JP2005003923A - バーチャルドライビングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両操縦システムの評価として必要なドライバーの認知実験や人間工学実験を可能にしたバーチャルドライビングシステムを提供する。
【解決手段】スクリーンに投影される車両の走行映像を用いた疑似運転走行によって運転席まわりのデバイス及びドライバーの評価研究を行うドライビングシステムであって、前方、左右および後方に設けた各スクリーンに予め編集した実写走行映像を同期して投影する手段と、後方スクリーンを反射させて確認するためのバックミラー及び左右のサイドミラーと、実際の車体前方左右を想定した位置に配置された左右のウインカと、少なくともハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル、及びウインカを点滅させるスイッチとからなる入力手段と、被験者による操作入力を処理し実写による呈示映像を変化させて疑似運転走行を実施する制御手段と、被験者の操作を記録し疑似運転走行を再現する手段とを備えるものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、疑似的に車両の走行運転を行い、運転席まわりのデバイス及び運転者の認知実験と人間工学実験等の評価研究を行うバーチャルドライビングシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のドライビングシミュレータとしては、例えば、特許文献1に開示の「ドライビングシミュレータ」が挙げられる。これは模擬車体を載置したターンテーブルに取り付けられた油圧シリンダと模擬車体の車輪に取り付けられた油圧シリンダによって、車体に疑似的なヨーイング、ローリング、ピッチングを起こさせ実際の車両走行状態に近い状態を体感させるようにしたもので、被験者がアクセル、ブレーキ、変速用シフトレバー等を操作すると、センサがこれを感知してコントロールユニットへ出力し、コントロールユニットからの制御信号により油圧制御弁の作動を制御して、実際の走行操作に近い運動を実現している。同時に、被験者の前方のモニタには車両の走行に伴って変化するCG(コンピュータ・グラフィックス)合成による景色などが映し出されて臨場感を高めるようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−269721号公報(段落番号[0016]〜[0030])
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術の場合は、模擬車体上に実際の走行運転に近い状態を作り出して、モニタに映し出される景色を眺めながら模擬走行状態を体感させるもので、こうしたドライビングシミュレータが利用されるメリットとしては、現実に事故等の危険な状況を生じさせることなく、複数のドライバーに対して統制された走行条件を用意できるので、同一条件での走行体験が可能になりドライバー適性テスト等が容易になる、といった点が挙げられるが、最近、実際の車両に搭載されつつある「ドライブ・バイ・ワイヤー(drive−by−wire)」方式:操舵、制動、及び他の車両機能を機械式ではなく電子的な手段により連携制御する方式:のような近未来の車両操縦システムの評価に、従来例に挙げたドライビングシミュレータを有効な実験ツールとして対応することは難しい。仮に、このような評価検討を対象とした本格的なシミュレータを製作するにしても、システムの規模、開発費用等が膨大なものになり、さらに、そのための開発にもかなりの時間を要するため、開発サイクルの早いシステムの評価や試作段階におけるプロトタイプの評価には不適切であるという問題があった。また、殆どのシミュレータに用いられる従来のCG合成による画像では、現実感の欠如から、ドライバーの認知実験や人間工学実験を伴った車載情報端末におけるHMI(Human Machine Interface)の実験を行うツールという面では不適切であった。
【0005】
