JP2008241208A - コージェネレーションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係に応じてメリットを向上するように断続運転を実行し得るコージェネレーションシステムを提供する。
【解決手段】電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置1と、熱電併給装置1にて発生する熱にて貯湯槽2に貯湯する貯湯手段4が設けられ、運転制御手段が、断続運転として、熱電併給装置1を予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、抑制出力に対応する電力、抑制出力にて運転する熱電併給装置1が発生する発生熱量、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、抑制出力に対応する電力を出力するように熱電併給装置1を運転する出力抑制断続運転を実行するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムに関する。
かかるコージェネレーションシステムは、一般家庭等に設置して、熱電併給装置の発電電力を電気機器等にて消費し、熱電併給装置から発生する熱にて貯湯槽に貯湯して、その貯湯槽に貯湯されている湯水を台所や風呂等にて消費するものである。ちなみに、熱電併給装置は、燃料電池やエンジン駆動式の発電機等にて構成される。
このようなコージェネレーションシステムにおいては、運転制御手段により、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において熱電併給装置を運転する断続運転が実行されるようになっている。
このようなコージェネレーションシステムにおいて、従来は、前記運転制御手段が、前記断続運転として、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷に追従する電主出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、実電力負荷に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する負荷追従断続運転を実行するように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−127867号公報
ところで、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係は、一般には、時系列的な予測電力負荷が大きいと、それに比例して、時系列的な予測熱負荷も大きくなるものであるが、電気負荷が低い割には熱負荷が大きい場合や、電気負荷に比べて熱負荷が小さい場合等、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係は、コージェネレーションシステムが設置される箇所の夫々における電力や熱の消費形態の変動に伴って変化することになる。
そして、電気負荷が低い割には熱負荷が大きい場合や、電気負荷に比べて熱負荷が小さい場合においては、断続運転として、従来の負荷追従断続運転を行うようにすると、断続運転を行うことによるメリットの向上を充分に図ることができない虞があった。
説明を加えると、負荷追従断続運転は、電主出力に対応する電力を出力する状態で運転条件設定対象期間内の一部の運転時間帯において運転すると仮定したときに、時系列的な予測熱負荷に対して、電主出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量の過不足が小さい、即ち、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが良い場合に、メリットを向上することが可能な運転形態である。
しかしながら、例えば、時系列的な予測電力負荷に対して時系列的な予測熱負荷が大きい、あるいは、時系列的な予測電力負荷に対して時系列的な予測熱負荷が小さくて、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが悪い場合は、負荷追従断続運転では、時系列的な予測熱負荷に対する熱電併給装置の発生熱量の過不足が大きくなる虞があって、メリットを向上し難いものである。
つまり、コージェネレーションシステムにおいて熱電併給装置を断続運転するときの好適な状態としては、熱負荷の需要を過不足なく満足させることができる状態であり、熱負荷に対する熱の供給が不足すると、ガス燃焼式等の補助加熱手段により熱負荷を賄うための消費エネルギが増加する不利があり、また、熱負荷に対する熱の供給が過剰になると、貯湯された湯水が無駄になる不利がある。
ちなみに、熱電併給装置においては、低出力時の効率が良いものと、低出力時の効率が悪いものとがあり、低出力時の効率が悪い熱電併給装置において、電気負荷が低い割には給湯負荷が大きい場合には、本来は、予測電力負荷よりも大きな電力を発生するように熱電併給装置を運転した方が好適であるにも拘わらず、断続運転として、負荷追従断続運転を行う結果、消費エネルギの割には電力負荷や熱負荷を適切に賄えないものとなる虞があり、また、低出力時の効率が良い熱電併給装置において、電気負荷に比べて熱負荷が小さい場合には、本来は、予測電力負荷よりも小さな電力を発生するように熱電併給装置を運転した方が好適であるにも拘わらず、断続運転として、負荷追従断続運転を行う結果、消費エネルギの削減化を充分に図ることができない虞がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係に応じてメリットを向上するように断続運転を実行し得るコージェネレーションシステムを提供することにある。
本発明のコージェネレーションシステムの第1特徴構成は、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたものであって、
前記運転制御手段が、前記断続運転として、
前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記抑制出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力抑制断続運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、運転条件設定対象期間内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、抑制出力に対応する電力、抑制出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、求めた運転メリットが高い時間帯を運転時間帯として定め、そして、断続運転として、その定めた運転時間帯において抑制出力に対応する電力を出力するように熱電併給装置を運転する出力抑制断続運転を実行する。
つまり、例えば、時系列的な予測電力負荷に対して時系列的な予測熱負荷が小さい状態で、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが悪い場合に、出力抑制断続運転を実行して、熱電併給装置から発生する発生熱量を抑制するようにすると、時系列的な予測熱負荷に対して熱電併給装置の発生熱量が過剰となるのを抑制して、貯湯槽からの放熱損失を抑制することが可能となるので、メリットを向上することが可能となる。
ちなみに、この出力抑制断続運転は、熱電併給装置における低出力時の効率が良い場合に、一段とメリットを向上することが可能となるので、有利である。
従って、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係に応じてメリットを向上するように断続運転を実行し得るコージェネレーションシステムを提供することができるようになった。
第2特徴構成は、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたものであって、
前記運転制御手段が、前記断続運転として、
前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において前記増大出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力増大断続運転を実行するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、運転条件設定対象期間内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、増大出力に対応する電力、増大出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、求めた運転メリットが高い時間帯を運転時間帯として定め、そして、断続運転として、その定めた運転時間帯において増大出力に対応する電力を出力するように熱電併給装置を運転する出力増大断続運転を実行する。
つまり、例えば、時系列的な予測電力負荷に対して時系列的な予測熱負荷が大きい状態で、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが悪い場合に、出力増大断続運転を実行して、熱電併給装置から発生する発生熱量を増大するようにすると、時系列的な予測熱負荷に対して熱電併給装置の発生熱量が不足するのを抑制して、補助加熱手段にて消費されるエネルギ量を低減することが可能となるので、メリットを向上することが可能となる。
ちなみに、この出力増大断続運転は、熱電併給装置における低出力時の効率が悪い場合に、一段とメリットを向上することが可能となるので、有利である。
従って、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係に応じてメリットを向上するように断続運転を実行し得るコージェネレーションシステムを提供することができるようになった。
第3特徴構成は、電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたものであって、
前記運転制御手段が、
前記断続運転の形態の一つとしての、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記抑制出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力抑制断続運転、
前記断続運転の形態の一つとしての、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記増大出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力増大断続運転、
前記断続運転の形態の一つとしての、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷に追従する電主出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、実電力負荷に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する負荷追従断続運転、及び、
前記運転条件設定対象期間の全時間帯において前記熱電併給装置を停止させる待機運転のうちの、少なくとも前記出力抑制断続運転又は前記出力増大断続運転を含む状態で、複数種の運転形態に切り換え自在に構成されて、
前記運転条件設定対象期間の開始時点において、前記切り換え自在な複数種の運転形態の夫々にて前記運転条件設定対象期間を運転したときのメリットを求めて、求めた各運転形態についてのメリットに基づいて、前記切り換え自在な複数種の運転形態のうちから運転する運転形態を選択するように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、断続運転の形態の一つとしての出力抑制断続運転、断続運転の形態の一つとしての出力増大断続運転、断続運転の形態の一つとしての負荷追従運転形態、及び、運転条件設定対象期間の全時間帯において熱電併給装置を停止させる待機運転のうちの、少なくとも出力抑制断続運転又は出力増大断続運転を含む状態で、複数種の運転形態に切り換え自在である。
そして、運転制御手段は、運転条件設定対象期間の開始時点において、切り換え自在な複数種の運転形態の夫々にて運転条件設定対象期間を運転したときのメリットを求めて、求めた各運転形態についてのメリットに基づいて、前記切り換え自在な複数種の運転形態のうちから運転する運転形態を選択して、その選択した運転形態にて熱電併給装置を運転する。
つまり、運転制御手段は、運転条件設定対象期間内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、抑制出力に対応する電力、抑制出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、求めた運転メリットが高い時間帯を出力抑制断続運転の運転時間帯として定め、その運転時間帯として定めた時間帯についての運転メリットを出力抑制断続運転のメリットとして求める。
又、運転制御手段は、運転条件設定対象期間内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、増大出力に対応する電力、増大出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、求めた運転メリットが高い時間帯を出力増大断続運転の運転時間帯として定め、その運転時間帯として定めた時間帯についての運転メリットを出力増大断続運転のメリットとして求める。
又、運転制御手段は、運転条件設定対象期間内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷に追従する電主出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、電主出力に対応する電力、電主出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、求めた運転メリットが高い時間帯を負荷追従断続運転の運転時間帯として定め、その運転時間帯として定めた時間帯についての運転メリットを負荷追従断続運転のメリットとして求める。
