WO2022157871A1

WO2022157871A1 - 配信制御装置、配信制御方法、配信仲介サーバ、及び、配信仲介方法

Info

Publication number: WO2022157871A1
Application number: PCT/JP2021/001941
Authority: WO
Inventors: 光生下谷; 義典上野; 祐介荒井; 国男舟川
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2021-01-21
Filing date: 2021-01-21
Publication date: 2022-07-28
Also published as: JP7459310B2; US20240029478A1; JPWO2022157871A1; CN116711315A

Abstract

配信先が配信元からの走行状況情報を受けることができる可能性を高めることが可能な技術を提供することを目的とする。配信制御装置は、配信元に含まれる車両の周辺の映像情報を含む走行状況情報と、車両の位置とを取得する取得部と、車両の位置と、配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、車両が設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、配信元から、走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、走行状況情報を配信する制御を行う制御部とを備える。

Description

配信制御装置、配信制御方法、配信仲介サーバ、及び、配信仲介方法

　本開示は、配信制御装置、配信制御方法、配信仲介サーバ、及び、配信仲介方法に関する。

　例えば特許文献１では、走行している車両の位置情報が、クライアントで設定された位置情報を満たす場合に、当該車両で撮影された映像などをクライアントに配信する情報提供サービスが提案されている。このような構成によれば、情報の配信先であるクライアントは、クライアントが設定した位置において、仮想的にドライブをしているような感覚を得ることができる。

特開２０１９－０３２７２５号公報

　しかしながら、車両が、クライアントで設定された位置情報の位置を走行するかどうかは偶然に左右されるため、クライアントなどの配信先が車両などの配信元からの情報を受けることができる可能性が低いという問題があった。

　そこで、本開示は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、配信先が配信元からの走行状況情報を受けることができる可能性を高めることが可能な技術を提供することを目的とする。

　本開示に係る配信制御装置は、配信元に含まれる車両の周辺の映像情報を含む走行状況情報と、車両の位置とを取得する取得部と、車両の位置と、配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、車両が設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、配信元から、走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、走行状況情報を配信する制御を行う制御部とを備える。

　本開示によれば、車両の位置と、配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、車両が設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、配信元から、走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、走行状況情報を配信する制御を行う。このような構成によれば、配信先が配信元からの走行状況情報を受けることができる可能性を高めることができる。

　本開示の目的、特徴、局面及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。

実施の形態１に係る配信制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態１に係る配信制御装置の動作を示すフローチャートである。実施の形態１の変形例４に係る配信制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態１の変形例４に係るライブ情報再生装置の表示例を示す図である。実施の形態２に係る配信仲介サーバの構成を示すブロック図である。実施の形態２に係る配信仲介サーバの動作を示すフローチャートである。実施の形態２に係る招待条件の一例を示す図である。実施の形態２に係る配信仲介サーバの動作を主に示すフローチャートである。実施の形態２に係るトリップ参加通信端末の表示例を示す図である。実施の形態２に係るトリップ参加通信端末の表示例を示す図である。実施の形態２に係るトリップ参加通信端末の表示例を示す図である。実施の形態３に係る配信仲介サーバの構成を示すブロック図である。実施の形態３に係る配信仲介サーバの動作を示すフローチャートである。実施の形態３に係る配信仲介サーバの動作を主に示すフローチャートである。実施の形態４に係る配信仲介サーバの構成を示すブロック図である。その他の変形例に係る配信制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。その他の変形例に係る配信制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。

　＜実施の形態１＞
　図１は、本実施の形態１に係る配信制御装置１の構成を示すブロック図である。図１の配信制御装置１は、配信元に含まれる車両２１に設けられている。配信元は、車両２１のみであってもよいし、車両２１と通信可能な配信管理装置と車両２１とを含んでもよい。

　図１の配信制御装置１は、車両２１に設けられた通信装置２２及び周辺状況検出装置２３と通信可能に接続されている。図１では、配信制御装置１は、通信装置２２及び周辺状況検出装置２３を備えないが、通信装置２２及び周辺状況検出装置２３を備えてもよい。

　配信制御装置１、通信装置２２及び周辺状況検出装置２３は、車両２１で撮影された車両２１周辺の映像情報を含む走行状況情報を、配信先に配信する情報配信装置を構成している。配信先は、クライアントのライブ情報再生装置２９のみであってもよいし、ライブ情報再生装置２９と通信可能な端末とライブ情報再生装置２９とを含んでもよい。ライブ情報再生装置２９は、配信制御装置１から配信された走行状況情報を再生する装置であり、例えば、走行状況情報に含まれる映像情報を表示可能に再生する。

　通信装置２２は、通信網２８などの車両２１の外部と通信可能に構成されている。配信制御装置１は、車両２１の走行状況情報を、通信装置２２から通信網２８を介して配信先に配信する制御を行う。以下、配信制御装置１が、通信装置２２及び通信網２８を介して配信先と通信することなどを、通信装置２２及び通信網２８の記載を省略して、配信制御装置１が配信先と通信するなどと略記することもある。

　周辺状況検出装置２３は、走行状況情報の元になる情報を検出する。例えば、周辺状況検出装置２３は、車両２１前方の映像情報を、走行状況情報に含まれる映像情報として撮影する撮影装置などである。

　＜配信制御装置＞
　図１の配信制御装置１は、地図ＤＢ（データベース）記憶部１１と、測位部１２と、走行状況取得部１３と、走行経路記憶部１４と、提供条件記憶部１５と、通信部１６と、制御部１７とを備える。測位部１２及び走行状況取得部１３は、取得部の概念に含まれる。地図ＤＢ記憶部１１、走行経路記憶部１４、及び、提供条件記憶部１５は、全体で１つの記憶装置で実現されてもよいし、複数の記憶装置で実現されてもよい。

　地図ＤＢ記憶部１１は、例えば道路地図情報などを含む地図ＤＢを記憶する。例えば、地図ＤＢは、経路探索、経路誘導、道路表示、マップマッチングに用いられる全国レベルの地図ＤＢであってもよい。

　測位部１２は、車両２１の位置を取得する。測位部１２は、例えば、ＧＮＳＳ（Global Navigation Satellite System）受信機、車両２１のセンサ、及び、それらのインターフェースなどである。測位部１２は、地図ＤＢ記憶部１１の地図ＤＢに基づいて、取得された車両２１の位置にマップマッチングを行ってもよい。

　走行状況取得部１３は、周辺状況検出装置２３で検出された情報に基づいて走行状況情報を生成して取得する。

　走行経路記憶部１４は、走行状況情報の配信の条件として配信元で予め設定された設定経路及び設定日時を含む招待条件を記憶する。例えば、配信元は、地図ＤＢ記憶部１１の地図ＤＢの経路に基づいて設定経路を予め設定する。以下、走行経路記憶部１４に記憶された招待条件を「トリップ招待条件」と記すこともある。

　提供条件記憶部１５は、トリップ招待条件のうち、配信先候補に提示され、配信先候補が走行状況情報の配信を許可したトリップ招待条件を記憶する。ここでいう配信先候補による許可は、配信先候補による合意または承認と呼ぶことができ、例えばクライアント候補がライブ情報再生装置２９に操作を行うことによって行われる。配信先候補は、配信を許可すると、車両２１から走行状況情報が配信される配信先となる。本実施の形態１では、提供条件記憶部１５は、配信先候補が走行状況情報の配信を許可したトリップ招待条件だけでなく、配信を許可した配信先候補の認証情報を、配信先の認証情報として記憶する。

　通信部１６は、制御部１７の制御に基づいて通信装置２２を制御する。以下、制御部１７が、通信部１６から通信装置２２及び通信網２８を介して配信先と通信することなどを、通信部１６、通信装置２２及び通信網２８の記載を省略して、制御部１７が配信先と通信するなどと略記することもある。

　制御部１７は、走行経路記憶部１４に記憶されたトリップ招待条件を、配信先候補に送信して提示する。配信先候補が、提示されたトリップ招待条件の走行状況情報の配信を許可すると、制御部１７は、配信が許可されたトリップ招待条件と、配信先の認証情報とを提供条件記憶部１５に記憶する。

