JP2003343916A - コジェネレーションシステム - Google Patents

コジェネレーションシステム

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JP2003343916A
JP2003343916A JP2002152461A JP2002152461A JP2003343916A JP 2003343916 A JP2003343916 A JP 2003343916A JP 2002152461 A JP2002152461 A JP 2002152461A JP 2002152461 A JP2002152461 A JP 2002152461A JP 2003343916 A JP2003343916 A JP 2003343916A
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water
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hot water
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JP2002152461A
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Hiroto Takeuchi
裕人 竹内
Motoharu Ataka
元晴 安宅
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寒暖等による熱需要の変動に対応できるよう
にし、ひいてはコジェネレーションシステム全体のエネ
ルギー効率を向上させる。 【解決手段】 貯湯槽20とコジェネレーション装置1
0の熱交換器(熱回収部)14とを往路31及び復路3
2で接続し、往路31に送水ポンプ30を設ける。制御
装置40(制御手段)によって、ポンプ30の出力を調
節し、復路32の戻り水温を制御する。制御装置40
は、寒冷期には上記流量を総じて大きくする第1蓄熱モ
ードを選択して実行し、温暖期には上記流量を総じて小
さくする第2蓄熱モードを選択して実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気を生成して
電力需要に供するとともに熱を生成して貯湯槽に温水と
して蓄熱し熱需要に供するコジェネレーションシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平11−14551号公報
に記載のコジェネレーションシステムによれば、燃料電
池で発生した熱を熱交換器において貯湯槽からの水に受
け渡し、これにより加温された水を貯湯槽に戻す。この
戻り水温が一定の目標値になるように、貯湯槽と熱交換
器の間の水循環用のポンプを制御するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上掲の従来システムで
は、季節等に応じた長期的な熱需要の変動に拘わらず、
戻り水温の目標値を常に一定としているので、全体的な
エネルギー効率に無駄が生じるという問題があった。す
なわち、寒冷期(冬季)は一般に熱需要が大きい。その
一方で貯湯槽から熱交換器への送り水温が低い。これを
上記一定の目標戻り水温まで高めるにはポンプの出力を
小さくして水の熱交換器での滞留時間を長くする必要が
ある。しかし、そうすると熱交換器での熱の取得効率が
低くなる。要するに、熱需要が大きいにも拘わらず、熱
のロスが起きてしまう。逆に温暖期(夏季)は貯湯槽か
ら熱交換器への送り水温が高い。そのため、戻り水温が
上記一定の目標値を超えないようにポンプ出力を大きく
して水の熱交換器滞留時間を短くすることになる。した
がって、熱の取得効率は高いが、温暖期の熱需要はそれ
ほど大きくないのでかえって熱余りになり易い。また、
上記一定の目標値より高温の需要があった場合には、補
助ヒータで更に加温する必要があり、その分だけ電力を
消費する。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、寒暖等による熱需要の