又、運転制御手段は、運転条件設定対象期間の全時間帯において熱電併給装置を停止させると仮定したときのメリットを、待機運転のメリットとして求める。
前記出力抑制断続運転は、上記の第1特徴構成について説明したように、時系列的な予測電力負荷に対して時系列的な予測熱負荷が小さい状態で、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが悪い場合に、メリットを向上するように熱電併給装置を運転可能な運転形態であり、前記出力増大断続運転は、上記の第2特徴構成について説明したように、時系列的な予測電力負荷に対して時系列的な予測熱負荷が大きい状態で、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが悪い場合に、メリットを向上するように熱電併給装置を運転可能な運転形態である。
又、前記負荷追従運転形態は、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷とのバランスが良い場合に、メリットを向上するように熱電併給装置を運転可能な運転形態である。
又、予測電力負荷や予測熱負荷が小さい場合は、熱電併給装置を前記出力抑制断続運転、前記出力増大断続運転及び前記負荷追従断続運転のいずれで運転する場合よりも、運転形態判定対象期間の全時間帯において熱電併給装置を停止させて運転を待機させる方がメリットが高くなる場合がある。
そして、出力抑制断続運転、出力増大断続運転、負荷追従運転形態及び待機運転のうちの、少なくとも出力抑制断続運転又は出力増大断続運転を含む状態の切り換え自在な複数種の運転形態のうちから、メリットが高い運転形態を選択して、その選択した運転形態にて熱電併給装置を運転するようにすることにより、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係に応じて、メリットを高くし得る運転形態にて熱電併給装置を運転することが可能となる。
従って、時系列的な予測電力負荷と時系列的な予測熱負荷との関係に応じてメリットを向上するように断続運転を実行し得るコージェネレーションシステムを提供することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第1又は第3特徴構成に加えて、
前記運転制御手段が、
前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷を管理するように構成され、且つ、
前記出力抑制断続運転における前記運転時間帯として、
前記熱電併給装置を前記抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、
前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯、並びに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯のうちで、より運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷を管理する。
そして、運転制御手段は、運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、抑制出力に対応する電力、抑制出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、最初の運転周期の時系列的な予測電力負荷及び最初の運転周期の時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、運転メリットが高くなる時間帯を抽出し、並びに、抑制出力に対応する電力、抑制出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、最初の運転周期の時系列的な予測電力負荷、及び、運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、運転メリットが高くなる時間帯を抽出し、それら抽出した時間帯のうち、より運転メリットが高い時間帯を出力抑制断続運転の運転時間帯に定める。
つまり、時系列的な予測熱負荷が小さい場合、連続する複数(例えば、2回又は3回)の運転周期(例えば1日)のうちの最初の運転周期での熱電併給装置の運転により得られる貯湯熱量により、最初の運転周期に後続する運転周期の時系列的な予測熱負荷も賄うことができる場合がある。
そこで、上述のように、運転メリットを求めるための時系列的な予測熱負荷を最初の運転周期の時系列的な予測熱負荷のみとしたときに、求めた運転メリットが高くなる時間帯、及び、運転メリットを求めるための時系列的な予測熱負荷を運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々の時系列的な予測熱負荷としたときに、求めた運転メリットが高くなる時間帯のうち、より運転メリットが高い時間帯を出力抑制断続運転の運転時間帯として定めるようにすることにより、時系列的な予測熱負荷の大きさに応じて、メリットを向上するように熱電併給装置を運転することが可能となる。
従って、時系列的な予測熱負荷の大きさに応じて、メリットを向上するように断続運転を実行することができるようになった。
第5特徴構成は、上記第2又は第4特徴構成に加えて、
前記運転制御手段が、
前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷を管理するように構成され、且つ、
前記出力増大断続運転における前記運転時間帯として、
前記熱電併給装置を前記増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、
前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯、並びに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯のうちで、より運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている点を特徴とする。
即ち、運転制御手段は、運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷を管理する。
そして、運転制御手段は、運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内に設定する時間帯を異ならせながら、設定した時間帯において予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で運転すると仮定して、増大出力に対応する電力、増大出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、最初の運転周期の時系列的な予測電力負荷及び最初の運転周期の時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、運転メリットが高くなる時間帯を抽出し、並びに、増大出力に対応する電力、増大出力にて運転する熱電併給装置が発生する発生熱量、最初の運転周期の時系列的な予測電力負荷、及び、運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての時系列的な予測熱負荷に基づいて運転メリットを求めて、運転メリットが高くなる時間帯を抽出し、それら抽出した時間帯のうち、より運転メリットが高い時間帯を出力増大断続運転の運転時間帯に定める。
つまり、時系列的な予測熱負荷が小さい場合、連続する複数の運転周期のうちの最初の運転周期での熱電併給装置の運転により得られる貯湯熱量により、最初の運転周期に後続する運転周期の時系列的な予測熱負荷も賄うことができる場合がある。
そこで、上述のように、運転メリットを求めるための時系列的な予測熱負荷を最初の運転周期の時系列的な予測熱負荷のみとしたときに、求めた運転メリットが高くなる時間帯、及び、運転メリットを求めるための時系列的な予測熱負荷を運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々の時系列的な予測熱負荷としたときに、求めた運転メリットが高くなる時間帯のうち、より運転メリットが高い時間帯を出力増大断続運転の運転時間帯として定めるようにすることにより、時系列的な予測熱負荷の大きさに応じて、メリットを向上するように熱電併給装置を運転することが可能となる。
従って、時系列的な予測熱負荷の大きさに応じて、メリットを向上するように断続運転を実行することができるようになった。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
コージェネレーションシステムは、図1及び図2に示すように、電力と熱とを発生する熱電併給装置としての燃料電池1と、その燃料電池1が発生する熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して、貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3への熱媒供給を行う貯湯手段としての貯湯ユニット4と、燃料電池1及び貯湯ユニット4の運転を制御する運転制御手段としての運転制御部5などから構成されている。
前記燃料電池1は、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、燃料電池1は、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック、そのセルスタックに供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部、前記セルスタックに酸素含有ガスとして空気を供給するブロア等を備えて構成されている。
前記燃料ガス生成部は、供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器、その脱硫器から供給される脱硫原燃料ガスと別途供給される水蒸気とを改質反応させて水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器、その改質器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器、その変成器から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器等から構成され、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを前記燃料ガスとして前記セルスタックに供給するように構成されている。
そして、前記燃料ガス生成部への原燃料ガスの供給量を調節することにより、前記燃料電池1の発電出力を調節するように構成されている。
前記燃料電池1の電力の出力側には、系統連系用のインバータ6が設けられ、そのインバータ6は、燃料電池1の発電電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
前記商用電源7は、例えば、単相3線式100/200Vであり、受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷9に電気的に接続されている。
また、インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、燃料電池1の発電電力がインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力負荷9に供給するように構成されている。
前記受電電力供給ライン8には、電力負荷9の負荷電力を計測する電力負荷計測手段11が設けられ、この電力負荷計測手段11は、受電電力供給ライン8を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池1から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、発電出力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ12に供給されるように構成されている。
前記電気ヒータ12は、複数の電気ヒータから構成され、冷却水循環ポンプ15の作動により冷却水循環路13を通流する燃料電池1の冷却水を加熱するように設けられ、インバータ6の出力側に接続された作動スイッチ14によりON/OFFが切り換えられている。
また、作動スイッチ14は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。
尚、電気ヒータ12の消費電力を調整する構成については、上記のように複数の電気ヒータ12のON/OFFを切り換える構成以外に、その電気ヒータ12の出力を例えば位相制御等により調整する構成を採用しても構わない。
前記貯湯ユニット4は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する前記貯湯槽2、湯水循環路16を通して貯湯槽2内の湯水を循環させる湯水循環ポンプ17、熱源用循環路20を通して熱源用湯水を循環させる熱源用循環ポンプ21、熱媒循環路22を通して熱媒を前記熱消費端末3に循環供給させる熱媒循環ポンプ23、前記湯水循環路16を通流する湯水を加熱させる貯湯用熱交換器24、前記熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる熱源用熱交換器25、前記熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器26、前記貯湯槽2から取り出されて給湯路27を通流する湯水及び前記熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる補助加熱器28などを備えて構成されている。
前記湯水循環路16は、前記貯湯槽2の底部と頂部とに接続されて、前記湯水循環ポンプ17により、貯湯槽2の底部から取り出した湯水を貯湯槽2の頂部に戻す形態で貯湯槽2の湯水を湯水循環路16を通して循環させ、そのように湯水循環路16を通して循環される湯水を前記貯湯用熱交換器24にて加熱することにより、貯湯槽2に温度成層を形成する状態で湯水が貯留されるように構成されている。