　制御部１７は、測位部１２で取得された車両２１の位置と、提供条件記憶部１５に記憶されたトリップ招待条件の設定経路とに基づいて、車両２１が設定経路に対応する範囲である経路範囲内に位置するか否かを判定する。経路範囲は、例えば地図ＤＢにおける設定経路そのものの範囲であってもよいし、設定経路から一定距離内の範囲であってもよいし、設定経路の一部分または複数部分の範囲であってもよい。

　制御部１７は、車両２１が経路範囲内に位置すると判定された場合に、車両２１などの配信元から、設定経路に係る走行状況情報の配信を予め許可したライブ情報再生装置２９などの配信先に、走行状況情報を配信する制御を行う。

　＜動作＞
　図２は、本実施の形態１に係る配信制御装置１の動作を示すフローチャートである。なお、図２の動作が行われる前に、トリップ招待条件の提示、及び、走行状況情報の配信の許可はすでに行われているものとする。

　まずステップＳ１にて、測位部１２は車両２１の位置を取得する。

　ステップＳ２にて、制御部１７は、測位部１２で取得された車両２１の位置と、提供条件記憶部１５に記憶されたトリップ招待条件の設定経路とに基づいて、車両２１が経路範囲外から経路範囲内に移動したか否かを判定する。つまり、制御部１７は、車両２１が設定経路の走行を開始したか否かを判定する。車両２１が設定経路の走行を開始したと判定された場合には処理がステップＳ３に進み、車両２１が設定経路の走行を開始したと判定されなかった場合には処理がステップＳ１に戻る。

　ステップＳ３にて、制御部１７は、提供条件記憶部１５に記憶された認証情報に基づいて、通信装置２２と配信先との通信を確立する。制御部１７は、認証情報に基づく認証処理によって一定回数の認証ができなくて通信を確立できない場合には、例えば、図２の動作を中止し、かつ、認証ができなかった旨を第三者などの外部に通知するなどのエラー処理を実行してもよい。

　通信装置２２と配信先との通信の確立には、ＶＰＮ(Virtual Private Network)接続などの秘匿通信方法などが用いられてもよい。また配信ツールには、既存のＴＶ会議用のシステム、例えば、マイクロソフト社のＳｋｙｐｅ（登録商標）やＭｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｔｅａｍｓ（登録商標）などが用いられてもよい。

　ステップＳ４にて、測位部１２は車両２１の位置を取得する。

　ステップＳ５にて、測位部１２で取得された車両２１の位置と、提供条件記憶部１５に記憶されたトリップ招待条件の設定経路とに基づいて、車両２１が経路範囲内から経路範囲外に移動したか否かを判定する。つまり、制御部１７は、車両２１が設定経路の走行を終了したか否かを判定する。車両２１が設定経路の走行を終了したと判定された場合には処理がステップＳ６に進み、車両２１が設定経路の走行を開始したと判定されなかった場合には処理がステップＳ７に進む。

　ステップＳ６にて、制御部１７は、通信装置２２と配信先との通信を切断するなど、走行状況情報の配信終了処理を実行する。その後、図２の動作が終了する。

　ステップＳ７にて、走行状況取得部１３は、走行状況情報を取得する。

　ステップＳ８にて、制御部１７は、走行状況取得部１３で取得された走行状況情報を配信先に配信し、配信先のライブ情報再生装置２９は、配信された走行状況情報を再生する。なお、走行状況情報の配信は、ライブ配信であってもよいし、ライブ配信と実質的に同じ配信であってもよい。その後、処理がステップＳ４に戻る。

　＜実施の形態１のまとめ＞
　以上のような本実施の形態１に係る配信制御装置１によれば、車両２１が、配信元で予め設定された設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、車両２１などの配信元から予め許可した配信先に、走行状況情報を配信する制御を行う。このような構成によれば、走行状況情報が配信される経路が、配信元で予め設定されるため、クライアントなどの配信先が、車両２１などの配信元から走行状況情報を受けることができる可能性を高めることができる。また、誰かとドライブ状況を共有したいという配信元ユーザの要望、または、誰かが計画したドライブ状況を共有したいというクライアントの要望を満たすことができる。

　＜実施の形態１の変形例１＞
　実施の形態１では図２のステップＳ３の処理のように、配信元の配信制御装置１が、配信先にアクセスすることによって、配信元と配信先との通信が確立された。しかしながら、配信制御装置１と配信先との通信確立の方法及び手順は、上記に限ったものではなく、最終的に当該通信が確立されればどのような方法や手順であってもよい。例えば、配信先が配信元の配信制御装置１にアクセスすることによって、配信元と配信先との通信が確立されてもよい。この場合、配信元と配信先との通信が確立された後、車両２１が設定経路の走行を開始した時点から、制御部１７が走行状況情報を配信先に配信すればよい。また、配信制御装置１と配信先との通信確立の方法及び手順に関わらず、制御部１７は、配信元と配信先との通信が確立された後から、車両２１が設定経路の走行を開始する時点まで、車両２１の位置を配信先に送信してもよい。

　＜実施の形態１の変形例２＞
　通信装置２２は、車両２１の交通情報を受信してもよい。そして、制御部１７は、通信装置２２で受信された車両２１の位置及び交通情報に基づいて、車両２１が設定経路の走行を開始すると予測される予測開始時刻が、設定日時に対して前後するかを判定してもよい。そして、制御部１７は、予測開始時刻が設定日時に対して前後すると判定した場合に、車両２１の位置と、予測開始時刻とを、事前に配信先に送信してもよい。また、車両２１が、事故、災害、及び、個人的な都合によって設定経路を走行できなくなった場合に、制御部１７は、状況及び理由を事前に配信先に送信してもよい。

　＜実施の形態１の変形例３＞
　実施の形態１では、車両２１に設けられた配信制御装置１が配信先と直接的に通信を行ったが、これに限ったものではない。例えば、車両２１に設けられた配信制御装置１が、配信サーバを介して走行状況情報を配信先に配信してもよい。また、配信制御装置１は、車両２１ではなく配信サーバに設けられてもよい。

　＜実施の形態１の変形例４＞
　図３は、本変形例４に係る配信制御装置１の構成を示すブロック図である。本変形例４では、走行状況情報は、撮影装置の映像情報以外の情報を含む。例えば、周辺状況検出装置２３が、ＬｉＤＡＲ（Light Detection and Ranging）、ミリ波レーダ、超音波センサ、電子ミラー撮影装置及びマイクロホンを含む場合には、走行状況情報は、これらで検出された情報を、車両２１で検出された検出情報としてさらに含んでもよい。つまり、走行状況情報は、ＬｉＤＡＲ、ミリ波レーダ、超音波センサで検出された距離情報及び物体情報と、電子ミラー撮影装置で検出された車両２１後側方の映像情報と、マイクロホンで取得された車両の周辺の音声情報とを、検出情報としてさらに含んでもよい。

　走行状況情報に含まれる映像情報及び音声情報は、三次元再生が可能な情報であってもよい。つまり、映像情報は、立体映像を表示可能な映像情報であってもよいし、音声情報は、複数のマイクロホンで集音された、立体音響を実現可能な音声情報であってもよい。

　また、走行状況情報は、探索経路における車両２１の位置の情報をさらに含んでもよいし、車両２１が複数車線の道路を走行している場合には、走行状況情報は、複数車線のうち車両２１が走行している車線を示す情報をさらに含んでもよい。

　さて、図３の構成では、車両センサ２５及びＤＭＳ（Driver Monitoring System）２６が、車両２１に設けられている。

　車両センサ２５は、車両２１のメータパネル（メータクラスタともいう）で表示される走行センサ情報と、車両２１の走行制御に用いられる車両センサ情報と、車両２１における気象情報とを検出する。走行センサ情報は、例えば、車両２１の速度、ブレーキ、表示灯、警告灯、燃料、エンジンルーム内の温度、エアバッグ、シフト位置などの情報を含む。車両センサ情報は、例えば、振動、加速度、ピッチ、ヨーレート、ロール、タイヤ圧などの情報を含む。気象情報は、例えば、天候、温度、湿度、照度、風速などの情報を含む。

　ＤＭＳ２６は、車両２１の運転者の生理情報、心理情報、及び、体勢情報を検出する。生理情報は、例えば運転者の脈拍などの情報を含む。心理情報は、例えば感動及び退屈などの情報を含む。体勢情報は、例えば運転者の顔の向きなどの情報を含む。

