(第一実施形態)
以下、本発明の実施例を図面と共に説明する。図1は、本発明が適用された実施例の画像データ通信システムの概略構成を表す。図1に示す如く、本実施例の画像データ通信システム(以下、単にシステムという)は、画像データの管理及び端末からの指令に応じて画像データの検索・登録等を行う、センタ装置としての管理センタ2と、管理センタ2に通信回線(公衆電話回線や専用回線)を介して接続される不特定多数の端末装置4とから構成される。
尚、以下の説明において、管理センタ2を構成する各部は管理センタ2の機能を表すものであり、管理センタ2は、ハード的には、コンピュータ,記憶装置,通信装置等からなる周知のコンピュータシステムにて実現される。また、管理センタ2が管理する画像データは、写真のような静止画だけでなく、ビデオ映像のような動画も含み、画像データに音声データが付与されている場合には、その音声データも含む。
管理センタ2は、検索用の属性情報が付与された画像データやその供給源を画像データベースとして記憶する、画像データ記憶手段としての画像データ記憶部12、端末装置4から検索要求等が送信されてきたときに、その要求信号に付与された端末識別用のIDコード(若しくはパスワード)から、要求信号を送信してきた端末装置4が当該システムの加入者のものであるか否かを判定し、その端末装置4を認証する認証ID照合部14、認証ID照合部14にて認証された端末装置4からの要求信号が画像データの検索又は転送要求である場合に、その要求信号に付与された属性情報から検索すべき画像データの属性を判定して、その属性に対応した画像データを画像データ記憶部12内の画像データベースから検索又は読み込み、その結果得られる検索データ或いは画像データを、図示しないデータ送信部から、要求信号を送信してきた端末装置4に送信させる属性判定部16、及び、端末装置4からの要求に従い検索データ或いは画像データを端末装置4に送信した際に、そのデータ送信に見合った使用料金を算出して、要求信号を送信してきた端末装置4に対する課金値を更新する、課金管理手段としての課金部18を備える。
そして、この課金部18は、課金値を更新する度に、図示しないデータ送信部から、対応する端末装置4に対して、現在の課金値を送信させる。尚、課金部18では、端末装置4に送信した画像データの人気度や価値に基づきアクセス料金を算出すると共に、端末装置4に送信した検索データやその送信時間から通信料金を算出し、これらアクセス料金及び通信料金から課金値を計算するが、この計算手順については後述する。
また、本実施例のシステムでは、端末装置4として、システム専用の端末装置だけでなく、汎用の携帯型或いは固定型のパーソナルコンピュータ、受信データをテレビや専用のモニタに表示可能な携帯型或いは固定型の電話機、或いは、通信機能を有する携帯型情報端末装置等、各種通信端末装置を使用可能であり、しかも、端末装置4側から管理センタ2に画像データを送信することもできる。
そして、管理センタ2側では、画像データを送信可能な端末装置4(以下、供給型端末装置4Tという)から画像データの登録要求を受けると、この供給型端末装置4Tを画像データの供給源として、画像データ記憶部12に登録し、その後、供給型端末装置4Tを含む他の端末装置4から、画像データの検索要求が入力されたときには、その登録した供給型端末装置4Tを含めて、画像データ及びその供給源の検索を行う。
従って、画像データ記憶部12に格納される画像データベースは、大きく分けて、管理センタ2側から各端末装置4に対して一方向に供給する画像データ又はその供給源を記憶した提供型データベースと、画像データの供給源となる供給型端末装置4Tを記憶した自然発生型データベースとの2種類に分類され、供給型端末装置4Tを含む各端末装置4では、これら両データベースに登録された画像データを使用することが可能になる。
尚、提供型データベースには、デパートや公共施設,官公庁などが特別に作成した音声を含むビデオ映像が画像データとして登録されると共に、インタネット放送局等の他の画像提供者が画像データの供給源として登録される。また、提供型データベースには、現在画像の供給源として、デパート、公園、ショッピングセンタ、公共施設、工事現場、危険物貯蔵庫、銀行等金融機関等に配置された監視用カメラや、デパート、ショッピングセンタ、公共施設、高速道路、道路交差点等に配置された情報提供用力メラ、或いは、自動車、電車、ロボット等に搭載された移動体搭載カメラ等も登録される。そして、提供型データベースには、一般ユーザも、供給型端末装置4Tを用いて、有償により自主制作映像を登録できる。
一方、自然発生型データベースには、画像データの登録要求を行った供給型端末装置4Tが登録され、他の端末装置4は、この供給型端末装置4Tが供給する現在画像を取り込むことができるが、供給型端末装置4Tから供給された画像データのうち、人気度が高いものについては、過去映像として記憶され、一定時間後に消去される。
またこれら各データベースには、上記各画像データ又はその供給源が、道路交通画像(以下、ITS画像という),一般画像,景観(風景)画像,顔画像(お見合い写真等),撮影許可を要する重要画像(特定の建物や施設等の画像),緊急画像(救援依頼、事故・災害現場等の画像)といったジャンル毎に分類されて登録される。そして、各画像データ又はその供給源には、場所,時間,人名,サービス,イベント,人気度,緊急情報といった各種属性が、検索用の属性情報として付与される。
また、本実施例のシステムは、端末装置4から管理センタ2に対して、検索したい画像データの属性情報と共に端末呼出要求(以下、コール要求という)を送信すれば、管理センタ2が、自然発生型データベースから、コール要求に付与された属性情報に対応する画像データを提供可能な供給型端末装置4Tを検索して、その供給型端末装置4Tを呼び出すコール機能、及び、端末装置4から管理センタ2に対して、特定場所での画像を撮影してくれる供給型端末装置4Tを探索する撮影端末要求(以下、スポンサ要求という)を送信すれば、管理センタ2が、自然発生型データベースから、スポンサ要求に応えることのできる供給型端末装置4Tを検索して、その供給型端末装置4Tに撮影依頼を行うスポンサ機能も備える。尚、これらコール機能及びスポンサ機能の詳細については後述する。
次に、管理センタ2に対して画像データを供給可能な供給型端末装置4Tは、例えば図2に示す如く構成される。尚、図2に示す供給型端末装置4Tは、自動車に搭載されて、その周囲の画像を無線により管理センタ2に送信する、移動体搭載用端末装置の一例を表す。
図2に示す如く、この供給型端末装置4Tは、使用者が各種指令を外部操作によって入力するための入力装置(操作部)22、画像データや画像データ検索用の画像を表示するための表示装置(表示手段)24、音声を入出力するためのマイクロフォン26及びスピーカ28、管理センタ2に有線で接続された中継器との間で無線によりデータ通信を行う、無線通信手段としての通信装置30、周囲の画像を撮影する撮像手段としての撮像装置(所謂カメラ)32、及び、これら各部に接続され、各種データ処理を行う制御装置34から構成される。そして、制御装置34には、自動車に別途搭載された周知のナビゲーション装置36が接続されている。
制御装置34は、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータにて構成されたシステム制御部40を中心に構成されており、更に、システム制御部40に入力装置22からの指令信号を入力する操作指令入力部42、システム制御部40とナビゲーション装置36とをデータ通信可能に接続するインタフェース(I/F)44、システム制御部40からの制御信号を撮像装置32に出力するインタフェース(I/F)46、システム制御部34からの表示信号に応じて表示装置24に画像を表示する表示制御部48、及び、マイクロフォン26から入力された音声信号をデジタルデータに変換してシステム制御部40に入力すると共に、システム制御部40から出力された音声データをアナログの音声信号に変換してスピーカ28に出力し、スピーカ28を鳴動させる音声入出力部50、を備える。