前記湯水循環路16は、その一部が並列になるように分岐接続され、その接続箇所に三方弁18が設けられており、分岐された一方側の流路には、ラジエータ19が設けられている。そして、三方弁18を切り換えることにより、貯湯槽2の下部から取り出した湯水がラジエータ19を通過するように循環させる状態と、貯湯槽2の下部から取り出した湯水がラジエータ19をバイパスするように循環させる状態とに切り換えるように構成されている。
前記給湯路27は、前記湯水循環路16における前記貯湯用熱交換器24よりも下流側の箇所を介して前記貯湯槽2に接続され、その給湯路27を通して前記貯湯槽2内の湯水が浴槽、給湯栓、シャワー等の給湯先に給湯され、そのように給湯されるのに伴って貯湯槽2に給水すべく、給水路29が貯湯槽2の底部に接続されている。
前記熱源用循環路20は、前記給湯路27の一部を共用する状態で循環経路を形成するように設けられ、その熱源用循環路20には、熱源用湯水の通流を断続させる熱源用断続弁40が設けられている。
前記補助加熱器28は、前記給湯路27における前記熱源用循環路20との共用部分に設けられた補助加熱用熱交換器28a、その補助加熱用熱交換器28aを加熱するバーナ28b、そのバーナ28bに燃焼用空気を供給するファン28c、前記補助加熱用熱交換器28aに流入する湯水又は熱媒の流入温度を検出する流入温度センサ(図示省略)、前記補助加熱用熱交換器28aから流出する湯水又は熱媒の流出温度を検出する流出温度センサ(図示省略)、前記補助加熱用熱交換器28aに流入する湯水又は熱媒の流量を検出する流量センサ(図示省略)等を備えて構成され、この補助加熱器28の運転は前記運転制御部5により制御される。
前記運転制御部5による補助加熱器28の運転制御について簡単に説明すると、前記流量センサが設定流量以上の流量を検出している状態で、前記流入温度センサにて検出される流入温度が目標加熱温度未満になると前記バーナ28bを燃焼させ、且つ、前記流出温度センサにて検出される流出温度が前記目標加熱温度になるように前記バーナ28bの燃焼量を調節し、前記バーナ28bの燃焼中に前記流量センサの検出流量が前記設定流量未満になると、前記バーナbを消火させる。ちなみに、前記目標加熱温度は、前記熱消費端末3の運転が停止中のときは、このコージェネレーションシステムのリモコン操作部(図示省略)の温度設定部(図示省略)にて設定される目標給湯温度に基づいて設定され、前記熱消費端末3の運転中のときは、予め設定された所定の温度に設定される。
前記冷却水循環路13は、貯湯用熱交換器24側と熱源用熱交換器25側とに分岐され、その分岐箇所に、貯湯用熱交換器24側に通流させる冷却水の流量と熱源用熱交換器25側に通流させる冷却水の流量との割合を調整する分流弁30が設けられている。
そして、分流弁30は、冷却水循環路13の冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させたり、冷却水循環路13の冷却水の全量を熱源用熱交換器25側に通流させることもできるように構成されている。
前記貯湯用熱交換器24においては、燃料電池1の発生熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、湯水循環路16を通流する湯水を加熱させるように構成されている。前記熱源用熱交換器25においては、燃料電池1の発生熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
前記熱媒加熱用熱交換器26においては、熱源用熱交換器25や補助加熱器28にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。前記熱消費端末3は、床暖房装置や浴室暖房装置などの暖房端末にて構成されている。
前記給湯路27には、前記給湯先に湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯熱負荷計測手段31が設けられ、又、前記熱消費端末3での端末熱負荷を計測する端末熱負荷計測手段32も設けられている。尚、図示は省略するが、これら給湯熱負荷計測手段31及び端末熱負荷計測手段32は、通流する湯水や熱媒の温度を検出する温度センサと、湯水や熱媒の流量を検出する流量センサとを備えて構成され、温度センサの検出温度と流量センサの検出流量とに基づいて熱負荷を検出するように構成されている。
前記湯水循環路16における前記貯湯用熱交換器24よりも下流側の箇所に、前記貯湯用熱交換器24にて加熱されて貯湯槽2に供給される湯水の温度を検出する貯湯温度センサShが設けられている。
又、前記貯湯槽2には、その貯湯熱量の検出用として、貯湯槽2の上層部の上端位置の湯水の温度を検出する上端温度センサS1、貯湯槽2の上層部と中層部との境界位置の湯水の温度を検出する中間上位温度センサS2、貯湯槽2の中層部と下層部との境界位置の湯水の温度を検出する中間下位温度センサS3、及び、貯湯槽2の下層部の下端位置の湯水の温度を検出する下端温度センサS4が設けられ、更に、前記給水路29には、貯湯槽2に供給される水の給水温度を検出する給水温度センサSiが設けられている。
前記運転制御部5による前記貯湯槽2の貯湯熱量の演算方法について、説明する。
前記上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3、下端温度センサS4夫々にて検出される貯湯槽2の湯水の温度を、夫々、T1、T2、T3、T4とし、前記給水温度センサSiにて検出される給水温度をTiとし、上層部、中層部、下層部夫々の容量をV(リットル)とする。
又、前記上層部における重み係数をA1とし、前記中層部における重み係数をA2とし、前記下層部における重み係数をA3とすると、貯湯熱量(kcal)は、下記の(式1)にて演算することができる。
貯湯熱量=(A1×T1+(1−A1)×T2−Ti)×V
+(A2×T2+(1−A2)×T3−Ti)×V
+(A3×T3+(1−A3)×T4−Ti)×V……………(式1)
重み係数A1、A2、A3は、貯湯槽2の各層における過去の温度分布データを考慮した経験値である。ここで、A1、A2、A3としては、例えば、A1=A2=0.2、A3=0.5である。A1=A2=0.2とは、上層部においては温度T2の影響が温度T1の影響よりも大きいことを示す。これは、上層部の8割の部分は温度T2に近く、2割の部分は温度T1に近いことを示す。これは、中層部においても同様である。下層部においては、温度T3とT4の影響が同じであることを示す。
前記運転制御部5は、前記燃料電池1の運転中には前記冷却水循環ポンプ15を作動させる状態で、燃料電池1の運転を制御し、並びに、前記湯水循環ポンプ17、前記熱源用循環ポンプ21、前記熱媒循環ポンプ23、前記分流弁30及び前記熱源用断続弁40夫々の作動を制御することによって、貯湯槽2内に湯水を貯湯する貯湯運転や、熱消費端末3に熱媒を供給する熱媒供給運転を行うように構成されている。
前記運転制御部5は、熱消費端末3用の端末用リモコン(図示省略)から運転の指令がされない状態では、前記貯湯運転を行い、その貯湯運転では、前記分流弁30を冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させる状態に切り換え且つ熱源用断続弁40を閉弁した状態で、前記貯湯温度センサShの検出情報に基づいて、前記貯湯槽2に供給される湯水の温度が予め設定された目標貯湯温度(例えば60°C)になるように湯水循環量を調節すべく、前記湯水循環ポンプ17の作動を制御するように構成されている。そして、この貯湯運転により、目標貯湯温度の湯が貯湯槽2に貯湯されることになる。
又、前記運転制御部5は、前記端末用リモコンから運転が指令されると、前記熱媒供給運転を行い、その熱媒供給運転では、熱源用断続弁40を開弁し、熱源用循環ポンプ21を予め設定された設定回転速度で作動させる状態で、前記熱消費端末3での端末熱負荷に応じた量の冷却水を前記熱源用熱交換器25に通流させるように前記分流弁30を制御するように構成され、そのように熱媒供給運転を行う状態で、分流弁30が貯湯用熱交換器24側にも冷却水を通流させる状態に制御するときは、前述のように湯水循環ポンプ17の作動を制御して、熱媒供給運転に並行して貯湯運転を実行するように構成されている。
前記運転制御部5は、前記熱媒供給運転の実行中に前記端末用リモコンから運転の停止が指令されると、前記分流弁30を冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させる状態に切り換え、前記熱源用断続弁40を閉弁し、前記熱源用循環ポンプ21を停止させて、前記湯水循環ポンプ17を作動させることにより、前記熱媒供給運転から前記貯湯運転に切り換えるように構成されている。
そして、前記給湯路27を通して前記貯湯槽2の湯水が給湯先に給湯されるとき、及び、前記熱媒供給運転の実行中は、前記運転制御部5は、補助加熱用熱交換器28aに供給される湯水の温度が前記目標加熱温度よりも低いときは、補助加熱用熱交換器28aに供給される湯水を前記目標加熱温度に加熱して出湯すべく、前記バーナ28bへのガス燃料の供給量を調節することになる。
更に、前記運転制御部5は、前記貯湯運転の実行中に、前記下端温度センサS4の検出温度が予め設定した放熱作動用設定温度以上になると、貯湯槽2の底部にまで貯湯されて、貯湯槽2の貯湯量が満杯になったとして、貯湯槽2の下部から取り出した湯水がラジエータ19を通過するように循環させる状態に三方弁18を切り換えると共に、ラジエータ19を作動させて、貯湯槽2の下部から取り出した湯水をラジエータ19にて放熱させたのち、貯湯用熱交換器24を通過させて加熱して、貯湯槽2に供給するように構成されている。
次に、前記運転制御部5による燃料電池1の運転の制御について説明する。
この運転制御部5は、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記燃料電池1を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記燃料電池1を運転する断続運転を実行するように構成されている。
又、前記運転制御部5は、前記断続運転の形態の一つとしての、前記燃料電池1を前記予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記抑制出力に対応する電力を出力するように前記燃料電池1を運転する出力抑制断続運転、前記断続運転の形態の一つとしての、前記燃料電池1を前記予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記増大出力に対応する電力を出力するように前記燃料電池1を運転する出力増大断続運転、前記断続運転の形態の一つとしての、前記燃料電池1を前記予測電力負荷に追従する電主出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、実電力負荷に対応する電力を出力するように前記燃料電池1を運転する負荷追従断続運転、及び、前記運転条件設定対象期間の全時間帯において前記燃料電池1を停止させる待機運転の4種の運転形態に切り換え自在に構成されている。
更に、運転制御部5は、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷を管理するように構成されている。
そして、運転制御部5は、前記出力抑制断続運転における前記運転時間帯として、前記燃料電池1を前記抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯、並びに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯のうちで、最も運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている。
又、運転制御部5は、前記出力増大断続運転における前記運転時間帯として、前記燃料電池1を前記増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯、並びに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯のうちで、最も運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている。
更に、運転制御部5は、前記負荷追従断続運転における前記運転時間帯として、前記燃料電池1を前記電主出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯、並びに、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯のうちで、最も運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている。
ちなみに、この実施形態では、前記運転周期が1日に設定され、前記運転条件設定対象期間が3回の運転周期、即ち、3日間にて構成されている。
更に、前記運転制御部5は、運転周期の時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷を前記運転周期を構成する複数の単位時間毎に区分けして管理するように構成されている。この実施形態では、前記単位時間が1時間に設定されている。
ところで、この実施形態では、上述のように、運転周期が1日に設定され、前記運転条件設定対象期間が3日間にて構成されるので、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める出力抑制断続運転を、1日対応型の出力抑制断続運転と記載する場合がある。
又、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する最初及び2回目の運転周期についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める出力抑制断続運転を、2日対応型の出力抑制断続運転と記載し、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、並びに、前記運転条件設定対象期間を構成する最初、2回目及び3回目の運転周期についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める出力抑制断続運転を、3日対応型の出力抑制断続運転と記載する場合がある。

