JP2007306661A - エネルギ供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】必要一次エネルギを十分に削減することができるように運転し得るエネルギ供給システムを提供する。
【解決手段】電力を出力する発電手段1と、現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように発電手段1の運転を制御する運転制御手段Cと、発電手段1の出力電力の余剰分を蓄電し且つ現電力負荷に対して発電手段1の出力電力が不足するときに蓄電している電力を放電する蓄電手段3とが設けられたエネルギ供給システムであって、
運転制御手段Cは、発電手段1を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求めるエネルギ不足状態導出手段を備えて、そのエネルギ不足状態導出手段にて求められた電力不足時間帯よりも前に、蓄電手段3に蓄電される電力を増大させるべく発電手段1の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力を出力する発電手段と、
現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように前記発電手段の運転を制御する運転制御手段と、
前記発電手段の出力電力の余剰分を蓄電し且つ現電力負荷に対して前記発電手段の出力電力が不足するときに蓄電している電力を放電する蓄電手段とが設けられたエネルギ供給システムに関する。
かかるエネルギ供給システムは、一般家庭等の電力消費箇所に設置されて、その電力消費箇所にて必要とされる電力を供給するために必要となる必要一次エネルギの削減を図るために使用されるものである。
つまり、電力消費箇所にて必要とされる電力を供給するに当たって、かかるエネルギ供給システムにて供給することにより、発電所にて発電される商用電力を供給するのに比べて、送電ロスを小さくすることができる等により、必要一次エネルギの削減を図ることができるのである。
そして、運転制御手段により、現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように発電手段の運転を制御する、所謂電主運転を実行する状態で、発電手段の出力電力を現電力負荷に追従仕切れない状態となって、現電力負荷に対して発電手段の出力電力に余剰電力が生じるとその余剰電力を蓄電手段に蓄電し、現電力負荷に対して発電手段の出力電力が不足すると、蓄電手段に蓄電している電力を放電するように構成してある。
又、発電手段は商用電源に系統連系されて、現電力負荷が発電手段の出力電力を上回るとき又は発電手段の出力電力と蓄電手段からの放電電力とを加えた電力を上回るときは、必要一次エネルギの削減には好ましくないものの、その上回る分が商用電源から供給されるように構成してある(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、上記の特許文献1では、予め、発電手段の出力調節範囲内にて複数段階にステップ出力を設定しておいて、設定時間間隔毎に、発電手段の出力電力を前記複数段階のステップ出力のうちの現電力負荷に応じた電主出力用のステップ出力に調節する形態で、電主運転を実行するように構成されていた。
そして、現電力負荷が電主出力用のステップ出力よりも小さいときに生じる余剰電力を蓄電手段に蓄電して、現電力負荷が電主出力用のステップ出力よりも大きいとき、及び、現電力負荷が発電手段の出力調節範囲における最大出力電力よりも大きいときに、蓄電手段に蓄電している電力を放電するように構成されていた。
特開2001−258293号公報
しかしながら、従来では、単に発電手段を電主運転する状態で、現電力負荷が発電手段の出力電力を上回る又は発電手段の出力電力と蓄電手段からの放電電力とを加えた電力を上回ると、その上回る分が商用電源から供給されるものであるので、商用電力の消費量が増加し易く、必要一次エネルギを十分に削減することができるようにエネルギ供給システムを運転することができていないという問題があった。
尚、このようなエネルギ供給システムでは、上記の特許文献1にも記載されているように、発電手段から発生する熱を回収して貯湯槽に湯水として貯えることが可能な熱電併給型に構成して、省エネルギ化を図ることが行われる場合がある。
そして、このように熱電併給型に構成する場合、発電手段を単に電主運転する状態では、貯湯槽に蓄熱される熱量が熱負荷に対して不足し易くて、燃焼式の給湯器等の補助熱源機のエネルギ消費量を低減し難いものであった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、必要一次エネルギを十分に削減することができるように運転し得るエネルギ供給システムを提供することにある。
本発明のエネルギ供給システムは、電力を出力する発電手段と、
現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように前記発電手段の運転を制御する運転制御手段と、
前記発電手段の出力電力の余剰分を蓄電し且つ現電力負荷に対して前記発電手段の出力電力が不足するときに蓄電している電力を放電する蓄電手段とが設けられたものであって、
第1特徴構成は、前記運転制御手段は、前記発電手段を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求めるエネルギ不足状態導出手段を備えて、そのエネルギ不足状態導出手段にて求められた前記電力不足時間帯よりも前に、前記蓄電手段に蓄電される電力を増大させるべく前記発電手段の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段に備えたエネルギ不足状態導出手段により、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回るために、発電手段を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯が求められ、運転制御手段により、エネルギ不足状態導出手段にて求められた電力不足時間帯よりも前に、発電手段の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理が実行され、その出力上昇処理は、発電手段の出力電力を現電力負荷よりも大きくする状態で行うことが可能となるので、その出力上昇処理中は、発電手段の出力電力のうち、現電力負荷を上回る余剰分が蓄電手段に蓄電される。
そして、出力上昇処理にて蓄電手段に蓄電された電力を、現電力負荷が発電手段の最大出力電力を上回ると放電することにより、商用電力の消費量を低減することが可能となる。
従って、商用電力の消費量を低減することが可能となるので、必要一次エネルギを十分に削減することができるように運転し得るエネルギ供給システムを提供することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、現電力負荷が前記発電手段の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、前記発電手段の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成され、
前記エネルギ不足状態導出手段は、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、現電力負荷が発電手段の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、発電手段の出力電力が出力調節下限値に調節されるので、現電力負荷が出力調節下限値よりも小さいときに余剰電力が生じて、その余剰電力が蓄電手段に蓄電される。
そして、エネルギ不足状態導出手段により、予測電力負荷に基づいて蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量が求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が電力不足時間帯として求められる。
尚、上述のように発電手段の出力調節範囲に出力調節下限値を設定するのは、通常、発電手段はその出力電力が小さくなるほど発電効率が低くなって、その発電効率が低い状態で運転しても必要一次エネルギ削減の効果が高くないことから、発電効率が低い状態での発電手段の運転を回避するためである。
ちなみに、前記出力調節下限値としては、例えば、発電手段の最大出力電力の30%等、必要一次エネルギ削減が可能な発電効率にて発電手段を運転することが可能な値に設定する。
つまり、予測電力負荷が出力調節下限値を下回って蓄電手段に蓄電されると予測される蓄電電力量をも鑑みて、予測蓄電電力量が時系列的に求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が電力不足時間帯として求められるようにすることにより、電主運転を継続する状態ではエネルギ供給システムからの出力電力が電力負荷に対して不足すると予測される時間帯として、電力不足時間帯を適切に求めることが可能となる。
従って、電力不足時間帯を適切に求めることが可能となって、出力上昇処理が実行されるのが電力が不足する時間帯よりも遅れるのを防止することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、前記発電手段の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、現電力負荷が出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、発電手段の出力電力が設定下限電力に調節されることにより、出力上昇処理が実行される。
つまり、現電力負荷が出力調節下限値よりも低くなっても発電手段の出力電力がその出力調節下限値に調節される形態で発電手段が運転される場合に、発電手段を運転する最低出力を出力調節下限値よりも大きい設定下限電力とすることにより、電主運転を継続する状態では電力負荷に対して不足する電力を補うように、蓄電手段に蓄電する電力を十分に多くすることが可能となる。
そして、発電手段を運転する最低出力を出力調節下限値よりも大きい設定下限電力とすることにより、出力上昇処理が実行されるので、電主運転の形態を変更することなく、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となる。
従って、電主運転の形態を変更することなく、必要一次エネルギを削減することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記予測蓄電電力量を求めて前記電力不足時間帯を求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求めるように構成され、
前記運転制御手段は、前記不足電力量に応じて前記設定下限電力を変更設定する下限電力設定手段を備えている点を特徴とする。
即ち、エネルギ不足状態導出手段により、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、予測電力負荷に基づいて予測蓄電電力量が求められて電力不足時間帯が求められ、且つ、その電力不足時間帯において予測電力負荷が予測総出力電力量を上回る不足電力量が求められ、運転制御手段に備えた下限電力設定手段により、不足電力量に応じて設定下限電力が変更設定される。
つまり、不足電力量が多いときは高くし、不足電力量が少ないときは低くするように、設定下限電力が不足電力量に応じて変更設定されるので、不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力の増加量の過不足を小さくすることが可能となる。
従って、商用電力の消費量をできるだけ低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第5特徴構成は、上記第4特徴構成に加えて、
下限電力設定手段は、前記蓄電手段における充放電損失を考慮する状態で、前記設定下限電力を変更設定するように構成されている点を特徴とする。
即ち、下限電力設定手段により、蓄電手段における充放電損失が考慮される状態で、設定下限電力が不足電力量に応じて変更設定されるので、不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力増加量の過不足を一層小さくすることが可能となる。
従って、商用電力の消費量を更に低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第6特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、前記電力不足時間帯よりも前の時間帯に設定される出力上昇処理用時間帯において、前記発電手段の出力電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、電力不足時間帯よりも前の時間帯に設定される出力上昇処理用時間帯において、発電手段の出力電力が現電力負荷又は予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節されることにより、出力上昇処理が実行される。
つまり、電力不足時間帯よりも前の出力上昇処理用時間帯において、発電手段の出力電力が現電力負荷又は予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節されるようにすることにより、電主運転を継続する状態では電力負荷に対して不足する電力を十分に補うように、蓄電手段に蓄電する電力を十分に多くすることが可能となる。
そして、出力上昇処理用時間帯を、現電力負荷又は予測電力負荷に応じて、発電手段をより高い発電効率にて運転することが可能な時間帯に設定する等、出力上昇処理が省エネルギを図ることが可能な時間帯にて実行されるようにすることが可能となる。
従って、出力上昇処理が省エネルギを図ることが可能なように実行されるようにすることが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第7特徴構成は、上記第6特徴構成に加えて、
前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求めるように構成され、
前記運転制御手段は、前記不足電力量に応じて前記出力上昇処理用電力を設定するように構成されている点を特徴とする。
即ち、エネルギ不足状態導出手段により、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、予測電力負荷に基づいて時系列的な予測蓄電電力量が求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が電力不足時間帯として求められ、且つ、その電力不足時間帯において予測電力負荷が予測総出力電力量を上回る不足電力量が求められる。
そして、運転制御手段により、不足電力量に応じて前記出力上昇処理用電力が設定される。
つまり、不足電力を蓄電手段の蓄電電力にて賄うことができるように、不足電力量に応じて出力上昇処理用電力が設定されるので、不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力増加量の過不足が小さくなるように、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となる。
従って、商用電力の消費量をできるだけ低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第8特徴構成は、上記第7特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力を設定する出力上昇処理用電力設定手段、及び、前記出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求める指標導出手段を備え、
前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記指標導出手段により求められる運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が大きくなるように前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力を設定するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段に備えられた指標導出手段により、出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標が求められ、運転制御手段に備えられた出力上昇処理用電力設定手段により、指標導出手段により求められる運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が大きくなるように前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力が設定される。
ちなみに、前記運転判断用指標としては、例えば、省エネルギ性の如きエネルギ消費におけるメリットを示すものや、経済的なメリットを示すものがある。
従って、運転メリットの程度が大きくなるように、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第9特徴構成は、上記第8特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記電力不足時間帯よりも前に、前記予測電力負荷が前記最大出力電力よりも小さい単位時間である電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、条件設定用の充電用増大電力を、前記予測電力負荷に前記条件設定用の充電用増大電力を加えた電力が前記最大出力電力を上回らない条件で、設定電力間隔を開ける状態で段階的に設定して、前記条件設定用の充電用増大電力毎に、前記予測電力負荷に前記条件設定用の充電用増大電力を加えた条件設定用出力電力にて前記発電手段を運転したときの運転判断用指標を求めるように構成され、
前記出力上昇処理用電力設定手段が、前記複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力、及び、前記指標導出手段により求められた運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が最大となり且つ前記不足電力量に対する前記蓄電手段の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力を選択して、選択した電力充足単位時間、選択した条件設定用の充電用増大電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷に加えた電力を夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力として設定するように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、電力不足時間帯よりも前の複数の電力充足単位時間の夫々において、条件設定用の充電用増大電力が、予測電力負荷に条件設定用の充電用増大電力を加えた電力が最大出力電力を上回らない条件で、設定電力間隔を開ける状態で段階的に設定されて、条件設定用の充電用増大電力毎に、予測電力負荷に条件設定用の充電用増大電力を加えた条件設定用出力電力にて発電手段を運転したときの運転判断用指標を求められる。
そして、出力上昇処理用電力設定手段により、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用の充電用増大電力、及び、指標導出手段により求められた運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が最大となり且つ不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力が選択されて、選択された電力充足単位時間、選択された条件設定用の充電用増大電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷に加えた電力が夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力として設定される。
つまり、運転メリットの程度が最大となり且つ不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力の増加量の過不足が最小になる状態で、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となる。
従って、運転メリットの程度が最大となる状態で出力上昇処理を行いながら、商用電力の消費量をできるだけ低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第10特徴構成は、上記第9特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記運転判断用指標として、前記条件設定用出力電力における前記発電手段の発電効率と前記予測電力負荷に応じた出力電力における前記発電手段の発電効率との差である発電効率差を求めるように構成され、
前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記発電効率差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、前記運転判断用指標として、条件設定用出力電力における発電手段の発電効率と予測電力負荷に応じた出力電力における発電手段の発電効率との差である発電効率差が求められ、出力上昇処理用電力設定手段により、発電効率差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断されて、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力が設定される。
つまり、条件設定用出力電力における発電手段の発電効率が予測電力負荷に応じた出力電力における発電手段の発電効率よりも大きい状態では、それらの差である発電効率差が大きいほど、運転メリットが大きいものである。
従って、運転判断用指標として前記発電効率差を求めて、その発電効率差を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を適切に行うことができるようになった。
第11特徴構成は、上記第9特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味入力エネルギに対する前記条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率を求めるように構成され、
前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記入力エネルギ対出力比率が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、条件設定用の充電用増大電力が蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と条件設定用出力電力とを加えた電力を発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギが求められて、運転判断用指標として、充電ロス加味入力エネルギに対する条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率が求められ、出力上昇処理用電力設定手段により、入力エネルギ対出力比率が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断されて、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力が設定される。
ちなみに、前記充電ロス電力とは、充電するときに交流/直流変換回路で電力変換ロスとして発生するロス電力と、電池の電気エネルギを化学エネルギに変換し更に電気エネルギとして取り出すときに発生するロス電力とを加えたものを示す。
つまり、充電ロス加味入力エネルギとは、条件設定用の充電用増大電力が充電用として蓄電手段に供給されたときにロスとなる充電ロス電力と、条件設定用出力電力とを加えた電力を、発電手段にて出力するのに要するエネルギである。
そして、その充電ロス加味入力エネルギに対する条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率は、発電手段への入力エネルギの単位量に対して、どれだけの有効出力電力、即ち、電力負荷に供給される電力と蓄電手段に充電される電力とを加えた電力が得られたかを示すものであり、その入力エネルギ対出力比率が大きいほど、運転メリットが大きいものである。
従って、運転判断用指標として前記入力エネルギ対出力比率を求めて、その入力エネルギ対出力比率を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を適切に行うことができるようになった。
第12特徴構成は、上記第9特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味入力エネルギに対する前記条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率から、前記予測電力負荷に応じた出力電力における前記発電手段の発電効率を減じた充電ロス加味発電効率差を求めるように構成され、
前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記充電ロス加味発電効率差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、充電ロス加味入力エネルギが求められて、運転判断用指標として、充電ロス加味入力エネルギに対する条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率から、予測電力負荷に応じた出力電力における発電手段の発電効率を減じた充電ロス加味発電効率差が求められ、出力上昇処理用電力設定手段により、充電ロス加味発電効率差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断されて、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力が設定される。
つまり、入力エネルギ対出力比率は、先に第11特徴構成についての説明において記載したように、発電手段への入力エネルギの単位量に対してどれだけの有効出力電力が得られたかを示すものであるので、その入力エネルギ対出力比率から、予測電力負荷に応じた出力電力における発電手段の発電効率を減じた充電ロス加味発電効率差は、大きいほど運転メリットが大きい状態を示すものである。
従って、運転判断用指標として前記充電ロス加味発電効率差を求めて、その充電ロス加味発電効率差を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を適切に行うことができるようになった。
第13特徴構成は、上記第9特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求めて、前記運転判断用指標として、前記条件設定用の充電用増大電力を発電所にて得る場合の消費エネルギである前記条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と前記発電手段にて前記予測電力負荷に応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギとを加えたエネルギから、前記充電ロス加味入力エネルギを減じた充電ロス加味エネルギ差を求めるように構成され、
前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記充電ロス加味エネルギ差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、充電ロス加味入力エネルギが求められて、運転判断用指標として、条件設定用の充電用増大電力を発電所にて得る場合の消費エネルギである条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と発電手段にて予測電力負荷に応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギとを加えたエネルギから、充電ロス加味入力エネルギを減じた充電ロス加味エネルギ差が求められ、出力上昇処理用電力設定手段により、充電ロス加味エネルギ差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断されて、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力が設定される。
