JP5295694B2 - 燃料電池システムとその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力の供給と給湯との両方を効率良く賄って省エネ性を高め得る燃料電池システムとその運転方法に関する。
従来、家庭での電力需要と湯需要は、一般的に電力は商用電源から、湯は都市ガス、LPガス等を燃料とした給湯ボイラから賄われていた。
最近では、都市ガスやLPガス等の燃料で発電した電力と、同時に発生する排熱を湯の形で回収して家庭での給湯需要を賄う家庭用燃料電池システムが採用されつつある。
このような家庭用燃料電池システムを用いると、火力発電プラントとほぼ同等の効率で電力が供給可能であるばかりでなく、排熱を利用して湯も供給できることから、従来のエネルギー需給方法に比べて、一次エネルギー消費量を削減する、所謂省エネ効果が期待できる。
通常の家庭の電気需要は、常時一定量以上あり、燃料電池システムで発電した電力がそのまま供給可能であり、一方、湯は風呂の湯張りなどでまとまった量で使用されることが多いため、通常は、熱需要のない時間帯も発電し、回収した排熱は貯湯槽と呼ばれるタンクに湯として貯めておき、熱需要が生じる都度、貯湯槽から湯を供給する方法が採られている。
ところで、省エネ性は、プラントが消費する燃料の熱量に対し、設置家庭への電力の供給量と、貯湯槽から供給する湯の熱量で決まる。したがって、消費燃料の熱量が小さく、電力や湯の供給量が多いほど、高い省エネ性を得ることができるが、発電量が少ないと、供給する電力も湯も小さくなり、高い省エネ性を発揮できない。
しかし、単に発電電力量を多くしても、熱需要に対して多くの湯が貯湯槽に貯まる湯余り状態になると放熱が多くなり、湯の供給量に対して多量の燃料を消費するため、十分な省エネ性が得られない。
このように燃料電池システムの運用で高い省エネ効果を実現するためには、システムの発電効率と排熱回収効率を考慮しながら、発電出力や起動、停止の判断を適切に行うことが必要である。
かかる燃料電池システムとして、前日の電力需要データと熱需要データとから、貯湯量が最大値を超えない範囲で所定の貯湯量ピーク時刻での貯湯量が最大となるように燃料電池の運転開始時刻を求めるようにしたものがある(特許文献1)。
特開2007−042377
しかし、上記特許文献1のように湯を最大限蓄熱しようとすると、貯湯槽の容量の影響を受けるだけでなく、湯余り状態になって省エネ性が低下し易い。このような現象を回避するには、熱需要に見合った量の湯を貯湯槽に蓄熱するよう、燃料電池の出力制御を適切に行うことが重要である。
また、例えば熱需要ピークが夕方のみに生じる家庭では、朝方から多くの湯を貯湯槽に貯めると、貯湯槽からの放熱ロスが大きくなり、この場合も省エネ性が低下する。
したがって、貯湯槽への蓄熱は、熱需要ピークに近い時間帯にペースを上げて行くことが望ましい。
本発明は、上記のような要望に応えるためになされたもので、熱需要ピークの量、および時刻を考慮しながら適切な蓄熱を行うことにより、省エネ性を向上させることができる燃料電池システムとその運転方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を次のような手段により達成する物である。
(1)本発明は、水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電出力を得る燃料電池と、この燃料電池から回収した熱を湯として蓄える貯湯槽と、単位時間毎に熱需要量を計測する熱需要量計測手段と、前記燃料電池の発電出力、起動又は停止を制御する運転制御手段と、この運転制御手段に対して1日あたり複数時刻において発電出力、起動又は停止の運転計画に基づく出力設定を行う出力設定手段とを備え、前記出力設定手段は、前記熱需要量計測手段により計測された過去の所定期間分の熱需要量を用いて未来の第一の所定時間毎の熱需要を予測し、当該熱需要予測量に基づいて第二の所定時間先までの熱需要の予測積算値である目標蓄熱量を算出し、前記算出した目標蓄熱量から、現時点での蓄熱量を差し引いた値を算出し、当該値の熱量を前記第二の所定時間より短い所定時間で前記貯湯槽に回収するための発電出力を定めることを特徴とする。
