JP2005025986A - コージェネレーションシステム - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

【課題】省エネの向上を図り得るコージェネレーションシステムを提供する。
【解決手段】燃料電池Gと、その燃料電池Gにて発生する熱にて貯湯タンク3に貯湯する貯湯手段Sと、燃料電池Gにて発生する熱にて暖房対象域を暖房する暖房手段Hと、運転を制御する運転制御手段5とが設けられ、燃料電池Gにて発電される電力の余剰電力を貯湯タンク3に貯湯するための貯湯用熱及び暖房対象域を暖房するため暖房用熱に変換する電気ヒータ4が設けられ、燃料電池Gにて発生する熱及び電気ヒータ4にて変換される熱が、貯湯用熱よりも暖房用熱として優先して用いられるように構成され、運転制御手段5は、暖房手段Hの停止中は、電力負荷追従運転を実行し、暖房手段Hの運転中は、燃料電池Gの出力電力をその調節範囲における最大値又は略最大値に設定された設定最大出力電力に調節する最大出力運転を実行するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力及び熱を発生する燃料電池と、その燃料電池にて発生する熱にて貯湯タンクに貯湯する貯湯手段と、前記燃料電池にて発生する熱にて暖房対象域を暖房する暖房手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられたコージェネレーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるコージェネレーションシステムは、運転制御手段にて燃料電池を運転させて、その燃料電池にて発電される電力を電力消費機器に供給し、貯湯手段により、燃料電池にて発生する熱にて貯湯タンクに貯湯して、その貯湯タンク内の湯水を給湯先に供給し、暖房手段により、燃料電池にて発生する熱にて暖房対象域を暖房するものであり、家庭等でのエネルギーコストの低減を図ることが可能なようにしたものである。
そして、暖房手段にて暖房対象域を暖房するときに、燃料電池から発生する熱だけでは不足するときにその不足分を補うために、暖房用補助加熱器を設けてある(例えば、特許文献1参照。)。
前記特許文献1には記載されていないが、このようなコージェネレーションシステムでは、前記電力消費機器の消費電力、つまり電力負荷に応じて燃料電池の出力電力を変更調節する電力負荷追従運転を行うようになっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−248905号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、暖房手段の運転中及び停止中に拘らず、電力負荷追従運転を行うことになり、暖房手段の運転中は、燃料電池の出力電力が小さいとき程、燃料電池からの発生熱量が少なくなって、暖房用補助加熱器にて補う熱量が多くなることから、暖房用補助加熱器にて補う熱量が多くなり易かった。
ところで、暖房手段は、通常、燃料電池の熱や暖房用補助加熱器にて加熱した熱媒を暖房用端末器に循環供給して、暖房端末器にて熱媒の保有熱を暖房対象域に放熱して、暖房対象域を暖房するように構成し、又、暖房用補助加熱器は、通常、バーナや電気ヒータを熱源として、暖房端末器に循環供給する熱媒を加熱する熱源機にて構成することになる。
しかしながら、このような熱源機により構成される補助加熱器にて暖房用熱を補う場合のエネルギー効率は、低いものである。
例えば、ガスバーナを熱源として、潜熱をも回収するように構成した潜熱回収型のガス燃焼式の熱源機の場合、その熱源機を給湯用に用いたときの給湯効率は90〜94%程度であるのに対して、暖房用に用いた場合の暖房効率は85〜88%程度であり、補助加熱器にて暖房用熱を補う場合のエネルギー効率が低いことが分かる。
このように、エネルギー効率が低いにも拘らず、従来では、暖房用補助加熱器にて暖房用熱を補う熱量が多くなり易いので、省エネを図る上で未だ改善の余地があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、省エネの向上を図り得るコージェネレーションシステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明のコージェネレーションシステムは、電力及び熱を発生する燃料電池と、その燃料電池にて発生する熱にて貯湯タンクに貯湯する貯湯手段と、前記燃料電池にて発生する熱にて暖房対象域を暖房する暖房手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられたものであって、
第1特徴構成は、前記燃料電池にて発電される電力の余剰電力を前記貯湯タンクに貯湯するための貯湯用熱及び前記暖房対象域を暖房するため暖房用熱に変換する電気ヒータが、設けられ、
前記燃料電池にて発生する熱及び前記電気ヒータにて変換される熱が、前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成され、
前記運転制御手段は、前記暖房手段の停止中は、電力負荷に応じて前記燃料電池の出力電力を変更調節する電力負荷追従運転を実行し、前記暖房手段の運転中は、前記燃料電池の出力電力をその調節範囲における最大値又は略最大値に設定された設定最大出力電力に調節する最大出力運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、前記暖房手段の停止中は、前記電力負荷追従運転が実行されて、前記燃料電池の出力電力が電力負荷に応じて変更調節され、前記暖房手段の運転中は、前記最大出力運転が実行されて、前記燃料電池の出力電力が設定最大出力電力に調節され、その燃料電池の発電電力の余剰電力が前記ヒータにて熱に変換される。
そして、前記暖房手段により、前記燃料電池にて発生する熱及び前記電気ヒータにて前記余剰電力を用いて変換される熱が、前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられて、暖房対象域が暖房される。
つまり、前記燃料電池を前記設定最大出力電力を出力するように運転し、電力負荷よりも多い電力を発電して、その余剰電力を前記電気ヒータにて熱に変換し、その電気ヒータにて変換した熱及び前記燃料電池にて発生する熱を、前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いるようになっているので、エネルギー効率が低いものとなる前記暖房用補助加熱器にて前記暖房用熱を補う状態が起こらないようにするか、又は、前記暖房用補助加熱器にて前記暖房用熱を補うにしても、その補う熱量を極力少なくすることが可能となり、延いては、コージェネレーションシステム全体としてのエネルギー効率を向上することが可能となる。
従って、省エネの向上を図り得るコージェネレーションシステムを提供することができるようになった。
【0007】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記運転制御手段は、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を管理して、前記暖房手段の運転が開始されるときに、前記最大出力運転を実行した場合において前記貯湯タンクへの貯湯量がその上限貯湯量に達するまでに要する最大出力運転可能時間を求めて、その求めた最大出力運転可能時間が最大出力運転実行可否判断用の設定時間よりも長いときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、前記運転制御手段により、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報が管理されて、前記暖房手段の運転が開始されるときに、前記最大出力運転可能時間が求められて、その求められた最大出力運転可能時間が前記設定時間よりも長いときは、前記最大出力運転を実行され、一方、求められた最大出力運転可能時間が前記設定時間以下のときは、前記電力負荷追従運転が継続される。