つまり、充電ロス加味入力エネルギは、条件設定用の充電用増大電力が蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と条件設定用出力電力とを加えた電力を発電手段にて出力するのに要するエネルギであり、換言すれば、電力負荷に供給される電力、及び、蓄電手段に充電される電力の全てを発電手段にて得るのに必要なエネルギである。
一方、条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と電主時エネルギとを加えたエネルギは、電力負荷に供給される電力は発電手段にて得ると共に、蓄電手段に充電される電力は商用電力を発電するための発電所にて得るのに必要なエネルギを示すものである。
そして、条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と電主時エネルギとを加えたエネルギから充電ロス加味入力エネルギを減じて得られる充電ロス加味エネルギ差は、大きいほど運転メリットが大きい状態を示すものである。
従って、運転判断用指標として前記充電ロス加味エネルギ差を求めて、その充電ロス加味エネルギ差を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を適切に行うことができるようになった。
第14特徴構成は、上記第9特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求め、前記条件設定用の充電用増大電力を発電所にて得る場合の消費エネルギである前記条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と前記発電手段にて前記予測電力負荷に応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギとを加えたエネルギから、前記充電ロス加味入力エネルギを減じた充電ロス加味エネルギ差を求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味エネルギ差を前記条件設定用の充電用増大電力にて除した単位充電量当たりのエネルギ差を求めるように構成され、
前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記単位充電量当たりのエネルギ差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、充電ロス加味入力エネルギが求められ、更に、条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と電主時エネルギとを加えたエネルギから充電ロス加味入力エネルギを減じた充電ロス加味エネルギ差が求められて、運転判断用指標として、前記充電ロス加味エネルギ差を前記条件設定用の充電用増大電力にて除した単位充電量当たりのエネルギ差が求められ、出力上昇処理用電力設定手段により、単位充電量当たりのエネルギ差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断されて、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力が設定される。
つまり、先に第13特徴構成についての説明において記載したように、充電ロス加味エネルギ差は、大きいほど運転メリットが大きい状態を示すものであるので、その充電ロス加味エネルギ差を、条件設定用の充電用増大電力にて除して得られる単位充電量当たりのエネルギ差は、大きいほど運転メリットが大きい状態を示すものである。
従って、運転判断用指標として前記単位充電量当たりのエネルギ差を求めて、その単位充電量当たりのエネルギ差を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を適切に行うことができるようになった。
第15特徴構成は、上記第11〜第14特徴構成のいずれかに加えて、
前記指標導出手段は、前記充電ロス加味入力エネルギを、前記条件設定用出力電力及び前記充電ロス電力に前記蓄電手段の待機電力を加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するものとして求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、前記充電ロス加味入力エネルギが、条件設定用出力電力及び充電ロス電力に蓄電手段の待機電力を加えた電力を発電手段にて出力するのに要するものとして求められる。
ちなみに、前記待機電力は、充電、放電の動作に拘らず、蓄電手段を充放電が可能な状態に維持しておくために消費される電力を示す。
つまり、発電手段にて蓄電手段に充電する場合には、充電ロス電力に加えて、蓄電手段の待機電力もロスとなる。
そこで、充電ロス加味入力エネルギを、条件設定用出力電力及び充電ロス電力に蓄電手段の待機電力を加えた電力を発電手段にて出力するのに要するものとして求めて、そのように求めた充電ロス加味入力エネルギを用いて、運転判断用指標を求めるようにすることにより、運転判断用指標として、運転メリットの程度をより適切に示すものとして求めることが可能となる。
従って、運転メリットの程度をより適切に示すように運転判断用指標を求めることが可能となり、その運転判断用指標を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を更に適切に行うことができるようになった。
第16特徴構成は、上記第11〜第14特徴構成のいずれかに加えて、
前記指標導出手段は、前記充電ロス加味入力エネルギを、前記条件設定用出力電力及び前記充電ロス電力に前記蓄電手段の放電ロス電力を加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するものとして求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、指標導出手段により、前記充電ロス加味入力エネルギが、条件設定用出力電力及び充電ロス電力に蓄電手段の放電ロス電力を加えた電力を発電手段にて出力するのに要するものとして求められる。
ちなみに、前記放電ロス電力とは、放電するときに、直流/交流変換回路で電力変換ロスとして発生するロス電力を示す。
つまり、発電手段にて蓄電手段に充電する場合には、充電ロス電力に加えて、蓄電手段から放電する際の放電ロス電力もロスとなる。
そこで、充電ロス加味入力エネルギを、条件設定用出力電力及び充電ロス電力に蓄電手段の放電ロス電力を加えた電力を発電手段にて出力するのに要するものとして求めて、そのように求めた充電ロス加味入力エネルギを用いて、運転判断用指標を求めるようにすることにより、運転判断用指標として、運転メリットの程度をより適切に示すものとして求めることが可能となる。
従って、運転メリットの程度をより適切に示すように運転判断用指標を求めることが可能となり、その運転判断用指標を用いて出力上昇処理用時間帯及び出力上昇処理用電力を設定することにより、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を更に適切に行うことができるようになった。
第17特徴構成は、
前記発電手段から発生する熱を回収して貯湯槽に湯水として貯える貯湯手段が設けられ、
前記運転制御手段は、前記発電手段を前記予測電力負荷に応じた電力を出力するように運転したときに前記貯湯手段にて前記貯湯槽に回収される電力負荷追従時回収熱量を時系列的に求める回収熱量導出手段と、前記発電手段を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求め、且つ、前記回収熱量導出手段にて求められる前記電力負荷追従時回収熱量に基づいて、時系列的な予測熱負荷に対して熱不足状態となる熱不足時間帯を求めるエネルギ不足状態導出手段とを備えて、そのエネルギ不足状態導出手段にて求められた前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前に、前記発電手段の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、貯湯手段により、発電手段から発生する熱が回収されて貯湯槽に湯水として貯えられ、そのように発電手段の発生熱の回収により貯湯槽に貯湯される湯水が、例えば、浴槽や台所等の給湯箇所に給湯されたりして消費される。
つまり、このエネルギ供給システムは、電力及び熱を供給可能な熱電併給型のものであり、所謂、コージェネレーションシステムと称されるものである。
そして、このような熱電併給型のエネルギ供給システムにおいて、運転制御手段に備えた回収熱量導出手段により、発電手段を予測電力負荷に応じた電力を出力するように運転したときに貯湯手段にて貯湯槽に回収される電力負荷追従時回収熱量が時系列的に求められ、運転制御手段に備えたエネルギ不足状態導出手段により、発電手段を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯が求められると共に、回収熱量導出手段にて求められる電力負荷追従時回収熱量に基づいて、時系列的な予測熱負荷に対して熱不足状態となる熱不足時間帯が求められる。
そして、運転制御手段により、エネルギ不足状態導出手段にて求められた電力不足時間帯及び熱不足時間帯よりも前に、発電手段の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理が実行され、その出力上昇処理は、発電手段の出力電力を現電力負荷よりも大きくする状態で行うことが可能となるので、その出力上昇処理中は、発電手段の出力電力のうち、現電力負荷を上回る余剰分が蓄電手段に蓄電され、又、発電手段から発生する熱が貯湯手段により回収されて貯湯槽に貯えられる。
そして、出力上昇処理にて蓄電手段に蓄電された電力を、現電力負荷が発電手段の最大出力電力を上回ると放電することにより、商用電力の消費量を低減することが可能となる。
又、出力上昇処理において発電手段から発生する熱量が電主運転状態よりも増加する分、貯湯槽に貯えられる蓄熱量を増加させることが可能となるので、燃焼式の給湯器等の補助熱源機のエネルギ消費量を低減することが可能となり、省エネルギ化を図ることができる。
従って、必要一次エネルギを十分に削減することができるように運転し得る熱電併給型のエネルギ供給システムを提供することができるようになった。
第18特徴構成は、上記第17特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、現電力負荷が前記発電手段の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、前記発電手段の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成され、
前記エネルギ不足状態導出手段は、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、前記回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、現電力負荷が発電手段の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、発電手段の出力電力が出力調節下限値に調節されるので、現電力負荷が出力調節下限値よりも小さいときに余剰電力が生じて、その余剰電力が蓄電手段に蓄電される。
そして、エネルギ不足状態導出手段により、予測電力負荷に基づいて蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量が求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が電力不足時間帯として求められ、並びに、回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて、貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量が求められて、予測熱負荷に対して予測蓄熱量が不足する時間帯が熱不足時間帯として求められる。
つまり、予測電力負荷が出力調節下限値を下回って蓄電手段に蓄電されると予測される蓄電電力量をも鑑みて、予測蓄電電力量が時系列的に求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が電力不足時間帯として求められるようにすることにより、電主運転を継続する状態ではエネルギ供給システムからの出力電力が電力負荷に対して不足すると予測される時間帯として、電力不足時間帯を適切に求めることが可能となる。
又、電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて予測蓄熱量が時系列的に求められて、予測熱負荷に対して予測蓄熱量が不足する時間帯が熱不足時間帯として求められるようにすることにより、電主運転をする状態では貯湯槽の蓄熱量が熱負荷に対して不足すると予測される時間帯として、熱不足時間帯を適切に求めることが可能となる。
従って、電力不足時間帯及び熱不足時間帯を適切に求めることが可能となって、出力上昇処理が実行されるのが電力が不足する時間帯及び熱が不足する時間帯よりも遅れるのを防止することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第19特徴構成は、上記第18特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、前記発電手段の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、現電力負荷が出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、発電手段の出力電力が設定下限電力に調節されることにより、出力上昇処理が実行される。
つまり、現電力負荷が出力調節下限値よりも低くなっても発電手段の出力電力がその出力調節下限値に調節される形態で発電手段が運転される場合に、発電手段を運転する最低出力を出力調節下限値よりも大きい設定下限電力とすることにより、電主運転を継続する状態では電力負荷に対して不足する電力を補うように、蓄電手段に蓄電する電力を十分に多くし、且つ、不足熱量を十分に補うように貯湯槽の蓄熱量を十分に多くすることが可能となる。
そして、発電手段を運転する最低出力を出力調節下限値よりも大きい設定下限電力とすることにより、出力上昇処理が実行されるので、電主運転の形態を変更することなく、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となる。
従って、電主運転の形態を変更することなく、必要一次エネルギを削減することができるようになった。
第20特徴構成は、上記第19特徴構成に加えて、
前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記予測蓄電電力量を求めて前記電力不足時間帯を求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求め、並びに、前記電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて前記予測蓄熱量を求めて前記熱不足時間帯を求め、且つ、その熱不足時間帯において前記予測熱負荷が前記予測蓄熱量を上回る不足熱量を求めるように構成され、
前記運転制御手段は、前記不足電力量及び前記不足熱量に応じて前記設定下限電力を変更設定する下限電力設定手段を備えている点を特徴とする。
即ち、エネルギ不足状態導出手段により、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、予測電力負荷に基づいて予測蓄電電力量が求められて電力不足時間帯が求められ、且つ、その電力不足時間帯において予測電力負荷が予測総出力電力量を上回る不足電力量が求められ、並びに、電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて予測蓄熱量が求められて熱不足時間帯を求められ、且つ、その熱不足時間帯において予測熱負荷が予測蓄熱量を上回る不足熱量が求められる。
そして、運転制御手段に備えた下限電力設定手段により、不足電力量及び不足熱量に応じて設定下限電力が変更設定される。
つまり、不足電力量又は不足熱量が多いときは高くし、不足電力量又は不足熱量が少ないときは低くするように、設定下限電力が不足電力量に応じて変更設定されるので、不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力の増加量の過不足、及び、不足熱量に対する貯湯槽の蓄熱の増加量の過不足を小さくすることが可能となる。
従って、商用電力の消費量をできるだけ低減することが可能となり、又、補助熱源機のエネルギ消費量をできるだけ低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第21特徴構成は、上記第20特徴構成に加えて、
前記下限電力設定手段は、前記蓄電手段における充放電損失を考慮する状態で、前記設定下限電力を変更設定するように構成されている点を特徴とする。
即ち、下限電力設定手段により、蓄電手段における充放電損失が考慮される状態で、設定下限電力が不足電力量に応じて変更設定されるので、不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力増加量の過不足を一層小さくすることが可能となる。
従って、商用電力の消費量を更に低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第22特徴構成は、上記第17又は第18特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯において、前記発電手段の出力電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷よりも大きい不足解消用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、電力不足時間帯及び熱不足時間帯よりも前の時間帯に設定される時間帯において、発電手段の出力電力が現電力負荷又は予測電力負荷よりも大きい不足解消用電力に調節されることにより、出力上昇処理が実行される。
つまり、電力不足時間帯及び熱不足時間帯よりも前の時間帯において、発電手段の出力電力が現電力負荷又は予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節されるようにすることにより、電主運転を継続する状態では電力負荷に対して不足する電力を補うように蓄電手段に蓄電する電力を十分に多くし、且つ、不足熱量を十分に補うように貯湯槽の蓄熱量を十分に多くすることが可能となる。
そして、出力上昇処理用時間帯を、現電力負荷又は予測電力負荷に応じて、発電手段をより高い発電効率にて運転することが可能な時間帯に設定する等、出力上昇処理が省エネルギを図ることが可能な時間帯にて実行されるようにすることが可能となる。
従って、出力上昇処理が省エネルギを図ることが可能なように実行されるようにすることが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第23特徴構成は、上記第22特徴構成に加えて、
前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求め、並びに、前記回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求め、且つ、その熱不足時間帯において前記予測熱負荷が前記予測蓄熱量を上回る不足熱量を求めるように構成され、
前記運転制御手段は、前記不足電力量及び前記不足熱量に応じて前記不足解消用電力を求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、エネルギ不足状態導出手段により、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、予測電力負荷に基づいて時系列的な予測蓄電電力量が求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が電力不足時間帯として求められ、且つ、その電力不足時間帯において予測電力負荷が予測総出力電力量を上回る不足電力量が求められる。
又、エネルギ不足状態導出手段により、回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて、貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量が求められて、予測熱負荷に対して予測蓄熱量が不足する時間帯が熱不足時間帯として求められ、且つ、その熱不足時間帯において予測熱負荷が予測蓄熱量を上回る不足熱量が求められる。
そして、運転制御手段により、不足電力量及び不足熱量に応じて不足解消用電力が求められる。
つまり、不足電力を蓄電手段の蓄電電力にて賄うことができ、且つ、不足熱量を貯湯槽の熱にて賄うことができるように、不足電力量及び不足熱量に応じて不足解消用熱量が求められるので、不足電力量に対する蓄電手段の蓄電電力増加量の過不足及び不足熱量に対する貯湯槽の蓄熱増加量の過不足が小さくなるように、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となる。
従って、商用電力の消費量をできるだけ低減することが可能となり、又、補助熱源機のエネルギ消費量をできるだけ低減することが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第24特徴構成は、上記第22又は第23特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯のうちで、運転メリットが大きい時間帯において、前記出力上昇処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段により、電力不足時間帯及び熱不足時間帯よりも前の時間帯のうちで、運転メリットが大きい時間帯において、出力上昇処理が実行されるので、出力上昇処理を省エネルギ化を図りながら行うことが可能となる。
従って、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった
第25特徴構成は、上記第24特徴構成に加えて、
前記運転制御手段は、前記出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求める指標導出手段と、前記出力上昇処理の実行の可否を判断するための運転判断用指標しきい値を設定するしきい値設定手段とを備えて、前記指標導出手段にて求められる運転判断用指標が前記しきい値設定手段にて設定された運転判断用指標しきい値よりも運転メリットが大きいときに前記出力上昇処理を実行するように構成され、
前記回収熱量導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期において、単位時間毎に前記電力負荷追従時回収熱量を求めるように構成され、
前記エネルギ不足状態導出手段は、前記管理周期において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を単位時間毎に求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる電力不足単位時間を前記電力不足時間帯として求めるように構成され、並びに、前記管理周期において、前記回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を単位時間毎に求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する熱不足単位時間を前記熱不足時間帯として求めるように構成され、
前記回収熱量導出手段が、前記電力不足単位時間及び前記熱不足単位時間よりも前に、前記予測電力負荷が前記最大出力電力よりも小さい単位時間である電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、前記発電手段の出力調節範囲内で複数段階に設定されたステップ出力のうちの前記予測電力負荷に応じたステップ出力よりも大きい条件設定用のステップ出力毎に、その条件設定用のステップ出力にて前記発電手段を運転したときの回収熱量を増大回収熱量として求める増大回収熱量導出処理を実行するように構成され、
前記エネルギ不足状態導出手段は、前記複数の電力充足単位時間の夫々において、前記条件設定用のステップ出力毎に、前記発電手段を前記条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示す省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理を実行する省エネルギ度導出手段を備えて、前記回収熱量導出手段にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の増大回収熱量及び前記省エネルギ度導出手段にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、前記電力不足時間帯における不足電力量及び前記熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、前記複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択するように構成され、
前記しきい値設定手段は、前記エネルギ不足状態導出手段にて仮運転用として選択されたステップ出力について、そのステップ出力にて前記発電手段を運転したときの運転判断用指標をしきい値導出用として求めて、それら求めたしきい値導出用の運転判断用指標のうち、省エネルギの程度が最も小さいものを前記運転判断用指標しきい値として設定するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段に備えられた指標導出手段により、出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標が求められ、運転制御手段に備えられたしきい値設定手段により、出力上昇処理の実行の可否を判断するための運転判断用指標しきい値が求められて、運転制御手段により、指標導出手段にて求められる運転判断用指標がしきい値設定手段にて設定された運転判断用指標しきい値よりも運転メリットが大きいときに、出力上昇処理が実行される。
そして、回収熱量導出手段により、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期において、単位時間毎に電力負荷追従時回収熱量が求められ、エネルギ不足状態導出手段により、管理周期において、時系列的な予測蓄電電力量が単位時間毎に求められて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる電力不足単位時間が電力不足時間帯として求められ、並びに、管理周期において、時系列的な予測蓄熱量が単位時間毎に求められて、予測熱負荷に対して予測蓄熱量が不足する熱不足単位時間が熱不足時間帯として求められる。
又、回収熱量導出手段により、電力不足単位時間及び熱不足単位時間よりも前に、電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、発電手段の出力調節範囲内で複数段階に設定されたステップ出力のうちの予測電力負荷に応じたステップ出力よりも大きい条件設定用のステップ出力毎に、その条件設定用のステップ出力にて発電手段を運転したときの回収熱量を増大回収熱量として求める増大回収熱量導出処理が実行される。
又、エネルギ不足状態導出手段に備えられた省エネルギ度導出手段により、複数の電力充足単位時間の夫々において、条件設定用のステップ出力毎に、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示す省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理が実行され、エネルギ不足状態導出手段により、回収熱量導出手段にて求められる条件設定用のステップ出力毎の増大回収熱量及び省エネルギ度導出手段にて求められる条件設定用のステップ出力毎の省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、電力不足時間帯における不足電力量及び熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力が仮運転用のステップ出力として選択される。
