JP2003114607A - 仮想ドライビングシステム - Google Patents

仮想ドライビングシステム

Info

Publication number
JP2003114607A
JP2003114607A JP2001307965A JP2001307965A JP2003114607A JP 2003114607 A JP2003114607 A JP 2003114607A JP 2001307965 A JP2001307965 A JP 2001307965A JP 2001307965 A JP2001307965 A JP 2001307965A JP 2003114607 A JP2003114607 A JP 2003114607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
image
priority information
presentation
screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001307965A
Other languages
English (en)
Inventor
Kageisa Noro
呂 影 勇 野
Senri Ikeda
田 践 理 池
Jun Takeshita
下 潤 竹
Atsushi Osugi
杉 淳 大
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ERGO SEATING KK
Original Assignee
ERGO SEATING KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ERGO SEATING KK filed Critical ERGO SEATING KK
Priority to JP2001307965A priority Critical patent/JP2003114607A/ja
Publication of JP2003114607A publication Critical patent/JP2003114607A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Navigation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ITS等に活用されるヒューマンインターフ
ェース評価に有効な低コストの仮想ドライビングシステ
ムを提供する。 【解決手段】 被験者が前面のスクリーンに投射される
車両の走行映像に従って疑似運転走行を体験するドライ
ビングシミュレータにおいて、ビデオカセットレコーダ
に記録した実写走行映像をコンピュータに取込み加工し
てプロジェクタにより大型スクリーンに投影する実写映
像呈示手段と、実写映像に同期してダミーヘッドマイク
により立体収録した音声信号をヘッドフォンにより再生
供与し、立体音呈示の影響を評価するための警告情報等
の高優先度情報およびルートガイダンス等の低優先度情
報を呈示する音響呈示手段と、音響呈示により反応する
視線運動を記録する視線運動計測手段と、被験者が操作
する入力手段からの入力を処理して各手段を制御し呈示
ソフトに基づくシミュレーションを実施する制御手段と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被験者に疑似的な
車両の走行運転を体験させて、最近のITS(高度道路
交通システム)等に活用できるヒューマンインターフェ
ースの評価等に有効な実験ツールとして重用される仮想
ドライビングシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のドライビングシミュレータとして
は、例えば、特開平9−269721号に開示の「ドラ
イビングシミュレータ」が挙げられる。これは模擬車体
を載置したターンテーブルに取り付けられた油圧シリン
ダと、模擬車体の車輪に取り付けられた油圧シリンダに
よって、車体に疑似的なヨーイング、ローリング、ピッ
チングを起こさせ、実際の車両走行状態に近い状態を体
感させるようにしたもので、被験者がアクセル、ブレー
キ、変速用シフトレバー等を操作すると、センサがこれ
を感知してコントロールユニットへ出力し、コントロー
ルユニットからの制御信号により油圧制御弁の作動を制
御して、実際の走行操作に近い運動を実現している。同
時に、被験者の前方のモニタには車両の走行に伴って変
化する景色などが映し出され、臨場感を高めるようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術の場合は、模擬車体上に実際の走行運転に近い状態を
造り出して、モニタに映し出される景色を眺めながら模
