JP2005023170A - 隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いたシート - Google Patents
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Abstract
【課題】基体シート面へ塗布してなる接着層が適度な剥離接着性を有し、かつ、隠蔽情報を透かして見ることができないようにできる新規な感圧接着剤組成物およびそれを用いたシートの提供。
【解決手段】シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにした隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにした隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物を用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いたシートに関し、さらに詳しくは、個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報の隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物およびこれを基体シート面に塗布してなる剥離可能な接着層を有する情報担持用などのシート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シートなどの親展性をもつハガキ、通知書、カードなどのシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有するハガキシステムが実用化され、広く使われている。この親展性を有するハガキシステムは、例えば個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報が記載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせをするなど、各種の重ね合わせ態様で剥離可能に接着し、該情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るものである。
【0003】
ハガキシステムで使用される情報担持用のシートとしては、例えば、基体シートの重ね合わせ面に接着剤基剤と、その接着剤基剤に対して非親和性を示す微粒子充填剤からなる接着剤組成物からなる接着層を設けたものが知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、情報担持用の従来のシートは、隠蔽して担持したプライバシー情報や個人情報などが、受取人が重ね合わせ面を剥離して見る前に他人によりシートの外部から透かして読み取られるという事件が発生した。そのため、シートの透け防止策が種々提案されている。
【0004】
例えば用紙などの基体シートに填料(白色顔料)を添加して用紙自体の不透明度を向上する方法や、用紙に不透明層(隠蔽層)を塗布形成する方法(例えば特許文献2、3)などがあるが、その隠蔽効果(透け防止効果)は十分でなく、裏面より光を当てた場合などでは、隠蔽情報を透かして見ることが可能である。
【0005】
そこで用紙に特定色カムフラージュパターンを設け、その特定色と同一色の隠蔽情報を担持させる方法や用紙に隠蔽フィルムを添付する方法が提案されているが、前者は隠蔽情報の印字などに制限が設けられることになる問題があり、後者は別に用意した隠蔽ラベルなどを添付するため処理工程が複雑になり、またコストアップになる問題があり、隠蔽情報を担持したシート本来の自由な使い方が制限されることになり好ましくない。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−59395号公報
【特許文献2】
特開平4−62129号公報
【特許文献3】
特開2000−309184号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、従来の問題を解決し、隠蔽情報が記載されたハガキなどを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせをするなど、各種の重ね合わせ態様で剥離可能に接着して、隠蔽情報を透かして見ることができないようにすることができ、そして受取人が重ね合わせ面を再び剥離すことにより隠蔽情報を読み取ることができる、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ従来の感圧接着剤組成物と同様に低コストで容易に基体シートの重ね合わせ面に接着層を形成できる新規な感圧接着剤組成物を提供することであり、
本発明の第2の目的は、そのような新規な感圧接着剤組成物を用いて基体シートの重ね合わせ面に接着層を形成した、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ安価な隠蔽情報担持などのために使用されるシートを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、隠蔽情報担持用のシートのための感圧接着剤組成物について、鋭意研究を重ねた結果、例えば天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤に対して特定の色材を配合した接着剤組成物を用いることにより、課題を解決できることを見出し、本発明を成すに至った。
【0009】
すなわち本発明の請求項1は、シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、
明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたことを特徴とする隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物である。
【0010】
本発明の感圧接着剤組成物は、明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたので、このような色材を配合していない従来の感圧接着剤組成物に比べて、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ従来の感圧接着剤組成物と同様に低コストで容易に基体シートの重ね合わせ面に、接着力を損なうことなく、剥離可能に良好に接着する接着層を形成できる。
【0011】
本発明の請求項2は、請求項1記載の感圧接着剤組成物において、前記色材が黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であることを特徴とする。
【0012】
本発明で用いる黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料は、安価で入手が容易であり、光を透過し難く、少量の配合であっても明度L* が35〜88の接着層を得ることができ、隠蔽効果(透け防止効果)が高い。
【0013】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の感圧接着剤組成物において、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%配合したことを特徴とする。
【0014】
前記色材の配合量を上記範囲内とすることにより、塗布適性や接着力を損なうことなく、確実に高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られる。
【0015】
本発明の請求項4は、基体シートの重ね合わせ面の所定部に請求項1から請求項3のいずれかに記載の感圧接着剤組成物を用いて形成された明度L* 35〜88の接着層を有してなるシートである。
