、特許文献2などが参照される。
磁気ヘッドは、準浮上型ヘッドである。ヘッド部はジンバルなどのバネ付勢力で磁気ディスクの表面に弱い力で付勢される一方、磁気ディスクの高速回転に伴って発生するエア流によって浮上し、微小間隙を保持するようになっている。ヘッド部の回転前部では完全に浮上し、後端部側では浮上量は少なく、ときどき接触することで、準浮上型ヘッドと呼ばれる。そのため、磁気ディスクの表面と磁気ヘッドとの間に摩擦力(F)が生じる。
摩擦力(F)の大きさは、磁気ディスクの表面の凹凸や硬さ等の表面状態によって変化すると推定される。この摩擦力が小さいほど、磁気ディスクの表面や磁気ヘッドが損傷する確率が低くなる。
本発明では、上記のように摩擦力(Fin)、摩擦力(Fout)、及びFin/Foutを制御することにより、電磁変換特性及び走行耐久性の両立を図ることができる。
また、本発明の磁気ディスクは、長時間の使用においても潤滑性能を維持することができ、耐久性が高く、良好な磁気特性を有するなど優れた特性を有する。摩擦力が高くなると、トラッキングエラーが発生しやすく、データの記録あるいは再生ができなくなる場合があるが、摩擦力を小さく抑えることでそれらも改善でき磁気ディスクの信頼性を向上することができる。
本発明の磁気ディスクは、所定の摩擦力(Fin)、摩擦力(Fout)、及びFin/Foutが得られるように磁気ディスクの表面の凹凸や硬さ、潤滑性等の表面状態が制御される。
磁気ディスクの表面状態を制御する手段としては、磁性層に含有される結合剤(Tg、物理強度等)の選定、粉体(強磁性粉末、研磨剤、カーボンブラック等の構造、形状、サイズ)の選定、潤滑剤(種類、添加量)の選定、溶剤の選定、分散法の選定、カレンダー処理条件の選定等が挙げられる。
以下、本発明の磁気ディスクについて更に説明する。
[磁性層]
本発明の磁気ディスクは、通常、磁性層を支持体の両面に設けられるが、片面であっても良い。
その片側に設けられている磁性層は単層でも互いに組成の異なる複層でもよい。また、本発明は支持体と磁性層の間に実質的に非磁性である下層(非磁性層または下層ともいう)をwet on wet法、wet on dry法等により設けることが好ましい。磁性層を上層または上層磁性層ともいう。
磁性層に用いる強磁性粉末は、特に制限はないが、強磁性金属粉末または六方晶系フェライト粉末が好ましく、特に六方晶系フェライト粉末が好ましい。
強磁性金属粉末としては、α−Feを主成分とするもの(合金も含む)であれば、特に限定されないが、これらの強磁性粉末には所定の原子以外にAl、Si、S、Ca、Ti、V、Cr、Cu、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Ba、Ta、W、Au、Bi、La、Ce、Pr、Nd、P、Co、Mn、Zn、Ni、Sr、Bなどの原子を含んでもかまわない。Al、Si、Ca、Y、Ba、La、Nd、Co、Ni、Bの少なくとも1つがα−Fe以外に含まれるものが好ましく、特に、Co、Al、Y、Ndが含まれるのが好ましい。さらに具体的には、CoがFeに対して10〜50原子%、Alが2〜20原子%、Y、Ndが3〜20原子%含まれるのが好ましい。
本発明に使用する強磁性金属粉末は、高密度領域の適性を最大限に引き出すために、高出力、高分散性、配向性に優れた磁性体を使用している。即ち非常に微粒子で且つ高出力を達成できる強磁性金属粉末、特に平均長軸長が30〜65nmで、結晶子サイズが80Å〜140Åであること、更にCoを多く含み、焼結防止剤としてAlやY化合物を含む強磁性金属粉末により高出力、高耐久性が達成できる。かつ粉体サイズ分布が優れていることが必要で、長軸長の変動係数(長軸長の標準偏差/平均長軸長)が0〜30%、平均針状比が3.5〜7.5、抗磁力が143〜223kA/m、飽和磁化が85〜125A・m/kg、BET法による比表面積(SBET)が45〜120m/gであることが好ましく、それらの粒子は特開平9−22522号公報、特開平9−106535号公報、特開平6−340426号公報、特開平11−100213号公報およびこれらを組み合わせることにより得ることができる。
高密度記録を達成するために強磁性粉末の抗磁力は高いことが好ましく、使用する記録ヘッドの性能にもよるが、143〜223kA/mが好ましい。高抗磁力化にともない、信号のオーバーライトが問題となる。強磁性金属粉末の抗磁力は形状異方性が主な起源であるので、形状の変動係数が小さいことが好ましい。
六方晶系フェライト磁性粉は、マグネトプランバイト型構造(M型)六方晶フェライトが好ましく、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カルシウムフェライト及びこれらの各種置換体が挙げられる。所定の原子以外にAl、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Cu、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Ba、Ta、W、Re、Au、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、P、Co、Mn、Zn、Ni、Sr、B、Ge、Nbなどの原子を含んでもかまわない。一般にはCo−Ti、Co−Ti−Zr、Co−Nb、Co−Ti−Zn、Co−Zn−Nb、Ni−Ti−Zn、Nb−Zn、Ni−Ti、Zn−Ti、Zn−Ni等の元素を添加した物を使用することができる。SFDの観点からは、純粋なM型フェライトの方が、スピネル層を多く含む複合型フェライトよりも好ましい。抗磁力を制御するためには、組成、板径、板厚を制御する、六方晶フェライトのスピネル相の厚みを制御する、スピネル相の置換元素の量を制御する、スピネル相の置換サイトの場所を制御する、などの方法がある。
本発明では六方晶系フェライト磁性粉の平均板径は、15〜35nm、板径の変動係数は0〜30%が好ましい。また、該磁性粉の平均板厚は通常、2〜15nmであるが特に4〜10nmが好ましい。更に平均板状比は好ましくは1.5〜4.5であり、更に好ましくは2〜4.2である。平均板径が前記の範囲において、比表面積が適切な範囲となり、分散が容易になるため好ましい。また、これら六方晶系フェライト磁性粉の比表面積(SBET)は、40〜100m/gが好ましく、45〜90m/gが更に好ましい。比表面積をこの範囲とすることは、ノイズが低くなり、かつ分散が容易となり表面性が得易く好ましい。含水率は0.3〜2.0%とするのが好ましい。結合剤の種類によって該磁性粉の含水率は最適化するのが好ましい。該磁性粉のpHは用いる結合剤との組み合わせにより最適化することが好ましい。その範囲は5.0〜12であるが、好ましくは5.5〜10である。