擬走行状態を体感させるもので、各種の車両走行実験
に、こうしたドライビングシミュレータが利用されるメ
リットは、1、現実に事故等の危険な状況を生じさせる
ことなく、車両データの収集が可能である。2、複数の
ドライバーに対して、統制された走行条件を準備できる
ので、同一条件でのテストが可能になり、ドライバー適
性テスト等が容易になる。といった点が挙げられるが、
最近特に重視されてきているITS(高度道路交通シス
テム)で推奨しているナビゲーションシステムの高度
化、安全運転支援システム、スマートゲートウェイ技
術、ITS情報通信高度化などの実現等について、従来
例に挙げたドライビングシミュレータでは新しいITS
に活用するためのヒューマンインターフェースの評価
に、有効な実験ツールとして対応することは難しい。か
といって、ほぼ完全に運転環境を再現した本格的なシミ
ュレータはシステムの規模、開発費用が膨大なものにな
り、それを使用できるのは一部の研究機関や研究者に限
られ一般の研究室では容易ではない。また、ソフトウェ
アの開発にもかなりの時間を要するため、開発サイクル
の早いシステムの評価や、試作段階におけるプロトタイ
プの反復評価には対応が難しいという問題があった。
【0004】そこで、本発明は、現実に事故等の危険な
状況を生じさせることなくデータの収集が行え、複数の
ドライバーに対して統制された走行条件を準備できる、
という従来のドライビングシミュレータの利点に加え
て、システムの規模・開発費用も安価で汎用的なPC
(パーソナルコンピュータ)環境を使用して、複数のド
ライバーに対して統制された情報呈示を行いプロトタイ
プの反復評価に代わるITSに活用可能なヒューマンイ
ンターフェースの評価にも有効な実験ツールとなり得る
仮想ドライビングシステムを提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、被験者が前面のスクリー
ンに投射される車両の走行映像に従って疑似運転走行を
体験する汎用コンピュータを用いたドライビングシミュ
レータにおいて、ビデオカセットレコーダに記録した実
写走行映像をコンピュータに取込み加工してプロジェク
タにより大型スクリーンに投影する実写映像呈示手段
と、前記実写映像呈示手段の映像に同期してダミーヘッ
ドマイクにより立体収録した音声信号をヘッドフォンに
より立体音として再生供与し、前記立体音呈示の影響を
評価するための警告情報等の高優先度情報およびルート
ガイダンス等の低優先度情報を呈示する音響呈示手段
と、前記音響呈示手段による音響呈示により反応する視
線運動を記録する視線運動計測手段と、被験者が操作す
る入力手段からの入力を処理して前記各手段を制御し呈
示ソフトに基づくシミュレーションを実施する制御手段
と、を備えたことを特徴としている。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、前記大型
スクリーン上に投射されるシミュレータ呈示ソフト画面
が、車両の実写走行映像に、被験者の着席位置に対応す
る画面手前のハンドル画像と、被験者から画面下隅の位
置に表示されるナビゲーションモニタと、ウインカー点
灯作業時に数秒間点灯する左右ウインカーを画面左右に
配置して構成されていることを特徴としている。また、
請求項3に記載の発明は、前記制御手段が、呈示ソフト
に基づくドライビング・シュレーション作業として前方
を走行する車両をポインティングデバイスで追従するト
ラッキング作業と、経路選択としてナビゲーション情報
による左右折をキーボードで行う作業を被験者に課し、
前記トラッキング作業における障害物危険警告情報を高
優先度情報とし、ルートガイダンス等の前記ナビゲーシ
ョン情報を低優先度情報として、被験者からの前記ポイ
ンティングデバイスおよびキーボード等の入力手段によ
る選択入力を収集することを特徴としている。
【0007】また、請求項4に記載の発明は、前記シミ
ュレーション作業が、前記高優先度情報と低優先度情報
の音声情報呈示距離と方位を変えた複数の組合せによる
シミュレーションを個人毎グループ毎に反復実施して、
前記高優先度情報の呈示に対する反応を基に、 1、情報受容過程における緊急性・重大性の判断 2、情報内容の記憶 について評価を行うことを特徴としている。また、請求
項5に記載の発明は、前記実写映像呈示手段と音響呈示
手段により、前記高優先度情報および低優先度情報を用
いた優先度情報の影響による評価を実施し、視線運動計
測手段を用いた音声認識型カーナビゲーションシステム
のストーリーボード型評価等による各種評価結果より人
間工学的分析を行いITS(高度道路交通システム)等
に活用できるヒューマンインターフェースの評価を行う
ことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係る仮想ドライビングシステムの構成図である。図2