【0016】
本発明のシートは、本発明の感圧接着剤組成物を用いて基体シートの重ね合わせ面に接着層を形成した、安価なシートであり、個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報の隠蔽性能(透け防止効果)に優れるので、情報担持用などのシート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シートなどの親展性をもつハガキ、通知書、カードなどに使用できる。
【0017】
本発明の請求項5は、請求項4記載のシートにおいて、隠蔽情報と前記接着層の色差ΔE* abが30〜65であることを特徴とする。
【0018】
色差ΔE* abを上記範囲内とすることにより、隠蔽性能(透け防止効果)が高い上、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が高い。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の感圧接着剤組成物は通常状態では接着することがなく、加圧により接着し、かつ必要時に剥離しうる接着層を形成するものであって、明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにした感圧接着剤組成物である。好ましい接着剤基剤としては、例えば、天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤を挙げることができる。
【0020】
本発明において用いる接着剤基剤は、有機溶剤を用いる溶剤系、水を媒体とする水系、紫外線などの放射線で硬化する系、加熱硬化系などいずれでもよく特に限定されるものではない。しかし、接着剤基剤として有機溶剤を用いる溶剤系ではなく、水系の特に天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤を用いれば、塗料の揮発性が低く、塗布量の調整が容易で基体シート面への塗布適性に優れると共に、溶媒が水であるため人体に無害であって、引火性もなく、塗布工程や乾燥工程に防曝設備などを必要としない。
天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤とは、例えば従来、天然ゴム系粘着剤の基剤として慣用されているものの中から任意に選択することができる。このようなものとしては、天然ゴムを主成分とするラテックス、それを変性したもの、例えば酸性ラテックス、解重合ラテックス、加硫ラテックスあるいはグラフト化した天然ゴムラテックスなど、およびこれらの天然ゴムラテックスに対してスチレンリッチSBRラテックス、ポリスチレンエマルジョン、スチレン・アクリル共重合体エマルジョンの1種あるいは2種以上を適当量配合した混合物などを挙げることができる。
天然ゴムラテックスの中でも、特に耐ブロッキング性、耐熱性、耐摩耗性などの点で、特に天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスや、天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチルとをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスが好ましい。
【0021】
本発明の感圧接着剤組成物において好ましく用いられる、例えば天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスは、天然ゴム100質量部に対して例えばメタクリル酸メチル10〜40質量部程度グラフト共重合したものである。
【0022】
本発明において用いる明度L* 0〜50の色材を配合し、明度L* 35〜88の接着層を形成することが肝要である。色材の色相や彩度などは特に限定されない。
接着層の明度L* が35未満であると各種情報の視認性が損なわれる恐れがあり、逆に88を超えると隠蔽効果(透け防止効果)が損なわれる恐れがある。
本発明でいう視認性とは、上記のように接着層同士を剥離可能に接着したシートを受取人が受け取った後、受取人が重ね合わせ面を再び剥離すことにより隠蔽された情報を容易に読み取れるかどうかを表すものであり、視認性が高いということは、受取人が隠蔽された情報を容易に読み取ることができるということである。
明度L* が50を超える色材は、明度L* が35〜88の接着層を得るための配合量が多くなるため、基体シートの重ね合わせ面同志の適度な接着力や適度な剥離強度が損なわれる恐れがある。
【0023】
本発明において用いる色材は、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性を損なわずに、高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られる色材であれば特に限定されない。しかし、黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であると、安価で入手が容易であり、光を透過し難く、少量の配合であっても明度L* が35〜88の接着層を得ることができ、隠蔽効果(透け防止効果)が高いので好ましく使用できる。
【0024】
黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料の具体例としては、例えば、カーボングラック、フタロシアニンブルー、コバルトフタロシアニン、染色レーキ顔料、紺青、複合酸化物系顔料、ジオキサジンバイオレット、不溶性アゾ顔料、ビニルスルフォン型反応染料、分散染料、建染染料、塩基性染料、カチオン染料、油溶性染料、直接染料、酸性染料などを挙げることができる。
【0025】
本発明において用いる色材の配合量は特に限定されないが、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%、より好ましくは0.005〜0.05質量%、さらに好ましくは0.01〜0.03質量%配合することにより、塗布適性や剥離可能に接着させるなどの特性を損なうことなく、確実に高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られる。
色材の配合量が下限値未満であると隠蔽効果(透け防止効果)が劣る恐れがあり、逆に上限値を超えると接着力、接着層の表面強度や基体シート面への塗布適性が損なわれる恐れがあるので上記範囲内とすることが好ましい。
【0026】
本発明のシートにおいて、隠蔽情報と接着層の色差ΔE* abは特に限定されないが、色差ΔE* abが30〜65であることが好ましい。
色差ΔE* abを上記範囲内とすることにより、隠蔽性能(透け防止効果)が高い上、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が高い。
色差ΔE* abが下限値未満であるとプリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が劣る恐れがあり、逆に上限値を超えると隠蔽性能(透け防止効果)が損なわれる恐れがあるので上記範囲内とすることが好ましい。
【0027】
なお、色差ΔE* abは下記式で計算されるものである。
式:
ΔE* ab=[(ΔL )2 +(Δa )2 +(Δb )2 ]1/2
(但し、上記式中、L* は明度、a* 、b* は色度を表し、ΔL 、Δa 、Δbは座標L* 、a* 、b* の2試料間の差である。)
【0028】
本発明においては、前記色材以外に他の微粒状充填剤を配合してもよい。このような微粒状充填剤としては、接着剤基剤との親和力が無いか、あるいは極めて小さく、また、接着剤基剤へ溶解し難いものを用いるのがよい。
【0029】