また、制御装置34には、撮像装置32にて撮影された周囲の画像を通信装置30を介して管理センタ2に送信するために、撮像装置32からの映像信号をデジタルデータ(画像データ)に変換する映像入力部52、映像入力部52から入力される画像データをシステム制御部40からの指令に従い送信用の画像データに圧縮する圧縮部54が備えられ、圧縮部54にて圧縮された送信用画像データ及びシステム制御部40から出力された送信用画像データの属性情報、或いは管理センタ2に対する各種要求信号は、データ入出力部56を介して通信装置30に出力され、通信装置30から管理センタ2側に送信される。尚、通信装置30にて受信された管理センタ2からの送信データは、データ入出力部56を介して、システム制御部40に入力される。
システム制御部40は、入力装置22からの操作指令に従い、管理センタ2に各種要求信号を送信し、その後、管理センタ2から送信されてくる検索データや画像データを取り込み、これらのデータに従い、画像データの検索結果や画像データに対応した画像を表示装置24に表示する画像検索処理、管理センタ2に登録要求を送信して、当該供給型端末装置4Tを画像データの供給源として自然発生型データベースに登録する端末登録処理、或いは、管理センタ2側からの画像データの送信要求に従い、撮像装置32にて撮影した現在画像を管理センタ2に送信するデータ送信処理等を実行する。そして、ナビゲーション装置36は、システム制御部40が、登録処理或いはデータ送信処理の実行時に管理センタ2に画像データの属性情報の一つとして送信するための車両の現在位置(つまり場所属性)を読み込んだり、表示装置24に道路地図を表示するのに必要な地図データを読み込むのに使用される。
また、システム制御部40は、使用者が表示装置24の表示画面を見ながら各種指令を簡単に入力できるようにするために、図3に示す如く、表示装置24の表示画面下方に機能選択メニューを表示し、その上方の画面全域に管理センタ2から送信されてきた検索データに基づく検索画面を表示するための表示制御処理も併せて実行する。
この表示制御処理は、所謂GUI(Graphical User Interface)を実現するためのものであり、以下、この表示制御処理にて実現されるGUIについて説明する。本実施例では、使用者がGUI環境を適宜変更して、画像データを簡単に検索できるようにするために、図4に示す如く、検索画面の基本的な表示モードとして、抽象化モードと、地図モードと、仮想都市モードとの3種の表示モードが設定されている。
ここで、抽象化モードは、画像データ又はその供給源に付与される各属性を最下位の属性として階層化した各階層のグルーピング属性毎に、図3の検索画面において複数の楕円領域で示された属性エリア(仮想空間)を構築し、各属性エリアをユーザ要求に応じて配置することにより、使用者が所望属性の画像データを簡単に検索できるようにするものであり、検索対象となる画像データのジャンルとしては、景観画像が初期設定されている。
そして、この抽象化モードでは、図5に示す如く、検索画面に表示された各属性エリアの配置変更(再配置,選択変更)や、検索画面に表示する属性エリアの追加・削除、検索画面に表示する属性エリアの階層変更(上に,下に)、或いは、表示属性の変更等を自由に行なうことができ、3次元グラフィック表示が可能な場合は、3次元の視点移動(各属性エリアを楕円にして遠近感を持たせる通常表示から各属性エリアを円にして上から見たように表示するTop Viewへの変更)も可能である。また、抽象化モードでは、全階層のグルーピング属性を同時に表示(階層化表示)し、その表示画面上で検索したい属性を指定することもできるし、キーワードメニューを利用して検索したい属性を指定することもできる。
尚、図5において、ハッチングを付与した属性エリアは、使用者が現在選択している属性エリアを表し、実際の表示の際は、色を変えたり枠を太くすることにより他の属性エリアと識別可能に表示される。そして、この状態で入力装置22を操作(例えばマウスをクリック)すれば、この属性エリアに対する検索要求が管理センタ2に送信される。
また、階層化表示では、上位の階層での属性エリアと下位の階層との関連が一目でわかるように、矢印が表示される。そして、検索画面に表示する各属性エリアは、場所、サービス、イベント等、検索要求として使える属性ならば、管理センタ2からの検索データに従い自由に構築できる。
次に、地図モードは、検索画面に地図を表示し、その表示地図をもとに、場所属性を軸とした画像検索ができるようにするものであり、検索対象となる画像データのジャンルとして、ITS画像が初期設定されている。そして、表示地図のスクロールや拡大縮小等は通常のナビゲーションと同等に行なうことができ、3次元グラフィック表示が可能な場合は、3次元の視点移動及び各エリアの再配置も可能である。
また、仮想都市モードは、場所属性に関して実際の実空間の商店街や街、デパートに対応した3次元グラフィック表示を行ない、視点を移動することにより、属性を入力するかわりに、所望の場所に移動して必要な画像提供者(供給型端末装置4Tやカメラ)を見つけることができるようにするものであり、検索対象となる画像データのジャンルとして、主要都市・スポットが初期設定されている。
尚、この主要都市・スポットは、画像データ記憶部12への登録時にジャンル分けされるものではなく、管理センタ2側で、全国で人の出入りや自動車の出入りが多い場所を空間スポットとして設定し、そのうち最も重要な空間スポットのみを主要スポット,全ての空間スポットをスポット、というように、空間スポットを階層化したものである。そして、仮想都市モードでは、各空間スポットの下位の階層として、場所属性を基に生成されたグルーピング属性が連結される。
そして、上記各モードにおける検索画面表示用のデータは、モード設定時や切換時等に管理センタ2から送信され、端末装置4側では、このデータを保存することにより、次回の検索時に検索画面を速やかに表示できる。また、上記各モードは互いにリンクさせた形で用いることができる。例えば、地図モードで実空間に対応する所望の都市に移動し、仮想都市モードでその都市のビル内に移動するとか、ビル内で抽象化モードを起動して希望するイベントの画像提供者を検索する、といったことができる。
従って、このような表示制御処理によって得られるGUI環境下で所望の画像データを読み込む際の検索手順としては、使用者の好みに応じて種々の方法が考えられ、使用者は、検索手順を適宜変更することにより、目的の画像データを簡単に検索し、取り込むことができる。
例えば、抽象化モードで「XXビル」付近で画像データの提供者(つまり現在画像データを送信可能な供給型端末装置4T)を検索する際の手順としては、図6に示すように、
(1)場所属性で階層化された抽象化地図画面を、上位の階層の地図画面から下位の地図画面へと順に検索してゆき、「XXビル」付近の拡大画面を表示させる方法。
(2)主要スポット属性の検索画面又はそれより下位のスポット属性の検索画面から「XXビル」を選択することにより、「XXビル」を含む階層の抽象化地図画面(図では「銀座」)を検索し、その抽象化地図画面「銀座」上で「XXビル」を選択することにより、「XXビル」付近の拡大画面を表示させる方法。
(3)主要スポット属性やスポット属性の検索画面等で検索用キーワード「XXビル」を指定することにより、「XXビル」を含む階層の抽象化地図画面「銀座」を検索し、その抽象化地図画面「銀座」上で「XXビル」を選択することにより、「XXビル」付近の拡大画面を表示させる方法。