これらの強磁性粉末にはあとで述べる分散剤、潤滑剤、界面活性剤、帯電防止剤などで分散前にあらかじめ処理を行ってもかまわない。
強磁性粉末自体のSFDは小さい方が好ましく、強磁性粉末のHc分布を小さくする必要がある。テープのSFDが小さいと、磁化反転がシャープでピークシフトが小さくなり、高密度デジタル磁気記録に好適である。Hc分布を小さくするためには、強磁性金属粉末においてはゲータイトの粒度分布を良くする、単分散α−Feを使用する、粒子間の焼結を防止するなどの方法がある。
[下層]
次に下層に関する詳細な内容について説明する。下層としては非磁性無機粉末と結合剤を主体とするものが好ましい。下層に用いられる非磁性無機粉末としては、例えば、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、等の無機質化合物から選択することができる。無機化合物としては例えばα化率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、ヘマタイト、ゲータイト、コランダム、窒化珪素、チタンカ−バイト、酸化チタン、二酸化珪素、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデンなどが単独または組み合わせで使用される。特に好ましいのは、粒度分布の小ささ、機能付与の手段が多いこと等から、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウムであり、更に好ましいのは二酸化チタン、α酸化鉄である。これら非磁性無機粉末の平均粒子径は0.005〜2μmが好ましいが、必要に応じて平均粒子径の異なる非磁性無機粉末を組み合わせたり、単独の非磁性無機粉末でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせることもできる。とりわけ好ましいのは非磁性無機粉末の平均粒子径は0.01μm〜0.2μmである。特に、非磁性無機粉末が粒状金属酸化物である場合は、平均粒子径0.08μm以下が好ましく、針状金属酸化物である場合は、平均長軸長が0.3μm以下が好ましく、0.2μm以下がさらに好ましい。タップ密度は通常、0.05〜2g/ml、好ましくは0.2〜1.5g/mlである。非磁性無機粉末の含水率は通常、0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜3質量%、更に好ましくは0.3〜1.5質量%である。非磁性無機粉末のpHは通常、2〜11であるが、pHは5.5〜10の間が特に好ましい。非磁性無機粉末の比表面積は通常、1〜100m/g、好ましくは5〜80m/g、更に好ましくは10〜70m/gである。
非磁性無機粉末の結晶子サイズは0.004μm〜1μmが好ましく、0.04μm〜0.1μmが更に好ましい。DBP(ジブチルフタレート)を用いた吸油量は通常、5〜100ml/100g、好ましくは10〜80ml/100g、更に好ましくは20〜60ml/100gである。比重は通常、1〜12、好ましくは3〜6である。形状は針状、球状、多面体状、板状のいずれでも良い。モース硬度は4以上、10以下のものが好ましい。非磁性無機粉末のSA(ステアリン酸)吸着量は1〜20μmol/m、好ましくは2〜15μmol/m、さらに好ましくは3〜8μmol/mである。pHは3〜6の間にあることが好ましい。これらの非磁性無機粉末の表面には表面処理によりAl、SiO、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、Yを存在させることができ、分散性に好ましいのはAl、SiO、TiO、ZrOであるが、更に好ましいのはAl、SiO、ZrOである。これらは組み合わせて使用しても良いし、単独で用いることもできる。また、目的に応じて共沈させた表面処理層を用いても良いし、先ずアルミナを存在させた後にその表層をシリカを存在させる方法、またはその逆の方法を採ることもできる。また、表面処理層は目的に応じて多孔質層にしても構わないが、均質で密である方が一般には好ましい。
本発明の下層に用いられる非磁性無機粉末の具体的な例及び製造法としては、WO98/35345に記載のものが例示される。
下層にカーボンブラックを混合させて公知の効果である表面電気抵抗Rsを下げること、光透過率を小さくすることができるとともに、所望のマイクロビッカース硬度を得る事ができる。また、下層にカーボンブラックを含ませることで潤滑剤貯蔵の効果をもたらすことも可能である。カーボンブラックの種類はゴム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック、等を用いることができる。下層のカーボンブラックは所望する効果によって、以下のような特性を最適化すべきであり、併用することでより効果が得られることがある。
下層のカーボンブラックの比表面積は通常、100〜500m/g、好ましくは150〜400m/g、DBP吸油量は20〜400ml/100g、好ましくは30〜400ml/100gである。カーボンブラックの平均粒子径は通常、5nm〜80nm、好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは10〜40nmである。平均粒子径が80nmより大きいカーボンブラックを少量含んでもかまわない。カーボンブラックのpHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/mlが好ましい。
下層に用いられるカーボンブラックの具体的な例は、WO98/35345に記載のものが挙げられる。これらのカーボンブラックは上記非磁性無機粉末(カーボンブラックは包含しない)に対して50質量%を越えない範囲、非磁性層総質量の40%を越えない範囲で使用できる。これらのカーボンブラックは単独、または組み合わせで使用することができる。本発明で使用できるカーボンブラックは例えば「カーボンブラック便覧」(カーボンブラック協会編)を参考にすることができる。
また下層には有機質粉末を目的に応じて、添加することもできる。例えば、アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げられるが、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エチレン樹脂も使用することができる。その製法は特開昭62−18564号、特開昭60−255827号に記されているようなものが使用できる。