つまり、前記最大出力運転を実行している間は、前記燃料電池にて発生する熱と前記余剰電力により前記電気ヒータにて変換される熱とを加えた総発生熱のうち、暖房用に用いられて残った熱が貯湯用に回されて、前記貯湯タンクに貯湯されることになるので、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を用いて、前記最大出力運転を開始した時点から、前記貯湯タンクへの貯湯量がその上限貯湯量に達するまでに要する最大出力運転可能時間を求めることが可能である。ちなみに、前記貯湯タンクの貯湯量が前記上限貯湯量に達した以降も前記最大出力運転が継続されると、貯湯用に回された熱を前記貯湯タンクの湯水に回収できなくなって、その熱が廃棄されることになるので、全体としてのエネルギー効率が低下することになり、省エネを図る上で不利となる。
又、前記燃料電池の出力電力を増大変更する場合、出力電力が目標電力に増大するまでの間は、燃料電池のエネルギー効率(供給エネルギーに対する出力電気エネルギー及び出力熱エネルギーを合わせたエネルギーの比率)が低下し易い。
そこで、前記設定時間として、燃料電池の出力電力の増大変更の間の燃料電池のエネルギー効率の低下があるとしても、前記最大出力運転を実行することにより全体としてのエネルギー効率を向上することが可能な時間に設定する。
そして、前記最大出力運転可能時間が前記設定時間よりも長いときのみ、前記最大出力運転を実行するようにするので、前記最大出力運転の実行時間が短いことにより、出力電力増大変更の間のエネルギー効率の低下が大きく効いて、全体としてのエネルギー効率の向上が得難い状態や、前記貯湯タンクの貯湯量が前記上限貯湯量に達した以降も前記最大出力運転が継続されることにより、熱が無駄に廃棄されて、全体としてのエネルギー効率の向上が得難い状態が起こるのを回避することが可能になる。
従って、全体としてのエネルギー効率の向上が得難いにも拘らず前記最大出力運転が実行される事態を起こり難いようにすることが可能になるので、省エネの向上を一段と図ることができるようになった。
【0008】
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記運転制御手段は、前記暖房手段の運転が開始されるときに、前記設定最大出力電力と現在の前記燃料電池の出力電力との差を求めて、求めた差が最大出力運転実行可否判断用の設定電力よりも大きいときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、前記運転制御手段により、前記暖房手段の運転が開始されるときに、前記設定最大出力電力と現在の前記燃料電池の出力電力との差(以下、電力増大変更幅と称する場合がある)が求められて、求められた電力増大変更幅が前記設定電力よりも大きいときは、前記最大出力運転が実行され、前記電力増大変更幅が前記設定電力以下のときは、前記電力負荷追従運転が継続される。
つまり、燃料電池のエネルギー効率は出力電力を大きくして運転するほど大きくなるものであり、又、前記燃料電池の出力電力を増大変更する場合、出力電力が目標電力に増大するまでの間は、燃料電池のエネルギー効率が低下し易いので、前記電力増大変更幅が小さくなるほど、前記最大出力運転を実行することによる全体としてのエネルギー効率の向上が得難くなる。
そこで、前記設定電力として、前記最大出力運転を実行したときに、出力電力が目標電力に増大するまでの間の前記エネルギー効率の低下を相殺して、全体としてのエネルギー効率を向上することが可能な電力に設定する。
そして、前記電力増大変更幅が前記設定電力よりも大きいときのみ、前記最大出力運転を実行するようにするので、前記電力増大変更幅が小さいことにより、出力電力増大変更の間のエネルギー効率の低下が大きく効いて、全体としてのエネルギー効率の向上が得難い状態を回避することが可能になる。
従って、全体としてのエネルギー効率の向上が得難いにも拘らず前記最大出力運転が実行される事態を起こり難いようにすることが可能になるので、省エネの向上を一段と図ることができるようになった。
ちなみに、この第3特徴構成を前記第2特徴構成と共に実施するようにすると、省エネの向上の上で一段と優れたものにすることができる。
【0009】
第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記貯湯手段が、貯湯用循環路を通じて前記貯湯タンクの湯水を貯湯用熱交換器にわたって循環させるように構成され、
前記暖房手段が、暖房用循環路を通じて熱媒を暖房用熱交換器と暖房端末器とにわたって循環させるように構成され、
前記燃料電池を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環路が、冷却水を前記燃料電池、前記暖房用熱交換器、前記貯湯用熱交換器の順に通流させるように設けられて、前記燃料電池にて発生する熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成され、
前記電気ヒータが、前記冷却水循環路における前記燃料電池よりも下流側で且つ前記暖房用熱交換器よりも上流側の部分を通流する冷却水を加熱するように設けられて、前記電気ヒータにて変換される熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成されている点を特徴とする。
即ち、熱媒が前記暖房用熱交換器において前記燃料電池の発生熱及び前記電気ヒータによる変換熱を吸熱した冷却水にて加熱され、且つ、前記暖房端末器にて熱媒の保有熱が放熱されながら、熱媒が前記暖房用循環路を通じて前記暖房用熱交換器と前記暖房端末器とにわたって循環されて、暖房対象域が暖房され、前記貯湯タンクの湯水が前記貯湯用熱交換器において前記燃料電池の発生熱及び前記電気ヒータによる変換熱を吸熱した冷却水にて加熱されながら、前記貯湯用循環路を通じて前記貯湯用熱交換器にわたって循環されて、貯湯タンクに貯湯される。
前記燃料電池から発生する熱を吸熱して前記燃料電池を冷却した冷却水は、前記冷却水循環路を通じて前記暖房用熱交換器、前記貯湯用熱交換器の順に通流するので、前記燃料電池にて発生する熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられることになる。
又、前記電気ヒータにより、前記冷却水循環路における前記燃料電池よりも下流側で且つ前記暖房用熱交換器よりも上流側の部分を通流する冷却水が加熱されるので、前記電気ヒータにて変換される熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられることになる。
つまり、前記燃料電池にて発生する熱を前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるようにするための構成として、前記冷却水循環路を、単に冷却水を前記燃料電池、前記暖房用熱交換器、前記貯湯用熱交換器の順に通流させるように設けるだけの簡素な構成を採用し、且つ、前記電気ヒータにて変換される熱を前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いるようにするための構成として、前記電気ヒータを、単に前記冷却水循環路における前記燃料電池よりも下流側で且つ前記暖房用熱交換器よりも上流側の部分を通流する冷却水を加熱するように設けるだけの簡素な構成を採用することにより、構成の簡略化による低廉化を図ることが可能になるのである。
ちなみに、前記燃料電池にて発生する熱を前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるようにするための構成として、前記冷却水循環路を、前記燃料電池を冷却した冷却水が前記暖房用熱交換器と前記貯湯用熱交換器とを並行して通流するように設けると共に、冷却水を前記暖房用熱交換器と前記貯湯用熱交換器とに分流する分流比を調節する分流手段を設けて、その分流手段を前記暖房用熱交換器への分流量が多くなるように調節する構成が可能であるが、この構成は前述の如き構成に比べて複雑なものとなる。