(4)例えば、「関東」の抽象化地図画面から、検索画面の属性をイベント属性に切り換え、「XXビル」付近で行われているイベントを選択し、検索画面の属性を場所属性に戻すというように、検索画面の属性を変更することにより、「XXビル」を含む階層の抽象化地図画面「銀座」を検索し、その抽象化地図画面「銀座」上で「XXビル」を選択することにより、「XXビル」付近の拡大画面を表示させる方法。
(5)管理センタ2側に場所属性に関連して別途用意された住所データベースから「XXビル」付近の住所を選択することにより、「XXビル」を含む階層の抽象化地図画面「銀座」を検索し、その抽象化地図画面「銀座」上で「XXビル」を選択することにより、「XXビル」付近の拡大画面を表示させる方法。等が考えられ、使用者は、こうした検索手順を適宜変更することにより、所望の画像データを速やかに検索できる。また、地図モードで「XXビル」付近の提供者を検索する場合には、地図モードの検索画面で「XXビル」付近の提供者を検索し、その位置(住所)を指定することにより、提供者がいる「XXビル」付近の拡大画面を表示させることができる。
そして、このように表示装置24に「XXビル」付近の拡大画面が表示されると、その拡大画面内には、「XXビル」付近の地図が表示されると共に、その地図上に、供給型端末装置4Tを図形化したアイコンが表示されることから、使用者は、その画面上で任意のアイコン(つまり提供者)を指定することにより、所望の提供者からの画像データを取り込むことができる。
つまり、入力装置22を操作(例えばマウスをクリック)することにより、拡大画面上で任意の提供者のアイコンを指定すれば、システム制御部48が、この提供者からの画像データの転送要求を、通信装置30から送信させる。すると、管理センタ2は、その転送要求に従い、指定した提供者からの画像データを、転送要求を送信した端末装置4に送信してくるので、その画像データが通信装置30を介して、システム制御部48に入力される。すると、システム制御部48は、この画像データから表示信号を生成して、表示制御部48に出力することにより、表示装置24に提供者からの画像データに対応した画像を表示させる。
また本実施例のシステムでは、端末装置4側で画像データ検索のために表示する検索画面の基本的な表示モードとして、抽象化モードと、地図モードと、仮想都市モードとの3種の表示モードが設定されているが、例えば、自動車でこれから走行しようとする道路の混雑状況や気象状況等を見るために、ITS画像を検索する際には、これら3種の表示モードとは別に、ITS画像検索専用の表示モード(ITS画像検索モード)を使用できるようにされている。
そして、ITS画像検索モードでは、図7に示すように、主要スポット検索画面,グラフ表示画面,簡略地図画面,及び端末選択用画面の4種の検索画面が設定されており、これら検索画面を適宜選択することにより、ITS画像を供給可能な供給型端末装置4T又はカメラを検索できる。
ここで、主要スポット検索画面は、基本的には、他の表示モードで検索に用いられる主要スポット検索画面と同じであるが、ITS画像検索モードの主要スポットは、ITS画像検索用であるため、人気度の高い空間スポットだけでなく、検索頻度や交通上重要度が高い主要道路、主要道路上の特定領域(渋滞しやすい場所、凍結しやすい場所、視界や路面状況,天候が気になる場所等)、官庁や民間企業により設置された道路交通情報提供用の固定カメラの設置場所等、道路状況を知る上で重要なポイントが全て主要スポットとして設定され、主要スポット検索画面内に配置されている。
そして、特に、ITS画像検索モードにおける主要スポット検索画面では、所望の主要スポットを、例えば、「東名日本坂トンネル付近」,「首都高」,「23号線バイパス知立付近」,「渋谷公園通り」といった、略称又は通称のキーワードでも検索できるようにされており、この検索画面上でキーワードを入力すると、そのキーワードに対応した主要スポットを含む簡略地図画面又はグラフ表示画面に移行する。
次に、グラフ表示画面は、主要スポット検索画面で指定した主要スポットの領域が広い場合に、郡市名や主要駅,交差点等を変曲点(ノード)とし、主要道路を辺として地図をモデル化したグラフモデルを表示するものである。そして、このグラフ表示画面上で検索したいエリアを指定すれば、そのエリアに対応した簡略地図画面に移行する。
また、簡略地図画面は、空間スポット,主要道路等からなるITS画像検索用の主要スポットに加えて、主要道路施設(サービスエリア,インタチェンジ,パーキングエリア等)、主要交差点、観測希望スポット等からなる簡略地図を表示する。そして、この簡略地図画面上で検索したいエリアを指定すれば、そのエリア内で供給型端末装置4T(この場合、移動体搭載用或いは携帯用の端末装置となる)や固定カメラを直接選択し得る端末選択用画面が表示される。
そして、端末選択用画面では、前述の拡大画面と同様、指定したエリアの簡略地図上に、ITS画像を提供可能な供給型端末装置4やカメラがアイコンで表示され、この画面上で任意のアイコンを指定すれば、所望のITS画像を取り込むことができる。
また、このITS画像検索モードにおいても、他の表示モードと同様、上記各検索画面間での移動は可能であり、地図モードや抽象化モードからITS画像検索モードへの移行或いはその逆方向への移行も自由に行える。従って、ITS画像を検索する際には、ITS画像検索モードを利用することにより、主要スポットを軸とした検索、グラフモデルを軸とした検索、或いは、他の表示モード(地図モード,抽象化モード)からの移行による検索等を行うことができ、通常の画像検索よりも、検索手順の選択肢が多くなる。
このように、端末装置4側では、管理センタ2からの検索データに従い表示装置24に表示される選択画面に従い、所望の画像データを検索して、表示させることができるのであるが、次に、図3に示した表示装置24の表示画面を参照しつつ、端末装置4側の他の機能について説明する。
(1)送信画像のモニタ表示機能
図3に示す如く、端末装置4が供給型端末装置4Tである場合、検索画面には、自己端末もアイコンにて表示され、そのアイコンを選択することにより、管理センタ2に発信する画像を、検索画面上に表示し、その画像をチェックできる。
(2)アイコンの表示機能
検索画面には、管理センタ2からの検索データに従い、画像データの供給源である他の供給型端末装置4Tやカメラ、或いは提供型データベース内の他の画像データ等を表すアイコンが表示されるが、このアイコンは、単に画像データの供給源を表す図形だけでなく、端末装置Tから管理センタ2に要求することで、そのアイコンに対応した供給源から供給される画像データの一部を管理センタ2から取り込み、静止画や表示内容が周期的に更新される準動画をアイコンとして表示することもできる。
尚、このアイコンの表示変更は、例えば、使用者が、機能選択メニューの右殻2つ目に表示されるアイコン選択メニュー(図形,静止画,準動画)を選択・指定することにより行われる。そして、アイコンが図形或いは静止画であれば無料、準動画であれば有料、というように、管理センタ2側では、検索データ送信時に、端末装置4が要求するアイコンの表示形態に応じて課金値が設定される。
また、図形アイコンは、例えば、そのアイコンに対応した供給型端末装置4Tが他の端末装置と通話中であり、自己端末では、そのアイコンに対応した供給型端末装置4Tからの画像データを受けることができない場合には「赤」、自己端末がそのアイコンに対応した供給型端末装置4Tからの画像データを受信中であれば「黄」、そのアイコンに対応した供給型端末装置4Tが画像データの送信待機中であり、画像データをいつでも取り込むできる場合には「緑」というように、アイコンに対応した画像データの取り込み可能状態が色で識別できるように表示される。