下層の結合剤樹脂、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は以下に記載する磁性層のそれが適用できる。特に、結合剤樹脂量、種類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公知技術が適用できる。
[結合剤]
本発明に使用される結合剤としては従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が使用される。
熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が−100〜150℃、数平均分子量が1,000〜200,000、好ましくは10,000〜100,000、重合度が約50〜1000程度のものである。
このような例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、ビニルエ−テル、等を構成単位として含む重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂としてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混合物等があげられる。これらの樹脂については朝倉書店発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載されている。また、公知の電子線硬化型樹脂を各層に使用することも可能である。これらの例とその製造方法については特開昭62−256219に詳細に記載されている。以上の樹脂は単独または組み合わせて使用できるが、好ましいものとして塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコール共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体、から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂の組み合わせ、またはこれらにポリイソシアネートを組み合わせたものがあげられる。
ポリウレタン樹脂の構造はポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、ポリカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用できる。ここに示したすべての結合剤についてより優れた分散性と耐久性を得るためには必要に応じ−COOM、−SOM、−OSOM、−P=O(OM)、−O−P=O(OM)、(以上につきMは水素原子、またはアルカリ金属塩基)、−NR、−N(Rは炭化水素基)、エポキシ基、−SH、−CN、などから選ばれる少なくともひとつ以上の極性基を共重合または付加反応で導入したものを用いることが好ましい。このような極性基の量は10−1〜10−8モル/gであり、好ましくは10−2〜10−6モル/gである。これら極性基以外にポリウレタン分子末端に少なくとも1個ずつ、合計2個以上のOH基を有することが好ましい。OH基は硬化剤であるポリイソシアネートと架橋して3次元の網状構造を形成するので、分子中に多数含むほど好ましい。特にOH基は分子末端にある方が硬化剤との反応性が高いので好ましい。ポリウレタンは分子末端にOH基を3個以上有することが好ましく、4個以上有することが特に好ましい。本発明において、ポリウレタンを用いる場合はガラス転移温度が通常、−50〜150℃、好ましくは0℃〜100℃、特に好ましくは30〜100℃、破断伸びが100〜2000%、破断応力は通常、0.05〜10Kg/mm(≒0.49〜98MPa)、降伏点は0.05〜10Kg/mm(≒0.49〜98MPa)が好ましい。このような物性を有することにより、良好な機械的特性を有する塗膜が得られる。
本発明に用いられるこれらの結合剤の具体的な例としては塩化ビニル系共重合体としてユニオンカ−バイト社製VAGH、VYHH、VMCH、VAGF、VAGD、VROH、VYES、VYNC、VMCC、XYHL、XYSG、PKHH、PKHJ、PKHC、PKFE、日信化学工業社製、MPR−TA、MPR−TA5、MPR−TAL、MPR−TSN、MPR−TMF、MPR−TS、MPR−TM、MPR−TAO、電気化学社製1000W、DX80、DX81、DX82、DX83、100FD、日本ゼオン社製MR−104、MR−105、MR110、MR100、MR555、400X−110A、ポリウレタン樹脂として日本ポリウレタン社製ニッポランN2301、N2302、N2304、大日本インキ社製パンデックスT−5105、T−R3080、T−5201、バ−ノックD−400、D−210−80、クリスボン6109、7209、東洋紡社製バイロンUR8200、UR8300、UR−8700、RV530、RV280、大日精化社製ポリカ−ボネートポリウレタン、ダイフェラミン4020、5020、5100、5300、9020、9022、7020、三菱化成社製ポリウレタン、MX5004、三洋化成社製ポリウレタン、サンプレンSP−150、旭化成社製ポリウレタン、サランF310、F210などが挙げられる。
非磁性層に用いられる結合剤は非磁性無機粉末に対し、また磁性層に用いられる結合剤は磁性粉末に対し、5〜50質量%の範囲、好ましくは10〜30質量%の範囲で用いられる。塩化ビニル系樹脂を用いる場合は5〜30質量%、ポリウレタン樹脂を用いる場合は2〜20質量%、ポリイソシアネートは2〜20質量%の範囲でこれらを組み合わせて用いることが好ましいが、例えば、微量の脱塩素によりヘッド腐食が起こる場合は、ポリウレタンのみまたはポリウレタンとイソシアネートのみを使用することも可能である。
本発明の磁気ディスクは二層以上で構成され得るが、結合剤量、結合剤中に占める塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネート、あるいはそれ以外の樹脂の量、磁性層を形成する各樹脂の分子量、極性基量、あるいは先に述べた樹脂の物理特性などを必要に応じ各層とで変えることはもちろん可能であり、むしろ各層で最適化すべきであり、多層磁性層に関する公知技術を適用できる。例えば、各層でバインダー量を変更する場合、磁性層表面の擦傷を減らすためには磁性層のバインダー量を増量することが有効であり、ヘッドに対するヘッドタッチを良好にするためには、非磁性層のバインダー量を多くして柔軟性を持たせることができる。
