JP2005036198A - シール材及びそれを備えたスクロール流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れ、しかも、さらなる長寿命化、高信頼性化が可能なシール材及びそれを備えたスクロール流体機械を提供する。
【解決手段】 本発明のシール材は、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有する複合材料により構成され、硬質材料を、珪藻土、電気石、珪酸塩鉱物、金属酸化物から選択された1種または2種以上とし、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂を、その分子量を500万以上とし、かつ非熱可塑性としたことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐摩耗性に優れ、しかも摩擦係数が低いシール材及びそれを備えたスクロール流体機械に関するものである。
従来、耐熱性、耐薬品性、摺動性等に優れたエンジニアリングプラスチックが、従来の金属材料に替わって広く利用されている。特に、耐熱性、耐摩耗性、潤滑性が要求される無給油式スクロール圧縮機のシール材としては、摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れたポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)が用いられている。
しかしながら、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)は、必ずしも耐摩耗性が十分ではないために、例えば、ポリテトラフルオロエチレン・変性ポリテトラフルオロエチレンに、熱伝導性及び耐摩耗性に優れた銅合金粉末である青銅粉、球状炭素または炭素繊維、二硫化モリブデン等を添加することにより、耐摩耗性及び潤滑性の向上を図ったチップシールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、四フッ化エチレン樹脂を50〜93質量%、鉛を20〜45質量%、銅−鉛共晶粉末を3〜35質量%、炭素繊維を3〜35質量%、二硫化モリブデンを1〜20質量%含有したシール材(例えば、特許文献2参照)等も提案されている。
特開2002−174188号公報 特開平7−216177号公報
ところで、上述した従来のスクロール圧縮機においては、さらなる長寿命化、高性能化が求められており、シール材においても、より摩擦係数が低いもの、耐摩耗性に優れたものが求められている。
しかしながら、従来のシール材では、ON−OFFを繰り返す断続運転では、耐摩耗性はほとんど問題無いものの、連続運転、特に長時間の連続運転を行った場合、摩耗が大きくなり、スクロール圧縮機の寿命が短くなる虞がある。特に、シール材とラップ部との間に漏れが生じた場合、再圧縮による温度上昇、ラップ部の損傷等が生じる虞もある。
また、スクロール本体の寿命が20000時間であるのに対し、シール材の寿命が10000時間と短く、シール材の交換という中間整備が必要となるという問題点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、耐摩耗性に優れ、摩擦係数が低く、しかも、さらなる長寿命化、高信頼性化が可能なシール材及びそれを備えたスクロール流体機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は次の様なシール材及びそれを備えたスクロール流体機械を提供した。
すなわち、本発明のシール材は、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有してなることを特徴とする。
このシール材では、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有したことにより、粉末状の硬質材料がポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂中に均一に分散することで、摩耗速度、摩擦係数共に改善される。また、シール材の部位による摩耗量のばらつきが小さくなり、安定した耐摩耗性が得られる。
これにより、シール材は摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れたものとなり、さらなる長寿命化、高信頼性化が可能になる。
前記硬質材料は、珪藻土、電気石、珪酸塩鉱物、金属酸化物から選択された1種または2種以上であることが好ましい。
前記四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂は、分子量が500万以上であり、かつ非熱可塑性であることが好ましい。
本発明のシール材は、更に、銅粉と、炭素繊維および/または球状炭素と、二硫化モリブデンとを添加することが好ましい。
このシール材は、前記硬質材料を0.1〜5質量%、前記銅粉を5〜20質量%、前記炭素繊維および/または球状炭素を5〜10質量%、前記二硫化モリブデンを3〜5質量%、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂を60〜80質量%含有するのが更に好ましい。