前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める出力増大断続運転を、1日対応型の出力増大断続運転と記載する場合がある。
又、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する最初及び2回目の運転周期についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める出力増大断続運転を、2日対応型の出力増大断続運転と記載し、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、並びに、前記運転条件設定対象期間を構成する最初、2回目及び3回目の運転周期についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める出力増大断続運転を、3日対応型の出力増大断続運転と記載する場合がある。
前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める負荷追従断続運転を、1日対応型の負荷追従断続運転と記載する場合がある。
又、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する最初及び2回目の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める負荷追従断続運転を、2日対応型の負荷追従断続運転と記載し、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記燃料電池1が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、並びに、前記運転条件設定対象期間を構成する最初、2回目及び3回目の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが最も高くなる時間帯を運転時間帯に定める負荷追従断続運転を、3日対応型の負荷追従断続運転と記載する場合がある。
このコージェネレーションシステムの前記リモコン操作部には、前記切り換え自在な4種の運転形態のうち、メリットが最も高い運転形態にて燃料電池1を運転する学習運転モードと、前記出力抑制断続運転にて燃料電池1を運転する出力抑制運転モードと、前記出力増大断続運転にて燃料電池1を運転する出力増大運転モードと、前記負荷追従断続運転にて燃料電池1を運転する負荷追従運転モードとに運転モードを切り換え自在なモード切り換えスイッチが設けられている。
以下、前記学習運転モードにおける運転制御部5の制御動作について説明を加える。
この運転制御部5は、前記運転条件設定対象期間の開始時点において、前記切り換え自在な4種の運転形態の夫々にて前記運転条件設定対象期間を運転したときのメリットを求めて、求めた各運転形態についてのメリットに基づいて、前記切り換え自在な4種の運転形態のうちから運転する運転形態を選択するように構成されている。
以下、このように運転制御部5が前記切り換え自在な4種の運転形態から燃料電池1の運転形態を選択する処理を運転形態選択処理と記載する。
この運転形態選択処理について説明を加える。
先ず、時系列的な過去電力負荷データ及び時系列的な過去熱負荷データを管理して、その管理データに基づいて、時系列的な予測電力負荷データ及び時系列的な予測熱負荷データを求めるデータ管理処理について説明を加える。ちなみに、熱負荷は、前記給湯先に湯水を給湯するときの給湯熱負荷と、前記熱消費端末3での端末熱負荷とからなる。
運転制御部5は、実電力負荷データ、実給湯熱負荷データ及び実端末熱負荷データを運転周期及び単位時間に対応付けて不揮発性のメモリ34に記憶することにより、過去の時系列的な電力負荷データ及び過去の時系列的な熱負荷データを、設定期間(例えば、運転日前の4週間)にわたって、運転周期毎に単位時間毎に区分けして管理するように構成されている。
ちなみに、実電力負荷は、前記電力負荷計測手段11の計測値及び前記インバータ6の出力値に基づいて計測され、実給湯熱負荷は前記給湯熱負荷計測手段31にて計測され、実端末熱負荷は前記端末熱負荷計測手段32にて計測される。
そして、前記運転制御部5は、運転周期の開始時点(例えば午前3時)において、管理している時系列的な過去電力負荷データ及び時系列的な過去熱負荷データの管理データに基づいて、連続する予測用設定回数の運転周期のうちの最初の運転周期の時系列的な予測電力負荷データ、及び、前記予測用設定回数の運転周期夫々についての時系列的な予測熱負荷データを求めるように構成されている。ちなみに、時系列的な予測熱負荷データは、時系列的な予測給湯熱負荷データと時系列的な予測端末熱負荷データとからなる。又、前記予測用設定回数は前記運転条件設定対象期間を構成する運転周期の数と同数に設定される。
尚、この第1実施形態においては、熱の負荷状態としては、前記熱消費端末3での端末熱負荷が発生しておらず、給湯熱負荷のみが発生する状態として、過去熱負荷データとしては過去給湯熱負荷データのみが含まれて、予測熱負荷データとして予測給湯熱負荷データのみが求められるとして説明する。
例えば、運転周期の開始時点において、図3に示すように、予測用設定回数の運転周期のうちの最初の運転周期の時系列的な予測電力負荷、及び、予測用設定回数の運転周期夫々についての時系列的な予測熱負荷を単位時間毎に求める。但し、図3においては、最初、及び、2回目の運転周期夫々についての時系列的な予測熱負荷を示す。
ちなみに、予測電力負荷の単位はkWhであり、予測給湯熱負荷の単位はkcal/hである。尚、この実施形態では、熱量の単位をkcalにて示す場合があるが、1kWh=860kcalの関係に基づいて860に設定される係数αにて各値を除することにより、kWhの単位として求めることができる。
次に、前記出力抑制断続運転、前記出力増大断続運転、前記負荷追従断続運転夫々のメリットを求めるメリット演算処理について、説明を加える。
この実施形態では、前記メリットとして前記運転メリットを求め、その運転メリットとして、燃料電池1を運転することにより得られると予測される予測エネルギ削減量を求める。
即ち、1日対応型の出力抑制断続運転、2日対応型の出力抑制断続運転及び3日対応型の出力抑制断続運転夫々の予測エネルギ削減量を求めて、求めた予測エネルギ削減量のうち、最大の予測エネルギ削減量を出力抑制断続運転のメリットとすると共に、予測エネルギ削減量が最大の運転形態について定められている運転時間帯を出力抑制断続運転の運転時間帯として定めるように構成されている。
又、1日対応型の出力増大断続運転、2日対応型の出力増大断続運転及び3日対応型の出力増大断続運転夫々の予測エネルギ削減量を求めて、求めた予測エネルギ削減量のうち、最大の予測エネルギ削減量を出力増大断続運転のメリットとすると共に、予測エネルギ削減量が最大の運転形態について定められている運転時間帯を出力増大断続運転の運転時間帯として定めるように構成されている。
又、1日対応型の負荷追従断続運転、2日対応型の負荷追従断続運転及び3日対応型の負荷追従断続運転夫々の予測エネルギ削減量を求めて、求めた予測エネルギ削減量のうち、最大の予測エネルギ削減量を負荷追従断続運転のメリットとすると共に、予測エネルギ削減量が最大の運転形態について定められている運転時間帯を負荷追従断続運転の運転時間帯として定めるように構成されている。
各運転形態の予測エネルギ削減量は、下記の式2に示すように、燃料電池1を運転しない場合のエネルギ消費量から、燃料電池1を各運転形態にて運転した場合のエネルギ消費量を減じることにより演算する。
予測エネルギ削減量P=燃料電池1を運転しない場合のエネルギ消費量E1−燃料電池1を運転した場合のエネルギ消費量E2……………(式2)
前記燃料電池1を運転しない場合のエネルギ消費量E1(kWh)は、下記の式3に示すように、最初の運転周期の予測電力負荷の全てを商用電源7からの受電電力で補う場合の商用電源7におけるエネルギ消費量と、最初の運転周期の予測熱負荷の全てを補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量との和として求められる。
つまり、どの運転形態の予測エネルギ削減量を求める場合でも、燃料電池1を運転しない場合のエネルギ消費量E1は、同様に求められる。
E1=予測電力負荷/商用電源発電効率+予測熱負荷/補助加熱器熱効率……………(式3)
但し、予測熱負荷はkWhに変換した値である。
一方、燃料電池1を運転した場合のエネルギ消費量E2(kWh)は、下記の式4に示すように、最初の運転周期の予測電力負荷及び予測熱負荷を燃料電池1の予測発電出力及び予測熱出力で補う場合の燃料電池1の消費エネルギである運転周期エネルギ消費量と、予測電力負荷から予測発電出力を差し引いた分に相当する予測不足電力量の全てを商用電源7からの受電電力で補う場合の商用電源7におけるエネルギ消費量と、予測不足熱量の全てを補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量との和にて求められる。
E2=運転周期エネルギ消費量+予測不足電力量/商用電源発電効率+予測不足熱量/補助加熱器熱効率……………(式4)
但し、予測不足熱量は、予測熱負荷から後述する予測利用熱量を差し引いた分に相当する熱量であり、kWhに変換した値である。
但し、
商用電源発電効率:商用電源7における単位エネルギ消費量(kWh)に対する発電出力(kWh)の比率であり、例えば、0.366に設定される。
補助加熱器熱効率:補助加熱器28における単位エネルギ消費量(kWh又はkcal)に対する発生熱量(kWh又はkcal)の比率であり、例えば0.7に設定される。
運転周期エネルギ消費量は、下記の式5にて、各運転形態において燃料電池1を運転する単位時間のエネルギ消費量を求めて、その求めた単位時間のエネルギ消費量を積算することにより求める。
エネルギ消費量=(予測発電出力÷電池発電効率)……………(式5)
電池発電効率は、燃料電池1における単位エネルギ消費量(kWh)に対する発電出力(kWh)の比率を示し、この電池発電効率は発電出力に応じて変動するものであり、予め、図6に示すように、発電出力に応じて設定されて前記メモリ34に記憶されている。そして、運転制御部5は、その電池発電効率の記憶情報から予測発電出力に応じた電池発電効率を求めるように構成されている。
尚、燃料電池1を運転した場合のエネルギ消費量E2を求めるに当たって、運転周期内で燃料電池1を起動させるときは、その燃料電池1を起動させるときに消費する起動時消費エネルギを加え、運転周期内で燃料電池1を停止させる場合は、その燃料電池1を停止させるときに消費する停止時消費エネルギを加えることになる。
ちなみに、前記起動時消費エネルギは、前記燃料ガス生成部を構成する改質器、変成器等を夫々における処理が可能なように設定された温度にウオームアップするのに要するエネルギを含むものであり、又、停止時消費エネルギは、燃料電池1を停止させる際に燃料ガス生成部のガス通流経路にパージガス(原燃料ガス又は不活性ガス)をパージする際に要するエネルギ、具体的には、ファン、ポンプ、バルブ等を駆動するエネルギを含むものである。燃料電池1の起動時消費エネルギ及び停止時消費エネルギは、燃料電池1固有のものである。そして、それら起動時消費エネルギ及び停止時消費エネルギは、予め、実験等により求められてメモリ34に記憶されている。例えば、起動時消費エネルギは1900Whに、停止時消費エネルギは200Whに夫々設定されている。
図7に示すように、1つ又は連続する複数の単位時間からなる運転時間帯を1つ設定する断続運転用の仮運転パターンの全てがメモリ34に記憶されている。
つまり、運転周期の複数の単位時間のうちで、選択した1つ又は連続する複数の単位時間を前記運転時間帯を構成する単位時間とし且つ運転周期の残りの単位時間を燃料電池1を停止する停止時間帯を構成する単位時間とする形態で、前記運転時間帯を構成する単位時間として選択する単位時間を異ならせることにより、全ての断続運転用の仮運転パターンが形成される。
例えば、単位時間1から運転を開始させるパターンとして、単位時間1を運転時間帯とするパターン1や、単位時間1,2を運転時間帯とするパターン2、単位時間1,2,3を運転時間帯とするパターン3・・・単位時間1〜24を運転時間帯とするパターン24の24種類がある。また、単位時間2から運転開始させるパターンとして、この単位時間2を運転時間帯とするパターン25、単位時間2,3を運転時間帯とするパターン26・・・単位時間2〜24を運転時間帯とするパターン47の23種類がある。このように、運転周期の最後の単位時間24を運転時間帯とするパターン300まで、断続運転用の仮運転パターンは、パターン1からパターン300までの300種類のものがある。
又、運転周期の複数の単位時間夫々について、増大出力設定条件に基づいて予測電力負荷よりも大きな設定増大出力を設定し、抑制出力設定条件に基づいて予測電力負荷よりも小さな設定抑制出力を設定する。
前記増大出力設定条件は、予測電力負荷に追従する電主出力よりも大きい複数段階の仮設定出力、及び、前記燃料電池1の発電出力を仮設定出力に調節したときに燃料電池1から発生する出力増大時発生熱量に基づいて、出力増大時発生熱量が最大の仮設定出力を設定増大出力に設定する条件としてある。
又、前記抑制出力設定条件は、電主出力よりも小さい複数段階の仮設定出力、及び、仮設定出力を燃料電池1にて得る場合と商用電源7にて得る場合とのエネルギ消費量の差である出力抑制時発電用エネルギ量差に基づいて、出力抑制時発電用エネルギ量差が最小の仮設定出力を設定抑制出力に設定する条件としてある。
尚、予測電力負荷に追従する電主出力は、予測電力負荷が燃料電池1の発電出力調節範囲における最小出力(この実施形態では、例えば0.25kW)以上且つ発電出力調節範囲における最大出力(この実施形態では、例えば0.75kW)以下の範囲のときは予測電力負荷に設定され、予測電力負荷が燃料電池1の最小出力よりも小さいときはその最小出力に設定され、予測電力負荷が燃料電池1の最大出力よりも大きいときはその最大出力に設定される。
前記設定増大出力及び前記設定抑制出力の設定方法について、説明を加える。
図8に示すように、増大出力設定用又は抑制出力設定用の仮設定出力を前記燃料電池1の発電出力調節範囲(この実施形態では、0.25〜0.75kW)内で段階的(例えば、0.05kW間隔)に設定し、各仮設定出力について、前記出力増大時発生熱量(kW)を下記の式6にて求め、前記出力抑制時発電用エネルギ量差(kW)を下記の式7にて求めて、それら出力増大時発生熱量及び出力抑制時発電用エネルギ量差を各仮設定出力に対応付けて、メモリ34に記憶させてある。