そこで、本発明は、現実に事故等の危険な状況を生じさせることなく運転席まわりのデバイスやドライバーの評価研究に必要なデータの収集を行い、複数のドライバーに対して統制された走行条件を用意できるという従来のドライビングシミュレータの利点に加え、市販の汎用コンピュータを使用することでシステムの規模・開発費用も抑制でき、実写映像を使用することで近未来の車両操縦システムの評価として必要なドライバーの認知実験や人間工学実験を可能にしたバーチャルドライビングシステムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、スクリーンに投影される車両の走行映像を用いた被験者の疑似運転走行によって運転席まわりのデバイス及び運転者の評価研究を行うドライビングシステムであって、前方、左右および後方に設けた各スクリーンに予め編集した実写走行映像を同期して投影する実写映像呈示手段と、前記後方スクリーンを反射させて確認するためのバックミラー及び左右のサイドミラーと、実際の車体前方左右を想定した位置に配置された左右のウインカと、少なくとも被験者の着席位置手前のハンドルと被験者の足下に位置するアクセルペダル及びブレーキペダルと前記ウインカを点滅させるスイッチとからなる入力手段と、前記入力手段の被験者による操作入力を処理し前記実写映像呈示手段の呈示映像を変化させて疑似運転走行を実施する制御手段と、前記入力手段の被験者による操作入力情報及び前記制御手段の操作入力に対する処理情報を記録・保存し、保存した被験者の操作入力情報及び該処理情報を基に被験者を介在することなく前記実写映像呈示手段の呈示映像を変化させて疑似運転走行を再現する操作記録再生手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明の前記制御手段は、疑似運転走行のための呈示ソフトウェアによって、前記入力手段の被験者による操作入力を処理し、前方、左右、及び後方の前記各スクリーンに投影される呈示映像を制御することを特徴としている。
【0007】
また、本発明の前記制御手段は、前記アクセルペダル又はブレーキペダルの被験者による操作入力に応じて疑似運転走行における車両の速度及び/又は加速度を示す文字又はメータによる表示手段を有することを特徴としている。
また、本発明の前方、左右、及び後方の前記各スクリーンに投影される映像は、カメラ位置を運転者の視線で撮影したものであることを特徴としている。
また、本発明の前記実写映像呈示手段は、前方、左右、及び後方に設けたスクリーン毎に割り当てて制御するそれぞれの制御コンピュータを有し、LANにより接続された前記それぞれの制御コンピュータをメインの制御コンピュータを介することにより前記各スクリーンへの呈示映像を同期して投影するように構成していることを特徴としている。
また、本発明の前記実写映像呈示手段は、前記スクリーン上の実写走行映像とは別に撮影した映像を、前記スクリーン上にクロマキーにより合成して呈示する手段を有することを特徴としている。
また、本発明の前記実写映像呈示手段は、前記被験者を経路誘導するために前記前方スクリーン上の実写走行映像上に矢印を付加して呈示する手段を有することを特徴としている。
また、本発明の前記実写映像呈示手段又は前記操作記録再生手段は、前記前方スクリーン上の呈示映像に疑似運転走行における車両の速度及び/又は加速度に応じた水平方向のバー及び/又は点によるインジケータを重ねて表示する手段を有することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るバーチャルドライビングシステムの概略構成図である。
図2は、図1に示すシステムの実写映像呈示手段の一構成図である。
図3は、図1に示すスクリーンに投影される走行映像の収録車を示す図である。
図4は、図2に示すスクリーンに投影される走行映像の一例を示す図である。
図5は、図4に示す呈示映像を投影する配置を示す図である。
【0009】
図1において、バーチャルドライビングシステム1は、予め編集した実写走行映像を前方スクリーン2、左スクリーン3a、右スクリーン3b、及び後方スクリーン5の4方向の各スクリーンへ呈示映像として同期をとって投影する。
運転者(ドライバー:又は被験者)10が、着席位置手前のハンドル(ステアリング)と、足下のアクセルペダル及びブレーキペダル(図示せず)等を操作することで、呈示ソフトウェアによってこれらの入力手段による操作入力情報を処理し、運転者10の操作に応じて、前方、左右、及び後方の各スクリーン2、3a、3b、5の映像を変化させ、疑似運転走行(バーチャルドライビングシミュレーション)を行う。4a、4bはスピーカで、実写撮影の際に同時に収録した音を映像の変化に連動して付加する。