そして、しきい値設定手段により、エネルギ不足状態導出手段にて仮運転用として選択されたステップ出力について、そのステップ出力にて発電手段を運転したときの運転判断用指標がしきい値導出用として求められて、それら求められたしきい値導出用の運転判断用指標のうち、省エネルギの程度が最も小さいものが前記運転判断用指標しきい値として設定される。
つまり、複数の単位時間からなる管理周期において、電力不足時間帯としての電力不足単位時間及び熱不足時間帯としての熱不足単位時間が求められる。
そして、電力不足単位時間及び熱不足単位時間の前に存在する複数の電力充足単位時間夫々において、予測電力負荷に応じたステップ出力よりも大きい条件設定用のステップ出力毎に、増大回収熱量及び省エネルギ度が求められ、それら求められた条件設定用のステップ出力毎の増大回収熱量及び省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、電力不足時間帯における不足電力量及び熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力が仮運転用のステップ出力として選択される。
そして、仮運転用として選択されたステップ出力について、そのステップ出力にて発電手段を運転したときの運転判断用指標がしきい値導出用として求められて、それら求められたしきい値導出用の運転判断用指標のうち、省エネルギの程度が最も小さいものが運転判断用指標しきい値として設定されるので、運転判断用指標しきい値を、省エネルギが図れる状態で不足電力量及び不足熱量を十分に補うことができるように、出力上昇処理の実行が可能なものとして設定することができる。
従って、省エネルギを図りながら、商用電力の消費量及び補助熱源機のエネルギ消費量をできるだけ低減することを可能とすべく、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となるので、必要一次エネルギを更に削減することができるようになった。
第26特徴構成は、上記第25特徴構成に加えて、
前記エネルギ不足状態導出手段は、前記複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用のステップ出力から、前記省エネルギ度導出手段により求められる省エネルギ度のうち省エネルギの程度が最大の省エネルギ度の条件設定用のステップ出力を前記仮運転用のステップ出力として選択し、且つ、その選択した仮運転用のステップ出力を含む電力充足単位時間を仮出力上昇処理用の単位時間として選択する仮条件設定処理を実行する仮条件設定手段を備えて、その仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については前記仮条件設定手段にて仮運転用として選択されたステップ出力にて前記発電手段を運転すると仮定する状態で、前記電力不足単位時間における不足電力量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別し且つ前記熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別するエネルギ不足状態判別処理を実行するように構成され、
前記省エネルギ度導出手段は、前記仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択されていない単位時間については、前記予測電力負荷に応じた前記ステップ出力を基準出力とし、前記仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、前記仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、前記発電手段を前記基準出力にて運転することに対して前記条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示すものとして前記省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理を、省エネルギとなる範囲で、前記エネルギ不足状態導出手段にて前記電力不足単位時間における不足電力量及び前記熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になると判別されるまで繰り返すように構成され、
前記仮条件設定手段は、前記省エネルギ度導出手段にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、既に前記仮運転用として選択したステップ出力に対応する省エネルギ度を除いた状態で、前記仮条件設定処理を実行するように構成され、
前記回収熱量導出手段は、前記仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、前記条件設定用のステップ出力を前記仮運転用のステップ出力よりも大きいステップ出力とする状態で、前記省エネルギ度導出手段にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、前記増大回収熱量導出処理を実行するように構成され、
前記エネルギ不足状態導出手段は、前記省エネルギ度導出手段にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、前記エネルギ不足状態判別処理を実行するように構成され、
前記しきい値設定手段は、前記仮条件設定手段にて最後の前記仮条件設定処理が実行されたときに、前記仮運転用として選択されているステップ出力の夫々について、前記しきい値導出用の運転判断用指標を求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギの程度が最大の省エネルギ度の条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択すると共に、その選択した仮運転用のステップ出力を含む電力充足単位時間を仮出力上昇処理用の単位時間として選択する仮条件設定処理と、その仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については仮運転用として選択されたステップ出力にて発電手段を運転すると仮定する状態で、電力不足単位時間における不足電力量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別し且つ熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別するエネルギ不足状態判別処理とが、省エネルギとなる範囲で繰り返される。
そして、エネルギ不足状態判別処理が実行される度に、仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択されていない単位時間については、予測電力負荷に応じたステップ出力を基準出力とし、仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、発電手段を基準出力にて運転することに対して条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示すものとして省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理が実行される。
又、エネルギ不足状態判別処理が実行された後の仮条件設定処理では、既に仮運転用として選択したステップ出力に対応する省エネルギ度を除いた状態で、省エネルギの程度が最大の省エネルギ度の条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択すると共に、その選択した仮運転用のステップ出力を含む電力充足単位時間を仮出力上昇処理用の単位時間として選択する。
そして、最後の仮条件設定処理が実行されたときに、仮運転用として選択されているステップ出力の夫々について、しきい値導出用の運転判断用指標が求められる。
つまり、仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択されていない単位時間については予測電力負荷に応じたステップ出力を基準出力とし、仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、発電手段を基準出力にて運転することに対して条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示すものとして、省エネルギ度を求めるので、省エネルギ度を、発電手段の出力を上昇することによる省エネルギの程度を的確に示すものとして求めることができる。
そして、そのような発電手段の出力上昇による省エネルギの程度を的確に示す省エネルギ度を用いて、上述の如く、省エネルギの程度が最大の省エネルギ度の条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択する状態で、仮出力上昇処理用の単位時間及び仮運転用のステップ出力を選択する処理が、省エネルギとなる範囲で、電力不足単位時間における不足電力量及び熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になるまで繰り返されて、その最後の処理にて仮運転用として選択されているステップ出力の夫々についてしきい値導出用の運転判断用指標を求められて、それら求められたしきい値導出用の運転判断用指標のうち、省エネルギの程度が最も小さいものが運転判断用指標しきい値として設定されることになる。
従って、運転判断用指標しきい値を、省エネルギが可及的に図れる状態で不足電力量及び不足熱量を十分に補うことができるように、出力上昇処理の実行が可能なものとして設定することができる。
要するに、省エネルギを可及的に図りながら、商用電力の消費量及び補助熱源機のエネルギ消費量をできるだけ低減することが可能とすべく、出力上昇処理が実行されるようにすることが可能となるので、必要一次エネルギを可及的に削減することができるようになった。
第27特徴構成は、上記第26特徴構成に加えて、
前記省エネルギ度導出手段は、前記省エネルギ度Rを次式
R={(発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転するときの消費エネルギ削減量)−(発電手段を基準出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する発電手段を基準出力にて運転するときの消費エネルギ削減量)}÷{(発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量)−(発電手段を基準出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量)}
にて求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転するときの消費エネルギ削減量(以下、条件設定対応エネルギ削減量と略称する場合がある)とは、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの有効出力電力を商用電力発電用の発電所にて得る場合に必要な一次エネルギ量と、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合に必要な一次エネルギ量とを加えたエネルギ量から、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転するときの消費エネルギ削減量を減じたものである。
又、発電手段を基準出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する発電手段を基準出力にて運転するときの消費エネルギ削減量(以下、基準対応エネルギ削減量と略称する場合がある)は、発電手段を基準出力にて運転したときの有効出力電力を発電所にて得る場合に必要な一次エネルギ量と、発電手段を基準出力にて運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合に必要な一次エネルギ量とを加えたエネルギ量から、発電手段を基準出力にて運転するときの消費エネルギ削減量を減じたものである。
ちなみに、前記有効出力電力とは、発電手段の出力電力から蓄電手段の充電ロス電力を減じたものである。例えば、発電手段の出力電力が条件設定用のステップ出力の場合、蓄電手段には、充電用として、条件設定用のステップ出力から予測電力負荷を減じた電力が供給されることになるので、充電ロス電力は、条件設定用のステップ出力から予測電力負荷を減じた電力に対応して求められる。
又、前記貯湯槽の有効回収熱量とは、貯湯槽に蓄熱される熱量から放熱量を差し引いたものであり、貯湯槽に回収した熱量のうち、実際に使用することができる熱量である。
又、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量(以下、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量と略称する場合がある)は、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力を発電所にて得る場合に必要な一次エネルギ量と、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合に必要な一次エネルギ量とを加えたエネルギ量である。
又、発電手段を基準出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量(以下、発電手段を基準出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量と略称する場合がある)は、発電手段を基準出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力を発電所にて得る場合に必要な一次エネルギ量と、発電手段を基準出力にて運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合に必要な一次エネルギ量とを加えたエネルギ量である。
ちなみに、蓄電手段の蓄電電力は、蓄電手段に充電のために供給され充電用供給電力から、その充電用供給電力が蓄電手段に充電されるときの充電ロス電力を減じた電力である。
つまり、上記の式における分子、即ち、条件設定対応エネルギ削減量から基準対応エネルギ削減量を減じたものは、蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の蓄熱量を増加させるべく、発電手段の出力電力を増加させることに対応した発電手段を運転することによる一次エネルギの削減量に対応するものであり、上記の式における分母、即ち、発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量から発電手段を基準出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量を減じたものは、蓄電手段の蓄電電力を増加させることに対応した発電手段を運転することによる一次エネルギの削減量に対応するものである。
従って、上記の式により求められる値が大きいほど、蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の蓄熱量を増加させるべく発電手段の出力電力を上昇させることにより得られる省エネルギの程度が大きいことになり、上記の式により、省エネルギ度として、蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の蓄熱量を増加させるべく発電手段の出力電力を上昇させることにより得られる省エネルギの程度を的確に示すものとして求めることが可能となって、その省エネルギ度を用いて出力上昇処理実行の可否を判別するので、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を更に適切に行うことができるようになった。
第28特徴構成は、上記第26又は第27特徴構成に加えて、
前記指標導出手段は、前記運転判断用指標Pを次式
P=〔{(発電手段を運転したときの有効出力電力を発電所にて得る場合の消費エネルギ量)+(発電手段を運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合の消費エネルギ量)}−(発電手段の消費エネルギ量)〕÷{(発電手段を運転したときの蓄電手段の蓄電電力を発電所にて得る場合の消費エネルギ量)+(発電手段を運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合の消費エネルギ量)}
にて求めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、上記の式の分子は、発電手段を運転したときの有効出力電力を発電所にて得ると共に、発電手段を運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得ることに対応した発電手段を運転することによる一次エネルギの削減量に対応するものであり、上記の式における分母は、発電手段を運転したときの蓄電手段の蓄電電力を発電所にて得る場合に必要な一次エネルギ量と、発電手段を運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合に必要な一次エネルギ量とを加えたエネルギ量である。
従って、上記の式により求められる値が大きいほど、蓄電手段に蓄電する電力及び貯湯槽に蓄熱する熱量を発電手段により得ることによる省エネルギの程度が大きいことになり、上記の式により、運転判断用指標として、蓄電手段に蓄電する電力及び貯湯槽に蓄熱する熱量を得るべく発電手段を運転することによる省エネルギの程度を的確に示すものとして求めることが可能となって、その運転判断用指標を用いて出力上昇処理実行の可否を判別するので、運転メリットが大きくなるように出力上昇処理を更に適切に行うことができるようになった。
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、エネルギ供給システムは、発電手段としての熱と電力を発生する燃料電池1、その燃料電池1から発生する熱を回収して貯湯槽2に湯水として貯える貯湯手段としての貯湯ユニットWU、現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように燃料電池1の運転を制御する運転制御手段C、及び、燃料電池1の出力電力の余剰分を蓄電し且つ現電力負荷に対して燃料電池1の出力電力が不足するときに蓄電している電力を放電する蓄電手段としての蓄電池3を有する蓄電ユニットBU等を備えて構成してある。
前記運転制御手段Cは、主として燃料電池1及び貯湯ユニットWUの運転を制御する発電側運転制御部C1、及び、主として蓄電ユニットBUの運転を制御する蓄電側運転制御部C2を備えて構成してあり、又、発電側運転制御部C1と蓄電側運転制御部C2との間で各種情報の通信が可能なように構成してある。
前記燃料電池1は、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、燃料電池1は、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック、そのセルスタックに供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部、前記セルスタックに酸素含有ガスとして空気を供給するブロア等を備えて構成してある。
前記燃料ガス生成部は、供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器、その脱硫器から供給される脱硫原燃料ガスと別途供給される水蒸気とを改質反応させて水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器、その改質器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器、その変成器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器等から構成し、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを前記燃料ガスとして前記セルスタックに供給するように構成してある。
前記燃料電池1の前記燃料ガス生成部へ原燃料ガスを供給する燃料供給路6には、原燃料ガスの供給を断続する燃料供給断続弁7、及び、原燃料ガスの供給量を調節する燃料供給量調節弁8を設けてある。
そして、前記発電側運転制御部C1により燃料供給量調節弁8を制御して、前記燃料ガス生成部への原燃料ガスの供給量を調節することにより、前記燃料電池1の出力電力を調節するように構成してある。
前記燃料電池1の電力の出力側には、商用電源10と系統連系する連系用インバータ9を設けてあり、その連系用インバータ9は、燃料電池1の出力電力を商用電源10から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成してある。
前記商用電源10は、例えば、単相3線式100/200Vであり、受電ライン11を介して、このエネルギ供給システムに対する電力負荷であるテレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力消費機器12に電気的に接続してある。
そして、連系用インバータ9を、出力ライン13を介して受電ライン11に電気的に接続し、燃料電池1からの出力電力を連系用インバータ9にて商用電源10からの電力と同じ電圧及び同じ周波数の交流電力に変換して出力ライン13を通じて電力消費機器12に供給するように構成してある。
又、出力ライン13には、ヒータ用給電ライン14を介して、燃料電池1の出力電力を熱に代えて回収する電気ヒータ15を接続してある。この電気ヒータ15は、複数の電気ヒータから構成し、それら複数の電気ヒータを各別にON/OFFするように作動スイッチ16を設けてあり、その作動スイッチ16の制御により、電気ヒータ15の消費電力を調節するように構成してある。
前記蓄電ユニットBUを構成する前記蓄電池3は、前記受電ライン11における前記出力ライン13の接続箇所よりも電力消費機器12側の箇所に、充放電ライン17を介して電気的に接続し、その蓄電ユニットBUは、蓄電池3に加えて、充放電ライン17に設けられた双方向型インバータ18、及び、蓄電池3の蓄電電力を示す蓄電電圧を検出する蓄電電圧検出部19等を備えて構成してある。
前記蓄電池3は、例えば、リチウムイオン電池から構成してある。
前記双方向型インバータ18は、蓄電池3に充電する充電時には、受電ライン11からの交流電力を蓄電池3の充電レベルに応じた直流電力に変換し、蓄電池3の放電時には、蓄電池3に蓄電されている直流電力を商用電源10からの交流電力と同じ電圧及び同じ周波数の交流電力に変換するように構成してあり、又、入出力電流の制御が可能なように構成してある。
そして、前記蓄電側運転制御部C2を、双方向型インバータ18の作動を制御することにより、蓄電池3に充電する充電運転と蓄電池3を放電させる放電運転とを択一的に実行するように構成してある。
つまり、前記充電運転を実行することにより、燃料電池1の出力電力が蓄電池3に充電されて、蓄電池3が燃料電池1の電力負荷として動作し、前記放電運転を実行することにより、蓄電池3が前記商用電源10と並列の電源として動作して、その蓄電池3の蓄電電力が放電されて電力消費機器12にて消費される構成となっている。
前記受電ライン11において、前記出力ライン13の接続箇所よりも商用電源10側の箇所には、その受電ライン11を流れる商用電源10からの電流を検出する商用電流用電流計20、及び、受電ライン11を流れる電流に逆潮流が生じるか否かを検出する逆潮流用電流計21を設けてあり、又、受電ライン11において、前記出力ライン13の接続箇所と前記充放電ライン17の接続箇所との間の箇所には、負荷電流用電流計22を設けてある。
又、出力ライン13において、前記ヒータ用給電ライン14の接続箇所よりも前記連系用インバータ9側の箇所には、前記燃料電池1の発電電流を検出する発電電流用電流計23を設けてある。
前記充電運転が実行されているときは、負荷電流用電流計22により、電力消費機器12及び蓄電池3の両方に流れる電流が検出され、前記放電運転が実行されているときは、負荷電流用電流計22により、電力消費機器12に流れる電流のうちの蓄電池3からの電流を除いた電流が検出され、前記充電運転及び前記放電運転のいずれも実行されていないときは、負荷電流用電流計22により、電力消費機器12に流れる電流が検出されることになり、この負荷電流用電流計22により検出される電流を総称して現負荷電流と称する場合がある。
前記発電側運転制御部C1は、前記負荷電流用電流計22にて検出される現負荷電流に基づいて、現在要求されている運転用電力負荷を導出して、前記燃料電池1の出力電力がその導出した運転用電力負荷に応じた電主出力となるように前記燃料供給量調節弁8を制御する電主運転制御を実行し、且つ、前記逆潮流用電流計21により逆潮流が検出されないように前記電気ヒータ15への供給電力を調節すべく前記作動スイッチ16を制御するように構成してある。つまり、前記燃料電池1の出力電力のうち、前記電力消費機器12にて消費され、前記蓄電池3の充電された残りの余剰電力が電気ヒータ15にて消費されるように構成してある。
尚、前記負荷電流用電流計22にて検出される現負荷電流に基づいて求める運転用電力負荷は、前記充電運転及び前記放電運転のいずれも実行されていないときは、前記電力消費機器12にて消費される現電力負荷に等しいものであり、発電側運転制御部C1により、現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように燃料電池1の運転を制御する電主運転が実行される。
前記商用電流用電流計20にて検出される電流及び前記発電電流用電流計23にて検出される電流は夫々前記蓄電側運転制御部C2に入力され、その蓄電側運転制御部C2は、商用電流用電流計20にて検出される電流に基づいて前記商用電源10から供給される電力(以下、買電力と称する場合がある)を導出し、発電電流用電流計23にて検出される電流に基づいて前記燃料電池1から出力される出力電力を導出するように構成してある。
前記燃料電池1の前記セルスタックに冷却水を循環させるように、冷却水循環路24を設けると共に、その冷却水循環路24に冷却水循環ポンプ25及び熱源用熱交換器33を設け、更に、その熱源用熱交換器33を通して熱源用熱媒を循環させるように、熱源用熱媒循環路28を設けると共に、その熱源用熱媒循環路28に熱源用熱媒循環ポンプ29を設けてある。
そして、冷却水循環ポンプ25及び熱源用熱媒循環ポンプ29の作動により、冷却水循環路24を通じて燃料電池1に冷却水を循環供給すると共に、熱源用熱交換器33を通して熱源用熱媒を循環させることにより、燃料電池1から発生する熱を冷却水に回収すると共に、熱源用熱交換器33にて冷却水の保有熱を熱源用熱媒に回収するようにして、燃料電池1から発生する熱を熱源用熱媒に回収するように構成してある。
前記電気ヒータ15は、前記熱源用熱媒循環路28を通流する熱源用熱媒を加熱するように設けてある。
前記貯湯ユニットWUは、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する前記貯湯槽2、湯水循環路26を通して貯湯槽2内の湯水を循環させる湯水循環ポンプ27、湯水循環路26を通流する湯水を加熱させる貯湯用熱交換器32、及び、貯湯槽2内から取り出されて給湯路35を通流する湯水を加熱する補助湯沸し器36等を備えて構成してある。
前記貯湯用熱交換器32は、前記熱源用熱媒循環路28を通流する熱源用熱媒と前記湯水循環路26を通流する湯水とを熱交換させるように設けて、その貯湯用熱交換器32にて、燃料電池1から出力される熱を回収した熱源用熱媒により前記湯水循環路26を通流する湯水を加熱して、前記貯湯槽2に温度成層を形成する状態で湯水を貯湯するように構成してある。
そして、前記給湯路35を通して、前記貯湯槽2内の湯水が浴槽、給湯栓、シャワー等の給湯先に給湯されるようになっている。
その給湯路35には、貯湯槽2から取り出した湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯熱負荷計測手段41を設けてある。
前記貯湯槽2には、その貯湯槽2の貯湯量の検出用として、複数(例えば5個)の貯湯量検出用温度センサTを上下方向に間隔を隔てて設けてある。つまり、前記貯湯量検出用温度センサTが貯湯用設定温度(例えば60°C)以上の温度を検出することにより、その設置位置に湯が貯湯されているとして、検出温度が前記貯湯用設定温度以上である貯湯量検出用温度センサTのうちの最下部の貯湯量検出用温度センサTの位置に基づいて、貯湯量を複数段階に検出するように構成してある。つまり、複数の貯湯量検出用温度センサT全ての検出温度が前記貯湯用設定温度以上になると、前記貯湯槽2の貯湯量が満杯であることが検出され、複数の貯湯量検出用温度センサT全ての検出温度が前記貯湯用設定温度未満になると、前記貯湯槽2の貯湯量が空であることが検出されることになる。