微粒状充填剤としては、例えば、各種デンプン系、微球状アクリル樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、シリカ、球状アルミナ、ガラス粉末、シラスバルーン、天然ゼオライト、合成ゼオライト、炭酸カルシウム、活性白土などが挙げられる。これらの微粒子充填剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。平均粒径1〜20μmの微粒状充填剤が本発明において好ましく使用できる。
【0030】
本発明の感圧接着剤明組成物には、所望に応じ、粘着剤に慣用されている添加剤、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤、着色剤などを添加することができる。
【0031】
本発明の感圧接着剤組成物は、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーターなどの塗布手段により基体シート面に塗布され、二つ折り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせなど、各種の重ね合わせの形で、一時的には接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有するハガキ、各種帳票、通知書、各種カードなどに好適に利用できる。
【0032】
次に、本発明の感圧接着剤組成物が塗布される基体シートとしては、通常の紙の他に、合成紙、あるいはポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルムを用いることもできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。また、基体シート面への本発明の感圧接着剤組成物の塗布量は、接着層の接着性、剥離性などの維持のため、1〜30g/m2 、好ましくは3〜20g/m2 、さらに好ましくは5〜15g/m2 とするのがよい。
さらにまた、形成された剥離可能な接着層を加圧ローラにて約1〜10kg/cm2 で加圧することにより、耐ブロッキング性をさらに向上させることができる。
【0033】
次に、本発明のシートの構成について添付図面に基づき詳細に説明する。ここで、図1は本発明の三つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4は図1のハガキを折り込む際の状態説明図、図5は本発明の二つ折りハガキの表面展開図、図6はこのハガキの裏面展開図、図7は図5のハガキを折り込む際の状態説明図、図8は本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図、図9はこのハガキの裏面展開図、図10は図8のハガキを折り込む際の状態説明図である。
【0034】
先ず、図1ないし図3に示す三つ折りハガキ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つの領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面には、郵便番号、宛て名、住所などの宛て先情報印刷4が、基体シート2の区画領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されている。そして左側区画領域Aの裏面、中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの表面の接着層6の上には隠蔽情報印刷5が印刷されている。このように構成された三つ折りハガキ1は、図4に示すように、各区画の重ね合わせ面を折り線3a、3bにてZ型に折り込んで接着層同士を対接させ、この状態でドライシーラーで加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着される。
【0035】
次に、図5及び図6に示す二つ折りハガキ11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つの領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域Dの表面には、郵便番号、宛て名、住所などの宛て先情報印刷4が、基体シート2の区画領域D及びEの裏面全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されている。そして区画領域D及びEの裏面の接着層6の上には隠蔽情報印刷5が印刷されている。このように構成された二つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の三つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着される。
【0036】
また、図8及び図9に示す部分二つ折りハガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有する基体シート2から構成され、折り線3によってサイズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるものである。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て名、住所などの宛て先情報印刷4が、基体シート2の区画領域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されている。そして右側区画領域Gの裏面及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面の接着層6の上には隠蔽情報印刷5が印刷されている。このように構成された部分二つ折りハガキ21は、図10に示すように、上記の二つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着される。
【0037】
上記の実施態様においては接着層6の上に隠蔽情報印刷5を印刷した例を示したが、隠蔽情報印刷5を対応する基体シート2の箇所に直接印刷することも可能であり、受取人が重ね合わせ面を再び剥離すことにより接着層6の下に形成された隠蔽情報5を読み取ることができる。しかし、読み取りの容易さの観点から接着層6の上に隠蔽情報印刷5を印刷する方が好ましい。
【0038】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
(実施例1)
天然ゴム(NR)100質量部(固形分)にスチレン及びMMA(メタクリル酸メチル)を25質量部、公知の方法でグラフト重合し、固形分49%のスチレンMMA共重合体水性ラテックスを作成した。
上記で作成したスチレンMMA共重合体水性ラテックス120質量部(固形分58.8質量部)に対して、シリカ微粒子(商品名:Nipsil E200(日本シリカ工業社製))を予めイオン交換水中に固形分16質量%に分散してある分散液を73.5質量部(シリカ固形分11.8質量部)となるように撹拌混合した。この混合液に平均粒子径20μmの市販のスターチ(商品名:ACTISIZE CWH(ロケット社製))を予めイオン交換水中に固形分50質量%に分散してある分散液を35.3質量部(スターチ固形分17.6質量部)となるように撹拌混合した。
この混合液に酸化チタン微粒子(商品名:R−780(石原産業社製))を予めイオン交換水中に固形分40質量%に分散してある分散液を29.4質量部(酸化チタン固形分11.8質量部)となるように撹拌混合した。
この混合液に黒色染料(商品名:DF Black CC(住友化学工業社製))(明度L* =16)を0.019質量部添加し、十分に撹拌を行った。次にこの混合液の粘度が300±100mPa・s(20℃)になるように適量の粘度調整剤(商品名:SNシックナ−929(サンノプコ社製))を加え、発泡しないように撹拌を行い本発明の感圧接着剤組成物を得た。