出力増大時発生熱量=(仮設定出力÷電池発電効率)×電池熱効率……………(式6)
出力抑制時発電用エネルギ量差=仮設定出力÷電池発電効率−仮設定出力÷商用電源発電効率……………(式7)
電池熱効率は、燃料電池1における単位エネルギ消費量(kWh)に対する発生熱量(kWh)の比率を示し、この電池熱効率は発電出力に応じて変動するものであり、予め、図6に示すように、発電出力に応じて設定されて前記メモリ34に記憶されている。
ちなみに、電池発電効率よりも商用電源発電効率の方が大きいため、出力抑制時発電用エネルギ量差が小さいほど、燃料電池1の発電出力を電主出力よりも小さくしたときに、エネルギ消費の面で有利となる。
そして、運転制御部5は、運転周期の各単位時間について、電主出力よりも大きい仮設定出力のうち、出力増大時発生熱量が最大のものを設定増大出力として設定し、電主出力よりも小さい仮設定出力のうち、出力抑制時発電用エネルギ量差が最小のものを設定抑制出力として設定するように構成されている。
例えば、図4に示すように、15番目の単位時間については、電主出力が0.51kWであるので、その0.51kWよりも大きい仮設定出力のうち、0.75kWの仮設定出力が出力増大時発生熱量が最大であるので、その0.75kWの仮設定出力を設定増大出力として設定することになる。但し、電主出力が燃料電池1の最大出力の単位時間については、設定増大出力を設定しない。
又、例えば図5に示すように、1番目の単位時間については、電主出力が0.41kWであるので、その0.41Wよりも小さい仮設定出力のうち、0.25kWの仮設定出力が出力抑制時発電用エネルギ量差が最小であるので、その0.25kWの仮設定出力を設定抑制出力として設定することになる。但し、電主出力が燃料電池1の最小出力の単位時間については、設定抑制出力を設定しない。
1日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、メモリ34に記憶されている全ての断続運転用の仮運転パターンの夫々について、各仮運転パターンにて設定されている運転時間帯に含まれる単位時間の予測発電出力を電主出力に設定して、その運転時間帯において予測発電出力にて燃料電池1を運転すると仮定して、前記式2〜式4に基づいて予測エネルギ削減量Pを求め、更に、そのように燃料電池1を運転すると仮定した運転周期、即ち、運転条件設定対象期間の最初の運転周期の各単位時間について、下記の式8、式9に基づいて、予測熱出力(kcal/h)、予測貯湯熱量(kcal/h)を求める。
尚、前記式2〜式4に基づいて予測エネルギ削減量Pを求めるに当たっては、運転時間帯に含まれる単位時間のエネルギ消費量を前記式5により求め、運転時間帯に含まれない単位時間のエネルギ消費量は0として、各単位時間のエネルギ消費量を積算することにより、運転周期エネルギ消費量を求め、その運転周期エネルギ消費量に基づいて、式4により、燃料電池1を運転した場合のエネルギ消費量E2を求めることになる。
予測熱出力=α×{(予測発電出力÷電池発電効率)×電池熱効率}+余剰電力×α×β−ベース放熱量……………(式8)
但し、余剰電力は、予測発電出力が予測電力負荷よりも大きい場合に、予測発電出力から予測電力負荷を減じることにより求められる。
例えば、予測電力負荷が燃料電池1の最小出力よりも小さいときは、余剰電力は、燃料電池1の最小出力から予測電力負荷を減じることにより求められる。又、後述するが、予測発電出力が電主出力よりも大きい設定増大出力のときは、余剰電力は、その設定増大出力から予測電力負荷を減じることにより求められる。
αは、上述したように860に設定される係数である。
βは、電気ヒータ12にて余剰電力(kWh)を熱(kWh)に変換するときの効率であるヒータ効率であり、例えば、0.9に設定される。
ベース放熱量は、このコージェネレーションシステムにおいて、熱電併給装置1の発生熱量のうち、貯湯槽2への貯湯及び熱消費端末3による暖房に用いられることなく放熱される熱量であり、例えば50kcal/hに設定されて、メモリ34に記憶されている。
予測貯湯熱量n=(予測貯湯熱量n-1−予測熱負荷n+予測熱出力n)×(1−槽放熱率)……………(式9)
但し、添え字「n」は、運転周期における単位時間の順序を示し、例えば、n=1のときは、運転周期の1番目の単位時間を示す。
ちなみに、予測貯湯熱量n-1は、n=1のときには予測貯湯熱量0となり、この予測貯湯熱量0は、運転周期の開始時点(即ち、初期)の予測貯湯熱量であり、前記上端温度センサS1、前記中間上位温度センサS2、前記中間下位温度センサS3、前記下端温度センサS4及び前記給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、上記の式1により求められる。ちなみに、この実施形態では0である。
尚、予測貯湯熱量nの最大値は、貯湯槽2の貯湯量が満杯になったときに貯湯槽2に蓄える熱量である槽満杯貯湯熱量以下に規制され、その槽満杯貯湯熱量は、例えば、貯湯槽2の貯湯温度、貯湯槽2への給水温度及び貯湯槽2の容量から求められる。ちなみに、前記貯湯温度は、上端温度センサS1、中間上位温度センサS2、中間下位温度センサS3及び下端温度センサS4夫々の検出温度のうち前記放熱作動用設定温度(例えば45°C)以上のものの平均値とされ、前記給水温度は、給水温度センサSiにて検出される給水温度の平均値とされる。
槽放熱率は、貯湯槽2からの放熱率であり、例えば、0.012に予め設定されて、前記メモリ34に記憶されている。
運転時間帯に含まれない単位時間の予測熱出力は0になるので、上記の式9により各単位時間の予測貯湯熱量を求めるに当たって、運転時間帯に含まれない単位時間の予測貯湯熱量は、予測熱出力nを0として求めることになる。
又、1日対応型の負荷追従断続運転について、以下のように予測利用熱量を求める。
即ち、前記全ての断続運転用の仮運転パターンの夫々について、前述のように燃料電池1を運転すると仮定して、運転条件設定対象期間の最初の運転周期の各単位時間について、予測熱負荷として利用された予測利用熱量(kcal)を、下記の式10〜式12により求める。尚、下記の式10〜式12は、後述する2日対応型及び3日対応型の負荷追従断続運転における予測利用熱量、並びに、出力増大断続運転及び出力抑制断続運転における予測利用熱量を求める場合においても利用する。
予測貯湯熱量n-1≧予測熱負荷nのときは、
予測利用熱量n=予測熱負荷n……………(式10)
予測貯湯熱量n-1<予測熱負荷nのときは、
予測利用熱量n=予測貯湯熱量n-1……………(式11)
予測貯湯熱量n-1=0のときは、
予測利用熱量n=0……………(式12)
尚、予測貯湯熱量は、各単位時間の終了時点での熱量を示し、予測熱負荷は、各単位時間の開始時点に発生し、予測熱出力は予測熱負荷が発生した後に出力されるものとしている。
図3に、5番目から23番目までの単位時間を運転時間帯とする仮運転パターンを例にして、断続運転用の仮運転パターンを用いて1日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、最初の運転周期の各単位時間について、予測発電出力を設定した結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
但し、図3における運転周期が「最初」の欄の部分(即ち、図3における上側の表の部分)が、1日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときの、予測発電出力の設定結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量の演算結果を示す。
ちなみに、図3における運転周期が「2回目」の欄の部分(即ち、図3における下側の表の部分)は、後述する2日対応型の負荷追従断続運転に関して、2回目の運転周期の各単位時間について予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
そして、全ての断続運転用の仮運転パターンのうちで、予測エネルギ削減量が最大の断続運転用の仮運転パターンを求めて、その断続運転用の仮運転パターンを1日対応型の負荷追従断続運転の運転パターンに設定し、その断続運転用の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を1日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
2日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、全ての断続運転用の仮運転パターンのうち、上述のように運転時間帯において予測発電出力にて燃料電池1を運転すると仮定したときに、最初の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が0よりも大きい仮運転パターンを2日対応型の仮運転パターンとして選択する。
そして、2日対応型の仮運転パターンの全てについて、最初の運転周期の最終の単位時間の予測貯湯熱量が2回目の運転周期の予測熱負荷として利用されたとして、2回目の運転周期における複数の単位時間夫々について、予測貯湯熱量(kcal)及び予測熱負荷として利用された予測利用熱量(kcal)を求める。
尚、2回目の運転周期における各単位時間の予測貯湯熱量は、前記式9により、予測熱出力nを0として求める。
図3に、2日対応型の仮運転パターンとして前述のように選択した仮運転パターンのうち、5番目から23番目までの単位時間を運転時間帯とする仮運転パターンを例にして、2日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、2回目の運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
但し、図3における運転周期が「最初」の欄の部分(即ち、図3における上側の表の部分)は、前述したように、1日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、最初の運転周期の各単位時間について、予測発電出力を設定した結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示し、図3における運転周期が「2回目」の欄の部分(即ち、図3における下側の表の部分)は、2日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、2回目の運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
2日対応型の仮運転パターンの夫々について、夫々について上述のように求めた予測エネルギ削減量Pに、2回目の運転周期における予測利用熱量(kWhに変換したもの)の合計を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量(予測利用熱量の合計/補助加熱器熱効率)を加えることにより予測エネルギ削減量を求め、その求めた予測エネルギ削減量を2で割って1運転周期(1日)当たりのエネルギ削減量としたものを、2日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量とする。
そして、全ての2日対応型の仮運転パターンのうちで予測エネルギ削減量が最大の2日対応型の仮運転パターンを求め、その2日対応型の仮運転パターンを2日対応型の負荷追従断続運転の運転パターンに設定し、その2日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を2日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
3日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、全ての2日対応型の仮運転パターンのうち、2回目の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が0よりも大きい仮運転パターンを3日対応型の仮運転パターンとして選択する。
そして、3日対応型の仮運転パターンの全てについて、2回目の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が3回目の運転周期の予測熱負荷として利用されたとして、上述した2回目の運転周期におけるのと同様に、3回目の運転周期における複数の単位時間夫々について、予測貯湯熱量及び予測熱負荷として利用された予測利用熱量を求める。
3日対応型の仮運転パターンの夫々について、夫々について上述のように求めた予測エネルギ削減量Pに、2回目及び3回目の運転周期における予測利用熱量(kWhに変換したもの)の合計を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量(予測利用熱量の合計/補助加熱器熱効率)を加えることにより予測エネルギ削減量を求め、その求めた予測エネルギ削減量を3で割って1運転周期(1日)当たりのエネルギ削減量としたものを、3日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量とする。
そして、全ての3日対応型の仮運転パターンのうちで予測エネルギ削減量が最大の3日対応型の仮運転パターンを求め、その3日対応型の仮運転パターンを3日対応型の負荷追従断続運転の運転パターンに設定し、その3日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を3日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