は、図1に示すスクリーンの呈示ソフト画面を示す図で
ある。図3は、図1に示すスクリーンに投影される走行
映像の収録車を示す図である。図4は、図1に示すヘッ
ドフォンに呈示される立体音響の収録説明図である。
【0009】図1において、実写映像呈示手段は、実写
走行映像を記録・再生するデジタルビデオ記録再生装置
1と、映像信号をプロジェクタ用に変換するTVコンバ
ータ2と、大型スクリーン4(100インチ)に走行映
像を投影するプロジェクタ3とで構成されている。音響
呈示手段は立体収録した音声信号を再生するヘッドフォ
ン(スタジオモニタ用)5で構成されている。視線運動
計測手段は、瞳孔/角膜反射式による視線運動計測器6
と反射像をCCDカメラで捉え記録するビデオ記録再生
装置7とで構成されている。8はシステム全体の処理を
制御するPC(例えば、Appleパソコン)等を用い
た制御手段であり、9はマウス(ポインティングデバイ
ス)、10はキーボード等による被験者が操作する入力
手段である。
【0010】つぎに動作について説明する。本実施の形
態における仮想ドライビングシステムでは、被験者に対
するシミュレーションを実施する準備段階として、 1、映像コンテンツの収録。 2、音響コンテンツの収録。 3、シミュレータソフトの制作。 の作業を行う。
【0011】先ず、映像コンテンツの収録は、図3に示
すようなルーフ上に3CCDデジタルビデオカメラ等を
搭載した収録車両で、実際の一般道路を走行して撮影
し、デジタルビデオ記録再生装置1に記録した実写映像
を用いている。実写映像はCG映像に比べて空間の実写
性という点において優れている。本システムで走行映像
にCG映像ではなく実写映像を選択したのは、走行感覚
の臨場感を重視したためである。(これは被験者のテス
ト反応にも必然的に影響を与える)。
【0012】また、走行映像の収録時には同時に、図3
の収録車に搭載している車載情報端末(カーナビゲーシ
ョン)より、ナビゲーション映像の収録も行っている。
カーナビゲーションには、例えば、DVDカーコンピュ
ータ(AVIC−D9900V、商品名)などが用いら
れる。ちなみにDVDカーコンピュータは音声認識型の
カーナビゲーションシステムで、目的地までのナビゲー
ションに関わる操作を、音声を用いて行い、それに対し
てシステム側から音声による応答があって、インタラク
ティブな操作が可能になっているマルチメディア・コミ
ュニケーション型のツールである。
【0013】次に、音響コンテンツの収録については、
図4に示すような、ダミーヘッドマイクを用いて、後述
する各シミュレータ実験群(A、B、C群)に応じた呈
示角度、呈示距離で立体収録している。なお、ダミーヘ
ッドマイクによる立体収録については、同一出願人によ
る特開平7−264632号に詳細に記述されている
が、例えば、図4のようなダミーヘッドの、左右の耳の
位置にダミーヘッドマイクを取り付け、左右の音をDA
T(Digital Audio Tape)に立体録
音するものである。
【0014】次に、シミュレータソフトの制作について
は、以上により収録した映像コンテンツ、音響コンテン
ツをPC(制御部)8に取り込み、実験シナリオ(シミ
ュレータ実験チャート)に沿ってシミュレータソフトを
制作する。その際に、映像コンテンツについてはMPE
Gレイヤー1形式で圧縮処理を行っている。また、本シ
ミュレータソフトは、ドライバー運転適性テスト等が目
的ではないので、ハンドル・アクセル・ブレーキに対応
する運転制御は扱っていない。被験者には、運転を想定
したマウスのトラッキング作業、右左折時にキーボード
によるウインカー点灯作業という、キーボード10とマ
ウス9による2つの簡単な操作を課している。これらの
呈示ソフトの制作には、Macromedia社のDi
rector7(商品名)を用いている。
【0015】このようにして制作されたシミュレータソ
フトをPCにインストールして、PC8(例えば、Ap
ple、MacintoshG4−400、商品名)等
で制御する仮想ドライビングシステムを構成して、デジ
タルビデオ記録再生装置(例えば、GV−D900、商
品名)1に記録されている実写走行映像をTVコンバー
タ(例えば、TVC−XGA/PRO、商品名)2を介
してPCに取込み、加工して再びTVコンバータを介し
てデジタルプロジェクタ(例えば、UP−800、商品
名)3より大型スクリーン4に投影する。
【0016】また、呈示される音響コンテンツは、ヘッ
ドフォン受聴条件の立体音であるため、被験者にはスタ
ジオモニタ用ヘッドフォン(例えば、MDR−CD90
0ST、商品名)5の装着を課している。スクリーン4
に投影されるシミュレータ画面(呈示ソフト画面)は、
図2に示すように、中央に実写走行映像11、手前には
被験者の着席位置が真正面になる位置に投影されたハン