　走行状況情報は、車両センサ２５で検出された走行センサ情報、車両センサ情報、及び、気象情報と、ＤＭＳ２６で検出された運転者の生理情報、心理情報、及び、体勢情報とをさらに含んでもよい。また、走行状況情報は、車両２１の稼働状況情報、及び、車両２１で受信された交通情報などをさらに含んでもよい。

　ライブ情報再生装置２９は、配信制御装置１から配信された走行状況情報を、表示可能、視聴可能、かつ体感可能に再生する。図４は、本変形例４に係るライブ情報再生装置２９における走行状況情報の表示例を示す図である。

　ライブ情報再生装置２９は、表示装置２９ａと、音響装置２９ｂと、振動装置２９ｃと、操作入力装置２９ｄとを備える。

　表示装置２９ａは、走行状況情報に基づいて映像を表示する。例えば、表示装置２９ａは、フロントウィンドウを模擬した表示オブジェクト内に、車両２１前方の映像２９ａ１などの映像情報を表示する。表示装置２９ａは、メータパネルを模擬した表示オブジェクト内に、電子ミラー撮影装置で検出された車両２１の左後方の映像２９ａ２及び右後方の映像２９ａ３と、走行センサ情報、車両センサ情報、及び、気象情報などを示すメータ２９ａ４とを表示する。

　表示装置２９ａは、ＤＭＳ画面２９ａ５に、運転者の生理情報、心理情報、及び、体勢情報を示す。心理情報の表示には、例えばアバターの表情などが用いられてもよい。表示装置２９ａは、地図画面２９ａ６に、地図と車両２１の位置とを表示する。地図画面２９ａ６には、交通情報などがさらに表示されてもよい。表示装置２９ａは、走行状況情報が立体映像を表示可能な情報である場合に、走行状況情報に基づいて立体映像を表示してもよい。以上のような構成によれば、クライアントのライブ情報再生装置２９において、計器類の表示などが表示されるため、ドライブの臨場感を高めることができる。

　表示装置２９ａの左右に設けられた音響装置２９ｂは、走行状況情報に含まれる音声情報などを出力する。例えば、音響装置２９ｂは、音声情報をステレオ方式で出力してもよいし、５．１ｃｈサラウンド方式で出力してもよい。

　振動装置２９ｃは、車両２１で検出された振動や加速度などを表現する装置である。振動装置２９ｃは、例えばクライアントに着座されるシートに内蔵された振動発生装置であってもよいし、クライアントが手持ち可能な装置に内蔵された振動発生装置であってもよいし、ウェアラブルデバイスであってもよい。

　操作入力装置２９ｄは、クライアントからの種々の操作や命令などの要求を取得する。操作入力装置２９ｄで取得された要求は、車両２１を含む配信元に適宜送信される。

　なお、ライブ情報再生装置２９は、例えば、車両２１専用の遠隔操作装置であってもよいし、テレビ装置、パーソナルコンピュータ及びスマートフォンなどの汎用装置であってもよいし、仮想空間を再生する装置であってもよい。

　なお、配信制御装置１は、ライブ情報再生装置２９の通信世代に基づいて、ライブ情報再生装置２９に配信する情報の表示レート（解像度に相当）を調整してもよい。例えば、配信制御装置１は、ライブ情報再生装置２９の通信世代が５Ｇである場合には、車両２１の前後左右の映像情報をそのままの表示レートで配信してもよい。また例えば、配信制御装置１は、ライブ情報再生装置２９の通信世代が４Ｇである場合には、車両２１の前方の映像情報をそのままの表示レートで配信し、その他の方向の映像情報を１／４倍の表示レートで配信してもよい。

　＜実施の形態１の変形例５＞
　車両２１が設定経路を走行して走行状況情報が配信されている配信期間において、車両２１を含む配信元とクライアントの配信先とは、双方向の情報交換を行ってもよい。例えば、配信期間において、配信先から車両２１側に要求が送信され、当該要求が車両２１側で実行された場合に、制御部１７は、車両２１側で実行された配信先からの要求を提供条件記憶部１５などの記憶部に記憶してもよい。

　配信先から車両２１側への要求は、音声と、文字及び図形の表示との少なくともいずれか１つを用いた、配信先から車両２１の運転者への要求であってもよい。この場合に、車両２１の運転者は、操作、音声、及び、ジェスチャのいずれかによって、当該要求の受諾を回答してもよい。音声を用いた配信先による要求と、運転者による回答とは、例えば、マイクロホン及びスピーカを用いたクライアントと運転者との会話であってもよい。

　また、配信先から車両２１側への要求は、車両２１の車線変更、速度変更、及び、設定経路の変更などの、車両２１の走行に関する要求であってもよい。設定経路の変更の要求は、例えば、「一旦、そこに駐車して景色を見せて欲しい」、「遠回りして欲しい」などである。

　また、配信先から車両２１側への要求は、車両２１に設けられた車両装置の設定を変更する要求であってもよい。車両装置の設定は、例えば、周辺状況検出装置２３に含まれる撮影装置の撮影方向の設定、映像の拡大及び縮小の設定を含む。また、車両装置が、配信先からの要求に基づいて車両装置の設定を自動的に変更するように、車両装置の一時的な制御権が配信先に付与されてもよい。または、車両２１の運転者が、配信先からの要求に基づいて車両装置に操作を行うことによって車両装置の設定を変更してもよい。

　＜実施の形態１の変形例６＞
　制御部１７は、車両２１に設けられた入金部と連携してもよい。入金部は、車両２１側から配信先に配信された走行状況情報の履歴と、報酬条件とに基づいて、配信元に入金されるべき配信報酬を算出する。報酬条件は、例えば、設定経路、配信情報の種別、運転者の顔画像などの個人情報の提供、配信期間の配信先から配信元への要求の有無などである。入金部は、車両２１が走行を中止した場合、及び、車両２１が設定日時に走行状況情報を配信しなかった場合には、配信報酬を低減してもよい。配信元と配信先とを仲介するサーバが報酬条件の履歴を蓄積するように構成されている場合には、入金部は、サーバに蓄積された報酬条件の履歴を用いて配信報酬を算出してもよい。なお、この入金部は、実施の形態４で説明する課金部と実質的に同じである。

　＜実施の形態１の変形例７＞
　配信制御装置１は、通信機能を有し、車両２１の映像及び音声を録画可能なドライブレコーダに設けられてもよい。この場合、配信制御装置１は、ドライブレコーダが有する機能を流用することができるので、配信制御装置１のコストを低減することができる。

　＜実施の形態２＞
　図５は、本実施の形態２に係る配信仲介サーバ３の構成を示すブロック図である。実施の形態１では、配信元の車両２１が配信先候補から配信許可を受けたが、本実施の形態２では、配信仲介サーバ３が、配信元と配信先候補との間の配信契約を仲介し、配信元は、配信仲介サーバ３を介して配信先候補から配信許可を受ける。

　＜配信元＞
　本実施の形態２では、配信元は、トリップ招待通信端末４１と、走行状況配信車両４２とを含む。

　トリップ招待通信端末４１は、通信網４９を介して、招待条件を配信仲介サーバ３に送信する。招待条件は、走行状況情報の配信の条件として配信元で予め設定された条件であり、設定経路及び設定日時を含む。

　走行状況配信車両４２は、実施の形態１で説明した配信制御装置１及び車両２１と実質的に同じであり、設定経路に対応する範囲内に位置する場合に、通信網４９を介して、走行状況情報を配信先に配信する。本実施の形態２では、招待条件が配信先候補で許可された場合に、走行状況配信車両４２が、当該招待条件を配信仲介サーバ３から受信する。トリップ招待通信端末４１は、走行状況配信車両４２内に設けられてもよいし、走行状況配信車両４２内の実施の形態１と同様の配信制御装置内に設けられてもよいし、走行状況配信車両４２外のパーソナルコンピュータ及びスマートフォンなどであってもよい。

　＜配信先候補＞
　本実施の形態２では、配信先候補は、トリップ参加通信端末４６と、ライブ情報再生装置４７とを含む。

　配信仲介サーバ３は、通信網４９を介してトリップ参加通信端末４６に招待条件を送信して提示する。トリップ参加通信端末４６は、配信元から配信仲介サーバ３を介して提示される招待条件の配信を許可する。この許可は、トリップ参加通信端末４６へのクライアント候補の操作などに基づいて行われる。配信先候補は、配信を許可すると、走行状況配信車両４２から走行状況情報が配信される配信先となる。なお、走行状況情報の配信許可は、走行状況情報の配信の申し込み、及び、トリップに参加する申し込みに相当する。