又、前記電気ヒータにて変換される熱を前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いるようにするための構成として、前記電気ヒータとして、前記貯湯タンクの湯水に対して加熱作用する貯湯用のものと、前記暖房端末器に循環供給される熱媒に対して加熱作用する暖房用のものとを各別に設けると共に、余剰電力を前記貯湯用の電気ヒータと前記暖房用の電気ヒータとに分配供給する余剰電力分配比を調節する余剰電力分配比調節手段を設けて、その余剰電力分配比調節手段により、前記暖房用の電気ヒータに分配される余剰電力が多くなるように調節する構成が可能であるが、この構成は前述の如き構成に比べて複雑なものとなる。
従って、低廉化を図りながら、省エネの向上を図ることができるようになった。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、コージェネレーションシステムは、電力及び熱を発生する燃料電池G、その燃料電池Gを商用電源1に系統連系するインバータ2、前記燃料電池Gにて発生する熱にて貯湯タンク3に貯湯する貯湯手段としての貯湯部S、前記燃料電池Gにて発生する熱にて暖房対象域(図示省略)を暖房する暖房手段としての暖房部H、前記燃料電池Gの余剰電力を前記貯湯タンク3に貯湯するための貯湯用熱及び前記暖房対象域を暖房するため暖房用熱に変換する電気ヒータ4、及び、運転を制御する運転制御手段としての運転制御部5等を備えて構成してある。
【0011】
前記商用電源1は、商用電力供給ライン6を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機等の電力消費機器7に接続してある。
前記インバータ2は、前記燃料電池Gの出力電力を商用電源1から供給される電力と同じ電圧および同じ周波数に変換するように構成してあり、コージェネ用供給ライン8を介して前記商用電力供給ライン6に電気的に接続して、前記燃料電池Gの発電電力が前記インバータ2にて交流に変換されて、前記コージェネ用供給ライン8を介して前記電力消費機器7に供給されるように構成してある。
【0012】
前記商用電力供給ライン6には、この商用電力供給ライン6にて供給される商用電力を計測する商用電力計測部P1を設け、コージェネ用供給ライン8には、燃料電池Gの出力電力を計測する出力電力計測部P2を設けてある。
【0013】
前記商用電力計測部P1は、商用電力供給ライン6を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成してある。
そして、逆潮流が生じないように、前記インバータ2により前記燃料電池Gから商用電力供給ライン6に供給される電力が制御され、前記燃料電池Gの出力電力の余剰電力が前記電気ヒータ4に供給されるように構成してある。
【0014】
前記電気ヒータ4は、複数の電気ヒータから構成し、詳細は後述するが、冷却水循環路9を循環する前記燃料電池Gの冷却水を加熱するように設けると共に、各電気ヒータに対応する作動スイッチ10を介してコージェネ用供給ライン8に接続してある。
そして、前記作動スイッチ10により、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ4の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ4の消費電力を調整するように構成してある。
【0015】
前記燃料電池Gについて説明を加える。
図1及び図2に示すように、前記燃料電池Gは、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック11、そのセルスタック11に供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部R、前記セルスタック11に酸素含有ガスとして空気を供給するブロア12、前記セルスタック11を冷却する冷却水を前記冷却水循環路9を通じて循環させる冷却水循環ポンプ13、前記セルスタック11から排出される燃料極側排ガスの保有熱を前記冷却水循環路9を通流する冷却水に回収する第1排熱回収用熱交換器14、前記セルスタック11から排出される酸素極側排ガスの保有熱と前記燃料ガス生成部Rから排出される燃焼排ガスの保有熱とを回収する第2排熱回収用熱交換器15、及び、前記冷却水循環路9を通流する冷却水を冷却するラジエータ16等を備えて構成してある。
【0016】
以下、燃料電池Gを構成する各部について説明を加える。
前記セルスタック11は周知であるので、詳細な説明及び図示は省略して、簡単に説明すると、前記セルスタック11は、電解質層としての高分子膜の両側に酸素極と燃料極を振り分けて配置した固体高分子型のセルの複数を積層状態に設けて構成し、並びに、供給される燃料ガスが各セルの燃料極に分配供給され且つ供給される反応用空気が各セルの酸素極に分配供給されるように構成して、各セルにて水素と酸素との電気化学的な反応により発電を行うように構成してある。
【0017】
図2に示すように、前記燃料ガス生成部Rは、供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器17、その脱硫器17から供給される脱硫原燃料ガスと水蒸気生成器(図示省略)から供給される水蒸気とを改質用バーナ18bの加熱により改質反応させて、水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器18、その改質器18から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器19、その変成器19から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器20等を備えて構成して、改質ガス中の一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)改質ガスを生成するように構成してある。
そして、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを、前記燃料ガスとして前記セルスタック11に供給するようにしてある。
【0018】
又、前記燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量を調節する原燃料供給量調節弁23を設けてあり、この原燃料供給量調節弁23により燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量を調節することにより、前記セルスタック11に供給する燃料ガスの供給量を調節して、前記セルスタック11の出力電力を調節するように構成してある。尚、出力電力の調節範囲における最大出力電力としては、例えば、800〜2000Wの間に設定してある。
【0019】
前記改質用バーナ18bには、燃料極側排ガス路21を通じて前記セルスタック11の各セルの前記燃料極から排出される燃料極側排ガスを供給すると共に、前記ブロア12にて燃焼用空気を供給して、その改質用バーナ18bにて燃料極側排ガスを燃焼させて、改質器18を改質反応が可能なように加熱するようにしてある。
前記セルスタック11の各セルの酸素極から排出される酸素極排ガスと前記改質用バーナ18bから排出される燃焼排ガスとを混合させて、その混合排ガスを装置外部に排出するように、混合排ガス路22を前記改質用バーナ18b及び前記セルスタック11に接続してある。
【0020】
図1に示すように、前記冷却水循環路9は、前記セルスタック11を冷却して前記セルスタック11から排出される冷却水を、詳細は後述する前記暖房部Hを構成する暖房用熱交換器24、詳細は後述する前記貯湯部Sを構成する貯湯用熱交換器25、前記ラジエータ16、前記第2排熱回収用熱交換器15、前記第1排熱回収用熱交換器14の順に通流させて、前記セルスタックに戻すように設けてある。
