JP2005026306A - 電子機器の筐体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない組み立て工数と部品点数で筐体本体を組み立てることができる電子機器の筐体構造を提供する。
【解決手段】筐体本体1の主フレーム2を、後部フレーム2aと底部フレーム2bとにより一体形成し、また副フレーム3を両側フレーム3aと背面フレーム3b、上部フレーム3c及び下部フレーム3dとにより一体形成して、主フレーム2の底部フレーム2b上に副フレーム3を組み立てると共に、副フレーム3の前面と両側フレーム3aの外側を本体カバー4で覆い、また副フレーム3の上面を天井化粧板5で覆ったことから、両側フレーム3aと背面フレーム3b、上部フレーム3c及び下部フレーム3dとが1枚の金属板により成形することができるため、従来のそれぞれのフレームが独立したものに比べて、組み立て工数を大幅に削減できる上、部品点数も少なくできる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電話交換装置のような電子機器の筐体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の電子機器は、金属板を箱型に成形することにより構成された筐体を有しており、電子機器の筐体構造としては、例えば特許文献1に記載されたものが公知である。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−339185号公報(段落0025,0026,図2)
【0004】
前記従来の筐体構造は、左右両側フレームと、これら左右両側フレームの後縁に連設された背面フレームとを有していて、左右両側フレームの上部に、上側フレームが、そして下部に下側板状枠体が設けられた箱型構造となっている。
【0005】
また上側フレームの下面と、下側板状枠体上に設けられた下側フレームの上面には、筐体本体内へ実装するプリント基板をガイドする基板ガイドが突設されていると共に、左右両側フレームの前側開口部は、前面化粧板により閉鎖され、左右両側フレームの外側面には左右両側化粧板が、そして上側フレームの上面には、天井化粧板が取り付けられた構造となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記従来の筐体構造では、左右両側フレームと上側フレーム及び下側板状枠体が別部品より形成されていて、これら部品を組み立てる際、ねじや溶接等の固着手段で、各部品間を固着しているため、組み立てに多くの時間を必要とする上、組み立てられた筐体本体の強度や剛性を高くするためには、ねじ止め個所や、溶接個所を多くする必要があるため、さらに組み立てに手間がかかる等の問題がある。
【0007】
また部品点数が多くなるため、部品を成形したり、組み立てが完了するまで部品を保管、管理するのにも多くの工数を必要とするため、筐体本体のコストが高くなる等の問題もある。
【0008】
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、少ない組み立て工数と部品点数で強度の高い筐体本体を組み立てることができる電子機器の筐体構造を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の電子機器の筐体構造は、筐体本体を、主フレームと、副フレーム、本体カバー及び天井化粧板とから構成した電子機器の筐体構造であって、主フレームを後部フレームと底部フレームとにより一体形成し、また副フレームを両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームとにより一体形成して、主フレームの底部フレーム上に副フレームを組み立てると共に、副フレームの前面と両側フレームの外側を本体カバーで覆い、また副フレームの上面を天井化粧板で覆ったものである。
【0010】
前記構成により、両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームとが1枚の金属板により形成することができるため、従来の両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームが独立したものに比べて、組み立て工数を大幅に削減できる上、部品点数も少なくできるため、筐体本体のコストを低減することができる。
【0011】