　ライブ情報再生装置４７は、実施の形態１で説明したライブ情報再生装置２９と実質的に同じであり、走行状況配信車両４２から配信された走行状況情報を再生する。本実施の形態２では、トリップ参加通信端末４６の情報が、ライブ情報再生装置４７に引き継がれる。なお、トリップ参加通信端末４６とライブ情報再生装置４７とは一体化された装置であってもよいし、個別の装置であってもよい。また、トリップ参加通信端末４６及びライブ情報再生装置４７は、パーソナルコンピュータ及びスマートフォンなどの汎用装置であってもよいし、それぞれ専用装置であってもよい。

　＜配信仲介サーバ＞
　図５の配信仲介サーバ３は、通信部３１と、トリップ招待受付部３２と、トリップ招待条件記憶部３３と、トリップ調停部３４とを備える。トリップ招待条件記憶部３３は記憶部の概念に含まれ、トリップ調停部３４は制御部の概念に含まれる。

　通信部３１は、通信網４９を介して配信元及び配信先候補と通信を行う。

　トリップ招待受付部３２は、通信部３１で受信したトリップ招待通信端末４１から招待条件を受け付ける。

　トリップ招待条件記憶部３３は、招待条件を通信部３１が配信元から受信してトリップ招待受付部３２が受け付けた場合に、当該招待条件を記憶する。トリップ招待受付部３２が、１以上のトリップ招待通信端末４１からの１以上の招待条件を受け付けた場合には、トリップ招待条件記憶部３３は、１以上の招待条件を記憶する。以下、トリップ招待条件記憶部３３に記憶された招待条件を「トリップ招待条件」と記すこともある。

　トリップ調停部３４は、通信部３１及び通信網４９を介して配信元及び配信先候補と通信する制御を行う。以下、トリップ調停部３４が、通信部３１及び通信網４９を介して配信元及び配信先候補と通信することなどを、通信部３１及び通信網４９の記載を省略して、トリップ調停部３４が配信元及び配信先候補と通信するなどと略記することもある。

　トリップ調停部３４は、通信部３１がトリップ参加通信端末４６などの配信先候補からアクセスされた場合に、トリップ招待条件を、通信部３１からトリップ参加通信端末４６などの配信先候補に送信する制御を行う。また、トリップ調停部３４は、トリップ招待条件に係る走行状況情報の配信許可を、通信部３１がトリップ参加通信端末４６などの配信先候補から受信した場合に、配信先確立情報を、通信部３１から走行状況配信車両４２などの配信元に送信する制御を行う。なお、配信先確立情報は、走行状況配信車両４２などの配信元が、配信先候補を走行状況情報の配信先として設定するための情報である。

　＜動作＞
　以下、本実施の形態２に係る配信仲介サーバ３の動作を、配信元からトリップ招待条件を受信して蓄積する条件受信動作と、配信先から走行状況情報の配信許可を受信する許可受信動作とに分けて説明する。なお、条件受信動作と許可受信動作とは並列的に行われてもよいし、直列的に行われてもよいし、シングルタスクでもよいし、２つ以上のタスクを含むマルチタスクでもよい。

　図６は、本実施の形態２に係る配信仲介サーバ３の条件受信動作を示すフローチャートである。

　まずステップＳ１１にて、トリップ調停部３４は、通信部３１がトリップ招待通信端末４１などの配信元からアクセスされたか否かを判定する。通信部３１が配信元からアクセスされたと判定された場合には処理がステップＳ１２に進み、通信部３１が配信元からアクセスされたと判定されなかった場合には処理がステップＳ１４に進む。

　ステップＳ１２にて、配信仲介サーバ３は招待条件受け付け処理を実行する。具体的には、トリップ調停部３４は、配信元の表示画面にメニュー画像を表示する制御を行う。配信元は、表示画面に対して予め定められた操作を配信者から受け付けた場合に招待条件を配信仲介サーバ３に送信し、通信部３１は、配信元からの招待条件を受信し、トリップ招待受付部３２は、通信部３１で受信された招待条件を受け付ける。

　図７は、本実施の形態２に係る招待条件の一例を示す図である。招待条件は、設定経路及び設定日時を含む。なお図７の例では、招待条件は、トリップ番号、配信者ＩＤ、アクセス方法、観光地、配信コンテンツ、車種、中止条件、並びに、過去実績及び評判をさらに含んでいるが、これらを含むことは必須ではない。

　トリップ番号は、配信仲介サーバ３が招待条件ごとに採番した番号である。配信者ＩＤは、配信仲介サーバ３に登録している配信者のＩＤであり、例えば配信者の住所、氏名、年齢などを記憶した配信者ＤＢと紐づけられている。アクセス方法は、配信仲介サーバ３が走行状況配信車両４２から走行状況情報を受信するための方法及びＵＲＬである。

　設定日時は、走行状況配信車両４２が走行状況情報の配信を行う日時である。設定経路は、地図と関連付けられた経路であり、走行状況配信車両４２は、設定経路の少なくとも一部において走行状況情報の配信を行う。設定経路には、走行状況配信車両４２が走行中で立ち寄る予定の観光地及び時刻（または工程）などの情報が付加されていてもよい。

　配信コンテンツは、走行状況情報に相当し、走行状況配信車両４２で撮影された映像情報を含む。配信コンテンツは、映像情報以外にも実施の形態１の変形例４で説明した各種情報を含んでもよい。車種は、走行状況配信車両４２の車種、カーメーカ名、及び、型名の少なくともいずれか１つを含む。中止条件は、走行状況配信車両４２が走行を中止する条件であり、例えば気象などを含む。過去実績及び評判は、配信元が過去に正しく配信を行ったかなど、配信者に関する実績及び評判を含む。

　図６のステップＳ１３にて、トリップ招待受付部３２は、受け付けた招待条件をトリップ招待条件記憶部３３に記憶する。これにより、トリップ招待条件がトリップ招待条件記憶部３３に蓄積される。なお、ここでは、ステップＳ１２及びステップＳ１３にて、招待条件の受け付け及び記憶が行われる処理について説明したが、招待条件の変更や削除などの処理も実行されてもよい。

　ステップＳ１４にて、トリップ調停部３４は、無効となったトリップ招待条件をトリップ招待条件記憶部３３から削除する。例えば、トリップ調停部３４は、設定日時が現在の時刻よりも閾値以上過ぎているトリップ招待条件を削除する。なお、実施の形態３で説明するように、トリップ調停部３４は、配信元の配信契約における信頼度に基づいてトリップ招待条件を削除してもよい。ステップＳ１４の後、処理がステップＳ１１に戻る。

　図８は、本実施の形態２に係る配信仲介サーバ３の許可受信動作を主に示すフローチャートである。

　まずステップＳ２１にて、トリップ調停部３４は、通信部３１が、トリップ参加通信端末４６などの配信先候補からアクセスされたか否かを判定する。通信部３１が配信先候補からアクセスされたと判定された場合には処理がステップＳ２２に進み、通信部３１が配信先候補からアクセスされたと判定されなかった場合にはステップＳ２１の処理を再度行う。

　ステップＳ２２にて、配信仲介サーバ３はトリップ許可処理を実行する。具体的には、トリップ調停部３４は、トリップ参加通信端末４６などの配信先候補の表示画面に、配信元からのトリップ招待条件を選択するための画像を表示する制御を行う。トリップ参加通信端末４６は、トリップ招待条件に対するユーザからの条件要求を受け付けた場合には、条件要求に一致または類似するトリップ招待条件を配信仲介サーバ３から受信して提示する機能を有してもよい。これについては後の変形例で詳しく説明する。

　図９は、ステップＳ２２のトリップ許可処理の際にトリップ参加通信端末４６で表示される表示例を示す図である。

　図９の例では、カーナビゲーション装置における目的地の検索メニューのように、地図、住所、５０音、ジャンル（例えば施設、観光地、山、海、夜景など）、配信者（例えば車種、年齢、性別などの個人情報）、走行日時などの検索メニューが表示されている。配信仲介サーバ３は、図６の検索メニューを入り口とする検索ツリーに基づいて、トリップ参加通信端末４６に送信するトリップ招待条件を選択する。これにより、ユーザは、図９のメニューを入り口として、ユーザが希望するトリップ招待条件を段階的に検索することが可能となっている。