【0039】
得られた本発明の感圧接着剤組成物を、上質紙(商品名:NIP−70 70kg連量(王子製紙社製))上に、ワイヤーバーを使用して6g/m2 (固形分)になるように塗工した後、乾燥し、全面に接着層(明度L* =84)を形成した本発明のシート試料を得た。
下記の試験方法により隠蔽性▲1▼、▲2▼、接着力、接着層の明度、隠蔽情報と接着層の色差ΔE* abの評価を行い、結果を表1に示す。
【0040】
(試験方法):
(1)隠蔽性▲1▼
接着層面に対してレーザープリンタ(機種名:LP9600S、セイコーエプソン社製)にてランダムに選んだ文字(MSゴシック 11ポイント)を印字する(L*=23、a*=0.36、b*=0.10)。これを幅210mm、長さ296mmに裁断して試料を作成する。これを2つに折り曲げ、7MPaの荷重を加えて圧着し、評価サンプルを得る。得られたサンプルを机上に置き、その状態で隠蔽文字の視認性を次の基準で評価した。
◎:全く視認できない
○:ほとんど視認できない
△:よく見るとある程度は内容が視認できる
×:判読可能
【0041】
(2)隠蔽性▲2▼
(1)で評価したサンプルを2枚重ねて、机上でなく、室内の40W3連の蛍光燈に翳した状態で評価した。
◎:全く視認できない
○:ほとんど視認できない
△:よく見るとある程度は内容が視認できる
×:判読可能
【0042】
(3)(接着力)
幅100mm、長さ270mmに裁断して試料を作成し、この試料を2つに折り曲げ、7MPaの荷重を加えて圧着し、接着層同士の剥離接着力を試験方法JISK6854に準じて、オートグラフAGS50(島津製作所製)を用いて90°T型剥離にて測定した。
【0043】
(4)接着層の明度
(1)で作成したサンプルの接着層部分の明度を、色の表示方法JISZ8729に準じた方法で測定した。
【0044】
(5)隠蔽情報と接着層の色差ΔE* ab
(1)で印字した際の、印字部分と接着層との色差ΔE* abを色の表示方法JISZ8729に準じた方法で測定し、下記の式により算出した。
式:
ΔE* ab=[(ΔL )2 +(Δa )2 +(Δb )2 ]1/2
(但し、上記式中、L* は明度、a* 、b* は色度を表し、ΔL 、Δa 、Δbは座標L* 、a* 、b* の2試料間の差である。)
【0045】
(実施例2)
実施例1で使用した黒色染料を0.027質量部に変更した以外は実施例1と同様に操作して本発明のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0046】
(実施例3)
実施例1で使用した黒色染料を0.012質量部に変更した以外は実施例1と同様に操作して本発明のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0047】
(比較例1)
実施例1で使用した黒色染料を使用しなかった以外は実施例1と同様に操作して比較のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0048】
(比較例2)
実施例1で使用した黒色染料を黄色系着色料(商品名:食用黄色4号(ダイワ化成製))(L* =54)に変更した以外は実施例1と同様に操作して比較のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から、実施例1〜3の本発明のシートは隠蔽性▲1▼、▲2▼、接着力、印字した隠蔽情報の視認性のいずれもよいことが判る。
それに対して、比較例1〜2のシートは、接着力、印字した隠蔽情報の視認性はよいが、隠蔽性▲1▼、▲2▼が劣り、実用性がないことが判る。
【0051】
【発明の効果】
本発明の請求項1の隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物は、シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、
明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたことを特徴とする隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物であり、このような色材を配合していない従来の感圧接着剤組成物に比べて、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ従来の感圧接着剤組成物と同様に低コストで容易に基体シートの重ね合わせ面に、接着力を損なうことなく、剥離可能に良好に接着する接着層を形成できるという顕著な効果を奏する。
【0052】
本発明の請求項2は、請求項1記載の感圧接着剤組成物において、前記色材が黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であることを特徴とするものであり、本発明で用いる黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料は、安価で入手が容易であり、光を透過し難く、少量の配合であっても明度L* が35〜88の接着層を得ることができ、隠蔽効果(透け防止効果)が高いというさらなる顕著な効果を奏する。
【0053】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の感圧接着剤組成物において、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%配合したことを特徴とするものであり、前記色材の配合量を上記範囲内とすることにより、塗布適性や接着力を損なうことなく、確実に高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0054】
本発明の請求項4は、基体シートの重ね合わせ面の所定部に請求項1から請求項3のいずれかに記載の感圧接着剤組成物を用いて形成された明度L* 35〜88の接着層を有してなる、安価なシートであり、個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報の隠蔽性能(透け防止効果)に優れるので、情報担持用などのシート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シートなどの親展性をもつハガキ、通知書、カードなどに使用できるという顕著な効果を奏する。
【0055】
本発明の請求項5は、請求項4記載のシートにおいて、隠蔽情報と前記接着層の色差ΔE* abが30〜65であることを特徴とするものであり、隠蔽性能(透け防止効果)が高い上、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が高いというさらなる顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三つ折りハガキの表面展開図。
【図2】図1のハガキの裏面展開図。
【図3】図1のX−X線断面図。
【図4】図1のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図5】本発明の二つ折りハガキの表面展開図。
【図6】図5のハガキの裏面展開図。
【図7】図5のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図8】本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図。
【図9】図8のハガキの裏面展開図。
【図10】図8のハガキを折り込む際の状態説明図。
【符号の説明】
2、12、22 基体シート
3、3a、3b 折り線
5 隠蔽情報印刷
6 剥離可能な接着層
【発明の属する技術分野】