また、アイコンの図形は、アイコンで表示される画像データの供給源(又はデータそのもの)が、自己端末と双方向通話が可能な供給源であるとか、動画を提供可能であるとか、静止画のみを提供可能なものであるとか、或いは、音声データ或いは文字情報のみを提供可能なものである、といった、提供可能なデータの種別に応じて設定されており、端末装置4側では、アイコンの図形からデータの供給源等を識別可能である。
(3)受信画像のサイズ変更
上述したように、検索画面上でアイコンを指定すると、そのアイコンに対応した画像データの転送要求が管理センタ2に送信され、管理センタ2からその画像データが転送されてくるので、表示装置の検索画面上には、その画像データに対応した画像を表示することができるが、この表示画像は、アイコン近傍に小さく表示することもできるし、全画面に表示したり、全画面を4分割した各画面に表示することもできる。
尚、この受信画像のサイズ変更は、例えば、使用者が、機能選択メニュー内の右端に表示される画像サイズ選択メニュー(小画面・全画面・4分割)を選択・指定することにより行われる。
(4)受信画像の再生機能
受信画像の表示エリアには、管理センタ2側より取り込んだ画像データに基づき、そのデータの種類に応じた静止画や動画を表示できるが、その表示の際、画像データが動画であれば、現行のビデオCDやDVDと同様、画像データに沿った動画をそのまま表示させる通常再生を行うことができるし、例えば、周期的に挿入された孤立再生可能フレームのデータを拾うことにより、間欠的な準動画として、早送り/逆再生等の特殊再生を行うこともできる。
尚、こうした動画の通常再生や特殊再生は、例えば、使用者が、機能選択メニュー内の右端下方に表示される再生/早送り/巻き戻しを表す矢印を選択・指定することにより行われる。
(5)課金値・人気度表示機能
既述したように、管理センタ2は、端末装置4にデータを送信した際、その端末装置4に対する課金値を更新して、課金値を送信するため、端末装置4側では、その受信した課金値を、機能選択メニューの左端に、模式的(図3(a)参照)に表示する。
また、例えば、機能選択メニューの「課金」を選択して、検索画面上の所望のアイコンを指定すれば、管理センタ2にそのアイコンに対応した画像データの使用料金の転送要求が送信され、管理センタ2からその使用料金が転送されてくる。そして、端末装置4側では、その使用料金を受信すると、課金値の表示エリア(機能選択メニューの左端)に、使用料金を模式的(図3(b)参照)に表示する。
このため、端末装置4側では、現在のシステム利用料金(課金値)を知ることもできるし、受信使用とする画像データの人気度をその使用料金から知ることができる。
(6)アイコンの表示フィルタ機能
既述したように、表示装置24には、使用者が指定した表示モードに対応した検索画面が表示され、その画面上で所望の属性或いは領域を指定すれば、管理センタ2側で、その検索指令に対応したデータが検索されて、検索画面は、その検索結果に応じて更新されるが、管理センタ2側から送信されてくる検索データには、画像データやその供給源を表すアドレスが大量に含まれることがあり、この検索データに従い、検索画面をそのまま表示しては、画面が見難く、所望の画像データを選択できないことがある。
そこで、例えば、ある属性エリア(仮想空間)内に表示する画像提供者の数が表示画面の表示可能範囲を超える場合に、その属性エリア内に表示する画像提供者の数を制限できるように、端末装置4には、検索結果の表示フィルタ機能も付与されている。そして、この表示フィルタ機能により制限する画像提供者の数は、機能選択メニューの左から3番目に表示される検索・フィルタ設定メニューを使って、画像データの属性毎に設定できるようにされている。
(7)状態表示機能
端末装置4が供給型端末装置4Tである場合には、自己端末の現在の状態を表示する機能として、現在位置表示機能,コール要求表示機能,スポンサ要求表示機能,カメラ状態表示機能(撮像装置32の移動速度,オン/オフ状態,位置姿勢,フォーカス・ズーム状況等),マイク状態表示機能(マイクロフォン26のオン/オフ,感度等の状態),通信状態表示機能等の、状態表示機能が付与される。
尚、現在位置表示機能は、検索画面に抽象化モードで場所属性を用いた属性エリア(仮想空間)を表示している場合に、他の供給型端末装置4Tと同様に自己端末をアイコンとして表示する機能である。また、コール要求表示機能,スポンサ要求表示機能は、他の端末装置4がコール機能或いはスポンサ機能によって管理センタ2にコール要求或いはスポンサ要求を行い、管理センタ2がその要求に応えることのできる供給型端末装置4Tとして自己端末を選択して、その旨を表す要求信号を自己端末に送信してきた時に、その旨を使用者に伝えるべく、検索画面上にコール要求・スポンサ要求があった旨を表すアイコンを表示する機能である。
また、通信状態表示機能は、自己端末と他の端末装置4等との通信状態をアイコンの色や矢印等で表示する機能であり、特に、自己端末及び他の供給型端末装置4Tからの緊急発信がある場合は、赤の点滅で緊急発進を表示し、予め登録しておいた他の供給型端末装置4Tから緊急発信があった場合は、その供給型端末装置4Tのアイコンを赤で点滅し、スピーカ28から警報音を発生させる。
そして、これらの状態表示機能は、機能選択メニューの「通信状態」を選択して、表示機能選択メニューを表示させることにより、その画面上で選択・指定することができる。また、管理センタ2へのコール要求やスポンサ要求,データベースのジャンルや属性或いは表示モードの変更要求,画像データを送信するための登録要求,ITS画像の検索要求等,上述した各種検索機能を実現するために管理センタ2へ送信する要求信号も、機能選択メニューから選択・指定することができる。
次に、管理センタ2側の課金部18で各端末装置4の課金値を計算する際の手順を、図8に基づき説明する。尚、図8は、課金部18における課金値の計算手順を表す機能ブロック図であり、実際の計算は、管理センタ2を構成するコンピュータの処理により実現される。
図8に示す如く、課金部18は、端末装置4に送信する画像データの価値を判定する価値判定部18a、同じく画像データの人気度を計算する人気度計算部18b、これら各部18a,18bで得られた画像データの価値及び人気度に基づき端末装置4の画像データに対するアクセス料金を決定するアクセス料金決定部18c、画像データ検索時に端末装置4に送信した検索データの種類や通信時間から通信料金を求め、通信料金とアクセス料金決定部18cにて決定したアクセス料金とから、端末装置4に実際に課金する通信利用料金を決定する通信利用料金決定部18d、及び、この通信利用料金決定部にて決定された通信利用料金を、端末装置4に対する現在の課金値に加算し、課金値を更新する課金値計算部18eとから構成され、この課金値計算部18eにて更新された課金値が対応する端末装置4に通知される。
まず、価値判定部18aにおける画像データの価値判定は、画像データの品質(映像品質)、画像データのジャンル(前述のITS画像,一般画像,景観画像,顔画像,重要画像,緊急画像といった映像ジャンル)、画像データの属性(場所,時間,人名,サービス,イベント,人気度,緊急情報といった属性であり、登録時には映像登録属性,検索時には検索要求属性が使用される)、画像データのリクエスト指数(例えば、最近一週間のリクエスト回数(或いはアクセス回数)の累計等で表す)等に基づき行われる。また、映像品質は、画像データが動画であるか静止画であるかによって区別され、動画であれば、精細度と、フレームレートと、そのデータ量とから判定され、静止画であれば、データ量に応じて判定される。
そして、この価値判定では、上記各判定内容毎に、価値判定用の点数を求められ、その点数の合計が映像価値として設定される。例えば、画像データが動画である場合、上記精細度は、下記の表1に示すように、管理センタ2のデータ送信部に画像データのSN比(信号対雑音比)を計算する計算機能がある場合には、そのSN比のランク分けにより精彩度を判定して点数(スコア)を設定し、管理センタ2のデータ送信部にSN比の計算機能がない場合は、1フレームあたりの平均所要ビット量を元にして点数(スコア)を設定する。