(2)本発明は、水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電出力を得る燃料電池と、この燃料電池から回収した熱を湯として蓄える貯湯槽と、単位時間毎に熱需要量を計測する熱需要量計測手段と、前記燃料電池の発電出力、起動又は停止を制御する運転制御手段と、この運転制御手段に対して1日あたり複数時刻において発電出力、起動、または停止の運転計画に基づく出力設定を行う出力設定手段とを備え、前記出力設定手段は、前記熱需要量計測手段により計測された過去の所定期間分の熱需要量を用いて未来の所定時間毎の熱需要予測量を求める熱需要予測機能およびこの熱需要予測機能により求められた各時刻の熱需要予測量を判別して複数パターンに熱需要の分類を行う需要パターン判別機能を有し、現在時刻が、この需要パターン判別機能により分類されたいずれかのパターンにおける熱需要ピークが生じる前であると予測される時間帯を含む所定の時間帯に属するときは、前記熱需要ピークが生じた後であると予測される時間帯を含む所定の時間帯の熱需要予測積算値を計算し、この予測積算値に基づく目標蓄熱量から、現時点での蓄熱量を差し引いた値を算出し、当該値の熱量を前記第二の所定時間より短い所定時間で前記貯湯槽に回収するための発電出力を定めることを特徴とする。
(3)本発明は、上記(1)又は(2)に記載の燃料電池システムの運転方法において、前記出力設定手段により、発電効率や排熱回収効率、または待機電力などの特性データを考慮して運転計画を立てるに際して、現時点で計算に使っている前記特性データと、プラントの過去の実績データから予測される前記特性データとの間に、第二の特性データを設け、次に運転計画を立てる際に前記第二の特性データを新しい前記特性データとして用いる
(4)本発明は、上記(1)又は(2)に記載の燃料電池システムの運転方法において、前記出力設定手段により、発電効率や排熱回収効率、または待機電力などの特性データを考慮して運転計画を立てるに際して、前記特性データをプラントの積算運用時間などの時間に依存する関数で変化させながら運転計画を立て、該運転計画に基づいて前記燃料電池システムを運転する。
本発明によれば、熱需要ピークの量、および時刻を考慮しながら適切な蓄熱を行うことにより、省エネ性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による燃料電池システムの基本的な構成を示すブロック図である。
図1において、101は都市ガス、LPガス、灯油などの燃料を制御する燃料制御手段、102はこの燃料制御手段101により制御されて供給される燃料を水素リッチなガスに改質する改質手段、103は改質手段102により改質された水素リッチなガスが供給されると改質ガス中の水素と空気中の酸素とを反応させて直流電力を発電する燃料電池本体、104はこの燃料電池本体103で発電された直流電力を所定の周波数の交流電力に変換して家庭用電力負荷105に供給するインバータで、これら燃料制御手段101、改質手段102、燃料電池本体103及びインバータ104は、燃料電池発電装置FCを構成している。
また、106は1日あたり複数時刻の発電出力、起動又は停止の運転計画に基づく燃料電池発電装置FCの出力を設定する出力設定手段、107はこの出力設定手段106で設定された出力設定値とインバータ104から供給している電力と家庭用電力負荷105からの情報とを取込んで、出力すべき瞬時的な電力を算出して燃料制御手段101に制御指令を与える運転制御手段である。
ここで、運転制御手段107で算出される値としては、出力設定手段106からの出力設定そのものである場合と、インバータ104から出力される電力が家庭用電力負荷105で消費される電力以上になることを回避するために、出力設定よりも出力を下げ、家庭用電力負荷105に負荷追従させる場合とがある。
一方、108は発電時に燃料電池本体103で発生した熱を回収する熱交換手段で、この熱交換手段108は、熱交換により水を温めて湯として貯湯槽109に貯められる。そして、この貯湯槽109に貯められた湯は、家庭に設置された給湯負荷110に供給可能になっている。
(第1の実施形態)
図2は、本発明による燃料電池システムの第1の実施形態を示し、図1の出力設定手段10で、複数時刻において発電出力、起動又は停止の運転計画に基づいて出力設定を行う際の手続を表したフロー図である。
本実施形態では、向こう3時間で使用される湯の熱量とその時点での貯湯槽の蓄熱量を比較し、その差分の熱量を1時間で貯湯槽に回収するよう、出力設定手段106により出力設定するようにしたもので、この出力設定は、所定時間毎に繰返される。
この出力設定は、プラントの最低出力と定格出力との間で行う。また、実際にこの出力設定にしたがって運転しているときに、インバータから供給する電力が電力需要を超えそうなときは、運転制御手段107により出力設定よりも発電出力を下げることで、系統電源への電力の逆潮流を回避する。
これにより、熱需要量に応じた蓄熱が可能になるだけでなく、熱需要ピークまで時間がある場合には、出力を下げて貯湯槽への蓄熱ペースを低くし、無駄な放熱を低減させることができる。
以下、図2を参照しながら出力設定手段により、運転計画を立てて出力設定を定める際の具体的な手続について説明する。