本発明は、隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いたシートに関し、さらに詳しくは、個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報の隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物およびこれを基体シート面に塗布してなる剥離可能な接着層を有する情報担持用などのシート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シートなどの親展性をもつハガキ、通知書、カードなどのシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有するハガキシステムが実用化され、広く使われている。この親展性を有するハガキシステムは、例えば個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報が記載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせをするなど、各種の重ね合わせ態様で剥離可能に接着し、該情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るものである。
【0003】
ハガキシステムで使用される情報担持用のシートとしては、例えば、基体シートの重ね合わせ面に接着剤基剤と、その接着剤基剤に対して非親和性を示す微粒子充填剤からなる接着剤組成物からなる接着層を設けたものが知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、情報担持用の従来のシートは、隠蔽して担持したプライバシー情報や個人情報などが、受取人が重ね合わせ面を剥離して見る前に他人によりシートの外部から透かして読み取られるという事件が発生した。そのため、シートの透け防止策が種々提案されている。
【0004】
例えば用紙などの基体シートに填料(白色顔料)を添加して用紙自体の不透明度を向上する方法や、用紙に不透明層(隠蔽層)を塗布形成する方法(例えば特許文献2、3)などがあるが、その隠蔽効果(透け防止効果)は十分でなく、裏面より光を当てた場合などでは、隠蔽情報を透かして見ることが可能である。
【0005】
そこで用紙に特定色カムフラージュパターンを設け、その特定色と同一色の隠蔽情報を担持させる方法や用紙に隠蔽フィルムを添付する方法が提案されているが、前者は隠蔽情報の印字などに制限が設けられることになる問題があり、後者は別に用意した隠蔽ラベルなどを添付するため処理工程が複雑になり、またコストアップになる問題があり、隠蔽情報を担持したシート本来の自由な使い方が制限されることになり好ましくない。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−59395号公報
【特許文献2】
特開平4−62129号公報
【特許文献3】
特開2000−309184号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、従来の問題を解決し、隠蔽情報が記載されたハガキなどを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせをするなど、各種の重ね合わせ態様で剥離可能に接着して、隠蔽情報を透かして見ることができないようにすることができ、そして受取人が重ね合わせ面を再び剥離すことにより隠蔽情報を読み取ることができる、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ従来の感圧接着剤組成物と同様に低コストで容易に基体シートの重ね合わせ面に接着層を形成できる新規な感圧接着剤組成物を提供することであり、
本発明の第2の目的は、そのような新規な感圧接着剤組成物を用いて基体シートの重ね合わせ面に接着層を形成した、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ安価な隠蔽情報担持などのために使用されるシートを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、隠蔽情報担持用のシートのための感圧接着剤組成物について、鋭意研究を重ねた結果、例えば天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤に対して特定の色材を配合した接着剤組成物を用いることにより、課題を解決できることを見出し、本発明を成すに至った。
【0009】
すなわち本発明の請求項1は、シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、
明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたことを特徴とする隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物である。
【0010】
本発明の感圧接着剤組成物は、明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたので、このような色材を配合していない従来の感圧接着剤組成物に比べて、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ従来の感圧接着剤組成物と同様に低コストで容易に基体シートの重ね合わせ面に、接着力を損なうことなく、剥離可能に良好に接着する接着層を形成できる。
【0011】
本発明の請求項2は、請求項1記載の感圧接着剤組成物において、前記色材が黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であることを特徴とする。
【0012】
本発明で用いる黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料は、安価で入手が容易であり、光を透過し難く、少量の配合であっても明度L* が35〜88の接着層を得ることができ、隠蔽効果(透け防止効果)が高い。
【0013】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の感圧接着剤組成物において、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%配合したことを特徴とする。
【0014】
前記色材の配合量を上記範囲内とすることにより、塗布適性や接着力を損なうことなく、確実に高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られる。
【0015】
本発明の請求項4は、基体シートの重ね合わせ面の所定部に請求項1から請求項3のいずれかに記載の感圧接着剤組成物を用いて形成された明度L* 35〜88の接着層を有してなるシートである。
【0016】
本発明のシートは、本発明の感圧接着剤組成物を用いて基体シートの重ね合わせ面に接着層を形成した、安価なシートであり、個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報の隠蔽性能(透け防止効果)に優れるので、情報担持用などのシート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シートなどの親展性をもつハガキ、通知書、カードなどに使用できる。
【0017】
本発明の請求項5は、請求項4記載のシートにおいて、隠蔽情報と前記接着層の色差ΔE* abが30〜65であることを特徴とする。
【0018】
