JP5438540B2 - コージェネレーションシステム - Google Patents

コージェネレーションシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5438540B2
JP5438540B2 JP2010027934A JP2010027934A JP5438540B2 JP 5438540 B2 JP5438540 B2 JP 5438540B2 JP 2010027934 A JP2010027934 A JP 2010027934A JP 2010027934 A JP2010027934 A JP 2010027934A JP 5438540 B2 JP5438540 B2 JP 5438540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
hot water
heat
predicted
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010027934A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011163679A (ja
Inventor
和茂 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2010027934A priority Critical patent/JP5438540B2/ja
Publication of JP2011163679A publication Critical patent/JP2011163679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5438540B2 publication Critical patent/JP5438540B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、前記運転制御手段が、運転周期の開始時点において、出力電力を時系列的な予測負荷電力に追従させる予測負荷電力追従運転にて前記熱電併給装置を運転するとしたときに、当該運転周期内のうちで時系列的な予測負荷電力及び時系列的な予測負荷熱量に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として設定し、その設定した運転時間帯の開始時点で前記熱電併給装置の運転を開始して運転中は出力電力を実負荷電力に追従させる実負荷電力追従運転にて前記熱電併給装置を運転し、停止条件が満たされると前記熱電併給装置の運転を停止するように構成され、前記停止条件が、前記熱電併給装置を前記運転時間帯の開始時点から前記実負荷電力追従運転にて運転することにより発生した熱量が、前記熱電併給装置を前記予測負荷電力追従運転にて前記運転時間帯の間運転すると仮定したときに発生すると予測される予測総発生熱量に達する条件に設定されたコージェネレーションシステムに関する。
かかるコージェネレーションシステムは、一般家庭等に設置して、熱電併給装置の発電電力を電気機器等にて消費し、熱電併給装置から発生する熱にて貯湯槽に貯湯して、その貯湯槽に貯湯されている湯水を台所や風呂等にて消費するものである。ちなみに、熱電併給装置は、燃料電池やエンジン駆動式の発電機等にて構成される。
このようなコージェネレーションシステムでは、運転周期の開始時点において、出力電力を時系列的な予測負荷電力に追従させる予測負荷電力追従運転にて熱電併給装置を運転するとしたときに、当該運転周期内のうちで時系列的な予測負荷電力及び時系列的な予測負荷熱量に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯が、運転時間帯として設定される。
そして、運転時間帯の開始時点で熱電併給装置の運転が開始されて、運転中は、燃料電池の出力電力を実負荷電力に追従させる実負荷電力追従運転が実行され、停止条件が満たされると熱電併給装置の運転が停止されるように構成されていた。
停止条件としては、熱電併給装置を運転時間帯の開始時点から実負荷電力追従運転にて運転することにより発生した熱量が、熱電併給装置を予測負荷電力追従運転にて運転時間帯の間運転すると仮定したときに発生すると予測される予測総発生熱量に達する条件に設定されていた(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、熱電併給装置の停止中の負荷電力、及び、熱電併給装置の運転中における負荷電力に対する不足電力は、商用電源から買電することにより賄い、負荷熱量に対して熱電併給装置の運転により発生する熱量では不足する分は、ガス燃焼式等の補助加熱手段の発生熱にて賄うことになる。
特開2006−84040号公報
ところで、運転メリットが高くなるように運転時間帯が設定されるにしても、運転周期の間の時系列的な予測負荷熱量を十分に賄えるだけの熱が出力されるように運転時間帯が設定されるとは限らない。
つまり、運転周期内の各時間帯についての運転メリットを求めるに当たって、熱電併給装置を予測負荷電力追従運転にて運転するとしたときに、発電電力が小さな時間帯では熱電併給装置の効率が低くなるため、運転メリットの値が小さくなり、運転時間帯に設定され難い。その結果、予測負荷電力が小さな時間帯が比較的長い場合では、設定される運転時間帯が短くなり、予測総発生熱量の方が運転周期の時系列的な予測負荷熱量を積算した予測総負荷熱量よりも少なくなり易くなっていた。
しかしながら、従来のコージェネレーションシステムでは、熱電併給装置の運転中に停止条件が満たされると無条件で熱電併給装置が停止される構成であるので、負荷熱量に対して熱電併給装置の運転により発生する熱量では不足する熱不足を抑制するようにする上で改善の余地があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転メリットが低くなるのを回避しながら、熱不足を抑制するように運転し得るコージェネレーションシステムを提供することにある。
本発明のコージェネレーションシステムは、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、前記運転制御手段が、運転周期の開始時点において、出力電力を時系列的な予測負荷電力に追従させる予測負荷電力追従運転にて前記熱電併給装置を運転するとしたときに、当該運転周期内のうちで時系列的な予測負荷電力及び時系列的な予測負荷熱量に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として設定し、その設定した運転時間帯の開始時点で前記熱電併給装置の運転を開始して運転中は出力電力を実負荷電力に追従させる実負荷電力追従運転にて前記熱電併給装置を運転し、停止条件が満たされると前記熱電併給装置の運転を停止するように構成され、前記停止条件が、前記熱電併給装置を前記運転時間帯の開始時点から前記実負荷電力追従運転にて運転することにより発生した熱量が、前記熱電併給装置を前記予測負荷電力追従運転にて前記運転時間帯の間運転すると仮定したときに発生すると予測される予測総発生熱量に達する条件に設定されたものであって、
第1特徴構成は、前記運転制御手段が、前記熱電併給装置を前記予測負荷電力追従運転にて前記運転時間帯の間運転すると仮定したときに前記運転時間帯の終了時点で前記貯湯槽に貯えられていると予測される予測貯湯熱量が、当該運転周期における前記運転時間帯の終了時点以降の時系列的な予測負荷熱量のうちの時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さいと予測される場合は、前記停止条件が満たされたときの実負荷電力が予め設定した設定電力よりも大きい運転継続条件が満たされることを条件として、前記停止条件が満たされても前記熱電併給装置の運転を継続するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、運転時間帯の終了時点での予測貯湯熱量では当該運転周期における運転時間帯の終了時点以降の時系列的な予測給湯負荷熱量の全てを賄うことができないと予測される(以下、単に、「運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される」と記載する場合がある)場合は、停止条件が満たされても、その停止条件が満たされたときの実負荷電力が予め設定した設定電力よりも大きい運転継続条件が満たされると、熱電併給装置の運転が停止されずに継続される。
一方、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される場合でも、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力以下であって運転継続条件が満たされない場合は、停止条件が満たされると熱電併給装置の運転が停止される。
従って、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される場合に、停止条件が満たされても運転継続条件が満たされると、熱電併給装置の運転が停止されずに継続されるので、熱電併給装置の運転により発生する熱量を多くすることができるようになって、熱不足を抑制することが可能となる。