本発明の他のシール材は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂と、球状銅粉と、ピッチ系炭素繊維と、二硫化モリブデンと、珪藻土とを含有してなることを特徴とする。
このシール材では、球状銅粉等がポリテトラフルオロエチレン樹脂中に均一に分散することで、摩耗速度、摩擦係数共に改善される。これにより、シール材は摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れたものとなる。
また、二硫化モリブデンに加えて、更に、珪藻土を添加したことにより、シール材の部位による摩耗量のばらつきが小さくなり、安定した耐摩耗性が得られる。
前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂は、変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂を主成分とすることが好ましい。
前記球状銅粉の粒径は、50μm以下であることが好ましい。
本発明のスクロール流体機械は、鏡板の一主面側に渦巻状のラップ部が立設された一対のスクロールを前記ラップ部が重なり合う様に対向配置して圧縮室を形成し、これらラップ部の少なくとも一方の先端部に形成された溝に、本発明のシール材を備えてなることを特徴とする。
このスクロール流体機械では、ラップ部の少なくとも一方の先端部に形成された溝に本発明の摩擦係数が低く耐摩耗性に優れたシール材を備えたことにより、このシール材と、対向するラップ部との間の摺動性が向上し、シール材とラップ部との間に漏れが生じる虞も無くなる。これにより、再圧縮による温度上昇、ラップ部の損傷等が生じる虞も無くなり、スクロール流体機械の寿命が延びる。
本発明のスクロール流体機械は、前記シール材と対向する前記鏡板に陽極酸化処理を施し、この鏡板の硬度は350Hv以上であり、かつ、その表面粗さは輪郭曲線の最大断面高さ(Rmax)で3μm以上であることが好ましい。
以上説明したように、本発明のシール材によれば、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有したので、摩耗速度、摩擦係数共に大幅に改善することができる。したがって、耐摩耗性に優れ、しかも摩擦係数が低いシール材を実現することができる。
また、シール材の部位による摩耗量のばらつきを小さくすることができ、安定した耐摩耗性を得ることができる。
したがって、耐摩耗性に優れ、しかも摩擦係数が低いシール材を提供することができ、シール材のさらなる長寿命化、高信頼性化を図ることができる。
本発明の他のシール材によれば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂と、球状銅粉と、ピッチ系炭素繊維と、二硫化モリブデンと、珪藻土とを含有したので、摩耗速度及び摩擦係数を大幅に改善することができる。したがって、耐摩耗性に優れ、しかも摩擦係数が低いシール材を実現することができる。
また、シール材の部位による摩耗量のばらつきを小さくすることができ、安定した耐摩耗性を得ることができる。
したがって、耐摩耗性に優れ、しかも摩擦係数が低いシール材を提供することができ、シール材のさらなる長寿命化、高信頼性化を図ることができる。
このシール材では、球状銅粉の粒径を50μm以下とすることで、均一分散させることができる。また、銅粉の形状を球状とすることで、摩擦係数(μ)を下げることができる。
本発明のスクロール流体機械によれば、鏡板の一主面側に渦巻状のラップ部が立設された一対のスクロールを前記ラップ部が重なり合う様に対向配置して圧縮室を形成し、これらラップ部の少なくとも一方の先端部に形成された溝に、本発明のシール材を備えたので、このシール材と、対向するラップ部との間の摺動性を向上させることができ、シール材とラップ部との間に漏れが生じる虞が無い。したがって、再圧縮による温度上昇、ラップ部の損傷等が生じる虞が無く、スクロール流体機械の寿命を格段に延ばすことができる。
このスクロール流体機械では、シール材と対向する鏡板に陽極酸化処理を施したので、シール材の攻撃性が小さくなり、シール材、鏡板共に寿命を延ばすことができる。
本発明の各実施形態のシール材及びそれを備えたスクロール流体機械について図面を参照して説明する。
ここでは、スクロール流体機械として無給油式スクロール圧縮機を例に取り説明する。
「第1の実施形態」
図1は、本発明の第1の実施形態の無給油式スクロール圧縮機の要部を示す断面図であり、このスクロール圧縮機は、鏡板の一主面側に渦巻状に形成されたスクロールラップ(ラップ部)1bを有する固定スクロール1と、鏡板の一主面側に渦巻状に形成されたスクロールラップ(ラップ部)2bを有する旋回スクロール2とを備えている。固定スクロール1及び旋回スクロール2は、アルミニウム合金により構成され、スクロールラップ1bがスクロールラップ2bと互いに噛み合うように、互いに対向して配置されている。これにより、固定スクロール1と旋回スクロール2との間に圧縮室3が形成される。
固定スクロール1のラップ底面1aとスクロールラップ1bの側面には、アルマイトからなる被膜6が形成され、旋回スクロール2のラップ底面2aとスクロールラップ2bの側面にも、アルマイトからなる被膜6が形成されている。