色差ΔE* abを上記範囲内とすることにより、隠蔽性能(透け防止効果)が高い上、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が高い。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の感圧接着剤組成物は通常状態では接着することがなく、加圧により接着し、かつ必要時に剥離しうる接着層を形成するものであって、明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにした感圧接着剤組成物である。好ましい接着剤基剤としては、例えば、天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤を挙げることができる。
【0020】
本発明において用いる接着剤基剤は、有機溶剤を用いる溶剤系、水を媒体とする水系、紫外線などの放射線で硬化する系、加熱硬化系などいずれでもよく特に限定されるものではない。しかし、接着剤基剤として有機溶剤を用いる溶剤系ではなく、水系の特に天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤を用いれば、塗料の揮発性が低く、塗布量の調整が容易で基体シート面への塗布適性に優れると共に、溶媒が水であるため人体に無害であって、引火性もなく、塗布工程や乾燥工程に防曝設備などを必要としない。
天然ゴム系水性エマルジョンタイプ接着剤基剤とは、例えば従来、天然ゴム系粘着剤の基剤として慣用されているものの中から任意に選択することができる。このようなものとしては、天然ゴムを主成分とするラテックス、それを変性したもの、例えば酸性ラテックス、解重合ラテックス、加硫ラテックスあるいはグラフト化した天然ゴムラテックスなど、およびこれらの天然ゴムラテックスに対してスチレンリッチSBRラテックス、ポリスチレンエマルジョン、スチレン・アクリル共重合体エマルジョンの1種あるいは2種以上を適当量配合した混合物などを挙げることができる。
天然ゴムラテックスの中でも、特に耐ブロッキング性、耐熱性、耐摩耗性などの点で、特に天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスや、天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチルとをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスが好ましい。
【0021】
本発明の感圧接着剤組成物において好ましく用いられる、例えば天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスは、天然ゴム100質量部に対して例えばメタクリル酸メチル10〜40質量部程度グラフト共重合したものである。
【0022】
本発明において用いる明度L* 0〜50の色材を配合し、明度L* 35〜88の接着層を形成することが肝要である。色材の色相や彩度などは特に限定されない。
接着層の明度L* が35未満であると各種情報の視認性が損なわれる恐れがあり、逆に88を超えると隠蔽効果(透け防止効果)が損なわれる恐れがある。
本発明でいう視認性とは、上記のように接着層同士を剥離可能に接着したシートを受取人が受け取った後、受取人が重ね合わせ面を再び剥離すことにより隠蔽された情報を容易に読み取れるかどうかを表すものであり、視認性が高いということは、受取人が隠蔽された情報を容易に読み取ることができるということである。
明度L* が50を超える色材は、明度L* が35〜88の接着層を得るための配合量が多くなるため、基体シートの重ね合わせ面同志の適度な接着力や適度な剥離強度が損なわれる恐れがある。
【0023】
本発明において用いる色材は、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性を損なわずに、高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られる色材であれば特に限定されない。しかし、黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であると、安価で入手が容易であり、光を透過し難く、少量の配合であっても明度L* が35〜88の接着層を得ることができ、隠蔽効果(透け防止効果)が高いので好ましく使用できる。
【0024】
黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料の具体例としては、例えば、カーボングラック、フタロシアニンブルー、コバルトフタロシアニン、染色レーキ顔料、紺青、複合酸化物系顔料、ジオキサジンバイオレット、不溶性アゾ顔料、ビニルスルフォン型反応染料、分散染料、建染染料、塩基性染料、カチオン染料、油溶性染料、直接染料、酸性染料などを挙げることができる。
【0025】
本発明において用いる色材の配合量は特に限定されないが、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%、より好ましくは0.005〜0.05質量%、さらに好ましくは0.01〜0.03質量%配合することにより、塗布適性や剥離可能に接着させるなどの特性を損なうことなく、確実に高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られる。
色材の配合量が下限値未満であると隠蔽効果(透け防止効果)が劣る恐れがあり、逆に上限値を超えると接着力、接着層の表面強度や基体シート面への塗布適性が損なわれる恐れがあるので上記範囲内とすることが好ましい。
【0026】
本発明のシートにおいて、隠蔽情報と接着層の色差ΔE* abは特に限定されないが、色差ΔE* abが30〜65であることが好ましい。
色差ΔE* abを上記範囲内とすることにより、隠蔽性能(透け防止効果)が高い上、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が高い。
色差ΔE* abが下限値未満であるとプリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が劣る恐れがあり、逆に上限値を超えると隠蔽性能(透け防止効果)が損なわれる恐れがあるので上記範囲内とすることが好ましい。
【0027】
なお、色差ΔE* abは下記式で計算されるものである。
式:
ΔE* ab=[(ΔL )2 +(Δa )2 +(Δb )2 ]1/2
(但し、上記式中、L* は明度、a* 、b* は色度を表し、ΔL 、Δa 、Δbは座標L* 、a* 、b* の2試料間の差である。)
【0028】
本発明においては、前記色材以外に他の微粒状充填剤を配合してもよい。このような微粒状充填剤としては、接着剤基剤との親和力が無いか、あるいは極めて小さく、また、接着剤基剤へ溶解し難いものを用いるのがよい。
【0029】
微粒状充填剤としては、例えば、各種デンプン系、微球状アクリル樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、シリカ、球状アルミナ、ガラス粉末、シラスバルーン、天然ゼオライト、合成ゼオライト、炭酸カルシウム、活性白土などが挙げられる。これらの微粒子充填剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。平均粒径1〜20μmの微粒状充填剤が本発明において好ましく使用できる。
【0030】
本発明の感圧接着剤明組成物には、所望に応じ、粘着剤に慣用されている添加剤、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤、着色剤などを添加することができる。
【0031】