　図１０は、図９の地図のメニューが選択された場合にトリップ参加通信端末４６で表示される表示例を示す図である。

　図１０には、エントリされている複数のトリップ招待条件の設定経路４６ａ～４６ｄが太線または点線で表示されており、トリップ参加通信端末４６のユーザは、設定経路４６ａ～４６ｄから走行状況情報の配信を受けたい設定経路を選択する。図１０の右側には、地図の拡大及び縮小を選択的に行うためのスライドスイッチ４６ｅが設けられている。ユーザは、スライドスイッチ４６ｅを用いて地図の拡大及び縮小を選択的に行うことにより、ユーザが配信を受けたいエリアに設定経路のエントリがあるか否かを容易に確認することができる。

　なお、トリップ参加通信端末４６は、設定日時に基づいて設定経路の表示態様を変更してもよい。例えば図１０のように、トリップ参加通信端末４６は、設定日時が今日または明日である設定経路４６ａ～４６ｃを太線で表示し、設定日時が２～７日後である設定経路４６ｄを通常の太さの破線で表示してもよい。また、現在の時刻において、走行状況配信車両４２がすでに走行している設定経路４６ａに、走行状況配信車両４２の位置を示す車両マーク４６ｆを表示してもよい。

　図１１は、設定経路がユーザに選択されたことによってトリップ招待条件が選択された場合にトリップ参加通信端末４６で表示される表示例を示す図である。図１１には、配信側プロファイルと、ユーザに選択された設定経路４６ｇの全部とが表示されている。配信側プロファイルは、例えば、設定日時、設定経路の名称、及び、走行状況情報を配信するためのアクセス方法などを含む。

　トリップ参加通信端末４６は、ユーザの操作によって、設定経路４６ｇの全部に対して走行状況情報の配信を許可してもよいし、設定経路４６ｇの一部分または複数部分に対して走行状況情報の配信を許可してもよい。設定経路４６ｇの一部分または複数部分の設定は、ユーザが、トリミングボタン４６ｈの操作後に、各部分の始端と終端とを指定する操作を行うことで設定されてもよい。

　図８のステップＳ２３にて、トリップ調停部３４は、トリップ招待条件に係る走行状況情報の配信許可を、通信部３１がトリップ参加通信端末４６などの配信先候補から受信したか否かを判定する。例えば、トリップ調停部３４は、トリップ参加通信端末４６などの配信先候補が走行状況情報の配信を許可する操作などをユーザから受け付けたか否かを判定することによって、配信契約の成立のための配信許可を配信先候補から受信したか否かを判定する。通信部３１が配信許可を配信先候補から受信したと判定された場合には、処理がステップＳ２４に進み、通信部３１が配信許可を配信先候補から受信したと判定されなかった場合には、処理がステップＳ２１に戻る。

　ステップＳ２４にて、トリップ調停部３４は、走行状況配信車両４２などの配信元に配信先確立情報を送信する。配信先確立情報は、例えば、配信許可の契約（つまりトリップ参加申し込み）が成立した旨と、配信先となった配信先候補のアクセス方法とを含む。

　ステップＳ２５にて、トリップ調停部３４は、トリップ参加通信端末４６などの配信先に、トリップ参加申し込みの受け付けが終了した旨と、配信元のアクセス方法とを送信する。そして、走行状況配信車両４２は、実施の形態１で説明した配信制御装置１及び車両２１と同様の動作を行うことにより、配信元が走行状況情報を配信先に配信する。

　つまり、走行状況配信車両４２は、トリップ招待条件のうち、配信先候補が走行状況情報の配信を許可したトリップ招待条件を、図１の提供条件記憶部１５と同様の記憶部に記憶する。そして、当該トリップ招待条件に含まれる設定経路の経路範囲内に位置すると判定された走行状況配信車両４２は、走行状況情報をライブ情報再生装置４７などの配信先に配信する。これにより、クライアントは、仮想的に走行状況配信車両４２に同乗してドライブをしているような感覚を得ることができる。ステップＳ２５の後、処理がステップＳ２１に戻る。

　＜実施の形態２のまとめ＞
　本実施の形態２に係る配信仲介サーバ３によれば、配信元で予め設定された設定経路に関して、走行状況情報の配信許可を配信先候補から受信した場合に、配信元が配信先候補を配信先として設定するための配信先確立情報を配信元に送信する。このような構成によれば、配信元で予め設定された設定経路が、走行状況情報が配信される経路として用いられるため、クライアントなどの配信先が、配信元から走行状況情報を受けることができる可能性を高めることができる。

　＜実施の形態２の変形例１＞
　実施の形態２においても、実施の形態１と同様に、配信元が配信先にアクセスすることによって、配信元と配信先との通信が確立されてもよいし、実施の形態１の変形例１と同様に、配信先が配信元にアクセスすることによって、配信元と配信先との通信が確立されてもよい。また例えば、設定日時になった時点で、配信先が、配信元にアクセスしてもよいし、配信仲介サーバ３の一部の処理を実行してもよい。

　＜実施の形態２の変形例２＞
　実施の形態１及び実施の形態２では、配信元が走行状況情報を配信先に直接配信したが、これに限ったものではない。例えば、配信元が、配信仲介サーバ３を介して、走行状況情報を配信先に配信してもよい。

　また、配信仲介サーバ３のトリップ調停部３４は、配信元から配信先への走行状況情報の配信処理の一部の処理を行ってもよい。例えば、トリップ調停部３４が、走行状況配信車両４２が経路範囲内に位置するか否かに基づいて、走行状況情報を、走行状況情報の配信を配信先に配信するトリガ制御などを行ってもよい。

　また、トリップ調停部３４は、走行状況配信車両４２の位置を配信先に送信してもよいし、走行状況情報の配信を行うための、配信元からのアクセスポイント、及び、配信先のアクセスポイントを、ホームページ及び会員サイトなどに掲載してもよい。

　＜実施の形態２の変形例３＞
　トリップ調停部３４は、通信部３１で受信された走行状況配信車両４２の位置及び交通情報に基づいて、走行状況配信車両４２が設定経路の走行を開始すると予測される予測開始時刻が、設定日時に対して前後するか否かを判定してもよい。そして、トリップ調停部３４は、予測開始時刻が設定日時に対して前後すると判定した場合に、配信が前後する旨と、予測開始時刻とを、事前に配信先候補または配信先に送信してもよい。またトリップ調停部３４は、遅れる原因などを配信元に確認して得られた情報を、事前に配信先候補または配信先に送信してもよい。また、トリップ調停部３４は、配信元からの情報に基づいて配信元からの配信が不可であると判定した場合に、その旨を事前に配信先候補または配信先に送信してもよい。なお、上記の確認などの通信は、配信仲介サーバ３を介さずに配信元と配信先候補または配信先との間で直接行われてもよい。

　また、トリップ招待条件は、第１招待条件である第１トリップ招待条件と、第２招待条件である第２トリップ招待条件とを含んでもよい。そして、トリップ調停部３４は、配信元が第１トリップ招待条件を変更した場合に、変更前の第１トリップ招待条件に類似する第２トリップ招待条件を、変更前の第１トリップ招待条件の代案として配信先候補または配信先に送信してもよい。

　＜実施の形態２の変形例４＞
　トリップ招待条件記憶部３３は、すでに走行状況配信車両４２が走行して走行状況情報の配信が行われている招待条件を、トリップ招待条件としてエントリして配信先に提示してもよい。

　また、トリップ調停部３４は、トリップ招待条件を配信先候補に送信して提示する際に、走行状況情報の配信がすでに行われているか否かの情報を配信先候補にさらに送信してもよい。そして、トリップ参加通信端末４６などの配信先候補は、図８のステップＳ２２のトリップ許可処理の際に、図１０のような車両マーク４６ｆまたは車両マーク４６ｆのアイコンのリストなどによって、走行状況配信車両４２がすでに設定経路を走行しているか否かをユーザに表示してもよい。

　また、トリップ調停部３４は、トリップ招待条件を配信先候補に送信して提示する際に、走行状況情報の配信がすでに行われている設定経路の景観に関する情報を配信先候補にさらに送信してもよい。そして、トリップ参加通信端末４６などの配信先候補は、図８のステップＳ２２のトリップ許可処理の際に、景観に関する情報を吹き出しマークなどによってユーザに表示してもよい。景観に関する情報は、例えば、「虹が見えています」、「花火がきれいです」、「いいね」などである。