また例えば、画像データが動画である場合のフレームレートに対するスコアは、例えば、フレームレート(1秒あたりのフレーム数)が、0.5frame/s未満であれば0点、0.5〜1frame/sであれば1点、1〜5frame/sであれば2点、5〜10frame/sであれば3点、10〜30frame/sであれば4点、30frame/s以上であれば5点、というように点数(スコア)を設定する。
一方、人気度計算部18bにおける画像データの人気度計算は、画像データに対する過去のアクセス状態、つまり、スポンサ要求の有無,コール要求の有無,アクセス回数、或いは、検索要求属性をもとに得られる画像データの属性値の利用頻度(図示せず)等から、各項目に対する評価点を計算し、これらの評価点を加算する、といった手順で行われる。
また、アクセス料金決定部18cでは、価値判定部18aで得られた画像データの価値(点数)に人気度計算部18bで求めた画像データの人気度(評価点)を加えて、画像データの総合的な価値判定を行い、その値に基づき、アクセス料金を設定する。そして、本実施例では、アクセス料金は、価値が高いもの程高く設定するが、一方で、人気の高いものは低価格に修正する。これは、人気の高いものは、料金を低くしても、アクセス回数が多くなるので、提供者には提供料金を充分還元できるからである。
また、このアクセス料金決定部18cでのアクセス料金の計算は、人気度を監視しながら一定時間毎に行うが、この時間を短くすると、端末装置4側で画像データの取り込み前に使用料金を確認しても、その料金で画像データを取り込むことができず、端末装置4側の使用者に不安感を与えることがあるので、この更新時間は、例えば、30分程度にすることが望ましい。
次に、通信利用料金決定部18dでは、端末装置4側からの検索要求に従い転送した検索データの種類(つまり、検索画面に表示するアイコンが準動画であるか静止画であるかといった表示アイコンの種類や、送信した画像検索画面の表示モードが抽象化モードであるか仮想都市モードであるかといった画像表示の種類)、或いは、端末装置4が画像データの検索及び取り込みに要した通信時間、等から通信料金を求め、この通信料金とアクセス料金決定部18cにて決定したアクセス料金とを加算することにより、通信利用料金を決定する。
また、この通信利用料金決定部18dでは、通信時間に対応した通信料金を算出する際には、一般的な通信システムと同様、管理センタ2と端末装置4との間の通信速度(容量)も考慮する。また、本実施例のシステムは、端末装置4から管理センタ2にデータの検索要求や転送要求を行うことができるだけでなく、管理センタ2を利用して、端末装置4間でのデータ通信,端末装置4から他のネットワークへの接続を行ったり、画像データ登録のために供給型端末装置4Tから管理センタ2に画像データを送信したりすることができ、また、管理センタ2側の記憶領域を利用して、供給型端末装置4T側で撮影した画像データを一時的に保存することもできる。このため、通信利用料金決定部18dでは、画像データの検索或いは転送要求があったとき以外にも、これら各種通信モードに対応した利用料金を計算する。
次に、課金値計算部18は、基本的には、通信利用料金決定部18dで求められた通信利用料金を、端末装置4に対する現在の課金値に加算することにより、課金値を更新するが、端末装置4に送信した画像データが供給型端末装置4Tからの画像データであれば、還元金額計算部18fにて、供給型端末装置4Tに支払うべき画像データの提供料金を計算し、画像データを提供した供給型端末装置4Tに対する課金値から提供料金を減算する。
また、還元金額計算部18fでは、端末装置4への画像データ送信が、スポンサ要求に基づくものであれば、通常の提供料金に予め設定されたスポンサ料金を加算することにより、提供料金を算出する。そして、本実施例では、スポンサ料金については、スポンサ要求を行った端末装置4とスポンサ要求に応える供給型端末装置4Tとの間で直接取り決めることができるようにされており、スポンサ要求を行った端末装置4の課金値には、このスポンサ料金が加算される。
以上のように、管理センタ2では、端末装置4からの要求に応じて、端末装置4との間で各種データを送受信し、その通信内容に応じた利用料金を算出して端末装置4に対する課金値を更新するのであるが、次に、供給型端末装置4Tが自らを管理センタ2の自然発生型データベースに登録する際の手順、供給型端末装置4Tを含む端末装置4が、所望の画像データを検索する際の手順について、説明する。
まず図9は、供給型端末装置4Tが自らを管理センタ2の自然発生型データベースに登録する際に供給型端末装置4T及び管理センタ2側で夫々実行される端末登録処理を表すフローチャートである。供給型端末装置4Tで実行される端末登録処理は、装置の起動時或いは使用者から登録指令が入力されたときに実行されるものであり、この処理が開始されると、まずS110(Sはステップを表す)にて、使用者が、当該装置4Tが送信可能な画像データの属性や当該装置4Tの動作状態を入力するのを受け付ける、端末状態入力処理を実行する。
尚、この処理で受け付けられる当該装置4の動作状態とは、例えば、供給型端末装置4Tが、現在、画像データを供給可能である否か、画像データを供給可能である場合に、当該装置4Tを画像データの供給源として画像データベースのリストに登録する否か、リストに登録した場合に、当該装置4Tが他の端末装置4からの検索要求に該当した際、当該装置4Tを他の端末装置4にアイコンとして表示させるか否か、アイコンを表示させる場合に、当該装置4Tは、現在画像データを伝送中であり、動画アイコンを表示可能であるか、或いは、現在画像データの伝送を停止又は間欠伝送中であり、図形又は静止画のアイコンのみを表示可能である、といった管理センタ2に対する画像データの供給可能状態を表す情報である。
そして、S110にて使用者から端末状態が入力されると、S120に移行し、端末登録要求を管理センタ2に送信する。尚、この端末登録要求には、当該装置4Tを画像データの供給源として登録するための登録要求と、画像データ自体をデータベースに登録するための登録要求との2種類があり、使用者は、端末状態入力時に、その要求内容も適宜指定できる。
一方、このように供給型端末装置4Tから端末登録要求が送信されると、管理センタ2側では、その要求信号を受信することにより、端末登録処理が起動され、端末登録要求を送信してきた供給型端末装置4Tに対して、登録許可を送信する(S210)。このため、供給型端末装置4T側では、端末登録要求送信後、管理センタ2から送信されてくる登録許可を受信する登録許可受信処理(S130)を実行し、登録許可を受信すると、S140に移行して、S110で受け付けた画像データの属性、及び、当該装置4Tの動作状態を表す状態番号を、管理センタ2に送信する、端末情報送信手段としての処理を実行する。
尚、状態番号は、S110で使用者が入力した供給型端末装置4Tの動作状態を表す番号であり、例えば、状態番号0は「画像提供不可・リスト消去・アイコン消去」を表し、状態番号1は「画像提供可能・リスト登録・アイコン消去」を表し、状態番号2は「画像提供可能・リスト登録・アイコン表示・画像伝送停止/間欠伝送」を表し、状態番号3は「画像提供可能・リスト登録・アイコン表示・画像伝送中」を表す。
また、このように供給型端末装置4Tから管理センタ2に画像データの属性及び状態番号が送信されると、管理センタ2側では、これらの情報を受信し、その受信情報に従い、供給型端末装置4Tを画像データの供給源として自然発生型データベースに登録する、端末装置登録手段としての処理を実行する(S220)。そして、管理センタ2側では、供給型端末装置4Tは、登録要求の送信時に、画像データの登録も要求してきたか否かを判断し(S230)、画像データの登録を要求してきた場合には、S240にて、供給型端末装置4Tに対して、画像データの送信許可を送信する。