【0010】
また、前方スクリーン2手前には、実車との整合性を保つために、実際の車両や車両デバイスの位置関係、寸法等を予め測定しておき、この評価車両に基づく想定位置にバックミラー(ルームミラー)7を設置し、左右にもサイドミラー8a、8bを配置して、後方スクリーン5の映像を反射させて確認するようにしている。同様に、実際に評価する車体サイズに合わせて前方左右の両側には左右のウインカ6a、6bを配置して、ハンドル上部に設置されたスイッチ(図示せず)によりこのウインカ6a、6bを点滅できるようにしている。9はアクセルペダルやブレーキペダルの操作入力に応じて変化し疑似運転走行の加速・減速に連動するスピードメータ等の計器類で、運転席まわりの評価デバイスの一つでもある。尚、前方スクリーン2中の矢印は運転者10に経路誘導を行うもので、運転者10は矢印によって右左折等の支持を受け運転操作をする。
運転者(被験者)によるこれらの操作入力や、操作入力に応じた処理、呈示映像を変化させる、等の疑似運転走行に伴う制御情報等は、PC内のメモリやハードディス等の記憶装置(図示せず)に記録・保存され、被験者を介在することなく呈示映像を変化させて疑似運転走行を再現することが可能となっており、これらの再現データを解析することで運転者や運転席まわりのデバイスの評価研究を行うことができる。
【0011】
図2は、図1に示すシステムの実写映像呈示手段の一構成図であり、予め編集した実写映像を前方、左右、及び後方の各スクリーン2、3a、3b、5に同期をとって投影する場合の一例を示している。各スクリーン2、3a、3b、5にはそれぞれPC(パーソナルコンピュータ)が割り当てられ、各PCは前方、左右、又は後方の対応するスクリーンに実写映像を投影する。各PCは、ルータにLAN(Local Area Network)で接続されており、さらにルータにはサーバPCが接続され、対応する各スクリーン2、3a、3b、5の映像はサーバPCから配信される。各PCは適宜必要な区間の映像をPC内のバッファメモリ又はハードディスク等の記憶装置(図示せず)に蓄えてスクリーン2、3a、3b、5に投影する。サーバPCは実写映像呈示手段専用として使用しても良いし、サーバPCに運転者10の操作入力を処理し運転者の操作に応じて投影映像を変化させる呈示ソフトウェアを組み込む構成にすることも可能である。また、コンピュータの処理速度が十分速ければ、スクリーン2、3a、3b、5に投影するために最小限必要な映像エンジン部分だけをそれぞれのスクリーン2、3a、3b、5に割り当てる構成も考えられる。なお、図2では前方映像スクリーン2に割り当てられたPCには、スピードメータ9を駆動するドライバソフトウェアが組み込まれている。
【0012】
次に動作について説明する。
本実施の形態におけるバーチャルドライビングシステムでは、被験者に対するシミュレーションを実施する準備段階として、映像コンテンツ及び音響コンテンツの収録、呈示ソフトウェア(シミュレーションプログラム)の制作等の作業を行う。
【0013】
映像コンテンツの収録は、図3に示すような前方、左右、後方の各スクリーン2、3a、3b、5用として4方向の走行映像が取得可能な様に、それぞれの方向にビデオカメラを搭載した収録車両を用い、実際に一般道路を走行して撮影し、デジタルビデオレコーダ等に記録する。実写映像はCG画像に比べて空間の実写性及び現実感という点において優れており、走行感覚の臨場感を重視することで、被験者によるテスト結果をより正確に評価に反映することが可能になる。撮影した実写映像は、シミュレーションプログラム制作の際に、運転者の視線になるように、各スクリーン2、3a、3b、5に投影される映像を編集する。
【0014】
音響コンテンツの収録については、図3に示す走行映像の撮影時にステレオマイク(図示せず)を用い、走行映像の撮影と同時にDAT(Digital Audio Tape)等に録音する。また、ブレーキ音や衝突音、或いはカーナビゲーション等を評価する際の必要な情報は、別に録音しておき、シミュレーションプログラム制作の際に、必要に応じて走行映像の撮影時に収録した走行音等と合成する。
【0015】
疑似運転走行のシミュレーションプログラムは、このように収録した映像コンテンツ、音響コンテンツをPCに取り込み、テスト目的にあわせたシナリオ(シミュレータ実験チャート)に沿って制作する。その際に、映像コンテンツはMPEGレイヤー1形式等の画像圧縮処理を行う。