本発明の感圧接着剤組成物は、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーターなどの塗布手段により基体シート面に塗布され、二つ折り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせなど、各種の重ね合わせの形で、一時的には接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有するハガキ、各種帳票、通知書、各種カードなどに好適に利用できる。
【0032】
次に、本発明の感圧接着剤組成物が塗布される基体シートとしては、通常の紙の他に、合成紙、あるいはポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルムを用いることもできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。また、基体シート面への本発明の感圧接着剤組成物の塗布量は、接着層の接着性、剥離性などの維持のため、1〜30g/m2 、好ましくは3〜20g/m2 、さらに好ましくは5〜15g/m2 とするのがよい。
さらにまた、形成された剥離可能な接着層を加圧ローラにて約1〜10kg/cm2 で加圧することにより、耐ブロッキング性をさらに向上させることができる。
【0033】
次に、本発明のシートの構成について添付図面に基づき詳細に説明する。ここで、図1は本発明の三つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4は図1のハガキを折り込む際の状態説明図、図5は本発明の二つ折りハガキの表面展開図、図6はこのハガキの裏面展開図、図7は図5のハガキを折り込む際の状態説明図、図8は本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図、図9はこのハガキの裏面展開図、図10は図8のハガキを折り込む際の状態説明図である。
【0034】
先ず、図1ないし図3に示す三つ折りハガキ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つの領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面には、郵便番号、宛て名、住所などの宛て先情報印刷4が、基体シート2の区画領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されている。そして左側区画領域Aの裏面、中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの表面の接着層6の上には隠蔽情報印刷5が印刷されている。このように構成された三つ折りハガキ1は、図4に示すように、各区画の重ね合わせ面を折り線3a、3bにてZ型に折り込んで接着層同士を対接させ、この状態でドライシーラーで加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着される。
【0035】
次に、図5及び図6に示す二つ折りハガキ11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つの領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域Dの表面には、郵便番号、宛て名、住所などの宛て先情報印刷4が、基体シート2の区画領域D及びEの裏面全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されている。そして区画領域D及びEの裏面の接着層6の上には隠蔽情報印刷5が印刷されている。このように構成された二つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の三つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着される。
【0036】
また、図8及び図9に示す部分二つ折りハガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有する基体シート2から構成され、折り線3によってサイズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるものである。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て名、住所などの宛て先情報印刷4が、基体シート2の区画領域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されている。そして右側区画領域Gの裏面及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面の接着層6の上には隠蔽情報印刷5が印刷されている。このように構成された部分二つ折りハガキ21は、図10に示すように、上記の二つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着される。
【0037】
上記の実施態様においては接着層6の上に隠蔽情報印刷5を印刷した例を示したが、隠蔽情報印刷5を対応する基体シート2の箇所に直接印刷することも可能であり、受取人が重ね合わせ面を再び剥離すことにより接着層6の下に形成された隠蔽情報5を読み取ることができる。しかし、読み取りの容易さの観点から接着層6の上に隠蔽情報印刷5を印刷する方が好ましい。
【0038】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
(実施例1)
天然ゴム(NR)100質量部(固形分)にスチレン及びMMA(メタクリル酸メチル)を25質量部、公知の方法でグラフト重合し、固形分49%のスチレンMMA共重合体水性ラテックスを作成した。
上記で作成したスチレンMMA共重合体水性ラテックス120質量部(固形分58.8質量部)に対して、シリカ微粒子(商品名:Nipsil E200(日本シリカ工業社製))を予めイオン交換水中に固形分16質量%に分散してある分散液を73.5質量部(シリカ固形分11.8質量部)となるように撹拌混合した。この混合液に平均粒子径20μmの市販のスターチ(商品名:ACTISIZE CWH(ロケット社製))を予めイオン交換水中に固形分50質量%に分散してある分散液を35.3質量部(スターチ固形分17.6質量部)となるように撹拌混合した。
この混合液に酸化チタン微粒子(商品名:R−780(石原産業社製))を予めイオン交換水中に固形分40質量%に分散してある分散液を29.4質量部(酸化チタン固形分11.8質量部)となるように撹拌混合した。
この混合液に黒色染料(商品名:DF Black CC(住友化学工業社製))(明度L* =16)を0.019質量部添加し、十分に撹拌を行った。次にこの混合液の粘度が300±100mPa・s(20℃)になるように適量の粘度調整剤(商品名:SNシックナ−929(サンノプコ社製))を加え、発泡しないように撹拌を行い本発明の感圧接着剤組成物を得た。
【0039】
得られた本発明の感圧接着剤組成物を、上質紙(商品名:NIP−70 70kg連量(王子製紙社製))上に、ワイヤーバーを使用して6g/m2 (固形分)になるように塗工した後、乾燥し、全面に接着層(明度L* =84)を形成した本発明のシート試料を得た。
下記の試験方法により隠蔽性▲1▼、▲2▼、接着力、接着層の明度、隠蔽情報と接着層の色差ΔE* abの評価を行い、結果を表1に示す。
【0040】
(試験方法):
(1)隠蔽性▲1▼
接着層面に対してレーザープリンタ(機種名:LP9600S、セイコーエプソン社製)にてランダムに選んだ文字(MSゴシック 11ポイント)を印字する(L*=23、a*=0.36、b*=0.10)。これを幅210mm、長さ296mmに裁断して試料を作成する。これを2つに折り曲げ、7MPaの荷重を加えて圧着し、評価サンプルを得る。得られたサンプルを机上に置き、その状態で隠蔽文字の視認性を次の基準で評価した。
◎:全く視認できない
