JP2005012104A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体基板1の表面に素子分離領域2、犠牲酸化膜3及び耐酸化膜4を形成した後、第1の素子活性領域に開口部を備えたレジスト7を形成する。次に、レジスト7を用いて第1の素子活性領域内の耐酸化膜4及び犠牲酸化膜3を除去した後、レジスト7を除去し、100nm程度の厚さのゲート酸化膜8を形成する。次いで、ゲート酸化膜8の形成時に形成された耐酸化膜4表面の酸化膜を除去した後、第2の素子活性領域内の耐酸化膜4及び犠牲酸化膜3を除去する。そして、第2の素子活性領域内に、10nm程度の厚さのゲート酸化膜を形成する。この方法では、第2の素子活性領域内には厚いゲート酸化膜8が形成されないため、それを除去する必要がなく、素子分離領域2に大きな段差が形成されることもない。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに厚さが異なるゲート絶縁膜を備えた複数のトランジスタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、1つのチップ内にゲート絶縁膜の厚さが異なる複数のトランジスタが形成されることがある。このような半導体装置は、次のようにして形成されている。図38乃至図40は、従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0003】
先ず、図38(a)に示すように、LOCOS法により素子分離領域202を半導体基板201の表面に形成する。
【0004】
次に、図38(b)に示すように、露出している半導体基板201の表面に、厚い方のゲート酸化膜203を形成する。このゲート酸化膜203は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。
【0005】
次いで、図38(c)に示すように、薄い方のゲート絶縁膜を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト204を形成する。
【0006】
その後、図38(d)に示すように、レジスト204をマスクとしてゲート酸化膜203に対するエッチングを行う。このエッチングでは、フッ酸を用いたドライエッチングを行うか、又はCF4等のフロン系ガスを用いたドライエッチングを行う。このとき、素子分離領域202のレジスト204から露出している部分もエッチングされ、そこに段差205が形成される。
【0007】
続いて、図39(a)に示すように、レジスト204を除去する。
【0008】
次に、図39(b)に示すように、露出した半導体基板201の表面に、薄い方のゲート酸化膜206を形成する。このゲート酸化膜206は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。
【0009】
次いで、図39(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜207を全面に形成する。導電体膜207の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0010】
その後、図39(d)に示すように、レジスト208を用いて導電体膜207をパターニングすることにより、ゲート電極209及び210を形成する。このとき、段差205内に導電体膜207の残部211が残る。
【0011】
続いて、図40(a)に示すように、レジスト208を除去する。
【0012】
次に、図40(b)に示すように、導電体膜207の残部211を除去するためのレジスト212を形成する。レジスト212への開口部の形成に当たっては、素子分離領域202の段差205が形成されている側の開口距離L1に関し、残部211が十分に露出されるように開口距離L1を決定する。一方、素子分離領域202の段差205が形成されていない側の開口距離L2に関しては、マスクの位置合わせや、段差形成部分のばらつきを考慮し、確実に段差境界領域のレジストが開口するように開口距離L2を決める。
【0013】
次いで、図40(c)に示すように、ウェットエッチングにより残部211を除去する。エッチング時間は段差205の深さL3に応じて決定する。段差205の深さL3はゲート酸化膜203が厚ければ厚いほど深くなる。
【0014】
そして、ソース拡散層、ドレイン拡散層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0015】
【特許文献1】
特開2002−100683号公報
【特許文献2】
特開平5−291581号公報
【特許文献3】
特開平8−130250号公報
【特許文献4】
特開2000−164726号公報
【特許文献5】
特開平10−308454号公報
【特許文献6】
特開2001−15612号公報
【特許文献7】
特開平8−264402号公報
【特許文献8】
特開昭59−194473号公報
【特許文献9】
米国特許第6461916号明細書
【特許文献10】
米国特許第5861347号明細書
【特許文献11】
米国特許第5061654号明細書
【特許文献12】
米国特許第6184094号明細書
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の方法で半導体装置を製造する場合には、リーク等の原因となる導電体膜207の残部211が形成されてしまうため、それを除去するためだけの工程が必要であり、コストの増加に繋がっている。また、段差205の深さL3が素子分離領域202の厚さの半分以上となるような場合には、素子分離領域の厚さを複数種類設定して形成する方法を採る必要がある。この場合には、工程数が更に増加してしまう。
【0017】
特に、STI(Shallow Trench Isolation)によって素子分離領域を形成する場合には、溝へ埋め込む酸化膜としてCVD酸化膜を用いることが多く、このCVD酸化膜がエッチングされやすいため、段差が形成されやすい。また、段差が形成される位置が半導体基板により近くなるため、よりリーク等の不具合が発生しやすい。
【0018】
特開平5−291581号公報(特許文献2)には、耐酸化膜を用いて素子分離領域の更なる酸化を防止する技術が記載されているが、その方法を採用しても段差を減少させることはほとんどできない。
【0019】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、素子分離領域での段差の形成を抑制して高い信頼性を短い工程で得ることができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
【0021】
本発明に係る半導体装置の製造方法では、先ず、半導体基板の表面に、第1の素子活性領域と第2の素子活性領域とを区画する素子分離領域を形成する。次に、前記第1及び第2の素子活性領域内に犠牲酸化膜を形成する。次いで、前記犠牲酸化膜上に耐酸化膜を形成する。その後、前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第1の素子活性領域内の部分を除去する。続いて、前記第1の素子活性領域内に第1のゲート絶縁膜を形成する。次に、前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第2の素子活性領域内の部分を除去する。次いで、前記第2の素子活性領域内に、前記第1のゲート絶縁膜よりも薄い第2のゲート絶縁膜を形成する。その後、前記第1及び第2のゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する。そして、前記第1及び第2の素子活性領域内において、前記半導体基板の表面にソース及びドレインを形成する。
【0022】
本願発明においては、第1のゲート絶縁膜の形成の際に、第2の素子活性領域が耐酸化膜により覆われているため、無用な第2の素子活性領域内での第1のゲート絶縁膜の形成を回避することができる。この結果、第2の素子活性領域内の第1のゲート絶縁膜を除去する工程は全く必要とされず、この工程に伴って素子活性領域がエッチングされて段差が形成されることもない。従って、ゲート電極の原料となる導電体膜等の膜が段差に残存することはなく、それを除去するためだけの工程が不要となる。このため、高い信頼性を短い工程で得ることができる。
【0023】
なお、前記耐酸化膜の厚さを15nm乃至50nmとすることにより、より確実に、第2の素子活性領域内での第1のゲート絶縁膜の形成を回避しながら、素子分離領域での段差の形成を抑制することができる。
【0024】
また、前記犠牲酸化膜の厚さを50nm以下とすることにより、第2の素子活性領域内での第1のゲート絶縁膜の形成をより一層確実に回避することができる。
【0025】
更に、前記第1のゲート絶縁膜を、ドライ酸素を用いた熱酸化により形成することにより、その際に残存している耐酸化膜表面の酸化を抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図1乃至図3は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。第1の実施形態では、ゲート電極の厚さが相異なる2種類のMOSトランジスタを備えた半導体装置を形成する。
【0028】
先ず、図1(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。
【0029】
次に、図1(b)に示すように、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0030】
次いで、図1(c)に示すように、薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第2の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト4を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部5aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を2×1012cm−2とする。なお、犠牲酸化膜3の厚さは、50nm以下とすることが好ましい。これは、犠牲酸化膜3の厚さが50nmを超えていると、後述の耐酸化膜6による半導体基板1の表面の酸化を防止する効果が低下するためである。
【0031】