まず、熱需要計測手段1で家庭内での1時間毎の熱需要量を計測し、その熱需要量の計測データを熱需要格納手段2により取込んで図示しないデータベースを更新する。
熱需要予測手段3では、データベースに格納されている過去の所定期間分の熱需要データを用いて、未来の1時間毎の熱需要を予測する。例えば0時台、1時台、2時台……の時間帯ごとに、過去一週間の熱需要平均値を算出し、それを予測値とする。
目標蓄熱量決定手段4では、熱需要予測手段3で算出した各時間帯の熱需要の予測量を用いて、3時間先までの熱需要の予測量の合算値を目標蓄熱量として算出し、この時点の蓄熱量と目標蓄熱量との差をiとして起動停止判断手段5に与える。
この起動停止判断手段5は、蓄熱量と目標蓄熱量との差iをもとに停止中のプラントを起動するかどうか、または発電中のプラントを停止させるかどうかの判断を行う。
この場合、発電中の停止条件としては、例えば午前1時の時点で貯湯槽が満蓄になっていることを条件とすればよい。これは、熱需要の少ない時間帯に入る時点で、すでに満蓄であると発電を続けてもコージェネレーションのメリットが活かせず、省エネにならないためである。
また、停止中の起動条件としては、例えば目標蓄熱量決定手段4で算出した目標蓄熱量に対し、蓄熱量が下回っていればプラントを起動させればよい。これにより、熱需要に対して十分な湯を供給することができる。
発電中は出力決定手段6で、目標蓄熱量とその時点での蓄熱量の差分を計算し、その差分の熱量を1時間で蓄熱するような出力を計算する。そのためには、上記差分、つまり1時間で得るべき排熱回収量をi(p)とし、下記の出力pを算出する。
p=i(p)/g(p)*f(p) ……(1)
ここで、f(p)は出力pに対する発電効率、g(p)は排熱回収効率であり、それぞれ単位時間当たりの燃料消費量h(p)[Wh/h]、排熱回収量j(p)[ Wh/h]を用いて、(2),(3)式で定義されている。
f(p)=p/ h(p)*100 ……(2)
g(p)=j(p)/ h(p)*100 ……(3)
(1)式はj(p)をi(p)として、(2),(3)式からpについて解いた式である。
発電効率f(p)および排熱回収効率g(p)は、プラントに予め入力しておいた関数であるが、実際には、表1のように数個の発電出力に対して発電効率、排熱回収効率を入力しておき、その値を利用してf(p)、g(p)を表すことが有効である。
具体的には、表1に記載している発電出力以外の発電効率と排熱回収効率は、表1に記載で当該発電出力を超えない最大の発電出力、および下回らない最低の発電出力におけるそれぞれの発電効率と排熱回収効率で線形補間をして表すとよい。
Figure 0005295694
なお、表1に記載した発電出力の最高値および最低値は、それぞれプラントが持つ最低出力以下および最高出力以上でなくてはならない。
例えば、表1のような効率特性を持つプラントが14時の時点において発電しており、貯湯槽の蓄熱量が1000kWh、熱需要予測手段3で表2に示す熱需要予測量が算出されたとする。
Figure 0005295694
この場合、3時間先までの熱需要予測量の合計が1562.5Whであるから、目標蓄熱量決定手段4で算出される目標蓄熱量は、1562.5Whとなる。従って、1時間で蓄熱すべき熱量は562.5Whと求まり、表1のデータを用いると400Wで出力すればよいことが分かる。
出力制御手段7では、上記のように計算された出力pをベースにリアルタイムに出力制御する。但し、電力需要Pdem、プラントに設けている最高出力Pmaxと最低出力Pminに対し、以下の計算式から算出したPconに発電出力を制御する。
Pcon=Max{Min{Min{p,Pmax},Pdem},Pmin} ……(4)
ここで、上記の記号Max{A,B}は、AとBに対し小さくない方の値、Min{A,B}は、AとBに対し大きくない方の値を表している。
(4)式で算出したPconに出力を制御することにより、最低出力と最高出力の間に制御され、かつ電力需要を上回らないように制御される。
このように本発明の第1の実施形態では、毎時間出力の設定を見直しているので、予測とは異なった熱需要が生じ、貯湯槽内の蓄熱量が変化しても、熱需要のピークに向けて適切な蓄熱ができる。
また、熱需要ピークに向けた高出力での蓄熱が3時間前から始まっているため、熱需要ピークが予測より1時間早くなっても十分な蓄熱があり、湯切れが生じづらく、熱需要ピークが予測より遅れた場合にも、蓄熱完了の時点で出力を低下するため、湯余りが生じづらい。さらに、熱需要ピークまで十分な時間があるときは、出力を低く保つため、蓄熱ペースが低く、貯湯槽からの放熱を抑制することができる。