例えば、運転時間帯の終了時点の後にも予測給湯負荷熱量が存在する状態で運転時間帯が設定される場合、停止条件が満たされても熱電併給装置の運転が継続されることにより、運転時間帯の終了時点以降に発生する給湯負荷熱量を賄うための発生熱量を多くすることができるので、熱不足を抑制することが可能となる。
特に、運転時間帯の終了時点の後にも予測給湯負荷熱量が存在する状態で運転時間帯が設定される場合に、運転時間帯で発生する実負荷電力が予測負荷電力よりも大きくなって、停止条件が満たされるのが運転時間帯の終了時点よりも早くなる場合は、熱電併給装置の運転継続時間をより一層長くすることが可能となるので、運転時間帯の終了時点の後に発生する給湯負荷熱量を賄うための発生熱量をより一層多くすることができるものとなり、熱不足をより一層抑制することが可能となる。
ところで、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される場合は、停止条件が満たされても無条件で熱電併給装置の運転を継続するようにしても、熱不足を抑制することが可能である。
しかしながら、停止条件が満たされたときの実負荷電力によっては、熱電併給装置の運転を継続すると却って運転メリットが低くなる虞がある。
例えば、実負荷電力に追従するように熱電併給装置の出力電力を調整するにしても、その出力電力を調整可能な範囲に限度があるので、停止条件が満たされたときの実負荷電力が出力電力調整範囲の下限値よりも低い場合は、熱電併給装置の運転を継続すると余剰電力が発生するので、熱電併給装置の出力電力の価値が低くなって運転メリットが低くなる虞がある。
又、熱電併給装置の発電効率や熱効率はその出力電力が低くなるほど低くなる傾向であるので、停止条件が満たされたときの実負荷電力が低い場合は、その実負荷電力に追従する出力電力を出力する状態で熱電併給装置の運転を継続すると、発電効率や熱効率が低いために運転メリットが低くなる虞がある。
又、熱電併給装置の発電効率がその出力電力が低くなるほど低くなる傾向にあることに関連して、熱電併給装置を運転するときの単位出力電力及び単位時間当たりの二酸化炭素発生量は、出力電力が低くなるほど多くなる傾向にあるので、停止条件が満たされたときの実負荷電力が低いと、その実負荷電力に追従する出力電力を出力する状態で熱電併給装置の運転を継続すると、二酸化炭素発生量低減の面での運転メリットが低くなる虞がある。
そこで、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される場合に、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きい運転継続条件が満たされるときは、停止条件が満たされても熱電併給装置の運転を継続するようにし、運転継続条件が満たされないときは、停止条件が満たされると熱電併給装置の運転を停止するようにすると、運転メリットが低くなるのを回避しながら、熱不足を抑制することができるのである。
要するに、運転メリットが低くなるのを回避しながら、熱不足を抑制するように運転し得るコージェネレーションシステムを提供することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記運転継続条件が、前記停止条件が満たされたときの実負荷電力が前記設定電力よりも大きいことに加えて、前記停止条件が満たされたときに前記貯湯槽に貯えられている貯湯熱量が、前記停止条件が満たされた時点から設定時間先の時点までの間の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さい条件である点にある。
上記特徴構成によれば、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きいことに加えて、停止条件が満たされたときの貯湯熱量が、停止条件が満たされた時点から設定時間先の時点までの間の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さくて、停止条件が満たされた以降に熱不足になる可能性がより一層高い場合に、運転継続条件が満たされることになる。
従って、停止条件が満たされた以降に熱不足になる可能性がより一層高い場合に、停止条件が満たされても熱電併給装置の運転が停止されずに継続されることになるので、熱不足を的確に抑制するように熱電併給装置を運転することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記運転継続条件が、前記停止条件が満たされたときの実負荷電力が前記設定電力よりも大きいことに加えて、前記停止条件が満たされた時点が当該運転周期において最大予測給湯負荷熱量が発生する時点よりも前であり、且つ、前記停止条件が満たされたときに前記貯湯槽に貯えられている貯湯熱量が前記最大予測給湯負荷熱量よりも小さい条件である点にある。
上記特徴構成によれば、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きいことに加えて、停止条件が満たされた時点が当該運転周期において最大予測給湯負荷熱量が発生する時点よりも前であり、且つ、停止条件が満たされたときの貯湯熱量が最大予測給湯負荷熱量よりも小さくて、停止条件が満たされた以降に熱不足になる可能性がより一層高い場合に、運転継続条件が満たされることになる。
従って、停止条件が満たされた以降に熱不足になる可能性がより一層高い場合に、停止条件が満たされても熱電併給装置の運転が停止されずに継続されることになるので、熱不足を的確に抑制するように熱電併給装置を運転することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記運転制御手段が、前記運転継続条件が満たされて前記熱電併給装置の運転を継続したときは、実負荷電力が前記設定電力以下になると前記熱電併給装置を停止するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、運転継続条件が満たされて熱電併給装置の運転が継続されても、実負荷電力が設定電力以下になると熱電併給装置が停止される。
従って、停止条件が満たされたにも拘わらず熱電併給装置の運転が継続されるにしても、実負荷電力が設定電力よりも高くて、運転メリットが低くなるのを回避できる間だけ継続されるので、運転メリットが低くなるのを的確に回避しながら、熱不足を抑制するように運転することができる。
第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記設定電力が、前記熱電併給装置の出力電力を調整可能な出力電力調整範囲における最小出力に設定されている点にある。
上記特徴構成によれば、設定電力が熱電併給装置の出力電力を調整可能な出力電力調整範囲における最小出力に設定されているので、停止条件が満たされたにも拘わらず熱電併給装置の運転が継続されるにしても、余剰電力が発生しないように熱電併給装置の運転が継続される。
従って、運転メリットが低くなるのを的確に回避しながら、熱不足を抑制するように運転することができる。
実施形態に係るコージェネレーションシステムの全体構成を示すブロック図 実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御構成を示すブロック図 実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御動作のフローチャートを示す図 運転周期の電力及び熱の状況を時系列的に示す図 燃料電池を運転時間帯の間予測負荷電力追従運転にて運転すると仮定して、運転周期の電力及び熱の状況を時系列的に示す図 停止条件が満たされたときに運転継続条件が満たされて燃料電池の運転を継続した場合を想定して、電力及び熱の状況を時系列的に示す図 停止条件が満たされると無条件で燃料電池を停止した場合を想定して、電力及び熱の状況を時系列的に示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
コージェネレーションシステムは、図1及び図2に示すように、電力と熱とを発生する熱電併給装置としての燃料電池1と、その燃料電池1が発生する熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して、貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3への熱媒供給を行う貯湯手段としての貯湯ユニット4と、燃料電池1及び貯湯ユニット4の運転を制御する運転制御手段としての運転制御部5などから構成されている。
前記燃料電池1は、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、燃料電池1は、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック、そのセルスタックに供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部、前記セルスタックに酸素含有ガスとして空気を供給するブロア等を備えて構成されている。