変動に対応できるコジェネレーションシステムを提供
し、ひいてはシステム全体のエネルギー効率を向上させ
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の第1の特徴では、電気と熱を生成するコジ
ェネレーション部と、上記生成熱を回収する熱回収部
と、貯湯槽と、この貯湯槽の水を上記回収熱の取得のた
めに熱回収部へ送る往路と、上記熱取得後の水を上記貯
湯槽へ戻す復路と、これら往路又は復路の一方に設けら
れた送水ポンプと、この送水ポンプの出力を調節するこ
とにより上記貯湯槽への戻り水温を制御する制御手段と
を備え、この制御手段が、上記ポンプ出力を総じて大き
くする第1蓄熱モードと、総じて小さくする第2蓄熱モ
ードとを選択的に実行する。上記第1の特徴によれば、
熱需要が大きい時期には第1蓄熱モードを選択すること
により熱の取得効率を向上させることができ、熱需要が
小さい時期には第2蓄熱モードを選択することにより戻
り水温を高くすることができ、ひいてはシステム全体の
エネルギー効率を向上させることができる。
【0005】本発明の第2の特徴では、上記第1の特徴
において、上記往路での水温を検出する往路検温手段
と、上記復路での水温を検出する復路検温手段とを備
え、上記制御手段が、上記2つの検温手段による検出水
温の差が所定になるように上記ポンプ出力を調節し、し
かも、上記第1蓄熱モードでは上記所定水温差を相対的
に小さく設定し、上記第2蓄熱モードでは上記所定水温
差を相対的に大きく設定する。これによって、第1蓄熱
モードでは、熱取得効率を確実に向上させることがで
き、第2蓄熱モードでは、戻り水温を確実に高くするこ
とができる。また、熱回収部からの熱取得に用いる水の
量をみかけ上、貯湯槽の容量の数倍にすることができ、
貯湯槽がコンパクトでも十分な熱取得能力ひいてはコジ
ェネレーション部の冷却能力を発揮することができる。
【0006】本発明の第3の特徴では、上記第1の特徴
において、上記復路手段での水温を検出する復路検温手
段を備え、上記制御手段が、上記復路検温手段による検
出水温が所定になるように上記ポンプ出力を調節し、し
かも、上記第1蓄熱モードでは上記所定水温を相対的に
小さく設定し、上記第2蓄熱モードでは上記所定水温を
相対的に大きく設定する。これによって、第1蓄熱モー
ドでは、熱取得効率を確実に向上させることができ、第
2蓄熱モードでは、戻り水温を確実に高くすることがで
きる。
【0007】本発明の第4の特徴では、電気と熱を生成
するコジェネレーション部と、上記生成熱を回収する熱
回収部と、貯湯槽と、この貯湯槽の水を上記回収熱の取
得のために熱回収部へ送る往路と、上記熱取得後の水を
上記貯湯槽へ戻す復路と、これら往路又は復路の一方に
設けられた送水ポンプと、上記往路での水温を検出する
往路検温手段と、上記復路での水温を検出する復路検温
手段と、制御手段とを備え、この制御手段が、上記2つ
の検温手段による検出水温の差が所定になるように上記
ポンプ出力を調節する第1蓄熱モードと、上記復路検温
手段による検出水温が所定になるように上記ポンプ出力
を調節する第2蓄熱モードとを選択的に実行することを
特徴とする。上記第4の特徴によれば、熱需要が大きい
時期には第1蓄熱モードを選択することにより熱の取得
効率を確実に向上させることができ、熱需要が小さい時
期には第2蓄熱モードを選択することにより戻り水温を
確実に高くすることができ、ひいてはシステム全体のエ
ネルギー効率を向上させることができる。
【0008】本発明の第5の特徴では、上記第1〜第4
の特徴の何れかにおいて、上記コジェネレーション部
を、電力負荷に追従して電気を生成し上記電力負荷に供
給するとともに付随して熱を生成する電力負荷追従運転
方式としたものである。このような電力負荷追従運転方
式では寒冷期等におけるコジェネレーション部からの熱
生成量が少なくなる傾向があるところ、そのような時期
は第1蓄熱モードを選択することによって、少ない熱量
を無駄なく蓄熱でき、メリットが特に大きい。