ドル12、その左30度に位置するようにナビゲーショ
ンモニタ13が設定され、さらにシミュレータ画面上の
左右には被験者のキーボード10の操作によって数秒間
点灯するように制御されるウインカー14、15が配置
されている。また、ドライビングシミュレータと被験者
の相対位置は、図5の実験環境図に示すような配置とな
り、運転想定タスク用のマウス9、キーボード10は、
被験者正面のデスク上に配置されている。
【0017】いよいよ、被験者が着席してスクリーン4
に実写走行映像が投影されたら、呈示ソフトによるシミ
ュレータ実験を開始する。実験は車載情報システム(ナ
ビゲーション)を利用した自動車運転時に、呈示優先度
の高い情報(以下、高優先度情報という)が、呈示優先
度の低い情報(以下、低優先度情報という)に割り込ん
で視聴覚呈示する場面を想定したシミュレータ実験を行
う。実験において呈示される高優先度情報は、障害物情
報等の危険警告情報とし、低優先度情報はルートガイダ
ンスなどのナビゲーション情報と設定した。具体的には
図6に示す実験条件の概要説明図のように、色別に示さ
れるスクリーン4上の車々間や路車間のWarning
情報や、音声による警告情報等による高優先度情報と、
ナビゲーションモニタ13の表示や音声情報などによる
低優先度情報が呈示されると考えればよい。
【0018】また、実験中は、運転シミュレーション作
業として、ターゲット(前方を走行する車両)をマウス
ポインタで追従するトラッキング作業と、車載情報端末
によるナビゲーション情報に従った経路選択作業を評価
用操作として実施する。先ず、経路選択としては、ナビ
ゲーション情報を基に、走行画面の進行に合わせて右左
折の必要な交差点の約30m手前において、右左折の選
択を行わせる作業を課す。この作業は左折時にはキーボ
ード10の←キーを、右折時には→キーを操作すること
によって、制御部8はシミュレータ画面のウインカー1
4、15を点灯させて被験者の選択結果を入力させてい
る。
【0019】一方、高優先度情報の認識テストとして
は、運転シミュレーション作業下において、下記のよう
な実験課題を設定し実施した。 1、情報受容過程における緊急性、重大性の判断。 これについては、呈示された情報が緊急性・重大性を含
んだ危険警告情報であると判断した時点で、マウスをク
リックさせることで反応をチェックした。この高優先度
情報の呈示は、例えば、実験中3回行った。 2、次に、情報内容の記憶。 高優先度情報の呈示内容について記憶させる。これは安
全意識診断のデータにもなる。
【0020】以上のテストについての被験者は、年齢2
0歳から63歳までの運転免許証保有者を対象として実
施した。なお、実験に際して、例えば、音響呈示テスト
では、図7の実験群のテスト説明図に示すように、テス
ト方法をA、B、Cの3群に別けて実施している。各
A、B、C群については、図8の呈示距離、方位を示す
図のように、A群が高優先度情報も低優先度情報も被験
者から方位が左30度、距離が80cmの位置を情報発
生源(カーナビモニタ位置)としている。B群は低優先
度情報の発信位置はA群と同じであるが、高優先度情報
の発信源は10cmの近距離より発信している。C群で
は方位が−30度と右方向より、低優先度情報は80c
mの距離から高優先度情報は10cmの近距離から発信
している。
【0021】本実験では、このように仮説に基づいたプ
ロトタイプモデルを設定し、このプロトタイプモデルに
対する条件設定として、A、B、C群の呈示方法を、2
0〜63歳の被験者に個人毎、あるいはグループ毎に別
々に適用し、多数の評価データを得ることで、衝突防止
システムを含む安全運転支援システムの評価などが可能
になる。
【0022】図9は仮想ドライビングシステムによるI
TSヒューマンインターフェース評価の説明図である。
仮想トライビングシステムは、ITSヒューマンインタ
ーフェースを評価する有効なツールとなり得るものであ
り、図9を参照すると、先ず、本仮想ドライビングシス
テム20を用いて、視線運動計測器6により被験者の反
応をチェックし、ストーリーボード型評価システム25
等を用いた評価手法21により、例えば、ナビゲーショ
ンシステムの評価や、先述した、A、B、C群などの実
験群によるプロトタイプモデル22に対する評価などを
行うことで実現される。
【0023】ストーリーボード型評価システム25は、
音声認識型カーナビゲーションシステムの評価手法とし
て同一出願人等が考案したもので、正しいタスクの流れ
と実際にユーザーが操作した時の流れを対比記録した、
図示していないが、ストーリーボード型評価シート25
aを用いてナビゲーションシステムを評価するものであ
り、評価シート25aには視線運動計測器6によるユー
ザーの目の動きもその都度記録することで、カーナビの
画面やマイクを注視した頻度を計測してシステムの評価