　＜実施の形態２の変形例５＞
　トリップ調停部３４は、招待条件に対する条件要求を配信先候補から受信してもよい。条件要求は、例えば、設定経路への要求、及び、設定日時への要求を含む。設定経路への要求は、例えば、設定経路が観光地などのＰＯＩを通るという要求と、設定経路が海岸、森林、富士山、高い場所の少なくともいずれか１つの景色を通るという要求とを含む。設定経路への要求、及び、設定日時への要求の組み合わせは、例えば、「日の出が見たい」、「日食がみたい」、「流星が見たい」などの、自然現象が生じる経路と日時の組み合わせを含む。

　トリップ調停部３４は、通信部３１が条件要求を配信先候補から受信した場合に、条件要求に対応する招待条件の情報を、通信部３１から配信先候補に送信してもよい。ここで招待条件は、トリップ招待条件を含む。招待条件が条件要求に対応することは、招待条件が条件要求と一致または類似することを含む。通信部３１における招待条件の受信は、通信部３１における条件要求の受信の前でも後でもよい。招待条件の情報は、招待条件そのものであってもよいし、招待条件がエントリされた旨であってもよい。

　例えば、条件要求を受信した時点で、条件要求と一致するトリップ招待条件がトリップ招待条件記憶部３３に記憶されている場合には、トリップ調停部３４は、当該トリップ招待条件を配信先候補に送信して提示してもよい。

　また例えば、条件要求を受信した時点で、条件要求と類似するトリップ招待条件がトリップ招待条件記憶部３３に記憶されている場合には、トリップ調停部３４は、当該トリップ招待条件を配信先候補に送信して提示してもよい。なお、条件要求と類似するトリップ招待条件は、条件要求との差が閾値以下であるトリップ招待条件である。条件要求と類似する複数のトリップ招待条件がトリップ招待条件記憶部３３に記憶されている場合には、トリップ調停部３４は、条件要求と類似する順（つまり条件要求との差が小さい順）にトリップ招待条件を配信先候補に送信して提示してもよい。

　また例えば、条件要求を受信した時点で、条件要求と対応するトリップ招待条件がトリップ招待条件記憶部３３に記憶されていなくても、後日エントリされたトリップ招待条件が条件要求と対応する場合には、当該トリップ招待条件がエントリされた旨を配信先候補に送信してもよい。

　＜実施の形態２の変形例６＞
　トリップ調停部３４は、通信部３１が招待条件に対する条件要求を配信先候補から受信した場合に、条件要求の情報を、通信部３１から配信元に送信してもよい。条件要求は、実施の形態２の変形例６で説明した条件要求と同じである。条件要求の情報は、条件要求そのものであってもよいし、条件要求のリストであってもよいし、条件要求と類似する招待条件に対する修正であってもよい。

　例えば、トリップ調停部３４は、条件要求を配信先候補から受信した時点で、条件要求に対応するトリップ招待条件がトリップ招待条件記憶部３３に記憶されていない場合に、適当なタイミングで条件要求のリストを配信元に送信して提示してもよい。そして、トリップ調停部３４は、条件要求に基づいて修正された招待条件を配信元から受信して、配信元と配信先との間の合意を取り付ける処理を行ってもよい。

　また例えば、トリップ調停部３４は、図６のステップＳ１２の招待条件受け付け処理にて、配信元から受信した招待条件が配信先から受信した条件要求と類似するか否か、例えば招待条件の設定経路と条件要求の経路とが類似するか否かを判定してもよい。そして、トリップ調停部３４は、招待条件が条件要求と類似すると判定した場合に、配信元に条件要求及び配信先候補の存在を送信して、招待条件の修正を打診してもよい。

　＜実施の形態３＞
　図１２は、本実施の形態３に係る配信仲介サーバ３の構成を示すブロック図である。以下、本実施の形態３に係る構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じまたは類似する参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。

　図１２の配信仲介サーバ３の構成は、図５の配信仲介サーバ３に顧客管理部３５を追加した構成と同様である。顧客管理部３５は、配信元及び配信先候補の情報を顧客情報として登録して記憶及び管理する。顧客管理部３５は、記憶部の概念に含まれる。顧客情報に含まれる配信元の情報は、例えば、配信元（つまり配信者）の住所、氏名、年齢、車両の車種、認証情報、アクセス方法、並びに、過去実績及び評判を含む。顧客情報に含まれる配信先候補の情報は、顧客情報に含まれる配信元の情報と概ね同じである。顧客情報は、配信元及び配信先候補の両方の情報に限ったものではなく、配信元及び配信先候補の一方の情報であってもよい。

　トリップ調停部３４は、顧客管理部３５の配信元の顧客情報に基づいて、配信元の配信契約における信頼度を算出する。例えば、トリップ調停部３４は、トリップ招待条件の変更及び削除、並びに、配信期間における設定経路の逸脱が多い配信元について、当該配信元の配信契約における信頼度を低くする。

　またトリップ調停部３４は、顧客管理部３５の配信先候補の顧客情報に基づいて、配信先候補の配信契約における信頼度を算出する。例えば、トリップ調停部３４は、配信先候補の一定回数以上のクレーム及びキャンセル、並びに、支払い遅延が多い配信先候補について、当該配信先候補の配信契約における信頼度低くする。

　＜動作＞
　図１３は、本実施の形態３に係る配信仲介サーバ３の条件受信動作を示すフローチャートである。この図１３の動作は、図６の動作にステップＳ１５及びステップＳ１６を追加した動作と同様である。以下、ステップＳ１５及びステップＳ１６の動作について主に説明する。

　ステップＳ１１の処理が行われた後、ステップＳ１５にて、トリップ調停部３４は、配信元の顧客情報が顧客管理部３５に登録されているか否かを判定する。配信元の顧客情報が顧客管理部３５に登録されていると判定された場合には処理がステップＳ１２に進み、配信元の顧客情報が顧客管理部３５に登録されていると判定されなかった場合には処理がステップＳ１６に進む。

　ステップＳ１６にて、トリップ調停部３４は、予め定められたフォーマットに基づいて、配信元の顧客情報を顧客管理部３５に登録する。この際、トリップ調停部３４は、配信元の顧客情報に基づいて配信元の配信契約における信頼度を算出し、当該信頼度を顧客情報に付加して顧客管理部３５に登録する。その後、処理がステップＳ１２に進む。

　ステップＳ１２にて、トリップ招待受付部３２は、図７のような招待条件を受け付ける招待条件受け付け処理を行う。ステップＳ１３にて、トリップ招待受付部３２は、受け付けた招待条件をトリップ招待条件記憶部３３に記憶する。本実施の形態３では、図７の招待条件の少なくとも一部が顧客情報として登録されているため、ステップＳ１２及びステップＳ１３の処理を簡素化することができる。なお、トリップ招待受付部３２は、配信元の配信契約における信頼度が閾値以下である場合には、当該配信元からの招待条件のエントリを拒否してもよい。また、トリップ招待受付部３２は、トリップ招待条件を配信先候補に送信して提示する際に、当該信頼度を配信先候補に送信して提示してもよい。

　ステップＳ１４にて、トリップ調停部３４は、無効となったトリップ招待条件をトリップ招待条件記憶部３３から削除する。例えば、トリップ調停部３４は、設定日時が現在の時刻よりも閾値以上過ぎているトリップ招待条件、及び、配信元の配信契約における信頼度が閾値以下であるトリップ招待条件などをトリップ招待条件記憶部３３から削除する。ステップＳ１４の後、処理がステップＳ１１に戻る。

　図１４は、本実施の形態３に係る配信仲介サーバ３の許可受信動作を主に示すフローチャートである。この図１４の動作は、図８の動作にステップＳ２６及びステップＳ２７を追加した動作と同様である。以下、ステップＳ２６及びステップＳ２７の動作について主に説明する。

　ステップＳ２１の処理が行われた後、ステップＳ２６にて、トリップ調停部３４は、配信先候補の顧客情報が顧客管理部３５に登録されているか否かを判定する。配信先候補の顧客情報が顧客管理部３５に登録されていると判定された場合には処理がステップＳ２２に進み、配信先候補の顧客情報が顧客管理部３５に登録されていると判定されなかった場合には処理がステップＳ２７に進む。