シミュレーションプログラムは被験者に、ハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダルの操作や、ハンドル上部に設置したスイッチによる右左折時のウインカ6a、6b点灯作業など、実際の運転に沿った作業を課している。
【0016】
これらの呈示ソフトウェアには、例えば、Macromedia社のDirector(商品名:3Dオーサリングソフトウェア)を用い、バックドロップ等の機能による合成(レイヤー、マスク処理)や、クロマキーによって市街地道路の背景映像に横断歩行する人物を重ねて合成映像を生成し、運転者の反応テストに利用することや、ハンドル、アクセルペタル、ブレーキペダル等の操作入力を検出して、加速・減速・停止等のベクトル計算を行い、タイム調整機能によって各スクリーン2、3a、3b、5の走行映像を現実的に連動して変化させる、ということを行う。
【0017】
図6は、撮影した実写映像をスクリーンに投影する際に、被験者のハンドル(ステアリング)操作によって、どのように映像が変化して投影されるかを示しており、ハンドル操作に伴い枠内の映像範囲がスクリーン上に投影されるという様子を示したものである。
【0018】
映像内の各モデル(走行車、対向車、壁など)を、質量を持つ剛体として設定する、DirectorのHavok Xtra機能(商品名)により、摩擦係数や弾力性等の設定によって、走行中や車庫入れのバック操作時等における衝突の検知を行い、衝突時の実際のショック、クラッシュ感を現出することも可能である。
【0019】
このようにして制作されたシミュレーションプログラムをPCにインストールしてバーチャルドライビングシステムを構成し、同時に編集処理されデジタルビデオレコーダ等に記録された実写走行映像及び走行音を制御して、プロジェクタより前方、左右、及び後方の大型スクリーン2、3a、3b、5に投影する。
【0020】
図4に示す前方スクリーン2に投影されるシミュレータ映像(呈示ソフトウェア映像)は、図5に示すように、前方中央に前方正面の実写走行映像(図示せず)、左右、後方のスクリーン3a、3b、5には前方スクリーン2の正面映像に同期した左右、後方の実写映像が投影され、加速・減速による変化もこれらの映像に同期して反映される。前方スクリーン2手前には被験者の着席位置が真正面になる位置にハンドル(図示せず)が、被験者の足下にはアクセルペダル及びブレーキが設置され、前方スクリーン2手前の中央にはルームミラー7が、左右にはサイドミラー8a、8bが配置され、後方スクリーン5に投影された映像をミラー7、8a、8bに映し出して被験者によって確認しながら運転操作を行うように構成している。また、ハンドルの上部に設置されたスイッチ操作によって、車体前方左右位置に配置されたウインカ6a、6bの点滅操作を行う。
なお、車幅等の車両感覚を実際の評価車両に合わせるために予め車体のボデイサイズに合わせて枠組みを製作し、製作した枠を布で覆うことで、運転席からの視界を再現している。
【0021】
実写走行映像は、プロジェクタを用いて前方の大型スクリーン2(例えば、100インチ大)に投影する、プロジェクタとしては、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)素子によるDLP(Degital Light Processing)等で構成されている。プロジェクタの投影方法は、図5に示す右スクリーン3bのように、リアプロジェクション方式を用いても良い。
【0022】
被験者が着席して各スクリーン2、3a、3b、5に実写走行映像が投影されたら、呈示ソフトウェアによるシミュレータ実験を開始する。
実験及び評価方法は、その目的によって異なるが、例えば、車載情報システム(ナビゲーション)を利用した自動車運転時に、呈示優先度の高い情報(以下、高優先度情報という)が、呈示優先度の低い情報(以下、低優先度情報という)に割り込んで視聴覚呈示する場面を想定したシミュレータ実験を行う。
実験において呈示される高優先度情報は、障害物情報等の危険警告情報とし、低優先度情報はルートガイダンスなどのナビゲーション情報を設定する。例えば、各スクリーン2、3a、3b、5上の前後、左右の車々間や路車間のスクリーン映像上でのWarning情報や、音声による警告情報等を想定した高優先度情報と、ナビゲーションモニタ23の表示や音声情報などを想定した低優先度情報が呈示されるものである。