図2に示すように、前記燃料極側排ガス路21は、燃料極排ガスを前記第1排熱回収用熱交換器14に通流させるように設けて、燃料極排ガスの保有熱を冷却水に回収させるようにしてあり、又、前記混合排ガス路22は、混合排ガスを前記第2排熱回収用熱交換器15に通流させるように設けて、混合排ガス、即ち、燃焼排ガス及び酸素極側排ガスの保有熱を冷却水に回収させるようにしてある。
【0021】
つまり、前記燃料電池Gから発生する熱として、前記燃焼排ガス、前記酸素極側排ガス及び前記燃料極側排ガス夫々の保有熱、並びに、前記セルスタック11から発生する発電反応熱を冷却水に回収させて、その冷却水を前記暖房用熱交換器24、貯湯用熱交換器25の順に通流させるようにして、前記燃料電池Gにて発生する熱を、前記貯湯タンク3に貯湯するための貯湯用熱よりも前記暖房対象域を暖房するため暖房用熱として優先して用いられるように構成してある。
【0022】
前記電気ヒータ4は、前記冷却水循環路9における前記燃料電池G(具体的には前記セルスタック11)よりも下流側で且つ前記暖房用熱交換器24よりも上流側の部分を通流する冷却水を加熱するように設けて、前記電気ヒータ4にて変換された熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成してある。
【0023】
前記セルスタック11から流出する冷却水の温度を検出する冷却水温センサTwを設けて、その冷却水温センサTwの検出温度が設定冷却水温度範囲になるように、前記運転制御部5にて前記冷却水循環ポンプ13を制御して、冷却水循環流量を調節するようにしてある。
又、前記冷却水循環流量が設定最大流量に調節された状態で、前記冷却水温センサTwの検出温度が前記設定冷却水温度範囲を越えるときは、前記運転制御部5にて、前記ラジエータ16のラジエータファン16fを作動させて前記ラジエータ16を放熱作動させると共に、前記検出温度が前記設定冷却水温度範囲になるように、前記ラジエータファン16fの作動を制御するように構成してある。
つまり、前記貯湯タンク3の貯湯量が満杯となって、前記燃料電池Gにて発生した熱を前記貯湯用熱交換器25にて前記貯湯タンク3から取り出された湯水に対して放熱できなくなると、前記冷却水温センサTwの検出温度が上昇するので、前記ラジエータ16が放熱作動されることになる。
【0024】
図1に基づいて、前記貯湯部Sについて説明を加える。前記貯湯部Sは、前記貯湯タンク3及び前記貯湯用熱交換器25の他に、前記貯湯タンク3の湯水を前記貯湯用熱交換器25にわたって循環させる貯湯用循環路26、その貯湯用循環路26に設けた貯湯用循環ポンプ27、及び、前記貯湯用熱交換器25から流出して前記貯湯タンク3に流入する湯水を加熱する貯湯用補助加熱器としてのガス燃焼式の貯湯用補助熱源機28等を備えて構成してある。ちなみに、その貯湯用補助熱源機28は、加熱対象の湯水を通流させる熱交換部28a、その熱交換部28aを加熱するバーナ28b、そのバーナ28bに燃焼用空気を供給するファン28c等から構成してある。
【0025】
前記貯湯用循環路26は前記貯湯タンク3の底部と頂部とに接続し、前記貯湯用循環ポンプ27を前記貯湯タンク3の底部に吸引作用するように設けて、前記貯湯タンク3の底部から取り出した湯水を前記貯湯用熱交換器25にて加熱して前記貯湯タンク3の頂部に戻すようにして、前記貯湯タンク3に温度成層を形成する状態で貯湯するように構成してある。
前記貯湯タンク3の底部には給水路29を接続し、前記貯湯タンク3の頂部には給湯路30を接続してある。そして、図示しない給湯栓が開栓されると、前記貯湯タンク3の上部から湯水が取り出されて、前記給湯路30を通じて給湯箇所に給湯するように構成してある。
【0026】
又、前記給湯路30には、前記貯湯タンク3から取り出した湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯熱負荷計測手段31を設けてある。
前記貯湯タンク3には、貯湯タンク3の貯湯量の検出用として、4個の貯湯量検出用温度センサTtを上下方向に間隔を隔てて設けてある。つまり、貯湯量検出用温度センサTtが設定温度以上の温度を検出することにより、その設置位置に湯が貯湯されているとして、検出温度が設定温度以上である貯湯量検出用温度センサTtのうちの最下部の貯湯量検出用温度センサTtの位置に基づいて、貯湯量を4段階に検出するように構成され、4個の貯湯量検出用温度センサTt全ての検出温度が前記設定温度以上になると、前記貯湯タンク3の貯湯量が上限貯湯量であることが検出されるように構成してある。
【0027】
又、前記貯湯用補助熱源機28の入口には、その貯湯用補助熱源機28への湯水の流入温度を検出する入口サーミスタTsiを設け、貯湯用補助熱源機28の出口には、その貯湯用補助熱源機28からの湯水の流出温度を検出する出口サーミスタTseを設けてある。
そして、前記運転制御部5により、設定貯湯温度の湯水を前記貯湯タンク3に供給するように前記貯湯部Sの運転を制御する貯湯制御を実行するように構成してある。この貯湯制御は、前記燃料電池Gが運転されているときは、常時実行される。
その貯湯制御では、前記運転制御部5は、前記入口サーミスタTsi及び前記出口サーミスタTseの検出温度に基づいて、前記流入温度が前記設定貯湯温度になるように前記貯湯用循環ポンプ27を制御して、前記貯湯用循環路26における湯水循環流量を調節し、且つ、その湯水循環流量が設定下限湯水循環流量になっても前記流入温度が前記設定貯湯温度を下回るときは、前記貯湯用補助熱源機28を加熱作動させると共に、前記流出温度が前記設定貯湯温度になるように前記貯湯用補助熱源機28の燃焼量を調節する。
【0028】
ちなみに、前記燃料電池Gの停止中で、前記貯湯タンク3の貯湯量が下限量未満のときに、前記給湯栓が開栓されると、前記運転制御部5により、前記貯湯用循環ポンプ27が作動されると共に、前記貯湯用補助熱源機28が加熱作動されて、その貯湯用補助熱源機28にて加熱されて前記貯湯用循環路26を通じて前記貯湯タンク3に流入した湯が前記給湯路30を通じて取り出されて、給湯されるように構成してある。
【0029】
図1に基づいて、前記暖房部Hについて説明を加える。前記暖房部Hは、前記暖房用熱交換器24の他に、前記暖房対象域に設置される暖房端末器32、それら暖房用熱交換器24と暖房端末器32とにわたって熱媒を循環させる暖房用循環路33、その暖房用循環路33に設けた暖房用循環ポンプ34、及び、前記暖房用熱交換器24から流出して前記暖房端末器32に流入する熱媒を加熱する暖房用補助加熱器としてのガス燃焼式の暖房用補助熱源機35、前記暖房部Hの運転を開始する暖房開始及び前記暖房部Hを停止する暖房停止を指令する暖房操作部36等を備えて構成してある。ちなみに、前記暖房用補助熱源機35は、加熱対象の熱媒を通流させる熱交換部35a、その熱交換部35aを加熱するバーナ35b、そのバーナ35bに燃焼用空気を供給するファン35c等から構成してある。
【0030】
又、前記暖房端末器32には、その暖房端末器32での暖房熱負荷を計測する暖房熱負荷計測手段37を設けてある。
又、前記暖房用補助熱源機35の入口には、その暖房用補助熱源機35への熱媒の流入温度を検出する入口サーミスタThiを設け、暖房用補助熱源機35の出口には、その暖房用補助熱源機35からの熱媒の流出温度を検出する出口サーミスタTheを設けてある。
そして、前記運転制御部5により、前記暖房操作部36から暖房開始が指令されると、設定熱媒温度の熱媒を前記暖房端末器32に供給するように前記暖房部Hの運転を制御する暖房制御を実行し、前記暖房操作部36から暖房停止が指令されると、前記暖房部Hを停止するように構成してある。
その暖房制御では、前記運転制御部5は、前記暖房用循環ポンプ34を暖房熱負荷に応じたデューティ−比にて間欠的に運転し、その暖房用循環ポンプ34の運転中は、前記入口サーミスタThi及び前記出口サーミスタTheの検出温度に基づいて、前記流入温度が前記設定熱媒温度を下回るときは、前記暖房用補助熱源機35を加熱作動させると共に、前記流出温度が前記設定熱媒温度になるように前記暖房用補助熱源機35の燃焼量を調節する。
又、前記運転制御部5は、前記暖房操作部36から暖房停止が指令されると、前記暖房用循環ポンプ34を停止させ、前記暖房用補助熱源機35を加熱作動させているときはその加熱作動を停止させて、前記暖房部Hを停止する。