前記燃料ガス生成部は、供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器、その脱硫器から供給される脱硫原燃料ガスと別途供給される水蒸気とを改質反応させて水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器、その改質器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器、その変成器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器等から構成され、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを前記燃料ガスとして前記セルスタックに供給するように構成されている。
そして、前記燃料ガス生成部への原燃料ガスの供給量を調節することにより、燃料電池1の出力電力を調節するように構成されている。
燃料電池1の電力の出力側には、系統連系用のインバータ6が設けられ、そのインバータ6は、燃料電池1の出力電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
商用電源7は受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷9に電気的に接続されている。
また、インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、燃料電池1の発電電力をインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力負荷9に供給するように構成されている。
受電電力供給ライン8には、電力負荷9の負荷電力を計測する負荷電力計測手段11が設けられ、この負荷電力計測手段11は、受電電力供給ライン8を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池1から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、出力電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ12に供給されるように構成されている。
電気ヒータ12は、複数の電気ヒータから構成されて、冷却水循環ポンプ15の作動により冷却水循環路13を通流する燃料電池1の冷却水を加熱するように設けられ、インバータ6の出力側に接続された作動スイッチ14により各別にON/OFFが切り換えられる。
作動スイッチ14は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。
尚、電気ヒータ12の消費電力を調整する構成については、上記のように複数の電気ヒータ12のON/OFFを切り換える構成以外に、その電気ヒータ12の出力を例えば位相制御等により調整する構成を採用しても構わない。
前記貯湯ユニット4は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する前記貯湯槽2、湯水循環路16を通して貯湯槽2内の湯水を循環させる湯水循環ポンプ17、熱源用循環路20を通して熱源用湯水を循環させる熱源用循環ポンプ21、熱媒循環路22を通して熱媒を熱消費端末3に循環供給させる熱媒循環ポンプ23、湯水循環路16を通流する湯水を加熱させる貯湯用熱交換器24、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる熱源用熱交換器25、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器26、貯湯槽2から取り出されて給湯路27を通流する湯水及び熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる燃焼式の補助加熱器28などを備えて構成されている。
湯水循環路16は、貯湯槽2の底部と頂部とに接続されて、湯水循環ポンプ17により、貯湯槽2の底部から取り出した湯水を貯湯槽2の頂部に戻す形態で貯湯槽2の湯水を湯水循環路16を通して循環させ、そのように湯水循環路16を通して循環される湯水を貯湯用熱交換器24にて加熱することにより、貯湯槽2に温度成層を形成する状態で湯水が貯留されるように構成されている。
湯水循環路16には、2系統の流路に分かれた後に再び合流する並列状部分が設けられ、その並列状部分の合流箇所に三方弁18が設けられており、2系統の流路の一方側には、ラジエータ19が設けられている。
給湯路27は、湯水循環路16における貯湯用熱交換器24よりも下流側の箇所を介して貯湯槽2に接続され、その給湯路27を通して貯湯槽2内の湯水が浴槽、給湯栓、シャワー等の給湯先に給湯され、そのように給湯されるのに伴って貯湯槽2に給水すべく、給水路29が貯湯槽2の底部に接続されている。
熱源用循環路20は、給湯路27の一部を共用する状態で循環経路を形成するように設けられ、その熱源用循環路20には、熱源用湯水の通流を断続させる熱源用断続弁40が設けられている。
補助加熱器28は、給湯路27における熱源用循環路20との共用部分に設けられた熱交換器28a、その熱交換器28aを加熱するバーナ28b、そのバーナ28bに燃焼用空気を供給するファン28c、熱交換器28aに流入する湯水の流入温度を検出する流入温度センサ(図示省略)、熱交換器28aから流出する湯水の流出温度を検出する流出温度センサ(図示省略)、熱交換器28aに流入する湯水の流量を検出する流量センサ(図示省略)等を備えて構成され、この補助加熱器28の運転は運転制御部5により制御される。
運転制御部5による補助加熱器28の運転制御について簡単に説明すると、前記流量センサが設定流量以上の流量を検出している状態で、前記流入温度センサにて検出される流入温度が目標加熱温度未満になるとバーナ28bを燃焼させ、且つ、前記流出温度センサにて検出される流出温度が前記目標加熱温度になるようにバーナ28bの燃焼量を調節し、バーナ28bの燃焼中に前記流量センサの検出流量が前記設定流量未満になると、バーナ28bを消火させる。ちなみに、前記目標加熱温度は、熱消費端末3の運転が停止中のときは、このコージェネレーションシステムのリモコン操作部(図示省略)の温度設定部(図示省略)にて設定される目標給湯温度に基づいて設定され、熱消費端末3の運転中のときは、予め設定された所定の温度に設定される。
冷却水循環路13は、貯湯用熱交換器24側と熱源用熱交換器25側とに分岐され、その分岐箇所に、貯湯用熱交換器24側に通流させる冷却水の流量と熱源用熱交換器25側に通流させる冷却水の流量との割合を調整する分流弁30が設けられている。
そして、分流弁30は、冷却水循環路13の冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させたり、冷却水循環路13の冷却水の全量を熱源用熱交換器25側に通流させることもできるように構成されている。
貯湯用熱交換器24においては、燃料電池1の発生熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、湯水循環路16を通流する湯水を加熱させるように構成されている。熱源用熱交換器25においては、燃料電池1の発生熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
熱媒加熱用熱交換器26においては、熱源用熱交換器25や補助加熱器28にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。ちなみに、熱消費端末3として、床暖房装置、浴室暖房乾燥機又はファンコンベクタ等の暖房端末が設けられる。
給湯路27には、給湯先に湯水を給湯するときの給湯負荷熱量を計測する給湯負荷熱量計測手段31が設けられ、又、熱消費端末3での端末負荷熱量を計測する端末負荷熱量計測手段32も設けられている。尚、図示は省略するが、これら給湯負荷熱量計測手段31及び端末負荷熱量計測手段32は、通流する湯水や熱媒の温度を検出する温度センサと、湯水や熱媒の流量を検出する流量センサとを備えて構成され、温度センサの検出温度と流量センサの検出流量とに基づいて負荷熱量を検出するように構成されている。
湯水循環路16における貯湯用熱交換器24よりも下流側の箇所に、貯湯用熱交換器24にて加熱されて貯湯槽2に供給される湯水の温度を検出する貯湯温度センサShが設けられている。
又、貯湯槽2には、その貯湯熱量の検出用として、貯湯槽2の上端の湯水の温度を検出する上端温度センサS1、貯湯槽2を上下方向に概ね三等分した等分部分の中層部における上端部分の湯水の温度を検出する中間上位温度センサS2、貯湯槽2の中層部における下端部分の湯水の温度を検出する中間下位温度センサS3、及び、貯湯槽2の下端の湯水の温度を検出する下端温度センサS4が設けられ、更に、給水路29には、貯湯槽2に供給される水の給水温度を検出する給水温度センサSiが設けられている。
運転制御部5による貯湯槽2の貯湯熱量の演算方法について、説明する。
上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4夫々にて検出される貯湯槽2の湯水の温度を、夫々、T1、T2、T3、T4とし、給水温度センサSiにて検出される給水温度をTiとし、上層部、中層部、下層部夫々の容量をV(リットル)とする。
又、前記上層部における重み係数をA1とし、前記中層部における重み係数をA2とし、前記下層部における重み係数をA3とすると、貯湯熱量(kcal)は、下記の式1にて演算することができる。尚、この実施形態では、熱量の単位をkcal/hの単位にて示す場合があるが、1kWh=860kcalの関係に基づいて860に設定される係数αにて各値を除することにより、kWhの単位として求めることができる。