従って、本実施形態によれば、高い省エネ性を実現することができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明による燃料電池システムの第2の実施形態を示すフロー図で、図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第2の実施形態では、目標蓄熱量決定手段4’として、1日の熱需要量から、熱需要予測の対象とする時間長xを計算し、x時間先までの熱需要予測量を合算して目標蓄熱量とし、この時点の蓄熱量と目標蓄熱量との差をiとして起動停止判断手段5に与えるようにしたもので、それ以外は第1の実施形態と同様である。すなわち、その家庭の熱需要次第で、蓄熱量を定める際に熱需要予測の対象とする時間長を変化させるものである。例えば熱需要が50MJ/日のように多い家庭では、10時間先までの熱需要予測量の合算値を目標蓄熱量とする。
第1の実施形態では3時間先までの熱需要予測量を使って目標蓄熱量を定めたが、第2の実施形態では、非常に大きな熱需要ピークがある家庭でも、蓄熱が間に合わないというリスクを回避することができる。
(第3の実施形態)
図4は、本発明による燃料電池システムの第3の実施形態を示すフロー図で、図3と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第3の実施形態では、低出力で発電効率や排熱回収効率が著しく低いプラントでも高い省エネ性を得るために、出力制御手段7’により低出力の運転を回避するようにするものである。具体的には第2の実施形態における基本ロジックに加え、その日に予測される熱需要量毎にベース発電出力Pbaseを用いる。
出力決定手段6で算出した出力pがベース発電出力Pbaseを下回る場合には、pの代りにPbaseを用いる。式で表すと、出力制御手段7’では、以下の(5)式から算出したPconに発電出力を制御することになる。
Pcon=Max{Min{Min{Max{p, Pbase},Pmax},Pdem},Pmin} ……(5)
なお、湯余りのリスクを避けるため、目標蓄熱量決定手段4’で目標蓄熱量を定めるときに用いる熱需要の時間長は、第2の実施形態よりも短くすることが望ましい。第2の実施形態では、熱需要が50MJ/日のように多い家庭では、10時間先までの熱需要予測量の合算値を目標蓄熱量とする例を述べたが、本実施形態では例えば7時間とすればよい。
このように第3の実施形態では、低負荷帯で著しく発電効率や排熱回収効率が低いプラントにおいても、極力当該負荷帯での発電を回避することができるので、省エネ性の低下を回避することができる。
(第4の実施形態)
図5は、本発明による燃料電池システムの第4の実施形態を示すフロー図で、図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。
第4の実施形態では、熱需要の特徴に応じて複数パターンに分け、そのパターンごとに出力の設定を変えられるようにしたものである。具体的には熱需要予測手段3で求めた各時刻の熱需要予測量を判別する需要パターン判別手段8を設け、熱需要格納手段2によりデータベースに格納された熱需要量の計測データから、その日の湯の使い方を朝パターン、夜パターン、ランダムパターンに分類する。
図6は1日の熱需要の特徴をパターン化する一例を説明するための平均熱需要特性を示す図である。
図6に示す1日の平均熱需要特性において、6時から12時までの熱需要予測量が1日の熱需要量の3割より大きい場合には朝パターンに分類し、18時から翌日1時までの熱需要予測量が1日の熱需要量の割より大きい場合には夜パターンに分類し、いずれにも当てはまらない場合は、ランダムパターンに分類する。
熱需要の特徴が夜パターンに分類される場合は、夜に風呂の湯張りをする家庭である場合が多い。この場合、湯張りの時刻に関わらず、17〜18時ほどの時刻に風呂の湯張り分の蓄熱をしておくことを基本的な考えとする。この考えに基づけば、18時以降であれば、どの時間に湯張りをしても、貯湯槽から十分な湯を供給できるからである。同様に朝パターンに分類される場合は、朝にシャワーを浴びる場合が多く、5〜6時ほどの時刻にシャワーで使用する分の湯を蓄熱することを基本的な考えとする。
従って、目標蓄熱量決定手段4”において、夜パターンに分類された日は、15時、16時および17時で定める目標蓄熱量を、18〜翌日1時の熱需要予測の合算値から5MJ差引いた量とする。それ以外の時刻での目標蓄熱量は第1の実施形態と同様とする。ここで5MJ差引いているのは、18時以降の発電による蓄熱を考慮しているためである。
朝パターンに分類された日は、3時、4時、および5時で定める目標蓄熱量を、6〜12時の熱需要予測の合算値から1MJ差引いた量とする。さらに、15時、16時および17時で定める目標蓄熱量を、18時〜翌日1時の熱需要予測の合算値から5MJ差引いた量とし、それ以外の時刻での目標蓄熱量は第1の実施形態と同様である。