【0031】
以下、運転制御部5により前記燃料電池Gの運転を制御する発電制御について説明する。
この発電制御は、図示しない燃料電池操作部から燃料電池Gの運転開始が指令されると開始し、前記燃料電池操作部から運転停止が指令されると停止するように構成してある。
予め、前記運転制御部5には、前記燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量及び前記セルスタック11への空気の供給量の夫々を、前記燃料電池Gの出力電力が大きくなるほど多くなるように、前記燃料電池Gの出力電力に応じて設定して記憶させてある。
【0032】
前記運転制御部5は、前記発電制御では、前記暖房部Hの停止中は、電力負荷に応じて前記燃料電池Gの出力電力を変更調節する電力負荷追従運転を実行し、前記暖房部Hの運転中は、前記燃料電池Gの出力電力をその調節範囲における最大値に設定された設定最大出力電力に調節する最大出力運転を実行するように構成してある。
前記運転制御部5は、前記負荷追従運転では、前記出力電力計測部P2の検出出力電力に基づいて、前記原燃料ガスの供給量が前記検出出力電力に応じた設定供給量になるように前記原燃料供給量調節弁23を制御し、且つ、前記セルスタック11への空気の供給量が前記検出出力電力に応じた設定供給量になるように前記ブロア12を制御する。ちなみに、この負荷追従運転において、前記電力消費機器7にて消費される電力、即ち、電力負荷が前記設定最大出力電力を超えるときは、前記燃料電池Gの出力電力が前記設定最大出力電力に調節され、前記電力負荷のうち、前記燃料電池Gの出力電力では不足する分が、前記商用電源1から供給されることになる。
【0033】
又、前記運転制御部5は、前記最大出力運転では、前記原燃料ガスの供給量が前記設定最大出力電力に応じた設定供給量になるように前記原燃料供給量調節弁23を制御し、且つ、前記セルスタック11への空気の供給量が前記設定最大出力電力に応じた設定供給量になるように前記ブロア12を制御し、且つ、前記出力電力計測部P2の検出出力電力が前記設定最大出力電力になるように前記作動スイッチ10を制御する。つまり、前記燃料電池発電部Gの出力電力のうち、前記電力消費機器7にて消費された残りの余剰電力が、前記電気ヒータ4にて消費されて、前記冷却水循環路9を通流する冷却水が加熱されることになる。
【0034】
次に、前記運転制御部5の制御動作について説明を加える。
図3に示すフローチャートのように、前記燃料電池操作部から前記燃料電池Gの運転開始が指令されると、前記発電制御を実行し、前記燃料電池操作部から燃料電池Gの運転停止が指令されると、停止処理を実行して前記燃料電池Gの運転を停止させる。ちなみに、前記停止処理では、前記原燃料供給量調節弁23を閉弁して前記燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給を停止する処理、前記ブロア12を停止させて前記セルスタック11への空気の供給を停止する処理等を実行する。
【0035】
図4に示すフローチャートに基づいて、前記発電制御における制御動作について説明する。
前記最大出力運転の実行中か否かを判断し(ステップ#1)、前記最大出力運転の実行中でないときは、前記暖房操作部36から暖房開始が指令されるか否かを判断して、暖房開始が指令されないときは、前記負荷追従運転を実行し、暖房開始が指令されると前記最大出力運転を実行する(ステップ#1〜#4)。
ステップ#1で、前記最大出力運転の実行中と判断したときは、前記暖房操作部36から暖房停止が指令されるか否かを判断し、暖房停止が指令されると前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、暖房停止が指令されないときは、前記4個の貯湯量検出用温度センサTtの検出情報に基づいて前記貯湯タンク3の貯湯量が前記上限貯湯量以上か否かを判断し、前記上限貯湯量以上のときは前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、前記上限貯湯量未満のときは前記最大出力運転を継続する(ステップ#5,#6,#3)。
【0036】
以下、本発明の第2ないし第4実施形態を説明するが、各実施形態においては、コージェネレーションシステムの全体構成、及び、前記運転制御部5の制御動作のうち前記発電制御以外の制御動作は、第1実施形態と同様であるので、その説明及び図示を省略し、主として、前記発電制御について説明する。
【0037】
〔第2実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態では、前記運転制御部5は、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を管理して、前記暖房部Hの運転が開始されるときに、前記最大出力運転を実行した場合において前記貯湯タンク3への貯湯量がその上限貯湯量に達するまでに要する最大出力運転可能時間を求めて、その求めた最大出力運転可能時間が最大出力運転実行可否判断用の設定時間よりも長いときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成してある。
【0038】
先ず、前記運転制御部5が時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を管理する負荷情報管理制御について説明する。
前記運転制御部5は、前記負荷情報管理制御では、電力の時系列消費データに基づいて電力負荷の時系列変動である予測電力負荷情報としての予測電力負荷データを求め、暖房の時系列消費データに基づいて暖房熱負荷の時系列変動である予測暖房熱負荷情報としての予測暖房熱負荷データを求め、給湯の時系列消費データに基づいて給湯熱負荷の時系列変動である予測給湯熱負荷情報としての予測給湯熱負荷データを求める予測負荷演算処理を実行する。
ちなみに、前記電力の時系列消費データは、電力消費機器7の消費電力であり、商用電力計測部P1及び出力電力計測部P2夫々の計測電力及び電気ヒータ4の消費電力に基づいて、(商用電力計測部P1の計測電力)+(出力電力計測部P2の計測電力)−(電気ヒータ4の消費電力)の演算式にて求める。
又、前記暖房の時系列消費データは、前記暖房熱負荷計測手段37にて計測し、前記給湯の時系列消費データは、前記給湯熱負荷計測手段31にて計測する。
【0039】
次に、予測負荷演算処理について説明を加える。
前記運転制御部7は、実際の消費状況に基づいて、1日分の過去負荷データを曜日と対応付ける状態で更新して記憶するデータ更新処理を行い、日付が変わるごとに、記憶されている1日分の過去負荷データから、その日1日分の予測負荷データを求める予測負荷演算処理を行うように構成されている。
【0040】
前記データ更新処理について説明を加えると、1日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷、暖房熱負荷及び給湯熱負荷があったかの1日分の過去負荷データを曜日と対応付ける状態で更新して記憶するように構成されている。
まず、過去負荷データについて説明すると、過去負荷データは、電力負荷データ、暖房熱負荷データ、給湯熱負荷データの3種類の負荷データからなり、図5に示すように、1日分の過去負荷データが日曜日から土曜日までの曜日ごとに区分けした状態で記憶するように構成されている。
そして、1日分の過去負荷データは、24時間のうち1時間を単位時間として、単位時間当たりの電力負荷データの24個、単位時間あたりの暖房熱負荷データの24個及び単位時間当たりの給湯熱負荷データの24個から構成されている。
【0041】
上述のような過去負荷データを更新する構成について説明を加えると、実際の消費状況から、単位時間当たりの電力負荷、暖房負荷及び給湯熱負荷の夫々を、前述のように計測し、その計測した負荷データを記憶する状態で1日分の実負荷データを曜日と対応付けて記憶させる。