一方、供給型端末装置4Tでも、属性及び状態番号の送信後、今回の端末登録要求では、画像データの登録要求を行ったか否かが判断され(S150)、画像データの登録要求を行った場合には、S160にて、管理センタ2から送信されてくる画像データの送信許可を受信する、画像送信許可受信処理を実行する。そして、管理センタ2からの画像データの送信許可を受信すると、管理センタ2の画像データベースに登録すべき画像データを、管理センタ2側に送信する(S170)。すると、管理センタ2側では、この画像データを、今回登録した供給型端末装置4Tからの過去の画像データとして、画像データベースに登録する(S250)。
また、このように管理センタ2側で、S250にて画像データを登録するか、或いは、S230にて否定判断されると、S260に移行し、今回、供給型端末装置4Tの登録或いは画像データの登録に要した通信時間等から、通信利用料金を算出し、この通信利用料金を、現在、供給型端末装置4Tに対して設定されている課金値に加算することにより、課金値を更新する、課金計算を行う。そして、S270にて、その計算結果(課金値)を、供給型端末装置4Tに送信する課金値送信手段としての処理を実行し、端末登録処理を終了する。
また、供給型端末装置4Tでは、S170にて登録用の画像データを送信するか、S150にて否定判断されると、S180に移行して、管理センタ2から送信されてくる課金値を受信する課金値受信処理を実行する。そして、課金値を受信すると、その値をメモリ(RAM等)に記憶すると共に、その課金値をシステム使用料として表示装置24に模式的に表示する、課金値表示制御手段としての処理を実行し(S190)、端末登録処理を終了する。
次に、図10は、端末装置4側で、管理センタ2の画像データベースを検索して、所望の画像データを取り込むために実行される画像検索処理を表し、図11は、端末装置4側で実行される画像検索処理に対応して、管理センタ2側で実行される画像検索処理を表す。
端末装置4側で実行される図10に示す画像検索処理は、使用者からの検索指令に従い開始される処理であり、この処理が開始されると、まずS310にて、使用者が、検索対象となる画像データのジャンルを入力するのを受け付ける、画像ジャンル入力処理を実行する。そして、この処理で、検索すべき画像データのジャンルが入力されると、続くS320にて、このジャンルを管理センタ2に送信する画像ジャンル送信処理を実行する。
また、続くS330では、使用者が検索画面の表示モードを入力するのを受け付ける表示モード入力処理を実行し、表示モードが入力されると、S340にて、使用者が検索すべき画像データの属性を入力するのを受け付ける属性入力処理を実行する。そして、このように表示モード及び属性が入力されると、これらの情報を含む検索要求を管理センタ2に送信し(S350)、続くS360にて、この検索要求に従い管理センタ2側から送信されてくる検索データを受信する。
そして、S360にて、管理センタ2から送信された検索データが受信されると、受信した検索データに含まれる画像データ供給源の数(換言すれば、検索画面に表示するアイコンの数)が、予め設定された表示限界(つまり上限値)を越えているか否かを判断し、アイコンの数が上限値を越えている場合には、S380にて、検索画面に実際に表示するアイコンの数を、そのアイコンに対応した画像データの属性に対して予め設定された優先順位に従い、上限値以下に設定するフィルタ処理を実行し、続くS390に移行する。また、アイコンの数が上限値を越えていなければ、そのままS390に移行する。
そして、S390では、S360で受信した検索データに従い、表示装置24に検索画面を表示する、前述の表示制御処理を実行する。尚、上記S350〜S390の一連の処理は、本発明の検索要求送信手段に相当し、そのうち、S370〜S390の処理は、選択画像表示制御手段に相当する。
こうして、表示装置24に、使用者が指定した画像ジャンル,表示モード,属性に対応した検索画面が表示されると、今度は、S400にて、使用者が、検索画面の属性の変更或いは追加を行う属性変更指令を入力したか否かを判断し、属性変更指令が入力された場合には、再度S340以降の処理を実行し、属性変更指令が入力されていなければ、S410に移行する。また、S410では、使用者が、検索画面の表示モードの変更指令を入力したか否かを判断し、表示モードの変更指令が入力された場合には、再度S330以降の処理を実行する。
一方、S410にて、検索画面の表示モードの変更指令が入力されていないと判断されると、S420に移行して、使用者が、検索画面上で、表示装置24に表示させたい画像データのアイコンを指定したか否かを判断する。そして、画像データのアイコンが指定された場合には、S430に移行して、管理センタ2に対して、そのアイコンに対応した画像データの転送要求を送信し、続くS440にて、この転送要求に従い管理センタ2側から送信されてくる画像データを受信し、S450にて、その受信した画像データに従い、検索画面上に画像を表示し、当該処理を終了する。
尚、S420〜S450の一連の処理は、本発明の転送要求送信手段に相当し、S450では、表示装置24に表示された機能選択メニューを使って予め設定された大きさで画像表示を行う。また、S450にて受信した画像データに従い検索画面上に画像を表示した後は、管理センタ2側で課金値が更新されて、更新後の課金値が送信されてくるので、その課金値の受信及び表示処理がなされるが、この処理は、図9に示したS180及びS190と同様であるので、図10では説明を省略する。
また次に、S420にて、画像データのアイコンが指定されていないと判断されると、S460に移行し、使用者が、表示装置24に表示された機能選択メニュー内の「コール」を指定することにより、前述のコール機能を要求するコール指令を入力したか否かを判断する。そして、コール指令が入力されていれば、S470にて、使用者が、コール機能を実現するためのコール条件(コール機能を使って表示装置24に表示させたい画像データの属性等)を入力するのを受け付けるコール条件入力処理を実行し、コール条件が入力されると、S480にて、管理センタ2に、その入力されたコール条件と共にコール要求を送信する。
またこのようにコール要求を送信すると、管理センタ2は、後述の処理により、コール要求に対応した画像データを送信可能な供給型端末装置4Tをコール対象端末として検索し、その検索結果を表す検索データを送信してくるので、続くS490では、その検索データを受信する。尚、コール対象端末は、管理センタ2の自然発生型データベースに画像提供可能として登録された全ての供給型端末装置4Tから検索され、現在、画像データを送信していない状態番号1或いは状態番号2の供給型端末装置4Tの中からも検索される。
そして、続くS500では、この検索データに従い、コール対象端末を表示装置24の検索画面上に表示し、続くS510では、使用者が、検索画面上で、画像データを取り込みたいコール対象端末を指定するのを受け付ける。そして、特定のコール対象端末が指定されると、S430に移行して、その指定されたコール対象端末からの画像データの転送要求を、管理センタ2に送信し、S440にて、この転送要求に従い管理センタ2側から送信されてくるコール対象端末からの画像データを受信し、S450にて、その受信した画像データに従い、検索画面上に画像を表示し、当該処理を終了する。
尚、S460〜S510及びS430〜S450の一連の処理の内、S460〜S500の処理は、本発明の端末呼出送信手段に相当し、S510及びS430〜S450の処理は、転送要求送信手段に相当し、S480にて管理センタ2に送信するコール要求は、本発明の端末呼出要求に相当する。また、S500にてコール対象端末を表示する際には、上記S370及びS380にて実行されるアイコンのフィルタ処理も併せて実行される。