前記熱源用熱媒循環路28には、その熱源用熱媒循環路28を通流する熱源用熱媒を放熱させる放熱作動を実行するラジエータ38を設けてある。
前記発電側運転制御部C1は、燃料電池1の運転中には冷却水循環ポンプ25及び熱源用熱媒循環ポンプ29を作動させる状態で、燃料電池1の運転を制御するとともに、湯水循環ポンプ27の作動状態を制御することによって、貯湯槽2内に湯水を貯湯する貯湯運転を行うように構成してある。
次に、前記発電側運転制御部C1による貯湯運転の動作について説明を加える。
前記貯湯運転は、燃料電池1の運転中で冷却水循環ポンプ25及び熱源用熱媒循環ポンプ29の作動により、貯湯用熱交換器32において、熱源用熱媒循環路28を通流する熱源用熱媒にて湯水循環路26を通流する湯水を加熱させることができる状態で行われる。
そして、湯水循環ポンプ27を作動させて、貯湯槽2の下部から湯水を湯水循環路26に取り出し、その湯水を貯湯用熱交換器32を通過させて加熱したのち、貯湯槽2の上部に戻して、貯湯槽2内に貯湯するようにしている。
前記貯湯量検出用温度センサTにて貯湯槽2内の貯湯量が満杯である状態が検出されると、前記ラジエータ38を放熱作動させて、熱源用熱媒循環路28を通流する熱源用熱媒を放熱させるように構成されている。
次に、このエネルギ供給システムの制御構成を説明する。
前記運転制御手段Cを構成する前記蓄電側運転制御部C2は、前記電力消費機器12の過去の時系列的な消費電力(以下、過去電力負荷データと記載する場合がある)を管理して、その管理データに基づいて、電力消費機器12の時系列的な予測消費電力(以下、予測電力負荷データと称する場合がある)を求めるデータ管理処理を実行するように構成してある。
そして、前記運転制御手段Cを構成する蓄電側運転制御部C2には、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求めるエネルギ不足状態導出手段50を備えて、前記運転制御手段Cを、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた前記電力不足時間帯よりも前に、蓄電池3に蓄電される電力を増大させるべく燃料電池1の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成してある。
先ず、前記発電側運転制御部C1による前記電主運転制御について説明する。
発電側運転制御部C1は、前記電主運転制御において、5分等の比較的短い所定の出力調整周期毎に、前記負荷電流用電流計22の検出電流に基づいて運転用電力負荷を求め、前記燃料電池1の出力電力調節範囲における出力調節下限値(例えば300W)から最大出力電力(例えば1000W)の範囲内で、連続的に運転用電力負荷に応じた電主出力を設定し、燃料電池1の出力電力をその設定した電主出力に調節する。ちなみに、運転用電力負荷は、前の出力調整周期における電力負荷の平均値として求められる。
次に、前記蓄電側運転制御部C2による前記データ管理処理について説明する。
蓄電側運転制御部C2は、例えば、管理周期を1日とし、単位時間を1時間として、前記商用電流用電流計20の検出電流、前記発電電流用電流計23の検出電流、前記充電運転時における蓄電池3の充電電力、前記放電運転時における蓄電池3の放電電力に基づいて、単位時間当たりの現電力負荷を求め、求めた現電力負荷を実電力負荷として管理周期及び単位時間に対応付けて記憶することにより、過去の時系列的な電力負荷データを設定期間(例えば、運転日前の4週間)にわたって、管理周期毎に単位時間毎に対応付けて管理するように構成されている。
つまり、前記充電運転が実行されているときは、前記商用電流用電流計20の検出電流に基づいて求めた買電力及び前記発電電流用電流計23の検出電流に基づいて求めた出力電力を加えた電力から蓄電池3の充電電力を減じた電力を、現電力負荷として求め、前記放電運転が実行されているときは、前記商用電流用電流計20の検出電流に基づいて求めた買電力、前記発電電流用電流計23の検出電流に基づいて求めた出力電力及び蓄電池3の放電電力を加えた電力を、現電力負荷として求め、前記充電運転及び前記放電運転のいずれも実行されていないときは、前記商用電流用電流計20の検出電流に基づいて求めた買電力及び前記発電電流用電流計23の検出電流に基づいて求めた出力電力を加えた電力を、現電力負荷として求めることになる。
そして、蓄電側運転制御部C2は、時系列的な過去電力負荷データの管理データに基づいて、管理周期内において単位時間ごとの時系列的な電力負荷を予測して、時系列的な予測電力負荷データを求めるように構成してある。
例えば、管理周期が1日で、単位時間が1時間である場合を例に挙げて説明を加えると、図3に示すように、1日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷があるかを予測するようにしている。
以下では、管理周期を1日として、単位時間を1時間として説明する。
この第1実施形態では、前記運転制御手段Cを、現電力負荷が前記燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節し、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きな値として設定可能な設定下限電力以下のときに、燃料電池1の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成してある。
又、前記エネルギ不足状態導出手段50は、前記予測電力負荷に基づいて、その予測電力負荷が出力調節下限値を下回ることにより前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求めるように構成してある。
更に、エネルギ不足状態導出手段50は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記予測蓄電電力量を求めて前記電力不足時間帯を求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求めるように構成してある。
そして、蓄電側運転制御部C2には、前記不足電力量に応じて前記設定下限電力を変更設定する下限電力設定手段51を備えてある。
説明を加えると、エネルギ不足状態導出手段50は、予測電力負荷データに基づいて、予測電力負荷が最大出力電力Pmaxを上回る電力を積算して、その積算値を最大出力超過時不足電力量として求め、並びに、予測電力負荷が出力調節下限値Pminを下回る電力を積算して、その積算値を通常時蓄電電力量として求める。
そして、エネルギ不足状態導出手段50は、最大出力超過時不足電力量が通常時蓄電電力量以下のときは、燃料電池3を通常に運転する状態で最大出力超過時不足電力量を賄える電力充足状態であると判別し、一方、最大出力超過時不足電力量が通常時蓄電電力量を上回るときは、燃料電池3を通常に運転する状態では、最大出力超過時不足電力量を賄うことができない電力不足状態であると判別して、上述のように、エネルギ不足状態導出手段50は、前記予測電力負荷に基づいて、その予測電力負荷が出力調節下限値を下回ることにより前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求める。
前記下限電力設定手段51は、前記電力不足状態のときは、以下のように、下限電力変更設定処理を実行するように構成してある。
即ち、下限電力設定手段51は、前記下限電力変更設定処理では、前記出力調節下限値よりも大きい仮設定下限電力を設定して、予測電力負荷が仮設定下限電力を下回ることにより蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な出力上昇時予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記出力上昇時予測蓄電電力量とを加えた出力上昇時予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が存在するか否かを判別するように構成してある。
そして、下限電力設定手段51は、省エネルギとなる範囲で、出力上昇時予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が存在しなくなるまで、又は、不足電力量が極力少なくなるまで、前記仮設定下限電力を前記設定値ずつ大きくするように増大変更設定しながら前記下限電力変更設定処理を繰り返し、出力上昇時予測総出力電力量にて予測電力負荷を賄えなくなる時間帯が存在しなくなったとき、又は、不足電力量が極力少なくなったときの仮設定下限電力を、前記設定下限電力Psetとして設定するように構成してある。
前記蓄電側運転制御部C2は、以下のように充放電処理を実行するように構成してある。
即ち、この蓄電側運転制御部C2は、上述のように、前記商用電流用電流計20の検出電流、前記発電電流用電流計23の検出電流、前記充電運転時における蓄電池3の充電電力、及び、前記放電運転時における蓄電池3の放電電力に基づいて現電力負荷を求め、その求めた現電力負荷に基づいて、蓄電池3の充電電力、放電電力を設定して、設定した充電電力になるように充電運転を実行し且つ設定した放電電力になるように放電運転を実行するように構成してある。
つまり、蓄電側運転制御部C2は、前記電力充足状態のときは、求めた現電力負荷が前記出力調節下限値よりも小さい場合は、その出力調節下限値と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定し、求めた現電力負荷が前記出力調節下限値以上で且つ前記最大出力電力以下のときは、充電電力及び放電電力のいずれも0に設定し、求めた現電力負荷が前記最大出力電力よりも大きいときは、求めた電力負荷と前記最大出力電力との差を放電電力として設定する。
又、蓄電側運転制御部C2は、前記電力不足状態のときは、求めた現電力負荷が前記設定下限電力よりも小さい場合は、その設定下限電力と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定し、求めた現電力負荷が前記設定下限電力以上で且つ前記最大出力電力以下のときは、充電電力及び放電電力のいずれも0に設定し、求めた現電力負荷が前記最大出力電力よりも大きいときは、求めた電力負荷と前記最大出力電力との差を放電電力として設定する。
更に、蓄電側運転制御部C2は、前記商用電流用電流計20の検出電流に基づいて求めた買電力に基づいて、上述のように設定した充電電力及び放電電力の夫々を、以下のように補正するように構成してある。
即ち、求めた買電力が逆潮防止用設定電力よりも大きいときは、買電力から逆潮防止用設定電力を減じた電力を上昇電力差として求め、求めた買電力が逆潮防止用設定電力よりも小さいときは、逆潮防止用設定電力から買電力を減じた電力を下降電力差として求める。
そして、充電電力を設定している場合は、前記上昇電力差が求められたときはその上昇電力差を減じるように、前記下降電力差が求められたときはその下降電力差を加えるように、設定した充電電力を補正し、一方、放電電力を設定している場合は、前記上昇電力差が求められたときはその上昇電力差を加えるように、前記下降電力差が求められたときはその下降電力差を減じるように、設定した放電電力を補正する。
又、充電電力及び放電電力のいずれも0に設定している場合は、前記上昇電力差が求められたときはその上昇電力差を放電電力とし、前記下降電力差が求められたときはその下降電力差を充電電力とするように、設定した充電電力及び放電電力を補正する。
尚、前記電力充足状態から前記電力不足状態に変化したときに、求めた現電力負荷が前記設定下限電力よりも小さい場合は、その設定下限電力と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定してその設定した充電電力となるように充電運転することになるが、その場合、前記発電電流用電流計23の検出電流にて求めた燃料電池1の出力電力が前記設定下限電力に上昇するまでの過渡期においては、買電力が逆潮防止用設定電力よりも大きくなることにより求められる上昇電力差による充電電力の補正は行わないように構成してある。
つまり、燃料電池1の出力電力を急激に上昇させることができないため、燃料電池1の出力電力が前記設定下限電力に上昇するまでの過渡期においては、目標とする充電電力に対して燃料電池1の出力電力の上昇分では不足する分を、商用電源10から充電するように構成してある。
前記充電運転における充電電力の調節及び前記放電運転における放電電力の調節は、前記双方向型インバータ18の制御により行われる。
尚、前記逆潮防止用設定電力は、前記受電ライン11に逆潮流が生じるのを防止できる状態で買電力を極力少なくすることができるように、極力小さい値に設定する。
次に、図4に示すフローチャートに基づいて、前記蓄電側運転制御部C2の制御動作について説明する。
管理周期が経過する度に、上述のように、データ管理処理を実行して、電力不足状態か、電力充足状態かを判別する(ステップ#1〜3)。
電力不足状態の場合は、上述のように下限電力設定処理を実行した後に、一方、電力充足状態の場合は、前記下限電力設定処理を実行することなく、上述のように充放電処理を実行し、この充放電処理を管理周期が経過するまで繰り返す(ステップ#4,5)。
前記発電側運転制御部C1は、上述のように、前記負荷電流用電流計22の検出電流に基づいて求めた運転用電力負荷に応じた電主出力となるように前記燃料電池1の出力電力を調節する前記電主運転制御を実行する。
上述のように、前記蓄電側運転制御部C2により充電運転及び放電運転が実行され、並びに、前記発電側運転制御部C1により電主運転制御が実行されることにより、以下に説明するように、蓄電池3が充放電される。
即ち、電力充足状態のときで、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力が前記出力調節下限値に調節されて、その燃料電池1の出力電力の余剰電力が蓄電池3に充電され、電力不足状態のときで、現電力負荷が前記設定下限電力よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力が前記設定下限電力に調節されて、燃料電池1の出力電力の余剰電力が蓄電池3に充電される。
又、電力充足状態のときで、現電力負荷が前記出力調節下限値以上且つ前記最大出力電力以下のとき、及び、電力不足状態のときで、現電力負荷が前記設定下限電力以上且つ前記最大出力電力以下のときは、燃料電池1の出力電力の調節が現電力負荷に追従しきれなくなって、燃料電池1の出力電力に余剰電力が生じると、買電力が前記逆潮防止用設定電力になるように充電運転が実行されて、逆潮流が発生しないように余剰電力が蓄電池3に充電され、現電力負荷に対して燃料電池1の出力電力が不足すると、買電力が前記逆潮防止用設定電力になるように放電運転が実行されて、買電力が逆潮防止用設定電力よりも多くならないように蓄電池3から放電される。
又、電力充足状態及び電力不足状態のときで、現電力負荷が前記最大出力電力よりも大きいときは、買電力が逆潮防止用設定電力になるように、電力消費機器12の消費電力に対して不足する電力を補うように蓄電池3から放電される。
従って、前記商用電源10からの買電力を極力少なくするように、燃料電池1が運転されることになる。
つまり、前記発電側運転制御部C1及び前記蓄電側運転制御部C2を夫々上述のように構成することにより、前記運転制御手段Cを、上述のように、現電力負荷が前記燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節し、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きな値として設定可能な設定下限電力以下のときに、燃料電池1の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成してある。
以下、本発明の第2ないし第12実施形態を説明するが、第2ないし第12の各実施形態においては、前記発電側運転制御部C1及び前記蓄電側運転制御部C2の構成が第1実施形態と異なるものの、エネルギ供給システムの全体構成は、図1を用いて説明した第1実施形態と同様であるので、エネルギ供給システムの全体構成の説明を省略する。
〔第2実施形態〕
以下、図2ないし図3に基づいて第2実施形態を説明するが、この第2実施形態では、前記下限電力設定手段51により前記設定下限電力を変更設定する構成が第1実施形態と異なる以外は、第1実施形態と同様に構成してあるので、以下、主として、前記下限電力設定手段51の制御構成のうち、第1実施形態と異なる構成について説明する。
つまり、この第2実施形態では、前記下限電力設定手段51は、前記蓄電池3における充放電損失を考慮する状態で、前記設定下限電力を変更設定するように構成してある。
説明を加えると、前記下限電力設定手段51は、予測電力負荷が仮設定下限電力を下回ることにより蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な出力上昇時予測蓄電電力量に、下記の式1に基づいて求めた充放電効率γを乗ずることにより、充放電損失考慮出力上昇時予測蓄電電力量を求めて、その充放電損失考慮出力上昇時予測蓄電電力量に基づいて、前記第1実施形態と同様に、前記下限電力変更設定処理を実行して、前記設定下限電力を設定するように構成してある。尚、充放電効率γは、蓄電池3に充電されるときの充電ロス、及び、蓄電池3から放電されるときの放電ロスを考慮した効率を示す。
γ=f(Pn)……………(式1)
但し、Pnは、前記出力上昇時予測蓄電電力量である。
つまり、充放電効率γは、出力上昇時予測蓄電電力量Pnを変数として予め設定した関数に基づいて求める。
尚、充放電効率γは、上記の式1に基づいて求める場合に限定されるものではなく、例えば、予め設定した一定の値としても良い。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態を説明する。
この第3実施形態では、図5に示すように、第1実施形態と同様に、前記エネルギ不足状態導出手段50を設けてある。
そして、前記運転制御手段Cを、前記エネルギ不足状態導出手段50にて求められた前記電力不足時間帯よりも前に、前記蓄電池3に蓄電される電力を増大させるべく前記燃料電池1の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成した点、現電力負荷が燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成した点、及び、前記エネルギ不足状態導出手段50を、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求めるように構成した点で、第1実施形態と同様に構成してあるが、以下の点で、第1実施形態と異なる。
即ち、前記運転制御手段Cは、前記電力不足時間帯よりも前の時間帯に設定される出力上昇処理用時間帯において、前記燃料電池1の出力電力を前記予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成してある点で、上記の第1実施形態と異なる。
又、前記エネルギ不足状態導出手段50は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求めるように構成して、前記運転制御手段Cを、前記不足電力量に応じて前記出力上昇処理用電力を設定するように構成してある。
更に、運転制御手段Cは、前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力を設定する出力上昇処理用電力設定手段52、及び、前記出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求める指標導出手段53を備え、前記出力上昇処理用電力設定手段52は、前記指標導出手段53により求められる運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が大きくなるように前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力を設定するように構成してある。
尚、この実施形態では、前記運転判断用指標を、前記運転メリットの程度として燃料電池1の電力発生効率の程度を示すものとして求めるように構成してある。
更に、前記指標導出手段53は、前記電力不足時間帯よりも前に、前記予測電力負荷が前記最大出力電力よりも小さい単位時間である電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、条件設定用の充電用増大電力を、前記予測電力負荷に前記条件設定用の充電用増大電力を加えた電力が前記最大出力電力を上回らない条件で、設定電力間隔を開ける状態で段階的に設定して、前記条件設定用の充電用増大電力毎に、前記予測電力負荷に前記条件設定用の充電用増大電力を加えた条件設定用出力電力にて前記発電手段を運転したときの運転判断用指標を求めるように構成し、前記出力上昇処理用電力設定手段52は、前記複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力、及び、前記指標導出手段により求められた運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が最大となり且つ前記不足電力量に対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力を選択して、選択した電力充足単位時間、選択した条件設定用の充電用増大電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷に加えた電力を夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力として設定するように構成してある。
この第3実施形態では、前記指標導出手段53を、前記運転判断用指標として、前記条件設定用出力電力における前記燃料電池1の発電効率ηsと前記予測電力負荷に応じた出力電力における前記燃料電池1の発電効率ηfとの差である発電効率差Δηsを求めるように構成してある。
又、前記出力上昇処理用電力設定手段52を、前記発電効率差Δηsが大きいほど電力発生効率の程度が大きいと判断するように構成してある。
以下、前記発電側運転制御部C1、前記蓄電側運転制御部C2、前記出力上昇処理用電力設定手段52、及び、前記指標導出手段53夫々の制御動作について、説明を加える。
先ず、前記発電側運転制御部C1による前記電主運転制御について説明する。
発電側運転制御部C1は、前記電主運転制御において、5分等の比較的短い所定の出力調整周期毎に、前記負荷電流用電流計22の検出電流に基づいて運転用電力負荷を求め、前記燃料電池1の出力電力調節範囲における出力調節下限値から最大出力電力の範囲内で、段階的に運転用電力負荷に応じた電主出力を設定し、燃料電池1の出力電力をその設定した電主出力に調節する。ちなみに、運転用電力負荷は、前の出力調整周期における電力負荷の平均値として求められる。
例えば、出力調節下限値を300Wとし、最大出力電力を1000Wとすると、それら300〜1000Wの範囲内で、100W間隔で電主出力を設定する。
前記蓄電側運転制御部C2による前記データ管理処理は、上記の第1実施形態と同様であるので説明を省略する。例えば、管理周期を5時間とし、単位時間を1時間として、13時を管理周期の起点とすると、図7に示すように、13時から1時間毎に予測電力負荷が求められる。つまり、図7に示す例では、17時から18時の時間帯で、予測電力負荷が最大出力電力(1000W)を上回り、13時からの1時間、14時からの1時間、15時からの1時間、16時からの1時間の各単位時間は、予測電力負荷が最大出力電力よりも小さい電力充足単位時間である。ちなみに、この実施形態では、説明を簡単にするために、管理周期の起点での蓄電池3の蓄電電力量を0とし、管理周期全体にわたって、予測電力負荷が前記出力調節下限値を下回る時間帯がないものとしている。
蓄電側運転制御部C2により図7に示す如き予測電力負荷データPpが求められたときは、管理周期の起点での蓄電池3の蓄電電力が0であるとすると、エネルギ不足状態導出手段50は、電力不足時間帯として17〜18時の時間帯を求め、不足電力量として1000Whを求める。
エネルギ不足状態導出手段50は、前記電力不足時間帯が存在しないときは、電力充足状態であると判別し、一方、前記電力不足時間帯が存在するときは、電力不足状態であると判別するように構成してある。
次に、図7に基づいて、指標導出手段53により前記運転判断用指標として発電効率差Δηsを求める指標導出処理について、説明する。
尚、予め、300〜1000Wの出力電力調節範囲内において、燃料電池1の発電効率を100W間隔の出力電力毎に求めて、前記蓄電側運転制御部C2の記憶部に、図6に示すように各出力電力に対応させて記憶させてある。
前記電力充足単位時間として、13時、14時、15時及び16時の夫々からの4つの単位時間が存在するので、各電力充足単位時間において、条件設定用の充電用増大電力Puを、各電力充足単位時間の予測電力負荷Ppに前記条件設定用の充電用増大電力Puを加えた電力が前記最大出力電力を上回らない条件で、設定電力間隔として100Wを開ける状態で段階的に設定する。
例えば、13時からの1時間の電力充足単位時間では、予測電力負荷Ppが300Wであるので、条件設定用の充電用増大電力Puとして、100Wから700Wの間で、100W間隔で7段階に設定する。
そして、4つの電力充足単位時間の夫々において、条件設定用の充電用増大電力Pu毎に、前記運転判断用指標として、下記の式2に基づいて、前記発電効率差Δηsを求める。
Δηs=ηs−ηf……………(式2)
但し、
Δηs:発電効率差
ηs:出力電力が条件設定用出力電力のときの燃料電池1の発電効率
ηf:予測電力負荷に応じた出力電力における燃料電池1の発電効率
例えば、13時からの電力充足単位時間において、条件設定用の充電用増大電力Puが100Wのときは、条件設定用出力電力は400Wであり、予測電力負荷Ppは300Wであり、400Wの条件設定用出力電力における燃料電池1の発電効率ηs34.2から、予測電力負荷Ppに応じた300Wの出力電力における燃料電池1の発電効率ηf32.2を減じた2.0を発電効率差Δηsとして求める。
次に、図7に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処置用の充電用増大電力を設定する出力上昇処理条件設定処理について、説明する。
尚、発電効率差が大きいほど電力発生効率の程度が大きい。又、予測電力負荷に条件設定用の充電用増大電力を加えた条件設定用出力電力にて燃料電池1を運転すると、条件設定用の充電用増大電力に略等しい電力が蓄電池3に蓄電されるとする。
そこで、複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、発電効率差Δηsが大きいものから順に、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、13時からの電力充足単位時間における700Wの条件設定用の充電用増大電力と、16時からの電力充足単位時間における300Wの条件設定用の充電用増大電力を選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量が不足電力量に等しくなるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、13時から14時の時間帯と、16時から17時の時間帯を設定し、13時から14時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、700Wを設定し、16時から17時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、300Wを設定する。
次に、前記蓄電側運転制御部C2による充放電処理について説明を加える。
この蓄電側運転制御部C2は、上述のように、前記商用電流用電流計20の検出電流、前記発電電流用電流計23の検出電流、前記充電運転時における蓄電池3の充電電力、及び、前記放電運転時における蓄電池3の放電電力に基づいて現電力負荷を求め、その求めた現電力負荷に基づいて、蓄電池3の充電電力、放電電力を設定して、設定した充電電力になるように充電運転を実行し且つ設定した放電電力になるように放電運転を実行するように構成してある。