この被膜6は、電解浴にて、陽極で電解処理し、表面に酸化アルミニウムの層(アルマイト)を形成する被膜処理を施すことで形成される。
また、このスクロールラップ1bの先端部の端面1cには、チップシール(シール材)嵌め込み用の溝1dが形成され、この溝1dにはチップシール(シール材)7aが嵌め込まれている。また、スクロールラップ2bの先端部の端面2cにも、チップシール(シール材)嵌め込み用の溝2dが形成され、この溝2dにもチップシール7bが嵌め込まれている。
チップシール7a、7bは、シール材としての機能を発揮することができるような材料であればよく、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有する複合材料が好適である。
ここで、硬質材料の旧モース硬度を6〜8と限定した理由は、平滑性と相手面の摩耗とを両立させるためであるからである。
なお、旧モース硬度が6未満であると、相手面の平滑性が得られないからであり、また、旧モース硬度が8を超えると、相手面の摩耗が大きくなるからである。
また、硬質材料の平均粒径を100μm以下と限定した理由は、分散性を考慮したからである。
なお、平均粒径が100μmを超えると、相手面の摩耗が大きくなるので好ましくない。
表1に新モース硬度及び旧モース硬度それぞれの基準物質を示す。
Figure 2005036198
硬質材料としては、珪藻土、電気石、珪酸塩鉱物、金属酸化物から選択された1種または2種以上であることが好ましい。
珪酸塩鉱物としては、珪酸ジルコニウム、珪酸アルミニウム等が好適に用いられる。また、金属酸化物としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウム等が好適に用いられる。
また、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂は、分子量が500万以上であり、かつ非熱可塑性であることが好ましい。
このシール材は、更に、銅粉と、炭素繊維および/または球状炭素と、二硫化モリブデンとを添加することが好ましい。
このシール材の材料組成としては、例えば、硬質材料を0.1〜5質量%、銅粉を5〜20質量%、炭素繊維および/または球状炭素を5〜10質量%、二硫化モリブデンを3〜5質量%、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂を60〜80質量%含有する複合材料が好適に用いられる。
ここで、硬質材料を0.1〜5質量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標寿命を満足することができるからである。なお、0.1質量%未満では、耐摩耗性を向上させることができないからであり、また、5質量%を超えると、相手面の摩耗が大きくなるからである。
また、銅粉を5〜20質量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標とする寿命を達成することができるからである。なお、5重量%未満では、銅粉の量が少なく、摩耗が増大するという問題が生じ、また、20重量%を超えると、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂の割合が少なくなり、各材料の保持性が劣り、摩耗が増大するという問題が生じる。
また、炭素繊維および/または球状炭素を5〜10質量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標とする寿命を達成することができるからである。なお、5重量%未満では、強度が低下し、シールの摩耗が増大するという問題が生じ、また、10重量%を超えると、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂の量が少なく、また、相手面への攻撃性が高くなり、シールの摩耗が増大するという問題が生じる。
また、二硫化モリブデンを3〜5質量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標とする寿命を達成することができるからである。なお、3重量%未満では、潤滑性が不足し、摩耗が増大するという問題が生じ、また、5重量%を超えると、強度が低下するという問題が生じる。
また、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂を60〜80質量%と限定した理由は、60重量%未満では、各配合材の保持性が劣り、シール性が低下するからであり、また、80重量%を超えると、充填材が不足し、摩耗が増大するからである。
この様な構成としたチップシール7a、7bは、摩耗速度が0.03〜0.05μm/時、摩擦係数(μ)が0.4以下であり、従来のチップシールに比べて耐摩耗性及び潤滑性が大幅に向上している。これにより、このチップシール7a、7bを用いたスクロール圧縮機を長時間連続運転を行った場合においても、チップシール7a、7bの摩耗は極めて小さく、スクロール圧縮機の寿命も従来に比べて格段に長くなる。
このスクロール圧縮機では、スクロール中心部側の圧縮室3が高圧側となり、スクロールラップ1b、2bで仕切られた隣の圧縮室3との間で圧力差が生じ、チップシール7a、7bが浮上して、それぞれラップ底面1a、2a及び溝1d、2dの側面に押し付けられ、圧縮室3間のシール性を保つようになっている。