また次に、S460にて、コール指令は入力されていないと判断されると、S520に移行し、使用者が、表示装置24に表示された機能選択メニュー内の「スポンサー」を指定することにより、前述のスポンサ機能を要求するスポンサ指令を入力したか否かを判断する。そして、スポンサ指令が入力されていなければ、S400に移行して、S400以降の判定処理を再度実行する。
一方、スポンサ指令が入力されていれば、S530に移行して、使用者が、スポンサ機能を実現するためのスポンサ条件(スポンサ機能を使って表示装置24に表示させたい画像データの属性や品質,画像データの供給者に支払う撮影料金等)を入力するのを受け付けるスポンサ条件入力処理を実行し、スポンサ条件が入力されると、S540にて、管理センタ2に、その入力されたスポンサ条件と共にスポンサ要求を送信する。
またこのようにスポンサ要求を送信すると、管理センタ2は、後述の処理により、スポンサ要求に対応した画像データを送信可能な供給型端末装置4Tを画像提供可能端末として検索すると共に、その検索した供給型端末装置4Tに対してスポンサ条件を送信し、この送信したスポンサ条件に応答してきた(換言すれば、スポンサ要求に応えて画像を撮影可能な)供給型端末装置4Tを、撮影可能端末として送信してくるので、続くS550では、その撮影可能端末を受信する。尚、管理センタ2がスポンサ条件を送信する供給型端末装置4Tは、上記コール対象端末と同様、管理センタ2の自然発生型データベースに画像提供可能として登録された全ての供給型端末装置4Tから検索され、現在、画像データを送信していない状態番号1或いは状態番号2の供給型端末装置4Tの中からも検索される。
そして、続くS560では、管理センタ2から送信されてきた撮影可能端末を表示装置24の検索画面上に表示し、続くS570では、使用者が、検索画面上で、所望の画像を撮影してもらいたい撮影可能端末を指定するのを受け付ける。そして、特定の撮影可能端末が指定されると、S430に移行して、その指定された撮影可能端末からの画像データの転送要求を、管理センタ2に送信し、S440にて、この転送要求に従い管理センタ2側から送信されてくる撮影可能端末からの画像データを受信し、S450にて、その受信した画像データに従い、検索画面上に画像を表示し、当該処理を終了する。
尚、S520〜S570及びS430〜S450の一連の処理の内、S520〜S560の処理は、本発明の撮影端末探索送信手段に相当し、S570及びS430〜S450の処理は、撮影要求送信手段に相当し、S540にて管理センタ2に送信するスポンサ要求は、本発明の撮影要求に相当する。そして、S560にて撮影可能端末を表示する際には、上記S370及びS380にて実行されるアイコンのフィルタ処理も併せて実行される。
次に、管理センタ2側で実行される図11に示す画像検索処理は、端末装置4から検索対象となる画像データのジャンルが送信されてきた際に、その画像ジャンルを送信してきた各端末装置4毎に実行される処理であり、処理が開始されると、端末装置4から送信されてきた画像ジャンルを受信し(S610)、その画像ジャンルに基づき、検索対象となるデータベースを設定する(S620)。
また、端末装置4は、画像ジャンルの送信後、使用者が指定した表示モード及び属性を含む検索要求を送信してくるので、続くS630にて、この検索要求を受け付ける検索要求受信処理を実行する。そして、検索要求を受信すると、S640にて、その検索要求に対応した表示モード及び属性に従い、S620で設定したデータベースを検索することにより、端末装置4が指定してきた表示モードで指定された属性の画像データの供給源をアイコン表示するための検索データを生成し、S650にて、その生成した検索データを端末装置4に送信する。
また続くS660では、端末装置4側で使用者が検索画面の属性変更又はモード変更を指令することにより、端末装置4から変更後の属性又は表示モードに対応して再送信される検索要求を受信したか否かを判断し、検索要求を再受信した場合には、その検索要求に対応して、再度S640及びS650の処理を実行する。尚、S610〜S660の一連の処理は、本発明の画像検索手段に相当する。
次に、S660にて、検索要求を再受信していないと判断されると、S670に移行し、端末装置4から送信された特定の画像データの転送要求を受信したか否かを判断する。そして、画像データの転送要求を受信した場合には、S680に移行して、その画像データの供給源は、供給型端末装置4Tであるか否かを判断し、画像データの供給源が、供給型端末装置4Tであれば、S690にて、その供給型端末装置4T(以下、供給端末という)と、画像データの転送要求を送信してきた端末装置4(以下、要求端末という)との間のデータ交換条件を設定する。
つまり、要求端末に送信すべき画像データが供給端末からのものである場合には、供給端末から画像データを送信させて、その画像データを要求端末に転送する必要があり、これら各端末間で、データ通信能力(通信速度等)や画像データの圧縮・復元(換言すれば、符号化・復号化)条件が異なると、要求端末に対して表示可能な画像データを供給できないことから、S690では、供給端末と要求端末との間で画像データの通信条件を一致させるのである。
そして、S690にて、供給端末と要求端末との間のデータ交換条件を設定すると、続くS700にて、供給端末に、画像送信要求を送信することにより、供給端末側で実行される画像供給制御手段としての画像データ送信処理(図示せず)を起動し、供給端末側から画像データを送信させ、更に、S710にて、供給端末から送信されてくる画像データを、要求端末への送信用画像データとして登録し、続くS720にて、供給端末からの画像データをそのまま供給端末へ転送する。尚、S700〜S720の一連の処理は、本発明の画像転送手段に相当する。
また、S680にて、要求端末から転送要求を受けた画像データの供給源が供給型端末装置4Tでなく、管理センタ2の画像データ記憶部12に登録された画像データ或いは監視カメラ等の他の供給源からの画像データであれば、そのままS720に移行する。そして、S720では、要求端末に対して、要求端末側の画像データの受信条件に応じて、画像データを送信する。
次に、S720にて、要求端末に画像データを送信すると、今度は、S730に移行して、要求端末からの検索要求及び転送要求に従い、管理センタ2が画像データを検索及び転送するのに要した費用(つまり前述の通信利用料金)を計算し、この通信利用料金を、現在、要求端末に対して設定されている課金値に加算することにより、要求端末に対する課金値を更新する、課金管理手段としての処理を実行する。そして、S740にて、その計算結果(課金値)を、供給型端末装置4Tに送信する課金値送信手段としての処理を実行し、更に、S750にて、今回要求端末に送信した画像データに対する人気度及びアクセス回数を更新した後、当該画像検索処理を終了する。
尚、S730にて実行される課金計算は、前述の課金部18を実現する処理であり、図8を用いて説明した通り、画像データの供給源が供給型端末装置4T(供給端末)である場合には、その供給端末に対する画像データの提供料金を計算し、この提供料金を、供給端末の課金値から減じる。
次に、S670にて、要求端末からの画像データの転送要求を受信していないと判断されると、S760に移行し、今度は、要求端末からのコール要求を受信したか否かを判断する。そして、コール要求を受信した場合には、S770にて、S620にて設定したデータベースから、コール要求に対応した画像データを送信可能な供給型端末装置4Tを、コール対象端末として検索し、S780にて、その検索結果を表す検索データを要求端末に送信する、端末検索手段としての処理を実行する。