を行うことができる。
【0024】プロトタイプモデル22は、A、B、C群
などの実験群を用いて各年齢層の被験者に、例えば、個
人毎にA、B、C群を別々に実施したり、1人にA、
B、C群を重合実施したり、クループ毎にA、B、C群
を配分実施したりすることによって得られる多数のデー
タより傾向を抽出することで、新製品のデザインや試作
段階などにおいて有効なプロトタイプの反復評価に代わ
る評価方法を実現するためのものである。
【0025】こうしたストーリーボード型評価やプロト
タイプモデルによって、人間工学的分析処理23を実施
し、設計指針の決定処理24を行うことにより、研究テ
ーマとして挙げられている、 a、コックピットのデザイン、 b、音声コミュニケーションデザイン、 c、中高年齢者のドライバー特性、 d、自動車シートの快適性、他、 の改善等が実現される。
【0026】ここまでは、本実施の形態は、映像コンテ
ンツについて2次元映像を投影していたが、例えば、同
一出願人による特開平7−261118号に開示の「水
平表示型バーチャル・リアリティシステム」のように、
水平設置型モニタ、立体再生VTR又はコンピュータ、
3次元メガネを用いて立体再生による走行映像の臨場感
の向上を実現することも可能である。
【0027】また、図5に示すように、被験者の座席や
操作盤についても低コストを目指すために簡易構成とし
たが、自動車用シートに交換することや、操作デバイス
についても操作状態の向上を図りコックピット環境を充
実させることも勿論可能である。更に、シミュレータソ
フトにおける被験者とシステム間の対話、インタラクテ
ィブ性の向上を図ることも可能である。なお、デジタル
ビデオ記録再生装置1、TVコンバータ2、プロジェク
タ3、ヘッドフォン5、視線運動計測器6、PC8、ナ
ビゲーションモニタ13に使用されるカーコンピュータ
などの各機器は、それぞれ商品名を付して説明したが、
各機器ともにこれに限定するものではなく、同等の性能
の機器であれば如何なる機器でも使用可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、被験者が前面のスクリーンに投射される
車両の走行映像に従って疑似運転走行を体験する汎用コ
ンピュータを用いたドライビングシミュレータにおい
て、ビデオカセットレコーダに記録した実写走行映像を
コンピュータに取込み加工してプロジェクタにより大型
スクリーンに投影する実写映像呈示手段と、実写映像呈
示手段の映像に同期してダミーヘッドマイクにより立体
収録した音声信号をヘッドフォンにより立体音として再
生供与し、立体音呈示の影響を評価するための警告情報
等の高優先度情報およびルートガイダンス等の低優先度
情報を呈示する音響呈示手段と、音響呈示手段による音
響呈示により反応する視線運動を記録する視線運動計測
手段と、被験者が操作する入力手段からの入力を処理し
て各手段を制御し呈示ソフトに基づくシミュレーション
を実施する制御手段とを備えたので、現実に事故等の危
険な状況を生じさせることなくデータの収集が行える等
の従来のドライビングシミュレータの利点に加えて、複
数のドライバーに対して警告情報の音響呈示などによる
統制された情報呈示を行うことによってITSにおける
ヒューマンインターフェースの評価も可能な仮想ドライ
ビングシステムを安価に構成できるという効果がある。
【0029】また、請求項2に記載の発明によれば、大
型スクリーン上に投射されるシミュレータ呈示ソフト画
面は、車両の実写走行映像に、被験者の着席位置に対応
する画面手前のハンドル画像と、被験者から画面下隅の
位置に表示されるナビゲーションモニタと、ウインカー
点灯作業時に数秒間点灯する左右ウインカーを画面左右
に配置して構成されているので、臨場感のある機能的な
走行操作によりITS等に活用できるヒューマンインタ
ーフェースの評価を可能にする実写走行映像が得られる
という効果がある。また、請求項3に記載の発明によれ
ば、制御手段は、呈示ソフトに基づくドライビングシミ
ュレーション作業として前方を走行する車両をポインテ
ィングデバイスで追従するトラッキング作業と、経路選
択としてナビゲーション情報による左右折をキーボード
で行う作業を被験者に課し、トラッキング作業における
障害物危険警告情報を高優先度情報とし、ルートガイダ
ンス等のナビゲーション情報を低優先度情報として、被
験者からのマウス(ポインティングデバイス)およびキ
ーボード等の入力手段による選択入力を収集できるの
で、プロトタイプの反復評価等に代わるシステムを構成
して安全意識診断、安全運転支援システムの評価および
車内環境の評価・デザイン研究への活用等が可能になる
という効果がある。
【0030】また、請求項4に記載の発明によれば、シ
ミュレーション作業は、高優先度情報と低優先度情報の