【0009】本発明の第6の特徴では、上記第1〜第5
の特徴の何れかにおいて、上記制御手段が、寒冷期には
上記第1蓄熱モードを選択し、温暖期には上記第2蓄熱
モードを選択する。これによって、熱需要の時期的な変
動に応じて適切なモード選択を行なうことができる。本
発明の第7の特徴では、上記第6の特徴において、上水
路の水温を検出する上水検温手段を備え、上記制御手段
が、上記上水検温手段による検出水温に基づいて寒冷期
か温暖期かを判断する。本発明の第8の特徴では、上記
第6の特徴において、外気温を検出する外気検温手段を
備え、上記制御手段が、上記外気検温手段による検出気
温に基づいて寒冷期か温暖期かを判断する。本発明の第
9の特徴では、上記第6の特徴において、上記制御手段
が、現在日を認識する日付認識機能を有し、この機能を
用いて寒冷期か温暖期かを判断する。第7〜第9の特徴
によれば、寒冷期か温暖期かを適確に判断することがで
きる。
【0010】本発明の第10の特徴では、上記第1〜第
9の特徴の何れかにおいて、上記コジェネレーション部
が、固体高分子型燃料電池を基本構成として有してい
る。これによって、エネルギー変換効率の高いコジェネ
レーションシステムを構築することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。図1は、家屋に設置されたコジ
ェネレーションシステムSを示したものである。コジェ
ネレーションシステムSは、コジェネレーション装置1
0と貯湯槽20とを備えている。貯湯槽20の下部に
は、市水路(上水路)21から分岐した給水路21aが
連なっている。これにより、貯湯槽20内は給水路21
aからの給湯用水で満たされている。後述するように、
貯湯槽20内の上側部分の給湯用水は、温水になってい
る。貯湯槽20の上部から上記温水を取り出す給湯路2
2が延びている。給湯路22には、水温センサT22が設
けられている。更に水温センサT22より下流の給湯路2
2には補助熱源23が設けられている。補助熱源23
は、後記制御装置40の補助熱源駆動回路によって作動
され、上記取り出された温水を所望の温度まで加温す
る。補助熱源として、電気ヒータやガスバーナ等を用い
ることができる。なお、補助熱源を、給湯路22に代え
て貯湯槽20の内部や後記復路32に設けることによ
り、貯湯槽20内の温水を常時例えば90℃程度の高温
に保つことにしてもよい。
【0012】給湯路22は、市水路21から別途分岐し
た市水混合路21bとミキシング装置24を介して合流
している。ミキシング装置24は、給湯路22からの温
水と市水混合路21bからの常温の市水を適量ずつ混ぜ
る。これによって、所望温度になった温水が、熱負荷2
5へ供給される。熱負荷25として台所や浴室の給湯
器、床暖房やファンコイル式暖房等の暖房装置等が適用
可能である。
【0013】コジェネレーション装置10は、燃料改質
器11と燃料電池スタック12を基本構成として有して
いる。これら燃料改質器11と燃料電池スタック12と
により特許請求の範囲の「コジェネレーション部」が構
成されている。燃料改質器11には、都市ガス、LPガ
ス、天然ガス、プロパンガス等からなる含水素燃料ガス
の供給路15が接続されている。燃料改質器11は、こ
のガス供給路15から供給された燃料ガスを高温下で水
蒸気と反応させて改質し、水素を得る装置である。得ら
れた水素は、燃料電池スタック12において酸素と反応
し、電気が生成される。スタック12を構成する燃料電
池は、例えば電解質としてポリマーを用いた固体高分子
型燃料電池(PEFC)が用いられている。固体高分子
型燃料電池は、30%〜40%の高いエネルギー変換効
率を持っている。
【0014】コジェネレーション装置10には、上記燃
料電池スタック12で生成された直流の電気を交流に変
換するインバータ13が収容されている。変換後の交流
電流は、商用電源からの幹線ライン50によって電気機
器等の電力負荷51に供給される。電力負荷は、時々刻
々と変動する。コジェネレーション装置10は、この電
力負荷の変動に追従して運転されるようになっている。
この運転に伴って燃料電池スタック12から反応熱が発