また各部品の接続個所が少なくできることによって副フレームの剛性が上がるため、強度の高い筐体本体が容易に得られると共に、不必要にオーバラップする部品が少なくできるため、材料の節約と筐体の軽量化が図れるようになる。
【0012】
前記目的を達成するため本発明の電子機器の筐体構造は、上部フレームの下方と下部フレームの上面に、背面フレームの手前側に設置するバックワイヤリングボードの上下縁を固定する固定爪と係止溝を形成すると共に、上部フレームと下部フレームの対向面に筐体本体内に実装するプリント基板をガイドする基板ガイドを複数列設けたものである。
【0013】
前記構成により、副フレーム内に簡単にバックワイヤリングボードを取り付ける際に、上部フレームおよび下部フレームが両側フレームおよび背面フレームと共に一体形成されているために、固定爪と係止溝とが互いに所定位置で対向配置されることになって、バックワイヤリングボードの位置規めが確実に行うことができる上、筐体内にプリント基板を実装する際、基板ガイドに沿ってプリント基板を挿入することにより、バックワイヤリングボードにプリント基板を容易かつ確実に接続することができる。
【0014】
前記目的を達成するため本発明の電子機器の筐体構造は、両側フレームの上部に、増設する筐体を取り付ける取り付け片を形成し、両側フレームの下部に筐体本体を床面等に固定する固定片を形成したものである。
【0015】
前記構成により、剛性の高い副フレームの両側フレームを固定片により床面等に固定することができるため、筐体を強固に床面等に固定することができると共に、両側フレームの上部に設けた取り付け片を使用することにより、筐体の増設が容易に行えるようになる。
【0016】
前記目的を達成するため本発明の電子機器の筐体構造は、両側フレームの前縁を外側へほぼ直角に折り曲げて前縁部を形成することにより、両側フレームと本体カバーの側面カバー部との間に空間を形成したものである。
【0017】
前記構成により、電子機器に配線されたケーブル類の余長部を両側フレームと側面カバー部との間の空間に収納することにより、ケーブル類の余長部が邪魔になることがない上、余長部が外部へ露出しないので体裁も大変よい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明を電話交換装置の筐体構造に実施した実施の形態を、図面を参照して詳述する。
【0019】
図1は筐体本体の分解斜視図、図2は左右両側フレームと上下部フレームの展開図、図3は同組み立て状態の破断図、図4は後部フレームと底部フレームの展開図、図5は同組み立て状態の斜視図、図6は本体カバーの斜視図、図7は天井化粧板の斜視図、図8はバックワイヤリングボードの斜視図、図9は電源ユニットの斜視図、図10ないし図19は筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【0020】
図1に示す筐体本体1は、主フレーム2と、副フレーム3と、本体カバー4と、天井化粧板5とからなる。
【0021】
主フレーム2は図4に示すように、1枚の金属板より形成された後部フレーム2aと底部フレーム2bよりなり、これらフレーム2a,2b間の折り曲げ線2cよりほぼ直角に折り曲げることによって、図5に示すように一体構造の後部フレーム2aと底部フレーム2bが形成されている。
【0022】
後部フレーム2aの上辺は、内側にほぼ直角に折り曲げられた上縁部2dが形成されていて、上縁部2dの両端側に天井化粧板5を固定する舌片状の固定片2eが形成されている。
【0023】
後部フレーム2aの両側辺はほぼチャンネル状に折り曲げられた両縁部2fが形成されていて、これら両縁部2fの上下部に本体カバー4に形成された固定片4fを嵌挿する挿入孔2gが形成されていると共に、後部フレーム2aの上部と下部の複数個所に、ダルマ状の壁面取り付け孔2hが穿設されている。
【0024】
主フレーム2の底部フレーム2bは、前辺と両側辺の3辺が下側へ折り曲げられて前縁部2iと両側縁部2jが形成され、底部フレーム2bの上面には、バッテリガイド2kと、電源ガイド2mが切り起し形成されている。
【0025】
バッテリガイド2kは、筐体本体1の前面より挿脱するバッテリ6の両側面をガイドするもので、バッテリ実装部2nの両側に互に平行するよう突設されており、バッテリガイド2kの前端部間には、バッテリストッパ2xが底部フレーム2bの上面より突設されている。
【0026】