つまり、蓄電側運転制御部C2は、前記電力充足状態、及び、前記電力不足状態における前記出力上昇処理用時間帯以外の時間帯では、求めた現電力負荷が前記出力調節下限値よりも小さい場合は、その出力調節下限値と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定し、求めた現電力負荷が前記出力調節下限値以上で且つ前記最大出力電力以下のときは、充電電力及び放電電力のいずれも0に設定し、求めた現電力負荷が前記最大出力電力よりも大きいときは、求めた電力負荷と前記最大出力電力との差を放電電力として設定する。
又、蓄電側運転制御部C2は、前記電力不足状態における前記出力上昇処理用時間帯では、その出力上昇処理用時間帯の予測電力負荷に出力上昇処理用の充電用増大電力を加えた出力上昇処理用電力と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定する。
更に、蓄電側運転制御部C2は、上述のように設定した充電電力及び放電電力の夫々を、上記の第1実施形態と同様に、前記商用電流用電流計20の検出電流に基づいて求めた買電力に基づいて補正するように構成してある。
尚、蓄電側運転制御部C2は、出力上昇処理用電力と現電力負荷との差を充電電力として設定して、その設定した充電電力となるように充電運転をする場合、発電電流用電流計23の検出電流にて求めた燃料電池1の出力電力が前記出力上昇処理用電力に上昇するまでの過渡期においては、買電力が逆潮防止用設定電力よりも大きくなることにより求められる上昇電力差による充電電力の補正は行わないように構成してある。
つまり、燃料電池1の出力電力を急激に上昇させることができないため、燃料電池1の出力電力が前記出力上昇処理用電力に上昇するまでの過渡期においては、目標とする充電電力に対して燃料電池1の出力電力の上昇分では不足する分を、商用電源10から充電するように構成してある。
次に、図16に示すフローチャートに基づいて、前記蓄電側運転制御部C2の制御動作について説明する。
管理周期が経過する度に、上述のように、データ管理処理を実行して、電力不足状態か、電力充足状態かを判別する(ステップ#11〜13)。
電力不足状態の場合は、上述のように指標導出処理及び出力上昇処理条件設定処理を実行した後に、一方、電力充足状態の場合は、前記指標導出処理及び出力上昇処理条件設定処理を実行することなく、上述のように充放電処理を実行し、この充放電処理を管理周期が経過するまで繰り返す(ステップ#14〜16)。
又、前記発電側運転制御部C1は、上記の第1実施形態と同様に、前記負荷電流用電流計22の検出電流に基づいて求めた運転用電力負荷に応じた電主出力となるように前記燃料電池1の出力電力を調節する前記電主運転制御を実行する。
上述のように、前記蓄電側運転制御部C2により充電運転及び放電運転が実行され、並びに、前記発電側運転制御部C1により電主運転制御が実行されることにより、以下に説明するように、蓄電池3が充放電される。
即ち、前記電力不足状態における出力上昇処理用時間帯においては、燃料電池1の出力電力は、予測電力負荷に出力上昇処理用の充電用増大電力を加えた出力上昇処理用電力に調節されて、その燃料電池1の出力電力のうち、電力消費機器12にて消費された残りの余剰電力が蓄電池3に充電される。
尚、前記電力充足状態、及び、前記電力不足状態における出力上昇処理用時間帯以外の時間帯では、上記の第1実施形態における電力充足状態のときと同様に、蓄電池3が充放電されるので、説明を省略する。
つまり、前記発電側運転制御部C1及び前記蓄電側運転制御部C2を夫々上述のように構成することにより、前記運転制御手段Cを、前記電力不足時間帯よりも前の時間帯に設定される出力上昇処理用時間帯において、前記燃料電池1の出力電力を前記予測電力負荷よりも前記充電用増大電力だけ大きい出力上昇処理用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成してある。
以下、第4ないし第11実施形態を説明するが、これら第4ないし第11の各実施形態では、前記指標導出手段53により運転判断用指標を求める指標導出処理、及び、前記出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する出力上昇処理条件設定処理が上記の第3実施形態と異なるものの、エネルギ供給システム全体の制御構成は、図5を用いて説明した第3実施形態と同様であるので、その説明を省略して、以下では、前述の第3実施形態と異なる点について説明する。
〔第4実施形態〕
この第4実施形態では、前記指標導出手段53は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力Lcと前記条件設定用出力電力Psとを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギEnを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味入力エネルギEnに対する前記条件設定用出力電力Psの比率である入力エネルギ対出力比率Rioを求めるように構成してある。
又、前記出力上昇処理用電力設定手段52は、前記入力エネルギ対出力比率が大きいほど電力発生効率の程度が大きいと判断するように構成してある。
図8に基づいて、指標導出手段53により前記運転判断用指標として入力エネルギ対出力比率Rioを求める指標導出処理について、説明を加える。
蓄電側運転制御部C2により第3実施形態と同様の予測電力負荷データPpが求められたとすると、第3実施形態と同様に、13時、14時、15時及び16時の夫々からの4つの電力充足単位時間の夫々において、図8に示すように、条件設定用の充電用増大電力Pu毎に、前記運転判断用指標として、下記の式3〜式6に基づいて、前記入力エネルギ対出力比率Rioを求める。
io=(Ps/1000)/En……………(式3)
En={(Ps+Lc)/1000}/ηsc……………(式4)
Lc=5.9×(Pu/1000)2+20×(Pu/1000)……………(式5)
ηsc=−0.00001×(Ps+Lc)2+0.027×(Ps+Lc)+25……………(式6)
但し、
io:入力エネルギ対出力比率
Ps:条件設定用出力電力(W)
En:充電ロス加味入力エネルギ(kW)
Pu:条件設定用の充電用増大電力(W)
Lc:条件設定用の充電用増大電力Puが蓄電池3に充電される際にロスとなる充電ロス電力(W)
ηsc:出力電力が条件設定用出力電力Psと充電ロス電力Lcを加えた電力のときの燃料電池1の予測発電効率
又、上記の式5及び式6は、試作した装置から求めた実験式であり、計算から求めた式ではないので、装置によって異なり、正確な物理的意味もない。
次に、図8に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する出力上昇処理条件設定処理について、説明する。尚、入力エネルギ対出力比率Rioが大きいほど電力発生効率の程度が大きい。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、入力エネルギ対出力比率Rioが大きいものから順に、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、14時からの電力充足単位時間における500Wの条件設定用の充電用増大電力と、15時からの電力充足単位時間における400Wの条件設定用の充電用増大電力と、16時からの電力充足単位時間における100Wの条件設定用の充電用増大電力を選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量が不足電力量に等しくなるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、14時から15時の時間帯と、15時から16時の時間帯と、16時から17時の時間帯を設定し、14時から15時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、500Wを設定し、15時から16時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、400Wを設定し、16時から17時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、100Wを設定する。
〔第5実施形態〕
この第5実施形態では、前記指標導出手段53は、前記条件設定用の充電用増大電力Puが前記蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力Lcと前記条件設定用出力電力Psとを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギEnを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味入力エネルギEnに対する前記条件設定用出力電力Psの比率である入力エネルギ対出力比率Rioから、前記予測電力負荷Ppに応じた出力電力における前記燃料電池1の発電効率ηfを減じた充電ロス加味発電効率差Δηrを求めるように構成してある。
又、前記出力上昇処理用電力設定手段52は、前記充電ロス加味発電効率差Δηrが大きいほど電力発生効率の程度が大きいと判断するように構成してある。
図9に基づいて、指標導出手段53により前記運転判断用指標として充電ロス加味発電効率差Δηrを求める処理について、説明を加える。
蓄電側運転制御部C2により第3実施形態と同様の予測電力負荷データが求められたとすると、第3実施形態と同様に、13時、14時、15時及び16時の夫々からの1時間の4つの電力充足単位時間の夫々において、図9に示すように、条件設定用の充電用増大電力毎に、前記運転判断用指標として、下記の式7に基づいて、前記充電ロス加味発電効率差Δηrを求める。
Δηr=Rio−ηf……………(式7)
io:入力エネルギ対出力比率であり、上記の第4実施形態と同様に、式3〜式6に基づいて求める。
ηf:予測電力負荷に応じた出力電力における燃料電池1の発電効率
次に、図9に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。尚、充電ロス加味発電効率差が大きいほど電力発生効率の程度が大きい。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、充電ロス加味発電効率差Δηrが大きいものから順に、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、13時からの電力充足単位時間における700Wの条件設定用の充電用増大電力と、16時からの電力充足単位時間における300Wの条件設定用の充電用増大電力を選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量が不足電力量に等しくなるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、13時から14時の時間帯と、16時から17時の時間帯を設定し、13時から14時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、700Wを設定し、16時から17時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、300Wを設定する。
〔第6実施形態〕
この第6実施形態では、前記指標導出手段53は、前記条件設定用の充電用増大電力Puが前記蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力Lcと前記条件設定用出力電力Psとを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギEnを求めて、前記運転判断用指標として、前記条件設定用の充電用増大電力Puを発電所にて得る場合の消費エネルギである前記条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値Eeと前記燃料電池1にて前記予測電力負荷Ppに応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギEfとを加えたエネルギから、前記充電ロス加味入力エネルギEnを減じた充電ロス加味エネルギ差ΔEaを求めるように構成してある。
又、前記出力上昇処理用電力設定手段52は、前記充電ロス加味エネルギ差ΔEaが大きいほど電力発生効率の程度が大きいと判断するように構成してある。
図10に基づいて、指標導出手段53により前記運転判断用指標として充電ロス加味エネルギ差ΔEaを求める処理について、説明を加える。
蓄電側運転制御部C2により第3実施形態と同様の予測電力負荷データPpが求められたとすると、第3実施形態と同様に、13時、14時、15時及び16時の夫々からの1時間の4つの電力充足単位時間の夫々において、図10に示すように、条件設定用の充電用増大電力Pu毎に、前記運転判断用指標として、下記の式8〜式13に基づいて前記充電ロス加味エネルギ差ΔEaを求める。
ΔEa=Ee+Ef−En……………(式8)
En={(Ps+Lc)/ηsc}×100……………(式9)
Lc=5.9×(Pu/1000)2+20×(Pu/1000)……………(式10)
ηsc=−0.00001×(Ps+Lc)2+0.027×(Ps+Lc)+25……………(式11)
Ee=Pu/ε……………(式12)
Ef=(Pp/ηs)×100……………(式13)
但し、
ΔEa:充電ロス加味エネルギ差(W)
En:充電ロス加味入力エネルギ(W)
Ee:条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値(W)
Ef:電主時エネルギ(W)
Ps:条件設定用出力電力(W)
Lc:条件設定用の充電用増大電力Puが蓄電池3に充電されるときに際にロスとなる充電ロス電力(W)
ηsc:出力電力が条件設定用出力電力Psと充電ロス電力Lcを加えた電力のときの燃料電池1の予測発電効率
Pu:条件設定用の充電用増大電力(W)
ε:発電所の発電効率であり、例えば0.366に設定してある。
Pp:予測電力負荷(W)
ηs:出力電力が条件設定用出力電力のときの燃料電池1の発電効率
又、上記の式10及び式11は、試作した装置から求めた実験式であり、計算から求めた式ではないので、装置によって異なり、正確な物理的意味もない。
次に、図10に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。尚、充電ロス加味エネルギ差が大きいほど電力発生効率の程度が大きい。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、充電ロス加味エネルギ差ΔEaが大きいものから順に、正の値の範囲で、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、13時からの電力充足単位時間における700Wの条件設定用の充電用増大電力と、15時からの電力充足単位時間における300Wの条件設定用の充電用増大電力を選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量を不足電力量に等しくする、又は、不足電力量に極力近づけるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、13時から14時の時間帯と、15時から16時の時間帯を設定し、13時から14時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、700Wを設定し、15時から16時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、300Wを設定する。
〔第7実施形態〕
この第7実施形態では、前記指標導出手段53は、前記条件設定用の充電用増大電力Puが前記蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力Lcと前記条件設定用出力電力Psとを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギEnを求め、前記条件設定用の充電用増大電力Puを発電所にて得る場合の消費エネルギである前記条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値Eeと前記燃料電池1にて前記予測電力負荷Ppに応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギEfとを加えたエネルギから、前記充電ロス加味入力エネルギEnを減じた充電ロス加味エネルギ差ΔEaを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味エネルギ差ΔEaを前記条件設定用の充電用増大電力Puにて除した単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbを求めるように構成してある。
又、前記出力上昇処理用電力設定手段52は、前記単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbが大きいほど電力発生効率の程度が大きいと判断するように構成してある。
図11に基づいて、指標導出手段53により前記運転判断用指標として単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbを求める処理について、説明を加える。
蓄電側運転制御部C2により第3実施形態と同様の予測電力負荷データPpが求められたとすると、第3実施形態と同様に、13時、14時、15時及び16時の夫々からの1時間の4つの電力充足単位時間の夫々において、図11に示すように、条件設定用の充電用増大電力Pu毎に、前記運転判断用指標として、下記の式14に基づいて前記単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbを求める。
ΔEb=ΔEa/Pu……………(式14)
但し、
ΔEb:単位充電量当たりのエネルギ差(W)
ΔEa:充電ロス加味エネルギ差(W)であり、上記の第6実施形態と同様に、式8〜式13に基づいて求める。
Pu:条件設定用の充電用増大電力(W)
次に、図11に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。尚、単位充電量当たりのエネルギ差が大きいほど電力発生効率の程度が大きい。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbが大きいものから順に、正の値の範囲で、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、14時からの電力充足単位時間における500Wの条件設定用の充電用増大電力と、15時からの電力充足単位時間における400Wの条件設定用の充電用増大電力と、16時からの電力充足単位時間における100Wの条件設定用の充電用増大電力とを選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量を不足電力量に等しくする、又は、不足電力量に極力近づけるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、14時から15時の時間帯と、15時から16時の時間帯と、16時から17時の時間帯を設定し、14時から15時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、500Wを設定し、15時から16時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、400Wを設定し、16時から17時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、100Wを設定する。
〔第8実施形態〕
この第8実施形態は、前記指標導出手段53により充電ロス加味入力エネルギEnを求めるための構成が上記の第4実施形態と異なる以外は、上記の第4実施形態と同様に構成してある。
つまり、この第8実施形態では、前記指標導出手段53は、前記充電ロス加味入力エネルギEnを、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の待機電力Pwを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成してある。
つまり、前記指標導出手段53は、充電ロス加味入力エネルギEnを、下記の式15〜式17に基づいて求める。
En={(Ps+Lc+Pw)/1000}/ηscw……………(式15)
Lc=5.9×(Pu/1000)2+20×(Pu/1000)……………(式16)
ηscw=−0.00001×(Ps+Lc+Pw)2+0.027×(Ps+Lc+Pw)+25……………(式17)
但し、
Pw:蓄電池3の待機電力(W)であり、例えば20Wに設定してある。
ηscw:出力電力が条件設定用出力電力Psと充電ロス電力Lcと蓄電池3の待機電力Pwとを加えた電力のときの燃料電池1の予測発電効率
又、上記の式16及び式17は、試作した装置から求めた実験式であり、計算から求めた式ではないので、装置によって異なり、正確な物理的な意味もない。
そして、図12に示すように、上記の式15〜式17により求めた充電ロス加味入力エネルギEnを用いて、前記入力エネルギ対出力比率Rioを、上記の第4実施形態と同様に上記の式3により求める。
次に、図12に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、入力エネルギ対出力比率Rioが大きいものから順に、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、14時からの電力充足単位時間における500Wの条件設定用の充電用増大電力と、15時からの電力充足単位時間における400Wの条件設定用の充電用増大電力と、16時からの1時間の電力充足単位時間における100Wの条件設定用の充電用増大電力とを選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量を不足電力量に等しくする、又は、不足電力量に極力近づけるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、14時から15時の時間帯と、15時から16時の時間帯と、16時から17時の時間帯とを設定し、14時から15時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、500Wを設定し、15時から16時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、400Wを設定し、16時から17時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、100Wを設定する。
〔第9実施形態〕
この第9実施形態は、前記指標導出手段53により充電ロス加味入力エネルギEnを求めるための構成が上記の第5実施形態と異なる以外は、上記の第5実施形態と同様に構成してある。
つまり、この第9実施形態では、前記指標導出手段53は、前記充電ロス加味入力エネルギEnを、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の待機電力Pwを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成してある。
つまり、前記指標導出手段53は、充電ロス加味入力エネルギEnを、上記の第8実施形態と同様に、上記の式15〜式17に基づいて求める。
そして、図13に示すように、上記の式15〜式17により求めた充電ロス加味入力エネルギEnを用いて、前記充電ロス加味発電効率差Δηrを、上記の第5実施形態と同様に上記の式7により求める。
次に、図13に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、充電ロス加味発電効率差Δηrが大きいものから順に、正の値の範囲で、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、13時からの電力充足単位時間における700Wの条件設定用の充電用増大電力と、16時からの電力充足単位時間における300Wの条件設定用の充電用増大電力とを選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量を不足電力量に等しくする、又は、不足電力量に極力近づけるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、13時から14時の時間帯と、16時から17時の時間帯とを設定し、13時から14時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、700Wを設定し、16時から17時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、300Wを設定する。
〔第10実施形態〕
この第10実施形態は、前記指標導出手段53により充電ロス加味入力エネルギEnを求めるための構成が上記の第6実施形態と異なる以外は、上記の第6実施形態と同様に構成してある。
つまり、この第10実施形態では、前記指標導出手段53は、前記充電ロス加味入力エネルギEnを、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の待機電力Pwを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成してある。
つまり、前記指標導出手段53は、充電ロス加味入力エネルギEnを、上記の第8実施形態と同様に、上記の式15〜式17に基づいて求める。
そして、図14に示すように、上記の式15〜式17により求めた充電ロス加味入力エネルギEnを用いて、前記充電ロス加味エネルギ差ΔEaを、上記の第6実施形態と同様に上記の式8、式12及び式13を用いて求める。
次に、図14に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、充電ロス加味エネルギ差ΔEaが大きいものから順に、正の値の範囲で、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、13時からの電力充足単位時間における700Wの条件設定用の充電用増大電力と、15時からの電力充足単位時間における300Wの条件設定用の充電用増大電力を選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量を不足電力量に等しくする、又は、不足電力量に極力近づけるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、13時から14時の時間帯と、15時から16時の時間帯を設定し、13時から14時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、700Wを設定し、15時から16時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、300Wを設定する。
〔第11実施形態〕
この第11実施形態は、前記指標導出手段53により充電ロス加味入力エネルギEnを求めるための構成が上記の第6実施形態と異なる以外は、上記の第7実施形態と同様に構成してある。
つまり、この第11実施形態では、前記指標導出手段53は、前記充電ロス加味入力エネルギEnを、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の待機電力Pwを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成してある。
つまり、前記指標導出手段53は、上記の第10実施形態と同様に、充電ロス加味入力エネルギEnを上記の式15〜式17に基づいて求めると共に、その求めた充電ロス加味入力エネルギEnを用いて、前記充電ロス加味エネルギ差ΔEaを上記の式8、式12及び式13を用いて求める。
そして、図15に示すように、上述のように求めた充電ロス加味エネルギ差ΔEaを用いて、前記単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbを、上記の第7実施形態と同様に上記の式14を用いて求める。
次に、図15に基づいて、出力上昇処理用電力設定手段52により前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用の充電用増大電力を設定する処理について、説明する。