貯湯熱量=(A1×T1+(1−A1)×T2−Ti)×V
+(A2×T2+(1−A2)×T3−Ti)×V
+(A3×T3+(1−A3)×T4−Ti)×V……………(式1)
重み係数A1、A2、A3は、貯湯槽2の各層における過去の温度分布データを考慮した経験値である。ここで、A1、A2、A3としては、例えば、A1=A2=0.2、A3=0.5である。A1=A2=0.2とは、上層部においては温度T2の影響が温度T1の影響よりも大きいことを示す。これは、上層部の8割の部分は温度T2に近く、2割の部分は温度T1に近いことを示す。これは、中層部においても同様である。下層部においては、温度T3とT4の影響が同じであることを示す。
運転制御部5は、燃料電池1の運転中は冷却水循環ポンプ15を作動させる状態で、燃料電池1の運転を制御し、並びに、湯水循環ポンプ17、熱源用循環ポンプ21、熱媒循環ポンプ23、分流弁30及び熱源用断続弁40夫々の作動を制御することによって、貯湯槽2内に湯水を貯湯する貯湯運転や、熱消費端末3に熱媒を供給する熱媒供給運転を行うように構成されている。
運転制御部5は、熱消費端末3用の端末用リモコン(図示省略)から運転の指令がされない状態では、前記貯湯運転を行い、その貯湯運転では、分流弁30を冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させる状態に切り換え且つ熱源用断続弁40を閉弁した状態で、貯湯温度センサShの検出情報に基づいて、貯湯槽2に供給される湯水の温度が予め設定された目標貯湯温度(例えば60°C)になるように湯水循環量を調節すべく、湯水循環ポンプ17の作動を制御するように構成されている。
又、運転制御部5は、前記端末用リモコンから運転が指令されると、前記熱媒供給運転を行い、その熱媒供給運転では、熱源用断続弁40を開弁し、熱源用循環ポンプ21を予め設定された設定回転速度で作動させる状態で、熱消費端末3での端末負荷熱量に応じた量の冷却水を熱源用熱交換器25に通流させるように分流弁30を制御するように構成され、そのように熱媒供給運転を行う状態で、分流弁30を貯湯用熱交換器24側にも冷却水を通流させる状態に制御するときは、前述のように湯水循環ポンプ17の作動を制御して、熱媒供給運転に並行して貯湯運転を実行するように構成されている。
運転制御部5は、前記熱媒供給運転の実行中に前記端末用リモコンから運転の停止が指令されると、分流弁30を冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させる状態に切り換えると共に、熱源用断続弁40を閉弁し、熱源用循環ポンプ21を停止させて、湯水循環ポンプ17を作動させることにより、前記熱媒供給運転から前記貯湯運転に切り換えるように構成されている。
そして、給湯路27を通して貯湯槽2の湯水が給湯先に給湯されるとき、及び、熱媒供給運転の実行中は、運転制御部5は、補助加熱器28に供給される湯水の温度が前記目標加熱温度よりも低いときは、補助加熱器28に供給される湯水を前記目標加熱温度に加熱して出湯すべく、バーナ28cへのガス燃料の供給量を調節することになる。
更に、運転制御部5は、前記貯湯運転の実行中に、下端温度センサS4の検出温度が予め設定した放熱作動用設定温度以上になると、貯湯槽2の底部にまで貯湯されて、貯湯槽2の貯湯量が満杯になったとして、貯湯槽2の下部から取り出した湯水がラジエータ19を通過するように循環させる状態に三方弁18を切り換えると共に、ラジエータ19を作動させて、貯湯槽2の下部から取り出した湯水をラジエータ19にて放熱させたのち、貯湯用熱交換器24を通過させて加熱して、貯湯槽2に供給するように構成されている。
次に、運転制御部5による燃料電池1の運転の制御について説明する。
この運転制御部5は、運転周期の開始時点において、出力電力を時系列的な予測負荷電力に追従させる予測負荷電力追従運転にて燃料電池1を運転するとしたときに、当該運転周期内のうちで時系列的な予測負荷電力及び時系列的な予測負荷熱量に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として設定し、その設定した運転時間帯の開始時点で燃料電池1の運転を開始して運転中は出力電力を実負荷電力に追従させる実負荷電力追従運転にて燃料電池1を運転し、停止条件が満たされると燃料電池1の運転を停止するように構成されている。
そして、前記停止条件が、燃料電池1を運転時間帯の開始時点から実負荷電力追従運転にて運転することにより発生した熱量が、燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転時間帯の間運転すると仮定したときに発生すると予測される予測総発生熱量に達する条件に設定されている。
ここで、運転周期は1日に設定され、その運転周期を構成する複数の単位時間が1時間に設定されている。又、運転制御部5は、運転メリットとして、燃料電池1を運転することにより得られると予測される予測エネルギ削減量を求めるように構成されている。
本発明では、運転制御部5が、燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転時間帯の間運転すると仮定したときに運転時間帯の終了時点で貯湯槽2に貯えられていると予測される予測貯湯熱量が、当該運転周期における運転時間帯の終了時点以降の時系列的な予測負荷熱量のうちの時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さいと予測される場合は、停止条件が満たされたときの実負荷電力が予め設定した設定電力よりも大きい運転継続条件が満たされることを条件として、停止条件が満たされても燃料電池1の運転を継続するように構成されている。
この実施形態では、運転継続条件が、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きいことに加えて、停止条件が満たされたときに貯湯槽2に貯えられている貯湯熱量が、停止条件が満たされた時点から設定時間先の時点までの間の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さい条件に設定されている。
又、運転制御部5が、運転継続条件が満たされて燃料電池1の運転を継続したときは、当該運転周期内において実負荷電力が設定電力以下になると燃料電池1を停止するように構成されている。
そして、前記設定電力が、燃料電池1の出力電力を調整可能な出力電力調整範囲(例えば、210〜700W)の最小出力に設定され、前記設定時間が4時間に設定されている。
運転制御部5は、実負荷電力追従運転では、1分等の比較的短い所定の出力調整周期毎に実負荷電力を求め、燃料電池1の出力電力調整範囲の最小出力から最大出力の範囲内で、連続的に実負荷電力に追従するように燃料電池1の出力電力を調整する。
つまり、実負荷電力が燃料電池1の出力電力調整範囲内のときは、出力電力は実負荷電力と同一の電力に調整され、実負荷電力が出力電力調整範囲の最小出力よりも小さいときは、出力電力は最小出力に調整され、実負荷電力が出力電力調整範囲の最大出力よりも大きいときは、出力電力は最大出力に調整される。
尚、実負荷電力は、負荷電力計測手段11の計測値及びインバータ6の出力値に基づいて計測し、更に、その実負荷電力は、前の出力調整周期において所定のサンプリング時間(例えば5秒)でサンプリングしたデータの平均値として求められる。
運転制御部5は、予測負荷電力追従運転では、燃料電池1の出力電力調整範囲の最小出力から最大出力の範囲内で、連続的に予測負荷電力に追従する予測出力電力を設定する。
つまり、予測負荷電力が燃料電池1の出力電力調整範囲内のときは、予測出力電力は予測負荷電力に設定され、予測負荷電力が出力電力調整範囲の最小出力よりも小さいときは、予測出力電力は最小出力に設定され、実負荷電力が出力電力調整範囲の最大出力よりも大きいときは、予測出力電力は最大出力に設定される。
次に、時系列的な予測負荷電力及び時系列的な予測負荷熱量を求める処理について、説明を加える。ちなみに、負荷熱量は、給湯先に湯水を給湯するときの給湯負荷熱量と、熱消費端末3での端末負荷熱量とからなる。
運転制御部5は、実負荷電力データ、実給湯負荷熱量データ及び実端末負荷熱量データを運転周期及び単位時間に対応付けてメモリ34に記憶することにより、過去の時系列的な負荷電力データ及び過去の時系列的な負荷熱量データを、設定期間(例えば、運転日前の4週間)にわたって、運転周期毎に単位時間毎に対応付けて管理するように構成されている。
ちなみに、実給湯負荷熱量は給湯負荷熱量計測手段31にて計測され、実端末負荷熱量は端末負荷熱量計測手段32にて計測される。
そして、運転制御部5は、運転周期の開始時点(例えば午前3時)において、時系列的な過去負荷電力データ及び時系列的な過去負荷熱量データの管理データに基づいて、運転周期の時系列的な予測負荷熱量データ及び時系列的な予測負荷電力データを単位時間毎に区分けして求めるように構成されている。ちなみに、時系列的な予測負荷熱量データは、時系列的な予測給湯負荷熱量データと時系列的な予測端末負荷熱量データとを加えたデータであるが、この実施形態においては、熱の負荷状態としては、熱消費端末3での端末負荷熱量が発生しておらず、給湯負荷熱量のみが発生するとして説明する。