電源ガイド2mは、筐体本体1の前面より挿入する電源ユニット7の両側面をガイドするもので、電源実装部2pの両側に互に平行するよう突設されており、電源ガイド2mの前後端には、図9に示す電源ユニット7の両側面に突設された舌片状の固定片7aを係止する係止部2qが形成されていると共に、底部フレーム2bの前側角部には、電源ユニット7に電力を供給する電源ケーブル8を係止するケーブル係止爪2rが切り起し形成されている。
【0027】
背面フレーム3bは中央に位置していて、その両側に左右両側フレーム3aが位置しており、背面フレーム3bの上側に上部フレーム3cが、そして下側に下部フレーム3dが位置している。
【0028】
これらフレーム3aないし3dは、それぞれの境界に形成された折り曲げ線3eにより内側へほぼ直角に折り曲げられて図3に示すように、左右両側フレーム3aと背面フレーム3b及び上下部フレーム3c,3dからなる副フレーム3が構成されており、上部フレーム3cは両側フレーム3aの上端よりやや下側となるように、両側フレーム3aの上端よりやや下側に設定された折り曲げ線3eより内側へほぼ直角に折り曲げられている。
【0029】
下部フレーム3dも両側フレーム3aの下端より高い位置となるように、両側フレーム3aの下端より高い位置に設定された折り曲げ線3eより内側へほぼ直角に折り曲げられており、両側フレーム3aの前縁は、外側にほぼ直角に折り曲げることにより前縁部3fが形成されていて、各前縁部3fの上側角部に、本体カバー4の前面カバー部4aに穿設された取り付け孔4iより挿入した取り付けねじ15を螺挿するねじ孔3gが穿設されている。
【0030】
左右両側フレーム3aの上部には、増設用の筐体を取り付けるための取り付け片3hが前後に離間して突設されていて、各取り付け片3hには増設筐体を取り付ける取り付け孔3iが穿設されており、各取り付け片3hは図3に示すように外側へほぼ直角に折り曲げられている。
【0031】
左右両側フレーム3aの下部には、筐体本体1を床面等に固定するための固定片3h−1が前後に離間して突設されていて、各固定片3h−1にはアンカボルト等の固着具を嵌挿するボルト孔3i−1が穿設されており、各固定片3h−1も図3に示すように外側へほぼ直角に折り曲げられている。
【0032】
副フレーム3の上部に設けられた上部フレーム3cの下面と、中間部よりやや下側に設けられた下部フレーム3dの上面には、筐体本体1内に実装するプリント基板10の上下縁をガイドする基板ガイド3jが切り起し形成されている。
【0033】
基板ガイド3jは、プリント基板10の板厚よりやや広い間隔で突設されたレール対により形成されていて、上部フレーム3cと下部フレーム3dの対向位置に複数列に亘って形成されており、筐体本体1の前面開口より挿入したプリント基板10を、副フレーム3の背面フレーム3bの前後に設けられたバックワイヤリングボード12へとガイドするようになっている。
【0034】
上部フレーム3cの前縁は上方へほぼ直角に折り曲げられて前縁部3mが形成され、下部フレーム3dの前縁は下方へほぼ直角に折り曲げられて上部フレーム3cと同様な前縁部3mが形成されており、上側の前縁部3mには、プリント基板10より延設された信号ケーブル(図示せず)を固定するための取り付け孔3nが、また下部の前縁部3mには、電源ユニット7をビス等の固着具11で固定するためのねじ孔3pが穿設されている。
【0035】
背面フレーム3bの上辺には、上縁を水平方向へ折り曲げ、さらに前縁を下方へ折り曲げることにより、バックワイヤリングボード12の受け座3qが形成され、受け座3qの両端部と中央部に、バックワイヤリングボード12を固定する固定爪3rが突設されており、下部フレーム3dの上面には、バックワイヤリングボード12の下端縁に突設された係止突起12aを嵌合する複数の係止溝3xが受け座3qと対向するように形成されていると共に、上下部フレーム3c,3dに切り起し形成された基板ガイド3jの後端部には、基板ガイド3jに沿って挿入されたプリント基板10を所定の位置に停止させるストッパ3yが突設されている。
【0036】
副フレーム3の前面と両側面を外側より覆う本体カバー4は図6に示すように、副フレーム3の前面側開口部を覆う大きさの前面カバー部4aと、副フレーム3の両側フレーム3aを覆う大きさの側面カバー部4bとからなり、1枚の金属板をほぼコ字形に折り曲げることにより形成されている。
【0037】
前面カバー部4aの下部と、側面カバー部4bの上部には、多数のスリットにより形成された通気孔4cが形成されていて、これら通気孔4cより筐体本体1内へ換気が行えるようになっており、前面カバー部4aの下部には、電源ユニット7に設けられた電源スイッチ7bを操作するための操作窓4dが、そして操作窓4dの下方には、本体カバー4をねじ止めするための切り欠き4eが形成されている。