音声情報呈示距離と方位を変えた複数の組合せによるシ
ミュレーションを個人毎グループ毎に反復実施して、高
優先度情報の呈示に対する反応を基に、情報受容過程に
おける緊急性・重大性の判断、情報内容の記憶について
評価を行うので、広範囲にプロトタイプの反復評価相当
のデータ収集が可能になるという効果がある。また、請
求項5に記載の発明によれば、実写映像呈示手段と音響
呈示手段により、高優先度情報および低優先度情報を用
いた優先度情報の影響による評価を実施し、視線運動計
測手段を用いた音声認識型カーナビゲーションシステム
のストーリーボード型評価等による各種評価結果より人
間工学的分析を行いITS(高度道路交通システム)等
に活用できるヒューマンインターフェースの評価を行う
ようにしたので、車内環境の評価・デザイン研究のプラ
ットフォームとして様々なテーマの研究にも、ITSに
おけるヒューマンインターフェースの評価にも活用され
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る仮想ドライビングシ
ステムの構成図である。
【図2】図1に示すスクリーンの呈示ソフト画面を示す
図である。
【図3】図1に示すスクリーンに投影される走行映像の
収録車を示す図である。
【図4】図1に示すヘッドフォンに呈示される立体音響
の収録説明図である。
【図5】図2に示す走行画面を用いた実験環境を示す図
である。
【図6】図1に示す仮想ドライビングシステムで実施さ
れる実験条件の概要説明図である。
【図7】図1に示す仮想ドライビングシステムの呈示ソ
フトにおける実験群の説明図である。
【図8】図7に示す実験群の音声情報の呈示距離と方位
の説明図である。
【図9】図1に示す仮想ドライビングシステムによるI
TSヒューマンインターフェース評価の説明図である。
【符号の説明】
1 デジタルビデオ記録再生装置 2 TVコンバータ 3 デジタルプロジェクタ 4 大型スクリーン 5 ヘッドフォン 6 視線運動計測器 7 ビデオ記録再生装置 8 PC(パーソナルコンピュータ) 9 マウス(ポインティングデバイス) 10 キーボード 11 実写走行映像 12 ハンドル 13 ナビゲーションモニタ 14、15 ウインカー 20 仮想ドライビングシステム 21 評価システム 22 プロトタイプモデル 23 人間工学的分析手段 24 設計指針決定手段 25 ストーリーボード型評価システム
フロントページの続き (72)発明者 竹 下 潤 東京都小金井市中町3−2107 (72)発明者 大 杉 淳 埼玉県和光市白子二丁目9番22−314号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験者が前面のスクリーンに投射される
    車両の走行映像に従って疑似運転走行を体験する汎用コ
    ンピュータを用いたドライビングシミュレータにおい
    て、 ビデオカセットレコーダに記録した実写走行映像をコン
    ピュータに取込み加工してプロジェクタにより大型スク
    リーンに投影する実写映像呈示手段と、前記実写映像呈
    示手段の映像に同期してダミーヘッドマイクにより立体
    収録した音声信号をヘッドフォンにより立体音として再
    生供与し、前記立体音呈示の影響を評価するための警告
    情報等の高優先度情報およびルートガイダンス等の低優
    先度情報を呈示する音響呈示手段と、前記音響呈示手段
    による音響呈示により反応する視線運動を記録する視線
    運動計測手段と、被験者が操作する入力手段からの入力
    を処理して前記各手段を制御し呈示ソフトに基づくシミ
    ュレーションを実施する制御手段と、を備えたことを特
    徴とする仮想ドライビングシステム。
  2. 【請求項2】 前記大型スクリーン上に投射されるシミ
    ュレータ呈示ソフト画面は、車両の実写走行映像に、被
    験者の着席位置に対応する画面手前のハンドル画像と、
    被験者から画面下隅の位置に表示されるナビゲーション
    モニタと、ウインカー点灯作業時に数秒間点灯する左右
    ウインカーを画面左右に配置して構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の仮想ドライビングシステ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、呈示ソフトに基づくド
    ライビングシミュレーション作業として前方を走行する
    車両をポインティングデバイスで追従するトラッキング
    作業と、経路選択としてナビゲーション情報による左右
    折をキーボードで行う作業を被験者に課し、前記トラッ
    キング作業における障害物危険警告情報を高優先度情報
    とし、ルートガイダンス等の前記ナビゲーション情報を