その後、図1(d)に示すように、レジスト4を除去し、全面に、後の工程で半導体基板1の表面が酸化することを防止する耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、後述の図2(a)に示す工程で犠牲酸化膜3が十分に残存し、かつ素子分離領域2がほとんどエッチングされないようにするために50nm以下であることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。また、半導体基板1の耐酸化膜6に覆われている領域の酸化を防止するためには15nm以上であることが好ましい。
【0032】
続いて、図2(a)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト7を形成する。そして、レジスト7をマスクとして耐酸化膜6に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。また、耐酸化膜6の厚さは、例えば20nm程度と薄いため、耐酸化膜6を容易に除去することが可能であり、このドライエッチングによってもレジスト7の変質、特に熱の影響による変質はほとんど生じない。
【0033】
次に、図2(b)に示すように、レジスト7を残存させたまま、犠牲酸化膜3に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3の厚さは20nm程度であるため、素子分離領域2には、後の工程で導電体膜が残存するほどの段差は形成されない。
【0034】
次いで、図2(c)に示すように、レジスト7に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。なお、本実施形態では、上述のように、耐酸化膜6に対するドライエッチングの際にレジスト7の変質が生じないため、ウェットエッチングのみであっても十分にレジスト7を除去することができる。即ち、従来のように厚い窒化膜等を形成している場合には、そのドライエッチングの際にレジストが変質してドライアッシングを行う必要があるが、本実施形態ではその必要がない。
【0035】
その後、図2(d)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜(第1のゲート絶縁膜)8を形成する。このゲート酸化膜8は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部5a中の不純物が拡散し、不純物拡散層5が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0036】
続いて、フッ酸処理を行うことにより、耐酸化膜6の表面に形成された薄い酸化膜を除去した後、図3(a)に示すように、耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。このときも、犠牲酸化膜3の厚さは20nm程度であるため、素子分離領域2には、後の工程で導電体膜が残存するほどの段差は形成されない。
【0037】
次に、図3(b)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)9を形成する。このゲート酸化膜9は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8の表面も若干酸化される。
【0038】
次に、図3(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0039】
次いで、図3(d)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び12を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成し、ゲート電極12は薄い方のゲート酸化膜9上に形成する。また、ゲート電極11及び12の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0040】
そして、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して、半導体装置を完成させる。
【0041】
このような第1の実施形態によれば、厚いゲート酸化膜8を形成する際に、後に薄いゲート酸化膜9を形成する予定の領域(第2の素子活性領域)が耐酸化膜6で覆われているため、この領域にはゲート酸化膜8は形成されない。従って、図38乃至図40に示す従来の方法のように厚いゲート酸化膜を除去する必要がなくなるため、素子分離領域2に大きな段差が形成されることはない。ゲート酸化膜8を形成する予定の領域(第1の素子活性領域)内の耐酸化膜6を除去する際に素子分離領域2が若干エッチングされるが、その量は極めて小さく、後に導電体膜10の残部が残るようなことはない。この結果、ゲート電極の原料膜である導電体膜の残部を除去する工程は不要となり、低コストでリーク等の不具合が生じにくい高い信頼性の半導体装置を得ることができる。
【0042】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4(a)乃至(d)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。第2の実施形態でも、ゲート電極の厚さが相異なる2種類のMOSトランジスタを備えた半導体装置を形成する。
【0043】
第2の実施形態では、先ず、第1の実施形態と同様にして、素子分離領域2の形成(図1(a))から犠牲酸化膜3の除去(図2(b))までの工程を行う。次に、図4(a)に示すように、第1の実施形態と同様にして、レジスト7を除去する。次いで、図4(b)に示すように、第1の実施形態と同様にして、ゲート酸化膜8を形成する。
【0044】
その後、図4(c)に示すように、ゲート酸化膜8を覆うと共に、残存している耐酸化膜6を露出するレジスト21を形成する。レジスト21と耐酸化膜6との間隔は、例えば1μm程度とする。
【0045】
続いて、耐酸化膜6の表面に存在する薄い酸化膜をフッ酸処理で除去した後、図4(d)に示すように、レジスト21をマスクとして耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。
【0046】
次に、レジスト21を除去する。そして、第1の実施形態と同様にして、ゲート酸化膜9の形成(図3(b))以降の工程を行うことにより、半導体装置を完成させる。
【0047】
このような第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、ゲート酸化膜8の薄膜化を防止することができる。即ち、第1の実施形態では、耐酸化膜6の表面に形成された薄い酸化膜を除去するために行うフッ酸処理の際にゲート酸化膜8が若干薄くなってしまうが、第2の実施形態では、このフッ酸処理の際にゲート酸化膜8がレジスト21により覆われているので、ゲート酸化膜8が薄くなることはない。
【0048】
また、第2の実施形態によれば、次のような効果も得られる。第1の実施形態では、図5に示すように、素子分離領域2のゲート酸化膜8と接する部分の近傍、即ちバーズビーク及びその近傍に、ゲート酸化膜8を形成するための酸化後に、その厚さがゲート酸化膜8の中央部よりも薄い部分が形成されてしまう。このような現象は素子分離領域2のバーズビーク付近に作用する界面の応力によるものであると考えられる。これに対し、第2の実施形態では、レジスト21でゲート酸化膜8を覆った状態でゲート酸化膜9を形成するので、上述のような膜厚が薄い部分の形成を抑制することができる。
【0049】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図6乃至図8は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。第3の実施形態でも、ゲート電極の厚さが相異なる2種類のMOSトランジスタを備えた半導体装置を形成する。
【0050】
先ず、図6(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。
【0051】
次に、図6(b)に示すように、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、DryO2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0052】
次いで、図6(c)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト31を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部32aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を5×1012cm−2とする。
【0053】
その後、図6(d)に示すように、レジスト31を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0054】
続いて、図7(a)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト33を形成する。そして、レジスト33をマスクとして耐酸化膜6に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。また、耐酸化膜6の厚さは、例えば20nm程度と薄いため、このドライエッチングによってもレジスト33の変質、特に熱の影響による変質はほとんど生じない。
【0055】
次に、図7(b)に示すように、レジスト33を残存させたまま、犠牲酸化膜3に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。
【0056】
次いで、図7(c)に示すように、レジスト33に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。
【0057】
その後、図7(d)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8を形成する。このゲート酸化膜8は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部32a中の不純物が拡散し、不純物拡散層32が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0058】
続いて、フッ酸処理を行うことにより、耐酸化膜6の表面に形成された薄い酸化膜を除去した後、図8(a)に示すように、耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。
【0059】