生する。また、燃料改質器11から排熱が出る。
【0015】コジェネレーション装置10には、上記ス
タック12の反応熱及び改質器11の排熱を回収する熱
交換器(熱回収部)14が収容されている。熱交換器1
4には、温度センサ(回収熱検温手段)T14が設けられ
ている。なお、インバータ13や熱交換器14は、コジ
ェネレーション装置10から分離して、その外部に設け
てもよい。
【0016】熱交換器14は、上記貯湯槽20と熱的に
接続されている。すなわち、貯湯槽20の下部から往路
31が延びている。往路31の上流端付近には、水温セ
ンサ(往路検温手段)T31が設けられている。往路31
の中途部には、送水ポンプ30が設けられている。往路
31は、熱交換器14内のコイル状をなす伝熱路14a
の一端に連なっている。伝熱路14aの他端から復路3
2が延びている。復路32は、貯湯槽20の上部に連な
っている。復路32の下流端付近には、水温センサ(復
路検温手段)T32が設けられている。なお、送水ポンプ
30は、往路31に代えて復路32に設けてもよい。
【0017】送水ポンプ30を駆動すると、貯湯槽20
の下側部の比較的低温の給湯用水が往路31に取り込ま
れる。そして、往路31を通って伝熱路14aに送ら
れ、この伝熱路14aを通過する過程で熱交換器14の
上記回収熱を受け取る。これによって、給湯用水が温水
となった後、復路32を通って貯湯槽20の上側部に送
られる。これによって、コジェネレーション装置10で
生成された熱が、貯湯槽20に温水として蓄熱されるよ
うになっている。
【0018】更に、コジェネレーションシステムSは、
制御装置40(制御手段)を備えている。詳細な図示は
省略するが、制御装置40は、カレンダ機能(現在日を
認識する日付認識機能)やメモリを内蔵したマイクロコ
ンピュータと、このマイクロコンピュータの指令により
コジェネレーション装置10を駆動するコジェネレーシ
ョン駆動回路と、送水ポンプ30を駆動するポンプ駆動
回路と、補助熱源23を駆動する補助熱源駆動回路とを
有している。マイクロコンピュータには、センサT14
22,T31,T32の検出温度t14,t22,t31,t32
それぞれデジタル変換されて入力される。そして、給湯
路22の検出温度t22と熱負荷25の所望温度とに基づ
いて補助熱源駆動回路を操作し、ひいては補助熱源23
を制御する。更に、制御装置40のマイクロコンピュー
タは、カレンダ機能や検出温度t 14,t31,t32に基づ
いてポンプ駆動回路を操作することにより、蓄熱制御を
実行する。
【0019】以下、上記蓄熱制御の内容を説明する。制
御装置40のマイクロコンピュータは、先ずカレンダ機
能によって現在日が寒冷期か温暖期かを判断する。寒冷
期と温暖期との境は地域に応じて適宜設定しておく。そ
して、寒冷期には第1蓄熱モードを選択し、温暖期には
第2蓄熱モードを選択する。
【0020】寒冷期の第1蓄熱モードについて説明す
る。このモードでは、復路32と往路31の水温差(す
なわち熱交換器14での温度上昇幅)の設定値Δt0を
比較的小さな値、例えばΔt0=10℃にしておく。そ
のうえで、センサT14の検出温度t14とセンサT31の検
出温度t31とを読み込んで比較し、t14<t31のとき
は、ポンプ30を停止し、t14≧t31のときは、ポンプ
30を駆動する。すなわち、熱交換器14が貯湯槽20
の下側部の水温より高温のときのみ、ポンプ30を駆動
する。
【0021】ポンプ30駆動時には、更にセンサT32
検出温度t32を読み込んで、復路32と往路31の検出
水温差Δt=t32−t31を算出する。この検出水温差Δ
tが上記設定水温差Δt0=10℃になるように送水ポ
ンプ30の出力をフィードバック制御する。すなわち、
Δt>10℃のときは、ポンプ30出力を上げる。これ
によって、路31,14a,32の流量(流速)が大き
くなる。したがって、給湯用水の熱交換器14での滞留
時間が短くなり、復路32の戻り水温t31が下がる。こ
の結果、水温差Δtを小さくして目標の差温10℃に近
づけることができる。
【0022】逆に、Δt<10℃のときは、ポンプ30