【0023】
カーナビゲーションには、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)カーコンピュータなどが用いられる。ちなみにDVDカーコンピュータは音声認識型のカーナビゲーションシステムで、目的地までのナビゲーションに関わる操作を音声により行い、それに対してシステム側から音声による応答があって、インタラクティブな操作が可能になっている、マルチメディア・コミュニケーション型のツールである。
【0024】
低優先度情報としての実験は、運転シミュレーション作業として、前方を走行する車両、前後左右の車間距離、壁との間隔等のターゲットをハンドル、アクセル、ブレーキ操作によって、車載情報端末によるナビゲーション情報に従った経路選択作業を評価用操作として実施する。経路選択の際は、ナビゲーション情報を基に、走行映像の進行に合わせて、例えば、右左折の必要な交差点の約30m手前において、図1に示すように前方スクリーン2上の映像に矢印を合成して表示する。
【0025】
高優先度情報の認識テストとしては、運転シミュレーション作業下において、例えば、情報受容過程における緊急性、重大性の判断が必要な実験課題を設定し実施する。これについては、呈示された情報が緊急性・重大性を含んだ危険警告情報と想定した場面での、ハンドル、アクセル、ブレーキ操作の反応をチェックする。このテストには、クロマキーを用いた合成映像によって横断歩行人物を挿入して、視覚による緊急反射テスト等を含めてもよい。これらの高優先度情報の呈示は、例えば、実験中3回行う。また、高優先度情報の呈示内容について、記憶させる。これは安全意識診断のデータにもなる。
【0026】
図7は、疑似運転走行テスト終了後、疑似運転走行を再現しアクセルペダル及びブレーキペダルの操作状況を疑似運転走行における車両の速度や加速度として前方スクリーン2上で確認できるようにしたもので、車両の速度に応じて中央から上方向に移動する水平方向のバーと、加速度に応じて中央から上方向(正の加速度:アクセル操作)及び中央から下方向(負の加速度:ブレーキ操作)に移動する点によるインジケータを設けたものである。これらのインジケータは、疑似運転走行テスト終了後の映像再生において表示することも、疑似運転走行テスト中に被験者に見せて反応を見る様にすることも可能で、評価対象デバイスや評価項目に応じて選択できる。
【0027】
以上のテストについての被験者は、例えば、年齢20歳から63歳までの運転免許証保有者を対象とし、このような呈示方法を、20〜63歳の被験者に個人毎、あるいはグループ毎に別々に適用して課した多数の評価データより、反復評価などを実施することで、衝突防止システム等の安全運転支援システムの評価などが可能になる。
【0028】
具体的な評価方法としては、ハンドル、アクセル、ブレーキ操作やウインカ6a、6bの点灯操作の反応やこれらの操作に伴う投影映像の移動範囲などを統計処理する等のシミュレータから得られる情報の評価以外にも、被験者の身体反応を評価する方法が考えられ、例えば、角膜反射法による視線運動計測器と反射像をCCDカメラで捉えビデオレコーダに記録し、この記録データから身体の反応を評価する等が挙げられる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、編集した実写走行映像を前方、左右および後方に設けた各スクリーンに投影された同期した車両の走行映像を用い、被験者の操作入力により呈示映像を変化させて疑似運転走行を実施することで、現実に事故等の危険な状況を生じさせることなく臨場感のある機能的な走行操作が可能になるという従来のドライビングシミュレータの利点に加え、実写映像の持つ現実感によって、運転席まわりのデバイスや運転者の評価研究を行うためのより正確なデータ収集ができるという、車両操縦システムの評価に有効なバーチャルドライビングシステムを安価に構成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るバーチャルドライビングシステムの概略構成図である。
【図2】図1に示すシステムの実写映像呈示手段の一構成図である。
【図3】図1に示すスクリーンに投影される走行映像の収録車を示す図である。
【図4】図1に示すスクリーンに投影される呈示映像を示す図である。