    低優先度情報として、被験者からの前記ポインティング
    デバイスおよびキーボード等の入力手段による選択入力
    を収集することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の仮想ドライビングシステム。
  4. 【請求項4】 前記シミュレーション作業は、前記高優
    先度情報と低優先度情報の音声情報呈示距離と方位を変
    えた複数の組合せによるシミュレーションを個人毎・グ
    ループ毎に反復実施して、前記高優先度情報の呈示に対
    する反応を基に、 1、情報受容過程における緊急性・重大性の判断 2、情報内容の記憶 について評価を行うことを特徴とする請求項3に記載の
    仮想ドライビングシステム。
  5. 【請求項5】 前記実写映像呈示手段と音響呈示手段に
    より、前記高優先度情報および低優先度情報を用いた優
    先度情報の影響による評価を実施し、視線運動計測手段
    を用いた音声認識型カーナビゲーションシステムのスト
    ーリーボード型評価等による各種評価結果より人間工学
    的分析を行いITS(高度道路交通システム)等に活用
    できるヒューマンインターフェースの評価を行うことを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の仮想ド
    ライビングシステム。
JP2001307965A 2001-10-03 2001-10-03 仮想ドライビングシステム Pending JP2003114607A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001307965A JP2003114607A (ja) 2001-10-03 2001-10-03 仮想ドライビングシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001307965A JP2003114607A (ja) 2001-10-03 2001-10-03 仮想ドライビングシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003114607A true JP2003114607A (ja) 2003-04-18

Family

ID=19127343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001307965A Pending JP2003114607A (ja) 2001-10-03 2001-10-03 仮想ドライビングシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003114607A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005208478A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Ota Hiroo 模擬運転装置
WO2008069189A1 (ja) * 2006-12-04 2008-06-12 Fujitsu Limited 運転模擬評価方法、運転模擬評価装置及びコンピュータプログラム
CN100463011C (zh) * 2006-03-06 2009-02-18 成都运达创新科技有限公司 轨道车辆模拟器音频系统
CN100463010C (zh) * 2006-03-06 2009-02-18 成都运达创新科技有限公司 列车故障模拟方法
CN105894889A (zh) * 2016-05-09 2016-08-24 合肥工业大学 一种多维可调汽车转向操纵模拟与测试系统及其视景控制方法
JP2019174741A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 株式会社奥村組 運転者教育システム
WO2022157871A1 (ja) * 2021-01-21 2022-07-28 三菱電機株式会社 配信制御装置、配信制御方法、配信仲介サーバ、及び、配信仲介方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005208478A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Ota Hiroo 模擬運転装置
CN100463011C (zh) * 2006-03-06 2009-02-18 成都运达创新科技有限公司 轨道车辆模拟器音频系统
CN100463010C (zh) * 2006-03-06 2009-02-18 成都运达创新科技有限公司 列车故障模拟方法