本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート等が挙げられる。これらのイソシアネート類の市販されている商品名としては、日本ポリウレタン社製、コロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製、タケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友バイエル社製、デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL等がありこれらを単独または硬化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組み合わせで各層とも用いることができる。
[カーボンブラック、研磨剤]
本発明の磁性層に使用されるカーボンブラックはゴム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック、等を用いることができる。比表面積は5〜500m/g、DBP吸油量は10〜400ml/100g、平均粒子径は5nm〜300nm、pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/cc、が好ましい。具体的には、WO98/35345に記載のもが挙げられる。
カーボンブラックは磁性層の帯電防止、摩擦係数低減、遮光性付与、膜強度向上などの働きがあり、これらは用いるカーボンブラックにより異なる。従って、本発明が多層構成の場合には各層でその種類、量、組み合わせを変え、粒子径、吸油量、電導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに目的に応じて使い分けることはもちろん可能であり、むしろ各層で最適化すべきものである。
本発明は、研磨剤としてダイヤモンド粒子を用いることが好ましい。ダイヤモンド粒子は、平均粒子径が磁性層厚の1/5〜2倍、好ましくは1/2〜1.5倍、更に好ましくは0.8〜1.2倍のものである。また、ダイヤモンドの配合量は、強磁性粉末に対して0.1〜5.0質量%であり、好ましくは0.5〜3質量%である。
本発明はダイヤモンド以外に他の研磨剤を磁性層等に併用することができる。研磨剤としてはα化率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、窒化珪素、炭化珪素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など主としてモース硬度6以上の公知の材料が単独または組み合わせで使用される。また、これらの研磨剤同士の複合体(研磨剤を他の研磨剤で表面処理したもの)を使用してもよい。これらの研磨剤には主成分以外の化合物または元素が含まれる場合もあるが主成分が90%以上であれば効果にかわりはない。これら研磨剤の平均粒子径は0.01〜2μmが好ましく、特に電磁変換特性を高めるためには、その粒度分布が狭い方が好ましい。また耐久性を向上させるには必要に応じて粒子径の異なる研磨剤を組み合わせたり、単独の研磨剤でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせることも可能である。タップ密度は0.3〜2g/ml、含水率は0.1〜5%、pHは2〜11、比表面積は1〜30m/gが好ましい。本発明に用いられる研磨剤の形状は針状、球状、サイコロ状、のいずれでも良いが、形状の一部に角を有するものが研磨性が高く好ましい。具体的にはWO98/35345に記載のものが挙げらる。磁性層、非磁性層に添加する研磨剤の粒径、量はむろん最適値に設定すべきものである。
[添加剤]
本発明の磁性層と非磁性層に使用される添加剤としては、潤滑効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果、などをもつものが使用され、組み合わせることにより総合的な性能向上が図れる。潤滑効果を示すものとしては物質の表面同士の摩擦の際、生じる凝着を著しく作用を示す潤滑剤が使用される。潤滑剤には2つの型のものがある。磁気ディスクに使用される潤滑剤は完全に流体潤滑か境界潤滑であるか判定することはできないが、一般的概念で分類すれば流体潤滑を示す高級脂肪酸エステル、流動パラフィン、シリコン誘導体などや境界潤滑を示す長鎖脂肪酸、フッ素系界面活性剤、含フッ素系高分子などに分類される。塗布型媒体では潤滑剤は結合剤に溶解した状態また一部は強磁性粉末表面に吸着した状態で存在するものであり、磁性層表面に潤滑剤が移行してくるが、その移行速度は結合剤と潤滑剤との相溶性の良否によって決まる。結合剤と潤滑剤との相溶性が高いときは移行速度が小さく、相溶性の低いときには早くなる。相溶性の良否に対する一つの考え方として両者の溶解パラメ−タ−の比較がある。流体潤滑には非極性潤滑剤が有効であり、境界潤滑には極性潤滑剤が有効である。
本発明においてはこれら特性の異なる流体潤滑を示す高級脂肪酸エステルと境界潤滑を示す長鎖脂肪酸とを組み合わせることが好ましく、少なくとも3種組み合わせることが更に好ましい。これらに組み合わせて固体潤滑剤を使用することもできる。
固体潤滑剤としては例えば二硫化モリブデン、二硫化タングステングラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛などが使用される。境界潤滑を示す長鎖脂肪酸としては、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、および、これらの金属塩(Li、Na、K、Cuなど)が挙げられる。フッ素系界面活性剤、含フッ素系高分子としてはフッ素含有シリコ−ン、フッ素含有アルコール、フッ素含有エステル、フッ素含有アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩などが挙げられる。流体潤滑を示す高級脂肪酸エステルとしては、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一つ(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エステルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド重合物のモノアルキルエ−テルの脂肪酸エステルなどが挙げられる。また流動パラフィン、そしてシリコン誘導体としてジアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アルコキシは炭素数1〜4個)、モノアルキルモノアルコキシポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個、アルコキシは炭素数1〜4個)、フェニルポリシロキサン、フロロアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)などのシリコ−ンオイル、極性基をもつシリコ−ン、脂肪酸変性シリコ−ン、フッ素含有シリコ−ンなどが挙げられる。