次に、図8(b)に示すように、露出した半導体基板1の表面(第2の素子活性領域)に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)9を形成する。このゲート酸化膜9は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8の表面も若干酸化される。
【0060】
次に、図8(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0061】
次いで、図8(d)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び12を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成し、ゲート電極12は薄い方のゲート酸化膜9上に形成する。また、ゲート電極11及び12の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0062】
そして、第1の実施形態と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0063】
このような第3の実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0064】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図9乃至図11は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。第4の実施形態でも、ゲート電極の厚さが相異なる2種類のMOSトランジスタを備えた半導体装置を形成する。
【0065】
先ず、図9(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。
【0066】
次に、図9(b)に示すように、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0067】
次いで、図9(c)に示すように、薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第2の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト4を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部5aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を2×1012cm−2とする。
【0068】
その後、図9(d)に示すように、レジスト4を除去し、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト31を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部32aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を5×1011cm−2とする。
【0069】
続いて、図10(a)に示すように、レジスト31を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0070】
次に、図10(b)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト7を形成する。そして、レジスト7をマスクとして耐酸化膜6に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。また、耐酸化膜6の厚さは、例えば20nm程度と薄いため、このドライエッチングによってもレジスト33の変質、特に熱の影響による変質はほとんど生じない。
【0071】
次いで、図10(c)に示すように、レジスト7を残存させたまま、犠牲酸化膜3に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。
【0072】
その後、図10(d)に示すように、レジスト7に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。続いて、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8を形成する。このゲート酸化膜8は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部5a及び32a中の不純物が拡散し、不純物拡散層5及び32が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0073】
次に、フッ酸処理を行うことにより、耐酸化膜6の表面に形成された薄い酸化膜を除去した後、図10(a)に示すように、耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。
【0074】
次いで、図10(b)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)9を形成する。このゲート酸化膜9は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8の表面も若干酸化される。
【0075】
その後、図10(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0076】
続いて、図10(d)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び12を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成し、ゲート電極12は薄い方のゲート酸化膜9上に形成する。また、ゲート電極11及び12の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0077】
そして、第1の実施形態等と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0078】
このような第4の実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0079】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、第3の実施形態に対して第2の実施形態を適用したものである。図12乃至図15は、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0080】
先ず、図12(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。
【0081】
次に、図12(b)に示すように、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0082】
次いで、図12(c)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト31を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部32aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を5×1011cm−2とする。
【0083】
その後、図12(d)に示すように、レジスト31を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0084】
続いて、図13(a)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト33を形成する。そして、レジスト33をマスクとして耐酸化膜6に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。また、耐酸化膜6の厚さは、例えば20nm程度と薄いため、このドライエッチングによってもレジスト33の変質、特に熱の影響による変質はほとんど生じない。
【0085】
次に、図13(b)に示すように、レジスト33を残存させたまま、犠牲酸化膜3に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。
【0086】
次いで、図13(c)に示すように、レジスト33に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。
【0087】
その後、図13(d)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8を形成する。このゲート酸化膜8は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部32a中の不純物が拡散し、不純物拡散層32が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0088】
続いて、図14(a)に示すように、ゲート酸化膜8を覆うと共に、残存している耐酸化膜6を露出するレジスト21を形成する。レジスト21と耐酸化膜6との間隔は、例えば1μm程度とする。
【0089】
次に、耐酸化膜6の表面に存在する薄い酸化膜をフッ酸処理で除去した後、図14(b)に示すように、レジスト21をマスクとして耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。
【0090】
次いで、図14(c)に示すように、レジスト21を除去する。
【0091】
その後、図14(d)に示すように、露出した半導体基板1の表面(第2の素子活性領域)に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)9を形成する。このゲート酸化膜9は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8の表面も若干酸化される。
【0092】
続いて、図15(a)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0093】
次に、図15(b)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び12を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成し、ゲート電極12は薄い方のゲート酸化膜9上に形成する。また、ゲート電極11及び12の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0094】