そして、1日分の実負荷データが1週間分記憶されると、曜日ごとに、過去負荷データと実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、新しい過去負荷データを求めて、その求めた新しい過去負荷データを記憶して、過去負荷データを更新するように構成されている。
【0042】
日曜日を例に挙げて具体的に説明すると、図5に示すように、過去負荷データのうち日曜日に対応する過去負荷データD1mと、実負荷データのうち日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数1〕により、日曜日に対応する新しい過去負荷データD1(m+1)が求められ、その求められた過去負荷データD1(m+1)を記憶する。
なお、下記の〔数1〕において、D1mを、日曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Kは、0.75の定数であり、D1(m+1)を、新しい過去負荷データとする。
【0043】
【数1】
D1(m+1)=(D1m×K)+{A1×(1−K)}
【0044】
前記予測負荷演算処理について説明を加えると、1日のどの時間帯にどれだけの電力負荷、暖房熱負荷、給湯熱負荷が予測されているかの予測負荷データを求めるように構成されている。
すなわち、曜日ごとの7つの過去負荷データのうち、その日の曜日に対応する過去負荷データと前日の実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、どの時間帯にどれだけの電力負荷、暖房熱負荷、給湯熱負荷が予測されているかの予測負荷データを求めるように構成されている。
【0045】
月曜日1日分の予測負荷データを求める場合を例に挙げて具体的に説明すると、図5に示すように、曜日ごとの7つの過去負荷データD1m〜D7mと曜日ごとの7つの実負荷データA1〜A7とが記憶されているので、月曜日に対応する過去負荷データD2mと、前日の日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数2〕により、月曜日の1日分の予測負荷データBを求める。
そして、1日分の予測負荷データBは、図6に示すように、1日分の予測電力負荷データ、1日分の予測暖房熱負荷データ、1日分の予測給湯熱負荷データからなり、図6の(イ)は、1日分の予測電力負荷データを示しており、図6の(ロ)は、1日分の予測暖房熱負荷データを示しており、図6の(ハ)は、1日分の予測給湯熱負荷データを示している。
なお、下記の〔数2〕において、D2mを、月曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Qは、0.25の定数であり、Bは、予測負荷データとする。
【0046】
【数2】
B=(D2m×Q)+{A1×(1−Q)}
【0047】
次に、前記運転制御部5が前記最大出力運転可能時間を求める運転可能時間演算制御について説明する。
尚、前記運転制御部5には、前記設定最大出力電力の他に、運転可能時間演算用単位時間当たりの設定最大出力熱量、設定ヒータ効率、及び、前記最大出力運転実行可否判断用の設定時間を記憶させてある。
運転可能時間演算用単位時間当たりの設定最大出力熱量は、前記燃料電池Gをその出力電力が前記設定最大出力電力になるように運転したときに、運転可能時間演算用単位時間当たりの前記燃料電池Gから発生する熱量である。
前記設定ヒータ効率は、前記電気ヒータ4にて電気エネルギーが熱エネルギーに変換される効率であり、例えば、0.9に設定する。
前記設定時間としては、前記燃料電池Gの出力電力の増大変更の間の燃料電池Gのエネルギー効率の低下があるとしても、前記最大出力運転を実行することにより全体としてのエネルギー効率を向上することが可能な時間に設定してある。
【0048】
前記運転可能時間演算制御では、前記運転制御部5は、前記暖房操作部36から暖房開始が指令されると、その指令時点における前記貯湯タンク3の貯湯可能量、及び、前記暖房開始が指令された時点以降の運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量を求めて、その運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量を積算して、その積算値が前記貯湯可能量に達するまでに要する時間を前記最大出力運転可能時間として求める。
【0049】
暖房開始の指令時点における前記貯湯タンク3の貯湯可能量は、以下のようにして求める。
即ち、前記4個の貯湯量検出用温度センサTtの検出情報に基づいて、暖房開始の指令時点の前記貯湯タンク3の現貯湯量を求め、その求めた現貯湯量を前記上限貯湯量から減じることにより、暖房開始の指令時点における前記貯湯タンク3の貯湯可能量を求める。
【0050】
運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量は、以下のようにして求める。
即ち、前記設定最大出力電力と前記予測電力負荷データに基づいて、運転可能時間演算用単位時間当たりの余剰電力を求めて、その運転可能時間演算用単位時間当たりの余剰電力と前記設定ヒータ効率に基づいて、運転可能時間演算用単位時間当たりに、前記余剰電力を用いて前記電気ヒータ4にて熱に変換されるヒータ変換熱量を求める。
次に、運転可能時間演算用単位時間当たりのヒータ変換熱量と運転可能時間演算用単位時間当たりの設定最大出力熱量とを加算して、運転可能時間演算用単位時間当たりの総発生熱量を求める。
次に、運転可能時間演算用単位時間当たりの総発生熱量と予測暖房熱負荷データとに基づいて、総発生熱量から予測暖房熱負荷データを減じることにより、運転可能時間演算用単位時間当たりに、前記貯湯タンク3への貯湯用に回される熱量を求めると共に、その運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯用に回される熱量に基づいて、運転可能時間演算用単位時間当たりに、前記貯湯タンク3へ供給される湯供給量を求める。
次に、その運転可能時間演算用単位時間当たりの湯供給量と前記予測給湯熱負荷データとに基づいて、湯供給量から予測給湯熱負荷データを減じることにより、運転可能時間演算用単位時間当たりに、前記貯湯タンク3に貯湯される貯湯量を求める。ちなみに、予測給湯熱負荷データが大きいときは、運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量は負の値になる場合もある。
【0051】
そして、前記暖房開始が指令された以降、時間が進む方向に順に、上述のようにして運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量を求めると共に、求めた運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量を積算する処理を、その積算貯湯量が前記貯湯可能量に達するまで実行して、その積算回数と運転可能時間演算用単位時間とを乗じた時間を前記最大出力運転可能時間として求める。
ちなみに、前記暖房開始が指令された時点に、予測暖房熱負荷データが無いときは、前記暖房開始が指令された時点以降において、最も時間的に近い予測暖房熱負荷データに基づいて、上述の運転可能時間演算制御を行うことになる。又、運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量の積算値が前記貯湯可能量に達するまでに、予測暖房熱負荷データが無くなる場合は、予測暖房熱負荷データのうちの時間的に最後の予測暖房熱負荷データが以降も継続するものとして、上述の運転可能時間演算制御を行うことになる。
【0052】
次に、図7に示すフローチャートに基づいて、前記発電制御における制御動作について説明する。
前記最大出力運転の実行中か否かを判断し、前記最大出力運転の実行中でないときは、前記暖房操作部36から暖房開始が指令されるか否かを判断して、暖房開始が指令されないときは、前記負荷追従運転を実行し、暖房開始が指令されると、前記最大出力運転可能時間Taを求めて、その求めた最大出力運転可能時間Taが最大出力運転実行可否判断用の設定時間Tsよりも長いか否かを判断し、長いときは前記最大出力運転を実行し、長くないときは前記負荷追従運転を実行する(ステップ#11〜#16)。