出力を絞る。これによって、路31,14a,32の流
量(流速)が小さくなる。したがって、熱交換器14で
の水の滞留時間が長くなり、復路32の戻り水温t31
上がる。この結果、水温差Δtを大きくして目標の差温
10℃に近づけることができる。また、ちょうどΔt=
10℃のときは、ポンプ30をそのままの出力に維持す
る。
【0023】この寒冷期の第1蓄熱モードにおけるポン
プ30のフィードバック制御では、設定水温差Δt0す
なわち熱交換器14での温度上昇幅が比較的小さい(1
0℃)ので、ポンプ30出力ひいては水の流量を総じて
大きくすることができる。したがって、熱交換器14で
の熱の取得効率を高めることができる。すなわち、コジ
ェネレーション装置10で生成された熱を給湯用水に無
駄なく移して貯湯槽20に貯めることができる。これに
よって、熱需要の大きな寒冷期において、その熱需要の
うち相当な割合をシステムSで賄うことができる。特
に、電力負荷追従運転方式では、寒冷期におけるコジェ
ネレーション装置10での熱生成量が少なくなる傾向が
あるところ、この少ない熱量を無駄なく蓄熱できるの
で、そのメリットが大きい。
【0024】上記の蓄熱によって、貯湯槽20内の給湯
用水には、上側が下側より約10℃高い温度の層が形成
される。上側の高温層は、運転に伴って下に広がってい
く。貯湯槽20の容量分の水を路31,14a,32に
通したとき、高温層が貯湯槽20の下部に達し、貯湯槽
20全体が当初より約10℃高くなる。これにより、往
路31の送り水温t31が約10℃高くなる。したがっ
て、差温調節後の復路32の戻り水温t32も約10℃高
くなる。こうして、給湯用水全体が貯湯槽20と熱交換
器14との間で1巡するごとに、槽20内の水温が約1
0℃ずつ上昇する。なお、2巡目以降の設定差温Δt0
は、適宜変更してもよい。
【0025】このような運転方法によれば、給湯用水を
貯湯槽20と熱交換器14との間で何度も循環させて徐
々に温度上昇させていくので、熱交換に用いる水の量を
みかけ上、貯湯槽の容量の数倍にすることができる。し
たがって、貯湯槽20がコンパクトでも十分な熱交換能
力ひいてはコジェネレーション装置10の冷却能力を発
揮することができる。このようにして、給湯用水を所望
の温度、例えば台所や浴室の一般的な給湯温度である4
0℃程度まで高めることができる。これによって、補助
熱源23の使用頻度を減らすことができ、システムS全
体のエネルギー効率を向上させることができる。
【0026】次に、温暖期の第2蓄熱モードについて説
明する。このモードでは、復路32と往路31の目標水
温差Δt0を上記第1蓄熱モードの10℃より大きな
値、例えばΔt0=20℃に設定する。そして、第1蓄
熱モードと同様に、t14≧t31のとき、ポンプ30を駆
動し、しかも、復路32と往路31の検出水温差Δt=
32−t31(すなわち熱交換器14での温度上昇幅)が
20℃になるように送水ポンプ30の出力をフィードバ
ック制御する。したがって、ポンプ30の出力ひいては
水の流量が総じて小さくなり、熱の取得効率が下がる
が、温暖期は熱需要が小さいので支障はない。
【0027】その一方で、貯湯槽10内の水温を1巡目
から十分に高くすることができる。これによって、熱負
荷25に即応することができる。また、2〜3巡目にし
て、水温をコジェネレーション装置10で加温可能な上
限(約60℃〜70℃)まで高めることができる。これ
によって、風呂の足し湯等にもそのまま用いることがで
き、補助熱源23をほとんど使用しなくても済むように
できる。ひいては、システムS全体のエネルギー効率を
向上させることができる。
【0028】なお、水温が上記の上限に達した後は、ポ
ンプ30を停止することにしてもよい。その場合、コジ
ェネレーション装置10を適切な温度に保つために、冷
却用ファンを別途設けておくことにしてもよく、市水等
の別途の水を熱交換器14に通すことにしてもよい。別
途の水は、冷却装置で冷却後、再び熱交換器14に送っ
て循環させてもよく、処分することにしてもよい。