そして、第1の実施形態と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0095】
このような第5の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果が得られる。なお、第3の実施形態だけでなく、第4の実施形態に対して第2の実施形態を適用してもよい。
【0096】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。図16乃至図18は、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。第6の実施形態では、ゲート電極の厚さが相異なる2種類のMOSトランジスタの他に、容量絶縁膜の厚さが厚い方のゲート絶縁膜の厚さと等しいキャパシタを備えた半導体装置を形成する。
【0097】
先ず、図16(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。次に、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0098】
次いで、図16(b)に示すように、キャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト61を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部62aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを60keVとし、イオン種として砒素を用い、ドーズ量を1×1015cm−2とする。
【0099】
その後、図16(c)に示すように、レジスト61を除去し、薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第2の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト4を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部5aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を2×1012cm−2とする。
【0100】
続いて、図16(d)に示すように、レジスト4を除去し、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト31を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部32aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を5×1011cm−2とする。
【0101】
次に、図17(a)に示すように、レジスト31を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0102】
次いで、図17(b)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域及びキャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト63を形成する。そして、レジスト63をマスクとして耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を除去する。
【0103】
続いて、図17(c)に示すように、レジスト63に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。続いて、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64を形成する。ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部5a、32a及び62a中の不純物が拡散し、不純物拡散層5、32及び62が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0104】
次に、図17(d)に示すように、ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64を覆うと共に、残存している耐酸化膜6を露出するレジスト65を形成する。レジスト65と耐酸化膜6との間隔は、例えば1μm程度とする。
【0105】
次いで、耐酸化膜6の表面に存在する薄い酸化膜をフッ酸処理で除去した後、レジスト65をマスクとして耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。その後、図18(a)に示すように、レジスト65を除去する。
【0106】
続いて、図18(b)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)9を形成する。このゲート酸化膜9は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64の表面も若干酸化される。
【0107】
次に、図18(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0108】
次に、図18(d)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び12並びに上部電極66を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成し、ゲート電極12は薄い方のゲート酸化膜9上に形成する。また、ゲート電極11及び12の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0109】
そして、第1の実施形態と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0110】
このような第6の実施形態によれば、ゲート絶縁膜の厚さが異なる2種類のMOSトランジスタと同時にキャパシタを形成することができる。
【0111】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。第6の実施形態では、厚い方のゲート絶縁膜と同時に容量絶縁膜を形成しているが、第7の実施形態では、薄い方のゲート絶縁膜と同時に容量絶縁膜を形成する。図19乃至図21は、本発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0112】
先ず、図19(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。
【0113】
次に、図19(b)に示すように、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0114】
次いで、図19(c)に示すように、キャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト71を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部72aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを60keVとし、イオン種として砒素を用い、ドーズ量を1×1015cm−2とする。
【0115】
その後、図19(d)に示すように、レジスト71を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0116】
続いて、図20(a)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト73を形成する。そして、レジスト73をマスクとして耐酸化膜6に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。また、耐酸化膜6の厚さは、例えば20nm程度と薄いため、このドライエッチングによってもレジスト73の変質、特に熱の影響による変質はほとんど生じない。
【0117】
次に、図20(b)に示すように、レジスト73を残存させたまま、犠牲酸化膜3に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。
【0118】
次いで、図20(c)に示すように、レジスト73に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。
【0119】
その後、図20(d)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8を形成する。このゲート酸化膜8は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部72a中の不純物が拡散し、不純物拡散層72が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0120】
続いて、耐酸化膜6の表面に存在する薄い酸化膜をフッ酸処理で除去した後、図21(a)に示すように、耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。このとき、第2の実施形態及び第6の実施形態のように、レジストを用いてゲート酸化膜8を保護しておくことが好ましい。
【0121】
次に、図21(b)に示すように、露出した半導体基板1の表面(第2の素子活性領域)に、容量絶縁膜74及び薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜:図示せず)を形成する。容量絶縁膜74及び薄いゲート酸化膜は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8の表面も若干酸化される。
【0122】
次いで、図21(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0123】
その後、図21(d)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び上部電極75を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成する。また、ゲート電極11及び上部電極75と同時に薄いゲート酸化膜上にもゲート電極(図示せず)を形成する。ゲート電極11の幅(ゲート長)は、例えば5μm程度とする。
【0124】