例えば、運転周期の開始時点において、図4に示すように、運転周期の時系列的な予測負荷電力データ及び時系列的な予測給湯負荷熱量データを単位時間毎に求める。
ちなみに、予測負荷電力データの単位はkWhであり、予測給湯負荷熱量データの単位はkcal/hである。
次に、運転周期内に運転時間帯を設定する運転時間帯設定処理について、説明を加える。
運転周期の複数の単位時間のうちで、選択した1つ又は連続する複数の単位時間を運転時間帯を構成する単位時間とし且つ運転周期の残りの単位時間を停止時間帯を構成する単位時間とする形態で、運転時間帯を構成する単位時間として選択する単位時間を異ならせることにより、全ての仮運転パターンが形成され、その全ての仮運転パターンがメモリ34に記憶されている。
即ち、第1番目の単位時間から運転を開始させるパターンとして、第1番目の単位時間を運転時間帯とするパターン、第1、第2番目の単位時間を運転時間帯とするパターン、第1〜第3番目の単位時間を運転時間帯とするパターン・・・第1〜第24番目の単位時間を運転時間帯とするパターンの24種類がある。また、第2番目の単位時間から運転開始させるパターンとして、第2番目の単位時間を運転時間帯とするパターン、第2、第3番目の単位時間を運転時間帯とするパターン・・・第2〜第24番目の単位時間を運転時間帯とするパターンの23種類がある。このように、運転周期の最後の第24番目の単位時間を運転時間帯とするパターンまで、仮運転パターンは300種類のものがある。
全ての仮運転パターンの夫々について、各仮運転パターンにて設定されている運転時間帯において予測負荷電力追従運転にて燃料電池1を運転すると仮定して、予測エネルギ削減量を求める。
そして、全ての仮運転パターンのうち、予測エネルギ削減量が最大の仮運転パターンで定められている運転時間帯を、当該運転周期の運転時間帯に設定する。
次に、各仮運転パターンについての予測エネルギ削減量を求める処理について、説明を加える。
各仮運転パターンの予測エネルギ削減量は、下記の式2に示すように、燃料電池1を運転しない場合の予測エネルギ消費量から、各運転パターンで定められている運転時間帯で燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転した場合の予測エネルギ消費量を減じることにより演算する。
予測エネルギ削減量P=燃料電池1を運転しない場合の予測エネルギ消費量E1−燃料電池1を運転した場合の予測エネルギ消費量E2……………(式2)
燃料電池1を運転しない場合の予測エネルギ消費量E1(kWh)は、下記の式3に示すように、運転周期の予測負荷電力の全てを商用電源7からの受電電力で補う場合の商用電源7における予測エネルギ消費量と、運転周期の予測負荷熱量の全てを補助加熱器28の発生熱で補う場合の予測エネルギ消費量との和として求められる。
E1=予測負荷電力/商用電源発電効率+予測負荷熱量/補助加熱器熱効率……………(式3)
但し、
予測負荷熱量はkWhに変換した値である。
補助加熱器熱効率は、補助加熱器28の熱効率であり、補助加熱器28における単位エネルギ消費量に対する発生熱量の比率である。
一方、燃料電池1を運転した場合の予測エネルギ消費量E2(kWh)は、下記の式4に示すように、各運転パターンで定められている運転時間帯で燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転した場合の燃料電池1の消費エネルギである運転周期予測エネルギ消費量と、予測負荷電力から予測出力電力を差し引いた分に相当する予測不足電力の全てを商用電源7からの受電電力で補う場合の商用電源7における予測エネルギ消費量と、予測不足熱量の全てを補助加熱器28の発生熱で補う場合の予測エネルギ消費量との和にて求められる。
E2=運転周期予測エネルギ消費量+予測不足電力/商用電源発電効率+予測不足熱量/補助加熱器熱効率……………(式4)
上記式4の運転周期予測エネルギ消費量は、下記の式5にて、燃料電池1を運転する単位時間当たりの予測エネルギ消費量を求めて、その求めた単位時間当たりの予測エネルギ消費量を積算することにより求める。但し、運転時間帯に含まれない単位時間の予測エネルギ消費量は0とする。
予測エネルギ消費量=予測出力電力÷電池発電効率……………(式5)
但し、電池発電効率は、燃料電池1における単位エネルギ消費量(kWh)に対する出力電力(kWh)の比率であり、燃料電池1の出力電力により異なるものであるので、出力電力に応じて設定されてメモリ34に記憶されている。
上記式4の予測不足熱量(kcal/h)は、下記の式6のように、予測不足熱量を求める対象の単位時間の予測給湯負荷熱量(kcal/h)からその単位時間の開始時点における貯湯槽2の予測貯湯熱量(kcal/h)を減じることにより求められ、kWhの単位に変換される。
尚、下記の式6を始めとして、以下に説明する各式において、添え字「n」は、運転周期の最初の単位時間を0として、その最初の単位時間からの順序を示し、例えば、n=1のときは、運転周期の2番目の単位時間を示す。
予測不足熱量n=予測給湯負荷熱量n−予測貯湯熱量n……………(式6)
但し、(予測給湯負荷熱量n−予測貯湯熱量n)が0よりも小さいときは、予測不足熱量nは0とされる。
運転周期の最初の単位時間の予測貯湯熱量0は、上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4及び給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、上記の式1により求められ、2番目以降の単位時間の予測貯湯熱量nは、下記の式7により求める。
予測貯湯熱量n=(予測貯湯温度n-1−水温)×予測貯湯量n-1……………(式7)
運転周期の最初の単位時間の予測貯湯量0(リットル)は、下記の式8により求め、2番目以降の単位時間の予測貯湯量n(リットル)は、下記の式9により求める。
又、運転周期の最初の単位時間の予測貯湯温度0は、現在時刻において貯湯槽2に貯湯されている湯の平均温度(上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4夫々にて検出される温度T1、T2、T3、T4の平均値)であり、2番目以降の単位時間の予測貯湯温度nは、下記の式10により求める。
予測貯湯量0=(予測貯湯熱量0−予測給湯負荷熱量0)÷(予測貯湯温度0−水温)+予測貯湯可能熱量0÷(貯湯温度設計値−水温)……………(式8)
予測貯湯量n=(予測貯湯熱量n−予測給湯負荷熱量n)÷(予測貯湯温度n-1−水温)+予測貯湯可能熱量n÷(貯湯温度設計値−水温)……………(式9)
但し、上記の式8において、予測貯湯量0が貯湯槽2の容量よりも大きいとき、及び、上記の式9において、予測貯湯量nが貯湯槽2の容量よりも大きいときは、予測貯湯量0及び予測貯湯量nは夫々貯湯槽2の容量とされる。
又、式8において、(予測貯湯温度0−水温)=0のときは、式8の第1項が0とされ、(貯湯温度設計値−水温)=0のときは、式8の第2項が0とされる。
式9において、(予測貯湯温度n-1−水温)=0のときは、式9の第1項が0とされ、(貯湯温度設計値−水温)=0のときは、式9の第2項が0とされる。
予測貯湯温度n={(予測貯湯熱量n−予測給湯負荷熱量n)+予測貯湯可能熱量n}÷〔{予測貯湯量n-1−予測給湯負荷熱量n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}+予測貯湯可能熱量n÷(貯湯温度設計値−水温)〕×(1−槽放熱率)+水温……………(式10)
但し、上記の式10において、(予測貯湯温度n-1−水温)=0のときは、{予測貯湯量n-1−予測給湯負荷熱量n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}は0とされ、(貯湯温度設計値−水温)=0のときは、予測貯湯可能熱量n÷(貯湯温度設計値−水温)は0とされ、〔{予測貯湯量n-1−予測給湯負荷熱量n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}+予測貯湯可能熱量n÷(貯湯温度設計値−水温)〕=0のときは、{(予測貯湯熱量n−予測給湯負荷熱量n)+予測貯湯可能熱量n}÷〔{予測貯湯量n-1−予測給湯負荷熱量n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}+予測貯湯可能熱量n÷(貯湯温度設計値−水温)〕=0とされる。
又、(予測貯湯熱量n−予測給湯負荷熱量n)<0のときは、(予測貯湯熱量n−予測給湯負荷熱量n)=0とされ、{予測貯湯量n-1−予測給湯負荷熱量n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}<0のときは、{予測貯湯量n-1−予測給湯負荷熱量n÷(予測貯湯温度n-1−水温)}=0とされる。
上記の式8〜9において、水温は給水温度センサSiの検出温度とされ、貯湯温度設計値は予め設定された値であり、メモリ34に記憶されている。
又、上記の式10において、槽放熱率は貯湯槽2からの放熱率であり、予め設定されて、メモリ34に記憶されている。