【0038】
各側面カバー部4bの後縁には、主フレーム2の両縁部2fに形成された挿入孔2gに挿入する固定片4fが上部側と下部側に突設され、上部側の固定片4fのやや下方には、作業用切り欠き4gが、そして一方の側面カバー部4bの下部に、電子機器と外部を電気的に接続するケーブル類の出入口となるケーブルホール4hが切り欠き形成されている。
【0039】
筐体本体1の上面を覆う天井化粧板5は、本体カバー4の上面を覆う大きさの金属板により形成されていて、図7に示すように前縁と両側縁が下方へほぼ直角に折り曲げられて、前縁部5aと両側縁部5bが形成されており、前側の角部付近と、後面側の両端部に、天井化粧板5を副フレーム3の上面に固定するための取り付け孔5cが形成されている。
【0040】
一方副フレーム3内に取り付けられるバックワイヤリングボード12は図8に示すように、前面側に複数のコネクタ12bが基板ガイド3jと同じ配列で縦方向に取り付けられており、基板ガイド3jに沿って挿入されたプリント基板10のコネクタ10aが着脱自在に嵌合できるようになっており、バックワイヤリングボード12の両端側には、外部へ電気信号等を出力するためのコネクタ12cが取り付けられている。
【0041】
なお図1中14は本体カバー4の側面カバー部4bに形成されたケーブルホール4hを塞ぐケーブルホールカバーで、内面に粘着部14aが形成されている。
【0042】
次に前記構成された筐体本体1を組み立てる際の作用を、図10ないし図19を参照して説明する。
【0043】
図10及び図11は、副フレーム3の前面側及び後面側の斜視図で、図2の展開図に示す1枚の金属板を板金加工することにより形成されている。
【0044】
筐体本体1の組み立てに当っては、まず図12に示すように主フレーム2の底部フレーム2bに副フレーム3の下部を嵌合し、主フレーム2の後部フレーム2aに副フレーム3の背面フレーム3bを当接させたら、この状態でビス等の固着具や溶接等の固着手段で、主フレーム2に副フレーム3を固着する。
【0045】
次に副フレーム3の前面側開口よりバックワイヤリングボード12を図13に示すように挿入して、バックワイヤリングボード12の下縁に突設された係止突起12aを下部フレーム3dに形成された係止溝3xに嵌合したら、バックワイヤリングボード12の上縁側を背面フレーム3bより折り曲げ形成された受け座3qに当接し、この状態で図13の拡大図に示すように固定爪3rの先端を下方へ折り曲げて、受け座3qと固定爪3rの間でバックワイヤリングボード12の上縁部を挟着することにより、上下部フレーム3c,3dの間にバックワイヤリングボード12を固定する。
【0046】
バックワイヤリングボード12の取り付けが完了したら、図16に示すように天井化粧板5を副フレーム3上に載置して、天井化粧板5の取り付け孔5cより挿入したビス等の固着具11により天井化粧板5を副フレーム3の上面に取り付けると共に、主フレーム2の底部フレーム2b上面に切り起し形成された電源ガイド2mにガイドさせて電源ユニット7を電源実装部2pに実装し、電源ガイド2mに形成された係止部2qに電源ユニット7の両側面より突設された固定片7aを係止すると共に、電源ユニット7の前面パネル7cに穿設された取り付け孔7dより挿入した固着具11をねじ孔3pに螺挿して電源ユニット7を固定する。
【0047】
同様にバッテリ6をバッテリガイド2kにガイドさせて、バッテリ実装部2nに実装したら、副フレーム3の前面開口より必要な枚数のプリント基板10を基板ガイド3jにガイドさせて図17に示すように押し込むと、プリント基板10の先端に設けられたコネクタ10aがバックワイヤリングボード12のコネクタ12bに嵌合されて、プリント基板10がバックワイヤリングボード12に電気的に接続される。
【0048】
以上のようにして電源ユニット7、バッテリ6及びプリント基板10の実装が完了したら、副フレーム3の前方より本体カバー4を図18に示すように嵌装して、本体カバー4の側面カバー部4bより突設された固定片4fを主フレーム2の両縁部2fに形成された挿入孔2gへ挿入した状態で、主フレーム2の底部フレーム2b前縁部2iに形成されたねじ孔2yに予め螺挿した固着具11に前面カバー部4aの下部に形成した切り欠き4eを係止する。
【0049】