そして、第1の実施形態と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0125】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。第6の実施形態では、犠牲絶縁膜を通して厚い方のゲート絶縁膜の下にイオン注入を行っているが、第8の実施形態では、犠牲絶縁膜を通したイオン注入はキャパシタを形成する予定の領域のみとする。図22乃至図24は、本発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0126】
先ず、図22(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。
【0127】
次に、図22(b)に示すように、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0128】
次いで、図22(c)に示すように、キャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト61を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部62aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを60keVとし、イオン種として砒素を用い、ドーズ量を1×1015cm−2とする。
【0129】
その後、図22(d)に示すように、レジスト61を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0130】
続いて、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)及びキャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト(図示せず)を形成する。そして、図23(a)に示すように、このレジストをマスクとして耐酸化膜6に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜3は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。また、耐酸化膜6の厚さは、例えば20nm程度と薄いため、このドライエッチングによってもレジスト73の変質、特に熱の影響による変質はほとんど生じない。なお、薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を形成する素子活性領域(第2の素子活性領域)は、図22乃至図24に図示していない。
【0131】
次に、図23(b)に示すように、レジスト(図示せず)を残存させたまま、犠牲酸化膜3に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。
【0132】
次いで、レジスト(図示せず)に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。その後、図23(c)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64を形成する。ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部62a中の不純物が拡散し、不純物拡散層62が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0133】
続いて、耐酸化膜6(図23(c)には図示せず)の表面に存在する薄い酸化膜をフッ酸処理で除去した後、耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。このとき、第2の実施形態及び第6の実施形態のように、レジストを用いてゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64を保護しておくことが好ましい。次に、露出した半導体基板1の表面に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜:図示せず)を形成する。薄いゲート酸化膜は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64の表面も若干酸化される。
【0134】
次いで、図23(d)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0135】
その後、図24に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11及び上部電極66を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成する。また、ゲート電極11及び上部電極66と同時に薄いゲート酸化膜上にもゲート電極(図示せず)を形成する。ゲート電極11の幅(ゲート長)は、例えば5μm程度とする。
【0136】
そして、第1の実施形態と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0137】
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。第6の実施形態では、厚い方のゲート絶縁膜と同時に容量絶縁膜を形成しているが、第9の実施形態では、厚い方のゲート絶縁膜と同時に容量絶縁膜を形成するだけでなく、薄い方のゲート絶縁膜と同時に他の容量絶縁膜を形成する。図25乃至図27は、本発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0138】
先ず、図25(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に、選択的に素子分離領域2を例えばLOCOS法により形成する。次に、素子分離領域2により区画された素子活性領域内において、半導体基板1の表面に犠牲酸化膜3を形成する。犠牲酸化膜3は、例えば、HCl/O2を用いて950℃の温度下で熱酸化により20nm程度形成する。
【0139】
次いで、図25(b)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト31を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、チャネルドーズのために半導体基板1の表面に不純物導入部32aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を2×1012cm−2とする。
【0140】
その後、図25(c)に示すように、レジスト31を除去し、薄い方の容量絶縁膜(第2の容量絶縁膜)を備えたキャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト71を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部72aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを60keVとし、イオン種として砒素を用い、ドーズ量を1×1015cm−2とする。
【0141】
続いて、図25(d)に示すように、レジスト71を除去し、厚い方の容量絶縁膜(第1の容量絶縁膜)を備えたキャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト61を形成する。そして、犠牲酸化膜3を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部62aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを60keVとし、イオン種として砒素を用い、ドーズ量を1×1015cm−2とする。
【0142】
次に、図26(a)に示すように、レジスト61を除去し、全面に耐酸化膜6を形成する。耐酸化膜6としては、例えば、775℃の温度下で20nmのCVD窒化膜を形成する。耐酸化膜6の厚さは、15nm乃至50nmであることが好ましく、25nm以下であることがより好ましい。
【0143】
次いで、図26(b)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域及び厚い方の容量絶縁膜を備えたキャパシタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト73を形成する。そして、レジスト73をマスクとして耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を除去する。
【0144】
その後、図26(c)に示すように、レジスト73に対してエッチングを行う。エッチングとしては、ドライエッチング又はウェットエッチングのどちらを行ってもよい。続いて、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64を形成する。ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部32a、62a及び72a中の不純物が拡散し、不純物拡散層32、62及び72が形成される。また、耐酸化膜6の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0145】
次に、耐酸化膜6の表面に存在する薄い酸化膜をフッ酸処理で除去した後、図26(a)に示すように、耐酸化膜6及び犠牲酸化膜3を順次除去する。このとき、第2の実施形態及び第6の実施形態のように、レジストを用いてゲート酸化膜8を保護しておくことが好ましい。
【0146】
次いで、図27(a)に示すように、露出した半導体基板1の表面(第2の素子活性領域を含む)に、容量絶縁膜74及び薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜:図示せず)を形成する。容量絶縁膜74及び薄いゲート酸化膜は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜8及び容量絶縁膜64の表面も若干酸化される。
【0147】
その後、図27(b)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜10を全面に形成する。導電体膜10の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜10の厚さは、例えば300nmとする。
【0148】