WO2008069189A1 (ja) * 2006-12-04 2008-06-12 Fujitsu Limited 運転模擬評価方法、運転模擬評価装置及びコンピュータプログラム
WO2008068832A1 (ja) * 2006-12-04 2008-06-12 Fujitsu Limited 運転模擬評価方法、運転模擬評価装置及びコンピュータプログラム
CN105894889A (zh) * 2016-05-09 2016-08-24 合肥工业大学 一种多维可调汽车转向操纵模拟与测试系统及其视景控制方法
CN105894889B (zh) * 2016-05-09 2018-06-12 合肥工业大学 一种多维可调汽车转向操纵模拟与测试系统的视景控制方法
JP2019174741A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 株式会社奥村組 運転者教育システム
WO2022157871A1 (ja) * 2021-01-21 2022-07-28 三菱電機株式会社 配信制御装置、配信制御方法、配信仲介サーバ、及び、配信仲介方法
JP7459310B2 (ja) 2021-01-21 2024-04-01 三菱電機株式会社 配信制御装置、配信仲介サーバ、及び、配信仲介方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3817612B2 (ja) バーチャルドライビングシステム
Langlois et al. Augmented reality versus classical HUD to take over from automated driving: An aid to smooth reactions and to anticipate maneuvers
CN107367841B (zh) 移动物体、系统和存储介质
KR20210011416A (ko) 차량 탑승자 및 원격 사용자를 위한 공유 환경
US5919046A (en) Hazard perception test system
Goedicke et al. XR-OOM: MiXed Reality driving simulation with real cars for research and design
JP2003114607A (ja) 仮想ドライビングシステム
US20110060557A1 (en) Method and system for testing a vehicle design
JP2005212709A (ja) 車両運転支援システム
JP2011227242A (ja) 運転模擬装置、運転模擬装置の制御プログラム及び運転模擬装置の制御方法。
JP4493575B2 (ja) 移動体シミュレータ装置およびその制御方法並びに制御プログラム
JP5090891B2 (ja) 安全運転教示システム
US20230079042A1 (en) Display for a hyper realistic drive simulation
US20230084753A1 (en) Hyper realistic drive simulation
JP2019066636A (ja) 運転教習装置及び運転教習方法
JP2019066637A (ja) 運転教習装置
JP4189233B2 (ja) ライディングシミュレーション装置
CN112758014A (zh) 一种驾驶信号处理方法和车辆
Torkkola et al. Detecting driver inattention in the absence of driver monitoring sensors
CN110139205B (zh) 用于辅助信息呈现的方法及装置
JP2007323001A (ja) 画像表示装置
JP7097323B2 (ja) 運転教習装置及び運転教習方法
WO2024078332A1 (zh) 模拟驾驶的方法、装置、车辆、云服务器和存储介质
Nair et al. Lookie Here! Designing Directional User Indicators across Displays in Conditional Driving Automation
Maruyama et al. Spatial Sound Assistance System for 360 Degree Hazard Awareness and Safe Driving

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050719

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050920

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051228