ステップ#11で、前記最大出力運転の実行中と判断したときは、前記暖房操作部36から暖房停止が指令されるか否かを判断し、暖房停止が指令されると前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、暖房停止が指令されないときは、前記4個の貯湯量検出用温度センサTtの検出情報に基づいて前記貯湯タンク3の貯湯量が前記上限貯湯量以上か否かを判断し、前記上限貯湯量以上のときは前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、前記上限貯湯量未満のときは前記最大出力運転を継続する(ステップ#17,#18,#13)。
【0053】
〔第3実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。
この第3実施形態では、前記運転制御部5は、前記暖房部Hの運転が開始されるときに、前記設定最大出力電力と現在の前記燃料電池Gの出力電力との差である電力増大変更幅を求めて、求めた電力増大変更幅が最大出力運転実行可否判断用の設定電力よりも大きいときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成してある。
現在の前記燃料電池Gの出力電力は、前記出力電力計測部P2にて計測する。
前記最大出力運転実行可否判断用の設定電力としては、前記最大出力運転を実行したときに、燃料電池Gの出力電力が目標電力に増大するまでの間の全体としてのエネルギー効率の低下を相殺して、全体としてのエネルギー効率を向上することが可能な程度の電力に設定して、その設定電力を前記運転制御部5に記憶させてある。
【0054】
次に、図8に示すフローチャートに基づいて、前記発電制御における制御動作について説明する。
前記最大出力運転の実行中か否かを判断し、前記最大出力運転の実行中でないときは、前記暖房操作部36から暖房開始が指令されるか否かを判断して、暖房開始が指令されないときは、前記負荷追従運転を実行し、暖房開始が指令されると、前記電力増大変更幅Paを求めて、その求めた電力増大変更幅Paが最大出力運転実行可否判断用の設定電力Psよりも大きいか否かを判断し、大きいときは前記最大出力運転を実行し、大きくないときは前記負荷追従運転を実行する(ステップ#21〜#26)。
ステップ#21で、前記最大出力運転の実行中と判断したときは、前記暖房操作部36から暖房停止が指令されるか否かを判断し、暖房停止が指令されると前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、暖房停止が指令されないときは、前記4個の貯湯量検出用温度センサTtの検出情報に基づいて前記貯湯タンク3の貯湯量が前記上限貯湯量以上か否かを判断し、前記上限貯湯量以上のときは前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、前記上限貯湯量未満のときは前記最大出力運転を継続する(ステップ#27,#28,#23)。
【0055】
〔第4実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。
この第4実施形態では、前記運転制御部5は、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を管理して、前記暖房部Hの運転が開始されるときに、前記最大出力運転を実行した場合において前記貯湯タンク3への貯湯量がその上限貯湯量に達するまでに要する最大出力運転可能時間を求め、並びに、前記設定最大出力電力と現在の前記燃料電池Gの出力電力との差である電力増大変更幅を求めて、前記最大出力運転可能時間が最大出力運転実行可否判断用の設定時間よりも長く、且つ、前記電力増大変更幅が最大出力運転実行可否判断用の設定電力よりも大きいときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成してある。
【0056】
前記最大出力運転可能時間は上記の第2実施形態と同様に求めるので、その求め方の説明を省略し、又、前記電力増大変更幅は上記の第3実施形態と同様に求めるので、その求め方の説明を省略する。
【0057】
次に、図9に示すフローチャートに基づいて、前記発電制御における制御動作について説明する。
前記最大出力運転の実行中か否かを判断し、前記最大出力運転の実行中でないときは、前記暖房操作部36から暖房開始が指令されるか否かを判断して、暖房開始が指令されないときは、前記負荷追従運転を実行し、暖房開始が指令されると、前記最大出力運転可能時間Ta及び前記電力増大変更幅Paを求めて、前記最大出力運転可能時間Taが前記設定時間Tsよりも長く且つ前記電力増大変更幅Paが前記設定電力Psよりも大きいときのみ前記最大出力運転を実行し、それ以外のときは、前記負荷追従運転を実行する(ステップ#31〜#37)。
ステップ#31で、前記最大出力運転の実行中と判断したときは、前記暖房操作部36から暖房停止が指令されるか否かを判断し、暖房停止が指令されると前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、暖房停止が指令されないときは、前記4個の貯湯量検出用温度センサTtの検出情報に基づいて前記貯湯タンク3の貯湯量が前記上限貯湯量以上か否かを判断し、前記上限貯湯量以上のときは前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行し、前記上限貯湯量未満のときは前記最大出力運転を継続する(ステップ#38,#39,#33)。
【0058】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 前記燃料電池Gにて発生する熱を、前記貯湯タンク3に貯湯するための貯湯用熱よりも前記暖房対象域を暖房するため暖房用熱として優先して用いられるように構成するに当たって、その具体構成は、上記の各実施形態において例示した構成、即ち、前記燃料電池Gの冷却水を前記暖房用熱交換器24、貯湯用熱交換器25の順に通流させる構成に限定されるものではない。
例えば、前記冷却水循環路9を、前記燃料電池Gを冷却した冷却水が前記暖房用熱交換器24と前記貯湯用熱交換器25とを並行して通流するように設けると共に、冷却水を前記暖房用熱交換器24と前記貯湯用熱交換器25とに分流する分流比を調節する分流手段を設けて、その分流比を前記暖房用熱交換器24への分流量が多くなるように調節する構成が可能である。
尚、この構成を上記の第2実施形態に採用する場合は、前記運転可能時間演算制御において、運転可能時間演算用単位時間当たりに前記貯湯タンク3への貯湯用に回される熱量は、運転可能時間演算用単位時間当たりの総発生熱量と前記分流比に基づいて求めることになる。
【0059】
(ロ) 前記電気ヒータ4にて変換された熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱に優先して用いられるように構成するに当たって、その具体構成は、上記の各実施形態において例示した構成、即ち、前記冷却水循環路9における前記燃料電池Gよりも下流側で且つ前記暖房用熱交換器24よりも上流側の部分を通流する冷却水を加熱するように設ける構成に限定されるものではない。
例えば、前記電気ヒータ4として、前記貯湯タンク3の湯水に対して加熱作用する貯湯用のものと、前記暖房端末器32に循環供給される熱媒に対して加熱作用する暖房用のものとを各別に設けると共に、余剰電力を前記貯湯用の電気ヒータ4と前記暖房用の電気ヒータ4とに分配供給する余剰電力分配比を調節する余剰電力分配比調節手段を設けて、その余剰電力分配比を、前記暖房用の電気ヒータ4に分配される余剰電力が多くなるように調節する構成が可能である。
【0060】