複数の電力充足単位時間及びそれら複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力Puから、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた不足電力量である1000Whに対する前記蓄電池3の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、単位充電量当たりのエネルギ差ΔEbが大きいものから順に、正の値の範囲で、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力Puを選択して、選択した電力充足単位時間、条件設定用の充電用増大電力Puを夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用の充電用増大電力として設定する。
つまり、14時からの電力充足単位時間における500Wの条件設定用の充電用増大電力と、15時からの電力充足単位時間における400Wの条件設定用の充電用増大電力を選択すると、電力発生効率の程度を最大にする状態で、蓄電池3の蓄電電力の増加量を不足電力量に極力近づけるようにすることができる。
従って、出力上昇処理用時間帯として、14時から15時の時間帯と、15時から16時の時間帯とを設定し、14時から15時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、500Wを設定し、15時から16時の出力上昇処理用時間帯に対応する出力上昇処理用の充電用増大電力として、400Wを設定する。
〔第12実施形態〕
この第12実施形態では、上記の第1実施形態と同様に、前記運転制御手段Cにエネルギ不足状態導出手段50を設けてあるが、主として、以下の点で上記の第1実施形態と異なる。
即ち、図17に示すように、前記運転制御手段Cに、更に、前記燃料電池1を前記予測電力負荷に応じた電力を出力するように運転したときに前記貯湯ユニットWUにて前記貯湯槽2に回収される電力負荷追従時回収熱量を時系列的に求める回収熱量導出手段54を備えて、前記エネルギ不足状態導出手段50を、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求め、且つ、前記回収熱量導出手段54にて求められる前記電力負荷追従時回収熱量に基づいて時系列的な予測熱負荷に対して熱不足状態となる熱不足時間帯を求めるように構成し、前記運転制御手段Cを、エネルギ不足状態導出手段50にて求められた前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前に、前記燃料電池1の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成してある点で、第1実施形態と異なる。
又、運転制御手段Cは、現電力負荷が燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成してあるが、エネルギ不足状態導出手段50を、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、前記回収熱量導出手段54にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽2に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求めるように構成して、運転制御手段Cを、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯において、前記燃料電池1の出力電力を現電力負荷よりも大きい不足解消用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成してある点で、第1実施形態と異なる。
更に、前記エネルギ不足状態導出手段50は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求め、並びに、前記回収熱量導出手段54にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽2に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求め、且つ、その熱不足時間帯において前記予測熱負荷が前記予測蓄熱量を上回る不足熱量を求めるエネルギ不足状態導出処理を実行するように構成してあり、前記運転制御手段Cは、前記不足電力量及び前記不足熱量に応じて前記不足解消用電力を求めるように構成してある。
又、前記運転制御手段Cは、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯のうちで、運転メリットが大きい時間帯において、前記出力上昇処理を実行するように構成してある。
又、前記運転制御手段Cは、前記出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求めるしきい値導出処理を実行する指標導出手段53と、前記出力上昇処理の実行の可否を判断するための運転判断用指標しきい値を設定するしきい値設定手段55とを備えて、前記指標導出手段53にて求められる運転判断用指標が前記しきい値設定手段55にて設定された運転判断用指標しきい値よりも運転メリットが大きいときに前記出力上昇処理を実行するように構成し、
前記回収熱量導出手段54は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期において、単位時間毎に前記電力負荷追従時回収熱量を求めるように構成し、
前記エネルギ不足状態導出手段50は、前記管理周期において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を単位時間毎に求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる電力不足単位時間を前記電力不足時間帯として求めるように構成し、並びに、前記管理周期において、前記回収熱量導出手段54にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽3に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を単位時間毎に求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する熱不足単位時間を前記熱不足時間帯として求めるように構成し、
前記回収熱量導出手段54は、前記電力不足単位時間及び前記熱不足単位時間よりも前に、前記予測電力負荷が前記最大出力電力よりも小さい単位時間である電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、前記燃料電池1の出力調節範囲内で複数段階に設定されたステップ出力のうちの前記予測電力負荷に応じたステップ出力よりも大きい条件設定用のステップ出力毎に、その条件設定用のステップ出力にて前記燃料電池1を運転したときの回収熱量を増大回収熱量として求める増大回収熱量導出処理を実行するように構成し、
前記エネルギ不足状態導出手段50は、前記複数の電力充足単位時間の夫々において、前記条件設定用のステップ出力毎に、前記燃料電池1を前記条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示す省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理を実行する省エネルギ度導出手段56を備えて、前記回収熱量導出手段54にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の増大回収熱量及び前記省エネルギ度導出手段56にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、前記電力不足時間帯における不足電力量及び前記熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、前記複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択する仮運転条件設定処理を実行するように構成し、
前記しきい値設定手段55は、前記エネルギ不足状態導出手段50にて仮運転用として選択されたステップ出力について、そのステップ出力にて前記燃料電池1を運転したときの運転判断用指標をしきい値導出用として求めて、それら求めたしきい値導出用の運転判断用指標のうち、省エネルギの程度が最も小さいものを前記運転判断用指標しきい値として設定するしきい値設定処理を実行するように構成してある。
以下、このエネルギ供給システムの制御構成について、説明を加える。
先ず、前記発電側運転制御部C1による前記電主運転制御について説明する。
この第12実施形態では、発電側運転制御部C1は、前記電主運転制御において、5分等の比較的短い所定の出力調整周期毎に、前記負荷電流用電流計22の検出電流に基づいて運転用電力負荷を求め、前記燃料電池1の出力電力調節範囲における出力調節下限値から最大出力電力の範囲内で複数段階に設定されたステップ出力から、運転用電力負荷に応じたステップ出力を電主出力として設定し、燃料電池1の出力電力をその設定した電主出力に調節する。ちなみに、運転用電力負荷は、前の出力調整周期における電力負荷の平均値として求められる。
例えば、出力調節下限値を300Wとし、最大出力電力を1000Wとすると、それら300〜1000Wの範囲内で、ステップ出力を300、475、650、825、1000Wの如く、175W間隔で5段階に設定する。
尚、予め、ステップ出力毎に、燃料電池1の発電効率、熱効率及び消費エネルギを175W間隔のステップ出力毎に求めて、前記蓄電側運転制御部C2の記憶部に、図18に示すように各ステップ出力に対応させて記憶させてある。
ちなみに、各ステップ出力における燃料電池1の消費エネルギは、ステップ出力をそのステップ出力に対応する発電効率にて除することにより求められる。
前記蓄電側運転制御部C2によるデータ管理処理について、説明を加える。
前記蓄電側運転制御部C2は、電力負荷に関するデータ管理処理では、上記の第1実施形態と同様に、過去電力負荷データを管理して、その管理データに基づいて予測電力負荷データを求める。
又、蓄電側運転制御部C2は、熱負荷に関するデータ管理処理では、給湯熱負荷計測手段41の計測情報に基づいて、単位時間当たりの実熱負荷を求め、求めた実熱負荷を管理周期及び単位時間に対応付けて記憶することにより、過去の時系列的な熱負荷データを設定期間(例えば、運転日前の4週間)にわたって、管理周期毎に単位時間毎に対応付けて管理して、その管理データに基づいて、時系列的な予測熱負荷(以下、予測熱負荷データと称する場合がある)を求める。
例えば、管理周期を12時間とし、単位時間を1時間として、12時を管理周期の起点とすると、図19の電力需給タイムテーブルに示すように、12時から1時間毎に予測電力負荷Ppが求められ、図20の熱需給タイムテーブルに示すように、12時から1時間毎に予測熱負荷Qpが求められる。
尚、説明を簡単にするために、この実施形態では、予測熱負荷Qpは、貯湯槽2からの給湯に関する熱負荷のみが含まれ、暖房端末4による暖房に関する熱負荷は含まれていないものとする。
次に、前記エネルギ不足状態導出手段50による前記エネルギ不足状態導出処理について説明を加える。
前記エネルギ不足状態導出手段50は、図19に示す如き予測電力負荷Ppの場合、その予測電力負荷データPp、及び、その予測電力負荷Ppに応じた予測電主出力Pfに基づいて、図19に示すように、単位時間毎に、予測蓄電電力量Sr、予測追加蓄電電力量Sa、予測不足出力電力量Pd及び予測不足蓄電電力量Sdを求める。
尚、この第12実施形態では、上述のように、複数段階に設定されたステップ出力から、運転用電力負荷に応じたステップ出力を電主出力として設定するように構成してあるので、予測電主出力Pfは、予測電力負荷Ppに応じたステップ出力となる。
又、現電力負荷が燃料電池1の出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成してあるので、予測電力負荷が燃料電池1の出力調節下限値よりも小さいときの予測電主出力Pfは、出力調節下限値に対応するステップ出力とするように構成してある。
前記予測蓄電電力量Srは、各単位時間の終了時点で蓄電池3に蓄電されている電力であり、下記の式18に基づいて求める。
前記予測追加蓄電電力量Saは、予測電力負荷が燃料電池1の出力調節下限値に対応するステップ出力よりも小さいときに、蓄電池3に蓄電される電力であり、下記の式19に基づいて求める。
前記予測不足出力電力量Pdは、予測電力負荷Ppが予測電主出力Pfを上回る場合に、燃料電池1の出力電力(予測電主出力Pf)だけでは予測電力負荷Ppに対して不足する電力であり、下記の式20に基づいて求める。
前記予測不足蓄電電力量Sdは、予測電力負荷Ppが出力調節範囲における最大出力電力と予測蓄電電力量Srとを加えた予測総出力電力を上回る電力であり、下記の式21に基づいて求める。
Sr(n)=Sr(n−1)+Sa(n)−Pd(n)……………(式18)
Sa(n)=Pf(n)−Pp(n)……………(式19)
Pd(n)=Pp(n)−Pf(n)……………(式20)
Sd(n)=1000+Sr(n−1)−Pp(n)……………(式21)
但し、
n:12,13〜23時の各単位時間を示す。
又、求めた予測蓄電電力量Sr、予測追加蓄電電力量Sa、予測不足出力電力量Pd夫々が0又は負のときは、予測蓄電電力量Sr、予測追加蓄電電力量Sa、予測不足出力電力量Pd夫々は0とし、又、求めた予測不足蓄電電力量Sdが0又は正のときは、予測不足蓄電電力量Sdは0とする。
又、前記燃料電池1、前記双方向型インバータ18及び前記蓄電池3夫々の最大出力電力が1000Wであり、前記蓄電池3の最大蓄電電力量が3500Whである場合、予測追加蓄電電力量Saが1000Wh以上のときは、予測追加蓄電電力量Saを1000Whとし、予測蓄電電力量Srが3500Wh以上のときは、予測蓄電電力量Srを3500Whとし、予測追加蓄電電力量Saを0とする。
又、回収熱量導出手段54は、図19に示す如き予測電力負荷Ppの場合、その予測電力負荷データPpに対応する予測電主出力Pfに基づいて、下記の式22により、図20に示すように、電力負荷追従時回収熱量Qfを単位時間毎に求める。
Qf(n)={Pf(n)/ηf}×λf……………(式22)
但し、
n:12,13〜23時の各単位時間を示す。
ηf:出力電力が予測電主出力Pfのときの燃料電池1の発電効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率に関する記憶情報から求められる。
λf:出力電力が予測電主出力Pfのときの燃料電池1の熱効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率及び熱効率に関する記憶情報から求められる。
又、前記エネルギ不足状態導出手段50は、図20に示す如き予測熱負荷Qpの場合、その予測熱負荷Qp、及び、前記回収熱量導出手段54にて求められた電力負荷追従時回収熱量Qfに基づいて、単位時間毎に、予測蓄熱量Qs、予測放熱量Qm及び予測不足熱量Qdを求める。
尚、前記予測蓄熱量Qsは、各単位時間の終了時点で貯湯槽2に湯水にて蓄熱されている熱量であり、下記の式23にて求める。
前記予測放熱量Qmは、単位時間が経過する間に、貯湯槽2から放熱される熱量であり、下記の式24にて求める。
前記不足熱量Qdは、各単位時間において、予測熱負荷Qpに対して、貯湯槽2に蓄熱されている熱量では不足する熱量であり、下記の式25にて求める。
但し、前記予測蓄熱量Qsが前記貯湯槽2における最大蓄熱量以上のときは、前記予測蓄熱量Qsを前記貯湯槽2における最大蓄熱量とする。
Qs(n)=Qs(n−1)−Qm(n)+Qf(n)−Qp(n)……………(式23)
Qm(n)=Qs(n−1)×α……………(式24)
Qd(n)=Qs(n−1)−Qp(n)+Qf(n)−Qm(n)……………(式25)
但し、
n:12,13〜23時の各単位時間を示す。
α:単位時間当たりの放熱率であり、例えば、0.015に設定される。
又、求めた予測蓄熱量Qsが0又は負のときは、予測蓄熱量Qsは0とし、求めた予測不足熱量Qdが0又は正のときは、予測不足熱量Qdは0とする。
従って、蓄電側運転制御部C2により図19に示す如き予測電力負荷データPpが求められたときは、管理周期の起点での蓄電池3の蓄電電力が100Wであるとすると、エネルギ不足状態導出手段50は、電力不足時間帯として21〜22時、及び、22〜23時の時間帯を求め、21〜22時の電力不足時間帯の不足電力量として75Whを求め、22〜23時の電力不足時間帯の不足電力量として175Whを求める。
又、蓄電側運転制御部C2により図20に示す如き予測熱負荷データQpが求められたときは、管理周期の起点での貯湯槽2の蓄熱量が2000Whであるとすると、エネルギ不足状態導出手段50は、熱不足時間帯として20〜21時、及び、21〜22時の時間帯を求め、20〜21時の熱不足時間帯の不足熱量として1367Whを求め、21〜22時の熱不足時間帯の不足熱量として747.7Whを求める。
尚、エネルギ不足状態導出手段50は、上述のようにエネルギ不足状態導出処理を実行して、電力不足時間帯及び熱不足時間帯のうちの少なくとも一方が存在するときは、エネルギ不足状態であると判別し、電力不足時間帯及び熱不足時間帯のいずれも存在しないときは、エネルギ充足状態であると判別するように構成してある。
次に、前記エネルギ不足状態導出手段50による前記仮運転条件設定処理について、説明を加える。
即ち、図17に示すように、前記エネルギ不足状態導出手段50は、前記複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用のステップ出力から、前記省エネルギ度導出手段56により求められる省エネルギ度のうち省エネルギの程度が最大の省エネルギ度の条件設定用のステップ出力を前記仮運転用のステップ出力として選択し、且つ、その選択した仮運転用のステップ出力を含む電力充足単位時間を仮出力上昇処理用の単位時間として選択する仮条件設定処理を実行する仮条件設定手段57を備えて、前記仮運転条件設定処理において、前記仮条件設定手段57にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については前記仮条件設定手段57にて仮運転用として選択されたステップ出力にて前記燃料電池1を運転すると仮定する状態で、前記電力不足単位時間における不足電力量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別し且つ前記熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別するエネルギ不足状態判別処理を実行するように構成してある。
又、前記省エネルギ度導出手段56は、前記仮条件設定手段57にて仮出力上昇処理用として選択されていない単位時間については、前記予測電力負荷に応じた前記ステップ出力を基準出力とし、前記仮条件設定手段57にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、前記仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、前記燃料電池1を前記基準出力にて運転することに対して前記条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示すものとして前記省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理を、省エネルギとなる範囲で、前記エネルギ不足状態導出手段50にて前記電力不足単位時間における不足電力量及び前記熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になると判別されるまで繰り返すように構成し、
前記仮条件設定手段57は、前記省エネルギ度導出手段56にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、既に前記仮運転用として選択したステップ出力に対応する省エネルギ度を除いた状態で、前記仮条件設定処理を実行するように構成し、
前記回収熱量導出手段54は、前記仮条件設定手段57にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、前記条件設定用のステップ出力を前記仮運転用のステップ出力よりも大きいステップ出力とする状態で、前記省エネルギ度導出手段56にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、前記増大回収熱量導出処理を実行するように構成し、
前記エネルギ不足状態導出手段50は、前記省エネルギ度導出手段56にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、前記エネルギ不足状態判別処理を実行するように構成し、
前記しきい値設定手段55は、前記しきい値設定処理において、前記仮条件設定手段57にて最後の前記仮条件設定処理が実行されたときに、前記仮運転用として選択されているステップ出力の夫々について、前記しきい値導出用の運転判断用指標を求めるように構成してある。
先ず、前記省エネルギ度導出手段56による省エネルギ度導出処理ついて、説明を加える。
この省エネルギ度導出手段56は、下記の式26に基づいて、省エネルギ度Rを求めるように構成してある。
R=(Cu−Cp)/(Edt−Ect)……………(式26)
但し、
Cu:燃料電池1を条件設定用のステップ出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽2の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する燃料電池1を条件設定用のステップ出力にて運転するときの消費エネルギ削減量(即ち、条件設定対応エネルギ削減量)
Cp:燃料電池1を基準出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽2の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する燃料電池1を基準出力にて運転するときの消費エネルギ削減量(即ち、基準対応エネルギ削減量)
Edt:燃料電池1を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電池3の蓄電電力及び貯湯槽2の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量(即ち、燃料電池1を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量)
Ect:燃料電池1を基準出力にて運転したときの蓄電池3の蓄電電力及び貯湯槽2の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量(即ち、燃料電池1を基準出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ)
尚、燃料電池1の出力電力が条件設定用のステップ出力Psであるときに、その条件設定用のステップ出力Psから予測電主出力Pfを減じた充電用供給電力(Ps−Pf)が充電用として蓄電池3に供給されるとして、蓄電電力Svは、前記充電用供給電力から、その充電用供給電力が蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力Lsを減じた電力とする。
説明を加えると、省エネルギ度導出手段56は、電力充足単位時間の夫々において、燃料電池1を前記基準出力である予測電主出力Pfにて運転したときの有効出力電力Pv及び貯湯槽2の有効回収熱量Quを発電所及び給湯器にて得る場合の消費エネルギ(以下、有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギと略称する場合がある)Eatを、下記の式27〜29に基づいて求め、又、燃料電池1を前記条件設定用のステップ出力Psにて運転したときの有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギEbtを、下記の式30〜33にて求めるように構成してある。
尚、省エネルギ度導出手段56により求められた予測電主出力Pf及び条件設定用のステップ出力Ps夫々に対応する有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギEat,Ebtは、例えば、図21に示す通りである。
燃料電池1の出力電力が条件設定用のステップ出力Psであるときに、その条件設定用のステップ出力Psから予測電主出力Pfを減じた充電用供給電力(Ps−Pf)が充電用として蓄電池3に供給されるとして、有効出力電力Pvは、条件設定用のステップ出力Psから充電用供給電力が蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力Lsを減じた電力とする。
又、貯湯槽2の有効回収熱量Quは、各単位時間における電力負荷追従時回収熱量Qfが、熱不足単位時間になるまでの間、貯湯槽2に湯水にて蓄熱されるとして、その電力負荷追従時回収熱量Qfが熱不足単位時間になるまでの間に放熱されずに貯湯槽2に蓄熱される熱量である。
つまり、例えば、12時からの電力充足単位時間の場合、予測電主出力Pfは、475Wであるので、その475Wの予測電主出力Pfに対応して、有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギEatが求められ、条件設定用のステップ出力Psは、650、825、1000Wであるので、それら650、825、1000W夫々の条件設定用のステップ出力Psに対応して、有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギEbtが求められる。
Eat=Pv/ε+Qu/ρ……………(式27)
Pv=Pf……………(式28)
Qu={(Pf/ηf)×λf}×(1−α)m……………(式29)
Ebt=Pv/ε+Qu/ρ……………(式30)
Pv=Ps−Ls……………(式31)
Ls=5.9×{(Ps−Pf)/1000}2+20×{(Ps−Pf)/100}
……………(式32)
Qu={(Ps/ηs)×λs}×(1−α)m……………(式33)
但し、
Eat:燃料電池1を予測電主出力Pfにて運転したときの有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギ(Wh)
Pv:有効出力電力(W)
ε:発電所の発電効率であり、例えば0.366に設定してある。
ρ:ガス燃焼式の給湯器の熱効率であり、例えば0.7に設定してある。
Qu: 貯湯槽2の有効回収熱量(Wh)
Pf:予測電主出力(W)
ηf:出力電力が予測電主出力Pfのときの燃料電池1の発電効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率に関する記憶情報から求められる。
λf:出力電力が予測電主出力Pfのときの燃料電池1の熱効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率及び熱効率に関する記憶情報から求められる。
α:単位時間当たりの放熱率であり、例えば、0.015に設定される。
m:各単位時間から熱不足単位時間に至るまでの時間間隔であり、図20に示すように、最初の熱不足単位時間が20時から21時までの単位時間であるとすると、貯湯槽2の有効回収熱量Quを求める単位時間が12時から13時の単位時間の場合は、m=8である。
Ebt:燃料電池1を条件設定用のステップ出力Psにて運転したときの有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギ(Wh)
Ps:条件設定用のステップ出力(W)
Ls:条件設定用のステップ出力Psから予測電主出力Pfを減じた電力が蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力(W)
ηs:出力電力が条件設定用のステップ出力Psのときの燃料電池1の発電効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率に関する記憶情報から求められる。
λs:出力電力が条件設定用のステップ出力Psのときの燃料電池1の熱効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率及び熱効率に関する記憶情報から求められる。
そして、省エネルギ度導出手段56は、電力充足単位時間の夫々において、上述のように求めた予測電主出力Pf及び条件設定用のステップ出力Ps夫々に対応する有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギEat,Ebtに基づいて、前記条件設定用のステップ出力Ps毎に、条件設定対応エネルギ削減量Cuを下記の式34に基づいて求め、基準対応エネルギ削減量Cpを下記の式35に基づいて求めるように構成してある。