その他の潤滑剤として炭素数12〜22の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコール(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、炭素数12〜22のアルコキシアルコール(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、フッ素含有アルコールなどのアルコール、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレングリコール、ポリエチレンオキシドワックスなどのポリグリコール、アルキル燐酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、ポリフェニルエ−テル、炭素数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族アミンなどが挙げられる。
帯電防止効果、分散効果、可塑効果などを示すものとしてフェニルホスホン酸、具体的には日産化学(株)社の「PPA」など、αナフチル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル燐酸、p−エチルベンゼンホスホン酸、フェニルホスフィン酸、アミノキノン類、各種シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素含有アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、などが使用できる。
本発明において使用される潤滑剤は特に脂肪酸と脂肪酸エステルが好ましく、具体的にはWO98/35345に記載のものが挙げられる。これらに加えて別異の潤滑剤、添加剤も組み合わせて使用することができる。
また、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スルフォン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、などの酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性剤等も使用できる。これらの界面活性剤については、「界面活性剤便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に記載されている。これらの潤滑剤、帯電防止剤等は必ずしも100%純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物等の不純分が含まれてもかまわない。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好ましくは10%以下である。
本発明は脂肪酸エステルとしてWO98/35345号パンフレットに記載のようにモノエステルとジエステルを組み合わせて使用することも好ましい。
磁性層表面のオージェ電子分光法によるC/Feピーク比は、好ましくは5〜100、特に好ましくは5〜80である。オージェ電子分光法の測定条件は、以下の通りである。
装置:Φ社製PHI−660型
測定条件:1次電子線加速電圧3KV
試料電流 130nA
倍率 250倍
傾斜角度 30°
上記条件で、運動エネルギ−(Kinetic Energy)130〜730eVの範囲を3回積算し、炭素のKLLピークと鉄のLMMピークの強度を微分形で求め、C/Feの比をとることで求める。
一方、本発明の磁気ディスクの上層及び下層の各層に含まれる潤滑剤量は、それぞれ強磁性粉末又は非磁性無機粉末100質量部に対し5〜30質量部が好ましい。
本発明で使用されるこれらの潤滑剤、界面活性剤は個々に異なる物理的作用を有するものであり、その種類、量、および相乗的効果を生み出す潤滑剤の併用比率は目的に応じ最適に定められるべきものである。非磁性層、磁性層で融点の異なる脂肪酸を用い表面への滲み出しを制御する、沸点、融点や極性の異なるエステル類を用い表面への滲み出しを制御する、界面活性剤量を調節することで塗布の安定性を向上させる、潤滑剤の添加量を中間層で多くして潤滑効果を向上させるなど考えられ、無論ここに示した例のみに限られるものではない。一般には潤滑剤の総量として磁性粉末または非磁性粉末に対し、0.1質量%〜50質量%、好ましくは2〜25質量%の範囲で選択される。
また本発明で用いられる添加剤のすべてまたはその一部は、磁性塗料および非磁性塗料製造のどの工程で添加してもかまわない、例えば、混練工程前に磁性体と混合する場合、磁性体と結合剤と溶剤による混練工程で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。また、目的に応じて磁性層を塗布した後、同時または逐次塗布で、添加剤の一部または全部を塗布することにより目的が達成される場合がある。また、目的によってはカレンダーした後、またはスリット終了後、磁性層表面に潤滑剤を塗布することもできる。
[層構成]
本発明の磁気ディスクの厚み構成は支持体が通常、2〜100μm、好ましくは2〜80μmである。
支持体、好ましくは非磁性可撓性支持体と非磁性層または磁性層の間に密着性向上のための下塗り層を設けてもかまわない。本下塗層厚みは0.01〜0.5μm、好ましくは0.02〜0.5μmである。
帯電防止やカール補正などの効果を出すために磁性層が設けられている側と反対側の支持体にバック層を設けてもかまわない。この厚みは通常、0.1〜4μm、好ましくは0.3〜2.0μmである。これらの下塗層、バック層は公知のものが使用できる。
本発明の下層及び上層構成の磁性層の厚みは前記のとおりであるが、用いるヘッドの飽和磁化量やヘッドギャップ長、記録信号の帯域により最適化されるものである。下層の厚みは通常、0.2〜5.0μm、好ましくは0.3〜3.0μm、さらに好ましくは1.0〜2.5μmである。