本実施形態のチップシール7a、7bによれば、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有する複合材料により構成したので、耐摩耗性及び潤滑性を大幅に向上させることができる。したがって、このチップシール7a、7bを用いたスクロール圧縮機を長時間連続運転を行った場合においても、チップシール7a、7bの摩耗を極めて抑制することができ、スクロール圧縮機の寿命を格段に長くすることができる。
また、本実施形態のスクロール圧縮機によれば、摩擦係数が低く耐摩耗性に優れたチップシール7a、7bを備えたので、チップシール7a、7bとスクロールラップ1b、2bとの間の摺動性を向上させることができ、チップシール7a、7bとスクロールラップ1b、2bとの間の漏れ等の不具合も生じる虞が無く、再圧縮による温度上昇、ラップ部の損傷等が生じる虞も無く、スクロール圧縮機の寿命を延ばすことができる。
また、チップシール7a、7bの摩擦係数が低いので、発熱量が少なくなり、動力の損失を小さくすることができる。また、吐出する空気の温度が高くならないので、運転効率を向上させることができる。
「第2の実施形態」
本発明の第2の実施形態の無給油式スクロール圧縮機のチップシールが第1の実施形態のチップシール7a、7bと異なる点は、材質を、ポリテトラフルオロエチレン樹脂と、球状銅粉と、ピッチ系炭素繊維と、二硫化モリブデンと、珪藻土とを含有する複合材料とした点であり、その他の点については第1の実施形態のチップシール7a、7bと全く同様である。
このポリテトラフルオロエチレン樹脂は、変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂を主成分とすることが好ましい。
また、銅粉の粒径は50μm以下であることが好ましく、形状は球状であることが好ましい。
このシール材の材料組成としては、例えば、変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂を60〜80質量%、球状銅粉を5〜20質量%、ピッチ系炭素繊維を5〜10質量%、二硫化モリブデンを3〜5質量%、珪藻土を0.1〜5質量%含有する複合材料が好適である。
ここで、球状銅粉を5〜20質量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標とする寿命を達成することができるからである。なお、5重量%未満では、球状銅粉の量が少なく、摩耗が増大するという問題が生じ、また、20重量%を超えると、ポリテトラフルオロエチレン樹脂の割合が少なくなり、各材料の保持性が劣り、摩耗が増大するという問題が生じる。
また、ピッチ系炭素繊維を5〜10重量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標とする寿命を達成することができるからである。なお、5重量%未満では、シール材の強度が不足し、シールの摩耗が増大するという問題が生じ、また、10重量%を超えると、ポリテトラフルオロエチレン樹脂の量が少なく、また、相手面への攻撃性が高くなり、シールの摩耗が増大するという問題が生じる。
また、二硫化モリブデンを3〜5質量%と限定した理由は、3質量%未満では、潤滑効果が得られず、また、5質量%を超えると、強度が低下し、摩耗が増大するからである。
また、珪藻土を0.1〜5質量%と限定した理由は、耐摩耗性に優れ、目標寿命を満足することができるからである。なお、0.1質量%未満では、耐摩耗性を向上させることができないからであり、また、5質量%を超えると、相手面の摩耗が大きくなるからである。
また、変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂を60〜80質量%と限定した理由は、60重量%未満では、各配合材の保持性が劣り、シール性が低下するからであり、また、80重量%を超えると、充填材が不足し、摩耗が増大するからである。
この様な構成としたチップシールは、摩耗速度が0.03〜0.05μm/時、摩擦係数(μ)が0.33〜0.40であり、従来のチップシールに比べて耐摩耗性及び潤滑性が大幅に向上している。これにより、このチップシールを用いたスクロール圧縮機を長時間連続運転を行った場合においても、チップシールの摩耗は極めて小さく、スクロール圧縮機の寿命も従来に比べて格段に長くなる。
本実施形態のチップシールによれば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂と、球状銅粉と、ピッチ系炭素繊維と、二硫化モリブデンと、珪藻土とを含有する複合材料により構成したので、耐摩耗性及び潤滑性を大幅に向上させることができる。したがって、このチップシールを用いたスクロール圧縮機を長時間連続運転を行った場合においても、チップシールの摩耗を極めて抑制することができ、スクロール圧縮機の寿命を格段に長くすることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1及び比較例1、2]