1日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、メモリ34に記憶されている全ての断続運転用の仮運転パターンのうちで、運転時間帯が設定増大出力の設定されていない単位時間のみで形成されるパターンを除いた全ての仮運転パターンを出力増大断続運転用の仮運転パターンとして、その出力増大断続運転用の仮運転パターン夫々について、各仮運転パターンにて設定されている運転時間帯に含まれる単位時間の予測発電出力を設定増大出力に設定して、その運転時間帯において予測発電出力にて燃料電池1を運転すると仮定して、前記式2〜式4に基づいて予測エネルギ削減量Pを求め、更に、運転条件設定対象期間の最初の運転周期の各単位時間について、上記の式8に基づいて予測熱出力を求め、上記の式9に基づいて予測貯湯熱量を求め、上記の式10〜12に基づいて予測利用熱量を求める。尚、設定増大出力が設定されていない単位時間については、予測発電出力を最大出力に設定する。
図4に、15番目から23番目までの単位時間を運転時間帯とする仮運転パターンを例にして、断続運転用の仮運転パターンを用いて1日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、最初の運転周期の各単位時間について、予測発電出力を設定した結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
但し、図4における運転周期が「最初」の欄の部分(即ち、図4における上側の表の部分)が、1日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときの、予測発電出力の設定結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量の演算結果を示す。
ちなみに、図4における運転周期が「2回目」の欄の部分(即ち、図4における下側の表の部分)は、後述する2日対応型の出力増大断続運転に関して、2回目の運転周期の各単位時間について予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
そして、全ての出力増大断続運転用の仮運転パターンのうちで、予測エネルギ削減量が最大の出力増大断続運転用の仮運転パターンを求めて、その出力増大断続運転用の仮運転パターンを1日対応型の出力増大断続運転の運転パターンに設定し、その出力増大断続運転用の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を1日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
2日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、全ての出力増大断続運転用の仮運転パターンのうち、上述のように運転時間帯において予測発電出力にて燃料電池1を運転すると仮定したときに、最初の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が0よりも大きい仮運転パターンを2日対応型の仮運転パターンとして選択する。
そして、2日対応型の仮運転パターンの全てについて、上記の2日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求める場合と同様に、2回目の運転周期における複数の単位時間夫々について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求める。
図4に、2日対応型の仮運転パターンとして前述のように選択した仮運転パターンのうち、15番目から23番目までの単位時間を運転時間帯とする仮運転パターンを例にして、2日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、2回目の運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
但し、図4における運転周期が「最初」の欄の部分(即ち、図4における上側の表の部分)は、前述したように、1日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、最初の運転周期の各単位時間について、予測発電出力を設定した結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示し、図4における運転周期が「2回目」の欄の部分(即ち、図4における下側の表の部分)は、2日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、2回目の運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
2日対応型の仮運転パターンの夫々について、夫々について上述のように求めた予測エネルギ削減量Pに、2回目の運転周期における予測利用熱量(kWhに変換したもの)の合計を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量を加えることにより予測エネルギ削減量を求め、その求めた予測エネルギ削減量を2で割って1運転周期当たりのエネルギ削減量としたものを、2日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量とする。
そして、全ての2日対応型の仮運転パターンのうちで予測エネルギ削減量が最大の2日対応型の仮運転パターンを求め、その2日対応型の仮運転パターンを2日対応型の出力増大断続運転の運転パターンに設定し、その2日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を2日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
3日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、全ての2日対応型の仮運転パターンのうち、2回目の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が0よりも大きい仮運転パターンを3日対応型の仮運転パターンとして選択する。
そして、3日対応型の仮運転パターンの全てについて、上記の3日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求める場合と同様に、3回目の運転周期における複数の単位時間夫々について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求める。
3日対応型の仮運転パターンの夫々について、夫々について上述のように求めた予測エネルギ削減量Pに、2回目及び3回目の運転周期における予測利用熱量(kWhに変換したもの)の合計を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量を加えることにより予測エネルギ削減量を求め、その求めた予測エネルギ削減量を3で割って1運転周期(1日)当たりのエネルギ削減量としたものを、3日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量とする。
そして、全ての3日対応型の仮運転パターンのうちで予測エネルギ削減量が最大の3日対応型の仮運転パターンを求め、その3日対応型の仮運転パターンを3日対応型の出力増大断続運転の運転パターンに設定し、その3日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を3日対応型の出力増大断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
1日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、メモリ34に記憶されている全ての断続運転用の仮運転パターンのうちで、運転時間帯が設定抑制出力の設定されていない単位時間のみで形成されるパターンを除いた全ての仮運転パターンを出力抑制断続運転用の仮運転パターンとして、その出力抑制断続運転用の仮運転パターン夫々について、各仮運転パターンにて設定されている運転時間帯に含まれる単位時間の予測発電出力を設定抑制出力に設定して、その運転時間帯において予測発電出力にて燃料電池1を運転すると仮定して、前記式2〜式4に基づいて予測エネルギ削減量Pを求め、更に、運転条件設定対象期間の最初の運転周期の各単位時間について、上記の式8に基づいて予測熱出力を求め、上記の式9に基づいて予測貯湯熱量を求め、上記の式10〜12に基づいて予測利用熱量を求める。尚、設定抑制出力が設定されていない単位時間については、予測発電出力を最小出力に設定する。
図5に、1番目から24番目までの単位時間を運転時間帯とする仮運転パターンを例にして、断続運転用の仮運転パターンを用いて1日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、最初の運転周期の各単位時間について、予測発電出力を設定した結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
但し、図5における運転周期が「最初」の欄の部分(即ち、図5における上側の表の部分)が、1日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときの、予測発電出力の設定結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量の演算結果を示す。
ちなみに、図5における運転周期が「2回目」の欄の部分(即ち、図5における下側の表の部分)は、後述する2日対応型の出力抑制断続運転に関して、2回目の運転周期の各単位時間について予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
そして、全ての出力抑制断続運転用の仮運転パターンのうちで、予測エネルギ削減量が最大の出力抑制断続運転用の仮運転パターンを求めて、その出力抑制断続運転用の仮運転パターンを1日対応型の出力抑制断続運転の運転パターンに設定し、その出力抑制断続運転用の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を1日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
2日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、全ての出力抑制断続運転用の仮運転パターンのうち、上述のように運転時間帯において予測発電出力にて燃料電池1を運転すると仮定したときに、最初の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が0よりも大きい仮運転パターンを2日対応型の仮運転パターンとして選択する。
そして、2日対応型の仮運転パターンの全てについて、上記の2日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求める場合と同様に、2回目の運転周期における複数の単位時間夫々について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求める。
図5に、2日対応型の仮運転パターンとして前述のように選択した仮運転パターンのうち、1番目から24番目までの単位時間を運転時間帯とする仮運転パターンを例にして、2日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、2回目の運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
但し、図5における運転周期が「最初」の欄の部分(即ち、図5における上側の表の部分)は、前述したように、1日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、最初の運転周期の各単位時間について、予測発電出力を設定した結果、並びに、予測熱出力、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示し、図5における運転周期が「2回目」の欄の部分(即ち、図5における下側の表の部分)は、2日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量を求めるときに、2回目の運転周期の各単位時間について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求めた結果を示す。
2日対応型の仮運転パターンの夫々について、夫々について上述のように求めた予測エネルギ削減量Pに、2回目の運転周期における予測利用熱量(kWhに変換したもの)の合計を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量を加えることにより予測エネルギ削減量を求め、その求めた予測エネルギ削減量を2で割って1運転周期当たりのエネルギ削減量としたものを、2日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量とする。
そして、全ての2日対応型の仮運転パターンのうちで予測エネルギ削減量が最大の2日対応型の仮運転パターンを求め、その2日対応型の仮運転パターンを2日対応型の出力抑制断続運転の運転パターンに設定し、その2日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を2日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
3日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量は、以下のようにして求める。
即ち、全ての2日対応型の仮運転パターンのうち、2回目の運転周期における最終の単位時間の予測貯湯熱量が0よりも大きい仮運転パターンを3日対応型の仮運転パターンとして選択する。
そして、3日対応型の仮運転パターンの全てについて、上記の3日対応型の負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量を求める場合と同様に、3回目の運転周期における複数の単位時間夫々について、予測貯湯熱量及び予測利用熱量を求める。
3日対応型の仮運転パターンの夫々について、夫々について上述のように求めた予測エネルギ削減量Pに、2回目及び3回目の運転周期における予測利用熱量(kWhに変換したもの)の合計を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギ消費量を加えることにより予測エネルギ削減量を求め、その求めた予測エネルギ削減量を3で割って1運転周期(1日)当たりのエネルギ削減量としたものを、3日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量とする。
そして、全ての3日対応型の仮運転パターンのうちで予測エネルギ削減量が最大の3日対応型の仮運転パターンを求め、その3日対応型の仮運転パターンを3日対応型の出力抑制断続運転の運転パターンに設定し、その3日対応型の仮運転パターンの予測エネルギ削減量を3日対応型の出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量として求める。
ところで、燃料電池1を停止させていても、例えば発電可能な状態に維持しておく等のために、エネルギ(電力)が消費されるものであり、運転周期内の全時間帯において燃料電池1を停止させているときにコージェネレーションシステムにて消費されるエネルギを待機時消費エネルギZとして、予め実験等により求めてある。
負荷追従断続運転、出力増大断続運転、出力抑制断続運転を実行すると仮定したときのエネルギ消費量が燃料電池1を運転しないときのエネルギ消費量よりも多くなって、前記負荷追従断続運転の予測エネルギ削減量、前記出力増大断続運転の予測エネルギ削減量、前記出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量が、負の値として求められる場合がある。
そして、前記負荷追従断続運転、前記出力増大断続運転及び前記出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量が負の値として求められたときに、その負の値として求められた予測エネルギ削減量が、待機時消費エネルギZの負の値よりも小さい場合は、燃料電池1を前記負荷追従断続運転、前記出力増大断続運転及び前記出力抑制断続運転のどの運転形態で運転するよりも運転を待機させる方が省エネルギとなるので、待機時消費エネルギZを待機運転のメリットとして用いることが可能である。
そこで、運転制御部5のメモリ34に、待機運転のメリットとして待機時消費エネルギZを記憶させてある。つまり、運転制御部5が、待機時消費エネルギZを待機運転のメリットとして求めるように構成されている。
ちなみに、待機時消費エネルギZは、例えば下記の式13にて求めることができる。
Z=待機時の消費電力×待機時間/商用電源7の発電効率……………(式13)
そして、運転制御部5は、上述のように求めた負荷追従断続運転、出力増大断続運転、出力抑制断続運転及び待機運転夫々についてのメリットのうち、メリットが最も高い運転形態を選択して、その選択した運転形態にて前記燃料電池1を運転するように構成されている。
以下、図9に示すフローチャートに基づいて、前記運転形態選択処理における運転制御部5の制御動作について説明する。
運転制御部5は、運転周期の開始時点(例えば、午前3時)になる毎に、データ管理処理を実行して、予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを求め、続いて、メリット演算処理を実行して、負荷追従断続運転のメリットP1、出力増大断続運転のメリットP2及び出力抑制断続運転のメリットP3を求める(ステップ#1〜3)。
続いて、ステップ#4において、負荷追従断続運転のメリットP1、出力増大断続運転のメリットP2及び出力抑制断続運転のメリットP3のうちの最も高いものが待機時消費エネルギZの負の値「−Z」よりも大きいか否かを判断することにより、負荷追従断続運転、出力増大断続運転及び出力抑制断続運転のうちのいずれか1つを実行した方が、運転周期の全時間帯において燃料電池1を停止させる待機運転を実行するよりも省エネルギになるかを判断する。
つまり、負荷追従断続運転のメリットP1(予測エネルギ削減量)、出力増大断続運転のメリットP2(予測エネルギ削減量)及び出力抑制断続運転のメリットP3(予測エネルギ削減量)が負の値として求められる場合があるが、それらの正負に拘らず、負荷追従断続運転のメリットP1、出力増大断続運転のメリットP2及び出力抑制断続運転のメリットP3のうちの最も高いものが待機時消費エネルギZの負の値「−Z」よりも大きいときは、負荷追従断続運転、出力増大断続運転及び出力抑制断続運転のうち、メリットが最も高い運転形態を実行した方が待機運転を実行するよりも省エネルギになる。
そして、ステップ#4にて、負荷追従断続運転、出力増大断続運転及び出力抑制断続運転のうちのいずれかを実行した方が待機運転を実行するよりも省エネルギになると判断したときは、ステップ#5において、運転周期の開始時点における貯湯熱量にてその運転周期の予測熱負荷を賄える程度を示す熱負荷賄い率U/Lを求め、ステップ#6では、その求めた熱負荷賄い率U/Lと下位設定値Kとを比較して、熱負荷賄い率U/Lが下位設定値Kよりも大きいときは、待機条件を満たすと判断し、熱負荷賄い率U/Lが下位設定値K以下のときは、待機条件を満たさないと判断する。
ちなみに、熱負荷賄い率U/LのLは、最初の運転周期の各単位時間の予測熱負荷を合計することにより求めた運転周期の予測熱負荷である。
又、熱負荷賄い率U/LのUは、燃料電池1の予測熱出力を0として、最初の運転周期の予測熱負荷のうち、最初の運転周期の開始時点における貯湯熱量にて賄えると予測される予測利用熱量である。
例えば、運転周期の開始時点が、図3にて示す2回目の運転周期の開始時点の状態であると仮定すると、Lは、図3に示す如き、運転周期の各単位時間の予測熱負荷を合計した値となり、Uは、図3に示す如き、運転周期の各単位時間の予測利用熱量を合計した値となる。
尚、前記下位設定値Kは、例えば、0.4に設定する。
つまり、貯湯槽2からは放熱があることから、最初の運転周期の開始時点における貯湯槽2の貯湯熱量にて最初の運転周期における予測熱負荷を賄える程度を示す熱負荷賄い率を求めるに当たっては、最初の運転周期の開始時点の貯湯槽2の貯湯熱量そのものを用いるよりも、最初の運転周期の予測熱負荷のうち、最初の運転周期の開始時点における貯湯熱量にて賄えると予測される予測利用熱量Uを用いる方が、貯湯槽2からの放熱を考慮することができるので、熱負荷賄賄い率を適切に求めることができる。
そして、ステップ#6で待機条件を満たさないと判断したときは、ステップ#7において、燃料電池1の運転形態として、負荷追従断続運転、出力増大断続運転及び出力抑制断続運転のうちのメリットが最も高い運転形態を選択する。
又、ステップ#6で待機条件を満たすと判断したときは、ステップ#8で、燃料電池1が運転中か否かを判断して、運転中のときは、ステップ#9にて、熱負荷賄い率U/Lが前記下位設定値Kよりも大きい上位設定値M(例えば0.9)よりも大きいか否かを判断して、大きくないと判断したときは、ステップ#10において、燃料電池1の運転を継続する運転継続条件を満たすか否かを判断する。
つまり、メモリ34に記憶されている仮運転パターンのうち、開始時点に引き続き且つ個数が1〜設定数(例えば10個)の単位時間からなる時間帯を運転時間帯として仮定する全ての仮運転パターンの夫々について、運転時間帯に発電出力を電主出力に調節するとして、最初の運転周期における最終の単位時間の貯湯熱量が0になるか否かを判断し、その貯湯熱量が0になる仮運転パターンが存在するときは、貯湯槽2の湯を使い切る状態で燃料電池1の運転を継続することが可能であり、運転継続条件を満たすと判断し、その貯湯熱量が0になる仮運転パターンが存在しないときは、運転継続条件を満たさないと判断する。
そして、ステップ#10において、運転継続条件を満たすと判断すると、ステップ#11において、燃料電池1の運転形態として、負荷追従運転にて継続する負荷追従継続運転を選択し、ステップ#12において、前記運転継続時間を設定する運転継続時間設定処理を実行する。
前記運転継続時間設定処理では、ステップ#10にて最初の運転周期における最終の単位時間の貯湯熱量が0になると判断した仮運転パターンのうち、予測エネルギ削減量Pが最大となる仮運転パターンの運転時間帯を運転継続時間に設定する。
つまり、ステップ#10にて最初の運転周期における最終の単位時間の貯湯熱量が0になると判断した仮運転パターンの夫々について、燃料電池1を運転した場合のエネルギ消費量E2を前記式4により求めて、その求めたエネルギ消費量E4及び前記式3により求めた燃料電池1を運転しない場合のエネルギ消費量E1を前記式2に代入することにより、予測エネルギ削減量Pを求め、求めた予測エネルギ削減量Pが最大の仮運転パターンの運転時間帯を運転継続時間に設定する。
ステップ#4にて、待機運転を実行する方が省エネルギになると判断したとき、ステップ#8にて、燃料電池1が停止中であると判断したとき、ステップ#9にて、熱負荷賄い率U/Lが上位設定値Mよりも大きいと判断したとき、ステップ#10にて、運転継続条件を満たさないと判断したときは、ステップ#13にて、燃料電池1の運転形態として待機運転を選択する。
運転制御手段5は、前記運転形態選択処理にて選択した運転形態にて燃料電池1を運転する。
つまり、燃料電池1の運転形態として、1日対応型、2日対応型、3日対応型のいずれの負荷追従断続運転を選択したときも、運転時間帯においては燃料電池1の発電出力を現在要求されている現電力負荷に追従させる現電力負荷追従運転を実行する。
その現電力負荷追従運転では、1分等の比較的短い所定の出力調整周期毎に現電力負荷を求め、最小出力から最大出力の範囲内で、連続的に現電力負荷に追従する電主出力を決定し、燃料電池1の発電出力をその決定した電主出力に調整する形態で運転する。
尚、前記現電力負荷は、前記電力負荷計測手段11の計測値及び前記インバータ6の出力値に基づいて計測し、更に、その現電力負荷は、前の出力調整周期において所定のサンプリング時間(例えば5秒)でサンプリングしたデータの平均値として求められる。
燃料電池1の運転形態として、1日対応型、2日対応型、3日対応型のいずれの出力抑制断続運転を選択したときも、運転時間帯に含まれる単位時間のうち設定抑制出力が設定されている単位時間では燃料電池1の発電出力を設定抑制出力に調節し、設定抑制出力が設定されていない単位時間では燃料電池1の発電出力を最小出力に調節し、停止時間帯に含まれる単位時間においては燃料電池1を停止させる。
燃料電池1の運転形態として、1日対応型、2日対応型、3日対応型のいずれの出力増大断続運転を選択したときも、運転時間帯に含まれる単位時間のうち設定増大出力が設定されている単位時間では燃料電池1の発電出力を設定増大出力に調節し、設定増大出力が設定されていない単位時間では燃料電池1の発電出力を最大出力に調節し、停止時間帯に含まれる単位時間においては燃料電池1を停止させる。
つまり、運転周期の開始時点になる毎に運転形態選択処理を実行し、その運転形態選択処理では、上述のように、熱負荷賄い率U/Lが下位設定値Kよりも大きくて待機条件を満たすと判断したときに、燃料電池1が停止中であると判断した場合、燃料電池1が運転中で且つ熱負荷賄い率U/Lが上位設定値Mよりも大きいと判断した場合、及び、燃料電池1が運転中で且つ熱負荷賄い率U/Lが上位設定値M以下で且つ運転継続条件を満たさないと判断した場合のいずれかの場合では、待機運転が選択されるように構成されているので、先の運転形態選択処理にて2日対応型又は3日対応型の負荷追従、出力抑制又は出力増大のいずれかの断続運転に設定されて、今回の運転形態選択処理を行う時点が2日対応型又は3日対応型の断続運転における2回目の運転周期の開始時点に相当するときに、その運転形態選択処理にて前述のように待機運転が選択されると、その2日対応型又は3日対応型の断続運転における2回目の運転周期の全時間帯にわたって燃料電池1が停止されることになり、2日対応型又は3日対応型の断続運転が継続される。
又、2日対応型又は3日対応型の断続運転においてその1回目の運転周期における実際の熱負荷が予測熱負荷よりも多くなって、又は、3日対応型の断続運転においてその2回目の運転周期における実際の熱負荷が予測熱負荷よりも多くなって、熱負荷賄い率U/Lが下位設定値K以下で待機条件を満たさないと判断されると、新たに、いずれかの断続運転が選択されることになる。
又、熱負荷賄い率U/Lが下位設定値Kよりも大きくて待機条件を満たすと判断したときに、燃料電池1が運転中で且つ熱負荷賄い率U/Lが上位設定値M以下で且つ運転継続条件を満たすと判断されると、貯湯槽2の湯を使い切る状態で燃料電池1の運転が負荷追従運転にて継続されるので、起動時消費エネルギを消費することなく、最初の運転周期の熱負荷を十分に賄うことが可能となり、省エネルギ性を一段と向上することができる。
前記運転制御部5は、前記リモコン操作部にて出力抑制運転モードが設定されたときは、上述のように、前記1日対応型の出力抑制断続運転、前記2日対応型の出力抑制断続運転及び前記3日対応型の出力抑制断続運転夫々の予測エネルギ削減量を求めて、求めた予測エネルギ削減量が最も大きい運転形態にて燃料電池1を運転するように構成されている。
又、前記運転制御部5は、前記リモコン操作部にて出力増大運転モードが設定されたときは、上述のように、前記1日対応型の出力増大断続運転、前記2日対応型の出力増大断続運転及び前記3日対応型の出力増大断続運転夫々の予測エネルギ削減量を求めて、求めた予測エネルギ削減量が最も大きい運転形態にて燃料電池1を運転するように構成されている。
又、前記運転制御部5は、前記リモコン操作部にて負荷追従運転モードが設定されたときは、上述のように、前記1日対応型の負荷追従断続運転、前記2日対応型の負荷追従断続運転及び前記3日対応型の負荷追従断続運転夫々の予測エネルギ削減量を求めて、求めた予測エネルギ削減量が最も大きい運転形態にて燃料電池1を運転するように構成されている。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態においては、運転条件設定対象期間を複数の運転周期にて構成して、出力抑制断続運転、出力増大断続運転及び負荷追従断続運転の夫々について、1日対応型の単周期対応型、2日対応型及び3日対応型の複数周期対応型を備える場合について例示したが、運転条件設定対象期間を複数の運転周期に区分けせずに、出力抑制断続運転、出力増大断続運転及び負荷追従断続運転夫々を、前記単周期対応型に相当するものとしても良い。
(ロ) 上記の実施形態においては、運転制御部5を、出力抑制断続運転、出力増大断続運転、負荷追従断続運転及び待機運転の4種の運転形態に切り換え自在に構成する場合について例示したが、出力抑制断続運転のみを実行するように、あるいは、出力増大断続運転のみを実行するように構成しても良い。
又、出力抑制断続運転と待機運転とに切り換え自在に構成する、あるいは、出力増大断続運転と待機運転とに切り換え自在に構成しても良い。
(ハ) 運転制御部5にて切り換え自在な複数種の運転形態としては、上記の実施形態の如き、出力抑制断続運転、出力増大断続運転、負荷追従断続運転及び待機運転の4種の運転形態に限定されるものではなく、少なくとも、出力抑制断続運転及び出力増大断続運転のいずれか一方を含む状態で、変更可能である。
又、運転制御部5にて切り換え自在な複数種の運転形態として、運転条件設定対象期間の全時間帯にわたって燃料電池1を運転する連続運転を含ませても良い。
(ニ) 出力増大断続運転における設定増大出力を設定するための増大出力設定条件、及び、出力抑制断続運転における設定抑制出力を設定するための抑制出力設定条件は、上記の実施形態において例示した条件に限定されるものではない。
例えば、増大出力設定条件は、予測電力負荷に対して設定電力大きい電力に設定する条件や、燃料電池1の発電出力調節範囲における最大出力に設定する条件でも良い。
又、抑制出力設定条件は、予測電力負荷に対して設定電力小さい電力に設定する条件や、燃料電池1の発電出力調節範囲における最小出力に設定する条件でも良い。
(ホ) 出力増大断続運転における設定増大出力を設定するための形態は、上記の実施形態のように増大出力設定条件に基づいて設定する形態に限定されるものではない。
例えば、単位時間の夫々について仮設定増大出力を複数段階に設定しておき、各単位時間の仮設定増大出力を異ならせた状態で、全ての断続運転用の仮運転パターンについて予測エネルギ削減量を求めて、予測エネルギ削減量が最大の断続運転用の仮運転パターンにおいて設定されている仮設定増大出力を、出力増大断続運転の設定増大出力とするようにしても良い。
又、出力抑制断続運転における設定抑制出力を設定するための形態は、上記の実施形態にように抑制出力設定条件に基づいて設定する形態に限定されるものではない。
例えば、単位時間の夫々について仮設定抑制出力を複数段階に設定しておき、各単位時間の仮設定抑制出力を異ならせた状態で、全ての断続運転用の仮運転パターンについて予測エネルギ削減量を求めて、予測エネルギ削減量が最大の断続運転用の仮運転パターンにおいて設定されている仮設定抑制出力を、出力抑制断続運転の設定抑制出力とするようにしても良い。
(ヘ) 出力増大断続運転の予測エネルギ削減量を求めるための断続運転用の仮運転パターンとして、運転時間帯に設定増大出力が設定されていない単位時間が含まれる仮運転パターンを除外して、運転時間帯が設定増大出力が設定されている単位時間のみにて構成される仮運転パターンのみを含ませるように構成しても良い。
出力抑制断続運転の予測エネルギ削減量を求めるための断続運転用の仮運転パターンとして、運転時間帯に設定抑制出力が設定されていない単位時間が含まれる仮運転パターンを除外して、運転時間帯が設定抑制出力が設定されている単位時間のみにて構成される仮運転パターンのみを含ませるように構成しても良い。
(ト) 上記の実施形態においては、断続運転の複数種の運転形態夫々において、運転時間帯を運転周期内に1つ設定する場合について例示したが、運転周期内に複数設定しても良い。
(チ) 出力抑制断続運転、出力増大断続運転及び負荷追従断続運転の夫々において、運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として定めるに当たって、上記の実施形態においては、最も運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として定める場合について例示したが、例えば、2番目又は3番目に運転メリットが高くなる時間帯を運転時間帯として定める等、運転メリットが高くなる条件は種々に変更可能である。
(リ) 運転メリットとしては、上記の実施形態において例示した予測エネルギ削減量等の省エネルギ性に限定されるものではなく、例えば、予測エネルギコスト削減額等の経済性や、予測二酸化炭素削減量等の環境性を用いても良い。
ちなみに、予測エネルギコスト削減額は、燃料電池1を運転させない場合のエネルギコストから、燃料電池1を運転したときのエネルギコストを減じて求めることができる。
前記燃料電池1を運転させない場合のエネルギコストは、予測電力負荷の全てを商用電源7から買電するときのコストと、予測熱負荷の全てを補助加熱器28で賄うときのエネルギコスト(燃料コスト)の和として求められる。
一方、燃料電池1を運転したときのエネルギコストは、予測電力負荷及び予測熱負荷を燃料電池1の予測発電電力及び予測発生熱で補う場合の燃料電池1のエネルギコスト(燃料コスト)と、予測電力負荷から予測発電電力を差し引いた分に相当する不足電力負荷を商用電源7から買電するときのコストと、予測熱負荷から予測利用熱量を差し引いた分に相当する不足熱負荷を補助加熱器28の発生熱で補う場合のエネルギコスト(燃料コスト)との和として求められる。
又、予測二酸化炭素削減量は、燃料電池1を運転させない場合の二酸化炭素発生量から、燃料電池1を運転したときの二酸化炭素発生量を減じて求めることができる。
前記燃料電池1を運転させない場合の二酸化炭素発生量は、予測電力負荷の全てを商用電源7から買電するときの二酸化炭素発生量と、予測熱負荷の全てを補助加熱器28で賄うときの二酸化炭素発生量との和として求められる。
一方、燃料電池1を運転したときの二酸化炭素発生量は、予測電力負荷及び予測熱負荷を燃料電池1の予測発電電力及び予測発生熱で補う場合の燃料電池1からの二酸化炭素発生量と、予測電力負荷から予測発電電力を差し引いた分に相当する不足電力負荷を商用電源7から買電するときの二酸化炭素発生量と、予測熱負荷から予測利用熱量を差し引いた分に相当する不足熱負荷を補助加熱器28の発生熱で補う場合の二酸化炭素発生量との和として求められる。
(ヌ) 運転メリットを求めるに当たって、燃料電池1を運転しない場合のエネルギ消費量等は、予測電力負荷の全てを商用電源7からの受電電力で賄い、予測熱負荷の全てを前記補助加熱器28とは異なる一般的な給湯器にて賄うとして求めるように構成しても良い。
(ル) 断続運転の運転メリットを求めるに当たっては、燃料電池1を運転しない単位時間については、「予測電力負荷+単位時間当たりの待機時消費エネルギ」を商用電源7からの受電電力で賄うとして求めるように構成しても良い。ちなみに、前記単位時間当たりの待機時消費エネルギとしては、前記待機時消費エネルギZ、即ち、運転周期の全時間帯において燃料電池1を停止させるときの待機時消費エネルギを運転周期を構成する単位時間の数で除した値を用いる。
(ヲ) 上記の実施形態においては、熱消費端末3を設けた場合について例示して、熱負荷を給湯熱負荷と端末熱負荷とを合わせたものとしたが、熱消費端末3を設けない場合は、熱負荷を給湯熱負荷のみとすることになる。又、燃料電池1から発生する熱を回収した冷却水の温度に比べて、熱消費端末3において必要とされる熱媒の温度が高い場合は、熱消費端末3が設けられていても、熱負荷を給湯熱負荷のみとする。
(ワ) 熱電併給装置として、上記の各実施形態では燃料電池1を適用したが、これ以外に、例えば、ガスエンジンにより発電機を駆動するように構成したもの等、種々のものを適用することができる。
実施形態に係るコージェネレーションシステムの全体構成を示すブロック図 実施形態に係るコージェネレーションシステムの制御構成を示すブロック図 負荷追従断続運転における予測エネルギ削減量を求める処理を説明する図 出力増大断続運転における予測エネルギ削減量を求める処理を説明する図 出力抑制断続運転における予測エネルギ削減量を求める処理を説明する図 燃料電池の電池発電効率及び電池熱効率を示す図 断続運転の仮運転パターンを説明する図 出力増大時増加エネルギ量及び出力抑制時必要エネルギ量差を示す図 制御動作のフローチャートを示す図
符号の説明
1 熱電併給装置
2 貯湯槽
4 貯湯手段
5 運転制御手段

Claims (5)

  1. 電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムであって、
    前記運転制御手段が、前記断続運転として、
    前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記抑制出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力抑制断続運転を実行するように構成されているコージェネレーションシステム。
  2. 電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムであって、
    前記運転制御手段が、前記断続運転として、
    前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記増大出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力増大断続運転を実行するように構成されているコージェネレーションシステム。
  3. 電力と熱とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置にて発生する熱にて貯湯槽に貯湯する貯湯手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、運転条件設定対象期間の開始時点において、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、その運転条件設定対象期間内に前記熱電併給装置を運転する運転時間帯を定めて、その運転時間帯において前記熱電併給装置を運転する断続運転を実行するように構成されたコージェネレーションシステムであって、
    前記運転制御手段が、
    前記断続運転の形態の一つとしての、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも低い抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記抑制出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力抑制断続運転、
    前記断続運転の形態の一つとしての、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷よりも高い増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、前記増大出力に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する出力増大断続運転、
    前記断続運転の形態の一つとしての、前記熱電併給装置を前記予測電力負荷に追従する電主出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、前記電主出力に対応する電力、前記電主出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯を前記運転時間帯として定めて、その運転時間帯において、実電力負荷に対応する電力を出力するように前記熱電併給装置を運転する負荷追従断続運転、及び、
    前記運転条件設定対象期間の全時間帯において前記熱電併給装置を停止させる待機運転のうちの、少なくとも前記出力抑制断続運転又は前記出力増大断続運転を含む状態で、複数種の運転形態に切り換え自在に構成されて、
    前記運転条件設定対象期間の開始時点において、前記切り換え自在な複数種の運転形態の夫々にて前記運転条件設定対象期間を運転したときのメリットを求めて、求めた各運転形態についてのメリットに基づいて、前記切り換え自在な複数種の運転形態のうちから運転する運転形態を選択するように構成されているコージェネレーションシステム。
  4. 前記運転制御手段が、
    前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷を管理するように構成され、且つ、
    前記出力抑制断続運転における前記運転時間帯として、
    前記熱電併給装置を前記抑制出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、
    前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯、並びに、前記抑制出力に対応する電力、前記抑制出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯のうちで、より運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている請求項1又は3記載のコージェネレーションシステム。
  5. 前記運転制御手段が、
    前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々に区分けして、それら複数の運転周期についての前記時系列的な予測電力負荷及び前記時系列的な予測熱負荷を管理するように構成され、且つ、
    前記出力増大断続運転における前記運転時間帯として、
    前記熱電併給装置を前記増大出力に対応する電力を出力する状態で前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期のうちの最初の運転周期内の一部の時間帯において運転するものであると仮定したときに、
    前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷及び前記最初の運転周期の前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯、並びに、前記増大出力に対応する電力、前記増大出力にて運転する前記熱電併給装置が発生する発生熱量、前記最初の運転周期の前記時系列的な予測電力負荷、及び、前記運転条件設定対象期間を構成する複数の運転周期の夫々についての前記時系列的な予測熱負荷に基づいて求められる運転メリットが高くなる時間帯のうちで、より運転メリットが高い時間帯を定めるように構成されている請求項2又は3記載のコージェネレーションシステム。
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