Cu=Ebt−Ebf……………(式34)
Cp=Eat−Eaf……………(式35)
但し、
Ebf:燃料電池1を条件設定用のステップ出力Psにて運転するときの消費エネルギであり、図18に示す如き、各ステップ出力毎の消費エネルギに関する記憶情報から求められる。例えば、12時からの電力充足単位時間の場合、650、825、1000W夫々の条件設定用のステップ出力Psに対応して求められる。
Eaf:燃料電池1を基準出力(予測電主出力Pf)にて運転するときの消費エネルギであり、図18に示す如き、各ステップ出力毎の消費エネルギに関する記憶情報から予測電主出力Pfに対応する消費エネルギが求められる。例えば、12時からの電力充足単位時間の場合、予測電主出力Pfは475Wであるので、475Wに対応する消費エネルギが求められる。
又、省エネルギ度導出手段56は、電力充足単位時間の夫々において、前記基準出力である予測電主出力Pfに対応する蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量Ectを下記の式36〜38に基づいて求め、前記条件設定用のステップ出力Ps夫々に対応する蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量Edtを下記の式39〜式42に基づいて求めるように構成してある。
尚、省エネルギ度導出手段56により求められた予測電主出力Pf及び条件設定用のステップ出力Ps夫々に対応する蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量Ect,Edtは、例えば、図22に示す通りである。
Ect=Sv/ε+Qu/ρ……………(式36)
Sv=0……………(式37)
Qu={(Pf/ηf)×λf}×(1−α)m……………(式38)
Edt=Sv/ε+Qu/ρ……………(式39)
Sv=Ps−(Pf+Ls)……………(式40)
Ls=5.9×{(Ps−Pf)/1000}2+20×{(Ps−Pf)/100}
……………(式41)
Qu={(Ps/ηs)×λs}×(1−α)m……………(式42)
但し、
Ect:予測電主出力Pfに対応する蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量(Wh)
Sv:蓄電電力
ε:発電所の発電効率であり、例えば0.366に設定してある。
ρ:ガス燃焼式の給湯器の熱効率であり、例えば0.7に設定してある。
Qu: 貯湯槽2の有効回収熱量(Wh)
Pf:予測電主出力(W)
ηf:出力電力が予測電主出力Pfのときの燃料電池1の発電効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率に関する記憶情報から求められる。
λf:出力電力が予測電主出力Pfのときの燃料電池1の熱効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率及び熱効率に関する記憶情報から求められる。
α:単位時間当たりの放熱率であり、例えば、0.015に設定される。
m:各単位時間から熱不足単位時間に至るまでの時間間隔であり、図20に示すように、最初の熱不足単位時間が20時から21時までの単位時間であるとすると、貯湯槽2の有効回収熱量Quを求める単位時間が12時から13時の単位時間の場合は、m=8である。
Edt:条件設定用のステップ出力Psに対応する蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量(Wh)
Ps:条件設定用のステップ出力(W)
Ls:条件設定用のステップ出力Psから予測電主出力Pfを減じた電力が蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力(W)
ηs:出力電力が条件設定用のステップ出力のときの燃料電池1の発電効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率に関する記憶情報から求められる。
λs:出力電力が条件設定用のステップ出力Psのときの燃料電池1の熱効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率及び熱効率に関する記憶情報から求められる。
又、上記の式40にて求めた蓄電電力Svが負のときは、蓄電電力Svは0とする。
そして、省エネルギ度導出手段56は、上述のように求めた条件設定対応エネルギ削減量Cu、基準対応エネルギ削減量Cp、燃料電池1を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量Edt、及び、燃料電池1を基準出力にて運転したときの蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギ量Ectに基づいて、上記の式26により、複数の電力充足単位時間の夫々において省エネルギ度Rを求める第1回目の省エネルギ度導出処理を実行する。
例えば、図23に示す如く、複数の電力充足単位時間の夫々において省エネルギ度Rが求められる。
図23に示すように、例えば、12時からの電力充足単位時間の場合、予測電主出力Pfは475Wであるので、条件設定用のステップ出力Psは、650、825、1000Wが設定され、それら650、825、1000W夫々の条件設定用のステップ出力Psについて、省エネルギ度Rが求められる。
続いて、第1回目の省エネルギ度導出処理にて求められた複数の電力充足単位時間の夫々の条件設定用のステップ出力の省エネルギ度に基づいて、仮条件設定手段57は、第1回目の仮条件設定処理を実行する。
例えば、第1回目の省エネルギ度導出処理にて、図23に示すように、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力の省エネルギ度Rが求められた場合、18時からの電力充足単位時間における1000Wの条件設定用のステップ出力に対応する省エネルギ度Rが最大、即ち、省エネルギの程度が最大であるので、仮条件設定手段57は、仮出力上昇処理用の単位時間として、18時からの単位時間を選択し、仮運転用のステップ出力Ptとして1000Wを選択する。
続いて、エネルギ不足状態導出手段56は、第1回目の仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された18時からの単位時間については、第1回目の仮条件設定処理にて仮運転用のステップ出力として選択された1000Wにて燃料電池1を運転すると仮定する状態で、第1回目のエネルギ不足状態判別処理を実行する。
図示は省略するが、電力及び熱の夫々についての初期の需給状態が図19及び図20に夫々示すような場合、この第1回目のエネルギ不足状態判別処理では、エネルギ不足状態導出手段56により熱不足時間帯が存在すると判別される。
続いて、省エネルギ度導出手段56は、仮条件設定手段57による第1回目の仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、第2回目の省エネルギ度導出処理を実行する。
つまり、第1回目の仮条件設定処理にて、仮出力上昇処理用として18時からの単位時間が選択され、仮運転用のステップ出力として1000Wのステップ出力が選択されていて、その1000Wのステップ出力が基準出力となって、この第2回目の省エネルギ度導出処理では、図24に示すように、仮条件設定手段57にて仮出力上昇処理用として選択された18時からの電力充足単位時間については、新たに省エネルギ度が求められない。
続いて、第2回目の省エネルギ度導出処理にて求められた複数の電力充足単位時間の夫々の条件設定用のステップ出力の省エネルギ度に基づいて、仮条件設定手段57は、第2回目の仮条件設定処理を実行する。
例えば、第2回目の省エネルギ度導出処理にて、図24に示すように、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力の省エネルギ度が求められた場合、17時からの電力充足単位時間における475Wの条件設定用のステップ出力に対応する省エネルギ度が最大であるので、仮条件設定手段57は、図25に示すように、仮出力上昇処理用の単位時間として、17時からの単位時間を選択し、仮運転用のステップ出力Ptとして475Wを選択する。
続いて、エネルギ不足状態導出手段56は、第2回目の仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された17時からの単位時間については、第2回目の仮条件設定処理にて仮運転用のステップ出力Ptとして選択された475Wにて燃料電池1を運転すると仮定する状態で、第2回目のエネルギ不足状態判別処理を実行する。
電力及び熱の夫々についての初期の需給状態が図19及び図20に夫々示すような場合、第1回目及び第2回目の仮条件設定処理により、仮出力上昇処理用の単位時間として、17時、18時の夫々が選択され、17時、18時の仮出力上昇処理用の単位時間の仮運転用のステップ出力Ptとして、夫々、475W、1000Wが選択されると、電力及び熱夫々の需給状態は、図25に示すように、電力不足となる単位時間は存在しなくなるが、20時からの単位時間、及び、21時からの単位時間において熱不足となる。
従って、エネルギ不足状態導出手段56により、電力不足単位時間は存在しないと判別されるが、熱不足単位時間が存在すると判別される。
従って、省エネルギ度導出手段56は、仮条件設定手段57による第2回目の仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、第3回目の省エネルギ度導出処理を実行する。
つまり、第2回目の仮条件設定処理にて、仮出力上昇処理用として17時からの単位時間が選択され、仮運転用のステップ出力として475Wのステップ出力が選択されているので、この第3回目の省エネルギ度導出処理では、図26に示すように17時からの単位時間については、650、825,1000W夫々の条件設定用のステップ出力について、省エネルギ度が求められる。
続いて、第3回目の省エネルギ度導出処理にて求められた複数の電力充足単位時間の夫々の条件設定用のステップ出力の省エネルギ度に基づいて、仮条件設定手段57は、第3回目の仮条件設定処理を実行する。
例えば、第3回目の省エネルギ度導出処理にて、図26に示すように、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力の省エネルギ度が求められた場合、17時からの電力充足単位時間における1000Wの条件設定用のステップ出力に対応する省エネルギ度が最大であるので、仮条件設定手段57は、図27に示すように、仮出力上昇処理用の単位時間として、17時からの単位時間を選択し、仮運転用のステップ出力Ptとして1000Wを選択する。
続いて、エネルギ不足状態導出手段56は、第3回目の仮条件設定処理にて仮出力上昇処理用として選択された17時からの単位時間については、第3回目の仮条件設定処理にて仮運転用のステップ出力として選択された1000Wにて燃料電池1を運転すると仮定する状態で、第3回目のエネルギ不足状態判別処理を実行する。
電力及び熱の夫々についての初期の需給状態が図19及び図20に夫々示すようなものである場合、第1回目及び第2回目の仮条件設定処理により、仮出力上昇処理用の単位時間として、17時、18時の夫々の単位時間が選択され、17時、18時の仮出力上昇処理用の単位時間の仮運転用のステップ出力として、夫々、1000Wが選択されると、電力及び熱夫々の需給状態は、図27に示すように、電力不足となる単位時間、及び、電力不足となる単位時間のいずれも存在しなくなる。
従って、エネルギ不足状態導出手段56により、電力不足単位時間及び熱不足単位時間のいずれもが存在しない、即ち、電力不足時間帯における不足電力量及び熱不足時間帯における不足熱量がなくなると判別される。
つまり、前記仮運転条件設定処理において、仮出力上昇処理用の単位時間として、17時、18時の夫々の単位時間が設定され、17時の仮出力上昇処理用の単位時間の仮運転用のステップ出力、18時の仮出力上昇処理用の単位時間の仮運転用のステップ出力として、夫々1000Wが設定される。
但し、上述のように、前記仮運転条件設定処理を実行するに当たっては、電力不足単位時間及び熱不足単位時間のいずれもが存在しなくなる、即ち、電力不足時間帯における不足電力量及び熱不足時間帯における不足熱量がなくなるまでに、前記省エネルギ度導出手段56にて求められる省エネルギ度が負の値になると、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯のいずれかが残っていても、前記仮運転条件設定処理を終了することになる。
つまり、この場合は、前記仮運転条件設定処理においては、省エネルギとなる範囲で、電力不足時間帯における不足電力量及び熱不足時間帯における不足熱量がなくなる状態に近い状態になるように、複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択することが実行されることになる。
次に、前記しきい値設定手段55による前記しきい値設定処理について、説明を加える。
前記しきい値設定手段55は、前記仮条件設定手段57にて最後の前記仮条件設定処理が実行されたときに、前記仮運転用として選択されているステップ出力の夫々について、下記の式43〜式50に基づいて、前記しきい値導出用の運転判断用指標Iを求めるように構成してある。
つまり、前記しきい値設定手段55は、17時からの仮出力上昇処理用の単位時間において、仮運転用として選択されている1000Wのステップ出力にて燃料電池1を運転したとして運転判断用指標を求め、18時からの仮出力上昇処理用の単位時間において仮運転用として選択されている1000Wのステップ出力にて燃料電池1を運転したとして運転判断用指標を求めて、それら求めた運転判断用指標をしきい値導出用とする。
I={(Egt+Eht)−Ef}/(Est+Eht)……………(式43)
Egt=Pv/ε……………(式44)
Pv=Ps−Ls……………(式45)
Ls=5.9×{(Ps−Pf)/1000}2+20×{(Ps−Pf)/1000}
……………(式46)
Eht=Qu/ρ……………(式47)
Qu={(Ps/ηs)×λs}×(1−α)m……………(式48)
Est=Sv/ε……………(式49)
Sv=Ps−(Pf+Ls)……………(式50)
但し、
I:運転判断用指標
Egt:燃料電池1を運転したときの有効出力電力Pvを発電所にて得る場合の消費エネルギ量(Wh)
Eht:燃料電池1を運転したときの貯湯槽2の有効回収熱量を給湯器にて得る場合の消費エネルギ量(Wh)
Ef:燃料電池1の消費エネルギ量(Wh)
Est:燃料電池1を運転したときの蓄電池3の蓄電電力を発電所にて得る場合の消費エネルギ量(Wh)
Pv:有効出力電力(W)
ε:発電所の発電効率であり、例えば0.366に設定してある。
Ps:条件設定用のステップ出力(W)
Ls:条件設定用のステップ出力消Psから予測電主出力Pfを減じた電力が蓄電池3に充電されるときにロスとなる充電ロス電力(W)
Pf:予測電主出力(W)
Qu: 貯湯槽2の有効回収熱量(W)
ρ:ガス燃焼式の給湯器の熱効率であり、例えば0.7に設定してある。
ηs:出力電力が条件設定用のステップ出力のときの燃料電池1の発電効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率に関する記憶情報から求められる。
λs:出力電力が条件設定用のステップ出力消Psのときの燃料電池1の熱効率であり、図18に示す如き燃料電池1の発電効率及び熱効率に関する記憶情報から求められる。
α:単位時間当たりの放熱率であり、例えば、0.015に設定される。
m:各単位時間から熱不足単位時間に至るまでの時間間隔であり、図20に示すように、最初の熱不足単位時間が20時から21時までの単位時間であるとすると、貯湯槽2の有効回収熱量Quを求める単位時間が12時から13時の単位時間の場合は、m=8である。
Sv:蓄電電力
そして、例えば、17時からの仮出力上昇処理用の単位時間において、仮運転用のステップ出力Pt1000Wにて燃料電池1を運転したときのしきい値導出用の運転判断用指標Iとして、0.427が求められ、18時からの仮出力上昇処理用の単位時間において、仮運転用のステップ出力Pt1000Wにて燃料電池1を運転したときのしきい値導出用の運転判断用指標Iとして、0.57が求められたとすると、前記しきい値設定手段55は、運転判断用しきい値として、0.427を設定する。
次に、前記指標導出手段53による前記しきい値導出処理について、説明を加える。尚、前記指標導出手段53は、前記蓄電側運転制御部C2に備えさせてある。
この指標導出手段53は、リアルタイムで(例えば、前記出力調整周期毎に)、前記発電電流用電流計23の検出電流に基づいて求めた燃料電池1の出力電力が前記最大出力電力よりも低いときは、上記の式43により、前記燃料電池1の出力電力よりも大きいステップ出力(Ps)夫々について、運転判断用指標Iを求め、求めた運転判断用指標Iが運転判断用しきい値以上のときは、その燃料電池1の出力電力よりも大きいステップ出力を前記不足解消用電力として設定するように構成してある。尚、求めた運転判断用指標Iが運転判断用しきい値以上のステップ出力が複数有るときは、運転判断用指標Iが最大のステップ出力を前記不足解消用電力として設定するように構成してある。
次に、前記蓄電側運転制御部C2による充放電処理について説明を加える。
この蓄電側運転制御部C2は、上述のように、前記商用電流用電流計20の検出電流、前記発電電流用電流計23の検出電流、前記充電運転時における蓄電池3の充電電力、及び、前記放電運転時における蓄電池3の放電電力に基づいて現電力負荷を求め、その求めた現電力負荷に基づいて、蓄電池3の充電電力、放電電力を設定して、設定した充電電力になるように充電運転を実行し且つ設定した放電電力になるように放電運転を実行するように構成してある。
つまり、蓄電側運転制御部C2は、前記エネルギ充足状態のとき、及び、前記エネルギ不足状態において前記不足解消用電力が設定されていないときは、求めた現電力負荷が前記出力調節下限値よりも小さい場合は、その出力調節下限値と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定し、求めた現電力負荷が前記出力調節下限値以上で且つ前記最大出力電力以下のときは、充電電力及び放電電力のいずれも0に設定し、求めた現電力負荷が前記最大出力電力よりも大きいときは、求めた電力負荷と前記最大出力電力との差を放電電力として設定する。
又、蓄電側運転制御部C2は、前記エネルギ不足状態において前記不足解消用電力が設定されているときは、その不足解消用電力と求めた現電力負荷との差を充電電力として設定する。
更に、蓄電側運転制御部C2は、上述のように設定した充電電力及び放電電力の夫々を、上記の第1実施形態と同様に、前記商用電流用電流計20の検出電流に基づいて求めた買電力に基づいて補正するように構成してある。
尚、蓄電側運転制御部C2は、不足解消用電力と現電力負荷との差を充電電力として設定して、その設定した充電電力となるように充電運転をする場合、発電電流用電流計23の検出電流にて求めた燃料電池1の出力電力が前記不足解消用電力に上昇するまでの過渡期においては、買電力が逆潮防止用設定電力よりも大きくなることにより求められる上昇電力差による充電電力の補正は行わないように構成してある。
つまり、燃料電池1の出力電力を急激に上昇させることができないため、燃料電池1の出力電力が前記不足解消用電力に上昇するまでの過渡期においては、目標とする充電電力に対して燃料電池1の出力電力の上昇分では不足する分を、商用電源10から充電するように構成してある。
次に、図28に示すフローチャートに基づいて、前記蓄電側運転制御部C2の制御動作について説明する。
管理周期が経過する度に、上述のように、データ管理処理及びエネルギ不足状態導出処理を実行して、エネルギ不足状態か、エネルギ充足状態かを判別する(ステップ#21〜24)。
エネルギ不足状態の場合は、上述のように仮運転条件設定処理及びしきい値設定処理を実行した後に、一方、エネルギ充足状態の場合は、前記仮運転条件設定処理及びしきい値設定処理を実行することなく、上述のように充放電処理を実行する(ステップ#25〜28)。
以降、エネルギ不足状態の場合は、しきい値導出処理を実行した後、充放電処理を実行する処理を、一方、エネルギ充足状態の場合は、しきい値導出処理を実行することなく充放電処理を実行する処理を、管理周期が経過するまで繰り返す(ステップ#21,29,28)。
又、前記発電側運転制御部C1は、上記の第1実施形態と同様に、前記負荷電流用電流計22の検出電流に基づいて求めた運転用電力負荷に応じた電主出力となるように前記燃料電池1の出力電力を調節する前記電主運転制御を実行する。
上述のように、前記蓄電側運転制御部C2により充電運転及び放電運転が実行され、並びに、前記発電側運転制御部C1により電主運転制御が実行されることにより、以下に説明するように、蓄電池3が充放電される。
即ち、前記エネルギ不足状態において不足解消用電力が設定されている場合は、燃料電池1の出力電力が前記不足解消用電力に調節されて、その燃料電池1の出力電力のうち、電力消費機器12にて消費された残りの余剰電力が蓄電池3に充電される。
尚、前記エネルギ充足状態、及び、前記エネルギ不足状態において不足解消用電力が設定されていないときは、上記の第1実施形態における電力充足状態のときと同様に、蓄電池3が充放電されるので、説明を省略する。
つまり、前記発電側運転制御部C1及び前記蓄電側運転制御部C2を夫々上述のように構成することにより、前記運転制御手段Cを、現電力負荷が前記燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節し、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯において、前記燃料電池1の出力電力を現電力負荷よりも大きい不足解消用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行し、並びに、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯のうちで、省エネルギの程度が大きい時間帯において、前記出力上昇処理を実行するように構成してある。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の第12実施形態の如く、運転制御手段Cに、前記貯湯ユニットWU、前記回収熱量導出手段54及びエネルギ不足状態導出手段50を備えさせて、運転制御手段Cを、そのエネルギ不足状態導出手段50にて求められた前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前に、前記発電手段1の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行する構成において、以下のような別実施形態が可能である。
即ち、運転制御手段Cを、現電力負荷が燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成し、エネルギ不足状態導出手段50を、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電池3に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記燃料電池1の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回ると予測される時間帯のうち、前記燃料電池1を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、前記回収熱量導出手段54にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽2に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求めるように構成する。
そして、運転制御手段Cを、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、前記燃料電池1の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成する。
更に、前記エネルギ不足状態導出手段50を、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記予測蓄電電力量を求めて前記電力不足時間帯を求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求め、並びに、前記電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて前記予測蓄熱量を求めて前記熱不足時間帯を求め、且つ、その熱不足時間帯において前記予測熱負荷が前記予測蓄熱量を上回る不足熱量を求めるように構成し、前記運転制御手段Cに、前記不足電力量及び前記不足熱量に応じて前記設定下限電力を変更設定する下限電力設定手段を備えさせても良い。
(ロ) 上記の第12実施形態において、前記回収熱量導出手段54にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の増大回収熱量及び前記省エネルギ度導出手段56にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、前記電力不足時間帯における不足電力量及び前記熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、前記複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択する構成は、上記の第12実施形態において例示した構成に限定されるものではない。
例えば、前記回収熱量導出手段54にて前記省エネルギ度導出処理を1回だけ実行して、図23の如く、複数の電力充足単位時間の夫々において、条件設定用のステップ出力Ps毎に省エネルギ度を求め、それら複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力Ps毎の省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、前記電力不足時間帯における不足電力量及び前記熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、省エネルギ度が大きい条件設定用のステップ出力の順に仮運転用のステップ出力として選択するようにしても良い。
この場合も、仮出力上昇処理用の単位時間として、17時、18時の夫々の単位時間が選択され、17時、18時の仮出力上昇処理用の単位時間の仮運転用のステップ出力として、夫々、1000Wが選択される。
(ハ) 上記の第12実施形態の如く、運転制御手段Cに、前記貯湯ユニットWU、前記回収熱量導出手段54及びエネルギ不足状態導出手段50を備えさせて、運転制御手段Cを、そのエネルギ不足状態導出手段50にて求められた前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前に、前記発電手段1の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行する構成において、以下のような別実施形態が可能である。
即ち、一般的には、出力上昇処理では、不足解消用電力における現電力負荷又は予測電力負荷に対する上昇幅が大きいほど、運転メリットが大きくなると考えられる。
そこで、例えば現電力負荷又は予測電力負荷が小さい(例えば、前記出力調節下限値よりも小さい)時間帯を出力上昇処理用を実行する時間帯として設定するように構成しても良い。
(ニ) 上記の第8〜第11の各実施形態においては、前記指標導出手段53にて前記充電ロス加味入力エネルギEnを求めるように構成するに、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の待機電力Pwを加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成する場合について例示したが、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の放電ロス電力を加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成しても良いし、又、前記条件設定用出力電力Ps及び前記充電ロス電力Lcに前記蓄電池3の待機電力Pw及び前記放電ロス電力の両方を加えた電力を前記燃料電池1にて出力するのに要するものとして求めるように構成しても良い。