予測貯湯可能熱量は、燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転すると仮定したときの予測熱出力のうち、熱消費端末3にて消費された残りの熱量であり、この実施形態では、熱消費端末3が運転されていないので、運転周期の複数の単位時間夫々の予測貯湯可能熱量nは、燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転すると仮定したときの複数の単位時間夫々の予測熱出力n(kcal/h)であり、下記の式11に示すように、燃料電池1の予測熱出力と、予測余剰電力を消費するとしたときにヒータ12から発生する予測熱出力とを加えた値となる。
予測熱出力n={(α×予測出力電力n)÷電池発電効率)}×電池熱効率+α×(予測出力電力n−予測負荷電力n)×ヒーター効率−ベース放熱量……………(式11)
但し、予測出力電力n−予測負荷電力n<0のときは、予測出力電力n−予測負荷電力n=0とされる。
但し、運転時間帯に含まれない単位時間の予測熱出力は0とする。
αは、上述したように860に設定される係数である。
又、電池熱効率は、燃料電池1における単位エネルギ消費量(kWh)に対する発生熱量(kWh)の比率であり、燃料電池1の出力電力により異なるものであるので、出力電力に応じて設定されてメモリ34に記憶されている。
ベース放熱量は、このコージェネレーションシステムにおいて、燃料電池1の発生熱量のうち、貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3による暖房に用いられることなく放熱される熱量であり、予め設定されてメモリ34に記憶されている。
尚、運転周期の2番目以降の各単位時間の予測貯湯熱量は、各単位時間の開始時点、即ち、直前の単位時間の終了時点での値を示し、運転周期の2番目以降の各単位時間の予測貯湯量、予測貯湯温度、予測不足熱量は、夫々、各単位時間の終了時点、即ち、次の単位時間の開始時点での値を示す。
次に、図3に示すフローチャートに基づいて、運転制御部5の制御動作について説明を加える。
運転制御部5は、運転周期の開始時点(例えば、午前3時)になると、予測負荷データ演算処理を実行して、時系列的な予測負荷電力データ及び時系列的な予測負荷熱量データを求め、続いて、運転時間帯設定処理を実行して、燃料電池1の運転時間帯を設定する(ステップ#1〜3)。
続いて、設定した運転時間帯の開始時点になると、燃料電池1の出力電力を実負荷電力に追従させる実負荷電力追従運転を開始する(ステップ#4,5)。
運転制御部5は、予め、燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転時間帯の間運転すると仮定して、上記式11により単位時間毎に予測熱出力を求めると共に、求めた単位時間毎の予測熱出力を積算することにより、予測総発生熱量を求める。
又、運転制御部5は、燃料電池1の運転を開始した以降は、実負荷電力追従運転にて燃料電池1を運転したときの実熱出力を単位時間毎に下記の式12により求めると共に、求めた単位時間毎の実熱出力を積算することにより、積算実発生熱量を求める。
実熱出力n={(α×実出力電力n)÷電池発電効率)}×電池熱効率+α×(実出力電力n−実負荷電力n)×ヒーター効率−ベース放熱量……………(式12)
但し、実出力電力n−実負荷電力n<0のときは、実出力電力n−実負荷電力n=0とされる。
そして、ステップ#6にて、積算実発生熱量が予測総発生熱量以上か否かを判断することにより停止条件が満たされるか否かを判断して、停止条件が満たされないまま次の運転周期の開始時点になると(ステップ#6:NO、ステップ#7:YES)、ステップ#2に戻って次の運転周期の運転時間帯を求める。
ステップ#6にて、停止条件が満たされたと判断した場合は(ステップ#6:YES)、続いて、ステップ#8にて、燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転時間帯の間運転すると仮定したときに運転時間帯の終了時点の予測貯湯熱量が、先に求めた当該運転周期における運転時間帯の終了時点以降の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さいか否か、即ち、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測されるか否かを判断する。
ステップ#8において運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測されないと判断した場合は(ステップ#8:NO)、直ちに燃料電池1を停止して(ステップ#10)、リターンする。
一方、ステップ#8において運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測されると判断した場合は(ステップ#8:YES)、続いて、ステップ#9で、運転継続条件が満たされるか否かを判断して、運転継続条件が満たされないと判断した場合は(ステップ#9:NO)、直ちに燃料電池1を停止して(ステップ#10)、リターンする。
ステップ#9にて、運転継続条件が満たされたと判断した場合は(ステップ#9:YES)、燃料電池1を停止せずに実負荷電力追従運転にて運転しながら、次の運転周期の開始時点になるまでに実負荷電力Lが設定電力K(出力電力調整範囲の最小出力)以下になるか否かを判別する(ステップ#11〜13)。
そして、実負荷電力Lが設定電力Kよりも高い間は(ステップ#12:NO、ステップ#13:NO)、燃料電池1の運転を継続し、次の運転周期の開始時点になるまでに実負荷電力Lが設定電力K以下になると(ステップ#12:YES)、直ちに燃料電池1を停止して(ステップ#10)、リターンし、実負荷電力Lが設定電力K以下になることなく次の運転周期の開始時点になると(ステップ#13:YES)、ステップ#2に戻って次の運転周期の運転時間帯を求める。
つまり、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される場合に、停止条件が満たされたときに運転継続条件が満たされると、停止条件が満たされても燃料電池1の運転が継続されることになる。
次に、図4〜図7に基づいて、このように停止条件が満たされても燃料電池1の運転が継続されることにより、熱不足を抑制することができる点について説明する。
図4は、運転周期の電力及び熱に関する状況を単位時間毎に示す表であり、図5〜図7は、運転周期の電力及び熱に関する状況を単位時間毎に示すグラフである。但し、図4では、運転周期のうちの一部の時間帯についての記載を省略している。
これらの図において、図4の(c)及び図7は、従来の課題を残したままの運転に対応し、図4の(b)及び図6は、この課題を解決した本発明による運転に対応したものである。
詳しくは、図4の(a)及び図5は、燃料電池1を運転時間帯の間予測負荷電力追従運転にて運転すると仮定して、電力及び熱に関する状況を単位時間毎に求めた結果、即ち、計画時の電力及び熱に関する状況を示すものであり、単位時間毎に、予測負荷電力、予測給湯負荷熱量、予測出力電力、予測貯湯熱量及び予測不足熱量を示している。
図4の(b)及び図6は、停止条件が満たされたときに運転継続条件が満たされて燃料電池1の運転を継続した場合を想定して、電力及び熱に関する状況を単位時間毎に求めた結果、即ち、運転を継続したときの電力及び熱に関する状況を示すものであり、単位時間毎に、実負荷電力、実給湯負荷熱量、実出力電力、実貯湯熱量及び実不足熱量を示している。
図4の(c)及び図7は、停止条件が満たされると無条件で燃料電池1を停止した場合を想定して、電力及び熱に関する状況を単位時間毎に求めた結果、即ち、運転を継続しないときの電力及び熱に関する状況を示すものであり、単位時間毎に、実負荷電力、実給湯負荷熱量、実出力電力、実貯湯熱量及び実不足熱量を示している。
尚、時系列的な実給湯負荷熱量は、時系列的な予測給湯負荷熱量と同一としている。
又、予測出力電力nを実出力電力nに、予測給湯負荷熱量nを実給湯負荷熱量nにそれぞれ置き換えた状態で、上記の式7、式9〜式11を用いて予測貯湯熱量nを求めて、求めた予測貯湯熱量nを実貯湯熱量nとしている。
又、実不足熱量nは、下記の式13により求める。
実不足熱量n=実給湯負荷熱量n−実貯湯熱量n……………(式13)
但し、(実給湯負荷熱量n−実貯湯熱量n)が0よりも小さいときは、実不足熱量nは0とされる。
つまり、図4の(a)及び図5に示すように、計画では、運転時間帯が単位時間「13」から単位時間「21」の間の時間帯に設定されている。
そして、運転時間帯の終了時点(単位時間「21」の終了時点)での予測貯湯熱量(図4の(a)及び図5では、単位時間「22」の予測貯湯熱量に相当する)は3033kcal/hであり、当該運転周期における運転時間帯の終了時点以降の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量(8000kcal/h)よりも小さく、運転時間帯の終了時点以降で熱不足が予測される。
ちなみに、単位時間「23」で、4979kcal/hの不足熱量が発生すると予測される。
図4の(b)及び(c)並びに図6及び図7に示すように、運転時間帯内において実負荷電力が予測負荷電力よりも大きくなると、単位時間「19」の終了時点で、積算実発生熱量が予測総発生熱量以上になって停止条件が満たされることになって、停止条件が満たされるのが運転時間帯の終了時点(単位時間「21」の終了時点)よりも早くなる。