　ステップＳ２７にて、トリップ調停部３４は、予め定められたフォーマットに基づいて、配信先候補の顧客情報を顧客管理部３５に登録する。この際、トリップ調停部３４は、配信先候補の顧客情報に基づいて配信先候補の配信契約における信頼度を算出し、当該信頼度を顧客情報に付加して顧客管理部３５に登録する。その後、処理がステップＳ２２に進む。

　ステップＳ２２にて、トリップ調停部３４は、トリップ許可処理を行う。なお、トリップ調停部３４は、配信先候補の配信契約における信頼度が閾値以下である場合には、当該配信先候補からの許可を拒否してもよい。その後、ステップＳ２３以降の処理が行われる。

　＜実施の形態３のまとめ＞
　実施の形態３に係る配信仲介サーバ３によれば、顧客管理部３５の配信元及び配信先候補の顧客情報に基づいて、配信元及び配信先候補の配信契約における信頼度を算出する。このような構成によれば、配信契約の効率性を高めることができる。

　＜実施の形態４＞
　図１５は、本実施の形態４に係る配信仲介サーバ３の構成を示すブロック図である。以下、本実施の形態４に係る構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じまたは類似する参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。

　図１５の配信仲介サーバ３の構成は、図１２の配信仲介サーバ３に課金部３６を追加した構成と同様である。なお、課金部３６は、図５の配信仲介サーバ３に追加されてもよい。

　課金部３６は、走行状況情報の配信が行われる設定経路と、走行状況情報の種別とを含む課金条件に基づいて、配信元に支払われるべき対価と、配信先候補に請求されるべき対価とを算出する。なお、課金部３６は、設定経路の距離が長いほど対価を高くしてもよい。また、課金部３６は、走行状況情報の映像情報の解像度が高いほど、または、走行状況情報の種別が多くなるほど、対価を高くしてもよい。また、課金条件は、走行状況配信車両４２の車種をさらに含んでもよい。

　課金部３６は、図８のステップＳ２２のトリップ招待条件の提示までに対価を算出し、トリップ招待条件とともに算出した対価を提示してもよい。また、課金部３６は、走行状況情報の配信が完了した場合に対価を算出してもよい。課金部３６は、配信元及び配信先の金融機関の口座または仮想通貨（電子マネーや暗号通貨ともいう）の口座にアクセスして、配信元への対価の支払い、及び、配信先への対価の請求を実行してもよい。配信元の金融機関の口座または仮想通貨の口座の設定は、例えば、図１３のステップＳ１６の配信元の顧客情報の登録処理時に行われてもよい。配信先候補の金融機関の口座または仮想通貨の口座の設定は、例えば、図１４のステップＳ２７の配信先候補の顧客情報の登録処理時に行われてもよい。なお、対価は料金に限ったものではなく、例えば、サービスポイント、クーポン、または、品物でもあってもよい。

　＜実施の形態４のまとめ＞
　実施の形態４に係る配信仲介サーバ３によれば、走行状況情報の配信が行われる設定経路と、走行状況情報の種別とを含む課金条件に基づいて、配信元に支払われるべき対価と、配信先候補に請求されるべき対価とを算出する。このような構成によれば、配信契約の効率性を高めることができる。

　＜実施の形態４の変形例１＞
　課金条件は、走行状況情報の配信が行われている配信期間に走行状況配信車両４２側で実行された、配信先からの要求をさらに含んでもよい。例えば、課金部３６は、走行状況配信車両４２側が実行した配信先からの要求の負荷が大きいほど、対価を高くしてもよい。なお、走行状況配信車両４２側が実行した配信先からの要求は、例えば、実施の形態１の変形例５で説明した配信先から車両２１側への要求と同じであってもよい。

　＜実施の形態４の変形例２＞
　課金条件は、走行状況配信車両４２における気象、設定経路の走行難易度、及び、設定経路の走行に要する料金の少なくともいずれか１つをさらに含んでもよい。例えば、課金部３６は、走行状況配信車両４２の気象が大雪である場合には対価を高くしてもよい。例えば、課金部３６は、設定経路が山道またはオフロードである場合には対価を高くしてもよい。例えば、課金部３６は、設定経路の走行に通行料金を要する場合または通常以上の燃料費用を要する場合には、対価を高くしてもよい。

　＜実施の形態４の変形例３＞
　課金条件は、実施の形態３で説明した配信元及び配信先候補の少なくともいずれか１つの配信契約における信頼度をさらに含んでもよい。例えば、配信元がトリップ招待条件を一定回数以上削除したことにより、配信元の配信契約における信頼度が低くなっている場合には、課金部３６は、違約金を考慮して配信元に支払われるべき対価を低くしてもよい。例えば、配信先候補が一定回数以上キャンセルしたことにより、配信先候補の配信契約における信頼度が低くなっている場合には、課金部３６は、違約金を考慮して配信先候補に請求されるべき対価を高くしてもよい。

　＜実施の形態４の変形例４＞
　走行状況配信車両４２は、招待条件、すなわち設定経路及び設定日時に従って走行する顧客送迎車両であってもよい。走行状況配信車両４２が顧客送迎車両である場合には、クライアントは、顧客送迎車両で送迎される乗員関係者、及び、送迎サービスの利用会員などの送迎依頼者に限定されてもよい。送迎サービスは、例えばデイサービス施設への送迎や、児童の送迎である。送迎サービスの中に走行状況情報の配信サービスがパッケージとして含められてもよい。

　また、走行状況配信車両４２は、招待条件、すなわち設定経路及び設定日時に従って走行する公共交通車両または貨物運搬車両であってもよい。公共交通車両または貨物運搬車両は、例えば、バスなどの公共交通機関、及び、配送トラックなどの業務車両などであってもよい。

　なお、課金条件は、走行状況配信車両４２が顧客送迎車両、公共交通車両及び貨物運搬車両のいずれであるかをさらに含んでもよい。また、本変形例４は、実施の形態１の車両２１に適用されてもよいし、実施の形態２及び実施の形態３の走行状況配信車両４２に適用されてもよい。

　＜実施の形態４の変形例５＞
　実施の形態２では、図１１を用いて配信先候補が、設定経路の一部分または複数部分に対して走行状況情報の配信を許可することを説明した。課金条件は、配信先候補が配信を設定経路の一部に許可したか否かについての情報をさらに含んでもよい。例えば、課金部３６は、設定経路の全部における走行状況情報の配信の対価よりも、設定経路の一部における走行状況情報の配信の対価を低くしてもよい。

　＜その他の変形例＞
　上述した配信制御装置の取得部及び制御部以下「取得部等」と記す。取得部等は、図１６に示す処理回路８１により実現される。すなわち、処理回路８１は、配信元に含まれる車両の周辺の映像情報を含む走行状況情報と、車両の位置とを取得する取得部と、車両の位置と、配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、車両が設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、配信元から、走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、走行状況情報を配信する制御を行う制御部と、を備える。処理回路８１には、専用のハードウェアが適用されてもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサが適用されてもよい。プロセッサには、例えば、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ＤＳＰ（Digital Signal Processor）などが該当する。

　処理回路８１が専用のハードウェアである場合、処理回路８１は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field Programmable Gate Array）、またはこれらを組み合わせたものが該当する。取得部等の各部の機能それぞれは、処理回路を分散させた回路で実現されてもよいし、各部の機能をまとめて一つの処理回路で実現されてもよい。

　処理回路８１がプロセッサである場合、取得部等の機能は、ソフトウェア等との組み合わせにより実現される。なお、ソフトウェア等には、例えば、ソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェア及びファームウェアが該当する。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリに格納される。図１７に示すように、処理回路８１に適用されるプロセッサ８２は、メモリ８３に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、配信制御装置は、処理回路８１により実行されるときに、配信元に含まれる車両の周辺の映像情報を含む走行状況情報と、車両の位置とを取得するステップと、車両の位置と、配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、車両が設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、配信元から、走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、走行状況情報を配信する制御を行うステップと、が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ８３を備える。換言すれば、このプログラムは、取得部等の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ８３は、例えば、ＲＡＭ（Random Access Memory）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ（Erasable Programmable Read Only Memory）、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable Programmable Read Only Memory）などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）、そのドライブ装置等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。

