JP2005034136A - 品質改良米飯 - Google Patents

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Abstract

【課題】割れた米飯や煮崩れている米飯の発生を減少させ、かつ、ぬか臭や古米臭などの好ましくない臭いを抑制することの出来る品質の改良された米飯を提供する。 【解決手段】米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行った後に、炊飯を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は割れた米飯や煮崩れている米飯の発生を減少させ、かつ、ぬか臭や古米臭などの好ましくない臭いを抑制することの出来る品質の改良された米飯を提供するものであり、特にレトルト食品や冷凍食品などの加工米飯に関する。
従来、米飯は各種の方法で製造されている。例えば、生米を洗米し、水に浸漬した後、この浸漬米を炊飯釜に入れ水を加えて炊き上げる方法(釜炊飯といわれる)がある。または生米を洗米し、水に浸漬した後、この浸漬米を一次蒸煮し、高温水に浸漬した後二次蒸煮する方法(蒸気炊飯といわれる。特許文献1参照)がある。更には、生米を洗米し、水に浸漬した後、この浸漬米を一次蒸煮し、蒸し上げられた米を湯又は水と共に炊飯釜で加熱して炊き上げる方法(特許文献2参照)等が提案されている。
例えば、洗米時に米に亀裂を生じることがない無洗米加工方法を提供する目的で、精白米を70℃以上の温水で短時間洗浄することで表層部をα化した後、水切りし、乾燥する方法がある(特許文献3参照)。
しかしながら該発明は、精白米の温水短時間洗浄後に、水切り、乾燥工程が必要である。また温水処理は、温水が80℃の場合は2分、100℃の場合は15秒以内が望ましいとの記載がある。このような状況では、洗浄後でも米の周りに温水がしばらく存在するため糊化の表層部分が厚くなる。その為、洗米しても糊化した部分が残りやすく、炊飯時の米内部への吸水が糊化層によって阻害され、芯の残った米飯になる場合がある。また、温水の温度が高いほど、処理時間が短くなり工業的には生産性が高まるが、該発明では温水と、温水より低い温度の生米を混合して処理するので、例えば100℃の温水を使用しても生米の温度や処理量によって数度から数十度低い温度での処理になり、生産性を上げるには限界があるだけでなく、米の温度調整を行わない限り一定の処理温度条件を再現しにくいという課題があった。
また、米の古米臭の除去を目的として、米を水に浸漬したあと、この浸漬米を蒸煮してでんぷん粉を予めα化し、この後、蒸煮された米を湯または水とともに炊飯釜で加熱して炊き上げることを特徴とする炊飯方法がある(特許文献2参照)。
この方法では、第1工程として米の浸漬工程、第2工程として蒸煮工程、第3工程として炊飯工程を行う。浸漬米を蒸したときに、水蒸気蒸留の原理によりぬか臭が除去される。しかしながら、浸漬工程の後に蒸米工程を行う該発明では、水蒸気蒸留の原理によりぬか臭が多少は除去されるが、洗米及び浸漬で生じた亀裂からいったん米の内部まで入り込んだぬか臭成分の除去は困難である。また該発明の方法ではぬか臭だけでなく、米本来の香りも除外される可能性がある。
また、1)水洗した米を炊飯処理(又は蒸し処理)し、2)得られた炊飯米(又は蒸し米)を蒸し処理(又は炊飯処理)し、3)得られた炊飯工程−蒸し工程(又は蒸し工程−炊飯工程)の2重工程処理米を、4)水で米粒間の結着を除いた後、5)水切りし、6)凍結真空乾燥する、事を特徴とする凍結乾燥米の製造法がある(特許文献4)。
該発明の目的は、蒸し処理を行うことにより、古米臭を除去することである。また、もう一つの目的は、米飯粒を多孔性とし凍結乾燥を良好に短時間に行うことである。しかし該発明は、最初の水洗工程の後に蒸米工程を行う。その為、水洗工程で生じた亀裂からぬか臭が一旦米の内部まで入り込むと、ぬか臭の除去は困難である。その為、実施例2の蒸し時間が約30分であるなど、蒸し時間を数十分行うことで古米臭をなくしている。この方法ではぬか臭だけでなく、米本来の香りも除外される可能性がある。
また、生米を蒸煮し、蒸し上げられた米を炊飯する米飯類の製造の時に、該生米の水分含量が30重量%未満にすることを特徴とする米飯類の製造方法がある(特許文献5)。
しかしながら、該発明の生米とは「米(原料米)を十分な水あるいはお湯で洗米し、ぬか、夾雑物を除去した状態であり、かつ、蒸煮や炊飯をしていない米のこと」を示す。また、蒸煮時間も10〜30分間程度が適当である。また、該発明の目的は、米粒同士の付着力が弱く、パラパラしてかつ米粒一粒一粒に適度な粘りとふっくら感のある洋風・中華風米飯類の製造方法である。