そしてこの状態で前面カバー部4aの上部に形成された取り付け孔4iより挿入した取り付けねじ15を、副フレーム3の前縁部3fに形成されたねじ孔3gに螺挿して、本体カバー4を副フレーム3に固定したら、最後にケーブルホール4hに、粘着部14aを使用してケーブルホールカバー14を取り付けて、図19に示すように筐体本体1の組み立てを完了するもので、主フレーム2は後部フレーム2aと底部フレーム2bが一体形成され、また副フレーム3は両側フレーム3aと背面フレーム3b及び上下部フレーム3c,3dが一体形成されているため、少ない部品点数で剛性の高い筐体構造が容易に得られるようになる。
【0050】
また筐体本体1を床面等に設置して使用する場合は、両側フレーム3aの下部に設けた固定片3h−1をアンカボルト等の固着手段により床面等に固定した後、ケーブルホールカバー14を取り外してケーブル類によりバックワイヤリングボード12を外部と接続するが、このときケーブル類に余長部が生じた場合は、副フレーム3の前縁を外側に折り曲げることにより形成された前縁部3fによって副フレーム3の両側フレーム3aと本体カバー4の側面カバー部4bの間に形成された空間にケーブル類の余長部を収納することにより、ケーブル類の余長部が邪魔になることがない上、余長部が外部へ露出しないので体裁も大変よい。
【0051】
なお前記実施の形態では、電話交換装置の筐体に実施した例について説明したが、筐体を使用している電子機器全般に適用できるものである。
【0052】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、主フレームと、副フレーム、本体カバー及び天井化粧板とからなる筐体本体の主フレームを、後部フレームと底部フレームとにより一体形成し、また副フレームを両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームとにより一体形成して、主フレームの底部フレーム上に副フレームを組み立てると共に、副フレームの前面と両側フレームの外側を本体カバーで覆い、また副フレームの上面を天井化粧板で覆ったことから、両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームとが1枚の金属板により形成することができるため、従来の両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームが独立したものに比べて、組み立て工数を大幅に削減できる上、部品点数も少なくできるため、筐体のコストを低減することができる。
【0053】
また各部品の接続個所が少なくできることによって副フレームの剛性が上がるため、強度の高い筐体が容易に得られる上、不必要にオーバラップする部品が少なくできるため、材料の節約と筐体の軽量化が図れるようになる。
【0054】
さらに上部フレームの下方と下部フレームの上面に、背面フレームの手前側に設置するバックワイヤリングボードの上下縁を固定する固定爪と係止溝を形成すると共に、上部フレームと下部フレームの対向面に筐体本体内に実装するプリント基板をガイドする基板ガイドを複数列設けており、副フレーム内にバックワイヤリングボードを取り付ける際に、上部フレームおよび下部フレームが両側フレームおよび背面フレームと共に一体形成されているために、固定爪と係止溝とが互いに所定位置で対向配置されることになってバックワイヤリングボードの位置規めを確実に行うことができる上、筐体内にプリント基板を実装する際、基板ガイドに沿ってプリント基板を挿入することにより、バックワイヤリングボードにプリント基板を容易かつ確実に接続することができる。
【0055】
また両側フレームの上部に、増設する筐体を取り付ける取り付け片を形成し、両側フレームの下部に筐体本体を床面等に固定する固定片を形成したことから、剛性の高い副フレームの両側フレームを固定片により床面等に固定することができるため、筐体を強固に床面等に固定することができると共に、両側フレームの上部に設けた取り付け片を使用することにより、筐体の増設が容易に行えるようになる。
【0056】
さらに両側フレームの前縁を外側へほぼ直角に折り曲げて前縁部を形成することにより、両側フレームと本体カバーの側面カバー部との間に空間を形成したことから、電子機器に配線されたケーブル類の余長部を両側フレームと側面カバー部との間の空間に収納することにより、ケーブル類の余長部が邪魔になることがない上、体裁も大変よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成する副フレームの展開図である。