そして、従来のように、停止条件が満たされると無条件で燃料電池1を停止することを前提にする場合、図4の(c)及び図7に示すように、単位時間「19」の終了時点で停止条件が満たされるので、単位時間「20」から燃料電池1が停止されることになり、単位時間「23」で、5280kcal/hの不足熱量が発生する。
次に、本発明のように、停止条件が満たされたときに運転継続条件が満たされておれば燃料電池1の運転を継続することを前提にする場合について、図4の(b)及び図6に基づいて説明する。
停止条件が満たされた単位時間「19」の実負荷電力L(2.2kW)は、設定電力K(0.21kW)よりも大きい。又、停止条件が満たされた単位時間「19」の終了時点の実貯湯熱量(図4の(b)及び図6では、単位時間「20」の実貯湯熱量に相当する)は4239kcal/hであり、停止条件が満たされた時点から設定時間(4時間)先の時点までの間の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量の9426kcalよりも小さい。
従って、運転継続条件が満たされるので、停止条件が満たされても燃料電池1は停止されることなく実負荷電力追従運転にて運転が継続される。
そして、単位時間「22」の実負荷電力Lが0.05kWであって設定電力K(0.21kW)よりも小さいので、単位時間「21」の終了時点で、燃料電池1が停止されることになる。
この場合、単位時間「23」で、3924kcal/hの不足熱量が発生することになり、停止条件が満たされると無条件で燃料電池1を停止する場合の不足熱量の5280kcal/hに比べて少なくなり、熱不足が抑制される。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 運転継続条件の具体例は、上記の実施形態で説明した条件、即ち、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きいことに加えて、停止条件が満たされたときに貯湯槽2に貯えられている貯湯熱量が、停止条件が満たされた時点から設定時間先の時点までの間の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さい条件に限定されるものではない。
例えば、単に、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きい条件でも良い。
又、停止条件が満たされたときの実負荷電力が設定電力よりも大きいことに加えて、停止条件が満たされた時点が当該運転周期において最大予測給湯負荷熱量が発生する時点よりも前であり、且つ、停止条件が満たされたときに貯湯槽2に貯えられている貯湯熱量が最大予測給湯負荷熱量よりも小さい条件でも良い。
電力及び熱に関する状況が例えば図4の(b)及び図6に示すような状況であれば、この運転継続条件が満たされる。
即ち、停止条件が満たされるのが単位時間「19」の終了時点で、最大予測給湯負荷熱量が発生する単位時間「23」よりも前であり、又、停止条件が満たされた単位時間「19」の終了時点の実貯湯熱量は4239kcal/hであり、最大予測給湯負荷熱量の6000kcal/hよりも小さいので、運転継続条件が満たされることになる。
(ロ) 運転継続条件が満たされるか否かを判断するために、停止条件が満たされたときに貯湯槽2に貯えられている貯湯熱量を求めるに当たって、その求め方は、上記の実施形態において説明した求め方、即ち、上記の式7、式9〜式11を用いる求め方に限定されるものではない。
例えば、上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4及び給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、上記の式1により求めても良い。
(ハ) 設定電力の具体例は、上記の実施形態において説明した例、即ち、燃料電池1の出力電力調整範囲における最小出力に限定されるものではない。
例えば、出力電力調整範囲の最小出力と最大出力との中間の値に設定しても良い。
あるいは、燃料電池1から発生する単位時間当たりの二酸化炭素発生量をその二酸化炭素発生量の二酸化炭素を発生するときの燃料電池1の出力電力にて除した値が火力発電所の単位時間及び単位電力当たりの二酸化炭素発生量と同一となるときの出力電力に設定しても良い。
即ち、燃料電池1から発生する単位時間当たりの二酸化炭素発生量をその二酸化炭素発生量の二酸化炭素を発生するときの燃料電池1の出力電力にて除した値は、単位時間及び単位電力当たりに換算した二酸化炭素発生量である。
そして、燃料電池1の電池発電効率は、出力電力が大きいほど大きくなる傾向にあるので、燃料電池1の運転状態が出力電力の大きい運転状態であるほど、単位時間及び単位電力当たりの二酸化炭素発生量は少なくなる。
そこで、設定電力を上述のような条件で設定すると、停止条件が満たされたにも拘わらず燃料電池1の運転を継続するにしても、実負荷電力を商用電源7から得る場合に比べて、二酸化炭素発生量を少なくする状態で燃料電池1を運転することが可能となる。
(ニ) 運転継続条件が満たされて燃料電池1の運転を継続した場合において燃料電池1を停止する条件は、上記の実施形態で説明した条件、即ち、当該運転周期内において実負荷電力が設定電力以下になる条件に限定されるものではない。
例えば、当該運転周期の終了時点になる条件でも良い。
(ホ) 上記の実施形態では、運転周期の最初の単位時間の予測貯湯温度0は、上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4夫々にて検出される温度T1、T2、T3、T4の平均値としたが、下記の式14に基づいて、演算により求めても良い。
予測貯湯温度0=現在貯湯熱量÷現在貯湯量……………(式14)
但し、現在貯湯熱量は、上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4及び給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、上記の式1により求められる。
又、現在貯湯量は、下記の式15〜式18に基づいて求められる。
B1=1 if A1×T1+(1−A1)×T2−β>0
=0 if A2×T2+(1−A2)×T3−β≦0……………(式15)
B2=1 if A2×T2+(1−A2)×T3−β>0
=0 if A2×T2+(1−A2)×T3−β≦0……………(式16)
B3=1 if A3×T3+(1−A3)×T4−β>0
=0 if A3×T3+(1−A3)×T4−β≦0……………(式17)
貯湯湯量=(B1+B2+B3)÷3×V……………(式18)
但し、βは湯と水を区別するための閾値であり、例えば β=38に設定される。
T1、T2、T3、T4は、夫々、上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4の検出温度である。
又、Vは、上記の式1と同様に、貯湯槽2の上層部、中層部、下層部夫々の容量であり、A1、A2、A3は、上記の式1と同様の係数である。
(ヘ) 運転メリットが高くなるように運転時間帯を定めるに当たって、上記の実施形態では、運転メリットが最も高くなる時間帯に定める場合について例示したが、例えば、2番目又は3番目に運転メリットが高い時間帯に運転時間帯を定める等、運転メリットが高くなる条件は種々に変更可能である。
(ト) 運転メリットとしては、上記の実施形態で説明したエネルギ削減量に限定されるものではなく、燃料電池1を運転することによるエネルギコスト削減額、又は、燃料電池1を運転することによる二酸化炭素削減量等を用いることができる。
ちなみに、予測エネルギコスト削減額は、燃料電池1を運転させない場合のエネルギコストから、燃料電池1を運転したときのエネルギコストを減じて求めることができる。
燃料電池1を運転させない場合のエネルギコストは、予測負荷電力の全てを商用電源7から買電するときのコストと、予測負荷熱量の全てを補助加熱器28で賄うときのエネルギコスト(燃料コスト)の和として求められる。
一方、燃料電池1を運転したときのエネルギコストは、運転時間帯で燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転した場合の燃料電池1のエネルギコスト(燃料コスト)と、予測不足電力量を商用電源7から買電するときのコストと、予測不足熱量を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギコスト(燃料コスト)との和として求められる。
又、予測二酸化炭素削減量は、燃料電池1を運転させない場合の二酸化炭素発生量から、燃料電池1を運転したときの二酸化炭素発生量を減じて求めることができる。
前記燃料電池1を運転させない場合の二酸化炭素発生量は、予測負荷電力の全てを商用電源7から買電するときの発電所での二酸化炭素発生量と、予測負荷熱量の全てを補助加熱器28で賄うときの二酸化炭素発生量との和として求められる。
一方、燃料電池1を運転したときの二酸化炭素発生量は、運転時間帯で燃料電池1を予測負荷電力追従運転にて運転した場合の燃料電池1からの二酸化炭素発生量と、予測不足電力量を商用電源7から買電するときの発電所での二酸化炭素発生量と、予測不足熱量を補助加熱器28の発生熱で補う場合の二酸化炭素発生量との和として求められる。