その後、図27(c)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜10をパターニングすることにより、ゲート電極11並びに上部電極66及び75を形成する。ゲート電極11は厚い方のゲート酸化膜8上に形成する。上部電極66は厚い方の容量絶縁膜64上に形成し、上部電極75は薄い方の容量絶縁膜74上に形成する。また、ゲート電極11並びに上部電極66及び75と同時に薄いゲート酸化膜上にもゲート電極(図示せず)を形成する。ゲート電極11の幅(ゲート長)は、例えば5μm程度とする。
【0149】
そして、第1の実施形態と同様に、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して半導体装置を完成させる。
【0150】
なお、第1のゲート絶縁膜を形成する方法は限定されないが、ドライ酸素(Dry O2)を用いた熱酸化を行うことが好ましい。これは、第1のゲート絶縁膜を形成する際には、その時に残っている耐酸化膜の表面も若干酸化され、後にその部分を除去する必要がある。従って、耐酸化膜の表面の酸化量は少ない方が好ましい。図28に種々の酸化方法と酸化量との関係を示す。但し、縦軸は、HCl及びO2を用いた熱酸化を行った場合の酸化量で規格化してある。また、耐酸化膜の厚さは20nmとし、形成するゲート酸化膜の厚さは100nmとしている。図28に示すように、ドライ酸素を用いた熱酸化での酸化量は、HCl及びO2を用いた熱酸化よりも、H2O及びO2を用いた熱酸化よりも小さく最も好ましい。
【0151】
一般的に使用されるゲート酸化膜の酸化方式には、主に3つの方式があり、これらの特徴を表1に示す。
【0152】
【表1】
【0153】
(第10の実施形態)
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。第10の実施形態は、本発明をSTI(Shallow Trench Isolation)の素子分離に適用したものである。図29乃至図32は、本発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0154】
先ず、図29(a)に示すように、半導体基板1の表面に初期酸化膜102を形成し、その上に耐酸化膜103を形成する。初期酸化膜102は、例えば熱酸化により形成し、耐酸化膜103の厚さは、第1乃至第9の実施形態における耐酸化膜6よりも厚くする。次に、耐酸化膜103上に、素子分離領域を形成する予定の領域に開口部が設けられたレジスト104を形成する。
【0155】
次いで、図29(b)に示すように、レジスト104をマスクとして、耐酸化膜103及び初期酸化膜102に対してエッチングを行う。
【0156】
その後、図29(c)に示すように、レジスト104を除去し、耐酸化膜103をマスクとして半導体基板1に対するエッチングを行うことにより、半導体基板1の表面に溝105を形成する。
【0157】
続いて、図29(d)に示すように、熱酸化により溝105の表面に酸化膜106を形成した後、全面に厚さが500nm程度のCVD酸化膜等の絶縁膜107を形成する。
【0158】
次に、耐酸化膜103をストッパとして絶縁膜107の研磨による平坦化を行う。この結果、図30(a)に示すように、溝105の内部に素子分離絶縁膜108が形成される。
【0159】
次いで、図30(b)に示すように、耐酸化膜103及び初期酸化膜102を除去する。
【0160】
その後、図30(c)に示すように、半導体基板1上に犠牲酸化膜109を形成する。
【0161】
続いて、図30(d)に示すように、薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第2の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト110を形成する。そして、犠牲酸化膜109を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部111aを形成する。イオン注入では、例えば、加速エネルギを30keVとし、イオン種としてボロンを用い、ドーズ量を5×1012cm−2とする。
【0162】
次に、図31(a)に示すように、レジスト110を除去し、全面に耐酸化膜112を形成する。
【0163】
次いで、図31(b)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト113を形成する。そして、レジスト113をマスクとして耐酸化膜112に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜109は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。
【0164】
その後、図31(c)に示すように、レジスト113を残存させたまま、犠牲酸化膜109に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。この結果、素子分離絶縁膜108の表層部も若干除去される。
【0165】
続いて、図31(d)に示すように、レジスト113を除去し、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜(第1のゲート絶縁膜)114を形成する。このゲート酸化膜114は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部111a中の不純物が拡散し、不純物拡散層111が形成される。また、耐酸化膜112の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0166】
次に、フッ酸処理を行うことにより、耐酸化膜112の表面に形成された薄い酸化膜を除去した後、図32(a)に示すように、耐酸化膜112及び犠牲酸化膜109を順次除去する。
【0167】
次いで、図32(b)に示すように、露出した半導体基板1の表面に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)115を形成する。このゲート酸化膜115は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜114の表面も若干酸化される。
【0168】
その後、図32(c)に示すように、ポリシリコン膜等の導電体膜116を全面に形成する。導電体膜116の成膜温度は、例えば620℃とし、導電体膜116の厚さは、例えば300nmとする。
【0169】
続いて、図32(d)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜116をパターニングすることにより、ゲート電極117及び118を形成する。ゲート電極117は厚い方のゲート酸化膜114上に形成し、ゲート電極118は薄い方のゲート酸化膜115上に形成する。また、ゲート電極117及び118の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0170】
そして、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して、半導体装置を完成させる。
【0171】
STIの素子分離領域は、上述のように、LOCOSの素子分離領域よりもエッチングされやすく、また、エッチングされたときの特性への影響が大きい。本実施形態によれば、STIによる素子分離領域でも、ゲート絶縁膜を除去する必要がないため、素子分離領域のエッチングを防止することができる。
【0172】
(第11の実施形態)
次に、本発明の第11の実施形態について説明する。第11の実施形態では、2種類の厚さのゲート絶縁膜を形成すると共に、LOCOS法により、厚さが異なる2種類の素子分離領域を形成する。このとき、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタが形成される素子活性領域(第1の素子活性領域)を区画する素子分離領域(第1の素子分離領域)の厚さを、薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタが形成される素子活性領域(第2の素子活性領域)を区画する素子分離領域(第2の素子分離領域)の厚さよりも厚くする。図33乃至図36は、本発明の第11の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0173】
先ず、図33(a)に示すように、半導体基板1の表面に初期酸化膜121aを形成し、その上に耐酸化膜122を形成する。初期酸化膜121aは、例えば熱酸化により形成し、耐酸化膜122の厚さは、第1乃至第9の実施形態における耐酸化膜6よりも厚くする。
【0174】
次に、耐酸化膜122上に、薄い方の素子分離領域(第2の素子分離領域)を形成する予定の領域に開口部が設けられたレジスト(図示せず)を形成し、図33(b)に示すように、このレジストをマスクとして、耐酸化膜122に対してエッチングを行う。
【0175】
次いで、露出している初期酸化膜121aを除去した後、レジストを除去し、図33(c)に示すように、LOCOS法により薄い方の素子分離酸化膜(第2の素子分離領域)123を形成する。素子分離酸化膜123の形成では、例えばH2O及びO2を用い、素子分離酸化膜123の厚さは、例えば500nm程度とする。
【0176】
その後、図33(d)に示すように、耐酸化膜122及び初期酸化膜121aを除去する。
【0177】
続いて、図34(a)に示すように、半導体基板1の表面に新たに初期酸化膜122bを形成し、その上に耐酸化膜124を形成する。初期酸化膜121bは、例えば熱酸化により形成し、耐酸化膜124の厚さは耐酸化膜122と同程度とする。
【0178】
次に、耐酸化膜124上に、厚い方の素子分離領域(第1の素子分離領域)を形成する予定の領域に開口部が設けられたレジスト(図示せず)を形成し、図34(b)に示すように、このレジストをマスクとして、耐酸化膜124に対してエッチングを行う。なお、厚い方の素子分離領域が形成される部分と薄い方の素子分離領域が形成される部分との境界では、厚い方の素子分離領域と薄い方の素子分離領域とが重なり合うようにレジストのパターンを形成する。
【0179】
次いで、露出している初期酸化膜121bを除去した後、レジストを除去し、図34(c)に示すように、LOCOS法により厚い方の素子分離酸化膜(第1の素子分離領域)125を形成する。素子分離酸化膜125の形成では、例えばH2O及びO2を用い、素子分離酸化膜125の厚さは、例えば800nm程度とする。
【0180】
その後、図34(d)に示すように、耐酸化膜124及び初期酸化膜121bを除去する。
【0181】