なお、下層は実質的に非磁性であればその効果を発揮するものであり、たとえば不純物としてあるいは意図的に少量の磁性粉を含んでも、本発明の効果を示すものであり、本発明と実質的に同一の構成と見なすことができることは言うまでもない。実質的に非磁性層とは下層の残留磁束密度が10mT以下または抗磁力が100エルステッド(≒8kA/m)以下であることを示し、好ましくは残留磁束密度と抗磁力をもたないことを示す。又、下層に磁性粉を含む場合は、下層の全無機粉末の1/2未満含むことが好ましい。また、下層として、非磁性層に代えて軟磁性粉末と結合剤を含む軟磁性層を形成してもよい。軟磁性層の厚みは上記下層と同様である。
[支持体]
本発明に用いられる支持体は、非磁性可撓性支持体であることが好ましく、支持体の面内各方向に対し、100℃30分での熱収縮率が0.5%以下であり、80℃30分での熱収縮率が0.5%以下、更に好ましくは0.2%以下であることが好ましい。更に前記支持体の100℃30分での熱収縮率及び80℃30分での熱収縮率が前記支持体の面内各方向に対し、10%以内の差で等しいことが好ましい。支持体は非磁性であることが好ましい。これら支持体はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、等のポリエステル類、ポリオレフィン類、セルロ−ストリアセテート、ポリカ−ボネート、芳香族又は脂肪族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、ポリベンゾオキサゾールなどの公知のフィルムが使用できる。ポリエチレンナフタレート、ポリアミドなどの高強度支持体を用いることが好ましい。また必要に応じ、磁性面とベ−ス面の表面粗さを変えるため特開平3−224127に示されるような積層タイプの支持体を用いることもできる。これらの支持体にはあらかじめコロナ放電処理、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理、などをおこなっても良い。また本発明の支持体としてアルミまたはガラス基板を適用することも可能である。
本発明の目的を達成するには、支持体としてWYKO社製の表面粗さ計TOPO−3Dで測定した中心面平均表面粗さRaは4.0nm以下、好ましくは2.0nm以下のものを使用することが好ましい。これらの支持体は単に中心面平均表面粗さが小さいだけではなく、0.5μm以上の粗大突起がないことが好ましい。また表面の粗さ形状は必要に応じて支持体に添加されるフィラーの大きさと量により自由にコントロールされるものである。これらのフィラーとしては一例としてはCa,Si、Tiなどの酸化物や炭酸塩の他、アクリル系などの有機粉末があげられる。支持体の最大高さRmaxは1μm以下、十点平均粗さRzは0.5μm以下、中心面山高さRpは0.5μm以下、中心面谷深さRvは0.5μm以下、中心面面積率Srは10%以上、90%以下、平均波長λaは5μm以上、300μm以下が好ましい。所望の電磁変換特性と耐久性を得るため、これら支持体の表面突起分布をフィラーにより任意にコントロールできるものであり、0.01〜1μmの大きさのもの各々を0.1mmあたり0〜2000個の範囲でコントロールすることができる。
本発明に用いられる支持体のF−5値は好ましくは5〜50Kg/mm(≒49〜490MPa)、また、支持体の100℃30分での熱収縮率は好ましくは3%以下、さらに好ましくは1.5%以下、80℃30分での熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。破断強度は5〜100Kg/mm(≒49〜980MPa)、弾性率は100〜2000Kg/mm(≒0.98〜19.6GPa)が好ましい。温度膨張係数は10−4〜10−8/℃であり、好ましくは10−5〜10−6/℃である。湿度膨張係数は10−4/RH%以下であり、好ましくは10−5/RH%以下である。これらの熱特性、寸法特性、機械強度特性は支持体の面内各方向に対し10%以内の差でほぼ等しいことが好ましい。
[製法]
本発明の磁気ディスクの磁性塗料を製造する工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていてもかまわない。本発明に使用する磁性粉末、非磁性粉末、結合剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料はどの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。本発明の目的を達成するためには、従来の公知の製造技術を一部の工程として用いることができる。混練工程ではオープンニーダ、連続ニ−ダ、加圧ニ−ダ、エクストルーダなど強い混練力をもつものを使用することが好ましい。ニ−ダを用いる場合は磁性粉末または非磁性粉末と結合剤のすべてまたはその一部(ただし全結合剤の30%以上が好ましい)および磁性粉末100部に対し15〜500部の範囲で混練処理される。これらの混練処理の詳細については特開平1−106338、特開平1−79274に記載されている。また、磁性層液および非磁性層液を分散させるにはガラスビーズを用いることができるが、高比重の分散メディアであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズが好適である。これら分散メディアの粒径と充填率は最適化して用いられる。分散機は公知のものを使用することができる。
上記により調製された塗布液を支持体に塗布後、磁気ディスクは所望により配向処理が施される。
磁気ディスクは、配向装置を用いず無配向でも十分に等方的な配向性が得られることもあるが、コバルト磁石を斜めに交互に配置すること、ソレノイドで交流磁場を印加するなど公知のランダム配向装置を用いることが好ましい。六方晶フェライトは、一般的に面内および垂直方向の3次元ランダムになりやすいが、面内2次元ランダムとすることも可能である。また異極対向磁石など公知の方法を用い、垂直配向とすることで円周方向に等方的な磁気特性を付与することもできる。特に高密度記録を行う場合は垂直配向が好ましい。また、スピンコートを用い円周配向としてもよい。
塗布乾燥後、塗布層を有するウェブは、カレンダー処理が施されることが好ましい。