ランダムタイプに分類された日は、第1の実施形態と同様の出力制御を行う。
このように第4の実施形態では、夜タイプに分類された日は、夜の湯張りに向けた蓄熱を、17時〜18時の時点で完了するため、この熱需要ピークが予測より前後して生じた場合でも十分な湯が供給可能で、高い省エネ性が実現できる。
また、朝タイプに分類された日は、さらに朝のシャワーなどに向けた蓄熱を5〜6時の時点で完了するため、この熱需要ピークが予測より前後して生じた場合にも十分な湯が供給可能で、高い省エネ性を実現できる。
(第5の実施形態)
次に本発明による燃料電池システムの第5の実施形態を説明する。
第1の実施形態の出力決定手段6において、(3)式では表1に入力しておいた発電効率f(p)と排熱回収効率g(p)から排熱回収量i(p)を求めた。
しかし、発電効率f(p)と排熱回収効率g(p)は、プラント固有の値で、かつ経時的に変化する。したがって、f(p)およびg(p)には、一定の関数を用い続けるのではなく、プラントの実際の運転を通して修正していくことが望ましい。
第5の実施形態では、発電効率や排熱回収効率の特性をプラントの実際の運転を通して修正しながら運転計画を立てるようにしたものである。
具体的には、所定期間経過ごとに過去1時間の消費燃料の発熱量j[kWh]、平均発電量k[Wh/h]、および排熱回収量l[Wh/h]から、
f1(k)=(k*1)/j*100 ……(5)
g1(k)=(l*1)/j*100 ……(6)
を求める。表1の記載において、kを超えない最大の発電出力p1と、kを下回らない最小のp2に対し、f1(k)と表1を用いて求めたf(k)の差の1/3だけf(p1)とf(p2)をシフトさせることで補正を行う。kが表1に記載の発電出力の場合は、k=p1=p2である。f(p)を補正した後の値をfnew(p)として式で表すと、
fnew(p1)=f(p1)+(f1(k)−f(k))/3 ……(7)
fnew(p2)=f(p2)+(f1(k)−f(k))/3 ……(8)
となる。同様の方法で排熱回収効率g(p1)g(p2)で補正したgnew(p1)とgnew(p2)を求める。その後、表1のf(p1)とf(p2)、g(p1)g(p2)をそれぞれfnew(p1)とfnew(p2)、gnew(p1)とgnew(p2)に書換え、次回以降の運転計画を立てる際に用いる。
例えば、表1の特性を入力したプラントで、過去1時間の平均出力が300W、発電効率が31.0%、排熱回収効率が40.0%であったとすると、p1=250,p2=400となる。f(250)=29.0、f(400)=32.0、g(250)=40.0、g(400)=45.0であるから、第1の実施形態の線形補間を用いて、f(300)=30.0、g(300)=41.7が求まる。実測値ではf1(300)=31.0、g1(300)=40.0なので、これと(7),(8)式によりfnew(250)=29.3、fnew(400)=32.3、同様にgnew(250)=39.4、gnew(400)=44.4が求まる。これらの値を用いた表3で次回以降の運転計画を立てる。
Figure 0005295694
これにより、プラント固有の発電効率と排熱回収効率や、その経時変化を考慮しながら運転計画に反映することができ、さらに省エネ性に優れた運転を実現することができる。
なお、発電効率や排熱回収効率、または待機電力などの特性をプラントの積算運用時間に依存する関数で変化させながら運転計画を立てるようにしても良い。
本発明による燃料電池システムの基本的な構成を示すブロック図。 本発明による燃料電池システムの第1の実施形態を示すフロー図。 本発明による燃料電池システムの第2の実施形態を示すフロー図。 本発明による燃料電池システムの第3の実施形態を示すフロー図。 本発明による燃料電池システムの第4の実施形態を示すフロー図。 同実施形態において、1日の熱需要の特徴をパターン化する一例を説明するための平均熱需要特性を示す図。
符号の説明
1…熱需要計測手段、2…熱需要格納手段、3…熱需要予測手段、4,4’,4”…目標蓄熱量決定手段、5…起動停止判断手段、6…出力決定手段、7,7’…出力制御手段、8…需要パターン判別手段、101…燃料制御手段、102…改質手段、103…燃料電池本体、104…インバータ、105…電力負荷、106…出力設定手段、107…運転制御手段、108…熱交換手段、109…貯湯槽、110…給湯負荷

Claims (8)