すると、この検索データを受信した要求端末側では、この検索データに基づき、コール対象端末を表示装置24の検索画面上に表示し、更に、使用者からのコール対象端末の指定に従い、特定のコール対象端末からの画像データの転送要求を送信してくるので、続くS790では、その転送要求を受信すると共に、転送要求がなされたコール対象端末に対して、コール要求を送信することにより、その旨を報知する。
尚、コール要求を受けたコール対象端末(供給型端末装置4T)側では、その旨を表示装置24に表示することにより、画像データを送信していない状態番号1又は2のコール対象端末の使用者に対して、コール対象端末の動作状態を、状態番号4の画像データ伝送状態に切り換えさせる。つまり、状態番号1又は2の供給型端末装置4Tは、管理センタ2の自然発生型データベースに、画像データを提供可能であるとして登録されており、使用者に、コール要求があった旨を通知すれば、使用者は、供給型端末装置4Tを画像データを送信する状態番号3の状態に切り換える筈であることから、S790では、要求端末から送信されたコール対象端末に対する画像データの転送要求を受信すると、コール対象端末の使用者にその旨を通知して、転送要求のあったコール対象端末からの画像データを要求端末に確実に転送できるようにするのである。
そして、このようにS790にて転送要求受信処理が実行されると、S690に移行して、要求端末と供給端末(この場合、要求端末側より指定されたコール対象端末)との間のデータ交換条件を設定し、その後、供給端末からの画像データを要求端末に転送し、要求端末及び供給端末に対する課金値を更新する、S700〜S750の一連の処理を実行する。
また次に、S760にて、要求端末からのコール要求を受信していないと判断されると、S800に移行し、要求端末からのスポンサ要求を受信したか否かを判断する。そして、スポンサ要求を受信していなければ、再度S660に移行して、S660以降の判定処理を実行し、スポンサ要求を受信した場合には、S810に移行する。
S810では、要求端末から送信されてきたスポンサ要求に対応した画像データを送信可能な供給型端末装置4Tを画像提供可能端末として検索し、続くS820にて、その検索した供給型端末装置4Tに対して、スポンサ条件(画像データの属性や品質,撮影料金等)を送信する。
すると、このスポンサ条件を受信した画像提供可能端末(供給型端末装置4T)は、スポンサ条件を表示装置24に表示することにより、使用者に対して、他の端末装置からのスポンサ要求を報知する、スポンサ条件表示処理を実行する。また、供給型端末装置4Tは、スポンサ条件の表示後は、所定期間だけ、スポンサ要求に対する応答指令を受け付ける応答指令入力処理を実行し、この期間内に、応答指令が入力された場合には、管理センタ2に応答信号を送信する、応答信号送信処理を実行する。尚、このように供給型端末装置4Tにおいてスポンサ条件受信後に実行される、スポンサ条件表示処理,応答指令入力処理,及び応答信号送信処理は、本発明の撮影要求表示手段に相当する。
このため、管理センタ2側では、S820にて、画像提供可能端末に対してスポンサ条件を送信した後は、各画像提供可能端末から送信されてくる応答信号を所定期間受け付ける、応答信号受信処理を実行し、続くS830にて、応答信号を送信してきた画像提供可能端末を、スポンサ要求に応えることのできる撮影可能端末として、そのリストを要求端末に送信する。尚、S800〜S840の一連の処理は、本発明の撮影端末探索手段に相当する。
またこのように撮影可能端末のリストをスポンサ要求を行った要求端末に送信すると、要求端末側では、そのリストから得られる撮影可能端末を、表示装置24の検索画面上に表示し、更に、使用者からの撮影可能端末の指定に従い、特定の撮影可能端末からの画像データの転送要求を送信してくるので、続くS850では、その転送要求を受信すると共に、転送要求がなされた特定の撮影可能端末に対して、撮影要求を送信する。
すると、撮影要求を受けた撮影可能端末(供給型端末装置4T)側では、撮影要求を表示装置24に表示することにより、使用者に、スポンサ条件に対応した画像の撮影を開始させる。そして、その後は、S690に移行して、要求端末と供給端末(この場合、要求端末側より指定された撮影可能端末)との間のデータ交換条件を設定し、その後、供給端末からの画像データを要求端末に転送し、要求端末及び供給端末に対する課金値を更新する、S700〜S750の一連の処理を実行する。
尚、S850からS690〜S720に至る一連の処理は、本発明の撮影画像転送手段に相当し、撮影要求を受けた撮影可能端末側で撮影画像を送信するために実行される撮影画像送信処理(図示せず)が、本発明の撮影画像送信制御手段に相当する。
以上説明したように、本実施例の画像データ通信システムにおいては、画像データを管理している管理センタ2の自然発生型データベースに、画像データを送信可能な供給型端末装置4Tを画像データの供給源として登録しておけば、他の端末装置4が画像データの検索指令を送信した際に、検索指令に対応した画像データを供給可能な供給型端末装置4Tが検索され、検索要求を行った要求端末の表示装置24には、その供給型端末装置4Tが画像データの供給源として表示され、更に、その表示画面上で、供給型端末装置4Tを指定すれば、この供給型端末装置4Tが発信する画像データが要求端末に送信されて、要求端末の表示装置に、その画像データに対応した画像が表示される。このため、本実施例のシステムでは、システムに加入している端末装置の使用者側から、他の加入者に対して画像データを提供することができる。
また、画像データの提供者には、画像データの価値や人気度などに基づき設定される画像データの提供料金が支払われるため、画像データを提供しようとする加入者の増加を図り、当該システムにおいて管理センタ2側より端末装置4に提供可能な画像データの種類を増加することができると共に、その画像データの価値を高めることができる。また、当該システムにおいて端末装置4に提供可能な画像データの種類は、供給型端末装置4Tの増加に伴い増加し、提供可能な画像データの種類を増加するために、システム管理者が、センタ装置に接続される画像データ提供用のカメラ(つまり画像データの供給源)を設置する必要はないため、システムを維持するための経費を低減でき、延いては、各端末装置4からのデータのアクセス料金を低く抑えることができる。よって、本実施例のシステムによれば、価値の高い画像データを安価に提供することができる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様をとることができる。例えば、上記実施例では、コール機能或いはスポンサ機能によって、端末装置4で、所望の画像データを得るために、その供給源(供給型端末装置4T)を速やかに検索できるようにしたが、こうしたコール機能やスポンサ機能がなくても、本発明の画像データ端末装置を実現できる。
また、例えば、端末装置4側で、法律上問題のある画像の提供者を発見した際には、端末装置4の使用者が、問題画像の提供者(又はその画像データ)を管理センタ2に通報できるように構成してもよい。この場合、問題画像の提供者を通報した端末装置4に対しては、通報に対する報償を、例えば課金値の減額により行い、問題画像の提供者からは、罰金をとったり、警察等への通報によって法律に則った処罰を与えるようにしてもよい。そして、このように構成すれば、システム内で送受信される画像データの質を高め、また、法律上問題なくシステムを運用することができる。
2…管理センタ,4…端末装置,4T…供給型端末装置,12…画像データ記憶部,14…認証ID照合部,18…課金部,22…入力装置,24…表示装置,30…通信装置,32…撮像装置,34…制御装置,40…システム制御部,18a…映像価値判定部,18b…人気度計算部,18c…アクセス料金決定部,18d…通信利用料金決定部,18e…課金値計算部,18f…還元金額計算部。