　以上、取得部等の各機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしこれに限ったものではなく、取得部等の一部を専用のハードウェアで実現し、別の一部をソフトウェア等で実現する構成であってもよい。例えば、取得部については専用のハードウェアとしての処理回路８１、インターフェース及びレシーバなどでその機能を実現し、それ以外についてはプロセッサ８２としての処理回路８１がメモリ８３に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。

　以上のように、処理回路８１は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。

　また、以上で説明した配信制御装置は、ＰＮＤ（Portable Navigation Device）、ナビゲーション装置、ＤＭＳ（Driver Monitoring System）及びドライブレコーダなどの車両装置と、携帯電話、スマートフォン及びタブレットなどの携帯端末を含む通信端末と、車両装置及び通信端末の少なくとも１つにインストールされるアプリケーションの機能と、サーバとを適宜に組み合わせてシステムとして構築される配信制御システムにも適用することができる。この場合、以上で説明した配信制御装置の各機能あるいは各構成要素は、前記システムを構築する各機器に分散して配置されてもよいし、いずれかの機器に集中して配置されてもよい。

　なお、以上では実施の形態１に係る配信制御装置１のハードウェア構成について説明したが、実施の形態２～４に係る配信仲介サーバ３のハードウェア構成も上記と同様である。

　なお、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。

　上記した説明は、すべての局面において、例示であって、限定的なものではない。例示されていない無数の変形例が、想定され得るものと解される。

　１　配信制御装置、３　配信仲介サーバ、１２　測位部、１３　走行状況取得部、１７　制御部、２１　車両、２２　通信装置、３１　通信部、３３　トリップ招待条件記憶部、３４　トリップ調停部、４２　走行状況配信車両。

Claims

　配信元に含まれる車両の周辺の映像情報を含む走行状況情報と、前記車両の位置とを取得する取得部と、
　前記車両の位置と、前記配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、前記車両が前記設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、前記配信元から、前記走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、前記走行状況情報を配信する制御を行う制御部と
を備える、配信制御装置。
　請求項１に記載の配信制御装置であって、
　前記走行状況情報は、前記車両で検出された検出情報をさらに含む、配信制御装置。
　請求項１に記載の配信制御装置であって、
　前記走行状況情報は、前記車両の周辺の音声情報をさらに含み、
　前記映像情報及び前記音声情報は三次元再生が可能な情報である、配信制御装置。
　請求項１に記載の配信制御装置であって、
　前記走行状況情報は、
　前記車両のメータパネルで表示される走行センサ情報、前記車両の走行制御に用いられる車両センサ情報、及び、前記車両における気象情報の少なくともいずれか１つをさらに含む、配信制御装置。
　請求項１に記載の配信制御装置であって、
　前記走行状況情報は、
　前記車両の運転者の生理情報、心理情報、及び、体勢情報の少なくともいずれか１つをさらに含む、配信制御装置。
　請求項１に記載の配信制御装置であって、
　前記車両が前記設定経路を走行している間に、前記車両側で実行された前記配信先からの要求を記憶する、配信制御装置。
　請求項６に記載の配信制御装置であって、
　前記要求は、
　音声及び表示の少なくともいずれか１つを用いた、前記配信先から前記車両の運転者への要求を含む、配信制御装置。
　請求項６に記載の配信制御装置であって、
　前記要求は、
　前記車両の車線変更、速度変更、及び、前記設定経路の変更の少なくともいずれか１つの要求を含む、配信制御装置。
　請求項６に記載の配信制御装置であって、
　前記要求は、
　前記車両に設けられた車両装置の設定を変更する要求を含む、配信制御装置。
　請求項１に記載の配信制御装置であって、
　前記車両のドライブレコーダに設けられた、配信制御装置。
　配信元に含まれる車両からの走行状況情報の配信に関して、前記配信元と配信先候補との間の配信契約を仲介する配信仲介サーバであって、
　前記配信元及び前記配信先候補と通信を行う通信部と、
　前記配信元で予め設定された設定経路及び設定日時を含む招待条件を、前記通信部が前記配信元から受信した場合に、前記招待条件を記憶する記憶部と、
　前記通信部が前記配信先候補からアクセスされた場合に、記憶された前記招待条件を前記通信部から前記配信先候補に送信する制御を行い、前記走行状況情報の配信許可を前記通信部が前記配信先候補から受信した場合に、前記配信元が前記配信先候補を前記走行状況情報の配信先として確立するための配信先確立情報を前記通信部から前記配信元に送信する制御を行う制御部と
を備える、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記制御部は、
　前記配信元から前記配信先への前記走行状況情報の配信処理の一部の処理を行う、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記招待条件は、第１招待条件と第２招待条件とを含み、
　前記制御部は、
　前記配信元が前記第１招待条件を変更した場合に、前記第２招待条件を前記通信部から前記配信先候補または前記配信先に送信する制御を行う、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記制御部は、
　前記通信部から前記配信先候補に前記招待条件を送信する制御を行う際に、前記走行状況情報の配信がすでに行われているか否かの情報をさらに送信する制御を行う、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記制御部は、
　前記通信部から前記配信先候補に前記招待条件を送信する制御を行う際に、前記走行状況情報の配信がすでに行われている前記設定経路の景観に関する情報をさらに送信する制御を行う、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記制御部は、
　前記通信部が前記招待条件に対する条件要求を前記配信先候補から受信した場合に、前記条件要求に対応する前記招待条件の情報を、前記通信部から前記配信先候補に送信する制御を行う、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記制御部は、
　前記通信部が前記招待条件に対する条件要求を前記配信先候補から受信した場合に、前記条件要求の情報を、前記通信部から前記配信元に送信する制御を行う、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記記憶部は、
　前記配信元及び前記配信先候補の少なくともいずれか１つの情報を顧客情報として記憶し、
　前記制御部は、
　前記顧客情報に基づいて前記少なくともいずれか１つの前記配信契約における信頼度を算出する、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記走行状況情報の配信が行われる前記設定経路と、前記走行状況情報の種別とを含む課金条件に基づいて、前記配信元に支払われるべき対価と、前記配信先候補に請求されるべき対価とを算出する課金部をさらに備える、配信仲介サーバ。
　請求項１９に記載の配信仲介サーバであって、
　前記課金条件は、
　前記走行状況情報の配信が行われている配信期間に前記車両側で実行された、前記配信先からの要求をさらに含む、配信仲介サーバ。
　請求項１９に記載の配信仲介サーバであって、
　前記課金条件は、
　前記車両における気象、前記設定経路の走行難易度、及び、前記設定経路の走行に要する料金の少なくともいずれか１つをさらに含む、配信仲介サーバ。
　請求項１９に記載の配信仲介サーバであって、
　前記記憶部は、
　前記配信元及び前記配信先候補の少なくともいずれか１つの情報を顧客情報として記憶し、
　前記制御部は、
　前記顧客情報に基づいて前記少なくともいずれか１つの前記配信契約における信頼度を算出し、
　前記課金条件は前記信頼度をさらに含む、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記車両は、前記招待条件に従って走行する顧客送迎車両を含む、配信仲介サーバ。
　請求項１１に記載の配信仲介サーバであって、
　前記車両は、前記招待条件に従って走行する公共交通車両または貨物運搬車両を含む、配信仲介サーバ。
　配信元に含まれる車両の周辺の映像情報を含む走行状況情報と、前記車両の位置とを取得し、
　前記車両の位置と、前記配信元で予め設定された設定経路とに基づいて、前記車両が前記設定経路に対応する範囲内に位置すると判定された場合に、前記配信元から、前記走行状況情報の配信を予め許可した配信先に、前記走行状況情報を配信する制御を行う、配信制御方法。
　配信元に含まれる車両からの走行状況情報の配信に関して、前記配信元と配信先候補との間の配信契約を仲介する配信仲介方法であって、
　通信部は前記配信元及び前記配信先候補と通信を行い、
　前記配信元で予め設定された設定経路及び設定日時を含む招待条件を、前記通信部が前記配信元から受信した場合に、前記招待条件を記憶し、
　前記通信部が前記配信先候補からアクセスされた場合に、記憶された前記招待条件を前記通信部から前記配信先候補に送信する制御を行い、前記走行状況情報の配信許可を前記通信部が前記配信先候補から受信した場合に、前記配信元が前記配信先候補を前記走行状況情報の配信先として確立するための配信先確立情報を前記通信部から前記配信元に送信する制御を行う、配信仲介方法。