ちなみに、前記放電ロス電力は、蓄電池3からの放電時に平均的に発生する放電ロス電力としても良いし、あるいは、予測電力負荷に対して予測される放電電力に対応する蓄電池3の放電ロス電力としても良い。
(ホ) 上記の第3〜第11の各実施形態においては、前記運転制御手段Cを構成するに、前記出力上昇処理用時間帯において、前記燃料電池1の出力電力を前記予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成する場合について例示したが、前記出力上昇処理用時間帯において、前記燃料電池1の出力電力を現電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成しても良い。
(ヘ) 上記の第3実施形態において、前記出力上昇処理用電力設定手段52及び前記指標導出手段53を省略して、運転制御手段Cを、前記電力不足時間帯よりも前の例えば現電力負荷又は予測電力負荷が小さい単位時間を出力上昇処理用時間帯として設定して、その出力上昇処理用時間帯において前記出力上昇運転を実行するように構成しても良い。
(ト) 上記の第1及び第2の各実施形態において、前記下限電力設定手段51を省略して、前記設定下限電力を前記出力調節下限値よりも大きい電力に固定的に設定しても良い。
(チ) 運転制御手段Cを構成するに、上記の第1〜第12の各実施形態においては、現電力負荷が燃料電池1の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成したが、例えば、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも小さいときは、燃料電池1を停止するように構成したり、0から最大出力電力の間で燃料電池1の出力電力を調節するように構成しても良い。
(リ) 上記の第3〜第11の各実施形態においては、予測電主出力を基準に運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求めるように構成したが、上記の第12実施形態のように、予測電主出力を基準に運転メリットの高い条件設定用の充電用増大電力を仮運転用のステップ出力として選択し、その選択した仮運転用のステップ出力を含む電力充足時間帯を仮出力上昇処理用の単位時間として選択して、その選択された単位時間については、前記仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、次の運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求めるように構成しても良い。
(ヌ) 前記発電手段の具体構成としては、上記の各実施形態において例示した燃料電池に限定されるものではなく、例えば、発電機とその発電機を駆動するエンジンとを備えて構成したものを適用することが可能である。
実施形態に係るエネルギ供給システムの構成を示すブロック図 第1、第2実施形態に係るエネルギ供給システムの制御構成を示すブロック図 第1、第2実施形態に係るエネルギ供給システムの下限電力設定処理を説明する図 第1、第2実施形態に係るエネルギ供給システムの制御動作のフローチャートを示す図 第3〜第11実施形態に係るエネルギ供給システムの制御構成を示すブロック図 燃料電池の発電効率を示す図 第3実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第4実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第5実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第6実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第7実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第8実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第9実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第10実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第11実施形態に係るエネルギ供給システムの出力上昇処理条件設定処理を説明する図 第3〜第11実施形態に係るエネルギ供給システムの制御動作のフローチャートを示す図 第12実施形態に係るエネルギ供給システムの制御構成を示すブロック図 燃料電池の発電効率、熱効率を示す図 電力需給タイムテーブルを示す図 熱需給タイムテーブルを示す図 有効出力電力・回収熱量相当従来消費エネルギの導出結果を示す図 蓄電電力・回収熱量相当従来消費エネルギの導出結果を示す図 第1回目の省エネルギ度の導出結果を示す図 第2回目の省エネルギ度の導出結果を示す図 第2回目の仮条件設定処理による電力及び熱夫々の需給状態を示す図 第3回目の省エネルギ度の導出結果を示す図 第3回目の仮条件設定処理による電力及び熱夫々の需給状態を示す図 第12実施形態に係るエネルギ供給システムの制御動作のフローチャートを示す図
符号の説明
1 発電手段
2 貯湯槽
3 蓄電手段
50 エネルギ不足状態導出手段
51 下限電力設定手段
52 出力上昇処理用電力設定手段
53 指標導出手段
54 回収熱量導出手段
55 しきい値設定手段
56 省エネルギ度導出手段
57 仮条件設定手段
C 運転制御手段
WU 貯湯手段

Claims (28)

  1. 電力を出力する発電手段と、
    現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように前記発電手段の運転を制御する運転制御手段と、
    前記発電手段の出力電力の余剰分を蓄電し且つ現電力負荷に対して前記発電手段の出力電力が不足するときに蓄電している電力を放電する蓄電手段とが設けられたエネルギ供給システムであって、
    前記運転制御手段は、前記発電手段を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求めるエネルギ不足状態導出手段を備えて、そのエネルギ不足状態導出手段にて求められた前記電力不足時間帯よりも前に、前記蓄電手段に蓄電される電力を増大させるべく前記発電手段の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成されているエネルギ供給システム。
  2. 前記運転制御手段は、現電力負荷が前記発電手段の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、前記発電手段の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成され、
    前記エネルギ不足状態導出手段は、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求めるように構成されている請求項1記載のエネルギ供給システム。
  3. 前記運転制御手段は、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、前記発電手段の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている請求項2記載のエネルギ供給システム。
  4. 前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記予測蓄電電力量を求めて前記電力不足時間帯を求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求めるように構成され、
    前記運転制御手段は、前記不足電力量に応じて前記設定下限電力を変更設定する下限電力設定手段を備えている請求項3記載のエネルギ供給システム。
  5. 前記下限電力設定手段は、前記蓄電手段における充放電損失を考慮する状態で、前記設定下限電力を変更設定するように構成されている請求項4記載のエネルギ供給システム。
  6. 前記運転制御手段は、前記電力不足時間帯よりも前の時間帯に設定される出力上昇処理用時間帯において、前記発電手段の出力電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷よりも大きい出力上昇処理用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている請求項1又は2記載のエネルギ供給システム。
  7. 前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求めるように構成され、
    前記運転制御手段は、前記不足電力量に応じて前記出力上昇処理用電力を設定するように構成されている請求項6記載のエネルギ供給システム。
  8. 前記運転制御手段は、前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力を設定する出力上昇処理用電力設定手段、及び、前記出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求める指標導出手段を備え、
    前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記指標導出手段により求められる運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が大きくなるように前記出力上昇処理用時間帯及び前記出力上昇処理用電力を設定するように構成されている請求項7記載のエネルギ供給システム。
  9. 前記指標導出手段は、前記電力不足時間帯よりも前に、前記予測電力負荷が前記最大出力電力よりも小さい単位時間である電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、条件設定用の充電用増大電力を、前記予測電力負荷に前記条件設定用の充電用増大電力を加えた電力が前記最大出力電力を上回らない条件で、設定電力間隔を開ける状態で段階的に設定して、前記条件設定用の充電用増大電力毎に、前記予測電力負荷に前記条件設定用の充電用増大電力を加えた条件設定用出力電力にて前記発電手段を運転したときの運転判断用指標を求めるように構成され、
    前記出力上昇処理用電力設定手段が、前記複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用の充電用増大電力、及び、前記指標導出手段により求められた運転判断用指標に基づいて、運転メリットの程度が最大となり且つ前記不足電力量に対する前記蓄電手段の蓄電電力の増加量の過不足が最小になるように、電力充足単位時間及び条件設定用の充電用増大電力を選択して、選択した電力充足単位時間、選択した条件設定用の充電用増大電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷に加えた電力を夫々、前記出力上昇処理用時間帯、前記出力上昇処理用電力として設定するように構成されている請求項8記載のエネルギ供給システム。
  10. 前記指標導出手段は、前記運転判断用指標として、前記条件設定用出力電力における前記発電手段の発電効率と前記予測電力負荷に応じた出力電力における前記発電手段の発電効率との差である発電効率差を求めるように構成され、
    前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記発電効率差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている請求項9記載のエネルギ供給システム。
  11. 前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味入力エネルギに対する前記条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率を求めるように構成され、
    前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記入力エネルギ対出力比率が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている請求項9記載のエネルギ供給システム。
  12. 前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味入力エネルギに対する前記条件設定用出力電力の比率である入力エネルギ対出力比率から、前記予測電力負荷に応じた出力電力における前記発電手段の発電効率を減じた充電ロス加味発電効率差を求めるように構成され、
    前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記充電ロス加味発電効率差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている請求項9記載のエネルギ供給システム。
  13. 前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求めて、前記運転判断用指標として、前記条件設定用の充電用増大電力を発電所にて得る場合の消費エネルギである前記条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と前記発電手段にて前記予測電力負荷に応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギとを加えたエネルギから、前記充電ロス加味入力エネルギを減じた充電ロス加味エネルギ差を求めるように構成され、
    前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記充電ロス加味エネルギ差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている請求項9記載のエネルギ供給システム。
  14. 前記指標導出手段は、前記条件設定用の充電用増大電力が前記蓄電手段に充電されるときにロスとなる充電ロス電力と前記条件設定用出力電力とを加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するエネルギである充電ロス加味入力エネルギを求め、前記条件設定用の充電用増大電力を発電所にて得る場合の消費エネルギである前記条件設定用の充電用増大電力の発電所消費エネルギ換算値と前記発電手段にて前記予測電力負荷に応じた電力を出力するのに要する電主時エネルギとを加えたエネルギから、前記充電ロス加味入力エネルギを減じた充電ロス加味エネルギ差を求めて、前記運転判断用指標として、前記充電ロス加味エネルギ差を前記条件設定用の充電用増大電力にて除した単位充電量当たりのエネルギ差を求めるように構成され、
    前記出力上昇処理用電力設定手段は、前記単位充電量当たりのエネルギ差が大きいほど運転メリットの程度が大きいと判断するように構成されている請求項9記載のエネルギ供給システム。
  15. 前記指標導出手段は、前記充電ロス加味入力エネルギを、前記条件設定用出力電力及び前記充電ロス電力に前記蓄電手段の待機電力を加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するものとして求めるように構成されている請求項11〜14のいずれか1項に記載のエネルギ供給システム。
  16. 前記指標導出手段は、前記充電ロス加味入力エネルギを、前記条件設定用出力電力及び前記充電ロス電力に前記蓄電手段の放電ロス電力を加えた電力を前記発電手段にて出力するのに要するものとして求めるように構成されている請求項11〜14のいずれか1項に記載のエネルギ供給システム。
  17. 電力を出力する発電手段と、
    現在要求されている現電力負荷に応じた電力を出力するように前記発電手段の運転を制御する運転制御手段と、
    前記発電手段の出力電力の余剰分を蓄電し且つ現電力負荷に対して前記発電手段の出力電力が不足するときに蓄電している電力を放電する蓄電手段とが設けられたエネルギ供給システムであって、
    前記発電手段から発生する熱を回収して貯湯槽に湯水として貯える貯湯手段が設けられ、
    前記運転制御手段は、前記発電手段を前記予測電力負荷に応じた電力を出力するように運転したときに前記貯湯手段にて前記貯湯槽に回収される電力負荷追従時回収熱量を時系列的に求める回収熱量導出手段と、前記発電手段を最大出力電力にて運転しても時系列的な予測電力負荷を賄えなくなる電力不足時間帯を求め、且つ、前記回収熱量導出手段にて求められる前記電力負荷追従時回収熱量に基づいて、時系列的な予測熱負荷に対して熱不足状態となる熱不足時間帯を求めるエネルギ不足状態導出手段とを備えて、そのエネルギ不足状態導出手段にて求められた前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前に、前記発電手段の出力電力を上昇側に変更調節する出力上昇処理を実行するように構成されているエネルギ供給システム。
  18. 前記運転制御手段は、現電力負荷が前記発電手段の出力調節範囲における出力調節下限値よりも小さいときは、前記発電手段の出力電力を前記出力調節下限値に調節するように構成され、
    前記エネルギ不足状態導出手段は、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、前記回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求めるように構成されている請求項17記載のエネルギ供給システム。
  19. 前記運転制御手段は、現電力負荷が前記出力調節下限値よりも大きい値として設定可能な設定下限電力以下のときに、前記発電手段の出力電力を前記設定下限電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている請求項18記載のエネルギ供給システム。
  20. 前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記予測蓄電電力量を求めて前記電力不足時間帯を求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求め、並びに、前記電力負荷追従時回収熱量及び予測熱負荷に基づいて前記予測蓄熱量を求めて前記熱不足時間帯を求め、且つ、その熱不足時間帯において前記予測熱負荷が前記予測蓄熱量を上回る不足熱量を求めるように構成され、
    前記運転制御手段は、前記不足電力量及び前記不足熱量に応じて前記設定下限電力を変更設定する下限電力設定手段を備えている請求項19記載のエネルギ供給システム。
  21. 前記下限電力設定手段は、前記蓄電手段における充放電損失を考慮する状態で、前記設定下限電力を変更設定するように構成されている請求項20記載のエネルギ供給システム。
  22. 前記運転制御手段は、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯において、前記発電手段の出力電力を現電力負荷又は前記予測電力負荷よりも大きい不足解消用電力に調節することにより、前記出力上昇処理を実行するように構成されている請求項17又は18記載のエネルギ供給システム。
  23. 前記エネルギ不足状態導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期内において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる時間帯を前記電力不足時間帯として求め、且つ、その電力不足時間帯において前記予測電力負荷が前記予測総出力電力量を上回る不足電力量を求め、並びに、前記回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する時間帯を前記熱不足時間帯として求め、且つ、その熱不足時間帯において前記予測熱負荷が前記予測蓄熱量を上回る不足熱量を求めるように構成され、
    前記運転制御手段は、前記不足電力量及び前記不足熱量に応じて前記不足解消用電力を求めるように構成されている請求項22記載のエネルギ供給システム。
  24. 前記運転制御手段は、前記電力不足時間帯及び前記熱不足時間帯よりも前の時間帯のうちで、運転メリットが大きい時間帯において、前記出力上昇処理を実行するように構成されている請求項22又は23記載のエネルギ供給システム。
  25. 前記運転制御手段は、前記出力上昇処理を実行すると仮定したときの運転メリットの程度を示す運転判断用指標を求める指標導出手段と、前記出力上昇処理の実行の可否を判断するための運転判断用指標しきい値を設定するしきい値設定手段とを備えて、前記指標導出手段にて求められる運転判断用指標が前記しきい値設定手段にて設定された運転判断用指標しきい値よりも運転メリットが大きいときに前記出力上昇処理を実行するように構成され、
    前記回収熱量導出手段は、時系列的な複数の単位時間からなる管理周期において、単位時間毎に前記電力負荷追従時回収熱量を求めるように構成され、
    前記エネルギ不足状態導出手段は、前記管理周期において、前記予測電力負荷に基づいて前記蓄電手段に蓄電されると予測される時系列的な予測蓄電電力量を単位時間毎に求めて、前記発電手段の最大出力電力を前記予測電力負荷が上回る時間帯のうち、前記発電手段を最大出力電力にて運転したときの発電電力量と前記予測蓄電電力量とを加えた予測総出力電力量にて前記予測電力負荷を賄えなくなる電力不足単位時間を前記電力不足時間帯として求めるように構成され、並びに、前記管理周期において、前記回収熱量導出手段にて求められた電力負荷追従時回収熱量及び前記予測熱負荷に基づいて、前記貯湯槽に湯水にて貯えられると予測される時系列的な予測蓄熱量を単位時間毎に求めて、前記予測熱負荷に対して前記予測蓄熱量が不足する熱不足単位時間を前記熱不足時間帯として求めるように構成され、
    前記回収熱量導出手段が、前記電力不足単位時間及び前記熱不足単位時間よりも前に、前記予測電力負荷が前記最大出力電力よりも小さい単位時間である電力充足単位時間が複数存在するときに、それら複数の電力充足単位時間の夫々において、前記発電手段の出力調節範囲内で複数段階に設定されたステップ出力のうちの前記予測電力負荷に応じたステップ出力よりも大きい条件設定用のステップ出力毎に、その条件設定用のステップ出力にて前記発電手段を運転したときの回収熱量を増大回収熱量として求める増大回収熱量導出処理を実行するように構成され、
    前記エネルギ不足状態導出手段は、前記複数の電力充足単位時間の夫々において、前記条件設定用のステップ出力毎に、前記発電手段を前記条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示す省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理を実行する省エネルギ度導出手段を備えて、前記回収熱量導出手段にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の増大回収熱量及び前記省エネルギ度導出手段にて求められる前記条件設定用のステップ出力毎の省エネルギ度に基づいて、省エネルギとなる範囲で、前記電力不足時間帯における不足電力量及び前記熱不足時間帯における不足熱量がなくなるように又はそれに近い状態になるように、前記複数の電力充足単位時間夫々の条件設定用のステップ出力から、省エネルギ度の大きい条件設定用のステップ出力を仮運転用のステップ出力として選択するように構成され、
    前記しきい値設定手段は、前記エネルギ不足状態導出手段にて仮運転用として選択されたステップ出力について、そのステップ出力にて前記発電手段を運転したときの運転判断用指標をしきい値導出用として求めて、それら求めたしきい値導出用の運転判断用指標のうち、省エネルギの程度が最も小さいものを前記運転判断用指標しきい値として設定するように構成されている請求項24記載のエネルギ供給システム。
  26. 前記エネルギ不足状態導出手段は、前記複数の電力充足単位時間夫々の前記条件設定用のステップ出力から、前記省エネルギ度導出手段により求められる省エネルギ度のうち省エネルギの程度が最大の省エネルギ度の条件設定用のステップ出力を前記仮運転用のステップ出力として選択し、且つ、その選択した仮運転用のステップ出力を含む電力充足単位時間を仮出力上昇処理用の単位時間として選択する仮条件設定処理を実行する仮条件設定手段を備えて、その仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については前記仮条件設定手段にて仮運転用として選択されたステップ出力にて前記発電手段を運転すると仮定する状態で、前記電力不足単位時間における不足電力量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別し且つ前記熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になるかを判別するエネルギ不足状態判別処理を実行するように構成され、
    前記省エネルギ度導出手段は、前記仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択されていない単位時間については、前記予測電力負荷に応じた前記ステップ出力を基準出力とし、前記仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、前記仮運転用のステップ出力を基準出力とする状態で、前記発電手段を前記基準出力にて運転することに対して前記条件設定用のステップ出力にて運転することによる省エネルギの程度を示すものとして前記省エネルギ度を求める省エネルギ度導出処理を、省エネルギとなる範囲で、前記エネルギ不足状態導出手段にて前記電力不足単位時間における不足電力量及び前記熱不足単位時間における不足熱量がなくなる又はそれに近い状態になると判別されるまで繰り返すように構成され、
    前記仮条件設定手段は、前記省エネルギ度導出手段にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、既に前記仮運転用として選択したステップ出力に対応する省エネルギ度を除いた状態で、前記仮条件設定処理を実行するように構成され、
    前記回収熱量導出手段は、前記仮条件設定手段にて仮出力上昇処理用として選択された単位時間については、前記条件設定用のステップ出力を前記仮運転用のステップ出力よりも大きいステップ出力とする状態で、前記省エネルギ度導出手段にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、前記増大回収熱量導出処理を実行するように構成され、
    前記エネルギ不足状態導出手段は、前記省エネルギ度導出手段にて前記省エネルギ度導出処理が実行される毎に、前記エネルギ不足状態判別処理を実行するように構成され、
    前記しきい値設定手段は、前記仮条件設定手段にて最後の前記仮条件設定処理が実行されたときに、前記仮運転用として選択されているステップ出力の夫々について、前記しきい値導出用の運転判断用指標を求めるように構成されている請求項25記載のエネルギ供給システム。
  27. 前記省エネルギ度導出手段は、前記省エネルギ度Rを次式
    R={(発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転するときの消費エネルギ削減量)−(発電手段を基準出力にて運転したときの有効出力電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器にて得る場合に対する発電手段を基準出力にて運転するときの消費エネルギ削減量)}÷{(発電手段を条件設定用のステップ出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量)−(発電手段を基準出力にて運転したときの蓄電手段の蓄電電力及び貯湯槽の有効回収熱量を発電所及び給湯器で得る場合の消費エネルギ量)}
    にて求めるように構成されている請求項26記載のエネルギ供給システム。
  28. 前記指標導出手段は、前記運転判断用指標Pを次式
    P=〔{(発電手段を運転したときの有効出力電力を発電所にて得る場合の消費エネルギ量)+(発電手段を運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合の消費エネルギ量)}−(発電手段の消費エネルギ量)〕÷{(発電手段を運転したときの蓄電手段の蓄電電力を発電所にて得る場合の消費エネルギ量)+(発電手段を運転したときの貯湯槽の有効回収熱量を給湯器にて得る場合の消費エネルギ量)}
    にて求めるように構成されている請求項26又は27記載のエネルギ供給システム。
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