【0029】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、種々の改変が可能である。例えば、復路32
と往路31の水温差に代えて、復路32の戻り水温に基
づいて蓄熱制御を行なってもよい。すなわち、寒冷期の
第1蓄熱モードでは、復路32の目標水温taを比較的
低い値(例えば40℃)に設定しておく。そして、復路
32のセンサT32の検出水温t32が、上記設定値ta
=40℃になるように送水ポンプ30の出力をフィード
バック制御する。具体的には、t32>40℃のときは、
ポンプ30の出力を上げて路31,14a,32での水
の流量を大きくし、t32<40℃のときは、ポンプ30
の出力を下げて流量を小さくする。また、ちょうどt32
=40℃のときは、ポンプ30の出力をそのまま維持す
る。一方、温暖期の第2蓄熱モードでは、復路32の目
標水温taを比較的高い値(例えば60℃)に設定し、
検出戻り水温t32が、上記設定値ta=60℃になるよ
うにポンプ30の出力をフィードバック制御する。ま
た、寒冷期の第1蓄熱モードでは、復路32と往路31
の水温差に基づいて蓄熱制御を行ない、温暖期の第2蓄
熱モードでは、復路32の戻り水温に基づいて蓄熱制御
を行なうことにしてもよい。
【0030】寒冷期か温暖期かの判断は、上記カレンダ
機能に代えて、市水路21又は給水路21aに市水温度
センサ(上水検温手段)を設けておき、その検出結果に
基づいて行なうことにしてもよい。すなわち、検出した
市水温度が所定(例えば15℃)以上のときは温暖期と
判断し、所定未満のときは寒冷期と判断する。或いは、
外気温センサ(外気検温手段)を設けておき、その検出
結果に基づいて寒冷期か温暖期かを判断することにして
もよい。すなわち、検出した外気温が所定(例えば20
℃)以上のときは温暖期と判断し、所定未満のときは寒
冷期と判断する。
【0031】第1、第2蓄熱モードの切換えは、季節
(寒冷期、温暖期)に代えて1日の時間帯に応じて行な
ってもよい。例えば、日中から夕方にかけては、風呂の
給湯負荷等に備えて高温水を得られる第2蓄熱モードを
選択する。深夜から未明にかけては、一般に給湯負荷が
ほとんど発生しないので第1蓄熱モードを選択する。
【0032】コジェネレーション装置としての燃料電池
は、上記固体高分子型に限定されるものではなく、リン
酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型等、種々のものを適
用できる。更に、コジェネレーション装置として、燃料
電池の他、ディーゼルエンジンやガスタービンエンジン
などの原動機で駆動する発電機を用いることもできる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱需要が大きい時期には第1蓄熱モードを選択すること
により熱の取得効率を向上させることができ、熱需要が
小さい時期には第2蓄熱モードを選択することにより戻
り水温を高くすることができる。ひいては、システム全
体のエネルギー効率を向上させることができる。特に、
電力負荷追従運転方式のシステムでは寒冷期等における
熱生成量が少なくなる傾向があるところ、そのような時
期は第1蓄熱モードを選択することによって、少ない熱
量を無駄なく蓄熱でき、メリットが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る家屋用コジェネレー
ションシステムの概略構成図である。
【符号の説明】
S コジェネレーションシステム 10 コジェネレーション装置 11 燃料改質器 12 燃料電池スタック 14 熱交換器(熱回収部) 20 貯湯槽 30 送水ポンプ 31 往路 32 復路 40 制御装置(制御手段) T31 水温センサ(往路検温手段) T32 水温センサ(復路検温手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気と熱を生成するコジェネレーション
    部と、上記生成熱を回収する熱回収部と、貯湯槽と、こ
    の貯湯槽の水を上記回収熱の取得のために熱回収部へ送