  1. 水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電出力を得る燃料電池と、この燃料電池から回収した熱を湯として蓄える貯湯槽と、単位時間毎に熱需要量を計測する熱需要量計測手段と、前記燃料電池の発電出力、起動又は停止を制御する運転制御手段と、この運転制御手段に対して1日あたり複数時刻において発電出力、起動又は停止の運転計画に基づく出力設定を行う出力設定手段とを備え、
    前記出力設定手段は、前記熱需要量計測手段により計測された過去の所定期間分の熱需要量を用いて未来の第一の所定時間毎の熱需要を予測し、当該熱需要予測量に基づいて第二の所定時間先までの熱需要の予測積算値である目標蓄熱量を算出し、前記算出した目標蓄熱量から、現時点での蓄熱量を差し引いた値を算出し、当該値の熱量を前記第二の所定時間より短い所定時間で前記貯湯槽に回収するための発電出力を定めることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
    前記出力設定手段は、予め定められた時刻又は外部から入力した時刻に前記貯湯槽に所定の熱量を超える湯が貯まっていることを条件に前記運転制御手段に対して発電停止の出力設定を行うことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の燃料電池システムにおいて、
    前記運転制御手段は、前記出力設定手段の運転計画により指示された発電出力に対し、プラントの最低出力から最高出力の範囲で、且つ需要家の電力需要を超えることのないよう、リアルタイムに発電出力を制御する機能を持つことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
    前記出力設定手段で求められる目標蓄熱量は、1日の熱需要量が多いほど、熱需要予測の対象とする時間長を長くし、この変更された時間先までの熱需要予測量を合算したものであることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
    前記出力設定手段は、プラントが持つ最低出力とは別にベース出力を設定する機能を持ち、前記ベース出力は熱需要の特徴で定め、電力需要が発電出力を下回ることを回避する場合以外はベース出力より低い出力で発電を行わないように出力制御することを特徴とする燃料電池システム。
  6. 水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電出力を得る燃料電池と、この燃料電池から回収した熱を湯として蓄える貯湯槽と、単位時間毎に熱需要量を計測する熱需要量計測手段と、前記燃料電池の発電出力、起動又は停止を制御する運転制御手段と、この運転制御手段に対して1日あたり複数時刻において発電出力、起動、または停止の運転計画に基づく出力設定を行う出力設定手段とを備え、
    前記出力設定手段は、前記熱需要量計測手段により計測された過去の所定期間分の熱需要量を用いて未来の所定時間毎の熱需要予測量を求める熱需要予測機能およびこの熱需要予測機能により求められた各時刻の熱需要予測量を熱需要の所定の複数パターンのいずれかに分類する需要パターン判別機能を有し、現在時刻が、この需要パターン判別機能により分類されたパターンにおける熱需要ピークが生じる前であると予測される時間帯を含む所定の時間帯に属するときは、前記熱需要ピークが生じた後であると予測される時間帯を含む所定の時間帯の熱需要予測積算値を計算し、この予測積算値に基づく目標蓄熱量から、現時点での蓄熱量を差し引いた値を算出し、当該値の熱量を所定時間で前記貯湯槽に回収するための発電出力を定めることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法において、
    前記出力設定手段により、発電効率や排熱回収効率、または待機電力などの特性データを考慮して運転計画を立てるに際して、
    現時点で計算に使っている前記特性データと、プラントの過去の実績データから予測される前記特性データとの間に、第二の特性データを設け、次に運転計画を立てる際に前記第二の特性データを新しい前記特性データとして用いることを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法において、
    前記出力設定手段により、発電効率や排熱回収効率、または待機電力などの特性データを考慮して運転計画を立てるに際して、
    前記特性データをプラントの積算運用時間に依存する関数で変化させながら運転計画を立て、該運転計画に基づいて前記燃料電池システムを運転することを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
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