特開昭59−224661号公報 特開平03−195465号公報 特開平03−65150号公報 特開昭60−41452号公報 特開2001−333707号公報
本発明は、割れた米飯や煮崩れている米飯の発生や、ぬか臭や古米臭などの好ましくない臭いの発生という課題を解決する、品質の改良された米飯を提供するものであり、特に冷凍食品やレトルト米飯などの加工米飯に適する。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、生米に対して、高温短時間の蒸煮処理を行い、その後冷却し炊飯することで、割れた米飯や煮崩れている米飯の発生を減少させ、かつ、ぬか臭や古米臭などの好ましくない臭いを抑制することの出来る品質の改良された飯を提供しうることを見出した。本発明は以下の項目を包含する。
(1)生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却し炊飯する米飯。(2)生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却し、レトルト処理するレトルト米飯。(3)生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却し、炊飯し、冷凍する冷凍米飯。(4)生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却する処理米。更には、米が古米であるとより効果があることを見出した。
本発明の効果として、割れた米飯や煮崩れている米飯の発生を減少させ、かつ、ぬか臭や古米臭などの好ましくない臭いを抑制することの出来る品質の改良された米飯を提供することが可能である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明において、生米に対して蒸煮処理を行うときには、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間処理をおこなうことが重要である。蒸煮処理温度は105〜180℃が好ましく、更に好ましくは110〜150℃である。処理時間は0.5〜15秒が好ましく、更に好ましくは1〜5秒である。処理温度が250℃以上だと米表面の焦げ付きが発生しやすい点で好ましくなく、100℃以下では蒸気ではなくお湯での直接処理となり、米表面の糊化層が厚くなり、また糊化層の厚みも調製しにくくなる点で好ましくない。
ジャポニカ米を使用して米飯を炊飯する場合、処理時間は15秒以内であることが望ましい。処理時間が15秒以上だと米表面の糊化層が厚くなりすぎる点で好ましくなく、0.1秒以下では十分な効果が得られにくい点で好ましくない。しかし、インディカ米を使用した場合や、米飯の使用目的によっては、処理時間は15秒以上の方が望ましい場合もある。但しその様な場合であっても処理時間が1分を超えると、米の表面の澱粉が過剰にはがれる。それが原因となり、米の表面が荒れたり、歩留りが低下するので好ましくない。
生米に対して蒸煮処理を行った後は、米を冷却する。米の冷却条件が品質を安定させるために重要である。本発明では、米の冷却方法には特に限定はないが、米の糊化温度(約60℃)以下に冷却する条件が特に重要である。冷却速度が遅くなるとその分熱が米の中心部まで伝わり、糊化層の厚みが厚くなり、冷却速度が早くなると逆に糊化層の厚みが薄くなる。したがって冷却条件が異なると糊化層の厚みも異なり、炊飯する度に食感が異なった米飯になり易く好ましくない。蒸煮処理した米の冷却は、通常は蒸煮処理を行った後の、洗米工程やその後の米の浸漬工程で水と接触することにより行われる。また蒸煮処理を行った米を室温に放置することでも目的は達せられる。その際、蒸煮処理した米をトレーなどに薄く広げると冷却速度が速くなり好ましい。また蒸煮処理した米に積極的に冷たい空気を送風しても良い。本発明において、生米に対して蒸煮処理を行うことを高温短時間前処理と呼ぶこともある。
本発明において、蒸煮処理においては、公知の方法を採用することができ、特に蒸気還流式解凍装置や粉体殺菌装置などが好ましい。蒸気を米と直接短時間、ムラ無く接触できる方法だからである。
本発明で使用する米について、その種類(品種)等は何ら制約をうけるものではなく、粳米、もち米、低アミロース米あるいは高アミロース米等いずれも用いることができる。