    る往路と、上記熱取得後の水を上記貯湯槽へ戻す復路
    と、これら往路又は復路の一方に設けられた送水ポンプ
    と、この送水ポンプの出力を調節することにより上記貯
    湯槽への戻り水温を制御する制御手段とを備え、この制
    御手段が、上記ポンプ出力を総じて大きくする第1蓄熱
    モードと、総じて小さくする第2蓄熱モードとを選択的
    に実行することを特徴とするコジェネレーションシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 上記往路での水温を検出する往路検温手
    段と、上記復路での水温を検出する復路検温手段とを備
    え、上記制御手段が、上記2つの検温手段による検出水
    温の差が所定になるように上記ポンプ出力を調節し、し
    かも、上記第1蓄熱モードでは上記所定水温差を相対的
    に小さく設定し、上記第2蓄熱モードでは上記所定水温
    差を相対的に大きく設定することを特徴とする請求項1
    に記載のコジェネレーションシステム。
  3. 【請求項3】 上記復路手段での水温を検出する復路検
    温手段を備え、上記制御手段が、上記復路検温手段によ
    る検出水温が所定になるように上記ポンプ出力を調節
    し、しかも、上記第1蓄熱モードでは上記所定水温を相
    対的に小さく設定し、上記第2蓄熱モードでは上記所定
    水温を相対的に大きく設定することを特徴とする請求項
    1に記載のコジェネレーションシステム。
  4. 【請求項4】 電気と熱を生成するコジェネレーション
    部と、上記生成熱を回収する熱回収部と、貯湯槽と、こ
    の貯湯槽の水を上記回収熱の取得のために熱回収部へ送
    る往路と、上記熱取得後の水を上記貯湯槽へ戻す復路
    と、これら往路又は復路の一方に設けられた送水ポンプ
    と、上記往路での水温を検出する往路検温手段と、上記
    復路での水温を検出する復路検温手段と、制御手段とを
    備え、この制御手段が、上記2つの検温手段による検出
    水温の差が所定になるように上記ポンプ出力を調節する
    第1蓄熱モードと、上記復路検温手段による検出水温が
    所定になるように上記ポンプ出力を調節する第2蓄熱モ
    ードとを選択的に実行することを特徴とするコジェネレ
    ーションシステム。
  5. 【請求項5】 上記コジェネレーション部が、電力負荷
    に追従して電気を生成し上記電力負荷に供給するととも
    に付随して熱を生成することを特徴とする請求項1〜4
    の何れかに記載のコジェネレーションシステム。
  6. 【請求項6】 上記制御手段が、寒冷期には上記第1蓄
    熱モードを選択し、温暖期には上記第2蓄熱モードを選
    択することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の
    コジェネレーションシステム。
  7. 【請求項7】 上水路の水温を検出する上水検温手段を
    備え、上記制御手段が、上記上水検温手段による検出水
    温に基づいて寒冷期か温暖期かを判断することを特徴と
    する請求項6に記載のコジェネレーションシステム。
  8. 【請求項8】 外気温を検出する外気検温手段を備え、
    上記制御手段が、上記外気検温手段による検出気温に基
    づいて寒冷期か温暖期かを判断することを特徴とする請
    求項6に記載のコジェネレーションシステム。
  9. 【請求項9】 上記制御手段が、現在日を認識する日付
    認識機能を有し、この機能を用いて寒冷期か温暖期かを
    判断することを特徴とする請求項6に記載のコジェネレ
    ーションシステム。
  10. 【請求項10】 上記コジェネレーション部が、固体高
    分子型燃料電池を基本構成として有していることを特徴
    とする請求項1〜9の何れかに記載のコジェネレーショ
    ンシステム。
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