カレンダー処理ロールとしてエポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあるプラスチックロールまたは金属ロールで処理するが、特に両面磁性層とする場合は金属ロール同志で処理することが好ましい。処理温度は、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは100℃以上である。線圧力は好ましくは200kg/cm(≒196kN/m)以上、さらに好ましくは300kg/cm(≒294kN/m)以上である。
[物理特性]
本発明では、残留磁束密度×磁性層厚みが、5〜300mT・μmが好ましい。抗磁力Hcは1800〜5000エルステッド(≒144〜400kA/m)が好ましく、1800〜3000エルステッド(≒144〜240kA/m)が更に好ましい。抗磁力の分布は狭い方が好ましく、SFD(スイッチング・フィールド・ディストリビューション)およびSFDrは0.6以下が好ましい。
角形比は2次元ランダムの場合、通常、0.55〜0.67で、好ましくは0.58〜0.64、3次元ランダムの場合は0.45〜0.55が好ましく、垂直配向の場合は垂直方向に通常、0.6以上、好ましくは0.7以上、反磁界補正を行った場合は通常、0.7以上、好ましくは0.8以上である。2次元ランダム、3次元ランダムとも配向度比は0.8以上が好ましい。2次元ランダムの場合、垂直方向の角形比、垂直方向のBrおよび垂直方向のHcは面内方向の0.1〜0.5倍以内とすることが好ましい。
本発明の磁気ディスクの表面固有抵抗は好ましくは磁性面10〜1012オ−ム/sq、帯電位は−500V〜+500Vが好ましい。磁性層の0.5%伸びでの弾性率は面内各方向で好ましくは100〜2000Kg/mm(≒980〜19600MPa)、破断強度は好ましくは10〜70Kg/mm(≒98〜686MPa)、磁気ディスクの弾性率は面内各方向で好ましくは100〜1500Kg/mm(≒980〜14700MPa)、残留のびは好ましくは0.5%以下、100℃以下のあらゆる温度での熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、もっとも好ましくは0.1%以下である。磁性層のガラス転移温度(110Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾性率の極大点)は50℃以上120℃以下が好ましく、下層のそれは0℃〜100℃が好ましい。損失弾性率は1×10〜8×10Paの範囲にあることが好ましく、損失正接は0.2以下であることが好ましい。損失正接が大きすぎると粘着故障が発生しやすい。これらの熱特性や機械特性は媒体の面内各方向で10%以内でほぼ等しいことが好ましい。磁性層中に含まれる残留溶媒は好ましくは100mg/m以下、さらに好ましくは10mg/m以下である。塗布層が有する空隙率は下層、上層とも好ましくは30容量%以下、さらに好ましくは20容量%以下である。空隙率は高出力を果たすためには小さい方が好ましいが、目的によってはある値を確保した方が良い場合がある。例えば、繰り返し用途が重視されるディスク媒体では空隙率が大きい方が走行耐久性は好ましいことが多い。
磁性層の表面をWYKO社製の表面粗さ計TOPO−3Dで測定した中心面平均表面粗さRaは好ましくは5.0nm以下、更に好ましくは4.0nm以下、特に好ましくは3.5nm以下である。磁性層の最大高さRmaxは0.5μm以下、十点平均粗さRzは0.3μm以下、中心面山高さRpは0.3μm以下、中心面谷深さRvは0.3μm以下、中心面面積率Srは20%以上、80%以下、平均波長λaは5μm以上、300μm以下が好ましい。磁性層の表面突起は0.01〜1μmの大きさのものを0〜2000個の範囲で任意に設定することが可能であり、最適化することが好ましい。これらは支持体のフィラ−による表面性のコントロールや磁性層に添加する粉体の粒径と量、カレンダー処理のロール表面形状などで容易にコントロールすることができる。カールは±3mm以内とすることが好ましい。本発明の磁気ディスクは、目的に応じ下層と上層でこれらの物理特性を変えることができるのは容易に推定されることである。例えば、上層の弾性率を高くし走行耐久性を向上させると同時に下層の弾性率を上層より低くして磁気ディスクのヘッドへの当りを良くするなどである。
次に本発明の実施例、比較例により具体的に本発明を説明する。実施例中、「部」との表示は「質量部」を表す。
サンプル1
下記磁性塗料Aと非磁性塗料それぞれについて、各成分をニ−ダで混練したのち、磁性塗料Aについてはサンドミルをもちいて回転数2000rpmで12時間分散し、非磁性塗料についてはサンドミルを用いて回転数2000rpmで3時間分散した。得られた磁性液Aと非磁性塗料の分散液にポリイソシアネ−トを磁性塗料Aの塗布液には3部、非磁性塗料の塗布液には6部を加え、さらにそれぞれにシクロヘキサノン30部を加え、1μmの平均孔径を有するフィルターを用いて濾過し、磁性層形成用および非磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調製した。
得られた非磁性層塗布液を、厚さ53μmで中心面平均表面粗さが3nmのポリエチレンナフタレート支持体上に乾燥後の厚さが1.5μmになるように塗布し乾燥後に、その後、磁性層の厚さが0.15μmになるように塗布をおこない、乾燥後、7段のカレンダで温度90℃、線圧300kg/cmにて処理を行い、3.7吋に打ち抜き、さらに55℃サーモ内で24時間熱処理した。
サンプル2〜3
磁性塗料A及び非磁性塗料中のイソセチルステアレートを表1に記載した添加量に変更したこと以外は、サンプル1と同様な方法でサンプル2〜3を作成した。
サンプル4
下記磁性塗料Aの代わりに磁性塗料Bを用い、ニーダで混練したのち、サンドミルを用いて回転数2000rpmで6時間分散後、カーボンブラック#50(旭カーボン社製) 1部を加え、さらに継続して6時間分散したこと以外は、サンプル1と同様な方法でサンプル4を作成した。
サンプル5
下記磁性塗料Aの代わりに磁性塗料Bを用い、ニーダで混練したのち、サンドミルを用いて回転数2000rpmで8時間分散後、カーボンブラック#50(旭カーボン社製) 1部を加え、さらに継続して4時間分散したこと以外は、サンプル1と同様な方法でサンプル5を作成した。
サンプル6〜10
磁性塗料及び非磁性塗料中のイソセチルステアレートを表1に記載したエステル種、添加量に変更したこと以外は、サンプル4と同様な方法でサンプル6〜10を作成した。
サンプル11〜12
磁性塗料A及び非磁性塗料に添加するイソシアネートの添加量を表1に記載した添加量に変更したこと以外は、サンプル1と同様な方法でサンプル11〜12を作成した。