【図5】図4に示す呈示映像を投影する配置を示す図である。
【図6】図1に示すシステムのステアリング操作を示す説明図である。
【図7】図1に示すシステムのペダル操作に応じた投影映像の説明図である。
【符号の説明】
1 バーチャルドライビングシステム
2 前方スクリーン
3a 左スクリーン
3b 右スクリーン
4a 左スピーカ
4b 右スピーカ
5 後方スクリーン
6a 左ウインカ
6b 右ウインカ
7 バックミラー
8a 左サイドミラー
8b 右サイドミラー
9 スピードメータ
10 運転者(ドライバー:又は被験者)

Claims (8)

  1. スクリーンに投影される車両の走行映像を用いた被験者の疑似運転走行によって運転席まわりのデバイス及び運転者の評価研究を行うドライビングシステムであって、
    前方、左右および後方に設けた各スクリーンに予め編集した実写走行映像を同期して投影する実写映像呈示手段と、
    前記後方スクリーンを反射させて確認するためのバックミラー及び左右のサイドミラーと、
    実際の車体前方左右を想定した位置に配置された左右のウインカと、
    少なくとも被験者の着席位置手前のハンドルと被験者の足下に位置するアクセルペダル及びブレーキペダルと前記ウインカを点滅させるスイッチとからなる入力手段と、
    前記入力手段の被験者による操作入力を処理し前記実写映像呈示手段の呈示映像を変化させて疑似運転走行を実施する制御手段と、
    前記入力手段の被験者による操作入力情報及び前記制御手段の操作入力に対する処理情報を記録・保存し、保存した被験者の操作入力情報及び該処理情報を基に被験者を介在することなく前記実写映像呈示手段の呈示映像を変化させて疑似運転走行を再現する操作記録再生手段とを備えることを特徴とするバーチャルドライビングシステム。
  2. 前記制御手段は、疑似運転走行のための呈示ソフトウェアによって、前記入力手段の被験者による操作入力を処理し、前方、左右、及び後方の前記各スクリーンに投影される呈示映像を制御することを特徴とする請求項1に記載のバーチャルドライビングシステム。
  3. 前記制御手段は、前記アクセルペダル又はブレーキペダルの被験者による操作入力に応じて疑似運転走行における車両の速度及び/又は加速度を示す文字又はメータによる表示手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバーチャルドライビングシステム。
  4. 前方、左右、及び後方の前記各スクリーンに投影される映像は、カメラ位置を運転者の視線で撮影したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のバーチャルドライビングシステム。
  5. 前記実写映像呈示手段は、前方、左右、及び後方に設けたスクリーン毎に割り当てて制御するそれぞれの制御コンピュータを有し、LANにより接続された前記それぞれの制御コンピュータをメインの制御コンピュータを介することにより前記各スクリーンへの呈示映像を同期して投影するように構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のバーチャルドライビングシステム。
  6. 前記実写映像呈示手段は、前記スクリーン上の実写走行映像とは別に撮影した映像を、前記スクリーン上にクロマキーにより合成して呈示する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバーチャルドライビングシステム。
  7. 前記実写映像呈示手段は、前記被験者を経路誘導するために前記前方スクリーン上の実写走行映像上に矢印を付加して呈示する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバーチャルドライビングシステム。
  8. 前記実写映像呈示手段又は前記操作記録再生手段は、前記前方スクリーン上の呈示映像に疑似運転走行における車両の速度及び/又は加速度に応じた水平方向のバー及び/又は点によるインジケータを重ねて表示する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバーチャルドライビングシステム。
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