続いて、図35(a)に示すように、半導体基板1上に犠牲酸化膜126を形成する。次に、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)及び/又は薄い方のゲート絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域(第2の素子活性領域)に開口部を備えたレジスト(図示せず)を形成し、犠牲酸化膜126を通してイオン注入を行うことにより、半導体基板1の表面に不純物導入部(図示せず)を形成する。次いで、レジストを除去し、全面に耐酸化膜127を形成する。
【0182】
その後、図35(b)に示すように、厚い方のゲート絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)を備えたトランジスタを形成する予定の素子活性領域に開口部を備えたレジスト128を形成する。そして、レジスト128をマスクとして耐酸化膜127に対してドライエッチングを行う。このとき、犠牲酸化膜126は、素子活性領域をゴミやダメージから保護するために残存させる。
【0183】
続いて、図35(c)に示すように、レジスト128を残存させたまま、犠牲酸化膜126に対して、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行う。
【0184】
次に、図35(d)に示すように、レジスト128を除去し、露出した半導体基板1の表面に、厚い方のゲート酸化膜(第1のゲート絶縁膜)129を形成する。このゲート酸化膜129は、例えば、乾燥(dry)O2を用いて1000℃の温度下で熱酸化により100nm程度形成する。このとき、不純物導入部(図示せず)中の不純物が拡散し、不純物拡散層(図示せず)が形成される。また、耐酸化膜127の表面も若干酸化され、図示しないが、そこにも酸化膜が形成される。
【0185】
次いで、フッ酸処理を行うことにより、耐酸化膜127の表面に形成された薄い酸化膜を除去した後、図36(a)に示すように、耐酸化膜127及び犠牲酸化膜126を順次除去する。その後、露出した半導体基板1の表面に、薄い方のゲート酸化膜(第2のゲート絶縁膜)130を形成する。このゲート酸化膜130は、例えば、H2O及びO2を用いて850℃の温度下で熱酸化により10nm程度形成する。このとき、ゲート酸化膜129の表面も若干酸化される。
【0186】
その後、ポリシリコン膜等の導電体膜(図示せず)を全面に形成し、図36(b)に示すように、マスク(図示せず)を用いて導電体膜をパターニングすることにより、ゲート電極131及び132を形成する。ゲート電極131は厚い方のゲート酸化膜129上に形成し、ゲート電極132は薄い方のゲート酸化膜130上に形成する。また、ゲート電極131及び132の幅(ゲート長)は、例えば、夫々5μm、0.6μm程度とする。
【0187】
そして、ソース拡散層、ドレイン拡散層、層間絶縁膜及び配線層等を形成して、半導体装置を完成させる。
【0188】
このような第11の実施形態によれば、2種類の厚さのLOCOSによる素子分離領域を形成することにより、ゲート絶縁膜との境界近傍が薄くなりやすい素子分離領域のみを厚くすることが可能である。つまり、素子分離絶縁膜125の厚さを素子分離絶縁膜123のそれと同等とすると、図37(a)に示すような薄膜化が生じやすい場合に、図37(b)に示すように、素子分離絶縁膜123よりも厚くしてバーズビークを長くすることにより、薄膜化が生じても特性に悪影響が及ばないようにすることができる。即ち、図37(a)に示すような状態では、矢印で示す薄膜化が生じた部分でリーク等の不具合が生じやすいが、図37(b)に示す状態では、そのような不具合の発生を防止することができる。
【0189】
なお、LOCOSによって形成する素子分離領域(絶縁膜)のバーズビークの長さの調整は、素子分離領域の厚さのみならず、素子分離領域を形成する際に用いる初期酸化膜121a及び121b並びに耐酸化膜122及び124の厚さを調整することによっても行うことができる。図41は、耐酸化膜(Si3N4膜)を除去した後の半導体基板301及び絶縁膜(素子分離絶縁膜)302の状態についてのシミュレーションの結果を示す図であり、図42は、ゲート酸化膜を形成した後の半導体基板301及び絶縁膜(素子分離絶縁膜及びゲート酸化膜)303の状態についてのシミュレーションの結果を示す図である。図41及び図42では、初期酸化膜が最も薄く、耐酸化膜が最も厚い場合の状態を(a)に示し、初期酸化膜が最も厚く、耐酸化膜が最も薄い場合の状態を(c)に示し、(a)と(c)との中間の状態を(b)に示している。図41及び図42に示すように、初期酸化膜が厚いほどバーズビークが長くなり、耐酸化膜が厚いほどバーズビークが短くなる。
【0190】
なお、厚いゲート絶縁膜を形成する予定の素子活性領域(第1の素子活性領域)内の耐酸化膜を除去する際に用いるレジストの第1の素子活性領域側の端部は、素子分離領域の端部から、以下に説明する長さだけ後退していることが好ましい。前述のように、耐酸化膜の除去の際に、素子分離領域も若干除去される。このため、レジストの端部が素子分離領域の第1の素子活性領域側の端部に近すぎると、当該端部の傾斜が急峻になり、耐酸化膜のパターニングのときに生じる僅かな段差とバーズビーク付近のくびれが大きい段差とが一致して特性が低下する虞がある。
【0191】
そこで、素子分離領域の端部(第1の素子活性領域側)からレジストの端部(第1の素子活性領域側)までの距離xを、図43に示す作図を行ったときに、「y/sinα」の値よりも大きくすることが好ましい。ここで、yは、素子分離絶縁膜313及びゲート絶縁膜314のくびれた部分311(半導体基板312の表面)を基準とした素子分離絶縁膜313の最も厚い部分の高さであり、αはくびれた部分311とレジストの端部とを結ぶ線分の半導体基板312の表面からの傾きである。例えば、yが0.4μm、αが20°の場合には、xは1.2μm(0.4/sin20°)よりも大きくすることが好ましい。
【0192】
逆に、完成された半導体装置においては、素子分離領域の第1の素子活性領域側の部分で、素子分離領域の頂部に存在する屈曲部(段差の開始点)と素子分離領域のくびれ部とを結ぶ線分の傾き(角度)をαとし、屈曲部の半導体基板表面からの高さをyとしたとき、くびれ部と屈曲部との間の平面視での距離xが「y/sinα」となっていれば、その製造工程でゲート電極の原料膜が素子分離領域の段差に残ることはなく、高い信頼性を短い工程で確保することができる。
【0193】
このように、初期酸化膜の厚さが決定され、耐酸化膜の厚さの調整範囲外でもバーズビーク付近のくびれの影響を最小としたデバイス構造によれば、素子分離領域が狭くなっていても、リークを生じさせることなく信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0194】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0195】
(付記1) 半導体基板の表面に、第1の素子活性領域と第2の素子活性領域とを区画する素子分離領域を形成する工程と、
前記第1及び第2の素子活性領域内に犠牲酸化膜を形成する工程と、
前記犠牲酸化膜上に耐酸化膜を形成する工程と、
前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第1の素子活性領域内の部分を除去する工程と、
前記第1の素子活性領域内に第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第2の素子活性領域内の部分を除去する工程と、
前記第2の素子活性領域内に、前記第1のゲート絶縁膜よりも薄い第2のゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1及び第2のゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記第1及び第2の素子活性領域内において、前記半導体基板の表面にソース及びドレインを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0196】
(付記2) 前記耐酸化膜の厚さを15nm乃至50nmとすることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0197】
(付記3) 前記耐酸化膜の厚さを25nm以下とすることを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
【0198】
(付記4) 前記犠牲酸化膜の厚さを50nm以下とすることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0199】
(付記5) 前記第1のゲート絶縁膜を、ドライ酸素を用いた熱酸化により形成することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0200】
(付記6) 前記耐酸化膜を形成する工程の前に、前記犠牲酸化膜を通して前記第1及び第2の素子活性領域の少なくともいずれかの領域にイオン注入を行う工程を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0201】
(付記7) 前記素子分離領域を形成する工程において、キャパシタ用の素子活性領域を区画し、
前記耐酸化膜を形成する工程の前に、前記犠牲酸化膜を通して前記キャパシタ用の素子活性領域内の半導体基板に下部電極用のイオン注入を行う工程を有し、
前記第1のゲート絶縁膜を形成する工程及び前記第2のゲート絶縁膜を形成する工程のいずれかにおいて、前記半導体基板の表面に容量絶縁膜を形成し、
前記ゲート電極を形成する工程において、前記容量絶縁膜の上に上部電極を形成することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0202】
(付記8) 前記第1のゲート絶縁膜を形成する工程の後に、前記第一の素子活性領域を覆うレジストを形成する工程を有し、
前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第2の素子活性領域内の部分を除去する工程の後に、前記レジストを除去する工程を有することを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0203】
(付記9) 前記素子分離領域を形成する工程において、前記第1の素子活性領域を区画する第1の素子分離領域の形成と、前記第2の素子活性領域を区画する第2の素子分離領域の形成とを個別に行い、
前記第1の素子分離領域の厚さを前記第2の素子分離領域の厚さよりも厚くすることを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0204】
(付記10) 半導体基板の表面に形成され、第1の素子活性領域と第2の素子活性領域とを区画する素子分離絶縁膜と、
前記第1の素子活性領域内に形成され、第1のゲート絶縁膜を備えた第1のトランジスタと、
前記第2の素子活性領域内に形成され、前記第1のゲート絶縁膜よりも薄い第2のゲート絶縁膜を備えた第2のトランジスタと、
を有し、
前記素子分離絶縁膜の中央部から前記第1の素子活性領域側に段差が形成されており、
前記素子分離絶縁膜の前記第1の素子活性領域側の端部にくびれ部が形成されており、
前記段差の前記中央部側の端部と前記くびれ部との平面視での距離をx、前記素子分離絶縁膜の頂部の前記半導体基板表面からの高さをy、前記くびれ部と前記段差の前記中央部側の端部とを結ぶ線分の前記半導体基板表面からの傾きをαとしたとき、xの値が数式「y/sinα」の値よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
【0205】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、無用な第2の素子活性領域内での第1のゲート絶縁膜の形成を回避することができる。このため、第2の素子活性領域内の第1のゲート絶縁膜を除去する工程に伴う素子活性領域での段差の形成も回避できる。この結果、ゲート電極の原料となる導電体膜等の膜が段差に残存することもなくなり、高い信頼性を短い工程で得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図2】図1に引き続き、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図3】図2に引き続き、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図5】薄くなった絶縁膜を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図7】図6に引き続き、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図8】図7に引き続き、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図10】図9に引き続き、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図11】図10に引き続き、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図13】図12に引き続き、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図14】図13に引き続き、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図15】図14に引き続き、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図16】本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図17】図16に引き続き、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図18】図17に引き続き、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図19】本発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図20】図19に引き続き、本発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図21】図20に引き続き、本発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図22】本発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図23】図22に引き続き、本発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図24】図23に引き続き、本発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図25】本発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図26】図25に引き続き、本発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図27】図26に引き続き、本発明の第9の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図28】種々の酸化方法と酸化量との関係を示すグラフである。
【図29】本発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図30】図29に引き続き、本発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図31】図30に引き続き、本発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図32】図31に引き続き、本発明の第10の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図33】本発明の第11の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図34】図33に引き続き、本発明の第11の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図35】図34に引き続き、本発明の第11の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図36】図35に引き続き、本発明の第11の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図37】絶縁膜のくびれた部分を比較して示す断面図である。
【図38】従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図39】図38に引き続き、従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図40】図39に引き続き、従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図41】耐酸化膜(Si3N4膜)を除去した後の半導体基板及び絶縁膜(素子分離絶縁膜)の状態についてのシミュレーションの結果を示す図である。
【図42】ゲート酸化膜を形成した後の半導体基板及び絶縁膜(素子分離絶縁膜及びゲート酸化膜)の状態についてのシミュレーションの結果を示す図である。
【図43】素子分離領域に形成された段差とくびれ部との関係を示す断面図である。
【符号の説明】
1:半導体基板
2:素子分離領域
3:犠牲酸化膜
4、7、21、31、33、65、71、73:レジスト
5a、32a、62a、72a:不純物導入部
5、32、62、72:不純物拡散層
6:耐酸化膜
8、9:ゲート酸化膜
10:導電体膜
11、12:ゲート電極
64、74:容量絶縁膜
66、75:上部電極
102、121a、121b:初期酸化膜
103、112、122、124、127:耐酸化膜
104、110、113、128:レジスト
105:溝
106:酸化膜
107:絶縁膜
108、123、125:素子分離絶縁膜
109、126:犠牲酸化膜
111a:不純物導入部
111:不純物拡散層
114、115、129、130:ゲート酸化膜
116:導電体膜
117、118、131、132:ゲート電極
Claims (5)
- 半導体基板の表面に、第1の素子活性領域と第2の素子活性領域とを区画する素子分離領域を形成する工程と、
前記第1及び第2の素子活性領域内に犠牲酸化膜を形成する工程と、
前記犠牲酸化膜上に耐酸化膜を形成する工程と、
前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第1の素子活性領域内の部分を除去する工程と、
前記第1の素子活性領域内に第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記耐酸化膜及び前記犠牲酸化膜の前記第2の素子活性領域内の部分を除去する工程と、
前記第2の素子活性領域内に、前記第1のゲート絶縁膜よりも薄い第2のゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1及び第2のゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記第1及び第2の素子活性領域内において、前記半導体基板の表面にソース及びドレインを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記耐酸化膜の厚さを15nm乃至50nmとすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記犠牲酸化膜の厚さを50nm以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1のゲート絶縁膜を、ドライ酸素を用いた熱酸化により形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板の表面に形成され、第1の素子活性領域と第2の素子活性領域とを区画する素子分離絶縁膜と、
前記第1の素子活性領域内に形成され、第1のゲート絶縁膜を備えた第1のトランジスタと、
前記第2の素子活性領域内に形成され、前記第1のゲート絶縁膜よりも薄い第2のゲート絶縁膜を備えた第2のトランジスタと、
を有し、
前記素子分離絶縁膜の中央部から前記第1の素子活性領域側に段差が形成されており、
前記素子分離絶縁膜の前記第1の素子活性領域側の端部にくびれ部が形成されており、
前記段差の前記中央部側の端部と前記くびれ部との平面視での距離をx、前記素子分離絶縁膜の頂部の前記半導体基板表面からの高さをy、前記くびれ部と前記段差の前記中央部側の端部とを結ぶ線分の前記半導体基板表面からの傾きをαとしたとき、xの値が数式「y/sinα」の値よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
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