本発明において、生米とは洗米等を行う前の生米の他に、米ぬかをとるために少量ではあるが水を用いて予め洗米処理を行う方法や、タピオカでんぷんを表面に付着させてぬかを剥ぎ取る方法、ブラシなどで表面のぬかを剥ぎ取る方法など種々の方法で作成された、いわゆる無洗米も含まれる。本発明において無洗米を用いた場合は、蒸煮処理の後の洗米工程が不要となり、洗米工程を経た米に比べ、米表面の糊化層が、多く残存する。その為、炊きあがりが若干芯の残る米飯となり、リゾットなどの用途としては無洗米を用いた方が好ましい食感となる。尚、米ぬかをとるために少量ではあるが水を用いて予め洗米処理を行う無洗米は、通常、洗米後に水切り工程、その後に乾燥工程が行われる。しかしながら本発明で、無洗米を作ってすぐに高温短時間前処理する場合は、必ずしも乾燥工程は必要ではない。
本発明において、米に対して蒸煮処理を行った後に、炊飯を行うが、炊飯条件については特に限定されない。
本発明において、できあがった米飯を冷凍して、冷凍米飯とすることもできる。本発明で得られた米飯を使用すると、冷凍加工時に米飯をバラケさせる処理をしても、割れた米飯の量が増えにくい点で好ましい。また、割れた米飯や、亀裂が入っている米飯が少ない分、米飯の解凍時に水分蒸発が少なく、解凍した米飯の食感を張りのある、ふっくらした状態に保持できる。
本発明における冷凍米飯とは、冷凍、チルドなどの表現には関係なく−5℃以下で製造、流通するものであれば良いが、−15℃以下では水分移行が効果的に抑制され好ましい。本発明により得られる米飯類は、冷凍食品に適しているので、そのような冷凍された形態で保存、使用することができる。このような場合の冷凍方法については通常冷凍食品の製造に使用される方法、例えば特開昭50−105847号公報、特開昭63−44857号公報等に開示されているバラ凍結法を利用することができる。
本発明において、高温短時間前処理を行った米を水と共に耐熱容器に包装してから加圧滅菌処理することで、レトルト米飯とすることも出来る。本発明においては、加水量が多い炊飯を行なっても、割れた米飯の量が増えにくい点で好ましい。又、レトルト米飯に限らず、米飯を容器に定量充填する時には、米飯に負荷がかかり米飯が割れる場合があるが、高温短時間前処理を行ってから充填することで米飯の割れが発生しにくくできる。
本発明において、蒸煮処理した米を直ちに冷却して、通常の生米のように扱うこともできる。処理した米は、容器内で長期に保存することも可能である。保存の際には米一粒当たりの平均水分率が16%以下であることが好ましい。
(実施例)
以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
(実施例1)
平成8年度収穫キララを用いた、高温短時間前処理を行う、釜炊飯による白飯の製造。
・使用した米:収穫年度 平成8年、産地 北海道、品種 キララ397
・配合;精白米100g、水130g
・製造方法
1)生米に高温前処理を行い(蒸煮機器:日本酸素(株)製、フレックサーバー、2秒、約110℃)、その後、
2)処理した米を、米の30倍量(V/V)の20℃の水に15秒間浸漬し(冷却工程に該当する)、その後、
3)洗米し(洗米水温:20℃、米品温:室温、洗米回数:手洗米で20回×3回、洗米時間:5分)、その後、
4)浸漬を行い(浸漬条件:20℃、60分)、その後、
5)炊飯した。(炊飯装置:松下電器産業(株)製、SR−03型、容量0.27L、炊飯時間:15分、蒸らし時間:15分)。
炊飯した米飯を実施例1米飯とした。
(比較例1)
平成8年度収穫キララを用いた、高温短時間前処理を行わない、釜炊飯による白飯の製造
実施例1の1)高温前処理工程を行わない以外は、実施例1と同様にして炊飯し、比較例1米飯とした。
(実施例2)
平成8年度収穫キララを用いた、高温短時間前処理を行う、浸漬米を蒸してから炊飯する炊飯方法による白飯の製造
実施例1の4)浸漬工程の後に、蒸煮工程を行い(蒸煮機器:家庭用蒸し器、蒸煮条件:100℃、15分)、蒸煮工程の後の、5)の炊飯時間を8分で炊飯した(炊飯装置:松下電器産業(株)製、SR−03型、容量0.27L、炊飯時間:8分、蒸らし時間:15分)。炊飯した米飯を実施例2米飯とした。
(比較例2)
平成8年度収穫キララを用いた、高温短時間前処理を行わない、浸漬米を蒸してから炊飯する炊飯方法による白飯の製造
実施例2の1)高温前処理工程を行わない以外は、実施例2と同様にして炊飯し、比較例2米飯とした。
(参考例1)
平成14年度収穫こしひかりを用いた、高温短時間前処理を行う、釜炊飯による白飯の製造
使用した米を、収穫年度 平成14年、産地 新潟、品種 コシヒカリ、に変更した以外は、実施例1と同様にして炊飯し、参考例1米飯とした。
(参考例2)
平成14年度収穫こしひかりを用いた、高温短時間前処理を行わない、釜炊飯による白飯の製造
参考例1の1)高温前処理工程を行わない以外は、参考例1と同様にして炊飯し、参考例2米飯とした。