(チ) 熱電併給装置として、上記の実施形態では、燃料電池1を適用したが、これ以外に、エンジンにより発電機を駆動するように構成したもの等、種々のものを適用することができる。
以上説明したように、運転メリットが低くなるのを回避しながら、熱不足を抑制するように運転し得るコージェネレーションシステムを提供することができる。
1 熱電併給装置
2 貯湯槽
4 貯湯手段
5 運転制御手段

Claims (5)

  1. 電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、運転周期の開始時点において、出力電力を時系列的な予測負荷電力に追従させる予測負荷電力追従運転にて前記熱電併給装置を運転するとしたときに、当該運転周期内のうちで時系列的な予測負荷電力及び時系列的な予測負荷熱量に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として設定し、その設定した運転時間帯の開始時点で前記熱電併給装置の運転を開始して運転中は出力電力を実負荷電力に追従させる実負荷電力追従運転にて前記熱電併給装置を運転し、停止条件が満たされると前記熱電併給装置の運転を停止するように構成され、
    前記停止条件が、前記熱電併給装置を前記運転時間帯の開始時点から前記実負荷電力追従運転にて運転することにより発生した熱量が、前記熱電併給装置を前記予測負荷電力追従運転にて前記運転時間帯の間運転すると仮定したときに発生すると予測される予測総発生熱量に達する条件に設定されたコージェネレーションシステムであって、
    前記運転制御手段が、前記熱電併給装置を前記予測負荷電力追従運転にて前記運転時間帯の間運転すると仮定したときに前記運転時間帯の終了時点で前記貯湯槽に貯えられていると予測される予測貯湯熱量が、当該運転周期における前記運転時間帯の終了時点以降の時系列的な予測負荷熱量のうちの時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さいと予測される場合は、前記停止条件が満たされたときの実負荷電力が予め設定した設定電力よりも大きい運転継続条件が満たされることを条件として、前記停止条件が満たされても前記熱電併給装置の運転を継続するように構成されているコージェネレーションシステム。
  2. 前記運転継続条件が、前記停止条件が満たされたときの実負荷電力が前記設定電力よりも大きいことに加えて、前記停止条件が満たされたときに前記貯湯槽に貯えられている貯湯熱量が、前記停止条件が満たされた時点から設定時間先の時点までの間の時系列的な予測給湯負荷熱量を積算した熱量よりも小さい条件である請求項1に記載のコージェネレーションシステム。
  3. 前記運転継続条件が、前記停止条件が満たされたときの実負荷電力が前記設定電力よりも大きいことに加えて、前記停止条件が満たされた時点が当該運転周期において最大予測給湯負荷熱量が発生する時点よりも前であり、且つ、前記停止条件が満たされたときに前記貯湯槽に貯えられている貯湯熱量が前記最大予測給湯負荷熱量よりも小さい条件である請求項1に記載のコージェネレーションシステム。
  4. 前記運転制御手段が、前記運転継続条件が満たされて前記熱電併給装置の運転を継続したときは、実負荷電力が前記設定電力以下になると前記熱電併給装置を停止するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
  5. 前記設定電力が、前記熱電併給装置の出力電力を調整可能な出力電力調整範囲における最小出力に設定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のコージェネレーションシステム。
JP2010027934A 2010-02-10 2010-02-10 コージェネレーションシステム Expired - Fee Related JP5438540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010027934A JP5438540B2 (ja) 2010-02-10 2010-02-10 コージェネレーションシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010027934A JP5438540B2 (ja) 2010-02-10 2010-02-10 コージェネレーションシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011163679A JP2011163679A (ja) 2011-08-25
JP5438540B2 true JP5438540B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=44594577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010027934A Expired - Fee Related JP5438540B2 (ja) 2010-02-10 2010-02-10 コージェネレーションシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5438540B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5774464B2 (ja) * 2011-12-27 2015-09-09 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 燃料電池システム及びその運転方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4152366B2 (ja) * 2004-09-14 2008-09-17 大阪瓦斯株式会社 コージェネレーションシステム
JP2009243851A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Osaka Gas Co Ltd コージェネレーションシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011163679A (ja) 2011-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011185520A (ja) コージェネレーションシステム
JP5006678B2 (ja) 貯湯式の給湯装置
JP5222100B2 (ja) 貯湯式の給湯装置
JP5032857B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5048354B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5064856B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4912837B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5438540B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5722970B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5551942B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4897855B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5069455B2 (ja) 集合式のコージェネレーションシステム
JP6278763B2 (ja) エネルギー管理システム
JP5143603B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP2009243851A (ja) コージェネレーションシステム
JP5433071B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5406640B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4359248B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP4897780B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5210010B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5037959B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP5507615B2 (ja) コージェネレーションシステム
JP2009243850A (ja) コージェネレーションシステム
JP5422067B1 (ja) コジェネレーションシステム及びその運転方法
JP5551953B2 (ja) 貯湯式の給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5438540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees