JP2005023835A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Takeshi Nakamura
中村  剛
Masashi Uchino
雅志 内野
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Abstract

【課題】圧力損失の増大を招くことなく、蒸発燃料の大気放散を確実に抑制する。
【解決手段】一端にチャージポート21とパージポート22が設けられ、他端に大気ポート23が設けられたケーシング20に、蒸発燃料を吸着するための活性炭31等の吸着材を充填すると共に、拡散遅延カートリッジ36を装填する。カートリッジ36は、略密閉された空間部41と、空間部41をチャージポート21及びパージポート22側に連通させる第1吸排口45と、空間部41を大気ポート23側に連通させる第2吸排口52と、空間部41内に屈曲通路を形成する筒状壁46〜49と、を備えた構成とする。蒸発燃料は屈曲通路で複数回向きを変えて第2吸排口52へと抜ける。この間、蒸発燃料は屈曲通路でのラビリンス効果と、空間効果との相乗効果によって拡散を抑制される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、自動車の燃料タンクから蒸発した燃料を吸着して、その燃料をエンジン稼動時に燃焼させる蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の蒸発燃料処理装置として、例えば、図10に示すようなものが案出されている(特許文献1参照)。
【0003】
この蒸発燃料処理装置は、ケーシング1に、燃料タンク2に接続されるチャージポート3と、エンジン4のインテークマニホルド5に接続されるパージポート6と、大気に導通する大気ポート7とが設けられ、エンジン4の停止時等に、チャージポート3からケーシング1内に蒸発燃料を導入するようになっている。そして、ケーシング1内には活性炭等の吸着材8が充填されており、燃料蒸気中の燃料成分をこの吸着材8で吸着する。尚、吸着材8によって燃料成分を吸着除去されたガスは大気ポート7を通して大気に放出される。また、この状態からエンジンが稼動すると、吸着材8内の燃料成分がパージポート6からエンジン4の吸気側に吸い込まれ、その燃料がエンジン4の燃焼に利用されると共に、大気ポート7を通して導入された大気によって吸着材8がパージされる。
【0004】
ケーシング1の内部は、仕切壁9によって、チャージポート3及びパージポート6に連通する第1充填室10と、大気ポート7に連通する第2充填室11とに隔成され、こられの充填室10,11の端部相互が接続路12によって連通している。そして、第1充填室10は、前後をフィルター13,14で仕切られてその内部に吸着材8が充填されており、第2充填室11は、フィルター15,16,17によってさらに二室に仕切られ、夫々の内部に吸着材8が充填されている。したがって、チャージポート3を通してケーシング1内に導入された蒸発燃料は主に第1充填室10内の吸着材8によって吸着され、その残部が接続路12を通って第2充填室11内の吸着材8によって吸着される。
【0005】
ところで、蒸発燃料処理装置は燃料タンク内の蒸発燃料の大気放散をより少なくする目的で設けられるものであるが、近年、蒸発燃料の大気放散規制がより厳しくなり、蒸発燃料の大気放散量をより一層少なくすることが要求されている。
【0006】
このような要求に対処するため、ケーシング内の通路中に蒸発燃料の拡散遅延機構を設け、大気ポートからの蒸発燃料の放散をより少なくするようにした装置が案出されている(特許文献2参照)。
【0007】
この蒸発燃料処理装置は、絞り通路を有する仕切プレートをケーシング内の通路中に配置し、大気ポートに向かう蒸発燃料を絞り通路を通過させることによって蒸発燃料の拡散の進行を遅延させるようにしている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−30998号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2001−323845号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来の蒸発燃料処理装置においては、絞り通路によって蒸発燃料の拡散の進行を遅延させるようにしているため、充分な遅延効果を得るために絞り通路の断面積を小さくすると、絞り通路部分での圧力損失が大きくなってしまう。このため、給油時の給油時間が長くなる等の別の不具合を招く。
【0011】
そこでこの出願の発明は、圧力損失の増大を招くことなく、蒸発燃料の大気放散を確実に抑制することのできる蒸発燃料処理装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、吸着材が充填されるケーシングに燃料タンクに接続されるチャージポートとエンジンの吸気側に接続されるパージポートが設けられる一方、前記ケーシングのチャージポート及びパージポートから離間した位置に大気に導通する大気ポートが設けられ、前記ケーシング内の大気ポートに到る通路途中に蒸発燃料の拡散遅延機構が設けられた蒸発燃料処理装置において、前記拡散遅延機構を、略密閉された空間部と、この空間部を前記チャージポート及びパージポート側に連通させる第1吸排口と、前記空間部を大気ポート側に連通させる第2吸排口と、前記空間部内の第1吸排口と第2吸排口の間に複数段に屈曲した屈曲通路を形成する通路隔成壁と、を備えた構成とした。
【0013】
この発明の場合、蒸発燃料が第1吸排口から空間部内に流入すると、その蒸発燃料は屈曲通路を通過して複数回向きを変えて第2吸排口へと抜ける。この間、蒸発燃料中の炭化水素化合物(以下「HC」と言う)ガスは屈曲通路で向きを変えながら空間部内を蛇行し、これによりHCガスの拡散が抑制される。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記空間部内の相互に向き合う対向壁の夫々に外周長さの異なる環状の通路隔成壁を設け、これらの通路隔成壁を入れ子形に、かつ先端部を相手対向壁に対して離間させて配置するようにした。
【0015】
この発明の場合、空間部内に環状断面の屈曲通路が形成され、蒸発燃料はその屈曲通路を通過することとなる。この屈曲通路は大きな断面積を確保できる環状断面であるため、圧力損失をより減少させることができる。また、最も内側の通路隔成壁部分に第1吸排口を設けるようにすれば、蒸発燃料の進行方向が放射方向になり、そして、第2給排口までの流通経路も通隔成壁の表裏に沿って充分に長い流通経路長を進むことになり、蒸発燃料の拡散がより遅くなる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記対向壁と通路隔成壁を半割構造のカートリッジ構成部材に夫々形成し、これらのカートリッジ構成部材を係合させて前記空間部を形成するようにした。
【0017】
この発明の場合、拡散遅延機構をカートリッジとしてケーシング内に組付けることができるため、拡散遅延機構の製造が容易であるうえ、装置の仕様変更に対してカートリッジの交換によって容易に対応することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、前記第1吸排口を第2吸排口の略鉛直方向下方に配置するようにした。
【0019】
この発明の場合、蒸発燃料が第2給排口よりも下側に留まり易くなり、蒸発燃料の拡散をさらに抑制することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
最初に、図1〜図5に示す第1の実施形態について説明する。図1は、この発明にかかる蒸発燃料処理装置の全体構成を示すものであり、同図において、20は、樹脂材料によって形成された蒸発燃料処理装置のケーシングである。
【0022】
このケーシング20には、燃料タンクに接続されるチャージポート21と、エンジンの吸気部に接続されるパージポート22と、大気に連通する大気ポート23が設けられている。また、ケーシング20内は、チャージポート21及びパージポート22に連通する第1充填室24と、大気ポート23に連通する第2充填室25とに隔成され、両充填室24,25のポート21,22,23と逆側の端部相互が接続路26によって連通している。したがって、ケーシング20の内部は接続路26で折り返す略U字状の通路構造となっている。
【0023】
第1充填室24のチャージポート21とパージポート22に臨む位置には夫々フィルター27a,27bが配置されており、第1充填室24の接続路26側の端部には多孔板28に支持されたフィルター29が配置されている。多孔板28は第1充填室24の内壁に摺動自在に嵌合されると共に、スプリング30によってポート21,22方向に付勢されている。そして、フィルター27a,27bとフィルター29の間には吸着材である活性炭31が充填されている。この吸着材充填部は以下「第1吸着層31A」と呼ぶものとする。
【0024】
一方、第2充填室25の大気ポート23に臨む位置にはフィルター32が配置され、同充填室25の接続路26側の端部には、第1充填室24と同様に多孔板33に支持されたフィルター34が配置されている。多孔板33はフィルター34と共に端部壁を成し、第2充填室25の内壁に摺動自在に嵌合されると共に、スプリング35によって大気ポート23方向に付勢されている。また、第2充填室25内には、接続路26側と大気ポート25側とに二分するように後述する拡散遅延カートリッジ36が装填されている。このカートリッジ36の前後には夫々フィルタ−37,38が設けられている。そして、フィルター34,37間と38,32間には夫々吸着材である活性炭31が充填されている。尚、以下では、カートリッジ36を挟んで接続路26側の活性炭充填部を「第2吸着層31B」と呼び、大気ポート23側の活性炭充填部を「第3吸着層31C」と呼ぶものとする。
【0025】
尚、この例では、吸着層31A,31B,31Cに活性炭31のみを充填しているが、吸着層31A,31B,31Cには、活性炭等の吸着材と共に、吸着材に対して熱伝導率と比熱の大きいアルミやセラミック等の蓄熱材を混合状態で充填するようにしても良い。また、吸着材と蓄熱材を予めバインダと共に固めて粒状に形成し、その混合物の粒を吸着層に充填するようにしても良い。このように蓄熱材を吸着材と共に充填した場合には、燃料蒸気の吸着時には吸着材の熱を蓄熱材で吸収することによって吸着性能を高めることができ、蒸発燃料の脱離時には蓄熱材で蓄えた熱によって吸着材の温度低下を抑え、それによって吸着材からの蒸発燃料の脱離量を増大させることができる。
【0026】
図2〜図5は拡散遅延カートリッジ36の詳細を示すものである。この拡散遅延カートリッジ36は、第2吸着層31B側から第3吸着層31C側への蒸発燃料の拡散を遅らせるための拡散遅延機構を構成するものであり、予め、外部で製造組み立てされ、ケーシング20に活性炭31を充填するときに活性炭31と共に第2充填室25内に装填される。この拡散遅延カートリッジ36は、カートリッジ構成部材である樹脂製の第1,第2ハウジング39,40が相互に嵌合組付けされて成り、両ハウジング39,40の間に略密閉された長方体状の空間部41が形成されている。
【0027】
第1ハウジング39は、第2充填室25の内壁に沿う長方形状の周壁42と、その周壁の一端を閉塞する端部壁43(対向壁)と、を有し、周壁42の端部壁43側の端部には、周壁42の一般面から緩やかに外開きするようにシールリップ44が一体形成されている。そして、端部壁43には、空間部41を第2吸着層31B側に連通させる第1吸排口45が形成されると共に、空間部41側に臨むように小径の第1筒状壁46と大径の第3筒状壁47が形成されている。第1筒状壁46は第1吸排口45に連続するように断面円形状に形成され、第3筒状壁47は第1筒状壁46とほぼ同心となるように断面略楕円状に形成されている。これらの筒状壁46,47は、後述する第2,第4筒状壁48,49と共にこの発明における通路隔成壁を構成している。
【0028】
第2ハウジング40は、第1ハウジング39の周壁42の外周側に嵌合される軸長の短い周壁50と、この周壁50の端部を閉塞する端部壁51(対向壁)とを有し、端部壁51には、空間部41を第3吸着層31C側に連通させる第2吸排口52が形成されると共に、空間部41側に臨むように前記第2筒状壁48と第4筒状壁49が形成されている。このうちの第4筒状壁49は第2吸排口52に連続するように断面円形状に形成され、第2筒状壁48は第1ハウジング39側の第1,第3筒状壁46,47とほぼ同心となる位置に断面略楕円状に形成されている。この第2筒状壁48の外径は第1筒状壁46の外径寸法と第3筒状壁47の長径部の外径寸法のほぼ半分に設定されている。尚、第1吸排口45と第2吸排口52の位置関係は、車両設置状態で第1吸排口45が第2吸排口52の略鉛直下方に位置されるようになっている。
【0029】
また、第1ハウジング39の周壁42の先端部には、図5に拡大して示すように外側に張り出した係止フック53が複数個所に形成され、第2ハウジング40側の周壁50にはこの係止フック53と係合可能な係合孔54が形成されており、周壁42,50相互を嵌合したときに、これらの係止フック53と係合孔54が係合することによって周壁42,50相互が抜け止めされるようになっている。
【0030】
第1ハウジング39と第2ハウジング40は周壁42,50を向かい合わせにして上述のようにして組み付けられるが、このとき第2ハウジング40側の第2筒状壁48は第1ハウジング39側の第1,第3筒状壁46,47の間に入れ子形に配置される。また、このとき第1,第2ハウジング39,40の各筒状壁46〜49の先端部は向かい合う相手端部壁51,43に対して充分な距離をもって離間している。したがって、こうして組み付けられたカートリッジ36の空間部41内には、筒状壁46〜49によって端部壁43,51間を4段に折り返す屈曲通路が形成され、特に、第1,第2,第3筒状壁46,47,48と周壁42の間では環状断面の屈曲通路となっている。
【0031】
また、第1,第2ハウジング39,40の各端部壁43,51の外側面には全域にほぼ均等に複数の突起55が設けられ、この各突起55部分がフィルター37,38を当接支持するようになっている。これにより、各フィルター37,38と端部壁43,51の一般面の間には隙間ができため、フィルター37,38と各吸排口45,52の間の通気抵抗は低減される。
【0032】
この蒸発燃料処理装置は以上のような構成であるため、停車時等に燃料タンクから発生する蒸発燃料はチャージポート21を介してケーシング20内に導入され、活性炭31によって吸着される。蒸発燃料は、主にHCガスと空気の混合気から成り、HCは活性炭31により吸着され、空気は、吸着層31A,31B、拡散遅延カートリッジ36、吸着層31Cを通過して大気ポート23から大気中に放出される。
【0033】
また、エンジンの稼動時には、大気が大気ポート23から吸着層31C、拡散遅延カートリッジ36、吸着層31B,31Aを順次通ってエンジン内に吸入される。この際、活性炭31に吸着されていたHCは通過空気によってパージされ、エンジン内において燃焼に利用される。
【0034】
ここで、車両を長期間停車したとき等においては、チャージポート21寄りの吸着層31A、或は、31Bに吸着されたHCがガスとなってケーシング20内に拡散するが、この蒸発燃料処理装置は、第2吸着層31Bと第3吸着層31Cの間に拡散遅延カートリッジ36を介装したため、第3吸着層31Cに到達するHCガス量を少なくし、大気ポート23からのHCの放散を極めて低く抑えることができる。
【0035】
即ち、拡散遅延カートリッジ36は、第1吸排口45と第2吸排口52の間に複数段に折り返して屈曲した屈曲通路が形成されているため、第1給排口45から空間部41内に流入したHCガスには、屈曲通路によりHCガス流の進行方向が略180度変えられ蛇行を繰り返すことによるラビリンス効果と、吸着材層を通過したHCが吸着材のない略密閉された空間内に留まろうとする空間効果とが作用する。したがって、HCガスの拡散はこれらの相乗効果によって充分に抑制される。また、この実施形態においては、HCの流入側である第1吸排口45が出口側である第2吸排口52の略鉛直下方に配置されているため、空気よりも比重の重いHCガスが下方に留まろうとする重力効果も手伝ってHCガスの拡散をさらに遅らせることができる。したがって、拡散遅延カートリッジ36を通過して第3吸着層31Cに到達するHC量はこれらの効果によって抑制され、大気ポート23からは殆どHCが放散されなくなる。
【0036】
また、拡散遅延カートリッジ36は内部の通路を極端に絞ることなく上記の拡散遅延効果を得ることができるため、この装置においては、燃料給油時やパージの際にカートリッジ36部分で大きな圧力損失を招く不具合も生じない。特に、この実施形態においては、筒状壁46〜48を入れ子形に配置することで、第2給排口52までの流通経路長が充分に長く、かつ、断面積の大きい環状断面の屈曲通路を形成したため、より効果的に圧力損失を低減することができる。また、第1吸排口45に流入したHCガスは屈曲通路を通過しつつ放射方向に広がり、筒状壁46〜49の壁面に沿ってHCガスが流れていくため、このこともHCガスの拡散を遅らせるのに有効になる。
【0037】
尚、この実施形態では拡散遅延機構をカートリッジ36によって構成したが、必ずしもカートリッジにしなければならないというものではない。ただし、この実施形態のようにカートリッジにした場合には、拡散遅延機構部分の製造が容易になるうえ、仕様の異なる装置にカートリッジの交換によって容易に対応できるという利点がある。
【0038】
また、この実施形態では、拡散遅延カートリッジ36の第1ハウジング39にシールリップ44を一体に形成したため、このシールリップ44によって第2充填室25の内壁とカートリッジ36の隙間からカートリッジ36を通過せずに第3吸着層31Cに至るHCガスの漏れを確実に防止し、カートリッジ36内部での充分な拡散遅延効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、シールリップ44を第1ハウジング39に一体に形成したため、別体のシールリング等を設ける場合に比較して部品点数を削減することができると共に、蒸発燃料処理装置の小型化にも寄与することができる。
【0039】
ただし、第2充填室25の内壁との隙間を密閉するシールリップ44は、図6に示す第2の実施形態のように、第2ハウジング40の周壁50の先端に設けるようにしても良い。勿論、図7に示す第3の実施形態のように、シールリップ44を第1ハウジング39と第2ハウジング40の両方に設けるようにしても良い。また、シールリップ44は、第1ハウジング39や第2ハウジング40と同じ樹脂で一体に形成しても良いが、ハウジングと別の材料、例えば、ゴム等によって同時成形(二色成形)するようにしても良い。
【0040】
また、以上では、第1ハウジング39側の第1,第3筒状壁46,47と、第2ハウジング40側の第2筒状壁48によって屈曲通路の環状断面部が3回に折り返す拡散遅延カートリッジ36の構造としたが、図8に示す第4の実施形態のように、第3筒状壁46の外周側に位置される第5筒状壁60を第2ハウジング40側に突設して、環状断面部が4回折り返すようにしたものや、図9に示す第5の実施形態のように、第1ハウジング39側に第1筒状壁46のみを突設して、環状断面部が2回折り返すようにしたものも採用可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上のようにこの出願の発明は、蒸発燃料の拡散をラビリンス効果と、空間効果の相乗効果によって抑制することができるため、蒸発燃料の通路を最小限に絞りつつ蒸発燃料の大気放散を防止することができる。したがって、この発明によれば、蒸発燃料の大気放散の抑制と圧力損失の低減の両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す装置全体の断面図。
【図2】同実施形態を示す図1B−B断面に対応する拡大断面図。
【図3】同実施形態を示す一方のカートリッジ構成部材の斜視図。
【図4】同実施形態を示すカートリッジの斜視図。
【図5】同実施形態を示す図2のA部の拡大図。
【図6】この発明の第2の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【図7】この発明の第3の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【図8】この発明の第4の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【図9】この発明の第5の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【図10】従来の技術を示す断面図。
【符号の説明】
20…ケーシング
21…チャージポート
22…パージポート
23…大気ポート
31…活性炭(吸着材)
36…拡散遅延カートリッジ(拡散遅延機構、カートリッジ)
41…空間部
43…端部壁
45…第1吸排口
46…第1筒状壁(通路隔成壁)
47…第3筒状壁(通路隔成壁)
48…第2筒状壁(通路隔成壁)
49…第4筒状壁(通路隔成壁)
51…端部壁(対向壁)
52…第2吸排口

Claims (4)

  1. 吸着材が充填されるケーシングに燃料タンクに接続されるチャージポートとエンジンの吸気側に接続されるパージポートが設けられる一方、前記ケーシングのチャージポート及びパージポートから離間した位置に大気に導通する大気ポートが設けられ、前記ケーシング内の大気ポートに到る通路途中に蒸発燃料の拡散遅延機構が設けられた蒸発燃料処理装置において、
    前記拡散遅延機構を、略密閉された空間部と、この空間部を前記チャージポート及びパージポート側に連通させる第1吸排口と、前記空間部を大気ポート側に連通させる第2吸排口と、前記空間部内の第1吸排口と第2吸排口の間に複数段に屈曲した屈曲通路を形成する通路隔成壁と、を備えた構成としたことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記空間部内の相互に向き合う対向壁の夫々に外周長さの異なる環状の通路隔成壁を設け、これらの通路隔成壁を入れ子形に、かつ先端部を相手対向壁に対して離間させて配置したことを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記対向壁と通路隔成壁を半割構造のカートリッジ構成部材に夫々形成し、これらのカートリッジ構成部材を係合させて前記空間部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記第1吸排口を第2吸排口の略鉛直方向下方に配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発燃料処理装置。
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