変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂(変性PTFE)、ピッチ系炭素繊維、二硫化モリブデン、珪藻土、及び粒径の異なる3種類の球状銅粉を表2に示す配合比となるようにそれぞれ秤量し、これらを混合し、その後、外径(φ)40mm、内径(φ)30mm、厚み(t)20mmの形状に成形することにより、実施例1及び比較例1、2各々の試料を作製した。
Figure 2005036198
成形は、それぞれの配合量で配合後、ヘンシェルミキサにて乾式混合し、得られた混合物を所定の金型に充填し、この金型に78MPaの圧力をかけ、370℃にて燃焼させるという手順で行った。
次いで、実施例1及び比較例1、2各々の試料の摩耗量を測定した。
摩耗量は、リングオンディスク型摩擦・摩耗試験機を用い、摺動速度2m/s、荷重0.2MPa、温度120℃、相手材:アルミ合金に陽極酸化処理、膜厚30μm、硬さ400Hv(25g)、表面粗さ15Rzの条件で試験を行った。
また、リングは、外径40mm、内径30mmとし、摩耗粉が摩擦面から速やかに除去されるように、幅3mmのスリットを12本形成し、さらに固定ディスク中心部からエアブローを行った。
表3は、実施例1及び比較例1、2各々の試料の摩耗量(μm)を比較した結果である。ここでは、各々について5個の試料の摩耗量を測定し、その平均値を図示した。また、部位による摩耗量の違いを確認するために、最大値、最小値、平均値を示した。
Figure 2005036198
表3によれば、実施例1では摩耗量が小さく、さらに部位によるばらつきが小さいことが分かった。一方、比較例1、2では、摩耗量が大きく、また、部位によるばらつきが大きいことが分かった。
[実施例2〜4及び比較例3〜5]
電気石粉、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、球状銅粉、二硫化モリブデンを表4に示す配合比となるようにそれぞれ秤量し、これらを混合し、上記実施例1と同様にして実施例2〜4及び比較例3〜5各々の試料を作製した。
Figure 2005036198
図2は、実施例2〜4及び比較例3〜5各々の試料の10000時間(h)後の摩耗量(μm)を比較した結果である。
図2によれば、電気石粉末を混合した実施例2〜4では、目標値以下の摩耗量であったのに対し、電気石粉末を一切加えない比較例3〜5では、目標値を超える摩耗量であることが分かった。また、配合量としては、電気石粉末を全体の1〜5質量%配合した実施例2〜4では、目標値以下であるのに対し、電気石粉末を全体の12質量%配合した比較例5では、目標値を超える摩耗量であることが分かった。
これは、電気石粉末を少量加えることにより、シール材が相手材と同じくプラス(正)に帯電したため、摺動面への摩耗粉の付着が減少したことによる。
図3は、実施例2〜4及び比較例3〜5各々の試料をシール材としたときの相手面である陽極酸化処理層の10000時間(h)後の摩耗量(μm)を比較した結果である。
図3によれば、実施例2〜4では、電気石粉末を含む場合においても、陽極酸化処理層の摩耗量が目標値(25μm)の範囲内にあることが分かり、相手材への攻撃性が強すぎないことが分かった。一方、比較例5では、摩耗量が目標値を超える値であることから、全体に対して12重量%を超えると、相手材への攻撃性が強すぎることが分かった。
このように、アルミニウム合金で形成され、その表面を陽極酸化処理したアルミニウム材を対向配置させ、このアルミニウム材の少なくとも一方を摺動させる圧縮機において、前記アルミニウム材の摺動部間に、電気石粉末を配合したポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)を含有したシール材を設けることとしたので、アルミニウム材をプラス(正)に帯電させ、かつ、シール材もプラス(正)に帯電させることにより、アルミニウム材への摩耗粉の付着が軽減され、耐摩耗性がさらに優れたものとなる。
[実施例11〜19、21〜26]
珪藻土、銅粉、炭素繊維、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)を表5に示す配合比となるように、それぞれを配合した後、それぞれの配合材料をヘンシェルミキサにて乾式混合し、得られた混合物を所定の金型に充填し、78MPaの圧力にて一軸成形し、えられた成型品を370℃にて熱処理した。次いで、この熱処理後の成型品から、5.5kWスクロール圧縮機用チップシール(シール材)を作製し、実施例11〜19各々の試料とした。
Figure 2005036198
また、珪藻土、電気石粉、珪酸ジルコニウム、酸化チタン、酸化珪素、銅粉、炭素繊維、球状炭素、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、分子量が500万以上の非熱可塑性の四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂(非熱可塑性PFA)を表6に示す配合比となるようにそれぞれ秤量し、その後、実施例11と同様にして、実施例21〜26各々の試料を作製した。
Figure 2005036198
[比較例11〜19、21〜26]
珪藻土、銅粉、炭素繊維、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)を表7に示す配合比となるようにそれぞれ秤量し、その後、実施例11と同様にして、比較例11〜19各々の試料を作製した。