サンプル13〜15
磁性塗料及び非磁性塗料に添加するイソシアネートの添加量を表1に記載した添加量に変更したこと以外は、サンプル4と同様な方法でサンプル13〜15を作成した。
サンプル16〜17
磁性塗料Aに添加するダイヤモンドを表1に記載した平均粒径に変更したこと以外は、サンプル1と同様な方法でサンプル16〜17を作成した。
サンプル18
下記磁性塗料Aの代わりに磁性塗料Cを用い、ニ−ダで混練したのち、サンドミルをもちいて回転数2000rpmで12時間分散した後に、ポリイソシアネートと共に平均粒径150nmのダイヤモンド2部をシクロヘキサノン中にスラリー化し、超音波処理したものを添加すること以外はサンプル1と同様な方法でサンプル18を作成した。
磁性塗料A
六方晶バリウムフェライト 100部
表面処理層:Al 5質量%、SiO 2質量%
Hc:2500Oe(200kA/m)
板径:30nm
板状比:3
σs:56A・m/kg
塩化ビニル共重合体:MR110(日本ゼオン社製) 6部
ポリウレタン樹脂:UR8200(東洋紡社製) 3部
ダイヤモンド(平均粒径150nm) 2部
カ−ボンブラック:#50(旭カーボン社製) 1部
イソセチルステアレート 4部
ステアリン酸 1部
オレイン酸 1部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 120部
磁性塗料B
六方晶バリウムフェライト 100部
表面処理層:Al 5質量%、SiO 2質量%
Hc:2500Oe(200kA/m)
板径:30nm
板状比:3
σs:56A・m/kg
塩化ビニル共重合体:MR110(日本ゼオン社製) 6部 ポリウレタン樹脂:UR8200(東洋紡社製) 3部
ダイヤモンド(平均粒径150nm) 2部
イソセチルステアレート 5部
ステアリン酸 1部
オレイン酸 1部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 120部
磁性塗料C
六方晶バリウムフェライト 100部
表面処理層:Al 5質量%、SiO 2質量%
Hc:2500Oe(200kA/m)
板径:30nm
板状比:3
σs:56A・m/kg
塩化ビニル共重合体:MR110(日本ゼオン社製) 6部
ポリウレタン樹脂:UR8200(東洋紡社製) 3部
カ−ボンブラック:#50(旭カーボン社製) 1部
イソセチルステアレート 5部
ステアリン酸 1部
オレイン酸 1部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 120部
非磁性塗料
α−Fe ヘマタイト 100部
平均長軸長:0.07μm、平均短軸長:0.014μm
BET:55m/g
pH:9、表面処理剤層:Al:8質量%
カ−ボンブラック(平均粒子径:20nm) 25部
コンダクテックスSC−U(コロンビアンカーボン社製)
塩化ビニル共重合体:MR104(日本ゼオン社製) 15部
ポリウレタン樹脂: 7部
(ネオペンチルグリコール/ヒドロキシカプロン酸/フタル酸/ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホイソフタレートのナトリウム塩/ジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするポリウレタンで、質量平均分子量が4万、Tgが38℃、スルホン酸ナトリウムを6.5×10−5当量/g含有する。)
フェニルホスホン酸 4部
イソセチルステアレート 6部
オレイン酸 1.3部
ステアリン酸 1.3部
メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部
SNRの測定
SNRの測定は、米 GUZIK社製のRWA1001型ディスク評価装置及び協同電子システム(株)製スピンスタンドLS−90にて、書き込みトラック幅1.5μm、読み出しトラック幅0.9μmの複合型MRヘッドを用い、回転数3600rpmで、半径44mmの位置において線記録密度100KFCIの信号を書き込み、その再生出力(TAA)とDCイレーズ後のノイズレベルを測定し、最外周のSNR値とし、同様な方法で、半径22mmの位置で測定したSNRを最内周SNRとした。
Frictionの測定
米 GUZIK社製のRWA1001型ディスク評価装置及び協同電子システム(株)製スピンスタンドLS−90にロードセル(共和電業社製:LVS−10GA)に係合したSNR測定に使用した複合型MRヘッドを搭載し、回転数3600rpmにて、半径22mmの位置と半径44mmの位置における摩擦力を測定し、Fin、Foutとした。
耐久性の測定
米 GUZIK社製のRWA1001型ディスク評価装置及び協同電子システム(株)製スピンスタンドLS−90にて、SNR測定に使用した複合型MRヘッドを用い、回転数3600rpmにて、半径22mmの位置から半径44mmの位置を連続的にシークさせた。シーク開始後、10時間毎に、シーク部分のドロップアウトを測定し、出力が30%以上低下する長さ300μm以上の欠陥が確認されたところをそのメディアの寿命とした。
Figure 2005038499
以上のように、本発明の実施例は、摩擦力(Fin)、摩擦力(Fout)、及びFin/Foutを特定の範囲とすることで、耐久寿命が長く、トラック幅が1.5μmの高いトラック密度においても、最内周と最外周の両者で、高いSNRを確保していることが分かる。一方、比較例は、SNRと耐久性の両立が図れない。

Claims (3)

  1. 再生時のトラック幅が2μm以下の記録再生システムに使用される、支持体上に強磁性粉末と結合剤からなる磁性層を有する磁気ディスクであって、記録領域の最内周部における前記磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(Fin)が30mN以下、記録領域の最外周部における前記磁性層と磁気ヘッドとの摩擦力(Fout)が20mN以下、且つFin/Foutの値が1.0〜4.0であることを特徴とする磁気ディスク。
  2. 前記強磁性粉末が六方晶系フェライト粉末であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク。
  3. 前記再生時に使用される磁気ヘッドがMRヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク。
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