○:ほとんど視認できない
△:よく見るとある程度は内容が視認できる
×:判読可能
【0041】
(2)隠蔽性▲2▼
(1)で評価したサンプルを2枚重ねて、机上でなく、室内の40W3連の蛍光燈に翳した状態で評価した。
◎:全く視認できない
○:ほとんど視認できない
△:よく見るとある程度は内容が視認できる
×:判読可能
【0042】
(3)(接着力)
幅100mm、長さ270mmに裁断して試料を作成し、この試料を2つに折り曲げ、7MPaの荷重を加えて圧着し、接着層同士の剥離接着力を試験方法JISK6854に準じて、オートグラフAGS50(島津製作所製)を用いて90°T型剥離にて測定した。
【0043】
(4)接着層の明度
(1)で作成したサンプルの接着層部分の明度を、色の表示方法JISZ8729に準じた方法で測定した。
【0044】
(5)隠蔽情報と接着層の色差ΔE* ab
(1)で印字した際の、印字部分と接着層との色差ΔE* abを色の表示方法JISZ8729に準じた方法で測定し、下記の式により算出した。
式:
ΔE* ab=[(ΔL )2 +(Δa )2 +(Δb )2 ]1/2
(但し、上記式中、L* は明度、a* 、b* は色度を表し、ΔL 、Δa 、Δbは座標L* 、a* 、b* の2試料間の差である。)
【0045】
(実施例2)
実施例1で使用した黒色染料を0.027質量部に変更した以外は実施例1と同様に操作して本発明のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0046】
(実施例3)
実施例1で使用した黒色染料を0.012質量部に変更した以外は実施例1と同様に操作して本発明のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0047】
(比較例1)
実施例1で使用した黒色染料を使用しなかった以外は実施例1と同様に操作して比較のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0048】
(比較例2)
実施例1で使用した黒色染料を黄色系着色料(商品名:食用黄色4号(ダイワ化成製))(L* =54)に変更した以外は実施例1と同様に操作して比較のシートを作った。そして実施例1と同様にして評価を行い結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から、実施例1〜3の本発明のシートは隠蔽性▲1▼、▲2▼、接着力、印字した隠蔽情報の視認性のいずれもよいことが判る。
それに対して、比較例1〜2のシートは、接着力、印字した隠蔽情報の視認性はよいが、隠蔽性▲1▼、▲2▼が劣り、実用性がないことが判る。
【0051】
【発明の効果】
本発明の請求項1の隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物は、シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、
明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたことを特徴とする隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物であり、このような色材を配合していない従来の感圧接着剤組成物に比べて、隠蔽効果(透け防止効果)が高く、かつ従来の感圧接着剤組成物と同様に低コストで容易に基体シートの重ね合わせ面に、接着力を損なうことなく、剥離可能に良好に接着する接着層を形成できるという顕著な効果を奏する。
【0052】
本発明の請求項2は、請求項1記載の感圧接着剤組成物において、前記色材が黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であることを特徴とするものであり、本発明で用いる黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料は、安価で入手が容易であり、光を透過し難く、少量の配合であっても明度L* が35〜88の接着層を得ることができ、隠蔽効果(透け防止効果)が高いというさらなる顕著な効果を奏する。
【0053】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の感圧接着剤組成物において、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%配合したことを特徴とするものであり、前記色材の配合量を上記範囲内とすることにより、塗布適性や接着力を損なうことなく、確実に高い隠蔽効果(透け防止効果)が得られるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0054】
本発明の請求項4は、基体シートの重ね合わせ面の所定部に請求項1から請求項3のいずれかに記載の感圧接着剤組成物を用いて形成された明度L* 35〜88の接着層を有してなる、安価なシートであり、個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報などの各種情報の隠蔽性能(透け防止効果)に優れるので、情報担持用などのシート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シートなどの親展性をもつハガキ、通知書、カードなどに使用できるという顕著な効果を奏する。
【0055】
本発明の請求項5は、請求項4記載のシートにおいて、隠蔽情報と前記接着層の色差ΔE* abが30〜65であることを特徴とするものであり、隠蔽性能(透け防止効果)が高い上、プリント情報、印刷情報などの各種情報の視認性が高いというさらなる顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三つ折りハガキの表面展開図。
【図2】図1のハガキの裏面展開図。
【図3】図1のX−X線断面図。
【図4】図1のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図5】本発明の二つ折りハガキの表面展開図。
【図6】図5のハガキの裏面展開図。
【図7】図5のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図8】本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図。
【図9】図8のハガキの裏面展開図。
【図10】図8のハガキを折り込む際の状態説明図。
【符号の説明】
2、12、22 基体シート
3、3a、3b 折り線
5 隠蔽情報印刷
6 剥離可能な接着層
Claims (5)
- シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であって、
明度L* 0〜50の色材を配合し、前記接着層の明度L* が35〜88となるようにしたことを特徴とする隠蔽性能に優れた感圧接着剤組成物。 - 前記色材が黒色系、青色系の暗色系染料ないし顔料であることを特徴とする請求項1記載の感圧接着剤組成物。
- 感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して、前記色材を0.001〜0.1質量%配合したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の感圧接着剤組成物。
- 基体シートの重ね合わせ面の所定部に請求項1から請求項3のいずれかに記載の感圧接着剤組成物を用いて形成された明度L* 35〜88の接着層を有してなるシート。
- 隠蔽情報と前記接着層の色差ΔE* abが30〜65であることを特徴とする請求項4記載のシート。
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