Figure 2005036198
また、珪藻土、酸化珪素(平均粒径:200μm)、酸化アルミニウム、珪灰石(珪酸カルシウム)、方解石(炭酸カルシウム)、石膏(硫酸カルシウム)、銅粉、青銅粉、炭素繊維、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)を表8に示す配合比となるようにそれぞれ秤量し、その後、実施例11と同様にして、比較例21〜26各々の試料を作製した。
Figure 2005036198
[耐久試験]
次いで、実施例11〜19及び21〜26、比較例11〜19及び21〜26それぞれの試料の耐久試験を行った。
ここでは、1000時間、2000時間、4000時間の各時間経過後における摩耗量をそれぞれ測定し、摩耗量−経過時間の関係を示す図を作製した。その後、この摩耗量−経過時間の関係を示す摩耗カーブから、目標寿命20000時間まで使用可能(合)か否かを判定した。
この合否の判定結果を表9に示す。
この表では、20000時間まで使用可能(良)と判定されたものを「○」、20000時間まで使用できない(否)と判定されたものを「×」と表してある。
Figure 2005036198
表9によれば、実施例11〜19及び21〜26については、20000時間まで十分使用可能であり、長期の信頼性を十分確保することができることが分かった。一方、比較例11〜19及び21〜26については、時間が経過するにつれて摩耗量が漸次大きくなる傾向があり、長期の信頼性を確保することができないことが分かった。
本発明は、旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有する複合材料を用いたシール材であるから、無給油式スクロール圧縮機に適用することはもちろんのこと、無給油式スクロール圧縮機以外の様々な様式のスクロール流体機械に適用可能である。例えば、往復動圧縮機のピストンリングやライダリング、リップリング等に適用することも可能である。
本発明の第1の実施形態の無給油式スクロール圧縮機の要部を示す断面図である。 電気石粉を配合した試料及び配合しない試料各々の摩耗量(μm)を比較した図である。 電気石粉を配合した試料及び配合しない試料各々をシール材としたときの陽極酸化処理層の摩耗量(μm)を比較した図である。
符号の説明
1 固定スクロール
1a ラップ底面
1b スクロールラップ(ラップ部)
1c 端面
1d 溝
2 旋回スクロール
2a ラップ底面
2b スクロールラップ(ラップ部)
2c 端面
2d 溝
3 圧縮室
6 被膜
7a、7b チップシール(シール材)

Claims (10)

  1. 旧モース硬度が6〜8でありかつ平均粒径が100μm以下の粉末状の硬質材料と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂とを含有してなることを特徴とするシール材。
  2. 前記硬質材料は、珪藻土、電気石、珪酸塩鉱物、金属酸化物から選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載のシール材。
  3. 前記四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂は、分子量が500万以上であり、かつ非熱可塑性であることを特徴とする請求項1または2記載のシール材。
  4. 更に、銅粉と、炭素繊維および/または球状炭素と、二硫化モリブデンとを添加してなることを特徴とする請求項1、2または3記載のシール材。
  5. 前記硬質材料を0.1〜5質量%、前記銅粉を5〜20質量%、前記炭素繊維および/または球状炭素を5〜10質量%、前記二硫化モリブデンを3〜5質量%、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂および/または四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂を60〜80質量%含有してなることを特徴とする請求項4記載のシール材。
  6. ポリテトラフルオロエチレン樹脂と、球状銅粉と、ピッチ系炭素繊維と、二硫化モリブデンと、珪藻土とを含有してなることを特徴とするシール材。
  7. 前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂は、変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項6記載のシール材。
  8. 前記球状銅粉の粒径は、50μm以下であることを特徴とする請求項6または7記載のシール材。
  9. 鏡板の一主面側に渦巻状のラップ部が立設された一対のスクロールを前記ラップ部が重なり合う様に対向配置して圧縮室を形成し、これらラップ部の少なくとも一方の先端部に形成された溝に、請求項1ないし8のいずれか1項記載のシール材を備えてなることを特徴とするスクロール流体機械。
  10. 前記シール材と対向する前記鏡板に陽極酸化処理を施し、この鏡板の硬度は350Hv以上であり、かつ、その表面粗さは輪郭曲線の最大断面高さ(Rmax)で3μm以上であることを特徴とする請求項9記載のスクロール流体機械。
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