【図3】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成する副フレームの組み立て状態の一部破断斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成する主フレームの展開図である。
【図5】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成する主フレームの組み立て状態の斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成する本体カバーの斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成する天井化粧板の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を構成するバックワイヤリングボード及びプリント基板の斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造に使用する電源ユニットの斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図11】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図12】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図13】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図14】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図15】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造の組み立て時の作用説明図である。
【図16】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図17】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図18】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【図19】本発明の実施の形態になる電子機器の筐体構造を採用した筐体本体を組み立てる際の作用説明図である。
【符号の説明】
1 筐体本体
2 主フレーム
2a 後部フレーム
2b 底部フレーム
3 副フレーム
3a 両側フレーム
3b 背面フレーム
3c 上部フレーム
3d 下部フレーム
3f 前縁部
3h 取り付け片
3h−1 固定片
3j 基板ガイド
3r 固定爪
3x 係止溝
4 本体カバー
4b 側面カバー部
12 バックワイヤリングボード

Claims (4)

  1. 筐体本体を、主フレームと、副フレーム、本体カバー及び天井化粧板とから構成した電子機器の筐体構造であって、前記主フレームを後部フレームと底部フレームとにより一体形成し、また前記副フレームを両側フレームと背面フレーム、上部フレーム及び下部フレームとにより一体形成して、前記主フレームの前記底部フレーム上に前記副フレームを組み立てると共に、前記副フレームの前面と前記両側フレームの外側を前記本体カバーで覆い、また前記副フレームの上面を前記天井化粧板で覆ったことを特徴とする電子機器の筐体構造。
  2. 前記上部フレームの下方と前記下部フレームの上面に、前記背面フレームの手前側に設置するバックワイヤリングボードの上下縁を固定する固定爪と係止溝を形成すると共に、前記上部フレームと前記下部フレームの対向面に前記筐体本体内に実装するプリント基板をガイドする基板ガイドを複数列設けてなる請求項1に記載の電子機器の筐体構造。
  3. 前記両側フレームの上部に、増設する筐体を取り付ける取り付け片を形成し、前記両側フレームの下部に前記筐体本体を床面等に固定する固定片を形成してなる請求項1または2に記載の電子機器の筐体構造。
  4. 前記両側フレームの前縁を外側へほぼ直角に折り曲げて前縁部を形成することにより、前記両側フレームと前記本体カバーの側面カバー部との間に空間を形成してなる請求項1ないし3の何れかに記載の電子機器の筐体構造。
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