(ハ) 時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を管理して、前記暖房部Hの運転が開始されるときに、前記最大出力運転を実行した場合において前記貯湯タンク3への貯湯量がその上限貯湯量に達するまでに要する最大出力運転可能時間を求めるための具体構成は、上記の第2実施形態において例示した構成に限定されるものではない。
例えば、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報として、上記の第2実施形態のように実際の時系列消費データに基づいて求めるのではなく、コージェネレーションシステムを設置する住居等に対応して固定的に設定して、そのように固定的に設定した時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報に基づいて、前記最大出力運転可能時間を求めるように構成しても良い。
又、上記の第2及び第4の各実施形態においては、前記最大出力運転可能時間を求めるときに、前記貯湯タンク3からの放熱を考慮しない場合について例示したが、貯湯タンク3からの放熱を考慮するようにしても良い。
その場合は、上記のようにして求めた前記運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量に基づいて、前記運転可能時間演算用単位時間毎に、前記貯湯タンク3の予測貯湯量を求めると共に、その予測貯湯量に見合う放熱量を求めて、前記運転可能時間演算用単位時間当たりの貯湯量を積算するときに、前記放熱量に見合う湯量を減算して、前記最大出力運転可能時間を求めるようにしても良い。
【0061】
(ニ) 上記の第1ないし第4の各実施形態においては、前記最大出力運転の実行中、暖房停止が指令されるよりも前に前記貯湯タンク3の貯湯量が前記上限貯湯量以上になると、前記最大出力運転を停止して前記負荷追従運転を実行する場合について例示したが、前記貯湯タンク3の貯湯量が前記上限貯湯量以上になっても前記最大出力運転を継続して、前記冷却水温センサTwの検出温度が前記設定冷却水温度範囲を越えるときは、前記検出温度が前記設定冷却水温度範囲になるように、前記ラジエータファン16fの作動を制御するようにしても良い。
【0062】
(ホ) 前記貯湯用熱及び前記暖房用熱に用いる前記燃料電池Gから発生する熱としては、上記の各実施形態において例示した如き、前記燃焼排ガス、前記酸素極側排ガス及び前記燃料極側排ガス夫々の保有熱、並びに、前記セルスタック11から発生する発電反応熱に限定されるものではない。
例えば、前記燃焼排ガス、前記酸素極側排ガス及び前記燃料極側排ガス夫々の保有熱のうち、いずれか一つ、いずれか二つ、又は、全てを除いても良い。
又、前記変成器19から前記一酸化炭素除去器20に供給される変成処理後の改質ガスの保有熱や、前記燃料ガス生成部Rから前記セルスタック11に供給される燃料ガスの保有熱を用いることが可能である。
【0063】
(ヘ) 前記燃料電池Gの具体構成は、上記の各実施形態において例示した構成に限定されるものではない。
例えば、前記燃料ガス生成部Rを省略して、燃料ガスとして純水素ガスを供給するものでも良い。
又、上記の実施形態おいて例示した固体高分子型以外に、リン酸型や固体電解質型等の種々の型式のものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るコージェネレーションシステムの全体構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係るコージェネレーションシステムの燃料電池の構成を示すブロック図
【図3】第1実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御動作のフローチャートを示す図
【図4】第1実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御動作のフローチャートを示す図
【図5】データ更新処理を説明する図
【図6】1日分の予測負荷を示す図
【図7】第2実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御動作のフローチャートを示す図
【図8】第3実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御動作のフローチャートを示す図
【図9】第4実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御動作のフローチャートを示す図
【符号の説明】
3 貯湯タンク
4 電気ヒータ
5 運転制御手段
9 冷却水循環路
24 暖房用熱交換器
25 貯湯用熱交換器
26 貯湯用循環路
32 暖房端末器
33 暖房用循環路
G 燃料電池
H 暖房手段
S 貯湯手段

Claims (4)

  1. 電力及び熱を発生する燃料電池と、その燃料電池にて発生する熱にて貯湯タンクに貯湯する貯湯手段と、前記燃料電池にて発生する熱にて暖房対象域を暖房する暖房手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられたコージェネレーションシステムであって、
    前記燃料電池にて発電される電力の余剰電力を前記貯湯タンクに貯湯するための貯湯用熱及び前記暖房対象域を暖房するため暖房用熱に変換する電気ヒータが、設けられ、
    前記燃料電池にて発生する熱及び前記電気ヒータにて変換される熱が、前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成され、
    前記運転制御手段は、前記暖房手段の停止中は、電力負荷に応じて前記燃料電池の出力電力を変更調節する電力負荷追従運転を実行し、前記暖房手段の運転中は、前記燃料電池の出力電力をその調節範囲における最大値又は略最大値に設定された設定最大出力電力に調節する最大出力運転を実行するように構成されているコージェネレーションシステム。
  2. 前記運転制御手段は、時系列的な電力負荷情報、時系列的な給湯熱負荷情報及び時系列的な暖房熱負荷情報を管理して、前記暖房手段の運転が開始されるときに、前記最大出力運転を実行した場合において前記貯湯タンクへの貯湯量がその上限貯湯量に達するまでに要する最大出力運転可能時間を求めて、その求めた最大出力運転可能時間が最大出力運転実行可否判断用の設定時間よりも長いときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成されている請求項1記載のコージェネレーションシステム。
  3. 前記運転制御手段は、前記暖房手段の運転が開始されるときに、前記設定最大出力電力と現在の前記燃料電池の出力電力との差を求めて、求めた差が最大出力運転実行可否判断用の設定電力よりも大きいときのみ、前記最大出力運転を実行するように構成されている請求項1又は2記載のコージェネレーションシステム。
  4. 前記貯湯手段が、貯湯用循環路を通じて前記貯湯タンクの湯水を貯湯用熱交換器にわたって循環させるように構成され、
    前記暖房手段が、暖房用循環路を通じて熱媒を暖房用熱交換器と暖房端末器とにわたって循環させるように構成され、
    前記燃料電池を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環路が、冷却水を前記燃料電池、前記暖房用熱交換器、前記貯湯用熱交換器の順に通流させるように設けられて、前記燃料電池にて発生する熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成され、
    前記電気ヒータが、前記冷却水循環路における前記燃料電池よりも下流側で且つ前記暖房用熱交換器よりも上流側の部分を通流する冷却水を加熱するように設けられて、前記電気ヒータにて変換される熱が前記貯湯用熱よりも前記暖房用熱として優先して用いられるように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
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