実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2、比較例3の評価結果を表1に示す。
Figure 2005034136
参考例1、参考例2の評価結果を表2に示す。
Figure 2005034136
表1、表2において、砕飯率は
砕飯率(%)=100×{(2/3以下のサイズになっている粒数)÷2}÷
{通常の粒数+(2/3以下のサイズになっている粒数÷2)}
によって算出した。
表1、表2において、香気成分は、GC/MS(使用機器;島津製作所GC−17A/日本電子Automass SUN200、使用カラム;J&WサイエンスDB−5 60mm−0.25mm(内径)−0.25μm(層厚)、抽出方法;固層マイクロ抽出)を使用して定量した。定量値は、米の乾燥固形分あたりのn−ヘキサナールの検出量を、チャート上の面積で演算した数字により相対値として表した。
表1、表2において、評価は5名で行い、評価の基準は、非常にまずい:1点。まずい:2点。ふつう:3点。うまい:4点。非常にうまい:5点、とした。
表1、表2より、高温短時間前処理により砕飯率は減少し、ぬか臭及び古米臭の代表的な成分であるn−ヘキサナールの量も、減少する傾向があることが判明した。
参考例1、参考例2とも新米であり、どちらも破砕率、評点共に満足のいくものであった。これは、本発明は新米でも効果はみられるが、古米などで特に効果があることを示す。
これらの理由については、米飯の表面が加熱されても、周りに充分量の水が存在しないので処理終了後の米の表層は、極薄い表層のみ吸水・糊化した状態であり、処理後の米を洗米すると糊化した表層が次第にはがれ、結果として炊飯時の米中心部への吸水阻害が発生せず、芯の残らない飯になることが推定されている。
一般の生米の洗米・浸漬方法では、洗米の初期から吸水による膨張がおこり、米に歪を生じ亀裂を生じることがある。本発明のように米の極薄い表層が吸水・糊化した状態では、表層に柔らかな弾力ができるため、表層での亀裂が起こりにくくなると考えられる。その為、最終的に炊上げた際の米飯の亀裂や割れが少なくなり、かつ、亀裂を伝ってぬか臭成分が米飯内部へ浸透することも抑制されると考えられる。
(実施例3)
生米に高温短時間前処理を行う処理米の製造
・使用した米:収穫年度 平成9年、産地 北海道、品種 キララ397
・処理米の製造方法
1)生米に高温前処理を行い、(蒸煮機器:大川原製作所(株)製、粉体粒殺菌装置SIRV−20型、3秒、約130℃)、その後、
2)処理した米を直ちに約2倍量のスノー状ドライアイス(品温約−60℃)と混合して冷却し、その後、冷蔵庫内で1日ドライアイスを気化させた後、室温(約20℃)に戻した。得られた米を実施例3米とした。
実施例3で原料として使用した生米(収穫年度 平成9年、産地 北海道、品種 キララ397)を比較例3米とした。
実施例3米と比較例3米を同じ種類の袋に別々に入れ、室温(約20℃)で2週間保管した後に米の水分率を乾燥法で測定した。
その結果、実施例3米の水分率は16%であり、比較例3米の水分率は15%であり、ほぼ同程度であった。
実施例3米および比較例3米を、実施例1と同じ条件の3)洗米工程、4)浸漬工程、5)炊飯工程の順で炊飯し、炊きあがった米飯を比較評価した。
評価の結果を表3に示す。ここで、砕飯率、香気成分、評点はすべて実施例1と同じ方法で算出し、実施例3の各評価値を比較例3の各評価値で割った値をそれぞれ「砕飯率の変動割合」「香気成分の変動割合」「評点の変動割合」とした。
Figure 2005034136
表3より、生米を高温前処理した後の冷却方法が水への浸漬でなく、ドライアイスでも砕飯率及び香気成分(n−ヘキサナール量)が減少し、評点が高くなることが判明した。
実施例3で得られた米の外観は比較例3の生米と同程度であった。また、2週間の室温保存においても品質にも問題は生じず、通常の生米と同じ方法で保管・流通することが可能であることが判明した。

Claims (4)

  1. 生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却し、炊飯する米飯。
  2. 生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却し、レトルト処理するレトルト米飯。
  3. 生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却し、炊飯し、冷凍する冷凍米飯。
  4. 生米に対して、100〜250℃の温度で、0.1〜60秒間蒸煮処理を行い、その後冷却する処理米。
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